JP2002294549A - 絞り模様描出法と型材 - Google Patents

絞り模様描出法と型材

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JP2002294549A
JP2002294549A JP2001096000A JP2001096000A JP2002294549A JP 2002294549 A JP2002294549 A JP 2002294549A JP 2001096000 A JP2001096000 A JP 2001096000A JP 2001096000 A JP2001096000 A JP 2001096000A JP 2002294549 A JP2002294549 A JP 2002294549A
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fabric
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Fumihiro Morishima
文博 森島
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CHUO GIKEN KOGYO KK
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    • D06QDECORATING TEXTILES
    • D06Q1/00Decorating textiles
    • D06Q1/08Decorating textiles by fixation of mechanical effects, e.g. calendering, embossing or Chintz effects, using chemical means

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  • Textile Engineering (AREA)
  • Treatment Of Fiber Materials (AREA)
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  • Woven Fabrics (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 目付けが少なく、安価であり、使用後の処理
も楽に行える熱収縮性ネットを接着剤によって被加工布
帛に確り接合し、熱収縮性ネットを収縮させて被加工布
帛に隆起を形成し、そのセットされた複数個の隆起で点
描するように絞り模様を被加工布帛に描出する。 【解決手段】 熱収縮性繊維糸条11・12で構成さ
れ、隣合う糸条の間に糸条の見掛けの太さの2倍以上の
ネット隙間13が形成されている熱収縮性ネット14を
被加工布帛15に重ね合わせる。熱収縮性ネット14の
所要複数箇所(18)において、糸条を間に挟んで隣合
うネット隙間の間で連続する大きさの接合資材16を、
その隣合うネット隙間とネット隙間に跨がって糸条に被
せる。そのネット隙間に食み出た接合資材の食出部分
を、接着剤17を介して被加工布帛に接着し、接合資材
と被加工布帛の間で熱収縮性繊維糸条11・12を包み
込むようにして、熱収縮性ネットを被加工布帛に接合す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、図柄を点描するよ
うにセットされた細かい複数個の隆起によって布帛に描
出する絞り模様描出法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】絞り模様描出法は、一般に“絞り”と称
されている。古来周知の絞り技法によると、布帛の隆起
を形成するべき箇所を一箇所づつ掴み上げ、その掴み上
げられた尖端部分を糸条で縛ってセットし、その後、そ
の糸条を解除すると、絞り模様が布帛に描出される。そ
の絞り技法では、その一箇所づつ掴み上げて糸条で縛る
作業も、その縛った糸条を解除する作業も手作業で行わ
れるので能率が悪く、得られる絞り模様布帛も極めて高
価なものとなる。そこで、“絞り”を効率的に行う提案
が種々なされている。その主な方法は、熱収縮性繊維を
利用する方法であり、それを具体的に説明すると次の通
りである。
【0003】第1の方法は、熱収縮性繊維糸条を被加工
布帛である非・低熱収縮性繊維布帛に縫い付け、加熱し
て熱収縮性繊維糸条を収縮し、その熱収縮性繊維糸条と
の熱収縮差によって縫目に沿った隆起を被加工布帛に発
生させる方法である(特開昭60−252792、特公
昭61−43475)。第2の方法は、熱収縮性繊維布
帛を被加工布帛に重ね合わせて模様状に縫合し、加熱し
て熱収縮性繊維布帛を熱縮させ、その熱収縮性繊維布帛
との収縮差によって縫目に囲まれた隆起を被加工布帛に
発生させる方法である(特開昭60−252793、特
公昭61−43476)。第3の方法は、上記第2の方
法に準じて隆起を発生させるが、縫糸には水溶性糸条が
使用され、被加工布帛に発生した隆起をセットしてから
縫糸を溶解し、熱収縮性繊維布帛を剥離除去する方法で
ある(特許第3049058号)。第4の方法は、上記
第2と第3の方法と同様に、熱収縮性繊維布帛と被加工
布帛を模様状に接合して隆起を発生させるが、縫糸を使
用せず、縫糸に代えて接着剤を模様状に塗着して熱収縮
性繊維布帛と非・低熱収縮性繊維布帛を接着し、被加工
布帛に発生した隆起をセットしてから接着剤を溶解し、
熱収縮性繊維布帛を剥離除去する方法である(特開平6
−240563、特許第2554981号)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記第1と第2と第3
の方法では熱収縮性繊維を縫糸で接合するので、隆起が
形成されるまで被加工布帛に確り固定される。しかし、
隆起を形成すべき箇所を縫目によって細かく縁取るには
特殊な刺繍ミシンを要し、広幅の被加工布帛には適用し
難く、又、複雑な絞り模様では相当手間取る。第4の方
法では、グラビアロールや捺染スクリーンで接着剤を模
様状に塗着すればよいので、広幅の被加工布帛にも適用
し得る。しかし、そのためには、隆起ができるまで剥離
しないように接着剤を十分に塗着しなければならず、そ
のためには緻密な熱収縮性繊維布帛が必要とされる。こ
の点からして、熱収縮性繊維メッシュ布帛は、被加工布
帛に十分に接着剤を塗着しても、接着が点接着になって
剥離し易くなるので、熱収縮性繊維糸条によって目粗に
織編されたポーラスなメッシュ布帛は、熱収縮性繊維布
帛としては使用されない。
【0005】この点、上記第2と第3の方法では、ポー
ラスなメッシュ布帛でも、縫糸によって被加工布帛に確
り縫合されるので、それを熱収縮性繊維布帛として使用
することが出来、それが目粗で目付けが少なければ使用
後の廃棄物としての処理も楽になる。そして、上記第2
と第3の方法による場合、熱収縮性繊維布帛には、それ
が高い熱収縮性を示すのであれば、使用後は廃棄物とし
て処理されるものであるから、熱収縮性の他に格別な物
性品質は要求されず、安価なメッシュ布帛を使用して絞
り模様布帛を経済的に得ることが出来る。
【0006】
【発明の目的】そこで本発明は、目付けが少なく、安価
で使用後の処理も楽に行える熱収縮性メッシュ布帛を接
着剤によって被加工布帛に確り接合し、絞り模様布帛を
経済的に得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係る絞り模様描
出型材は、上記第2と第3と第4の方法において熱収縮
性繊維布帛として使用することも出来るものであり、
(a) 熱収縮性ネット14と接合資材16を重ね合わ
せて仮接合して成り、(b) その熱収縮性ネット14
が熱収縮性繊維糸条11・12で構成され、その隣合う
糸条11・11(12・12)の間に、その糸条11
(12)の見掛けの太さMの2倍以上の間隔Nのネット
隙間13が形成されており、(c) 熱収縮性ネット1
4の目付けが40gf/m2 未満であり、(d) 熱収
縮性ネット14と接合資材16の間の剥離強度が50g
f/2.5cm未満であり、(e) 100℃における
熱収縮性繊維糸条11・12の熱収縮率が20%以上で
あり、(f) 接合資材16が、紙、プラスチックフイ
ルム、織物、編物、不織布、フェルト、短繊維積層ウェ
ブ等のシート状を成すことを特徴とする。
【0008】本発明に係る絞り模様描出法は、その絞り
模様描出型材を被加工布帛15に模様状に接合して行う
ものであり、(g)その熱収縮性ネット14を被加工布
帛15に向かい合わせにして絞り模様描出型材を重ね合
わせること、(h) その熱収縮性ネット14の所要の
複数箇所において、その糸条を間に挟んで隣合うネット
隙間13・13に接着剤17を介在させて、被加工布帛
15と接合資材16を接着すること、(i) 熱収縮性
繊維糸条11・12を熱収縮させて、被加工布帛15と
接合資材16との接着箇所18と接着箇所18の間で被
加工布帛15を隆起させること、(j) その隆起19
の形状をセットしてから、熱収縮性ネット14と接着剤
17と接合資材16を被加工布帛15から剥離除去する
ことを第1の特徴とする。
【0009】本発明に係る絞り模様描出法の第2の特徴
は、(k) 熱収縮性繊維糸条11・12で構成され、
隣合う糸条の間に、その糸条11(12)の見掛けの太
さMの2倍以上の間隔Nのネット隙間13が形成されて
いる熱収縮性ネット14を、非・低熱収縮性繊維で構成
された被加工布帛15に重ね合わせること、(l)その
熱収縮性ネット14の所要の複数箇所(18)におい
て、その糸条11・12を間に挟んで隣合うネット隙間
13とネット隙間13の間で連続する大きさの接合資材
16を、その隣合うネット隙間13とネット隙間13に
跨がって糸条11・12に被せること、(m) その糸
条11・12を跨がってネット隙間13・13に食み出
た接合資材16の食出部分を、接着剤17を介して被加
工布帛15に接着すること、(n) 熱収縮性繊維糸条
11・12を熱収縮させて、被加工布帛15と接合資材
16との接着箇所18と接着箇所18の間で被加工布帛
15を隆起させること、(o) その隆起19の形状を
セットしてから、熱収縮性ネット14と接着剤17と接
合資材16を被加工布帛15から剥離除去することにあ
る。
【0010】本発明に係る絞り模様描出法の第3の特徴
は、上記第2の特徴に加えて、熱収縮性ネット14を構
成する熱収縮性繊維糸条11・12に接合資材16を被
せる前に、接合資材16と被加工布帛15の一方または
双方に接着剤17を塗着する点にある。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明において『非・低熱収縮性
繊維』とは、熱収縮性ネット14を構成する熱収縮性繊
維糸条11・12に比して熱収縮率が少ない繊維を意味
し、それらの熱収縮率の差は、100℃において20%
以上であればよい。熱収縮性ネットは織物でも編物でも
よいが、熱収縮性ネット14と被加工布帛15との熱収
縮率の差が熱収縮性ネット14の組織構造によって実質
的に少なくなることを避けるには、組織構造からして熱
収縮性ネット14を伸縮し易い編物ではなく織物とする
ことが望ましい。接合資材16には、紙、プラスチック
フイルム、織物、編物、不織布、フェルト、繊維ウェブ
等、接着剤を塗布してフイルム状に連続した塗膜を積層
することの出来るシート状物が使用され、これらのシー
ト状物は、例えばプラスチックフイルムと紙、繊維ウェ
ブと織物、プラスチックフイルムと編物と言うように多
層積層構造を成すものであってもよい。そのような多層
積層構造の接合資材16では、プラスチックフイルム
は、紙や織物や編物等に樹脂組成物を塗布して形成され
た塗膜であってもよく、又、繊維ウェブは、ニードルパ
ンチングやウオーターパンチング(高圧液流)によって
織物や編物に一部の繊維が差し込まれて係止されたもの
であってもよく、又、熱収縮性ネットに積層されて仮接
合されているものでもよい。
【0012】接合資材16は、幅が細くテープ状を成す
ものであってもよく、そのようにテープ状の接合資材で
は、慣用される事務用粘着テープのように接着剤17を
塗布積層しておいてもよい。そのようなテープ状接合資
材16は、被加工布帛15の極く限られた部分にワンポ
イント的に絞り模様を描出する場合に好都合である(図
1〜3)。接着剤17が全面に塗布積層された広幅の接
合資材16では、有機溶剤、水、アルカリ溶液、可塑剤
等、その接着剤17の溶解成分や膨潤成分を含有する溶
解膨潤性塗料を印捺し、それを熱収縮性ネット14と共
に被加工布帛15に重ね合わせて巻き上げ、一定時間放
置後、それを巻き戻してプレスロール間に通し、接合資
材16を被加工布帛15に接着することも出来る。
【0013】熱収縮性ネット14と接合資材16を仮接
合して用いる場合、被加工布帛15に重ね合わされる熱
収縮性ネット14の表面に、接合資材16の一部(2
0)をネット隙間13から突き出しておくとよい(図
4)。その場合、接合資材16には、短繊維やパルプ繊
維を堆積した繊維ウェブを用いるとよい。パルプ繊維を
接合資材16に用いるときは、それを熱収縮性ネット1
4に抄き上げ、短繊維ウェブを接合資材16に用いると
きは、それを熱収縮性ネット14に積層し、ニードルパ
ンチングやウオーターパンチングを施して一部の繊維
(20)をネット隙間13から突き出す。
【0014】熱収縮性ネット14と接合資材16を仮接
合した絞り模様描出型材28では、それを被加工布帛に
接着固定し、加熱するとき、接着剤17の塗着箇所18
と塗着箇所18の間で熱収縮性ネット14が収縮して被
加工布帛15が隆起し、そのとき接合資材16が熱収縮
性ネット14から剥離する。このため、塗着箇所18と
塗着箇所18の間で、接合資材16が熱収縮性ネット1
4の熱収縮を妨げることはない(図5〜6)。
【0015】本発明において、熱収縮性ネット14と接
合資材16の間の剥離強度を50gf/2.5cm未満
とするのは、そのように接合資材16が、塗着箇所18
と塗着箇所18の間で熱収縮性ネット14から剥離し、
熱収縮性ネット14の熱収縮を妨げず、被加工布帛15
が隆起し易くするためである。言うなれば、熱収縮性ネ
ット14と接合資材16の間の剥離強度は、絞り模様描
出型材28を被加工布帛15に貼り合わせる前に熱収縮
性ネット14と接合資材16が剥離してしまわない程度
に弱いものでよい。
【0016】接着剤を用いず、抄き合わせやニードルパ
ンチングによってパルプ繊維や繊維ウェブ(接合資材1
6)の一部の繊維(20)をネット隙間13から突き出
した絞り模様描出型材28では、その突き出た繊維毛羽
20がネット隙間13から抜き取られるように剥離し、
又、太い熱収縮性繊維糸条11・12を使用しても、熱
収縮性繊維糸条11(12)と熱収縮性繊維糸条11
(12)の間(ネット隙間13)が突き出た繊維毛羽2
0に埋められて被加工布帛15との貼合面が平坦にな
り、又、その突き出た繊維毛羽20がアンカリング効果
を発揮するので、通常のグラビアロールや捺染スクリー
ンを用いて模様状に塗着される接着剤17の薄い印捺塗
膜によっても、絞り模様描出型材28と被加工布帛15
を確り接着することが出来る。
【0017】接着剤17は、グラビアロールや捺染スク
リーンによって、被加工布帛15、絞り模様描出型材2
8、或いは、接合資材16の何れに印捺塗着してもよ
い。しかし、接着剤17を印捺塗着した接合資材16を
熱収縮性ネット14の上から被加工布帛15に重ね合わ
せることとし、接合資材16にはプラスチックフイルム
を用い、又、プラスチックフイルム以外の接合資材
(紙、織物、編物、不織布、フェルト)を用いるとき
は、その接着剤17を印捺塗着する面にプラスチックフ
イルムを積層し用いると、印捺塗着した接着剤17が接
合資材16の内部に吸収されず、接着剤17の塗着量が
少ない場合でも、熱収縮性ネット14を被加工布帛15
に確り接合することが出来る。従って、特に、被加工布
帛15に毛羽や凹凸があって接着剤17を印捺塗着し難
い場合や、被加工布帛15が吸水性や吸湿性に富むもの
では、プラスチックフイルムを接合資材16に用いる
か、或いは、プラスチックフイルムの積層された接合資
材16を用い、そのプラスチックフイルム面に接着剤1
7を印捺塗着することが推奨される。
【0018】本発明において、ネット隙間13の間隔N
を、熱収縮性繊維糸条11・12の見掛けの太さMの2
倍以上とするのは、被加工布帛15と接合資材16を、
その何れか一方に接着剤17を印捺塗着し、その間に熱
収縮性ネット14を挟み込むように貼り合わせるとき、
それらがネット隙間13に押し込まれて密着し、接着剤
17の印捺塗膜が薄くても強固に接着するようにするた
めである。そのようにネット隙間13において被加工布
帛15と接合資材16が密着し易くするには、熱収縮性
繊維糸条11・12をマルチフイラメント糸とし、熱収
縮性ネット14を目付け20gf/m2 以下の目粗で極
薄のものにする。又、熱収縮性ネット14を極薄にする
には、それをペーパーエンボスロールに通して熱収縮性
繊維糸条(マルチフイラメント糸)11・12を偏平断
面形にしておくとよい。
【0019】そのように熱収縮性ネット14を目粗で極
薄にしても、被加工布帛15には熱収縮する熱収縮性繊
維糸条11・12に引き釣られるようにして隆起19が
形成されるし、又、それが目粗でネット隙間13が広け
れば、熱収縮して糸条11(12)と糸条11(12)
が接近し易くなり、そして又、絞り模様の描出に使用さ
れて熱収縮したネット14は絞り模様布帛の一部となる
ものではなく廃棄物として処理されるものであるから何
らの不都合も生ぜず、寧ろ、熱収縮性ネット14が目粗
で極薄であれば安価に入手することが出来、廃棄物とし
ての処理も楽になる。しかし、熱収縮性ネット14が余
りにも粗く、ネット隙間13が広くなると、接着剤17
の塗着箇所において交叉する熱収縮性繊維糸条11・1
2を同時に被加工布帛15に固定することが出来ず、隆
起19も粗くなって複雑繊細な絞り模様の描出が困難に
なる。このことを考慮し、熱収縮性繊維糸条11・12
を繊度200dtex以下、好ましくは100dtex
以下のマルチフイラメント糸とし、隣合う熱収縮性繊維
糸条11・11(12・12)の間の間隔Nは、7mm
以下、好ましくは0.5〜4mmに、更に好ましくは1
〜2mmに設定する。
【0020】図7は、絞り模様の描出工程の具体例を示
すものであり、ここでは熱可塑性合成繊維が被加工布帛
15に使われている。接着剤17はグラビアロール21
によって接合資材16に印捺塗着される。接合資材16
は、熱収縮性ネット14を間に挟んで被加工布帛15に
重ね合わされ、プレスロール22に通される。そのとき
熱収縮性ネット14のネット隙間13において被加工布
帛15と接合資材16が密着し、乾燥ゾーン23に通さ
れて接着剤17が固化し、そのとき、熱収縮性繊維糸条
11・12が接合資材16に包み込まれるようにして熱
収縮性ネット14が被加工布帛15に接合される。次い
で、加熱ゾーン24に通されて熱収縮性ネット14が収
縮し、被加工布帛15に隆起19が形成され、同時に隆
起19が熱セットされる。その後、処理液25によって
接着剤17が膨潤・溶解し、熱収縮性ネット14と接合
資材16が被加工布帛15から剥離され、被加工布帛1
5だけが処理液26に洗浄され、乾燥ゾーン27を通っ
て取り出される。
【0021】図7に図示する具体例では、加熱ゾーン2
4において被加工布帛15の熱可塑性合成繊維の軟化温
度以上の温度で加熱され、隆起19が熱セットされてい
るが、隆起19のセットは、熱によらず、樹脂によって
セットすることも出来るし、又、化学薬品を付与して被
加工布帛15を構成する繊維の分子構造を変えてセット
することも出来る。
【0022】
【発明の効果】上記の通り、本発明では、熱収縮性ネッ
ト14を接着剤17によって被加工布帛15に直接接着
するのではなく、その構成する熱収縮性繊維糸条11・
12を縫糸によって縫合するように、或いは、U字釘で
釘打ち固定するように、熱収縮性繊維糸条11・12を
越えて被覆する接合資材16を被加工布帛15に接着
し、接着剤17の塗着箇所18において接合資材16と
の間に挟み込むようにして熱収縮性ネット14を被加工
布帛15に接合する。言わば、熱収縮性ネット14を被
加工布帛15に固定するキャリヤーとしての接合資材1
6を使用するので、熱収縮性ネット14が接着剤17を
塗着し得ず、仮に塗着し得たとしても点接着となって剥
離し易い目粗なものであっても、熱収縮性ネット14を
被加工布帛15に強固に接合することが出来る。
【0023】そして、熱収縮性ネット14が目粗で極薄
なものであっても、被加工布帛15には熱収縮する熱収
縮性繊維糸条11・12に引き釣られるようにして隆起
19が形成され、又、熱収縮性ネット14が目粗でネッ
ト隙間13が広ければ熱収縮する糸条11(12)と糸
条11(12)が接近し易く、従って、高い隆起19が
形成され易く、その上又、絞り模様の描出に使用されて
熱収縮したネット14は絞り模様布帛の一部となるもの
でなく廃棄物として処理されるもの、言わば、熱収縮性
ネット14は被加工布帛15に絞り模様を描出する型材
に過ぎないものであるから何らの不都合も生ぜず、寧
ろ、熱収縮性ネット14が目粗で極薄であれば安価に入
手することが出来、又、そのように熱収縮性ネット14
が目粗で極薄で質量の少ないものであれば、その使用後
の廃棄物としての処理も楽になる。かくして本発明によ
ると、絞り模様布帛を効率的且つ経済的に得ることが出
来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る絞り模様描出型材の被加工布帛に
貼り合わされた状態での断面図である。
【図2】本発明に係る絞り模様描出型材の被加工布帛に
貼り合わされた状態での断面図である。
【図3】本発明に係る絞り模様描出型材の被加工布帛に
貼り合わされた状態での断面図であり、図2の一部拡大
図である。
【図4】本発明に係る絞り模様描出型材の斜視図であ
る。
【図5】本発明に係る絞り模様描出型材の被加工布帛に
貼り合わされた状態での断面図である。
【図6】本発明に係る絞り模様描出型材の被加工布帛に
貼り合わされた状態での断面図である。
【図7】本発明に係る絞り模様布帛の製造工程の概念図
である。
【図8】本発明に係る絞り模様描出型材の被加工布帛に
貼り合わされた状態での斜視図であり、一部を引き出し
て拡大して図示している。
【符号の説明】
11・12 熱収縮性繊維糸条 13 ネット隙間 14 熱収縮性ネット 15 被加工布帛 16 接合資材 17 接着剤 18 接着箇所 19 隆起 20 繊維毛羽(接合資材の一部) 21 グラビアロール 22 プレスロール 23 乾燥ゾーン 24 加熱ゾーン 25・26 処理液 27 乾燥ゾーン 28 絞り模様描出型材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3B154 AB20 BA32 BA39 BB12 BB78 BC41 BD14 BF11 BF17 BF20 DA13 4L002 AB02 AC02 DA01 EA00 FA06 4L048 AA50 AB07 AB11 AC11 BA06 CA03 DA24 EB05

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a) 熱収縮性ネット(14)と接合資
    材(16)を重ね合わせて仮接合して成り、(b) そ
    の熱収縮性ネット(14)が熱収縮性繊維糸条(11・
    12)で構成され、その隣合う糸条(11・11、12
    ・12)の間に、その糸条(11・12)の見掛けの太
    さMの2倍以上の間隔Nのネット隙間(13)が形成さ
    れており、(c) 熱収縮性ネット(14)の目付けが
    40gf/m2 未満であり、(d) 熱収縮性ネット
    (14)と接合資材(16)の間の剥離強度が50gf
    /2.5cm未満であり、(e) 100℃における熱
    収縮性繊維糸条(11・12)の熱収縮率が20%以上
    であり、(f) 接合資材(16)が、紙、プラスチッ
    クフイルム、織物、編物、不織布、フェルト、短繊維積
    層ウェブ等のシート状を成すこと、を特徴とする絞り模
    様描出型材。
  2. 【請求項2】(g) 熱収縮性ネット(14)と接合資
    材(16)を重ね合わせて仮接合して成り、その熱収縮
    性ネット(14)が熱収縮性繊維糸条(11・12)で
    構成され、その隣合う糸条(11・11、12・12)
    の間に、その糸条(11・12)の見掛けの太さMの2
    倍以上の間隔Nのネット隙間(13)が形成されてお
    り、熱収縮性ネット(14)の目付けが40gf/m2
    未満であり、熱収縮性ネット(14)と接合資材(1
    6)の間の剥離強度が50gf/2.5cm未満であ
    り、100℃における熱収縮性繊維糸条(11・12)
    の熱収縮率が20%以上であり、接合資材(16)が、
    紙、プラスチックフイルム、織物、編物、不織布、フェ
    ルト、短繊維積層ウェブ等のシート状を成す絞り模様描
    出型材を、その熱収縮性ネット(14)を非・低熱収縮
    性繊維で構成された被加工布帛(15)に向かい合わせ
    にして、その被加工布帛(15)に重ね合わせること、
    (h) その熱収縮性ネット(14)の所要の複数箇所
    (18)において、その糸条(11・12)を間に挟ん
    で隣合うネット隙間(13・13)に接着剤(17)を
    介在させて、被加工布帛(15)と接合資材(16)を
    接着すること、(i) 熱収縮性繊維糸条(11・1
    2)を熱収縮させて、被加工布帛(15)と接合資材
    (16)との接着箇所(18)と接着箇所(18)の間
    で被加工布帛(15)を隆起させること、(j) その
    隆起(19)の形状をセットしてから、熱収縮性ネット
    (14)と接着剤(17)と接合資材(16)を被加工
    布帛(15)から剥離除去すること、を特徴とする絞り
    模様描出法。
  3. 【請求項3】(k) 熱収縮性繊維糸条(11・12)
    で構成され、隣合う糸条(11・11、12・12)の
    間に、その糸条(11・12)の見掛けの太さMの2倍
    以上の間隔Nのネット隙間(13)が形成されている熱
    収縮性ネット(14)を、非・低熱収縮性繊維で構成さ
    れた被加工布帛(15)に重ね合わせること、(l)
    その熱収縮性ネット(14)の所要の複数箇所(18)
    において、その糸条(11・12)を間に挟んで隣合う
    ネット隙間(13)とネット隙間(13)の間で連続す
    る大きさの接合資材(16)を、その隣合うネット隙間
    (13)とネット隙間(13)に跨がって糸条(11・
    12)に被せること、(m) その糸条(11・12)
    を跨がってネット隙間(13・13)に食み出た接合資
    材(16)の食出部分を、接着剤(17)を介して被加
    工布帛(15)に接着すること、(n) 熱収縮性繊維
    糸条(11・12)を熱収縮させて、被加工布帛(1
    5)と接合資材(16)との接着箇所(18)と接着箇
    所(18)の間で被加工布帛(15)を隆起させるこ
    と、(o) その隆起(19)の形状をセットしてか
    ら、熱収縮性ネット(14)と接着剤(17)と接合資
    材(16)を被加工布帛(15)から剥離除去するこ
    と、を特徴とする絞り模様描出法。
  4. 【請求項4】 前掲請求項3に記載の熱収縮性ネット
    (14)を構成する熱収縮性繊維糸条(11・12)に
    接合資材(16)を被せる前に、接合資材(16)と被
    加工布帛(15)の一方または双方に接着剤(17)を
    塗着しておくこと、を特徴とする前掲請求項3に記載の
    絞り模様描出法。
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