JP4765184B2 - 複合シート。 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、水蒸気、酸素などに対するガスバリア性に優れる複合シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
前記一般式(1)で示される脂環式構造をもつことが特徴である(メタ)アクリレート樹脂は 、特開平10−77321号に示されるように、耐薬品性、耐熱性に優れ、各種板材をはじめ、眼鏡レンズ、コンタクトレンズ、光学レンズ、光ディスク基板、液晶基板、カラーフィルタ、太陽電池基板、タッチパネル、光学素子、インキ、塗料、レジスト剤など広範な分野に利用できる。しかし、プラスチック一般に共通する欠点である、水蒸気、酸素などに対するガスバリア性の欠如が前記一般式(1)の(メタ)アクリレート樹脂にもあてはまる。一般に、プラスチックのガスバリア性を向上させるためには、ガスバリア性の良い無機層を基材シートに被覆する方法が用いられている。(例えば、特開平10−309770号、特開平11−314313号、特開平11−314314号等。)一方、例えば、特開平8−294989号等に示されるように、無機層と基材シートとの密着性の向上、ひいてはガスバリア性の向上を目的としてシート、基材シートと無機層の間にエポキシ樹脂もしくはアクリレート樹脂を代表とするアンダーコート層を挿入する方策が採られている。しかし、具体例として、例えばジシクロペンタジエニルジ(メタ)アクリレート(一般式(1)においてR1,R2は水素原子、aは1,bは0)より得られる基材シートはこれらのアンダーコート剤を用いた場合には樹脂の濡れ性が悪く、均一にコートすることが困難であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする課題は、耐薬品性、耐熱性に加え、水蒸気、酸素へのバリア性の優れた複合シートを提供することである。
【0004】
すなわち本発明は、
(1)下記一般式(1)で示される(メタ)アクリレートモノマーを含む樹脂形成材を架橋してなる基材シート層、少なくとも樹脂とフッ素系界面活性剤とを含むアンダーコート層、及び無機層からなる複合シート。
【0005】
【化2】
【0006】
(一般式(1)中、R1 ,R2 は互いに異なってもよく、水素原子又はメチル基を示し、aは1又は2を示し、bは0又は1を示す。)
(2)基材シートが前記一般式(1)で示される官能基を2つ有する(メタ)アクリレート(a)100重量部に対して平均粒子径が1〜100nmであるシリカ微粒子(b)を30〜90重量部含んでなる複合体組成物を活性エネルギー線で架橋して成ることを特徴とする(1)記載の複合シート。
(3)アンダーコート層に含まれる樹脂が、熱硬化性樹脂であることを特徴とする(1)または(2)記載の複合シート。
(4)前記熱硬化性樹脂が、エポキシ樹脂であることを特徴とする(1)または(2)記載の複合シート。
(5)前記エポキシ樹脂が、脂環式エポキシ樹脂であることを特徴とする(4)記載の複合シート。
(6)アンダーコート層に含まれる樹脂が、光硬化性樹脂であることを特徴とする(1)または(2)記載の複合シート。
(7)前記光硬化性樹脂が、アクリレート樹脂であることを特徴とする(6)記載の複合シート。
(8)前記アクリレート樹脂が、エポキシアクリレート樹脂であることを特徴とする(7)記載の複合シート。
(9)前記フッ素系界面活性剤が、C8 F17 基を持つアクリルオリゴマーを含むことを特徴とする(1)記載の複合シート。
(10)アンダーコート層に含まれる界面活性剤が、シリコン系界面活性剤であることを特徴とする(1)〜(8)何れか1項記載の複合シート。
(11)前記シリコン系の界面活性剤が、SiO(Me)2 を繰り返し単位とするオリゴマーであり、末端および側鎖に(OC2 H4 )a ( OC3 H6 )b OR基(a,b:50未満の整数、R:アルキル基または水素原子)を導入したことを特徴とする(10)記載の複合シート。
に関する。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
(基材シート)
本発明の基材シートで用いられる(メタ)アクリレート(a)は、脂環式構造を含む2つの官能基を有する(メタ)アクリレートであり、一般式(1)で示される。
【0008】
【化3】
【0009】
(一般式(1)中、R1,R2は互いに異なってもよく、水素原子又はメチル基を示し、aは1又は2を示し、bは0又は1を示す。)
一般式(1)で示される(メタ)アクリレートの中でも、反応性、熱安定性の面から、ジシクロペンタジエニルジ(メタ)アクリレート(R1,R2は水素原子、aは1,bは0)が好ましい。また、前記(メタ)アクリレートを用いた基材シートの、熱による寸法変化を低減させるため、シリカ微粒子を添加してもよい。
【0010】
基材シート中のシリカ微粒子の添加量は(メタ)アクリレート100重量部に対して30〜90重量部が好ましく、線膨張係数と軽量化のバランスの点で、さらに好ましくは、40〜80重量部、最も好ましくは、50〜70重量部である。シリカ微粒子の添加量が少ないと十分な線膨張係数が得られず、また逆に多いと、流動性、分散性が悪化するとともに、シート自体がもろくなる。また、シリカ微粒子の平均粒径は1〜100nmが好ましく、さらに好ましくは1〜50nm、最も好ましくは5〜40nmである。
また、基材シート内でのシリカ微粒子の分散安定性を向上するため、一般式(2)に示されるシラン化合物(c)を用いてもよい。
【0011】
【化4】
【0012】
(一般式(2)中、R4は水素原子又はメチル基を表し、R5は炭素数1〜3のアルキル基又はフェニル基、R6は水素原子又は炭素数1〜10の炭化水素残基を表し、qは1〜6の整数、rは0〜2の整数を表す。)
また、基材シート中には、少量の酸化防止剤、紫外線吸収剤、染顔料、他の無機フィラー等の充填剤等を含んでいても良い。
【0013】
(アンダーコート層)
本発明の特色は、一般式(1)で示される(メタ)アクリレートモノマーを架橋してなる基材シート層にアンダーコート層を介して無機層を形成することにより、基材シート層と無機質層との密着性の向上を目指すものである。アンダーコート層は、前記密着性を損わない限り、種々の樹脂、例えば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、光線硬化性樹脂(電子線硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂など)で構成することができる。アンダーコート層の成分の具体例としては、例えば、アクリル系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラール、ポリカーボネート、ニトロセルロースやセルロースアセテートなどのセルロース系ポリマー、ロジン変性マレイン酸樹脂などの熱可塑性樹脂;ウレタン系樹脂、尿素系樹脂、メラミン系樹脂、尿素−メラミン系樹脂、エポキシ系樹脂などの熱硬化性樹脂;エポキシ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレートなどの光硬化性樹脂などが挙げられ、これらは、一種または二種以上を混合して用いることができる。好ましいアンダーコート層の例としては熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂であり、その中でもエポキシ系の熱硬化性樹脂(リン変性エポキシ樹脂、式(3)に示されるような脂環式エポキシ樹脂、脂環式高Tg樹脂、ポリエステル変性脂環式エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン変性エポキシ樹脂、イミドエポキシ樹脂)およびアクリレート系の光硬化性樹脂(ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート)が考えられる。これらの中で、特に好ましいのは、式(3)に示される脂環式エポキシ樹脂である。
【0014】
【化5】
【0015】
熱硬化性樹脂における硬化剤の例としては、無水フタル酸、無水テトラフタル酸、無水メチルテトラヒドロフタル酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、無水トリメリット酸、ポリアゼライン酸無水物、等の酸無水物系硬化剤、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、メタフェニレンジアミン、等のアミン系硬化剤、フェノール類ノボラック、トリスフェノールメタン、フェノール類・ジシクロペンタジエン重合物、フェノール類・キシリレングリコール類重縮合物、フェノール類・ビフェニルジメタノール類重縮合物、ビスフェノールS等のフェノール系硬化剤などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらは単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
【0016】
熱硬化性樹脂における硬化触媒、促進剤の例としては、アセト酢酸アルミキレート、2−エチル−4−メチルイミダゾール、オクチル酸錫、BF3モノエチルアミン、BF3ポペリジン、ナトリウムアルコレート、トリメチロールプロパン、エチレングリコール、グリセリン、ポリプロピレングリコールなどがあげられるが、これらに限定されるものではない。
光硬化性樹脂における光開始剤の例としては、例えばベンゾフェノン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ジエトキシアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,6−ジメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシドなどが挙げられる。これらの光重合開始剤は2種以上を併用してもよい。
光重合開始剤の添加量は、(a)+(b)の100重量部に対して、0.02〜5重量部が好ましく、0.05〜1重量部がさらに好ましい。光重合開始剤の添加量が少ないと十分に架橋できない傾向にあり、多すぎると色相が悪化する傾向にある。紫外線の照射量は、光重合開始剤がラジカルを発生する範囲であれば任意であるが、光重合開始剤の種類や量に合わせて0.1〜200Jの範囲で照射するのが好ましい。
【0017】
(界面活性剤)
一般式(1)で示される(メタ)アクリレートモノマーを架橋してなる基材シート層に対して、脂環式エポキシ等のエポキシ樹脂、エポキシアクリレート等のアクリル樹脂を塗布しアンダーコート層とし、さらに無機膜を積層した場合、アンダーコート層と無機膜の密着力が低く、剥離等がみられ複合シートのバリア性が大きく低下した。これはアンダーコート層の厚みムラ、および樹脂の濡れ性の不良によるアンダーコート層の密着力の不足に起因するものと考えられる。この問題を改善するため、アンダーコート剤に種々の界面活性剤を添加して検討したところ、エポキシ樹脂およびアクリレート樹脂に、フッ素系界面活性剤およびシリコン系界面活性剤を添加した場合、顕著に濡れ性が改善した。
【0018】
フッ素系の界面活性剤の中でも、 C8F17基を持つアクリルオリゴマーが効果的であり、オリゴマー中に含まれる親水性基、親油性基の配分を変えることにより多種樹脂に効果を発揮する。具体例としては、メガファックF―177、F―1405、F−142D、F−470,F−472,F−474(すべて大日本インキ社製)等があげられる。シリコン系の界面活性剤はSiO(Me)2(Meは〜。)を繰り返し単位とするオリゴマーであり、多種の極性を発現させるため、前記オリゴマーの末端および側鎖に(OC2H4)a( OC3H6)bOR基(a,b:50未満の整数、R:アルキル基または水素原子)を導入したものである。極性、分子量の違いによりFZ−2104、FZ−2110、FZ−2122,FZ−2123,FZ−2165、FZ−2191、L−7006、L−7604(すべて日本ユニカー社製)等があげられる。アンダーコート層に含まれる樹脂がエポキシ系の熱硬化性樹脂である場合に好ましい界面活性剤はフッ素系ではF−177、F−470、F−472、シリコン系ではL−7006、L−7604等であり、特に好ましいのはフッ素系界面活性剤F−177である。
なおアンダーコート層は種々の添加剤、例えば、酸化防止剤、紫外線吸収剤、熱安定剤などの安定剤;可塑剤;充填剤などを含有してもよい。
アンダーコート層の厚みは、特に限定はしないが、例えば、0.01〜5μmの範囲が好ましく、、さらに好ましくは0.1〜1μm、特に好ましくは、0.2〜0.7μmの範囲である。
【0019】
(無機層)
透明性、水蒸気および酸素に対するバリア性に優れている無機層の代表的な例としてはけい素酸化物、SiOx (X=1.5〜1.8)がある。xが1.8より大きいと、得られる無機層の透明性は高くなるが、バリア性は低下する。反対にSiOx のxが1.5以下であると、バリア性は高くなるものの、けい素酸化物はやや褐色を呈し、透明性が悪くなる。
無機層は、慣用の方法、例えば、物理的方法(真空蒸着法、反応性蒸着法、スパッタリング法、反応性スパッタリング法、イオンプレーティング法、反応性イオンプレーティング法など)、化学的方法(CVD法、プラズマCVD法、レーザーCVD法など)により、アンダーコート層の表面を、前記無機物で被覆することにより形成できる。
【0020】
【実施例】
以下に本発明を実施例及び比較例によってさらに具体的に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら制限されるものではない。
【0021】
(基材シートの作成)
▲1▼基材シート用組成物
(メタクリレート単独基材シート)
ジシクロペンタジエニルジメタクリレート(東亞合成(株)製)100重量部に、光重合開始剤として1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(チバスペシャリティケミカル製のイルガキュア184)を0.6g添加し、溶解させた混合物をメタクリレート単独基材シート用組成物とした。
(アクリレート系無機フィラー複合基材シート)
ジシクロペンタジエニルジアクリレート(東亞合成(株)製)75重量部、γ−アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン15重量部、イソプロピルアルコール分散型コロイダルシリカ[シリカ含量30重量%、平均粒子径10〜20nm、商品名スノーテックIPA−ST;日産化学(株)製]400重量部を混合し、45℃で撹拌しながら減圧下揮発分を除去した。揮発分を約200g除去できたところで、光重合開始剤として1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(チバスペシャリティケミカル製のイルガキュア184)を0.6g添加し、溶解させ、さらに、3級アミン化合物として、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレートを0.1g添加し、溶解させた後、さらに減圧下揮発分を約270g除去し、アクリレート系無機フィラー複合基材シート用組成物を得た。
【0022】
▲2▼シート化
▲1▼で得られた基材シート用組成物をそれぞれ80℃のオーブンで加熱し、ガラス板上に作成した厚み0.4mmの枠内に注入し、上部よりガラス板をのせ枠内に組成物を充填した。
▲3▼架橋
▲2▼で得られた、ガラス板に挟んだ組成物に、両面から約500mJ/cm2のUV光を照射して硬化させ、ガラスからシートを剥離した。
▲4▼熱処理
▲3▼で得られたシートを、ステンレス板上で、約275℃、3時間加熱し、基材シートを得た。
【0023】
(実施例1)
アンダーコート剤として、固形分換算で脂環式エポキシ(ダイセル社製:セロキサイド2021P)100重量部に対して硬化剤ビスフェノールS(ダイセル社製:開発名EX−1(B))3重量部、カチオン触媒(ダイセル社製:開発名EX−1(A))を0.5重量部、界面活性剤F−177(大日本インキ社製)を1重量部添加し、2−ブトキシエタノールに溶解させ、前記メタクリレート単独基材シートに厚み0.5μmでディップコートさせた。これを170℃、30分プレキュアさせた後200℃2時間熱硬化させアンダーコート層を形成させ、さらにSiOをターゲットとして、反応性スパッタリング法により厚さ500オングストロームのケイ素酸化物を無機質層として形成して、複合シートを得た。
【0024】
(実施例2)
界面活性剤にフッ素系界面活性剤(大日本インキ社製:F−470)を用いた以外は実施例1と同様。
(実施例3)
界面活性剤にフッ素系界面活性剤(大日本インキ社製:F−472)を用いた以外は実施例1と同様。
(実施例4)
アンダーコート剤として、固形分換算でジシクロエポキシ(大日本インキ化学工業社製:HP−7200)100重量部に対して光硬化剤三官能メルカプタン(淀化学社製:THEIC-BMPA)67重量部、および促進剤トリスアミノメチルフェノール(化薬アクゾ:TAP)3重量部、界面活性剤としてF−177(大日本インキ社製)を1重量部をそれぞれ添加し、溶剤としてメチルイソブチルケトンに溶解させ、前記メタクリレート単独基材シートに厚み0.5μmでディップコートさせた。これを170℃で30分間プレキュアし、さらに200℃で1時間加熱処理し硬化させアンダーコート層とした。それ以外は実施例1と同様。
【0025】
(実施例5)
アンダーコート剤として、固形分換算でリン変性エポキシ(旭電化社製:EP-49-10)100重量部に対して硬化剤三官能メルカプタン(淀化学社製:THEIC-BMPA)78重量部、および促進剤トリスアミノメチルフェノール(化薬アクゾ:TAP)3重量部、さらに界面活性剤としてフッ素系界面活性剤(大日本インキ社製:F−177)を1重量部をそれぞれ添加し、溶剤としてメチルイソブチルケトンに溶解させ、前記メタクリレート単独基材シートに厚み0.5μmでディップコートさせた。これを170℃で30分間プレキュアし、さらに200℃で1時間加熱し硬化させアンダーコート層とした。それ以外は実施例1と同様。
【0026】
(実施例6)
基材シートにアクリレート系無機フィラー複合基材シートを用いた以外は実施例1と同様。
(実施例7)
基材シートにアクリレート系無機フィラー複合基材シートを用いた以外は実施例2と同様。
(実施例8)
基材シートにアクリレート系無機フィラー複合基材シートを用いた以外は実施例3と同様。
(実施例9)
基材シートにアクリレート系無機フィラー複合基材シートを用いた以外は実施例4と同様。
(実施例10)
基材シートにアクリレート系無機フィラー複合基材シートを用いた以外は実施例5と同様。
【0027】
(実施例11)
エポキシアクリレート100重量部に、光重合開始剤として1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(チバスペシャリティケミカル製のイルガキュア184)を0.5重量部、界面活性剤F−177(大日本インキ社製)を1重量部添加し、溶剤として2−ブトキシエタノールに溶解させ、前記メタクリレート単独基材シートに厚み0.5μmでディップコートさせた。これに両面から約500mJ/cm2のUV光を照射して硬化させ、アンダーコート層とした。その他は実施例1と同様。
(実施例12)
基材シートにアクリレート系無機フィラー複合基材シートを用いた以外は実施例11と同様。
【0028】
(比較例1)
界面活性剤を用いていない点以外は実施例1と同様。
(比較例2)
界面活性剤を用いていない点以外は実施例4と同様。
(比較例3)
界面活性剤を用いていない点以外は実施例5と同様。
(比較例4)
界面活性剤を用いていない点以外は実施例6と同様。
(比較例5)
界面活性剤を用いていない点以外は実施例9と同様。
(比較例6)
界面活性剤を用いていない点以外は実施例10と同様。
(比較例7)
界面活性剤を用いていない点以外は実施例11と同様。
(比較例8)
界面活性剤を用いていない点以外は実施例12と同様。
【0029】
以上のようにして作成した複合シートについて、外観を評価した。評価項目は濡れ性、無機膜の外観観察である。
▲1▼濡れ性:塗布、硬化後に目視にて外観観察。
▲2▼無機膜の外観観察:純水による90℃30分ボイルの後200℃2時間熱処理による耐熱・耐水性試験の後、100倍の光学顕微鏡にて無機膜の亀裂等の外観変化を観察。
【0030】
表1には実施例1〜5、11および比較例1〜3、7、つまり基材シートにメタクリレート単独基材シートを用いた結果を示し、表2には実施例6〜10、12および比較例4〜6、8、つまり基材シートにアクリレート系無機フィラー複合基材シートを用いた結果を示した。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】
以上のようにアンダーコート剤に界面活性剤を添加することにより、ジシクロペンタジエニルジ(メタ)アクリレートを用いたプラスチックシート(無機フィラー混合物も含む)へのエポキシ樹脂の濡れ性が向上。特にF-177を用いた系がもっとも顕著に改善した。また同時に無機膜の保護特性も向上した。
【0034】
【発明の効果】
本発明の複合シートは、耐薬品性、耐熱性に加え、酸素、水蒸気バリア性に優れることから、光学レンズ、光ディスク基板、液晶基板、カラーフィルタ、太陽電池基板、タッチパネル、光学素子をはじめ、嫌気性製品等の包装など多種多様な用途に好適に用いることができる。
Claims (11)
- 基材シートが前記一般式(1)で示される官能基を2つ有する(メタ)アクリレート(a)100重量部に対して平均粒子径が1〜100nmであるシリカ微粒子(b)を30〜90重量部含んでなる複合体組成物を活性エネルギー線で架橋して成ることを特徴とする請求項1記載の複合シート。
- アンダーコート層に含まれる樹脂が、熱硬化性樹脂であることを特徴とする請求項1または2記載の複合シート。
- 前記熱硬化性樹脂が、エポキシ樹脂であることを特徴とする請求項1または2記載の複合シート。
- 前記エポキシ樹脂が、脂環式エポキシ樹脂であることを特徴とする請求項4記載の複合シート。
- アンダーコート層に含まれる樹脂が、光硬化性樹脂であることを特徴とする請求項1または2記載
の複合シート。 - 前記光硬化性樹脂が、アクリレート樹脂であることを特徴とする請求項6記載の複合シート。
- 前記アクリレート樹脂が、エポキシアクリレート樹脂であることを特徴とする請求項7記載の複合シート。
- 前記フッ素系界面活性剤が、C8 F17 基を持つアクリルオリゴマーを含むことを特徴とする請求項1記載の複合シート。
- アンダーコート層に含まれる界面活性剤が、シリコン系界面活性剤であることを特徴とする請求項1〜8何れか1項記載の複合シート。
- 前記シリコン系の界面活性剤が、SiO(Me)2 を繰り返し単位とするオリゴマーであり、末端および側鎖に(OC2 H4 )a ( OC3 H6 )b OR基(a,b:50未満の整数、R:アルキル基または水素原子)を導入したことを特徴とする請求項10記載の複合シート。
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