JP2002291406A - 乳又は乳製品の劣化臭生成抑制剤および劣化臭生成抑制方法 - Google Patents

乳又は乳製品の劣化臭生成抑制剤および劣化臭生成抑制方法

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修一 村西
Susumu Kiyohara
進 清原
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秀樹 増田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光により生成する乳又は乳製品の劣化臭成分
の生成を効果的に抑制し、製品の品質を長期間安定に維
持することができる乳又は乳製品の劣化臭生成抑制剤を
提供する。 【解決手段】 エピカテキン、エピガロカテキン、エピ
ガロカテキンガレート、クロロゲン酸、カフェー酸、フ
ェルラ酸、シナピン酸、ロズマリン酸および没食子酸か
らなる群より選ばれる少なくとも1種を含有する劣化臭
生成抑制剤を乳又は乳製品に1〜500ppm添加する
ことにより、劣化臭の生成を効果的に抑制することがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、乳又は乳製品の劣
化臭生成抑制剤に関する。
【0002】
【従来の技術】乳及び乳製品は、蛋白、脂肪、ビタミ
ン、ミネラル等を含有し、栄養学的にもバランスが取れ
た食品であり世界中で広く摂取されている。特に近年、
牛乳を原料とし、乳酸菌等を用いて発酵させた乳酸菌飲
料、ヨーグルト等の酸性乳製品は、健康維持、促進のた
め広く普及している。しかし酸性乳製品は中性乳製品と
比較し光により急速に劣化臭が生成することが知られて
おり〔特公平4−21450号公報〕、その結果、著し
い製品の品質の低下を招く。中性乳の光による劣化臭の
主な原因としては、乳中のメチオニンが同じく乳中に含
まれるリボフラビンによる光増感反応により酸化され、
非常に強い異臭を持つメチオナール(3−メチルチオプ
ロパナール)が生成し、さらに光によりメルカプタン
類、ジスルフィド類(非常に強い異臭)が生成すること
が知られている〔P. S. Dimic, Can. Inst. Food Sci.
Technol. J., 15, 247-256(1978)〕。しかし、酸性乳製
品においては、光による劣化臭成分およびその生成量に
ついての報告はない。現在まで乳含有酸性飲料の光劣化
臭に関して、その発生防止の目的でL(+)−アスコル
ビン酸、フラボノール等の酸化防止剤の添加〔特開平3
−272643号公報〕、又はルチン、モリン、クェル
セチンを添加する試み〔特公平4−21450号公報〕
等がなされているが、劣化臭の生成抑制に関してはまだ
十分ではない。
【0003】そこで光による乳又は乳製品の劣化臭生
成、特に劣化臭による品質低下が著しい酸性乳製品にお
ける劣化臭生成に対して強い抑制効果を有し、安全で安
価な劣化臭生成抑制剤もしくは劣化臭生成抑制方法が要
望されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は乳又は乳製
品、特に酸性乳製品の製造、流通、保管等の各段階で、
光による劣化臭の生成を抑制でき、また安全性が高く、
しかも最終製品本来の香味に影響を与えることのない劣
化臭の生成抑制剤および生成抑制方法を提供することを
目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、光による
乳および乳製品の劣化臭生成について詳細に検討した結
果、酸性中でメチオニンとリボフラビンの光反応によ
り、強い臭いを持つジメチルジスルフィド、ジメチルト
リスルフィドおよびメチオナールが生成し、これらが乳
および乳製品、特に酸性乳製品における漬物様の劣化臭
の原因物質となることを見出した。さらにエピカテキ
ン、エピガロカテキン、エピガロカテキンガレート、ク
ロロゲン酸、カフェー酸、フェルラ酸、シナピン酸、ロ
ズマリン酸、および没食子酸からなる群より選ばれる少
なくとも1種を乳および乳製品に添加することにより、
強い劣化臭原因物質であるジメチルジスルフィド、ジメ
チルトリスルフィドおよびメチオナールの生成が顕著に
抑制されることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】従って本発明は、エピカテキン、エピガロ
カテキン、エピガロカテキンガレート、クロロゲン酸、
カフェー酸、フェルラ酸、シナピン酸、ロズマリン酸、
および没食子酸からなる群より選ばれる少なくとも1種
を含有することを特徴とする乳又は乳製品の劣化臭生成
抑制剤である。さらに本発明は乳製品が酸性乳製品であ
ることを特徴とし、また、劣化臭がジメチルジスルフィ
ド、ジメチルトリスルフィドおよびメチオナールによる
劣化臭であることを特徴とする。
【0007】また、本発明は上記劣化臭生成抑制剤を乳
又は乳製品に1〜500ppm配合することを特徴とす
る乳又は乳製品の劣化臭生成抑制方法である。さらに乳
製品が酸性乳製品であることを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】乳又は乳製品由来の非常に強い光
劣化臭原因物質であるジメチルジスルフィド、ジメチル
トリスルフィドおよびメチオナールの生成抑制剤として
は人体への安全性の観点から、従来より食品や漢方薬に
使用されている植物関連の天然物に由来するものが好ま
しい。こうした条件を満たすものとして、本発明の劣化
臭生成抑制剤はエピカテキン、エピガロカテキン、エピ
ガロカテキンガレート、クロロゲン酸、カフェー酸、フ
ェルラ酸、シナピン酸、ロズマリン酸および没食子酸か
らなる群より選ばれる少なくとも1種を含有することを
特徴とし、2種以上を併用することもできる。エピカテ
キン、エピガロカテキン、エピガロカテキンガレート、
クロロゲン酸、カフェー酸、フェルラ酸、シナピン酸、
ロズマリン酸および没食子酸はそれ自体既知の物であ
り、試薬もしくは市販品として入手可能である。これら
は精製品でも未精製品でもよく、またこれらの成分を産
生する植物、動物、微生物等天然物より得られた粗生成
物であってもかまわないし、さらにこれらの成分を含有
する抽出物であってもよい。
【0009】(1)劣化臭生成抑制剤製剤の調製 乳又は乳製品の劣化臭生成抑制剤は、上述の化合物をそ
のまま乳又は乳製品に添加することができるが、また、
以下のように製剤化して使用することもできる。一般的
には各種成分を組み合わせて、例えば水、アルコール、
グリセリン、プロピレングリコール等の(混合)溶剤、
例えば、水/エタノール、水/エタノール/グリセリ
ン、水/グリセリン等の混合溶剤に適当な濃度で溶解さ
せて液剤とする他、各種成分の溶液に賦形剤(例えばデ
キストリン等)、乳化剤等を添加し噴霧乾燥によりパウ
ダー状にすることも可能であり、用途に応じて種々の剤
形を採用することができる。
【0010】(2)用法 本発明の劣化臭生成抑制剤又は劣化臭生成抑制方法は、
劣化臭生成抑制効果の点から酸性乳製品への使用が好ま
しいが、これに限定されず、乳又は乳製品全般に使用す
ることができる。乳としては、例えば、生乳、牛乳、特
別牛乳、部分脱脂乳、脱脂乳、加工乳等を挙げることが
できる。
【0011】乳製品としては、例えば、ヨーグルト等の
発酵乳、乳酸菌飲料、乳飲料、チーズ、アイスクリーム
類、濃縮乳、脱脂濃縮乳、練乳、全粉乳、脱脂粉乳、加
糖粉乳、調整粉乳、濃縮ホエイ、ホエイパウダー等を挙
げることができる。
【0012】また、本発明における酸性乳製品とは、乳
製品であってpHが5.0以下のものをいい、例えば、
ヨーグルト類等の発酵乳、乳酸菌飲料、殺菌乳酸菌飲
料、チーズ、果汁入り乳飲料等を挙げることができる。
【0013】本発明の劣化臭生成抑制剤を添加する時期
や方法については特に制限はなく、乳又は乳製品の加工
段階で適宜添加することができる。エピカテキン、エピ
ガロカテキン、エピガロカテキンガレート、クロロゲン
酸、カフェー酸、フェルラ酸、シナピン酸、ロズマリン
酸、および没食子酸の使用量については特に制限はな
く、使用する劣化臭生成抑制剤の成分の純度、あるいは
添加対象の製品の種類により異なるが、純度の高いもの
では1〜500ppmが適当である。1〜100ppm
の範囲が好ましい。劣化臭生成抑制剤を2種類以上混合
する場合の割合は特に限定されるものではない。混合し
た抑制剤の添加量については、使用する劣化防止剤の成
分の純度、あるいは添加対象の製品の種類により異なる
が、純度の高いものでは、1〜500ppmが適当であ
る。1〜100ppmの範囲が好ましい。
【0014】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいてさらに詳細
に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるも
のではない。実施例および試験例において単品試薬とし
て以下のものを使用した。 1)エピカテキン 栗田工業(株)製(−)−エピカテキンを使用した。 2)エピガロカテキン 栗田工業(株)製(−)−エピガロカテキンを使用し
た。 3)エピガロカテキンガレート 栗田工業(株)製(−)−エピガロカテキンガレートを
使用した。 4)クロロゲン酸 和光純薬(株)製のクロロゲン酸を使用した。 5)カフェー酸 ナカライテスク(株)製のカフェー酸を使用した。 6)フェルラ酸 ナカライテスク(株)製のフェルラ酸を使用した。 7)シナピン酸 ナカライテスク(株)製のシナピン酸を使用した。 8)ロズマリン酸 EXTRASYNTHESE社製ロズマリン酸を使用した。 9)没食子酸 ナカライテスク(株)の没食子酸を使用した。 10)クエルシトリン 和光純薬(株)製のクエルシトリンを使用した。 11)ルチン ナカライテスク(株)のルチンを使用した。 12)ビタミンC ナカライテスク(株)のL(+)−アスコルビン酸を使
用した。 13)6-Hydroxy-2,5,7,8-tetramethylchroman-2-carbo
xylic acid 東京化成(株)の6-Hydroxy-2,5,7,8-tetramethylchrom
an-2-carboxylic acidを使用した。
【0015】〔試験例1〕乳及び乳製品の劣化臭を調べ
るため、メチオニン(500ppm)−リボフラビン
(0.5ppm)を種々のpH緩衝溶液(1/10M
クエン酸−1/5Mリン酸水素二ナトリウム)中(各5
0g、透明ガラス容器に詰めた)で蛍光灯にて6000
ルクス、3時間(10℃)光照射した。生成した非常に
強い光劣化臭原因物質であるジメチルジスルフィド、ジ
メチルトリスルフィド、およびメチオナールの量をガス
クロマトグラフィーにより定量した(図1)。図1から
中性条件ではメチオナールが主な光劣化臭原因物質であ
るが、酸性条件ではジメチルジスルフィド、ジメチルト
リスルフィドおよびメチオナールが光劣化臭原因物質で
あることがわかった。
【0016】〔試験例2〕酸性乳製品の劣化臭生成モデ
ル溶液であるメチオニン(500ppm)−リボフラビ
ン(0.5ppm)のpH3緩衝溶液(1/10M ク
エン酸−1/5Mリン酸水素二ナトリウム)50gに本
発明の劣化臭生成抑制剤及び比較例として酸化防止剤
(クエルシトリン、ルチン、L−アスコルビン酸、6-Hy
droxy-2,5,7,8-tetramethylchroman-2-carboxylic aci
d)を各0.1mM濃度添加し、50mlガラスバイア
ルに詰め、蛍光灯にて6000ルクス、3時間(10
℃)光照射した。生成した光劣化臭原因物質であるジメ
チルジスルフィド、ジメチルトリスルフィドおよびメチ
オナール(以下「劣化臭成分」と記す。)の量をガスク
ロマトグラフィーにより定量し、その生成抑制効果を評
価した。表1に本発明の劣化臭生成抑制剤及び比較例の
酸化防止剤を添加した場合の劣化臭成分の生成量を、無
添加遮光品の劣化臭成分の生成量を0、無添加光照射品
の劣化臭成分の生成量を100としたときの相対値で表
した。
【0017】
【表1】表1 ジメチルジスルフィド、ジメチルトリス
ルフィド、およびメチオナールの生成量(%)
【0018】表1により、エピカテキン、エピガロカテ
キン、エピガロカテキンガレート、クロロゲン酸、カフ
ェー酸、フェルラ酸、シナピン酸、ロズマリン酸、およ
び没食子酸を添加することにより、無添加および他の強
い酸化防止剤であるクエルシトリン、ルチン、ビタミン
C、6−Hydroxy−2,5,7,8−tetramethylchlroman
−2−carboxylic acid添加品に比較し、劣化臭成分で
あるジメチルジスルフィド、ジメチルトリスルフィド、
メチオナールの生成を同時に強く抑制したことが明らか
である。
【0019】〔試験例2〕 殺菌乳酸菌飲料 殺菌乳酸菌飲料原液を水で5倍希釈し、その溶液に10
0gに劣化臭生成抑制剤および比較例として酸化防止剤
(クエルシトリン、ルチン、L−アスコルビン酸)を3
0ppm(各種劣化臭生成抑制剤の1%水-エタノール
溶液を各0.3g添加)したものと、添加しないものを
それぞれガラス容器に充填し殺菌(70℃、10分間)
した。それらを光安定性試験器にて光照射を行なった後
(15000ルクス、10℃、15時間)、習熟したパ
ネル10人を選んで官能評価を行った。そして、この場
合、対照としては劣化臭生成抑制剤および比較例の酸化
防止剤を添加していない蛍光灯未照射、冷蔵(5℃)保
管の殺菌乳酸菌飲料を使用し、香味の変化(劣化)度合
いを評価した。その結果は表2のとおりである。
【0020】なお、表2中の評価の点数は、下記の基準
で採点(1〜4点)した各パネルの平均点である。 (採点基準) 漬物様の劣化臭を非常に強く感じる:4点 漬物様の劣化臭を強く感じる :3点 漬物様の劣化臭を感じる :2点 漬物様の劣化臭を若干感じる :1点 漬物様の劣化臭を感じない :0点
【0021】
【表2】表2〔試験例2〕 殺菌乳酸菌飲料の官能評価
【0022】表2から明らかなように、エピカテキン、
エピガロカテキン、エピガロカテキンガレート、クロロ
ゲン酸、カフェー酸、フェルラ酸、シナピン酸、ロズマ
リン酸および没食子酸を添加することにより、無添加お
よび他の強い酸化防止剤であるクエルシトリン、ルチ
ン、ビタミンC添加品に比較し、劣化臭の生成を強く抑
制した。
【0023】〔実施例および試験例2〕 ヨーグルト飲
料 牛乳94g、脱脂粉乳6gを混合後、殺菌(90〜95
℃、5分間)した。48℃に冷却した後、スターターを
接種した。これを40℃で4時間発酵させた。冷却後、
5℃にて保存しヨーグルトベースとした。一方、糖液は
上白糖20g、ペクチン1g、水79gを混合後、90
〜95℃で5分間過熱し、ホットパック充填したものを
使用した。上記ヨーグルトベース60g、糖液40g、
シトラス香料0.1g、1%エピカテキン溶液0.5gを
混合し、ホモミキサー処理しヨーグルト飲料を調製し
た。エピガロカテキン、エピガロカテキンガレート、ク
ロロゲン酸、カフェー酸、フェルラ酸、シナピン酸、ロ
ズマリン酸、没食子酸および比較例の酸化防止剤(ルチ
ン、ビタミンC)についても同様に1%溶液を0.5g
添加しヨーグルト飲料を調製した。それらを劣化臭生成
抑制剤および比較例の酸化防止剤無添加のヨーグルト飲
料とともに光安定性試験器にて光照射を行なった後(6
000ルクス、10℃、8時間)、習熟したパネル10
人を選んで官能評価を行った。そしてこの場合、対照と
して劣化臭生成抑制剤および比較例の酸化防止剤を添加
していない蛍光灯未照射、冷蔵(5℃)保管のヨーグル
ト飲料を使用し、香味の変化(劣化)度合いを評価し
た。その結果は表3のとおりである。
【0024】なお、表3中の評価の点数は、下記の基準
で採点(1〜4点)した各パネルの平均点である。 (採点基準) 漬物様の劣化臭を非常に強く感じる:4点 漬物様の劣化臭を強く感じる :3点 漬物様の劣化臭を感じる :2点 漬物様の劣化臭を若干感じる :1点 漬物様の劣化臭を感じない :0点
【0025】
【表3】表3〔試験例3〕 ヨーグルト飲料の官能評価
【0026】表3から明らかなように、エピカテキン、
エピガロカテキン、エピガロカテキンガレート、クロロ
ゲン酸、カフェー酸、フェルラ酸、シナピン酸、ロズマ
リン酸、および没食子酸を添加することにより、無添加
および他の強い酸化防止剤であるルチン、ビタミンC添
加品に比較し、劣化臭の生成を強く抑制した。
【0027】
【発明の効果】本発明の劣化臭生成抑制剤を乳又は乳製
品、特に酸性乳製品に使用することにより、光による劣
化臭(ジメチルジスルフィド、ジメチルトリスルフィド
およびメチオナール)生成を効果的に抑制することがで
きる。従って本発明の劣化臭生成抑制剤の使用により、
乳又は乳製品の製造、流通、保管の各段階で光の暴露に
より生成する劣化臭の生成を効果的に抑制し、フレッシ
ュ感を維持することにより、安価かつ長期間安定に製品
の品質を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】試験例1におけるpHによる劣化臭成分生成量
の変化を示した図である。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エピカテキン、エピガロカテキン、エピ
    ガロカテキンガレート、クロロゲン酸、カフェー酸、フ
    ェルラ酸、シナピン酸、ロズマリン酸および没食子酸か
    らなる群より選ばれる少なくとも1種を含有することを
    特徴とする乳又は乳製品の劣化臭生成抑制剤。
  2. 【請求項2】 乳製品が酸性乳製品であることを特徴と
    する請求項1記載の劣化臭生成抑制剤。
  3. 【請求項3】 酸性乳製品が乳酸菌飲料又は殺菌乳酸菌
    飲料であることを特徴とする請求項1又は2記載の劣化
    臭生成抑制剤。
  4. 【請求項4】 酸性乳製品がヨーグルト類であることを
    特徴とする請求項1又は2記載の劣化臭生成抑制剤。
  5. 【請求項5】 劣化臭がジメチルジスルフィド、ジメチ
    ルトリスルフィドおよびメチオナールによる劣化臭であ
    ることを特徴とする請求項1乃至4記載の劣化臭生成抑
    制剤。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5記載の劣化臭生成抑制剤
    を乳又は乳製品に1〜500ppm添加することを特徴
    とする酸性乳製品の劣化臭生成抑制方法。
  7. 【請求項7】 乳製品が酸性乳製品であることを特徴と
    する請求項6記載の劣化臭生成抑制方法。
  8. 【請求項8】 酸性乳製品が乳酸菌飲料又は殺菌乳酸菌
    飲料であることを特徴とする請求項7記載の劣化臭生成
    抑制方法。
  9. 【請求項9】 酸性乳製品がヨーグルト類であることを
    特徴とする請求項7記載の劣化臭生成抑制方法。
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