JP2002274674A - 枚葉装置 - Google Patents

枚葉装置

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JP2002274674A
JP2002274674A JP2001072488A JP2001072488A JP2002274674A JP 2002274674 A JP2002274674 A JP 2002274674A JP 2001072488 A JP2001072488 A JP 2001072488A JP 2001072488 A JP2001072488 A JP 2001072488A JP 2002274674 A JP2002274674 A JP 2002274674A
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JP
Japan
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plate
suction
sheet
photopolymer plate
suction cup
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Application number
JP2001072488A
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English (en)
Inventor
Tsukasa Ono
司 小野
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 配管等を無くした簡単な構成で安定、かつ精
度の高い吸着力を得る。 【解決手段】 吸着開口とは反対側の開口は栓308に
よって閉塞され、フォトポリマー版102と密着するこ
とで、密閉空間310ができ、さらにフォトポリマー版
102に押し続けると、吸盤部300が弾性変形して押
し潰され、密閉空間の容積が小さくなって圧力が高くな
り、吸着開口310から密閉空間内の気体が漏出する。
押し潰した状態から変形復帰すると漏出した空気の体積
分密閉空間310の圧力が周囲の大気圧よりも低くなる
ため、吸着力が生まれ、フォトポリマー版102を吸着
することができる。また、ポンプによる吸引が不要のた
め、配管そのものをなくすことができ、コストダウンを
図ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、交互に積層された
相対的に肉厚寸法が厚い板状部材と薄いシート材を1枚
ずつ取り出す枚葉装置に係り、特に、印刷版等の板状部
材と版面(表面)保護用のシート材としての合紙とが交
互に積層された状態で、板状部材及び合紙を1枚ずつ取
り出す枚葉装置に関する。
【0002】
【従来の技術】支持体上に感光層(例えば、光重合層)
が設けられたフォトポリマー版等の印刷版を用い、この
印刷版の感光層(光重合層)に直接レーザビーム等で画
像を記録する技術が開発されてきている(印刷版自動露
光装置)。このような技術では、印刷版への迅速な画像
記録が可能となっている。
【0003】印刷版への画像記録の技術を用いる印刷版
自動露光装置では、多数枚の印刷版を積層して収容して
いるマガジンが装填されるようにし、このマガジンから
印刷版を1枚ずつ取り出して露光部へ送り込むことがで
きるように提案されている。
【0004】ところで、印刷版は、版面保護のために合
紙を介在させて重ねられるときがある。すなわち印刷版
と合紙とを交互に重ねることにより、感光層が隣接する
印刷版の支持体等に接触することにり擦り傷等が生じる
のを防止している。
【0005】一方、枚葉装置では、マガジン内の最上層
の印刷版を吸盤によって吸着して1枚ずつ取り出す。こ
のとき、枚葉装置では、まず、最上層の印刷版を覆う合
紙を吸盤によって吸着して取り出した後、最上層の印刷
版を吸盤によって吸着して取り出すようになる。
【0006】上記吸盤による吸着には、吸盤と最上層面
とで形成される密閉空間に対して真空ポンプを駆動して
この密閉空間内の気体を取り除くことで負圧としたり、
コンプレッサとエジェクタシステムを用いて吸着力を得
る構成となっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記真
空ポンプやコンプレッサ等を用いたシステムでは、配管
構造が複雑となり、また、塵埃等の吸い込み等に起因す
る吸着力低減を未然に防止するためのメンテナンス作業
が煩雑となる。
【0008】また、長い配管等によるロス分を考慮し
て、末端、すなわち吸盤での吸着力の精度よい制御が困
難であるため、吸着力にむらが生じ、合紙と印刷版を交
互に重ねてある上記構成の場合、合紙と印刷版とが互い
に密着し、合紙を吸盤で吸着した時に、次の印刷版も一
緒に吸盤に吸着されるなどして合紙と同時に持ち上げら
れてしまうなどの問題が生じる。
【0009】本発明は上記事実を考慮し、配管等を無く
した簡単な構成で安定、かつ精度の高い吸着力を得るこ
とができる枚葉装置を得ることが目的である。
【0010】また、上記目的に加え、印刷版等の比較的
肉厚寸法の厚い板状部材の間に合紙等のように板状部材
より剛性が低いかあるいは比較的肉厚寸法の薄い、軽い
シート材が介在されて積層されているときに、板状部材
とシート材のそれぞれを1枚ずつ確実に取り出すことが
できる枚葉装置を得ることが目的である。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、交互に積層された相対的に肉厚寸法が厚い板状部材
と薄いシート材を1枚ずつ取り出す枚葉装置であって、
前記板状部材又はシート材の内の最上層面に当接するこ
とで、所定の容積の密閉空間が形成されると共に、この
密閉空間の容積を変化させ、密閉直後の圧力を減少させ
ることで、前記板状部材又はシート材を吸着する吸着手
段を有している。
【0012】請求項1に記載の発明によれば、板状部材
又はシート材が積層されているときの最上層面に当接し
た状態で、密閉空間の容積を変化させることで、この密
閉空間内の気体の一部又は全部を排除し、密閉直後の圧
力を減少させる。これにより、圧力差によって板状部材
又はシート材を吸着することができる。
【0013】このように密閉空間の容積変化によって減
圧しているため、配管がほとんど不要であり、配管ロス
を考慮する必要がないため、精度の高い圧力に設定する
ことが可能となる。この結果、最上層がシート材であっ
た場合等、第2層の板状部材まで同時に吸着するような
不具合が生じることがない。
【0014】請求項2に記載の発明は、前記請求項1に
記載の発明において、前記吸着手段が、弾性変形する部
材で形成された吸盤で構成され、前記容積の変化が、こ
の吸盤を最上層面へ所定の圧力で押し付けることによる
弾性変形及び変形復帰であることを特徴としている。
【0015】請求項2に記載の発明によれば、吸着手段
として吸盤を適用しており、この吸盤を弾性変形、次い
で変形復帰の動作をさせることで、容積変化を実現して
いる。
【0016】請求項3に記載の発明は、前記請求項2に
記載の発明において、前記吸着手段が、前記最上層面と
当接する吸盤と、この吸盤の基部側に設けられた管路連
と連通され、容積を拡縮可能なピストンと、を有するこ
とを特徴としている。
【0017】請求項3に記載の発明によれば、吸着手段
として吸盤を適用し、この吸盤の底部等に注射器のよう
なピストン運動が可能な部材を取り付ける。ここで、密
閉空間が形成された時点で、ピストンを作動して、容積
を大きくすることで密閉空間の圧力が減少する。
【0018】請求項4に記載の発明は、前記請求項1乃
至請求項3の何れか1項記載の発明において、前記吸着
手段が前記比較的肉厚寸法が厚い板状部材を吸着対象と
しており、前記シート材を積層状態から引き離す離脱手
段をさらに有することを特徴としている。
【0019】請求項4に記載の発明によれば、吸着手段
を板状部材専用とし、別途シート材の吸着用としえり離
脱手段を設ける。これにより、吸着手段は板状部材を吸
着するのに最適な吸着力を設定すればよく、2層以上を
同時に吸着するような不具合を解消することができる。
【0020】請求項5に記載の発明は、前記請求項4に
記載の発明において、前記離脱手段が、前記シート材の
表面近傍の空気を吸引することで、この空気の流動によ
ってシート材を積層状態から引き離す吸引ファンである
ことを特徴としている。
【0021】請求項5に記載の発明によれば、離脱手段
としては比較的薄いシート材を対象としてるため、吸着
手段の吸着力に対して小さい吸着力があればよい。底
で、吸引ファンを設置することで、シート材に直接当接
しなくても、周囲の気体の吸引ファンへの導入に案内さ
れてシート材を吸着することができる。
【0022】請求項6に記載の発明は、前記請求項4に
記載の発明において、前記離脱手段が、シート材を接触
することで粘着力で積層状態から引き離す粘着手段であ
ることを特徴としている。
【0023】請求項6に記載の発明によれば、離脱手段
として、粘着力で積層状態から引き離す粘着手段を適用
する。この場合、粘着によりシート材に皺がよることも
あるが、シート材が板状部材の単なる保護部材であり、
引き離した後は廃棄することになっているような場合に
最適である。
【0024】請求項7に記載の発明は、前記請求項4に
記載の発明において、前記離脱手段が、前記シート材を
摘み上げることで積層状態から引き離すピックアップ手
段であることを特徴としている。
【0025】請求項7に記載の発明によれば、離脱手段
として、一対の棒状の先端につまむようにして積層状態
から引き離す。この場合、粘着によりシート材に皺がよ
ることもあるが、シート材が板状部材の単なる保護部材
であり、引き離した後は廃棄することになっているよう
な場合に最適である。
【0026】請求項8に記載の発明は、前記請求項6又
は請求項7の何れか1項記載の発明において、前記吸着
手段と前記離脱手段とが、それぞれ前記最上層へ向けて
移動する方向の主軸が一致していることを特徴としてい
る。
【0027】請求項8に記載の発明によれば、離脱手段
として粘着手段或いはピックアップ手段を適用した場
合、最上層へ向けての移動が伴う。一方、吸着手段も最
上層へ向けての移動が必要である。そこで、両者の移動
する方向の主軸を一致させることで、コンパクト化を図
ることができる。
【0028】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)図1には、
第1の実施の形態に係るフォトポリマー版の自動露光装
置100が示されている。
【0029】自動露光装置100は、台車200に搭載
されたフォトポリマー版102(図2参照)を収容する
版収容部104及び版収容部104に収容されたフォト
ポリマー版102を持ち出す枚葉部106と、フォトポ
リマー版102を位置決め保持する定盤110と、本発
明の枚葉装置としての枚葉部106によって取出したフ
ォトポリマー版102を定盤110へ送る給版部108
と、定盤110に位置決めされたフォトポリマー版10
2へ画像を記録する露光部112と、で構成されてい
る。
【0030】なお、この自動露光装置100の下流側に
は、バッファ部114を介して自動現像装置116が設
定可能であり、給版、露光、現像を全て自動で処理する
ことも可能となっている。
【0031】図2に示される如く、版収容部104に
は、複数枚のフォトポリマー版102が立てかけられた
台車200が収容可能となっている。
【0032】版収容部104は、路面よりも高い位置に
床部104Aを形成しており、台車200は、路面から
この床部104Aへと乗り上げられる構造となってい
る。すなわち、路面に対してはキャスタ120を介して
支持されており、このキャスタ120は、台車200に
対して突出位置(図2の想像線位置)及び収容位置(図
2の実線位置)に移動可能となっている。
【0033】版収容部104への収容動作に応じてこの
キャスタ120が上方にたたまれるように収容位置へ移
動すると同時に補助ローラ122が床部104Aに対応
し、その後の台車200は、床部104Aに対してこの
補助ローラ122を介して支持される構造となってい
る。
【0034】台車200には、集積部206が設けられ
ており、この集積部206にマガジン208が所定角度
で立て掛けられて装填される。マガジン208には、予
め多数枚(例えば数十枚)のフォトポリマー版102が
積層されて収容されており、台車200を版収容部10
4に装填することにより、フォトポリマー版102が版
収容部104に装填される。
【0035】図3に示されるように、フォトポリマー版
102のそれぞれは、1枚毎に表面(光重合層によって
形成された感光層側の面)が合紙118によって覆われ
て保護されている。これにより、マガジン208には、
フォトポリマー版102と合紙118が交互に積層され
た状態となっている。なお、図1及び図2に示されるよ
うに、マガジン208には、シャッター210が設けら
れており、暗室以外においてこのシャッター210を閉
状態としておくことにより、フォトポリマー版102の
不必要な感光を防止している。
【0036】フォトポリマー版102は、台車200を
版収容部104に装填することにより所定角度で傾斜さ
れた状態で枚葉部106に対向される。なお、マガジン
208のシャッター210は、台車200を版収容部1
04に装填して、版収容部104を遮光状態とすること
により開放され、マガジン208からのフォトポリマー
版102の取り出しが可能となる。
【0037】版収容部104の上方に設けられている枚
葉部106は、吸盤124を備えており、この吸盤12
4によって合紙118とフォトポリマー版102の上端
部の所定の位置を吸着し、合紙118とフォトポリマー
版102を順にマガジン208から取り出し、給版部1
08へ送り出す。
【0038】給版部108は、大きく分けて、前記枚葉
部106からフォトポリマー版102又は合紙118を
受け取って搬送する共用搬送部128と、フォトポリマ
ー版102を受けとって定盤110へ送り出すためのフ
ォトポリマー版搬送部130と、合紙118を受けとっ
て台車200に設けられている合紙収容箱132へ送り
出す合紙搬送部134と、前記共用搬送部128から前
記フォトポリマー版搬送部130又は合紙搬送部134
の何れかへの搬送部へ切替え動作によって案内する切替
搬送部136と、で構成されている。
【0039】すなわち、給版部108は、フォトポリマ
ー版102と合紙118とが交互に積層されているた
め、枚葉部106において吸着する毎に、切替搬送部1
36が切替わり、それぞれの所定方向へ搬送する構造と
なっている。
【0040】図2に示される如く、共用搬送部128
は、ローラ128Aがローラ128Bから離間(図2で
破線で示す)しており、枚葉部106によってフォトポ
リマー版102または合紙118が取出されると、ロー
ラ128Aがローラ128Bへ向けて移動し(図2で実
線で示す)、持ち出されたフォトポリマー版102また
は合紙118の先端部を挟持して切替搬送部136へ送
る。切替搬送部136は、マガジン208から合紙11
8が持ち出されるときに、合紙116を合紙搬送部13
4へ向けて搬送するように搬送路を切替える(図2で破
線で示す)。
【0041】台車200には、合紙収容箱132が設け
られており、枚葉部106によってマガジン208から
取り出される合紙118は、合紙搬送部134によって
台車200に設けられた合紙収容箱132へ案内され
る。
【0042】一方、マガジン208からフォトポリマー
版102を取出すときには、切替搬送部136がフォト
ポリマー版102をフォトポリマー版搬送部130へ案
内するように搬送路を切替える(図2で実線で示す)。
これにより、マガジン208から取り出されたフォトポ
リマー版102は、フォトポリマー版搬送部130によ
って略水平搬送状態で定盤110(図1参照)へ送り出
される。
【0043】図1に示されるように、定盤110の上面
高さは、フォトポリマー版搬送部130による水平搬送
高さよりも低い位置となっており、かつ搬送方向におい
て若干の間隔を持っている。このため、フォトポリマー
版搬送部130から送り出されるフォトポリマー版10
2は、先端が若干垂れ下がった状態で定盤110上に着
地し、搬送方向後端部は、定盤110よりも手前側に位
置することになる。この手前側には、定盤110に対し
て接近離反可能な移動体152が設けられている。
【0044】移動体152は、仮支持プレート、押圧プ
レート、パンチャー等を備えており(何れも図示省
略)、定盤110に送り込まれたフォトポリマー版10
2は、このうちの仮支持プレートによって垂れ下がりが
防止される。
【0045】また、移動体152に設けられている図示
しない押圧プレートは、フォトポリマー版102の後端
部を押圧することで、フォトポリマー版102の斜行を
解消して、所定の搬送方向基準位置まで送り出す。この
基準位置は、フォトポリマー版102の搬送方向後端部
が定盤110から若干はみ出した状態としている。
【0046】この基準位置では、フォトポリマー版10
2の搬送方向後端部両角部を含む複数の位置に図示しな
いセンサが設けられ、これらのセンサでフォトポリマー
版102の搬送方向後端部を検出することによって押圧
プレートによる押圧を停止させている。また、これらの
センサはフォトポリマー版102の搬送幅方向の位置検
出にも適用されている。すなわち、定盤110が搬送幅
方向に移動することで、フォトポリマー版102の角部
とセンサとを一致させ、これをフォトポリマー版102
の初期位置として登録するようになっている。
【0047】また、初期位置に移動されたフォトポリマ
ー版102の位置は、露光部112での走査露光開始位
置と相対位置が決められており、フォトポリマー版10
2はこの状態で定盤110に設けられた図示しない吸引
溝に供給する負圧によって吸着保持される。定盤110
上に吸着保持されたフォトポリマー版102には、前記
移動体152に設けられたパンチャーによりパンチ孔が
設けられる。
【0048】また、定盤110は、フォトポリマー版搬
送部130からのフォトポリマー版102を受け取る第
1の位置(図1の実線位置参照)と、露光部112に収
容される第2の位置(図1の想像線位置参照)との間を
等速度で往復移動可能(位置決めのための搬送幅方向移
動と共通)となっている。
【0049】露光部112には、前記定盤110の搬送
路よりも上方に走査ユニット164が設けられ、画像信
号応じて点灯制御されるレーザビームが主走査(定盤1
10の搬送方向と直交する方向)される構成となってい
る。一方、定盤110の往路搬送は副走査移動となり、
この結果、定盤110上のフォトポリマー版102に
は、露光部112への往路搬送時に画像が記録され、復
路搬送によって、元の位置に戻されることになる。な
お、元の位置に戻った定盤110上のフォトポリマー版
102は、吸着保持が解除される。
【0050】画像が記録され、元の位置に戻った定盤1
10に対応し、フォトポリマー版搬送部130によるフ
ォトポリマー版102の搬送方向後端部側に待機してい
た排出機構部166が定盤110の上方を通過してフォ
トポリマー版102の搬送方向前端部へと移動する。
【0051】排出機構部166には、フォトポリマー版
102の搬送方向後端部を支持するフック部166Aが
形成されており、前記定盤110からはみ出したフォト
ポリマー版102の後端部を移動体152に設けられた
仮支持プレートにより持ち上げ、かつ排出機構部166
をフォトポリマー版102の搬送方向へ移動させること
により、フォトポリマー版102は、フック部166A
に引っ掛けられて排出機構部166の移動に伴って、定
盤110の下流側へ搬送されていく。この下流側には、
バッファ部114が設けられ、さらに自動現像装置11
6が設けられており、フォトポリマー版102は、排出
機構部166による排出速度と自動現像装置116での
搬送速度との差をバッファ部114で吸収されながら円
滑に送り出されていく。
【0052】ところで、図3乃至図5には、本発明を適
用した枚葉部106を示している。第1の実施の形態で
は、板状部材として印刷版の一種であるフォトポリマー
版102を用い、シート材として合紙118を用いてお
り、フォトポリマー版102と合紙118を交互に重ね
てマガジン208に収容しており、前記した如く枚葉部
106は、マガジン208から合紙118とフォトポリ
マー版102を取り出して給版部108へ送り込む。な
お、図4及び図5では、共用搬送部128〜フォトポリ
マー版搬送部130の間でのフォトポリマー版102の
搬送方向と直交するフォトポリマー版102の幅方向
(図3の紙面表裏方向)を矢印W方向として示してい
る。
【0053】図3に示されるように、枚葉部106に
は、一対の側板20(図3では一方のみを図示)の上部
(図3の紙面上方側)には、シャフト22が掛け渡され
ている。シャフト22の両端(それぞれの側板20側)
には、スプロケット24が取り付けられている。また、
側板20には、シャフト22のマガジン208側にスプ
ロケット26が取り付けられており、スプロケット2
4、26の間にチェーン28が巻き掛けられている。
【0054】また、側板20の一方には、昇降手段とし
て昇降モータ30が取付けられており、この昇降モータ
30の駆動軸30Aに取付けられているギア32が、シ
ャフト22に取付けられているギア34と噛合ってい
る。これにより、昇降モータ30が駆動するとスプロケ
ット24、26が回転され、チェーン28が、スプロケ
ット24、26の間でマガジン208に積層されている
フォトポリマー版102の表面に対して略垂直方向へ移
動される。
【0055】一方、側板20の間には、吸盤フレーム3
6が配置されている。この吸盤フレーム36は、ブラケ
ット38を介してチェーン28に連結されている。ま
た、側板20のそれぞれには、互いに対向する面にガイ
ドレール40が取り付けられている。
【0056】吸盤フレーム36には、側板20のそれぞ
れに対向して側ベース42が設けられている。この側ベ
ース42には、ガイドレール40に対向してスライダ4
4が取り付けられている。スライダ44には、ガイドレ
ール40を挟む複数のコマ46が取り付けられている。
これにより、昇降モータ30が駆動すると、吸盤フレー
ム36がガイドレール40に沿って移動し、マガジン2
08のフォトポリマー版102に対して略垂直に昇降さ
れる。
【0057】吸盤フレーム36には、マガジン208に
対向して支持ベース48が設けられている。この支持ベ
ース48には、フォトポリマー版102の幅方向に沿っ
て3本のシャフト50、52、54が掛け渡されてい
る。
【0058】図4に示される如く、シャフト50、52
の間には、ブラケット56が掛け渡されて取付けられて
おり、また、シャフト50、52、54の間には、ブラ
ケット58が取付けられている。なお、ブラケット5
6、58は、例えば下面側に設けられている図示しない
スライドブロックにシャフト50、52またはシャフト
50、52、54が挿通されて取付けられている。
【0059】ブラケット56は、マガジン208に収容
されているフォトポリマー版102の幅方向の中間部に
対向しており、ブラケット58はフォトポリマー版10
2の幅方向の両端部に対向している。なお、ブラケット
56は、シャフト50、52の中間部の所定の位置に固
定されており、ブラケット58は、シャフト50〜54
の両端部に配置され、マガジン208に収容されている
フォトポリマー版102のサイズに合わせてブラケット
56への接離方向へ移動可能となっている(図示省
略)。
【0060】ブラケット56の下方には、ファンベース
60が配置され、ブラケット58の下方には、ファンベ
ース62が配置されている。ファンベース60、62
は、複数のシャフト64によってブラケット56、58
にそれぞれ連結されて支持されている。図5に示される
ように、ファンベース60、62のそれぞれは、下面が
マガジン208に収容されているフォトポリマー版10
2の表面に対して平行に、かつ直線状に配置されてい
る。
【0061】図4及び図5に示される如く、ファンベー
ス60には、フォトポリマー版102の幅方向に沿って
複数(第1の実施の形態では一例として3個)の吸引フ
ァン126が取り付けられており、また、ファンベース
62には、1個の吸引ファン126が取り付けられてい
る。吸引ファン126は、中央部に通気用の開口部が設
けられており図示しないファンモータが駆動することに
よりファンベース60、62のマガジン206側の空気
を吸引して上方へ吹出すようになっている。
【0062】枚葉部106では、マガジン208から合
紙118を取出すときに、吸引ファン126を作動させ
て、吸引ファン126の吸引力によって合紙118を浮
き上がらせるようにしている。
【0063】図4に示されるように、ブラケット56に
は、ファンベース60を挟んだ両側に吸盤124が取り
付けられており、ブラケット58には、フォトポリマー
版102の幅方向に沿った外側に吸盤124が取り付け
られている。図4及び図5に示される如く、それぞれの
吸盤124は、吸引ファン126に接近して配置されて
いる。
【0064】図6には、吸盤124の詳細構造が示され
ている。
【0065】吸盤124は、吸着面開口から蛇腹状に形
成された弾性部材で形成された吸盤部300と、この吸
盤部300をブラケット58(図4参照)で支持するた
めの支持シャフト302と、で構成されている。
【0066】また、吸盤124は、この吸盤部300の
先端である吸着開口304はファンベース60(62)
の下面(フォトポリマー版102側の面)よりわずか
(図6(A)の寸法d参照)に突出し、先端がフォトポ
リマー版102に当接したときに、つぶれが生じ易い形
状となっている。吸盤124は、フォトポリマー版10
2に当接したときにつぶれが生じ易いことにより、フォ
トポリマー版102を確実に吸着して保持可能となって
いる。
【0067】これを詳細に説明すると、吸盤部300の
吸着開口とは反対側の開口306と連通する支持シャフ
トの開口は栓308によって閉塞されている。このた
め、吸着開口304がフォトポリマー版102の表面
(最上層面)に接触することで、吸盤300内の空間が
密閉空間310となる。
【0068】このときの密閉空間310の圧力は、周囲
の大気圧と同一であるが、吸盤部300をさらにフォト
ポリマー版102に押し続けると、吸盤部300が弾性
変形して押し潰される。この弾性変形により密閉空間の
容積は小さくなるため密閉空間内の圧力が高くなり、吸
着開口310から密閉空間内の気体(空気)が漏出する
ことになる(図6(B)の幅広矢印A参照)。
【0069】一方、吸盤部300は、押し潰した状態か
ら変形復帰すると漏出した空気の体積分密閉空間310
の圧力が周囲の大気圧よりも低くなるため、吸着力が生
まれる。この吸着力を利用してフォトポリマー版102
を吸着することができる。
【0070】枚葉部106では、昇降モータ40の作動
によって吸盤124及び吸引ファン126が一体でマガ
ジン208に収容されているフォトポリマー版102
(または合紙118)に対して昇降させ、マガジン20
8に収容しているフォトポリマー版102の上端部を吸
盤124によって吸着して持ち上げ、或いは合紙118
の上端部を吸引ファン126によって持ち上げる。
【0071】図4に示されるように、マガジン206に
は、フォトポリマー版102の幅方向の両端部に対向し
てさばき板66が取り付けられており、吸盤124にフ
ォトポリマー版102を吸着して持ち上げたときに、フ
ォトポリマー版102の幅方向の端部がさばき板66に
当接して湾曲することにより、吸盤124によって吸着
したフォトポリマー版102から下側の合紙118を確
実に分離して、最上層のフォトポリマー版102のみが
持ち上がるようにしている。
【0072】また、マガジン208には、合紙118の
上端部に対向して合紙抑え68が取付けられている。こ
の合紙抑え68は、マガジン206を傾斜させて台車2
00に搭載したときに、最上層の合紙118に当接し
て、腰の弱い合紙118が捲れて落ちるのを防止するよ
うにしている。
【0073】一方、図3に示される如く、吸盤フレーム
36には、接触センサ70が取り付けられている。この
接触センサ70は、例えば、フォトポリマー版102の
幅方向の中間部(ブラケット56の近傍)に配置され、
シャフト54に取付けられているブロック72からマガ
ジン208へ向けて突設されている。この接触センサ7
0は、吸盤124及び吸引ファン126が所定位置に下
りたときに、フォトポリマー版102又は合紙126に
接触してオンする。
【0074】また、吸盤フレーム36には、版/合紙判
別センサ72が設けられている。この版/合紙判別セン
サ72は、例えば反射型フォトセンサを用い、投光部か
ら照射してフォトポリマー版102又は合紙118によ
って反射した光を受光部で受光する。このとき、フォト
ポリマー版102と合紙118の反射率の差から受光量
が変化することから、最上層がフォトポリマー版102
であるか合紙118であるかを判別可能となっている。
【0075】以下に第1の実施の形態の作用を説明す
る。
【0076】自動露光装置100では、フォトポリマー
版102を収容しているマガジン208を搭載している
台車200が版収容部104に装填された状態で、フォ
トポリマー版102への画像露光が指示されると、フォ
トポリマー版102の取出しを行う。
【0077】まず、マガジン208内の最上層が合紙1
18であるか否かを確認し、最上層が合紙118である
と判断されることにより、合紙118の取出しを行う。
このときの最上層が合紙118であるか否かは、版/合
紙判別センサ72を用いて判断する。
【0078】なお、合紙118の取出しを行うときに
は、共用搬送部128から合紙搬送部134へ合紙11
8を搬送するように切替搬送部136で搬送路の切替え
が行われる。
【0079】次に、昇降モータ40を作動させて吸盤フ
レーム36を所定量下降(マガジン208へ向けて移
動)する。これにより、吸引ファン126が取付けられ
ているファンベース60、62と共に吸盤124が合紙
118へ向けて移動する。
【0080】この状態では、ファンベース60、62が
合紙118から僅かに離間している状態となる。
【0081】ここで、吸引ファン126をオンし、最上
層の合紙118を吸引ファン126によって吸引する。
これにより、最上層の合紙118と次のフォトポリマー
版102の間の密着状態が解除され、合紙118をフォ
トポリマー版102から浮き上がらせる。
【0082】吸引ファン126によって合紙118を吸
着して保持すると、昇降モータ40を逆転駆動して吸盤
フレーム36を上昇させ、合紙118を共用搬送部12
8へ受け渡す。この合紙118の共用搬送部128への
受渡しは、吸盤フレーム36を所定の高さまで上昇さ
せ、持ち上げた合紙118の先端部をローラ128Aと
ローラ128Bによって挟持すると共に、吸盤124へ
の負圧の供給を解除する。これにより、合紙118がロ
ーラ128A、128Bに挟持された状態で吸盤124
による吸着を解除する。
【0083】共用搬送部128へ受け渡された合紙11
8は、マガジン208から引き出されながら共用搬送部
128から切替搬送部136を経て合紙搬送部134へ
送られ、合紙収容箱132に収容される。
【0084】なお、吸引ファン126によって合紙11
8が吸着されていないときにはリトライに設定し、再
度、吸盤フレーム36を下降させて、合紙118の取出
しを行う。
【0085】マガジン208からフォトポリマー版10
2を覆う合紙118を取出すと、続いてフォトポリマー
版102の取出しを行う。なお、マガジン208の最上
層がフォトポリマー版102であり、フォトポリマー版
102の取出しを行うときには、切替搬送部36が切替
えられ、共用搬送部128からフォトポリマー版搬送部
130への搬送路が形成される。
【0086】枚葉部106では、吸盤フレーム36の下
降を開始させる。これにより、吸盤124は、吸着開口
304がフォトポリマー版102の表面へ向けて下降移
動する。
【0087】接触センサ70によって吸盤124がフォ
トポリマー版102に当接した状態となったか否かを確
認し(図6(A)参照)、確認後、さらに下降を継続す
ると、吸盤部300が弾性変形する(図6(B)参
照)。この結果、周囲の大気と同一の圧力であった、密
閉空間内の圧力が上昇し、吸着開口304から密閉空間
310内の空気が漏出する。
【0088】次に、吸盤部300は、押し潰した状態か
ら上昇に転換する。この上昇により、吸盤部300の形
状が弾性変形状態から変形復帰すると、密閉空間内にお
いて漏出しきれなかった空気(0も含む)の圧力が周囲
の大気圧に比べて下がることになる。このように、漏出
した空気の体積分密閉空間の圧力が周囲の大気圧よりも
低くなるため、吸着力が生まれる。この吸着力を利用し
てフォトポリマー版102を吸着することができる。
【0089】上記の如く、フォトポリマー版102を吸
着した吸盤124をさらに上昇させ、フォトポリマー版
102の持ち上げを行う。
【0090】これにより、マガジン208に収容されて
いる最上層のフォトポリマー版102は、上端部が吸盤
124によって吸着されて持ち上げられる。このとき、
図5に示されるように、フォトポリマー版102の幅方
向の両端部は、マガジン208に設けているさばき板6
6によって湾曲され、次のフォトポリマー版102は勿
論、持ち上げられたフォトポリマー版102の下側の合
紙118の分離が図られる。
【0091】このようにして、フォトポリマー版102
を取出して所定高さまで持ち上げると、このフォトポリ
マー版102を共用搬送部128へ受渡す。この場合、
共用搬送部128による搬送力が、吸盤124による吸
着力よりもはるかに大きいため、吸盤124は自然にフ
ォトポリマー版102から離脱する。
【0092】これにより、吸盤124によって持ち上げ
られたフォトポリマー版102は、マガジン208から
引き出されながら、共用搬送部128、切替搬送部13
6及びフォトポリマー版搬送部130によって形成され
る搬送路に沿って定盤110へ向けて搬送される。
【0093】このようにして、フォトポリマー版102
を取出すと、フォトポリマー版102の取出しを終了す
るか否か、すなわち、所定枚数のフォトポリマー版10
2を取出したか否かを確認し、フォトポリマー版102
の取出しを継続するときには、ステップ302へ移行し
て、次のフォトポリマー版102の取出しのための合紙
118の取出しを行う。
【0094】このように、枚葉部106では、版収容部
104に装填されたマガジン208から合紙118とフ
ォトポリマー版102を交互に、それぞれ確実に取出し
て、版搬送部108へ送り出す。
【0095】なお、第1の実施の形態では、板状部材と
してフォトポリマー版102を用いて説明したが、フォ
トポリマー版102に限らずPS版(Pre-Sensitized P
late)等と呼ばれる種々の印刷版の枚葉に適用すること
ができる。
【0096】また、本発明は、フォトポリマー版等の印
刷版に限らず種々の板状部材と合紙118などのように
板状部材より剛性が低く撓み易いか軽いシート材とを重
ねて積層しているときの、板状部材とシート材とを取出
すときの枚葉に適用することができる。
【0097】また、第1の実施の形態では、吸盤124
における吸盤部300をフォトポリマー版102に押し
つけることで、密閉空間310内の空気を吸着開口30
4から漏出させるようにしたが、図7に示される如く、
パイプ状の支持シャフト302の開口に短尺の配管31
2を接続し、その中間部に電磁弁316を取り付け、吸
盤部300を押し付けるときは電磁弁314の弁体を開
放位置とし、押し付け後に閉塞位置とするようにして密
閉空間310内の空気を排出するようにしてもよい。 (第2の実施の形態「吸盤の変形例」)以下に本発明の
第2の実施の形態について説明する。なお、この第2の
実施の形態の特徴は、前記第1の実施の形態における枚
葉部106における吸盤124の変形例であるため、そ
の他の構成部分については、同一の符号を付してその構
成の説明を省略する。
【0098】図8に示される如く、吸盤124における
吸盤部300と支持シャフト302との間には、ピスト
ン構造のシリンダ装置316が設けられている。シリン
ダ装置316は、円筒状のシリンダ本体318とこのシ
リンダ本体318に収容されたピストン部320とで構
成されており、ピストン部320がシリンダ本体318
の軸線方向に往復移動可能とされている。このピストン
部320の往復移動は、図示しないカム機構等により行
われるようになっている。
【0099】ピストン部320の先端部には、弁体32
1が取り付けられ、この弁体321の外周は、ピストン
部320の内周面に緊密に接触している。このため、弁
体321を境に気体(空気)の流通が阻止される空気室
322が設けられる。
【0100】シリンダ本体318の先端部には、細径の
連通口324が設けられ、前記吸盤部300の密閉空間
310と連通されている。
【0101】ここで、ピストン部320は、初期状態で
は、図8の最下端位置とされており、弁体321によっ
て仕切られたシリンダ本体318内の空気室322の容
積が最も小さくなっている。
【0102】この状態で吸盤部300の吸着開口304
がフォトポリマー版102の表面に密着すると、ピスト
ン部320が図示しないカム機構により上昇を開始す
る。この上昇により空気室322の容積が拡大される
が、吸盤部300の吸着開口304がフォトポリマー版
102の表面によって閉塞されているため、この空気室
322の空気量は変わらない。従って、吸盤部300の
密閉空間310とシリンダ本体318の空気室322と
の空間の圧力が大気圧よりも小さくなり、フォトポリマ
ー版102を吸着することができる。 (第3の実施の形態「吸引ファンの変形例」)以下に本
発明の第3の実施の形態を説明する。この第3の実施の
形態では、上記第1の実施の形態及び第2の実施の形態
において、合紙118を積層状態から引き離す手段とし
て、図6等に示すように吸引ファン126に代わる変形
例を示す。
【0103】図9に示される如く、吸盤124のそれぞ
れ、或いは一部に吸盤部300を覆うように傘状に開い
た弾性変形可能な湾曲部材326を設け、この湾曲部材
326の開口端面に粘着部328を設け、この粘着部3
28の粘着力によって合紙118を粘着することで、合
紙118を積層状態から引き離す構成としてもよい。こ
の場合、粘着部328の粘着剤としては、繰り返し粘
着、剥しが可能であることが好ましい。
【0104】また、図10に示される如く、第1の実施
の形態及び第2の実施の形態で適用した吸引ファン12
6に代えて、ピンセット状に2本の棒部材330を引張
コイルばね332等で吊り下げ支持し、この棒部材33
0を互いに接近離間可能とし、棒部材330が合紙11
8に到達した時点で互いに接近させ、つまみ上げる構造
としてもよい。この場合、棒部材330の先端には、摩
擦係数を大きくするゴム等の弾性部材を被せることが好
ましい。
【0105】さらに、図11に示される如く、第1の実
施の形態及び第2の実施の形態で適用した吸引ファン1
26に代えて、吸盤124の密閉空間310内に吸盤3
00よりも小さい形状のミニ吸盤334を配設し、この
ミニ吸盤334を合紙118を吸着する専用吸盤として
もよい。
【0106】ミニ吸盤334は、吸盤300の内周面か
らの薄膜材336によって吸盤300と同軸状に支持さ
れている。なお、薄膜材336は適宜個所に開口が設け
られており、この薄膜材366による空間の分離はな
い。また、ミニ吸盤334は、独自のミニ密閉空間33
8を有しており、密閉空間310と同一の働きをする。
【0107】これによれば、吸盤300は比較的重量の
重いフォトポリマー版102の吸着に適し、ミニ吸盤3
34は比較的軽量の合紙118の吸着に適すると共に、
それぞれの吸着時の動作を同一にすることができる。
【0108】以上説明したように、上記第1乃至第3の
実施の形態によれば、フォトポリマー版102や合紙1
18の積層状態からの引き離しのために、ポンプ等の吸
着手段を用いるような場合に、複雑な配管等が不要であ
るため、組付け作業が簡素化できる。また、特に従来
は、長い配管の場合に、配管によるロス等を考慮して吸
着力を設定しなければならず、重量に差のあるフォトポ
リマー版102と合紙118とを交互に吸着する際の制
御が複雑であると共に設定値を維持するためのメンテナ
ンス作業が煩雑であったが、それぞれの独立した積層状
態からの引き離し動作を行うため、吸着力等の設定か簡
単となり、メンテナンス作業を軽減することができる。
【0109】
【発明の効果】以上説明した如く本発明では、配管等を
無くした簡単な構成で安定、かつ精度の高い吸着力を得
ることができるという優れた効果を有する。
【0110】また、上記効果に加え、印刷版等の比較的
肉厚寸法の厚い板状部材の間に合紙等のように板状部材
より剛性が低いかあるいは比較的肉厚寸法の薄い、軽い
シート材が介在されて積層されているときに、板状部材
とシート材のそれぞれを1枚ずつ確実に取り出すことが
できるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に適用した自動露光装置を示
す概略構成図である。
【図2】本発明を適用した枚葉部が設けられている自動
露光装置の要部を示す概略構成図である。
【図3】本発明を適用した枚葉部の概略構成図である。
【図4】マガジンに収容されているフォトポリマー版と
合紙の表面に対する吸盤と吸引ファンの相対位置を示す
概略図である。
【図5】マガジンに収容されているフォトポリマー版に
対する吸盤と吸引ファンの相対位置を示す図4とは異な
る方向から見た概略図である。
【図6】吸盤と吸引ファンの拡大図である。
【図7】第1の実施の形態における密閉空間からの空気
漏出の変形例を示す吸盤の拡大図である。
【図8】第2の実施の形態における吸盤の第1の変形例
を示す拡大図である。
【図9】第3の実施の形態における合紙の積層状態から
の引き離し機構の第1の変形例を示す拡大図である。
【図10】第3の実施の形態における合紙の積層状態か
らの引き離し機構の第2の変形例を示す拡大図である。
【図11】第3の実施の形態における合紙の積層状態か
らの引き離し機構の第3の変形例を示す拡大図である。
【符号の説明】
30 昇降モータ(昇降手段) 36 吸盤フレーム 40 ガイドレール(昇降手段) 60、62 ファンベース 100 自動露光装置 102 フォトポリマー版(板状部材) 104 版収容部 106 枚葉部 112 露光部 118 合紙(シート材) 124 吸盤 126 吸引ファン(離脱手段) 200 台車 208 マガジン 300 吸盤部 302 支持シャフト 304 吸着開口 308 栓 310 密閉空間 312 配管 314 電磁弁 316 シリンダ装置 318 シリンダ本体(管路) 320 ピストン部(ピストン) 321 弁体 322 空気室 326 湾曲部材(離脱手段、粘着手段) 328 粘着部(離脱手段、粘着手段) 330 棒部材(離脱手段、ピックアップ手段) 332 引張コイルばね 334 ミニ吸盤(離脱手段) 338 ミニ密閉空間

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交互に積層された相対的に肉厚寸法が厚
    い板状部材と薄いシート材を1枚ずつ取り出す枚葉装置
    であって、 前記板状部材又はシート材の内の最上層面に当接するこ
    とで、所定の容積の密閉空間が形成されると共に、この
    密閉空間の容積を変化させ、密閉直後の圧力を減少させ
    ることで、前記板状部材を吸着する吸着手段を有する枚
    葉装置。
  2. 【請求項2】 前記吸着手段が、弾性変形する部材で形
    成された吸盤で構成され、前記容積の変化が、この吸盤
    を最上層面へ所定の圧力で押し付けることによる弾性変
    形及び変形復帰であることを特徴とする請求項1記載の
    枚葉装置。
  3. 【請求項3】 前記吸着手段が、前記最上層面と当接す
    る吸盤と、この吸盤の基部側に設けられた管路と連通さ
    れ、容積を拡縮可能なピストンと、を有することを特徴
    とする請求項1記載の枚葉装置。
  4. 【請求項4】 前記吸着手段が前記比較的肉厚寸法が厚
    い板状部材を吸着対象としており、 前記シート材を積層状態から引き離す離脱手段をさらに
    有することを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか
    1項記載の枚葉装置。
  5. 【請求項5】 前記離脱手段が、前記シート材の表面近
    傍の空気を吸引することで、この空気の流動によってシ
    ート材を積層状態から引き離す吸引ファンであることを
    特徴とする請求項4記載の枚葉装置。
  6. 【請求項6】 前記離脱手段が、シート材を接触するこ
    とで粘着力で積層状態から引き離す粘着手段であること
    を特徴とする請求項4記載の枚葉装置。
  7. 【請求項7】 前記離脱手段が、前記シート材を摘み上
    げることで積層状態から引き離すピックアップ手段であ
    ることを特徴とする請求項4記載の枚葉装置。
  8. 【請求項8】 前記吸着手段と前記離脱手段とが、それ
    ぞれ前記最上層へ向けて移動する方向の主軸が一致して
    いることを特徴とする請求項4乃至請求項7の何れか1
    項記載の枚葉装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN104860090A (zh) * 2014-02-21 2015-08-26 海德堡印刷机械股份公司 设有可气动地控制的吸盘的升降式抽吸器

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