JPH10128651A - バリのない粉末冶金製品の製造法 - Google Patents
バリのない粉末冶金製品の製造法Info
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- JPH10128651A JPH10128651A JP28523796A JP28523796A JPH10128651A JP H10128651 A JPH10128651 A JP H10128651A JP 28523796 A JP28523796 A JP 28523796A JP 28523796 A JP28523796 A JP 28523796A JP H10128651 A JPH10128651 A JP H10128651A
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- Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
Abstract
に量産できるようにしたバリのない粉末冶金製品の製造
法を提供する。 【解決手段】 粉末冶金材料を金型中で加圧成形して得
られる成形体を焼結して粉末冶金製品とする粉末冶金製
品の製造法において、加圧成形された成形体を焼結前に
斜め上向きに傾斜させた回転容器中へ装入して転動させ
ながら回転容器の開口よりプラスチック投射材を噴射し
てバリを除去ておく。
Description
型中で加圧成形して得られる成形体のバリを焼結前のグ
リーン状態において効率的に除去しておくことにより、
バリのない良質の粉末冶金製品を安価に量産できるよう
にしたバリのない粉末冶金製品の製造法に関するもので
ある。
冶金材料を金型中で加圧成形し、得られた成形体を焼結
する粉末冶金製品の製造法においては、加圧成形された
焼結前の軟質なグリーン状態の成形体には、そのエッジ
部やコーナー部等に使用金型によるバリが若干形成され
るのが普通である。このため、焼結後に強力なショット
ブラスト処理を行ってバリを除去したり、焼成前の段階
でやすりその他を使用してバリを手作業により除去した
りしている。
いるので、焼結後にショットブラスト処理を行っても簡
単には除去できず、このため、大型で強力なショットブ
ラスト装置を必要とするうえに、バリ部以外へも強いシ
ョット衝撃が加わるので製品に反り等の変形を生じ、ま
た、製品表面が粗くなったり、エッジ部、コーナー部等
にも不必要な損傷を生ずる等の問題がある。また、焼結
前のグリーン状の成形体の段階で手作業によりバリ取り
を行うと、バリ以外に余分な部分を削り取ったり、製品
を傷つけたりすることがあるうえに手作業は時間がかか
って生産性が悪い。そこで、くるみ殻や桃の種、とうも
ろこしの穂軸などより製造される植物系の軟質投射材を
噴射してバリを除去することも考えられるが、前記した
ような植物系の軟質投射材は、粉末化する工程の破砕作
業時に鉄粉等が混入してこれらが成形体に付着したまま
焼結工程へ送られ、錆の発生や美観を損う等の問題があ
り、実用化されていない。
するところは前記問題点を解決して、加圧成形された成
形体のバリを焼成前において人手を要することなく短時
間で効率よく除去しておくことにより、バリや不必要な
変形や傷等のない粉末冶金製品を安価に量産できるよう
にしたバリのない粉末冶金製品の製造法を提供すること
にある。
発明に係るバリのない粉末冶金製品の製造法は、粉末冶
金材料を金型中で加圧成形して得られる成形体を焼結し
て粉末冶金製品とする粉末冶金製品の製造法において、
加圧成形された成形体を焼結前に斜め上向きに傾斜させ
た回転容器中へ装入して転動させながら回転容器の開口
よりプラスチック投射材を噴射してバリを除去しておく
ことを特徴としている。
形して得られる成形体を焼結前に斜め上向きに傾斜させ
た回転容器中へ装入して回転容器を回転させると、回転
容器内で成形体は回転容器の内壁に沿ってある程度回転
方向へ上昇しながら滑り落ち、攪拌状態となって転動す
るから、この状態の成形体に対して回転容器の開口を通
じてノズルによりプラスチック投射材を噴射すると、成
形体は前記した転動と投射材による衝撃で全般にまんべ
んなくバリが除去されるから、バリ取りが終了したら、
プラスチック投射材の噴射及び回転容器の回転を停止さ
せて回転容器の排出部を開き、内部の成形体を順次排出
させ、その後は常法により焼結すればよい。
態を、図1〜図3に示した装置を参考にして詳細に説明
する。図1において、1はバリ取り作業を行う研磨室
で、その側壁に斜に設けた取付基部2には、金型中で加
圧成形後に取り出されたグリーン状態の成形体3を収納
する後記の回転容器11を嵌着保持する保持装置4が取
付けてある。
保持装置本体5をボルト6、6によって固定し、この保
持装置本体5に回転軸7をその回転軸線A−Aが斜めの
取付基部2の関係で水平に対し傾斜角θで傾斜して軸支
させ、この回転軸7の基端は付設のモータ8の駆動軸に
連結されるとともに、この回転軸7の先端には複数個の
保持アーム9を取付けてあって、各保持アーム9の先端
側には回転容器11を嵌着保持可能な爪状の係止部10
を形成したものとしている。
状の回転容器で、図示の回転容器11は図2に示すよう
に、外径が各係止部10により係止可能とされる対応寸
度とされた八角形状とされ、直径1.5 mm〜3mmの多数の
細孔12を穿設したパンチングメタル等により構成され
ている。そして、その上壁13の中心には成形体3を装
入させる開口14が形成してあり、回転容器11を図1
に示すように保持装置4の係止部10間に嵌着係止させ
たとき、回転容器11の中心線が前記回転軸線A−Aと
一致して開口が水平に対し傾斜角θで斜上向きに傾斜保
持されるものとしてある。また、回転容器11の側壁1
5の一部には、図3に示すように、バリ除去後の成形体
3を排出するための排出口16が形成してあり、該排出
口16の外側にはこれを開閉可能とする排出扉17を設
けてある。
おり、各扉18は基端を蝶番19を介して側壁15に保
持されて観音開き状に開閉できる。更に、それぞれの上
部側に形成した折り返し片20は、閉鎖時に回転容器1
1の上壁13に重なり、これに設けられた止ねじ21に
より係止できる構成とされている。なお、22は回転容
器11の着脱時等に使用される取手、23は投射材噴射
用のノズルである。
きは、先ず、図示しない金型中で粉末冶金材料を加圧成
形して得られた成形体3を脱脂したうえ、これらを保持
装置4から外されている回転容器11中へその開口14
から所定量装入する。続いて、取手22、22を持って
回転容器11を保持装置4の係止部10間に嵌着固定さ
せ、その後モータ8を起動すると、回転容器11は回転
軸線A−Aを中心に傾斜した状態のまま回転し、内部の
成形体3は回転容器11の内壁に沿ってある程度回転方
向へ上昇しながら滑り落ち、攪拌状態とされて転動する
から、この状態でノズル23からメラミン樹脂やユリア
樹脂などからなるプラスチック投射材を圧縮空気ととも
に開口14を経て噴射させると、これらプラスチック投
射材は転動している成形体3へ全面的に吹き付けられ、
成形体3に形成されているバリは回転容器11内におけ
る前記した転動とプラスチック投射材の噴射によりすべ
て除去され、除去されたバリや投射材の破砕片等の粉塵
類は細孔12を通って外部へ排出される。
ならば、プラスチック投射材の噴射とモータ8の回転を
停止し、取手22を持って回転容器11を保持装置4よ
り取り外して作業台などに載せ、排出口16を下方側と
して止ねじ21、21を外して排出扉17の扉18、1
8を徐々に開くと、回転容器11の内部にある成形体3
は開口された排出口16から下方所定の位置へ配置した
適宜の受部上へ順次排出され、その後はエアブロー等に
より清掃されて焼結工程へ送られるから、常法により焼
結する。
されるプラスチック投射材としては、安価で且つ容易に
入手できるとともに、取扱や管理が容易であり、しか
も、粒形は円形その他任意であるが、適度の硬度を有し
ていてもバリ取り効果が大きいメラミン樹脂やユリア樹
脂或いはアクリル樹脂などからなるものが好適である。
また、これらプラスチック投射材の使用粒径範囲は、10
0 〜300 μm が好ましい。その理由は、粒径が100 μm
未満ではバリ除去効果が悪く、300 μm 以上になると、
成形体3の表面の粗度が粗くなるからである。更に、上
記粒径範囲内でのプラスチック投射材の噴射圧力は、成
形体の種類にもよるが、0.1 〜0.3Mpaの範囲内としたと
きに好適なバリ取り結果が得られ、成形体3の反りや損
傷等の発生も認められなかった。
r.p.m.程度のとき成形体3 の転動が効果的に行われた。
すなわち、回転数が2r.p.m.未満では回転容器11の内
部での成形体3の転動が不十分であり、また、15r.p.
m.を越えると成形体3に損傷を生ずることがあった。さ
らに、回転容器11の水平に対する傾斜、すなわち、回
転軸線A−Aの傾斜角θ(図1の実施例では20度)
は、10〜30度程度とするのが回転容器11内の成形
体3を有効に転動保持させるのに好適である。また、ノ
ズル23の先端と回転容器11内の成形体3表面との間
の距離である噴射距離は100 〜300 mmが適当であり、更
に、バリ取り終了後に排出口16から排出する成形体3
の受部等への落下距離は、100 mm以下であれば成形体3
に落下衝撃による損傷を生じさせることがないので適当
であることが確認されている。
により、バリ取り作業により発生する粉塵が静電気によ
り成形体3その他に付着するので、例えば、イオンブロ
ー式その他の静電気除去器を清掃室1内に設置するのが
望ましく、また、回転容器11の内面には、回転時にお
いて成形体3にキズ、打痕等が発生することを防ぐ目的
と耐摩擦性向上のため、必要に応じてウレタンコーティ
ング等の処理を施しておくことが好ましいことも実験で
確認されている。
形して得られる成形体として、20個のステンレス鋼製
腕時計バンド用成形体(長さ46mm、巾13mm、厚さ5
mm)を傾斜角20度とした回転容器中へ装入し、これを
11.2r.p.m.で回転させながら、噴射距離150 mmで、粒径
100 〜200 μm のメラミン樹脂製投射材を、噴射圧力0.
2MPaで、1分間噴射したところ、前記成形体は損傷等を
生ずることなく充分なバリ取りが達成された。また、同
じく720個のステンレス鋼製腕時計バンド用成形体
(長さ22mm、巾5mm、厚さ3mm)を傾斜角20度の回
転容器中へ装入し、これを10r.p.m.で回転させながら
噴射距離を150 mmで粒径150 〜250 μm のユリア樹脂製
投射材を噴射圧力0.2MPaで3分間噴射したところ、前記
同様に充分なバリ取り結果が得られた。さらに、ステン
レス鋼製腕時計バンド用成形体(長さ18mm、巾5mm、
厚さ3mm)800 個を傾斜角20度の回転容器中へ装入
し、これを8r.p.m.で回転させながら噴射距離150 mmで
粒径150 〜250 μm のアクリル樹脂製投射材を噴射圧力
0.2MPaで5分間噴射した結果も同様に充分なバリ取りが
達成できた。そこでこれらのバリ取りされたステンレス
鋼製腕時計バンド用成形体を常法により焼結し、これら
を連結して製品としたところ、バリや変形、傷等のない
良質のステンレス鋼製腕時計バンドを得ることができ
た。
材料を金型中で加圧成形して得られる成形体を焼結前に
おいて傾斜した状態で回転する回転容器中に装入し、こ
の回転容器を回転させてその内部で成形体を転動させな
がらプラスチック投射材を噴射してバリ取りを行うよう
にしたので、成形体は回転容器中で均等に転動して確実
に且つ短時間で効率的なバリ取りができ、しかも、焼結
前の成形体は脆弱であるから強力なショットブラストは
不要であって、ノズルを含む噴射装置を安価で小型軽量
なものでよいので設備費も少なくてよいうえに取扱も容
易である。さらに、プラスチック投射材は粒形も球形そ
の他成形体への付着が少ない形状とすることが容易なた
め、成形体への付着もなく、たとえ若干の付着量があっ
ても焼結工程ですべて焼失するので、製品の品質を損な
うような不都合は生じない。また、プラスチック投射材
は植物系の軟質投射材のように粉末化する工程がないの
で、破砕作業時に鉄粉等が混入してこれらが成形体に付
着したまま焼結工程へ送られ、錆の発生や美観を損う等
の問題もない。さらにまた、傾斜させた回転容器中にあ
るバリ取り後の成形体は、回転容器の排出時の落下衝撃
を極めて少なくして円滑に排出できるので、グリーン状
態の成形体に損傷を生ずるようなことはない。従って、
本発明は従来の粉末冶金製品の製造法におけるバリ取り
の問題を解決したバリのない粉末冶金製品の製造法とし
て業界の発展に寄与するところ極めて大きいものがあ
る。
体を転動させながらバリ取りを行う状態を示す説明図で
ある。
Claims (1)
- 【請求項1】 粉末冶金材料を金型中で加圧成形して得
られる成形体を焼結して粉末冶金製品とする粉末冶金製
品の製造法において、加圧成形された成形体を焼結前に
斜め上向きに傾斜させた回転容器中へ装入して転動させ
ながら回転容器の開口よりプラスチック投射材を噴射し
てバリを除去しておくことを特徴とするバリのない粉末
冶金製品の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28523796A JPH10128651A (ja) | 1996-10-28 | 1996-10-28 | バリのない粉末冶金製品の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28523796A JPH10128651A (ja) | 1996-10-28 | 1996-10-28 | バリのない粉末冶金製品の製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10128651A true JPH10128651A (ja) | 1998-05-19 |
Family
ID=17688897
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28523796A Pending JPH10128651A (ja) | 1996-10-28 | 1996-10-28 | バリのない粉末冶金製品の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10128651A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008270285A (ja) * | 2007-04-16 | 2008-11-06 | Hitachi Powdered Metals Co Ltd | 圧粉磁心の製造方法 |
JP2013146807A (ja) * | 2012-01-18 | 2013-08-01 | Toshiba Mach Co Ltd | バレルタイプ液体ホーニング装置 |
-
1996
- 1996-10-28 JP JP28523796A patent/JPH10128651A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008270285A (ja) * | 2007-04-16 | 2008-11-06 | Hitachi Powdered Metals Co Ltd | 圧粉磁心の製造方法 |
JP2013146807A (ja) * | 2012-01-18 | 2013-08-01 | Toshiba Mach Co Ltd | バレルタイプ液体ホーニング装置 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20051209 |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20051216 |
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A521 | Written amendment |
Effective date: 20060216 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 |
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A072 | Dismissal of procedure |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A072 Effective date: 20060606 |
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A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20060926 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |