JP3460063B2 - 光誘導によるオフフレーバーの発生のない牛乳又は乳成分を含有する飲料、食品又は還元乳及びその製造方法 - Google Patents

光誘導によるオフフレーバーの発生のない牛乳又は乳成分を含有する飲料、食品又は還元乳及びその製造方法

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JP3460063B2 JP2001066776A JP2001066776A JP3460063B2 JP 3460063 B2 JP3460063 B2 JP 3460063B2 JP 2001066776 A JP2001066776 A JP 2001066776A JP 2001066776 A JP2001066776 A JP 2001066776A JP 3460063 B2 JP3460063 B2 JP 3460063B2
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健志 本多
弓子 吉村
正 中坪
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、蛍光灯、太陽光など
の光に照射されても光誘導によるオフフレーバーが生成
しない牛乳又は乳成分を含有する飲料、食品叉は還元乳
及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】牛乳又は乳成分を含有する飲料又は食品
は、蛍光灯、太陽光などある一定量以上の光照射を受け
ると、光誘導によるオフフレーバーが発生することが知
られている。
【0003】代表的な例として、ガラス壜やペットボト
ル等の透明容器に入れた牛乳を蛍光灯の直下に置くと、
1〜2日で光誘導によるオフフレーバーの発生が確認で
きる。
【0004】また、これらを太陽光に曝した場合は、更
に前記の例より短時間で同様な現象が起きる。牛乳と同
様に乳成分を含有する飲料やデザート等においても、程
度の差はあるが同様の現象が発生することが認められ
た。
【0005】透明壜を使用した宅配用の牛乳等では、工
場から家庭の冷蔵庫に収納するまでの間、保管管理に注
意が払われ、長時間強い光に曝される可能性は低く、光
誘導によるオフフレーバーの発生に関しては殆ど問題が
ない。また現在チルド流通の牛乳は、遮光性の高い紙製
容器が多く使用され、またロングライフ牛乳(長期保存
可能)では、アルミ箔を組合わせた紙製容器が用いられ
ているので完全な遮光状態にしていて、光誘導によるオ
フフレーバーの問題は発生しない。
【0006】しかし乍ら、スーパーマーケットやコビニ
エンスストアのショーケースでは、顧客の注意を引き、
且つ商品を引き立てるため、蛍光灯による強い光の照明
がされる。そこでこれらの場所で販売される前記紙製容
器以外の牛乳叉は乳成分を含む飲料やデザート等の多く
は、光照射により光誘導されるオフフレーバーの発生防
止のため、遮光性を備えた容器を用いることが多い。
【0007】ヨーロッパでは、透明ペットボトルが牛乳
容器として認可されている国もあり、これがスーパーマ
ーケットのショーケースで蛍光灯直下にこの牛乳が陳列
されている。その結果これらの殆どは蛍光灯による光誘
導を受け、オフフレーバーを発生しているケースが見ら
れる。
【0008】近年日本では、消費者のニーズの多様化に
対応し、透明ペットボトルを始めとして、透明容器が食
品包装に多く採用される傾向にある。そこでこれらの内
には乳成分を含む商品も数多くあるが、これら透明の包
装容器の商品は、光誘導によるオフフレーバーの発生に
対する何らかの抑制乃至は防護手段を採る必要に迫られ
る。
【0009】例えば、牛乳などの乳製品にアスコルビン
酸を添加することにより、光酸化による乳製品のオフフ
レーバーの生成を抑制して酸化安定性を向上する方法が
提案されている(特開平10−844866号公報)。
【0010】その他ビタミンE等、公知の酸化防止剤や
リンゴからの抽出物、ヒマワリからの抽出物、クロロゲ
ン酸、コーヒー酸、フェルラ酸等を添加する提案も知ら
れている。さらに、食品では広く採用される方法である
が、発生したオフフレーバーを香料などでマスキングす
る方法等が行われている。
【0011】
【発明により解決すべき課題】この発明は、牛乳又は乳
成分を含有する飲料又は食品において、蛍光灯や太陽光
などによる光照射がされても、光誘導によるオフフレー
バーの発生を完全に防止できる方法を提供するものであ
る。
【0012】前記従来の、アスコルビン酸を添加する方
法は、アスコルビン酸由来のいわゆるビタミン臭が風味
を損なうという問題点があり、更に光照射による乳成分
とアスコルビン酸の相互作用により、新たな種類のオフ
フレーバーが発生するなどの問題点があり、この方法は
問題を十分解決したものとは言えない。
【0013】その他ビタミンE等、公知の酸化防止剤や
リンゴからの抽出物、ヒマワリからの抽出物、クロロゲ
ン酸、コーヒー酸、フェルラ酸等を添加する方法も、乳
成分を含む飲料又は食品における光誘導によるオフフレ
ーバーの発生の抑制に関し、ある程度の効果は期待でき
るが、オフフレーバー発生の完全阻止には至らず、これ
の根本的な解決方法とは言えない。また、前記ビタミン
E等を添加する方法は、これらの物質の添加に伴い風味
が悪化するなどの問題点があった。さらにこれらの物質
の添加によりコストが増大する問題などもある。また日
本では牛乳、加工乳等ではその法定の規格から、こうし
た抗酸化物質を自由に添加することができないとの法制
上の制約などがある。
【0014】
【課題を解決するための手段】この発明の発明者等は、
牛乳又は乳成分を含有する飲料又は食品における光誘導
によるオフフレーバーの発生メカニズムを鋭意研究した
結果、抗酸化剤など他の物質を添加することなく、所定
の条件で加熱処理すると言う極めて簡便な手段により、
光誘導によるオフフレーバーの発生を完全に抑制できる
根本的な解決策を見出した。
【0015】即ち、牛乳又は乳成分を含む飲料又は食品
を、140℃で30〜120秒間叉はこれと同等の加熱
処理条件で加熱処理することを特徴とした光誘導による
オフフレーバーの発生のない牛乳又は乳成分を含有する
飲料又は食品であり、牛乳又は乳成分を含む飲料又は食
品を、乳由来のタンパク質1gが、フェリシアン化カリ
ウムを還元して生ずるフェロシアン化カリウムのmg数
が8〜12となる加熱処理することを特徴とした光誘導
によるオフフレーバーの発生のない牛乳又は乳成分を含
有する飲料又は食品である。
【0016】また前記で得られた牛乳又は乳成分を含む
飲料又は食品を、光を透過する容器に充填密封すること
を特徴とした光誘導によるオフフレーバーの発生のない
牛乳又は乳成分を含有する飲料又は食品である。
【0017】また他の発明は、脱脂粉乳とクリームと水
から調製した還元乳を、容器に充填密封する前に、12
0〜130℃で5〜10分間又はこれと同等の加熱処理
条件で加熱処理することを特徴とした光誘導によるオフ
フレーバーの発生のない脱脂粉乳とクリームと水から調
製した還元乳であり、脱脂粉乳とクリームと水から調製
した還元乳を、乳由来のタンパク質1gが、フェリシア
ン化カリウムを還元して生ずるフェロシアン化カリウム
のmg数が8〜12.2となる加熱処理することを特徴
とした光誘導によるオフフレーバーの発生のない脱脂粉
乳とクリームと水から調製した還元乳である。
【0018】更に、前記で得られた脱脂粉乳とクリーム
と水から調製した還元乳を、光を透過する容器に充填密
封することを特徴とした光誘導によるオフフレーバーの
発生のない脱脂粉乳とクリームと水から調製した還元乳
でもある。
【0019】更に他の方法の発明は、牛乳又は乳成分を
含む飲料又は食品を、140℃で30〜120秒間叉は
これと同等の加熱処理条件で加熱処理することを特徴と
した光誘導によるオフフレーバーの発生のない牛乳又は
乳成分を含有する飲料又は食品の製造方法であり、牛乳
又は乳成分を含む飲料又は食品を、乳由来のタンパク質
1gが、フェリシアン化カリウムを還元して生ずるフェ
ロシアン化カリウムのmg数が8〜12となる加熱処理
することを特徴とした光誘導によるオフフレーバーの発
生のない牛乳又は乳成分を含有する飲料又は食品の製造
方法である。
【0020】さらに、前記で得られた牛乳又は乳成分を
含む飲料又は食品を、光を透過する容器に充填密封する
ことを特徴とした光誘導によるオフフレーバーの発生の
ない牛乳又は乳成分を含有する飲料又は食品の製造方法
でもある。
【0021】さらに他の方法の発明は、脱脂粉乳とクリ
ームと水から調製した還元乳を、容器に充填密封する前
に、120〜130℃で5〜10分間又はこれと同等の
加熱処理条件で加熱処理することを特徴とした光誘導に
よるオフフレーバーの発生のない脱脂粉乳とクリームと
水から調製した還元乳の製造方法であり、脱脂粉乳とク
リームと水から調製した還元乳を、乳由来のタンパク質
1gが、フェリシアン化カリウムを還元して生ずるフェ
ロシアン化カリウムのmg数が8〜12.2となる加熱
処理することを特徴とした光誘導によるオフフレーバー
の発生のない脱脂粉乳とクリームと水から調製した還元
乳の製造方法である。
【0022】また、前記で得られた脱脂粉乳とクリーム
と水から調製した還元乳を、光を透過する容器に充填密
封することを特徴とした光誘導によるオフフレーバーの
発生のない脱脂粉乳とクリームと水から調製した還元乳
の製造方法である。
【0023】
【発明の実施の形態】この発明の乳成分を含有する飲料
叉は食品は、加工乳、クリーム、アイスクリーム類、濃
縮乳、全粉乳、脱脂粉乳、クリームパウダー、調製粉
乳、発酵乳、乳酸菌飲料などの乳製品、乳飲料、ホワイ
トソース、ミルクプリン、クリームスープ等の食品を非
限定的に例示できる。
【0024】また、この発明の乳成分を含有する飲料叉
は食品の状態は、液状、流動状、粉状叉は固形状など何
れでもよく、さらに各種の流通形態に対応できるよう
に、長期保存が可能な無菌充填包装したもの、要冷蔵保
存可能状態に充填包装したもの(非アセプティック包
装、チルド流通商品包装)、冷凍品包装としたものなど
が含まれる。
【0025】また、この発明の光を透過する容器は、ガ
ラス又は合成樹脂製などの透明な容器はもとより、これ
らの半透明の容器であり、壜、箱などまたその容器の形
態及び形状は問わない。更にガラス、合成樹脂製又はセ
ロファンなどの透明又は半透明の箇所叉は光を透過する
窓を設けた容器を含む。
【0026】従って、僅かでも太陽光又は蛍光灯の光を
透過する容器であればよい。
【0027】牛乳又は乳成分を含有する飲料又は食品の
光誘導によるオフフレーバーの発生は、これまで牛乳中
に約0.15mg/100ml存在するビタミンB
(リボフラビン)が光酸化によるオフフレーバーの発
生に大きく関与していることが明らかとなっている。ビ
タミンBは牛乳の黄色い色調を構成する主な要素であ
り、ホエー(乳清)の色調もこれに由来する。ビタミン
は、光が当たることで黄色の色調を失い、また光増
感剤の役割を果たす。即ち空気中に通常存在する基底状
態の酸素(三重項酸素)を、スーパーオキサイドアニオ
ンや一重項酸素といった活性酸素に変化させる。この活
性酸素が、乳成分中の脂肪やタンパク質に作用し、オフ
フレーバーを発生させる。
【0028】具体的には、メチオニンからメチオナール
やジメチルジサルファイドなどのオフフレーバーの原因
物質が生成され、また脂肪からはアルデヒド類を生じる
ことが明らかになっている。
【0029】前記のビタミンCやビタミンE、クロロゲ
ン酸等、光誘導によるオフフレーバーの抑制に効果があ
るとされる物質には、スーパーオキサイドアニオン等の
ラジカルを消去する作用があることが知られており、こ
うした作用が光誘導によるオフフレーバーの発生経路を
遮断し抑制効果を発揮すると考えられている。
【0030】発明者等は、牛乳中の乳タンパク質である
β―ラクトグロブリンが、加熱によって還元性を示すこ
とに着目し、これが光誘導によるオフフレーバーの生成
経路を遮断する可能性について検討を行い、この発明を
完成した。
【0031】β―ラクトグロブリンはシステインを含む
唯一の牛乳タンパク質である。システインは強力な還元
性を示すスルフヒドリル基(−SH)を持つが、自然の
状態ではシステイン分子の三次構造の内部に包まれてお
り、その還元性を発揮することはない。しかし、加熱な
どの処理により、三次構造が変化するとスルフヒドリル
基は分子の表面に露出し、強力な還元作用を示すように
なると考えられている。
【0032】この還元作用は、例えばタンパク還元価
(PRS)によって表すことができる。タンパク還元価
とは、牛乳100mlによるフェリシアン化カリウムの
還元により生じたフェロシアン化カリウムのmg数を言
う。加熱処理をしてない生乳では約5、市販のチルド流
通牛乳(130℃で2秒間殺菌)では約13、の価を示
す。
【0033】発明者等は、このタンパク質の加熱による
還元作用の発現に着目し、光誘導によるオフフレーバー
の抑制効果を確認したところ、極めて強力な抑制効果が
あることを見出した。
【0034】即ち、牛乳又は乳成分を含む飲料又は食品
を、これに含まれるβ―ラクトグロブリンが充分な還元
作用を発現するレベルの加熱処理することで、光誘導に
よるオフフレーバーの生成経路を遮断し、オフフレーバ
ーの発生の抑制に大きな効果が得られる。
【0035】スルフヒドリル基が光誘導によるオフフレ
ーバーの抑制に有効なことは、スルフヒドリル基を有す
るシステインを牛乳に添加し光照射しても、光誘導によ
るオフフレーバーを生じないことからも裏付けられる。
しかし現在日本では、システインは食品添加物としての
使用は許されていない。
【0036】タンパク質の熱変性が光誘導によるオフフ
レーバーの発生抑制に大きく関係すると考えると、単位
タンパク質量当たりの還元能力を数値化することで、加
熱処理により光誘導によるオフフレーバーの抑制効果を
概ね把握できる。この数値化はPRSの数値を牛乳10
0ml中のタンパク質含量で割って、求められる(ここ
では便宜上、「還元値」とする)。
【0037】以上の知見を基に種々検討の結果、乳に由
来するタンパク質1gが、フェリシアン化カリウムを還
元して生ずるフェロシアン化カリウムのmg数(還元
値)が8以上となる加熱処理すると、光誘導によるオフ
フレーバーが発生しないことが判明した。この加熱処理
条件は、生乳の場合一般的なプレート式殺菌機で、14
0℃で30秒間程度の加熱処理に相当する。
【0038】因みに、現在市場で一般的に販売されてい
る牛乳等の殺菌条件(130℃で2秒間殺菌)では還元
値は約3.9、また140℃で2秒間殺菌したものでは
還元値は7.5となり、光誘導によるオフフレーバーを
抑制する効果はない。しかし、この計測結果は、加熱処
理温度に達するまでの加熱履歴や、その後の冷却履歴等
の条件の影響を受けるため、この加熱処理条件と還元値
の関係は厳密なものではないが、一応の目安とすること
ができる。
【0039】現在、市場に出回っているチルド牛乳の殺
菌条件は、130℃で2秒間のUHT(超高温加熱処
理)殺菌よるものが殆どであり、またロングライフ牛乳
では140℃で2秒間程度のUHT殺菌がされている。
【0040】この発明の加熱処理は、通常のプレート式
の殺菌機を使用するのが好ましく、この加熱処理と同時
に牛乳などの殺菌に必要且つ十分な条件をも満たしてい
ることとなる。
【0041】また、この発明の加熱処理条件は、これら
の通常の殺菌条件に比べ温度及び時間共に、かなり強く
行うものであると言える。
【0042】要は、加熱処理する乳叉乳成分を含有する
飲料叉は食品、還元乳などの中に含まれるタンパク質1
gが、フェリシアン化カリウムを還元して生ずるフェロ
シアン化カリウムのmg数が8〜12.2となる条件の
加熱処理を行えばよい。
【0043】また、この発明の解決手段に更に、ビタミ
ンE等、公知の酸化防止剤や、リンゴ抽出物、ヒマワリ
抽出物、クロロゲン酸、コーヒー酸、フェルラ酸等を組
合わせて、更に一層オフフレーバーの発生抑制効果を高
め、且つ確実にすることも可能である。
【0044】この発明の方法により、加熱処理条件を適
正に制御すればオフフレーバーの発生を完全に抑制する
ことが可能である。
【0045】また、規定した温度及び時間と同等の加熱
処理条件は、そもそも加熱処理は、所定の加熱温度とこ
れを保持する時間と、温度の上昇履歴及び冷却履歴の諸
要素から影響を受けるが、加熱温度及び時間との種々の
組合わせが考えられ、その加熱処理の対象商品の物性に
より選択することが望ましく、何れにしても加熱臭又は
焦げ臭の発生しない範囲内に止めなければ商品価値を損
なうので、過剰な加熱処理条件の設定は避ける必要があ
る。
【0046】従って、この発明の実施に当たっては、加
熱処理する対象物により、予め加熱温度、保持時間など
の諸条件を組合わせ、オフフレーバーの発生を抑制でき
る最適の加熱処理条件を選択することが必要であること
は、当然である。
【0047】乳成分を含有する飲料又は食品は、牛乳叉
は還元乳をオフフレーバーの発生を抑制する加熱処理し
たものを、飲料又は食品に添加して使用する方法を採る
こともできる。
【0048】以下にこの発明の実施例を挙げて説明する
が、この発明はこれにより限定されるものではない。
【0049】
【実施例1】新鮮な生乳を150L/時のプレート式殺
菌機で、120℃、130℃で2秒間及び30秒間の加
熱処理をし、140℃で2秒間、30秒間、60秒間、
120秒間の夫々の条件で加熱処理をし、これを透明の
ペットボトル容器(500ml)に充填して8種類の試
料を用意した。均質化圧は150kg/cmとした。
生乳の組成は脂肪3.97%、乳糖4.46%、タンパ
ク質3.32%であった。
【0050】試料は蛍光灯直下で8,000ルクスの光
に1週間露出後、光誘導によるオフフレーバーの発生の
程度を3段階で評価した。またタンパク質1gが、フェ
リシアン化カリウムを還元して、生じるフェロシアン化
カリウムのmg数を分析した。
【0051】分析方法は、以下の通り。
【0052】(試薬) a 尿素飽和溶液 試薬特級尿素NHCONH50gに水50mlを加
えて溶解する。
【0053】b フタル酸緩衝液 A液:フタル酸3.3gと水酸化ナトリウム(試薬特
級)0.8gをとり、約90mlの水を加えて加熱溶解
した後、水で100mlとする。
【0054】B液:水酸化ナトリウム2.0gをとり、
水に溶解して250mlとする。
【0055】A液100ml、B液80mlおよび水2
20mlを混合する。このときpH5.6であることを確
認する。
【0056】c 1%フェリシアン化カリウム液(赤血
カリ液) フェリシアン化カリウムKFe(CN)1gを水に
溶かして100mlとする。使用直前に調製する。
【0057】d フェロシアン化カリウム標準液(黄血
カリ液) フェロシアン化カリウムKFe(CN)・3H
0.1147gを水に溶かして1,000mlとす
る。ただし使用直前に調製する。
【0058】本液1ml中に、KFe(CN)0.
1mgを含有する。
【0059】e 標準曲線用調製液 尿素飽和溶液 3ml 水 12ml フタル酸緩衝液 5ml フェリシアン化カリウム 5ml 10%トリクロル酢酸 5ml を混合する。
【0060】f 0.1%塩化第二鉄溶液 塩化第二鉄(無水物)FeCl 0.1gを水100
mlに溶解する。緑変したり青色の沈殿の生成した場合
は、作り直す必要がある。
【0061】g 5%酢酸 h 10%トリクロル酢酸 (分析方法)50ml容共栓遠沈管に試料牛乳10ml
を正確に採取し、水約20mlを加えて混合する。5%
酢酸約2mlを加え、攪拌してタンパク質を沈殿させ
る。1,500rpmで5分間遠沈分離を行い上澄液を
捨てる。沈殿物に水約20mlを加えガラス棒で攪拌洗
浄する。ガラス棒は水で洗浄する。
【0062】再び遠心分離して上澄液を捨てる。この洗
浄は2回実施する。遠沈管を濾紙上に倒立して、できる
だけ水を切る。
【0063】沈殿物に尿素飽和液3mlを正確に加えて
溶解し、さらに水12mlを加えて攪拌する。フタル酸
緩衝液5ml、1%フェリシアン化カリウム5mlを正
確に加え混合し、70℃で20分間保持する。20分後
流水中で直ちに冷却する。冷却したら、10%トリクロ
ル酢酸5mlを正確に加えて攪拌し濾過する(東洋濾紙
No.6使用)。水5mlを乾燥した試験管にとり、前
記の濾液5mlを正確に加えて混合する。0.1%塩化
第二鉄1mlを正確に加え混合し、10分後に610n
mにおける吸光を求める。対照には標準曲線作成用に用
いたフェロシアン化カリウム標準液0mlのものを用い
る。
【0064】標準曲線は以下の方法で作成する。
【0065】フェロシアン化カリウム標準液0、0.2
5、0.5、1、1.5、2mlを試験管にとり水を加
えて5mlとする。標準曲線調製液5mlを加え、さら
に0.1%塩化第二鉄1mlを加える。よく混合し、1
0分後に610nmにて比色する。横軸に無水黄血カリ
(mg)を、縦軸に吸光度(−logT)をとりプロッ
トして直線を得る。
【0066】タンパク還元価は以下の式により求められ
る。
【0067】タンパク還元価=吸光度×f×66 (fは、標準曲線を用いて、吸光度×f=無水黄血カリ
(mg)から求める値である) タンパク質1gがフェリシアン化カリウムを還元して生
じるフェロシアン化カリウムのmg数を求めるには、タ
ンパク還元価を試料のタンパク質重量%で除する。
【0068】結果は表1の通りである。
【0069】
【表1】 光誘導によるオフフレーバーの発生が全くなかったのは
140℃で30〜120秒間殺菌した、還元値が9〜1
2のものだけであり、他のものは程度の差はあるが総て
に光誘導によるオフフレーバーの発生が認められた。
【0070】但し、140℃で120秒間加熱したもの
は、オフフレーバーの発生はなかったが、加熱臭の発生
が見られたので、好ましくは、140℃で120秒間加
熱をやや下回る加熱条件とするのがよい。
【0071】
【実施例2】下記の配合により還元乳を調製した。
【0072】 脱脂粉乳 8.09kg クリーム(乳脂肪) 6.15kg 水 85.76kg これを攪拌混合して溶解し、脱脂粉乳(SNF95.5
%、Fat1%)8.09%とクリーム(SNF4.5
%、Fat47.5%)6.15%でSNF8%、Fa
t3%の100kgの還元乳を調製した。
【0073】この還元乳を150kg/cmで均質化
し、透明耐熱壜(200ml)に充填した後、70℃、
80℃、90℃、100℃、110℃、120℃(オー
トクレーブ)夫々5分間、130℃で5分間、10分間
(オートクレーブ)の加熱処理を行った。
【0074】得られた各試料は蛍光灯下7,000ルク
スで7日間光照射を行い、遮光対照品との風味比較を行
った。また各試料はタンパク質1gが、フェリシアン化
カリウムを還元して生ずるフェロシアン化カリウムのm
g数を分析した。
【0075】分析方法は、実施例1と同様なので説明は
省略する。
【0076】分析結果は表2の通りである。
【0077】
【表2】 光誘導によるオフフレーバーの発生が全くなかったもの
は、120〜130℃で5〜10分間加熱処理した結
果、還元値が9.1〜12.2のものだけであり、他の
ものは程度の差はあるが、全てに光誘導によるオフフレ
ーバーの発生が認められた。
【0078】但し、130℃で10分間加熱したもの
は、オフフレーバーの発生はなかったが、加熱臭の発生
が見られたので、好ましくは、130℃で10分間加熱
をやや下回る加熱条件とするのがよい。
【0079】
【発明の効果】この発明は、抗酸化剤など他の物質を添
加することなく、加熱処理温度及び加熱処理時間を適正
に制御する極め簡便な方法で、光誘導によるオフフレー
バーの発生を防止できる効果がある。
【0080】また風味劣化がなく、光誘導の影響を受け
ない品質の安定した商品を提供でき、容器・包装やシェ
ルフライフに関する制約を少なくするので、多様な包装
材料及び形態の商品を提供できる効果がある。
【0081】またこの発明によれば抗酸化剤など他の物
質を添加することなく、オフフレーバーの発生のない牛
乳等を得ることができると共に、処理により風味を損な
うことがなく且つ処理コストを著しく安価にできる効果
がある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中坪 正 東京都東村山市栄町1−21−3 明治乳 業株式会社食品開発研究所内 (56)参考文献 特開 平5−227883(JP,A) 特開2000−228952(JP,A) 特開 平6−296455(JP,A) 特開 平3−272643(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23C 1/00 - 23/00 A23L 2/00 - 2/40

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 牛乳又は乳成分を含む飲料又は食品を、
    140℃で30〜120秒間又はこれと同等の加熱処理
    条件で加熱処理することを特徴とした光誘導によるオフ
    フレーバーの発生のない牛乳又は乳成分を含有する飲料
    又は食品。
  2. 【請求項2】 牛乳又は乳成分を含む飲料又は食品を、
    乳由来のタンパク質1gが、フェリシアン化カリウムを
    還元して生ずるフェロシアン化カリウムのmg数が8〜
    12となる加熱処理することを特徴とした光誘導による
    オフフレーバーの発生のない牛乳又は乳成分を含有する
    飲料又は食品。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2で得られた牛乳又は乳成
    分を含む飲料又は食品を、光を透過する容器に充填密封
    することを特徴とした光誘導によるオフフレーバーの発
    生のない牛乳又は乳成分を含有する飲料又は食品。
  4. 【請求項4】 脱脂粉乳とクリームと水から調製した還
    元乳を、容器に充填密封する前に、120〜130℃で
    5〜10分間又はこれと同等の加熱処理条件で加熱処理
    することを特徴とした光誘導によるオフフレーバーの発
    生のない脱脂粉乳とクリームと水から調製した還元乳。
  5. 【請求項5】 脱脂粉乳とクリームと水から調製した還
    元乳を、乳由来のタンパク質1gが、フェリシアン化カ
    リウムを還元して生ずるフェロシアン化カリウムのmg
    数が8〜12.2となる加熱処理することを特徴とした
    光誘導によるオフフレーバーの発生のない脱脂粉乳とク
    リームと水から調製した還元乳。
  6. 【請求項6】 請求項4又は5で得られた脱脂粉乳とク
    リームと水から調製した還元乳を、光を透過する容器に
    充填密封することを特徴とした光誘導によるオフフレー
    バーの発生のない脱脂粉乳とクリームと水から調製した
    還元乳。
  7. 【請求項7】 牛乳又は乳成分を含む飲料又は食品を、
    140℃で30〜120秒間又はこれと同等の加熱処理
    条件で加熱処理することを特徴とした光誘導によるオフ
    フレーバーの発生のない牛乳又は乳成分を含有する飲料
    又は食品の製造方法。
  8. 【請求項8】 牛乳又は乳成分を含む飲料又は食品を、
    乳由来のタンパク質1gが、フェリシアン化カリウムを
    還元して生ずるフェロシアン化カリウムのmg数が8〜
    12となる加熱処理することを特徴とした光誘導による
    オフフレーバーの発生のない牛乳又は乳成分を含有する
    飲料又は食品の製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項1又は2で得られた牛乳又は乳成
    分を含む飲料又は食品を、光を透過する容器に充填密封
    することを特徴とした光誘導によるオフフレーバーの発
    生のない牛乳又は乳成分を含有する飲料又は食品の製造
    方法。
  10. 【請求項10】 脱脂粉乳とクリームと水から調製した
    還元乳を、容器に充填密封する前に、120〜130℃
    で5〜10分間又はこれと同等の加熱処理条件で加熱処
    理することを特徴とした光誘導によるオフフレーバーの
    発生のない脱脂粉乳とクリームと水から調製した還元乳
    の製造方法。
  11. 【請求項11】 脱脂粉乳とクリームと水から調製した
    還元乳を、乳由来のタンパク質1gが、フェリシアン化
    カリウムを還元して生ずるフェロシアン化カリウムのm
    g数が8〜12.2となる加熱処理することを特徴とし
    た光誘導によるオフフレーバーの発生のない脱脂粉乳と
    クリームと水から調製した還元乳の製造方法。
  12. 【請求項12】 請求項4又は5で得られた脱脂粉乳と
    クリームと水から調製した還元乳を、光を透過する容器
    に充填密封することを特徴とした光誘導によるオフフレ
    ーバーの発生のない脱脂粉乳とクリームと水から調製し
    た還元乳の製造方法。
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