JP4926998B2 - フィルム状樹脂積層装置およびそれを用いたフィルム状樹脂積層方法 - Google Patents

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本発明は、プリント回路基板等の製造において、凹凸を有する基材とフィルム状樹脂材を積層して積層体を形成するためのフィルム状樹脂積層装置及びそれを用いたフィルム状樹脂積層方法に関するものである。
近年、電子機器の小型化,高性能化に伴いプリント回路基板の高密度化やフレキシブル化が進行している。このようなプリント回路基板の多層化においては、ドライフィルムタイプの絶縁フィルムを用いたビルドアップ工法がよく採用されている。また、最外層の回路パターンには、ドライフィルムタイプソルダーマスクフィルムやカバーレイフィルムなどのドライフィルムタイプの感光性の熱・紫外線硬化型樹脂組成物からなるフィルム状樹脂を積層している。
さらに近年、ビルドアップ基板の中でも、特にパッケージ用途のフィルム状樹脂は、回路パターンのファイン化やCPUチップ等の電子デバイスからの発熱に耐えるため、耐熱性の改良が進められ、また、最適な積層のためにより高い圧力と高い温度が必要とされており、従来の積層条件よりも高温高圧で積層可能な装置が求められている。
ところで、凹凸のある基板にフィルム状樹脂材を積層する従来の方法として、真空積層装置で真空積層したのちに連続して平面プレス装置で平面プレスする方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。この方法では、平面プレス装置は、上下一対のプレスブロック101,102を有し、上プレスブロック101を支柱103の上端部に固定し、下プレスブロック102を支柱103に昇降自在に取り付け、油圧シリンダ104を用い、下プレスブロック102を支柱103に昇降させることにより、上プレスブロック101との間に、真空積層装置で真空積層した積層体105を挟持して加熱加圧し、積層体105の表裏両面を平滑化するようにしている(図20参照)。図において、106は上プレスブロック101のベース層であり、断熱材層107,加熱手段を有するプレス板108,緩衝材109およびフレキシブル金属板110が固定されており、111は下プレスブロック102のベース層であり、断熱材層112,加熱手段を有するプレス板113,緩衝材114およびフレキシブル金属板115が固定されている。116は上下一対の搬送用フィルムである。
特開2003−291168号公報
しかしながら、従来の積層装置を用い、従来よりも高い温度で平面プレス装置を連続稼働すると、両プレスブロック101,102のベース層106,111が熱膨張し、両プレスブロック101,102を支える複数の支柱103を押し広げて平面プレス装置が変形し、上記両プレスブロック101,102の平行度を精度よく維持することができなくなる。そして、上記平行度が悪くなると、積層体105を挟持して加熱加圧する際に、上記両プレスブロック101,102の間隔を平行に保てなくなり、フィルム状樹脂層の一部の表面が平坦化されているものの膜厚が薄くなりすぎたり、また逆に表面が充分に平滑化されず膜厚が厚くなったりする。ベース層106,111の温度上昇による熱膨張距離の最大値は、対角線の長さ(もしくは直径)にベース層106,111材質の熱膨張係数とベース層106,111の加熱手段からの伝導熱による温度上昇値を乗じて求めることができる。したがって、基板のサイズが大きくなればなるほど、基板サイズの大版化に比例してベース層106,111のサイズが大きくなることによって同じベース層106,111の温度上昇でも基板サイズが大きい方が熱膨張により支柱103を押し広げる力が大きくなり、フィルム状樹脂層を均一な膜厚で平坦化することが難しくなる。
さらに、上記フィルム状樹脂層を構成するフィルム状樹脂は、積層時には高温で熱膨張した状態にあるが、室温に冷却されると熱収縮する。また、表面が平滑化された積層体105では、その基板の凹凸の凸部に形成されるフィルム状樹脂層よりも、凹凸の凹部に形成されるフィルム状樹脂層のほうが、凹凸の段差分だけ厚みが厚くなる(すなわち、フィルム状樹脂量が多くなる)ため、上記熱収縮による収縮量は凹部のフィルム状樹脂層のほうが凸部のフィルム状樹脂層よりも大きくなる。その結果、高温の状態では平滑であった積層体105の表面が、室温の状態では平滑でなくなる。この現象は、積層温度が高いほど顕著になり、また基板の凹凸が大きいほど同様に顕著になる。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、高温で積層しても装置が熱膨張の影響を受けにくく、装置の精度が高く維持されることにより積層後のフィルム状樹脂層の膜厚均一性と表面平滑性に優れたフィルム状樹脂積層装置およびそれを用いたフィルム状樹脂積層方法の提供をその目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明は、相対向するプレス手段が設置され、上記プレス手段により、表裏両面の少なくとも一方に凹凸を有する基材の上記凹凸面にフィルム状樹脂材を積層して積層体を形成する積層装置と、上記積層装置で形成された積層体を加熱加圧して積層体の表面を平滑化するプレス装置とを備えたフィルム状樹脂積層装置であって、上記プレス装置は、一対のプレスブロックを有し、これら両プレスブロックの少なくとも一方に油圧シリンダもしくはエアシリンダが連結され、この油圧シリンダもしくはエアシリンダの作動により上記両プレスブロックの少なくとも一方が他方に対し進退可能であるとともに、上記油圧シリンダもしくはエアシリンダが、電空レギュレータで制御されるハイドロブースターとともに用いられており、上記両プレスブロックはそれぞれ、プレス板と、このプレス板を支持する支持部材と、これらプレス板と支持部材の間に配設される熱盤とを備え、上記両プレス板が相対向状に配設されているとともに、これら両プレス板の相対向しない側に上記両支持部材が配設され、これら両支持部材の、上記両プレス板が配設されていない側の少なくとも一方に、支持部材を冷却する冷却手段を設けたフィルム状樹脂積層装置を第1の要旨とし、上記フィルム状樹脂積層装置を用い、表裏両面の少なくとも一方に凹凸を有する基材の上記凹凸面にフィルム状樹脂材を積層して積層体を形成するフィルム状樹脂積層方法を第2の要旨とする。
すなわち、本発明のフィルム状樹脂積層装置では、冷却手段により、プレス装置のプレス板を支持する支持部材を冷却手段で冷却しているため、プレス装置を従来よりも高い温度で連続稼働しても、上記冷却により、支持部材が熱膨張してプレス装置が変形することがなく、上記プレス板を、2枚一組として相対向する状態で用いた場合にもその平行度を精度よく維持することができる。これにより、積層後のフィルム状樹脂層を均一な膜厚で平滑化することができ、フィルム状樹脂層の膜厚均一性と表面平滑性に優れている。一方、本発明のフィルム状樹脂積層方法は、上記のフィルム状樹脂積層装置を用いた方法であるため、上記の優れた効果を奏する。
また、本発明において、上記プレス装置は、一対のプレスブロックを有し、これら両プレスブロックの少なくとも一方に油圧シリンダもしくはエアシリンダが連結され、この油圧シリンダもしくはエアシリンダの作動により上記両プレスブロックの少なくとも一方が他方に対し進退可能であり、上記両プレスブロックはそれぞれ、プレス板と、このプレス板を支持する支持部材と、これらプレス板と支持部材の間に配設される熱盤とを備え、上記両プレス板が相対向状に配設されているとともに、これら両プレス板の相対向しない側に上記両支持部材が配設され、これら両支持部材の、上記両プレス板が配設されていない側の少なくとも一方に、冷却手段が設けられているため、上記両支持部材が両熱盤による熱影響を受けても、上記冷却手段により、上記両支持部材が熱膨張してプレス装置が変形することがなく、プレス装置の1対のプレスブロックの平行度を精度よく維持することができる。
また、上記プレス装置の油圧シリンダは、電空レギュレータで制御されるハイドロブースターとともに用いられており、油圧シリンダの加圧力を段階的もしくは連続的に変化させることができる。このため、凹凸を有する基材上のフィルム状樹脂層の表面を平滑に形成できるうえ、基材の凸部周辺のフィルム状樹脂層の厚みを薄くせずに、短時間で平滑化することができる。
また、本発明において、上記積層装置が、相対向する一対のプレートを有し、これら両プレートの少なくとも一方に油圧シリンダもしくはエアシリンダが連結され、この油圧シリンダもしくはエアシリンダの作動により上記両プレートの少なくとも一方が他方に対し進退可能であり、上記両プレート間に、これら両プレート内を空隙部と空間部とに仕切る可撓性シートを配設し、この可撓性シートと相対向状に配設される弾性シートを、上記両プレートのうち空間部側のプレートに固定し、上記両プレートのうちの空隙部側のプレートと可撓性シーとの間に形成される上記空隙部の圧力を制御可能な圧力調整手段と、上記可撓性シートと弾性シートとの間に形成される上記空間部の圧力を制御可能な圧力調整手段を設けていると、上記両圧力調整手段を制御して空隙部と空間部の間とのに圧力差を設ける(空隙部の圧力を空間部の圧力より大きくする)ことで、上記一方のプレートに相対向する可撓性シートを膨らませて基材,フィルム状樹脂材を強く圧締することができる。
また、本発明において、上記積層装置の別形態として、相対向する一対のプレスブロックを備え、これら両プレスブロックの少なくとも一方に油圧シリンダもしくはエアシリンダが連結され、この油圧シリンダもしくはエアシリンダの作動により上記両プレスブロックの少なくとも一方が他方に対し進退可能であり、上記両プレスブロックはそれぞれ、プレス板と、このプレス板を支持する支持部材と、これらプレス板と支持部材の間に配設される熱盤と、上記両プレスブロック間に形成される空間部の圧力を制御可能な圧力調整手段とを備え、上記両プレス板が相対向状に配設されているとともに、これら両プレス板の相対向しない側に上記両支持部材が配設され、これら両支持部材の、上記両プレス板が配設されていない側の少なくとも一方に、空気流もしくは水流で支持部材を冷却する冷却手段が設けられていると、上記両支持部材が両熱盤による熱影響を受けても、上記冷却手段により、上記両支持部材が熱膨張して積層装置が変形することがなく、積層装置の1対のプレスブロックの平行度を精度よく維持することができる。
また、本発明において、プレス装置により平滑化された積層体をプレス装置から取り出したのち冷却すると、プレス装置での加熱加圧により軟化したフィルム状樹脂層が上記冷却により固化し、フィルム状樹脂層がプレス装置の後工程の装置等に接触して変形するのを防ぐことができる。
また、本発明において、上記平滑化された積層体をプレス装置から取り出したのち冷却する冷却手段が冷却プレスであると、平滑化された積層体を冷却する際にも、プレス板で加圧することにより、積層体の温度が室温に戻ったときの、熱収縮による収縮量が小さくなり、凹部および凸部でのフィルム状樹脂層の収縮量があまり変わらず、高温で積層された積層体や基材の凹凸が大きい積層体であっても、優れた膜厚均一性と表面平滑性を得ることができる。
つぎに、本発明の実施の形態を図面にもとづいて詳しく説明する。ただし、本発明は、この実施の形態に限定されるものではない。
図1は本発明の積層装置の一実施の形態を示している。この実施の形態では、上記積層装置は、搬送フィルム巻き出し部1、真空積層装置(積層装置)2、平面プレス装置(プレス装置)3および搬送フィルム巻き取り部4で構成されており、基材8a(図2および図3参照)の流れ方向(図1の矢印参照)の上流から下流に向かってこの順で配設されている。
上記搬送フィルム巻き出し部1は、上側搬送フィルム5が巻回された上側搬送フィルム巻き出しロール11と、下側搬送フィルム6が巻回され上側搬送フィルム巻き出しロール11より下側に配設された下側搬送フィルム巻き出しロール12と、上下両搬送フィルム巻き出しロール11,12間に配設された搬入コンベア13とを備えている。そして、上側搬送フィルム巻き出しロール11から巻き出された上側搬送フィルム5は、真空積層装置2および平面プレス装置3を通ったのち搬送フィルム巻き取り部4の上側巻き取りロール14に巻き取られ、下側搬送フィルム巻き出しロール12から巻き出された下側搬送フィルム6も同様に、真空積層装置2および平面プレス装置3を通ったのち搬送フィルム巻き取り部4の下側巻き取りロール15に巻き取られるようにしている。
上記上下両搬送フィルム5,6としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムがあげられ、具体的には、ユニチカ社製の「EMBLET PTHシリーズ」や、ダイヤフォイル社製の「マットフィルムシリーズ」が使用される。また、上記上下両搬送フィルム5,6の幅は、後述する上下両可撓性シート23,24の幅よりも狭く設定され、真空積層装置2の真空引きを効率よく行う目的で、後述する仮積層体7,積層体9の幅より5〜40mm程度広く設定される。このような上下両搬送フィルム5,6は、1〜150N/m(フィルム幅)の範囲内で引っ張りながら走行させられる。また、上下両搬送フィルム5,6の搬送速度は、通常1〜25m/minの範囲内に設定される。
搬入コンベア13は、仮積層体7を受け入れてこの仮積層体7を上下両搬送フィルム5,6間に供給する作用をする。仮積層体7は、凹凸を有する基材8a(以下、基材8aと略す)と、この基材8aの凹凸面に、これを覆った状態で重ねられたフィルム状樹脂材8bとからなっている(図2参照)。凹凸を有する基材8aとしては、例えば銅,半田等の電気伝導体パターン等を施したプリント基板が用いられ、また、ビルドアップ工法等に用いられる多積層基板を用いてもよい。基材8aの厚みや縦横の大きさは、特に限定されないが、厚みは0.1〜10mmの範囲内のものが好ましく、縦横の大きさは150〜800mmの範囲内のものが好ましい。フィルム状樹脂材8b(真空積層後にフィルム状樹脂層8c〔図3参照〕になる)としては、粘着性や接着性,ホットメルト性を持つものや、ガラス転移温度以上で軟化する樹脂を主成分とする樹脂組成物であれば特には制限されないが、特に電気絶縁性を持つものが有用である。このような樹脂組成物としては、主にエポキシ樹脂,エポキシ樹脂からなる熱硬化性樹脂組成物,エチレン性不飽和化合物および光重合開始剤からなる感光性樹脂組成物等があげられる。この実施の形態では、上記仮積層体7は、表裏両面に凹凸を有する基材8aと、この基材8aの表裏両面の凹凸面にオートシートカットラミネータ等により予め仮止めされた上下一対のフィルム状樹脂材8bとからなっているが、基材8aの表裏両面に凹凸を有する場合には、フィルム状樹脂材8bを両面に重ねるようにすることが好ましく、また、基材8aの表裏両面の一方にだけ凹凸を有する場合には、凹凸を有する面にだけフィルム状樹脂材8bを重ねるようにしてもよい。また、凹凸のない基材8aに対してフィルム状樹脂材8bを重ねるようにしてもよい。
つぎに、真空積層装置2は、上下両搬送フィルム5,6により搬送されてきた仮積層体7を真空状態で加熱加圧し、基材8aにフィルム状樹脂層8cが積層されてなる積層体9(図3参照)とするものであり、図4に示すように、ベットフレーム17に立設された複数本(図4では、2本しか図示せず)の支柱18と、これら各支柱18の上端部に架設された複数本(図4では、1本しか図示せず)の横板19と、これら各横板19にボルト,ナット等の固定手段(図示せず)で固定された上部プレート20と、上下移動可能な下部プレート21等を備えている。この下部プレート21は、油圧シリンダもしくはエアシリンダ22のシリンダロッド22aに連結,固定されており、この油圧シリンダもしくはエアシリンダ22の作動により(シリンダロッド22aの伸長および収縮に伴って)上下移動するようにしている。そして、上記一対のプレート20,21、後述する一対の可撓性シート23,24、圧力調整手段等で上下一対のプレス手段10が構成されている。
上記上部プレート20には、その下面に上側可撓性シート23が配設されており、その外周部が押さえ金具26により気密状に固定されている。そして、この押さえ金具26の内側部分には、上部プレート20と上側可撓性シート23との間に空隙部25が形成されている。図4において、26bはカラーで、26aは押さえ金具26に穿設されたねじ挿通穴で、27は上側可撓性シート23および押さえ金具26を上部プレート20の下面に固定するねじである。
また、上記上部プレート20の下面には、上記空隙部25に対応する部分に複数個(図4では、2個しか図示せず)の上側開口部28が開口しており、圧力調整手段(図示せず)から上記各上側開口部28を介して空隙部25を真空状態にしたり、大気や圧縮空気を空隙部25内に導入することにより、上側可撓性シート23が風船のように膨らんで仮積層体7が、上側可撓性シート23と弾性シート24(この弾性シートは、この実施の形態では、可撓性シートからなっているため、以下、「下側可撓性シート」というが、可撓性を有する必要はなく、弾性を有し、緩衝作用をするものであれば足りる。)との間で圧締される構造となっている。この空隙部25の圧力は、上記圧力調整手段からの大気や圧縮空気の導入,導出により適宜調整可能になっている。
上記下部プレート21には、その上面の、上記空隙部25に対応する部分(より少し広い部分)に下側可撓性シート24が載置されている。このような上下両プレート20,21には、ラバーヒーターやシース状ヒーター等の加熱手段(図示せず)が内蔵されている。
また、上記下部プレート21の上面には、複数個(図4では、2個しか図示せず)の下側開口部30が開口しており、上下両プレート20,21を密封契合して真空チャンバーを形成したときに、上側可撓性シート23と下部プレート21間に形成される空間部の空気を真空ポンプ等の減圧手段(圧力調整手段)(図示せず)で減圧して上記各下側開口部30から空間部を真空状態にすることができるようにしている。また、この空間部の圧力は、上記減圧手段により適宜調整可能になっている。図において、31は下部プレート21の外周部上面に固定されたシール部材であり、上記真空状態の際に空間部の気密性を高める作用をする。なお、シール部材31の配置場所は、下部プレート21の外周部上面に限定されるものではなく、押さえ金具26の外周部下面でもよい。
上記上下両可撓性シート23,24としては、その材質が耐熱性のバイトンゴムやシリコンゴムであるものが好適に使用される。また、上記上下両可撓性シート23,24の表面(上側可撓性シート23の下面および下側可撓性シート24の上面)の粗面化については、エンボス加工や梨地加工等が施されている。
また、上記上下両可撓性シート23,24は、ポリエステル,ポリアミド等の化学繊維やガラス繊維を布状に織ったものからなる繊維層(図示せず)を有するものであり、この繊維層により上記上下両可撓性シート23,24の耐久性を向上させることができ、高温下において加圧ラミネーションを繰り返し行っても上記上下両可撓性シート23,24の伸張変形を抑制することができ、基材8aに対するフィルム状樹脂材8bの追従性や密着性に優れる。
つぎに、平面プレス装置3は、真空積層装置2から上下両搬送フィルム5,6により搬送されてきた積層体9を上下両プレスブロック33,34間に位置決めし(図1参照)、これら上下両プレスブロック33,34で加熱加圧して積層体9の表裏両面を平滑にする(図6参照)ものであり、図5に示すように、台板35に立設された複数本(図1では、2本しか図示せず)の支柱36と、これら各支柱36にボルト,ナット等の固定手段37で固定される上プレスブロック33と、上記各支柱36に直線摺動装置36aを介して上下移動可能に取り付けられる下プレスブロック34等を備えている。この下プレスブロック34は、ジョイント38を介して油圧シリンダもしくはエアシリンダ39に連結されており、この油圧シリンダもしくはエアシリンダ39の作動により(シリンダロッド39aの伸長および収縮に伴って)昇降するようにしている。
直線摺動装置36aとしては、特に限定されずメタルブッシュ,リニアブッシュ,ボールブッシュ,ボールスプライン等を用いることができる。メタルブッシュは、メタルブッシュの中空部に丸棒状の支柱36を挿入してメタルブッシュの内面と支柱36の表面間にクリアランスを設けて接触摺動するものである。一方、リニアブッシュ,ボールブッシュ,ボールスプラインは、これらの摺動装置と支柱36の間に軌道路を設けて多数のボールを配置し多数のボールが無限循環運動できるように軌道路の両端をリターン路で結びサーキット状の循環路を形成したものである。
リニアブッシュ,ボールブッシュ,ボールスプラインは、ボールが循環路と点接触もしくはボールと接触する循環路の断面を略円形ないし三日月状とすることでボールと循環路が線接触するように構成したり、ボールの数を増やすことで個々のボールやボールの局所に圧力がかかりにくいように工夫されているが、耐久性の点や寸法精度が変化しにくい点からは、リニアブッシュ,ボールブッシュ,ボールスプラインよりもメタルブッシュの方が支柱36との接触面積を確保しやすくボールのように磨耗や破損する恐れのある部品を構成要素として含まない点で好ましい。
メタルブッシュの内面と支柱36表面間のクリアランスは部材の加工精度や上プレスブロック33,下プレスブロック34の僅かな熱膨張による影響を受けないためにはクリアランスが広い方が好ましく、上プレスブロック33に対して下プレスブロック34を平行に昇降させるためには狭い方が好ましい。通常、メタルブッシュの内面と支柱36の表面間のクリアランス1〜100μmの範囲内で設定され、好ましくは5〜80μm、さらに好ましくは20〜60μmである。さらにメタルブッシュ内周面に2硫化モリブデンや黒鉛等の粉末を適宜、結合材と混合して成形した固形潤滑剤を配置したオイルレスのメタルブッシュを用いると、潤滑油の膜が切れて摩擦が生じて寸法精度が変化する恐れが少なく上記のクリアランスを維持する点で好ましい。
上記上下両プレスブロック33,34のうち、上プレスブロック33は、上側ベースフレーム(上側支持部材)41に平板状の上側断熱材42,上側熱盤43,平板状の上側緩衝材44および上側フレキシブル金属板(上側プレス板)45を上側からこの順に固定したもので構成されており、下プレスブロック34は、下側ベースフレーム(下側支持部材)46に平板状の下側断熱材47,下側熱盤48,平板状の下側緩衝材49および下側フレキシブル金属板(下側プレス板)50を下側からこの順に固定したもので構成されている。図5において、43a,48aは上側熱盤43,下側熱盤48に内蔵されるシース状ヒーターであるが、加熱手段としては、各種のものを用いることができる。
本発明の積層装置の平面プレス装置3は、高温で精度良くフィルム状樹脂層8cの表裏両面を平滑化するために、上記上下両ベースフレーム41,46の少なくとも一方(この実施の形態では、上記上下両ベースフレーム41,46の双方)に冷却手段51,52を設けたことを最大の特徴とするものであり、これにより、平面プレス装置3の精度を高精度に維持しつつ、上下両熱盤43,48の加熱手段を高温に設定した状態でも長期間連続稼働を可能にしたものである。
上記両冷却手段51,52のうち、上側冷却手段51は、上側ベースフレーム41上に空冷式の上側冷却室を設けたものであり、上側ベースフレーム41の冷却用として、また補強用として利用されている。上記上側冷却室は、例えば、図7に示すように、上側ベースフレーム41で構成される底板と、屋根板53(図5参照)と、左右両側板54と、上側冷却室の後端開口部に配設され中央部から排気ダクト55aが後方に延びる後板55と、上側冷却室内を複数本(この実施の形態では、5本)の冷却風通路に仕切る複数の仕切り板56とを備えており、上記各冷却風通路の入口(上記各仕切り板56により複数に仕切られた上記上側冷却室の前端開口部)にそれぞれ冷却ファン57が設置されている。また、上記各仕切り板56は、上側冷却室内を複数本の冷却風通路に仕切るだけでなく、放熱板およびベースフレーム補強板を兼用している。また、上記左右両側板54も、放熱板およびベースフレーム補強板を兼用している。
そして、上記各冷却ファン57から取り入れた外気は、破線の矢印(図7参照)で示すように、各冷却風通路を通ったのち合流室58を経由して排気ダクト55aから外部に排出されるとともに、上側ベースフレーム41から各仕切り板56に伝導した熱も外気に伝わって排気ダクト55aから外気とともに排熱されており、これにより、上側ベースフレーム41を強制空冷することができる。また、左右両側板54の内面および各仕切り板56の左右両側面からリブ54a,56aが突設されており、ベースフレーム補強板としての強度が向上すると同時に、表面積が増加して放熱効率が向上する。
一方、下側冷却手段52は、例えば、下側ベースフレーム46下に空冷式の下側冷却室を設けたものであり、下側ベースフレーム46の冷却用として、また補強用として利用されている。上記下側冷却室は、上側冷却室と同様構造であり、下側ベースフレーム46で構成される屋根板と、底板59と、左右両側板54と、排気ダクト55aを有する後板55と、複数の仕切り板56とを備えており、これら各仕切り板56により仕切られた冷却風通路の入口にそれぞれ冷却ファン57が設置されている。上側ベースフレーム41および下側ベースフレーム46の温度は、通常60℃を超えないように冷却されることが好ましく、40℃以下であることがさらに好ましく、室温程度であることがより好ましい。
本発明の積層装置は、クリーンルームに設置されることが好ましい。クリーンルーム内は概ね20℃程度に温度調節される。上記両冷却手段51,52により冷却される上下両ベースフレーム41,46の熱膨張は、上記両冷却手段51,52により抑制されるが、上下両ベースフレーム41,46の温度上昇による熱膨張距離の最大値は、対角線の長さ(もしくは直径)に上下両ベースフレーム41,46材質の熱膨張係数と上下両ベースフレーム41,46の加熱手段からの伝導熱による温度上昇値を乗ずることで求められる。この熱膨張距離の最大値は、直線摺動装置36aに与えるストレス、すなわちメタルブッシュの内面と支柱36表面間のクリアランスの減少を考慮するとともに、リニアブッシュ,ボールブッシュ,ボールスプラインは、ボールにかかる圧力やボールの変形ならびに両プレスブロック33,34を支える複数の支柱36を押し広げて平面プレス装置3が変形することを考慮すると、400μm以下が好ましく、さらに好ましくは320μm以下であり、より好ましくは240μm以下である。
つぎに、搬送フィルム巻き取り部4は、上側搬送フィルム5が巻き取られる上側巻き取りロール14と、下側搬送フィルム6が巻き取られ上側巻き取りロール14より下側に配設された下側巻き取りロール15と、上下両巻き取りロール14,15間に配設された排出コンベア(図示せず)とを備えている。なお、この排出コンベアは、配設されていなくてもよい。また、搬送フィルム巻き取り部4には、ここを通過する上下両搬送フィルム5,6の上下に複数の冷却ファン60が設けられており、これら各冷却ファン60により上下両搬送フィルム5,6で挟持された状態で搬送される積層体9が冷却される。また、搬送フィルム巻き取り部4に排気ダクト(図示せず)を接続して排気すると、より効果的に積層体9を冷却することができる。
この実施の形態では、油圧シリンダもしくはエアシリンダ(この実施の形態では、以下「油圧シリンダ」と略す)22,39がハイドロブースター61(図1,図4および図5では図示せず。図8参照)とともに用いられている。このハイドロブースター61は、圧縮空気供給源62から供給される圧縮エア(高圧空気)の圧力(空気圧力)を油圧シリンダ22,39の作動油63の圧力(油圧力)に変換し、この変換により、作動油63の圧力を圧縮エアの圧力より増大させるものである。このような圧縮エアは、工場や現場等で一般に利用されている圧縮エアが用いられ、例えば、工場や現場等に設置された空気圧縮機等の圧縮空気供給源62から取り出され、もしくは工場や現場以外で利用されている各種の圧縮空気供給源62から取り出される。
つぎに、上記ハイドロブースター61を構造および動作を、油圧シリンダ22を用いて説明するが、油圧シリンダ39を用いた場合にも、同様である。上記ハイドロブースター61は、2段吐出式油圧発生装置であり、1段目では、圧縮エアの圧力と同等の圧力を油圧シリンダ22の作動油63の圧力に変換し、この圧力で油圧シリンダ22のシリンダロッド22aを上昇させるとともに、この上昇を高速で行わせ、2段目では、圧縮エアの圧力をその15〜30倍程度に増大させて油圧シリンダ22の作動油63の圧力に変換し、この高い圧力でシリンダロッド22aを上昇させるとともに、この上昇を1段目より低速で行わせるようにしている。
上記ハイドロブースター61の構造を具体的に説明すると、図8に示すように、円筒状の本体64と、この本体64内を上側の空気室65と下側の作動油室66とに仕切る仕切壁67と、この仕切壁67の中央部を上下に貫通した状態で上記本体64内に昇降自在に配設されるラム68とを備えており、このラム68の上端部に円盤状のピストン69が設けられている。また、上記作動油室66が、上側大径室70と、この上側大径室70の底壁(上記仕切壁67に対向する壁)の中央部から下方に延びる下側小径室71とからなり、この下側小径室71が油圧シリンダ22の作動油室73(のうち、ピストン22bの下部空間)(図9参照)に配管72を介して連通している。また、上記ラム68を下方に移動させたときに、ラム68の下部外周面が下側小径室71の内周面に油密状に摺接しながら、ラム68の下部が下側小径室71内を下降しうるようにしている。
また、上記仕切壁67には、空気室65(のうち、ラム68のピストン69の下部空間)に連通する第1エア供給口74が穿設されているとともに、作動油室66(のうち、作動油63の上部空間)に連通する第2エア供給口75が穿設されている。そして、上記第1エア供給口74が第1コントロールバルブ76を介して圧縮空気供給源62に連通し、第2エア供給口75が第2コントロールバルブ77を介して圧縮空気供給源62に連通している。また、上記空気室65の天井壁には、上記空気室65(のうち、ラム68のピストン69の上部空間)に連通する第3エア供給口78が穿設されており、第1コントロールバルブ76を介して圧縮空気供給源62に連通している。また、上記油圧シリンダ22の空気室79の天井壁には、上記空気室79に連通する第4エア供給口80が穿設されており、第2コントロールバルブ77を介して圧縮空気供給源62に連通している。このようなハイドロブースター61の各部の寸法は、つぎの動作が行えるように、適宜設定されている。
つぎに、上記ハイドロブースター61の動作を説明する。図8は油圧シリンダ22が下降端にある状態を示しており、両コントロールバルブ76,77はオフになっている。この状態から下部プレート21を上昇させて上部プレート20(ともに図4参照)に当接させるには、下部プレート21の重量を上回る程度の力で油圧シリンダ22のシリンダロッド22aを押し上げればよいため、図9に示すように、第2コントロールバルブ77をオンにし、第2エア供給口75に圧縮エアを供給し、第4エア供給口80から圧縮エアを排出する(1段目の動作)。このため、圧縮エアで上側大径室70内の作動油63が押し下げられて上側大径室70内の大容量の作動油63が配管72を介して油圧シリンダ22の作動油室73内に流入する。これにより、圧縮エアの圧力と同等の圧力でシリンダロッド22aを上昇させることができるとともに、大容量の作動油63により高速でシリンダロッド22aを上昇端まで上昇させることができる。
そして、図9に示す状態から第1コントロールバルブ76をオンにし、第3エア供給口78に圧縮エアを供給し、第1エア供給口74から圧縮エアを排出する(2段目の動作、図10参照)。このため、圧縮エアでラム68が下方に押し下げられてラム68の下部が下側小径室71内を下降し、下側小径室71内の小容量の作動油63が配管72を介して油圧シリンダ22の作動油室73内に流入する。これにより、圧縮エアの圧力の15〜30倍の圧力でシリンダロッド22aを上昇させることができるとともに、小容量の作動油63により低速でシリンダロッド22aを上昇させることができ、基材8aとフィルム状樹脂材8bとの積層に際して必要な強い圧力をシリンダロッド22aに与えることができる。なお、油圧シリンダ22の加圧力が不足する場合は、上記圧縮エア(工場用圧縮エアの場合、通常0.4〜0.6MPa)を増圧弁(図示せず)で増圧して第3エア供給口78に供給してもよい。
そののち、図10の状態から両コントロールバルブ76,77をオフにし、圧縮エアを第1および第4エア供給口74,80に供給する(図11参照)。これにより、作動油63を油圧シリンダ22の作動油室73からハイドロブースター61の作動油室66に戻すことができ、下部プレート21を下降端にまで下降させることができる。
また、上記平面プレス装置3の油圧シリンダ39は、電空レギュレータ(図示せず)で制御されるハイドロブースター61とともに用いられている。
上記電空レギュレータは、積層体9への加圧開始から加圧終了までの間、ハイドロブースター61へ供給される高圧空気量を段階的もしくは連続的に制御するものであり、これにより、油圧シリンダ39の加圧力を段階的もしくは連続的に変化させることができる。したがって、凹凸を有する基材8a上のフィルム状樹脂層2の表面が平滑に形成されるうえ、基材8aの凸部周辺のフィルム状樹脂層8cの厚みが薄くならず、短時間で平滑化することができる。
このような電空レギュレータは、プログラマブルロジックコントローラー(以下、PLCと略する)からの制御信号により任意の圧力の圧縮エアをハイドロブースター61に供給することが可能であり、予め制御プログラムを組んでおけば、基材8aのサイズと油圧シリンダ39の加圧力を入力することで、再現性よく正確に上記加圧力を制御することができる。
この実施の形態では、上記の積層装置を用い、つぎのようにして積層体9を作製する。すなわち、まず、基材8aの凹凸面にフィルム状樹脂材8bを仮止めしてなる仮積層体7を予め準備しておく。ついで、仮積層体7を搬入コンベア13に送給し、この搬入コンベア13から上下両搬送用フィルム5,6間に供給する。この供給された仮積層体7は上下両搬送用フィルム5,6に挟持されて真空積層装置2に搬入される。
この真空積層装置2では、つぎのようにして真空積層工程を行う。まず、上記仮積層体7を上下両搬送用フィルム5,6で真空積層装置2内に搬送して所定の位置(圧締位置)に位置決めする。ついで、油圧シリンダ22を作動し、ハイドロブースター61で1段目の動作を行って下部プレート21を上昇させ、上部プレート20の押さえ金具26の下面と下部プレート21の上面とを密着させて上下両プレート20,21を密封契合する。
この密封契合ののち、空隙部25および空間部を減圧状態にする。具体的には、圧力調整手段により上側開口部28を介して空隙部25を減圧し、減圧手段により下側開口部30を介して空間部を減圧する。上記空間部の圧力は20秒以内に200Pa以下の真空状態にすることが好ましく、特には2〜8秒間で100Pa以下の真空状態にすることが好ましい。真空引き開始時より20秒以内に空間部の圧力が、200Pa以下にできないときは、凹凸を有する基材8aとフィルム状樹脂層8bとの間にマイクロボイドが残存して、積層後のフィルム状樹脂層8cが基材8aに密着追従できなくなり、好ましくない。なお、予め空隙部25を200Pa以下の真空状態に減圧しておいて仮積層体7を下側可撓性シート24の上に搬入して真空チャンバーを形成してから空間部を200Pa以下の真空状態に減圧してもよい。
また、真空引きする際には、上下両可撓性シート23,24の温度を40〜185℃にすることが好ましく、より好ましくは70〜185℃である。上記温度が低すぎると、基材8aにフィルム状樹脂層8cを充填することができずに追従性が悪く、マイクロボイドが残存する傾向があり、また、高すぎるとフィルム状樹脂層8cが熱分解や熱硬化を起し分解ガスの発生や熱硬化が始まりフィルム状樹脂層8cの流動性の低下によりフィルム状樹脂層8cの基材8aへの追従性が低下してマイクロボイドが発生する傾向がある。このような温度のコントロール方法としては特に限定されないが、上下両プレート20,21に内蔵されるシース状ヒーター等で調整される。
つぎに、空隙部25と空間部の圧力差により、上側可撓性シート23を下方に膨らませて基材8aとフィルム状樹脂材8bからなる仮積層体7を貼り合わせるラミネートスラップダウン工程を行う。上記圧力差の調整は、具体的には、空間部を減圧したまま空隙部25の圧力を常圧に戻せばよく、その圧力差により上側可撓性シート23が空間部側に膨らみ、上記仮積層体7を上から押さえ付けて、基材8aとフィルム状樹脂材8bを圧締するのである。また、上記密封契合時に、ハイドロブースター61は1段目から2段目に切り換えられ、上記ラミネートスラップダウン工程では、2段目の動作を行って下部プレート21を高圧力で上方に押している(すなわち、上側可撓性シート23の圧力で下部プレート21が下降するのを防いでいる)。なお、ハイドロブースター61の、1段目から2段目への切り換えは、下部プレート21の上昇の途中に行ってもよい。
引続いて、空隙部25の圧力を高めるラミネート増圧工程を行う。この工程では、空隙部25に圧縮空気を導入して空隙部25内の圧力を高めて上側可撓性シート23をさらに強く膨らませ、基材8aとフィルム状樹脂材8bを強く圧締するのである。そして、上記ラミネートスラップダウン工程により、基材8aとフィルム状樹脂材8bとが密着し、ラミネート増圧工程により基材8aとフィルム樹脂材8bとの密着性がより確実になる。
また、ラミネート増圧工程で空隙部25に導入する圧縮空気の圧力を電空レギュレータから供給してPLCで予め制御プログラムを組んでおけば、再現性よく正確に設定した加圧力を基材8aとフィルム状樹脂材8bとにかけることができ、さらにラミネート増圧工程においても基材8aとフィルム状樹脂材8bとに段階的に圧力を強く制御することも可能である。
ラミネート増圧工程が終了した後に、上側開口部28および下側開口部30により空間部の真空状態と空隙部25の加圧状態を解放して常圧に戻し、下部プレート21を下方に移動させ、仮積層体7が真空積層されて積層体9となる。この積層体9の表面は基材8aの凹凸にフィルム状樹脂層8cが密着追従しているものの基材8aの凹凸が反映して平滑ではない。そののち、積層体9は上下両搬送用フィルム5,6に挟持され、次工程の平面プレス装置3に搬入される。
上記の加熱加圧において、加熱温度は、30〜185℃の範囲内に設定され、好適には70〜160℃である。加圧条件は、0.1〜1.0MPaの範囲内に設定され、好適には0.1〜0.5MPaである。
上記平面プレス装置3では、つぎのようにして平面プレス工程を行う。まず、上記積層体9を上下両搬送用フィルム5,6で平面プレス装置3内に搬送して所定の位置(プレス位置)に位置決めする。ついで、油圧シリンダ39を作動し、ハイドロブースター61で1段目の動作を行って下プレスブロック34を上昇させ、つぎに、上下両フレキシブル金属板45,50で積層体9を挟圧しうる状態になると、ハイドロブースター61で2段目の動作を行って下プレスブロック34を高圧力で上方に押し上下両フレキシブル金属板45,50で積層体9を挟圧して加熱加圧し、積層体9のフィルム状樹脂層8cの表面を平滑にする。
つぎに、油圧シリンダ39を作動し、下プレスブロック34を下降させる。そののち、積層体9は、上下両搬送用フィルム5,6で平面プレス装置3から排出され、搬送フィルム巻き取り部4において、上下両搬送用フィルム5,6から剥離され、排出コンベアで排出される。
上記の平面プレス工程をより詳しく説明すると、加熱温度は、30〜200℃、好適には70〜180℃に設定され、加圧条件は、0.1〜2.0MPa、好適には0.5〜1.5MPaに設定される。
なお、上記実施の形態では、平面プレス装置3のプレス板45(50)として、フレキシブル金属板45(50)を用いているが、積層体9のプレス用として用いられるものであれば、どのような形状,構造のプレス板を用いてもよい。また、平面プレス装置3の支持部材41(46)として、平面プレス装置3の支柱36に固定されるベースフレーム41(46)を用いているが、上記プレス板45(50)を支持するために平面プレス装置3の支柱36等に固定されるものであれば、どのような形状,構造の支持部材であってもよい。
また、図1では、真空積層装置2および平面プレス装置3を併設した連続積層装置になっているが、これに限定するものではなく、真空積層装置2および平面プレス装置3を独立して使用してもよい。また、この実施の形態では、仮積層体7,積層体9の搬送やフィルム状樹脂材8b,フィルム状樹脂層8cからのしみだしを取り除くために上下両搬送フィルム5,6を併用しているが、このような上下両搬送フィルム5,6の張力および搬送速度を制御調節するために、搬送フィルム巻き出し部1が真空積層装置2の仮積層体7の搬入口付近に、搬送フィルム巻き取り部4が平面プレス装置3の積層体9の搬出口付近にそれぞれ配置されている。
また、上記真空積層装置2および平面プレス装置3において、上部プレート20,上プレスブロック33が上下移動可能で、下部プレート21,下プレスブロック34が固定されたものを用いてもよいが、発生する異物塵埃の点から、図1の構成が好ましい。
また、図1では、真空積層装置2および平面プレス装置3で処理する際にいずれも上下両搬送フィルム5,6を用いる場合を示しているが、これら上下両搬送フィルム5,6を真空積層装置2で処理する際にだけ用いたり、平面プレス装置3で処理する際にだけ用いてもよい。また、真空積層装置2および平面プレス装置3にそれぞれ別々に上下両搬送フィルム5,6が設置されていてもよい。また、上記ハイドロブースター61は、1段目の動作だけを行う1段吐出式油圧発生装置であってもよい。
図12は上記実施の形態で用いた平面プレス装置3の変形例を示している。この例では、空冷式の冷却手段51,52に代えて、水冷式の冷却手段(内部に複数本の冷却水通路81aを形成した水冷ジャケット81)(図13参照)が平面プレス装置3の上部ベースフレーム41上および下部ベースフレーム46下に固定されており、図13中の矢印で示すように、上記各冷却水通路81aに冷却水を通水し、上下両ベースフレーム41,46から水冷ジャケット81に伝導した熱を冷却水に伝え、冷却水とともに外部に排熱するようにしている。それ以外の部分は上記実施の形態で用いた平面プレス装置3と同様であり、同様の部分には同じ符号を付している。この例の平面プレス装置3を用いた場合にも、上記実施の形態の積層装置と同様の作用・効果を奏する。冷却水の温度は、室温以下が好ましく、水冷ジャケット81に通水する冷却水の水量は、水冷ジャケット81から出口における冷却水温度が60℃を超えないように通水することが好ましく、出口における冷却水温度が40℃以下であることがさらに好ましく、出口における冷却水温度が20℃以下であることがより好ましい。
図14は上記実施の形態で用いた真空積層装置2の変形例を示している。この例では、上部プレート20の下面に上側可撓性シート23が固定されている。また、下部プレート21には、下側可撓性シート24が押さえ金具26により気密状に固定されており、この押さえ金具26の内側部分には、下部プレート21と下側可撓性シート24との間に空隙部25が形成されている。そして、この空隙部25を真空状態にしたり、この空隙部25内に大気や圧縮空気を導入したりすることにより、下側可撓性シート24が上部プレート20側に風船のように膨らんで仮積層体7が、上下両可撓性シート23,24間で圧締される構造となっている。図において、28aは上側開口部であり、減圧手段により空間部の空気を減圧する際に利用され、30aは下側開口部であり、圧力調整手段により空隙部25に大気や圧縮空気を導入,導出する際に利用される。それ以外の部分は上記実施の形態で用いた真空積層装置2と同様であり、同様の部分には同じ符号を付している。この例の真空積層装置2を用いた場合にも、上記実施の形態の積層装置と同様の作用・効果を奏する。なお、図14では、ハイドロブースター61は図示を省略している
図15は上記実施の形態で用いた真空積層装置2の他の変形例を示している。この例の真空積層装置2は、図5に示す平面プレス装置3にプレス板82a,82b(プレス板は、この例では、ゴム製の弾性板からなっているため、以下「弾性プレス板」という。)、上側真空枠83および下側真空枠84を加えた構成であり、上下両搬送フィルム5,6により搬送されてきた仮積層体7(図2参照)を真空状態で加熱加圧し、基材8aにフィルム状樹脂層8cが積層されてなる積層体9(図3参照)とするものである。なお、図15に示す真空積層装置2おいて、図5の平面プレス装置3と共通する部分には、この平面プレス装置3と同じ符号を付している。また、図5の平面プレス装置3と共通する部分は、この平面プレス装置3と同様の機能・効果を有する。
この例では、上プレスブロック33の上部ベースフレーム(上側支持部材)41に、平板状の上側断熱材42,上側熱盤43,真空積層時に仮積層体7の上側フィルム状樹脂材8b(図2参照)の表面に当接してこれを加圧する上側弾性プレス板82aが上側からこの順に固定されており、下プレスブロック34の下部ベースフレーム(下側支持部材)46には、平板状の下側断熱材47,下側熱盤48,真空積層時に仮積層体7の下側フィルム状樹脂材8b(図2参照)の表面に当接してこれを加圧する下側弾性プレス板82bが下側からこの順に固定されている。なお、上側弾性プレス板82aは、上側熱盤43の下面に直接に接着固定もしくは、図示しない緩衝材とSUS板を介して固定等されており、下側弾性プレス板82bは、下側熱盤48の上面に直接に接着固定もしくは、図示しない緩衝材とSUS板を介して固定等されている。弾性プレス板82a,82bを緩衝材とSUS板を介して固定する際は、弾性プレス板82a,82bをSUS板へ接着すると、弾性プレス板82a,82bの交換が容易に可能となる。なお、本発明では、上記のようにプレス板としては、弾性プレス板であることが好ましいが、これに限定されず、金属板等が、目的を損なわない範囲で使用可能である。
また、この例では、上記両プレスブロック33,34間に、仮積層体7の積層時に減圧して真空状態にしうる空間部85(図16および図17参照)を形成するために、上部ベースフレーム41の下面に気密状に固定された略四角形枠状の上側真空枠83と、下部ベースフレーム46の上面に気密状に固定された下側真空枠84とが、上記空間部85の圧力を制御するための圧力調整手段として設けられている。
上側真空枠83には、その周側壁に穿設された貫通穴83aに真空引き用ノズル(図示せず)が固定されており、この真空引き用ノズルにより、上下両プレスブロック33,34の密封契合時に、上側真空枠83と下側真空枠84間に形成される空間部85内を真空引きし、この空間部85の圧力を調整する(すなわち、所定圧力の真空状態とする)ことができる。
上記下側真空枠84は、下部ベースフレーム46の上面に気密状に固定された略四角形枠状の下側固定枠部84aと、下側可動枠部84bと、この下側可動枠部84bを上下移動自在に支受する複数個(図15では、2個しか図示せず)のスプリング84cとを備えている。上記下側固定枠部84aの上部は、その全周が外側に突出形成されており、この突出形成部の外周面の全周に形成された凹溝(図示せず)に環状のシール部材86aが嵌合固定されている。このシール部材86aの形状は、リップパッキンが好適である。
上記下側可動枠部84bは、下側固定枠部84aの突出形成部に上下に摺動自在に外嵌されており、この状態で下側固定枠部84aにスプリング84cにより支受されている。すなわち、上記下側可動枠部84bの下面に形成された複数個の凹部(図示せず)にそれぞれスプリング84cの上部が挿入されており、これら各スプリング84cが、下側固定枠部84aの下端突出部上に載置されている。これにより、上記下側可動枠部84bが下側固定枠部84aにスプリング84cを介して上下移動自在に支受されている。また、上記下側可動枠部84bの内周面が下側固定枠部84aのシール部材86aに気密状でかつ摺動自在に当接している。
また、上記下側可動枠部84bの上面の全周に凹溝(図示せず)が形成されており、この凹溝に略四角形環状のシール部材86bが嵌合固定されている。このシール部材86bは、上下両プレスブロック33,34の密封契合時に(図16および図17参照)上記空間部85内を気密状に保持する作用をする。上記シール部材86bの形状は、リップパッキンが好適である。なお、図15において、86c,86dはシール部材である。
このような下側可動枠部84bは、油圧シリンダもしくはエアーシリンダ39の作動により下部ベースフレーム46を上昇させることで、上側真空枠83の下面と下側可動枠部84の上面とを密着させて(図16参照)その内部空間(上記空間部85)を密封空間とすることができる(すなわち、上下両ベースフレーム41,46を密封契合させることができる)。さらに、上記各スプリング84cを撓ませながら下部ベースフレーム46を上昇させることで、上記両弾性プレス板82a,82bで仮積層体7の上下両フィルム状樹脂材8bを加圧することができ(図17参照)、さらに、下側可動枠部84bの下面を下側固定枠部84aの下端突出部の上面に当接させるまで下部ベースフレーム46を上昇させることもできる。
また、上記真空積層装置2に使用する真空ポンプは、一般に油回転真空ポンプが使用されるが、ドライポンプ等のオイルフリー真空ポンプを使用することにより、オイルミストが放散してクリーンルームの環境へ悪影響を与えたり、油回転真空ポンプから発生する油蒸気が真空積層装置2内へ拡散する恐れがなくなり好ましい。使用するドライポンプの構造は、特に限定されず、ルーツ型,フロー型,スクロール型,スクリュ型,ターボ型等を使用することができる。
基材8aの凹凸が40μmを超える場合には、図1に示す実施の形態では、平面プレス装置3から、フィルム状樹脂層8cが加熱されて熱膨張した状態で表面が平滑になった積層体9が排出される。排出された積層体9の温度が高温であると、その表面は平滑であるが、室温まで冷却されると、基材8aの凹部の上部に積層されたフィルム状樹脂層8cの樹脂厚が、凸部の上部に積層されたフィルム状樹脂層8cの樹脂厚よりも厚いため、フィルム状樹脂の収縮により、上記凹部のフィルム状樹脂層8cの表面が凹み、積層体9の表面が平滑でなくなってしまう。
図18は本発明の積層装置の他の実施の形態を示している。この実施の形態では、平面プレス装置3と搬送フィルム巻き取り部4との間に(すなわち、平面プレス装置3の後工程の装置として)平面冷却プレス装置88が配設されている。この実施の形態のように、平面プレス装置3の後に、図18に示すような平面冷却プレス装置88を配置すると、平面プレス装置3で加熱されて熱膨張した状態でフィルム状樹脂層8cの表面が平滑化された積層体9を冷却加圧することができ、これにより、積層体9が室温まで冷却されても、基材8aの凹部の上部のフィルム状樹脂層8cの表面が凹むことがなく、積層体9の表面が平滑なまま維持されて好ましい。
上記平面冷却プレス装置88は、図19に示すように、台板89aに立設された複数本(図19では、2本しか図示せず)の支柱89bと、これら各支柱89bにボルト,ナット等の固定手段89cで固定される上プレスブロック90aと、上記各支柱89bに直線摺動装置89dを介して上下移動可能に取り付けられる下プレスブロック90b等を備えている。直線摺動装置89dとしては、特に限定されず、上記と同様にメタルブッシュ,リニアブッシュ,ボールブッシュ,ボールスプライン等を用いることができる。この下プレスブロック90bは、ジョイント99bを介して油圧シリンダもしくはエアシリンダ99に連結されており、この油圧シリンダもしくはエアシリンダ99の作動により(シリンダロッド99aの伸長および収縮に伴って)昇降するようにしている。
上記上プレスブロック90aは、上部ベースフレーム91に、上記水冷ジャケット81と同様構造の水冷ジャケット92および上側ステンレス板93を上側からこの順に固定したもので構成されており、下プレスブロック90bは、下部ベースフレーム94に上記水冷ジャケット92および下側ステンレス板95を下側からこの順に固定したもので構成されている。
また、上記上部ベースフレーム91上には、複数枚(この実施の形態では、6枚)の補強板96が前後方向に沿って並設されており、これら各補強板96上に平板状の横板97が固定されている(図19参照。図18では、図示せず)。また、上記下部ベースフレーム94下にも、上記上部ベースフレーム91と同様に、複数枚(この実施の形態では、6枚)の補強板96が前後方向に沿って並設されており、これら各補強板96下に平板状の横板98が固定されている(図19参照。図18では、図示せず)。
また、上記油圧シリンダ99には、上記ハイドロブースター61と同様構造のハイドロブースター(図示せず)が接続されており、下プレスブロック90bを昇降させるようにしている。なお、上記平面冷却プレス装置88において、上部ベースフレーム91が上下移動可能で、下部ベースフレーム94が固定されたものを用いてもよいが、発生する異物塵埃の点から、図19に示す構成が好ましい。
図1および図18の平面プレス装置3において、積層体9を加熱・加圧して平滑にする際に上記の電空レギュレータで圧力を段階的に制御することにより、相乗的に積層体9が室温まで冷却されたときの積層体9の平面がより平滑となり好ましい。
なお、上記の積層装置を用い、本発明の積層方法を行うに先立って微粘着ロールや超音波クリーナー等のクリーナー装置を配置し、これらにより基板8aの表面や上下両搬送フィルム5,6の表面をクリーニングしてもよい。
また、真空積層装置2の前や平面プレス装置3,平面冷却プレス装置88の後には、搬入コンベア13,排出コンベア(図示せず)が配置され、搬入コンベア13により仮積層体7が上下両搬送フィルム5,6に供給され、排出コンベアにより、上下両搬送フィルム5,6から剥離した積層体9が排出されるが、これら両コンベア13に代えて回転ロール群やエンドレスベルトを用いてもよい。また、両コンベア13の素材は、汚れにくく発塵しないものがよい。また、上記両コンベア13のサイズは、長さ0.3〜3mの範囲内で、好ましくは0.5〜1.5mであればよく、また、その搬送速度は通常1〜25m/minの範囲内である。
平面プレス装置3や平面冷却プレス装置88から積層体9が排出されるとき、後工程での押し跡(打痕跡)を防止するために、排出直後に室温程度に冷却固化されることが好ましく、このような冷却方法については特に限定されず、自然放熱により冷却してもよいが、平面プレス装置3や平面冷却プレス装置88の直後に冷却装置を設けてもよい。この冷却装置は工業的には、冷凍機、空気の断熱膨張を利用して得た冷気を利用する冷却ファンや冷風エアーナイフ、冷水を通管した冷却ロール等が用いられる。
この冷却に際して、上下両搬送フィルム5,6に挟持させた状態で積層体9を冷却するのがさらに好ましく、平面プレス装置3や平面冷却プレス装置88より搬送された積層体9を上下両搬送フィルム5,6に挟持したまま冷却し、冷却後に後側の排出コンベアに排出するのが好ましい。
排出コンベアの入口には、平面プレス装置3での加熱加圧処理後や平面冷却プレス装置88での加圧処理後、積層体9と上下両搬送フィルム5,6とを剥がすための剥離ロール等の剥離装置、例えば跳ね上がり防止装置(図示せず)を設置すると好適である。平面プレス装置3や平面冷却プレス装置88の後に、圧締された積層体9を貯蔵するためのストッカーや、積層体9の表面平滑性の向上のためにさらに加圧装置等を適宜配置してもよい。なお、静電気対策のために上下両搬送フィルム5,6のフィルムラインや各所に除電バー等を設置してもよい。
本発明は、プリント基板以外の他用途、例えばLCD基板の上に粘着剤付き偏光板や粘着剤付き位相差板を張り合わすとき、タブテープに各種基材を貼り合わすとき、各種電子基板にダイシングテープ等やホットメルト樹脂の付着したフィルム、例えばICカード等を貼り合わすときにも、有効な装置や方法である。
つぎに、実施例および参考例をあげて本発明を具体的に説明する。
参考例1〕
図1に示す真空積層装置2および平面プレス装置3を用いた。真空積層装置2の上下両プレート20,21のラバーヒーターにより空隙部25および空間部を予め160℃に調整しておいた。まず、エポキシ樹脂からなる熱硬化性樹脂組成物(ガラス転移温度120℃)とポリエチレンテレフタレートフィルムとからなるフィルム状樹脂材8bを、表裏両面に凹凸を有する基板8aの表裏両面に配設し、両フィルム状樹脂材8b(厚み25μm)の樹脂面(表面粗さRz〔十点平均粗さ。以下、同じ〕3.5μm)が上記基板8aの凹凸面(厚み18μm)に接するようにオートシートカットラミネータにより仮止めして仮積層体7を用意した。
つぎに、ポリエチレンテレフタレートフィルムからなる上下両搬送フィルム5,6(厚み38μm、表面粗さRz0.5μm)で上記仮積層体7を真空積層装置2内の圧締位置に搬送したのち、下部プレート21を上昇させ、上部プレート20と密封契合したのち、減圧操作に入った。
上下両開口部28,30から空気を真空ポンプ等で吸引して空隙部25および空間部を100Paとしたのち、空隙部25を常圧に戻すラミネートスラップダウン工程を行ったのちに0.4MPaの圧縮空気を導入してラミネート増圧工程を行い、厚み4mmの上側可撓性シート23を膨らませて上下両可撓性シート23,24の間で仮積層体7を強く圧締した。このとき、下部プレート21の上昇は、ハイドロブースター61の1段目の動作を行い、ラミネートスラップダウン工程,ラミネート増圧工程は、ハイドロブースター61の2段目の動作を行った。
つぎに、空隙部25および空間部を大気圧に戻し、下部プレート21を下降させて、上側巻き取りロール14および下側巻き取りロール15に上下両搬送フィルム5,6を巻き取り、圧締された仮積層体7(すなわち、積層体9)を排出した。
つぎに、平面プレス装置3により積層体9のプレスを行った。上下両フレキシブル金属板45,50として、プレス板厚の偏差が3μm以下のステンレス板(厚み2mm、材質SUS630H)を用い、上下両緩衝材44,49として、フッ化ビニリデン系ゴム(フッ化ビニリデン,六フッ化プロピレン,四フッ化エチレンの共重合体)を♯1500のサンドペーパーで表面処理して、厚み2.5mm,表面粗さRz15μm,ショアーA硬度70度に調整したものを用いた。また、上下両熱盤43,48の内部にシース状ヒーター43a,48aを9本内蔵し、下部ベースフレーム46として、厚み80mmの鉄製のものを用いた。
上下両ベースフレーム41,46に冷却手段51,52を設け、上側冷却手段51は、上側ベースフレーム41上に空冷式の上側冷却室を設け、上側ベースフレーム41の冷却用ならびに補強用として機能する。上側冷却室は、図7に示すように、上側ベースフレーム41で構成される底板と、屋根板53(図5参照)と、左右両側板54と、上側冷却室の後端開口部に配設され中央部から排気ダクト55aが後方に延びる後板55と、上側冷却室内を5本の冷却風通路に仕切る複数の仕切り板56とを備えており、上記各冷却風通路の入口にそれぞれ冷却ファン57が5個設置されている。冷却ファン57としては、ファンの直径110mm、定格回転数2850回転、最大風量2.5m3 /minのものを用いた。
一方、下側冷却手段52は、下側ベースフレーム46下に空冷式の下側冷却室を設け、下側ベースフレーム46の冷却用および補強用として機能する。上記下側冷却室は、上側冷却室と同様構造であり、下側ベースフレーム46で構成される屋根板と、底板59と、左右両側板54と、排気ダクト55aを有する後板55と、複数の仕切り板56とを備えており、これら各仕切り板56により仕切られた冷却風通路の入口にそれぞれ冷却ファン57が設置されている。
まず、平面プレス装置3の上下両プレスブロック33,34の熱盤43,48を180℃に調整し、下プレスブロック34を上昇させ、上下両フレキシブル金属板45,50で積層体9を1.5MPaの圧力で60秒間加熱プレスした。このとき、下プレスブロック34の上昇は、ハイドロブースター61の1段目の動作を行い、加熱プレスは、ハイドロブースター61の2段目の動作を行った。
そののち、下プレスブロック34を下降させて、積層体9を上下両搬送フィルム5,6で搬送して平面プレス装置3から排出した。得られた積層体9について膜厚均一性,表面鏡面性の評価を以下の要領で行った。
[膜厚均一性]
積層体9をクロスセクション法で、垂直切断面を電子顕微鏡にて観察して、基板8aの凸面上に積層される樹脂層の厚みを測定し、それぞれの厚みの差を以下のように評価した。
○……0.5μm未満
×……0.5μmを超える
[表面鏡面性]
積層体9のフィルム状樹脂層8c面を斜め45°の角度で基板8aに当たった蛍光灯の反射光を目視で観察し、以下のように評価した。
◎……鏡面状態である
○……鏡面に近い状態である
×……鏡面にはならず
〔実施例
図1に示す真空積層装置2を図15に示す真空積層装置2に置き換えた装置を用いた。図15に示す真空積層装置2の上下両プレスブロック33,34のシース状ヒーター43a,48aにより空間部85を予め160℃に調整しておいた。まず、エポキシ樹脂からなる熱硬化性樹脂組成物(ガラス転移温度120℃)とポリエチレンテレフタレートフィルムとからなるフィルム状樹脂材8bを、表裏両面に凹凸を有する基板8aの表裏両面に配設し、両フィルム状樹脂材8b(厚み25μm)の樹脂面(表面粗さRz3.5μm)が上記基板8aの凹凸面(厚み18μm)に接するようにオートシートカットラミネータにより仮止めして仮積層体7を用意した。
つぎに、ポリエチレンテレフタレートフィルムからなる上下両搬送フィルム5,6(厚み38μm、表面粗さRz0.5μm)で上記仮積層体7を図15に示す真空積層装置2内の圧締位置に搬送したのち、図16に示すように下部プレスブロック34を上昇させ、上側真空枠83を下側真空枠84と密封契合させたのち、減圧操作に入った。このとき、下部プレスブロック34の上昇は、ハイドロブースター61の1段目の動作を行った。
上側真空枠83の貫通孔83aから空気を真空ポンプ等で吸収し空間部85を100Paとしたのち、さらに下部プレスブロック34を上昇させ、図17に示すように、上下両弾性プレス板82a,82bの間で仮積層体7を0.4MPaの加圧力で圧締した。このとき、下部プレスブロック34の上昇は、仮積層体7を0.4MPaの加圧力で圧締されるよう、PLCに制御された電空レギュレータから供給される圧縮エアによりハイドロブースター61の2段目の動作を行った。
つぎに、空間部85を大気圧に戻し、下部プレスブロック34を下降させて、上側巻き取りロール14および下側巻き取りロール15に上下両搬送フィルム5,6を巻き取り、圧締された仮積層体7(すなわち、積層体9)を排出した。
図15に示す真空積層装置2の上下両ベースフレーム41,46に冷却手段51,52を設け、上側冷却手段51は、上側ベースフレーム41上に空冷式の上側冷却室を設け、上側ベースフレーム41の冷却用および補強用として機能する。上側冷却室は、図7に示すように、上側ベースフレーム41で構成される底板と、屋根板53(図15参照)と、左右両側板54と、上側冷却室の後端開口部に配設され中央部から排気ダクト55aが後方に延びる後板55と、上側冷却室内を5本の冷却風通路に仕切る複数の仕切板56とを備えており、上記各冷却風通路の入口にそれぞれ冷却ファン57が5個設置されている。これら各冷却ファン57としては、ファンの直径110mm、定格回転数2850回転、最大風量2.5m3 /minのものを用いた。
一方、下側冷却手段52は、下側ベースフレーム46下に空冷式の下側冷却室を設け、下側ベースフレーム46の冷却用および補強用として機能する。上記下側冷却室は、上側冷却室と同様構造であり、下側ベースフレーム46で構成される屋根板と、底板59と、左右両側板54と、排気ダクト55aを有する後板55と、複数の仕切り板56とを備えており、これら各仕切り板56により仕切られた冷却風通路の入口にそれぞれ冷却ファン57が設置されている。
つぎに、参考例1と同様に平面プレス装置3により同条件で積層体9のプレスを行った。そののち、下プレスブロック34を下降させて、積層体9を上下両搬送フィルム5,6で搬送して平面プレス装置3から排出した。得られた積層体9について、参考例1と同一条件で積層体9を形成し、膜厚均一性および表面鏡面性を同様に評価した。
参考
図18に示す真空積層装置2,平面プレス装置3および平面冷却プレス装置88を用いた。参考例1と同一条件で積層体9を形成したのちに平面冷却プレス装置88を用いて積層体9を冷却加圧した。
用いた平面冷却プレス装置88は、上下ステンレス板93,95として、プレス板厚の偏差が3μm以下のステンレス板(厚み2mm、材質SUS630H)を用いた。また、水冷ジャケット81と同様構造の水冷ジャケット92の2系統ある水冷配管の各々に水温10℃の冷却水を20リットル/minの流量で通水して上下ステンレス板93,95を冷却した。下部ベースフレーム46として、厚み80mmの鉄製のものを用いた。
平面冷却プレス装置88は、下プレスブロック90bを上昇させ、冷却された上下ステンレス板93,95で、平面プレス装置3により平滑化された積層体9を1.5MPaの圧力で60秒間冷却プレスした。このとき、下プレスブロック90bの上昇は、ハイドロブースター61の1段目の動作を行い、加熱プレスは、ハイドロブースター61の2段目の動作を行った。
そののち、下プレスブロック90bを下降させ、積層体9を上下両搬送フィルム5,6で搬送して平面冷却プレス装置88から排出した。得られた積層体9について、膜厚均一性および表面鏡面性を同様に評価した。
〔実施例
図18に示す真空積層装置2,平面プレス装置3および平面冷却プレス装置88から真空積層装置2を、図15に示す真空積層装置2に置き換えた装置を用いた。実施例と同一条件で積層体9を形成したのちに平面冷却プレス装置88を用いて積層体9を冷却加圧した。
用いた平面冷却プレス装置88は、上下ステンレス板93,95として、プレス板厚の偏差が3μm以下のステンレス板(厚み2mm、材質SUS630H)を用いた。また、水冷ジャケット81と同様構造の水冷ジャケット92の2系統ある水冷配管の各々に水温10℃の冷却水を20リットル/minの流量で通水して上下ステンレス板93,95を冷却した。下部ベースフレーム46として、厚み80mmの鉄製のものを用いた。
平面冷却プレス装置88は、下プレスブロック90bを上昇させ、冷却された上下ステンレス板93,95で、平面プレス装置3により平滑化された積層体9を1.5MPaの圧力で60秒間冷却プレスした。このとき、下プレスブロック90bの上昇は、ハイドロブースター61の1段目の動作を行い、加熱プレスは、ハイドロブースター61の2段目の動作を行った。
そののち、下プレスブロック90bを下降させ、積層体9を上下両搬送フィルム5,6で搬送して平面冷却プレス装置88から排出した。得られた積層体9について、膜厚均一性および表面鏡面性を同様に評価した。
〔比較例1〕
図1に示す平面プレス装置3として、冷却手段51,52を設けていないものを使用した以外は、参考例1と同一条件で積層体9を形成し、膜厚均一性および表面鏡面性を同様に評価した。
実施例1,2、比較例1および参考例1,2の評価結果を下記の表1に示す。
Figure 0004926998
上記の表1により、膜厚均一性および表面鏡面性において、実施例1,2のほうが比較例1より優れていることが判る。
本発明の積層装置の一実施の形態を示す構成図である。 本発明における一例の仮積層体の断面図である。 本発明における一例の積層体の断面図である。 本発明における一例の真空積層装置を示す構成図である。 本発明における一例の平面プレス装置を示す構成図である。 本発明における一例の、平滑化された積層体の断面図である。 本発明における一例の冷却手段の断面図である。 本発明における一例の油圧シリンダとハイドロブースターの構造を示す説明図である。 上記油圧シリンダとハイドロブースターの作用を示す説明図である。 上記油圧シリンダとハイドロブースターの作用を示す説明図である。 上記油圧シリンダとハイドロブースターの作用を示す説明図である。 上記平面プレス装置の変形例を示す構成図である。 上記冷却手段の変形例を示す断面図である。 上記真空積層装置の変形例を示す構成図である。 上記真空積層装置の他の変形例を示す構成図である。 上記真空積層装置の作用を示す構成図である。 上記真空積層装置の作用を示す構成図である。 本発明の積層装置の他の実施の形態を示す構成図である。 本発明における一例の平面冷却プレス装置の構成図である。 従来例を示す構成図である。
2 真空積層装置
3 平面プレス装置
8a 基材
8b フィルム状樹脂材
9 積層体
10 プレス手段
41,46 ベースフレーム
45,50 フレキシブル金属板
51,52 冷却手段

Claims (7)

  1. 相対向するプレス手段が設置され、上記プレス手段により、表裏両面の少なくとも一方に凹凸を有する基材の上記凹凸面にフィルム状樹脂材を積層して積層体を形成する積層装置と、上記積層装置で形成された積層体を加熱加圧して積層体の表面を平滑化するプレス装置とを備えたフィルム状樹脂積層装置であって、上記プレス装置は、一対のプレスブロックを有し、これら両プレスブロックの少なくとも一方に油圧シリンダもしくはエアシリンダが連結され、この油圧シリンダもしくはエアシリンダの作動により上記両プレスブロックの少なくとも一方が他方に対し進退可能であるとともに、上記油圧シリンダもしくはエアシリンダが、電空レギュレータで制御されるハイドロブースターとともに用いられており、上記両プレスブロックはそれぞれ、プレス板と、このプレス板を支持する支持部材と、これらプレス板と支持部材の間に配設される熱盤とを備え、上記両プレス板が相対向状に配設されているとともに、これら両プレス板の相対向しない側に上記両支持部材が配設され、これら両支持部材の、上記両プレス板が配設されていない側の少なくとも一方に、支持部材を冷却する冷却手段を設けたことを特徴とするフィルム状樹脂積層装置。
  2. 上記支持部材を冷却する冷却手段が、空気流もしくは水流である請求項1記載のフィルム状樹脂積層装置。
  3. 上記積層装置が、相対向する一対のプレートを有し、これら両プレートの少なくとも一方に油圧シリンダもしくはエアシリンダが連結され、この油圧シリンダもしくはエアシリンダの作動により上記両プレートの少なくとも一方が他方に対し進退可能であり、上記両プレート間に、これら両プレート内を空隙部と空間部とに仕切る可撓性シートを配設し、この可撓性シートと相対向状に配設される弾性シートを、上記両プレートのうち空間部側のプレートに固定し、上記両プレートのうちの空隙部側のプレートと可撓性シーの間に形成される上記空隙部の圧力を制御可能な圧力調整手段と、上記可撓性シートと弾性シートとの間に形成される上記空間部の圧力を制御可能な圧力調整手段を設けている請求項1または2記載のフィルム状樹脂積層装置。
  4. 上記積層装置が、相対向する一対のプレスブロックを備え、これら両プレスブロックの少なくとも一方に油圧シリンダもしくはエアシリンダが連結され、この油圧シリンダもしくはエアシリンダの作動により上記両プレスブロックの少なくとも一方が他方に対し進退可能であり、上記両プレスブロックはそれぞれ、プレス板と、このプレス板を支持する支持部材と、これらプレス板と支持部材の間に配設される熱盤と、上記両プレスブロック間に形成される空間部の圧力を制御可能な圧力調整手段とを備え、上記両プレス板が相対向状に配設されているとともに、これら両プレス板の相対向しない側に上記両支持部材が配設され、これら両支持部材の、上記両プレス板が配設されていない側の少なくとも一方に、空気流もしくは水流で支持部材を冷却する冷却手段が設けられている請求項1または2記載のフィルム状樹脂積層装置。
  5. プレス装置により平滑化された積層体をプレス装置から取り出したのち冷却するようにした請求項1〜4のいずれか一項に記載のフィルム状樹脂積層装置。
  6. 上記平滑化された積層体をプレス装置から取り出したのち冷却する冷却手段が冷却プレスである請求項5記載のフィルム状樹脂積層装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載のフィルム状樹脂積層装置を用い、表裏両面の少なくとも一方に凹凸を有する基材の上記凹凸面にフィルム状樹脂材を積層して積層体を形成することを特徴とするフィルム状樹脂積層方法。
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