JP2002289053A - 透明導電性膜の製造方法 - Google Patents

透明導電性膜の製造方法

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JP2002289053A JP2001089621A JP2001089621A JP2002289053A JP 2002289053 A JP2002289053 A JP 2002289053A JP 2001089621 A JP2001089621 A JP 2001089621A JP 2001089621 A JP2001089621 A JP 2001089621A JP 2002289053 A JP2002289053 A JP 2002289053A
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    • C23C14/00Coating by vacuum evaporation, by sputtering or by ion implantation of the coating forming material
    • C23C14/06Coating by vacuum evaporation, by sputtering or by ion implantation of the coating forming material characterised by the coating material

Abstract

(57)【要約】 【課題】抵抗率が低いInSbO4含有透明導電性膜お
よびそのスパッタ法による製造方法を提供する。 【解決手段】InとSbとOからなり原子比In:Sb
が1:0.9〜1.1である焼結体からなるターゲット
とSbからなるターゲットとを同時にスパッタすること
によるInSbO4含有導透明電性膜の製造方法。上記
ターゲットに加えて、Sn、SnO2、HfおよびHf
2からなる群から選ばれる1種以上からなるターゲッ
トを同時にスパッタするInSbO4含有透明導電性膜
の製造方法。Snおよび/またはHfとInとSbとO
からなり原子比In:Sbが1:0.9〜1.1である
ターゲットとSbからなるターゲットを同時にスパッタ
するInSbO4含有導透明電性膜の製造方法。上記の
製造方法により製造された原子比In:Sb=1:0.
8〜1.5のInSbO4含有透明導電性膜。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はInSbO4含有の
透明導電性膜およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】透明導電性膜は、液晶ディスプレイ、太
陽電池の電極、窓ガラスの熱線反射膜、帯電防止膜など
に用いられている。その中でも酸化インジウムに酸化錫
を2〜20重量%含有させた酸化インジウム−酸化錫固
溶体(以下ITOと称する。)膜は、高い導電性すなわ
ち低い抵抗率と、優れた透光性を有するため広く用いら
れている。
【0003】しかし、ITOは高価な酸化インジウムが
80〜98重量%を占めるので高価であり、さらに可視
光の短い波長から紫外線に至る波長の光を吸収するた
め、透明性に問題があった。
【0004】ITOに代わる透明導電性膜用の物質とし
てさまざまな複合酸化物が検討されており、その一つと
してInSbO4が提案されている。InSbO4は、高
価な酸化インジウムを重量基準で半分程度しか含まない
のでITOより安価であり、さらに可視光の短い波長か
ら紫外線に至る波長の光の吸収が少ないのでITOより
透明性に優れているが、InSbO4含有の透明導電性
膜は得られていない。例えば、特開平9−71419号
公報には、酸化インジウム粉末と酸化アンチモン粉末の
混合粉末を成形して焼結してInSbO4を含む焼結体
を製造する方法が開示されているが、InSbO4含有
透明導電性膜は開示されていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、Inと
SbとOからなり原子比In:Sbが1:0.9〜1.
1である焼結体をターゲットとしてスパッタして膜を製
造すると、得られた膜の組成はInSbO4の化学量論
比から大幅に外れてInが多い組成となり、その結果低
い抵抗率を有する膜を得ることができないというInS
bO4特有の課題を見出した。本発明の目的は、抵抗率
が低いInSbO4含有透明導電性膜およびそのスパッ
タ法による製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる状
況下鋭意研究を重ねた結果、その課題を解決するための
手段として、スパッタを行うときに、InとSbとOか
らなり原子比In:Sbが1:0.9〜1.1であるタ
ーゲットと同時に、金属Sbからなるターゲットをスパ
ッタすることにより、InとSbの原子比がInSbO
4の化学量論比に近く、低い抵抗率を有するInSbO4
含有透明導電性膜が製造できることを見出した。さら
に、InとSbとOからなり原子比In:Sbが1:
0.9〜1.1であるターゲットとSbからなるターゲ
ットに加えて、Sn、SnO2、HfおよびHfO2から
なる群から選ばれる1種以上からなるターゲットを同時
にスパッタするかまたは、Snおよび/またはHfとI
nとSbとOからなり原子比In:Sbが1:0.9〜
1.1であるターゲットと金属Sbからなるターゲット
を同時にスパッタすることにより、Snおよび/または
Hfがドープされ、InとSbの原子比がInSbO4
の化学量論比に近く、低い抵抗率を有するInSbO4
含有透明導電性膜が製造できることを見出し、本発明を
完成させるに至った。
【0007】すなわち本発明は、InとSbとOからな
り原子比In:Sbが1:0.9〜1.1である焼結体
からなるターゲットとSbからなるターゲットとを同時
にスパッタすることによるInSbO4含有導透明電性
膜の製造方法を提供する。また本発明は、InとSbと
Oからなり原子比In:Sbが1:0.9〜1.1であ
るターゲットとSbからなるターゲットに加えて、S
n、SnO2、HfおよびHfO2からなる群から選ばれ
る1種以上からなるターゲットを同時にスパッタするI
nSbO4含有透明導電性膜の製造方法を提供する。ま
た本発明は、Snおよび/またはHfとInとSbとO
からなり原子比In:Sbが1:0.9〜1.1である
ターゲットとSbからなるターゲットを同時にスパッタ
するInSbO4含有導透明電性膜の製造方法を提供す
る。さらに本発明は、上記の製造方法により製造された
原子比In:Sb=1:0.8〜1.5のInSbO4
含有透明導電性膜を提供する。
【0008】
【発明の実施の形態】以下本発明について詳しく説明す
る。本発明においてはInとSbとOからなる単相の複
合酸化物で原子比In:Sbが1:0.8〜1.5(原
子比Sb/In=0.8〜1.5)の場合をすべてIn
SbO4と称する。
【0009】本発明の製造方法においては、InとSb
とOからなり原子比In:Sbが0.9〜1.1である
ターゲット(以下InSbO4ターゲットと称する。)
かまたは、Snおよび/またはHfとInとSbとOか
らなり原子比In:Sbが1:0.9〜1.1であるタ
ーゲット(以下InSbO4:Sn/Hfターゲットと
称する。)を用いる。
【0010】InSbO4ターゲットおよびInSb
4:Sn/Hfターゲットにおいて、InとSbの原
子比はInSbO4の化学量論比であるIn:Sbが
1:1付近の1:0.9〜1.1であればよい。原子比
Sb/Inが0.9より小さい場合や1.1より大きい
場合は、抵抗率の低いInSbO4含有透明導電性膜
(以下単に「膜」ということがある。)を得ることが困
難となる。
【0011】本発明の製造方法において用いるInSb
4ターゲットは、InSbO4からなるターゲットの場
合も、酸化インジウムと酸化アンチモンの混合物からな
り原子比In:Sbが0.9〜1.1である場合も含む
が、ターゲットにはInSbO4が含有されていること
が好ましい。InSbO4:Sn/Hfターゲットにお
いてもInSbO4が含有されている場合も酸化インジ
ウムと酸化アンチモンの混合物からなり原子比In:S
bが0.9〜1.1である場合も含むが、ターゲットに
はInSbO4が含有されていることが好ましい。
【0012】本発明の製造方法において、Snおよび/
またはHfがInSbO4ターゲットに含有されたIn
SbO4:Sn/Hfターゲットを用いると、InSb
4ターゲットを用いる場合よりスパッタにより製造さ
れた膜の比抵抗がさらに低くなる傾向があり、InSb
4ターゲットよりInSbO4:Sn/Hfターゲット
を用いる製造方法が好ましい。InSbO4:Sn/H
fターゲットにおいてSnとHfはドーパントであり、
Snおよび/またはHfの合計の含有量は、原子比でS
n、Hf、InおよびSbを合計した量を1としたとき
の0.2以下が好ましい。0.2を超えると低い抵抗率
を有する膜が得られないおそれがある。
【0013】InSbO4ターゲットとSbからなるタ
ーゲットに加えて、Sn、SnO2、HfおよびHfO2
からなる群から選ばれる1種以上からなるターゲットを
同時にスパッタすることによってもHfおよび/または
Snをドープすることができ、得られる膜の抵抗率は、
InSbO4ターゲットとSnからなるターゲットのみ
を用いたスパッタにより製造される場合より低くなる傾
向があるので、好ましい製造方法である。Sn、SnO
2、HfおよびHfO2からなる群から選ばれる1種以上
からなるターゲットのスパッタ面の合計の面積は、In
SbO4ターゲットのスパッタ面の面積の合計を1とし
たときの0.2以下であることが好ましい。0.2を超
えると低い抵抗率を有する膜が得られないおそれがあ
る。なお、Sn、SnO2、HfおよびHfO2からなる
群から選ばれる1種以上からなるターゲットは1種以上
を各々複数用いることができる。
【0014】本発明の製造方法において用いるすべての
ターゲット、すなわちSn、SnO 2、HfおよびHf
2からなる群から選ばれる1種以上からなるターゲッ
ト、InSbO4ターゲットおよびInSbO4:Sn/
Hfターゲットにおいて、Sn、Hf、In、Sbおよ
びO以外の元素でTi、Zr、Si、GeおよびPb以
外の元素は不純物であり、不純物は少ない方が好まし
い。低い抵抗率を有する膜を得るには、該ターゲット中
の不純物量は1重量%以下が好ましい。Ti、Zr、S
i、GeおよびPbの酸化物は、膜の表面平滑性の向
上、緻密さの向上または抵抗率の低下あるいはスパッタ
速度向上等の目的で添加されることがある。
【0015】本発明の製造方法においては、金属Sbか
らなるターゲットを用いる。金属Sbからなるターゲッ
トは、金属Sbを加工してターゲットに好適な円板、四
角板等の板状とすることにより製造することができる。
【0016】InSbO4ターゲットとSbターゲット
を同時にスパッタする場合は、本発明の製造方法におい
ては上記2種類のターゲットを同時に用いてスパッタを
行うのであって、ターゲットを交換して交互にスパッタ
を行った場合、例えばInSbO4ターゲットのみを用
いてスパッタを行った後にSbターゲットのみを用いて
スパッタを行うことを交互に繰り返した場合は、低い抵
抗率を有する膜を得ることが困難となる。InSb
4:Sn/HfターゲットとSbターゲットを用いる
場合、さらにSn、SnO2、HfおよびHfO2からな
る群から選ばれる1種以上からなるターゲットを用いる
場合も同様に、同時にスパッタを行う。
【0017】本発明の製造方法においては、InSbO
4ターゲットまたはInSbO4:Sn/Hfターゲット
のスパッタ面の面積をS1(複数のターゲットを用いた
場合は合計値)、Sbからなるターゲットのスパッタ面
の面積をS2(複数のターゲットを用いた場合は合計
値)としたとき、S1:S2=1:0.001〜0.1
であることが好ましい。S1を1としたときにS2が
0.001未満または0.1を超える場合は、低い抵抗
率を有する膜が得られないおそれがある。
【0018】本発明の製造方法で用いるInSbO4
ーゲットは、酸化インジウム粉末と酸化アンチモン粉末
を混合して成形し、焼結することにより製造することが
できる。原料となる酸化インジウム粉末と酸化アンチモ
ン粉末は、不純物含有量が各々1重量%以下である高純
度の粉末が好ましい。本発明の製造方法で用いるInS
bO4:Sn/Hfターゲットは、酸化錫粉末および/
または酸化ハフニウム粉末、酸化インジウム粉末、酸化
アンチモン粉末を混合して成形し、焼結することにより
製造することができる。原料となる酸化錫粉末および/
または酸化ハフニウム粉末、酸化インジウム粉末および
酸化アンチモン粉末は、不純物含有量が各々1重量%以
下である高純度の粉末が好ましい。
【0019】酸化インジウム粉末と酸化アンチモン粉末
の混合方法は、工業的に通常用いられるボールミル、振
動ミル、アトライター、V型混合機等を用いることがで
きる。ボールミル、振動ミル、アトライター等を用いて
湿式による混合も行うことができる。湿式混合の場合
は、混合工程後に加熱乾燥、真空乾燥、凍結乾燥等の方
法により乾燥させることができる。
【0020】得られた混合粉末を成形して成形体とする
ことができるが、成形することなくホットプレスや熱間
静水圧プレスにより焼結して焼結体とすることもでき
る。得られた混合粉末を成形または焼結するのではな
く、該混合粉末を600℃〜1200℃で焼成(仮焼と
称する。)して粉砕してInSbO4が含まれる仮焼粉
末としてから成形または焼結を行うこともでき、仮焼粉
末とする工程を行うことが好ましい。
【0021】成形する場合は、工業的に通常用いられる
一軸プレス、静水圧プレスにより成形を行うことができ
る。成形圧は通常10〜300MPaの範囲が用いられ
る。成形体の形状は、ターゲットに好適な円板または四
角板状とすることができ、成形体の密度は通常は理論密
度の35〜65%である。
【0022】焼結は空気等の酸素含有雰囲気中において
常圧で900〜1700℃の温度範囲で行うことができ
る。焼結は電気炉、ガス炉等通常工業的に用いられる炉
を用いることができる。焼結によりターゲットに用いる
ことができる焼結体を得ることができるが、切断や研削
により寸法を調整することができる。なお、寸法の調整
は、加工が容易な成形体の切断、研削等により行うこと
もできる。
【0023】Sn、SnO2、HfおよびHfO2からな
る群から選ばれる1種以上からなるターゲットのうち、
SnO2および/またはHfO2からなるターゲットにつ
いても同様に製造することができ、Snおよび/または
Hfからなるターゲットは金属製であるので、ターゲッ
トに好適な円板、四角板等の板状とすることにより製造
することができる。金属であるSnおよび/またはHf
と酸化物であるSnO 2および/またはHfO2からなる
ターゲットは、SnO2および/またはHfO2からなる
多孔質焼結体を作製し、金属であるSnおよび/または
Hfを溶融させ前記多孔質焼結体に含浸させて製造する
ことができる。
【0024】本発明の製造方法により、今まで製造が困
難であった低い抵抗率を有し透明性の高いInSbO4
含有透明導電性膜を得ることができる。InSbO4
有透明導電性膜の組成は、原子比In:Sbが1:0.
8〜1.5の範囲であれば、Sb24、Sb25、Sb
23、In23等の組成を含んでいてもよい。Inを1
としたときのSbの原子比が0.8未満である場合か、
または1.5を超える場合は、低い抵抗率が得られな
い。
【0025】本発明の製造方法のスパッタにより得られ
たInSbO4含有透明導電性膜を、成膜後500℃〜
1000℃の温度範囲で焼成することにより、抵抗率が
低下することがあり、成膜後500℃〜1000℃の温
度範囲で焼成する工程を行うことが好ましい。焼成温度
が500℃未満では抵抗率低下の効果が無いおそれがあ
り、1000℃を超える場合は、抵抗率が上昇するおそ
れがある。焼成後の導電膜の組成も原子比In:Sbが
1:0.8〜1.5の範囲であり、Sbの原子比が0.
8未満である場合かまたは1.5を超える場合は、低い
抵抗率が得られない。
【0026】
【実施例】以下本発明の実施例を示すが、本発明はこれ
らに限定されるものではない。
【0027】実施例1 酸化インジウム粉末(In23、株式会社高純度化学研
究所製、純度99.99%)と酸化アンチモン粉末(S
23、純正化学株式会社製、高純度セラミックスグレ
ード)とをIn:Sb=1:1となるように秤量し、直
径5mmのジルコニア製のボールとエタノールを用いて
湿式ボールミルにより混合した。得られたスラリーを加
熱乾燥させてエタノールを除去し、アルミナ製ルツボに
入れて700℃で5時間空気雰囲気中で仮焼した。得ら
れた粉末はX線回折によりSb24(JCPDSカード
No.110694)、In23(JCPDSカードN
o.60416)およびInSbO4(JCPDSカー
ドNo.150522)の混合物であった。得られた仮
焼粉末を、直径2mmのジルコニア製のボールとエタノ
ールを用いて湿式ボールミルにより粉砕した。得られた
スラリーを加熱乾燥させてエタノールを除去した後、再
度エタノール中に分散させ、バインダーとしてポリビニ
ルブチラール(積水化学工業株式会社製、商品名エスレ
ックスB)を加えて攪拌し乾燥させた。得られた粉末を
金型を用いて一軸プレスにより100MPaの圧力で円
板状に成形し、さらにCIP(冷間静水圧プレス)によ
り150MPaの圧力をかけて成形した。得られた円板
状成形体を空気雰囲気中常圧で1000℃で5時間焼結
した。得られた焼結体をX線回折により分析した結果、
Sb24、In23およびInSbO4の混合物であっ
た。
【0028】得られた焼結体と金属アンチモンの円板を
ターゲットとしてスパッタ装置(ANELVA製L−3
32H型)の同じチェンバーに設置し、膜を付ける基板
としてシリコン基板をスパッタ装置に設置した。焼結体
とSbターゲットのスパッタ面の面積比は1:0.00
44であった。Arガスをスパッタ装置に導入して、圧
力1Pa、電力50W、基板温度400℃の条件でスパ
ッタを行った。膜が付着した基板を900℃で焼成し
た。得られた透明導電性膜の組成を分析した結果、I
n:Sb=1.00:0.92であり、膜の抵抗率は6
×10-3Ωcmであった。膜は目視において透明であっ
た。
【0029】実施例2 実施例1で得られた焼結体と実施例1と同様の金属アン
チモンの円板と、SnO2の円板とをターゲットとして
スパッタ装置に設置し、膜を付ける基板としてシリコン
基板をスパッタ装置に設置した。実施例1と同じ条件で
スパッタを行い、得られた膜を700℃で焼成した。焼
成後に得られた膜の組成を分析した結果、Snのドープ
量は4.5原子%であり、膜の抵抗率は9×10-3Ωc
mと低かった。膜は目視において透明であった。
【0030】実施例3 実施例1で得られた焼結体と実施例1と同様の金属アン
チモンの円板と、HfO2の円板とをターゲットとして
スパッタ装置に設置し、膜を付ける基板としてシリコン
基板をスパッタ装置に設置した。実施例1と同じ条件で
スパッタを行い、得られた膜を700℃で焼成した。焼
成後に得られた膜の組成を分析した結果、Hfのドープ
量は2.4原子%であり、膜の抵抗率は5×10-3Ωc
mと低かった。膜は目視において透明であった。
【0031】比較例1 実施例1で得られた焼結体のみをターゲットとしてスパ
ッタ装置に設置し、膜を付ける基板としてシリコン基板
をスパッタ装置に設置した。実施例1と同じ条件でスパ
ッタおよび焼成を行った。得られた膜の組成を分析した
結果、In:Sb=1:0.67であり、膜の抵抗率は
1×10-1Ωcmと高かった。膜は目視において透明で
あった。
【0032】
【発明の効果】本発明の製造方法により、ITOと比較
して安価で透明性に優れた透明導電性膜を製造すること
ができるので、工業的に有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 重里 有三 神奈川県横浜市神奈川区六角橋五丁目11番 地16号 Fターム(参考) 4G030 AA18 AA34 AA39 AA42 BA01 BA02 BA15 4K029 AA06 BA43 BC09 CA05 DC03 DC05 DC09 DC16 GA01 5G307 FB01 FC09 FC10 5G323 BA01 BA02 BB05

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】InとSbとOからなり原子比In:Sb
    が1:0.9〜1.1であるターゲットとSbからなる
    ターゲットを同時にスパッタすることを特徴とするIn
    SbO4含有透明導電性膜の製造方法。
  2. 【請求項2】InとSbとOからなり原子比In:Sb
    が1:0.9〜1.1であるターゲットとSbからなる
    ターゲットに加えて、Sn、SnO2、HfおよびHf
    2からなる群から選ばれる1種以上からなるターゲッ
    トを同時にスパッタする請求項1記載の製造方法。
  3. 【請求項3】InとSbとOからなり原子比In:Sb
    が1:0.9〜1.1であるターゲットとSbからなる
    ターゲットの面積比が1:0.001〜0.1である請
    求項1または2に記載の製造方法。
  4. 【請求項4】Snおよび/またはHfとInとSbとO
    からなり原子比In:Sbが1:0.9〜1.1である
    ターゲットとSbからなるターゲットを同時にスパッタ
    することを特徴とするInSbO4含有透明導電性膜の
    製造方法。
  5. 【請求項5】Snおよび/またはHfとInとSbとO
    からなり原子比In:Sbが1:0.9〜1.1である
    ターゲットとSbからなるターゲットの面積比が1:
    0.001〜0.1である請求項4に記載のInSbO
    4含有透明導電膜の製造方法。
  6. 【請求項6】スパッタにより形成された後に500℃〜
    1000℃の温度範囲で焼成することを特徴とする請求
    項1〜5のいずれかに記載の製造方法。
  7. 【請求項7】請求項1〜6のいずれかに記載の製造方法
    により製造された原子比In:Sb=1:0.8〜1.
    5のInSbO4含有透明導電性膜。
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