JP2002234740A - 光学素子の製造方法および製造装置 - Google Patents

光学素子の製造方法および製造装置

Info

Publication number
JP2002234740A
JP2002234740A JP2001026806A JP2001026806A JP2002234740A JP 2002234740 A JP2002234740 A JP 2002234740A JP 2001026806 A JP2001026806 A JP 2001026806A JP 2001026806 A JP2001026806 A JP 2001026806A JP 2002234740 A JP2002234740 A JP 2002234740A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical element
mold
lower mold
upper mold
control system
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001026806A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4306130B2 (ja
Inventor
Wataru Nakagawa
渉 中川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Minolta Co Ltd filed Critical Minolta Co Ltd
Priority to JP2001026806A priority Critical patent/JP4306130B2/ja
Publication of JP2002234740A publication Critical patent/JP2002234740A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4306130B2 publication Critical patent/JP4306130B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B11/00Pressing molten glass or performed glass reheated to equivalent low viscosity without blowing
    • C03B11/06Construction of plunger or mould
    • C03B11/08Construction of plunger or mould for making solid articles, e.g. lenses
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B2215/00Press-moulding glass
    • C03B2215/40Product characteristics
    • C03B2215/46Lenses, e.g. bi-convex
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B2215/00Press-moulding glass
    • C03B2215/40Product characteristics
    • C03B2215/46Lenses, e.g. bi-convex
    • C03B2215/47Bi-concave
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B2215/00Press-moulding glass
    • C03B2215/60Aligning press die axes

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Surface Treatment Of Glass (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガラス液滴法でヒケのない優れた面精度の光
学素子を製造できる光学素子の製造方法および製造装置
を提供すること。 【解決手段】 上型成形面10とガラス滴3とが初めて接
触した後、上型1と下型2との距離が光学素子の所定厚み
に相当する距離に達する前に、上型および下型がガラス
滴に適用する圧力を、ガラス滴の変形がほとんど起こら
ない程度の微小な値に保持する光学素子の製造方法。上
型1および下型2、ならびに駆動源を有する上型1と下型2
との接近手段を含んでなり、該接近手段が上型1の位置
に応じて駆動源の出力を制御する位置決め制御系と、駆
動源のトルクを一定の値に維持するように負荷に応じて
駆動源の出力を制御するトルク制御系との間で任意に切
り替え可能である光学素子の製造装置。微小圧力の保持
までの上型と下型との接近を位置決め制御系で行い、微
小圧力の保持をトルク制御系で行う光学素子の製造装
置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は液滴法を採用した光
学素子の製造方法および製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】光学素子の製造方法として、液滴法が知
られている。液適法においては、溶融ガラスを下型上に
滴下し、溶融ガラス滴を載せたまま下型を上型の下まで
移動し、上型および下型を温度制御しながら上型をシリ
ンダー等の駆動装置によって下方移動させてガラス滴を
プレス成形するのが一般的である。その際、滴下を検知
してから所定時間後に、上型が所定厚みの光学素子が得
られる位置に達するまで、上型を一気に連続的に下方移
動させるのが典型的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記のよ
うな液滴法で得られる光学素子は中心部に微小な凹部
(いわゆるヒケ)が生じ、面精度が悪かった。そのよう
な問題は中心部と外周部との厚みの差が比較的大きい光
学素子を得る場合に顕著であった。
【0004】ヒケの発生は、従来のプレス方法ではガラ
ス滴の外周部と中心部に比較的大きな温度差が生じた状
態でプレス成形を終了するため、プレス成形後の冷却時
に、外周部はほとんど固化した状態で、まだ固化しきれ
ていない高温内部のガラスが冷却収縮するために起こる
と考えられている。特に、両凸面レンズを得る場合は、
ガラス滴中心部と外周部との温度差がさらに大きくなる
ため、ヒケの発生が顕著になると考えられる。
【0005】本発明は上記事情に鑑みなされたものであ
って、優れた面精度を有するヒケのない光学素子の製造
方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上型および下型
を、得ようとする光学素子の所定厚みに相当する距離ま
で接近させて、下型上のガラス滴をプレス成形する光学
素子の製造方法であって、上型成形面とガラス滴とが初
めて接触した後、上型と下型との距離が光学素子の所定
厚みに相当する距離に達する前に、上型および下型がガ
ラス滴に適用する圧力を、ガラス滴の変形がほとんど起
こらない程度の微小な値に保持することを特徴とする光
学素子の製造方法に関する。
【0007】
【発明の実施の形態】本明細書中、上型と下型との距離
をいうとき、上型および下型の共通の中心軸上における
上型と下型との距離を指すものとする。また、「光学素
子の所定厚み」とは、最終的に得られる光学素子の中心
厚みに限りなく近い値であり、より正確には高温から冷
却時の収縮量を勘案して決定される値である。製造工程
の中では、「光学素子の所定厚み」は一連のプレス成形
工程において上型と下型とが最も接近するときの上型と
下型との距離(c(mm))に等しい(図1(C)参照)。ま
た、上型および下型について「接近」というとき、接近
の態様は特に制限されるものではなく、例えば、上型を
下方移動させて上型と下型との接近を達成してもよい
し、下型を上方移動させて上型と下型との接近を達成し
てもよいし、または両型を移動させて上型と下型との接
近を達成してもよい。
【0008】本発明においてはまず、溶融ガラスを下型
上に滴下し、下型を上型の下まで移動させるか、または
上型を下型の上まで移動させる。別法として、溶融ガラ
スを他の受け皿上に滴下し、溶融ガラス滴を載せたまま
受け皿を搬送した後、上型の下に配置されている下型に
溶融ガラス滴を移してもよい。本発明の方法に適用され
るガラス滴の大きさは特に制限されず、通常、重量で25
0mg〜5000mg程度、好ましくは3500mg〜4000mgである。1
回のガラス滴の滴下で所望のガラス重量に達しない場合
は、複数のガラス滴を滴下してもよい。また、使用され
るガラス材料は特に制限されないが、粘性の高いガラス
が好ましい。
【0009】次いで、上型および下型を接近させて下型
上のガラス滴をプレス成形する。以下、図1(A)〜
(C)のプレス成形工程流れ図を用いて詳しく説明す
る。本発明におけるプレス成形工程においては、まず、
図1(A)に示すように上型1の成形面10とガラス滴3とを
接触させる。このように、上型成形面10とガラス滴3と
が初めて接触するときの上型1と下型2との距離を以下、
「a(mm)」という。
【0010】上型成形面10とガラス滴3とが初めて接触
した後は、上型1と下型2とをさらに接近させ、上型1と
下型2との距離が光学素子の所定厚みに相当する距離
(c)に達する前に、上型および下型がガラス滴に適用
する圧力を、ガラス滴の変形がほとんど起こらない程度
の微小な値に保持する(微小圧力保持工程)(図1
(B))。本明細書中、「ガラス滴の変形がほとんど起
こらない程度の微小な値」とは「当該工程において上型
と下型との距離が光学素子の所定厚みに相当する距離に
達するほどのガラス滴の変形を起こさない微小な圧力
値」を意味し、通常、1kgf以下、好ましくは0.3kgf以上
1kgf以下、より好ましくは0.3kgf以上0.8kgf以下であ
る。
【0011】ガラス滴は滴下されてから温度低下によっ
て収縮し始め、当該微小圧力保持工程においても収縮は
起こるが、本発明においては上記のような微小な圧力を
保持することによって、そのような収縮に上型成形面が
追随し、上型および下型の成形面とガラス滴の上面およ
び下面との完全な接触が保たれる。そのような状態を維
持することにより、ガラス滴の外周部と中心部との温度
差を低減し、温度差が低減された状態で上型と下型とを
光学素子の所定厚みに相当する距離までさらに接近させ
る。そうすることにより、ヒケの発生を防止できる。
【0012】保持される圧力が0 kg/cmであると、ガ
ラス滴の収縮に上型が追随できず、上型成形面とガラス
滴上面との接触を保てないため、ヒケの発生を抑制でき
ない。また、保持される圧力が大きすぎると、上型と下
型との距離が光学素子の所定厚みに相当する距離に達す
るガラス滴の変形が起こり、結果として従来生じていた
ガラス滴の外周部と中心部との温度差が低減されない状
態でプレス成形が終了するため、ヒケが発生し、面精度
が悪化する。
【0013】なお、本発明においては、上記微小圧力を
保持するに際して当該圧力が上記範囲内で変動すること
を妨げるものではない。
【0014】微小圧力の保持を開始するときの上型1と
下型2との距離(b(mm);図1(B)参照)は下記式; c<b<a を満たす値であり、好ましくは c+0.01(mm)≦b≦c+0.3(mm) より好ましくは c+0.01(mm)≦b≦c+0.05(mm) を満たす値である。
【0015】bが大きすぎると、すなわち図1(A)に示
すような状態で微小圧力の保持を開始すると、素子表面
となるガラス滴上面が上型成形面と全面で接していない
ため、ヒケの発生を有効に抑制できない。また、bが小
さすぎると、すなわち上型と下型とを光学素子の所定厚
みに相当する距離まで接近させて微小圧力の保持を開始
すると、ガラス滴の外周部と中心部との温度差が低減さ
れない状態でプレス成形が終了するため、やはりヒケの
発生を有効に防止できない。
【0016】微小圧力の保持はガラス滴における外周部
と中心部との温度差が0℃になるまで継続されることが
最も好ましいが、製造コストの低減、特に工程時間の短
縮化を考慮すると、上記温度差が30℃、好ましくは10℃
になるまで継続されればよい。
【0017】そのような外周部と中心部との温度差を達
成するための微小圧力の保持時間はガラス滴の重量およ
び種類、上型および下型の温度、型形状等に依存するた
め一概には規定できないが、通常、5秒間以上、好まし
くは5〜40秒間、より好ましくは10〜40秒間である。例
えば、SF系からなるガラス滴の重量が3.5g、上型および
下型の温度が450℃の場合、保持時間は5〜20秒間、好ま
しくは10〜20秒間とすることが望ましい。
【0018】微小圧力を保持するときの上型および下型
の温度は液滴法を採用した従来の光学素子の製造方法に
おける上型および下型の温度と同様であり、ガラス滴材
料のガラス転移点を「Tg(℃)」としたとき、通常、Tg
-50℃〜Tg+10℃、好ましくはTg-10℃〜Tg+10℃が好適で
ある。なお、上型および下型はそれぞれガラス滴と接触
する前から上記温度に制御されていることが好ましい。
【0019】このような微小圧力の保持は、後述するよ
うに上型と下型との接近手段をトルク制御系に切り替え
て好適に行われ得る。
【0020】微小圧力の保持が終了した後は、図1(C)
に示すように、上型1と下型2との距離が「c」、すなわ
ち光学素子の所定厚みに相当する距離となるように、上
型1と下型2とをさらに接近させる。図1(C)において
は、図1(B)における上型およびガラス滴の関係を破線
で図示している(ここでは、上型を下方移動させる態様
を示している)。
【0021】上型1と下型2との距離が「c」に達した後
は従来の光学素子の製造方法における冷却方法と同様の
方法によって冷却し、素子を取り出せばよい。
【0022】図1中、上型1および下型2はいずれも凸形
状を有しているがこれに制限されるものではなく、それ
ぞれ独立して、例えば凹形状、凸形状または平面形状を
有していて良い。例えば、上型1および下型2がいずれも
凹形状を有しているときのプレス成形工程流れ図を図2
(A)〜(C)に示す。なお、図2(A)〜(C)のプレス
工程流れ図は上型1および下型2の成形面形状が凹形状を
有していること以外、図1(A)〜(C)のプレス工程流
れ図と同様であるため、それらの説明を省略する。上型
および下型の成形面は所望の面精度を有するように加工
されている。
【0023】本発明の光学素子の製造方法は以下に示す
ような装置を用いて実施可能である。すなわち、該装置
は、ガラス滴をプレス成形するための上型および下型、
および駆動源を有する上型と下型との接近手段を含んで
なり、該接近手段が、上型および/または下型の位置に
応じて駆動源の出力を制御する位置決め制御系、および
駆動源のトルクを一定の値に維持するように負荷に応じ
て駆動源の出力を制御するトルク制御系を有し、両系の
間で任意に切り替え可能であることを特徴とする。
【0024】そのような光学素子の製造装置の一例の概
略構成図を図3(A)に示す。図3(B)は図3(A)の装置
における水平面a-bの概略断面図である。図3(C)は図3
(A)の装置における水平面c-dの概略断面図である。
【0025】図3(A)の装置は、上型1、該上型1が固設
されてなる上ベース13、該上ベース13と上端で連結され
てなる連結軸14、該連結軸14の下端と連結されてなる下
ベース15、上ベース13と下ベース15との間で連結軸14に
よって貫通されながら配置されてなる中間ベース16、該
中間ベース16上に固設されてなる下型2、および駆動源
を有する上型1と下型2との接近手段(17、18、19、20お
よび21)を含んでなり、該接近手段が上型1の位置に応
じて駆動源の出力を制御する位置決め制御系と、駆動源
のトルクを一定の値に維持するように負荷に応じて駆動
源の出力を制御するトルク制御系との間で任意に切り替
え可能であることを特徴とする。図3(A)中の上型1、
下型2およびガラス滴3はそれぞれ図1中の上型1、下型2
およびガラス滴3と同様である。
【0026】接近手段は、後述のボールネジ18を回転さ
せるためのサーボモータ(駆動源)17、該サーボモータ
17によって回転駆動されるボールネジ18、および該ボー
ルネジ18のネジ溝と嵌合し、ボールネジ18の回転運動を
下ベース15に上下運動として伝達するボールネジナット
19を含んでなる。ボールネジナット19は、図3(C)の概
略断面図に示すようにボールネジ18と嵌合しながら下ベ
ース15に固定されている。
【0027】サーボモータ17は、サーボドライバー20に
よってモータの出力および動作を制御されるようになっ
ている。詳しくは、サーボモータ17のモータ出力は印加
される電圧の大きさに比例して変化するため、サーボド
ライバー20の指令によってサーボモータ17に印加される
電圧を任意に変化させることによってモータ出力を制御
でき、結果としてプレス圧を任意の値に制御することが
できる。
【0028】サーボドライバー20は、上型1の位置を正
確に検知するシーケンサー21の情報に基づいてサーボモ
ータ17のモータ出力および動作を制御し、上型と下型と
を所定距離まで接近させる位置決め制御系、および予め
設定されたトルクを維持するように負荷に応じてサーボ
モータ17のモータ出力を制御するトルク制御系からなっ
ており、両系の間で任意に切り替え可能になっている。
【0029】サーボドライバー20が位置決め制御系に切
り替えられているときは、あらかじめ設定された速度お
よび加速度で、設定された位置決め動作を行う。サーボ
ドライバー20がトルク制御系に切り替えられているとき
は、あらかじめ設定された押付圧および速度で動作す
る。そのようなトルク制御系は、前述した光学素子の製
造方法において微小な圧力を一定に保持するのに適して
いる。従って、本発明の方法を当該装置を用いて実施す
るとき、微小圧力の保持は、接近手段、詳しくは接近手
段に含まれるサーボドライバーを当該トルク制御系に切
り替えて行われる。維持されるトルク値は微小な圧力、
すなわちガラス滴の変形がほとんど起こらない程度の微
小な圧力を提供する値であり、通常、1kgf以下、好まし
くは0.3kgf以上1kgf以下、より好ましくは0.3kgf以上0.
8kgf以下である。
【0030】本発明において接近手段は、上記のような
サーボモータ17、ボールネジ18、ボールネジナット19、
サーボドライバー20およびシーケンサー21からなる接近
手段に制限されるものではなく、上型の位置に応じて駆
動源の出力を制御する位置決め制御系と、駆動源のトル
クを一定の値に維持するように負荷に応じて駆動源の出
力を制御するトルク制御系との間で任意に切り替え可能
であればよい。例えば、シリンダを直列に2台以上接続
し、少なくとも1台を位置設定用とし、少なくとも1台を
トルク設定用とし、圧力可変用の電気−空気レギュレー
タ等が使用可能である。
【0031】上型1、上ベース13、連結軸14、および下
ベース15は一体化され、可動の状態にあり、一方で中間
ベース16および下型2は図示しない不動化手段によって
不動の状態にある。また、ボールネジ18は回転可能であ
りながらも、上下方向では図示しない不動化手段によっ
て不動の状態にある。
【0032】そこで図3の装置において、接近手段(1
7、18、19、20および21)によって下ベース15を下方に
移動させると、連結軸14は中間ベース16と接触しながら
下方に移動し、当該連結軸14に連動して上ベース13およ
び上型1が下方移動して、不動の状態にある下型2上のガ
ラス滴3をプレス成形するようになっている。
【0033】連結軸14は、図3(B)の概略断面図に示す
ように、2本配置されているが、上ベース13と下ベース1
5とを一体化させるべく両ベースを連結できれば、その
数および設置位置は特に制限されるものではない。図3
中、「2'」は中間ベース16上において下型2が固定され
る領域を示す。上型1および下型2は図示されていない温
度制御系によって温度制御され得る。
【0034】図3(A)の装置は、接近手段によって上型
を下方移動させる構成、すなわち一体化させた上型1、
上ベース13、連結軸14および下ベース15を可動の状態と
し、中間ベース16、下型2およびボールネジ18を不動の
状態とする構成をとっているが、接近手段によって下型
を上方移動させる構成とすることもできる。例えば、一
体化された上型1、上ベース13、連結軸14および下ベー
ス15を不動の状態とし、サーボモータ17を下ベース15の
下部に配置し、ボールネジ18は下ベース15に設けた孔を
通過して、下型2と中間ベース16を一体に上方移動させ
る。
【0035】図3(A)の装置を用いて光学素子を製造す
るに際しては、まず、上型1および下型2を所定温度に制
御する。次いで、サーボドライバー20の位置決め制御系
によってモータ出力を制御しながらサーボモータ17を駆
動させて、上型1を下方移動させる(図3(A)参照)。
上型成形面が下型2上のガラス滴と接触した後(図1
(A)参照)、サーボドライバー20の位置決め制御系に
よってモータ出力を制御しながら上型1をさらに下方移
動させる。上型1と下型2との距離が所定の値(b)にな
ったら、サーボドライバー20をトルク制御系に切り替
え、トルク値を所定の値に維持して、ガラス滴に適用す
る圧力を微小な一定の圧力に保持する(図1(B)参
照)。所定の保持時間が経過したら、トルク値を変えて
さらに上型1を下方移動させ所定値の距離(c)で保持す
る。所定時間後、型開きして、レンズを離型する。一連
のプレス成形工程において上型1および下型2は一定温度
に制御される。
【0036】
【実施例】実施例1 図3に示す装置を用いて、両面が凹形状を有する光学素
子(中心厚み2.5mm)を製造した。まず、図示しない白
金ルツボ内で1000℃に加熱された溶融ガラス(材料;SF
57)を下型上に滴下し(重量3.5g)、下型2を上型1の下
まで移動させた。次いで、サーボドライバー20の位置決
め制御系によってモータ出力を制御しながらサーボモー
タ17を駆動させて、上型1を下方移動させた(図3(A)
参照)。上型成形面が下型2上のガラス滴と接触した後
(a=3mm)(図1(A)参照)、サーボドライバー20の位置
決め制御系によってモータ出力を制御しながら上型1を
さらに下方移動させた。上型1と下型2との距離が2.6mm
(b)になったら、サーボドライバー20をトルク制御系
に切り替え、トルク値を0.3kgf〜0.8kgfに維持して、ガ
ラス滴を成形した(図1(B)参照)。15秒間の保持時間
が経過したら、圧力を100kgfに上昇させ、上型と下型と
の距離が2.55mm(c)になるまで上型を下方へ移動させ
た(図1(C)参照)。その後、成形されたガラス滴を取
り出し、自然冷却した。なお、一連のプレス成形工程に
おいて上型1は420℃に、下型2は450℃に温度制御されて
いた。
【0037】上記光学素子の製造工程を100回繰り返
し、100個の光学素子を得た。得られた素子の面精度は
反射波面精度でλ/4以内にあり、ヒケが発生した光学素
子は存在しなかった。
【0038】比較例1 トルク制御を行わず、上型1と下型2との距離が2.6mm
(b)になるまで、サーボドライバー20の位置決め制御
系によってのみ上型1を連続的に移動させ、すぐに上型
と下型との距離が2.55mm(c)になるまでトルク制御に
て100kgfで成形したこと以外、実施例1における光学素
子の製造方法と同様にして光学素子を得た。
【0039】上記光学素子の製造工程を100回繰り返
し、100個の光学素子を得た。得られた素子の面精度は
反射波面精度でλ程度であり、バラツキが大きく、ヒケ
が発生した光学素子は93個存在した。
【0040】
【発明の効果】本発明の方法によれば、ガラス滴を使用
し、ヒケのない面精度に優れた光学素子を製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (A)、(B)および(C)は本発明の方法に
おけるプレス成形工程流れ図の一例を示す。
【図2】 (A)、(B)および(C)は本発明の方法に
おけるプレス成形工程流れ図の一例を示す。
【図3】 (A)は光学素子の製造装置の一例の概略構
成図を示し、(B)は(A)の装置における水平面a-bの
概略断面図を示し、(C)は(A)の装置における水平面
c-dの概略断面図を示す。
【符号の説明】
1;上型、2;下型、3;ガラス滴、10;上型成形面、1
3;上ベース、14;連結軸、15;下ベース、16;中間ベ
ース、17;サーボモータ、18;ボールネジ、19;ボール
ネジナット、20;サーボドライバー、21;シーケンサ
ー。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上型および下型を、得ようとする光学素
    子の所定厚みに相当する距離まで接近させて、下型上の
    ガラス滴をプレス成形する光学素子の製造方法であっ
    て、上型成形面とガラス滴とが初めて接触した後、上型
    と下型との距離が光学素子の所定厚みに相当する距離に
    達する前に、上型および下型がガラス滴に適用する圧力
    を、ガラス滴の変形がほとんど起こらない程度の微小な
    値に保持することを特徴とする光学素子の製造方法。
  2. 【請求項2】 上型および下型がガラス滴に適用する圧
    力を0.3kgf以上1kgf以下の微小な値に保持する請求項1
    に記載の光学素子の製造方法。
  3. 【請求項3】 微小圧力の保持を開始するときの上型と
    下型との距離が「光学素子の所定厚みに相当する距離
    (c)」+0.01(mm)〜c+0.3(mm)である請求項1また
    は2に記載の光学素子の製造方法。
  4. 【請求項4】 微小圧力を保持する時間が5〜40秒間で
    ある請求項1〜3いずれかに記載の光学素子の製造方法。
  5. 【請求項5】 上型、該上型が固設されてなる上ベー
    ス、該上ベースと上端で連結されてなる連結軸、該連結
    軸の下端と連結されてなる下ベース、上ベースと下ベー
    スとの間で連結軸によって貫通されながら配置されてな
    る中間ベース、該中間ベース上に固設されてなる下型、
    および駆動源を有する上型と下型との接近手段を含んで
    なり、該接近手段が上型の位置に応じて駆動源の出力を
    制御する位置決め制御系と、駆動源のトルクを一定の値
    に維持するように負荷に応じて駆動源の出力を制御する
    トルク制御系との間で任意に切り替え可能であることを
    特徴とする請求項1〜4の方法を実施するための光学素子
    の製造装置。
  6. 【請求項6】 微小圧力の保持までの上型と下型との接
    近を位置決め制御系で行い、微小圧力の保持をトルク制
    御系で行うことを特徴とする請求項1〜4の方法を実施す
    るための光学素子の製造装置。
JP2001026806A 2001-02-02 2001-02-02 光学素子の製造方法および製造装置 Expired - Fee Related JP4306130B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001026806A JP4306130B2 (ja) 2001-02-02 2001-02-02 光学素子の製造方法および製造装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001026806A JP4306130B2 (ja) 2001-02-02 2001-02-02 光学素子の製造方法および製造装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002234740A true JP2002234740A (ja) 2002-08-23
JP4306130B2 JP4306130B2 (ja) 2009-07-29

Family

ID=18891564

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001026806A Expired - Fee Related JP4306130B2 (ja) 2001-02-02 2001-02-02 光学素子の製造方法および製造装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4306130B2 (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006096579A (ja) * 2004-09-28 2006-04-13 Canon Inc 光学素子の成形方法
JP2007099591A (ja) * 2005-10-07 2007-04-19 Asahi Glass Co Ltd 光学素子のプレス成型方法およびプレス成型装置
JP2008115022A (ja) * 2006-11-01 2008-05-22 Olympus Corp 光学素子の成形方法及びその成形装置
WO2009035037A1 (ja) * 2007-09-13 2009-03-19 Konica Minolta Opto, Inc. ガラス成形体の製造方法
JP2009196847A (ja) * 2008-02-21 2009-09-03 Konica Minolta Opto Inc ガラス成形体の製造方法
JP2009249273A (ja) * 2008-04-11 2009-10-29 Olympus Corp 光学素子の製造方法
JP2010194966A (ja) * 2009-02-26 2010-09-09 Konica Minolta Opto Inc 成形方法及びヒケなし限界保圧値の判断方法
JP2010194965A (ja) * 2009-02-26 2010-09-09 Konica Minolta Opto Inc レンズ製造方法

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006096579A (ja) * 2004-09-28 2006-04-13 Canon Inc 光学素子の成形方法
JP4508804B2 (ja) * 2004-09-28 2010-07-21 キヤノン株式会社 光学素子の成形方法
JP2007099591A (ja) * 2005-10-07 2007-04-19 Asahi Glass Co Ltd 光学素子のプレス成型方法およびプレス成型装置
JP2008115022A (ja) * 2006-11-01 2008-05-22 Olympus Corp 光学素子の成形方法及びその成形装置
JP4629017B2 (ja) * 2006-11-01 2011-02-09 オリンパス株式会社 光学素子の成形方法及びその成形装置
WO2009035037A1 (ja) * 2007-09-13 2009-03-19 Konica Minolta Opto, Inc. ガラス成形体の製造方法
JP5263163B2 (ja) * 2007-09-13 2013-08-14 コニカミノルタアドバンストレイヤー株式会社 ガラス成形体の製造方法
JP2009196847A (ja) * 2008-02-21 2009-09-03 Konica Minolta Opto Inc ガラス成形体の製造方法
JP2009249273A (ja) * 2008-04-11 2009-10-29 Olympus Corp 光学素子の製造方法
JP2010194966A (ja) * 2009-02-26 2010-09-09 Konica Minolta Opto Inc 成形方法及びヒケなし限界保圧値の判断方法
JP2010194965A (ja) * 2009-02-26 2010-09-09 Konica Minolta Opto Inc レンズ製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4306130B2 (ja) 2009-07-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2002234740A (ja) 光学素子の製造方法および製造装置
JP2002326823A (ja) ガラス塊の製造方法及びガラス塊成形装置、ガラス成形品の製造方法、並びに光学素子の製造方法
JP4045833B2 (ja) 光学素子の製造方法
US6761046B2 (en) Cold rolling of glass preforms
CN1939850B (zh) 玻璃块的制造方法、其制造装置以及光学元件的制造方法
CN102757168B (zh) 精密冲压成型用玻璃预型件制造方法及光学元件制造方法
JP4076251B2 (ja) 光学素子成型用ガラスゴブ、その成形装置、その成形方法及びガラスゴブを用いた光学素子形成方法
JP2583592B2 (ja) 光学素子の成形方法
JPH06122525A (ja) 光学素子の成形装置及び成形方法並びに光学素子
JP2003146673A (ja) 芯厚の厚いレンズの成形方法
JP2000281360A (ja) 成形用光学素材、成形用光学素材製造方法、及び光学部品成形方法
JP2000233934A (ja) ガラス製品のプレス成形方法及び装置
JP2002220241A (ja) 光学素子の成形方法
JPH02196039A (ja) ガラス光学素子の成形方法
JP2001270724A (ja) 光学レンズ及びその成形金型
JP4666679B2 (ja) モールドプレス成形装置、及び成形体の製造方法
JPH08133767A (ja) 光学素子の成形方法
WO2015118663A1 (ja) ガラス成形品の製造方法および製造装置
JP2954427B2 (ja) ガラス成形方法
JPH06345455A (ja) 光学ガラス素子の製造方法および製造装置
JPH09278456A (ja) 光学素子の成形用型及びその製造方法及び光学素子の 成形方法
JP3359235B2 (ja) 光学素子のプレス成形装置
KR100200319B1 (ko) 광학소자의 제조장치
JPH02235729A (ja) プラスチック光学部品の製造方法およびその装置
JPH0769650A (ja) 光学素子の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20050615

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050622

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070809

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20080123

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20081017

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20081216

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090216

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090414

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090427

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120515

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120515

Year of fee payment: 3

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130515

Year of fee payment: 4

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140515

Year of fee payment: 5

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees