JPH0812799A - ポリオレフィン微多孔膜及びその製造方法 - Google Patents

ポリオレフィン微多孔膜及びその製造方法

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JPH0812799A
JPH0812799A JP17765391A JP17765391A JPH0812799A JP H0812799 A JPH0812799 A JP H0812799A JP 17765391 A JP17765391 A JP 17765391A JP 17765391 A JP17765391 A JP 17765391A JP H0812799 A JPH0812799 A JP H0812799A
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JP
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polyolefin
molecular weight
average molecular
solvent
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JP17765391A
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English (en)
Inventor
Koichi Kono
公一 河野
Kotaro Takita
耕太郎 滝田
Mamoru Tsuneyoshi
衛 恒吉
Tatsuya Takashima
達也 高嶋
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Tonen General Sekiyu KK
Original Assignee
Tonen Corp
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Publication date
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  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 適度な大きさの平均孔径を有し、孔径分布が
シャープであり、もって分離精度が良好であるととも
に、気体あるいは液体の透過性に優れたポリオレフィン
微多孔膜及びそれを製造する方法を提供する。 【構成】 超高分子量成分を含有し、分子量分布が広い
ポリオレフィンに核剤を配合してなる組成物の溶液から
ゲル状シートを形成し、延伸・溶媒の除去を行うことに
より微多孔膜を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリオレフィン、特に
超高分子量成分を含有するポリオレフィンからなる微多
孔膜及びそれを製造する方法に関し、特に適度な大きさ
の孔径を有し、孔径分布がシャープなポリオレフィン微
多孔膜及びそれを製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】微多孔
膜は、電池用セパレーター、電解コンデンサー用隔膜、
各種フィルター、透湿防水衣料、逆浸透濾過膜、限外濾
過膜、精密濾過膜等の各種用途に用いられている。
【0003】従来、ポリオレフィン微多孔膜の製造方法
としては、例えば異種ポリマー等の微粉体からなる孔形
成剤をポリオレフィンに混合してミクロ分散させた後、
孔形成剤を抽出する混合抽出法、ポリオレフィン相を溶
媒でミクロ相分離することにより多孔構造とする相分離
法、異種固体がミクロ分散しているポリオレフィン成形
体に延伸などの歪を与えることにより、異種固体間を界
面破壊して空孔を生じさせて多孔化する延伸法などが用
いられている。しかし、これらの方法では通常分子量が
50万未満程度のポリオレフィンが用いられるため、延伸
による薄膜化及び高強度化には限界があった。
【0004】最近、高強度及び高弾性のフィルムに成形
し得る超高分子量ポリオレフィンが開発され、これによ
る高強度の微多孔膜の製造が種々提案された。例えば特
開昭58-5228 号は、超高分子量ポリオレフィンを不揮発
性溶媒に溶解し、この溶液から繊維またはフィルムなど
のゲルを成形し、この溶媒を含むゲルを揮発性溶剤で抽
出処理した後、加熱延伸する方法を開示している。しか
しながら、不揮発性溶媒で高度に膨潤した多孔性組織を
有するゲルは、2方向に延伸しようとしても、高配向の
延伸ができず、網状組織の拡大により破断し易く、得ら
れるフィルムは強度が小さく、また形成される孔径分布
が大きくなるという欠点があった。一方不揮発性溶媒を
揮発性溶剤で抽出した後に乾燥したゲルは、網状組織が
収縮緻密化するが、揮発性溶剤の不均一な蒸発によりフ
ィルム原反にそりが発生し易く、また収縮緻密化によ
り、高倍率の延伸ができないという欠点があった。
【0005】これに対し、重量平均分子量が、7×105
以上の超高分子量ポリオレフィンを溶媒中で加熱溶解し
た溶液からゲル状シートを成形し、前記ゲル状シート中
の溶媒量を脱溶媒処理により調製し、次いで加熱延伸し
た後、残留溶媒を除去することにより、超高分子量ポリ
オレフィン( ポリエチレン)の微多孔膜を製造する方法
が種々提案されている(特開昭60-242035 号、特開昭61
-495132 号、特開昭61-195133 号、特開昭63-39602号、
特開昭63-273651 号)。
【0006】しかしながら、上記超高分子量ポリオレフ
ィン(ポリエチレン)微多孔膜の製造方法は、いずれも
超高分子量ポリオレフィンを2軸延伸するために、ポリ
オレフィンのある程度希薄な溶液を調製する必要があ
り、このため得られた溶液は、シート成形するダイス出
口でスウェルやネックインが大きく、シート成形が困難
であり、さらにシート中には、溶媒が過剰に含まれてい
るため、そのまま延伸しても目的の微多孔膜は得られな
いので脱溶媒処理してシート中の溶媒量を調整する必要
がある等、多量の溶剤を必要とし、生産性においても問
題があった。
【0007】このような問題を解決することを目的とし
て本発明者らは、超高分子量ポリオレフィンを含有し、
(重量平均分子量/数平均分子量)の値が特定の範囲内
にある組成物を用いたポリオレフィン微多孔膜の製造方
法を提案した(特開平3-64334 号) 。この方法により、
延伸性が良好で、高濃度溶液とすることが可能なポリオ
レフィンからポリオレフィン微多孔膜を製造することが
可能となった。
【0008】しかしながら、上記いずれの方法によるポ
リオレフィン微多孔膜も透過性が必ずしも十分でないた
め、食品醗酵、医療、電子などの分野で工業的に利用す
るために、さらに濾過効率の良好なものが望まれてい
る。
【0009】したがって、本発明の目的は、適度な大き
さの平均孔径を有し、孔径分布がシャープであり、もっ
て分離精度が良好であるとともに、気体あるいは液体の
透過性に優れたポリオレフィン微多孔膜を提供すること
である。
【0010】また本発明のもう一つの目的は、上記ポリ
オレフィン微多孔膜を製造する方法を提供することであ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的に鑑み鋭意研究
の結果、本発明者らは、超高分子量成分を含有し、分子
量分布が広い(重量平均分子量/数平均分子量が大き
い)ポリオレフィンに核剤を配合してなる組成物を用い
れば、適度な大きさの平均孔径を有し、孔径分布がシャ
ープなポリオレフィン微多孔膜を得ることができること
を見出し、本発明に想到した。
【0012】すなわち、本発明のポリオレフィン微多孔
膜は、重量平均分子量7×105 以上の成分を1重量%以
上含有し、(重量平均分子量/数平均分子量)が10〜30
0 のポリオレフィン100 重量部に対して、核剤0.1 〜5
重量部を配合した組成物からなり、厚さが0.1 〜50μm
で、空孔率が35〜95%で、平均貫通孔径が0.05〜1.0μ
mであり、引張破断強度が200kg/cm2 以上であることを
特徴とする。
【0013】また、かかるポリオレフィン微多孔膜を製
造する本発明の方法は、重量平均分子量7×105 以上の
成分を1重量%以上含有し、(重量平均分子量/数平均
分子量)が10〜300 のポリオレフィン100 重量部に対し
て、核剤0.1 〜5重量部を配合した組成物10〜50重量%
と、溶媒50〜90重量%とからなる溶液を調製し、前記溶
液をダイより押出し、冷却してゲル状組成物を形成し、
前記ゲル状組成物を前記ポリオレフィンの融点+10℃以
下の温度で延伸し、しかる後残存溶媒を除去することを
特徴とする。
【0014】本発明を以下詳細に説明する。本発明のポ
リオレフィン微多孔膜は、基本的に重量平均分子量7×
105 以上の成分を1重量%以上含有し、分子量分布(重
量平均分子量/数平均分子量)が10〜300 のポリオレフ
ィンからなる。
【0015】上記ポリオレフィンの重量平均分子量/数
平均分子量は、10〜300 、好ましくは12〜 250である。
重量平均分子量/数平均分子量が10未満では、平均分子
鎖長が大きく、溶解時の分子鎖同志の絡み合い密度が高
くなるため、高濃度溶液の調製が困難である。また300
を超えると、延伸時に低分子量成分の破断が起こり膜全
体の強度が低下する。
【0016】なお、重量平均分子量/数平均分子量は、
分子量分布の尺度として用いられるものであり、この分
子量の比が大きくなるほど分子量分布の幅は拡大する。
すなわち重量平均分子量の異なるポリオレフィンからな
る組成物の場合、組成物の分子量の比が大きいほど、配
合するポリオレフィンの重量平均分子量の差が大きく、
また小さいほど重量平均分子量の差が小さいことを示し
ている。また単独のポリオレフィンの場合、分子量の比
はその分布の広がりを示し、その値が大きいほど分布が
広がっていることを示している。
【0017】本発明においては、ポリオレフィンの重量
平均分子量/数平均分子量を10〜300 と、通常の超高分
子量ポリオレフィン自身の重量平均分子量/数平均分子
量(通常6程度)よりも大きく設定している。この結
果、分子量分布は低分子量側へと広がりをみせるため、
高濃度のポリオレフィン溶液の調製が可能となる。
【0018】また上記ポリオレフィン中に重量平均分子
量7×105 以上の成分が1重量%未満では、延伸性の向
上に寄与する超高分子量ポリオレフィンの分子鎖の絡み
合いがほとんど形成されず、高強度の微多孔膜を得るこ
とができない。一方、超高分子量成分の含有率の上限は
特に限定的ではないが、90重量%を超えると目的とする
ポリオレフィン溶液の高濃度化の達成が困難となるため
好ましくない。
【0019】このポリオレフィンは、上記分子量及び分
子量分布を有していれば、単独のポリオレフィン(混合
物でないもの)か、2種以上のポリオレフィンからなる
組成物のどちらでもよい。
【0020】単独のポリオレフィンの場合、例えば重量
平均分子量7×105 以上の超高分子量成分を1重量%以
上含有し、分子量分布(重量平均分子量/数平均分子
量)が10〜300 となるように多段重合することにより製
造することができる。多段重合としては、二段重合によ
り、高分子量部分と低分子量部分とを製造するのが好ま
しい。
【0021】例えば二段重合ポリエチレンは、チーグラ
・ナッタ型触媒(例えばマグネシウム化合物に四塩化チ
タンを担持した触媒成分とトリエチルアルミニウムとか
らなる重合触媒等)を用いてエチレン/水素の原料ガス
を気相又は溶媒の存在下に第一段目のリアクターで所望
の高分子量部分の重合を行い、次に水素濃度、温度、助
触媒等の条件を変更し、第二段目のリアクターで重合度
の異なる低分子量部分を重合することにより製造するこ
とができる。このような方法で重合することにより、重
量平均分子量が7×105 以上の成分を上述した範囲で含
有するとともに、重量平均分子量が7×105 未満〜1×
104 の比較的低分子量部分まで分子量分布の広がったポ
リエチレンを得ることができる。
【0022】またポリオレフィン組成物(混合物)の場
合、重量平均分子量が7×105 以上の超高分子量ポリオ
レフィンと、重量平均分子量が7×105 未満のポリオレ
フィンとを重量平均分子量/数平均分子量が上記範囲と
なるように適量混合することによって得ることができ
る。
【0023】組成物の場合、超高分子量ポリオレフィン
は、重量平均分子量が7×105 以上、好ましくは1×10
6 〜15×106 のものである。重量平均分子量が7×105
未満では、最大延伸倍率が低く、目的の微多孔膜が得ら
れない。一方、上限は特に限定的ではないが15×106
超えるものは、ゲル状成形物の形成において、成形性に
劣る。
【0024】このような超高分子量ポリオレフィンとし
ては、エチレン、プロピレン、1-ブテン、4-メチル-1-
ペンテン、1-ヘキセンなどを重合した結晶性の単独重合
体、2段重合体、又は共重合体及びこれらのブレンド物
等が挙げられる。これらのうち超高分子量ポリエチレ
ン、特に高密度の超高分子量ポリエチレンが好ましい。
【0025】また上記超高分子量ポリオレフィンのポリ
オレフィン組成物中の含有量は、ポリオレフィン組成物
全体を100 重量%として、1重量%以上である。超高分
子量ポリオレフィンの含有量が1重量%未満では、延伸
性の向上に寄与する超高分子量ポリオレフィンの分子鎖
の絡み合いがほとんど形成されず、高強度の微多孔膜を
得ることができない。一方、上限は特に限定的ではない
が、90重量%を超えると目的とするポリオレフィン溶液
の高濃度化の達成が困難となるため好ましくない。
【0026】またポリオレフィン組成物中の超高分子量
ポリオレフィン以外のポリオレフィンは、重量平均分子
量が7×105 未満のものであるが、分子量の下限として
は1×104 以上のものが好ましい。重量平均分子量が1
×104 未満のポリオレフィンを用いると、延伸時に破断
が起こりやすく、目的の微多孔膜が得られないので好ま
しくない。特に重量平均分子量が1×105 以上7×105
未満のポリオレフィンを超高分子量ポリオレフィンに配
合するのが好ましい。
【0027】このようなポリオレフィンとしては、エチ
レン、プロピレン、1-ブテン、4-メチル-1- ペンテン、
1-ヘキセンなどを重合した結晶性の単独重合体、2段重
合体、又は共重合体及びこれらのブレンド物等が挙げら
れる。特にエチレンを主体とする重合体である高密度ポ
リエチレンが好ましい。またこれらのモノマーの2段重
合体を使用することもできる。
【0028】なお、上述したようなポリオレフィンに
は、必要に応じて、酸化防止剤、紫外線吸収剤、滑剤、
アンチブロッキング剤、顔料、染料、無機充填材などの
各種添加剤を本発明の目的を損なわない範囲で添加する
ことができる。
【0029】本発明において核剤としては、例えば安息
香酸アルミニウム、安息香酸ナトリウム、安息香酸カリ
ウム、安息香酸リチウム、p−第三ブチル安息香酸アル
ミニウム、p−第三ブチル安息香酸チタン、p−第三ブ
チル安息香酸クロム、β−ナフタル酸ナトリウム、モノ
フェニル酢酸アルミニウム、アルミニウム−p−第三ブ
チル−モノヒドロキシ安息香酸、ジベンジリデンソルビ
トール類等を用いることができる。
【0030】次に、上述したようなポリオレフィン及び
核剤を用いた本発明のポリオレフィン微多孔膜の製造方
法について説明する。本発明において、原料となるポリ
オレフィンの高濃度溶液は、上述の超高分子量成分を含
有するポリオレフィンを溶媒に加熱溶解するとともに、
核剤を添加することにより調製する。
【0031】この溶媒としては、ポリオレフィンを十分
に溶解できるものであれば特に限定されない。例えば、
ノナン、デカン、ウンデカン、ドデカン、パラフィン油
などの脂肪族または環式の炭化水素、あるいは沸点がこ
れらに対応する鉱油留分などが挙げられるが、溶媒含有
量が安定なゲル状成形物を得るためにはパラフィン油の
ような不揮発性の溶媒が好ましい。
【0032】加熱溶解は、ポリオレフィンが溶媒中で完
全に溶解する温度で攪拌しながら行う。その温度は使用
する重合体及び溶媒により異なるが、例えば多段重合ポ
リエチレンの場合には140 〜250 ℃の範囲である。ま
た、ポリオレフィン溶液の濃度は、10〜50重量%、好ま
しくは10〜40重量%である。濃度が10重量%未満では、
使用する溶媒量が多く経済的でないばかりか、シート状
に成形する際に、ダイス出口で、スウェルやネックイン
が大きくシートの成形が困難となる。一方、濃度が50重
量%を超えると、均一な溶液の調製が困難となる。な
お、加熱溶解にあたってはポリオレフィンの酸化を防止
するために酸化防止剤を添加するのが好ましい。
【0033】この際に核剤を添加するが、その配合量は
ポリオレフィン100 重量部に対して、0.1 〜5重量部、
好ましくは0.4 〜4重量部である。核剤が0.1 重量部未
満ではその添加による核生成速度の促進効果が十分でな
く、また5重量部を超えても、それ以上の効果が得られ
ず経済的でない。なお、核剤の添加は、ポリオレフィン
を溶媒に溶解する前でも、核溶媒に溶解するのと同時で
も、さらにはポリオレフィンの高濃度溶液を調製した後
に行ってもよい。特にポリオレフィンの高濃度溶液を調
製する前に行うのが好ましい。このようにして核剤を添
加することによりポリオレフィンの結晶化温度は、同様
のポリオレフィンにおいて核剤を含有しないものと比べ
て1〜20℃程度上昇する。
【0034】次にこの核剤含有ポリオレフィンの加熱溶
液をダイスから押し出して成形する。ダイスは、通常長
方形の口金形状をしたシートダイスが用いられるが、2
重円筒状の中空系ダイス、インフレーションダイス等も
用いることができる。シートダイスを用いた場合のダイ
スギャップは通常0.1 〜5mmであり、押出し成形時には
140 〜250 ℃に加熱される。この際押し出し速度は、通
常20〜30cm/分乃至2〜3m/分である。
【0035】このようにしてダイスから押し出された溶
液は、冷却することによりゲル状物に成形される。冷却
は少なくともゲル化温度以下まで行う。冷却方法として
は、冷風、冷却水、その他の冷却媒体に直接接触させる
方法、冷媒で冷却したロールに接触させる方法等を用い
ることができる。なおダイスから押し出された溶液は、
冷却前あるいは冷却中に、1〜10好ましくは1〜5の引
取比で引き取っても良い。引取比が10以上になるとネッ
クインが大きくなり、また延伸時に破断を起こしやすく
なり好ましくない。
【0036】次にこのゲル状成形物を延伸する。延伸
は、ゲル状成形物を加熱し、通常のテンター法、ロール
法、インフレーション法、圧延法もしくはこれらの方法
の組合せによって所定の倍率で行う。2軸延伸が好まし
く、縦横同時延伸または逐次延伸のいずれでもよいが、
特に同時2軸延伸が好ましい。
【0037】延伸温度は、ポリオレフィンの融点+10℃
以下、好ましくは結晶分散温度から結晶融点未満の範囲
である。例えば、超高分子量ポリエチレン含有ポリエチ
レン組成物の場合は90〜140 ℃で、より好ましくは、10
0 〜130 ℃の範囲である。延伸温度が融点+10℃を超え
る場合は、樹脂の溶融により延伸による分子鎖の配向が
できない。また、延伸温度が結晶分散温度未満では、樹
脂の軟化が不十分で、延伸において破膜し易く、高倍率
の延伸ができない。
【0038】また、延伸倍率は原反の厚さによって異な
るが、1軸方向で少なくとも2倍以上、好ましくは3〜
30倍、面倍率で10倍以上、好ましくは15〜400 倍であ
る。面倍率が10倍未満では延伸が不十分で高弾性、高強
度の微多孔膜が得られない。一方、面倍率が400 倍を超
えると、延伸装置、延伸操作などの点で制約が生じる。
【0039】得られた延伸形成物は、溶剤で洗浄し残留
する溶媒を除去する。洗浄溶剤としては、ペンタン、ヘ
キサン、ヘプタンなどの炭化水素、塩化メチレン、四塩
化炭素などの塩素化炭化水素、三フッ化エタンなどのフ
ッ化炭化水素、ジエチルエーテル、ジオキサンなどのエ
ーテル類などの易揮発性のものを用いることができる。
これらの溶剤は多段重合ポリオレフィンの溶解に用いた
溶媒に応じて適宜選択し、単独もしくは混合して用い
る。洗浄方法は、溶剤に浸漬し抽出する方法、溶剤をシ
ャワーする方法、またはこれらの組合せによる方法など
により行うことができる。
【0040】上述のような洗浄は、延伸成形物中の残留
溶媒が1重量%未満になるまで行う。その後洗浄溶剤を
乾燥するが、洗浄溶剤の乾燥方法は加熱乾燥、風乾など
の方法で行うことができる。乾燥した延伸成形物は、結
晶分散温度〜融点の温度範囲で熱固定することが望まし
い。
【0041】以上のようにして製造したポリオレフィン
微多孔膜は、空孔率が35〜95%で、平均貫通孔径が0.05
〜1.0 μmで、かつ引張破断強度が200kg/cm2 以上であ
る。さらに孔径分布 (最大孔径/平均貫通孔径)の値が
1.5 未満であり、従来法による同等の平均貫通孔径を有
するポリオレフィン微多孔膜のそれ (1.5 程度) と比較
してシャープである。なお、孔径分布において最大孔径
とは、プルランの阻止率90%の場合の値をもとにしてフ
ローリの理論を利用して算出した値である。また本発明
のポリオレフィン微多孔膜の厚さは、用途に応じて適宜
選択しうるが、一般に0.1 〜50μmであり、好ましくは
2〜40μmにすることができる。なお、得られたポリオ
レフィン微多孔膜は、必要に応じてさらに、プラズマ照
射、界面活性剤含浸、表面グラフト等で親水化処理する
ことができる。
【0042】
【作用】本発明においては、超高分子量成分を含有し、
分子量分布が広い(重量平均分子量/数平均分子量が大
きい)ポリオレフィンに、核剤を配合してなる組成物か
らポリオレフィン微多孔膜を製造している。このように
して得られる微多孔膜は、適度な大きさの平均孔径を有
し、孔径分布がシャープである。
【0043】このような効果が得られる理由について
は、必ずしも明らかではないが、核剤の配合により、結
晶化温度が上昇し、結晶化速度が大きくなる。このた
め、通常結晶化は絡み合った分子鎖がほぐれながら進行
していくが、本発明においては、分子鎖があまりほぐれ
ずに、結晶化が完了する。したがって、分子鎖が絡み合
った状態 (擬似的に太い繊維と考えられる) が延伸によ
り開裂して微多孔が形成されるので、その微多孔が適度
な大きさを有し、孔径分布がシャープとなるのではない
かと考えられる。
【0044】
【実施例】以下に本発明の実施例を示す。なお、実施例
における試験方法はつぎの通りである。 (1) 分子量及び分子量分布:ウォーターズ(株)製のGP
C 装置を用い、カラムに東ソー(株)製GMH-6 、溶媒に
O-ジクロルベンゼンを使用し、温度135 ℃、流量1.0 ml
/ 分にて、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー
(GPC)法により測定。 (2) フィルムの厚さ:断面を走査型電子顕微鏡により測
定。 (3) 引張破断強度:ASTM D882 に準拠して測定。 (4) 平均孔径:平膜モジュールを用いて、380 mmHgの差
圧下で0.05重量%のプルラン(昭和電工(株)製) の水
溶液を循環させたときに、濾液中に含まれるプルランの
濃度を示差屈折率測定から求めた。そして、次式により
計算した阻止率が50%になるプルランの分子量の値か
ら、後述するようなFlory の理論を利用して、孔径を換
算した。 プルランの阻止率={1−(濾液中のプルラン濃度 /原
液中のプルラン濃度)}×100 溶液状態にある鎖状高分子は球状の糸まり状で、その直
径d は、分子鎖の両末端の2乗平均距離 〈γ2 〉に対して、近似的に 〔d/2 〕2 =〈γ2 〉・・・(1) の関係にあると考えて良い。高分子溶液における粘性と
分子鎖の広がりに関するFlory の理論によると、高分子
の種類に無関係に 〔η〕M=2.1 ×1021〈γ2 3/2 ・・・(2) が成立するので、式(1) 及び(2) により、固有粘度
〔η〕の測定値と、阻止率が50%になる分子量Mとから
鎖状高分子の直径d を算出することができる。このdを
ポリエチレン微多孔膜の平均孔径とした。 (5) 孔径分布:上記(4) による測定において、阻止率が
90%となるプルランの分子量の値から同様に孔径を換算
し、最大孔径とし、この最大孔径の値を用いて、最大孔
径÷平均孔径の値により算出。 (6) 透気度:JIS P8117 に準拠して測定。 (7) 透水性:微多孔膜を平膜モジュールに組み込み、蒸
留水/エタノール混合液(50/50 容積比) で親水化処理
を行い、蒸留水で十分に洗浄した後、380 mmHgの水圧を
かけたときの濾液の透過量を測定して求めた。
【0045】実施例1 重量平均分子量(Mw)が2.5 ×106 の超高分子量ポリ
エチレン(UHMWPE) 2重量部と、重量平均分子量(M
w)3.7 ×105 のポリエチレン(PE)13重量部とを混合し
たMw/Mn=11の原料樹脂と、流動パラフィン (64cs
t/40℃)85 重量部とを混合し、ポリエチレン組成物の混
合液を調製した。次にこの混合液100 重量部に、2,6-ジ
-t- ブチル-p- クレゾール (「BHT 」、住友化学工業
(株)製)0.125重量部と、テトラキス〔メチレン-3-(3,
5-ジ-t- ブチル-4- ヒドロキシルフェニル)-プロピオネ
ート〕メタン (「イルガノックス1010」、チバガイギー
製)0.25 重量部とを酸化防止剤として加えて混合した。
さらに、この混合液に、核剤として(1,3)2,4ジパラメチ
ルベンジリデンソルビトール (na-1:ゲルオールMD、新
日本理化(株)製) を原料樹脂100 重量部に対して1.0
重量部を加えて混合した。この混合液を攪拌機付のオー
トクレーブに充填して200 ℃で90分間攪拌して均一な溶
液を得た。
【0046】得られた溶液に対して熱解析を行ったとこ
ろ、結晶化温度が核剤を添加していないそれよりも高く
なっていた。
【0047】この溶液を直径45mmの押出機により、Tダ
イから200 ℃で押し出し、40℃の水中に導入し、ゲル状
シートを成形した。続いてこのゲル状シートを、温度11
5 ℃、延伸速度0.3 m/ 分で5×5倍に同時二軸延伸を
行った。得られた延伸膜を塩化メチレンで洗浄して残留
する流動パラフィンを抽出除去した後、乾燥して厚さ約
10μmのポリエチレン微多孔膜を得た。
【0048】このポリエチレン微多孔膜の組成及び延伸
条件を第1表に示す。またこのポリエチレン微多孔膜の
膜厚、引張破断強度、平均孔径、孔径分布、透気度、透
水性の測定を行った。結果を第2表に示す。
【0049】実施例2 実施例1において、ゲル状シートの形成を20℃の水中で
行った。続いてこのゲル状シートを、温度115 ℃、延伸
速度0.3 m/ 分で5×5倍に同時二軸延伸を行った。得
られた延伸膜を塩化メチレンで洗浄して残留する流動パ
ラフィンを抽出除去した後、乾燥して厚さ約5μmのポ
リエチレン微多孔膜を得た。
【0050】このポリエチレン微多孔膜の組成及び延伸
条件を第1表に示す。またこのポリエチレン微多孔膜の
膜厚、引張破断強度、平均孔径、孔径分布、透気度、透
水性の測定を行った。結果を第2表に示す。
【0051】実施例3 実施例1において、ゲル状シートの形成を60℃の水中で
行った。続いてこのゲル状シートを、温度115 ℃、延伸
速度0.3 m/ 分で5×5倍に同時二軸延伸を行った。得
られた延伸膜を塩化メチレンで洗浄して残留する流動パ
ラフィンを抽出除去した後、乾燥して厚さ約15μmのポ
リエチレン微多孔膜を得た。
【0052】このポリエチレン微多孔膜の組成及び延伸
条件を第1表に示す。またこのポリエチレン微多孔膜の
膜厚、引張破断強度、平均孔径、孔径分布、透気度、透
水性の測定を行った。結果を第2表に示す。
【0053】実施例4 重量平均分子量(Mw)が4.7 ×106 の超高分子量ポリ
プロピレン(UHMWPP)3重量部と、重量平均分子量(M
w)3×105 のポリプロピレン(PP)17重量部とを混合し
たMw/Mn=14の原料樹脂と、流動パラフィン (64cs
t/40℃)80 重量部とを混合し、ポリプロピレン混合液を
調製した。次にこの混合液100 重量部に、2,6-ジ-t- ブ
チル-p- クレゾール 0.125重量部とテトラキス〔メチレ
ン-3-(3,5-ジ-t- ブチル-4- ヒドロキシルフェニル)-プ
ロピオネート〕メタン0.25重量部とを酸化防止剤として
加えて混合した。さらに、この混合液に、核剤としてジ
ベンジリデンソルビトール (na-2:EC−1、新日本理
化(株)製) を原料樹脂100重量部に対して1.0 重量部
を加えて混合した。この混合液を攪拌機付のオートクレ
ーブに充填して200 ℃で90分間攪拌して均一な溶液を得
た。
【0054】得られた溶液に対して熱解析を行ったとこ
ろ、結晶化温度が核剤を添加していないそれよりも高く
なっていた。
【0055】この溶液を直径45mmの押出機により、Tダ
イから200 ℃で押し出し、40℃の水中に導入し、ゲル状
シートを成形した。続いてこのゲル状シートを、温度14
0 ℃、延伸速度0.3 m/ 分で5×5倍に同時二軸延伸を
行った。得られた延伸膜を塩化メチレンで洗浄して残留
する流動パラフィンを抽出除去した後、乾燥して厚さ約
10μmのポリプロピレン微多孔膜を得た。
【0056】このポリプロピレン微多孔膜の組成及び延
伸条件を第1表に示す。またこのポリエチレン微多孔膜
の膜厚、引張破断強度、平均孔径、孔径分布、透気度、
透水性の測定を行った。結果を第2表に示す。
【0057】実施例5 重量平均分子量(Mw)が2.5 ×106 の超高分子量ポリ
エチレン(UHMWPE)2重量部と、重量平均分子量(Mw)
3×105 のポリプロピレン (PP)18 重量部とを混合した
Mw/Mn=13の原料樹脂と、流動パラフィン (64cst/
40℃)80 重量部とを混合し、ポリオレフィン混合液を調
製した。次にこのポリオレフィン組成物の混合液100 重
量部に、2,6-ジ-t- ブチル-p- クレゾール0.125 重量部
とテトラキス〔メチレン-3-(3,5-ジ-t- ブチル-4- ヒド
ロキシルフェニル)-プロピオネート〕メタン0.25重量部
とを酸化防止剤として加えて混合した。さらに、この混
合液に、、核剤としてジベンジリデンソルビトール (na
-2) を原料樹脂100 重量部に対して1.0 重量部を加えて
混合した。この混合液を攪拌機付のオートクレーブに充
填して200 ℃で90分間攪拌して均一な溶液を得た。
【0058】得られた溶液に対して熱解析を行ったとこ
ろ、結晶化温度が核剤を添加していないそれよりも高く
なっていた。
【0059】この溶液を直径45mmの押出機により、Tダ
イから200 ℃で押し出し、40℃の水中に導入し、ゲル状
シートを成形した。続いてこのゲル状シートを、温度13
5 ℃、延伸速度0.3 m/ 分で5×5倍に同時二軸延伸を
行った。得られた延伸膜を塩化メチレンで洗浄して残留
する流動パラフィンを抽出除去した後、乾燥して厚さ約
12μmのポリエチレン・ポリプロピレン複合微多孔膜を
得た。
【0060】このポリエチレン・ポリプロピレン複合微
多孔膜の組成及び延伸条件を第1表に示す。またこのポ
リエチレン微多孔膜の膜厚、引張破断強度、平均孔径、
孔径分布、透気度、透水性の測定を行った。結果を第2
表に示す。
【0061】実施例6 重量平均分子量(Mw)が4.7 ×106 の超高分子量ポリ
プロピレン(UHMWPP)3重量部と、重量平均分子量(M
w)3.7 ×105 のポリエチレン(PE)12重量部とを混合し
たMw/Mn=15の原料樹脂と、流動パラフィン (64cs
t/40℃)85 重量部とを混合し、ポリオレフィン組成物の
混合液を調製した。次にこのポリオレフィン組成物の溶
液100 重量部に、2,6-ジ-t- ブチル-p- クレゾール0.12
5 重量部とテトラキス〔メチレン-3-(3,5-ジ-t- ブチル
-4- ヒドロキシルフェニル)-プロピオネート〕メタン0.
25重量部とを酸化防止剤として加えて混合した。さら
に、この混合液に核剤としてジベンジリデンソルビトー
ル (na-2) を原料樹脂100 重量部に対して1.3 重量部を
加えて混合した。この混合液を攪拌機付のオートクレー
ブに充填して200 ℃で90分間攪拌して均一な溶液を得
た。
【0062】得られた溶液に対して熱解析を行ったとこ
ろ、結晶化温度が核剤を添加していないそれよりも高く
なっていた。
【0063】この溶液を直径45mmの押出機により、Tダ
イから200 ℃で押し出し、40℃の水中に導入し、ゲル状
シートを成形した。続いてこのゲル状シートを、温度12
5 ℃、延伸速度0.3 m/ 分で5×5倍に同時二軸延伸を
行った。得られた延伸膜を塩化メチレンで洗浄して残留
する流動パラフィンを抽出除去した後、乾燥して厚さ約
12μmのポリエチレン・ポリプロピレン複合微多孔膜を
得た。
【0064】このポリエチレン・ポリプロピレン複合微
多孔膜の組成及び延伸条件を第1表に示す。またこのポ
リエチレン微多孔膜の膜厚、引張破断強度、平均孔径、
孔径分布、透気度、透水性の測定を行った。結果を第2
表に示す。
【0065】比較例1 核剤を添加しないで、延伸温度を120 ℃とした以外は、
実施例1と同様の条件でポリエチレン微多孔膜を製造し
た。
【0066】このポリエチレン微多孔膜の組成及び延伸
条件を第1表に示す。またこのポリエチレン微多孔膜の
膜厚、引張破断強度、平均孔径、孔径分布、透気度、透
水性の測定を行った。結果を第2表に示す。
【0067】 第 1 表 超高分子量ポリオレフィン ポリオレフィン 核剤 例 No. 種類 量 (重量部) 種類 量 (重量部) 種類 量 (重量部) 実施例1 UHMWPE 2.0 PE 13.0 na-1 1.0 実施例2 UHMWPE 2.0 PE 13.0 na-1 1.0 実施例3 UHMWPE 2.0 PE 13.0 na-1 1.0 実施例4 UHMWPP 3.0 PP 17.0 na-2 1.0 実施例5 UHMWPE 2.0 PP 18.0 na-2 1.0 実施例6 UHMWPP 3.0 PE 12.0 na-2 1.3 比較例1 UHMWPE 2.0 PE 13.0 na-1 −
【0068】
【0069】 第 2 表 膜厚 引張破断強度 平均孔径 孔径分布 透気度 透水性 例 No . (μm) (kg/cm2 ) (μm) (秒/100cc) (*) 実施例1 10 850 0.112 1.1 29 1500 実施例2 5 750 0.072 1.1 53 1870 実施例3 15 910 0.248 1.1 25 2160 実施例4 10 590 0.212 1.2 22 2720 実施例5 12 660 0.134 1.2 47 1300 実施例6 12 520 0.300 1.2 18 3060 比較例1 10 950 0.063 1.5 71 875 注)*:単位はリットル/ m2 ・hr・atm
【0070】第2表から明らかなように、実施例1乃至
6のポリオレフィン微多孔膜は、従来法により製膜した
比較例1のポリエチレン微多孔膜と比べて平均孔径の値
が大きく、孔径分布がシャープであり、透気度及び透水
性の値が良好であった。
【0071】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
超高分子量成分を含有し、分子量分布が広い(重量平均
分子量/数平均分子量が大きい)ポリオレフィンに、核
剤を配合してなる組成物をからポリオレフィン微多孔膜
を製造しているので、得られる微多孔膜は、適度な大き
さの平均孔径を有し、孔径分布がシャープである。
【0072】このような本発明の方法によるポリオレフ
ィン微多孔膜は、リチウム電池などの電池用セパレータ
ー、電解コンデンサー用隔膜、超精密濾過膜、限外濾過
膜、各種フィルター、透湿防水衣料用多孔質膜等の各種
用途に好適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高嶋 達也 埼玉県入間郡大井町西鶴ケ岡1−3−1 東燃株式会社総合研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量平均分子量7×105 以上の成分を1
    重量%以上含有し、(重量平均分子量/数平均分子量)
    が10〜300 のポリオレフィン100 重量部に対して、核剤
    0.1 〜5重量部を配合した組成物からなり、厚さが0.1
    〜50μmで、空孔率が35〜95%で、平均貫通孔径が0.05
    〜1.0 μmであり、引張破断強度が200kg/cm2 以上であ
    ることを特徴とするポリオレフィン微多孔膜。
  2. 【請求項2】 重量平均分子量7×105 以上の成分を1
    重量%以上含有し、(重量平均分子量/数平均分子量)
    が10〜300 のポリオレフィン100 重量部に対して、核剤
    0.1 〜5重量部を配合した組成物10〜50重量%と、溶媒
    50〜90重量%とからなる溶液を調製し、前記溶液をダイ
    より押出し、冷却してゲル状組成物を形成し、前記ゲル
    状組成物を前記ポリオレフィンの融点+10℃以下の温度
    で延伸し、しかる後残存溶媒を除去することを特徴とす
    るポリオレフィン微多孔膜の製造方法。
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