JP2000118714A - 移載装置 - Google Patents

移載装置

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JP2000118714A
JP2000118714A JP10284652A JP28465298A JP2000118714A JP 2000118714 A JP2000118714 A JP 2000118714A JP 10284652 A JP10284652 A JP 10284652A JP 28465298 A JP28465298 A JP 28465298A JP 2000118714 A JP2000118714 A JP 2000118714A
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sheet
suction
stacking
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transfer device
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JP10284652A
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English (en)
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Yoshio Furuhashi
善男 古橋
Riyouji Namiki
良児 並木
Tetsuo Kuroda
哲郎 黒田
Sakuhiro Sakane
作裕 坂根
Hayato Doi
隼人 土井
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Hitachi Zosen Corp
Original Assignee
Hitachi Zosen Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 薄肉シート・フィルムから厚肉シートまでの
広範囲のシート状物を、高速・高精度でかつ傷付けるこ
となく移載できる移載装置を提供する。 【解決手段】 搬送ライン2と、その両側に設けたシー
ト状物1の積重ね部10,15との上方間で移動自在な
移動体23を設けた。移動体23の下部に一対の吸着手
段30,31を、一方の吸着手段を搬送ラインに対向さ
せたとき他方の吸着手段がいずれかの積重ね部に対向す
べく配設した。吸着手段30,31は吸引形式で、下部
吸着面は偏平状の多孔板32Aにより形成した。両吸着
手段30,31が、交互に全く同じ動作を効率的に繰返
すことで、シート状物1を、高速・高精度でかつ傷付け
ることなく移載できる。吸着手段30,31によるシー
ト状物1の吸着は、薄肉シート・フィルム製品などは多
孔板を通しての低圧真空吸引で、厚肉シートは高圧真空
吸引で行える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえば搬送ライ
ンで搬送されてきたシート状物(板状製品)を、積重ね
部に位置されたパレット上に積載したり、積重ね部のパ
レット上に積載されているシート状物を一枚づつ搬送ラ
インに移したりするのに採用される移載装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、たとえば搬送ラインで搬送されて
きたシート状物(板状製品)を積重ね部のパレット上に
積載する移載装置としては、図7や図8に示される構成
が提供されている。
【0003】図7には、搬送ラインで所定位置に搬送さ
れてきたシート状物を、一側方に設けられた積載部に積
載させる装置が示されている。すなわち、まず、搬送コ
ンベヤ70により所定位置に搬送されてきたシート状物
71の上面に、移載移送ユニット72の下部に設けられ
た吸着パッド73を下降させて当接させる。ここで吸着
パッド73は、シート状物71のサイズに合わせて多数
が取り付けられており、そしてパッドはゴム製などから
なる。
【0004】次いで、真空ポンプの吸引力をパッド内部
の中空孔に作用させて、吸着パッド73群によりシート
状物71を吸着させ、この状態で吸着パッド73群を上
昇させることにより、搬送コンベヤ70上からシート状
物71を持ち上げる。そしてシート状物71を吸着した
吸着パッド73群を、移載移送ユニット72の移動によ
り横方向(あるいは前方向)に移動させ、積載部に対向
させて停止させる。
【0005】この積載部にはリフター74が設けられ、
このリフター74はパレット75を支持している。そし
て吸着パッド73を下降させて、そのシート状物71を
パレット75上に、またはパレット75上に既に積載さ
れているシート状物71上に積載させる。次いで吸着パ
ッド73を、その真空吸引を開放させたのち上昇させ、
そして搬送コンベヤ70の上方に移動させることで、一
連のシート状物71の積載作業を終えることになる。
【0006】図8には、搬送ラインで搬送されてきたシ
ート状物を、その搬送端の外方に設けられた積載部に積
載させる装置が示されている。すなわち、連続的に定尺
寸法に切断後に、搬送コンベヤ80により所定位置に搬
送されてきたシート状物81を、その搬送力と、エア吹
き出し手段82によって下方から吹き出されたエア83
により先端を浮かすようにした浮力付加とにより、その
搬送端から前方へ落下させ、前方に位置されたパレット
84上に供給させる。
【0007】このパレット84はリフター85に支持さ
れており、搬送コンベヤ80からのシート状物81を、
パレット84上に、またはパレット84上に既に積載さ
れているシート状物81上に積載させる。なおパレット
84には、シート揃え用のガイド86が設けられてい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した従来
構成のうちで、真空パッド方式(図7)による積載装置
では、吸着パッド73のシート状物71に対する密着性
を良くするため、吸着パッド73をシート状物71に押
付ける必要があり、シート状物71はこの押圧により、
変形湾曲しないことが必須条件となる。そのため、剛性
が高いシート状物71や厚肉のシート状物71の積載に
多用され、このようなシート状物71を精度良く積載で
きる。しかし、薄肉(プラスチック製薄板やフィルムな
ど)のシート状物71や剛性が小さく変形・湾曲しやす
いシート状物71には適用できなかった。
【0009】また、吸着パッド73の密着、吸引、移
送、積載、および吸引開放の工程を経るので、積載サイ
クルが長くかかるという問題があり、さらには、積載移
送ユニット72の軽量化を図って慣性力を小さくして
も、10m/min以下(多くの場合、5m/min以
下)の低速の生産ラインにしか適用できなかった。
【0010】また、上記した従来構成のうちで、エア吹
き出し方式(図8)による積載装置では、薄肉のシート
状物81や剛性が小さく変形・湾曲しやすいシート状物
81に適用でき、しかも10m/min以上の高速積載
も可能であるが、自由落下方式なので、シート揃え用の
ガイド76が存在していても積載精度が悪く、また落下
する際に、シート状物81の先端あるいは後端が先に落
下して擦れることで、このシート状物81に保護紙や保
護フィルムが貼り付けていないと、表面を傷付けるとい
う問題が発生する。
【0011】そこで本発明のうち請求項1記載の発明
は、薄肉シート・フィルムから厚肉シートまでの広範囲
のシート状物を、高速・高精度でかつ傷付けることなく
移載し得る移載装置を提供することを目的としたもので
ある。
【0012】また請求項3記載の発明は、シート状物
を、より高速で移載し得る移載装置を提供することを目
的としたものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ために、本発明のうちで請求項1記載の移載装置は、シ
ート状物を取り扱う移載装置であって、搬送ラインの両
側にはシート状物の積重ね部が設けられ、これら搬送ラ
インと両積重ね部の上方間で移動自在な移動体が設けら
れ、この移動体の下部には一対の吸着手段が、一方の吸
着手段を搬送ラインに対向させたとき他方の吸着手段が
いずれかの積重ね部に対向すべく配設され、両吸着手段
は吸引形式であって、その下部吸着面は偏平状の多孔板
により形成されていることを特徴としたものである。
【0014】ここで、シート状物(板状製品)として
は、薄肉シート・フィルムから厚肉シートまでの広範囲
のシート状物が取り扱われる。したがって請求項1の発
明によると、搬送ラインに対向させた一方の吸着手段に
よりシート状物の吸着を行うと同時に、いずれかの積重
ね部に対向させた他方の吸着手段によりシート状物の積
載を行え、そして移動体の往復移動によって、両吸着手
段は、交互に全く同じ動作を効率的に繰返すことにな
り、以てシート状物を、高速・高精度でかつ傷付けるこ
となく移載し得る。さらに吸着手段によるシート状物の
吸着は、薄肉シート・フィルム製品などは多孔板を通し
ての低圧真空吸引で行え、そして厚肉シートは高圧真空
吸引で行える。
【0015】また本発明の請求項2記載の移載装置は、
上記した請求項1記載の構成において、下部吸着面は、
偏平状の多孔板に弾性体を積層して形成されていること
を特徴としたものである。
【0016】したがって請求項2の発明によると、弾性
体の弾性変形による緩衝作用によって、吸着時の接触痕
は発生しないことになる。そして本発明の請求項3記載
の移載装置は、上記した請求項1または2記載の構成に
おいて、両吸着手段と搬送ラインならびに両積重ね部と
の間でシート状物を受け渡す際に、このシート状物が昇
降されるように構成したことを特徴としたものである。
【0017】したがって請求項3の発明によると、上下
からの挟み込み方式を採用し得、以て多孔板にシート状
物を軽く押し当てて、多孔板とシート状物表面との密着
性を高めて吸引効果を増大し得、しかも両吸着手段側の
ストロークを小さくして、サイクルの高速化を図り得
る。
【0018】さらに本発明の請求項4記載の移載装置
は、上記した請求項1〜3のいずれかに記載の構成にお
いて、搬送ラインで搬送されてきたシート状物が、両積
重ね部に振分けて積載されることを特徴としたものであ
る。
【0019】したがって請求項4の発明によると、搬送
ライン上のシート状物を、両積重ね部に対して高速・高
精度でかつ傷付けることなく積載し得る。
【0020】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を、
搬送ラインで搬送されてきたシート状物を積重ね部に位
置されたパレット上に積載する移載装置に採用した状態
として、図1〜図5に基づいて説明する。
【0021】シート状物(板状製品)1の搬送を行う搬
送ラインは搬送コンベヤ2により形成され、この搬送コ
ンベヤ2は、複数条のベルト3などにより構成されてい
る。前記搬送コンベヤ2の所定位置(終端部分など)に
はリフト手段4が設けられ、このリフト手段4は、エア
シリンダー5などにより昇降自在な昇降体6と、この昇
降体6上の複数箇所に設けられた持ち上げ用部材7など
により構成される。ここで持ち上げ用部材7は、複数条
のベルト3間を通って昇降自在であり、その昇降によっ
て、搬送コンベヤ2の搬送面に対して出退自在に構成さ
れる。
【0022】前記搬送コンベヤ2における所定位置の両
側方には、それぞれシート状物1の積重ね部10,15
が設けられる。これら積重ね部10,15には、それぞ
れパンタグラフ形式のリフター11,16が設けられ、
これらリフター11,16はパレット12,17を支持
可能である。なお両積重ね部10,15は、コンベヤ中
心に対して左右に同様な距離Lを置いた状態で配設され
ている。
【0023】前述した所定位置において、搬送コンベヤ
2と両積重ね部10,15の上方間に亘って固定枠体2
0が設けられ、この固定枠体20側には昇降枠体21が
設けられる。固定枠体20と昇降枠体21との間には、
たとえばクランク形式の昇降駆動装置22が設けられ、
さらに昇降を垂直状で円滑に行わせるためのガイド手段
(図示せず。)が設けられている。
【0024】前記昇降枠体21側には、搬送コンベヤ2
と両積重ね部10,15の上方間に亘って移動自在な移
動体23が設けられ、この移動体23は、昇降枠体21
側に設けられたレールに車輪(いずれも図示せず。)を
介して支持案内されることで、一定経路で往復移動自在
に構成される。
【0025】前記固定枠体20と移動体23との間には
往復駆動装置24が設けられる。この往復駆動装置24
は、固定枠体20側に設けられた駆動部(モータ)2
5、制御部(電磁クラッチやブレーキ)26、連動部
(ベベル歯車機構)27、ならびに連動部27の出力軸
に設けられたクランク形式の伝動部28、移動体23側
に設けられ移動距離が倍になる倍速機構(図示せず。)
などにより構成され、そして伝動部28と倍速機構と
は、昇降枠体21の昇降量を許容する構造で連動されて
いる。
【0026】前記移動体23の下部には、一対の吸着手
段30,31が設けられている。その際に吸着手段3
0,31は、前述した距離Lと同等の間隔Pを置いて配
設され、以て一方の吸着手段30または31を搬送コン
ベヤ2に対向させたとき他方の吸着手段31または30
がいずれかの積重ね部10,15に対向すべく構成され
ている。
【0027】両吸着手段30,31は、吸引形式でかつ
同様に構成されている。すなわち、移動体23の下面側
には、搬送ラインに沿った方向の三箇所(一箇所または
複数箇所)に、直方体でかつ中空状の吸着ボックス32
が設けられ、この吸着ボックス32の内部は、ホース3
3などを介してブロワー34側に連通されている。これ
により吸着ボックス32の内部は、ブロワー34により
真空化し得、またブロワー排気を利用して真空状態を瞬
時に開放し得るように構成されている。そして前記吸着
ボックス32の下部は偏平状の多孔板32Aにより形成
されている。その際に多孔板32Aは、図5に示すよう
に、径10φmm程度の吸引孔を、全面にほぼ等間隔で
均一に明けている。
【0028】図1に示すように、前記吸着手段30,3
1の幅、すなわち、吸着ボックス32の幅Wは、取り扱
うシート状物(生産する製品)1の最大幅とほぼ同じで
ある。また図3に示すように、長さnは小さく(300
〜500mm程度)して、製品長さNに対応してこの小
さな吸着ボックス32の数を三個としている。
【0029】以下に、上記した実施の形態における作用
を説明する。搬送コンベア2で搬送されてきたシート状
物1を、検出信号などにより定位置に停止させたのち、
昇降動装置22の下降作動によって昇降枠体21を下降
させることにより、両吸着手段30,31を下降させ
る。すると、図1の実線に示すように、搬送コンベア2
の上方、すなわち、中心線上に停止していた吸着手段3
1が、図1の仮想線に示すように下降するとともに、リ
フト手段4の作動により上昇される持ち上げ用部材7が
搬送コンベア2上のシート状物1を、図1の仮想線に示
すように持ち上げることになり、以てシート状物1は上
下より挟み込まれる。
【0030】このように、下降と上昇とによる上下から
の挟み込み方式を採用することにより、吸着手段31側
のストロークを小さくし得、以てサイクルの高速化を図
り得る。
【0031】上述した上下からの挟み込みは、シート状
物1を多孔板32Aに軽く押当てる状態で行われ、これ
によりシート状物1と多孔板32Aの各孔の密着性を高
め得る。したがって、ブロワー34による吸引作用をシ
ート状物1に効率良く与え得、以て吸着手段31による
シート状物1の吸着保持は確実に行える。
【0032】なお、他方の吸着手段30側では、図1の
仮想線に示すように吸着手段30が下降した状態でシー
ト状物1の積載作業が行われており、これは一方の吸着
手段31による後述する積載作業と同様であることか
ら、その詳細は省略する。
【0033】前述したように、吸着手段31によってシ
ート状物1を吸着保持した状態で、昇降動装置22の上
昇作動によって昇降枠体21を上昇させ、これにより吸
着手段31を介してシート状物1を上昇させる。次い
で、往復駆動装置24の作動によって移動体23を、搬
送ラインに対して直角方向に横移動(左側移動)させ、
図2の実線に示すように、吸着手段31により吸着保持
しているシート状物1を、積重ね部15のパレット17
の上方に位置させる。
【0034】そして昇降動装置22の下降作動によって
昇降枠体21を下降させ、これにより図2の仮想線に示
すように、吸着手段31により吸着保持しているシート
状物1を、パレット17上に既に積層されている最上位
のシート状物1、もしくはパレット17の上面に対し
て、接近させる。
【0035】次いで、バルブ(図示せず。)の切換えに
より、ブロワー34の排気を吸着ボックス32の内部に
導入させ、多孔板32Aを介しての吸着状態を瞬時に開
放させる。これによりシート状物1を、最上位のシート
状物1の上、もしくはパレット17の上、すなわち所定
の位置に精度良く整列させて積載し得る。なお積重ね部
15側の積載レベルは、リフター16の自動的な動作に
より、最適となるように調整されている。
【0036】このように、シート状物1の積載を終えた
状態で、昇降動装置22の上昇作動によって昇降枠体2
1を上昇させ、これにより空状態の吸着手段31を上昇
させる。その後、往復駆動装置24の逆作動によって移
動体23を、搬送ラインに対して逆の直角方向に横移動
(右側移動)させ、再び図1の実線に示すように、空の
吸着手段31を搬送コンベヤ2の上方に位置させる。以
上により、吸着手段31を利用して、搬送コンベヤ2で
搬送されてきたシート状物1を順次、積重ね部15のパ
レット17上に積載させるところの、一連のシート状物
1の積載作業を終えることになる。
【0037】このとき、前述したように吸着手段30側
も同時進行状で、この吸着手段30を利用して、搬送コ
ンベヤ2で搬送されてきたシート状物1を順次、積重ね
部10のパレット12上に積載し得る。その際に両吸着
手段30,31は、交互に全く同じ動作を繰返すことに
なる。
【0038】すなわち、図1に示すように、吸着手段3
1が搬送コンベヤ2上のシート状物1に対して吸着保持
作用を行っているときに、吸着手段30は積重ね部10
のパレット12に対して積載作用を行い、また図2に示
すように、吸着手段31が積重ね部15のパレット17
に対して積載作用を行っているときに、吸着手段30は
搬送コンベヤ2上のシート状物1に対して吸着保持作用
を行っている。
【0039】このように両側の吸着手段30,31が、
交互に全ったく同じ動作を効率的に繰返すことで、シー
ト状物1を、その生産効率を低下することなく、高速サ
イクルと高精度積載を実現している。
【0040】前述したように、吸着ボックス32の長さ
nを小さくして、製品長さNに対応してこの小さな吸着
ボックス32の数を三個(複数個に増減)としたことに
より、吸着手段30,31を小型軽量化できるとともに
慣性力も小さくなるので、高速・高精度の積載が可能と
なり、かつ中空状の吸着ボックス32における内部の密
封効果を高め、低い真空吸引力でも確実にシート状物1
を吸着保持できる。
【0041】前記ブロワー34などによる真空吸引力の
高低は、取り扱うシート状物1に応じて任意に調整し得
る。すなわち、薄肉シート・フィルムをはじめ多くのプ
ラスチックシート製品は、低圧の真空吸引力で確実に吸
着・保持できる。また、厚肉のプラスチックシート製品
や比重の重い板製品に対しては、高真空の吸引圧で吸着
保持することにより、薄物と同様に確実に吸着保持でき
る。
【0042】前記吸着手段30,31における吸着ボッ
クス32は、その多孔板32Aに吸引孔を全面にほぼ等
間隔で均一に明けている。このような多数の吸引孔を通
してシート状物(製品)1を吸着することにより、一個
の吸引孔当りの吸引力は小さくでき、製品表面への接触
痕を避けることができる。それでも、多孔板32Aはシ
ート状物1に直接・接触するので、軟らかいプラスチッ
ク製品に対しては、多孔板32Aをプラスチック製の材
質にすれば、吸着時の接触痕は発生しないことになる。
同様に、シート状物1に接する搬送コンベヤ2の材質
も、軟らかいプラスチック製を採用すると良い。
【0043】上述した実施の形態では、吸着手段30,
31および搬送コンベヤ2の一連の動作の中に、従来の
落下方式の様な擦すり動作がなく、また従来の真空パッ
ド方式の様なシート状物へのパッドの強い押付け動作も
発生しないので、軟らかいシート状物1を傷付けること
がないばかりか、押付け力によるシート状物1の変形や
湾曲も発生しない。
【0044】そして二箇所に配置された吸着手段30,
31が、下降、吸着、上昇、移送、排出積載のどの工程
に於いても必要最小限の動作を効率的に実現しているの
で、薄肉シート・フィルムから厚肉シートの広範囲のシ
ート状物1に対して、傷付けることなく高速で高精度に
積載することができる。さらにシート状物1としては、
その表面が平滑状をしており真空吸引作用を与えること
ができる板状製品全てに、適用可能である。特に、金属
に較べて比重が小さく軽量なプラスチックのシート状製
品あるいはプラスチックを基材とする複合シート製品に
適用される。
【0045】以下に、実施データを説明する。すなわ
ち、従来技術の装置では積載不可能である代表例とし
て、樹脂の粘着性が高く、表面が比較的軟らかくて傷付
きやすいPET薄肉シート製品0.2mm厚×1000
mm幅×2000mm長さの保護紙のない長尺薄肉シー
ト製品を選定し、本発明の積載装置の性能を評価した。
【0046】結果は表1に示す如く、Max30m/m
inの高速生産ライン上で±3mmの積載精度で、シー
ト表面を傷付けることなく積載することができた。
【0047】
【表1】
【0048】次に、本発明の別の実施の形態を、図6に
基づいて説明する。前記吸着ボックス32の下部は偏平
状の多孔板32Aにより形成されており、そして下部吸
着面は、多孔板32Aの下面に多孔ゴム板(弾性体の一
例であって、スポンジ類などであってもよい。)35を
積層して形成されている。なお、多孔ゴム板35として
は、シリコンゴムなどが採用される。
【0049】前述したように、多孔板32Aはシート状
物1に直接・接触するので、特に軟らかいプラスチック
製品に対しては、この別の実施の形態のように、多孔ゴ
ム板35、すなわち弾性体を積層しておくことで、その
弾性変形による緩衝作用によって、吸着時の接触痕は発
生しないことになる。
【0050】上記した実施の形態では、搬送コンベヤ2
で搬送されてきたシート状物1を、両側の積重ね部1
0,15に振分けて積載する形式の移載装置が示されて
いるが、これは積重ね部10,15側に積載されている
シート状物1を、交互に搬送コンベヤ2上に渡す形式の
移載装置であってもよい。
【0051】上記した実施の形態では、搬送コンベヤ2
と両積重ね部10,15の上方間に亘って移動体23を
移動させる往復駆動装置24として、駆動部25、制御
部26、連動部27、伝動部28などにより構成された
形式が示されているが、これはリニアモータ形式やエア
シリンダー形式などを採用してもよい。
【0052】
【発明の効果】上記した本発明の請求項1によると、搬
送ラインに対向させた一方の吸着手段によりシート状物
の吸着を行うと同時に、いずれかの積重ね部に対向させ
た他方の吸着手段によりシート状物の積載を行うことが
でき、そして移動体の往復移動によって、両吸着手段
は、交互に全く同じ動作を効率的に繰返すことになり、
以てシート状物を、生産効率などを低下することなく、
高速・高精度でかつ傷付けることなく移載できる。さら
に、吸着手段によるシート状物の吸着は、薄肉シート・
フィルム製品などは多孔板を通しての低圧真空吸引で行
え、そして厚肉シートは高圧真空吸引で行うことがで
き、以て薄肉シート・フィルムから肉厚シート製品まで
広範囲に適用できる。
【0053】また上記した本発明の請求項2によると、
弾性体の弾性変形による緩衝作用によって、接触痕の発
生しない吸着を行うことができる。そして上記した本発
明の請求項3によると、上下からの挟み込み方式を採用
でき、これにより、多孔板にシート状物を軽く押し当て
て、多孔板とシート状物表面との密着性を高めることが
できて吸引効果を増大でき、しかも両吸着手段側のスト
ロークを小さくして、サイクルの高速化を図ることがで
きる。
【0054】さらに上記した本発明の請求項4による
と、搬送ラインを搬送してきたシート状物を、両積重ね
部に対して高速・高精度でかつ傷付けることなく積載で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例を示し、移載装置の
一方側作用状態の正面図である。
【図2】同移載装置の他方側作用状態の正面図である。
【図3】同移載装置における吸着手段部分の一部切り欠
き側面図である。
【図4】同移載装置における吸着手段部分の斜視図であ
る。
【図5】同移載装置における吸着手段部分の底面図であ
る。
【図6】本発明の別の実施の形態を示し、移載装置にお
ける吸着手段部分の要部縦断面図である。
【図7】従来例を示し、移載装置の正面図である。
【図8】別の従来例を示し、移載装置の正面図である。
【符号の説明】
1 シート状物(板状製品) 2 搬送コンベヤ(搬送ライン) 4 リフト手段 7 持ち上げ用部材 10 積重ね部 11 リフター 12 パレット 15 積重ね部 16 リフター 17 パレット 21 昇降枠体 22 昇降駆動装置 23 移動体 24 往復駆動装置 30 吸着手段 31 吸着手段 32 吸着ボックス 32A 多孔板 35 多孔ゴム板(弾性体)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 黒田 哲郎 大阪府大阪市住之江区南港北1丁目7番89 号 日立造船株式会社内 (72)発明者 坂根 作裕 大阪府大阪市住之江区南港北1丁目7番89 号 日立造船株式会社内 (72)発明者 土井 隼人 大阪府富田林市通法寺町3799−1 ドウテ ック株式会社内 Fターム(参考) 3F029 BA09 CA82 DA04 3F072 AA28 GF01 KA01 KD03 KE04

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シート状物を取り扱う移載装置であっ
    て、搬送ラインの両側にはシート状物の積重ね部が設け
    られ、これら搬送ラインと両積重ね部の上方間で移動自
    在な移動体が設けられ、この移動体の下部には一対の吸
    着手段が、一方の吸着手段を搬送ラインに対向させたと
    き他方の吸着手段がいずれかの積重ね部に対向すべく配
    設され、両吸着手段は吸引形式であって、その下部吸着
    面は偏平状の多孔板により形成されていることを特徴と
    する移載装置。
  2. 【請求項2】 下部吸着面は、偏平状の多孔板に弾性体
    を積層して形成されていることを特徴とする請求項1記
    載の移載装置。
  3. 【請求項3】 両吸着手段と搬送ラインならびに両積重
    ね部との間でシート状物を受け渡す際に、このシート状
    物が昇降されるように構成したことを特徴とする請求項
    1または2記載の移載装置。
  4. 【請求項4】 搬送ラインで搬送されてきたシート状物
    が、両積重ね部に振分けて積載されることを特徴とする
    請求項1〜3のいずれかに記載の移載装置。
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