JP4926661B2 - フィルム状樹脂積層装置およびそれを用いたフィルム状樹脂積層方法 - Google Patents

フィルム状樹脂積層装置およびそれを用いたフィルム状樹脂積層方法 Download PDF

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本発明は、プリント回路基板や電子部品等の製造において、凹凸を有する基材とフィルム状樹脂材を積層して積層体を形成するためのフィルム状樹脂積層装置及びそれを用いたフィルム状樹脂積層方法に関するものである。
近年、電子機器の小型化,高性能化に伴いプリント回路基板の高密度化やフレキシブル化が進行している。このようなプリント回路基板の多層化においては、ドライフィルムタイプの絶縁フィルムを用いたビルドアップ工法がよく採用されている。また、最外層の回路パターンには、ドライフィルムタイプソルダーマスクフィルムやカバーレイフィルムなどのドライフィルムタイプの感光性の熱・紫外線硬化型樹脂組成物からなるフィルム状樹脂を積層している。
ビルドアップ工法におけるプリント回路基板へのドライフィルムタイプフィルム状樹脂材の積層工程は、クリーンルームで行われている。このクリーンルームには、温度が制御されフィルターで濾過されたクリーンエアーが供給されており、可能な限りパーティクル(塵芥)が少なくなるように管理されている。
また、作業員がクリーンルームへ入室する際には、低発塵のクリーンスーツ,クリーンシューズにマスク,手袋を着用しエアシャワーを浴びてクリーンルーム内へ入室するようにしている。また、発塵する可能性のある腕時計や紙・布類・段ボール箱等の持ち込みは禁止されており、クリーンルームの床は粘着ロールで清掃されるなどの注意が払われている。したがって、クリーンルーム内で使用される積層装置は、騒音・振動が少なく、かつオイルミストが低減されていること等が求められている。
ところで、凹凸のある基板にフィルム状樹脂材を積層する従来の方法として、真空積層装置で真空積層したのちに連続して平面プレス装置で平面プレスする方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。これら真空積層装置や平面プレス装置は、上下1対のプレートや上下一対のプレスブロックを有しており、通常油圧シリンダを用いて下部プレートや下プレスブロックを昇降させている。
また、油圧シリンダへは、油圧回路の複雑化を避けるために各々の装置ごとに独立して油圧ポンプと油圧タンクを設けて独立した油圧配管から作動油が供給されている。また、通常真空ポンプには油回転真空ポンプが使用されている。
特開2003−291168号公報
しかしながら、油圧ポンプの駆動源であるモータは連続運転されており、装置が稼働中は常時作動しているが、この油圧ポンプからは、オイルミストや騒音,熱が放散されている。また、油圧ポンプの作動油は空冷もしくは水冷されているが、作動油の温度が上昇するために定期的な交換が必要であり、メンテナンス作業の際に作動油の抜き取り補給や作動油中のエア抜き作業等により、油圧ポンプや油圧配管接続部および油圧シリンダエア抜き口から作動油が漏れることは避けられず、クリーンルームの環境を汚染することにつながる恐れがある。
一方、近年、生産性向上や需要の増加のためにビルドアップ工法で生産されるプリント基板のサイズが大面積化してきている。その結果、大面積の基板を加圧するために油圧シリンダの直径を増加させて加圧力を増加させる必要がある。油圧シリンダの直径が大きくなると、油圧シリンダの作動油の供給量を増加させる必要があり、油圧ポンプ,モータ及び油圧タンクが大型化し、これにより、装置占有のためのスペースや重量の増加とオイルミストや騒音,熱の放散が増加し、クリーンルームの環境へ与える悪影響が増加する。
また、ビルドアップ工法で生産されるプリント基板の需要の増加から複数の生産装置を稼働させる必要がある。従来、油圧シリンダの推力調整は作業員が油圧ゲージを目視して油圧シリンダの作動油圧力調整が行われており、目視による誤差や作業員の個人差により複数の油圧シリンダの加圧力を一致させるには限界があった。
さらに、油回転真空ポンプは、大気圧から動作可能で大気圧から到達真空度領域まで連続して排気でき使いやすい反面、大気圧から減圧度が10hPa付近までは排気される気流の流れが多いために真空ポンプ油がミスト状になって真空ポンプの排気に混入してしまう。排気に含まれるオイルミストは、オイルミストフィルターやオイルミストセパレーターで除去されて排気されるが完全に除去することはできないのが実情である。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、クリーンルームの環境を汚染することがなく、複数の積層装置を容易に同じ加圧力で管理可能であり、基材へのフィルム状樹脂材の密着追従性がよく、積層後のフィルム状樹脂層の膜厚均一性と表面平滑性に優れたフィルム状樹脂積層装置およびそれを用いたフィルム状樹脂積層方法の提供をその目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明は、相対向する一対のプレス手段が設置され、これら両プレス手段の少なくとも一方に油圧シリンダが連結され、この油圧シリンダの作動により上記両プレス手段の少なくとも一方が他方に対し進退可能であるプレス装置を備え、このプレス装置により、表裏両面の少なくとも一方に凹凸を有する基材の上記凹凸面にフィルム状樹脂材を積層して積層体を形成するフィルム状樹脂積層装置であって、上記プレス装置が真空積層装置であり、上記一対のプレス手段が、相対向する一対のプレートと、これら両プレートの,互いに対向し合う両対向面に沿って相対向状に配設される一対の可撓性シートと、上記両可撓性シートの間に形成される空間部と、この空間部の圧力を調整可能な圧力調整手段と、高圧ガス供給源から供給される高圧ガスのガス圧力を電空レギュレータで制御し上記油圧シリンダの作動油圧力に変換するガス圧油圧変換手段を備え、上記両プレートの少なくとも一方が上記油圧シリンダに連結されるフィルム状樹脂積層装置を第1の要旨とする。
そして、相対向する一対のプレス手段が設置され、これら両プレス手段の少なくとも一方に油圧シリンダが連結され、この油圧シリンダの作動により上記両プレス手段の少なくとも一方が他方に対し進退可能であるプレス装置と、このプレス装置により形成された積層体をさらに加圧してそのフィルム状樹脂材の表面を平滑にする相対向する一対の熱盤が設置され、これら両熱盤の少なくとも一方が油圧シリンダに連結されて他方に対し進退可能である平面プレス装置とを備え、表裏両面の少なくとも一方に凹凸を有する基材の上記凹凸面にフィルム状樹脂材を積層して積層体を形成するフィルム状樹脂積層装置であって、上記平面プレス装置において、高圧ガス供給源から供給される高圧ガスのガス圧力を電空レギュレータで制御し、上記油圧シリンダの作動油圧力に変換するガス圧油圧変換手段を備えたフィルム状樹脂積層装置を第2の要旨とし、上記フィルム状樹脂積層装置を用い、表裏両面の少なくとも一方に凹凸を有する基材の上記凹凸面にフィルム状樹脂材を積層して積層体を形成するフィルム状樹脂積層方法を第の要旨とする。
すなわち、本発明のフィルム状樹脂積層装置は、高圧ガス供給源から供給される高圧ガスのガス圧力を電空レギュレータで制御し油圧シリンダの作動油の油圧力に変換するガス圧油圧変換手段、好ましくは、高圧空気供給源から供給される高圧空気の空気圧力を油圧シリンダの作動油の油圧力に変換する空気圧油圧変換手段、さらに好ましくはエアハイドロコンバーターもしくはエアハイドロブースターを備えている。このように、本発明のフィルム状樹脂積層装置では、油圧シリンダとともにエアハイドロコンバーターもしくはエアハイドロブースターを用い、これに高圧空気供給源から高圧空気を供給し、この供給された高圧空気の空気圧力を油圧シリンダの作動油の油圧力に変換することで油圧シリンダを作動させるプレス手段を駆動させるようにしているため、従来用いていた油圧ポンプ,油圧タンクを省略することができる。したがって、オイルミストの発生を低減させてオイルミストによるクリーンルームの環境汚染をほとんどなくすことができ、かつオイルミストに起因する基材へのフィルム状樹脂材の密着追従性の悪化を防ぎ積層後のフィルム状樹脂層の膜厚均一性と表面平滑性の向上を実現できる。また、油圧ポンプ等の省略により、省スペースも実現できる。
しかも、上述のとおり、上記油圧シリンダは、電空レギュレータで制御される空気圧油圧変換手段を備えている。上記電空レギュレータは、積層体への加圧開始から加圧終了までの間、空気圧油圧変換手段へ供給される高圧空気量を段階的もしくは連続的に制御するものであり、これにより、油圧シリンダの加圧力を段階的もしくは連続的に変化させることができる。したがって、凹凸を有する基材上のフィルム状樹脂層の表面を平滑に形成することができるうえ、基材の凸部周辺のフィルム状樹脂層の厚みを薄くせず、短時間で平滑化することができる。
さらに、油圧シリンダの加圧力を増加させる必要が生じた場合には、エアハイドロコンバーターに対する供給高圧空気の空気圧力を増大させたり、もしくはエアハイドロコンバーターに代えて、同じ圧力の高圧空気の供給圧力でもエアハイドロコンバーターよりもさらに高い圧力を油圧シリンダの作動油に作用させることができるエアハイドロブースターを用いることにより、油圧シリンダの作動油の油圧力を高めることで対応できるため、装置占有のためのスペースや重量の増加を招いたり、オイルミストや騒音,熱の放散が増加したりして、クリーンルームの環境に悪影響が与えることがない。しかも、複数の積層装置を稼働させる場合にも、エアハイドロコンバーターもしくはエアハイドロブースターにより、各積層装置に用いる油圧シリンダの作動油圧力調整を行って、各油圧シリンダの加圧力を容易に一致させることができる。なお、上記ガス圧油圧変換手段に用いるガスとしては,空気だけでなく、窒素,炭酸ガス,ヘリウム,アルゴン等の各種のガスが用いられる。
一方、本発明のフィルム状樹脂積層方法は、上記のフィルム状樹脂積層装置を用いた方法であるため、上記と同様の優れた効果を奏する。
また、本発明において、上記空気圧油圧変換手段がエアハイドロブースターであり、上記高圧空気供給源の空気圧力もしくは上記高圧空気供給源の空気圧力をさらに増圧した圧力を上記油圧シリンダの作動油を介してシリンダロッドに伝達してこれを進出させる状態と、上記高圧空気供給源の空気圧力もしくは上記高圧空気供給源の空気圧力をさらに増圧した圧力をエアハイドロブースター内のピストンに作用させピストンに接続されたピストンより直径の小さなラムを介して上記油圧シリンダの作動油に圧力を伝達する状態に切り換え可能にすると、1つのエアハイドロブースターで上記両態様を行うことができる。
また、本発明において、上記プレス装置が真空積層装置であり、上記一対のプレス手段が、相対向する一対のプレートと、これら両プレートの,互いに対向し合う両対向面に沿って相対向状に配設される一対の可撓性シートと、上記両可撓性シートの間に形成される空間部と、この空間部の圧力を調整可能な第1圧力調整手段と、上記両可撓性シートの少なくとも一方とこの一方の可撓性シートに沿って相対向状に配設されるプレートとの間に形成される空隙部と、この空隙部の圧力を調整可能な第2圧力調整手段とを備え、上記両プレートの少なくとも一方が上記油圧シリンダに連結されており、上記(両可撓性シート間の)空間部に、凹凸を有する基材とフィルム状樹脂材とからなる仮積層体(上記基材の凹凸面にフィルム状樹脂材を積層する前の状態のもの)を配設し、第1および第2圧力調整手段により上記空間部,空隙部を減圧したのちに、上記空間部を減圧した状態で第2圧力調整手段により上記(上記両可撓性シートの少なくとも一方と、この一方の可撓性シートに沿って相対向状に配設されるプレートとの間の)空隙部を加圧して上記少なくとも一方の可撓性シートを膨らませ、基材,フィルム状樹脂材を強く圧締することができる。
さらに、上記真空積層装置の別形態として、上記一対のプレス手段が、相対向する一対のプレートと、これら両プレートの,互いに対向し合う両対向面に沿って相対向状に配設される一対の可撓性シートと、上記両可撓性シートの間に形成される空間部と、この空間部の圧力を調整可能な圧力調整手段とを備え、上記両プレートの少なくとも一方が上記油圧シリンダに連結され、上記(両可撓性シート間の)空間部に、凹凸を有する基材とフィルム状樹脂材とからなる仮積層体(上記基材の凹凸面にフィルム状樹脂材を積層する前の状態のもの)を配設し、圧力調整手段により上記空間部を減圧した状態で、油圧シリンダを伸長させて上記両可撓性シートで基材,フィルム状樹脂材を強く圧締することもできる。
上記圧力調整手段の減圧手段としてドライポンプを使用すると、上記空気圧油圧変換手段との併用によりオイルミストの発生を抑制して油回転真空ポンプを使用した場合よりもさらにクリーンルームの環境に悪影響を与えない。
また、本発明において、上記プレス装置により形成された積層体をさらに加圧してそのフィルム状樹脂材の表面を平滑にする相対向する一対の熱盤が設置され、これら両熱盤の少なくとも一方が油圧シリンダに連結されて他方に対し進退可能である平面プレス装置を備え、高圧空気供給源から供給される高圧空気の空気圧力を、空気圧油圧変換手段を介して上記平面プレス装置の油圧シリンダの作動油に伝達可能にすると、プレス装置と平面プレス装置との双方を備えている場合に、両装置に共通する1つの空気圧油圧変換手段もしくは別々の2つの空気圧油圧変換手段を利用し、高圧空気供給源から供給される高圧空気の空気圧力を、両装置の油圧シリンダの作動油の油圧力に変換することができる。
つぎに、本発明の実施の形態を図面にもとづいて詳しく説明する。ただし、本発明は、この実施の形態に限定されるものではない。
図1は本発明のフィルム状樹脂積層装置の一実施の形態を示している。この実施の形態では、上記積層装置は、搬送フィルム巻き出し部1、真空積層装置(プレス装置)2、平面プレス装置3および搬送フィルム巻き取り部4で構成されており、基材8a(図2および図3参照)の流れ方向(図1の矢印参照)の上流から下流に向かってこの順で配設されている。
上記搬送フィルム巻き出し部1は、上側搬送フィルム5が巻回された上側搬送フィルム巻き出しロール11と、下側搬送フィルム6が巻回され上側搬送フィルム巻き出しロール11より下側に配設された下側搬送フィルム巻き出しロール12と、上下両搬送フィルム巻き出しロール11,12間に配設された搬入コンベア13とを備えている。そして、上側搬送フィルム巻き出しロール11から巻き出された上側搬送フィルム5は、真空積層装置2および平面プレス装置3を通ったのち搬送フィルム巻き取り部4の上側巻き取りロール14に巻き取られ、下側搬送フィルム巻き出しロール12から巻き出された下側搬送フィルム6も同様に、真空積層装置2および平面プレス装置3を通ったのち搬送フィルム巻き取り部4の下側巻き取りロール15に巻き取られるようにしている。
上記上下両搬送フィルム5,6としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムがあげられ、具体的には、ユニチカ社製の「EMBLET PTHシリーズ」や、ダイヤフォイル社製の「マットフィルムシリーズ」が使用される。
また、上記上下両搬送フィルム5,6の幅は、後述する上下両可撓性シート44,49の幅よりも狭く設定され、真空積層装置2の真空引きを効率よく行う目的で、後述する仮積層体7,積層体9の幅より5〜40mm程度広く設定される。このような上下両搬送フィルム5,6は、0.5〜150Nの範囲内で引っ張りながら走行させられる。また、上下両搬送フィルム5,6の搬送速度は、通常1〜20m/分の範囲内に設定される。
搬入コンベア13は、仮積層体7を受け入れてこの仮積層体7を上下両搬送フィルム5,6間に供給する作用をする。上記仮積層体7は、凹凸を有する基材8a(以下、基材8aと略す)と、この基材8aの凹凸面に、これを覆った状態で重ねられたフィルム状樹脂材8bとからなっている(図2参照)。
凹凸を有する基材8aとしては、例えば銅,半田等のパターン等を施したプリント基板が用いられ、また、ビルドアップ工法等に用いられる多積層基板を用いてもよい。基材8aの厚みや縦横の大きさは、特に限定されないが、厚みは0.1〜10mmの範囲内のものが好ましく、縦横の大きさは150〜800mmの範囲内のものが好ましい。
フィルム状樹脂材8b(真空積層後にフィルム状樹脂層8cになる)としては、粘着性や接着性,ホットメルト性を持つものや、ガラス転移温度以上で軟化する樹脂を主成分とする樹脂組成物であれば特には制限されないが、特に電気絶縁性を持つものが有用である。
このような樹脂組成物としては、主にエポキシ樹脂,エポキシ樹脂からなる熱硬化性樹脂組成物,エチレン性不飽和化合物および光重合開始剤からなる感光性樹脂組成物等があげられる。この実施の形態では、上記仮積層体7は、表裏両面に凹凸を有する基材8aと、この基材8aの表裏両面の凹凸面にオートシートカットラミネータ等により予め仮止めされた上下一対のフィルム状樹脂材8bとからなっているが、基材8aの表裏両面の一方にだけ凹凸を有する場合には、凹凸を有する面にだけフィルム状樹脂材8bを重ねるようにしてもよい。
つぎに、真空積層装置2は、上下両搬送フィルム5,6により搬送されてきた仮積層体7を真空状態で加熱加圧し、基材8aにフィルム状樹脂層8cが積層されてなる積層体9(図3参照)とするものであり、図4に示すように、プレス台17に立設された複数本(図4では、2本しか図示せず)の支柱18と、これら各支柱18の上端部に架設された複数本(図4では、1本しか図示せず)の横棒19と、これら各横棒19にボルト,ナット等の固定手段(図示せず)で固定された上部プレート20と、上下移動可能な下部プレート21等を備えている。
この下部プレート21は、油圧シリンダ22のシリンダロッド22aに連結,固定されており、この油圧シリンダ22の作動により(シリンダロッド22aの伸長および収縮に伴って)上下移動するようにしている。そして、上記一対のプレート20,21および後述する一対の可撓性シート44,49、第2圧力調整手段(図示せず)等で一対のプレス手段10が構成されている。
上記上部プレート20には、その下面に上側可撓性シート44が配設されており、その外周部が押さえ金具46(図4参照)により気密状に固定されている。そして、この押さえ金具46の内側部分には、上部プレート20と上側可撓性シート44との間に空隙部45が形成されている。図4において、44aはカラーで、47は上側可撓性シート44および押さえ金具46を上部プレート20の下面に固定するねじである。
また、上記上部プレート20の下面には、上記空隙部45に対応する部分に複数個(図4では、2個しか図示せず)の上側開口溝48が開口しており、真空ポンプや大気連通配管や高圧空気導入配管等の第2圧力調整手段から上記各上側開口溝48を介して減圧した状態から大気や圧縮空気を空隙部45内に導入することにより、上側可撓性シート44が上部プレート20に密着した状態から風船のように膨らんで仮積層体7が、上側可撓性シート44と、後述する下側可撓性シート49と間で圧締される構造となっている。この空隙部45の圧力は、上記第2圧力調整手段からの減圧や大気および圧縮空気の導入,導出により適宜調整可能になっている。
上記下部プレート21には、その上面の、上記空隙部45に対応する部分(より少し広い部分)に下側可撓性シート49が配置されている。このような上下両プレート20,21には、ラバーヒーター等の加熱手段が内蔵されている。
また、上記下部プレート21の上面には、複数(図4では、2個しか図示せず)の下側開口溝50が開口しており、上下両プレート20,21を密封契合して真空チャンバーを形成したときに、上下両可撓性シート44,49間に形成される空間部52の空気を真空ポンプ等の減圧手段(第1圧力調整手段)(図示せず)で減圧して上記各下側開口溝50から空間部52を真空状態にすることができるようにしている。また、この空間部52の圧力は、上記減圧手段により適宜調整可能になっている。図において、51は下部プレート21の外周部上面に固定されたシール部材であり、上記真空状態の際に空間部52の気密性を高める作用をする。なお、シール部材51の配置場所は、下部プレート21の外周部上面に限定されるものではなく、押さえ金具46の外周部下面でもよい。
上記上下両可撓性シート44,49としては、その材質が耐熱性のバイトンゴムやシリコンゴムであるものが好適に使用される。また、上記上下両可撓性シート44,49の表面(上側可撓性シート44の下面および下側可撓性シート49の上面)は、エンボス加工や梨地加工等が施され粗面化されていると、上記上下両可撓性シート44,49表面の離型性が改善されて好ましい。
また、上記上下両可撓性シート44,49は、ポリエステル,ポリアミド等の化学繊維やガラス繊維を布状に織ったものからなる繊維層(図示せず)を有するものであり、この繊維層により上記上下両可撓性シート44,49の耐久性を向上させることができ、高温下において加圧ラミネーションを繰り返し行っても上記上下両可撓性シート44,49の伸張変形を抑制することができ、基材8aに対するフィルム状樹脂材8bの追従性や密着性に優れる。
このような真空積層装置2は、油圧シリンダ22が空気圧油圧変換手段、好ましくはハイドロコンバーター(図示せず)もしくはハイドロブースター(エアハイドロブースター)23(図4では図示せず。図5〜図8参照)とともに用いられている。これが本発明の特徴である。例えば、ハイドロブースター23は、圧縮空気供給源25から供給される圧縮エア(高圧空気)の圧力(空気圧力)を油圧シリンダ22の作動油24の圧力(油圧力)に変換する。このような圧縮エアは、工場や現場等で一般に利用されている圧縮エアが用いられ、例えば、工場や現場等に設置された空気圧縮機等の圧縮空気供給源25から取り出され、もしくは工場や現場以外で利用されている各種の圧縮空気供給源25から取り出される。
上記ハイドロブースター23は、2段吐出式油圧発生装置であり、1段目では、圧縮エアの圧力と同等程度の圧力を油圧シリンダ22の作動油24の圧力に変換し、この圧力で油圧シリンダ22のシリンダロッド22aを上昇端まで上昇させるとともに、この上昇を高速で行わせ、2段目では、圧縮エアの圧力をハイドロブースター23内のピストン31に作用させピストン31に接続されたラム30を介することで圧縮エアの圧力がピストン31とラム30の面積比分だけ増大して油圧シリンダ22の作動油24の圧力に変換され、この高い圧力で上昇端にあるシリンダロッド22aに目標とする圧力を付与するようにしている。
上記ハイドロブースター23の構造を具体的に説明すると、図5に示すように、円筒状の本体26と、この本体26内を上側の空気室27と下側の作動油室28とに仕切る仕切壁29と、この仕切壁29の中央部を上下に貫通した状態で上記本体26内に昇降自在に配設されるラム30とを備えており、このラム30の上端部に円盤状のピストン31が設けられている。
また、上記作動油室28が、上側大径室32と、この上側大径室32の底壁(上記仕切壁29に対向する壁)の中央部から下方に延びる下側小径室33とからなり、この下側小径室33が油圧シリンダ22の作動油室34(のうち、ピストン22bの下部空間)(図6参照)に配管35を介して連通している。また、上記ラム30を下方に移動させたときに、ラム30の下部外周面が下側小径室33の内周面に油密状に摺接しながら、ラム30の下部が下側小径室33内を下降しうるようにしている。
また、上記仕切壁29には、空気室27(のうち、ラム30のピストン31の下部空間)に連通する第1エア供給口37が穿設されているとともに、作動油室28(のうち、作動油24の上部空間)に連通する第2エア供給口38が穿設されている。そして、上記第1エア供給口37が第1コントロールバルブ41を介して圧縮空気供給源25に連通し、第2エア供給口38が第2コントロールバルブ42を介して圧縮空気供給源25に連結している。
また、上記空気室27の天井壁には、上記空気室27(のうち、ラム30のピストン31の上部空間)に連通する第3エア供給口39が穿設されており、第1コントロールバルブ41を介して圧縮空気供給源25に連通している。また、上記油圧シリンダ22の空気室36の天井壁には、上記空気室36に連通する第4エア供給口40が穿設されており、第2コントロールバルブ42を介して圧縮空気供給源25に連通している。このようなハイドロブースター23の各部の寸法は、つぎの動作が行えるように、適宜設定されている。
つぎに、上記ハイドロブースター23の動作を説明する。図5は油圧シリンダ22(図1参照)が下降端にある状態を示しており、両コントロールバルブ41,42はオフ(作動油24に圧縮空気の圧力がかからない状態)になっている。この状態から下部プレート21を上昇させて上部プレート20(ともに図4参照)に当接させるには、下部プレート21の重量を上回る程度の推力で油圧シリンダ22のシリンダロッド22aを押し上げればよいため、図6に示すように、第2コントロールバルブ42をオン(作動油24に圧縮空気の圧力がかかる状態)にし、第2エア供給口38に圧縮エアを供給し、第4エア供給口40から圧縮エアを排出する(1段目の動作)。このため、圧縮エアで上側大径室32内の作動油24が押し下げられて上側大径室32内の大容量の作動油24が配管35を介して油圧シリンダ22の作動油室34内に流入する。これにより、圧縮エアの圧力と同等の作動油圧力でシリンダロッド22aを上昇させることができるとともに、大容量の作動油24を供給することにより高速でシリンダロッド22aを上昇端まで上昇させることができる。
そして、図6に示す状態から第1コントロールバルブ41をオン(ピストン31に圧縮空気の圧力がかかる状態)にし、第3エア供給口39に圧縮エアを供給し、第1エア供給口37から圧縮エアを排出する(2段目の動作、図7参照)。このため、圧縮エアでラム30が下方に押し下げられてラム30の下部が下側小径室33内を下降し、下側小径室33内の小容量の作動油24が配管35を介して油圧シリンダ22の作動油室34内に流入する。これにより、圧縮エアの圧力の15〜30倍の圧力でシリンダロッド3aを上昇させることができるとともに、小容量の作動油24により低速でシリンダロッド3aを上昇させることができ、基材8aとフィルム状樹脂材8bとの積層に必要な強い圧力をシリンダロッド3aに与えることができる。なお、油圧シリンダ22の加圧力が不足する場合は、上記圧縮エア(工場用圧縮エアの場合、通常0.4〜0.6MPa〔ゲージ圧力。以下同じ〕)を増圧弁(図示せず)で増圧して第3エア供給口39に供給してもよい。
そののち、図7の状態から両コントロールバルブ41,42をオフにし、圧縮エアを第1および第4エア供給口37,40に供給する(図8参照)。これにより、作動油24を油圧シリンダ22の作動油室34からハイドロブースター23の作動油室28に戻すことができ、下部プレート21を下降端にまで下降させることができる。
つぎに、図1に示す平面プレス装置3は、真空積層装置2から上下両搬送フィルム5,6により搬送されてきた積層体9を上下両プレスブロック53,54間に位置決めし、これら上下両プレスブロック53,54で加熱加圧して積層体9の表裏両面を平滑にする(図9参照)ものであり、図1に示すように、台板55に立設された複数本(図1では、2本しか図示せず)の支柱56と、これら各支柱56にボルト,ナット等の固定手段57で固定される上プレスブロック53と、上記各支柱56に上下移動可能に取り付けられる下プレスブロック54等を備えている。
上記上下両プレスブロック53,54のうち、上プレスブロック53は、上部ベース層61に平板状の上側断熱材62,上側熱盤63,平板状の上側緩衝材64および上側フレキシブル金属板65が上側からこの順に固定されたもので構成されており、下プレスブロック54は、下部ベース層66に平板状の下側断熱材67,下側熱盤68,平板状の下側緩衝材69および下側フレキシブル金属板70が下側からこの順に固定されたもので構成されている。図1において、63a,68aは上側熱盤63,下側熱盤68に内蔵されるシース状ヒーターであるが、加熱手段としては、各種のものが用いられる。
また、下プレスブロック54はジョイント58を介して油圧シリンダ59に連結されており、この油圧シリンダ59の作動により(シリンダロッド59aの伸長および収縮に伴って)上下移動するようにしている。この油圧シリンダ59は、電空レギュレータ(図示せず)で制御されるハイドロブースター23とともに用いられている。なお、このハイドロブースター23は、上記真空積層装置2で使用したものと同様構造のものであり、その説明を省略する。
上記電空レギュレータは、積層体9への加圧開始から加圧終了までの間、エアハイドロブースター23へ供給される高圧空気量を段階的もしくは連続的に制御するものであり、これにより、油圧シリンダ22の加圧力を段階的もしくは連続的に変化させることができる。したがって、凹凸を有する基材8a上のフィルム状樹脂層8cの表面が平滑に形成されるうえ、基材8aの凸部周辺のフィルム状樹脂層8cの厚みが薄くならず、短時間で平滑化することができる。
このような電空レギュレータは、プログラマブルロジックコントローラー(以下、PLCと略する)からの制御信号により任意の圧力の圧縮エアをハイドロブースター23に供給することが可能であり、予め制御プログラムを組んでおけば、基材8aのサイズと油圧シリンダ22の加圧力を入力することで、再現性よく正確に上記加圧力を制御することができる。
つぎに、搬送フィルム巻き取り部4は、上側搬送フィルム5が巻き取られる上側巻き取りロール14と、下側搬送フィルム6が巻き取られ上側巻き取りロール14より下側に配設された下側巻き取りロール15と、上下両巻き取りロール14,15間に配設された排出コンベア(図示せず)とを備えている。なお、この排出コンベアは、配設されていなくてもよい。
また、搬送フィルム巻き取り部4には、ここを通過する上下両搬送フィルム5,6の上下に複数の冷却ファン71が設けられており、これら各冷却ファン71により上下両搬送フィルム5,6で挟持された状態で搬送される積層体9が冷却される。また、搬送フィルム巻き取り部4に排気ダクト(図示せず)を接続して排気すると、より効果的に積層体9を冷却することができる。
この実施の形態では、上記の積層装置を用い、つぎのようにして積層体9を作製する。すなわち、まず、基材8aの凹凸面にフィルム状樹脂材8bを仮止めしてなる仮積層体7を予め準備しておく。ついで、仮積層体7を搬入コンベア13に送給し、この搬入コンベア13から上下両搬送用フィルム5,6間に供給する。この供給された仮積層体7は上下両搬送用フィルム5,6に挟持されて真空積層装置2に搬入される。
この真空積層装置2では、つぎのようにして真空積層工程を行う。まず、上記仮積層体7を上下両搬送用フィルム5,6で真空積層装置2内に搬送して所定の位置(圧締位置)に位置決めする。ついで、油圧シリンダ22を作動し、ハイドロブースター23で1段目の動作を行って下部プレート21を上昇させ、上部プレート20の押さえ金具46の下面と下部プレート21の上面とを密着させて上下両プレート20,21を密封契合する。
この密封契合ののち、空隙部45および空間部52を減圧状態にする。具体的には、第2圧力調整手段により上側開口溝48を介して空隙部45を減圧し、減圧手段により下側開口溝50を介して空間部52を減圧する。上記空間部52の圧力は20秒以内に200Pa以下の真空状態にすることが好ましく、特には2〜8秒間で100Pa以下の真空状態にすることが好ましい。真空引き開始時より20秒以内に空間部52の圧力が、200Pa以下にできないときは、凹凸を有する基材8aとフィルム状樹脂層8bとの間にマイクロボイドが残存して、積層後のフィルム状樹脂層8cが基材8aに密着追従できなくなり、好ましくない。
なお、予め空間部52を真空状態に減圧しておいて仮積層体7を下側可撓性シート49の上に搬入して真空チャンバーを形成してから空間部52を200Pa以下の真空状態に減圧してもよい。
また、真空引きする際には、上下両可撓性シート44,49の温度を30℃〜185℃にすることが好ましく、より好ましくは70〜140℃である。上記温度が30℃未満では、基材8aにフィルム状樹脂層8cを充填することができずに追従性が悪く、マイクロボイドが残存することとなる。また、185℃を越えるとフィルム状樹脂層8cが熱分解硬化を起し分解ガスによる追従性が低下してマイクロボイドが発生することとなり好ましくない。このような温度のコントロール方法としては特に限定されないが、上下両プレート20,21に内蔵されるラバーヒーター等で調整される。
つぎに、空隙部45と空間部52の圧力差により、上側可撓性シート44を下方に膨らませて基材8aとフィルム状樹脂材8bからなる仮積層体7を貼り合わせるラミネートスラップダウン工程を行う。上記圧力差の調整は、具体的には、空間部52を減圧したまま空隙部45の圧力を常圧に戻せばよく、その圧力差により上側可撓性シート44が空間部52側に膨らみ、上記仮積層体7を上から押さえ付けて、基材8aとフィルム状樹脂材8bを圧締するのである。
また、上記密封契合時に、ハイドロブースター23は1段目から2段目に切り換えられ、上記ラミネートスラップダウン工程では、2段目の動作を行って下部プレート21を高圧力で上方に押している(すなわち、後述するラミネート増圧工程で上側可撓性シート44の圧力で下部プレート21が下降するのを防ぐためである)。なお、ハイドロブースター23の、1段目から2段目への切り換えは、下部プレート21の上昇の途中に行ってもよい。
引続いて、空隙部45の圧力を高めるラミネート増圧工程を行う。この工程では、空隙部45に圧縮空気を導入して空隙部45内の圧力を高めて上側可撓性シート44をさらに強く膨らませ、基材8aとフィルム状樹脂材8bを強く圧締するのである。そして、上記ラミネートスラップダウン工程により、基材8aとフィルム状樹脂材8bとが密着し、ラミネート増圧工程により基材8aとフィルム樹脂層8cとの密着性がより確実になる。
また、ラミネート増圧工程で空隙部45に導入する圧縮空気の圧力を電空レギュレータから供給してPLCで予め制御プログラムを組んでおけば、再現性よく正確に設定した加圧力を基材8aとフィルム状樹脂材8bとにかけることができ、さらにラミネート増圧工程においても基材8aとフィルム状樹脂材8bとに段階的に圧力を強く制御することも可能である。
ラミネート増圧工程が終了した後に、上側開口溝48および下側開口部51により空間部52の真空状態と空隙部45の加圧状態を解放して常圧に戻し、下部プレート21を下方に移動させ、仮積層体7が真空積層されて積層体9となる。この積層体9の表面は基材8aの凹凸にフィルム状樹脂層8bが密着追従しているものの基材8aの凹凸が反映して平滑ではない。そののち、積層体9は上下両搬送用フィルム5,6に挟持され、次工程の平面プレス装置3に搬入される。
上記の加熱加圧において、加圧条件は、0.1〜1MPaの範囲内に設定され、好適には0.2〜0.5MPaの範囲内である。
上記平面プレス装置3では、つぎのようにして平面プレス工程を行う。まず、上記積層体9を上下両搬送用フィルム5,6で平面プレス装置3内に搬送して所定の位置(プレス位置)に位置決めする。
ついで、油圧シリンダ59を作動し、ハイドロブースター23で1段目の動作を行って下プレスブロック54を上昇させ、つぎに、上下両フレキシブル金属板65,70で積層体9を挟圧しうる状態になると、ハイドロブースター23で2段目の動作を行って下プレスブロック54を高圧力で押し上げて上下両フレキシブル金属板65,70で積層体9を挟圧して加熱加圧し、積層体9のフィルム状樹脂層8cの表面を平滑にする。
つぎに、油圧シリンダ59を作動し、下プレスブロック54を下降させる。そののち、積層体9は、上下両搬送用フィルム5,6で平面プレス装置3から排出され、搬送フィルム巻き取り部4において、冷却ファン71等の冷却手段により冷却されたのちに上下両搬送用フィルム5,6で搬送フィルム巻き取り部4から排出される。
上記の平面プレス工程をより詳しく説明すると、加熱温度は、30〜200℃の範囲内に、好適には70〜140℃の範囲内に設定され、加圧条件は、0.1〜2MPaの範囲内に、好適には0.5〜1.5MPaの範囲内に設定される。
なお、図1では、真空積層装置2および平面プレス装置3を併設した連続積層装置になっているが、これに限定するものではなく、真空積層装置2のあとに平面プレス装置3を複数台配置して連続処理できるようにしてもよいし、真空積層装置2および平面プレス装置3を独立して使用してもよい。
また、この実施の形態では、仮積層体7,積層体9の搬送やフィルム状樹脂材8b,フィルム状樹脂層8cからのしみだしを取り除くために上下両搬送フィルム5,6を併用しているが、このような上下両搬送フィルム5,6の張力および搬送速度を制御調節するために、搬送フィルム巻き出し部1が真空積層装置2の仮積層体7の搬入口付近に、搬送フィルム巻き取り部4が平面プレス装置3の積層体9の搬出口付近にそれぞれ配置されている。
また、上記真空積層装置2および平面プレス装置3において、上部プレート20,上プレスブロック53が上下移動可能で、下部プレート21,下プレスブロック54が固定されたものを用いてもよいが、上部にある可動部の動作で発生する異物塵埃の点から、図1の構成が好ましい。
また、図1では、真空積層装置2および平面プレス装置3で処理する際にいずれも上下両搬送フィルム5,6を用いる場合を示しているが、これら上下両搬送フィルム5,6を真空積層装置2で処理する際にだけ用いたり、平面プレス装置3で処理する際にだけ用いてもよい。また、真空積層装置2および平面プレス装置3にそれぞれ別々に上下両搬送フィルム5,6が設置されていてもよい。また、上記ハイドロブースター23は、1段目の動作だけを行う1段吐出式油圧発生装置であってもよい。
図10は上記実施の形態で用いた真空積層装置2の変形例を示している。この例では、上部プレート20の下面に上側可撓性シート44が接着,固定されている。また、下部プレート21には、下側可撓性シート49が押さえ金具46により気密状に固定されており、この押さえ金具46の内側部分には、下部プレート21と下側可撓性シート49との間に空隙部45が形成されている。そして、この空隙部45内に大気や圧縮空気を導入することにより、下側可撓性シート49が上部プレート20側に風船のように膨らんで仮積層体7が、上下両可撓性シート44,49と間で圧締される構造となっている。
図10において、48aは上側開口部であり、減圧手段により空間部52の空気を減圧する際に利用され、50aは下側開口部であり、第2圧力調整手段により空隙部45に大気や圧縮空気を導入,導出する際に利用される。それ以外の部分は上記実施の形態で用いた真空積層装置2と同様であり、同様の部分には同じ符号を付している。この例の真空積層装置2を用いた場合にも、前記実施の形態の積層装置と同様の作用・効果を奏する。なお、図10では、ハイドロブースター23は図示していない
図11は本発明のフィルム状樹脂積層装置の他の実施の形態を示している。この実施の形態では、上記真空積層装置2として、図12に示すものが用いられている。それ以外の部分は上記実施の形態と同様であり、同様の部分には同じ符号を付している。この実施の形態でも、上記実施の形態と同様の作用・効果を奏する。
上記真空積層装置2は、図12に示すように、プレス台17に立設された複数本の支柱18と、これら各支柱18に固定手段81で固定された上部プレート82と、上記各支柱18に上下移動可能に取り付けられた下部プレート83等を備えている。
上部プレート82には、平板状の上側断熱材85,上側熱盤86,真空積層時に仮積層体7の上側フィルム状樹脂材8bの表面に当接してこれを加熱加圧するゴム製の上側弾性プレス板44が上側からこの順に固定されており、下部プレート83には、平板状の下側断熱材87,下側熱盤88,真空積層時に仮積層体7の下側フィルム状樹脂材8bの表面に当接してこれを加熱加圧するゴム製の下側弾性プレス板49が下側からこの順に固定されている。この実施の形態では、上下両熱盤86,88の内部に複数本のヒーター86a,88aが並列配置されている。
また、上記真空積層装置2は、可動真空枠90を備えている。この可動真空枠90は、上部プレート82の下面に気密状に固定された上側固定枠部91と、下部プレート83の上面に気密状に固定された可動枠92とを備えている。上側固定枠部91には、その周側壁に穿設された貫通穴91aに真空引き用ノズル(図示せず)が固定されており、この真空引き用ノズルにより、上下両プレート82,83の密封契合時に、上側固定枠部91と可動枠92間に形成される空間部93(図13参照)内を真空引きし、この空間部93を所定圧力の真空状態にできるようにしている。
上記可動枠92は、下部プレート83の上面に気密状に固定された下側固定枠部95と、この下側固定枠部95に上下に摺動自在に外嵌される可動枠部96と、この可動枠部96を上下移動自在に支受するスプリング(図示せず)とを備えている。また、上記下側固定枠部95の上部外周面の全周に環状のシール部材97(例えば、リップパッキン)が固定されている。
このような可動真空枠90は、上記真空積層装置2に仮積層体7を受け入れたのち、油圧シリンダ22の作動により下部プレート83を上昇させることで上側固定枠部91の下面と可動枠部96の上面とを密着させて(図13参照)、その内部空間(すなわち、空間部93)を密封空間とすることができ(すなわち、上下両プレート82,83を密封契合させて真空チャンバーを形成することができ)、この真空チャンバーの減圧を行い、さらに、上記スプリングを撓ませながら下部プレート83を上昇させ、上下両可撓性シート44,49により仮積層体7を加熱加圧して積層体9を形成することができる(図13参照)。
さらに、上記真空積層装置2に使用する真空ポンプは、一般に油回転真空ポンプを使用できるが、ドライポンプ等のオイルフリー真空ポンプを使用することにより、オイルミストが放散してクリーンルームの環境へ悪影響を与えたり、油回転真空ポンプから発生する油蒸気が真空積層装置2内へ拡散する恐れがなくなり好ましい。使用するドライポンプの構造は、特に限定されず、ルーツ型,フロー型,スクロール型,スクリュ型,ターボ型等を使用することができる。
なお、前記の真空積層装置2を用い、本発明の積層方法を行うに先立って微粘着ロールや超音波およびバキューム式クリーナー等のクリーナー装置を配置し、これらにより基板8aの表面や上下両搬送フィルム5,6の表面をクリーニングしてもよい。また、静電除去装置を配置して基板8aやフィルム状樹脂材8bの表面や上下両搬送フィルム5,6の表面を除電することが好ましく、さらに真空積層装置2や平面プレス装置3での加熱・加圧を受けると、上下両搬送フィルム5,6の表面は帯電しやすいので、真空積層装置2や平面プレス装置3の出入り口に静電除去装置を配置することが好ましい。
また、真空積層装置2の前や平面プレス装置3の後には、搬入コンベア13,排出コンベア(図示せず)が配置され、搬入コンベア13により仮積層体7が上下両搬送フィルム5,6に供給され、排出コンベアにより、上下両搬送フィルム5,6から剥離した積層体9が排出されるが、これら両コンベア13に代えて回転ロール群やエンドレスベルトを用いてもよい。また、両コンベア13の素材は汚れにくく発塵しないものがよい。また、上記両コンベア13のサイズは、長さ0.3〜3mの範囲内で、好ましくは0.5〜1.5mであればよく、また、その搬送速度は通常1〜25m/分の範囲内である。
平面プレス装置3から積層体9が排出されるとき、後工程での押し跡(打痕跡)を防止するために、排出直後に室温程度に冷却固化されることが好ましく、このような冷却方法については特に限定されず、自然放熱により冷却してもよいが、平面プレス装置3の直後に冷却装置を設けてもよい。この冷却装置は工業的には、冷凍機、空気の断熱膨張を利用して得た冷気を利用する冷却ファンや冷風エアーナイフ、冷水を通管した冷却ロール,冷却プレス等が用いられる。
この冷却に際して、上下両搬送フィルム5,6に挟持させた状態で積層体9を冷却するのがさらに好ましく、平面プレス装置3より搬送された積層体9を上下両搬送フィルム5,6に挟持したまま冷却し、冷却後に後側の排出コンベアに排出するのが好ましい。
排出コンベアの入口には、平面プレス装置3での加熱加圧処理後、積層体9と上下両搬送フィルム5,6とを剥がすための剥離ロール等の剥離装置、例えば跳ね上がり防止装置(図示せず)を設置すると好適である。平面プレス装置3の後に、圧締された積層体9を貯蔵するためのストッカーや、積層体9の表面平滑性の向上のためにさらに加圧装置等を適宜配置してもよい。なお、静電気対策のために上下両搬送フィルム5,6のフィルムラインや各所に除電バー等を設置してもよい。
本発明は、プリント基板以外の他用途、例えばLCD基板の上に粘着剤付き偏光板や粘着剤付き位相差板を張り合わすとき、タブテープに各種基材を貼り合わすとき、各種電子基板にダイシングテープ等やホットメルト樹脂の付着したフィルム、例えばICカード等を貼り合わすときにも、有効な装置や方法である。
以下、実施例をあげて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
〔実施例1〕
図1に示す真空積層装置2および平面プレス装置3を用いた。真空積層装置2および平面プレス装置3は、クリーン度クラス1000(FED−STD−209D,米国連邦規格1988年)のクリーンルームに設置した。真空積層装置2の上下両プレート20,21のシース状ヒーターにより空隙部45および空間部52を予め110℃に調整した。まず、エポキシ樹脂からなる熱硬化性樹脂組成物(ガラス転移温度80℃)とポリエチレンテレフタレートフィルムとからなるフィルム状樹脂材8bを、表裏両面に凹凸を有する基板8aの表裏両面に配設し、両フィルム状樹脂材8b(厚み38μm)の樹脂面が上記基板8aの凹凸面(厚み18μm)に接するようにオートシートカットラミネータにより仮止めして仮積層体7を用意した。
つぎに、ポリエチレンテレフタレートフィルムからなる上下両搬送フィルム5,6(厚み30μm、表面粗さRz〔十点平均粗さ〕2μm)で上記仮積層体7を真空積層装置2内の圧締位置に搬送したのち、下部プレート21を上昇させ、上部プレート20と密封契合したのち、減圧操作に入った。
上下両開口溝48,50から空気をドライポンプ等で吸引して空隙部45および空間部52を100Paとしたのち、空隙部45に0.2MPaの圧縮エアを導入し、厚み4mmの上下両可撓性シート44,49で仮積層体7を強く圧締した。このとき、下部プレート21の上昇は、ハイドロブースター23の1段目の動作を行い、ラミネートスラップダウン工程,ラミネート増圧工程は、ハイドロブースター23の2段目の動作を行った。なお、ドライポンプは真空積層装置2の装置操作側と反対側床面に配置した。
つぎに、空隙部45および空間部52を大気圧に戻し、下部プレート21を下降させて、圧締された仮積層体7(すなわち、積層体9)を排出した。
つぎに、平面プレス装置3に積層体9を上下両搬送フィルム5,6により搬送した。
平面プレス装置3により積層体9のプレスを行った。上下両フレキシブル金属板65,70として、プレス面の平面度が3μmのステンレス板(SUS630H,厚み2mm)を用い、上下両緩衝材64,69として、フッ化ビニリデン系ゴム(フッ化ビニリデン,六フッ化プロピレン,四フッ化エチレンの共重合体)を♯1500のサンドペーパーで表面処理して、厚み2.5mm、表面粗さRz(十点平均粗さ)15μm、ショアーA硬度70度に調整したものを用いた。また、上下両熱盤63,68の内部にシース状ヒーター63a,68aを9本内蔵し、下部ベース層66として、厚み80mmの鉄製のものを用いた。
まず、平面プレス装置3の上下両プレスブロック53,54の熱盤63,68を120℃に調整し、下プレスブロック54を上昇させ、上下両フレキシブル金属板65,70で積層体9を1.5MPaの圧力で50秒間加熱プレスした。このとき、下プレスブロック54の上昇は、ハイドロブースター23の1段目の動作を行って下プレスブロック54を低圧,高速で押し上げ、加熱プレスは、ハイドロブースター23の2段目の動作を行って下プレスブロック54を高圧,低速で押し上げ、1.5MPaの圧力で積層体9が加圧力されるようにした。
そののち、下プレスブロック54を下降させて、積層体9を上下両搬送フィルム5,6で搬送して平面プレス装置3から排出した。上記条件で積層体9を10枚作製した。さらに平面プレスの圧力設定を1.5MPaから1.0MPaに変更したのち再び1.5MPaに設定したのちに上記条件で積層体9を10枚作製した。平面プレスの加圧力の変更はハイドロブースター23へ供給される圧縮エアの加圧力を電空レギュレータで制御した。さらに平面プレスの圧力設定を1.5MPaから1.0MPaに変更したのち再び1.5MPaに設定したのちに上記条件で積層体9を10枚作製し、この操作を4回繰り返して、合計で60枚の積層体9を得た。
得られた積層体9について膜厚均一性および積層体9作製中の真空積層装置2および平面プレス装置3周囲のクリーン度の評価を以下の要領で行った。
〔実施例2〕
図1に示す真空積層装置2において、使用する真空ポンプをドライポンプから油回転真空ポンプにした以外は同様にして積層体9に形成し、膜厚均一性,クリーン度を同様に評価した。
[膜厚均一性]
積層体9をクロスセクション法で、垂直切断面を電子顕微鏡にて観察して、基板8aの凸面上に積層される樹脂層の厚みを測定した。作製した60枚の積層体9の樹脂層の厚みの最大値と最小値の差を以下のように評価した。
○……0.5μm未満
×……0.5μmを超える
[クリーン度]
真空積層装置2および平面プレス装置3の操作側面および操作側反対面中央から1mで床面からの高さ1mの位置で26.8リットル(=1cf)中の粒子径0.5μmおよび0.3μm以上の数を測定した。測定装置は、JISB9921(1997年版)に適応したパーティクルカウンターを用いてJISB9920付属書B(2002年版)に準じてクリーン度を測定した。クリーン度は、積層体9の作製前と作製中に測定した。なお測定は、装置停止中(電源OFF)および装置稼働中(積層体9作製中)の各々の状態で測定した。
◎……1cf中100以下
○……1cf中101〜300
△……1cf中301〜700
×……1cf中701以上
〔比較例1〕
図1に示す真空積層装置2,平面プレス装置3において、油圧シリンダ22,59だけを取り付けたもの(すなわち、ハイドロブースター23を併用せずに油圧ポンプを使用した。平面プレスの圧力設定は、油圧ゲージを目視して油圧を確認しながら油圧調整バルブを手動で調整した)を使用して積層体9に形成し、膜厚均一性,クリーン度を同様に評価した。なお、油圧ポンプは平面プレス装置3の操作側と反対側床面に配置した。
実施例1,2および比較例1の評価結果を下記の表1〜表3に示す。
Figure 0004926661
Figure 0004926661
Figure 0004926661
上記の表1〜表3により、膜厚均一性および装置周辺のクリーン度において、実施例1,2のほうが比較例1より優れていることが判る。
本発明の積層装置の一実施の形態を示す構成図である。 仮積層体の断面図である。 積層体の断面図である。 真空積層装置を示す構成図である。 油圧シリンダとハイドロブースターの構造を示す説明図である。 上記油圧シリンダとハイドロブースターの作用を示す説明図である。 上記油圧シリンダとハイドロブースターの作用を示す説明図である。 上記油圧シリンダとハイドロブースターの作用を示す説明図である。 積層体の断面図である。 上記真空積層装置の変形例を示す構成図である。 本発明の積層装置の他の実施の形態を示す構成図である。 上記積層装置に用いる真空積層装置の構成図である。 積層体の形成過程を示す説明図である。
2 真空積層装置
9 積層体
10 プレス手段
22 油圧シリンダ

Claims (12)

  1. 相対向する一対のプレス手段が設置され、これら両プレス手段の少なくとも一方に油圧シリンダが連結され、この油圧シリンダの作動により上記両プレス手段の少なくとも一方が他方に対し進退可能であるプレス装置を備え、このプレス装置により、表裏両面の少なくとも一方に凹凸を有する基材の上記凹凸面にフィルム状樹脂材を積層して積層体を形成するフィルム状樹脂積層装置であって、上記プレス装置が真空積層装置であり、上記一対のプレス手段が、相対向する一対のプレートと、これら両プレートの,互いに対向し合う両対向面に沿って相対向状に配設される一対の可撓性シートと、上記両可撓性シートの間に形成される空間部と、この空間部の圧力を調整可能な圧力調整手段と、高圧ガス供給源から供給される高圧ガスのガス圧力を電空レギュレータで制御し上記油圧シリンダの作動油圧力に変換するガス圧油圧変換手段を備え、上記両プレートの少なくとも一方が上記油圧シリンダに連結されることを特徴とするフィルム状樹脂積層装置。
  2. 上記ガス圧油圧変換手段がハイドロコンバーターであり、上記高圧ガス供給源のガス圧力もしくは上記高圧ガス供給源のガス圧力をさらに増圧した圧力を上記油圧シリンダの作動油を介してシリンダロッドに伝達してこれを進出させる請求項1記載のフィルム状樹脂積層装置。
  3. 上記ガス圧油圧変換手段がエアハイドロブースターであり、上記高圧ガス供給源のガス圧力もしくは上記高圧ガス供給源のガス圧力をさらに増圧した圧力を上記油圧シリンダの作動油を介してシリンダロッドに伝達してこれを進出させる状態と、上記高圧ガス供給源のガス圧力もしくは上記高圧ガス供給源のガス圧力をさらに増圧した圧力をエアハイドロブースター内のピストンに作用させこのピストンに接続されるピストンより小径のラムを介して上記油圧シリンダの作動油に圧力を伝達する状態とに切り換え可能にした請求項1記載のフィルム状樹脂積層装置。
  4. 相対向する一対のプレス手段が設置され、これら両プレス手段の少なくとも一方に油圧シリンダが連結され、この油圧シリンダの作動により上記両プレス手段の少なくとも一方が他方に対し進退可能であるプレス装置と、このプレス装置により形成された積層体をさらに加圧してそのフィルム状樹脂材の表面を平滑にする相対向する一対の熱盤が設置され、これら両熱盤の少なくとも一方が油圧シリンダに連結されて他方に対し進退可能である平面プレス装置とを備え、表裏両面の少なくとも一方に凹凸を有する基材の上記凹凸面にフィルム状樹脂材を積層して積層体を形成するフィルム状樹脂積層装置であって、上記平面プレス装置において、高圧ガス供給源から供給される高圧ガスのガス圧力を電空レギュレータで制御し、上記油圧シリンダの作動油圧力に変換するガス圧油圧変換手段を備えたことを特徴とするフィルム状樹脂積層装置。
  5. 上記プレス装置が真空積層装置であり、上記一対のプレス手段が、相対向する一対のプレートと、これら両プレートの,互いに対向し合う両対向面に沿って相対向状に配設される一対の可撓性シートと、上記両可撓性シートの間に形成される空間部と、この空間部の圧力を調整可能な第1圧力調整手段と、上記両可撓性シートの少なくとも一方とこの一方の可撓性シートに沿って相対向状に配設されるプレートとの間に形成される空隙部と、この空隙部の圧力を調整可能な第2圧力調整手段とを備え、上記両プレートの少なくとも一方が上記油圧シリンダに連結されている請求項4記載のフィルム状樹脂積層装置。
  6. 上記真空積層装置の第1圧力調整手段および第2圧力調整手段の少なくとも一方の減圧手段にドライポンプを用いている請求項記載のフィルム状樹脂積層装置。
  7. 上記プレス装置が真空積層装置であり、上記一対のプレス手段が、相対向する一対のプレートと、これら両プレートの,互いに対向し合う両対向面に沿って相対向状に配設される一対の可撓性シートと、上記両可撓性シートの間に形成される空間部と、この空間部の圧力を調整可能な圧力調整手段とを備え、上記両プレートの少なくとも一方が上記油圧シリンダに連結されている請求項4記載のフィルム状樹脂積層装置。
  8. 上記真空積層装置の圧力調整手段の減圧手段にドライポンプを用いている請求項記載のフィルム状樹脂積層装置。
  9. 上記ガス圧油圧変換手段がハイドロコンバーターであり、上記高圧ガス供給源のガス圧力もしくは上記高圧ガス供給源のガス圧力をさらに増圧した圧力を上記油圧シリンダの作動油を介してシリンダロッドに伝達してこれを進出させる請求項4〜8のいずれか一項に記載のフィルム状樹脂積層装置。
  10. 上記ガス圧油圧変換手段がエアハイドロブースターであり、上記高圧ガス供給源のガス圧力もしくは上記高圧ガス供給源のガス圧力をさらに増圧した圧力を上記油圧シリンダの作動油を介してシリンダロッドに伝達してこれを進出させる状態と、上記高圧ガス供給源のガス圧力もしくは上記高圧ガス供給源のガス圧力をさらに増圧した圧力をエアハイドロブースター内のピストンに作用させこのピストンに接続されるピストンより小径のラムを介して上記油圧シリンダの作動油に圧力を伝達する状態とに切り換え可能にした請求項4〜8のいずれか一項に記載のフィルム状樹脂積層装置。
  11. 上記プレス装置の両プレス手段間に、相対向する一対の帯状フィルムが、これら両帯状フィルムの長手方向に沿って移動自在に挿通され、上記プレス装置により形成された積層体が上記両フィルム間に挟持された状態で上記長手方向に搬送されるように構成した請求項1〜10のいずれか一項に記載のフィルム状樹脂積層装置。
  12. 請求項1〜11のいずれか一項に記載のフィルム状樹脂積層装置を用い、表裏両面の少なくとも一方に凹凸を有する基材の上記凹凸面にフィルム状樹脂材を積層して積層体を形成することを特徴とするフィルム状樹脂積層方法。
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