JP2002213650A - 更生管の取付管口の止水方法 - Google Patents

更生管の取付管口の止水方法

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JP2002213650A
JP2002213650A JP2001009203A JP2001009203A JP2002213650A JP 2002213650 A JP2002213650 A JP 2002213650A JP 2001009203 A JP2001009203 A JP 2001009203A JP 2001009203 A JP2001009203 A JP 2001009203A JP 2002213650 A JP2002213650 A JP 2002213650A
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mounting
water
rehabilitation
sealing agent
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JP2001009203A
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English (en)
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Hirohide Nakagawa
裕英 中川
Yukihiro Takano
幸弘 高野
Michihiko Watanabe
充彦 渡辺
Nagao Wagahara
長男 我原
Takuya Yamashita
卓也 山下
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 埋設本管をライニングする更生管の、埋設本
管と取付管との接続部分に貫通孔を形成し、その周縁部
を取付管の内部方向に押し広げて取付管口とスリーブと
を一体に成形する更生管の取付管口成形作業において、
スリーブと取付管とを確実に密着させて万全の止水性を
得ることのできる取付管口の止水方法を提供する。 【解決手段】本発明の更生管の取付管口の止水方法は、
埋設本管1に更生管3を挿入するのに先立ち、埋設本管
1に接続された取付管2の当該接続部分に軟質樹脂から
なるシーリング剤43を保持した略円筒状の止水部材4
Aを埋設本管1側から挿入しておき、更生管3の押し広
げにより形成した上記スリーブ33の外面を、上記止水
部材4Aを介して取付管2の内面に密着させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、埋設本管を更生管
によってライニングする際に、埋設本管と取付管(枝
管)との接続部分に対応して更生管に取付管口を成形す
る更生作業において、取付管と取付管口との接合部を水
密的に封止する止水方法に係る。
【0002】
【従来の技術】一般に、地中に埋設されている下水用等
の管路が老朽化した場合には、この管路内面を樹脂製の
更生管によってライニングして管路を補強することが行
われている。特に、埋設本管の外周部に取付管が接続さ
れている場合、この両者の接続部分では地盤変動などの
影響により老朽化が進んでいることが多く、この接続部
分から湧水や雨水等の土中水が埋設本管内に流入し、こ
の埋設本管内の水量が許容水量以上に達してしまう虞れ
がある。つまり、図11(a)に矢印で示すように、埋
設本管1と取付管2との間に生じた僅かな隙間から土中
水wが埋設本管1の内部に流入することになる。また、
図11(b)に示すように、取付管2にサドル部21を
設け、このサドル部21を埋設本管1の外周面に接着し
た場合においても、その接着強度の経年劣化により、図
中矢印で示すように土中水wが埋設本管1の内部に流入
してしまう可能性がある。
【0003】この不具合を解消するものとして、例えば
特開昭63−167193号公報には、上記ライニング
時に、埋設本管と取付管との接続部分に補強パッドを装
着して止水を行う技術が開示されている。詳しくは、図
12に示すように、樹脂やゴム等の弾性を有する材料に
よって補強パッド9を形成しておく。この補強パッド9
は、取付管2の内径に略一致する外径を有する円筒形の
挿入筒91と、この挿入筒91の基部に一体形成された
フランジ92とを備えている。そして、挿入筒91を取
付管2内に挿入すると共に、フランジ92を埋設本管1
の内面に密着させることで上記接続部分の止水構造を得
るようにしている。しかし、この技術による止水作業
は、埋設本管1の内面のライニングとは別工程で行われ
るのが一般的であり、上記接続部分の止水作業と、埋設
本管1の内面のライニング作業とを個別に行う必要があ
るため、作業工程が多く、作業時間の長期化及び作業の
煩雑化を避けることができなかった。また、補強パッド
9と更生管3(ライニング管)との間のシール性の経年
劣化により、この両者間から土中水が埋設本管1の内部
に流入する可能性があり、止水性能の信頼性が十分に確
保されているとは言えなかった。
【0004】そこで、本出願人は、埋設本管のライニン
グ作業と、埋設本管と取付管との接続部分の止水作業と
を連続して行うことを可能にし、作業時間の短縮化及び
更生作業の簡素化を図ることができる更生管の取付管口
成形方法として、以下のような技術を開発し、本出願に
先立って出願している(特願2000−37608
7)。この更生管の取付管口成形方法の概略について、
図13〜15を参照しつつ説明する。
【0005】この技術は、埋設本管1の内部にライニン
グした更生管3に内側から孔開けを行って貫通孔31を
形成し(図13)、その貫通孔31の周縁部を更生管3
の内側から押し広げる(図15)ことで、更生管3に、
取付管2に対応する取付管口32及び取付管2内に挿通
されるスリーブ33を一体成形するものである。
【0006】更生管3は、塩化ビニルや高密度ポリエチ
レン等の熱可塑性樹脂製からなるもので、まず、この更
生管3をマンホール等から送り込んで埋設本管1内に挿
入した後、更生管3を加熱および加圧して膨張させ、埋
設本管1の内面に密着させる。そして、図13に示す孔
開け工程で、更生管3の内部に搬入した孔開け装置52
により、更生管3における埋設本管1と取付管2との接
続部分に対応する箇所に、取付管2の内径よりも小径の
貫通孔31を形成する。続いて、図14に示す加熱工程
で、更生管3の内部に搬入した加熱装置54により、貫
通孔31の周縁部を更生管3の内側から加熱する。続い
て、図15に示す拡径工程で、更生管3の内部に搬入し
た押出装置56により、貫通孔31の周縁部を塑性変形
させながら取付管2の内部に向かって押し広げること
で、取付管口32及びこの取付管口32に連続するスリ
ーブ33を一体的に成形する。
【0007】こうして、取付管口32と一体に成形され
たスリーブ33が埋設本管1と取付管2との接続部分を
覆うように形成され、この接続部分から埋設本管1内に
土中水が流入することを阻止できる。つまり、埋設本管
1をライニングする更生管3が、埋設本管1と取付管2
との接続部分を止水するための機能を兼ね備えた形状と
して容易に成形されるので、作業時間の短縮化及び更生
作業の簡素化を図ることができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た更生管の取付管口成形方法では、貫通孔の周縁部を塑
性変形させて成形したスリーブの外面と、取付管の内面
との密着が万全とは言えず、施工精度によっては、スリ
ーブと取付管との間から土中水が流入するおそれが残さ
れている。本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
で、その目的は、上記した更生管の取付管口成形作業に
おいて、スリーブの外面と取付管の内面とを確実に密着
させて万全の止水性を得ることのできる更生管の取付管
口の止水方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の更生管の取付管口の止水方法は、埋設本管
の内面をライニングする樹脂製の更生管における埋設本
管と取付管との接続部分に対応する箇所に、取付管の内
径よりも小径の貫通孔を更生管の内側から形成し、この
貫通孔の周縁部を更生管の内側から取付管の内部に向か
って押し広げることで、取付管口及びこの取付管口に連
続するスリーブを更生管に一体成形する更生管の取付管
口成形作業において、埋設本管に更生管を挿入するのに
先立って、埋設本管に接続された取付管の当該接続部分
に軟質樹脂からなるシーリング剤を保持した略円筒状の
止水部材を埋設本管側から挿入し、更生管の押し広げに
より形成した上記スリーブの外面を、上記止水部材を介
して取付管の内面に密着させることを特徴とする。
【0010】この構成によれば、あらかじめ埋設本管に
接続された取付管の接続部分に挿入された止水部材が、
更生管の押し広げによって、取付管とスリーブとの間に
圧迫されるので、この止水部材を介して、取付管の内面
とスリーブの外面とが確実に密着し、取付管口の止水を
万全にすることができる。
【0011】そして、上記発明における止水部材の具体
的な構成は、軟質樹脂からなる略円筒状の保持材に多数
の孔部を設け、この孔部にシーリング剤を充填して、ス
リーブと取付管との間にこの止水部材が圧迫されること
により上記シーリング剤が保持材の内外両面に滲出する
ように形成されたものであることを特徴とする。
【0012】また、止水部材の他の構成は、シーリング
剤を略円筒状に形成し、その内外両面を合成繊維又は合
成樹脂からなる伸縮性の網体で被覆して、スリーブと取
付管との間にこの止水部材が圧迫されることにより上記
シーリング剤が網体から滲出するように形成されたもの
であることを特徴とする。
【0013】また、止水部材のさらに他の構成は、軟質
樹脂からなる蛇腹状の円筒体を保持材とし、この保持材
の内外両面における蛇腹の谷部にシーリング剤を付着さ
せて、スリーブと取付管との間に蛇腹状の保持材が圧迫
されることにより上記シーリング剤が保持材の内外両面
に展延するように形成されたものであることを特徴とす
る。
【0014】止水部材に係るこれらの構成は、いずれ
も、軟質樹脂からなるシーリング剤を略円筒状の形態で
取付管内に容易に挿入することができ、かつスリーブと
取付管との間に圧迫されたときにシーリング剤が円滑に
展延することを意図してなされたものである。シーリン
グ剤は、耐蝕性に優れるとともに適度な展延性や粘着性
を有する必要があり、具体的な材料としては、ブチルゴ
ム、アクリルウレタン、…等が好適である。しかし、こ
れらの樹脂材料は、それ単体では取り扱いが不便であ
り、取付管内に挿入する際に管内に引っ掛かったり、管
内のゴミや汚物等を吸着してしまう。そのため、このシ
ーリング剤を円筒状の保持材に形成した孔部に充填した
り(請求項2)、内外両面を網体で被覆したり(請求項
3)、蛇腹状の円筒体に形成した保持材の蛇腹の谷部に
付着させたりして(請求項4)、更生管内での搬入や取
付管への挿入が容易になるように構成している。保持材
を形成する具体的な材料としては、薄くて表面の摩擦係
数が小さいナイロンやアクリル繊維、セロファン、…等
が好適である。このような形態で取付管に挿入されたシ
ーリング剤は、スリーブと取付管との間に圧迫されたと
きに円滑に展延してスリーブおよび取付管に密着し、両
者間の止水を万全なものにすることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。なお、上記[従来の技術]におい
て説明した更生管の取付管口成形作業(図13〜15)
に共通する部材・部位には、共通の名称及び符号を使用
する。
【0016】本発明にかかる更生管の取付管口成形作業
は、少なくとも、取付管に止水部材を挿入する止水部
材挿入工程、埋設本管に更生管を挿入するライニング
工程、埋設間に貫通孔を形成する孔あけ工程、貫通
孔の周縁部を押し広げてスリーブを成形する拡径工程を
有し、この順に実施される。以下、これらの各工程につ
いて説明する。
【0017】<止水部材挿入工程>更生作業において
は、通常、それに先立って、既設管の内部の洗浄作業や
既設管の内部状態を確認するための潜管調査が行われ
る。これらの作業と並行して、あるいはこれらの作業に
引き続いて、取付管に止水部材を挿入する。
【0018】まず、ここで使用する止水部材の一例を図
1に示す。この止水部材4Aは、例えば…や…など摩擦
係数の小さい軟質の樹脂からなる略円筒状の保持材41
に、その内外表面を貫通する多数の孔部42を設け、こ
れらの孔部42にブチルゴムや…など粘着質のシーリン
グ剤43を充填したものである。保持材41は、外径寸
法が取付管の内径寸法よりもわずかに小さく形成され
て、拡径方向への伸縮性を有している。シーリング剤4
3は、保持剤の外表面からはみ出さない程度に孔部42
に充填されている。
【0019】図2は、このような止水部材4Aの挿入作
業を示す埋設本管1と取付管2との接続部分の縦断面図
である。止水部材4Aは、例えば昇降自在の保持具51
1を備えた搬入装置51に保持されて、埋設本管1内に
搬入される。搬入装置51には、図示しないセンサやカ
メラが取り付けられ、取付管2の位置を確認しながら位
置決めできるようになっている(以下の各工程における
装置の位置決めについても同じ。)この状態で、取付管
2の下方から保持具511を上昇させ、取付管2の接続
部分側の端部に止水部材4Aを挿入する。この段階で
は、保持材41の孔部42に充填されたシーリング剤4
3は保持材41の表面にはみ出していないので、保持材
41と取付管2の内面とが多少接触しても、止水部材4
Aは円滑に持ち上げられる。そして、止水部材4Aが取
付管2内の適正位置に保持されると、保持具511の一
部が止水部材4Aの拡径方向に拡大して、止水部材4A
の外表面を取付管2の内面に押しつける。この押しつけ
動作により、保持材41の孔部42内に充填されたシー
リング剤43の一部が取付管2の内面に粘着して、止水
部材4Aが取付管2内に仮止めされる。
【0020】<ライニング工程>まず、ここで使用す
る更生管の一例を図3に示す。例示した更生管3は、塩
化ビニルや高密度ポリエチレン等の熱可塑性樹脂製から
なり、外面に軸方向に沿って延びる凹部34を有するよ
うに変形されて断面外形面積が小さくなる形状に成形さ
れている。また、この更生管3は、所定の形状記憶温度
(例えば80℃)に加熱されることによって円筒体に形
状回復する性能を有している。
【0021】図4は、このような更生管3を埋設本管1
に引き込む作業を示す説明図である。上流側マンホール
Q1(図中、左側)付近の地上には、ドラム71上に巻
き取られた更生管3が搬入されている。一方、下流側マ
ンホールQ2(図中、右側)付近の地上には、ウィンチ
72が配設されている。また、下流側マンホールQ2の
下部には更生管3を牽引するワイヤ73を案内するため
のガイド部74が設けられている。ライニング作業は、
まずドラム71を回転させながら更生管3を埋設本管1
の内部に送り込んでいく。具体的には、更生管3の先端
に先端具75を取り付けておくと共に、この先端具75
に、ウィンチ72から延びるワイヤ73を係止してお
く。そして、ドラム71から送り出された更生管3の先
端を埋設本管1の内部に挿入した状態で、ウィンチ72
によってワイヤ73を巻き取ることにより更生管3を牽
引し、更生管3を埋設本管1の内部に引き込んでいく。
この動作により、更生管3を、上流側マンホールQ1と
下流側マンホールQ2との間を結ぶ埋設本管1内の全長
に亘って敷設する。この状態では、更生管3は、まだ図
3に示したような断面形状に保持されている。
【0022】図5は、引き込んだ更生管3を加圧膨張さ
せて埋設本管1の内面に密着させる作業を示す説明図で
ある。上流側マンホールQ1付近の地上に、蒸気発生・
加圧器81を配設し、下流側マンホールQ2付近の地上
に水・蒸気分離器82を配設する。更生管3の後端にエ
ルボ83を連結し、そのエルボ83に蒸気発生・加圧器
81から延びるホース84を連結するともに、更生管3
の先端に取り付けられた先端具75に水・蒸気分離器8
2から延びるホース85を連結する。また、エルボ83
及び先端具75には図示しない温度センサーを取り付け
ておく。この状態で、蒸気発生・加圧器81より更生管
3内に蒸気を連続的に供給し、その蒸気を水・蒸気分離
器82へ流下させつつ、更生管3をその内部より形状記
憶温度まで加熱して、円筒体に形状回復させる。こうし
て更生管3を円筒体に形状回復させた後、先端具75を
密閉状態にし、その更生管3の内部に蒸気発生・加圧器
81より圧縮空気を送って、更生管3を、その内部より
加圧膨張させて埋設本管1の内面に密着させ、その加圧
状態のまま冷却固定して、埋設本管1の内面のライニン
グ作業を終了する。
【0023】<孔開け工程>孔開け工程は、更生管3
における埋設本管1と取付管2との接続部分に対応する
箇所に、取付管2の内径よりも小径の貫通孔31を更生
管3の内側から形成する工程である。図6は、孔開け工
程時における埋設本管1と取付管2との接続部分の縦断
面図である。この孔開け工程では、エンドミル等の加工
具521を備えた孔開け装置52を更生管3の内部に搬
入し、この孔開け装置52を埋設本管1に対する取付管
2の取付位置に対応した位置に設置する。この状態で、
更生管3に向かって加工具521を上昇させることによ
り、更生管3に長円形状の貫通孔31を形成する。孔開
け装置52から更生管3に向かって加工具521を前進
させるとともに、この加工具521を埋設本管1の延長
方向に所定ストロークだけ移動させることで、長円形状
の貫通孔31を形成することができる。ただし、この貫
通孔31の形状は、楕円形状や真円形状であってもよ
い。
【0024】<拡径工程>拡径工程は、上記貫通孔3
1の周縁部を更生管3の内側から取付管2の内部に向か
って押し広げることで、取付管口32及びこの取付管口
32に連続するスリーブ33(図8参照)を更生管3に
成形する工程である。ここでは、更生管3の押し広げを
円滑にするため、あらかじめ貫通孔31の周縁部を更生
管3の内側から加熱して軟化させておくことが望まし
い。本説明では、この加熱作業を拡径工程に含めて説明
するが、加熱作業は上記した孔開け工程に先立って行わ
れてもよい。
【0025】図7は、加熱作業時における埋設本管1と
取付管2との接続部分の縦断面図である。この加熱作業
では、バンドヒータや高周波ヒータなどで構成される接
触加熱部541を備えた加熱装置54を更生管3の内部
に搬入し、上記貫通孔31に対向する位置まで移動させ
た状態で、接触加熱部541を更生管3に向かって上昇
させることで、貫通孔31の周縁部を更生管3の内側か
ら加熱する。この際、更生管3の加熱温度は70〜90
℃(好ましくは80℃程度)に設定される。また、加熱
時間は、例えば5分程度に設定される。これにより、貫
通孔31の周縁部が軟化する。
【0026】図8は、加熱作業に引き続いて行われる拡
径作業時における埋設本管1と取付管2との接続部分の
縦断面図である。この拡径作業では、押出具561を備
えた押出装置56を更生管3の内部に搬入し、上記貫通
孔31に対向する位置まで移動させた状態で、押出具5
61を図示しないエアシリンダや油圧シリンダ等の手段
により更生管3に向かって上昇させる。押出具561
は、貫通孔31の周縁部を塑性変形させながら更生管3
の内側から押し広げる。押出具561の外径寸法は取付
管2の内径寸法よりもわずかに小さく設定されており、
この押出具561の上昇に伴って貫通孔31の周縁部が
取付管2の内面に沿うように塑性変形する。これによ
り、取付管口32及びこの取付管口32に連続するスリ
ーブ33が一体的に成形される。
【0027】この際、押出具561は、40〜100℃
(好ましくは50〜60℃)に加熱しておくことが好ま
しい。また、押出具561の上部は、貫通孔31の周縁
部の押出しが円滑に行えるように球面状や三角錐状に形
成されているのが好ましい。さらに、押出具561の表
面は、更生管3との間の摩擦抵抗を少なくして押出動作
が円滑に行えるように、メッキなどの表面処理が施され
ていることが好ましい。また、押出具561の表面から
オイルが染み出すような構成や、押出具561がその中
心軸回りに回転しながら上昇する更生を採用すれば、さ
らに押出動作が円滑になる。
【0028】こうして貫通孔31の周縁部が押し広げら
れ、取付管口32及びこの取付管口32に連続するスリ
ーブ33が更生管3と一体に成形されるが、このとき、
取付管2の内部に向かって延伸されたスリーブ33の外
面は、あらかじめ取付管2内に仮止めしておいた止水部
材4Aの内表面に押し当てられて止水部材4Aを圧迫す
る。すると、止水部材4Aの保持材41に保持されたシ
ーリング剤43が孔部42からはみ出して保持材41の
内外両面に滲出し、取付管2とスリーブ33とを接着し
つつ両者の間を水密的に封止する。このようにして、取
付管2の内面とスリーブ33の外面とを確実に密着さ
せ、取付管口32の止水を万全にすることができる。
【0029】<他の実施の形態>続いて、本発明の他の
実施の形態について説明する。以下の形態は、本発明に
おいて使用する止水部材の他の構成を示すものである。
【0030】図9に示した止水部材4Bは、ブチルゴム
や…などのシーリング剤43を略円筒状に形成するとと
もに、その内外両面を合成繊維や合成樹脂からなる伸縮
性の網体44で被覆したものである。網体44は、例え
ばナイロンやアクリル繊維等により形成され、伸縮性包
帯やストッキングのように縦横方向に伸縮するようにな
っている。このような網体44で粘着質のシーリング剤
43を被覆すると、止水部材4Bと取付管2との摩擦係
数を小さくすることができるとともに、止水部材4Bが
適正に位置決めされるまでの間にシーリング剤43が直
接、取付管2の内面に接触するのを防ぐことができる。
これにより、止水部材4Bを取付管2内に容易に挿入す
ることができる。また、この止水部材4Bが取付管2と
スリーブ33の間に圧迫されると、網体44の網目から
シーリング剤43が滲出して、取付管2とスリーブ33
の間に展延し、両者の確実な密着を図ることとなる。
【0031】図10に示した止水部材4Cは、セロファ
ンや…などのフィルム状の樹脂を蛇腹状の円筒体に形成
して保持材45とし、この保持材45の内外両面にシー
リング剤43を付着させたものである。シーリング剤4
3は、保持材45の内外両面における蛇腹の山部が露出
するようにして、蛇腹の谷部にのみ付着されている。こ
のような蛇腹を有する保持材45にシーリング剤43を
保持させた場合も、止水部材4Cと取付管2との摩擦係
数を小さくすることができるとともに、止水部材4Cが
適正に位置決めされるまでの間にシーリング剤43が直
接、取付管2の内面に接触するのを防ぐことができる。
これにより、止水部材4Cを取付管2内に容易に挿入す
ることができる。また、この止水部材4Cが取付管2と
スリーブ33の間に圧迫されると、蛇腹が延びて保持材
45の内外両面にシーリング剤43が展延し、取付管2
とスリーブ33との確実な密着を図ることができる。
【0032】このような止水部材4B,4Cを使用した
場合でも、上記した更生管の取付管口成形作業の全体工
程(止水部材挿入工程〜拡径工程)は、同様である
ので、説明は省略する。
【0033】また、本発明は、上記したような軸方向に
延びる凹部34を有する更生管3に限らず、円筒形状の
更生管を用いる更生作業にも同様にして適用可能であ
る。
【0034】
【発明の効果】以上のように、本発明では、埋設本管に
更生管を挿入するのに先立って、埋設本管に接続された
取付管の当該接続部分に軟質樹脂からなるシーリング剤
を保持した略円筒状の止水部材を挿入し、更生管の押し
広げにより形成した上記スリーブの外面で上記止水部材
を圧迫するので、あらかじめ取付管に挿入された止水部
材が更生管の押し広げによって取付管の内面およびスリ
ーブの外面に密着し、両者の間を水密的に封止する。こ
れにより、更生管に形成する取付管口周辺の止水を万全
にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に使用される止水部材の一例を示す縦断
面図である。
【図2】止水部材挿入工程における埋設本管と取付管と
の接続部分の縦断面図である。
【図3】本発明に使用される更生管の一例を示す斜視図
である。
【図4】更生管を埋設本管内に引き込む作業の説明図で
ある。
【図5】更生管を埋設本管内で加熱膨張させる作業の説
明図である。
【図6】孔開け工程における埋設本管と取付管との接続
部分の縦断面図である。
【図7】加熱工程における埋設本管と取付管との接続部
分の縦断面図である。
【図8】拡径工程における埋設本管と取付管との接続部
分の縦断面図である。
【図9】本発明に使用される止水部材の他の例を示す縦
断面図である。
【図10】本発明に使用される止水部材のさらに他の例
を示す縦断面図である。
【図11】従来の技術において、埋設本管への土中水流
入を説明するための図である。
【図12】特開昭63−167193号公報に開示され
た、補強パットによる止水方法の説明図である。
【図13】本発明の前提となる更生管の取付管口成形作
業における孔開け作業の説明図である。
【図14】本発明の前提となる更生管の取付管口成形作
業における加熱作業の説明図である。
【図15】本発明の前提となる更生管の取付管口成形作
業における拡径作業の説明図である。
【符号の説明】
1 埋設本管 2 取付管 3 更生管 31 貫通孔 32 取付管口 33 スリーブ 4A,4B,4C 止水部材 41 保持材 42 孔部 43 シーリング剤 44 網体 45 保持材
フロントページの続き (72)発明者 渡辺 充彦 滋賀県栗太郡栗東町野尻75 積水化学工業 株式会社内 (72)発明者 我原 長男 京都府宇治市広野町一里山50番地 ユージ ー基材株式会社内 (72)発明者 山下 卓也 京都府宇治市広野町一里山50番地 ユージ ー基材株式会社内 Fターム(参考) 4F211 AD12 AG03 AG08 AH43 AJ08 AJ10 SA13 SC03 SD04 SD13 SD15 SD21 SH17 SH20 SJ01 SJ13 SJ15 SJ29 SW25 SW26

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 埋設本管の内面をライニングする樹脂製
    の更生管における埋設本管と取付管との接続部分に対応
    する箇所に、取付管の内径よりも小径の貫通孔を更生管
    の内側から形成し、この貫通孔の周縁部を更生管の内側
    から取付管の内部に向かって押し広げることで、取付管
    口及びこの取付管口に連続するスリーブを更生管に一体
    成形する更生管の取付管口成形作業において、 埋設本管に更生管を挿入するのに先立って、埋設本管に
    接続された取付管の当該接続部分に軟質樹脂からなるシ
    ーリング剤を保持した略円筒状の止水部材を埋設本管側
    から挿入し、更生管の押し広げにより形成した上記スリ
    ーブの外面を、上記止水部材を介して取付管の内面に密
    着させることを特徴とする更生管の取付管口の止水方
    法。
  2. 【請求項2】 止水部材は、軟質樹脂からなる略円筒状
    の保持材に多数の孔部を設け、この孔部にシーリング剤
    を充填して、スリーブと取付管との間にこの止水部材が
    圧迫されることにより上記シーリング剤が保持材の内外
    両面に滲出するように形成されたものであることを特徴
    とする請求項1記載の更生管の取付管口の止水方法。
  3. 【請求項3】 止水部材は、シーリング剤を略円筒状に
    形成し、その内外両面を合成繊維又は合成樹脂からなる
    伸縮性の網体で被覆して、スリーブと取付管との間にこ
    の止水部材が圧迫されることにより上記シーリング剤が
    網体から滲出するように形成されたものであることを特
    徴とする請求項1記載の更生管の取付管口の止水方法。
  4. 【請求項4】 止水部材は、軟質樹脂からなる蛇腹状の
    円筒体を保持材とし、この保持材の内外両面における蛇
    腹の谷部にシーリング剤を付着させて、スリーブと取付
    管との間に蛇腹状の保持材が圧迫されることにより上記
    シーリング剤が保持材の内外両面に展延するように形成
    されたものであることを特徴とする請求項1記載の更生
    管の取付管口の止水方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP4932698B2 (ja) * 2005-02-01 2012-05-16 Thk株式会社 レール取付孔の閉塞構造
CN115354855A (zh) * 2022-08-25 2022-11-18 陕西建工第三建设集团有限公司 一种建筑外墙一体化防水套管组件安装结构及其施工方法

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