JP4306130B2 - 光学素子の製造方法および製造装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は液滴法を採用した光学素子の製造方法および製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
光学素子の製造方法として、液滴法が知られている。液適法においては、溶融ガラスを下型上に滴下し、溶融ガラス滴を載せたまま下型を上型の下まで移動し、上型および下型を温度制御しながら上型をシリンダー等の駆動装置によって下方移動させてガラス滴をプレス成形するのが一般的である。その際、滴下を検知してから所定時間後に、上型が所定厚みの光学素子が得られる位置に達するまで、上型を一気に連続的に下方移動させるのが典型的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記のような液滴法で得られる光学素子は中心部に微小な凹部(いわゆるヒケ)が生じ、面精度が悪かった。そのような問題は中心部と外周部との厚みの差が比較的大きい光学素子を得る場合に顕著であった。
【0004】
ヒケの発生は、従来のプレス方法ではガラス滴の外周部と中心部に比較的大きな温度差が生じた状態でプレス成形を終了するため、プレス成形後の冷却時に、外周部はほとんど固化した状態で、まだ固化しきれていない高温内部のガラスが冷却収縮するために起こると考えられている。特に、両凸面レンズを得る場合は、ガラス滴中心部と外周部との温度差がさらに大きくなるため、ヒケの発生が顕著になると考えられる。
【0005】
本発明は上記事情に鑑みなされたものであって、優れた面精度を有するヒケのない光学素子の製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、滴下されたガラス滴を、当該ガラス滴よりも温度が低い下型で受けて、上型および下型を、得ようとする光学素子の所定厚みに相当する距離まで接近させて、下型上のガラス滴をプレス成形する光学素子の製造方法であって、上型成形面とガラス滴とが初めて接触した後、上型と下型との距離が光学素子の所定厚みに相当する距離に達する前に、上型および下型がガラス滴に適用する圧力を、ガラス滴の変形がほとんど起こらない程度の微小な値に保持することを特徴とする光学素子の製造方法に関する。
【0007】
【発明の実施の形態】
本明細書中、上型と下型との距離をいうとき、上型および下型の共通の中心軸上における上型と下型との距離を指すものとする。
また、「光学素子の所定厚み」とは、最終的に得られる光学素子の中心厚みに限りなく近い値であり、より正確には高温から冷却時の収縮量を勘案して決定される値である。製造工程の中では、「光学素子の所定厚み」は一連のプレス成形工程において上型と下型とが最も接近するときの上型と下型との距離(c(mm))に等しい(図1(C)参照)。
また、上型および下型について「接近」というとき、接近の態様は特に制限されるものではなく、例えば、上型を下方移動させて上型と下型との接近を達成してもよいし、下型を上方移動させて上型と下型との接近を達成してもよいし、または両型を移動させて上型と下型との接近を達成してもよい。
【0008】
本発明においてはまず、溶融ガラスを下型上に滴下し、下型を上型の下まで移動させるか、または上型を下型の上まで移動させる。別法として、溶融ガラスを他の受け皿上に滴下し、溶融ガラス滴を載せたまま受け皿を搬送した後、上型の下に配置されている下型に溶融ガラス滴を移してもよい。本発明の方法に適用されるガラス滴の大きさは特に制限されず、通常、重量で250mg〜5000mg程度、好ましくは3500mg〜4000mgである。1回のガラス滴の滴下で所望のガラス重量に達しない場合は、複数のガラス滴を滴下してもよい。また、使用されるガラス材料は特に制限されないが、粘性の高いガラスが好ましい。
【0009】
次いで、上型および下型を接近させて下型上のガラス滴をプレス成形する。以下、図1(A)〜(C)のプレス成形工程流れ図を用いて詳しく説明する。本発明におけるプレス成形工程においては、まず、図1(A)に示すように上型1の成形面10とガラス滴3とを接触させる。このように、上型成形面10とガラス滴3とが初めて接触するときの上型1と下型2との距離を以下、「a(mm)」という。
【0010】
上型成形面10とガラス滴3とが初めて接触した後は、上型1と下型2とをさらに接近させ、上型1と下型2との距離が光学素子の所定厚みに相当する距離(c)に達する前に、上型および下型がガラス滴に適用する圧力を、ガラス滴の変形がほとんど起こらない程度の微小な値に保持する(微小圧力保持工程)(図1(B))。本明細書中、「ガラス滴の変形がほとんど起こらない程度の微小な値」とは「当該工程において上型と下型との距離が光学素子の所定厚みに相当する距離に達するほどのガラス滴の変形を起こさない微小な圧力値」を意味し、通常、1kgf以下、好ましくは0.3kgf以上1kgf以下、より好ましくは0.3kgf以上0.8kgf以下である。
【0011】
ガラス滴は滴下されてから温度低下によって収縮し始め、当該微小圧力保持工程においても収縮は起こるが、本発明においては上記のような微小な圧力を保持することによって、そのような収縮に上型成形面が追随し、上型および下型の成形面とガラス滴の上面および下面との完全な接触が保たれる。そのような状態を維持することにより、ガラス滴の外周部と中心部との温度差を低減し、温度差が低減された状態で上型と下型とを光学素子の所定厚みに相当する距離までさらに接近させる。そうすることにより、ヒケの発生を防止できる。
【0012】
保持される圧力が0 kg/cmであると、ガラス滴の収縮に上型が追随できず、上型成形面とガラス滴上面との接触を保てないため、ヒケの発生を抑制できない。また、保持される圧力が大きすぎると、上型と下型との距離が光学素子の所定厚みに相当する距離に達するガラス滴の変形が起こり、結果として従来生じていたガラス滴の外周部と中心部との温度差が低減されない状態でプレス成形が終了するため、ヒケが発生し、面精度が悪化する。
【0013】
なお、本発明においては、上記微小圧力を保持するに際して当該圧力が上記範囲内で変動することを妨げるものではない。
【0014】
微小圧力の保持を開始するときの上型1と下型2との距離(b(mm);図1(B)参照)は下記式;
c<b<a
を満たす値であり、好ましくは
c+0.01(mm)≦b≦c+0.3(mm)
より好ましくは
c+0.01(mm)≦b≦c+0.05(mm)
を満たす値である。
【0015】
bが大きすぎると、すなわち図1(A)に示すような状態で微小圧力の保持を開始すると、素子表面となるガラス滴上面が上型成形面と全面で接していないため、ヒケの発生を有効に抑制できない。また、bが小さすぎると、すなわち上型と下型とを光学素子の所定厚みに相当する距離まで接近させて微小圧力の保持を開始すると、ガラス滴の外周部と中心部との温度差が低減されない状態でプレス成形が終了するため、やはりヒケの発生を有効に防止できない。
【0016】
微小圧力の保持はガラス滴における外周部と中心部との温度差が0℃になるまで継続されることが最も好ましいが、製造コストの低減、特に工程時間の短縮化を考慮すると、上記温度差が30℃、好ましくは10℃になるまで継続されればよい。
【0017】
そのような外周部と中心部との温度差を達成するための微小圧力の保持時間はガラス滴の重量および種類、上型および下型の温度、型形状等に依存するため一概には規定できないが、通常、5秒間以上、好ましくは5〜40秒間、より好ましくは10〜40秒間である。例えば、SF系からなるガラス滴の重量が3.5g、上型および下型の温度が450℃の場合、保持時間は5〜20秒間、好ましくは10〜20秒間とすることが望ましい。
【0018】
微小圧力を保持するときの上型および下型の温度は液滴法を採用した従来の光学素子の製造方法における上型および下型の温度と同様であり、ガラス滴材料のガラス転移点を「Tg(℃)」としたとき、通常、Tg-50℃〜Tg+10℃、好ましくはTg-10℃〜Tg+10℃が好適である。なお、上型および下型はそれぞれガラス滴と接触する前から上記温度に制御されていることが好ましい。
【0019】
このような微小圧力の保持は、後述するように上型と下型との接近手段をトルク制御系に切り替えて好適に行われ得る。
【0020】
微小圧力の保持が終了した後は、図1(C)に示すように、上型1と下型2との距離が「c」、すなわち光学素子の所定厚みに相当する距離となるように、上型1と下型2とをさらに接近させる。図1(C)においては、図1(B)における上型およびガラス滴の関係を破線で図示している(ここでは、上型を下方移動させる態様を示している)。
【0021】
上型1と下型2との距離が「c」に達した後は従来の光学素子の製造方法における冷却方法と同様の方法によって冷却し、素子を取り出せばよい。
【0022】
図1中、上型1および下型2はいずれも凸形状を有しているがこれに制限されるものではなく、それぞれ独立して、例えば凹形状、凸形状または平面形状を有していて良い。例えば、上型1および下型2がいずれも凹形状を有しているときのプレス成形工程流れ図を図2(A)〜(C)に示す。なお、図2(A)〜(C)のプレス工程流れ図は上型1および下型2の成形面形状が凹形状を有していること以外、図1(A)〜(C)のプレス工程流れ図と同様であるため、それらの説明を省略する。
上型および下型の成形面は所望の面精度を有するように加工されている。
【0023】
本発明の光学素子の製造方法は以下に示すような装置を用いて実施可能である。すなわち、該装置は、ガラス滴をプレス成形するための上型および下型、および駆動源を有する上型と下型との接近手段を含んでなり、該接近手段が、上型および/または下型の位置に応じて駆動源の出力を制御する位置決め制御系、および駆動源のトルクを一定の値に維持するように負荷に応じて駆動源の出力を制御するトルク制御系を有し、両系の間で任意に切り替え可能であることを特徴とする。
【0024】
そのような光学素子の製造装置の一例の概略構成図を図3(A)に示す。図3(B)は図3(A)の装置における水平面a-bの概略断面図である。図3(C)は図3(A)の装置における水平面c-dの概略断面図である。
【0025】
図3(A)の装置は、上型1、該上型1が固設されてなる上ベース13、該上ベース13と上端で連結されてなる連結軸14、該連結軸14の下端と連結されてなる下ベース15、上ベース13と下ベース15との間で連結軸14によって貫通されながら配置されてなる中間ベース16、該中間ベース16上に固設されてなる下型2、および駆動源を有する上型1と下型2との接近手段(17、18、19、20および21)を含んでなり、該接近手段が上型1の位置に応じて駆動源の出力を制御する位置決め制御系と、駆動源のトルクを一定の値に維持するように負荷に応じて駆動源の出力を制御するトルク制御系との間で任意に切り替え可能であることを特徴とする。図3(A)中の上型1、下型2およびガラス滴3はそれぞれ図1中の上型1、下型2およびガラス滴3と同様である。
【0026】
接近手段は、後述のボールネジ18を回転させるためのサーボモータ(駆動源)17、該サーボモータ17によって回転駆動されるボールネジ18、および該ボールネジ18のネジ溝と嵌合し、ボールネジ18の回転運動を下ベース15に上下運動として伝達するボールネジナット19を含んでなる。ボールネジナット19は、図3(C)の概略断面図に示すようにボールネジ18と嵌合しながら下ベース15に固定されている。
【0027】
サーボモータ17は、サーボドライバー20によってモータの出力および動作を制御されるようになっている。詳しくは、サーボモータ17のモータ出力は印加される電圧の大きさに比例して変化するため、サーボドライバー20の指令によってサーボモータ17に印加される電圧を任意に変化させることによってモータ出力を制御でき、結果としてプレス圧を任意の値に制御することができる。
【0028】
サーボドライバー20は、上型1の位置を正確に検知するシーケンサー21の情報に基づいてサーボモータ17のモータ出力および動作を制御し、上型と下型とを所定距離まで接近させる位置決め制御系、および予め設定されたトルクを維持するように負荷に応じてサーボモータ17のモータ出力を制御するトルク制御系からなっており、両系の間で任意に切り替え可能になっている。
【0029】
サーボドライバー20が位置決め制御系に切り替えられているときは、あらかじめ設定された速度および加速度で、設定された位置決め動作を行う。
サーボドライバー20がトルク制御系に切り替えられているときは、あらかじめ設定された押付圧および速度で動作する。そのようなトルク制御系は、前述した光学素子の製造方法において微小な圧力を一定に保持するのに適している。従って、本発明の方法を当該装置を用いて実施するとき、微小圧力の保持は、接近手段、詳しくは接近手段に含まれるサーボドライバーを当該トルク制御系に切り替えて行われる。維持されるトルク値は微小な圧力、すなわちガラス滴の変形がほとんど起こらない程度の微小な圧力を提供する値であり、通常、1kgf以下、好ましくは0.3kgf以上1kgf以下、より好ましくは0.3kgf以上0.8kgf以下である。
【0030】
本発明において接近手段は、上記のようなサーボモータ17、ボールネジ18、ボールネジナット19、サーボドライバー20およびシーケンサー21からなる接近手段に制限されるものではなく、上型の位置に応じて駆動源の出力を制御する位置決め制御系と、駆動源のトルクを一定の値に維持するように負荷に応じて駆動源の出力を制御するトルク制御系との間で任意に切り替え可能であればよい。例えば、シリンダを直列に2台以上接続し、少なくとも1台を位置設定用とし、少なくとも1台をトルク設定用とし、圧力可変用の電気−空気レギュレータ等が使用可能である。
【0031】
上型1、上ベース13、連結軸14、および下ベース15は一体化され、可動の状態にあり、一方で中間ベース16および下型2は図示しない不動化手段によって不動の状態にある。
また、ボールネジ18は回転可能でありながらも、上下方向では図示しない不動化手段によって不動の状態にある。
【0032】
そこで図3の装置において、接近手段(17、18、19、20および21)によって下ベース15を下方に移動させると、連結軸14は中間ベース16と接触しながら下方に移動し、当該連結軸14に連動して上ベース13および上型1が下方移動して、不動の状態にある下型2上のガラス滴3をプレス成形するようになっている。
【0033】
連結軸14は、図3(B)の概略断面図に示すように、2本配置されているが、上ベース13と下ベース15とを一体化させるべく両ベースを連結できれば、その数および設置位置は特に制限されるものではない。図3中、「2'」は中間ベース16上において下型2が固定される領域を示す。
上型1および下型2は図示されていない温度制御系によって温度制御され得る。
【0034】
図3(A)の装置は、接近手段によって上型を下方移動させる構成、すなわち一体化させた上型1、上ベース13、連結軸14および下ベース15を可動の状態とし、中間ベース16、下型2およびボールネジ18を不動の状態とする構成をとっているが、接近手段によって下型を上方移動させる構成とすることもできる。例えば、一体化された上型1、上ベース13、連結軸14および下ベース15を不動の状態とし、サーボモータ17を下ベース15の下部に配置し、ボールネジ18は下ベース15に設けた孔を通過して、下型2と中間ベース16を一体に上方移動させる。
【0035】
図3(A)の装置を用いて光学素子を製造するに際しては、まず、上型1および下型2を所定温度に制御する。次いで、サーボドライバー20の位置決め制御系によってモータ出力を制御しながらサーボモータ17を駆動させて、上型1を下方移動させる(図3(A)参照)。上型成形面が下型2上のガラス滴と接触した後(図1(A)参照)、サーボドライバー20の位置決め制御系によってモータ出力を制御しながら上型1をさらに下方移動させる。上型1と下型2との距離が所定の値(b)になったら、サーボドライバー20をトルク制御系に切り替え、トルク値を所定の値に維持して、ガラス滴に適用する圧力を微小な一定の圧力に保持する(図1(B)参照)。所定の保持時間が経過したら、トルク値を変えてさらに上型1を下方移動させ所定値の距離(c)で保持する。所定時間後、型開きして、レンズを離型する。一連のプレス成形工程において上型1および下型2は一定温度に制御される。
【0036】
【実施例】
実施例1
図3に示す装置を用いて、両面が凹形状を有する光学素子(中心厚み2.5mm)を製造した。
まず、図示しない白金ルツボ内で1000℃に加熱された溶融ガラス(材料;SF57)を下型上に滴下し(重量3.5g)、下型2を上型1の下まで移動させた。次いで、サーボドライバー20の位置決め制御系によってモータ出力を制御しながらサーボモータ17を駆動させて、上型1を下方移動させた(図3(A)参照)。上型成形面が下型2上のガラス滴と接触した後(a=3mm)(図1(A)参照)、サーボドライバー20の位置決め制御系によってモータ出力を制御しながら上型1をさらに下方移動させた。上型1と下型2との距離が2.6mm(b)になったら、サーボドライバー20をトルク制御系に切り替え、トルク値を0.3kgf〜0.8kgfに維持して、ガラス滴を成形した(図1(B)参照)。15秒間の保持時間が経過したら、圧力を100kgfに上昇させ、上型と下型との距離が2.55mm(c)になるまで上型を下方へ移動させた(図1(C)参照)。その後、成形されたガラス滴を取り出し、自然冷却した。なお、一連のプレス成形工程において上型1は420℃に、下型2は450℃に温度制御されていた。
【0037】
上記光学素子の製造工程を100回繰り返し、100個の光学素子を得た。
得られた素子の面精度は反射波面精度でλ/4以内にあり、ヒケが発生した光学素子は存在しなかった。
【0038】
比較例1
トルク制御を行わず、上型1と下型2との距離が2.6mm(b)になるまで、サーボドライバー20の位置決め制御系によってのみ上型1を連続的に移動させ、すぐに上型と下型との距離が2.55mm(c)になるまでトルク制御にて100kgfで成形したこと以外、実施例1における光学素子の製造方法と同様にして光学素子を得た。
【0039】
上記光学素子の製造工程を100回繰り返し、100個の光学素子を得た。
得られた素子の面精度は反射波面精度でλ程度であり、バラツキが大きく、ヒケが発生した光学素子は93個存在した。
【0040】
【発明の効果】
本発明の方法によれば、ガラス滴を使用し、ヒケのない面精度に優れた光学素子を製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (A)、(B)および(C)は本発明の方法におけるプレス成形工程流れ図の一例を示す。
【図2】 (A)、(B)および(C)は本発明の方法におけるプレス成形工程流れ図の一例を示す。
【図3】 (A)は光学素子の製造装置の一例の概略構成図を示し、(B)は(A)の装置における水平面a-bの概略断面図を示し、(C)は(A)の装置における水平面c-dの概略断面図を示す。
【符号の説明】
1;上型、2;下型、3;ガラス滴、10;上型成形面、13;上ベース、14;連結軸、15;下ベース、16;中間ベース、17;サーボモータ、18;ボールネジ、19;ボールネジナット、20;サーボドライバー、21;シーケンサー。

Claims (6)

  1. 滴下されたガラス滴を、当該ガラス滴よりも温度が低い下型で受けて、上型および下型を、得ようとする光学素子の所定厚みに相当する距離まで接近させて、下型上のガラス滴をプレス成形する光学素子の製造方法であって、上型成形面とガラス滴とが初めて接触した後、上型と下型との距離が光学素子の所定厚みに相当する距離に達する前に、上型および下型がガラス滴に適用する圧力を、ガラス滴の変形がほとんど起こらない程度の微小な値に保持することを特徴とする光学素子の製造方法。
  2. 上型および下型がガラス滴に適用する圧力を0.3kgf以上1kgf以下の微小な値に保持する請求項1に記載の光学素子の製造方法。
  3. 微小圧力の保持を開始するときの上型と下型との距離が「光学素子の所定厚みに相当する距離(c)」+0.01(mm)〜前記距離(c)+0.3(mm)である請求項1または2に記載の光学素子の製造方法。
  4. 微小圧力を保持する時間が5〜40秒間である請求項1〜3いずれかに記載の光学素子の製造方法。
  5. 上型、該上型が固設されてなる上ベース、該上ベースと上端で連結されてなる連結軸、該連結軸の下端と連結されてなる下ベース、上ベースと下ベースとの間で連結軸によって貫通されながら配置されてなる中間ベース、該中間ベース上に固設されてなる下型、および駆動源を有する上型と下型との接近手段を含んでなり、該接近手段が上型の位置に応じて駆動源の出力を制御する位置決め制御系と、駆動源のトルクを一定の値に維持するように負荷に応じて駆動源の出力を制御するトルク制御系との間で任意に切り替え可能であることを特徴とする請求項1〜4の方法を実施するための光学素子の製造装置。
  6. 微小圧力の保持までの上型と下型との接近を位置決め制御系で行い、微小圧力の保持をトルク制御系で行うことを特徴とする請求項1〜4の方法を実施するための光学素子の製造装置。
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