JP2002283366A - ポリイミドベルトの製造方法 - Google Patents

ポリイミドベルトの製造方法

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JP2002283366A
JP2002283366A JP2001092169A JP2001092169A JP2002283366A JP 2002283366 A JP2002283366 A JP 2002283366A JP 2001092169 A JP2001092169 A JP 2001092169A JP 2001092169 A JP2001092169 A JP 2001092169A JP 2002283366 A JP2002283366 A JP 2002283366A
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polyamic acid
chemical curing
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polyimide belt
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Hitoshi Nojiri
仁志 野尻
正美 ▲柳▼田
Masami Yanagida
Koji Sezaki
好司 瀬崎
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 レーザービームプリンターあるいはファクシ
ミリなどの電子写真装置に用いられる有用にポリイミド
ベルトの製造方法に関し、生産性及び歩留まりの高いポ
リイミドベルトの製造方法を提供することにある。 【解決手段】 化学キュア剤の存在下でイミド化を行う
ポリイミドベルトの製造方法であって、ポリアミック酸
を主成分とする溶液を柱状または筒状の成形型の外面も
しくは筒状の成形型の内面に塗布し、塗布後に化学キュ
ア剤の構成成分と接触させ自己支持性を発現させ、その
後乾燥することにより、短時間で自己指示性が得られ生
産性の良好なポリイミドベルトの製造方法を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリアミック酸溶
液を乾燥・硬化する工程を含むポリイミドベルトの製造
方法に関する。詳しくは、例えば複写機やレーザービー
ムプリンターなどの電子写真装置において、熱定着用ベ
ルト、中間転写ベルト等に用いられ得るポリイミドベル
トの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリイミド樹脂は、優れた耐熱性、寸法
安定性、機械強度、化学的安定性を有し、フレキシブル
プリント基板、耐熱電線絶縁材料等、種々の用途に使用
されている。また、そのベルト状形成物は、例えば複写
機やレーザービームプリンターなどの電子写真装置にお
いて、熱定着用ベルト、中間転写ベルト等への応用が挙
げられる。
【0003】このポリイミドベルトは、従来、以下のよ
うな方法で製造されていた。たとえば、溶媒中にポリア
ミック酸を分散あるいは溶解させたポリイミド前駆体溶
液を、表面処理をした柱状又は筒状の金型の外表面に塗
布、あるいは筒状の金型の内表面に塗布し、厚み調整を
した後、加熱によって溶媒を蒸散させ、あるいはさらに
加熱することによってポリイミドベルトを製造してい
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の方法で製造する
場合、ポリアミック酸溶液を成形型に塗布した後、これ
を自己支持性が発現するまで乾燥・硬化させる工程は、
律速となる工程である。少なくとも自己支持性が発現す
るまでの間は、ポリアミック酸溶液は流動性を有するた
め、成形型に塗布した状態で樹脂の形状を維持しようと
すると、例えば成形型を回転させるなどの処置が必要と
なる。このような処置を施さないと、成形型の筒状体を
縦置きした場合、ポリアミック酸溶液は筒の下方に垂れ
て、そのまま乾燥・硬化させると、下部の厚みが厚く、
上部の厚みが薄いベルト状物となるためである。また横
置きにした場合も同様に下方に垂れるため、周の一部が
厚く、他部が薄いベルト状物となる。
【0005】一方、成形型を回転させると、上記の厚み
が不均一となる問題は解決される。しかし、工業的な量
産で連続工程によって製造する場合、成形型を回転させ
つつ乾燥・硬化する工程は、回転ステージ上に成形型を
搭載して加熱炉内を通過させるなどの工夫が必要であ
り、装置上非常に複雑なものとなる。また回転可能な装
置を乾燥のため加熱下にさらし、さらに冷却と加熱のヒ
ートサイクルを繰り返すことになり、装置の寿命の観点
から工業的に不利であることは明確である。
【0006】あるいは、流動性を抑えるために、チクソ
トロピー性を発現する物質を添加する方法や、貧溶媒と
の接触により脱溶媒を促す方法(特開昭60−1903
37号)も提案されている。しかし、前者はポリイミド
ベルトの特性そのものを大きく変えるリスクが高く、ま
たチクソトロピー性が発現するとはいえ若干の流動性は
残る。また後者の方法は、脱溶媒の過程で樹脂に大小の
ボイドが発生することが避けられず、好ましくない。
【0007】また、ベルト状樹脂を造る別の手法とし
て、押し出し成形法や、インジェクション法、さらには
液状樹脂を成形型に注入する方法がある。しかし、これ
らは基本的に熱可塑性の樹脂に対する方法であり、非熱
可塑性樹脂であるポリイミドの成形には不向きである。
【0008】さらには、これらの方法では、厚さ数10
μmの薄物を形成することは困難であり、また寸法精度
にも限界があった。しかも、これらの方法では、装置及
び治具が極めて大型かつ高価になるという致命的な欠陥
を有していた。
【0009】本発明者らは、上記問題を解決すべく鋭意
研究を重ねた結果、工業的に極めて簡便な手法でのポリ
イミドベルトの製造方法を想到するに至ったのである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のポリイミドベルトの製造方法は、化学キュ
ア剤の存在下でイミド化を行うポリイミドベルトの製造
方法であって、ポリアミック酸有機溶媒溶液を、柱状ま
たは筒状の成形型の外面もしくは内面に塗布し、これを
乾燥する工程を含むポリイミドベルトの製法において、
化学キュア剤成分を接触させる工程を含むことを内容と
する。
【0011】また、化学キュア剤の構成成分としては、
少なくとも無水酢酸および3級アミンを用い得る。
【0012】さらに、ポリアミック酸有機溶媒溶液を準
備する工程においてポリアミック酸有機溶媒溶液中に3
級アミンを含有させ、化学キュア剤の構成成分のうち少
なくとも1種を塗布膜に接触させる工程において少なく
とも無水酢酸または無水酢酸を含む液を用い得る。
【0013】あるいは、ポリアミック酸有機溶媒溶液を
準備する工程において、前記ポリアミック酸有機溶媒溶
液中に3級アミンと金属塩を含有させ得る。金属塩は、
金属塩化物、金属ヨウ化物、金属硝酸塩から選択され得
る。
【0014】化学キュア剤の構成成分を接触させる工程
は、少なくとも1種の化学キュア剤の構成成分を含む液
中に、塗布膜をディップさせる工程、あるいは、塗布膜
に吹き付けまたは噴霧する工程でありうる。
【0015】また、化学キュア剤の構成成分の少なくと
も1種を塗布膜に接触させる工程は、ポリアミック酸を
溶解しうる溶媒を接触させる工程を含みうる。なお、本
発明において、「ポリアミック酸を主成分とする有機溶
媒溶液」とは、ポリイミド前駆体であるポリアミック酸
を主成分として有機溶媒に分散または溶解している液を
いう。
【0016】 〔発明の詳細な説明〕本発明は、化学キュア剤の存在下
でイミド化を行うポリイミドベルトの製造方法であっ
て、ポリアミック酸を主成分とする有機溶媒溶液(以
下、ポリアミック酸有機溶媒溶液とする。)を準備する
工程、ポリアミック酸有機溶媒溶液を柱状または筒状の
成形型の外面もしくは筒形状の成形型の内面に塗布し塗
布膜を形成する工程、化学キュア剤の構成成分の少なく
とも1種を塗布膜に接触させる工程、および該塗布膜を
乾燥する工程、を含むことを内容とする。化学キュア剤
との接触により、低い温度条件においても、ポリアミッ
ク酸の自発的なイミド環化反応が生じ、溶媒に対する溶
解性を低下させるためにポリアミック酸の膜は自己支持
性を発現する。この場合、ボイドの発生などの物理的欠
陥を生じない。また、溶媒の存在により、塗布膜の取り
外しが容易になる利点をも有する。
【0017】本発明に係るポリイミドベルトの製造方法
において、準備されるポリアミック酸を主成分とする有
機溶媒溶液は、例えば、芳香族テトラカルボン酸成分と
ジアミン成分を有機極性溶媒中で重合反応させて得られ
るものである。
【0018】ここで、本発明に用いられ得る芳香族テト
ラカルボン酸成分としては、特に制限はなく、例えば、
ブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シ
クロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3−ジメチ
ル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸、
1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無
水物、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸
二無水物、3,5,6−トリカルボキシノルボナン−2
−酢酸二無水物、2,3,4,5−テトラヒドロフラン
テトラカルボン酸二無水物、5−(2,5−ジオキソテ
トラヒドロフラル)−3−メチル−3−シクロヘキセン
−1,2−ジカルボン酸二無水物、ビシクロ[2,2,
2]−オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカル
ボン酸二無水物等の脂肪族または脂環式テトラカルボン
酸二無水物;ピロメリット酸二無水物、3,3‘4,
4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,
3’,4,4’−ビフェニルスルホンテトラカルボン酸
二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン
酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボ
ン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルエーテ
ルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジ
メチルジフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、
3,3’,4,4’−テトラフェニルシランテトラカル
ボン酸二無水物、1,2,3,4−フランテトラカルボ
ン酸二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシ
フェノキシ)ジフェニルスルフィド二無水物、4,4’
−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニル
スルホン二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボ
キシフェノキシ)ジフェニルプロパン二無水物、3,
3’,4,4’−パーフルオロイソプロピリデンジフタ
ル酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラ
カルボン酸二無水物、ビス(フタル酸)フェニルホスフ
ィンオキサイド二無水物、p−フェニレン−ビス(トリ
フェニルフタル酸)二無水物、m−フェニレン−ビス
(トリフェニルフタル酸)二無水物、ビス(トリフェニ
ルフタル酸)−4,4’−ジフェニルエーテル二無水
物、ビス(トリフェニルフタル酸)−4,4’−ジフェ
ニルメタン二無水物等の芳香族テトラカルボン酸二無水
物;1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−2,
5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]
フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b
−ヘキサヒドロ−5−メチル−5−(テトラヒドロ−
2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−
c]フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,
9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−5−(テトラヒドロ
−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2
−c]フラン−1,3−ジオン等の芳香環を有する脂肪
族テトラカルボン酸二無水物等を挙げることができる。
これらのテトラカルボン酸二無水物は、単独でまたは2
種以上組み合わせて用いることができる。
【0019】次に、本発明に用いられ得るジアミンは、
ジアミンであれば特に限定されないが、例えば、p−フ
ェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、4,4’
−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフ
ェニルエタン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテ
ル、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、4,
4’−ジアミノジフェニルスルフォン、1,5−ジアミ
ノナフタレン、3,3−ジメチル−4,4’−ジアミノ
ビフェニル、5−アミノ−1−(4’−アミノフェニ
ル)−1,3,3−トリメチルインダン、6−アミノ−
1−(4’−アミノフェニル)−1,3,3−トリメチ
ルインダン、4,4’−ジアミノベンズアニリド、3,
5−ジアミノ−3‘−トリフルオロメチルベンズアニリ
ド、3,5−ジアミノ−4’−トリフルオロメチルベン
ズアニリド、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、
2,7−ジアミノフルオレン、2,2−ビス(4−アミ
ノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、4,4‘−メチ
レン−ビス(2−クロロアニリン)、2,2’,5,5
‘−テトラクロロ−4,4’−ジアミノビフェニル、
2,2’−ジクロロ−4,4’−ジアミノ−5,5’−
ジメトキシビフェニル、3,3’−ジメトキシ−4,
4’−ジアミノビフェニル、4,4’−ジアミノ−2,
2’−ビス(トリフルオロメチル)ビフェニル、2,2
−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロ
パン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フ
ェニル]ヘキサフルオロプロパン、1,4−ビス(4−
アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(4−ア
ミノフェノキシ)−ビフェニル、1,3’−ビス(4−
アミノフェノキシ)ベンゼン、9,9−ビス(4−アミ
ノフェニル)フルオレン、4,4’−(p−フェニレン
イソプロピリデン)ビスアニリン、4,4’−(m−フ
ェニレンイソプロピリデン)ビスアニリン、2,2’−
ビス[4−(4−アミノ−2−トリフルオロメチルフェ
ノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、4,4’
−ビス[4−(4−アミノ−2−トリフルオロメチル)
フェノキシ]−オクタフルオロビフェニル等の芳香族ジ
アミン;ジアミノテトラフェニルチオフェン等の芳香環
に結合された2個のアミノ基と当該アミノ基の窒素原子
以外のヘテロ原子を有する芳香族ジアミン;1,1−メ
タキシリレンジアミン、1,3−プロパンジアミン、テ
トラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、オク
タメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、4,4−
ジアミノヘプタメチレンジアミン、1,4−ジアミノシ
クロヘキサン、イソフォロンジアミン、テトラヒドロジ
シクロペンタジエニレンジアミン、ヘキサヒドロ−4,
7−メタノインダニレンジメチレンジアミン、トリシク
ロ[6,2,1,02.7]−ウンデシレンジメチルジ
アミン、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミ
ン)等の脂肪族ジアミンおよび脂環式ジアミン等を挙げ
ることができる。これらのジアミン化合物は単独でまた
は2種以上組み合わせて用いることができる。ジアミン
は、芳香族ジアミンを用いることが好ましいが、特に限
定されるものではない。
【0020】ポリアミック酸の生成反応に使用される有
機極性溶媒としては、溶媒は、ポリアミック酸を溶解す
るものであれば特に限定されない。例えば、ジメチルス
ルホキシド、ジエチルスルホキシドなどのスルホキシド
系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエ
チルホルムアミドなどのホルムアミド系溶媒、N,N−
ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド
などのアセトアミド系溶媒、N−メチル−2−ピロリド
ン、N−ビニル−2−ピロリドンなどのピロリドン系溶
媒、フェノール、o−、m−、またはp−クレゾール、
キシレノール、ハロゲン化フェノール、カテコールなど
のフェノール系溶媒、テトラヒドロフラン、ジオキサ
ン、ジオキソラン等のエーテル系溶媒、メタノール、エ
タノール、ブタノール等のアルコール系溶媒、ブチルセ
ロソルブ等のセロソルブ系あるいはヘキサメチルホスホ
ルアミド、γ−ブチロラクトンなどをあげることがで
き、これらを単独または混合物として用いるのが望まし
い。更にはキシレン、トルエンのような芳香族炭化水素
も使用可能である。
【0021】本発明に用いられるポリアミック酸有機溶
媒溶液は、1種以上の酸二無水物、および1種以上のジ
アミンを原料とし、有機溶媒中にジアミン成分と酸二無
水物成分を実質的等モル量を混合させ、重合反応により
得ることができる。混合順序は、特に限定されない。
【0022】本発明において準備されるポリアミック酸
有機溶媒溶液には、完成したポリイミドベルトの抵抗
値、強度、対紫外線性、耐湿性等の物性の制御のため
に、種々の添加物を添加することができる。添加物は、
一般的に樹脂の特性制御に用いられている添加物が用い
られ得る。また添加方法も、通常用いられている方法が
適用し得る。例えば、ポリイミドベルトが中間転写能力
を発現するためには、ポリイミドベルトの体積抵抗値を
1×10〜1015Ω・cm、好ましくは1×10
〜1010Ω・cmの範囲に制御することが極めて重要
である。これを実現するための具体的方法として、一般
的に絶縁性樹脂の導電化・抵抗値低下・静電気防止など
の手段に用いられる、カーボンブラックをはじめとする
導電性無機粉体を、樹脂中に適量混合する方法が最も効
果的である。カーボンブラック以外にも小径金属粒体、
金属酸化物粒体、また酸化チタンや各種無機粒体・ウイ
スカーを金属酸化物など導電性物質で皮膜形成したもの
等が、同様の効果を得ることができる。さらには、Li
Cl等のイオン導電性物質の添加も可能である。
【0023】また、例えば、ポリイミドベルト樹脂中に
熱伝導性の無機粉体を導入することで、熱定着能力を向
上することができる。熱伝導性無機粉末としては、熱伝
導機能を有する無機粉末であれば特に制限はなく、例え
ば窒化アルミニウム、窒化ホウ素、アルミナ、炭化珪
素、珪素、シリカ、グラファイト等があげられる。なか
でも、熱伝導機能が高く、離型効果を発揮し、化学的に
安定で、無害であるという点で、窒化ホウ素が好まし
い。上述の無機粉体は、単独または複数の混合系で用い
られる。
【0024】これらの添加物は、ポリイミドベルトの用
途に応じて適宜選択されうる。添加物の添加量は、添加
物の種類及び目的によって適宜適量が選択され得るが、
概ねポリイミド固形分に対して1〜50wt%程度が用
いられ得る。
【0025】上記準備されたポリアミック酸を主成分と
する有機溶媒溶液は、有機溶媒にポリアミック酸とし
て、5〜25wt%存在していることが好ましく、好ま
しい粘度は1〜1000Pa.secである。
【0026】次に、ポリアミック酸有機溶媒溶液を柱状
又は筒状を有する成形型の外面、あるいは筒状の成形型
の内面に一様に塗布させ塗布膜を形成させる。塗布の具
体的な方法は、ポリアミック酸有機溶媒溶液を、塗布、
浸漬、噴射等の方法により、上記のような型の内面また
は外面に付着せしめる。
【0027】ポリイミド前駆体有機溶媒溶液による塗布
膜の厚さは特に制限を設けないが、乾燥・イミド化後の
ベルトの厚みが10〜1000μm、特には50〜15
0μmであるように、塗布膜の厚さを設定することが望
ましい。厚みが厚すぎると、化学キュア剤の構成成分の
接触による溶媒交換がスムーズに進まず、自己支持性発
現時間の短縮に結びつかない。また薄すぎるものは、取
り扱いが難しく、このような方法でベルト状に加工する
には不向きである。
【0028】ポリアミック酸有機溶媒溶液による塗布膜
の厚さを調整するために、成形型に対してある一定のク
リアランスを有する冶具を相対的に移動させ、余分なポ
リアミック酸有機溶媒溶液を除去することも適宜選択さ
れうる。
【0029】ポリアミック酸有機溶媒溶液を塗布する、
柱状又は筒状を有する成形型の材質としては、金属、ガ
ラス、セラミックス、樹脂などを適宜使用できる。成形
型の塗布表面は、形成されたポリイミドベルトを取り外
しやすくするため、ガラスやフッ素樹脂などでコートし
ておく、あるいは剥離剤を塗布しておく等、表面の好剥
離化処理を施しておくこともできる。ただし、化学キュ
ア剤を接触させることで、ポリアミック酸はポリイミド
に変換し、そのため樹脂の許容含溶剤量が減少し、樹脂
は自発的に溶剤を滲出させる。この滲出液が自己支持性
を持った樹脂と型との間に液膜として形成し、これが潤
滑剤となって自己支持性を有した樹脂筒状体をスムーズ
に取り外すことを可能とする。従って、従来のような型
に対する限定が必要がないのも本発明の方法の利点であ
る。さらに、同様の理由で剥離剤処理が必須ではないた
め、コスト面で有利であるのみならず、剥離剤が樹脂に
付着または侵入して品質上の害を及ぼすことも避けるこ
とができる。
【0030】また成形型の表面粗さ(Ra)は、10μ
m以下、好ましくは5μm以下、より好ましくは1μm
以下であることが望ましい。10μm以上表面粗さが大
きいと、繰り返しの使用において、樹脂や樹脂中の無機
粉体が表面に付着堆積し、樹脂ベルトの離型性を低下さ
せるため不適である。
【0031】なお、完成したポリイミドベルトの表面に
さらに樹脂をコートすることが必要な場合には、コート
される樹脂の密着性を向上させるため、成形型の表面に
は一定レベルの凹凸があったほうが好ましい場合もあ
る。この場合、表面粗さを一定レベルに規定するため
に、上述の樹脂の付着堆積の問題を回避でき高い離型性
を確保でき得る範囲で、成形型の表面を研磨などの表面
加工をすることも適宜選択されうる。
【0032】本発明のポリイミドベルトの製造方法にお
いては、少なくとも1種の化学キュア剤の構成成分を接
触させる工程を含む。本発明で用いる化学キュア剤と
は、積極的な加熱を必要としないでポリアミック酸をポ
リイミドに閉環させる化学的な作用効果を有する薬剤を
意味する。通常、酸無水物化合物及び3級アミンの組合
せがこれに相当する。
【0033】酸無水物としては、脱水作用を有するもの
であれば種々のものが用いうるが、活性の点から最も好
ましいのは無水酢酸が挙げられる。
【0034】3級アミンとしては、イソキノリン等のキ
ノリン類、β−ピコリン等のピコリン類、トリエチルア
ミン等の脂肪族3級アミン等を上げることができる。特
に好ましいものとしては、イソキノリンやβ−ピコリン
が挙げられる。
【0035】これら化学キュア剤の構成成分を接触させ
る手段としては、例えば、少なくとも上記3級アミンと
酸無水物を含む混合物を、ポリアミック酸有機溶媒溶液
の塗布膜に接触させる方法は有効である。
【0036】また、他の方法として、ポリアミック酸有
機溶媒溶液を準備する工程において、化学キュア剤の1
種類として、少なくとも3級アミンまたは酸無水物のい
ずれか一方の成分を、ポリアミック酸有機溶媒溶液中に
予め含有させておき、もう一方の化学キュア成分は塗布
膜に接触させる方法も可能である。
【0037】このように、化学キュア剤を工程に分けて
それぞれ作用させることにより、より速やかに化学的キ
ュアを進めることができる。
【0038】また、ポリアミック酸有機溶媒溶液中に含
有させる場合、酸無水物よりも3級アミンを含有させる
ことが好ましい。酸無水物は、ポリアミック酸の高分子
主鎖を切断する作用もあり、ポリアミック酸分子量低下
を引き起こす可能性があるためである。ポリアミック酸
有機溶媒溶液に含有させる化学キュア剤の構成成分は、
ポリアミック酸有機溶媒溶液中のポリアミック酸固形分
に対し、5〜40wt%含有させることが好ましい。
【0039】化学キュア剤の構成成分と塗布膜を接触さ
せる手段としては、種々の方法があり、塗布膜に化学キ
ュア剤の構成成分が充分接触すれば特に限定されない
が、塗布や、吹き付け、ディップ等の手段がある。
【0040】ここで、化学キュア剤の構成成分はそのま
ま用いてもよいが、適当な溶媒に溶解して用いることが
できる。特に、化学キュア剤の構成成分が、ポリアミッ
ク酸に溶解性を有しない場合に適する。例えば無水酢酸
は多くのポリアミック酸に対して貧溶媒であるため、こ
れをポリアミック酸に直接接触させると、接触された部
分が不溶化して、「す」が入った状態となるという不都
合を回避することができる。従って、酸無水物及び/ま
たは3級アミン等の化学キュア剤の構成成分とポリアミ
ック酸の双方を溶解しうる溶媒に、化学キュア剤の構成
成分を溶解した液を、接触用の液とすることが好まし
い。溶媒には、通常ポリアミック酸合成に用いられ得る
有機溶媒が好ましい。具体的には、上記ポリアミック酸
の生成反応に用いられる有機極性溶媒と同様であり、特
には実際にポリアミック酸合成に用いた有機溶媒を用い
ることが好ましい。これらの溶媒から選択される溶媒は
化学キュア剤成分に対し、好ましくは、10〜50%程
度用いる。
【0041】化学キュア剤の構成成分を塗布膜に接触さ
せる工程において、化学キュア剤の構成成分の各々、お
よびポリアミック酸を溶解し得る溶媒をそれぞれ、塗
布、吹き付け、ディップ等の手段により、段階的に接触
させてもよい。
【0042】上記化学キュア剤の構成成分またはこの構
成成分を含む液を塗布膜に接触させる手段を、より具体
的に説明する。例えば、化学キュア剤の構成成分または
構成成分を含む液をスプレー状・霧状に吹き付ける方
法、縦型に塗布したポリアミック酸塗布膜上に沿わせる
ように化学キュア剤の構成成分または構成成分を含む液
を流す方法、化学キュア剤の構成成分または構成成分を
含む液中に成形型ごと全体を浸漬する方法等がある。ま
た、図1に示すように、化学キュア剤の構成成分または
構成成分を含む液18の浴中に成形型を回転させながら
一部浸漬する例10、さらに、成形型内面に塗布された
ポリアミック酸塗布膜の場合、図2に示す例20のよう
に、筒状の成形型12の両端に壁22をはめ込み化学キ
ュア剤の構成成分または構成成分を含む液18を一定量
封入した状態の成形型12を回転させる方法、等があ
る。図中、12は成形型、14は成形型の表面に形成さ
れたポリアミック酸塗布膜、16は成形型12を回転さ
せる回転ロール、18は化学キュア剤の構成成分または
構成成分を含む液である。
【0043】また、化学キュア剤の構成成分と接触して
から塗布されたポリアミック酸有機溶媒溶液が自己支持
性を有するようになるまでの時間を短縮させる手段とし
て、ポリアミック酸有機溶媒溶液中に、金属化合物を添
加する方法も行われ得る。金属化合物としては、金属塩
化物、金属ヨウ化物等の金属ハロゲン化物、金属硝酸塩
等種々のものが適用可能で、より具体的にはSnC
2、AuI、AgNO等を挙げることができる。
これらの金属化合物は、ポリアミック酸もしくはポリイ
ミド分子間の相互作用を強め、特にイミド化が始まった
初期の状態での分子鎖の運動を顕著に制限するため、粘
度の急上昇を引き起こし、その結果、より速やかな自己
支持性発現に寄与するものと考えられる。
【0044】また、ポリアミック酸有機溶媒溶液およ
び、塗布膜に接触させる化学キュア剤の構成成分を含む
液の中の水分はできるだけ少なくなるよう制御すること
が好ましい、水分の存在は、化学キュア剤の構成成分で
ある酸無水物を開環させる効果があるため、速やかな化
学キュアを妨げ、その結果塗布膜が自己支持性を得るま
での時間が長くなってしまう。具体的には、ポリアミッ
ク酸有機溶媒溶液および、塗布膜に接触させる化学キュ
ア剤の構成成分を含む液の中の水分は、0.5%以下さ
らに好ましくは500ppm以下とすることが好まし
い。含水分量を下げるための方法としては、予め脱水処
理された溶媒を用いたり、作業をドライエアーや不活性
ガス気流下で行う等の方法をとり得る。
【0045】なお、ポリアミック酸有機溶媒溶液からな
る塗布膜が自己支持性を発現するまでは、一旦規制され
た厚みにできるだけ変化をきたさないことが望まれる。
この観点から、塗布時または塗布後の樹脂及び型・雰囲
気の温度を考察すると、広い温度範囲で本発明を実施す
ることが可能であることがわかる。すなわち、低温、例
えば0℃程度では、樹脂溶液の流動性がかなり抑制さ
れ、化学キュアにおいては低温においてもイミド化が進
行するからである。さらに温度が高い場合、例えば50
℃程度では、樹脂溶液の流動性は上がるものの、イミド
化の速度も温度により促進するため樹脂溶液の流動可能
な時間が短くなるため、結果として樹脂溶液の流動量そ
のものはさほど大きくならない。このように、樹脂溶液
さらには金型・雰囲気温度を選ばない点も、本発明の利
点の一つである。ただし、作業の簡易性等から好ましく
は、−20℃〜80℃、さらに好ましくは0から50℃
程度とすることが適当である。
【0046】塗布膜が自己支持性を得てから、成形型か
ら半硬化状態である自己支持性を有する塗布膜を取り外
す。従来のポリイミドベルトの製造方法によれば、成形
型から塗布膜を取り外す工程において塗布膜が成形型に
被着して困難を伴うが、本発明のポリイミドベルト製造
方法によれば、化学キュアによるイミド化を採用してい
るので、樹脂は自己支持性を得ながらも、金型との間に
は溶媒が存在しており、これが潤滑剤の役割をするた
め、外塗り・内塗りのいずれの場合でも容易に取り外す
ことができる。
【0047】取り外した自己支持性を有する塗布膜は、
最終的な硬化・乾燥を行い、内径を規定するために別途
内金型を準備し、これに自己支持性を有する塗布膜を外
嵌し、加熱される。この金型を、樹脂ベルトごと加熱す
ることで、イミド化を完結させる。イミド化後のベルト
の離型性を確保する目的で、成形型にフッ素系樹脂等の
離型剤を使用してもよい。
【0048】また、同様に完成したベルトの取り外しを
容易にするため、金型を通気可能とすることもできる。
具体的には、例えば、金型に連続通気口を有する多孔体
を用いることができる。この多孔体の内側から外側に向
かって空気を放出することによって、ベルトと金型の間
に空気層を形成し、ベルトをスライドさせて容易に取り
外すことができる。多孔体としては、セラミックス多孔
体、金属多孔体、カーボン多孔体等を用いうる。
【0049】その後、最終的に系を冷却することによ
り、目的のポリイミドベルトが得られる。
【0050】また、得られたポリイミドベルトにおい
て、他の成分を有する層を外層に積層することも適宜選
択されうる。外層は、ポリテトラフルオロエチレン、ポ
リフッ化ビニリデンなどが例示されるが、これに限定さ
れるものではない。
【0051】以上、本発明にかかるポリイミドベルトの
製造方法について説明したが、本発明はこれらの実施の
態様のみに限定されるものではなく、その趣旨を逸脱し
ない範囲内で、当業者の知識に基づき、種々なる改良、
変更、修正を加えた態様で実施しうるものである。
【0052】
【実施例】次に、本発明のポリイミドベルトの製造方法
の実施例をより詳しく説明するが、本発明はこれら実施
例のみによって限定されるものではない。
【0053】(実施例)攪拌翼がついた容器に、ジメチ
ルホルムアミド(DMF)820gを入れ、窒素気流下
4、4’−ジアミノジフェニルエーテル86.2gを溶
解し、これにピロメリット酸二無水物を93.8gを少
量ずつ加え、よく攪拌した。系の粘度が約300Pa・
secになったところで攪拌を停止し、ポリアミック酸
のDMF溶液を得た。次に金属フィラーTM−200
(大塚化学株式会社製)60gとDMF300gを別の
容器に入れ、よく攪拌し、さらに超音波分散機にかける
ことで分散液中の金属フィラーを均一に分散させ分散液
Aを得た。また、さらに別の容器にカーボンブラック3
030B(三菱化学株式会社製)15gとDMF300
gを入れよく攪拌し、超音波分散機にかけて分散液Bを
得た。上記で得られたポリアミック酸溶液に対して、上
記で得られた分散液Aを270gと分散液Bを151.
2gを溶かし入れた。さらに、化学キュア剤としてイソ
キノリン25gを加えよく攪拌した。
【0054】得られた混合溶液を、長さ400mm、内
径82mmの円筒型ガラス型の内側に一様に塗布した。
次にガラス型の内径とのクリアランスを0.7mmに調
整された金型をガラス型の中を移動させることで、ガラ
ス型の内側に0.7mmの厚さを有するポリアミック酸
の塗布膜を形成せしめた。成分が、重量比で無水酢酸:
DMF=2:1である化学キュア剤の構成成分を含む液
を調整した。調整された液を入れた液槽中でガラス型を
回転させながら、型の下部を液中に漬け、塗布された樹
脂層が液と接触するようにした。
【0055】型の回転を継続し、15分経過した段階
で、塗布されたポリアミド酸塗布膜は自己支持性を得て
おり、厚さ約500μmであった。この半硬化したベル
ト状物は、ガラス型から容易に取り外すことができた。
このベルト状物を、外径80mmの多孔性金属ヒポラス
(神戸製鋼株式会社製)の円筒に挿入した。なお、この
円筒は内側から外側に向かって空気を放出させるための
空気導入口が設けられており、外周表面にはフッ素系の
剥離剤をスプレーしておいた。この円筒を100℃で1
0分、200℃で5分、300℃で5分、400℃で3
分加熱し、半硬化状態のベルト状物を完全にイミド化す
ると同時に残溶剤を揮発させた。続いて成形型を室温ま
で徐冷し、多孔性金属円筒から空気を放出せしめて、ベ
ルトを取り外し、膜厚60μmのポリイミドベルトを得
た。
【0056】本実施例において、塗布からベルト取り出
しまでの全工程所要時間は、50分であった。
【0057】
【比較例】塗布後、回転を維持しながら真空下におくこ
とにより自己支持性を発現させることを除いては、実施
例と同様の製法でポリイミドベルトを得た。塗布から取
り出しまでの全工程所要時間は7時間であった。
【0058】
【発明の効果】本発明に係るポリイミドベルトの製造法
は、以上説明したように、ポリアミック酸を主たる成分
とする有機溶媒溶液を成形型に塗布し、化学キュア剤の
構成成分と接触させることを特徴とするポリイミドベル
トの製造方法であって、本発明にかかる方法により塗布
されたポリアミック酸塗布膜は、短時間で自己支持性が
付与されることができる。従って、生産性を上げること
が可能である。さらに、半硬化状態のベルト状物を極め
て容易に取り外すことができるため、工程で破損が起こ
る可能性が低く歩留まりも向上し、複写機やレーザービ
ームプリンターなどの電子写真装置において、熱定着用
ベルト、中間転写ベルト等に好適に用いられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のポリイミドベルトの製造方法におい
て化学キュア剤の構成成分を接触させる工程の具体例の
1例の正面断面模式図である。
【図2】 本発明のポリイミドベルトの製造方法におい
て化学キュア剤の構成成分を接触させる工程の具体例の
他の例であり、(a)は、正面断面模式図、(b)は側
面断面図である。
【符号の説明】
10、20;化学キュア剤の構成成分を接触させる工程
の具体例 12;成形型 14;ポリアミック酸塗布膜 16;回転ロール 18;化学キュア剤の構成成分を含む液
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29L 29:00 B29L 29:00 Fターム(参考) 2H033 AA31 BA12 2H200 JC04 JC15 JC16 LC03 LC04 MA04 MA12 MA13 MA17 MA20 MB04 4F205 AA40 AB03 AG16 GA06 GA07 GB01 GC01 GC04 GE21 GF02 GF24 GF25 GN21 GN29 GW06 4J043 PA01 QB15 QB26 RA05 RA34 RA35 SA06 SB01 SB02 TA22 TB01 TB02 UA022 UA032 UA042 UA082 UA121 UA122 UA131 UA132 UA152 UA231 UA261 UA262 UA511 UA512 UB012 UB022 UB062 UB121 UB122 UB152 UB211 UB281 UB282 UB301 UB302 UB312 UB382 XA13 XA16 XA17 XA19 XB11 XB17 XB19 ZB60

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 化学キュア剤の存在下でイミド化を行う
    ポリイミドベルトの製造方法であって、ポリアミック酸
    を主成分とする有機溶媒溶液(以下、ポリアミック酸有
    機溶媒溶液とする。)を準備する工程、該溶液を柱状ま
    たは筒状の成形型の外面もしくは筒形状の成形型の内面
    に塗布し塗布膜を形成する工程、化学キュア剤の構成成
    分の少なくとも1種を塗布膜に接触させる工程、および
    該塗布膜を乾燥する工程を含む、ポリイミドベルトの製
    造方法。
  2. 【請求項2】 前記化学キュア剤の構成成分として、少
    なくとも無水酢酸および3級アミンを用いる、請求項1
    記載のポリイミドベルトの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記ポリアミック酸有機溶媒溶液を準備
    する工程において、ポリアミック酸有機溶媒溶液中に3
    級アミンを含有させ、かつ前記化学キュア剤の構成成分
    のうち少なくとも1種を塗布膜に接触させる工程におい
    て、少なくとも無水酢酸または無水酢酸を含む液を用い
    る、請求項1または請求項2記載のポリイミドベルトの
    製造方法。
  4. 【請求項4】 前記ポリアミック酸有機溶媒溶液を準備
    する工程において、前記ポリアミック酸有機溶媒溶液中
    に3級アミンと金属塩を含有させる、請求項3記載のポ
    リイミドベルトの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記金属塩が、金属塩化物、金属ヨウ化
    物、金属硝酸塩から選択される、請求項4記載のポリイ
    ミドベルトの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記化学キュア剤の構成成分を接触させ
    る工程が、少なくとも1種の化学キュア剤の構成成分を
    含む液中に、塗布膜をディップさせる工程である、請求
    項1乃至請求項5のいずれかに記載のポリイミドベルト
    の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記化学キュア剤の構成成分を接触させ
    る工程が、少なくとも1種の化学キュア剤の構成成分を
    含む液を、塗布膜に吹き付けまたは噴霧する工程であ
    る、請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のポリイミ
    ドベルトの製造方法。
  8. 【請求項8】 前記化学キュア剤の構成成分の少なくと
    も1種を塗布膜に接触させる工程が、ポリアミック酸を
    溶解しうる溶媒を接触させる工程を含む、請求項1乃至
    請求項7のいずれかに記載のポリイミドベルトの製造方
    法。
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