JP2002273836A - 複合シート。 - Google Patents

複合シート。

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JP2002273836A JP2001079073A JP2001079073A JP2002273836A JP 2002273836 A JP2002273836 A JP 2002273836A JP 2001079073 A JP2001079073 A JP 2001079073A JP 2001079073 A JP2001079073 A JP 2001079073A JP 2002273836 A JP2002273836 A JP 2002273836A
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澄夫 柴原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐薬品性、耐熱性が優れ、かつ水蒸気、酸素
へのバリア性の優れた複合シートを提供すること。 【解決手段】 基材シートの少なくとも一方の面に、無
機質薄膜層の密着性を向上させるためのアンダーコート
層、水蒸気および酸素へのバリアのための無機質薄膜層
を順次被覆させることによりバリア性複合シートを形成
させる。基材シートには前記一般式(1)で示される官
能基を2つ有する(メタ)アクリレート(a)単独、も
しくは平均粒子径が1〜100nmであるシリカ微粒子
(b)を30〜90重量%含んでなる複合体組成物を活
性エネルギー線で架橋及び成形したシートを用い、アン
ダーコート層には、エポキシ樹脂を用い、エポキシ樹脂
の基材シートへの濡れ性向上のためにフッ素系界面活性
剤を添加した。無機質層には水蒸気、酸素バリア性に優
れたケイ素酸化物を用いた。 【化6】 (一般式(1)中、R1,R2は互いに異なってもよく、
水素原子又はメチル基を示し、aは1又は2を示し、b
は0又は1を示す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水蒸気、酸素など
に対するガスバリア性に優れる複合シートに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】前記一般式(1)で示される脂環式構造
をもつことが特徴である(メタ)アクリレート樹脂は
、特開平10−77321号に示されるように、耐薬
品性、耐熱性に優れ、各種板材をはじめ、眼鏡レンズ、
コンタクトレンズ、光学レンズ、光ディスク基板、液晶
基板、カラーフィルタ、太陽電池基板、タッチパネル、
光学素子、インキ、塗料、レジスト剤など広範な分野に
利用できる。しかし、プラスチック一般に共通する欠点
である、水蒸気、酸素などに対するガスバリア性の欠如
が前記一般式(1)の(メタ)アクリレート樹脂にもあ
てはまる。一般に、プラスチックのガスバリア性を向上
させるためには、ガスバリア性の良い無機層を基材シー
トに被覆する方法が用いられている。(例えば、特開平
10−309770号、特開平11−314313号、
特開平11−314314号等。)一方、例えば、特開
平8−294989号等に示されるように、無機層と基
材シートとの密着性の向上、ひいてはガスバリア性の向
上を目的としてシート、基材シートと無機層の間にエポ
キシ樹脂もしくはアクリレート樹脂を代表とするアンダ
ーコート層を挿入する方策が採られている。しかし、具
体例として、例えばジシクロペンタジエニルジ(メタ)
アクリレート(一般式(1)においてR1,R2は水素原
子、aは1,bは0)より得られる基材シートはこれら
のアンダーコート剤を用いた場合には樹脂の濡れ性が悪
く、均一にコートすることが困難であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、耐薬品性、耐熱性に加え、水蒸気、酸素へ
のバリア性の優れた複合シートを提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、 (1) 下記一般式(1)で示される(メタ)アクリレ
ートモノマーを含む樹脂形成材を架橋してなる基材シー
ト層、少なくとも樹脂と界面活性剤とを含むアンダーコ
ート層、及び無機層からなる複合シート。
【0005】
【化2】
【0006】(一般式(1)中、R1,R2は互いに異な
ってもよく、水素原子又はメチル基を示し、aは1又は
2を示し、bは0又は1を示す。) (2) 基材シートが前記一般式(1)でしめされる官
能基を2つ有する(メタ)アクリレート(a)100重
量部に対して平均粒子径が1〜100nmであるシリカ
微粒子(b)を30〜90重量部含んでなる複合体組成
物を活性エネルギー線で架橋して成ることを特徴とする
(1)の複合シート。 (3) アンダーコート層に含まれる樹脂が、熱硬化性
樹脂であることを特徴とする(1)、(2)の複合シー
ト。 (4) 前記熱硬化性樹脂が、エポキシ樹脂であること
を特徴とする(1)、(2)の複合シート。 (5) 前記エポキシ樹脂が、脂環式エポキシ樹脂であ
ることを特徴とする(4)の複合シート。 (6) アンダーコート層に含まれる樹脂が、光硬化性
樹脂であることを特徴とする(1)、(2)の複合シー
ト。 (7) 前記光硬化性樹脂が、アクリレート樹脂である
ことを特徴とする(6)の複合シート。 (8) 前記アクリレート樹脂が、エポキシアクリレー
ト樹脂であることを特徴とする(7)の複合シート。 (9) アンダーコート層に含まれる界面活性剤が、フ
ッ素系界面活性剤であることを特徴とする(1)〜
(8)の複合シート。 (10) 前記フッ素系界面活性剤が、 C817基を持
つアクリルオリゴマーを含むことを特徴とする(9)の
複合シート。 (11) アンダーコート層に含まれる界面活性剤が、
シリコン系界面活性剤であることを特徴とする(1)〜
(8)項記載の複合シート。 (12) 前記シリコン系界面活性剤が、SiO(M
e)2を繰り返し単位とするオリゴマーであり、末端お
よび側鎖に(OC24a( OC36bOR基(a,
b:50未満の整数、R:アルキル基または水素原子)
を導入したことを特徴とする(11)の複合シート。に
関する。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。 (基材シート)本発明の基材シートで用いられる(メ
タ)アクリレート(a)は、脂環式構造を含む2つの官
能基を有する(メタ)アクリレートであり、一般式
(1)で示される。
【0008】
【化3】
【0009】(一般式(1)中、R1,R2は互いに異な
ってもよく、水素原子又はメチル基を示し、aは1又は
2を示し、bは0又は1を示す。) 一般式(1)で示される(メタ)アクリレートの中で
も、反応性、熱安定性の面から、ジシクロペンタジエニ
ルジ(メタ)アクリレート(R1,R2は水素原子、aは
1,bは0)が好ましい。また、前記(メタ)アクリレ
ートを用いた基材シートの、熱による寸法変化を低減さ
せるため、シリカ微粒子を添加してもよい。
【0010】基材シート中のシリカ微粒子の添加量は
(メタ)アクリレート100重量部に対して30〜90
重量部が好ましく、線膨張係数と軽量化のバランスの点
で、さらに好ましくは、40〜80重量部、最も好まし
くは、50〜70重量部である。シリカ微粒子の添加量
が少ないと十分な線膨張係数が得られず、また逆に多い
と、流動性、分散性が悪化するとともに、シート自体が
もろくなる。また、シリカ微粒子の平均粒径は1〜10
0nmが好ましく、さらに好ましくは1〜50nm、最
も好ましくは5〜40nmである。また、基材シート内
でのシリカ微粒子の分散安定性を向上するため、一般式
(2)に示されるシラン化合物(c)を用いてもよい。
【0011】
【化4】
【0012】(一般式(2)中、R4は水素原子又はメ
チル基を表し、R5は炭素数1〜3のアルキル基又はフ
ェニル基、R6は水素原子又は炭素数1〜10の炭化水
素残基を表し、qは1〜6の整数、rは0〜2の整数を
表す。) また、基材シート中には、少量の酸化防止剤、紫外線吸
収剤、染顔料、他の無機フィラー等の充填剤等を含んで
いても良い。
【0013】(アンダーコート層)本発明の特色は、一
般式(1)で示される(メタ)アクリレートモノマーを
架橋してなる基材シート層にアンダーコート層を介して
無機層を形成することにより、基材シート層と無機質層
との密着性の向上を目指すものである。アンダーコート
層は、前記密着性を損わない限り、種々の樹脂、例え
ば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、光線硬化性樹脂(電
子線硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂など)で構成するこ
とができる。アンダーコート層の成分の具体例として
は、例えば、アクリル系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル
共重合体、ポリビニルブチラール、ポリカーボネート、
ニトロセルロースやセルロースアセテートなどのセルロ
ース系ポリマー、ロジン変性マレイン酸樹脂などの熱可
塑性樹脂;ウレタン系樹脂、尿素系樹脂、メラミン系樹
脂、尿素−メラミン系樹脂、エポキシ系樹脂などの熱硬
化性樹脂;エポキシ(メタ)アクリレート、ウレタン
(メタ)アクリレートなどの光硬化性樹脂などが挙げら
れ、これらは、一種または二種以上を混合して用いるこ
とができる。好ましいアンダーコート層の例としては熱
硬化性樹脂、光硬化性樹脂であり、その中でもエポキシ
系の熱硬化性樹脂(リン変性エポキシ樹脂、式(3)に
示されるような脂環式エポキシ樹脂、脂環式高Tg樹脂、
ポリエステル変性脂環式エポキシ樹脂、ジシクロペンタ
ジエン変性エポキシ樹脂、イミドエポキシ樹脂)および
アクリレート系の光硬化性樹脂(ウレタンアクリレー
ト、エポキシアクリレート)が考えられる。これらの中
で、特に好ましいのは、式(3)に示される脂環式エポ
キシ樹脂である。
【0014】
【化5】
【0015】熱硬化性樹脂における硬化剤の例として
は、無水フタル酸、無水テトラフタル酸、無水メチルテ
トラヒドロフタル酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、無水
トリメリット酸、ポリアゼライン酸無水物、等の酸無水
物系硬化剤、エチレンジアミン、ジエチレントリアミ
ン、メタフェニレンジアミン、等のアミン系硬化剤、フ
ェノール類ノボラック、トリスフェノールメタン、フェ
ノール類・ジシクロペンタジエン重合物、フェノール類
・キシリレングリコール類重縮合物、フェノール類・ビ
フェニルジメタノール類重縮合物、ビスフェノールS等
のフェノール系硬化剤などが挙げられるが、これらに限
定されるものではない。これらは単独で用いてもよく、
2種以上併用してもよい。
【0016】熱硬化性樹脂における硬化触媒、促進剤の
例としては、アセト酢酸アルミキレート、2−エチル−
4−メチルイミダゾール、オクチル酸錫、BF3モノエ
チルアミン、BF3ポペリジン、ナトリウムアルコレー
ト、トリメチロールプロパン、エチレングリコール、グ
リセリン、ポリプロピレングリコールなどがあげられる
が、これらに限定されるものではない。光硬化性樹脂に
おける光開始剤の例としては、例えばベンゾフェノン、
ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインメチルエーテ
ル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ジエトキシアセ
トフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケ
トン、2,6−ジメチルベンゾイルジフェニルホスフィ
ンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフ
ェニルホスフィンオキシドなどが挙げられる。これらの
光重合開始剤は2種以上を併用してもよい。光重合開始
剤の添加量は、(a)+(b)の100重量部に対し
て、0.02〜5重量部が好ましく、0.05〜1重量
部がさらに好ましい。光重合開始剤の添加量が少ないと
十分に架橋できない傾向にあり、多すぎると色相が悪化
する傾向にある。紫外線の照射量は、光重合開始剤がラ
ジカルを発生する範囲であれば任意であるが、光重合開
始剤の種類や量に合わせて0.1〜200Jの範囲で照
射するのが好ましい。
【0017】(界面活性剤)一般式(1)で示される
(メタ)アクリレートモノマーを架橋してなる基材シー
ト層に対して、脂環式エポキシ等のエポキシ樹脂、エポ
キシアクリレート等のアクリル樹脂を塗布しアンダーコ
ート層とし、さらに無機膜を積層した場合、アンダーコ
ート層と無機膜の密着力が低く、剥離等がみられ複合シ
ートのバリア性が大きく低下した。これはアンダーコー
ト層の厚みムラ、および樹脂の濡れ性の不良によるアン
ダーコート層の密着力の不足に起因するものと考えられ
る。この問題を改善するため、アンダーコート剤に種々
の界面活性剤を添加して検討したところ、エポキシ樹脂
およびアクリレート樹脂に、フッ素系界面活性剤および
シリコン系界面活性剤を添加した場合、顕著に濡れ性が
改善した。
【0018】フッ素系の界面活性剤の中でも、 C817
基を持つアクリルオリゴマーが効果的であり、オリゴマ
ー中に含まれる親水性基、親油性基の配分を変えること
により多種樹脂に効果を発揮する。具体例としては、メ
ガファックF―177、F―1405、F−142D、
F−470,F−472,F−474(すべて大日本イ
ンキ社製)等があげられる。シリコン系の界面活性剤は
SiO(Me)2(Meは〜。)を繰り返し単位とする
オリゴマーであり、多種の極性を発現させるため、前記
オリゴマーの末端および側鎖に(OC24a( OC3
6bOR基(a,b:50未満の整数、R:アルキル
基または水素原子)を導入したものである。極性、分子
量の違いによりFZ−2104、FZ−2110、FZ
−2122,FZ−2123,FZ−2165、FZ−
2191、L−7006、L−7604(すべて日本ユ
ニカー社製)等があげられる。アンダーコート層に含ま
れる樹脂がエポキシ系の熱硬化性樹脂である場合に好ま
しい界面活性剤はフッ素系ではF−177、F−47
0、F−472、シリコン系ではL−7006、L−7
604等であり、特に好ましいのはフッ素系界面活性剤
F−177である。なおアンダーコート層は種々の添加
剤、例えば、酸化防止剤、紫外線吸収剤、熱安定剤など
の安定剤;可塑剤;充填剤などを含有してもよい。アン
ダーコート層の厚みは、特に限定はしないが、例えば、
0.01〜5μmの範囲が好ましく、、さらに好ましく
は0.1〜1μm、特に好ましくは、0.2〜0.7μ
mの範囲である。
【0019】(無機層)透明性、水蒸気および酸素に対
するバリア性に優れている無機層の代表的な例としては
けい素酸化物、SiOx (X=1.5〜1.8)があ
る。xが1.8より大きいと、得られる無機層の透明性
は高くなるが、バリア性は低下する。反対にSiOx の
xが1.5以下であると、バリア性は高くなるものの、
けい素酸化物はやや褐色を呈し、透明性が悪くなる。無
機層は、慣用の方法、例えば、物理的方法(真空蒸着
法、反応性蒸着法、スパッタリング法、反応性スパッタ
リング法、イオンプレーティング法、反応性イオンプレ
ーティング法など)、化学的方法(CVD法、プラズマ
CVD法、レーザーCVD法など)により、アンダーコ
ート層の表面を、前記無機物で被覆することにより形成
できる。
【0020】
【実施例】以下に本発明を実施例及び比較例によってさ
らに具体的に説明するが、本発明は、これらの例によっ
てなんら制限されるものではない。
【0021】(基材シートの作成) 基材シート用組成物 (メタクリレート単独基材シート)ジシクロペンタジエ
ニルジメタクリレート(東亞合成(株)製)100重量部
に、光重合開始剤として1−ヒドロキシ−シクロヘキシ
ル−フェニル−ケトン(チバスペシャリティケミカル製
のイルガキュア184)を0.6g添加し、溶解させた
混合物をメタクリレート単独基材シート用組成物とし
た。 (アクリレート系無機フィラー複合基材シート)ジシク
ロペンタジエニルジアクリレート(東亞合成(株)製)7
5重量部、γ−アクリロキシプロピルメチルジメトキシ
シラン15重量部、イソプロピルアルコール分散型コロ
イダルシリカ[シリカ含量30重量%、平均粒子径10
〜20nm、商品名スノーテックIPA−ST;日産化
学(株)製]400重量部を混合し、45℃で撹拌しなが
ら減圧下揮発分を除去した。揮発分を約200g除去で
きたところで、光重合開始剤として1−ヒドロキシ−シ
クロヘキシル−フェニル−ケトン(チバスペシャリティ
ケミカル製のイルガキュア184)を0.6g添加し、
溶解させ、さらに、3級アミン化合物として、N,N−
ジメチルアミノエチルアクリレートを0.1g添加し、
溶解させた後、さらに減圧下揮発分を約270g除去
し、アクリレート系無機フィラー複合基材シート用組成
物を得た。
【0022】シート化 で得られた基材シート用組成物をそれぞれ80℃のオ
ーブンで加熱し、ガラス板上に作成した厚み0.4mm
の枠内に注入し、上部よりガラス板をのせ枠内に組成物
を充填した。 架橋 で得られた、ガラス板に挟んだ組成物に、両面から約
500mJ/cm2のUV光を照射して硬化させ、ガラ
スからシートを剥離した。 熱処理 で得られたシートを、ステンレス板上で、約275
℃、3時間加熱し、基材シートを得た。
【0023】(実施例1) アンダーコート剤として、固形分換算で脂環式エポキシ
(ダイセル社製:セロキサイド2021P)100重量
部に対して硬化剤ビスフェノールS(ダイセル社製:開
発名EX−1(B))3重量部、カチオン触媒(ダイセ
ル社製:開発名EX−1(A))を0.5重量部、界面
活性剤F−177(大日本インキ社製)を1重量部添加
し、2−ブトキシエタノールに溶解させ、前記メタクリ
レート単独基材シートに厚み0.5μmでディップコー
トさせた。これを170℃、30分プレキュアさせた後
200℃2時間熱硬化させアンダーコート層を形成さ
せ、さらにSiOをターゲットとして、反応性スパッタ
リング法により厚さ500オングストロームのケイ素酸
化物を無機質層として形成して、複合シートを得た。
【0024】(実施例2)界面活性剤にフッ素系界面活
性剤(大日本インキ社製:F−470)を用いた以外は
実施例1と同様。 (実施例3)界面活性剤にフッ素系界面活性剤(大日本
インキ社製:F−472)を用いた以外は実施例1と同
様。 (実施例4)アンダーコート剤として、固形分換算でジ
シクロエポキシ(大日本インキ化学工業社製:HP−7
200)100重量部に対して光硬化剤三官能メルカプタ
ン(淀化学社製:THEIC-BMPA)67重量部、および促進
剤トリスアミノメチルフェノール(化薬アクゾ:TAP)3
重量部、界面活性剤としてF−177(大日本インキ社
製)を1重量部をそれぞれ添加し、溶剤としてメチルイ
ソブチルケトンに溶解させ、前記メタクリレート単独基
材シートに厚み0.5μmでディップコートさせた。こ
れを170℃で30分間プレキュアし、さらに200℃
で1時間加熱処理し硬化させアンダーコート層とした。
それ以外は実施例1と同様。
【0025】(実施例5)アンダーコート剤として、固
形分換算でリン変性エポキシ(旭電化社製:EP-49-10)
100重量部に対して硬化剤三官能メルカプタン(淀化学
社製:THEIC-BMPA)78重量部、および促進剤トリスアミ
ノメチルフェノール(化薬アクゾ:TAP)3重量部、さら
に界面活性剤としてフッ素系界面活性剤(大日本インキ
社製:F−177)を1重量部をそれぞれ添加し、溶剤
としてメチルイソブチルケトンに溶解させ、前記メタク
リレート単独基材シートに厚み0.5μmでディップコ
ートさせた。これを170℃で30分間プレキュアし、
さらに200℃で1時間加熱し硬化させアンダーコート
層とした。それ以外は実施例1と同様。
【0026】(実施例6)基材シートにアクリレート系
無機フィラー複合基材シートを用いた以外は実施例1と
同様。 (実施例7)基材シートにアクリレート系無機フィラー
複合基材シートを用いた以外は実施例2と同様。 (実施例8)基材シートにアクリレート系無機フィラー
複合基材シートを用いた以外は実施例3と同様。 (実施例9)基材シートにアクリレート系無機フィラー
複合基材シートを用いた以外は実施例4と同様。 (実施例10)基材シートにアクリレート系無機フィラ
ー複合基材シートを用いた以外は実施例5と同様。
【0027】(実施例11)エポキシアクリレート10
0重量部に、光重合開始剤として1−ヒドロキシ−シク
ロヘキシル−フェニル−ケトン(チバスペシャリティケ
ミカル製のイルガキュア184)を0.5重量部、界面
活性剤F−177(大日本インキ社製)を1重量部添加
し、溶剤として2−ブトキシエタノールに溶解させ、前
記メタクリレート単独基材シートに厚み0.5μmでデ
ィップコートさせた。これに両面から約500mJ/c
2のUV光を照射して硬化させ、アンダーコート層と
した。その他は実施例1と同様。 (実施例12)基材シートにアクリレート系無機フィラ
ー複合基材シートを用いた以外は実施例11と同様。
【0028】(比較例1)界面活性剤を用いていない点
以外は実施例1と同様。 (比較例2)界面活性剤を用いていない点以外は実施例
4と同様。 (比較例3)界面活性剤を用いていない点以外は実施例
5と同様。 (比較例4)界面活性剤を用いていない点以外は実施例
6と同様。 (比較例5)界面活性剤を用いていない点以外は実施例
9と同様。 (比較例6)界面活性剤を用いていない点以外は実施例
10と同様。 (比較例7)界面活性剤を用いていない点以外は実施例
11と同様。 (比較例8)界面活性剤を用いていない点以外は実施例
12と同様。
【0029】以上のようにして作成した複合シートにつ
いて、外観を評価した。評価項目は濡れ性、無機膜の外
観観察である。 濡れ性:塗布、硬化後に目視にて外観観察。 無機膜の外観観察:純水による90℃30分ボイルの
後200℃2時間熱処理による耐熱・耐水性試験の後、
100倍の光学顕微鏡にて無機膜の亀裂等の外観変化を
観察。
【0030】表1には実施例1〜5、11および比較例
1〜3、7、つまり基材シートにメタクリレート単独基
材シートを用いた結果を示し、表2には実施例6〜1
0、12および比較例4〜6、8、つまり基材シートに
アクリレート系無機フィラー複合基材シートを用いた結
果を示した。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】以上のようにアンダーコート剤に界面活性
剤を添加することにより、ジシクロペンタジエニルジ
(メタ)アクリレートを用いたプラスチックシート(無
機フィラー混合物も含む)へのエポキシ樹脂の濡れ性が
向上。特にF-177を用いた系がもっとも顕著に改善し
た。また同時に無機膜の保護特性も向上した。
【0034】
【発明の効果】本発明の複合シートは、耐薬品性、耐熱
性に加え、酸素、水蒸気バリア性に優れることから、光
学レンズ、光ディスク基板、液晶基板、カラーフィル
タ、太陽電池基板、タッチパネル、光学素子をはじめ、
嫌気性製品等の包装など多種多様な用途に好適に用いる
ことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AA00C AA20A AH05B AH06B AK01B AK25A AK25B AK53B BA03 BA07 BA10B BA10C CA18B DE01A GB90 JB01 JB13B JB14A JB14B JD03 JD04 JJ03 4J011 AC04 PA13 PB06 PB22 PC02 QA12 QA45 SA03 SA06 SA22 SA33 SA34 SA61 SA84 UA01 VA01 WA01 4J100 AL08Q AL66P BA77Q BC08P BC12P CA01 CA04 DA22 DA36 JA32 JA33 JA36 JA39

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(1)で示される(メタ)アク
    リレートモノマーを含む樹脂形成材を架橋してなる基材
    シート層、少なくとも樹脂と界面活性剤とを含むアンダ
    ーコート層、及び無機層からなる複合シート。 【化1】 (一般式(1)中、R1,R2は互いに異なってもよく、
    水素原子又はメチル基を示し、aは1又は2を示し、b
    は0又は1を示す。)
  2. 【請求項2】基材シートが前記一般式(1)で示される
    官能基を2つ有する(メタ)アクリレート(a)100
    重量部に対して平均粒子径が1〜100nmであるシリ
    カ微粒子(b)を30〜90重量部含んでなる複合体組
    成物を活性エネルギー線で架橋して成ることを特徴とす
    る請求項1記載の複合シート。
  3. 【請求項3】アンダーコート層に含まれる樹脂が、熱硬
    化性樹脂であることを特徴とする請求項1または2記載
    の複合シート。
  4. 【請求項4】前記熱硬化性樹脂が、エポキシ樹脂である
    ことを特徴とする請求項1または2記載の複合シート。
  5. 【請求項5】前記エポキシ樹脂が、脂環式エポキシ樹脂
    であることを特徴とする請求項4記載の複合シート。
  6. 【請求項6】アンダーコート層に含まれる樹脂が、光硬
    化性樹脂であることを特徴とする請求項1または2記載
    の複合シート。
  7. 【請求項7】前記光硬化性樹脂が、アクリレート樹脂で
    あることを特徴とする請求項6記載の複合シート。
  8. 【請求項8】前記アクリレート樹脂が、エポキシアクリ
    レート樹脂であることを特徴とする請求項7記載の複合
    シート。
  9. 【請求項9】アンダーコート層に含まれる界面活性剤
    が、フッ素系界面活性剤であることを特徴とする請求項
    1〜8何れか1項記載の複合シート。
  10. 【請求項10】前記フッ素系界面活性剤が、C817
    を持つアクリルオリゴマーを含むことを特徴とする請求
    項9記載の複合シート。
  11. 【請求項11】アンダーコート層に含まれる界面活性剤
    が、シリコン系界面活性剤であることを特徴とする請求
    項1〜8何れか1項記載の複合シート。
  12. 【請求項12】前記シリコン系の界面活性剤が、SiO
    (Me)2を繰り返し単位とするオリゴマーであり、末
    端および側鎖に(OC24a( OC36 bOR基
    (a,b:50未満の整数、R:アルキル基または水素
    原子)を導入したことを特徴とする請求項11記載の複
    合シート。
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