JP2002052612A - 枝管取付部のライニング方法 - Google Patents
枝管取付部のライニング方法Info
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- JP2002052612A JP2002052612A JP2000241314A JP2000241314A JP2002052612A JP 2002052612 A JP2002052612 A JP 2002052612A JP 2000241314 A JP2000241314 A JP 2000241314A JP 2000241314 A JP2000241314 A JP 2000241314A JP 2002052612 A JP2002052612 A JP 2002052612A
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- pipe
- synthetic resin
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- thermoplastic synthetic
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】 老朽化した小口径の既設下水管本管の内面を
熱可塑性合成樹脂管でライニング補修する。 【解決手段】 主管1と枝管2との接続口から枝管内に
一定距離をおいて栓5が固定され、主管本体の内壁面に
熱可塑性合成樹脂管3が上記接続口を塞ぐように密着さ
れ、接続口部分の上記熱可塑性合成樹脂管を加熱して軟
化させ、軟化された接続口部分の内側から押し治具4を
用いて合成樹脂管内側から枝管内に向けて管壁を変形し
て押し込み、押し込まれた熱可塑性合成樹脂管の管壁面
先端が枝管内部に固定された栓近傍に到達するまで変形
させた後、該壁面先端部近傍に開口部を設けるか若しく
は予め栓に設けられた貫通孔より、熱可塑性合成樹脂管
と枝管内面との間の間隙に止水材6を加圧充填し、栓を
取り外した後接続口近傍の熱可塑性合成樹脂管を加熱し
て軟化し、押し治具を押し込んで熱可塑性合成樹脂管を
枝管内面に変形させ密着させる。
熱可塑性合成樹脂管でライニング補修する。 【解決手段】 主管1と枝管2との接続口から枝管内に
一定距離をおいて栓5が固定され、主管本体の内壁面に
熱可塑性合成樹脂管3が上記接続口を塞ぐように密着さ
れ、接続口部分の上記熱可塑性合成樹脂管を加熱して軟
化させ、軟化された接続口部分の内側から押し治具4を
用いて合成樹脂管内側から枝管内に向けて管壁を変形し
て押し込み、押し込まれた熱可塑性合成樹脂管の管壁面
先端が枝管内部に固定された栓近傍に到達するまで変形
させた後、該壁面先端部近傍に開口部を設けるか若しく
は予め栓に設けられた貫通孔より、熱可塑性合成樹脂管
と枝管内面との間の間隙に止水材6を加圧充填し、栓を
取り外した後接続口近傍の熱可塑性合成樹脂管を加熱し
て軟化し、押し治具を押し込んで熱可塑性合成樹脂管を
枝管内面に変形させ密着させる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内面に熱可塑性合
成樹脂管が密着された管(以降ライニング管という。)
と枝管とを接続する際、枝管の取付部分のライニングが
完全に行えて漏水が起こらない枝管取付部のライニング
方法に関し、特に、老朽化した小口径の既設下水管本管
の内面を熱可塑性合成樹脂管でライニング補修される場
合の、下水管に接続される取付管の取付箇所からの漏水
を経年的に防止できる更生方法に適したライニング方法
に関する。
成樹脂管が密着された管(以降ライニング管という。)
と枝管とを接続する際、枝管の取付部分のライニングが
完全に行えて漏水が起こらない枝管取付部のライニング
方法に関し、特に、老朽化した小口径の既設下水管本管
の内面を熱可塑性合成樹脂管でライニング補修される場
合の、下水管に接続される取付管の取付箇所からの漏水
を経年的に防止できる更生方法に適したライニング方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、小口径の老朽化した既設下水管等
の更生方法として、既設管内壁にライニングされる熱可
塑性合成樹脂管(以降、ライナー管という)をその内部
に挿入し、接着剤やその他の止水材で下水管と密着接合
してライニングする補修方法があるが、近年、老朽化の
程度が大きい下水管の補修が増加し、又、地震等の天災
に対する抵抗力を増すために、ライナー管としてそれ自
体で管強度が発揮できるものが使用される傾向が強くな
っている。そのために、使用されるライナー管として、
厚肉のものの使用が増加してきている。
の更生方法として、既設管内壁にライニングされる熱可
塑性合成樹脂管(以降、ライナー管という)をその内部
に挿入し、接着剤やその他の止水材で下水管と密着接合
してライニングする補修方法があるが、近年、老朽化の
程度が大きい下水管の補修が増加し、又、地震等の天災
に対する抵抗力を増すために、ライナー管としてそれ自
体で管強度が発揮できるものが使用される傾向が強くな
っている。そのために、使用されるライナー管として、
厚肉のものの使用が増加してきている。
【0003】一方、ライニング方法により補修された下
水管等では、下水管に流入する枝管との接続箇所におい
て枝管接続のための貫通孔が空けられるが、ライナー管
にも貫通孔が空けられるため、その接続箇所に防水セメ
ントやシーリング材等の止水材を用いて止水が図られて
いるが、経年の使用においては、止水材の劣化等で完全
な止水性が確保できず、漏水等の原因となっていた。
水管等では、下水管に流入する枝管との接続箇所におい
て枝管接続のための貫通孔が空けられるが、ライナー管
にも貫通孔が空けられるため、その接続箇所に防水セメ
ントやシーリング材等の止水材を用いて止水が図られて
いるが、経年の使用においては、止水材の劣化等で完全
な止水性が確保できず、漏水等の原因となっていた。
【0004】この問題に対し、接続口においてライナー
管を枝管内壁に沿うように折り返して止水性を向上させ
る事が行われている。ライナー管を折り返す方法として
は、例えば、特開昭57−205640号公報には、ラ
イナー管の枝管接続部を加熱軟化し、内部から加圧する
ことで枝管接続部にあるライナー管を枝管内部に向かっ
てライナー管を極度に膨張させ、先端を破裂させて開孔
し折り返し部となす方法が開示されている。又、特開昭
58−534号公報には、内部から加熱加圧して膨張さ
せたライナー管を冷却後再び加熱して枝管側から減圧吸
引し、枝管接続部にあるライナー管を吸引して破裂させ
て開口し折り返し部となす方法が開示されている。
管を枝管内壁に沿うように折り返して止水性を向上させ
る事が行われている。ライナー管を折り返す方法として
は、例えば、特開昭57−205640号公報には、ラ
イナー管の枝管接続部を加熱軟化し、内部から加圧する
ことで枝管接続部にあるライナー管を枝管内部に向かっ
てライナー管を極度に膨張させ、先端を破裂させて開孔
し折り返し部となす方法が開示されている。又、特開昭
58−534号公報には、内部から加熱加圧して膨張さ
せたライナー管を冷却後再び加熱して枝管側から減圧吸
引し、枝管接続部にあるライナー管を吸引して破裂させ
て開口し折り返し部となす方法が開示されている。
【0005】しかしながらこれらの方法では、既設下水
管やライナー管の状態によっては加圧の程度が一定せ
ず、特に減圧方法はよほど既設管の損傷が少ない場合で
なければ減圧が利かず従って適用できないという問題が
あり、更に、厚肉のライナー管の場合では加圧若しくは
減圧による膨張が困難であり、例えば厚肉のライナー管
を膨張させるために高圧に加圧した場合などでは、加圧
中に万一管が破断した場合などでは圧力が急激に解放さ
れるので危険であり、極めて実用性に乏しいものであっ
た。
管やライナー管の状態によっては加圧の程度が一定せ
ず、特に減圧方法はよほど既設管の損傷が少ない場合で
なければ減圧が利かず従って適用できないという問題が
あり、更に、厚肉のライナー管の場合では加圧若しくは
減圧による膨張が困難であり、例えば厚肉のライナー管
を膨張させるために高圧に加圧した場合などでは、加圧
中に万一管が破断した場合などでは圧力が急激に解放さ
れるので危険であり、極めて実用性に乏しいものであっ
た。
【0006】更に、特開平3−244892号公報に
は、ライナー管を外側から穿孔して軟化するまで加熱し
た後、開口部外側からライナー管内部に膨張部材を挿入
し、膨張部材を膨張させてライナー管の穿孔時の返りに
引っかけた後これを引きつつ枝管管径に相当するライナ
ー管の管壁部を枝管内部に折り曲げて枝管内壁面に沿う
ように変形させる方法が開示されている。
は、ライナー管を外側から穿孔して軟化するまで加熱し
た後、開口部外側からライナー管内部に膨張部材を挿入
し、膨張部材を膨張させてライナー管の穿孔時の返りに
引っかけた後これを引きつつ枝管管径に相当するライナ
ー管の管壁部を枝管内部に折り曲げて枝管内壁面に沿う
ように変形させる方法が開示されている。
【0007】しかしながらこの方法によると、枝管の接
続箇所は、折り返されて枝管内壁に沿うように変形され
たライナー管によって枝管の接続箇所の管内側が被覆さ
れるから、漏水の恐れが少なくなるが、ライナー管は単
に枝管内部側に折り返されるだけであり、折り返された
ライナー管と枝管内壁面との間に微少な隙間が残り、漏
水を完全に防止することはできない上、厚肉のライナー
管の場合では、折り返しが困難であるという問題点があ
った。
続箇所は、折り返されて枝管内壁に沿うように変形され
たライナー管によって枝管の接続箇所の管内側が被覆さ
れるから、漏水の恐れが少なくなるが、ライナー管は単
に枝管内部側に折り返されるだけであり、折り返された
ライナー管と枝管内壁面との間に微少な隙間が残り、漏
水を完全に防止することはできない上、厚肉のライナー
管の場合では、折り返しが困難であるという問題点があ
った。
【0008】また、特開平1−317745号公報に
は、ライナー管を内側から穿孔して軟化するまで加熱し
た後、枝管管径に相当するライナー管の管壁部を開口部
内側から押しつつ枝管内部に折り曲げるように変形させ
て枝管内壁面に密着させ、その内周面に接着剤を介して
口金を嵌着固定する方法が開示されている。
は、ライナー管を内側から穿孔して軟化するまで加熱し
た後、枝管管径に相当するライナー管の管壁部を開口部
内側から押しつつ枝管内部に折り曲げるように変形させ
て枝管内壁面に密着させ、その内周面に接着剤を介して
口金を嵌着固定する方法が開示されている。
【0009】しかしながらこの方法では、枝管の接続箇
所は、補修直後は折り曲げられたライナー管が口金で嵌
着固定されるから漏水の恐れはないが、経年変化で口金
が脱落して止水性が保てなくなる恐れがあるという問題
点があった。
所は、補修直後は折り曲げられたライナー管が口金で嵌
着固定されるから漏水の恐れはないが、経年変化で口金
が脱落して止水性が保てなくなる恐れがあるという問題
点があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、内面に熱可
塑性合成樹脂管が密着された管と枝管とを接続する際、
ライナー管を折り返して枝管の取付部分のライニングが
完全に行えて漏水が起こらない枝管取付部のライニング
方法を提供する目的で行われたものであり、特に、老朽
化した小口径の既設下水管本管の内面を熱可塑性合成樹
脂管でライニング補修される場合に、ライナー管が厚肉
であっても折り返し加工ができてライニング加工が可能
であり、かつ下水管に接続される取付管の取付箇所から
の漏水を経年的に防止できる下水管の更生方法に適した
枝管取付部のライニング方法を提供する目的でなされた
ものである。
塑性合成樹脂管が密着された管と枝管とを接続する際、
ライナー管を折り返して枝管の取付部分のライニングが
完全に行えて漏水が起こらない枝管取付部のライニング
方法を提供する目的で行われたものであり、特に、老朽
化した小口径の既設下水管本管の内面を熱可塑性合成樹
脂管でライニング補修される場合に、ライナー管が厚肉
であっても折り返し加工ができてライニング加工が可能
であり、かつ下水管に接続される取付管の取付箇所から
の漏水を経年的に防止できる下水管の更生方法に適した
枝管取付部のライニング方法を提供する目的でなされた
ものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明の請求項1記載の枝管取付部のライニング方法
は(発明1)、主管と枝管との接続口から枝管内に一定
距離をおいて栓が固定され、主管本体の内壁面に熱可塑
性合成樹脂管が上記接続口を塞ぐように密着され、接続
口部分の上記熱可塑性合成樹脂管を加熱して軟化させ、
軟化された接続口部分の内側から押し治具を用いて合成
樹脂管内側から枝管内に向けて管壁を変形して押し込
み、押し込まれた熱可塑性合成樹脂管の管壁面先端が枝
管内部に固定された栓近傍に到達するまで変形させた
後、該壁面先端部近傍に開口部を設けるか若しくは予め
栓に設けられた貫通孔より、熱可塑性合成樹脂管と枝管
内面との間の間隙に止水材を加圧充填し、栓を取り外し
た後接続口近傍の熱可塑性合成樹脂管を加熱して軟化
し、押し治具を押し込んで熱可塑性合成樹脂管を枝管内
面に変形させ密着させて枝管と主管とを連通させること
を特徴とする枝管取付部のライニング方法である。
の本発明の請求項1記載の枝管取付部のライニング方法
は(発明1)、主管と枝管との接続口から枝管内に一定
距離をおいて栓が固定され、主管本体の内壁面に熱可塑
性合成樹脂管が上記接続口を塞ぐように密着され、接続
口部分の上記熱可塑性合成樹脂管を加熱して軟化させ、
軟化された接続口部分の内側から押し治具を用いて合成
樹脂管内側から枝管内に向けて管壁を変形して押し込
み、押し込まれた熱可塑性合成樹脂管の管壁面先端が枝
管内部に固定された栓近傍に到達するまで変形させた
後、該壁面先端部近傍に開口部を設けるか若しくは予め
栓に設けられた貫通孔より、熱可塑性合成樹脂管と枝管
内面との間の間隙に止水材を加圧充填し、栓を取り外し
た後接続口近傍の熱可塑性合成樹脂管を加熱して軟化
し、押し治具を押し込んで熱可塑性合成樹脂管を枝管内
面に変形させ密着させて枝管と主管とを連通させること
を特徴とする枝管取付部のライニング方法である。
【0012】請求項2記載の枝管取付部のライニング方
法(発明2)は、 主管と枝管との接続口から枝管内に
一定距離をおいて栓が固定され、主管本体の内壁面に熱
可塑性合成樹脂管が上記接続口を塞ぐように密着され、
接続口部分の上記熱可塑性合成樹脂管を加熱して軟化さ
せ、軟化された接続口部分の内側から押し治具を用いて
合成樹脂管内側から枝管内に向けて管壁を変形して押し
込み、押し込まれた熱可塑性合成樹脂管の管壁面先端が
枝管内部に固定された栓近傍に到達するまで変形させた
後、該壁面先端部近傍に開口部を設けるか若しくは予め
栓に設けられた貫通孔より、熱可塑性合成樹脂管と枝管
内面との間の間隙に止水材を加圧充填し、冷却後栓を取
り外し、枝管内に押し込まれて変形された熱可塑性合成
樹脂管の先端部近傍を開口して枝管と主管とを連通させ
ることを特徴とする枝管取付部のライニング方法であ
る。
法(発明2)は、 主管と枝管との接続口から枝管内に
一定距離をおいて栓が固定され、主管本体の内壁面に熱
可塑性合成樹脂管が上記接続口を塞ぐように密着され、
接続口部分の上記熱可塑性合成樹脂管を加熱して軟化さ
せ、軟化された接続口部分の内側から押し治具を用いて
合成樹脂管内側から枝管内に向けて管壁を変形して押し
込み、押し込まれた熱可塑性合成樹脂管の管壁面先端が
枝管内部に固定された栓近傍に到達するまで変形させた
後、該壁面先端部近傍に開口部を設けるか若しくは予め
栓に設けられた貫通孔より、熱可塑性合成樹脂管と枝管
内面との間の間隙に止水材を加圧充填し、冷却後栓を取
り外し、枝管内に押し込まれて変形された熱可塑性合成
樹脂管の先端部近傍を開口して枝管と主管とを連通させ
ることを特徴とする枝管取付部のライニング方法であ
る。
【0013】請求項3記載の枝管取付部のライニング方
法(発明3)は、押し治具が断面円形であって加熱手段
を有し、かつ押し込み側の円周部分が熱可塑性合成樹脂
管の内壁面に当接した後、押し込まれるにつれて押し治
具の断面の中心側が熱可塑性合成樹脂管に順次当接する
ことを特徴とする発明1乃至2の枝管取付部のライニン
グ方法である。
法(発明3)は、押し治具が断面円形であって加熱手段
を有し、かつ押し込み側の円周部分が熱可塑性合成樹脂
管の内壁面に当接した後、押し込まれるにつれて押し治
具の断面の中心側が熱可塑性合成樹脂管に順次当接する
ことを特徴とする発明1乃至2の枝管取付部のライニン
グ方法である。
【0014】請求項4記載の枝管取付部のライニング方
法(発明4)は、止水材がホットメルト型接着剤、熱硬
化型接着剤、水硬化型接着剤、二液反応型接着剤、シリ
コン系充填剤又はモルタル系無機充填剤であることを特
徴とする発明1乃至3の枝管取付部のライニング方法で
ある。
法(発明4)は、止水材がホットメルト型接着剤、熱硬
化型接着剤、水硬化型接着剤、二液反応型接着剤、シリ
コン系充填剤又はモルタル系無機充填剤であることを特
徴とする発明1乃至3の枝管取付部のライニング方法で
ある。
【0015】請求項5記載の枝管取付部のライニング方
法(発明5)は、熱可塑性合成樹脂管の外周面にホット
メルト型接着剤が塗布されていることを特徴とする発明
1乃至3の枝管取付部のライニング方法である。
法(発明5)は、熱可塑性合成樹脂管の外周面にホット
メルト型接着剤が塗布されていることを特徴とする発明
1乃至3の枝管取付部のライニング方法である。
【0016】本発明が対象とする主管及び枝管は、いず
れも例えばコンクリート管、陶管、鋳鉄管、鋼管、合成
樹脂管、繊維強化合成樹脂管等であって、枝管は、主管
の接続箇所に設けられた貫通孔に、継ぎ手、溶接、モル
タル、コンクリート打設などの方法で接続されているも
のであり、本発明のライニング方法は、これらの管によ
り構成された管路が経年の使用で老朽化し更生を要する
場合、例えば一例として、老朽化した既設下水管路更生
の場合のように、老朽既設管本体内に既設管内径より断
面外径が小さな合成樹脂製ライナー管を挿入し、加熱加
圧してライナー管を既設管内壁面に密着させる、いわゆ
るライニング工法により更生される場合に、枝管の取付
部の止水性を確保する方法として、特に好適に適用され
るものである。
れも例えばコンクリート管、陶管、鋳鉄管、鋼管、合成
樹脂管、繊維強化合成樹脂管等であって、枝管は、主管
の接続箇所に設けられた貫通孔に、継ぎ手、溶接、モル
タル、コンクリート打設などの方法で接続されているも
のであり、本発明のライニング方法は、これらの管によ
り構成された管路が経年の使用で老朽化し更生を要する
場合、例えば一例として、老朽化した既設下水管路更生
の場合のように、老朽既設管本体内に既設管内径より断
面外径が小さな合成樹脂製ライナー管を挿入し、加熱加
圧してライナー管を既設管内壁面に密着させる、いわゆ
るライニング工法により更生される場合に、枝管の取付
部の止水性を確保する方法として、特に好適に適用され
るものである。
【0017】本発明に用いられるライナー管は、加熱又
は/及び加圧により拡径し既設管内壁面に密着可能とな
る熱可塑性合成樹脂製管であれば良く、その材質として
は、例えば一例として、塩化ビニル樹脂、塩素化ポリオ
レフィン系樹脂等の塩素含有熱可塑性合成樹脂;ポリエ
チレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系熱可塑性
合成樹脂等が挙げられ、加熱及び/又は加圧により拡径
する管とは、上記材質の通常の管であっても、製造時に
冷却しつつ縮径して製造時の元の管径を記憶させ加熱に
より元の管径に復元するいわゆる形状記憶合成樹脂管で
あっても、あるいはこれを略C字乃至J字形状に偏平さ
せた折り畳み管であっても良い。
は/及び加圧により拡径し既設管内壁面に密着可能とな
る熱可塑性合成樹脂製管であれば良く、その材質として
は、例えば一例として、塩化ビニル樹脂、塩素化ポリオ
レフィン系樹脂等の塩素含有熱可塑性合成樹脂;ポリエ
チレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系熱可塑性
合成樹脂等が挙げられ、加熱及び/又は加圧により拡径
する管とは、上記材質の通常の管であっても、製造時に
冷却しつつ縮径して製造時の元の管径を記憶させ加熱に
より元の管径に復元するいわゆる形状記憶合成樹脂管で
あっても、あるいはこれを略C字乃至J字形状に偏平さ
せた折り畳み管であっても良い。
【0018】ライナー管を既設下水管内壁面に密着させ
る方法は、通常の方法が採られれば良い。即ちライナー
管内部に加熱水蒸気等を圧入し、ライナー管を加熱して
軟化させると共に内部から加圧し、既設管の内壁面に密
着させる方法などがある。
る方法は、通常の方法が採られれば良い。即ちライナー
管内部に加熱水蒸気等を圧入し、ライナー管を加熱して
軟化させると共に内部から加圧し、既設管の内壁面に密
着させる方法などがある。
【0019】この場合、枝管接続部においては主管に貫
通孔が設けられているので、貫通孔箇所においてはライ
ナー管はその外側に既設管が存在しない状態となる。従
って内部から加圧されたライナー管は、貫通孔の形状に
沿って枝管側に膨らみ出した膜状となっている。
通孔が設けられているので、貫通孔箇所においてはライ
ナー管はその外側に既設管が存在しない状態となる。従
って内部から加圧されたライナー管は、貫通孔の形状に
沿って枝管側に膨らみ出した膜状となっている。
【0020】押し治具は、貫通孔の形状に沿って枝管側
に膨らみ出して膜状となっているライナー管を枝管内部
に押す役割を持っている。即ち、押し治具はそれ自体が
加熱手段を有し、押し込み時に先端部が当接するライナ
ー管を加熱して軟化させつつ枝管側に押し込むように機
能するので、ライナー管が厚肉であってもこれを変形し
て枝管内部に押し込めることができる。この場合に、押
し治具の先端が当接するライナー管は押し治具によって
当接箇所が加熱されて軟化し、押し込み時に押し治具に
よって圧延伸張され厚さが薄くなる恐れをなくすため、
本発明の押し治具では、その先端が、押し込み側の円周
部分が熱可塑性合成樹脂管の内壁面に当接した後、押し
込まれるにつれて押し治具の断面の中心側が熱可塑性合
成樹脂管に順次当接するようにされている。従って、押
し治具に当接しているライナー管は当接箇所以外は加熱
されず軟化しにくいため圧延伸張がほとんどないので、
厚さが薄くなることがない。
に膨らみ出して膜状となっているライナー管を枝管内部
に押す役割を持っている。即ち、押し治具はそれ自体が
加熱手段を有し、押し込み時に先端部が当接するライナ
ー管を加熱して軟化させつつ枝管側に押し込むように機
能するので、ライナー管が厚肉であってもこれを変形し
て枝管内部に押し込めることができる。この場合に、押
し治具の先端が当接するライナー管は押し治具によって
当接箇所が加熱されて軟化し、押し込み時に押し治具に
よって圧延伸張され厚さが薄くなる恐れをなくすため、
本発明の押し治具では、その先端が、押し込み側の円周
部分が熱可塑性合成樹脂管の内壁面に当接した後、押し
込まれるにつれて押し治具の断面の中心側が熱可塑性合
成樹脂管に順次当接するようにされている。従って、押
し治具に当接しているライナー管は当接箇所以外は加熱
されず軟化しにくいため圧延伸張がほとんどないので、
厚さが薄くなることがない。
【0021】押し治具に設けられる加熱手段は特に限定
されないが、例えば一例として、押し治具の先端内部に
電気ヒーターが挿着されていてこれを通電加熱しても良
いし、加熱蒸気や加熱オイルで加熱するようにされてい
ても良い。
されないが、例えば一例として、押し治具の先端内部に
電気ヒーターが挿着されていてこれを通電加熱しても良
いし、加熱蒸気や加熱オイルで加熱するようにされてい
ても良い。
【0022】押し治具の材質は、強度があって熱伝導性
が良ければ特に限定されないが、例えば一例として、
鉄、ステンレススチール、銅、真鍮、等の金属類;若し
くはこれらにメッキを施して鏡面仕上げを施された金属
類が適している。また、その形状は断面形状が円形であ
って、その最大外径が貫通孔内径からライナー管厚さの
2倍の長さを引いた長さ以下であれば良い。
が良ければ特に限定されないが、例えば一例として、
鉄、ステンレススチール、銅、真鍮、等の金属類;若し
くはこれらにメッキを施して鏡面仕上げを施された金属
類が適している。また、その形状は断面形状が円形であ
って、その最大外径が貫通孔内径からライナー管厚さの
2倍の長さを引いた長さ以下であれば良い。
【0023】更に、断面中央部がテレスコープ状に順次
突出されるよう先端部が同心円状の円筒状体が入れ子状
に組み合わされていて、押し込みつつ外周に近い入れ子
状円筒状体から順に中央部の入れ子状円筒状体が突出す
るようにされていると、押し治具先端部のライナー当接
箇所は、押し治具先端部の外周部から順に中心側に当接
箇所が移動していくので、押し込み作業においてライナ
ー管が偏肉して厚さが偏ることがない。
突出されるよう先端部が同心円状の円筒状体が入れ子状
に組み合わされていて、押し込みつつ外周に近い入れ子
状円筒状体から順に中央部の入れ子状円筒状体が突出す
るようにされていると、押し治具先端部のライナー当接
箇所は、押し治具先端部の外周部から順に中心側に当接
箇所が移動していくので、押し込み作業においてライナ
ー管が偏肉して厚さが偏ることがない。
【0024】枝管内に固定される栓は、押し込まれたラ
イナー管と枝管内壁面と該栓とで構成される空間に止水
材を加圧充填する際に、該空間を略機密に保ち、止水材
を該空間内に確実に充満させるために用いられる。栓の
材質や固定される方法は特に限定されない。例えば一例
として、円盤状剛体の外周辺端面に耐熱性弾性体を積層
し、その外径を枝管内径と略一致して大きくしたもの
を、枝管に挿入し、これを所定の位置で支柱等で支持す
る方法などが挙げられる。
イナー管と枝管内壁面と該栓とで構成される空間に止水
材を加圧充填する際に、該空間を略機密に保ち、止水材
を該空間内に確実に充満させるために用いられる。栓の
材質や固定される方法は特に限定されない。例えば一例
として、円盤状剛体の外周辺端面に耐熱性弾性体を積層
し、その外径を枝管内径と略一致して大きくしたもの
を、枝管に挿入し、これを所定の位置で支柱等で支持す
る方法などが挙げられる。
【0025】栓の枝管中の固定位置は、適用される枝管
の管径やライナー管の厚さにより適宜選択して決めら
れ、ライナー管が枝管中に押し込まれて変形された時の
最先端部に近くかつライナー管が栓に接触しない近傍と
される。従って栓とライナー管との間には僅かな隙間が
できる。
の管径やライナー管の厚さにより適宜選択して決めら
れ、ライナー管が枝管中に押し込まれて変形された時の
最先端部に近くかつライナー管が栓に接触しない近傍と
される。従って栓とライナー管との間には僅かな隙間が
できる。
【0026】枝管内に押し込まれて変形されたライナー
管は、栓に接触する前に変形を停止され、その先端部近
傍を穿孔して開孔しその孔から止水材が圧入される。穿
孔方法は通常の方法が用いられれば良く、特に限定され
るものではない。また、孔の直径は、止水材の圧入に使
用されるホース等が挿着可能でかつ緩まない程度とされ
る。穿孔のタイミングは、ライナー管が冷却後であって
も押し込みが停止されてライナー管がまだ十分に高温で
ある時でも良い。高温で軟化状態にある場合には、圧入
される止水材の注入圧力によりライナー管が変形し、止
水材の充填が確実になって止水性が向上する効果が期待
できる。
管は、栓に接触する前に変形を停止され、その先端部近
傍を穿孔して開孔しその孔から止水材が圧入される。穿
孔方法は通常の方法が用いられれば良く、特に限定され
るものではない。また、孔の直径は、止水材の圧入に使
用されるホース等が挿着可能でかつ緩まない程度とされ
る。穿孔のタイミングは、ライナー管が冷却後であって
も押し込みが停止されてライナー管がまだ十分に高温で
ある時でも良い。高温で軟化状態にある場合には、圧入
される止水材の注入圧力によりライナー管が変形し、止
水材の充填が確実になって止水性が向上する効果が期待
できる。
【0027】止水材の圧入後ライナー管が冷えている場
合には、止水材を充填後再度加熱し、押し治具でライナ
ー管を更に押し込んで枝管内壁面に密着させて、枝管と
既設管内に既にライニングされたライナー管とを連通さ
せるか、若しくは充填後ライナー管を冷却した後、枝管
内径と略同程度の大きさに再度開口して連通させても良
い。
合には、止水材を充填後再度加熱し、押し治具でライナ
ー管を更に押し込んで枝管内壁面に密着させて、枝管と
既設管内に既にライニングされたライナー管とを連通さ
せるか、若しくは充填後ライナー管を冷却した後、枝管
内径と略同程度の大きさに再度開口して連通させても良
い。
【0028】なお、栓に貫通孔が設けられたものが用い
られる場合には、ライナー管の変形を停止し、栓の貫通
孔から止水材が加圧充填される。止水材が充填された後
で、変形されたライナー管の先端が開孔される。なおこ
の場合には、開孔の大きさは枝管の内径と略同じとさ
れ、枝管と既設管内に既にライニングされたライナー管
とを連通させるようにする。
られる場合には、ライナー管の変形を停止し、栓の貫通
孔から止水材が加圧充填される。止水材が充填された後
で、変形されたライナー管の先端が開孔される。なおこ
の場合には、開孔の大きさは枝管の内径と略同じとさ
れ、枝管と既設管内に既にライニングされたライナー管
とを連通させるようにする。
【0029】押し込まれたライナー管と枝管内壁面と該
栓とで構成される空間に充填される止水材は、該空間に
加圧により隙間なく充填可能で、充填後経時的に止水性
が継続されるものであれば良く、例えば一例として、ホ
ットメルト型接着剤、熱硬化型接着剤、水硬化型接着
剤、二液反応型接着剤、シリコン系充填剤又はモルタル
系無機充填剤がもっとも好適に用いられる。
栓とで構成される空間に充填される止水材は、該空間に
加圧により隙間なく充填可能で、充填後経時的に止水性
が継続されるものであれば良く、例えば一例として、ホ
ットメルト型接着剤、熱硬化型接着剤、水硬化型接着
剤、二液反応型接着剤、シリコン系充填剤又はモルタル
系無機充填剤がもっとも好適に用いられる。
【0030】また、ライナー管の外周面に予めホットメ
ルト型接着剤が塗布されていると、止水材を使用しなく
ても、押し込まれて枝管内壁に密着されたライナー管と
枝管内壁面とを接着させることに加えて、本管内面とラ
イナー管をも接着することがが可能である。
ルト型接着剤が塗布されていると、止水材を使用しなく
ても、押し込まれて枝管内壁に密着されたライナー管と
枝管内壁面とを接着させることに加えて、本管内面とラ
イナー管をも接着することがが可能である。
【0031】栓は止水材の充填終了後取り外される。取
り外された後、枝管側からは、止水材がライナー管と枝
管内壁面との隙間に充填され、ライナー管の最も変形さ
れた中央部まで止水材で被覆された状態が見える。この
状態で枝管側から止水材を被覆されたライナー管先端部
近傍を穿孔して枝管と既設下水管内壁に既にライニング
されているライナー管とを連通させ、既設下水管の補修
を終了する。なお、穿孔して開口された切り口は面取り
を行い、滑らかに流体が流れるように仕上げておくと良
い。
り外された後、枝管側からは、止水材がライナー管と枝
管内壁面との隙間に充填され、ライナー管の最も変形さ
れた中央部まで止水材で被覆された状態が見える。この
状態で枝管側から止水材を被覆されたライナー管先端部
近傍を穿孔して枝管と既設下水管内壁に既にライニング
されているライナー管とを連通させ、既設下水管の補修
を終了する。なお、穿孔して開口された切り口は面取り
を行い、滑らかに流体が流れるように仕上げておくと良
い。
【0032】(作用)以上の通り、本発明の枝管取付部
のライニング方法では、枝管取付部において、ライナー
管が押し治具で押されて変形するのでたとえ厚肉のライ
ナー管であっても十分に枝管内部に押し込めて折り返し
加工ができ、かつ、止水材が、変形して押し込まれたラ
イナー管と枝管内壁面又は/及び主管内壁面との間の隙
間に充填されるので、十分な止水性が得られ、しかも経
時的に止水性が低下することがない。
のライニング方法では、枝管取付部において、ライナー
管が押し治具で押されて変形するのでたとえ厚肉のライ
ナー管であっても十分に枝管内部に押し込めて折り返し
加工ができ、かつ、止水材が、変形して押し込まれたラ
イナー管と枝管内壁面又は/及び主管内壁面との間の隙
間に充填されるので、十分な止水性が得られ、しかも経
時的に止水性が低下することがない。
【0033】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の一例を、図面
を参照しながら詳しく説明する。図1は、本発明の枝管
取付部のライニング方法の実施手順を示す説明図、図2
はその別の一例の実施手順を示す説明図である。なお、
図面において説明する実施例は、説明の代表として既設
下水道管をライニング方法で更生する場合のものを示す
が、本発明はこれに限ったことではないことは勿論であ
る。
を参照しながら詳しく説明する。図1は、本発明の枝管
取付部のライニング方法の実施手順を示す説明図、図2
はその別の一例の実施手順を示す説明図である。なお、
図面において説明する実施例は、説明の代表として既設
下水道管をライニング方法で更生する場合のものを示す
が、本発明はこれに限ったことではないことは勿論であ
る。
【0034】既設の老朽下水道管1に枝管2が接続され
ている。この更生に際し、図1(a)に示されるよう
に、まずライナー管3が下水道管1内に挿入され、加熱
及び/又は加圧されて下水道管1の内壁に密着されライ
ニングされる。続いて、図1(b)に示されるように、
下水管1の枝管2を挟んだ両側に密封栓11が固定さ
れ、加熱水蒸気Sが圧入されてライナー管3が加熱され
軟化される。この時枝管接続口21の位置にあるライナ
ー管3は加圧圧力によって枝管2側に膨らんだ膜状とな
る。
ている。この更生に際し、図1(a)に示されるよう
に、まずライナー管3が下水道管1内に挿入され、加熱
及び/又は加圧されて下水道管1の内壁に密着されライ
ニングされる。続いて、図1(b)に示されるように、
下水管1の枝管2を挟んだ両側に密封栓11が固定さ
れ、加熱水蒸気Sが圧入されてライナー管3が加熱され
軟化される。この時枝管接続口21の位置にあるライナ
ー管3は加圧圧力によって枝管2側に膨らんだ膜状とな
る。
【0035】この状態となったら、図1(c)に示され
るとおり、密封栓11を取り外した後、ライナー管3の
内部から、枝管2側に膨らんだライナー管3の部分に押
し治具4の先端部41を押し当て、同時に枝管2に栓5
を挿着して固定する。押し治具4は搬送機45に積載さ
れて機械的に押し治具4の先端部を上下に移動可能とさ
れ、加熱用のエネルギーを供給されている。図1(d)
に示されるように、押し治具4の先端部41を加熱しラ
イナー管3を枝管2内部に押し込んでいく。押し込み早
さ及び押し込み長さは、ライナー管3が破断しないよう
に、適用されるライナー管3の内径、厚さ、及び枝管2
の内径によって適宜選択して決められれば良い。ライナ
ー管3が所定の位置まで変形されたら変形を停止し、押
し治具4を取り外した後、押し込まれたライナー管3の
変形された先端中央部近傍を穿孔する。
るとおり、密封栓11を取り外した後、ライナー管3の
内部から、枝管2側に膨らんだライナー管3の部分に押
し治具4の先端部41を押し当て、同時に枝管2に栓5
を挿着して固定する。押し治具4は搬送機45に積載さ
れて機械的に押し治具4の先端部を上下に移動可能とさ
れ、加熱用のエネルギーを供給されている。図1(d)
に示されるように、押し治具4の先端部41を加熱しラ
イナー管3を枝管2内部に押し込んでいく。押し込み早
さ及び押し込み長さは、ライナー管3が破断しないよう
に、適用されるライナー管3の内径、厚さ、及び枝管2
の内径によって適宜選択して決められれば良い。ライナ
ー管3が所定の位置まで変形されたら変形を停止し、押
し治具4を取り外した後、押し込まれたライナー管3の
変形された先端中央部近傍を穿孔する。
【0036】続いて、図1(e)に示されるように、空
けられた孔31に止水材6供給用のホース61を接続
し、ホットメルト型接着剤、熱硬化型接着剤、水硬化型
接着剤、二液反応型接着剤、シリコン系充填剤、又はセ
メント系充填剤等の止水材6を圧入する。止水材6は、
枝管2の内壁面と折り曲げられたライナー管3との素美
馬に充填されるが、圧入力が十分にあれば、更に主管1
の内壁面に密着しているライナー管3と主管1の内壁面
との間にも滲入し、より止水性が向上する。止水材が硬
化した後栓5を取り外し、枝管2側からライナー管3を
切除して開口し、枝管2と既設老朽下水管1内に既にラ
イニングされているライナー管3とを連通させる。(図
1(f)参照)
けられた孔31に止水材6供給用のホース61を接続
し、ホットメルト型接着剤、熱硬化型接着剤、水硬化型
接着剤、二液反応型接着剤、シリコン系充填剤、又はセ
メント系充填剤等の止水材6を圧入する。止水材6は、
枝管2の内壁面と折り曲げられたライナー管3との素美
馬に充填されるが、圧入力が十分にあれば、更に主管1
の内壁面に密着しているライナー管3と主管1の内壁面
との間にも滲入し、より止水性が向上する。止水材が硬
化した後栓5を取り外し、枝管2側からライナー管3を
切除して開口し、枝管2と既設老朽下水管1内に既にラ
イニングされているライナー管3とを連通させる。(図
1(f)参照)
【0037】又、貫通孔51を設けられている栓5を用
いる場合には、既設老朽下水管1内にライナー管3をラ
イニングし、押し治具4でライナー管3を枝管2内に押
し込み変形させる所までは、図1に示した方法と同様で
あるので図示しないが、所定の位置までライナー管2が
変形して押し込まれた後、図2に示されるように栓5に
貫通孔51を穿孔し、この貫通孔51に止水材供給用ホ
ース61を接続し、止水材6を充填し、硬化後押し具4
と栓6とを取り外し枝管2側からライナー管2を開口し
て、枝管2と既設老朽下水管1内に既にライニングされ
ているライナー管3とを連通させる。
いる場合には、既設老朽下水管1内にライナー管3をラ
イニングし、押し治具4でライナー管3を枝管2内に押
し込み変形させる所までは、図1に示した方法と同様で
あるので図示しないが、所定の位置までライナー管2が
変形して押し込まれた後、図2に示されるように栓5に
貫通孔51を穿孔し、この貫通孔51に止水材供給用ホ
ース61を接続し、止水材6を充填し、硬化後押し具4
と栓6とを取り外し枝管2側からライナー管2を開口し
て、枝管2と既設老朽下水管1内に既にライニングされ
ているライナー管3とを連通させる。
【0038】図3は、押し治具4の先端部41の一例を
示す説明図である。本例においては、先端部41は、断
面中央部が3段のテレスコープ状に順次突出されるよう
先端部が同心円状の円筒状体3個が入れ子状に組み合わ
されている。入れ子になっている円筒状体42、43、
44はそれぞれが加熱機能を有している。押し治具4の
先端部41がライナー管3に押し当てられた時は、1段
目先端部42のみが枝管2内部側に膨らんで変形したラ
イナー管3の接触している。先端部41を移動させ、枝
管2の内部側にライナー管3を押し込み変形すると共
に、2段目先端部43を突出させライナー管3の1段目
先端部42に接着していた円周部の内側に接触させる。
更に押し込み変形を進め、3段目先端部44を突出させ
て更に内側に接触させていく。このように押し込み変形
に伴い、順次、先端部41の接触箇所を枝管接続口21
の開孔中心側に移動していくことができ、押し込み変形
されたライナー管3の偏肉が極小となる。
示す説明図である。本例においては、先端部41は、断
面中央部が3段のテレスコープ状に順次突出されるよう
先端部が同心円状の円筒状体3個が入れ子状に組み合わ
されている。入れ子になっている円筒状体42、43、
44はそれぞれが加熱機能を有している。押し治具4の
先端部41がライナー管3に押し当てられた時は、1段
目先端部42のみが枝管2内部側に膨らんで変形したラ
イナー管3の接触している。先端部41を移動させ、枝
管2の内部側にライナー管3を押し込み変形すると共
に、2段目先端部43を突出させライナー管3の1段目
先端部42に接着していた円周部の内側に接触させる。
更に押し込み変形を進め、3段目先端部44を突出させ
て更に内側に接触させていく。このように押し込み変形
に伴い、順次、先端部41の接触箇所を枝管接続口21
の開孔中心側に移動していくことができ、押し込み変形
されたライナー管3の偏肉が極小となる。
【0039】図4は、押し治具4の先端部41の別の一
例を示す説明図である。図4(a)から図4(c)に示
されるように、入れ子になっている先端部42、43、
44全てが完全にと出下状体で半球凸状となる形状であ
れば、押し込まれるライナー管3の偏肉が更に小さくな
るので、より好都合である。
例を示す説明図である。図4(a)から図4(c)に示
されるように、入れ子になっている先端部42、43、
44全てが完全にと出下状体で半球凸状となる形状であ
れば、押し込まれるライナー管3の偏肉が更に小さくな
るので、より好都合である。
【0040】
【発明の効果】以上の通りであるので、本発明の枝管接
続部のライニング方法は、内面に熱可塑性合成樹脂管が
密着された管と枝管とを接続する際に、ライナー管が厚
肉であっても、それを折り返して枝管の取付部分のライ
ニングが完全に行え、しかも止水材が枝管と折り返され
たライナー管との間に充填されるので、経時的に漏水が
起こらない枝管取付部のライニング方法となるのであ
る。また、実施例に示される通り、特に老朽化した小口
径の既設下水管本管の内面を熱可塑性合成樹脂管でライ
ニング補修される場合に、ライナー管が厚肉であっても
折り返し加工ができてライニング加工が可能であり、か
つ下水管に接続される取付管の取付箇所からの漏水を経
年的に防止できる下水管の更生方法に適したライニング
方法として適用されるものである。
続部のライニング方法は、内面に熱可塑性合成樹脂管が
密着された管と枝管とを接続する際に、ライナー管が厚
肉であっても、それを折り返して枝管の取付部分のライ
ニングが完全に行え、しかも止水材が枝管と折り返され
たライナー管との間に充填されるので、経時的に漏水が
起こらない枝管取付部のライニング方法となるのであ
る。また、実施例に示される通り、特に老朽化した小口
径の既設下水管本管の内面を熱可塑性合成樹脂管でライ
ニング補修される場合に、ライナー管が厚肉であっても
折り返し加工ができてライニング加工が可能であり、か
つ下水管に接続される取付管の取付箇所からの漏水を経
年的に防止できる下水管の更生方法に適したライニング
方法として適用されるものである。
【図1】本発明の枝管取付部のライニング方法の一例の
実施手順を示す説明図である。 (a) 既設管にライナー管をライニングする説明図。 (b) 枝管接続部を加熱加圧する説明図。 (c) 押し治具を押し当てる説明図。 (d) 押し治具でライナー管を押し込み変形させる説
明図。 (e) 止水材を圧入する説明図。 (f) 枝管取付部のライニング完了説明図。
実施手順を示す説明図である。 (a) 既設管にライナー管をライニングする説明図。 (b) 枝管接続部を加熱加圧する説明図。 (c) 押し治具を押し当てる説明図。 (d) 押し治具でライナー管を押し込み変形させる説
明図。 (e) 止水材を圧入する説明図。 (f) 枝管取付部のライニング完了説明図。
【図2】本発明の枝管取付部のライニング方法の別の一
例の実施手順の一部を示す説明図である。
例の実施手順の一部を示す説明図である。
【図3】押し治具の先端部の一例を示す説明図である。 (a) 1段目先端部のみがライナー管に接触している
説明図。 (b) 2段目先端部が突出した説明図。 (c) 3段目先端部まで突出した説明図。
説明図。 (b) 2段目先端部が突出した説明図。 (c) 3段目先端部まで突出した説明図。
【図4】押し治具の先端部の別の一例を示す説明図であ
る。 (a) 1段目先端部のみがライナー管に接触している
説明図。 (b) 2段目先端部が突出した説明図。 (c) 3段目先端部まで突出した説明図。
る。 (a) 1段目先端部のみがライナー管に接触している
説明図。 (b) 2段目先端部が突出した説明図。 (c) 3段目先端部まで突出した説明図。
1 既設老朽下水道管 11 密封栓 2 枝管 21 枝管接続口 3 ライナー管 31ライナー管に穿孔された孔 4 押し治具 41 押し治具先端部 42 1段目先端部 43 2段目先端部 44 3段目先端部 45 押し治具搬送機 5 栓 51栓に空けられた貫通孔 6 止水材 61止水材供給用ホース S 加熱水蒸気
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29L 23:00 F16L 1/02 B
Claims (5)
- 【請求項1】 主管と枝管との接続口から枝管内に一定
距離をおいて栓が固定され、主管本体の内壁面に熱可塑
性合成樹脂管が上記接続口を塞ぐように密着され、接続
口部分の上記熱可塑性合成樹脂管を加熱して軟化させ、
軟化された接続口部分の内側から押し治具を用いて合成
樹脂管内側から枝管内に向けて管壁を変形して押し込
み、押し込まれた熱可塑性合成樹脂管の管壁面先端が枝
管内部に固定された栓近傍に到達するまで変形させた
後、該壁面先端部近傍に開口部を設けるか若しくは予め
栓に設けられた貫通孔より、熱可塑性合成樹脂管と枝管
内面との間の間隙に止水材を加圧充填し、栓を取り外し
た後接続口近傍の熱可塑性合成樹脂管を加熱して軟化
し、押し治具を押し込んで熱可塑性合成樹脂管を枝管内
面に変形させ密着させて枝管と主管とを連通させること
を特徴とする枝管取付部のライニング方法。 - 【請求項2】 主管と枝管との接続口から枝管内に一定
距離をおいて栓が固定され、主管本体の内壁面に熱可塑
性合成樹脂管が上記接続口を塞ぐように密着され、接続
口部分の上記熱可塑性合成樹脂管を加熱して軟化させ、
軟化された接続口部分の内側から押し治具を用いて合成
樹脂管内側から枝管内に向けて管壁を変形して押し込
み、押し込まれた熱可塑性合成樹脂管の管壁面先端が枝
管内部に固定された栓近傍に到達するまで変形させた
後、該壁面先端部近傍に開口部を設けるか若しくは予め
栓に設けられた貫通孔より、熱可塑性合成樹脂管と枝管
内面との間の間隙に止水材を加圧充填し、冷却後栓を取
り外し、枝管内に押し込まれて変形された熱可塑性合成
樹脂管の先端部近傍を開口して枝管と主管とを連通させ
ることを特徴とする枝管取付部のライニング方法。 - 【請求項3】 押し治具が断面円形であって加熱手段を
有し、かつ押し込み側の最外円周部分が熱可塑性合成樹
脂管の内壁面に当接した後、押し込まれるにつれて押し
治具の断面の中心側が熱可塑性合成樹脂管に順次当接す
ることを特徴とする、請求項1乃至2記載の枝管取付部
のライニング方法。 - 【請求項4】 止水材がホットメルト型接着剤、熱硬化
型接着剤、二液反応型接着剤、水硬化型接着剤、シリコ
ン系充填剤又はモルタル系無機充填剤であることを特徴
とする、請求項1乃至3記載の枝管取付部のライニング
方法。 - 【請求項5】 熱可塑性合成樹脂管の外周面にホットメ
ルト型接着剤が塗布されていることを特徴とする、請求
項1乃至3記載の枝管取付部のライニング方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000241314A JP2002052612A (ja) | 2000-08-09 | 2000-08-09 | 枝管取付部のライニング方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000241314A JP2002052612A (ja) | 2000-08-09 | 2000-08-09 | 枝管取付部のライニング方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002052612A true JP2002052612A (ja) | 2002-02-19 |
Family
ID=18732517
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000241314A Pending JP2002052612A (ja) | 2000-08-09 | 2000-08-09 | 枝管取付部のライニング方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002052612A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100775008B1 (ko) | 2007-02-15 | 2007-11-09 | 한국건설기술연구원 | 변형관 삽입공법의 주름제거장치 및 주름제거방법 |
CN102514213A (zh) * | 2011-12-01 | 2012-06-27 | 北京控制工程研究所 | 一种航天阀门密封结构快速修复方法 |
JP5584344B1 (ja) * | 2013-10-24 | 2014-09-03 | ヨネ株式会社 | 更生管の分岐方法及び分岐部構造 |
-
2000
- 2000-08-09 JP JP2000241314A patent/JP2002052612A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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