JP2002284918A - ポリオレフィン微多孔膜及びその製造方法並びに用途 - Google Patents

ポリオレフィン微多孔膜及びその製造方法並びに用途

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Kazuhiro Yamada
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    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Abstract

(57)【要約】 【課題】 透気度、空孔率、孔径、バブルポイント値、
機械的強度、寸法安定性、シャットダウン特性及びメル
トダウン特性のバランスに優れたポリオレフィン微多孔
膜及びその製造方法並びに用途を提供する。 【解決手段】 重量平均分子量1×106以上の分率(a)が
21〜60重量%、重量平均分子量1×104以上1×106未満
の分率(b)と重量平均分子量1×104未満の分率(c)との
合計が40〜79重量%、前記分率(c)が30重量%以下であ
り、且つMw/Mnが7〜50であるポリオレフィンを用いる
方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリオレフィン微
多孔膜及びその製造方法並びに用途に関し、特に透気
度、空孔率、孔径、バブルポイント値、機械的強度、寸
法安定性、シャットダウン特性及びメルトダウン特性の
バランスに優れたポリオレフィン微多孔膜及びその製造
方法並びに用途に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】ポリオ
レフィン微多孔膜は、電池用セパレーター、電解コンデ
ンサー用隔膜、各種フィルター、透湿防水衣料、逆浸透
濾過膜、限外濾過膜及び精密濾過膜等の各種用途に用い
られている。ポリオレフィン微多孔膜を電池用セパレー
ター、特にリチウムイオン電池用セパレーターとして用
いる場合、その性能は電池特性、電池生産性及び電池安
全性に深く関わっている。そのため優れた透過性、機械
的特性、寸法安定性、シャットダウン特性、メルトダウ
ン特性等が要求される。
【0003】電池特性については低温域での放電特性改
善、高出力化等が望まれており、そのためセパレーター
には高透過性化が求められる。また電池生産性について
は電池の組み立て工程の効率化等が望まれ、電池安全性
については電極上に混入した不純物の圧迫によって発生
する電圧降下等による不良の低減化が望まれる。そのた
めセパレーターには高い機械的強度も求められる。従っ
て、高透過性と高機械的強度とを両立させる必要があ
る。そこで本発明者らは、高透過性と高機械的強度とを
併せ持つポリオレフィン微多孔膜の製造方法として、超
高分子量成分を含有し、重量平均分子量/数平均分子量
(Mw/Mn)の値が特定の範囲内にあるポリオレフィンに
造核剤を配合してなる組成物を用いる方法を提案した
(特開平5-222236号、特開平5-222237号及び特開平8-12
799号)。
【0004】また特開平6-212006号は、高密度ポリエチ
レンを含み、系全体の分子量1×10 6以上の分率が1〜2
0重量%、分子量1×104以下の分率が1〜40重量%であ
るポリエチレンから構成され、気孔率、突刺強度及び薄
膜性に優れたポリエチレン微多孔膜を提案している。し
かし上記各種ポリエチレン微多孔膜は、平均貫通孔径が
概して0.1μmを超えており、そのためデンドライト(針
状結晶)成長に伴う微少短絡を起こす恐れがある。デン
ドライト成長を防止するためには、平均貫通孔径が0.1
μm以下であるとともにバブルポイント値が優れている
のが望ましい。
【0005】従って、本発明の目的は、上記従来技術の
欠点を解消し、透気度、空孔率、孔径、バブルポイント
値、機械的強度、寸法安定性、シャットダウン特性及び
メルトダウン特性のバランスに優れたポリオレフィン微
多孔膜及びその製造方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題に鑑み鋭意研究
の結果、本発明者らは、重量平均分子量1×106以上の
分率(a)が21〜60重量%、重量平均分子量1×104以上1
×106未満の分率(b)と重量平均分子量1×104未満の分
率(c)との合計が40〜79重量%、前記分率(c)が30重量%
以下であり、且つMw/Mnが7〜50であるポリオレフィン
を用いることにより、上記問題を解決できることを見出
し、本発明に想到した。
【0007】すなわち、本発明のポリオレフィン微多孔
膜は、重量平均分子量1×106以上の分率(a)が21〜60重
量%、重量平均分子量1×104以上1×106未満の分率
(b)と重量平均分子量1×104未満の分率(c)との合計が4
0〜79重量%、前記分率(c)が30重量%以下であり、且つ
Mw/Mnが7〜50であるポリオレフィンからなり、バブル
ポイント値が98OkPaを超えることを特徴とする。
【0008】ポリオレフィン微多孔膜が一層優れた特性
を得るために、これを構成するポリオレフィンは下記条
件(1)〜(14)を満たすのが好ましい。 (1) 分率(a)21〜50重量%であり、分率(b)と分率(c)と
の合計は50〜79重量%であり、分率(c)は0.5〜20重量%
である。 (2) 上記ポリオレフィンが、重量平均分子量5×105以上
の超高分子量ポリオレフィンである。 (3) 上記(2)に記載の超高分子量ポリオレフィンの重量
平均分子量が1×106〜15×106である。 (4) 上記(2)又は(3)に記載の超高分子量ポリオレフィン
が超高分子量ポリエチレンである。 (5) 上記(2)〜(4)のいずれかに記載の超高分子量ポリオ
レフィンが多段重合により製造されたものである。 (6) 上記(2)〜(5)のいずれかに記載の超高分子量ポリオ
レフィンのMw/Mnが10〜40である。 (7) 上記ポリオレフィンが、重量平均分子量5×105以上
の超高分子量ポリオレフィンと重量平均分子量1×104
以上5×105未満の直鎖状のポリオレフィンとの組成物で
ある。 (8) 上記(7)に記載のポリオレフィン組成物中の超高分
子量ポリオレフィンが超高分子量ポリエチレンである。 (9) 上記(7)又は(8)に記載のポリオレフィン組成物中の
重量平均分子量1×104以上5×105未満のポリオレフィ
ンが直鎖状のポリエチレン又はポリプロピレンである。 (10) 上記(7)〜(9)のいずれかに記載のポリオレフィン
組成物中の重量平均分子量1×104以上5×105未満のポ
リオレフィンが直鎖状の高密度ポリエチレン、中密度ポ
リエチレン、低密度ポリエチレン及び線状低密度ポリエ
チレンからなる群から選ばれた少なくとも一種である。 (11) 上記(7)〜(10)のいずれかに記載のポリオレフィン
組成物が重量平均分子量5×105以上の超高分子量ポリエ
チレンと重量平均分子量1×104以上5×105未満の直鎖
状の高密度ポリエチレンである。 (12) 上記(7)〜(11)のいずれかに記載のポリオレフィン
組成物のMw/Mnが10〜40である。 (13) 上記(7)〜(12)のいずれかに記載のポリオレフィン
組成物が、上記(11)に記載の組成物に分岐状低密度ポリ
エチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、シングルサイト
触媒を用いて製造されたエチレン-α-オレフィン共重合
体、及び分子量1×103〜4×103の低分子量ポリエチレ
ンからなる群から選ばれた少なくとも一種を添加した組
成物である。 (14) 上記(7)〜(12)のいずれかに記載のポリオレフィン
組成物が、重量平均分子量5×105以上の超高分子量ポリ
エチレンと重量平均分子量1×104以上5×105未満の直
鎖状の高密度ポリエチレン及びポリプロピレンの混合物
とからなる組成物である。
【0009】ポリオレフィン微多孔膜が、一層優れた物
性を得るために、下記条件(15)〜(17)を満たすのが好ま
しい。 (15) 溶剤除去は延伸後に行う。 (16) 溶剤除去後に乾燥し、得られた微多孔膜を熱処理
する。 (17) 熱処理は、延伸、固定又は収縮のいずれかの中か
ら一種選ばれた処理を行うか、又はこれらの処理を組み
合せて行う。
【0010】本発明の好ましい実施態様によるポリオレ
フィン微多孔膜は、透気度は2000秒/100cc以下であり、
好ましくは1000秒/100cc以下(膜厚25μm換算)であ
り、平均貫通孔径は0.01〜0.1μmであり、好ましくは0.
01〜0.05μmであり、最大孔径は0.2μm以下であり、好
ましくは0.1μm以下であり、空孔率は25〜90%であり、
突刺強度は3000mN/25μm以上であり、好ましくは4900mN
/25μm以上であり、引張破断強度は50MPa以上であり、
好ましくは100MPa以上であり、引張破断伸度は50%以上
であり、熱収縮率は少なくとも一方向で15%以下であ
り、好ましくは5%以下であり、シャットダウン温度は
120〜140℃であり、メルトダウン温度は150〜190℃であ
り、バブルポイント値が980kPaを超え、好ましくは1470
kPa以上である特性を満たすものである。
【0011】本発明のポリオレフィン微多孔膜は、電池
用セパレーター及びフィルターとして好適に用いること
ができる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明は、重量平均分子量1×10
6以上の分率(a)が21〜60重量%、重量平均分子量1×10
4以上1×106未満の分率(b)と重量平均分子量1×104
満の分率(c)との合計が40〜79重量%、前記分率(c)が30
重量%以下であり、且つMw/Mnが7〜50であるポリオレ
フィンからなるポリオレフィン微多孔膜であって、バブ
ルポイント値が980kPaを超えるポリオレフィン微多孔膜
に関するものである。バブルポイント値は、貫通孔径の
微細性を示す尺度であり、その値が980kPa以下では、電
池用セパレーターとして用いた場合に、孔が大きくなり
過ぎてデンドライド成長による電圧降下や自己放電が多
くなる。
【0013】[1] ポリオレフィン 本発明において用いるポリオレフィンは、重量平均分子
量1×106以上の分率(a)が21〜60重量%、重量平均分子
量1×104以上1×106未満の分率(b)と重量平均分子量
1×104未満の分率(c)との合計が40〜79重量%、前記分
率(c)が30重量%以下であり、且つMw/Mnが7〜50のも
のである。このようなポリオレフィンを用いることによ
り各種物性のバランスに優れ、特にバブルポイント値に
優れたポリオレフィン微多孔膜を得ることができる。ま
たこのようなポリオレフィンであれば、単独のポリオレ
フィンであっても、重量平均分子量の異なるポリオレフ
ィンからなる組成物(以下ポリオレフィン組成物とす
る)であってもよい。なお分率(a)の好ましい範囲は21
〜50重量%であり、分率(b)と分率(c)との合計の好まし
い範囲は50〜79重量%であり、分率(c)の好ましい範囲
は0.5〜20重量%である。
【0014】重量平均分子量1×106以上の成分を含む
ことにより微多孔膜の強度及びメルトダウン温度が向上
する。但し分率(a)が21重量%未満では強度が十分発現
しないし、60重量%を超えると成形が極めて困難となり
好ましくない。また重量平均分子量1×104以上1×106
未満の成分を含むことにより、延伸時に破断が起こりに
くく、また得られる膜の透過性が向上する。更に重量平
均分子量1×104未満の成分を含むことによりシャット
ダウン温度が低下する。但し分率(c)が30重量%を超え
ると強度が十分発現しない。またMw/Mnを7〜50とする
ことにより透過性が向上する。Mw/Mnが7未満では高倍
率での延伸が難しいし、50を超えると十分な透過性を発
現できない。なお、Mw/Mnの好ましい範囲は7〜30であ
る。このようなポリオレフィンを用いることにより、透
過性の高い微多孔膜の製造が可能になる。
【0015】分率(a)〜(c)は、GPC(ゲルパーミエイシ
ョンクロマトグラフィー)測定の積分曲線により求めら
れる。またMw/Mnは分子量分布の尺度として用いられる
ものであり、この値が大きいほど分子量分布の幅は拡大
する。すなわち単独のポリオレフィンの場合、Mw/Mnは
その分子量分布の広がりを示し、その値が大きいほど分
子量分布は広がっている。一方ポリオレフィン組成物の
場合、Mw/Mnが大きいほど、配合する各ポリオレフィン
の重量平均分子量の差が大きく、また小さいほど重量平
均分子量の差が小さい。
【0016】(1) 単独のポリオレフィン 上記ポリオレフィンとして単独のポリオレフィンを用い
る場合は、重量平均分子量5×105以上の超高分子量ポリ
オレフィンを用いるのが好ましい。より好ましくは、重
量平均分子量1×106〜15×106の超高分子量ポリオレフ
ィンである。重量平均分子量が5×105未満では微多孔膜
の強度及びメルトダウン温度が充分に高くならず、好適
な微多孔膜を得るのは困難である。また重量平均分子量
を15×10 6以下にすることにより、溶融押出を容易にす
ることができる。超高分子量ポリオレフィンとしては、
超高分子量ポリエチレン又は超高分子量ポリプロピレン
が好ましく、より好ましくは超高分子量ポリエチレンで
ある。超高分子量ポリエチレンはエチレンのホモポリマ
ーのみならず、他のα-オレフィンを少量含有する共重
合体(ブロック共重合体又はランダム共重合体)であっ
てもよい。エチレン以外の他のα-オレフィンとして
は、プロピレン、ブテン-1、ヘキセン-1、ペンテン-1、
4-メチルペンテン-1、オクテン、酢酸ビニル、メタクリ
ル酸メチル、スチレン等を挙げることができる。なお当
該他のα-オレフィンの共重合量は多過ぎると成形性、
機械的強度及び透過性の低下を招くので20モル%以下に
なるように注意する必要がある。
【0017】また一般に一段重合により得られる超高分
子量ポリエチレンは、そのMw/Mnが6程度であるため、
多段重合により7〜50の範囲になるように調整するのが
好ましい。多段重合法としては、一段目で高分子量成分
を重合し、次いで二段目で低分子量成分を重合する二段
重合が好ましい。
【0018】例えば二段重合ポリエチレンは、チーグラ
ーナッタ触媒(例えばマグネシウム化合物に四塩化チタ
ンを担持した触媒成分とトリエチルアルミニウムとから
なる重合触媒等)を用いてエチレン/水素の原料ガスを
気相又は溶媒の存在下に第一段目のリアクターで所望の
高分子量成分の重合を行い、次に水素濃度、温度、助触
媒等の条件を変更し、第二段目のリアクターで重合度の
異なる低分子量成分を重合することにより製造すること
ができる。このような方法で重合することにより、重量
平均分子量5×105以上であるとともに分率(a)〜(c)が本
発明の要件を満たし、且つMw/Mnが7〜50である超高分
子量ポリエチレンを得ることができる。
【0019】(2) ポリオレフィン組成物 上記ポリオレフィンとして、重量平均分子量5×105以上
の超高分子量ポリオレフィンと重量平均分子量1×104
以上5×105未満のポリオレフィンとの組成物を用いても
よい。組成物の場合、超高分子量ポリオレフィンとして
は上記[1](1)で述べた要件を満たすものが好ましいが、
そのMw/Mnは必ずしも7〜50である必要はない。従って
一段重合又は多段重合のいずれのものでもよい。また重
量平均分子量1×104以上5×105未満のポリオレフィン
としては、直鎖状のポリエチレン又はポリプロピレンが
好ましい。ポリエチレンとしては、直鎖状のエチレンホ
モポリマーが好ましく、例えば高密度ポリエチレン、中
密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、線状低密度ポ
リエチレン等が挙げられ、中でも高密度ポリエチレンが
好ましい。直鎖状のエチレンホモポリマーを用いること
により、機械的強度と透過性のバランスの向上に一層効
果がある。なお任意成分である他のα-オレフィンを少
量含有する共重合体(ブロック共重合体又はランダム共
重合体)を用いてもよい。エチレン以外の他のα-オレ
フィンとしては、プロピレン、ブテン-1、ヘキセン-1、
ペンテン-1、4-メチルペンテン-1、オクテン、酢酸ビニ
ル、メタクリル酸メチル、スチレン等を挙げることがで
きる。
【0020】ポリプロピレンとしては、直鎖状のプロピ
レンホモポリマーが好ましいが、その他に任意成分であ
る他のα-オレフィンとプロピレンとのブロック共重合
体又はランダム共重合体も使用することができる。他の
α-オレフィンとしてはエチレン、ブテン-1、ヘキセン-
1、ペンテン-1、4-メチルペンテン-1、オクテン、酢酸
ビニル、メタクリル酸メチル、スチレン等を用いること
ができ、特にエチレンが好適である。
【0021】直鎖状ポリエチレンは異なる種類のポリエ
チレン同士の混合物であってもよく、また直鎖状ポリプ
ロピレンは異なる種類のポリプロピレン同士の混合物で
あってもよい。また各種ポリエチレンからなる群から選
ばれた少なくとも一種のポリエチレンと各種ポリプロピ
レンからなる群から選ばれた少なくとも一種のポリプロ
ピレンとの混合物であってもよい。
【0022】上記ポリオレフィン組成物として最も好ま
しいのは、重量平均分子量5×105以上の超高分子量ポリ
エチレンと重量平均分子量1×104以上5×105未満で直
鎖状の高密度ポリエチレンとからなるポリエチレン組成
物である。ポリエチレン組成物は、二種類以上のポリエ
チレンをブレンドすればよい。
【0023】ポリエチレン組成物中の超高分子量ポリエ
チレンの含有量は、ポリエチレン組成物全体を100重量
%として21重量%以上であるのが好ましく、21〜50重量
%であるのがより好ましい。50重量%を超えると、原料
溶液の粘度が高くなり成形性が悪化する。
【0024】電池用セパレーターに用いる場合、シャッ
トダウン温度を低下させるために、ポリエチレン組成物
に、重量平均分子量が1×104以上5×105未満の他のポ
リオレフィンを添加するのが好ましい。例えば低密度ポ
リエチレン(LDPE)、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、
シングルサイト触媒を用いて製造されたエチレン-α-オ
レフィン共重合体からなる群から選ばれた少なくとも一
種を選ぶことができ、これらを混合して用いることもで
きる。LDPE及びLLDPEはホモポリマーでも、他のα-オレ
フィンとの共重合体であってもよい。当該他のα-オレ
フィン及び上記エチレン-α-オレフィン共重合体中のα
-オレフィンとしては、プロピレン、ブテン-1、ヘキセ
ン-1、ペンテン-1、4-メチルペンテン-1、オクテン、酢
酸ビニル、メタクリル酸メチル、スチレンからなる群か
ら選ばれた少なくとも一種を用いることができる。これ
らα-オレフィンの共重合量が多いと、シャットダウン
温度の低下効果は上がるが、成形性、機械的強度及び透
過性の低下を招くため、その共重合量は30重量%以下が
好ましく、10重量%以下がより好ましい。またLDPE、LL
DPE、及びシングルサイト触媒を用いて製造されたエチ
レン-α-オレフィン共重合体のそれぞれの添加量は突刺
強度の低下を防ぐため、30重量%以下が好ましく、10重
量%以下がより好ましい。
【0025】電池用セパレーターに用いる場合、メルト
ダウン温度を向上させるために、上記ポリエチレン組成
物に、ポリプロピレンを添加するのが好ましい。なおポ
リプロピレンとしては、ホモポリマーの他に、プロピレ
ン以外の他のα-オレフィンとのブロック共重合体又は
ランダム共重合体も使用することができる。他のα-オ
レフィンとしてはエチレン、ブテン-1、ヘキセン-1、ペ
ンテン-1、4-メチルペンテン-1、オクテン、酢酸ビニ
ル、メタクリル酸メチル、スチレン等を用いることがで
きる。その重量平均分子量は、重量平均分子量1×104
以上5×105未満であると延伸が容易になるため好まし
い。これらα-オレフィンの共重合量が多いと、シャッ
トダウン温度の低下効果は上がるが、成形性、機械的強
度及び透過性の低下を招くため、その共重合量を35重量
%以下にするのが好ましい。
【0026】シャットダウン温度低下用の各種ポリエチ
レンからなる群から選ばれた少なくとも一種のポリエチ
レン及びメルトダウン温度向上用の各種ポリプロピレン
からなる群から選ばれた少なくとも一種のポリプロピレ
ンを両方とも添加することも可能である。
【0027】シャットダウン温度低下用の各種ポリエチ
レンからなる群から選ばれた少なくとも一種のポリエチ
レン、メルトダウン温度向上用の各種ポリプロピレンか
らなる群から選ばれた少なくとも一種のポリプロピレ
ン、又はこれらの混合物(以下、これらをまとめて「そ
の他のポリエチレン及び/又はポリプロピレン」とい
う)の含有量は、ポリエチレン組成物全体を100重量%
として3〜50重量%であるのが好ましく、5〜40重量%
であるのがより好ましい。
【0028】上記ポリオレフィン組成物における重量平
均分子量5×105以上の超高分子量ポリエチレン、重量平
均分子量1×104以上5×105未満の直鎖状の高密度ポリ
エチレン、及びその他のポリエチレン及び/又はポリプ
ロピレンの配合割合は、分率(a)〜(c)及びMw/Mnが上述
の範囲になるようにする必要がある。具体的には、ポリ
エチレン組成物全体を100重量%として、重量平均分子
量5×105以上の超高分子量ポリエチレン、重量平均分子
量1×104以上5×105未満の直鎖状の高密度ポリエチレ
ン、その他のポリエチレン及び/又はポリプロピレンは
それぞれ21〜70重量%、10〜79重量%、及び3〜50重量
%であるのが好ましく、21〜50重量%、20〜60重量%、
及び3〜30重量%であるのがより好ましい。その他のポ
リエチレン及び/又はポリプロピレンが3重量%未満で
はシャットダウン温度低下又はメルトダウン温度向上の
効果が充分でなく、50重量%を超えると製膜性や膜の透
過性及び強度が低下する。
【0029】[2] ポリオレフィン微多孔膜の製造方法 (1) ポリオレフィン溶液の調製工程 まず上記[1]で説明したポリオレフィンに適当な溶剤を
添加して溶融混練し、ポリオレフィン溶液を調製する。
ポリオレフィン溶液には必要に応じて酸化防止剤、紫外
線吸収剤、アンチブロッキング剤、顔料、染料、無機充
填材等の各種添加剤を本発明の目的を損なわない範囲で
添加することができる。
【0030】溶剤としては、ノナン、デカン、デカリ
ン、パラキシレン、ウンデカン、ドデカン、流動パラフ
ィン等の脂肪族又は環式の炭化水素、又は沸点がこれら
に対応する鉱油留分等を用いることができる。溶媒含有
量が安定なゲル状成形物を得るためには、流動パラフィ
ンのような不揮発性の溶剤を用いるのが好ましい。
【0031】溶剤の粘度は25℃において30〜500cStであ
るのが好ましく、50〜200cStであるのがより好ましい。
25℃における粘度が30cSt未満では、不均一なダイリッ
プからの吐出を生じ、混練が困難であり、また500cStを
超えると溶剤除去が困難になる。
【0032】溶融混練の方法は特に限定されないが、通
常、押出機中で均一に混練することにより行う。この方
法はポリオレフィンの高濃度溶液を調製するのに適す
る。溶融温度はポリオレフィンの融点+30℃〜+100℃
が好ましく、通常160〜230℃であるのが好ましく、170
〜200℃であるのがより好ましい。ここで融点とはJIS K
7121に基づき示差走査熱量測定(DSC)により求められ
る値を言う。溶剤は混練開始前に添加しても、混練中に
押出機の途中から添加してもよいが、混練開始前に添加
して予め溶液化するのが好ましい。溶融混練にあたって
はポリオレフィンの酸化を防止するために酸化防止剤を
添加するのが好ましい。
【0033】ポリオレフィン溶液中、ポリオレフィンと
溶剤との配合割合は、両者の合計を100重量%として、
ポリオレフィンが5〜50重量%であるのが好ましく、10
〜35重量%であるのがより好ましい。ポリオレフィンが
5重量%未満では溶液粘度が低くなり、ゲル状成形物の
自己支持性が低下し、ダイス出口でスウェルやネックイ
ンが大きくなり、成形が困難になる。一方50重量%を超
えると、ゲル状成形物の成形性が低下する。
【0034】(2) ゲル状成形物の形成工程 溶融混練したポリオレフィン溶液を直接に又は別の押出
機を介して、又は一旦冷却してペレット化した後再度押
出機を介して、ダイリップから押し出す。ダイリップと
しては、通常長方形の口金形状をしたシート用ダイリッ
プを用いるが、二重円筒状の中空状ダイリップ、インフ
レーションダイリップ等も用いることができる。シート
用ダイリップの場合、ダイリップのギャップは通常0.1
〜50mmであり、押し出し時には140〜250℃に加熱する。
加熱溶液の押し出し速度は0.2〜15m/分であるのが好ま
しい。
【0035】このようにしてダイリップから押し出した
加熱溶液を冷却することによりゲル状成形物を形成す
る。冷却は少なくともゲル化温度以下までは50℃/分以
上の速度で行うのが好ましい。一般に冷却速度が遅いと
得られるゲル状成形物の高次構造が粗くなり、それを形
成する擬似細胞単位も大きなものになるが、冷却速度が
速いと密な細胞単位になる。冷却速度が50℃/分未満で
は結晶化度が上昇し、延伸に適したゲル状成形物となり
にくい。冷却方法としては、冷風、冷却水、その他の冷
却媒体に直接接触させる方法、冷媒で冷却したロールに
接触させる方法等を用いることができる。
【0036】(3) ゲル状成形物の延伸・溶剤除去工程 ゲル状成形物の延伸は、加熱後、通常のテンター法、ロ
ール法、インフレーション法、圧延法もしくはこれらの
方法の組合せによって所定の倍率で行う。延伸は一軸延
伸でも二軸延伸でもよいが、二軸延伸が好ましい。また
二軸延伸の場合は、縦横同時延伸又は逐次延伸のいずれ
でもよいが、特に同時二軸延伸が好ましい。
【0037】延伸倍率はゲル状成形物の厚さによって異
なるが、一軸延伸では2倍以上が好ましく、より好まし
くは3〜30倍である。二軸延伸ではいずれの方向でも少
なくとも2倍以上とし、面倍率で10倍以上が好ましく、
15〜400倍がより好ましい。面倍率が10倍未満では延伸
が不十分で高弾性及び高強度のポリオレフィン微多孔膜
が得られない。一方面倍率が400倍を超えると、延伸装
置、延伸操作等の点で制約が生じる。
【0038】延伸温度はポリオレフィンの融点+10℃以
下にするのが好ましく、結晶分散温度から結晶融点未満
の範囲にするのがより好ましい。延伸温度が融点+10℃
を超えると樹脂が溶融し、延伸による分子鎖の配向がで
きない。また延伸温度が結晶分散温度未満では樹脂の軟
化が不十分で、延伸において破膜しやすく、高倍率の延
伸ができない。本発明では、延伸温度を通常100〜140
℃、好ましくは110〜120℃とする。ここで結晶分散温度
とはASTM D 4065に基づき動的粘弾性の温度特性測定に
より求められる値を言う。
【0039】溶剤除去は延伸前及び/又は延伸後に行う
ことができるが、延伸後に行うのが好ましく、易揮発性
溶剤で洗浄することにより残存溶剤を抽出除去するのが
好ましい。易揮発性溶剤としては、ペンタン、ヘキサ
ン、ヘプタン等の炭化水素、塩化メチレン、四塩化炭素
等の塩素化炭化水素、三フッ化エタン等のフッ化炭化水
素、ジエチルエーテル、ジオキサン等のエーテル等が使
用可能である。これらの溶剤は、ポリオレフィンの溶解
に用いた溶媒に応じて適宜選択し、単独もしくは混合し
て用いる。
【0040】溶剤除去には、沸点100℃以上かつ引火点
0℃以上の非水系溶剤を用いることもできる。上記非水
系溶剤は、難揮発性であるため環境への負荷が低く、乾
燥工程において引火爆発する危険性が低いため使用上安
全である。また高沸点であるため凝縮しやすく、回収が
容易となり、リサイクル利用し易い。
【0041】非水系溶剤としては、残存溶剤と相溶性を
有し、ポリオレフィンとは相溶性を有しないものを使用
するのが好ましい。例えば沸点100℃以上かつ引火点0
℃以上のパラフィン系化合物、芳香族、アルコール、エ
ステル、エーテル、ケトン等が挙げられる。
【0042】洗浄方法は、易揮発性溶剤又は非水系溶剤
に浸漬し抽出する方法、易揮発性溶剤又は非水系溶剤を
シャワーする方法、又はこれらの組合せによる方法等に
より行うことができる。上述の洗浄は残存溶剤が1重量
%未満になるまで行う。
【0043】(4) 熱処理工程 本発明においては、乾燥後に熱処理を行ってもよい。熱
処理によって結晶が安定化し、ラメラ層が均一化され
る。熱処理としては、熱延伸処理、熱固定処理及び熱収
縮処理のいずれも用いることができる。これらの処理は
ポリオレフィンの融点以下、好ましくは60℃以上融点-1
0℃以下で行う。
【0044】熱延伸処理は、通常用いられるテンター方
式、ロール方式又は圧延方式により行い、少なくとも一
方向に延伸倍率1.01〜2.0倍で行うのが好ましく、1.01
〜1.5倍で行うのがより好ましい。
【0045】熱固定処理は、テンター方式、ロール方式
又は圧延方式により行う。また熱収縮処理は、テンター
方式、ロール方式又は圧延方式により行うか、膜を固定
せずに熱処理することによっても行うことができる。例
えばベルトコンベア若しくはフローティング等を用いて
行うことができる。更に膜の巻き取りをロールを用いて
行う場合には、当該ロールに熱を加えてもよい。この場
合、熱収縮率を改善することができる。なお熱収縮処理
は、少なくとも一方向に50%以下の範囲になるように行
うのが好ましく、30%以下の範囲になるように行うのが
より好ましい。
【0046】なお本発明においては、上述の熱延伸処
理、熱固定処理及び熱収縮処理を多数組み合せて行って
もよい。特に熱延伸処理後に熱収縮処理を行うと、熱収
縮率及び機械的強度に優れたポリオレフィン微多孔膜が
得られるため好ましい。
【0047】(5) 架橋処理工程 延伸・溶剤除去により得られた膜を加熱乾燥法、風乾法
等により乾燥した後、電離放射により架橋処理を施すの
が好ましい。これによりメルトダウン温度を向上させる
ことができる。電離放射は、延伸前、延伸工程中又は熱
処理前後のいずれの工程でも行うことができるが、乾燥
後に行うと膜物性を制御しやすいため好ましい。
【0048】電離放射線としては、α線、β線、γ線、
電子線(加速電子)、中性子線、X線等が挙げられる。
これらのうち、取り扱いが容易である点、及び添加剤を
用いなくても効率よく架橋できる点で電子線が好まし
い。また紫外線を照射してもよく、その場合は光増感剤
を添加するのが好ましい。
【0049】電子線を用いる場合は、常温において加速
電圧100〜300kV、電子線量0.1〜100Mradで照射するのが
好ましい。加速電圧が100kV未満であると厚み方向の架
橋度が大きく変わってしまい、300kVを超えると基材
(膜)が熱で収縮してしまうため、それぞれ好ましくな
い。また電子線量が0.1Mrad未満であると、ポリオレフ
ィンの架橋度及びゲル分率が低くなり、メルトダウン温
度が十分高くならない。一方100Mradを超えると、膜の
劣化が進行し、突刺強度が大幅に低下するため用途が限
られる。
【0050】(6) 親水化処理工程 得られた微多孔膜は親水化処理して用いることもでき
る。親水化処理としては、モノマーグラフト、界面活性
剤処理、コロナ放電処理等を用いる。
【0051】界面活性剤を使用する場合、ノニオン系界
面活性剤、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性
剤又は両イオン系界面活性剤のいずれも使用することが
できるが、ノニオン系界面活性剤が好ましい。この場
合、界面活性剤を水溶液又はメタノール、エタノール若
しくはイソプロピルアルコール等の低級アルコールの溶
液にして、ディッピング、ドクターブレード等の方法に
より親水化される。
【0052】得られた親水化微多孔膜を乾燥する。この
時、透過性が大きく低下しないように、ポリオレフィン
微多孔膜の融点以下の温度で収縮を防止又は延伸しなが
ら熱処理するのが好ましい。
【0053】[3] ポリオレフィン微多孔膜 本発明の好ましい実施態様によるポリオレフィン微多孔
膜は、次の物性を有する。 (1) 透気度は2000秒/100cc以下であり、好ましくは1000
秒/100cc以下(膜厚25μm換算)である。2000秒/100cc
を超えると、ポリオレフィン微多孔膜を電池用セパレー
ターとして用いた場合に自己放電現象を抑えきれず、イ
ンピーダンスが高くなり過ぎて電池特性が悪くなる。 (2) 平均貫通孔径は0.01〜0.1μmであり、好ましくは0.
01〜0.05μmである。0.01μm未満だと透過性が著しく低
下する上に電解液の浸透性が低下し、0.1μmを超えると
デンドライト成長を抑えられなくなり、短絡が起こり易
くなる。 (3) 最大孔径は0.2μm以下であり、好ましくは0.1μm以
下である。内部短絡を引き起こさないためには0.1μm以
下であるのが好ましい。 (4) 空孔率は25〜90%である。25%未満ではイオン伝導
性が悪く、特に低温での電池容量、サイクル特性等の電
池特性が悪くなる。90%を超えると電池安全性とインピ
ーダンスのバランスがとれなくなる。 (5) 突刺強度は3000mN/25μm以上であり、好ましくは49
00mN/25μm以上である。3000mN/25μm未満では、電極凹
凸やバリによって生じるセパレーターの圧迫によって微
小短絡が発生する。 (6) 引張破断強度は50MPa以上であり、好ましくは100MP
a以上である。これにより破膜の心配がない。 (7) 引張破断伸度は50%以上である。これにより破膜の
心配がない。 (8) 熱収縮率は少なくとも一方向で15%以下であり、好
ましくは5%以下である。これにより電池の異常昇温時
における電極の露出を抑えることができる。 (9) シャットダウン温度は120〜140℃である。 (10) メルトダウン温度は150〜190℃である。 (11) バブルポイント値は980kPaを超え、好ましくは147
0kPa以上である。980kPa以下では、電池用セパレーター
として用いた場合に、孔が大きくなり過ぎてデンドライ
ド成長による電圧降下や自己放電が多くなるため、電池
用セパレーターとして使用できない。
【0054】ポリオレフィン微多孔膜の膜厚は用途に応
じて適宜選択しうるが、例えば電池用セパレーターとし
て使用する場合は5〜200μmにするのが好ましい。この
ようなポリオレフィン微多孔膜は、上記[1]で説明した
ポリオレフィンを用いて上記[2]で説明した製造方法に
より得られる。
【0055】このように本発明のポリオレフィン微多孔
膜は、透気度、空孔率、孔径、バブルポイント値、機械
的強度、寸法安定性、シャットダウン特性及びメルトダ
ウン特性のバランスに優れているので、電池用セパレー
ターとして好適であり、その透過性を利用した各種フィ
ルター等にも好適に使用できる。なお熱処理を行った場
合には105℃・8時間処理後の熱収縮率を少なくとも一
方向で15%以下に制御できる。
【0056】
【実施例】本発明を以下の実施例により更に詳細に説明
するが、本発明はこれらの例に限定されるものではな
い。
【0057】実施例1 重量平均分子量が2.0×106の超高分子量ポリエチレン
(UHMWPE)40重量%と重量平均分子量が3.0×105で直鎖
状の高密度ポリエチレン(HDPE)60重量%とからなるポ
リエチレン組成物(融点135℃、結晶分散温度90℃、超
高分子量ポリエチレンと高密度ポリエチレンとからなる
ポリエチレンのMw/Mn=16.9、分率(a)=23.0重量%、
分率(c)=4.0重量%)に、酸化防止剤としてテトラキス
[メチレン-3-(3,5-ジターシャリーブチル-4-ヒドロキシ
フェニル)-プロピオネート]メタンをポリエチレン組成
物100重量部当たり0.375重量部加えたポリエチレン組成
物を得た。これを二軸押出機(φ58mm、L/D=42、強混練
タイプ)に投入し、押出機のサイドフィーダーから流動
パラフィン(135cSt/25℃)をポンプによって注入し
た。流動パラフィンの添加量は、ポリエチレン組成物+
流動パラフィンを100重量%として、ポリエチレン組成
物が25重量%の濃度になる量とした。二軸押出機の内部
を真空ポンプによって減圧状態にして空気の混入を防
ぎ、200℃・200rpmで溶融混練し、ポリエチレン溶液を
調製した。
【0058】得られたポリエチレン溶液を押出機の先端
に設置されたTダイから二軸延伸膜が10mm程度になるよ
うに押し出し、50℃に温調された冷却ロールで引き取り
ながら、ゲル状シートを成形した。得られたゲル状シー
トについて、バッチ延伸機を用いて112℃で5×5倍にな
るように二軸延伸を行い、延伸膜を得た。次に延伸成形
物を塩化メチレンで洗浄して残留流動パラフィンを抽出
除去した。更に得られた膜を乾燥し、123℃で熱固定
し、厚さ16μmのポリエチレン微多孔膜を作製した。
【0059】実施例2 重量平均分子量が2.0×106の超高分子量ポリエチレン
(UHMWPE)40重量%と重量平均分子量が3.5×105で直鎖
状の高密度ポリエチレン(HDPE)60重量%とからなるポ
リエチレン組成物(融点135℃、結晶分散温度90℃、超
高分子量ポリエチレンと高密度ポリエチレンとからなる
ポリエチレンのMw/Mn=27.5、分率(a)=21.0重量%、
分率(c)=7.5重量%)を使用し、熱固定温度を122℃と
した以外は、実施例1と同様にポリエチレン微多孔膜を
作製した。
【0060】実施例3 重量平均分子量が2.5×106の超高分子量ポリエチレン
(UHMWPE)50重量%と重量平均分子量が3.5×105の直鎖
状の高密度ポリエチレン(HDPE)50重量%とからなるポ
リエチレン組成物(融点135℃、結晶分散温度90℃、超
高分子量ポリエチレンと高密度ポリエチレンとからなる
ポリエチレンのMw/Mn=28.0、分率(a)=27.0重量%、
分率(c)=7.0重量%)を使用し、流動パラフィンの添加
量をポリエチレン組成物が20重量%の濃度になる量と
し、延伸温度を114℃、熱固定温度を122℃とした以外は
実施例1と同様にポリエチレン微多孔膜を作製した。
【0061】実施例4 重量平均分子量が3.0×106の超高分子量ポリエチレン
(UHMWPE)50重量%と重量平均分子量が3.0×105の直鎖
状の高密度ポリエチレン(HDPE)50重量%とからなるポ
リエチレン組成物(融点135℃、結晶分散温度90℃、超
高分子量ポリエチレンと高密度ポリエチレンとからなる
ポリエチレンのMw/Mn=26.1、分率(a)=29.0重量%、
分率(c)=3.5重量%)を使用し、流動パラフィンの添加
量をポリエチレン組成物が15重量%以下の濃度になる量
とし、延伸温度を115℃、熱固定温度を122℃とした以外
は実施例1と同様にポリエチレン微多孔膜を作製した。
【0062】実施例5 重量平均分子量が5.0×106の超高分子量ポリエチレン
(UHMWPE)5重量%と重量平均分子量が2.0×106の超高
分子量ポリエチレン(UHMWPE)35重量%と重量平均分子
量が3.0×105の直鎖状の高密度ポリエチレン(HDPE)60
重量%とからなるポリエチレン組成物(融点135℃、結
晶分散温度90℃、超高分子量ポリエチレンと高密度ポリ
エチレンとからなるポリエチレンのMw/Mn=21.0、分率
(a)=24.0重量%、分率(c)=4.0重量%)を使用し、流
動パラフィンの添加量をポリエチレン組成物が20重量%
の濃度になる量とし、延伸温度を115℃とした以外は実
施例1と同様にポリエチレン微多孔膜を作製した。
【0063】実施例6 重量平均分子量が2.0×106の超高分子量ポリエチレン
(UHMWPE)単独からなるポリオレフィン(融点137℃、
結晶分散温度90℃、Mw/Mn=11.0、分率(a)=45.0重量
%、分率(c)=1.0重量%)を使用し、流動パラフィンの
添加量をポリエチレン組成物が10重量%の濃度になる量
とし、延伸温度を116℃とし、延伸倍率を7×7とし、
熱固定温度を125℃とした以外は、実施例1と同様にポ
リエチレン微多孔膜を作製した。
【0064】比較例1 重量平均分子量2.0×106の超高分子量ポリエチレン(UH
MWPE)5重量%と重量平均分子量が3.5×105で直鎖状の
高密度ポリエチレン(HDPE)95重量%とからなるポリエ
チレン組成物(融点135℃、結晶分散温度90℃、超高分
子量ポリエチレンと高密度ポリエチレンとからなるポリ
エチレンのMw/Mn=45、分率(a)=14.0重量%、分率(c)
=31.0重量%)を使用し、延伸温度を117℃とし、熱固
定温度を124℃とした以外は実施例1と同様に行った。
【0065】比較例2 重量平均分子量2.0×106の超高分子量ポリエチレン(UH
MWPE)5重量%と重量平均分子量が2.5×105で直鎖状の
高密度ポリエチレン(HDPE)95重量%とからなるポリエ
チレン組成物(融点135℃、結晶分散温度90℃、超高分
子量ポリエチレンと高密度ポリエチレンとからなるポリ
エチレンのMw/Mn=52、分率(a)=12.0重量%、分率(c)
=32.0重量%)を使用した以外は比較例1と同様に行っ
た。
【0066】実施例1〜6及び比較例1、2で得られた
ポリエチレン微多孔膜の物性を以下の方法で測定した。 ・分率(a)〜(c):GPC測定の積分曲線から求めた。測定
機器:WATERS社製GPC-150C、温度:135℃、溶媒:1,2,4
-トリクロロベンゼン、濃度:0.1wt%(インジェクショ
ン量:500μl)、カラム:昭和電工(株)製Shodex UT806
M、溶解条件:135℃/1h、キャリブレーションカー
ブ:13種の単分散ポリスチレンの標準試料を測定し、全
系についてポリエチレン換算定数(0.429)を適用し、
3次で計算した。 ・膜厚:接触厚み計により測定した。 ・透気度:JIS P8117に準拠して測定した。 ・平均貫通孔径:オムニソープ360(コールター社製)
により測定した。 ・最大孔径:オムニソープ360(コールター社製)によ
り測定した。 ・空孔率:重量法により測定した。 ・突刺強度:25μm厚の微多孔膜を直径1mm(0.5mm R)
の針を用いて速度2mm/秒で突刺したときの最大荷重を
測定した。 ・引張破断強度:幅10mm短冊状試験片の引張破断強度を
ASTM D882に準拠して測定。 ・引張破断伸度:幅10mm短冊状試験片の引張破断伸度を
ASTM D882に準拠して測定。 ・熱収縮率:微多孔膜を105℃で8時間暴露したときの
機械方向(MD)、垂直方向(TD)の収縮率をそれぞれ測
定した。 ・シャットダウン温度:所定温度に加熱することによっ
て、透気度が10万秒/100cc以上になる温度として測定し
た。 ・メルトダウン温度:所定温度に加熱することによっ
て、膜が溶融して破膜する温度とし て測定した。 ・バブルポイント値:ASTM E-128-61に準拠してエタノ
ール中にて測定した。なお1470kP a以上の場合は、測
定不可と記載した。 各測定結果を表1に示す。
【0067】
【表1】
【0068】表1に示すように、本発明のポリオレフィ
ン微多孔膜は、透気度、空孔率、孔径及びバブルポイン
ト値のバランスに優れている。一方比較例1及び2の微
多孔膜は分率(a)、分率(c)が本発明の範囲外であり、比
較例2はMw/Mnも本発明の範囲外であるため透気度、突
刺強度、引張破断強度に劣っており、各種物性のバラン
スが悪い。
【0069】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のポリオレ
フィン微多孔膜は、透気度、空孔率、孔径、バブルポイ
ント値、機械的強度、寸法安定性、シャットダウン特性
及びメルトダウン特性のバランスに優れている。特にバ
ブルポイント値が優れているため、自己放電が低減でき
るとともに、電池破壊試験等において短絡を起こしにく
い。従って本発明のポリオレフィン微多孔膜をリチウム
イオン電池用セパレーターとして用いた場合、電池特
性、電池生産性及び電池安全性に優れた電池を製造する
ことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01M 10/40 H01M 10/40 Z 5H029 // B29K 23:00 B29K 23:00 105:04 105:04 B29L 7:00 B29L 7:00 31:14 31:14 31:34 31:34 (72)発明者 開米 教充 神奈川県横浜市鶴見区北寺尾5−8−40 (72)発明者 河野 公一 埼玉県朝霞市三原3−29−10−404 Fターム(参考) 4D006 GA03 GA06 GA07 MA22 MA24 MB03 MB16 MC22 MC22X NA22 NA54 NA65 PB17 PC80 4F074 AA17 AA18 AA19 AA20 AA21 AA22 AA24 AA25 AA26 AB01 AD01 AH03 BA35 CA02 CA03 CA06 CB34 CB42 CC02X CC02Z CC04Z DA10 DA24 DA43 DA49 4F210 AA03A AA05A AA06A AA49 AB06 AB19 AG01 AG03 AH03 AH33 QC05 QD02 QG01 QG12 QG18 4J002 BB03W BB03X BB03Y BB05X BB12X EA006 FD326 GD00 GQ00 HA05 5H021 BB01 BB02 BB05 BB13 CC08 EE04 HH00 HH01 HH07 5H029 AJ04 AJ12 AJ14 CJ02 CJ08 CJ12 HJ00 HJ01 HJ11

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量平均分子量1×106以上の分率(a)が
    21〜60重量%、重量平均分子量1×104以上1×106未満
    の分率(b)と重量平均分子量1×104未満の分率(c)との
    合計が40〜79重量%、前記分率(c)が30重量%以下であ
    り、且つ重量平均分子量/数平均分子量が7〜50である
    ポリオレフィンからなるポリオレフィン微多孔膜であっ
    て、バブルポイント値が98OkPaを超えることを特徴とす
    るポリオレフィン微多孔膜。
  2. 【請求項2】 重量平均分子量1×106以上の分率(a)が
    21〜60重量%、重量平均分子量1×104以上1×106未満
    の分率(b)と重量平均分子量1×104未満の分率(c)との
    合計が40〜79重量%、前記分率(c)が30重量%以下であ
    り、且つ重量平均分子量/数平均分子量が7〜50である
    ポリオレフィンと、溶剤とからなる溶液を溶融混練して
    押出し、冷却して得られたゲル状成形物を延伸後及び/
    又は延伸前に溶剤除去することを特徴とするポリオレフ
    ィン微多孔膜の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のポリオレフィン微多孔
    膜を用いた電池用セパレーター。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載のポリオレフィン微多孔
    膜を用いたフィルター。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載のポリオレフィン微多孔
    膜を電池用セパレーターとして用いた電池。
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