JP2002292291A - 不飽和カルボン酸合成用触媒、その調製方法、およびその触媒を用いた不飽和カルボン酸の合成方法 - Google Patents

不飽和カルボン酸合成用触媒、その調製方法、およびその触媒を用いた不飽和カルボン酸の合成方法

Info

Publication number
JP2002292291A
JP2002292291A JP2001100992A JP2001100992A JP2002292291A JP 2002292291 A JP2002292291 A JP 2002292291A JP 2001100992 A JP2001100992 A JP 2001100992A JP 2001100992 A JP2001100992 A JP 2001100992A JP 2002292291 A JP2002292291 A JP 2002292291A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
catalyst
carboxylic acid
unsaturated carboxylic
extrusion
raw material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001100992A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4634633B2 (ja
Inventor
Masahide Kondo
正英 近藤
Seiichi Kato
誠一 河藤
Toru Kuroda
徹 黒田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Rayon Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Rayon Co Ltd filed Critical Mitsubishi Rayon Co Ltd
Priority to JP2001100992A priority Critical patent/JP4634633B2/ja
Publication of JP2002292291A publication Critical patent/JP2002292291A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4634633B2 publication Critical patent/JP4634633B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

Landscapes

  • Catalysts (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 不飽和アルデヒドの気相接触酸化による不飽
和カルボン酸の合成に好適に利用でき、この反応に対す
る触媒作用に関る金属元素として、少なくともモリブデ
ンおよびバナジウムを含んでなる触媒粒子(粉体)を押
出成形してなる、その触媒活性、ならびに、目的不飽和
カルボン酸への変換の選択性に優れた、新規な押出成形
触媒を提供する。 【解決手段】 予め作製した少なくともモリブデンおよ
びバナジウムを含んでなる触媒粒子を押出成形する際、
この押出成形工程における触媒流路の少なくとも一部に
セラミックスを使用し、その後、押出成形品に乾燥、焼
成などの処理を施し、最終の押出成形触媒とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、不飽和アルデヒド
を原料とし、酸素源として分子状酸素を用いて気相接触
酸化して、前記原料に由来する炭素鎖を有する対応の不
飽和カルボン酸を合成する反応おいて、前記気相接触酸
化反応を触媒する押出成形された触媒に関し、より具体
的には、前記気相接触酸化反応を触媒する作用に関る金
属元素として、少なくともモリブデン及びバナジウムを
含んでなる触媒粒子(粉体)を押出成形してなる不飽和
カルボン酸合成用触媒、その押出し成形による調製方
法、ならびに係る押し出し成形された触媒を利用した不
飽和カルボン酸の合成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、不飽和アルデヒドを原料とし、酸
素源として分子状酸素を用いて気相接触酸化して、対応
する不飽和カルボン酸を合成する際に用いられる固相触
媒、また、その固相触媒の調製方法について、数多くの
提案がなされている。
【0003】このような不飽和アルデヒドから対応する
不飽和カルボン酸を製造する際に利用される、気相接触
酸化反応に対する触媒の多くは、その触媒作用に関る金
属元素として、少なくともモリブデンおよびバナジウム
を含む組成を有している。また、工業的には、前記の組
成を有する触媒粒子(粉体)を所望する形状に焼成など
により成形してなる、成形触媒が使用される。これら成
形触媒は、その成形方法に従って、押出成形触媒、担持
成形触媒等に分類される。通常、押出成形触媒は、予め
作製した触媒成分を含む粒子を液状媒体とともに混練り
し、この混練体を押出成形する工程を経て製造される。
一方、担持成形触媒は、予め作製した触媒成分を含む粉
体を担体に担持させる工程を経て製造される。
【0004】押出成形触媒に関しては、主体となる触媒
成分を含む粒子に加えて、例えば、混練の際、グラファ
イトや無機ファイバーを添加して成形することにより、
得られる成形触媒の機械的強度、あるいは、触媒される
反応における生成物の選択性を向上させる方法(特開昭
60−150834号公報)、また、触媒を押出成形す
る際、混練体中にある種のアルコール、アルデヒド、有
機酸を添加しておく方法(特開平6−15178号公
報)など、その触媒特性を向上される手法種々が提案さ
れている。しかしながら、公表されているこれらの提案
の多くは、押出成形の際、混練体中に加える添加剤の選
択に関するものであり、混練体を押出成形して、触媒を
調製する方法の詳細にまで言及している例は少ない。な
お、これら公知の方法で得られる成形触媒は、その幾つ
かは、現実の工業的な生産に利用されているものの、よ
り効率的な生産を目標とする際には、工業触媒としての
触媒活性、目的生成物の選択性などの点で更に改良が望
まれている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明は
上記の課題を解決するもので、本発明の目的は、原料の
不飽和アルデヒドより、酸素源として分子状酸素を利用
して、気相接触酸化反応により原料に由来する炭素鎖を
有する不飽和カルボン酸を合成する反応を触媒する成形
触媒であって、その触媒活性、また、目的とする生産物
である不飽和カルボン酸の選択性に優れた、新規な不飽
和カルボン酸合成用触媒、係る触媒を簡便に調製する方
法、さらには、係る触媒を用いて、目的とする不飽和カ
ルボン酸の高い選択性での合成を可能とする方法を提供
することにある。より具体的には、本発明の目的は、不
飽和アルデヒドを原料とし、酸素源として分子状酸素を
用い、原料に由来する炭素鎖を保持する不飽和カルボン
酸を気相接触酸化により合成にする際に好適に利用で
き、前記気相接触酸化反応を触媒する作用に関る金属元
素として、少なくともモリブデンおよびバナジウムを含
んでなる触媒粒子(粉体)を押出成形してなる、その触
媒活性、ならびに、目的とする生産物である不飽和カル
ボン酸の選択性に優れた、新規な不飽和カルボン酸合成
用触媒、係る触媒を簡便に調製する方法、さらには、係
る触媒を用いて、目的とする不飽和カルボン酸の高い選
択性での合成を可能とする方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の課
題を解決すべく鋭意研究と検討を進めたところ、酸素源
として分子状酸素を用い、不飽和アルデヒドから対応す
る不飽和カルボン酸を気相接触酸化により合成する際に
利用する押出成形触媒に関して、特に、それを構成する
触媒粒子自体の組成、ならびに、押出成形を行う触媒粒
子を含む混練体に添加する添加剤の選択に加えて、その
押出成形の工程自体を変更することで、同じ触媒粒子を
用いても、調製される押出成形触媒における、触媒活
性、ならびに、目的とする生産物である不飽和カルボン
酸の選択性の向上が図られることを見出した。より具体
的には、本発明者らは、予め作製した触媒粒子を含む混
練体を押出成形する際、この押出成形工程における触媒
流路の少なくとも一部にセラミックスを使用すると、従
前用いられていた金属製の触媒流路を利用した場合と比
較し、得られた押出成形触媒は、触媒活性、ならびに、
目的とする生産物である不飽和カルボン酸の選択性がよ
り優れたものとなることを見出し、本発明を完成するに
至った。
【0007】すなわち、本発明の不飽和カルボン酸合成
用触媒は、不飽和アルデヒドを原料とし、酸素源として
分子状酸素を用いて、前記原料に由来する炭素鎖を有す
る不飽和カルボン酸を気相接触酸化により合成する反応
において、前記気相接触酸化反応に対する触媒作用に関
る金属元素として、少なくともモリブデンおよびバナジ
ウムを含んでなる押出成形触媒であって、予め作製した
少なくともモリブデンおよびバナジウムを含んでなる触
媒粒子を押出成形する際、前記触媒粒子を含む混練体を
押出成形する工程における触媒流路の少なくとも一部に
セラミックスを使用して、押出成形を施されている押出
成形触媒である。
【0008】かかる触媒において、押出成形工程におけ
る触媒流路の少なくとも一部に使用されるセラミックス
が、ジルコニア、アルミナ、シリカ、チタニア、あるい
は、これらのうちの2つ以上の混合物からなる群より選
択されるセラミックスであることが好ましい。
【0009】加えて、本発明は、前記の構成を有する押
出成形触媒を利用する不飽和カルボン酸の合成反応の発
明を提供し、すなわち、本発明にかかる不飽和カルボン
酸の合成方法は、不飽和アルデヒドを原料とし、酸素源
として分子状酸素を用いて、前記原料に由来する炭素鎖
を有する不飽和カルボン酸を気相接触酸化により合成す
る方法であって、前記気相接触酸化反応に対する触媒と
して、前記する本発明の触媒を用いることを特徴とする
合成方法である。
【0010】また、本発明は、上記の構成を有する押出
成形触媒の調製方法を併せて提供しており、すなわち、
本発明の不飽和カルボン酸合成用触媒の調製方法は、不
飽和アルデヒドを原料とし、酸素源として分子状酸素を
用いて、前記原料に由来する炭素鎖を有する不飽和カル
ボン酸を気相接触酸化により合成する反応において、前
記気相接触酸化反応に対する触媒作用に関る金属元素と
して、少なくともモリブデンおよびバナジウムを含んで
なる押出成形触媒の調製方法であって、予め作製した触
媒粒子を、液状媒体とともに混練する工程と、係る混練
体を所定の触媒流路を経て押し出し、所望の形状に押出
成形する工程とを有し、前記押出成形工程における触媒
流路の少なくとも一部にセラミックスを使用することを
特徴とする調製方法である。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の押出成形触媒は、原料と
して、所望の炭素鎖を有する不飽和アルデヒドを用い、
酸素源として分子状酸素を利用し、気相接触酸化によっ
て前記原料に由来する炭素鎖を有する対応の不飽和カル
ボン酸を合成する際に用いられる。より具体的には、炭
素数3の不飽和アルデヒドであるアクロレインから、対
応する不飽和カルボン酸であるアクリル酸を合成するた
め、同じく、分岐を有する炭素数4の不飽和アルデヒド
であるメタクロレインから、対応する不飽和カルボン酸
であるメタクリル酸を合成するためなど、原料の不飽和
アルデヒドに由来する不飽和炭化水素鎖を保持しつつ、
末端のホルミル基をカルボキシル基へ気相接触酸化によ
って変換する反応に、好適に利用可能な触媒である。か
かる気相接触酸化反応に対する触媒作用は、反応系に原
料を気体として供給し、原料分子気体と酸素源の分子状
酸素との反応を、成形触媒に表面に存在する触媒点、例
えば、細孔において行わせることで達成される。
【0012】本発明の押出成形触媒とその調製方法につ
いて、より詳しく説明する。
【0013】本発明の押出成形触媒は、その触媒作用に
関る金属元素として、少なくともモリブデンおよびバナ
ジウムを含んでなる押出成形触媒であり、従来のこの種
の押出成形触媒と同様に、一般に、(1)所定の触媒成
分を含む触媒粒子を予め作製する工程、(2)得られた
触媒粒子(粉体)を混練りする工程、(3)得られた混
練り品(混練体)を押出成形する工程、(4)乾燥およ
び/または熱処理を施す工程を経て、所望の外形形状を
有する成形触媒に調製される。
【0014】本発明の押出成形触媒において、(1)の
触媒粒子を予め作製する工程自体は、特に限定されず、
従来公知の種々の手法が適用できる。通常、かかる
(1)の工程において、触媒粒子を所定の組成、本発明
においては、触媒作用に関る金属元素として、少なくと
もモリブデン、バナジウムを所定の比率で含有する水性
スラリーを作製し、それを乾燥して粒子状とする。
【0015】この、触媒作用に関る金属元素として、少
なくともモリブデン、バナジウムを所定の比率で含有す
る水性スラリーを製造する方法は、含有する成分の著し
い偏在を伴わない限り、特には限定されず、従来から広
く利用されている、沈殿法、酸化物混合法等の種々の手
法を利用することができる。水性スラリーの作製に際
し、触媒成分を水性溶媒中に溶解する原料としては、含
有せしめる触媒成分の各元素を含む酸化物、硫酸塩、硝
酸塩、炭酸塩、水酸化物、アンモニウム塩、ハロゲン化
物等、種々の形態から選択されるものを適宜組み合わせ
て使用することができる。例えば、モリブデン原料とし
ては、パラモリブデン酸アンモニウム、三酸化モリブデ
ン等が挙げられる。
【0016】作製された水性スラリーを乾燥して粒子状
にする方法は、特に限定されす、例えば、スプレー乾燥
機を用いて乾燥する方法、スラリー・ドライヤーを用い
て乾燥する方法、ドラム・ドライヤーを用いて乾燥する
方法、蒸発乾固して塊状の乾燥物を粉砕する方法などが
利用できる。
【0017】触媒粒子は、水性スラリーを乾燥して得ら
れた乾燥粒子に対して、この段階で、焼成処理を施し、
焼成粒子としておくこともできる。この焼成条件は、特
に限定されず、従って、前記乾燥粒子に含有される成分
・種類に応じて、公知の焼成条件より適合する条件を適
宜選択して適用することができる。一般に、粒子状態で
施す焼成の温度は、先立つ乾燥過程における加熱温度よ
りも高い温度、通常、200〜500℃の範囲に選択
し、また、焼成時間は処理する触媒の目的組成に従っ
て、その焼成温度に応じて適宜選択される。
【0018】作製される触媒成分を含む粒子は、乾燥手
法、焼成の有無、その条件などによりその形状は左右さ
れるものの、その後の押出成形に際して、特に最終的な
外形の形成の妨げとならない範囲で、各粒子の形状は任
意に選択できる。
【0019】次に、(2)の混練工程では、(1)の工
程で得られた触媒粒子に、所定の比率で液体(液状媒
体)を混合し、均一に混練りする。この混練り工程に使
用する装置は、特に限定されず、例えば、双腕型の攪拌
羽根を使用するバッチ式の混練り機、軸回転往復式やセ
ルフ・クリーニング型等の連続式の混練り機等が使用で
きる。粒子と液体とを混練りする際、目標とする均一混
合が達成されたこと、すなわち、混練りの終点の判定
は、通常、目視または手触りによって判断することが多
い。従って、混練り品の状態を確認しながら混練りを行
うことができる利点を有する、バッチ式の混練り機は、
かかる目的にはより好ましい。
【0020】(2)の混練工程で用いる液体(液状媒
体)として、最終的な成形触媒とした段階では、容易に
除去することが可能で、しかも、触媒粒子表面と一定以
上の親和性・濡れ性を示す溶媒を用いると好ましく、よ
り具体的には、一般に、水やアルコールが好適に利用で
きる。この(2)の混練工程に好適に利用できるアルコ
ールとしては、その乾燥除去が容易な、沸点は比較的に
低いアルノール、例えば、エタノール、メチルアルコー
ル、プロピルアルコール、ブチルアルコール等の低級ア
ルコールが挙げられる。
【0021】なお、これらの液体は、一種を単独に用い
る形態に限られず、相互に均一な混合が達成されるもの
などを、複数種組み合わせて用いることもできる。液体
の使用量は、粒子の種類や大きさ、その嵩比重、更に
は、液体の種類等に応じて、適宜選択されるが、通常、
乾燥粒子または焼成粒子とされた、触媒粒子100質量
部に対して、液体の使用量を10〜70質量部の範囲、
より好ましくは20〜60質量部の範囲に選択すること
が好ましい。
【0022】(2)の混練工程において、有機バインダ
ー等の成形助剤を加えておくと、押出成形体の形状保
持、その強度の向上ができ、成形助剤をも添加すること
が好ましい。このような成形助剤としては、例えば、メ
チルセルロース、エチルセルロース、カルボキシルメチ
ルセルロース、カルボキシルメチルセルロースナトリウ
ム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピル
セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒ
ドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシブチルメ
チルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、
ヒドロキシプロピルセルロース等を挙げることができ
る。この他に、この種の押出成形触媒において、押出成
形触媒の機械的強度の増強などに効果を有する、従来公
知の添加剤を加えてもよく、このような添加剤として
は、例えば、グラファイトやケイソウ土などの無機化合
物、ガラス繊維、セラミックファイバーや炭素繊維など
の無機ファイバー等が挙げられる。
【0023】(3)の押出成形工程では、(2)の混練
工程で得られた混練り品を押出成形する。押出成形に用
いる装置は、特に限定されないが、例えば、オーガー式
押出成形機またはピストン式押出成形機等が挙げられ
る。また、(2)の混練工程と(3)の押出成形工程と
は、連続的に実施することができ、それに適する一体型
の装置を用いて、同時に実施してもよい。
【0024】本発明の押出成形触媒は、この押出成形工
程において、混練り品(混練体)が加圧下に接触する触
媒流路の少なくとも一部にセラミックスを使用して、そ
の押出成形を施したものである。触媒流路の少なくとも
一部にセラミックスを使用した場合、従来の、全てに金
属(炭素鋼や工具鋼)製の触媒流路を使用した場合と比
べて、最終的な押出成形触媒中に、より好ましい細孔が
発現し、触媒活性、不飽和アルデヒドから対応する不飽
和カルボン酸への変換の選択性に優れた触媒が得られ
る。なお、触媒流路表面にセラミックスを使用する割合
が多いほど、その効果はより大きくなる。
【0025】本発明において、触媒流路とは、押出機先
端から押出成形用ダイの触媒出口までの、押出しのため
に圧力を加えられた混練り品(混練体)が直接接する流
路を意味する。本発明では、混練り品(混練体)に含有
される触媒粒子と接触する触媒流路表面の少なくとも一
部を、その表面がセラミックスで形成した触媒流路を使
用する。例えば、触媒流路自体をセラミックスで構成す
ることもできるが、金属(炭素鋼や工具鋼)製部材の表
面に、セラミック製の表面被覆層(セラミック層)を形
成した触媒流路を使用することができる、このセラミッ
クス層は、0.05mm以上、より好ましくは0.5m
m以上の厚みとなるように、焼成して得られたセラミッ
クスを焼きバメ、接着またはカシメ等でダイ本体に固着
するか、あるいは、ダイ本体にその厚みが0.05mm
以上、より好ましくは0.5mm以上となるようにセラ
ミックスを溶射することにより形成したものとすること
ができる。。ダイのサイズが小さく、前述の層状の被覆
加工が困難な場合には、ダイ部品やダイ全体をセラミッ
クスで作製してもよい。
【0026】本発明において、触媒流路表面の被覆層な
どとして使用するセラミックスは、セラミックスを構成
する金属元素が目的の成形触媒中に添加可能なものであ
るならば、特に限定されず、例えば、B、Si、Ti、
V、Cr、Zr、W、Al等の金属の窒化物、炭化物、
炭窒化物、酸化物等が使用できる。これらのなかでも、
特に酸化物であるジルコニア、アルミナ、シリカ、チタ
ニアが好ましく、例示する4種のセラミックス中では、
ジルコニアが最も好ましい。ジルコニアを使用する際に
は、例えば、イットリア、カルシア、セリア、マグネシ
ア等の安定剤を含んだ、所謂「部分安定化ジルコニア」
の形態で用いることがより好ましい。
【0027】押出成形された押出成形体は適当な長さに
切断される。押出成形体の形状は特に限定されないが、
例えばリング状(円筒状)、円柱状、星型柱状等の任意
の形状が挙げられる。
【0028】(4)の乾燥・焼成工程では、(3)の押
出成形工程で得られた押出成形体を先ず、乾燥すること
により乾燥成形品を得る。この工程における乾燥方法
は、混練り品(混練体)を押出成形した際に、なお残留
している液体(液状媒体)の蒸散除去が可能な限り、特
に限定されず、例えば、熱風乾燥、湿度乾燥、遠赤外乾
燥、マイクロ波乾燥等の公知の乾燥方法を利用できる。
前記に例示する乾燥方法のうち、単独の手段を用いるこ
ともでき、あるいは、複数の手法を適宜組み合わせて用
いることもできる。乾燥条件は、かかる乾燥工程におい
て蒸散除去する液体(液状媒体)に関し、乾燥後に残余
する液体(液状媒体)の比率、例えば、前記液体(液状
媒体)が水である際には、目的とする含水率により、適
宜選択することができる。
【0029】かかる乾燥処理を施して得られる、乾燥成
形品は、通常、更に焼成処理を施す。この焼成工程は、
例えば、成形助剤として添加されている有機バインダー
などの加熱分解除去、触媒粒子の焼成などの目的をも持
って実施することができる。なお、成形助剤として添加
されている有機バインダーなどを、加熱により、分解除
去する必要もなく、また、先に述べた(1)の工程で作
製される触媒粒子が、予め焼成処理を施された焼成粒子
とされている場合等は、この焼成を省略することも可能
である。この(4)の工程で実施する焼成は、目的に応
じて温度を選択するものの、通常、200〜600℃の
範囲に選択して行うことが好ましい。
【0030】本発明の押出成形触媒は、酸素源として分
子状酸素を用いて、不飽和アルデヒドの気相接触酸化に
よる対応する不飽和カルボン酸の製造に利用され、好適
な利用される反応例としては、アクロレインの気相接触
酸化によるアクリル酸の製造やメタクロレインの気相接
触酸化によるメタクリル酸の製造等が挙げられる。
【0031】気相接触酸化による、アクロレインからア
クリル酸の製造により適する触媒組成として、好ましく
は、次の一般式 Moabcdef (式中、Mo、V及びOはそれぞれモリブデン、バナジ
ウム及び酸素を示し、Aは、鉄、コバルト、クロム、ア
ルミニウム及びストロンチウムからなる群より選択され
る少なくとも一種の元素を示し、Xは、ゲルマニウム、
ホウ素、ヒ素、セレン、銀、ケイ素、ナトリウム、テル
ル、リチウム、アンチモン、リン、カリウム、及びバリ
ウムからなる群より選択される少なくとも1種の元素を
示し、Yは、マグネシウム、チタン、マンガン、銅、亜
鉛、ジルコニウム、ニオブ、タングステン、タンタル、
カルシウム、スズ及びビスマスからなる群より選択され
る少なくとも1種の元素を示す。また、a、b、c、
d、e及びfは、上記する元素の含有原子比を表し、a
=12に対して、b=0.01〜6、 c=0〜5、
d=0〜10、 e=0〜5の範囲に選択され、また、
fは前記各元素の含有原子比において、各元素成分の原
子価を満足するのに必要な酸素原子比である。)で表さ
れる組成が挙げられる。
【0032】また、気相接触酸化による、メタクロレイ
ンからメタクリル酸の製造により適する触媒組成とし
て、好ましくは、次の一般式 Pg MohiCujklmn (式中、P、Mo、V、Cu及びOはそれぞれリン、モ
リブデン、バナジウム、銅及び酸素を示し、Xは、アン
チモン、ビスマス、ヒ素、ゲルマニウム、ジルコニウ
ム、テルル、セレン、ケイ素、タングステン、ホウ素及
び銀からなる群より選択される少なくとも1種の元素を
示し、Yは、鉄、亜鉛、クロム、マグネシウム、タンタ
ル、マンガン、コバルト、バリウム、ガリウム、セリウ
ム及びランタンからなる群より選択される少なくとも1
種の元素を示し、Zは、カリウム、ルビジウム、セシウ
ム及びタリウムからなる群より選択される少なくとも1
種の元素を示す。また、g、h、i、j、k、l、m及
びnは、上記する元素の含有原子比を表し、h=12に
対して、g=0.5〜3、 i=0.01〜3、 j=
0〜2、 k=0〜3、 l=0〜3、 m=0.01
〜3の範囲に選択され、また、nは前記各元素の含有原
子比において、各元素成分の原子価を満足するのに必要
な酸素原子比である。)で表される組成が挙げられる。
【0033】本発明の不飽和カルボン酸の合成方法で
は、本発明の調製方法により簡便に作製される、本発明
の押出成形触媒を利用し、原料である不飽和アルデヒド
を、酸素源として分子状酸素を用いて、気相接触酸化す
ることによって、原料に由来する炭素鎖を有する不飽和
カルボン酸に変換する。この気相接触酸化反応は、本発
明の押出成形触媒を充填した反応管内に、原料である不
飽和アルデヒドと、それに対して所定の比率で、酸素源
として分子状酸素を含む混合ガスを流通させて行う。な
お、前記反応管内において、本発明の触媒は、シリカ、
アルミナ、シリカ−アルミナ、シリコンカーバイト、チ
タニア、マグネシア、セラミックボールやステンレス鋼
等の不活性担体で希釈されている状態で充填される形態
で使用してもよい。
【0034】反応管内内に供給・導入する原料の不飽和
アルデヒドを含む混合ガス中において、原料の不飽和ア
ルデヒドの含有率は、広い範囲で変えることができる
が、一般に、1〜20容量%が適当であり、特に、3〜
10容量%が好ましい。原料の不飽和アルデヒドは、そ
の合成過程などに由来する、水、低級飽和アルデヒド等
の有機の不純物を少量含んでいても良く、つまり、水、
低級飽和アルデヒド等の有機の不純物は、少量であれ
ば、目的とする触媒反応に実質的な影響を与えない。
【0035】酸素源とする分子状酸素は、窒素分子との
混合ガス、例えば、空気を用いることが経済的である
が、反応条件によって、酸素分圧を高める必要があるな
らば、純酸素で富化した空気も用いることもできる。反
応管内に、送入する混合ガス中の、原料不飽和アルデヒ
ド分子と酸素分子のモル比は、反応条件にもよるが、
1:0.3〜1:4の範囲、望ましくは、1:0.4〜
1:2.5の範囲に選択することが好ましい。なお、不
飽和カルボン酸への変換の選択率を高くする上では、反
応管内に送入する混合ガスは、ガス状の原料不飽和アル
デヒド分子と分子状酸素以外に、水蒸気を含んでいるこ
とが好ましく、また、不活性ガスで希釈して用いること
が好ましい。
【0036】また、反応圧力は、常圧から数100kP
aまでの範囲に選択することが好ましい。なお、適正な
平均滞留時間(接触時間)となるように、反応圧力を選
択することが望ましい。反応温度は、一般に、200〜
430℃の範囲に選択することができるが、特に、25
0〜400℃の範囲に選択することが好ましい。
【0037】
【実施例】以下、実施例および比較例により本発明をよ
り具体的に説明する。これらの実施例は、本発明の最良
の実施の形態の一例ではあるものの、本発明は、これら
実施例の形態により限定されるものではない。また、実
施例および比較例中の記載において、「部」は質量部を
意味し、その混練り工程には、バッチ式の双腕型の攪拌
羽根を備えた混練り機を使用した。また、反応管内に供
給する原料を含む混合ガス、および反応後、反応管内よ
り取り出される生成物を含有するガスの組成分析は、ガ
スクロマトグラフィーにより行った。
【0038】実施例および比較例中における、原料不飽
和アルデヒドの反応率(以下、反応率という)、生成す
る不飽和カルボン酸の選択率は次式により算出した。
【0039】反応率(%)=A/B×100 不飽和カルボン酸の選択率(%)=C/A×100 ここで、Aは、反応管内において、反応に与かった原料
不飽和アルデヒドのモル数(供給された原料不飽和アル
デヒドのモル数より、反応管から取り出されるガス中に
残余している未反応原料のモル数を減じた値)、Bは、
反応管内に供給された原料不飽和アルデヒドのモル数、
Cは、反応管から取り出されるガス中に含有されてい
る、不飽和カルボン酸のモル数である。
【0040】(実施例1)パラモリブデン酸アンモニウ
ム100部、メタバナジン酸アンモニウム4.4部及び
硝酸カリウム4.8部を純水400部に溶解した。攪拌
しながら、この液に、85%リン酸8.2部を純水10
部に溶解した溶液を加え、更に硝酸銅1.1部を純水1
0部に溶解した溶液を加えた。次に、硝酸ビスマス6.
9部に60%硝酸7.0部及び純水40部を加え、得ら
れた硝酸ビスマスの均一溶液を前記混合液に加えた後、
95℃に昇温した。加熱した液に、60%ヒ酸2.2部
を純水10部に溶解した溶液を加え、つづいて三酸化ア
ンチモン2.8部を加えた。この混合液を、加熱攪拌し
ながら蒸発乾固した。その後、得られた固形物を、更に
130℃で16時間乾燥した。乾燥された固形物は、乾
燥粉とした。
【0041】得られた乾燥粉100部に対して、メチル
セルロース3部を加え、乾式混合した。この乾式混合物
に水14部を添加・混合し、混練り機にて粘土状物質に
なるまで混合(混練り)した。混練り品を、オーガー式
押出し成形機を用いて、押し出し成形し、外径6mm、
内径3mm、長さ5mmの触媒成形体を得た。この押出
成形を行う際、ダイ部材として、内ダイ(中子)は3A
23・2SiO2製のものを、外ダイは、炭素鋼(S
45C)の表面に3Al23・2SiO2を厚さ約2m
mに接着させたものを使用した。
【0042】得られた触媒成形体を、次いで、160℃
で6時間乾燥を行い、触媒成形体の乾燥品を得た。更
に、この触媒成型体の乾燥品を、380℃で5時間、空
気流通下に加熱処理(焼成)を施し、触媒成形体の最終
焼成品を得た。
【0043】得られた触媒成形体最終焼成品の酸素以外
の元素の組成(以下同じ)は、 P1.5Mo120.8Cu0.1Sb0.4Bi0.3As0.21 であった。
【0044】この触媒成形体最終焼成品をステンレス製
反応管に充填し、メタクロレイン5%、酸素10%、水
蒸気30%及び窒素55%(容量%)の原料混合ガス
を、接触時間3.6秒にて、充填されている触媒層を通
過させ、常圧において、温度290℃で反応させた。そ
の気相接触酸化反応の結果は、原料メタクロレインの反
応率91.4%、回収されるメタクリル酸の選択率8
8.2%であった。従って、生成したメタクリル酸が更
なる酸化を受けるなどの副次的な反応により、結果的
に、メタクリル酸以外に変換されたメタクロレインの比
率は、(100−88.2)%、つまり、11.8%で
あることが判る。
【0045】(実施例2)実施例1に記載する触媒成形
体最終焼成品の調製工程、条件において、押出成形を行
う際、ダイ部材として、内ダイ(中子)は3Al23
2SiO2製のものを、外ダイは、炭素鋼(S45C)製
のものに変更した点以外は、実施例1と同様の条件・手
順により触媒成形体最終焼成品を調製反応を行った。ま
た、得られた触媒成形体最終焼成品を用いて、実施例1
に記載する反応条件と同じ条件により、気相接触酸化反
応を行った。
【0046】この実施例2で調製された触媒成形体最終
焼成品を用いた反応の結果は、原料メタクロレインの反
応率91.2%、回収されるメタクリル酸の選択率8
8.2%であった。
【0047】(比較例1)実施例1に記載する触媒成形
体最終焼成品の調製工程、条件において、押出成形を行
う際、ダイ部材として、内ダイ(中子)と外ダイとも
に、炭素鋼(S45C)製のものに変更した点以外は、
実施例1と同様の条件・手順により触媒成形体最終焼成
品を調製反応を行った。また、得られた触媒成形体最終
焼成品を用いて、実施例1に記載する反応条件と同じ条
件により、気相接触酸化反応を行った。
【0048】この比較例1で調製された触媒成形体最終
焼成品を用いた反応の結果は、原料メタクロレインの反
応率89.8%、回収されるメタクリル酸の選択率8
7.7%であった。
【0049】(実施例3)三酸化モリブデン100部、
五酸化バナジウム4.2部、85%リン酸6.7部を、
純水800部と混合した。この混合液を還流下で3時間
加熱攪拌した後、酸化銅0.5部、酸化第一鉄0.9部
及びほう酸0.8部を加え、再び還流下で2時間加熱攪
拌した。このスラリーを生成した混合液を50℃まで冷
却し、二酸化ゲルマニウム1.2部を20%水酸化セシ
ウム水溶液43.4部に溶解したものを加え、15分間
攪拌した。次に、硝酸アンモニウム10部を純水30部
に溶解したものを加え、15分間攪拌した。
【0050】得られた触媒成分を含むスラリーを、スプ
レー乾燥機を用いて乾燥し、平均粒径60μmの乾燥球
状粒子とした。
【0051】得られた乾燥球状粒子100部に対して、
ヒドロキシプロピルメチルセルロースを3部を加え、乾
式混合した。この乾式混合体に、エチルアルコール13
部を添加、混合し、混練り機にて粘土状物質になるまで
混合(混練り)した。混練り品を、ピストン式押出し成
形機を用いて、押し出し成形し、外径6mm、内径3m
m、長さ5mmの触媒成形体を得た。
【0052】この押出成形を行う際、ダイ部材として、
内ダイ(中子)はイットリア部分安定化ジルコニア製の
ものを、外ダイは工具鋼(SKD61)にイットリア部
分安定化ジルコニアを厚さ約1cmに接着させたものを
使用した。
【0053】得られた触媒成形体を130℃で6時間乾
燥し、次いで空気流通下に380℃で5時間熱処理して
最終焼成品を得た。
【0054】得られた触媒成形体最終焼成品の酸素以外
の元素の組成は、 P1Mo120.8Ge0.20.2Cu0.1Fe0.2Cs1 であった。
【0055】この触媒成形体最終焼成品をステンレス製
反応管に充填し、メタクロレイン5%、酸素10%、水
蒸気30%及び窒素55%(容量%)の原料混合ガス
を、接触時間3.6秒にて、充填されている触媒層を通
過させ、常圧において 、温度275℃で反応させた。
その気相接触酸化反応の結果は、原料メタクロレインの
反応率93.4%、回収されるメタクリル酸の選択率8
7.5%であった。
【0056】(実施例4)実施例3に記載する触媒成形
体最終焼成品の調製工程、条件において、押出成形を行
う際、ダイ部材として、内ダイ(中子)はイットリア部
分安定化ジルコニア製のものを、外ダイは工具鋼(SK
D61)製のものに変更した点以外は、実施例3と同様
の条件・手順により触媒成形体最終焼成品を調製反応を
行った。また、得られた触媒成形体最終焼成品を用い
て、実施例3に記載する反応条件と同じ条件により、気
相接触酸化反応を行った。
【0057】この実施例4で調製された触媒成形体最終
焼成品を用いた反応の結果は、原料メタクロレインの反
応率93.3%、回収されるメタクリル酸の選択率8
7.4%であった。
【0058】(比較例2)実施例3に記載する触媒成形
体最終焼成品の調製工程、条件において、押出成形を行
う際、ダイ部材として、内ダイ(中子)と外ダイがとも
に、工具鋼(SKD61)製のものに変更した点以外
は、実施例3と同様の条件・手順により触媒成形体最終
焼成品を調製反応を行った。また、得られた触媒成形体
最終焼成品を用いて、実施例3に記載する反応条件と同
じ条件により、気相接触酸化反応を行った。
【0059】この比較例2で調製された触媒成形体最終
焼成品を用いた反応の結果は、原料メタクロレインの反
応率91.9%、回収されるメタクリル酸の選択率8
7.1%であった。
【0060】(実施例5)パラモリブデン酸アンモニウ
ム100部、パラタングステン酸アンモニウム6.2部
及びメタバナジン酸アンモニウム17.2部を、純水1
000部に溶解した。この液に、硝酸第二鉄9.5部を
純水200部に溶解した溶液を加え、さらに硝酸コバル
ト5.5部を純水200部に溶解した溶液、硝酸マンガ
ン2.7部を純水200部に溶解した溶液を順次加え
た。次に、一般式Na2O・2.2SiO2・2.2H2
Oで表される水ガラス3.9部を純水30部に溶解した
溶液を加え、更に、20%シリカゾル49.6部を加え
た。この混合液を、加熱攪拌しながら蒸発乾固した。そ
の後、得られた固形物を、130℃で16時間乾燥し
た。乾燥後の固形物は、触媒の乾燥粉とされる。
【0061】得られた触媒乾燥粉100部に対して、メ
チルセルロース2.5部と平均長さ200μmの無機フ
ァイバー10部を加え、乾式混合した。乾式混合により
均一化した混合物に、純水17部を添加、混合し、混練
り機にて粘土状物質になるまで混合(混練り)した。混
練り品を、オーガー式押出し成形機を用いて、押し出し
成形し、外径6mm、内径3mm、長さ5mmの触媒成
形体を得た。
【0062】この押出成形を行う際、ダイ部材として、
内ダイ(中子)はイットリア部分安定化ジルコニア製の
ものを、外ダイは工具鋼(SKD61)にイットリア部
分安定化ジルコニアを厚さ約1cmに接着させたものを
使用した。
【0063】得られた触媒成形体を130℃で6時間乾
燥し、次いで空気流通下に380℃で5時間熱処理して
最終焼成品を得た。
【0064】得られた触媒成形体最終焼成品の酸素以外
の元素の組成は、 Mo123.1Fe0.5Si4.3Na0.7Co0.4Mn0.2
0.5 であった。
【0065】この触媒成形体最終焼成品をステンレス製
反応管に充填し、アクロレイン5%、酸素10%、水蒸
気30%及び窒素55%(容量%)の原料混合ガスを、
接触時間3.6秒にて、充填されている触媒層を通過さ
せ、常圧において、温度270℃で反応させた。その気
相接触酸化反応の結果は、原料アクロレインの反応率9
9.8%、回収されるアクリル酸の選択率95.5%で
あった。
【0066】(実施例6)実施例5に記載する触媒成形
体最終焼成品の調製工程、条件において、押出成形を行
う際、ダイ部材として、内ダイ(中子)はイットリア部
分安定化ジルコニア製のものを、外ダイは工具鋼(SK
D61)製のものに変更した点以外は、実施例5と同様
の条件・手順により触媒成形体最終焼成品を調製反応を
行った。また、得られた触媒成形体最終焼成品を用い
て、実施例5に記載する反応条件と同じ条件により、気
相接触酸化反応を行った。
【0067】この実施例6で調製された触媒成形体最終
焼成品を用いた反応の結果は、原料アクロレインの反応
率99.7%、回収されるアクリル酸の選択率95.3
%であった。
【0068】(比較例3)実施例5に記載する触媒成形
体最終焼成品の調製工程、条件において、押出成形を行
う際、ダイ部材として、内ダイ(中子)と外ダイがとも
に、工具鋼(SKD61)製のものに変更した点以外
は、実施例5と同様の条件・手順により触媒成形体最終
焼成品を調製反応を行った。また、得られた触媒成形体
最終焼成品を用いて、実施例5に記載する反応条件と同
じ条件により、気相接触酸化反応を行った。
【0069】この比較例3で調製された触媒成形体最終
焼成品を用いた反応の結果は、原料アクロレインの反応
率98.6%、回収されるアクリル酸の選択率95.0
%であった。
【0070】
【発明の効果】本発明の不飽和カルボン酸合成用触媒
は、気相接触酸化反応に対する触媒作用に関る金属元素
として、少なくともモリブデンおよびバナジウムを含ん
でなる押出成形触媒であって、その調製工程において、
予め作製した少なくともモリブデンおよびバナジウムを
含んでなる触媒粒子を押出成形する際、この押出成形工
程における触媒流路の少なくとも一部にセラミックスを
使用すると、従前用いられていた金属製の触媒流路を利
用した場合と比較し、得られた押出成形触媒は、触媒活
性、ならびに、目的とする生産物である不飽和カルボン
酸の選択性がより優れたものとなる。すなわち、本発明
の押出成形触媒の調製方法は、押出成形する際、この押
出成形工程における触媒流路の少なくとも一部にセラミ
ックスを使用するという簡便な手段を採用することで、
従来の金属製の触媒流路を利用して作製されるものと比
較して、得られる押出成形触媒において、触媒活性、な
らびに、不飽和アルデヒドから、目的とする不飽和カル
ボン酸への変換の選択性は、一層の向上が図られる。前
記の利点を生かし、アクロレインやメタクロレインに代
表される不飽和アルデヒドを原料とし、酸素源として分
子状酸素を用いて、対応するアクリル酸やメタクリル酸
のように、原料に由来する炭素鎖を有する不飽和カルボ
ン酸を気相接触酸化により合成する方法において、この
気相接触酸化反応に対する触媒として、本発明の押出成
形触媒を用いることにより、更に収率よく不飽和カルボ
ン酸を製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07C 57/055 C07C 57/055 B // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 (72)発明者 黒田 徹 広島県大竹市御幸町20番1号 三菱レイヨ ン株式会社中央技術研究所内 Fターム(参考) 4G069 BA01A BA01B BA02A BA02B BA03B BA04A BA04B BA05A BA05B BB06B BC02B BC03B BC06B BC23B BC25B BC26B BC27B BC31B BC54A BC54B BC59A BC59B BC60B BC62B BC66B BC67B BD03B BD05B BD07B CB07 CB17 DA06 EA02Y FB09 FB65 FB67 4H006 AA02 AC46 BA12 BA14 BA30 BA60 BA81 BB61 BB62 BC13 BE30 BS10 4H039 CA65 CC30

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不飽和アルデヒドを原料とし、酸素源と
    して分子状酸素を用いて、前記原料に由来する炭素鎖を
    有する不飽和カルボン酸を気相接触酸化により合成する
    反応において、前記気相接触酸化反応に対する触媒作用
    に関る金属元素として、少なくともモリブデンおよびバ
    ナジウムを含んでなる押出成形触媒であって、 予め作製した少なくともモリブデンおよびバナジウムを
    含んでなる触媒粒子を押出成形する際、前記触媒粒子を
    含む混練体を押出成形する工程における触媒流路の少な
    くとも一部にセラミックスを使用して、押出成形を施さ
    れている押出成形触媒であることを特徴とする、不飽和
    カルボン酸合成用触媒。
  2. 【請求項2】 押出成形工程における触媒流路の少なく
    とも一部に使用されるセラミックスが、ジルコニア、ア
    ルミナ、シリカ、チタニア、あるいは、これらのうちの
    2つ以上の混合物からなる群より選択されるセラミック
    スであることを特徴とする請求項1に記載の触媒。
  3. 【請求項3】 不飽和アルデヒドを原料とし、酸素源と
    して分子状酸素を用いて、前記原料に由来する炭素鎖を
    有する不飽和カルボン酸を気相接触酸化により合成する
    反応において、前記気相接触酸化反応に対する触媒作用
    に関る金属元素として、少なくともモリブデンおよびバ
    ナジウムを含んでなる押出成形触媒の調製方法であっ
    て、 予め作製した触媒粒子を、液状媒体とともに混練する工
    程と、 係る混練体を所定の触媒流路を経て押し出し、所望の形
    状に押出成形する工程とを有し、 前記押出成形工程における触媒流路の少なくとも一部に
    セラミックスを使用することを特徴とする、不飽和カル
    ボン酸合成用触媒の調製方法。
  4. 【請求項4】 不飽和アルデヒドを原料とし、酸素源と
    して分子状酸素を用いて、前記原料に由来する炭素鎖を
    有する不飽和カルボン酸を気相接触酸化により合成する
    方法であって、 前記気相接触酸化反応に対する触媒として、請求項1ま
    たは2に記載する触媒を用いることを特徴とする、不飽
    和カルボン酸の合成方法。
JP2001100992A 2001-03-30 2001-03-30 不飽和カルボン酸合成用触媒、その調製方法、およびその触媒を用いた不飽和カルボン酸の合成方法 Expired - Lifetime JP4634633B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001100992A JP4634633B2 (ja) 2001-03-30 2001-03-30 不飽和カルボン酸合成用触媒、その調製方法、およびその触媒を用いた不飽和カルボン酸の合成方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001100992A JP4634633B2 (ja) 2001-03-30 2001-03-30 不飽和カルボン酸合成用触媒、その調製方法、およびその触媒を用いた不飽和カルボン酸の合成方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002292291A true JP2002292291A (ja) 2002-10-08
JP4634633B2 JP4634633B2 (ja) 2011-02-16

Family

ID=18954375

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001100992A Expired - Lifetime JP4634633B2 (ja) 2001-03-30 2001-03-30 不飽和カルボン酸合成用触媒、その調製方法、およびその触媒を用いた不飽和カルボン酸の合成方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4634633B2 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005039760A1 (ja) * 2003-10-27 2005-05-06 Mitsubishi Rayon Co., Ltd. メタクリル酸製造用触媒の製造方法、メタクリル酸製造用触媒、メタクリル酸の製造方法
JP2007229561A (ja) * 2006-02-28 2007-09-13 Mitsubishi Rayon Co Ltd モリブデン酸化物、触媒、その製造方法及び(メタ)アクリル酸等の製造方法
US7273829B2 (en) * 2005-12-22 2007-09-25 Saudi Basic Industries Corporation Catalyst for oxidation of saturated and unsaturated aldehydes to unsaturated carboxylic acid, method of making and method of using thereof
JP2008036527A (ja) * 2006-08-04 2008-02-21 Mitsubishi Rayon Co Ltd 固体触媒の充填方法並びに不飽和アルデヒド及び不飽和カルボン酸を製造する方法
JP2009502927A (ja) * 2005-07-25 2009-01-29 サウディ ベーシック インダストリーズ コーポレイション 混合アルデヒド供給原料のメタクリル酸への酸化のための触媒およびその製造方法と使用方法
JP2009502926A (ja) * 2005-07-25 2009-01-29 サウディ ベーシック インダストリーズ コーポレイション 2−エチル−ヘキシルおよびメタクリル酸を製造するための統合プラントおよびそれに基づく方法
CN113751025A (zh) * 2021-09-02 2021-12-07 西安理工大学 一种MnNb3S6压电催化材料的制备方法及应用

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60145804A (ja) * 1983-12-23 1985-08-01 コーニング グラス ワークス 押出ダイおよびその製造方法
JPS60150834A (ja) * 1984-01-17 1985-08-08 Nippon Shokubai Kagaku Kogyo Co Ltd メタクリル酸合成用触媒の製造法
JPH0645130B2 (ja) * 1989-03-23 1994-06-15 日本碍子株式会社 セラミックハニカム押出ダイスの製造法
JPH0615178A (ja) * 1991-11-28 1994-01-25 Tosoh Corp メタクリル酸製造用触媒の調製方法
JPH06210184A (ja) * 1993-01-21 1994-08-02 Mitsubishi Rayon Co Ltd 不飽和カルボン酸製造用触媒成型体及びそれを用いた不飽和カルボン酸の製造法

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005039760A1 (ja) * 2003-10-27 2005-05-06 Mitsubishi Rayon Co., Ltd. メタクリル酸製造用触媒の製造方法、メタクリル酸製造用触媒、メタクリル酸の製造方法
US7662742B2 (en) 2003-10-27 2010-02-16 Mitsubishi Rayon Co., Ltd. Process for producing catalyst for methacrylic acid production, catalyst for methacrylic acid production, and process for producing methacrylic acid
JP4922614B2 (ja) * 2003-10-27 2012-04-25 三菱レイヨン株式会社 メタクリル酸製造用触媒の製造方法
JP2009502927A (ja) * 2005-07-25 2009-01-29 サウディ ベーシック インダストリーズ コーポレイション 混合アルデヒド供給原料のメタクリル酸への酸化のための触媒およびその製造方法と使用方法
JP2009502926A (ja) * 2005-07-25 2009-01-29 サウディ ベーシック インダストリーズ コーポレイション 2−エチル−ヘキシルおよびメタクリル酸を製造するための統合プラントおよびそれに基づく方法
US7273829B2 (en) * 2005-12-22 2007-09-25 Saudi Basic Industries Corporation Catalyst for oxidation of saturated and unsaturated aldehydes to unsaturated carboxylic acid, method of making and method of using thereof
JP2007229561A (ja) * 2006-02-28 2007-09-13 Mitsubishi Rayon Co Ltd モリブデン酸化物、触媒、その製造方法及び(メタ)アクリル酸等の製造方法
JP2008036527A (ja) * 2006-08-04 2008-02-21 Mitsubishi Rayon Co Ltd 固体触媒の充填方法並びに不飽和アルデヒド及び不飽和カルボン酸を製造する方法
CN113751025A (zh) * 2021-09-02 2021-12-07 西安理工大学 一种MnNb3S6压电催化材料的制备方法及应用
CN113751025B (zh) * 2021-09-02 2023-07-28 西安理工大学 一种MnNb3S6压电催化材料的制备方法及应用

Also Published As

Publication number Publication date
JP4634633B2 (ja) 2011-02-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4806259B2 (ja) 不飽和アルデヒドおよび不飽和カルボン酸製造用触媒およびその製造方法ならびに不飽和アルデヒドおよび不飽和カルボン酸の製造方法
JP4933709B2 (ja) 不飽和カルボン酸合成用触媒の製造方法
JP4179780B2 (ja) 不飽和アルデヒドおよび不飽和カルボン酸合成用触媒の製造方法、この方法により製造される触媒、ならびに、この触媒を用いた不飽和アルデヒドおよび不飽和カルボン酸の合成方法
JP4634633B2 (ja) 不飽和カルボン酸合成用触媒、その調製方法、およびその触媒を用いた不飽和カルボン酸の合成方法
JP4846114B2 (ja) 不飽和アルデヒドおよび不飽和カルボン酸合成用触媒の製造方法、および、該製造方法により製造した触媒を用いる不飽和アルデヒドおよび不飽和カルボン酸の合成方法
JP4515769B2 (ja) 不飽和アルデヒドおよび不飽和カルボン酸製造用触媒、およびその製造方法
JP4601196B2 (ja) 不飽和カルボン酸合成用触媒、その製造方法、および、その触媒を用いた不飽和カルボン酸の合成方法
JP5828260B2 (ja) 触媒の製造方法
JP3936055B2 (ja) 不飽和アルデヒドおよび/または不飽和カルボン酸合成用触媒の製造法および不飽和アルデヒドおよび/または不飽和カルボン酸の製造法
US20040127746A1 (en) Catalyst for synthesizing unsaturated aldehyde and unsaturated carboxylic acid, method of preparing same, and method of synthesizing unsaturated aldehyde and unsaturated carboxylic acid with the catalyst
JP2015120133A (ja) アクリル酸製造用の触媒および該触媒を用いたアクリル酸の製造方法
JP4846117B2 (ja) 不飽和アルデヒドおよび不飽和カルボン酸合成用触媒の調製方法、および該調製方法により調製した触媒を用いる不飽和アルデヒドおよび不飽和カルボン酸の合成方法
JP4225530B2 (ja) メタクロレインおよびメタクリル酸合成用触媒の製造方法
JP2009213970A (ja) 不飽和カルボン酸合成用触媒の製造方法
JP3347246B2 (ja) 不飽和アルデヒド及び不飽和カルボン酸合成用触媒の製造法
JP2000070719A (ja) 不飽和アルデヒドおよび不飽和カルボン酸合成用触媒、その製造方法、およびその触媒を用いた不飽和アルデヒドおよび不飽和カルボン酸の合成方法
JP7105395B1 (ja) 触媒前駆体、それを用いた触媒、化合物の製造方法及び触媒の製造方法
JP3313968B2 (ja) 不飽和アルデヒド及び不飽和カルボン酸合成用触媒の製造法
JP2008302313A (ja) メタクリル酸製造用触媒及びその製造方法並びにメタクリル酸の製造方法
JP5069151B2 (ja) 不飽和アルデヒド及び不飽和カルボン酸合成用触媒の製造方法
JPH09117664A (ja) 不飽和アルデヒド及び不飽和カルボン酸合成用触媒の製造法
JP2012130919A (ja) 不飽和アルデヒド及び不飽和カルボン酸合成用触媒の製造方法
JPH1157476A (ja) 不飽和アルデヒドおよび不飽和カルボン酸合成用触媒の製造方法
JP2009090200A (ja) 不飽和アルデヒド及び不飽和カルボン酸合成用触媒の製造方法
WO2005049536A1 (ja) 不飽和アルデヒド及び不飽和カルボン酸の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080318

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20080905

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100714

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100721

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100915

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20101110

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20101119

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4634633

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131126

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131126

Year of fee payment: 3

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131126

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131126

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term