JP2002257900A - 試験用電子部品搬送媒体、電子部品試験装置および試験方法 - Google Patents

試験用電子部品搬送媒体、電子部品試験装置および試験方法

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JP2002257900A
JP2002257900A JP2001053615A JP2001053615A JP2002257900A JP 2002257900 A JP2002257900 A JP 2002257900A JP 2001053615 A JP2001053615 A JP 2001053615A JP 2001053615 A JP2001053615 A JP 2001053615A JP 2002257900 A JP2002257900 A JP 2002257900A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子部品の接続端子と試験用端子とを良好に
接続させることが可能な試験用電子部品搬送媒体と、こ
の搬送媒体を用いて電子部品の試験を効率的に行うこと
ができる電子部品試験装置と、試験方法を提供するこ
と。 【解決手段】 試験すべきICチップ2が着脱自在に装
着される収容部19を具備し、ICチップ2が収容部1
9に収容された状態でICチップ2の搬送を行うと共
に、ICチップ2の接続端子2Aを試験用端子51に接
続させてICチップ2の試験を行うことが可能な試験用
電子部品搬送媒体であって、収容部19内に収容してあ
るICチップ2の接続端子側に面する収容部19におけ
る端子側開口部22の開度を変化させることが可能なよ
うに、収容部19に対して移動可能に装着してあるフッ
ク部材11を有する。前記収容部19における端子側開
口部22が、ICチップ2の搬送中は閉位置となり、試
験中は開位置となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ICチップなどの
電子部品の接続端子と試験用端子とを良好に接続させる
ことが可能な試験用電子部品搬送媒体と、この搬送媒体
を用いて電子部品の試験を効率的に行うことができる電
子部品試験装置と、電子部品の試験方法とに関する。
【0002】
【従来の技術】半導体装置などの製造課程においては、
最終的に製造されたICチップなどの電子部品を試験す
る試験装置が必要となる。このな試験装置において、試
験時間の短縮を図るために、たとえば特開平11−28
7841号公報に示すように、テストトレイに複数のI
Cチップを収容して搬送し、そのままの状態で、複数の
電子部品を同時に試験する装置が開発されている。この
試験装置においては、テストトレイにICチップを収容
した状態で、多数のICチップを同時に試験することが
できるために、試験効率を大幅に向上させることができ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ICチップの高周波試
験を行う場合などには、ICチップの接続端子が接続さ
れる試験用端子の突出長さをできる限り短くしたい要請
がある。試験用端子の突出長さが長くなるにつれて、ノ
イズの影響が大きくなり、正確な試験が困難になるから
である。また、ICチップの接続端子は、たとえばBG
AタイプICチップの場合などのように、短くなってき
ている。さらに、製造上の理由から、単一のICチップ
に形成する複数の接続端子の突出長さが均一でない場合
もあり得る。また、テストトレイにおいて、ICチップ
を保持するためのチップ保持部の厚みは、強度上の理由
からあまりに薄くすることもできない。
【0004】これらのために、テストトレイのチップ保
持部に保持した状態でICチップの試験を行う場合に
は、チップ保持部の厚みが、ICチップの接続端子の突
出長さに試験用端子の突出長さを足した長さよりも厚く
なり、接続端子と試験用端子とが接触不良になり、良好
な試験を行うことができないおそれがある。
【0005】さらに、従来の試験装置では、テストトレ
イの収容部に、ICチップの接続端子が重力方向下向き
に設置され、しかも、ICチップの接続端子を試験用端
子に接続するための端子側開口部が下向きに形成してあ
ることから、ICチップの保持が困難になりつつある。
すなわち、CSPタイプまたはBGAタイプのICチッ
プでは、接続端子であるボール端子が、チップ下面にお
いて、その外周付近にまで形成されるようになってきて
おり、ボール端子を露出させながらチップを保持するこ
とが困難になりつつある。
【0006】なお、ICチップの接続端子面を下向きか
ら横向きに変え、その状態で、試験を行うICチップの
試験を行う試験装置も知られているが、このような試験
装置でも、上述した従来の試験装置と同様な課題を有し
ている。
【0007】本発明は、このような実状に鑑みてなさ
れ、試験すべき電子部品の接続端子の突出長さが短い場
合、高周波試験を行うために試験用端子の突出長さが短
い場合、または電子部品の接続端子の突出長さが不均一
である場合などにおいても、電子部品を良好に搬送し、
しかも、電子部品の接続端子と試験用端子とを良好に接
続させることが可能な試験用電子部品搬送媒体と、この
搬送媒体を用いて電子部品の試験を効率的に行うことが
できる電子部品試験装置とを提供することを第1目的と
する。
【0008】本発明の第2の目的は、電子部品の接続端
子が、電子部品の接続端子側面において、その外周付近
にまで形成される場合でも、電子部品を良好に搬送し、
しかも、電子部品の接続端子と試験用端子とを良好に接
続させることが可能な試験用電子部品搬送媒体と、この
搬送媒体を用いて電子部品の試験を効率的に行うことが
できる電子部品試験装置とを提供することである。
【0009】本発明の第3の目的は、試験すべき電子部
品の接続端子の突出長さが短い場合、高周波試験を行う
ために試験用端子の突出長さが短い場合、または電子部
品の接続端子の突出長さが不均一である場合などにおい
ても、電子部品を良好に搬送し、しかも、電子部品の接
続端子と試験用端子とを良好に接続させることが可能な
電子部品の試験方法を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るために、本発明に係る第1の試験用電子部品搬送媒体
は、試験すべき電子部品が着脱自在に装着される収容部
を具備し、前記電子部品が前記収容部に収容された状態
で前記電子部品の搬送を行うと共に、前記電子部品の接
続端子を試験用端子に接続させて当該電子部品の試験を
行うことが可能な試験用電子部品搬送媒体であって、前
記収容部内に収容してある前記電子部品の接続端子側に
面する前記収容部における端子側開口部の開度を変化さ
せることが可能なように、前記収容部に対して移動可能
に装着してあるフック部材を有する。
【0011】前記収容部が各インサートに形成してあ
り、複数のインサートが、テストトレイ枠体に、行列状
に配置してあることが好ましい。
【0012】前記各インサートには、当該インサートの
表裏面を貫通し、前記収容部を区画する貫通孔が形成し
てあり、前記フック部材が、移動機構を介して、前記貫
通孔の軸芯に対して略垂直方向に移動自在に保持してあ
ることが好ましい。前記移動機構が、リンク機構を含む
ことが好ましい。
【0013】また、前記収容部における端子側開口部
が、前記電子部品の搬送中は閉位置となり、試験中は開
位置となるように、前記フック部材が、前記収容部に対
して移動可能に装着してあることが好ましい。
【0014】さらに、前記収容部に装着してあるフック
部材が、種々のサイズまたは形状の電子部品を保持する
ことが可能なように、前記収容部に対して移動可能に装
着してあることが好ましい。
【0015】前記フック部材の先端部には、前記電子部
品の接続端子が第1方向(たとえば下方向)を向いてい
る状態で、前記第1方向と逆の第2方向(たとえば上方
向)への前記電子部品の移動を制限する反端子側縁支持
凸部と、前記反端子側縁支持凸部よりも、前記貫通孔の
内側に向けて幾分大きく突出し、電子部品の接続端子が
前記第1方向を向いている状態で、前記電子部品の前記
第1方向移動を制限する端子側縁支持凸部とが具備して
あり、前記フック部材が、前記貫通孔の内部に向けてフ
ック半閉状態で突出するように移動した位置では、前記
反端子側縁支持凸部は、前記電子部品に対して係合せず
に、前記端子側縁支持凸部が前記電子部品に対して係合
し、前記電子部品の下方移動を制限すると共に、前記貫
通孔の第2方向からの前記電子部品の着脱を許容し、前
記フック部材が、前記貫通孔の内部に向けてフック閉状
態で突出するように移動した位置では、前記反端子側縁
支持凸部が、前記電子部品に対して係合すると共に、前
記端子側縁支持凸部が前記電子部品に対して係合し、前
記電子部品の第1方向移動および第2方向移動を制限
し、前記搬送媒体による電子部品の搬送を許容し、前記
フック部材が、前記貫通孔の内部からフック開状態で引
き込んで移動した位置では、前記反端子側縁支持凸部お
よび前記端子側縁支持凸部が共に前記電子部品に対して
係合せず、前記貫通孔からの前記電子部品の第1方向移
動を許容し、前記貫通孔の第2方向から挿入された押圧
部材により、前記電子部品の接続端子を前記試験用端子
に押し付けることを許容するようになっていることが好
ましい。
【0016】あるいは、前記フック部材は、前記収容部
における前記端子側開口部の開度を狭める方向に弾性保
持してあり、前記フック部材には、移動カムが形成して
あり、前記搬送媒体が前記試験用端子方向に移動するこ
とにより、前記試験用端子を具備するソケット、または
当該ソケットが取り付けられるテストヘッド付属部品に
形成された固定カムに、前記移動カムが係合し、前記フ
ック部材を、前記搬送媒体に対して相対的に移動させ、
前記端子側開口部の開度を大きくすることが可能にして
も良い。
【0017】この場合において、前記フック部材は、前
記収容部における前記端子側開口部の周縁に装着してあ
るシャッタ式フック部材であり、スプリングにより弾性
保持してあることが好ましい。
【0018】または、前記フック部材は、前記収容部に
おける前記端子側開口部の開度を狭める方向に回動自在
に弾性保持してもよい。この場合において、前記収容部
には、前記電子部品の端子が上向きとなるように、前記
電子部品が収容されても良い。
【0019】また、前記収容部における前記端子側開口
部と反対側の収容部底部には、前記電子部品を前記試験
用端子方向に押し付けるための押圧部材が挿入される挿
入孔が形成してもよい。
【0020】前記フック部材が、ラッチ部材であり、前
記収容部の底部を構成する底部材が、前記端子側開口部
から突出移動可能に装着してあり、前記底部材が前記端
子側開口部から突出移動することにより、前記ラッチ部
材が回動移動して前記端子側開口部を開くように動作す
るようにしても良い。前記底部材は、前記搬送媒体に対
して、前記端子側開口部から離れる方向に弾性保持して
あっても良い。この場合において、前記搬送媒体には、
前記底部材を前記端子側開口部から飛び出させる方向に
移動させるための押圧部材が挿入される挿入孔が形成し
ても良い。この場合において、前記収容部には、前記電
子部品の端子が上向きとなるように、前記電子部品が収
容されても良い。
【0021】上記第1の目的を達成するために、本発明
に係る第1の電子部品試験装置は、上述した試験用電子
部品搬送媒体と、前記電子部品が前記収容部に収容され
た状態で、前記電子部品における接続端子側の面と反対
側の面を直接または間接的に押圧し、前記電子部品の接
続端子を試験用端子に接続させる押圧部材とを有する。
【0022】前記試験用端子が装着されたテストヘッド
には、前記搬送媒体の移動カムに係合する固定カムが具
備してあり、前記搬送媒体を前記テストヘッドに近づけ
る方向に移動させることにより、前記固定カムに、前記
移動カムが係合し、前記フック部材を、前記搬送媒体に
対して相対的に移動させ、前記端子側開口部の開度を大
きくするようになっていることが好ましい。
【0023】前記試験用端子が装着されたテストヘッド
には、前記押圧部材による前記試験用端子への前記電子
部品の押圧が解除された状態で、前記電子部品を、前記
試験用端子から引き離し、前記フック部材による前記電
子部品の把持を可能とする位置まで押し戻すための戻し
部材が装着してあることが好ましい。
【0024】前記戻し部材は、戻しピンと、当該ピンを
突き出させる方向に弾性支持するスプリングとを有する
ことが好ましい。または、前記戻し部材は、バネ材で構
成しても良い。
【0025】上記第2の目的を達成するために、本発明
に係る第2の試験用電子部品搬送媒体は、電子部品の接
続端子が上向きとなるように、前記電子部品を前記収容
部に保持する以外は、上述した本発明に係る第1の搬送
媒体と同様な構成を有する。
【0026】上記第2の目的を達成するために、本発明
に係る第2の電子部品試験装置は、試験すべき電子部品
が着脱自在に装着される収容部を具備し、前記電子部品
の接続端子が上向きとなるように前記電子部品が前記収
容部に収容された状態で、前記電子部品の搬送を行うこ
とが可能な試験用電子部品搬送媒体と、前記電子部品が
前記収容部に収容された状態で、前記電子部品における
接続端子側の面と反対側の面を直接または間接的に押圧
し、前記電子部品の接続端子を、下向きに配置された試
験用端子に接続させる押圧部材とを有する。
【0027】前記収容部内に収容してある前記電子部品
の接続端子側に面する前記収容部における端子側開口部
の開度を変化させることが可能なように、前記収容部に
対して移動可能に装着してあるフック部材をさらに有す
ることが好ましい。
【0028】前記フック部材は、前記収容部における前
記端子側開口部の開度を狭める方向に弾性保持してあ
り、前記フック部材には、移動カムが形成してあり、前
記テストヘッドには、前記移動カムに係合する固定カム
が具備してあり、前記搬送媒体を前記テストヘッドに近
づける方向に移動させることにより、前記固定カムに、
前記移動カムが係合し、前記フック部材を、前記搬送媒
体に対して相対的に移動させ、前記端子側開口部の開度
を大きくするようになっていることが好ましい。
【0029】または、前記搬送媒体における収容部の内
壁を構成するガイド部材が、前記搬送媒体に対して、上
向きに突出するように弾性支持してあり、前記押圧部材
により前記搬送媒体を前記テストヘッド方向に移動させ
た場合に、前記テストヘッドの面に前記ガイド部材の頂
部が当接し、搬送媒体の移動につれて、前記ガイド部材
が前記搬送媒体に対して引き込む方向に移動するように
しても良い。
【0030】上記第3の目的を達成するために、本発明
に係る電子部品の試験方法は、試験用電子部品搬送媒体
の収容部に電子部品が収容された状態で、前記電子部品
の接続端子側に面する前記収容部における端子側開口部
の開度を変化させ、フック部材を閉位置とした状態で、
前記電子部品の搬送を行う工程と、前記端子側開口部の
開度を変化させ、フック部材を開位置とした状態で、前
記電子部品の接続端子を試験用端子に接続させ、電子部
品の試験を行う工程と、を有する。
【0031】
【作用】本発明に係る第1の試験用電子部品搬送媒体、
第1の電子部品試験装置および試験方法では、電子部品
の接続端子側に面する収容部における端子側開口部の開
度を変化させることが可能なように、フック部材が前記
収容部に対して移動可能に装着してある。このため、電
子部品を搬送する場合には、フック部材により端子側開
口部の開度を狭め、電子部品の落下を防止しつつ、電子
部品の搬送が可能になる。
【0032】また、電子部品の試験を行う場合には、フ
ック部材により端子側開口部の開度を拡げ、フック部材
による電子部品の係合を完全に解除し、または係合の度
合を弱める。フック部材による電子部品の係合が完全に
解除された場合には、電子部品は、試験用端子方向に移
動自在となる。その結果、押圧部材により、電子部品の
端子と反対面を直接または間接に押圧することで、電子
部品の接続端子が、試験用端子に対して良好に押し付け
られて接続することになる。
【0033】なお、電子部品の接続端子が下向きとなる
ように、電子部品が搬送媒体に装着される場合には、フ
ック部材による電子部品の係合が完全に解除されて、電
子部品を試験した後には、その電子部品を、電子部品の
重力に抗して、フック部材による係合位置まで押し戻す
必要がある。その押し戻し動作を行うための戻し部材
は、たとえば、テストヘッドに対して移動自在に装着し
てある戻しピンと、当該ピンを突き出させる方向に弾性
支持するスプリングとからなる。または、その戻し部材
は、バネ材のみで構成しても良い。
【0034】また、フック部材により端子側開口部の開
度を拡げ、フック部材による電子部品の係合を完全に解
除しない場合でも、その係合の度合を弱め、フック部材
における先細の先端で電子部品を保持することで、搬送
媒体を、試験用端子に対して最大限に近づけることが可
能になる。その結果、電子部品を搬送媒体に保持した状
態で、電子部品の接続端子と試験用端子とを良好に接続
させることが可能になる。
【0035】フック部材の移動機構としては、特に限定
されないが、フック部材に移動カムを設け、試験用端子
の装着部分に固定カムを設けることで、フック部材によ
る端子側開口部の開度調節を、試験用端子に対する搬送
媒体の相対移動に連係して動作させることが可能にな
る。
【0036】いずれにしても、本発明の第1の試験用電
子部品搬送媒体、第1の電子部品試験装置および試験方
法では、試験すべき電子部品の接続端子の突出長さが短
い場合、高周波試験を行うために試験用端子の突出長さ
が短い場合、または電子部品の接続端子の突出長さが不
均一である場合などにおいても、電子部品を搬送媒体に
保持した状態で、電子部品の接続端子と試験用端子とを
良好に接続させることが可能になる。
【0037】なお、本発明の第1の試験用電子部品搬送
媒体、第1の電子部品試験装置および試験方法において
は、搬送媒体に保持された電子部品の接続端子の向き
は、特に限定されず、下向きでも、上向きでも、横向き
でも良い。
【0038】本発明の第2の試験用電子部品搬送媒体、
第2の電子部品試験装置および試験方法では、搬送媒体
の収容部に、電子部品が、その接続端子面が上向きとな
るように取り付けられる。その搬送媒体は、試験用端子
が下向きに配置してあるテストヘッドの下方位置まで水
平搬送され、そこで、テストヘッドに対して近づく方向
に垂直移動させられる。
【0039】搬送媒体の収容部に、電子部品が、その接
続端子面が上向きとなるように取り付けられることで、
電子部品の接続端子と反対の面を、搬送媒体により支持
可能となる。その結果、電子部品の接続端子が、電子部
品の接続端子側面において、その外周付近にまで形成さ
れる場合でも、電子部品を良好に搬送し、しかも、電子
部品を搬送媒体に保持した状態で、電子部品の接続端子
と試験用端子とを良好に接続させることが可能になる。
また、電子部品を、その接続端子面が上向きとなるよう
に搬送媒体に取り付けることで、試験後の電子部品を、
その自重により、搬送媒体の収容部に戻すことが可能に
なる。
【0040】
【発明の実施の形態】以下、本発明を、図面に示す実施
形態に基づき説明する。図1は本発明の1実施形態に係
る電子部品試験装置の概略斜視図、図2は図1に示す電
子部品試験装置内におけるトレイの搬送経路を示す概略
図、図3は図1に示す試験装置のチャンバ内の要部断面
図、図4は図3に示すテストトレイの概略斜視図、図5
は図4に示すインサートと試験用端子との位置関係を示
す要部斜視図、図6(A)は図5に示すインサートの詳
細を示す断面図、図6(B)は図6(A)に示すインサ
ートの機能を示す要部断面図、図7(A)〜図7(D)
は図6(A)に示すインサートの機能の詳細を示す要部
断面図、図8は図7(D)に示すICチップの接続端子
と試験用端子との接触部分の詳細を示す概略図、図9
(A)、図9(B)、図10(A)および図10(B)
は本発明の他の実施形態に係るインサートの機能を示す
要部断面図、図11(A)、図11(B)、図12
(A)、図12(B)、図13(A)および図13
(B)は本発明のさらに他の実施形態に係るインサート
の機能を示す要部断面図、図14(A)、図14
(B)、図15(A)および図15(B)は本発明のさ
らに他の実施形態に係るインサートの機能を示す要部断
面図、図16(A)〜図16(C)は本発明のさらに他
の実施形態に係るインサートの機能を示す要部断面図、
図17は図16(C)の要部拡大断面図、図18
(A)、図18(B)および図19は本発明のさらに他
の実施形態に係るインサートの機能を示す要部断面図、
図20(A)および図20(B)は本発明のさらに他の
実施形態に係るインサートの機能を示す要部断面図であ
る。
【0041】第1実施形態 図1〜3に示すように、本実施形態に係る電子部品試験
装置1は、試験すべきICチップを順次テストヘッドに
設けたICソケットに搬送し、試験が終了したICチッ
プをテスト結果に従って分類して所定のトレイに格納す
る動作を実行する。この電子部品試験装置1は、試験す
べき部品としてのICチップを、常温よりも高い温度状
態(高温)または低い温度状態(低温)で試験するため
の装置であり、チャンバ100を有する。チャンバ10
0は、試験すべきICチップに、目的とする高温または
低温の熱ストレスを与えるための恒温槽101と、この
恒温槽101で熱ストレスが与えられた状態にあるIC
チップをテストするためのテストチャンバ102と、テ
ストチャンバ102で試験されたICチップから熱スト
レスを除去するための除熱槽103とを有する。
【0042】なお、図2は本実施形態の電子部品試験装
置における試験用ICチップの取り廻し方法を理解する
ための図であって、実際には上下方向に並んで配置され
ている部材を平面的に示した部分もある。したがって、
その機械的(三次元的)構造は、主として図1を参照し
て理解することができる。
【0043】図1および図2に示すように、本実施形態
の電子部品試験装置1は、これから試験を行なうICチ
ップを格納し、また試験済のICチップを分類して格納
するIC格納部200と、IC格納部200から送られ
る被試験ICチップをチャンバ部100に送り込むロー
ダ部300と、テストヘッドを含むチャンバ部100
と、チャンバ部100で試験が行なわれた試験済のIC
を分類して取り出すアンローダ部400とから構成され
ている。電子部品試験装置1の内部では、ICチップ
は、トレイに収容されて搬送される。
【0044】電子部品試験装置1に収容される前のIC
チップは、カスタマトレイ内に多数収容してあり、その
状態で、図1および図2に示す電子部品試験装置1のI
C収納部200へ供給され、そこで、カスタマトレイか
ら、電子部品試験装置1内で搬送されるテストトレイT
STにICチップ2が載せ替えられる。電子部品試験装
置1の内部では、図2に示すように、ICチップは、テ
ストトレイTSTに載せられた状態で移動し、高温また
は低温の温度ストレスが与えられ、適切に動作するかど
うか試験(検査)され、当該試験結果に応じて分類され
る。以下、電子部品試験装置1の内部について、個別に
詳細に説明する。
【0045】IC収容部200 図1に示すように、IC収容部200には、試験前のI
Cチップを格納する試験前ICトレイ供給用ストッカ2
01と、試験の結果に応じて分類されたICチップを格
納する試験済ICトレイ収容用ストッカ202とが設け
てある。
【0046】図1に示す試験前ICトレイ供給用ストッ
カ201には、これから試験が行われるICチップが格
納されたカスタマトレイが積層されて保持してある。ま
た、試験済ICトレイ収容用ストッカ202には、試験
を終えて分類されたICチップが収容されたカスタマト
レイが積層されて保持してある。
【0047】なお、これら試験前ICトレイ供給用スト
ッカ201と試験済ICトレイ収容用ストッカ202と
は、略同じ構造にしてあるので、試験前ICトレイ供給
用ストッカ201の部分を、試験済ICトレイ収容用ス
トッカ202として使用することや、その逆も可能であ
る。したがって、試験前ICトレイ供給用ストッカ20
1の数と試験済ICトレイ収容用ストッカ202の数と
は、必要に応じて容易に変更することができる。
【0048】図1および図2に示す実施形態では、試験
前ICトレイ供給用ストッカ201として、2個のスト
ッカSTK−Bが設けてある。ストッカSTK−Bの隣
には、空トレイ供給用ストッカ201として、アンロー
ダ部400へ送られる空ストッカSTK−Eを2個設け
てある。また、その隣には、試験済ICトレイ収容用ス
トッカ202として、8個のストッカSTK−1,ST
K−2,…,STK−8を設けてあり、試験結果に応じ
て最大8つの分類に仕分けして格納できるように構成し
てある。つまり、良品と不良品の別の外に、良品の中で
も動作速度が高速のもの、中速のもの、低速のもの、あ
るいは不良の中でも再試験が必要なもの等に仕分けされ
る。
【0049】ローダ部300 図1に示す試験前ICトレイ供給用ストッカ201に収
容してあるカスタマトレイは、IC格納部200と装置
基板105との間に設けられたトレイ移送アーム205
によってローダ部300の窓部306に装置基板105
の下側から運ばれる。そして、このローダ部300にお
いて、カスタマトレイに積み込まれた試験前ICチップ
を、X−Y搬送装置304によって一旦プリサイサ(pr
eciser)305に移送し、ここで被試験ICチップの相
互の位置を修正したのち、さらにこのプリサイサ305
に移送された被試験ICチップを再びX−Y搬送装置3
04を用いて、ローダ部300に停止しているテストト
レイTSTに積み替える。
【0050】カスタマトレイからテストトレイTSTへ
被試験ICチップを積み替えるIC搬送装置304とし
ては、図1に示すように、装置基板105の上部に架設
された2本のレール301と、この2本のレール301
によってテストトレイTSTとカスタマトレイとの間を
往復する(この方向をY方向とする)ことができる可動
アーム302と、この可動アーム302によって支持さ
れ、可動アーム302に沿ってX方向に移動できる可動
ヘッド303とを備えている。
【0051】このX−Y搬送装置304の可動ヘッド3
03には、吸着ヘッドが下向に装着されており、この吸
着ヘッドが空気を吸引しながら移動することで、カスタ
マトレイから被試験ICチップを吸着し、その被試験I
CチップをテストトレイTSTに積み替える。こうした
吸着ヘッドは、可動ヘッド303に対して例えば8本程
度装着されており、一度に8個の被試験ICチップをテ
ストトレイTSTに積み替えることができる。
【0052】なお、一般的なカスタマトレイにあって
は、被試験ICチップを保持するための凹部が、被試験
ICチップの形状よりも比較的大きく形成されているの
で、カスタマトレイに格納された状態における被試験I
Cチップの位置は、大きなバラツキをもっている。した
がって、この状態で被試験ICチップを吸着ヘッドに吸
着し、直接テストトレイTSTに運ぶと、テストトレイ
TSTに形成されたIC収納凹部に正確に落し込むこと
が困難となる。このため、本実施形態の電子部品試験装
置1では、カスタマトレイの設置位置とテストトレイT
STとの間にプリサイサ305と呼ばれるICチップの
位置修正手段が設けられている。このプリサイサ305
は、比較的深い凹部を有し、この凹部の周縁が傾斜面で
囲まれた形状とされているので、この凹部に吸着ヘツド
に吸着された被試験ICチップを落し込むと、傾斜面で
被試験ICチップの落下位置が修正されることになる。
これにより、8個の被試験ICチップの相互の位置が正
確に定まり、位置が修正された被試験ICチップを再び
吸着ヘッドで吸着してテストトレイTSTに積み替える
ことで、テストトレイTSTに形成されたIC収納凹部
に精度良く被試験ICチップを積み替えることができ
る。
【0053】チャンバ100 上述したテストトレイTSTは、ローダ部300で被試
験ICチップが積み込まれたのちチャンバ100に送り
込まれ、当該テストトレイTSTに搭載された状態で各
被試験ICチップがテストされる。
【0054】チャンバ100は、テストトレイTSTに
積み込まれた被試験ICチップに目的とする高温または
低温の熱ストレスを与える恒温槽101と、この恒温槽
101で熱ストレスが与えられた状態にある被試験IC
チップをテストヘッドに接触させるテストチャンバ10
2と、テストチャンバ102で試験された被試験ICチ
ップから、与えられた熱ストレスを除去する除熱槽10
3とで構成されている。
【0055】除熱槽103では、恒温槽101で高温を
印加した場合は、被試験ICチップを送風により冷却し
て室温に戻し、また恒温槽101で低温を印加した場合
は、被試験ICチップを温風またはヒータ等で加熱して
結露が生じない程度の温度まで戻す。そして、この除熱
された被試験ICチップをアンローダ部400に搬出す
る。
【0056】図1に示すように、チャンバ100の恒温
槽101および除熱槽103は、テストチャンバ102
より上方に突出するように配置されている。また、恒温
槽101には、図2に概念的に示すように、垂直搬送装
置が設けられており、テストチャンバ102が空くまで
の間、複数枚のテストトレイTSTがこの垂直搬送装置
に支持されながら待機する。主として、この待機中にお
いて、被試験ICチップに高温または低温の熱ストレス
が印加される。
【0057】図3に示すように、テストチャンバ102
には、その中央下部にテストヘッド5が配置され、テス
トヘッド5の上にテストトレイTSTが運ばれる。そこ
では、テストトレイTSTにより保持された全てのIC
チップ2を同時または順次テストヘッド5に電気的に接
触させ、テストトレイTST内の全てのICチップ2に
ついて試験が行われる。一方、試験が終了したテストト
レイTSTは、除熱槽103で除熱され、ICチップ2
の温度を室温に戻したのち、図1および図2に示すアン
ローダ部400に排出される。
【0058】また、図1に示すように、恒温槽101と
除熱槽103には、装置基板105からテストトレイT
STを送り込むための入り口用開口部と、装置基板10
5へテストトレイTSTを送り出すための出口用開口部
とがそれぞれ形成してある。装置基板105には、これ
ら開口部からテストトレイTSTを出し入れするための
テストトレイ搬送装置108が装着してある。これら搬
送装置108は、たとえば回転ローラなどで構成してあ
る。この装置基板105上に設けられたテストトレイ搬
送装置108によって、除熱槽103から排出されたテ
ストトレイTSTは、アンローダ部400およびローダ
部300を介して恒温槽101へ返送される。
【0059】図4は本実施形態で用いられるテストトレ
イ(試験用電子部品搬送媒体)TSTの構造を示す分解
斜視図である。このテストトレイTSTは、矩形フレー
ム12を有し、そのフレーム12に複数の桟(さん)1
3が平行かつ等間隔に設けてある。これら桟13の両側
と、これら桟13と平行なフレーム12の辺12aの内
側とには、それぞれ複数の取付け片14が長手方向に等
間隔に突出して形成してある。これら桟13の間、およ
び桟13と辺12aとの間に設けられた複数の取付け片
14の内の向かい合う2つの取付け片14によって、各
インサート収納部15が構成されている。
【0060】各インサート収納部15には、それぞれ1
個のインサート16が収納されるようになっており、こ
のインサート16はファスナ17を用いて2つの取付け
片14にフローティング状態で取付けられている。この
目的のために、インサート16の両端部には、それぞれ
取付け片14への取付け用孔21が形成してある。こう
したインサート16は、たとえば1つのテストトレイT
STに、16×4個程度取り付けられる。
【0061】なお、各インサート16は、同一形状、同
一寸法とされており、それぞれのインサート16に被試
験ICチップ2が収納される。インサート16のIC収
容部19は、収容する被試験ICチップ2の形状に応じ
て決められ、図4に示す例では矩形の貫通孔とされてい
る。
【0062】ここで、テストヘッド5に対して一度に接
続される被試験ICチップ2は、図4に示すように4行
×16列に配列された被試験ICチップ2であれば、た
とえば行方向に3つ置きに配列された合計4列の被試験
ICチップ2である。つまり、1回目の試験では、1列
目から3列おきに配置された合計16個の被試験ICチ
ップ2を、図5に示すように、それぞれテストヘッド5
のソケット50のコンタクトピン(試験用端子)51に
接続して試験する。2回目の試験では、テストトレイT
STを1列分移動させて2列目から3列おきに配置され
た被試験ICチップを同様に試験し、これを4回繰り返
すことで全ての被試験ICチップ2を試験する。この試
験の結果は、テストトレイTSTに付された例えば識別
番号と、テストトレイTSTの内部で割り当てられた被
試験ICチップ2の番号で決まるアドレスで、電子部品
試験装置1の制御装置に記憶される。
【0063】図5に示すように、テストヘッド5の上に
は、ソケット50が、図4に示すテストトレイTSTに
おいて、たとえば行方向に3つおきに合計4列の被試験
ICチップ2に対応した数(4行×4列)で配置してあ
る。なお、一つ一つのソケット50の大きさを小さくす
ることができれば、図4に示すテストトレイTSTに保
持してある全てのICチップ2を同時にテストできるよ
うに、テストヘッド5の上に、4行×16列のソケット
50を配置しても良い。
【0064】図5に示すように、ソケット50が配置さ
れたテストヘッド5の上部には、各ソケット50毎に一
つのソケットガイド40が装着してある。ソケットガイ
ド40は、ソケット50に対して固定してある。
【0065】テストヘッド5の上には、図4に示すテス
トトレイTSTが搬送され、一度にテストされる被試験
ICチップ2の間隔に応じた数(上記テストトレイTS
Tにあっては、3列おきに合計4列の計16個)のイン
サート16が、対応するソケットガイド40の上に位置
するようになっている。
【0066】図5に示すプッシャ30は、図3に示すよ
うに、ソケットガイド40の数に対応して、テストヘッ
ド5の上側に設けてある。各プッシャ30は、アダプタ
62の下端に固定してある。各アダプタ62は、マッチ
プレート60に弾性保持してある。マッチプレート60
は、テストヘッド5の上部に位置するように、且つプッ
シャ30とソケットガイド40との間にテストプレート
TSTが挿入可能となるように装着してある。このマッ
チプレート60は、テストヘッド5またはZ軸駆動装置
70の駆動プレート72に対して、Z軸方向に移動自在
に装着してあり、試験すべきICチップ2の形状などに
合わせて、アダプタ62およびプッシャ30と共に、交
換自在な構造になっている。なお、テストプレートTS
Tは、図3において紙面に垂直方向(X軸)から、プッ
シャ30とソケットガイド40との間に搬送されてく
る。チャンバ100内部でのテストプレートTSTの搬
送手段としては、搬送用ローラなどが用いられる。テス
トトレイTSTの搬送移動に際しては、Z軸駆動装置7
0の駆動プレートは、Z軸方向に沿って上昇しており、
プッシャ30とソケットガイド40との間には、テスト
トレイTSTが挿入される十分な隙間が形成してある。
【0067】図3に示すように、テストチャンバ102
の内部に配置された駆動プレート72の下面には、アダ
プタ62に対応する数の押圧部74が固定してあり、マ
ッチプレート60に保持してあるアダプタ62の上面を
押圧可能にしてある。駆動プレート72には、駆動軸7
8が固定してあり、駆動軸78は、図示省略してある圧
力シリンダに接続してある。圧力シリンダは、たとえば
空気圧シリンダなどで構成してあり、駆動軸78をZ軸
方向に沿って上下移動させ、アダプタ62を押圧可能と
なっている。
【0068】各アダプタ62の下端に装着してあるプッ
シャ30の中央には、図5に示すように、被試験ICチ
ップを押し付けるための押圧子(押圧部材)31が形成
され、その両側にインサート16のガイド孔20および
ソケットガイド40のガイドブッシュ41に挿入される
ガイドピン32が設けてある。また、押圧子31とガイ
ドピン32との間には、当該プッシャ30がZ軸駆動装
置にて下降移動する際に、下限を規制するためのストッ
パガイド33が設けてあり、このストッパガイド33
は、ソケットガイド40のストッパ面42に当接するこ
とで、ICチップ2を破壊しない適切な圧力で押し付け
るプッシャの下限位置が決定される。
【0069】各インサート16は、図4に示すように、
テストトレイTSTに対してファスナ17を用いて取り
付けてあり、図5に示すように、その両側に、上述した
プッシャ30のガイドピン32およびソケットガイド4
0のガイドブッシュ41が上下それぞれから挿入される
ガイド孔20を有する。
【0070】図5に示すように、インサート16の中央
には、IC収容部19が形成してあり、ここに被試験I
Cチップ2を落とし込むことで、図4に示すテストトレ
イTSTに複数のICチップが積み込まれることにな
る。
【0071】ソケットガイド40の下側には、複数のコ
ンタクトピン(試験用端子)51を有するソケット50
が固定されており、このコンタクトピン51は、図外の
スプリングによって上方向にバネ付勢されている。した
がって、ICチップ2を押し付けても、コンタクトピン
51がソケット50の上面まで後退する一方で、ICチ
ップ2が多少傾斜して押し付けられても、ICチップ2
の全ての端子にコンタクトピン51が接触できるように
なっている。
【0072】アンローダ部400 図1および図2に示すアンローダ部400にも、ローダ
部300に設けられたX−Y搬送装置304と同一構造
のX−Y搬送装置404,404が設けられ、このX−
Y搬送装置404,404によって、アンローダ部40
0に運び出されたテストトレイTSTから試験済のIC
チップがカスタマトレイに積み替えられる。
【0073】図1に示すように、アンローダ部400の
装置基板105には、当該アンローダ部400へ運ばれ
たカスタマトレイが装置基板105の上面に臨むように
配置される一対の窓部406,406が二対開設してあ
る。
【0074】また、図示は省略するが、それぞれの窓部
406の下側には、カスタマトレイを昇降させるための
昇降テーブルが設けられており、ここでは試験済の被試
験ICチップが積み替えられて満杯になったカスタマト
レイを載せて下降し、この満杯トレイをトレイ移送アー
ム205に受け渡す。
【0075】ちなみに、本実施形態の電子部品試験装置
1では、仕分け可能なカテゴリーの最大が8種類である
ものの、アンローダ部400の窓部406には最大4枚
のカスタマトレイしか配置することができない。したが
って、リアルタイムに仕分けできるカテゴリは4分類に
制限される。一般的には、良品を高速応答素子、中速応
答素子、低速応答素子の3つのカテゴリに分類し、これ
に不良品を加えて4つのカテゴリで充分ではあるが、た
とえば再試験を必要とするものなどのように、これらの
カテゴリに属さないカテゴリが生じることもある。
【0076】このように、アンローダ部400の窓部4
06に配置された4つのカスタマトレイに割り当てられ
たカテゴリー以外のカテゴリーに分類される被試験IC
チップが発生した場合には、アンローダ部400から1
枚のカスタマトレイをIC格納部200に戻し、これに
代えて新たに発生したカテゴリーの被試験ICチップを
格納すべきカスタマトレイをアンローダ部400に転送
し、その被試験ICチップを格納すればよい。ただし、
仕分け作業の途中でカスタマトレイの入れ替えを行う
と、その間は仕分け作業を中断しなければならず、スル
ープットが低下するといった問題がある。このため、本
実施形態の電子部品試験装置1では、アンローダ部40
0のテストトレイTSTと窓部406との間にバッファ
部405を設け、このバッファ部405に、希にしか発
生しないカテゴリの被試験ICチップを一時的に預かる
ようにしている。
【0077】インサート16の詳細 図6(A)および図6(B)に示すように、本実施形態
のインサート16は、IC収容部19が、インサート1
6の表裏面を貫通する貫通孔で構成してあり、その貫通
孔の一つの角部に、ICチップ2の1角部を保持する基
準保持部23Aが形成してある。また、この貫通孔の隣
接する二つの内側壁には、それぞれフック部材11が配
置してある。これらのフック部材11は、平行リンク機
構18により、貫通孔の軸芯に対して略垂直な平面方向
に平行移動可能になっており、種々のサイズのICチッ
プ2でも、そのICチップ2の隣接する二辺端部を保持
可能になっている。平行リンク機構18を動作させてフ
ック部材11を移動させるための駆動源としては、特に
限定されず、カム機構、スプリング、流体圧力シリン
ダ、アクチュエータなどが単独または組み合わせられて
用いられる。フック部材11の移動により、収容部19
における端子側開口部22の開度を変化させることが可
能になる。
【0078】図6(A)および図6(B)に示すインサ
ート2の機能を、図7に示す概略図に基づき説明する。
図7(A)〜図7(D)に示すように、フック部材11
の先端部には、ICチップ2の接続端子(ボール端子)
2Aが下向きの状態で、ICチップ2の下方移動を制限
し、ICチップ2の下方への脱落を防止する下端縁支持
凸部(端子側縁支持凸部)23が形成してある。その下
端縁支持凸部23の上方には、保持用凹所25を介して
上端縁支持凸部(反端子側縁支持凸部)24が形成して
ある。この上端縁支持凸部24は、図7(C)に示すよ
うに、フック部材11が貫通孔の内部に最大限に突き出
た位置で、ICチップ2の上方移動を制限し、ICチッ
プ2の端部を保持用凹所25により保持するようになっ
ている。
【0079】下端縁支持凸部23は、上端縁支持凸部2
4よりも、貫通孔の内側に向けて幾分大きく突出して構
成してある。これは、図7(A)および図7(B)に示
すように、フック部材11が、収容部19を構成する貫
通孔の内部に向けてフック半閉状態で突出するように移
動した位置では、上端縁支持凸部24が、ICチップ2
に対して係合せずに、下端縁支持凸部23のみがICチ
ップに対して係合可能状態とするためである。その結
果、収容部19を構成する貫通孔の上方からの試験前I
Cチップ2の収容と試験後のICチップの取り出しが可
能となる。
【0080】図7(B)に示すように、ICチップ2を
フック部材11の下端縁保持凸部23により保持した
後、図7(C)に示すように、フック部材11を貫通孔
の軸芯に向けて移動させる。その結果、ICチップ2の
端部は、保持用凹所25内に保持され、ICチップ2
は、その上方移動、下方移動および水平移動が制限され
る(フック閉状態)。したがって、ICチップ2は、イ
ンサート16により良好に保持され、各インサート16
を保持する図4に示すテストトレイTSTは、複数のI
Cチップ2を試験装置の内部で脱落させることなく搬送
させることができる。
【0081】このテストトレイTSTは、試験装置の内
部で搬送され、前述したように、テストヘッドの上まで
搬送される。そして、図7(D)に示すように、インサ
ート16の収容部19がテストヘッドの上のソケット5
0に位置合わせされ、フック部材11を収容部19の貫
通孔から引き込む方向に移動させる(フック開状態)。
その結果、ICチップ2は、その自重により、下方に落
下し、ICチップ2の接続端子2Aは、ソケット50の
コンタクトピン51に対して接触することになる。それ
と同時に、またはその後に、図5に示すプッシャ30の
押圧子31を貫通孔の上から収容部19に差し込む。そ
の結果、押圧子31が、ICチップ2の端子と反対の面
を直接に押圧し、ICチップ2の接続端子2Aが、コン
タクトピン51に対して良好に押し付けられて接続する
ことになる。
【0082】なお、ICチップ2が自重により落下する
際に、ICチップ2の接続端子2Aとコンタクトピン5
1との位置合わせを行うために、図8に示すように、コ
ンタクトピン51の先端側外周に、ボールガイド51A
を装着しても良い。なお、ボールガイド51A以外に、
何らかの位置合わせ部材を、試験用ソケット50に装着
しても良い。
【0083】また、ICチップ2を試験した後には、そ
のICチップ2を、ICチップ2の重力に抗して、フッ
ク部材11による係合位置まで押し戻す必要がある。そ
の押し戻し動作を行うための戻し部材としては、特に限
定されないが、たとえば図7(D)に示す実施形態で
は、押圧子31に吸着パッド31Aを具備させ、吸着パ
ッド31AによりICチップ2を吸着するようにしてい
る。この吸着パッド31AでICチップ2を吸着するこ
とにより、試験済のICチップ2を、ICチップ2の重
力に抗して、フック部材11による係合位置まで押し戻
すことができる。
【0084】その後、図7(C)に示すように、フック
部材11により、試験済のICチップ2を保持し、その
状態で、図4に示すテストトレイTSTにより複数のI
Cチップ2を水平方向に搬送し、図2に示すアンローダ
部400において、図7(B)に示すように、フック部
材11を半開状態とし、試験済のICチップ2をインサ
ート16から取り出す。
【0085】本実施形態に係る複数のインサート16を
有するテストトレイ(搬送媒体)TSTでは、試験すべ
きICチップ2の接続端子2Aの突出長さが短い場合、
高周波試験を行うためにコンタクトピン51の突出長さ
が短い場合、またはICチップ2の接続端子2Aの突出
長さが不均一である場合などにおいても、ICチップ2
をインサート16に保持した状態で、ICチップ2の接
続端子2Aとコンタクトピン51とを良好に接続させる
ことが可能になる。その結果、正確で信頼性のある試験
が可能になる。
【0086】第2実施形態 図9(A)、図9(B)、図10(A)および図10
(B)に示すように、本実施形態に係る試験装置は、イ
ンサート16aの構成および試験用ソケット50の構成
が、前記第1実施形態の試験装置と異なるのみであり、
その他は、同様な構成を持つ。そこで、異なる部分につ
いてのみ詳細に説明する。
【0087】本実施形態のインサート16aでは、図7
に示すフック部材11と同様な構成のフック部材11a
に、移動カム面26が形成してある。このカム面26
は、端子側開口部22に向けて、テーパ状に広がる傾斜
面である。
【0088】また、試験用ソケット50には、コンタク
トピン51の周囲に、フック開閉ガイド27が固定して
あり、その先端部には、移動カム面26に対して、係合
可能な固定カム面34が形成してある。図10(A)お
よび図10(B)に示すように、インサート16aのソ
ケット50方向への近接移動に連動して、固定カム面3
4が、テーパ状の移動カム面26に対して係合すること
により、フック部材11aを、収容部19の中心から引
き離す方向に水平移動させることができる。
【0089】また、本実施形態では、ガイド27の内側
でコンタクトピン51の外周部に、複数の戻しピン28
がソケット50から突き出るように装着してある。これ
らのピン28は、コイル状圧縮スプリング29により保
持してあり、図10(A)に示すように、通常状態で
は、コンタクトピン51よりも大きく突き出ている。図
10(B)に示すように、インサート16aが、ソケッ
ト50の方向に下降移動し、カム面26および34の相
互作用により、フック部材11aがフック開位置まで後
退移動した状態では、ICチップ2は、戻しピン28の
先端部に保持される。その後、押圧子31がICチップ
2の反端子面を押圧することにより、戻しピン28は、
スプリング29のバネ力に抗して、軸方向下方に押し下
げられ、ICチップ2の接続端子2Aは、コンタクトピ
ン51に対して良好に押し付けられ、試験が行われる。
【0090】その後、押圧子31による押圧を解除すれ
ば、戻しピン28は、スプリング29のバネ力により押
し上げられ、ICチップ2を、ソケット50から引き離
し、フック部材11aによる保持可能位置まで押し戻
す。その後、インサート16aを、テストトレイと共に
持ち上げれば、図10(B)の状態から図10(A)の
状態に戻り、カム面26および34相互の係合が外れ
る。その結果、フック部材11aは、たとえばスプリン
グ力などにより、収容部19の中心方向に水平移動し、
試験済のICチップ2を把持することが可能になる。
【0091】本実施形態に係るインサート16aを持つ
テストトレイと、そのトレイが用いられるおよび試験装
置では、前記第1実施形態と同様な作用効果を奏する上
に、次に示す作用効果も奏する。
【0092】すなわち、本実施形態では、戻しピン28
により試験済のICチップ2をインサート16aにおけ
るフック部材11aの保持位置まで押し上げて戻すため
に、押圧子31側に、吸着パッドを具備させる必要がな
くなり、装置の機構が単純になる。また、カム面26お
よび34の係合を用いて、インサート16aのソケット
方向への移動に連動させて、インサート16aにおける
フック部材11aを移動させているため、フック部材1
1aの移動機構の単純化を図ることができる。
【0093】第3実施形態 図11(A)、図11(B)、図12(A)、図12
(B)、図13(A)および図13(B)に示すよう
に、本実施形態に係る試験装置は、試験用ソケット50
の構成が、前記第1実施形態の試験装置と異なるのみで
あり、その他は、同様な構成を持つ。そこで、異なる部
分についてのみ詳細に説明する。
【0094】本実施形態の試験用ソケット50には、戻
し部材としての板バネ29aが装着してある。この板バ
ネ29aの一部は、図13(B)に示すように、通常状
態では、コンタクトピン51よりも大きく突き出てい
る。図12(A)に示すように、インサート16がソケ
ット50の方向に下降移動した状態では、ICチップ2
は、板バネ29aにより保持される。その後、図12
(B)に示すように、フック部材11を後退移動させて
フック開状態とし、押圧子31がICチップ2の反端子
面を押圧することにより、板バネ29aは弾性変形し、
ICチップ2の接続端子2Aは、コンタクトピン51に
対して良好に押し付けられ、試験が行われる。
【0095】その後、押圧子31による押圧を解除すれ
ば、図13(A)に示すように、板バネ29aは、弾性
力により形状を復元し、ICチップ2を、ソケット50
から引き離し、フック部材11による保持可能位置まで
押し戻す。その後、フック部材11をフック閉位置にま
で水平移動させ、ICチップ2を保持し、その状態で、
インサート16aを、テストトレイと共に持ち上げれ
ば、試験済のICチップ2を保持するインサートを具備
するテストトレイによる水平搬送が可能になる。
【0096】本実施形態に係るインサート16aを持つ
テストトレイと、そのトレイが用いられるおよび試験装
置では、前記第1実施形態と同様な作用効果を奏する上
に、次に示す作用効果も奏する。
【0097】すなわち、本実施形態では、板バネ29a
により試験済のICチップ2をインサート16における
フック部材11の保持位置まで押し上げて戻すために、
押圧子31側に、吸着パッドを具備させる必要がなくな
り、装置の機構が単純になる。
【0098】第4実施形態 図14(A)、図14(B)、図15(A)および図1
5(B)に示すように、本実施形態に係る試験装置は、
インサート16bの構成および試験用ソケット50の構
成が、前記第1実施形態の試験装置と異なるのみであ
り、その他は、同様な構成を持つ。そこで、異なる部分
についてのみ詳細に説明する。
【0099】本実施形態のインサート16bでは、複数
のシャッタ式のフック部材11bがインサート16bに
おける収容部19の端子側開口部22の周縁下端面に水
平方向に移動自在に装着してある。各フック部材11b
は、端部開口部22の開度を狭める方向にスプリング保
持してある。各フック部材11bの先端部には、テーパ
状に先細となる移動カム面26aが形成してある。これ
らのカム面26aは、端子側開口部22の下方に向け
て、テーパ状に広がる傾斜面である。
【0100】また、試験用ソケット50の外周部上縁部
には、移動カム面26aに対して、係合可能な固定カム
面34aが形成してある。図14(B)および図15
(A)に示すように、押圧子31をインサート16bの
収容部19から差し込み、ICチップ2の反端子面を押
圧することにより、その押し下げ力は、フック部材11
bを介して、インサート16bおよびテストトレイにま
で伝達する。その結果、テストトレイと共に、インサー
ト16bもソケット方向に押し下げられ、ソケット50
の固定カム面34aが、移動カム面26aに対して係合
し、フック部材11bを、収容部19の中心から引き離
す方向に水平移動させることができる。
【0101】本実施形態では、図15(A)に示すよう
に、ICチップ2の接続端子2Aが、コンタクトピン2
Aに対して接続されて試験が行われる際にも、フック部
材11bによるICチップ2の係合を完全に解除しな
い。しかしながら、その場合でも、フック部材11bに
おける先細の先端でICチップ2が保持されることにな
るので、インサート16bを、ソケット50に対して最
大限に近づけることが可能になる。その結果、ICチッ
プ2の接続端子2Aとコンタクトピン51とを良好に接
続させることが可能になる。
【0102】その後、図15(B)に示すように、押圧
子31による押圧を解除すれば、スプリング力などによ
りインサート16bが持ち上がり、カム面26aおよび
34a相互の係合が外れる。その結果、フック部材11
bは、スプリング力により、収容部19の中心方向に水
平移動し、試験済のICチップ2を確実に把持すること
が可能になる。
【0103】本実施形態に係るインサート16bを持つ
テストトレイと、そのトレイが用いられるおよび試験装
置では、前記第1実施形態と同様な作用効果を奏する上
に、次に示す作用効果も奏する。
【0104】すなわち、本実施形態では、押圧子31に
よるICチップ2の押圧および解除に連動させて、イン
サート16bを上下方向に移動させると共に、フック部
材11bを水平移動させているため、インサート16b
を保持するテストトレイの垂直移動機構と、フック部材
11aの水平移動機構との双方の単純化を図ることがで
きる。
【0105】さらに、本実施形態では、図15(A)に
示すように、試験の最中でも、フック部材11bにおけ
る先細の先端でICチップ2が保持されることになるの
で、ICチップ2を保持位置まで戻すための戻し機構が
不要であると共に、ICチップ2の落下を完全に防止す
ることができる。
【0106】第5実施形態 図16(A)〜図16(C)および図17に示すよう
に、本実施形態に係る試験装置は、インサート16cの
構成と、試験用ソケット50cの構成と、プッシャ30
cの構成とが、前記第1実施形態の試験装置と異なるの
みであり、その他は、同様な構成を持つ。そこで、異な
る部分についてのみ詳細に説明する。
【0107】本実施形態の試験装置では、テストヘッド
の鉛直方向下面にソケット50cが装着してあり、試験
用端子としてのコンタクトピン51は、下方向を向いて
いる。そして、インサート16cの収容部19には、I
Cチップ2の接続端子2A(図17参照)が上向きとな
るように保持される。プッシャ30cは、インサート1
6cの下方に配置される。
【0108】ICチップ2は、その接続端子2Aが上向
きとなるように、インサート16cの収容部19に収容
され、収容部19における端子側開口部22が上向きと
なる。収容部19の底部には、下方貫通挿入孔35が形
成してあり、そこに、プッシャ30cの押圧子31cが
挿入可能になっている。
【0109】図16(A)〜図16C)に示すように、
インサート16cの両端部には、一対の位置合わせ用孔
20cが形成してある。各位置合わせ用孔20cは、比
較的内径が大きな上部大径孔と、比較的内径が小さい下
方小径孔とからなる。各位置合わせ用孔20cにおける
大径孔には、ソケット50cに具備してある位置合わせ
ピン41cが嵌合し、小径孔には、プッシャ30cに具
備してある位置合わせピン32cが嵌合するようになっ
ている。さらに、図16(C)に示すように、プッシャ
30cの位置合わせピン32cは、ソケット50cの位
置合わせピン41cの頂部に形成してある位置合わせ凹
部に嵌合し、インサート16cを、ソケット50cに対
して、位置合わせするようになっている。
【0110】本実施形態では、インサート16cの収容
部19における端子側開口部22の開度を狭める方向
に、少なくとも一対のフック部材11cが回動自在に弾
性保持してある。各フック部材11cの回動軸には、ス
プリング36が装着してあり、フック部材11cの先端
部が、端子側開口部22の開度を狭める方向に回動する
ようにスプリング力が付与してある。各フック部材11
cの上端には、傾斜移動カム面26cが具備してある。
この移動カム面26cは、ソケット50cにおけるコン
タクトピン51の周囲に装着してある突起状の固定カム
27cに係合可能にしてある。
【0111】接続端子2Aが上向きとなるようにICチ
ップ2が収容部にそれぞれ保持してある複数のインサー
ト16cを持つテストトレイがテストヘッドの下面にま
で水平搬送された状態で、各インサート16cは、図1
6(A)に示すように、ソケット50cの下方に位置す
る。その状態で、まず、図16(B)に示すように、テ
ストトレイをテストヘッドの下面に近づけることによ
り、インサート16cをソケット50cに近づける方向
に上昇させる。その結果、固定カム27cが移動カム面
26cに係合し、フック部材11cを回動させ、端子側
開口部22を開くことになる。その状態では、図16
(B)に示すように、ICチップ2は、収容部19の底
部にあり、コンタクトピン51とは接続されない。
【0112】その後、図16(C)に示すように、プッ
シャ30cを上昇移動させ、押圧子31cを挿入孔35
に挿入する。その結果、図17に示すように、ICチッ
プ2の接続端子2Aは、ソケット50cのコンタクトピ
ン51cに対して押し付けられ、良好な接続が図られ、
その状態で試験が行われる。
【0113】その後、プッシャ30cを下降移動させる
と、ICチップ2は、その自重により、収容部19へと
戻る。その後、インサート16cをソケット50cに対
して下降移動させれば、固定カム27cに対するフック
部材11Cの係合が解除され、スプリング36の力によ
り、フック部材11cは、図16(A)に示す位置まで
回動して戻る。その結果、試験済みのICチップ2は、
インサート16cにより、上下および水平方向に移動不
可に保持されて水平搬送される。
【0114】本実施形態に係るインサート16cを持つ
テストトレイと、そのトレイが用いられるおよび試験装
置では、前記第1実施形態と同様な作用効果を奏する上
に、次に示す作用効果も奏する。
【0115】すなわち、本実施形態では、インサート1
6cの収容部19に、ICチップ2が、その接続端子面
が上向きとなるように取り付けられるので、ICチップ
2の接続端子2Aと反対の面を、比較的に広い面積で、
収容部19の底部により支持可能となる。その結果、I
Cチップ2のインサート16cからの落下を確実に防止
することができる。また、ICチップ2の接続端子2A
が、ICチップ2の接続端子側面において、その外周付
近にまで形成される場合でも、ICチップ2を良好に搬
送し、しかも、ICチップ2をインサート16cに保持
した状態で、ICチップ2の接続端子2Aとコンタクト
ピン51cとを良好に接続させることが可能になる。
【0116】また、ICチップ2を、その接続端子面が
上向きとなるようにインサート16cに取り付けること
で、試験後のICチップ2を、その自重により、インサ
ート16cの収容部19に戻すことが可能になる。
【0117】第6実施形態 図18(A)、図18(B)および図19に示すよう
に、本実施形態に係る試験装置は、前記第5実施形態に
係る試験装置の変形例であり、共通する部分には、共通
する符号を付し、その説明は一部省略し、異なる部分に
ついてのみ詳細に説明する。
【0118】本実施形態では、インサート16dにおけ
る収容部19の底部を構成する底部材19Aを、インサ
ート16dに対して、上下方向に移動自在にしてある。
しかも、圧縮スプリング37を用いて、底部材19A
を、収容部19の端子側開口部22とは反対側の底部に
向けて押圧している。図18(B)および図19に示す
ように、インサート16dの底部およびテストトレイT
STの底部には、ICチップ2を試験用ソケット50d
のコンタクトピン51dに対して押し付けるための押圧
子31dが挿入される挿入孔35dが形成してある。押
圧子31dは、プッシャ30dの上部に形成してある。
【0119】底部材19Aの上部周囲には、フック部材
としての複数のラッチ部材11dが回動自在に装着して
あり、押圧子31dが底部材の下面を押圧しない状態
で、収容部19に位置するICチップ2の外周上部に係
合し、ICチップ2を収容部19内で保持している。図
18(B)および図19に示すように、プッシャ30d
が上方向に移動し、押圧子31dが挿入孔35dの内部
に挿入され、底部材19Aの下面を押圧すると、底部材
19Aは、スプリング37の圧縮力に抗して上方に持ち
上がる。その底部材19Aの上方移動に連動して、ラッ
チ部材11dは、収容部19の端子側開口部22から飛
び出し、自重またはスプリングにより開口部22を開く
方向に回動する。その結果、ICチップ2における上向
きの接続端子2Aは、ソケット50dのコンタクトピン
51dに対して良好に接続し、試験が行われる。
【0120】試験後には、押圧子31dをプッシャ30
dと共に下方移動させれば、底部材19Aは、スプリン
グ37の圧縮力により、図18(A)に示す位置に戻
り、同時に、ラッチ部材11dも回動し、ICチップ2
を保持する位置に戻る。その状態で、試験後のICチッ
プ2は、インサート16dに保持された状態で、テスト
トレイTSTにより水平搬送される。
【0121】本実施形態に係るインサート16dを持つ
テストトレイと、そのトレイが用いられるおよび試験装
置では、前記第5実施形態と同様な作用効果を奏する上
に、次に示す作用効果も奏する。
【0122】すなわち、本実施形態では、第5実施形態
に比較して、押圧子31cにより直接ICチップ2をソ
ケットに押し付けることなく、押圧子31dにより底部
材19Aを介してICチップ2をソケット50dに押し
付けている。このため、本実施形態では、押圧子31d
による押圧力が、底部材19Aにより分散され、ICチ
ップ2の接続端子面全体に応力分散が成され、ICチッ
プに対するダメージが少ない。
【0123】また、本実施形態では、試験に際しても、
ICチップ2は、収容部19の底部を構成する底部材1
9Aに保持された状態を維持し、試験後は、底部材19
Aの移動と共にラッチ部材11dにより保持されるの
で、試験後のICチップ2の保持が確実になる。
【0124】第7実施形態 図20(A)および図20(B)に示すように、本実施
形態に係る試験装置は、前記第6実施形態に係る試験装
置の変形例であり、共通する部分には、共通する符号を
付し、その説明は一部省略し、異なる部分についてのみ
詳細に説明する。
【0125】本実施形態では、インサート16eにおけ
る収容部19の内壁を構成するガイド部材19Bを、イ
ンサート16eに対して、上下方向に移動自在にしてあ
る。しかも、圧縮スプリング37eを用いて、ガイド部
材19Bの頂部がICチップ2の接続端子2Aよりも上
部に突出するように弾性保持してある。なお、ガイド部
材19Bには、図20(A)の状態でICチップ2に係
合し、図20(B)の状態でICチップ2への係合が解
除されるフック部材を具備させても良い。
【0126】図20(B)に示すように、プッシャ30
eが上方向に移動し、インサート16eの下面を押圧す
ると、ガイド部材19Bの頂部がソケット50eの下面
に当接し、インサート16eの移動につれて、スプリン
グ37eのバネ力に抗してガイド部材19Bがインサー
ト16eに対して引き込む方向に移動する。その結果、
ICチップ2における上向きの接続端子2Aは、ソケッ
ト50eのコンタクトピン51eに対して良好に接続
し、試験が行われる。
【0127】試験後には、プッシャ30eを下方移動さ
せれば、ガイド部材19Bは、スプリング37eの圧縮
力により、図20(A)に示す位置に戻り、同時に、図
示省略してあるフック部材も移動し、ICチップ2を保
持する位置に戻る。その状態で、試験後のICチップ2
は、インサート16eに保持された状態で、テストトレ
イTSTにより水平搬送される。
【0128】本実施形態に係るインサート16eを持つ
テストトレイと、そのトレイが用いられるおよび試験装
置では、前記第6実施形態と同様な作用効果を奏する。
【0129】なお、本発明は、上述した実施形態に限定
されるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変する
ことができる。
【0130】たとえば、本発明に係る電子部品試験装置
の全体構成は、図1〜図3に示す実施形態に限定されな
い。
【0131】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、試験すべき電子部品の接続端子の突出長さが短い場
合、高周波試験を行うために試験用端子の突出長さが短
い場合、または電子部品の接続端子の突出長さが不均一
である場合などにおいても、電子部品を良好に搬送し、
しかも、電子部品の接続端子と試験用端子とを良好に接
続させることができ、効率的な電子部品の試験が可能に
なる。
【0132】また、本発明によれば、電子部品の接続端
子が、電子部品の接続端子側面において、その外周付近
にまで形成される場合でも、電子部品を良好に搬送し、
しかも、電子部品の接続端子と試験用端子とを良好に接
続させることができ、効率的な電子部品の試験が可能に
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の1実施形態に係る電子部品試
験装置の概略斜視図である。
【図2】 図2は図1に示す電子部品試験装置内におけ
るトレイの搬送経路を示す概略図である。
【図3】 図3は図1に示す試験装置のチャンバ内の要
部断面図である。
【図4】 図4は図3に示すテストトレイの概略斜視図
である。
【図5】 図5は図4に示すインサートと試験用端子と
の位置関係を示す要部斜視図である。
【図6】 図6(A)は図5に示すインサートの詳細を
示す断面図、図6(B)は図6(A)に示すインサート
の機能を示す要部断面図である。
【図7】 図7(A)〜図7(D)は図6(A)に示す
インサートの機能の詳細を示す要部断面図である。
【図8】 図8は図7(D)に示すICチップの接続端
子と試験用端子との接触部分の詳細を示す概略図であ
る。
【図9】 図9(A)および図9(B)は本発明の他の
実施形態に係るインサートの機能を示す要部断面図であ
る。
【図10】 図10(A)および図10(B)は、図9
(B)の続きの工程を示す要部断面図である。
【図11】 図11(A)および図11(B)は本発明
のさらに他の実施形態に係るインサートの機能を示す要
部断面図である。
【図12】 図12(A)および図12(B)は図11
(B)の続きの工程を示す要部断面図である。
【図13】 図13(A)および図13(B)は図12
(A)の続きの工程を示す要部断面図である。
【図14】 図14(A)および図14(B)は本発明
のさらに他の実施形態に係るインサートの機能を示す要
部断面図である。
【図15】 図15(A)および図15(B)は図14
(B)の続きの工程を示す要部断面図である。
【図16】 図16(A)〜図16(C)は本発明のさ
らに他の実施形態に係るインサートの機能を示す要部断
面図である。
【図17】 図17は図16(C)の要部拡大断面図で
ある。
【図18】 図18(A)および図18(B)は本発明
のさらに他の実施形態に係るインサートの機能を示す要
部断面図である。
【図19】 図19は図18(B)の続きの工程を示す
要部断面図である。
【図20】 図20(A)および図20(B)は本発明
のさらに他の実施形態に係るインサートの機能を示す要
部断面図である。
【符号の説明】
1… 電子部品試験装置 2… ICチップ 2A… 接続端子 5… テストヘッド 11,11a,11b,11c,11d… フック部材 16,16a,16b,16c,16d,16e… イ
ンサート 18… リンク機構 19… 収容部 19A… 底部材 19B… ガイド部材 22… 端子側開口部 23… 下端縁支持凸部(端子側縁支持凸部) 24… 上端縁支持凸部(反端子側縁支持凸部) 25… 保持用凹所 26,26a,26c… 移動カム面 27,27a… フック開閉ガイド 27c… 固定カム 28… 戻しピン(戻し部材) 29… スプリング 29a… 板バネ(戻し部材) 30,30c,30d… プッシャ 31,31c,31d… 押圧子(押圧部材) 34,34a… 固定カム面 35,35d… 挿入孔 36,37,37e… スプリング 50,50c,50d,50e… ソケット 51,51c,51d,51e… コンタクトピン(試
験用端子) 100… チャンバ部 200… IC格納部 300… ローダ部 400… アンローダ部 TST… テストトレイ

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試験すべき電子部品が着脱自在に装着さ
    れる収容部を具備し、前記電子部品が前記収容部に収容
    された状態で前記電子部品の搬送を行うと共に、前記電
    子部品の接続端子を試験用端子に接続させて当該電子部
    品の試験を行うことが可能な試験用電子部品搬送媒体で
    あって、 前記収容部内に収容してある前記電子部品の接続端子側
    に面する前記収容部における端子側開口部の開度を変化
    させることが可能なように、前記収容部に対して移動可
    能に装着してあるフック部材を有する試験用電子部品搬
    送媒体。
  2. 【請求項2】 前記収容部が各インサートに形成してあ
    り、複数のインサートが、テストトレイ枠体に、行列状
    に配置してあることを特徴とする請求項1に記載の試験
    用電子部品搬送媒体。
  3. 【請求項3】 前記各インサートには、当該インサート
    の表裏面を貫通し、前記収容部を区画する貫通孔が形成
    してあり、前記フック部材が、移動機構を介して、前記
    貫通孔の軸芯に対して略垂直方向に移動自在に保持して
    ある請求項2に記載の試験用電子部品搬送媒体。
  4. 【請求項4】 前記収容部における端子側開口部が、前
    記電子部品の搬送中は閉位置となり、試験中は開位置と
    なるように、前記フック部材が、前記収容部に対して移
    動可能に装着してある請求項1〜3のいずれかに記載の
    試験用電子部品搬送媒体。
  5. 【請求項5】 前記収容部に装着してあるフック部材
    が、種々のサイズまたは形状の電子部品を保持すること
    が可能なように、前記収容部に対して移動可能に装着し
    てある請求項1〜4のいずれかに記載の試験用電子部品
    搬送媒体。
  6. 【請求項6】 前記フック部材の先端部には、 前記電子部品の接続端子が第1方向を向いている状態
    で、前記第1方向と逆の第2方向への前記電子部品の移
    動を制限する反端子側縁支持凸部と、 前記反端子側縁支持凸部よりも、前記貫通孔の内側に向
    けて幾分大きく突出し、電子部品の接続端子が前記第1
    方向を向いている状態で、前記電子部品の前記第1方向
    移動を制限する端子側縁支持凸部とが具備してあり、 前記フック部材が、前記貫通孔の内部に向けてフック半
    閉状態で突出するように移動した位置では、前記反端子
    側縁支持凸部は、前記電子部品に対して係合せずに、前
    記端子側縁支持凸部が前記電子部品に対して係合し、前
    記電子部品の下方移動を制限すると共に、前記貫通孔の
    第2方向からの前記電子部品の着脱を許容し、 前記フック部材が、前記貫通孔の内部に向けてフック閉
    状態で突出するように移動した位置では、前記反端子側
    縁支持凸部が、前記電子部品に対して係合すると共に、
    前記端子側縁支持凸部が前記電子部品に対して係合し、
    前記電子部品の第1方向移動および第2方向移動を制限
    し、前記搬送媒体による電子部品の搬送を許容し、 前記フック部材が、前記貫通孔の内部からフック開状態
    で引き込んで移動した位置では、前記反端子側縁支持凸
    部および前記端子側縁支持凸部が共に前記電子部品に対
    して係合せず、前記貫通孔からの前記電子部品の第1方
    向移動を許容し、前記貫通孔の第2方向から挿入された
    押圧部材により、前記電子部品の接続端子を前記試験用
    端子に押し付けることを許容するようになっていること
    を特徴とする請求項3〜5のいずれかに記載の試験用電
    子部品搬送媒体。
  7. 【請求項7】 試験すべき電子部品が着脱自在に装着さ
    れる収容部を具備し、前記電子部品が前記収容部に収容
    された状態で前記電子部品の搬送を行うことが可能な試
    験用電子部品搬送媒体と、 前記収容部内に収容してある前記電子部品の接続端子側
    に面する前記収容部における端子側開口部の開度を変化
    させることが可能なように、前記収容部に対して移動可
    能に装着してあるフック部材と、 前記電子部品が前記収容部に収容された状態で、前記電
    子部品における接続端子側の面と反対側の面を直接また
    は間接的に押圧し、前記電子部品の接続端子を試験用端
    子に接続させる押圧部材とを有する電子部品試験装置。
  8. 【請求項8】 前記試験用電子部品搬送媒体は、前記収
    容部がそれぞれ形成してある複数のインサートと、これ
    らの複数のインサートが行列状に配置してあるテストト
    レイ枠体とを有する請求項7に記載の電子部品試験装
    置。
  9. 【請求項9】 前記フック部材の先端部には、 前記電子部品の接続端子が第1方向を向いている状態
    で、前記第1方向と逆の第2方向への前記電子部品の移
    動を制限する反端子側縁支持凸部と、 前記反端子側縁支持凸部よりも、前記貫通孔の内側に向
    けて幾分大きく突出し、電子部品の接続端子が第1方向
    を向いている状態で、前記電子部品の前記第1方向移動
    を制限する端子側縁支持凸部とが具備してあり、 前記フック部材が、前記貫通孔の内部に向けてフック半
    閉状態で突出するように移動した位置では、前記反端子
    側縁支持凸部は、前記電子部品に対して係合せずに、前
    記端子側縁支持凸部が前記電子部品に対して係合し、前
    記電子部品の第1方向移動を制限すると共に、前記貫通
    孔の上方からの前記電子部品の着脱を許容し、 前記フック部材が、前記貫通孔の内部に向けてフック閉
    状態で突出するように移動した位置では、前記反端子側
    縁支持凸部が、前記電子部品に対して係合すると共に、
    前記端子側縁支持凸部が前記電子部品に対して係合し、
    前記電子部品の第1方向移動および第2方向移動を制限
    し、前記搬送媒体による電子部品の搬送を許容し、 前記フック部材が、前記貫通孔の内部からフック開状態
    で引き込んで移動した位置では、前記反端子側縁支持凸
    部および前記端子側縁支持凸部が共に前記電子部品に対
    して係合せず、前記貫通孔からの前記電子部品の下方移
    動を許容し、前記貫通孔の第2方向から挿入された押圧
    部材により、前記電子部品の接続端子を前記試験用端子
    に押し付けることを許容するようになっていることを特
    徴とする請求項7または8に記載の電子部品試験装置。
  10. 【請求項10】 試験すべき電子部品が着脱自在に装着
    される収容部を具備し、前記電子部品の接続端子が上方
    向を向くように前記電子部品が前記収容部に収容された
    状態で、前記電子部品の搬送を行うことが可能な試験用
    電子部品搬送媒体と、 前記電子部品が前記収容部に収容された状態で、前記電
    子部品における接続端子側の面と反対側の面を直接また
    は間接的に押圧し、前記電子部品の接続端子を、下向き
    に配置された試験用端子に接続させる押圧部材とを有す
    る電子部品試験装置。
  11. 【請求項11】 前記試験用電子部品搬送媒体は、前記
    収容部がそれぞれ形成してある複数のインサートと、こ
    れらの複数のインサートが行列状に配置してあるテスト
    トレイ枠体とを有する請求項10に記載の電子部品試験
    装置。
  12. 【請求項12】 前記収容部内に収容してある前記電子
    部品の接続端子側に面する前記収容部における端子側開
    口部の開度を変化させることが可能なように、前記収容
    部に対して移動可能に装着してあるフック部材をさらに
    有する請求項10または11に記載の電子部品試験装
    置。
  13. 【請求項13】 前記フック部材は、前記収容部におけ
    る前記端子側開口部の開度を狭める方向に弾性保持して
    あり、前記フック部材には、移動カムが形成してあり、 前記テストヘッドには、前記移動カムに係合する固定カ
    ムが具備してあり、前記搬送媒体を前記テストヘッドに
    近づける方向に移動させることにより、前記固定カム
    に、前記移動カムが係合し、前記フック部材を、前記搬
    送媒体に対して相対的に移動させ、前記端子側開口部の
    開度を大きくするようになっている請求項10〜12の
    いずれかに記載の電子部品試験装置。
  14. 【請求項14】 前記搬送媒体における収容部の内壁を
    構成するガイド部材が、前記搬送媒体に対して、上向き
    に突出するように弾性支持してあり、 前記押圧部材により前記搬送媒体を前記テストヘッド方
    向に移動させた場合に、前記テストヘッドの面に前記ガ
    イド部材の頂部が当接し、搬送媒体の移動につれて、前
    記ガイド部材が前記搬送媒体に対して引き込む方向に移
    動することを特徴とする請求項10または11に記載の
    電子部品試験装置。
  15. 【請求項15】 試験用電子部品搬送媒体の収容部に電
    子部品が収容された状態で、前記電子部品の接続端子側
    に面する前記収容部における端子側開口部の開度を変化
    させ、フック部材を閉位置とした状態で、前記電子部品
    の搬送を行う工程と、 前記端子側開口部の開度を変化させ、フック部材を開位
    置とした状態で、前記電子部品の接続端子を試験用端子
    に接続させ、電子部品の試験を行う工程と、 を有する電子部品の試験方法。
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