JP2002241428A - (メタ)アクリル酸(共)重合体の製造法 - Google Patents

(メタ)アクリル酸(共)重合体の製造法

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JP2002241428A JP2001038099A JP2001038099A JP2002241428A JP 2002241428 A JP2002241428 A JP 2002241428A JP 2001038099 A JP2001038099 A JP 2001038099A JP 2001038099 A JP2001038099 A JP 2001038099A JP 2002241428 A JP2002241428 A JP 2002241428A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 (メタ)アクリル酸(共)重合体の製造直後
の着色を改善し、更に保存中の経時着色を抑制又は防止
する(メタ)アクリル酸(共)重合体の製造法の提供。 【解決手段】 (メタ)アクリル酸(共)重合体を製造
するに際し、(イ)(メタ)アクリル酸もしくはその塩
を重合させ、又は(ロ)(メタ)アクリル酸又はその塩
と、これと共重合可能な不飽和基を有する単量体とを共
重合させ、その反応系中、(メタ)アクリル酸(共)重
合体100重量部に対して過酸化水素0.25重量部以
上を存在させ、次いで、(メタ)アクリル酸(共)重合
体100重量部に対して還元剤0.25重量部以上を反
応系に存在させる(メタ)アクリル酸(共)重合体の製
造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、洗剤ビルダー、分
散剤、スケール抑制剤等として有用なアクリル酸もしく
はメタクリル酸の重合体又は共重合体(以下、(メタ)
アクリル酸(共)重合体という)の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】重合中
生成したポリマーは酸化を受けて、鉄等の金属イオンと
錯体を形成することで着色すると考えられている。(メ
タ)アクリル酸系重合体の製造におけるこのような着色
を抑制するために、特開平3−9905号公報では、ア
クリル酸のレドックス重合方法において特定比率の過酸
化水素と過硫酸塩との併用が記載されている。特開平0
1−38403号公報、特開平01−67305号公報
では亜硫酸水素イオン存在下、アゾ系開始剤、紫外線照
射によりアクリル酸重合体を製造することで着色を抑制
している。しかしながら、いずれの製造方法でも、製造
直後の着色は改善できても、その水溶液を保管している
間、特に室温以上の温度で保存されている場合、徐々に
着色されていく。また、製造直後の着色が抑制されてい
てもpHを高めることで着色することがあり、その品質を
低下させることもある。
【0003】一方、(メタ)アクリル酸系重合体は無機
顔料分散剤、スケール抑制剤、洗剤ビルダー等に使用さ
れており、上述の製造直後及び保管中の着色が問題とな
っている。特に洗剤用途においては、製造及び使用時の
系のpHが高アルカリであるために保管後の着色の影響が
より顕著となり、洗剤の品質を著しく低下させるという
問題があった。例えば特開平11−315115号公報
において製造されるアクリル酸系重合体は、高いビルダ
ー性能が得られるが、保存により着色するため洗剤の品
質を著しく低下させる。
【0004】本発明の課題は、(メタ)アクリル酸
(共)重合体の製造直後の着色を改善し、更に保存中の
経時着色を抑制又は防止する(メタ)アクリル酸(共)
重合体の製造法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、(メタ)アク
リル酸(共)重合体を製造するに際し、(イ)(メタ)
アクリル酸もしくはその塩を重合させ、又は(ロ)(メ
タ)アクリル酸又はその塩と、これと共重合可能な不飽
和基を有する単量体とを共重合させ、その反応系中、
(メタ)アクリル酸(共)重合体100重量部に対して
過酸化水素0.25重量部以上を存在させ、次いで、
(メタ)アクリル酸(共)重合体100重量部に対して
還元剤0.25重量部以上を反応系に存在させる(メ
タ)アクリル酸(共)重合体の製造法である。
【0006】
【発明の実施の形態】[(メタ)アクリル酸(共)重合
体]本発明の(メタ)アクリル酸(共)重合体は、(メ
タ)アクリル酸(塩)の重合体、あるいは(メタ)アク
リル酸(塩)と、これと共重合可能な反応性不飽和基を
有する単量体との共重合体であり、単量体全量に対する
(メタ)アクリル酸(塩)の割合は50〜100モル%
が好ましく、60〜100モル%が更に好ましく、90
〜100モル%が特に好ましい。(メタ)アクリル酸
(塩)の割合が多くなることで、分散剤、スケール抑制
剤、洗剤ビルダー用途としての性能が高くなる。ここ
で、(メタ)アクリル酸として、アクリル酸、メタクリ
ル酸又はこれらの混合物を用いることができる。(メ
タ)アクリル酸(共)重合体の重量平均分子量は、20
00〜100万が好ましく、5000〜20万が更に好
ましい。
【0007】単量体である(メタ)アクリル酸(塩)は
未中和であっても、部分或いは完全中和もしくは過中和
であってもよい。塩としては、ナトリウム、カリウム等
のアルカリ金属塩、カルシウム、マグネシウム等のアル
カリ土類金属塩、アンモニウム塩、モノエタノールアミ
ンやトリエタノールアミン等の有機アミン塩等が挙げら
れるが、ナトリウム、カリウム、カルシウム及びマグネ
シウムからなる群から選ばれる1つ以上の塩が好まし
い。これらは混合物であってもよい。
【0008】(メタ)アクリル酸(塩)と共重合可能な
反応性不飽和基を有する単量体としては、マレイン酸、
イタコン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−プロパ
ンスルホン酸、p−スチレンスルホン酸等のアニオン性
単量体又はその塩、メタクリロイルオキシトリメチルア
ンモニウムクロライド等のカチオン性単量体、N−(3
−スルホプロピル)−N−(メタ)アクリロイルオキシ
エチル−N,N−ジメチルアンモニウムベタイン、N−
(3−スルホプロピル)−N−(メタ)アクリロイルア
ミドプロピル−N,N−ジメチルアンモニウムベタイン
等の両イオン性単量体、アクリルアミド、N,N−ジメ
チルアクリルアミド、2−ヒドロキシエチルアクリレー
ト、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレ
ート等のノニオン性単量体、アクリル酸メチル、メタク
リル酸メチル、ポリプロピレングリコール(メタ)アク
リレート等の疎水性(メタ)アクリル酸エステル、t―
ブチルアクリルアミド等の疎水性(メタ)アクリルアミ
ド等が挙げられる。これらの中では、アニオン性単量体
又はその塩が好ましい。
【0009】[(メタ)アクリル酸(共)重合体の製
造]本発明の(メタ)アクリル酸(共)重合体の製造に
おいて、重合反応条件は特に限定されないが、以下に示
す条件が好ましい。
【0010】例えば、本発明の(メタ)アクリル酸
(共)重合体の重合反応に用いられる溶媒としては、水
性の溶媒であることが好ましく、特に好ましくは水であ
る。また、上記単量体の溶媒への溶解性を向上させるた
めに、各単量体の重合に悪影響を及ぼさない範囲で有機
溶媒を適宜加えてもよい。
【0011】上記有機溶媒としては、具体的には、メタ
ノール、エタノール等の低級アルコール;ジメチルホル
ムアミド等のアミド類;ジエチルエーテル、ジオキサン
等のエーテル類等から1種又は2種以上を適宜選択して
用いることができる。
【0012】重合させるために用いられる開始剤として
は、過硫酸塩、亜硫酸水素塩、過酸化水素等の1種又は
2種以上を併用して用いることが好ましい。具体的に
は、過硫酸塩としては、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリ
ウム及び過硫酸アンモニウム等、亜硫酸水素塩として
は、亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸水素カリウム、亜硫
酸水素アンモニウム等を挙げることができる。
【0013】重合に際して、反応温度は、50℃〜水性
の溶媒中における該溶媒の沸点近傍の温度が好ましい。
重合反応は酸性条件下で行われることが好ましく、具体
的には、pH5未満が好ましい。また重合に際し、重合
効率を高めるために微量の金属塩触媒を添加してもよ
い。これにより(メタ)アクリル酸(共)重合体水溶液
保存中の着色増加が促進されることもあるが、本発明の
方法を用いれば微量の金属塩触媒の添加では着色が促進
されることはなく、着色抑制は可能である。
【0014】重合反応後、本発明においては、(メタ)
アクリル酸(共)重合体の製造直後の着色を改善するた
めに、好ましくは中和前及び/又は中和後に、更に好ま
しくは中和前に、反応系中に、(メタ)アクリル酸
(共)重合体100重量部に対して、過酸化水素を、
0.25重量部以上、好ましくは0.25〜10重量
部、更に好ましくは0.75〜10重量部、特に好まし
くは1.25〜5重量部存在させる。過酸化水素は、開
始剤や脱臭等の目的で使用されたものが残存していて
も、過酸化水素を新たに添加しても良い。添加する場
合、添加温度は特に限定されない。
【0015】中和に使用するアルカリ剤としては、水酸
化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化
物、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム等のアルカ
リ土類金属の水酸化物、アンモニア、モノエタノールア
ミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等の
有機アミン類等が挙げられ、それらの1種以上を用いる
ことができる。還元剤添加前のpHは4以上とすることが
好ましい。pHを4以上とすることで、次に添加する還元
剤、特に亜硫酸塩が亜硫酸ガスとなり(メタ)アクリル
酸(共)重合体水溶液から流出するのを抑制できるた
め、着色の経時変化を効果的に抑制することができる。
更に防菌等のために過中和であってもよい。
【0016】上記のように過酸化水素のみを用いて(メ
タ)アクリル酸(共)重合体の製造直後の着色を改善す
ることは可能であるが、保存中の経時着色の増加を抑制
することは困難であるため、本発明においては、次い
で、(メタ)アクリル酸(共)重合体100重量部に対
して還元剤を0.25重量部以上、好ましくは0.25
〜10重量部、更に好ましくは0.75〜10重量部、
特に好ましくは1.25〜5重量部存在させるように、
還元剤を添加する。
【0017】本発明に使用される還元剤は、無機系還元
剤が好ましく、亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、チオ硫酸塩、
亜リン酸、亜リン酸塩、次亜リン酸、次亜リン酸塩等が
挙げられる。塩としては、ナトリウム、カリウム等のア
ルカリ金属塩、カルシウム、マグネシウム等のアルカリ
土類金属塩、アンモニウム塩、モノエタノールアミンや
トリエタノールアミン等の有機アミン塩等が挙げられ、
ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属塩が好ましい。
これらの還元剤は1種のみを用いても、2種以上を併用
してもよい。無機系還元剤の中では特に亜硫酸塩、亜硫
酸水素塩及び次亜リン酸塩から選ばれる少なくとも1種
であることが好ましく、亜硫酸水素ナトリウム、次亜リ
ン酸ナトリウムが更に好ましい。
【0018】還元剤を添加するときの温度は室温が好ま
しい。(メタ)アクリル酸(共)重合体水溶液の粘度が
高い場合、温度を上げて還元剤を添加することも可能で
あるが、50℃以下が好ましい。また添加時間は、添加
する(メタ)アクリル酸(共)重合体水溶液中の酸素等
の酸化剤で酸化を受けて、還元剤としての作用が失われ
ない限り、限定はされない。
【0019】還元剤量は、過酸化水素により還元剤が酸
化され、また(メタ)アクリル酸(共)重合体の製造に
おいて開始剤として使用される過硫酸塩の量によっても
影響され、多量の過硫酸塩が使用された場合(例えば、
モノマーに対して1モル%以上)、残存する過硫酸塩に
よって、還元剤が酸化されるため、還元剤の添加量を調
節しなければならない。
【0020】本発明で得られる(メタ)アクリル酸
(共)重合体は、製造直後の着色、及び保存中の経時着
色を抑制又は防止することができ、製造直後から保管後
まで品質が安定しているため、顔料等の分散剤や、スケ
ール抑制剤、洗剤等のビルダーとして好適に用いること
ができ、品質の高い製品が得られる。
【0021】
【実施例】実施例及び比較例において、過酸化水素及び
還元剤の量は以下の方法で定量した。
【0022】(1)過酸化水素の定量法 10%ヨウ化カリウム10mlに20%硫酸10mlを添加し、その溶
液に中和前の(メタ)アクリル酸(共)重合体水溶液あ
るいは中和後の(メタ)アクリル酸(共)重合体水溶液
5gを精秤して添加し、混合した。冷暗所に30分間静置さ
せた後、0.1Nチオ硫酸ナトリウムにて滴定し、式(I)
に従って残存過酸化水素量を求めた。
【0023】
【数1】
【0024】(2)還元剤(亜硫酸水素ナトリウム)の
定量法 0.1Nヨウ素溶液10mlに23%塩酸を2.5ml添加し、その溶液
に製造した (メタ)アクリル酸(共)重合体水溶液5g
を精秤して添加し、十分に混合した。冷暗所に10分間静
置させた後、0.1Nチオ硫酸ナトリウムにて滴定し、式(I
I)に従って残存還元剤量を求めた。
【0025】
【数2】
【0026】実施例1 2Lの4ツ口セパラブルフラスコにイオン交換水150gと
0.1重量%硫酸第一鉄・七水和物0.43gを仕込み、105℃
のバスに付け昇温し、2−メルカプトエタノール7.03g
と80%アクリル酸水溶液300gの混合物、及び過硫酸
ナトリウム2.38gをイオン交換水97.8gに溶解させた過
硫酸ナトリウム水溶液をそれぞれ4時間、6時間滴下し
重合を行った。その後35%過酸化水素水25.02gを投
入し3時間熟成させた後、冷却を行い、48%水酸化ナ
トリウム水溶液258.6gにより中和を行った。中和前に
残存している過酸化水素量は1.0重量%(重合体100重量
部に対して過酸化水素2.4重量部)であった。中和後に
残存している過酸化水素量の1.05倍モル当量の亜硫酸水
素ナトリウムを添加し、過酸化水素を完全に失活させ
た。このようにして得られたアクリル酸ナトリウム重合
体の分子量は1万であった。更にこのアクリル酸ナトリ
ウム重合体水溶液に対して1重量%の亜硫酸水素ナトリ
ウム(重合体100重量部に対して還元剤2.4重量部)が存
在するように、亜硫酸水素ナトリウムを添加した。製造
直後の色相(APHA)は50で、pHは6.5であった。40℃で
36日間保存し、APHAで着色の変化を確認した。結
果を図1に示す。
【0027】実施例2 実施例1において2−メルカプトエタノールの量を1.0
gとしてアクリル酸を重合した。重合後、実施例1と同
じように中和し、その後同様に過酸化水素水を加え(重
合体100重量部に対して過酸化水素2.4重量部)、3時
間熟成させた。その後、亜硫酸水素ナトリウムを添加
し、過酸化水素を完全に失活させた。更に亜硫酸水素ナ
トリウムを3重量%(重合体100重量部に対して還元剤
7.2重量部)存在するように添加した。得られたアクリ
ル酸ナトリウム重合体の分子量は10万であった。製造直
後の色相(APHA)は50で、pHは6.5であった。40℃で3
6日間保存し、APHAで着色の変化を確認した。結果
を図1に示す。
【0028】実施例3 実施例1において35%過酸化水素水量を37.53g(重合体1
00重量部に対して過酸化水素3.6重量部)としてアクリ
ル酸ナトリウム重合体水溶液を製造し、存在する亜硫酸
水素ナトリウム量が0.3%(重合体100重量部に対して
還元剤0.72重量部)となるように亜硫酸水素ナトリウム
を添加した。製造直後の色相(APHA)は50で、pHは6.5
であった。60℃で19日間保存し、APHAで着色の変
化を確認した。結果を図2に示す。
【0029】実施例4 特公平2−24283号公報の実施例に記載の方法に従
って低分子量アクリル酸ナトリウム重合体水溶液を製造
した。反応は、中和度95%、濃度37.7重量%のアクリル
酸ナトリウム水溶液を3.11kg/hで供給し、濃度35重
量%の亜硫酸水素ナトリウム水溶液を0.13kg/hで供
給し、空気供給量を3m3/hとして、ジャケットの平
均温度20℃で行なった。得られたアクリル酸ナトリウム
重合体の分子量は1万であった。このアクリル酸ナトリ
ウム重合体に対して0.5重量%となるように35%過酸化水
素水(重合体100重量部に対して過酸化水素 1.25重量
部)を添加し、中和度が1.02となるように35%水酸化ナ
トリウム水溶液を添加した。更に、亜硫酸水素ナトリウ
ムを0.1重量%(重合体100重量部に対して還元剤0.25重
量部)存在するように添加した。製造直後の色相(APH
A)は30で、pHは13であった。40℃で28日間保存し、
APHAで着色の変化を確認した。結果を図3に示す。
【0030】実施例5 2Lの4ツ口セパラブルフラスコにイオン交換水225gを
仕込み、70℃のバスに付け昇温し、80%アクリル酸水
溶液450g、過硫酸ナトリウム11.89gをイオン交換水90
gに溶解させた過硫酸ナトリウム水溶液、及び亜硫酸水
素ナトリウム25.99gをイオン交換水78.32gに溶解させた
亜硫酸水素ナトリウム水溶液をそれぞれ4時間滴下し重
合を行った。室温に反応液を冷却後48%水酸化ナトリ
ウム水溶液395.52gにより中和を行った。続いて35%
過酸化水素水21.89g投入し3時間混合させた後、反応液
中に残存している過酸化水素量の1.05倍モル当量の亜硫
酸水素ナトリウムを添加し、さらにこのアクリル酸ナト
リウム重合体水溶液に対して1重量%(重合体100重量
部に対して還元剤2.4重量部)の亜硫酸水素ナトリウム
を存在するように添加した。得られたアクリル酸ナトリ
ウム重合体の分子量は1.2万であった。製造直後の色相
(APHA)は40で、pHは6.5であった。40℃で36日間保
存し、APHAで着色の変化を確認した。結果を図4に
示す。
【0031】比較例1 実施例1において、過酸化水素水を添加せずに、中和を
行い、中和後、亜硫酸水素ナトリウムも添加しなかった
以外は同様にしてアクリル酸ナトリウム重合体水溶液を
得た。製造直後の色相(APHA)は250で、pHは6.5であっ
た。更に40℃で1週間保存したところ色相(APHA)は500
となった。
【0032】比較例2 実施例1において、中和後、亜硫酸水素ナトリウムを添
加しなかった以外は同様にしてアクリル酸ナトリウム重
合体水溶液を得た。製造直後の色相(APHA)は50で、pH
は6.5であった。40℃で保存し、APHAで着色の経時
変化を確認した。結果を図1に示す。
【0033】比較例3 実施例1において、亜硫酸水素ナトリウムを、残存して
いる過酸化水素量の1.05倍モル当量(重合体100重量部
に対して還元剤0重量部)のみ添加したこと以外は実施
例1と同様にしてアクリル酸ナトリウム水溶液を得た。
製造直後の色相(APHA)は50で、pHは6.5であった。40
℃で保存し、APHAで着色の変化を確認した。結果を
図1に示す。
【0034】比較例4 実施例3において、中和後に添加する亜硫酸水素ナトリ
ウムを残存している過酸化水素の1.05倍モル当量(重合
体100重量部に対して還元剤0重量部)のみ添加した以外
は実施例3と同様にしてアクリル酸ナトリウム水溶液を
得た。製造直後の色相(APHA)は50で、pHは6.5であっ
た。60℃で保存し、APHAで着色の変化を確認した。
結果を図2に示す。
【0035】比較例5 実施例4において、過酸化水素水を添加せずに、中和を
行い、中和後、亜硫酸水素ナトリウムも添加しなかった
こと以外は実施例4と同様にしてアクリル酸ナトリウム
水溶液を得た。製造直後の色相(APHA)は100で、pHは1
3であった。40℃で保存し、APHAで着色の変化を確
認した。結果を図3に示す。
【0036】比較例6 実施例5において、中和後に添加する亜硫酸水素ナトリ
ウムを残存している過酸化水素の1.05倍モル当量(重合
体100重量部に対して還元剤0重量部)のみ添加した以外
は実施例5と同様にしてアクリル酸ナトリウム水溶液を
得た。製造直後の色相(APHA)は40で、pHは6.5で
あった。40℃で保存し、APHAで着色の変化を確認し
た。結果を図4に示す。
【0037】
【発明の効果】本発明によると(メタ)アクリル酸
(共)重合体の製造直後の着色を改善し、保存中、pH
に係わらず、経時着色を著しく抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1〜2及び比較例2〜3で得られたア
クリル酸ナトリウム重合体水溶液の着色の経時変化を示
す図である。
【図2】 実施例3及び比較例4で得られたアクリル酸
ナトリウム重合体水溶液の着色の経時変化を示す図であ
る。
【図3】 実施例4及び比較例5で得られたアクリル酸
ナトリウム重合体水溶液の着色の経時変化を示す図であ
る。
【図4】 実施例5及び比較例6で得られたアクリル酸
ナトリウム重合体水溶液の着色の経時変化を示す図であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J100 AB07Q AJ02P AJ08Q AJ09Q AK13P AL03Q AL08Q AL09Q AL65Q AM15Q AM19Q AM21Q BA03Q BA08Q BA33Q BA56Q BB01Q CA01 CA03 CA04 DA62 GA02 GC35 JA01 JA15

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アクリル酸もしくはメタクリル酸の重合
    体又は共重合体(以下、(メタ)アクリル酸(共)重合
    体という)を製造するに際し、(イ)(メタ)アクリル
    酸もしくはその塩を重合させ、又は(ロ)(メタ)アク
    リル酸又はその塩と、これと共重合可能な不飽和基を有
    する単量体とを共重合させ、その反応系中、(メタ)ア
    クリル酸(共)重合体100重量部に対して過酸化水素
    0.25重量部以上を存在させ、次いで、(メタ)アク
    リル酸(共)重合体100重量部に対して還元剤0.2
    5重量部以上を反応系に存在させる(メタ)アクリル酸
    (共)重合体の製造法。
  2. 【請求項2】 還元剤が、亜硫酸塩、亜硫酸水素塩及び
    次亜リン酸塩から選択される少なくとも1種である請求
    項1記載の製造法。
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