JP2002225059A - 積層方法 - Google Patents
積層方法Info
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- JP2002225059A JP2002225059A JP2001025393A JP2001025393A JP2002225059A JP 2002225059 A JP2002225059 A JP 2002225059A JP 2001025393 A JP2001025393 A JP 2001025393A JP 2001025393 A JP2001025393 A JP 2001025393A JP 2002225059 A JP2002225059 A JP 2002225059A
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Abstract
bを積層する時に、フィルム状樹脂層5bの追従性が良
く、積層後の膜厚均一性と表面鏡面性に優れたビルドア
ップ工法に有用な積層方法を提供すること。 【解決手段】 可撓性シート3を付設した上部プレート
1及び可撓性シート4を付設した下部プレート2が設置
された真空チャンバーを有する真空積層装置6を使用し
て、該チャンバー内の上下プレート間で、凹凸を有する
基板5aとフィルム状樹脂層5bからなる積層体5を圧
締した後、該積層体5を上下にプレスブロック7及び8
を有する平面プレス装置9により加熱加圧処理して積層
する方法において、少なくとも一方の表面にショアーA
硬度が60度以上、厚みが0.2〜10mm、表面粗さ
Rzが20μm以下の緩衝材10を設置した上下プレス
ブロック7及び8を使用する。
Description
の製造において、凹凸を有する基板にフィルム状樹脂層
を積層する方法に関するものであり、更に詳しくはフィ
ルム状樹脂層の追従性が良く、積層後の膜厚均一性と表
面鏡面性に優れたビルドアップ工法に有用な積層方法に
関するものである。
いプリント回路基板の高密度化、多層化が進行してい
る。かかるプリント回路基板の多層化においては、熱硬
化型樹脂組成物又は感光性樹脂組成物を絶縁層として使
用し、予め形成した内層回路の上に該熱硬化型樹脂組成
物又は感光性樹脂組成物を塗布し、あるいは該熱硬化型
樹脂組成物又は感光性樹脂組成物からなるフィルム状樹
脂層を積層する。かかるフィルム状樹脂層の片面には、
通常銅箔や支持体フィルム(セパレーターフィルム)が
積層されており、銅箔の場合はそれをハーフエッチング
又は全面エッチングし、支持体フィルムの場合はそれを
剥離して、次いでレーザー又は紫外線による穴あけ後
に、銅メッキを施した後、再度フォトレジストフィルム
を用いて光によるパターニングを行い回路を形成する方
法、いわゆるビルドアップ工法が有効に用いられてい
る。
88号公報で、凹凸を有する基板に、フィルム状樹脂を
積層するに当たり、真空積層装置を用いて積層した後、
ラミネーターロール又は平面プレスにより加熱加圧処理
する積層方法を開示した。
報に記載されたように積層方法で、凹凸を有する基板と
フィルム状樹脂(本発明ではフィルム状樹脂層と称す
る)を貼りあわせて積層体を製造する場合、積層体のフ
ィルム状樹脂表面は平滑にはなるものの、基板上でフィ
ルム状樹脂中の樹脂組成物の厚みが不均一となる事態が
起こることがあり、かかる欠点はインターネットによる
高速通信分野における高周波数下での絶縁性に悪影響を
及ぼす恐れが出ることからその厚みムラの解消に改良の
余地がある。
かる事情に鑑み鋭意研究をした結果、可撓性シート3を
付設した上部プレート1及び可撓性シート4を付設した
下部プレート2が設置された真空チャンバーを有する真
空積層装置6を使用して、該チャンバー内の上下プレー
ト間で、凹凸を有する基板5aとフィルム状樹脂層5b
からなる積層体5を圧締した後、該積層体5を上下にプ
レスブロック7及び8を有する平面プレス装置9により
加熱加圧処理して積層する方法において、少なくとも一
方の表面にショアーA硬度が60度以上、厚みが0.2
〜10mm、表面粗さRzが20μm以下の緩衝材10
を設置した上下プレスブロック7及び8を使用する積層
方法を実施する場合、フィルム状樹脂層の追従性がよ
く、基板の上に積層される樹脂組成物層の基板凸部での
膜厚均一性に優れ、積層体のフィルム樹脂層側の表面が
鏡面(鏡面性)となる積層体が得られることを見いだし
本発明を完成した。
空積層装置6を用いて、該積層体の圧締を行った後、上
下プレスブロックの少なくとも一方の表面にショアーA
硬度が60度以上、厚みが0.2〜10mm、表面粗さ
Rzが20μm以下の緩衝材10を設置した上下プレス
ブロック7及び8を使用する平面プレス装置9で加熱プ
レス加工することを最大の特徴とするものであり、上下
プレスブロック7及び8のプレス面の平面度が10μm
以下で、ロックウエル硬度が40度以上である場合に更
にその効果を発揮するものである。
プレス装置9の基本的な構成は図1の通りである。図1
では、真空積層装置6と平面プレス装置9を併設した連
続積層法となっているが、本発明では、これに限定され
るものではなく、それぞれの装置を独立して使用しても
よい。
撓性シート3を付設した上部プレート1と可撓性シート
4を付設した下部プレート2が配置されている。可撓性
シート4は、下部プレート2上に直接存在し、可撓性シ
ート3は、その四辺端が押さえシール金具17により上
部プレート1と可撓性シート3の間に形成される空隙部
12(以下単に空隙部12と称することがある)が形成
出来るように上部プレート1に付着されている。また、
上部プレート1には、該プレート1内を通過する開口部
14(以下単に開口部14と称することがある)が配置
され、かかる開口部14により、空隙部12の圧力が調
整される。開口部14から気体又は液体を空隙部12に
導入すると可撓性シート3が風船のように膨らむ構造と
なっている。下部プレート2には、該プレート2内を通
過する開口部15(以下単に開口部15と称することが
ある)が配置され、かかる開口部15により、上部プレ
ート1と下部プレート2の密封契合時に、可撓性シート
3、4の間に形成される空間部13(以下単に空間部1
3と称することがある)の圧力が調整される。また、真
空引きを効率良く行うためにシール16が下部プレート
2の端の上に上部プレート1の端の上に配置されてい
る。下部プレート2は、ジョイント18にて油圧シリン
ダー又はエアーシリンダー19と接続され、上下に移動
する。尚、上部プレート1、下部プレート2の内部に
は、空間部13の加熱のための加熱装置が適宜配置され
ている。
ロック7と下プレスブロック8が配置され、上プレスブ
ロック7は支柱30に固定されている。下プレスブロッ
ク8は支柱30にガイド31をつけて、下プレスブロッ
ク8が上下に移動できる。下プレスブロック8は、ジョ
イント33を介して、油圧シリンダー又はエアーシリン
ダー22に接続されて、油圧シリンダー又はエアーシリ
ンダー22を作動させることにより下プレスブロック8
を昇降させて加熱プレスされる。尚、油圧シリンダー又
はエアーシリンダー22はそのポンプ32と接続されて
いる。上プレスブロック7及び下プレスブロック8は、
プレス板11、温度コントロールが可能なヒーターを有
する加熱層20、ベース層21から構成される。
樹脂層5bからのしみだしを取り除くために搬送用フィ
ルム23を併用するのが好ましく、かかる搬送用フィル
ム23の張力及び搬送速度を制御調節するために、巻出
し装置24が真空チャンバーの入口付近に、巻取り装置
27及びニップロール28が出口付近に配置されてい
る。搬送用フィルム23の通過ラインの各所には、搬送
用フィルム23の張力誘導と空中保持のために、ガイド
ロール25が適宜配置されている。
詳細に説明する。本発明の積層方法に先立ち、凹凸を有
する基板5a(以下単に基板5aと称することがある)
とフィルム状樹脂層5bはオートシートカットラミネー
タ等により予め仮どめして積層体5としておくことが好
ましい。
する。上記の積層体を搬送用フィルム23にて真空積層
装置6の圧締位置に搬送する。その後下部プレート2を
持ち上げて、上部プレート1と密封契合させる。かかる
下部プレート2の移動は、油圧シリンダー又はエアーシ
リンダー19でコントロールされる。
を減圧状態とする。具体的には、上部プレート1の開口
部14と下部プレート2の開口部15より吸引し、空隙
部12、空間部13の圧力を、200Pa以下、好まし
くは100Pa以下の減圧状態にする。かかる圧力が2
00Paを超えると、凹凸を有する基板5aとフィルム
状樹脂層5bの間にマイクロボイドが残存し、積層後の
フィルム状樹脂層5bの表面の平滑性が悪くなる傾向が
あり好ましくない。空間部13を減圧状態にする時、空
間部13の温度は30℃〜185℃が好ましく、更には
70〜135℃である。
隙部12の圧力差により、可撓性シート3を下方向に膨
らませて凹凸を有する基板5aとフィルム状樹脂層5b
を貼り合わせる。かかる圧力差の調整は具体的には、空
隙部12の圧力をほぼ常圧に戻し、空間部13の減圧度
を弱めて300〜600Paとすればよく、これらの圧
力調整には空気を用いればよい。かかる圧力差により可
撓性シート3は下方向に膨らみ、これにより基板5aと
フィルム状樹脂層5bは軽く接触するのである。
的には、空隙部12の圧力を1.0×105〜20×1
05Paと高くして、空間部13の圧力を再び200P
a以下の高真空下に調整することにより、上側の可撓性
シート3は下側に大きく膨らみ、基板5aとフィルム状
樹脂層5bが強く圧締されるのである。
て、空間部13と空隙部12を大気圧に戻して、下部プ
レート2を上部プレート1から離して下方に移動させ、
積層体5は真空積層装置6から排出される。以上下部プ
レート2が上下に移動して、可撓性シート3が膨張する
真空積層装置6を用いた方法について説明したが、上部
プレート1が上下に移動したり、可撓性シート4が膨張
する方法が採用されてもよい。
3及び4は、特には限定しないが、耐熱性で、強度があ
り、膨張可能なものが好ましく、例えばシリコンゴム、
フッ素ゴム等が挙げられ、可撓性シート3及び4の内部
にフィラーや繊維、箔、板を入れたものも使用可能であ
る。具体的には、金陽社製のフッ素ラバーシートやシリ
コンラバーシート、クレハエラストマー社製のシリコン
ラバーシート、タイガースポリマー社製のSRラバーシ
ート等が用いられる。尚、該シートの膜厚は、通常1〜
10mmのものが用いられる。
を説明する。真空積層装置6で積層された積層体5を、
上下プレスブロック7、8の間に載置して、上下プレス
ブロック7及び8間で加熱加圧処理するのであるが、本
発明においては、少なくとも一方の表面にショアーA硬
度が60度以上、好ましくは65〜75度、厚みが0.
2〜10mm、好ましくは0.2〜4mm、表面粗さR
zが20μm以下、好ましくは15〜18μmの緩衝材
10を設置した上下プレスブロック7及び8を使用する
ことを最大の特徴とするもので、該ショアーA硬度が6
0度未満では鏡面性が得られず、また、表面粗さRzが
20μmを超える時は膜圧均一性と鏡面性が低下し、更
に厚みが0.2mm未満及び厚みが10mmを越えると
目的とする膜厚均一性が得られず不適当である。なお、
本発明において、ショアーA硬度とはJIS Z224
6に準処して、表面粗さRzとはJIS B0601に
準処してそれぞれ測定されるものである。
ック等のいずれかの材質を表面研磨したものであれば良
いが、その中でもゴムが好ましく、特にフッ素系ゴムが
好ましい。かかるフッ素系ゴムとしては、フッ化ビニ
リデン系ゴム、含フッ素シリコーンゴム、テトラフ
ルオロエチレン系ゴム、含フッ素ビニルエーテル系ゴ
ム、含フッ素フォスフォニトリル系ゴム、含フッ素
アクリレート系ゴム、含フッ素ニトロソメタン系ゴ
ム、含フッ素ポリエステルゴム、含フッ素トリアジ
ンゴム等が挙げられ、市販品としては例えば、金陽社製
キンヨーボードシリーズ、クレハエラストマー社製ゴム
シートシリーズ、タイガースポリマー社製ゴムシートシ
リーズ、ダイキン工業社製ダイエルシリーズ、デュポン
社製ビトンシリーズ、ダウコーニング社製シラステック
シリーズ、モンテディソン社製テクノフロンシリーズ、
3M社製フルオレルシリーズ、ケル−Fシリーズ等が挙
げられる。かかるフッ素系ゴムの中で、金陽社製キンヨ
ーボードシリーズ、中でも『F−200』が好ましい。
磨加工)については特には限定しないが、ロータリー研
磨やバフ研磨等の機械研磨やエメリー紙や、#1500
以上の細目のサンドペーパーで手作業による研磨をする
ことが好ましい。また、かかる緩衝材の表面に離形処理
や帯電防止処理などの処理を施すことも好ましい。
繊維シートや金属箔シート等を内部に含むものであって
も良い。
て詳細に述べる。かかるプレスブロック7及び8は、工
業的にはいくつかの構成部品に分かれている方が好適で
あり、通常は図1のようにプレス板11、加熱層20、
ベース層21で構成されることが好ましい。
10μm以下とすることが好ましく、更には3〜5μm
であり、ロックウエル硬度は40度以上とすることが好
ましく、更には50度以上、特には55〜65度であ
る。平面度が10μmを越えると膜圧均一性が低下する
傾向があり、ロックウエル硬度が40度未満であるとプ
レス面に傷が付きやすく鏡面性が劣り好ましくない。な
お、本発明において平面度とはJIS B0602に準
処して、ロックウエル硬度とはJIS Z2245に準
処してそれぞれ測定されるものである。
鉄やステンレス材や硬い耐熱性あるいは硬質のプラスチ
ック、セラミックが挙げられ、好ましくは鉄やステンレ
ス材等の金属が用いられる。更に該金属の表面にハード
クロムメッキ加工等の表面硬化加工処理を施しても良い
し、テフロン(登録商標)樹脂を焼き付けた汚れ防止加
工処理を施しても良い。かかるプレス面として具体的に
はナック55系鋼や、SUS440C、SUS420J
2等が使用される。プレス板11は上記のようなプレス
面を持ち、プレス面に傷がついた時に容易に交換可能と
いう目的として設けられたものであり、通常5〜35m
mの厚みである。加熱層20は、熱伝熱と保温性の面で
優れたものが好ましく、通常、加熱装置を内蔵したアル
ミニウム系金属、鉄系金属、ステンレス系金属で構成さ
れた35〜80mmの厚みのものが良い。
ブロック内部の温度コントロールが可能なヒーターが好
ましい。かかるヒーターに関しては電熱ヒーターであっ
ても、配管に温水、熱水、蒸気、サーモエス等の工業的
な熱媒を入れたものでもよいが、工業的にはコントロー
ルのしやすさから電熱ヒーターが好ましく、かかるヒー
ターとしてはシース(鞘)状ヒーターや面シート状ヒー
ターが使用され、シース状ヒーターを何本か使用する場
合は、特に加熱層20の中央部に配置するものより周囲
部に配置するものの加熱電熱容量(kW)を大きくして
おくことが好ましい。
まないようにするため補強構造材(通常は鉄系金属)で
構成され、50〜150mmであることが工業的に好ま
しい。
必要に応じて、シート状クッション材やライナーシム調
整層を適宜配置することも可能である。シート状クッシ
ョン材は、工業的には、フッ素系ゴムやシリコン系ゴム
等のゴムラバーシート、ポリエステルフイルム、各種の
紙、銅箔等の金属箔が使用され、中実無垢材、発泡材、
中空風船状材などの形状で用いられ、その全体の厚みは
0.015〜3mmが好ましい。
面の間にプレスーケル(富士写真フィルム社製の感圧
紙)を挟み込み押し当てて均一状態が悪いとき、プレス
板11と加熱層20の間の均一状態が悪い箇所に入れる
極薄層で、ポリエステルフイルム、各種の紙、銅箔等の
金属箔が使用され、厚みは0.003〜0.050mm
が好ましい。
必要に応じて、シート状断熱材を配置することも可能で
ある。シート状断熱材は、プレスブロック中の熱伝導を
下げる役割をし、通常セラミック発泡シートや石膏ボー
ドが使用され、工業的には日光化成社製のベスサーモシ
リーズが用いられる。かかるシート状断熱材の厚みは
0.3〜25mm程度である。また、かかる上下のプレ
スブロック7及び8の全体寸法は、縦横が350〜95
0mm程度、厚みが150〜350mm程度が経済的で
ある。
レス板11、加熱層20、ベース層21で構成されるも
のについて述べたが、すべてプレス板11で構成されて
いてもよい。
加圧装置について述べる。加圧処理条件は、圧力1.0
×105〜5.0×106Paであることが好ましく、特
に好ましくは2.0×106〜3.1×106Paであ
る。加熱温度は30〜200℃であることが好ましく、
特に好ましくは100〜150℃である。
が、20〜200秒程度行うのが好ましく、工業的に生
産効率を上げるために40〜60秒行うのが更に好まし
い。加圧装置については、特には限定されず、加圧時に
サーボモーターとスクリューネジにて下プレスブロック
8を押し上げても良いが、工業的には、油圧シリンダー
又はエアーシリンダー22を使用することが好ましい。
エアーシリンダー22で下プレスブロック8を押し上げ
て加圧しているが、1本の油圧シリンーダー又はエアー
シリンダー22とジョイント33を接続させて下プレス
ブロック8を押し上げて加圧しても良く、また、複数本
の時にはその中の何本かはジョイント33がないもので
も良い。
アーシリンダー22を油圧シリンダーかエアーシリンダ
ーのどちらかに統一する必要はなく、混在させても良
い。図1では、ポンプ32は一つであるが、使用する油
圧シリンダー又はエアーシリンダー22の本数により適
宜複数個のポンプを使用することも可能であり、また、
ポンプ32とシリンダー22の途中の配管34には絞り
弁、電磁弁、分岐管等を適宜設置しても良い。
22の動作速度については、特に限定しないが、下プレ
スブロック8を押し当てる直前では、積層体5を痛めな
いためにもできうる限りの低速が好ましく、かかるシリ
ンダー22中には、ショックアブソーバー、ショック防
止バネ、ショックレスバルブなどを付設してもよい。
ち、上プレスブロックが上下に摺動して、下プレスブロ
ックが固定したものを用いてもよいが、発生する異物塵
埃の点から、図1の構成が好ましい。
5を平面プレス装置9で処理するタイミングについては
特には限定しないが、真空積層装置6の圧締処理の後1
2時間以内に平面プレス装置9で加熱加圧処理すればよ
く、特に15分以内であると真空積層装置6から排出さ
れた積層体が冷えきらずに加熱加圧処理ができ、膜厚均
一性(基板の厚みムラに対する面ならい)が良好となる
ので好ましい。
に、真空積層装置6では、可撓性シート3と可撓性シー
ト4の間に積層体を挟持する搬送用フィルム23を配置
し、平面プレス装置9では、上下プレスブロック7及び
8の間に、搬送用フィルム23を配置して連続して使用
することが好適である。
エチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンフィル
ム、ポリプロピレンフィルム、ナイロンフィルム、ポリ
イミドフィルム、ポリスチレンフィルム、フッ素化オレ
フィンフィルムが挙げられるが、塗工用の膜厚みの精度
の良い点でポリエチレンテレフタレートフィルムが好適
であり、例えば東レ社製のルミラーフィルムシリーズ、
藤森工業社製のバイナフィルムシリーズなどが用いられ
る。
100μm、特には20〜55μmであることが好まし
い。尚、搬送用フィルム23の幅は、積層体5の幅より
も広く、空間部13の幅よりも狭い必要がある。通常、
搬送用フィルム23の幅は、積層体5の幅より10mm
〜40mm広くすることが好ましい。
には限定しないが、表面粗度Rzが0.35〜1.0μ
mであることが好ましく、かかる表面粗度Rzが0.3
5μm未満の時は、真空積層装置6では、上下の搬送用
フィルム23同志が密着してしまい積層時の空気の逃げ
が悪くマイクロボイドが増加したり、上下の搬送用フィ
ルム23と上下の可撓性シート3、4とが密着して搬送
しにくくなったり、平面プレス装置9では、搬送用フィ
ルム23と、上プレスブロック7、下プレスブロック
8、緩衝材10のそれぞれの間でエアー溜まりが発生し
て押しムラが生じる傾向にあり好ましくない。1.0μ
mを超える時は、上下の搬送用フィルム23同志での静
電気の発生率が高くなりフィルム同志が反発したり、ま
た、かかる搬送用フィルム23で連続搬送するときに
は、上下搬送用フィルム23同志が、平面プレス装置9
に入る時に張力変動で剥がれやすくなりエアー溜まりや
シワが発生する問題点があり好ましくない。
は、特には限定しないが、工業的にはマット処理(マッ
ト処理をしたフィルムを以下マットフィルムと略称す
る)がある。かかるマット処理とは、表面を各種の手法
で粗化させたもので、エメリー表面あらし加工や、フィ
ルム表面に微細なフィラーを付着させたり練り込んだり
した加工がある。
ユニチカ社製EMBLET PTHシリーズや、ダイヤ
フォイル社製のマットフィルムシリーズが使用される。
また、表面には適宜、離型処理加工、静電気防止処理加
工、コロナ処理加工などが施されても良く、離型処理加
工はしみだした樹脂分の除去に役立ち、静電気防止処理
はゴミの付着トラブルやフィルムの反発トラブルの防止
に役立ち有用である。
置9で処理する際にいずれも搬送用フィルム23を用い
る場合を示したが、真空積層装置6で処理する際だけ
に、該フィルムを用いたり、平面プレス装置9で処理す
る際だけに該フィルムを用いてもよく、また、真空積層
装置6と平面プレス装置9にそれぞれ別々に搬送用フィ
ルム23が設置されていてもよい。尚、真空積層装置6
と平面プレス装置9にそれぞれ別々に搬送用フィルム2
3が設置されている時にも、上記マットフィルムが非常
に有効である。
プロール28、巻出し装置24、巻取り装置27でコン
トロールされ、かかる巻だし装置24は通常張力コント
ロール可能なパウダーブレーキ又はクラッチ付モーター
が使用され、ニップロール28は位置と速度をコントロ
ールできるサーボモーター等が使用され、巻取り装置2
7は張力コントロール可能なトルクモーター等が使用さ
れる。
工業的には0.5〜15kgf/m(フィルム幅)で引
張しながら走行させる。また、その搬送速度は、前後の
コンベア26の速度と一致させる必要があり通常1〜2
5m/分である。
て、使用後はしみだし汚染部分を取り除き再利用するこ
ともできるし、又、しみだし汚染部分を取り除く工程を
設け、回転式に連続に供給して再利用することもでき
る。
凸を有する基板5a/フィルム状樹脂層5b、フィルム
状樹脂層5b/凹凸を有する基板5a/フィルム状樹脂
層5b等任意である。かかる凹凸を有する基板5aとし
ては、特には限定しないが、銅、半田等のパターン等を
施したプリント基板が好ましく、ピルドアップ工法等で
用いられる多積層基板でも良い。かかる基板の厚みとし
ては特には限定しないが、0.1〜10mm程度のもの
が良い。縦横の大きさも特には限定しないが、150〜
800mm程度ものが良い。
物と、支持体フィルム(セパレーターフィルム)あるい
は銅箔から構成されることが好ましい。かかる樹脂組成
物は、絶縁性、粘着性や接着性、ホットメルト性を持つ
ものや、ガラス転移温度以上で軟化する樹脂組成物が好
ましい。
樹脂又は、該樹脂からなる熱硬化性樹脂組成物、エチレ
ン性不飽和化合物及び光重合開始剤からなる感光性樹脂
組成物等が挙げられる。また、支持体フィルム(セパレ
ーターフィルム)としては、ポリエチレンテレフタレー
トフィルムやポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフ
ィルム、ポリビニルアルコールフィルム、エチレン酢酸
ビニル共重合体ケン化物フィルム等が挙げられる。
で溶解可能なものが好ましい。かかる支持体フィルム
(セパレーターフィルム)あるいは銅箔の表面の状態に
ついては特には限定しないが、なるべく鏡面状態のもの
が好ましく、厚みも3〜60μm程度のものが好まし
い。
m程度が好ましい。かかる樹脂組成物の厚みと凹凸を有
する基板5aの凹凸の寸法との関係であるが、銅、半田
等のプリントパターンやスルホールの場合に、凹凸を充
填したり、スルーホールを埋めるのに足りるだけの樹脂
組成物量即ち樹脂組成物の厚みが必要であり、プリント
パターンの場合は、通常、基板5aの凹凸の厚み(銅パ
ターンの場合は銅高)/樹脂組成物厚みの比は0.8以
下とするのが好ましい。
プ工法用途の市販品(保護フィルムが貼付した構成のも
のものある)としては、日立化成社製のBFシリーズ、
BLシリーズ、ASシリーズ、MCFシリーズ、シプレ
ー社製のMULTIPOSIT−9500シリーズ、日
本ペイント社製のプロピコートシリーズ、チバスペシャ
リティ社製のPlobelecシリーズ、デュポン社製
のValuxシリーズ、太陽インク社製のPVIシリー
ズ、HBIシリーズ、旭電化社製のBURシリーズ、味
の素社製のABFシリーズ、東京応化社製のSB−Rシ
リーズ、三井金属社製のMRシリーズ、松下電工社製の
Rシリーズ、住友ベークライト社製のAPLシリーズ、
ニッカン社製のCADシリーズ、旭化成社製のPCCシ
リーズ、三菱ガス化学社製のCBRシリーズ、CCLシ
リーズ、GMPシリーズ等が挙げられる。
トレジストフィルム用樹脂層、ソルダーレジストマスク
フィルム用樹脂層、コンフォーマスクフィルム用樹脂層
が挙げられる。
あるいは裏面の処理方法については限定されないが、好
ましくは、基板と積層する方の面がマット処理してある
ことが、積層時の空気の逃げがよくマイクロボイドが少
なく良好である。該マット処理に関しては特には限定し
ないが、表面粗さRzが3〜40μ程度のものが好まし
い。
れる前処理、後処理やかかる処理を行うための装置につ
いて述べる。
音波クリーナーなどのクリーナー装置を配置して、それ
らにより基板表面や搬送用フィルム23の表面をクリー
ニングしてもよい。また、真空積層装置6の前や平面プ
レス装置9の後には、コンベア26が適宜配置されるこ
ともあり、かかるコンベア26により、積層体5が、真
空積層装置6から搬入排出されるのであるが、かかるコ
ンベア26に代えて回転ロール群やエンドレスベルトを
用いても良く、また、これらの素材は汚れにくく発塵し
ないものが良い。コンベア26のサイズは、長さ0.3
〜3m、好ましくは、0.5〜1.5mであればよく、
また、その搬送速度は通常1〜25m/分である
る時、後工程での押し跡(打痕跡)を防止するために、
排出直後に室温程度に冷却固化されることが好ましく、
かかる冷却方法については特には限定されず、自然放熱
により冷却しても良いが、平面プレス装置9の直後に冷
却装置を設けるのがより好ましい。かかる冷却装置は工
業的には、冷凍機や空気の断熱膨張を利用した冷気を利
用した冷風ファンや冷風エアーナイフ、冷水を通管した
冷却ロール等が用いられる。
用フィルム23に挟持されたまま冷却されるのが更に好
ましく、平面プレス装置9より搬送された積層体5を、
上記冷却し、冷却後に後ろ側のコンベア26に排出する
のが好ましい。
プレス装置9での加熱加圧処理後、積層体5と搬送用フ
ィルム23を剥がすための剥離ロール等の剥離装置部、
例えば跳ね上がり防止装置29を設置すると好適であ
る。平面プレス装置9の後に、圧締された積層体5を貯
蔵するためのストッカーや、積層体5の表面平滑性の向
上のために更に加圧装置等を適宜配置してもよい。尚、
静電気対策のために搬送用フィルム23のフィルムライ
ンや各所に除電バーなどを設置してもよい。
層体5は、適宜必要に応じて、冷却プレス加工、室温で
のエージング処理、160〜210℃で20〜200分
の熱硬化や紫外線による硬化、露光、ホットプレス加
工、打ち抜き加工、ピーラーによる支持体フィルムの剥
離加工、レーザー加工、無電解メッキ加工等を施しても
よい。
途、例えば、LCD基板の上に、粘着剤付偏光板や粘着
剤付位相差板を貼り合わす時、PDP基板の上にドライ
フィルムを貼り合わす時、タブテープに各種基材を貼り
合わす時、各種電子基板にダイシングテープ等やホット
メルト樹脂の付着したフィルム、例えばICカード等を
貼り合わす時にも大変有効な装置や方法である。
する。 実施例1 図1に示す如き真空積層装置6及び平面プレス装置9を
用いた。上部プレート1と下部プレート2に内蔵された
ヒーターにより空間部13を予め120℃に調整してお
いた。まず、エポキシ樹脂からなる熱硬化性樹脂組成物
(ガラス転移温度80℃)とポリエチレンテレフタレー
トフィルムからなるフィルム状樹脂層5bを凹凸を有す
る基板5aの両面に配置し、フィルム状樹脂層5b(厚
み25μm)の樹脂面(Rzが3.5μm)が該基板5
aの凹凸面(厚み18μm)に接するようにオートシー
トカットラミネーターにより仮止めして積層体5を用意
した。
ムからなる搬送用フィルム23(厚み38μm、表面粗
さRzが0.5μm)で上記の積層体5を圧締位置に搬
送した後、下部プレート2を上げ、上部プレート1と密
封契合した後、減圧操作に入った。
ンプで吸引して、空隙部12及び空間部13を60Pa
まで減圧状態にして50秒間減圧を継続した後、開口部
14を大気開放として、空隙部12を大気圧とし、空間
部13を400Paとして、3mmの厚みのシリコンゴ
ムからなる可撓性シート3及び可撓性シート4で積層体
5を軽く圧締した。その10秒後に、空間部13を再び
60Paの減圧状態にして、更に開口部14より圧縮空
気を入れて、空隙部12を6×105Paとして、可撓
性シート3を大きく膨らませて、積層体5を120℃で
300秒間強く圧締した。
レート2を下方に移動させて、圧締された積層体5を排
出した。
9に積層体5を搬送用フィルム23により搬送した。
平面プレス装置9により積層体5のプレスを行った。加
熱層20は厚み60mmのステンレスで、内部にシース
ヒータを9本有し、ベース層21としては厚み80mm
の鉄製のものを用いた。
レス面の平面度は3μmでロックウエル硬度が60度の
ステンレス材を用い、その上に配置される緩衝材10と
してはフッ化ビニリデン系ゴム(フッ化ビニリデン、六
フッ化プロピレン、四フッ化エチレンの共重合体)を#
1500のサンドペーパーで表面処理して、厚み2.5
mm、表面粗さRz15μm、ショアーA硬度70度に
調整したものを用いた。まず、加熱層を140℃に調整
し、そして下プレスブロック8を、ジョイント33が配
置された4本の油圧シリンダー22を用いて上部に移動
し、積層体5を2.5×106Paの圧力で60秒間加
熱プレスした。その後、下プレスブロック8を下方に移
動し、積層体5を搬送フィルム23で搬送して平面プレ
ス装置9から排出した。得られた積層体5について追従
性、膜厚均一性、鏡面性の評価を以下の要領で行った。
を有する基板5aの凹凸に沿ってフィルム状樹脂層5b
が積層されているかどうか250倍顕微鏡で確認した。 ○・・・凹凸に沿ってフィルム状樹脂層5bが充填して
おりミクロボイドもなく追従性している。 ×・・・凹凸に沿ってフィルム状樹脂層5bが充填して
いない、又は、ミクロボイドがある。
ン法で、垂直切断面を電子顕微鏡にて観察して以下の基
板の凸面上に積層される樹脂層の厚みを測定して、それ
ぞれの厚みの差を以下のように評価した。 ○・・・0.5μm未満 ×・・・0.5μmを越える
層5b面を斜め45度の角度で基板に当たった蛍光灯の
反射光を目視で観察して以下のように評価した。 ○・・・鏡面に近い状態である ×・・・鏡面にはならず
ーボードF−200』(耐熱性ナイロン入耐熱性フッ素
系ゴム、厚み2mm、表面粗さ15μm、ショアーA硬
度70度)を用いた以外は同様に処理して同様に評価し
た。
クリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エ
チルヘキシルと2−クロロエチルビニルエーテル共重合
体(表面粗さRz40μm)を#1500のサンドペー
パで表面処理し、厚み2mm、表面粗さRz15μm、
ショアーA硬度35度としたもの〕を用いた以外は同様
に処理して同様に評価した。
ムの厚みを0.1mmとした以外は同様に処理して同様
に評価した。
ムの厚みを15mmとした以外は同様に処理して同様に
評価した。
ムを#1500のサンドペーパによる表面処理を実施せ
ず表面粗さRzを30μmのまま使用して同様に処理し
て同様に評価した。
1に示した。
付設した上部プレート1及び可撓性シート4を付設した
下部プレート2が設置された真空チャンバーを有する真
空積層装置6を使用して、該チャンバー内の上下プレー
ト間で、凹凸を有する基板5aとフィルム状樹脂層5b
からなる積層体5を圧締した後、該積層体5を上下にプ
レスブロック7及び8を有する平面プレス装置9により
加熱加圧処理して積層する方法において、少なくとも一
方の表面にショアーA硬度が60度以上、厚みが0.2
〜10mm、表面粗さRzが20μm以下の緩衝材10
を設置した上下プレスブロック7及び8を使用するの
で、フィルム状樹脂層5bの追従性がよく、積層後の樹
脂層の膜厚均一性に優れ、プリント回路基板の多層化に
非常に有用な積層方法である。
例である。
Claims (6)
- 【請求項1】 可撓性シート3を付設した上部プレート
1及び可撓性シート4を付設した下部プレート2が設置
された真空チャンバーを有する真空積層装置6を使用し
て、該チャンバー内の上下プレート間で、凹凸を有する
基板5aとフィルム状樹脂層5bからなる積層体5を圧
締した後、該積層体5を上下プレスブロック7及び8を
有する平面プレス装置9により加熱加圧処理して積層す
る方法において、少なくとも一方の表面にショアーA硬
度が60度以上、厚みが0.2〜10mm、表面粗さR
zが20μm以下の緩衝材10を設置した上下プレスブ
ロック7及び8を使用することを特徴とする積層方法。 - 【請求項2】 上下プレスブロック7及び8のプレス面
の平面度が10μm以下で、ロックウエル硬度が40度
以上である平面プレス装置9を使用することを特徴とす
る請求項1記載の積層方法。 - 【請求項3】 真空積層装置6により、積層体5を圧締
するにあたり、上部プレート1と下部プレート2の間
に、積層体5を載置して、上部プレート1と下部プレー
ト2を密封契合して、上下プレート間に形成される空間
部13及び上部プレート1と可撓性シート3の間に形成
される空隙部12を200Pa以下の減圧状態にした
後、空隙部12の減圧状態を解除して、更にその圧力を
1.0×105〜2.0×106Paにして、可撓性シー
ト3を膨張させて積層体5を圧締することを特徴とする
請求項1あるいは2記載の積層方法。 - 【請求項4】 真空積層装置6で圧締処理の後15分以
内に平面プレス装置9で加熱プレス加工をすることを特
徴とする請求項1〜3いずれか記載の積層方法。 - 【請求項5】 真空積層装置6で可撓性シート3と可撓
性シート4の間及び平面プレス装置9で上プレスブロッ
ク7と下プレスブロック8の間に積層体5を挟持する搬
送用フィルム23を配置することを特徴とする請求項1
〜4いずれか記載の積層方法。 - 【請求項6】 搬送用フィルム23の表面粗さRzが
0.35〜1.0μmで、厚みが20〜55μmである
ことを特徴とする請求項5記載の積層方法。
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