JP2002293119A - エアスプリングの取付構造 - Google Patents

エアスプリングの取付構造

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JP2002293119A JP2001104270A JP2001104270A JP2002293119A JP 2002293119 A JP2002293119 A JP 2002293119A JP 2001104270 A JP2001104270 A JP 2001104270A JP 2001104270 A JP2001104270 A JP 2001104270A JP 2002293119 A JP2002293119 A JP 2002293119A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エアスプリングの着脱作業を簡単に行うこと
ができる構造の提供。 【解決手段】 アクスル側のエアスプリング支持ブラケ
ット23には略平面状の上面24aが、エアスプリング
17には略平面状の取付面39がそれぞれ設けられてい
る。エアスプリング支持ブラケット23に上面24aか
ら略垂直下方へ延びるネジ孔27を形成し、エアスプリ
ング17に取付面39から略垂直下方へ延びる1本のス
タットボルト26を固定し、スタットボルト26をネジ
孔27に螺合させることによって取付面39と上面24
aとが面接触した状態でエアスプリング支持ブラケット
23にエアスプリング17を締結固定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シャシフレームと
アクスルとの間に配置されるエアスプリングの取付構造
に関する。
【0002】
【従来の技術】特開2000−255239号公報に
は、エアスプリングの下部にアクスルの側方へ張り出る
取付座を形成し、スプリングシートにアクスルの側方へ
張り出して取付座を受ける設置座を形成し、これら取付
座と設置座とをボルト及びナットによって締結するエア
スプリング取付構造が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記構成で
は、スプリングシートに対するエアスプリングの着脱に
は、ボルトとナットとを相対回転させるためのスパナ等
の工具を要し、その作業が煩雑であった。
【0004】本発明は上記の実情に鑑みてなされたもの
であって、着脱作業を簡単に行うことができるエアスプ
リングの取付構造の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく、
本発明に係るエアスプリング取付構造は、アクスル側の
被取付部に略平面状の上面を設け、エアスプリングに略
平面状の下面を設け、エアスプリング又は被取付部の一
方に下面から略垂直上方へ又は上面から略垂直下方へ延
びるネジ孔を形成し、その他方に下面から略垂直下方へ
又は上面から略垂直上方へ延びる1本のスタットボルト
を固定し、スタットボルトをネジ孔に螺合させることに
よって下面と上面とが面接触した状態で被取付部にエア
スプリングを締結固定するものである。
【0006】上記構成では、スタットボルトの先端をネ
ジ孔に挿入し、エアスプリングを手で回すことにより、
被取付部にエアスプリングが締結固定される。また、係
る状態から、エアスプリングを取付時と反対の方向へ手
で回すことにより、エアスプリングが取り外される。
【0007】従って、被取付部に対するエアスプリング
の着脱を工具を用いることなく手作業のみによって簡単
に行うことができ、エアスプリングの着脱作業性が向上
する。
【0008】また、エアスプリングに加わる荷重やモー
メントは、スタットボルトと被取付部の上面とに分散し
て作用する。このとき、エアスプリングの下面と被取付
部の上面とが面接触しており、被取付部の上面は、荷重
やモーメントを面で受けるため、大きな荷重やモーメン
トを受け持つことができ、その分スタットボルトに掛か
る負担が軽減される。従って、1本のスタットボルトに
よっても実用上十分な取付強度が確保され得る。
【0009】エアスプリングを、シャシフレームに対し
て固定される上方支持体と、下面を有する下方支持体
と、上方支持体に密着状態で取り付けられる上開口と下
方支持体に密着状態で取り付けられる下開口とを有する
略筒状の弾性部材と、弾性部材と上方支持体と下方支持
体とによって区画される空気室と、によって構成し、上
開口の周縁を、空気室内の空気圧によって上方支持体に
密着状態で固定するように構成することもできる。
【0010】上記構成では、空気室内の空気を抜くこと
により、上開口を上方支持体から外すことができ、反対
に、上開口を上方支持体の所定位置に配置し、空気室内
に空気を供給することにより、上開口の周縁を上方支持
体に密着状態で固定することができる。
【0011】従って、上方支持体に対する弾性部材の着
脱をも含めたエアスプリングの着脱を工具を用いること
なく手作業のみによって行うことができ、エアスプリン
グの着脱作業性が一段と向上する。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を、図
面に基づいて説明する。
【0013】図1は本実施形態に係るエアスプリングが
搭載された車両の前方下部構造を示す斜視図、図2はエ
アスプリングの側断面図、図3はエアスプリングの取付
構造の分解斜視図、図4はエアスプリング支持ブラケッ
トの平面図である。なお、以下の説明において、前後方
向は車体の前後方向であり、左右方向は車体前方に向い
た状態での左右方向である。
【0014】図1に示すように、大型自動車の車体前方
下部には、車幅方向左右両側で車体前後方向に沿って延
びるシャシフレームとしての一対のサイドメンバ1,2
と、サイドメンバ1,2の下方で車幅方向に沿って延び
るフロントアクスル3とが設けられている。各サイドメ
ンバ1,2は、車幅方向内側へ開口するように配置され
た横向きの略U状断面を有し、側壁4とその上下端から
延びる上壁5及び下壁6とを備える。フロントアクスル
3は、略I状断面を有する。サイドメンバ1,2よりも
車幅方向外側へ張り出たフロントアクスル3の両端部7
には、それぞれナックル(図示外)を介して前輪(図示
外)が連結されている。
【0015】左側のサイドメンバ1の鉛直下方のフロン
トアクスル3の上壁8上には、サイドメンバ1と略平行
に配置されフロントアクスル3から車体前後方向へ延び
るスプリングシート9が取り付けられている。スプリン
グシート9は、フロントアクスル3と重なり合うオーバ
ーラップ部11でボルト12及びナット13によってフ
ロントアクスル3に締結固定されている。スプリングシ
ート9の前端上部にはトルクロッド14の後端が、前端
下部にはスタビライザー15のアーム64の後端がそれ
ぞれ連結されている。また、スプリングシート9の後端
にはラテラルロッド16の一端(左端)が連結されてい
る。
【0016】右側のサイドメンバ2の鉛直下方のフロン
トアクスル3の上壁8上にも、左側と同様にスプリング
シート10が取り付けられている。右側のスプリングシ
ート10は、ラテラルロッド16に連結される後端を有
さないことを除いて、左側のスプリングシート9と概ね
同様に構成されている。
【0017】左右両側において、スプリングシート9,
10のオーバーラップ部11とサイドメンバ1,2との
間には、それぞれエアスプリング17,18が設けられ
ている。
【0018】左右のエアスプリング17,18は、それ
ぞれ、上方支持体としてのトッププレート19と、下方
支持体としてのピストン20と、弾性部材としてのエア
ベローズ21と、を備えている。
【0019】図3に示すように、ピストン20は、フロ
ントアクスル3側の被取付部としてのエアスプリング支
持ブラケット23を介して、スプリングシート9のオー
バーラップ部11に固定されている。エアスプリング支
持ブラケット23は、スプリングシート9をフロントア
クスル3に固定するためのボルト12及びナット13に
よって、スプリングシート9に締結固定されている。な
お、右側のエアスプリング18も左側と概略同様の構成
を有するため、その説明を省略する。
【0020】図2及び図4に示すように、エアスプリン
グ支持ブラケット23は、平面状の上面24aを有する
中央部24と、中央部24の周縁から一体的に突出しス
プリングシート9(図1に示す)に締結固定されるフラ
ンジ部25と、中央部24の下面中央から延びる円筒部
53と、を備えている。円筒部53及び中央部24に
は、円筒部53の内周面から中央部24の上面24aへ
連続して貫通するネジ孔27が形成されている。フラン
ジ部25には、ボルト12(図3に示す)が挿通される
ボルト挿通孔52が形成されている。エアスプリング支
持ブラケット23の上面24aを含む中央部24の上部
51は、後述するピストン20の取付面39との擦れ合
いに耐えうる必要があるため、例えば鉄のように所定の
強度を有する材料で形成されることが好ましい。また、
エアスプリング支持ブラケット23のうち上部51を除
く他の部分を例えばアルミニウムのような軽金属によっ
て形成することにより、エアスプリング支持ブラケット
23の全体の軽量化を図ることができる。
【0021】ピストン20は、ピストン本体28と底板
29とから構成されている。ピストン本体28は、円板
状の上壁部30と、上壁部30の周縁から下方へ突出す
る筒状の周壁部31と、上壁部30の下面の中央から下
方へ延びる略円柱状の軸部32と、上壁部30の上面の
周縁よりも僅かに内側から上方へ突出する円環壁部33
と、を有している。底板29は、中央部34が下方へ僅
かに突出した略円板形状を有する。底板29の中央部3
4には貫通孔35が形成されている。底板29の外周縁
はピストン本体28の周壁部31の下端内面に嵌合し、
ピストン本体28の軸部32の下端は底板29の貫通孔
35に嵌合し、これらの嵌合部分が密封状態で溶着され
ている。これにより、ピストン本体28と底板29との
間に補助空気室36が区画形成される。ピストン本体2
8の上壁部30には、補助空気室36と後述する空気室
37とを連通させる通気孔38が形成されている。
【0022】ピストン本体28の軸部32の下端が底板
29の貫通孔35と嵌合し溶着された状態で、軸部32
の下面と底板29の中央部34の下面とは、エアスプリ
ング17の下面として略平面状の取付面39を構成す
る。ピストン本体28の軸部32には、取付面39から
上方へ延びるネジ孔40が形成されている。ネジ孔40
にはエアスプリング支持ブラケット23のネジ孔27と
螺合自在なスタットボルト26が螺合され、ネジ孔40
とスタットボルト26とは接着剤の注入や溶着等により
固定されている。 スタットボルト26の下端をエアス
プリング支持ブラケット23のネジ孔27に挿入し、ピ
ストン20を手で回すことにより、スタットボルト26
がネジ孔27に螺合し、上面24aと取付面39とが面
接触した状態でピストン20がエアスプリング支持ブラ
ケット23に締結固定される。なお、エアスプリング1
7のネジ孔40にスタットボルト26を固定せず、エア
スプリング支持ブラケット23のネジ孔27にスタット
ボルト26を固定しても良い。
【0023】トッププレート19は、略円板状のプレー
ト本体41と、プレート本体41の下面から下方へ突出
する円環壁部42と、プレート本体41の上面から上方
へ延びてサイドメンバ1の側壁4(図1に示す)に締結
固定されるブラケット部43と、を備えている。
【0024】エアベローズ21は、略円形状の上開口4
5及び下開口46を有する略筒状の可撓性膜によって形
成されている。上開口45及び下開口46の周縁部4
7,48は、それぞれ肉厚の円環リブ形状を有してい
る。エアベローズ21の上開口45及び下開口46は、
トッププレート19及びピストン20の円環壁部42,
33に外側からそれぞれ密着状態で嵌合されている。係
る状態で、トッププレート19の円環壁部42よりも内
側の部分とピストン20の円環壁部33よりも内側の部
分とエアベローズ21の内面とが空気室37を区画す
る。このエアベローズ21は、上開口45及び下開口4
6の周縁部47,48が空気室37内の空気圧のみによ
ってトッププレート19及びピストン20の円環壁部4
2,33にそれぞれ密着状態で固定されるいわゆるセル
フシールタイプであり、空気室37内の空気を抜くこと
により、エアベローズ21がトッププレート19及びピ
ストン20に対して手作業によって着脱可能となる。
【0025】なお、ピストン20又はトッププレート1
9の少なくとも一方には、空気室37に対する空気の供
給及び排出を行うための給排気口(図示外)が設けられ
ている。
【0026】本実施形態によれば、スタットボルト26
の下端をネジ孔27に挿入し、ピストン20を手で回す
ことにより、エアスプリング支持ブラケット23にエア
スプリング17が締結固定される。また、係る状態か
ら、ピストン20を取付時と反対の方向へ手で回すこと
により、エアスプリング支持ブラケット23からエアス
プリング17が取り外される。
【0027】また、エアベローズ21は、上開口45及
び下開口46の周縁部47,48が空気室37内の空気
圧のみによってトッププレート19及びピストン20の
円環壁部42,33にそれぞれ密着状態で固定されるい
わゆるセルフシールタイプであるので、空気室37内の
空気を抜くことにより、上開口45をトッププレート1
9の円環壁部42から外すことが可能となる。すなわ
ち、トッププレート19をサイドメンバ1に固定したま
ま、特に工具を要することなく、空気室37内の空気を
抜くだけで、手作業によってエアベローズ21をトップ
プレート19から離脱させることができる。
【0028】このように、エアスプリング支持ブラケッ
ト23に対するエアスプリング17の着脱、及びトップ
プレート19に対するエアベローズ21の着脱を、工具
を用いることなく手作業のみによって簡単に行うことが
でき、エアスプリング17の着脱作業性が向上する。
【0029】また、エアスプリング17に加わる荷重や
モーメントは、スタットボルト26とエアスプリング支
持ブラケット23の上面24aとに分散して作用する。
このとき、ピストン20の取付面39とエアスプリング
支持ブラケット23の上面24aとが面接触しており、
エアスプリング支持ブラケット23の上面24aは、荷
重やモーメントを面で受けるため、大きな荷重やモーメ
ントを受け持つことができ、その分スタットボルト26
に掛かる負担が軽減される。従って、1本のスタットボ
ルト26によっても実用上十分な取付強度が確保され
る。
【0030】なお、上記実施形態ではエアスプリング1
7の取付面39とエアスプリング支持ブラケット23の
上面24aとを直接面接触させたが、本発明はこれに限
定されるものではない。例えば、取付面39と上面24
aとの間にシート状部材や板状部材を介在させても良
い。この場合、シート状部材や板状部材をエアスプリン
グの一部とみなせば、これら部材の下面がエアスプリン
グの下面として機能する。反対に、シート状部材や板状
部材をエアスプリング支持ブラケットの一部とみなせ
ば、これら部材の上面がエアスプリング支持ブラケット
の上面として機能する。
【0031】また、上記実施形態ではスプリングシート
9,10とエアスプリング支持ブラケット23とを別体
として設けたが、エアスプリング支持ブラケット23を
スプリングシート9,10と一体的に設ける、すなわち
エアスプリング17の取付面39と面接触する上面24
aをスプリングシート9,10に形成することもでき
る。
【0032】また、上記実施形態ではセルフシールタイ
プのエアスプリング17について説明したが、本発明は
これに限定されるものではない。例えば、エアベローズ
の上下両端部をトッププレート及びピストンに締結固定
する構造であっても、ピストンとエアスプリング支持ブ
ラケットとを面接触させると共に1本のスタットボルト
で締結固定することにより、実用上十分な取付強度を確
保しつつ、エアスプリングの着脱作業性を向上させるこ
とができる。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
実用上十分な取付強度を確保しつつ、被取付部に対する
エアスプリングの着脱を工具を用いることなく手作業の
みによって簡単に行うことができ、エアスプリングの着
脱作業性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るエアスプリングが搭
載された車両の前方下部構造を示す斜視図である。
【図2】エアスプリングの側断面図である。
【図3】エアスプリングの取付構造の分解斜視図であ
る。
【図4】エアスプリング支持ブラケットの平面図であ
る。
【符号の説明】
1 サイドメンバ(シャシフレーム) 2 サイドメンバ(シャシフレーム) 3 フロントアクスル(アクスル) 17 エアスプリング 18 エアスプリング 19 トッププレート(上方支持体) 20 ピストン(下方支持体) 21 エアベローズ(弾性部材) 23 エアスプリング支持ブラケット(被取付部) 24a 上面 26 スタットボルト 27 ネジ孔 37 空気室 39 取付面(下面) 45 上開口 46 下開口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3D001 AA18 BA07 CA02 CA03 DA02 3J069 AA28 CC34 DD48

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車幅方向両側で車体前後方向に沿って配
    置されたシャシフレームと、該シャシフレームの下方で
    車幅方向に沿って配置されたアクスルと、の間に配置さ
    れるエアスプリングの取付構造であって、 前記アクスル側の被取付部に設けられた略平面状の上面
    と、 前記エアスプリングに設けられた略平面状の下面と、 前記エアスプリング又は前記被取付部の一方に形成さ
    れ、前記下面から略垂直上方へ又は前記上面から略垂直
    下方へ延びるネジ孔と、 前記エアスプリング又は前記被取付部の他方に固定さ
    れ、前記下面から略垂直下方へ又は前記上面から略垂直
    上方へ延び、前記ネジ孔と螺合することによって前記下
    面と前記上面とが面接触した状態で前記被取付部に前記
    エアスプリングを締結固定する1本のスタットボルト
    と、 を備えたことを特徴とするエアスプリングの取付構造。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のエアスプリングの取付
    構造であって、 前記エアスプリングは、前記シャシフレームに対して固
    定される上方支持体と、前記下面を有する下方支持体
    と、前記上方支持体に密着状態で取り付けられる上開口
    と前記下方支持体に密着状態で取り付けられる下開口と
    を有する略筒状の弾性部材と、前記弾性部材と前記上方
    支持体と前記下方支持体とによって区画される空気室
    と、を備え、 前記上開口の周縁は、前記空気室内の空気圧によって前
    記上方支持体に密着状態で固定されることを特徴とする
    エアスプリングの取付構造。
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