JP2009024482A - 取付管の更生方法 - Google Patents

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Hideya Takenishi
英也 竹西
Tetsuo Onizuka
哲雄 鬼塚
Tetsuya Aihara
徹也 相原
Yosuke Kamimura
洋介 神村
Takuya Yamashita
卓也 山下
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Abstract

【課題】 既設本管と取付管との取付開口近傍において、長期間にわたり確実に止水することができる取付管の更生方法を提供することを目的とする。
【解決手段】 地上側から既設本管1へと接続された取付管3の更生方法である。孔部6が形成された鞍型サドル部8とサドル部8の孔部6廻りに付設され弾性円筒部9と円筒部9の外周に設けられる金属リング部材10とからなる取付管口補修材を用いる。鞍型サドル部8の上面に接着剤12を塗布した補修材を、既設本管1内を移動させて、円筒部9が取付管口4に入るように、サドル部8を既設本管1の内周面7に貼り付ける。その後、合成樹脂製の更生管5を、地上側から取付管3に送り込んで、補修材の円筒部9に挿入する。そして、更生管5内を加熱又は加圧して径方向に拡げる。
【選択図】 図4

Description

本発明は、取付管の更生方法に関する。
従来より、挿入筒とフランジ部とから成る止水用サドルの挿入筒の外周面に、未架橋のブチルゴム等から成る止水リングを設け、挿入筒を取付管内に挿入することで、挿入筒と取付管の間を止水リングで止水し、また、取付管内に送り込んだ更生管を挿入筒に挿入した後に拡径して、挿入筒の内面に設けられた止水リングを更生管が押圧して止水する取付管の更生方法が知られている(例えば、特許文献1)。
特開2005−16179号公報
この従来の更生方法においては、上述のように、フランジ部上に未架橋ブチルゴムを貼付し水硬化性接着剤を併用して既設本管の内周面にフランジ部を貼り付けるものであるが、常温で貼り付けるため初期接着強度が小さくなる可能性がある。また、ブチルゴムは既設本管内が湿潤状態であると接着強度が低下する可能性がある。よって、更生管を取付管内に引き込む際に更生管が止水用サドルに引っ掛かると、止水用サドルと既設本管との密着性が低下する虞がある。
また、この止水用サドルは、挿入筒の突出長さが大きいため、更生管を挿入筒内に引き込む際に更生管の先端部が挿入筒に引っ掛かり易くなるため、止水用サドルが破損したり、あるいは、フランジ部と既設本管との接着力が弱いと止水用サドルが既設本管から離脱してしまう虞がある。また、挿入筒が更生管から外径方向の力を受けるときに変形したり破損して漏水が起こる虞があり、さらには、挿入筒が変形して取付管に外径方向の力が加わり、脆い取付管であれば破損する原因にもなる。
そこで、本発明は、取付管口の補修を行うためのサドル本体を、既設本管に充分な接着強度をもって貼り付けて止水でき、かつ、更生管とサドル本体との間を充分な強度をもって止水できて、既設本管から取付管口への漏水が確実に防がれる取付管の更生方法を提供することを目的とする。
本発明に係る取付管の更生方法は、地上側から既設本管へと接続された取付管の更生方法であって、孔部が形成された鞍型サドル部と該サドル部の孔部廻りに付設された弾性円筒部と該円筒部の外周に設けられる金属リング部材とからなる取付管口用の補修材を用いて、鞍型サドル部の上面に接着剤を塗布した該補修材を、既設本管内を移動させて、サドル部を既設本管の内周面に貼り付けて、その後、合成樹脂製の更生管を、地上側から取付管に送り込んで、補修材の円筒部に挿入して、更生管内を加熱又は加圧して径方向に拡げて、更生管のうち既設本管内へ突出した部分を切断する更生方法である。
また、本発明に係る取付管の更生方法は、地上側から既設本管へと接続された取付管の更生方法であって、孔部が形成された鞍型サドル部と該孔部から突出状として該サドル部と同一の合成樹脂材料により一体的に形成された円筒部とを有するサドル本体と、該サドル本体の該円筒部の外周に設けられる金属リング部材と、該円筒部の内周面に設けられる環状の止水部材と、から成る補修材を用いて、上記鞍型サドル部の上面に接着剤を塗布した補修材を、既設本管内を移動させて、サドル部を既設本管の内周面に貼り付けて、その後、合成樹脂製の更生管を、地上側から取付管に送り込んで、補修材の円筒部に挿入して、更生管内を加熱又は加圧して径方向に拡げて、更生管のうち既設本管内へ突出した部分を切断する更生方法である。
また、本発明に係る取付管の更生方法は、地上側から既設本管へと接続された取付管の更生方法であって、孔部が形成された鞍型サドル部と該サドル部の孔部の内面に設けられた環状の止水部材とを有する補修材を用いて、該鞍型サドル部は、その外周縁部から孔部の方向へ肉厚寸法が増すように、形成され、上記鞍型サドル部の上面に接着剤を塗布した補修材を、既設本管内を移動させて、サドル部を既設本管の内周面に貼り付けて、その後、合成樹脂製の更生管を、地上側から取付管に送り込んで、補修材の孔部に挿入して、更生管内を加熱又は加圧して径方向に拡げて、更生管のうち既設本管内へ突出した部分を切断する更生方法である。
また、加熱により硬化が促進する接着剤を用い、上記サドル部を既設本管の内周面に押し付ける貼付機を用い、該貼付機にヒーターを設け、貼付機に上記補修材を載置して、既設本管内を移動させて、既設本管の内周面に補修材を押し付け、ヒーターによりサドル部を加熱し、サドル部の上面に塗布した上記接着剤の硬化を促進させ接着する。
また、上記止水部材は、膨張倍率が2倍以上5倍以下の水膨張ゴムから成る。
上記円筒部と上記金属リング部材は、取付管の軸心方向から見て円形であり、既設本管の軸心方向から見て取付管側に凸状となる円弧形状であり、既設本管及び取付管の両軸心方向に直交する方向から見て取付管側に凹状となる円弧形状である。
なお、「円形」とは、真円だけでなく、楕円や扁平円も含むものとする。
本発明の取付管の更生方法によれば、サドル部を接着剤によって既設本管の内周面に接着し、加熱により接着剤の接着強度を高めることで、サドル部を既設本管の内周面に強固に接着できて、取付管内に送り込まれた更生管が引っ掛かっても既設本管から外れることがなく、強固な構造となる。そして、接着箇所において充分な強度で止水できる。
また、外嵌された金属リング部材によって円筒部が外径方向へ変形するのが規制される(変形が防がれる)ので、拡径する更生管と円筒部とにより、止水部材を強く押圧するので強固に止水できて、既設本管内と取付管口の間が2箇所において確実に止水されるので、既設本管及び更生管内から、取付管口への漏水を確実に防ぐことができる。
また、円筒部に金属リング部材が外嵌されているので、更生管を取付管内に引き込む際に更生管の先端が円筒部に引っ掛かることによる円筒部の破損やめくれの発生を防ぐことができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1〜図5は本発明に係る取付管の更生方法の実施の一形態を示し、(下水)既設本管1に形成された取付管口2に接続される取付管3の内面4を(合成樹脂性、特には、熱可塑性樹脂製の)更生管5によってライニングして、本管1と取付管3との接続部(取付管口2)を水密的に補修するものである。
図1,図2は、既設本管1に取付・施工される前の止水構造を示し、8は、既設本管1の取付管口2廻りの内周面7に貼着される鞍型サドル部であり、更正管5が挿入されるための孔部6が貫設されている。サドル部8は硬質樹脂から成り、均一の肉厚(略1mm程度)を有するように形成されている。また、更生管5は、曲がり部のある取付管3内に引き込み易くするためのものであり、引き込み時には柔軟性をもち、また、小口径であるものがよい。更生管5の一例として、塩化ビニル樹脂に熱可塑性エラストマー等を配合した熱可塑性樹脂からなり、取付管3内に送り込まれる際には横断面Ω状などに折り畳まれた状態で、所定温度(例えば80℃前後)に加熱されると円筒状態に形状回復する形状記憶性能を有するものがある。
また、9は、サドル部8の孔部6廻りに付設されて取付管3の内部13に挿入される円筒部である。この円筒部9は、サドル部8の孔部6廻りにおいて既設本管1に貼着するための外鍔部17と外鍔部17の内周縁から一体状として上方へ折曲形成され上下に伸縮自在な蛇腹形状を有する伸縮部(蛇腹部)15とから断面L字状に形成され、伸縮部15の外周縁(上端縁)19は、短円筒状に形成されている。円筒部9は、弾性力及び柔軟性を有するゴム等の材料から形成される。円筒部9の外鍔部17とサドル部8の上面18とは、接着剤や、両面テープ等により貼着される。
そして、円筒部9の外周縁19には、接着剤や両面テープ等によって、短円筒状の金属リング部材10が外嵌状に(隙間無く)装着されている。金属リング部材10は、剛性を有し伸び縮みしない材料を環状に形成して防食処理等を施したものであり、取付管3の内部に隙間をもって挿入できる大きさに形成される。なお、金属リング部材10は、切れ目があるものであってもよいが、更生管が拡径して内側から外径方向の力を受けても変形しないような剛性を有するものが好ましい(以下、他の実施の形態においても同じ)。
また、サドル部8の上面18から円筒部9の外鍔部17の上面にかけて、既設本管1の内周面7に貼着するための接着剤12が付設(塗布)されている(図1では図示省略)。接着剤12の塗布範囲は、既設本管1の内周面7と取付管3の内面(端面)に対応(接着)可能となる範囲であり、ドーナツ状や矩形状等のように切れ目なく塗布されている。
接着剤12は、本剤であるエポキシ樹脂と硬化剤であるジシアンジアミド、無酸化物などが混合された二液常温硬化型エポキシ接着剤が好ましい。この接着剤12は、溶解度パラメーター(極性)が水に近い性質を有し、潤湿面になじみ易いものである。なお、溶解度パラメーターとは、単位体積当たりの分子を引き離すときに必要な仕事、即ち、凝集エネルギー密度である。
上記のような接着剤12を用いることにより、既設本管1の内周面7が潤湿面であっても、サドル部8を充分な接着強度で接着させることができる。
また、接着剤12が二液常温硬化型である場合、本剤と硬化剤を混合すると常温でも硬化が開始するが、加熱することにより反応が促進されて、硬化時間が早くなる。
例えば、加熱温度80℃の温度条件にて約15分で硬化完了する性質のものを用いるとよい。
下水管路(既設本管1)の外部において接着剤12をサドル部8と円筒部9に塗布した後、下水管路を通って取付管口2に到着して位置合わせし、後述の貼付機により既設本管1へ押し付ける作業を終えるまでの数分〜数十分の間には、接着剤12は常温に保たれておりほとんど未硬化の状態である。そして、サドル部8を既設本管1の内周面7に押し当てた状態で加熱することにより、接着剤の反応が促進されて短時間で充分な硬化が行われ、接着作業が完了する。
なお、「サドル部8の上面18に塗布する」とは、上述のように、接着剤12を環状または矩形状に切れ目なく塗布することだけでなく、既設本管1の内周面7に密に貼り付けることができる範囲で切れ目がある場合も含むものとする。また、接着剤12を散点状に数箇所塗布し、その上にシート状ゴムを貼り付ける場合も含むものとする(以下、他の実施の形態においても同じ)。
図4,図5は、円筒部9の内部に挿入された更生管5が拡径した状態を示す。ここで、図6〜図8において取付手順を説明すると、サドル部8を、後述の移動体24に搭載したパッカー部材20により、既設本管1の内周面7に押し当てて取付け(図6参照)、引き込み機25により更生管5を円筒部9の内部に引き込んで(図7参照)、更生管内を図示省略の蒸気発生加熱機で加熱又は/及び加圧して拡径させる(図8参照)。その後、更生管5内にエアを供給して冷却する。円筒部9はゴム製で柔軟な材質なので、更生管5を引き込む際にも、円筒部9が追従し易く、引き込み作業がスムーズになる。しかも、応力集中が起こらないので、破損しにくく、耐久性が大きい。そして、更生管5が拡径して、金属リング部材10で円筒部9の外周縁19を押圧して止水する。
よって、取付管3内に入った水等が、更生管5と、円筒部9及びサドル部8の間(図5の二点鎖線14で囲んだ部位)に侵入するのが防がれて、長期にわたって止水することができる。また、更生管5が外径方向へ拡径する力が金属リング部材10によって規制されるので、取付管3へ直に押圧力が加わらず、脆い取付管3であっても、破損等を防止できる。また、サドル部8及び円筒部9の外鍔部17は、二液常温硬化型エポキシ接着剤12によって既設本管1の内周面7に貼着される。後述のように貼付機に設けられたヒーターからの加熱により接着剤12の硬化が促進されるので、取り付け作業が迅速になる。図8において、更生管5が冷却し終えたら、既設本管1内で、切断機26にて更生管5の既設本管1内への突出部分を切断すれば、作業完了である。
図6、図24において、貼付機の構成について説明する。貼付機は、例えば、空気圧で拡縮自在に膨張可能な材質、例えば、半透明のシリコンゴムからなる透光性のパッカー部材20を有する。パッカー部材20は、既設本管1の内部に移動自在に設けられる移動体24に搭載されて移動可能とされたり、牽引具によって移動可能となる。そして、パッカーフレームの内部が気密化されており、パッカーフレームの側方から空気を注入して加圧すると、パッカー部材20が風船のように膨張するようになっている。
ヒーター21は、例えばラバーシートに電熱線を付設して成るもの(ラバーヒーター)であり、パッカー部材20上に載置される。そして、補修材のサドル部は、このラバーヒーターの上に載置される。サドル部は、空気層などを介さずにラバーヒーターから直に加熱されるので、温度制御が容易となる。
あるいは、別のヒーター21として、パッカー部材20の内部に赤外線ヒーターを内蔵させて構成したり、あるいは、パッカー部材20の内部に熱風を送り込むことで加熱するように構成してもよい(図示省略)。
また、パッカー部材20上に載置されたサドル部8は、既設本管1の内周面7に押し当てられた直後には図3のように元の形状であるが、ヒーターで加熱することで軟化でき、パッカー部材20が膨張することによって、サドル部8を既設本管1の内周面7の形状に合わせて変形させることができるので、サドル部8が既設本管1の内周面7に密着する(図4参照)。また、ヒーター21の加熱によって、接着剤12が加温されて硬化が促進されるので、サドル部8を既設本管1に迅速に貼着することができる。
上述のように、更生管5が拡径しながら円筒部9の外周縁19を金属リング部材10に押圧して大きな止水効果が発揮されることを、以下の実験において説明する。
図4,図5の止水構造において、既設本管1内に0.05MPaの内水圧を3分掛けたところ、円筒部9の外周縁19と、リング部材10の間から漏水がなく、圧力計も圧力変動しないことが確認された。また、円筒部9の外周縁19と、リング部材10の当接部に0.05MPaの外水圧を3分掛けたところ、既設本管1内への漏水、及び、既設本管1内へ空気が漏れ入るという圧力変動は無いことが確認された。このように、本発明の止水構造は、十分な止水性能を発揮することができるものである。また、図1〜図5の実施例においては、円筒部9がゴム製で柔軟な材質から成るので、取付管3がオフセット管路(図9に示したように、取付管3の軸心が既設本管1の軸心に対し一致しないように接続する構造を「オフセット管路」と呼ぶ。以下、同様)であっても柔軟に変形して対応できる。しかも、更生管5の引き込み作業(図7参照)の際に、追従し易く、応力集中が起きないので、破損を防止できる。そして、0.1MPaの水圧に対しても破損しない。
なお、図示省略するが、上述のような実施形態に限定されず、例えば、金属リング部材10を円筒部9の外周縁19に外嵌させる代わりに、外周縁19にリング部材を埋設するのもよい。この場合、円筒部9の外周縁19のうち、リング部材10より内径側の部分が、金属リング部材10と更生管5とで挟持されて止水される。また、円筒部9を、ゴム以外でも、熱可塑性エラストマー等としてもよい。
更生管5が、上述したような形状記憶性能を有するような塩化ビニル樹脂である場合について、更生管5が加熱により復元する仕組みを説明する。
更生管5を成す塩化ビニル樹脂は、ガラス移転温度(Tg)と呼ばれる温度を中心とする温度領域でガラス状からゴム状に変化するが、塩化ビニル樹脂のように鎖状高分子材料はTg以上の温度領域では、原子が長く繋がれた鎖状の連結分子が熱運動をするためゴム状態にあり、比較的容易に変形し、Tg以下の温度では、鎖状の連結分子の熱運動は凍結されており、硬く脆いガラス状態となる。
Tgよりやや高い温度領域では、上記2つの性質を備えた状態であり、材料に変形を加えた場合、非結晶が配向する現象が起こるが、この温度領域で、円筒形状の塩化ビニル樹脂を断面視で折り畳み状に変形させる。そして、この状態で冷却固化させると分子は配向されたままその形状が保持される。更生管5はこの状態で取付管3に送り込まれる。
そして、この非晶部の配向は、分子が熱運動できる温度領域まで再び加熱することにより解かれ、変形前の元の形状に復元しようとする。即ち、取付管3とサドル部に挿入後の加熱により、更生管5が円形に復元する。
次に、図10,図11は本発明に係る取付管の更生方法の別の実施の形態を示す。この更生方法も、図1〜図5の構造と同様に、(下水)既設本管1に形成された取付管口2に接続される取付管3の内面4を熱可塑性樹脂製の更生管5によってライニングして、既設本管1と取付管3との接続部(取付管口2)を水密的に補修するものである。図10は、既設本管1に取付・施工される前の補修材を示し、図1〜図5のものとは円筒部9の形状において相違する。具体的には、円筒部9は、サドル部8の孔部6廻りに設けられ既設本管1に貼着するための外鍔部17と、外鍔部17の内周縁から一体状として上方へ折曲形成された短円筒部(首部)23と、から断面L字状に形成される。そして、短円筒部23には、リング部材10が外嵌状に装着されている。短円筒部23の上端縁は略水平面状に形成される。短円筒部23の縦寸法はリング部材10の縦寸法と略同一乃至僅かに大きく形成される。短円筒部23は、図1〜図5の蛇腹部15よりも短く形成されているので、既設本管1の内部から取り付ける際(図6〜図8参照)に取付管3内に容易に挿入でき、また、更生管5を短円筒部23に通し易い。
円筒部9の材質、サドル部8への貼着方法、エポキシ接着剤12、リング部材10については図1〜図5のものと同様である。また、更生管5が内部で拡径することで、リング部材10で短円筒部23を押圧して止水する点も、図1〜図5のものと同様である。
次に、図12〜図17は、本発明に係る取付管の更生方法のさらに別の実施の形態を示し、この更生方法も、図1〜図5で説明したと同様に、地上から(下水)既設本管1に接続された取付管の更生を行うものであり、既設本管1へ接続される取付管3を合成樹脂製(熱可塑性樹脂製)の更生管5によってライニングして補修すると共に、本管1と取付管3との接続部(取付管口2)を水密的に補修するものである。
図12、図13、図16は、既設本管1及び取付管3を更生する前の更生構造を示す。
40は、更生管5が挿入される孔部46が形成された鞍型サドル部48と、孔部46の廻りから突出状としてサドル部48と同一の合成樹脂材料により一体的に形成された円筒部42とを有するサドル本体であり、材料としては熱可塑性樹脂、特には、ポリ塩化ビニル樹脂から形成されるのが好ましい。
円筒部42は、全周にわたり、略同一の高さでサドル部48から突出するように形成され、鞍型サドル部48の上面に沿うように湾曲状に形成されている。換言すると、円筒部42は、取付管3の軸心方向から見て円形であり、既設本管1の軸心方向から見て取付管3側に突状となる円弧形状であり、既設本管1及び取付管3の両軸心方向に直交する方向から見て取付管3側に凹状となる円弧形状である。円筒部42は、上述のような形状なので、取付管3内に取付後、取付管3内に引き込まれる更生管5の先端部が円筒部42に引っ掛かりにくく、破損を防ぐことができる。
円筒部42の突出高さは、5mm〜40mm、さらには、10mm〜30mmに設定されるのがよい。5mm未満であると、円筒部42が取付管3内に入り込む長さが短過ぎるために漏水が起こる可能性があるからであり、40mmより大きいと、取付管3内に送り込んだ更生管5の先端部が引っ掛かり易くなって作業性が悪い。円筒部42の突出高さを、既設本管1の肉厚寸法と近似させるもよい。
また、円筒部42の外周には、接着剤、両面テープ、又は、熱融着等によって、湾曲短円筒状の金属リング部材41が隙間無く外嵌状に装着されている。金属リング部材41は、切れ目がなく伸び縮みしないものであり、防食処理されるのが好ましい。金属リング部材41は、円筒部42に沿うような湾曲形状を有し、取付管3の軸心方向から見て円形であり、既設本管1の軸心方向から見て取付管3側に突状となる円弧形状であり、既設本管1及び取付管3の両軸心方向に直交する方向から見て取付管3側に凹状となる円弧形状である。
金属リング部材41は、サドル本体40を取付管3にスムーズに差し込み可能となるように、取付管3の内面4との間に5〜10mm程度の隙間を有する大きさに形成される。
金属リング部材41が円筒部42に装着されていることにより、取付管3内に送り込まれる更生管5の先端部が円筒部42に引っ掛かっても、円筒部42が金属リング部材41によって補強されているので破損を防止でき、さらに、後述するが、更生管5が拡径することで、止水部材43を介して円筒部42に外径方向の力が掛かるが、円筒部42の外周を金属リング部材41によって外周から固定されているので、円筒部42が拡がったり破損することがなく、更生管5と円筒部42とによって止水部材43を強固に押圧して止水できる。
また、円筒部42の内周面47には、接着剤、両面テープ等によって、止水部材43が環状に切れ目なく設けられている。止水部材43は、シリコンゴム、ブチルゴム、接着剤、水膨張ゴムなどがあるが、止水性の観点から、水膨張ゴムを用いるのが好ましい。
水膨張ゴムは、帯板状に形成して環状に巻き回して円筒部42に沿うように貼り付けられる。
水膨張ゴムは、水を吸収して体積膨張するものであり、天然ゴム、合成ゴム、ウレタン樹脂等のゴム系基本材料と、イオン系吸水性材料(ポリアクリル酸塩の誘導体に代表される高吸水性樹脂)、非イオン系吸水性材料(ポリウレタン樹脂、ポリエチレンオキサイド誘導体等)等の吸水性材料とを複合化したものである。水膨張倍率は、膨張倍率が2倍以上5倍以下のものがよい。5倍より大きいと、過剰な高膨張によるゴム物性の劣化が生じて耐久性が悪くなり、しかも、施工後に既設管3内の水を吸収して既設本管1側に大きく突出してしまい既設本管1の流水を妨げてしまう。また、2倍より小さいと、水膨張が小さく、止水部材43と更生管5との間の止水効果が小さい。
なお、止水部材43は、押圧される前の状態で、その内周面に、1筋あるいは2筋以上の環状の膨出部が形成されてもよく(図16参照)、これにより、拡径した更生管5の外周面との密着性を大きくすることが可能となる。
次に、取付方法について説明する。
先ず、既設本管1の外部で、鞍型サドル部48の上面49に、既設本管1の内周面7に張着するための接着剤12を(ドーナツ状又は矩形状)に付設(塗布)する(図12は接着剤12の図示を省略)。接着剤12は図1〜5の実施の形態で説明したものと同じである。
そして、補修材45を移動体24上のパッカー部材20に載置して、既設本管1内に(既設本管1が接続された人孔などから)入れて、取付管口2まで移動させる(図13、図16参照)。
そして、パッカー部材20を空気圧によって膨張させて、円筒部42を取付管3内に挿入し、サドル部48を既設本管1の内周面7に押し当てる。二液常温硬化型の接着剤12はほとんど硬化していない。
なお、地上側から取付管3内をカメラ又は目視で監視しながらであれば、補修材45の円筒部42を取付管口2に位置合わせし易く、作業がスムーズになる。
そして、パッカー部材20上のヒーターでサドル部48を加熱すると、塩化ビニル樹脂製のサドル部48が軟化し、さらに、パッカー部材20の膨張をさせることによって、サドル部48が内周面7の(凸凹等の)形状に合わせて変形して密着する。
しかも、ヒーターからの加熱が、サドル部48を介して熱硬化性の接着剤12に伝わり、接着反応が促進されて、サドル部48を短時間(数分〜数十分)で既設本管1の内周面7に貼り付けることができ、未接着部分も発生しないため、充分な接着強度を得られる。
加熱温度は、60℃〜120℃に設定されるのが好ましい。60℃未満であると、硬化性の接着剤12を充分に硬化促進できず、接着作業に時間が掛かり、しかも、未接着部分が発生する虞がある。また、120℃より大きいと、サドル部48が過剰に軟化して波打つ等の仕上がりになってしまい、既設本管1の内周面7との間に隙間が発生して水漏れの原因となる。
また、接着剤12は、図1〜図5で説明したように、溶解度パラメーター(極性)が水に近い性質を有する性質のものを用いることにより、既設本管1の内周面7が潤湿面であっても非常になじみ易くなり、接着強度を低下させずに接着できる。
次いで、引き込み機25(図7参照)によって、図14のように、形状記憶性の塩化ビニル樹脂製の更生管8を地上側から取付管3内に送り込む。円筒部42はサドル部48と一体的に合成樹脂から作成されているので、更生管5が取付管3の軸心に対して傾斜して引き込まれて更生管5の先端が円筒部42に引っ掛かっても(図示省略)、円筒部42の破損やめくれが防がれる。
さらに、円筒部42は、リング部材41が外嵌されて補強されているので、一層強化されて破損やめくれを防止できる。
なお、取付管3内に送り込む際に更生管5の先端に取り付ける治具を半球形とすると、円筒部42に引っ掛かっても円筒部42の破損やめくれが生じにくい。さらに、更生管の先端に潤滑剤を塗布すれば、円筒部42に付設した止水部材43と更生管5の摩擦が小さくなり、止水部材43のめくれを防止できる。
次いで、図15、図17に示したように、円筒部42内に挿入した更生管5内を加熱(又は加圧)すると、更生管5が円筒形状に復元することで拡径し、更生管5が、止水部材43を円筒部42へと押圧する。
円筒部42は、更生管5から外径方向へ拡径力を受け、さらには、更生管5内に供給された熱が伝えられて軟化する虞もあるが、円筒部42は、金属リング部材41によって包囲状に補強されており外径方向への拡がりが規制されるので、更生管5と円筒部42とによって止水部材43を充分に押圧して水密の効果を発揮する。
また、円筒部42が取付管3に直接押圧して止水する構造ではなく取付管3が加圧されないので、取付管3が脆い構造であっても破損することはない。
上述の一連の作業により、図17に示したように、取付管口2は、囲い部A(サドル部48の上面49と既設本管1の内周面7とが接着剤により全周に亘って密着して止水できる)と、囲い部B(更生管5と円筒部42との間が止水部材43を押圧することで全周に亘って止水できる)とにおける2つの強固な止水箇所ができ、非常に優れた止水構造となり、取付管口2への漏水を確実に防ぎ得る。
更生管5が充分に拡径したら、更生管5内にエアを供給して冷却して硬化させる。そして、既設本管1内を切断機26を移動させて、更生管5のうち既設本管1内への突出部分を切断すれば、作業完了である(図8参照)。
また、図15、図17において、止水部材43が水膨張ゴムから成り、既設本管1を流れる水を吸水して膨張するため、更生管5と円筒部42との間で密着性が高まり、止水の機能が大きくなる。
次に、図18〜図23は本発明に係る取付管の更生方法の他の実施の形態を示し、この更生方法も、図1〜図5の構造と同様に、既設本管1に形成された取付管口2に接続される取付管3の内面4を熱可塑性樹脂製の更生管5によってライニングして、取付管口2を水密的に補修するものである。
図18,図19は、既設本管1に取付・施工される前の更生構造を示し、鞍型サドル部8は、更正管5が挿入されるための孔部6を有し、硬質樹脂から成る。
サドル部8は、外周縁部30から孔部6にかけて肉厚寸法が増すように、形成されている。換言すれば、サドル部8は、孔部6の内面16近傍において肉厚寸法が最大値となるように形成されている(内面16において肉厚寸法が最大とならなくてもよい。)。なお、内面16とは、サドル部8に孔部6が貫設されて形成された壁面である。具体的には、サドル部8は、外周縁部30の厚さ寸法T30が0.5mm〜2.0mmに形成され、内面16の厚さ寸法T16が3mm〜10mmに形成される。外周縁部30の厚さ寸法T30の下限についてより好ましくは0.8mm以上で、上限についてより好ましくは1.2mm以下である。この厚さ寸法にすることで、既設本管1の形状に追随し易くなる(形状に合わせて変形し易くなる)。また、内面16の厚さ寸法T16の下限についてより好ましくは4mm以上であり、上限についてより好ましくは6mm以下である。例えば、厚さ寸法T30は1mmで、T16は5mmが好ましい。サドル部8は、既設本管1に取り付けられる前の状態において、外周縁部30から内面16にかけてテーパ状に厚さが増すような形状を有する。また、このように形成することで、膨張する更生管5から受ける外方への力に対抗でき、拡径することがない。
そして、サドル部8は、孔部6の内面16から上面18にかけて断面L字状に沿うように、弾力性を有する薄い止水部材11が環状に付設されている。止水部材11がサドル部8の上面18に貼着される範囲は、上面18のうちの内周縁から所定幅の範囲である。止水部材11は、シリコンゴム、ブチルゴム、接着剤などもよいが、1mm〜5mm程度の厚さを有する薄円盤状の弾性力を有するゴム等の材料が最適であり、止水部材11は、サドル部8の上面18に、接着剤や両面テープ等で貼着されている。なお、止水部材11の内面16の内径寸法は、取付管3の内径寸法よりも大きく形成されている。あるいは、止水部材11は水膨張ゴムから成るのもよい。
また、サドル部8の上面18の外周縁部30の近傍から止水部材11の上面にかけて、既設本管1の内周面7に貼着するためのエポキシ接着剤12が付設されている(図18では図示省略)。この接着剤12は、図1〜図5において説明したものと同様の材料から成る。
そして、図21,図22は、止水部材11の内部に挿入された更生管5が膨張した状態を示す。サドル部8を既設本管1の内周面7に貼着してから、更生管5を拡径させるまでの手順は、図6〜図8において説明した通りである。そして、拡径した更生管5とサドル部8の内面16とにより、止水部材11(の内面16への対応部)が圧縮される。上述のように、サドル部8は、内面16において肉厚寸法が最大値となるので、止水部材11は十分な幅寸法をもって圧縮される。
そして、サドル部8の内面16と更生管5とが止水部材11を強く押圧する。
このように、取付管口2は、サドル部8の上面18と既設本管1の内周面7とが全周(あるいは、切れ目をもって)に亘って接着剤12により止水され、かつ、更生管5と孔部6との間が止水部材11によって全周に亘って止水されて、2つの強固な止水箇所ができるので、非常に優れた止水構造となり、取付管口2への漏水を確実に防ぎ得る。
更生管5のうち既設本管1内への突出部分を切断すれば、作業完了である。
また、図9に示したオフセット管路であっても、止水部材11は、取付管3内に突出しない(首部(スリーブ)が無い)ので、上記特許文献1のように位置合わせしながら取付管内へ挿入する必要がなく、既設本管1の内周面7へサドル部8をスムーズに取り付けることができる。また、特許文献1においては、スリーブの内径が有効な大きさとなるため、取付管の径よりも小さくなってしまうが、図18〜図23の実施例では、サドル部8の孔部6の内径を最大限に(取付管3の内径と同じ大きさに)大きく形成できる。そして、更生管5の引き込み時に柔軟に対応でき作業性がよい。さらに、取付管3から目視又はカメラで監視しながら移動体24を既設本管1内で移動させることで、補修材を取付管口2に位置を合わせ易い。
また、図19,図20において、パッカー部材20によりサドル部8を既設本管1に貼着する場合についても、図2,図3で上述した場合と同様であり、サドル部8がヒーター21からの加熱により変形して、既設本管1の内周面7に密着状に貼着される。
なお、サドル部8の形状は、上述のような断面テーパ状に限定されず、内面16において肉厚寸法が最大値となるものであれば、図23に示したように様々なパターンがある。図23(A)においては、下面31が平坦面状に形成され、かつ、上面18が、外周縁部30側から孔部6側にかけて外周側平坦面部と、肉厚を大きくする周状段差部と、内周側平坦面部とを連続形成したものである。また、図23(B)においては、下面31が平坦面状で、かつ、上面18が、外周縁部30から緩やかに上傾状に形成されると共に孔部6側が平坦面状に形成されている。また、図23(C)においては、上面18が平坦面状で、かつ、下面31が外周縁部30から内面16にかけて緩やかに下方へ湾曲形成されている。また、図23(D)においては、上面18が平坦面状に形成され、かつ、下面31が、外周縁部30側から孔部6側にかけて外周側平坦面部と、肉厚を大きくするような周状段差部と、内周側平坦面部とを連続形成したものである。
以上のように、本発明に係る取付管の更生方法は、地上側から既設本管1へと接続された取付管3の更生方法であって、孔部6が形成された鞍型サドル部8とサドル部8の孔部6廻りに付設された弾性円筒部9と円筒部9の外周に設けられる金属リング部材10とからなる取付管口補修材を用いて、鞍型サドル部8の上面に接着剤12を塗布した補修材を、既設本管1内を移動させて、円筒部9が取付管口2に入るように、サドル部8を既設本管1の内周面7に貼り付けて、その後、合成樹脂製の更生管5を、地上側から取付管3に送り込んで、補修材の円筒部9に挿入して、更生管5内を加熱又は加圧して径方向に拡げて、更生管5のうち既設本管1内へ突出した部分を切断するので、更生管5が拡径する際に、更生管5と金属リング部材10とが円筒部9を押圧して強く密着して止水する。よって、既設本管1内を流れる水が更生管5と円筒部9との間から取付管口2側に漏れる虞がなく、長期にわたって止水することができる。しかも、更生管5からの外形方向の力が取付管3へ直に伝わるのが防がれるので、取付管3が脆い場合でも、破損などを防ぎうる。
また、本発明に係る取付管の更生方法は、地上側から既設本管1へと接続された取付管3の更生方法であって、孔部46が形成された鞍型サドル部48と孔部46から突出状としてサドル部48と同一の合成樹脂材料により一体的に形成された円筒部42とを有するサドル本体40と、サドル本体40の円筒部42の外周に設けられる金属リング部材41と、円筒部42の内周面47に設けられる環状の止水部材43と、から成る補修材45を用いて、鞍型サドル部48の上面49に接着剤12を塗布した補修材45を、既設本管1内を移動させて、円筒部42が取付管口2に入るように、サドル部48を既設本管1の内周面47に貼り付けて、その後、合成樹脂製の更生管5を、地上側から取付管3に送り込んで、補修材45の円筒部42に挿入して、更生管5内を加熱又は加圧して径方向に拡げて、更生管5のうち既設本管1内へ突出した部分を切断するので、更生管5が拡径する際に、更生管5と円筒部42とが止水部材43を押圧して強く密着して止水する。よって、既設本管1内を流れる水が更生管5と円筒部42との間から取付管口2側に漏れる虞がなく、長期にわたって止水することができる。しかも、更生管5からの外形方向の力が取付管3へ直に伝わるのが防がれるので、取付管3が脆い場合でも、破損などを防ぎうる。
また、サドル部48と円筒部42とが同一材料から一体的に形成されており、しかも、円東部42の外周が金属リング部材41で補強されているので、更生管5を引き込む際に円筒部42に引っ掛かっても、破損やめくれを防止できる。
また、本発明に係る取付管3の更生方法は、地上側から既設本管1へと接続された取付管3の更生方法であって、孔部6が形成された鞍型サドル部8とサドル部8の孔部6の内面16に設けられた環状の止水部材11とを有する補修材を用いて、鞍型サドル部8は、その外周縁部30から孔部6の方向へ肉厚寸法が増すように、形成され、鞍型サドル部8の上面に接着剤12を塗布した補修材を、既設本管1内を移動させて、サドル部8を、その孔部6が取付管口2に対応するように、既設本管1の内周面7に貼り付けて、その後、合成樹脂製の更生管5を、地上側から取付管3に送り込んで、補修材の孔部6に挿入して、更生管5内を加熱又は加圧して径方向に拡げて、更生管5のうち既設本管1内へ突出した部分を切断するので、拡径した更生管5と、リング部材10とが、止水部材11を挟持するため、サドル部8と止水部材11、止水部材11と更生管5のそれぞれが、強く密着する。よって、取付管3内に入った水等が、更生管5と、止水部材11及びサドル部8の間に侵入するのが防がれる。
加熱により硬化が促進する接着剤12を用い、サドル部8(48)を既設本管1の内周面7に押し付ける貼付機を用い、貼付機にヒーター21を設け、貼付機に補修材を載置して、既設本管1内を移動させて、既設本管1の内周面7に補修材を押し付け、ヒーターによりサドル部8(48)を加熱し、サドル部8(48)の上面に塗布した接着剤12の硬化を促進させ接着するので、接着剤12を塗布したサドル部8(48)を既設本管1の内周面7に押し付けた後で、迅速に硬化を促進できて、取り付け作業が迅速になり、しかも、未硬化の部分ができにくく、充分な接着強度の貼り付けを行うことができる。
止水部材11は、膨張倍率が2倍以上5倍以下の水膨張ゴムから成るので、施工後に、既設本管1内の水を吸収して体積膨張して、更生管5と円筒部48との間を充分に止水できる。また、施工後に既設管3内の水を吸収して既設本管1側に大きく突出しないので、既設本管1の流水を妨げることがない。
円筒部9(42)と金属リング部材10(41)は、取付管3の軸心方向から見て円形であり、既設本管1の軸心方向から見て取付管3側に凸状となる円弧形状であり、既設本管1及び取付管3の両軸心方向に直交する方向から見て取付管3側に凹状となる円弧形状であるので、円筒部9(42)と金属リング部材10(41)とがサドル部48の上面の湾曲形状に沿う形状になり、更生管5を引き込む際に、更生管5の先端部が円筒部42に引っ掛かりにくくなり、破損やめくれるのを防止でき、止水を確実に保持できる。
本発明に係る取付管の更生方法の実施の一形態を示す斜視図である。 サドル部を既設本管に取り付ける前の状態を示す説明用断面図である。 サドル部を既設本管に接近させた状態を示す説明用断面図である。 サドル部を既設本管に密着させた状態を示す説明用断面図である。 要部拡大断面図である。 取付手順を示す説明用断面図である。 取付手順を示す説明用断面図である。 取付手順を示す説明用断面図である。 説明用断面図である。 本発明に係る取付管の更生方法の他の実施の形態を示す斜視図である。 サドル部を既設本管に密着させた状態を示す説明用断面図である。 本発明に係る取付管の更生方法の別の実施の形態を示し、(a)は斜視図で、(b)は正面図で、(c)は側面図である。 サドル部を既設本管に取り付ける前の状態を示す説明用断面図である。 サドル部を既設本管に密着させた状態を示す説明用断面図である。 取付管内に更生管を挿入して拡径させた状態を示す説明用断面図である。 図13の説明用拡大断面図である。 図15の説明用拡大断面図である。 本発明に係る取付管の更生方法の他の実施の形態を示す斜視図である。 サドル部を既設本管に取り付ける前の状態を示す説明用断面図である。 サドル部を既設本管に密着させた状態を示す説明用断面図である。 更生管が膨張して止水部材を押圧する状態を示す説明用断面図である。 要部拡大断面図である。 サドル部の他の例を示す簡略断面図である。 移動体とパッカー部材を有する貼付機を示し、(a)は平面図で、(b)は正面図で、(c)は側面図である。
符号の説明
1 既設本管
2 取付管口
3 取付管
4 内面
5 更生管
6 孔部
7 内周面
8 サドル部
9 円筒部
10 金属リング部材
11 止水部材
12 エポキシ接着剤
13 内部
16 内面
18 上面
19 外周縁
20 パッカー部材(貼付機)
21 ヒーター
24 移動体
40 サドル本体
41 金属リング部材
42 円筒部
43 止水部材
45 補修材
46 孔部
47 内周面
48 サドル部
49 上面

Claims (6)

  1. 地上側から既設本管へと接続された取付管の更生方法であって、
    孔部が形成された鞍型サドル部と該サドル部の孔部廻りに付設された弾性円筒部と該円筒部の外周に設けられる金属リング部材とからなる取付管口用の補修材を用いて、鞍型サドル部の上面に接着剤を塗布した該補修材を、既設本管内を移動させて、円筒部が取付管口に入るように、サドル部を既設本管の内周面に貼り付けて、
    その後、合成樹脂製の更生管を、地上側から取付管に送り込んで、補修材の円筒部に挿入して、更生管内を加熱又は加圧して径方向に拡げて、更生管のうち既設本管内へ突出した部分を切断することを特徴とする取付管の更生方法。
  2. 地上側から既設本管へと接続された取付管の更生方法であって、
    孔部が形成された鞍型サドル部と該孔部から突出状として該サドル部と同一の合成樹脂材料により一体的に形成された円筒部とを有するサドル本体と、該サドル本体の該円筒部の外周に設けられる金属リング部材と、該円筒部の内周面に設けられる環状の止水部材と、から成る補修材を用いて、
    上記鞍型サドル部の上面に接着剤を塗布した補修材を、既設本管内を移動させて、円筒部が取付管口に入るように、サドル部を既設本管の内周面に貼り付けて、
    その後、合成樹脂製の更生管を、地上側から取付管に送り込んで、補修材の円筒部に挿入して、更生管内を加熱又は加圧して径方向に拡げて、更生管のうち既設本管内へ突出した部分を切断することを特徴とする取付管の更生方法。
  3. 地上側から既設本管へと接続された取付管の更生方法であって、
    孔部が形成された鞍型サドル部と該サドル部の孔部の内面に設けられた環状の止水部材とを有する補修材を用いて、
    該鞍型サドル部は、その外周縁部から孔部の方向へ肉厚寸法が増すように、形成され、
    上記鞍型サドル部の上面に接着剤を塗布した補修材を、既設本管内を移動させて、サドル部を、その孔部が取付管口に対応するように、既設本管の内周面に貼り付けて、
    その後、合成樹脂製の更生管を、地上側から取付管に送り込んで、補修材の孔部に挿入して、更生管内を加熱又は加圧して径方向に拡げて、更生管のうち既設本管内へ突出した部分を切断することを特徴とする取付管の更生方法。
  4. 加熱により硬化が促進する接着剤を用い、
    上記サドル部を既設本管の内周面に押し付ける貼付機を用い、該貼付機にヒーターを設け、
    貼付機に上記補修材を載置して、既設本管内を移動させて、既設本管の内周面に補修材を押し付け、
    ヒーターによりサドル部を加熱し、サドル部の上面に塗布した上記接着剤の硬化を促進させ接着する請求項1〜3記載の取付管の更生方法。
  5. 上記止水部材は、膨張倍率が2倍以上5倍以下の水膨張ゴムから成る請求項2又は3記載の取付管の更生方法。
  6. 上記円筒部と上記金属リング部材は、取付管の軸心方向から見て円形であり、既設本管の軸心方向から見て取付管側に凸状となる円弧形状であり、既設本管及び取付管の両軸心方向に直交する方向から見て取付管側に凹状となる円弧形状である請求項1、2、4又は5記載の取付管の更生方法。
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