JP2003336786A - 取付管口の止水方法及び止水パッド - Google Patents

取付管口の止水方法及び止水パッド

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JP2003336786A
JP2003336786A JP2003072238A JP2003072238A JP2003336786A JP 2003336786 A JP2003336786 A JP 2003336786A JP 2003072238 A JP2003072238 A JP 2003072238A JP 2003072238 A JP2003072238 A JP 2003072238A JP 2003336786 A JP2003336786 A JP 2003336786A
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Yukihiro Takano
幸弘 高野
Ayumi Yamane
歩 山根
Hirohide Nakagawa
裕英 中川
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】取付管口付近における取付管の管径に対して更
生管が十分な管径を有しない場合でも、取付管口の周囲
を良好に封止しうる止水方法を提供する。 【解決手段】本発明の止水方法は、筒状のスリーブ20
aと、その一端に形成された鍔状のフランジ20bとを
備えてなる熱可塑性樹脂製の止水パッド20を用いる。
止水パッド20のスリーブ20aの外周面に合成ゴム系
の独立発泡体からなる水圧緩衝材22を巻き付けた状態
で、このスリーブ20aを本管2側または人孔側から取
付管口3に挿入し、合成ゴム系の粘着剤21を介して止
水パッド20のフランジ20bを本管2または人孔9の
内面に貼着する。そして、取付管8に熱可塑性樹脂製の
更生管1を挿入し、加熱及び加圧して止水パッド20の
スリーブ20aと一緒に拡径させ、取付管8の内周面に
圧着する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地中管路を樹脂製
の更生管によってライニングするに際し、本管または人
孔と、これらに接続された取付管(枝管)との接続部分
(取付管口)を水密的に封止する止水方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、地中に埋設されている下水用等
の管路が老朽化した場合には、この管路内面を樹脂製の
更生管でライニングして管路を補強することが行われて
いる。特に、本管や人孔に取付管が接続されている場
合、この両者の接続部分(取付管口)では地盤変動など
の影響により老朽化が進んでいることが多く、この接続
部分から湧水や雨水等の土中水が本管内に流入して、本
管内の水量が許容水量を超えてしまうおそれがある。
【0003】そこで本出願人は、従来より、取付管およ
び取付管口のライニング方法として図6〜図14に示す
ような技術を開発し、本出願に先立って特許出願してい
る(例えば特願2002−115194号等)。以下に
その概要を説明する。
【0004】このライニング方法は、少なくとも更生
管の挿入工程、更生管の拡径工程、及び更生管の鍔
返し工程を備える。
【0005】<更生管の挿入工程>図6は、更生管1
の一例を示す。更生管1は、例えば塩化ビニルに熱可塑
性エラストマー等を配合した熱可塑性樹脂からなり、そ
の外面には軸方向に沿って延びる襞状部1aが形成され
て、径方向に縮退されている。この更生管1は、所定温
度(例えば80℃前後)に加熱されることによって円筒
体状に形状回復する性能を有している。
【0006】この更生管1は、地上から取付管8内に挿
入される。更生管1の挿入に際しては、まず更生管1の
先端部を引込栓4によって絞り込むように閉止し、この
引込栓4にワイヤー5を連結する。そして図7に示すよ
うに、枡6側の地表付近に設置した巻取り機7から更生
管1を取付管8内に繰り出す一方、引込栓4に連結した
ワイヤー5を、本管2及び人孔9を通じてウィンチ10
で引張する。なお、符号11及び12はワイヤー5の軌
道を変える滑車であり、本管2の内底面に設置されてい
る。
【0007】<更生管の拡径工程>更生管1の挿入作
業によって、図8に示すように、引込栓4を伴う更生管
1の先端部が取付管口3から本管2内にまで達する。続
いて、図9に示すように、更生管1を加熱及び加圧して
拡径させる。拡径に際しては、図10に示すように、更
生管1の繰り出し端を切断してソケット13を気密状態
で取り付け、このソケット13に蒸気発生加熱機14か
らの給気ホース15及び排気ホース16を接続する。そ
して、まず給気ホース15から高温・低圧の蒸気を吹き
込むと、更生管1は蒸気の熱によって軟化し、図11
(a)〜(b)に示すように襞状部1aを縮小させなが
ら円筒体状に復元される。続いて常温・高圧のエアーを
吹き込むと、更生管1はエアーの圧力でさらに拡径し
て、図11(c)に示すように、取付管8の内周面に密
着する。なお、排気ホース16は、過剰の蒸気を管外に
排出するためのものである。
【0008】<更生管の鍔返し工程>次いで、図12
に示すように、本管2内に突出した更生管1の先端部
を、本管2内に搬入した切断機17によって切除し、更
生管1の切断端1bを本管2内に開口させる。このと
き、更生管1の切断端1bが本管2内に若干突出するよ
うにして、本管2内に更生管1の突出部1cを残すよう
にする。そして、図13に示すように、突出部1cの切
断端1bを本管2内に搬入した鍔返し装置18により加
熱しつつ押し拡げて、図14に示すようなフランジ状の
鍔返し部1dを成形する。こうして成形された鍔返し部
1dが本管2の内面に沿って取付管口3の周囲を覆うこ
とにより、本管2と取付管8との接続箇所においても良
好な止水性を得ることができる。
【0009】ところが、取付管8については、内径の異
なる管が途中で接続されていたり、管路が途中で屈曲し
ていることがある。このような取付管8に挿入される更
生管1は、必然的に、管路の小径部や屈曲部に挿通させ
得る程度の管径のものにならざるを得ない。しかし、上
記のような鍔返し作業においては、更生管1を加熱して
押し拡げ得る程度に限界があり(せいぜい1.3倍程
度)、その限界以上に押し拡げると更生管1の端部が割
れてしまう。したがって、例えば取付管口3付近におけ
る取付管8の管径に対して更生管1が十分な管径を有し
ない場合、取付管口3に適正な大きさの鍔返し部1dを
成形することができず、取付管口3周辺の止水性が損な
われることとなる。
【0010】そこで、取付管口付近における取付管の管
径に対して更生管が十分な管径を有しない場合でも、取
付管口の周囲を良好に封止する技術として、例えば特許
文献2に記載されたような止水パッド(図15〜図16
参照)を利用することが考えられる。この止水パッド1
9は、合成樹脂やゴム等の弾性を有する材料からなり、
取付管8の内径に略一致する外径を有する筒状のスリー
ブ19aと、このスリーブ19aの一端に一体成形され
たフランジ19bとを備えている。そして、スリーブ1
9aを取付管8内に挿入すると共に、フランジ19bを
本管2の内面に密着させることで取付管口3の止水構造
を得るようにしている。フランジ19b及びスリーブ1
9aと、本管2及び取付管8の内面とをそれぞれ密着さ
せるには、接着剤、竹の子状の凹凸、ビス止め等が利用
される。
【0011】
【特許文献1】特開昭63−167193号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら本出願人
は、前記のような止水パッド19を前記のような方法で
本管2及び取付管8の内面に密着させても確実に固定さ
れず、取付管8の内面から流入する水の圧力によって止
水パッド19が取付管8及び本管2の内面から脱落して
しまう場合があることを実験によって確認した。
【0013】そこで本発明は、取付管口付近における取
付管の管径に対して更生管が十分な管径を有しない場合
でも、取付管口の周囲を良好に封止する技術として、前
記のような止水パッドを取付管及び本管に対してより強
力に固定することのできる止水方法と、当該止水パッド
の新規な構成を提供するものとする。
【0014】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明の取付管口の止水方法は、筒状のスリーブ
と、このスリーブの一方の端縁部に形成された鍔状のフ
ランジとを備えてなる熱可塑性樹脂製の止水パッドを用
いて、本管または人孔に開口した取付管口の周囲を止水
する方法であって、前記止水パッドのスリーブの外周面
に合成ゴム系の独立発泡体からなる水圧緩衝材を巻き付
けた状態で、このスリーブを本管側または人孔側から取
付管口に挿入し、合成ゴム系の粘着剤を介して止水パッ
ドのフランジを本管または人孔の内面に貼着する工程
と、取付管に熱可塑性樹脂製の更生管を挿入し、更生管
の閉止された先端部を前記止水パッドのスリーブに挿通
させて本管または人孔内に及ばせる工程と、更生管を内
側から加熱及び加圧して拡径させると同時に、その熱及
び圧力で前記止水パッドのスリーブを拡径して取付管の
内周面に圧着する工程と、拡径した更生管の先端部を止
水パッドのフランジに略一致する位置で切除する工程
と、を具備することを特徴とする。
【0015】すなわちこの発明は、取付管口に予め止水
パッドを貼着し、その内側に更生管を挿通して、更生管
を拡径させるための熱及び圧力で止水パッドのスリーブ
も同時に拡径させることにより、取付管口に止水パッド
を密着させて止水しようとするものである。
【0016】止水パッドを取付管口に貼着するに際して
は、フランジの表面に合成ゴム系の粘着剤を塗布してお
き、これを本管または人孔の内面に押圧する。ここで用
いる粘着剤としてはブチルゴムが好適である。ただし、
本管または人孔の内面が濡れているとブチルゴムだけで
は十分な貼着力が得られないので、このような場合は、
ブチルゴムと、変成シリコン接着剤またはホットメルト
接着剤とを併用するのが好ましい。
【0017】また、止水パッドのスリーブの外周面に
は、予め合成ゴム系の独立発泡体からなる水圧緩衝材を
巻き付けておく。この独立発泡体としては、クロロプレ
ンゴム、あるいはエチレンプロピレンゴムなどが好適で
ある。この水圧緩衝材は、スリーブの拡径によってスリ
ーブと取付管の内周面との間に挟み込まれ、取付管に流
入する水の圧力を緩和して止水パッドの剥離を防止す
る。
【0018】このような止水パッドを用いて、更生管と
止水パッドとを同時に拡径することにより、取付管から
本管または人孔の内面にわたる一体的な止水面を形成す
ることができる。止水パッドと更生管とを同材料の熱可
塑性樹脂で成形すれば、両者を強固に圧着することもで
きる。これにより、更生管に鍔返しを行う工程が不要に
なるので、施工性が向上するとともに、取付管口の管径
に対して更生管が十分な管径を有しない場合であって
も、取付管口を無理なく止水することができる。
【0019】また、本発明の他の構成に係る取付管口の
止水方法は、筒状のスリーブと、このスリーブの一方の
端縁部に形成された鍔状のフランジとを備えてなる止水
パッドを用いて、本管または人孔に開口した取付管口の
周囲を止水する方法であって、前記止水パッドのスリー
ブの内周面に水膨張性ゴムからなる止水部材を接着した
状態で、このスリーブを本管側または人孔側から取付管
口に挿入し、合成ゴム系の粘着剤を介して止水パッドの
フランジを本管または人孔の内面に貼着する工程と、取
付管に熱可塑性樹脂製の更生管を挿入し、更生管の閉止
された先端部を前記止水パッドのスリーブに挿通させて
本管または人孔内に及ばせる工程と、更生管を内側から
加熱及び加圧して拡径させ、取付管の内周面に圧着する
工程と、拡径した更生管の先端部を止水パッドのフラン
ジに略一致する位置で切除する工程と、を具備すること
を特徴とする。
【0020】すなわち、この止水方法は、前記発明と同
様の手段で止水パッドのフランジを本管または人孔の内
面に貼着するとともに、前記発明とは異なる手段で止水
パッドのスリーブと更生管とを密着することにより、取
付管口を止水するものである。この止水方法では、止水
パッドのスリーブの内周面に水膨張性ゴムからなる止水
部材を接着しておき、管路内面に存在する水分でこの止
水部材を膨張させることにより、更生管の外周面を圧迫
して、スリーブとの間を封止する。スリーブの外周面と
取付管との間の止水性は前記発明に比べて甘くはなる
が、スリーブの内周面が更生管の外周面と密着するの
で、この構成でも取付管口全体としては良好な止水性が
得られるとともに、止水パッドの取付状態も安定する。
もちろん、この発明と前記発明の水圧緩衝材とを併用す
ることも可能である。
【0021】この発明では、拡径される更生管の外周面
を止水パッドのスリーブで締め付ける状態になる。その
ため、止水パッドは、必ずしも熱可塑性樹脂からなる必
要はなく、硬質の合成樹脂やFRP、あるいは薄いステ
ンレス板等によって形成されてもよい。スリーブの外径
が、取付管の内径と略同寸ないしそれよりもやや小さい
寸法に形成されるのは前記発明と同じである。
【0022】スリーブの内周面には、周方向に連続する
環状リブを適宜間隔を隔てて2箇所に設け、これら環状
リブの間に水膨張性の止水部材を接着しておくのが好ま
しい。これによると、止水部材の膨張方向を内側のみに
規制して、更生管に対する密着性を高めることができ
る。また、この環状リブは、スリーブの内側に更生管を
挿入する際、更生管が止水部材の表面を擦って止水部材
が剥がれてしまうのを防ぐ作用もなす。
【0023】なお、本発明における止水パッドのフラン
ジは、本管や人孔の内面に沿って密着し得るものである
限り、特にその形状は問わない。フランジの形状は平面
視円形状や多角形状であるほか、例えば管路の内面を一
周するような帯環状であってもよい。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照しつつ説明する。
【0025】なお、前記従来の技術に説明したライニン
グ方法と共通する部位・部材には、同一の名称及び符号
を使用する。
【0026】<第一実施形態>図1は、本発明の止水パ
ッドの第一実施形態を示している。この止水パッド20
は、筒状のスリーブ20aと、スリーブ20aの一方の
端縁部から鍔状に張り出したフランジ20bとを備えて
いる。スリーブ20aの外径は取付管8の内径と略同寸
ないしそれよりもやや小さく形成され、フランジ20b
は本管2または人孔9の内面に沿うように円筒面の一部
をなす湾曲形状に形成されている。スリーブ20a及び
フランジ20bの厚みは数mmである。
【0027】これらスリーブ20a及びフランジ20b
は、更生管1と同じ組成の熱可塑性樹脂によって一体成
形されている。止水パッド20及び更生管1を成形する
熱可塑性樹脂としては、例えば、 ・平均重合度が1,000〜1,400の塩化ビニル樹
脂またはアクリルグラフト変性塩化ビニル樹脂等の塩化
ビニル系樹脂100重量部に、 ・錫系あるいは鉛系安定剤1〜6重量部、 ・アクリルゴム、ニトリルゴムまたはエチレン−酢酸ビ
ニル共重合体の一種または二種以上の熱可塑性エラスト
マー10〜20重量部、 ・その他の添加剤(滑材、加工助材、顔料等)1〜5重
量部、を配合したものを好適に利用することができる。
【0028】フランジ20bの表面(円筒面の外側)に
は、ブチルゴム、あるいはこれに類する合成ゴム系の粘
着剤21が塗布されている。また、スリーブ20aのフ
ランジ20bに近い側における外周面には、クロロプレ
ンゴム、あるいはこれに類する合成ゴム系の独立発泡体
によって形成された水圧緩衝材22が帯状に巻き付けら
れている。取付管8の内径が例えば150mm程度の場
合、水圧緩衝材22の大きさは、厚み10mm×幅25
mm程度である。
【0029】この止水パッド20は、例えば図2に示す
ような貼着装置23により本管2内に搬入されて、本管
2に開口した取付管口3に貼着される。例示の貼着装置
23は、本管2内を誘導によって移動し得る台車部23
aと、台車部23aに対して昇降自在かつ本管2の内周
方向に首振り自在に保持された可動部23bを備えてい
る。可動部23bには、断面円弧状に湾曲した押圧板2
3cが取り付けられ、この押圧板23cの上面に止水パ
ッド20が仮止め状態で載置される。この状態で貼着装
置23が本管2内に送り込まれ、貼着装置23に取り付
けられたカメラ等を利用して位置決めされた後、可動部
23bが作動して、止水パッド20を取付管口3に貼着
する。
【0030】止水パッド20が取付管口3に貼着された
状態を図3に拡大して示す。この状態では、止水パッド
20が、フランジ20bに塗布された粘着剤21を介し
て、本管2の内面に貼着されている。ただし、本管2の
内面が濡れているとブチルゴム等の粘着剤21だけでは
十分な貼着力が得られないことがあるので、このような
場合は、ブチルゴムの表面に予め変成シリコン接着剤等
を塗布しておく。
【0031】こうして止水パッド20を取付管口3にセ
ットした後、取付管8に枡6側から更生管1を挿入す
る。そして、取付管8の先端部を止水パッド20のスリ
ーブ20aに挿通させて本管2内に及ばせた後、更生管
1を内側から加熱及び加圧して拡径させる。更生管1の
挿入方法及び拡径方法は、前記従来の技術において説明
した方法(図7〜図10)と同じである。
【0032】なお、更生管1の挿入時及び拡径時に、更
生管1によって止水パッド20が取付管口3から本管2
側に押し出されて脱落する可能性もあるが、これに対し
ては、必要に応じて、止水パッド20を本管2の内面に
押圧し得るような治具(図示せず)を使用する。
【0033】更生管1を拡径したときの取付管口3の状
態を図4に拡大して示す。更生管1内に吹き込まれる蒸
気の熱及びエアーの圧力によって止水パッド20のスリ
ーブ20aも同時に拡径され、スリーブ20aと取付管
8との間に水圧緩衝材22を挟み込んだ状態で、スリー
ブ20aが取付管8の内周面に沿うように賦形される。
スリーブ20aと更生管1とは加熱及び加圧によって互
いに圧着されるが、より強固な密着状態を得ようとする
ならば、スリーブ20aと更生管1との間に適宜の接着
剤を介在させてもよい。
【0034】止水部材と更生管1が取付管口3に沿うよ
うに賦形されたならば、図12に示したように、本管2
内に送り込んだ切断機17によって更生管1の先端部を
切除する。ただし本発明の止水方法では更生管1の鍔返
しを行う必要がないので、このときの切除位置は、止水
パッド20のフランジ20bに略一致する位置(図4中
の破線位置付近)か、それよりもやや本管2の内側に突
出する位置となる。これで止水作業の工程が完了する。
【0035】このように、本実施形態の構成によれば、
更生管1と同じ熱可塑性樹脂からなる止水パッド20を
取付管口3に予め貼着し、その内側に更生管1を挿通し
て拡径させることにより、止水パッド20を同時に拡径
させて取付管口3に密着させることができる。本管2に
対して取付管8が斜めに接続されているような場合で
も、熱可塑性樹脂からなる止水パッド20は好適に軟化
して、取付管口3に密着する。そして、止水パッド20
のスリーブ20aの外周面に巻き付けた合成ゴム系の独
立発泡体からなる水圧緩衝材22を止水パッド20と取
付管8の間に挟み込むことにより、取付管8の内側に流
入する水の圧力を緩和して止水パッド20の脱落を防止
することができる。取付管8と更生管1との間に流入し
た水は、止水パッド20により封止されて一定の水位ま
で上昇するが、地中水と同レベルにまで達すれば自然に
地中に還元される。
【0036】<第二実施形態>図17は、本発明の止水
パッドの第二実施形態を示している。前記第一実施形態
に係る止水パッド20と同様に、この止水パッド24
も、筒状のスリーブ24aと、スリーブ24aの一方の
端縁部から鍔状に張り出したフランジ24bとを備えて
いる。スリーブ24aの外径は取付管8の内径と略同寸
ないしそれよりもやや小さく形成され、フランジ24b
は本管2または人孔9の内面に沿うように円筒面の一部
をなす湾曲形状に形成されている。
【0037】この止水パッド24の材質は、前記第一実
施形態に係る止水パッド20と同じでもよいが、特に熱
可塑性を備える必要はないので、例えば薄いステンレス
鋼板等によって形成されていてもよい。
【0038】スリーブ24aの内周面には、周方向に連
続する環状リブ25が適宜間隔を隔てて2箇所に設けら
れている。例示の環状リブ25は、合成樹脂等によって
形成され、スリーブ24aの内周面に、例えば接着剤を
介して取り付けられている。ただし、成形が可能ならば
止水パッド24と同じ材質で一体に形成されてもよい。
【0039】上下二本の環状リブ25の間には、水膨張
性ゴムからなる止水部材26が接着されている。この止
水部材26は、前記環状リブ25と同程度の厚みを有し
て、その内周面には断面略半円形の突条26aが、一本
ないし複数本形成されている。
【0040】また、フランジ24bの表面(円筒面の外
側)には、前記第一実施形態に係る止水パッド20と同
様に、ブチルゴム、あるいはこれに類する合成ゴム系の
粘着剤21が塗布され、さらにその表面に変成シリコン
接着剤や湿気硬化性接着剤が塗布されている。
【0041】この止水パッド24を本管2内に搬入して
取付管口3に貼着する方法や、更生管1を取付管8内に
挿入して拡径する方法は、前記従来技術及び前記第一実
施形態にて説明した方法と同じである。
【0042】図18は、更生管1を拡径した後の取付管
口3付近の状態を拡大して示す。この状態では、更生管
1の外周面が止水パッド24の止水部材26に密着し、
また、止水パッド24のフランジ24bが本管2の内面
に貼着されることによって、止水パッド24が取付間口
3に保持される。スリーブ24aの内周面に形成された
環状リブ25は、スリーブ24aの内側に更生管1を挿
入する際、更生管1が止水部材26の表面を擦って止水
部材26が剥がれてしまうのを防ぐとともに、止水部材
26の膨張方向を内側のみに規制して、更生管1に対す
る密着性を高める作用をなす。
【0043】この構成によっても、更生管1と止水パッ
ド24との密着性を高めることにより、止水パッド24
の脱落を防止して、取付管口3付近の止水性を高めるこ
とができる。
【0044】なお、以上に説明した各実施形態は、本管
2に開口する取付管口3の止水方法であるが、本管2の
内面に予めライニング更生がなされている場合であって
も、本発明の止水方法を実施することは可能である。こ
の場合は、まず本管2側の更生管に取付管口3に面する
開口を形成した後、前記した工程を実施して、止水パッ
ド20,24のフランジ20b,24bを本管2側の更
生管の内面に密着させる。また、本発明の止水方法は、
図5に示すように、人孔9に開口する取付管口3にも適
用することができる。この場合は人孔9内で作業できる
ので、本管2内に比べて、作業がより容易になる。
【0045】
【発明の効果】本発明の取付管口の止水方法は、スリー
ブとフランジとを有する止水パッドを予め取付管口に貼
着し、取付管内に挿入した更生管を拡径して止水パッド
に密着させるように構成されているので、取付管口の管
径に対して更生管が十分な管径を有しない場合であって
も、取付管から本管または人孔の内面にわたる一体的な
止水面を無理なく形成することができる。また、更生管
の管端に鍔返しを行う工程が不要になるので、施工性が
向上する。
【0046】止水パッドは、フランジに塗布された合成
ゴム系の粘着剤を介して、本管または人孔の内面に好適
に貼着される。
【0047】止水パッドを熱可塑性樹脂により形成して
更生管とともに拡径させる場合は、止水パッドのスリー
ブの外周面に合成ゴム系の独立発泡体からなる水圧緩衝
材を巻き付けておくことにより、スリーブと取付管との
密着性を高めることができるとともに、流入水の水圧を
緩和して止水パッドの剥離を防止することができる。ま
た、止水パッドのスリーブを拡径しない場合であって
も、スリーブの内周面に水膨張性ゴムからなる止水部材
を接着しておくことにより、スリーブと更生管との密着
性を高めることができる。これらの方法により、更生管
の外側から本管に流入する水を封止して良好な止水性を
得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施形態に係る止水パッドの斜視
図である。
【図2】前記止水パッドを本管側から取付管口に取り付
ける方法を示す説明図である。
【図3】取付管口に前記止水パッドがセットされた状態
を示す部分断面図である。
【図4】前記止水パッドを更生管ととともに拡径した状
態を示す部分断面図である。
【図5】人孔に開口する取付管口に本発明を実施した形
態を示す断面略図である。
【図6】本発明の止水方法に用いられる更生管の例を示
す部分斜視図である。
【図7】更生管を取付管内に挿入する工程の概要を示す
地中管路の断面図である。
【図8】更生管を取付管内に挿入した状態を示す取付管
口付近の部分断面図である。
【図9】更生管を拡径して取付管の内周面に密着させた
状態を示す取付管口付近の部分断面図である。
【図10】更生管を取付管内で拡径する工程の概要を示
す地中管路の断面図である。
【図11】更生管の拡径状態を(a)から(c)の順に
示す断面図である。
【図12】拡径した更生管の先端部を切断機によって切
断する工程を示す取付管口付近の部分断面図である。
【図13】更生管の先端部に鍔返し部を形成する工程を
示す取付管口付近の部分断面図である。
【図14】更生管の先端部に形成した鍔返し部の状態を
示す取付管口付近の部分断面図である。
【図15】特開昭63−167193号公報に開示され
た止水パッドの斜視図である。
【図16】図15に示す止水パッドを用いた止水方法を
示す取付管口付近の部分断面図である。
【図17】本発明の第二実施形態に係る止水パッドの半
側面半断面図である。
【図18】前記止水パッドと拡径した更生管との密着状
態を示す部分断面図である。
【符号の説明】
1 更生管 2 本管 3 取付管口 6 枡 8 取付管 9 人孔 20 止水パッド 20a スリーブ 20b フランジ 21 粘着剤 22 水圧緩衝材 24 止水パッド 24a スリーブ 24b フランジ 25 環状リブ 26 止水部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2D063 EA08 3H025 EA03 EB04 EB13 EB23 EC01 ED02 EE04

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒状のスリーブと、このスリーブの一方
    の端縁部に形成された鍔状のフランジとを備えてなる熱
    可塑性樹脂製の止水パッドを用いて、本管または人孔に
    開口した取付管口の周囲を止水する方法であって、 前記止水パッドのスリーブの外周面に合成ゴム系の独立
    発泡体からなる水圧緩衝材を巻き付けた状態で、このス
    リーブを本管側または人孔側から取付管口に挿入し、合
    成ゴム系の粘着剤を介して止水パッドのフランジを本管
    または人孔の内面に貼着する工程と、 取付管に熱可塑性樹脂製の更生管を挿入し、更生管の閉
    止された先端部を前記止水パッドのスリーブに挿通させ
    て本管または人孔内に及ばせる工程と、 更生管を内側から加熱及び加圧して拡径させると同時
    に、その熱及び圧力で前記止水パッドのスリーブを拡径
    して取付管の内周面に圧着する工程と、 拡径した更生管の先端部を止水パッドのフランジに略一
    致する位置で切除する工程と、 を具備することを特徴とする取付管口の止水方法。
  2. 【請求項2】 取付管の内径と略同寸ないしそれよりも
    やや小さい外径を有する筒状のスリーブと、このスリー
    ブの一方の端縁部から鍔状に張り出したフランジとが、
    熱可塑性樹脂によって一体に成形され、前記フランジの
    表面に合成ゴム系の粘着剤が塗布されるとともに、前記
    スリーブの外周面に合成ゴム系の独立発泡体からなる水
    圧緩衝材が巻き付けられたことを特徴とする止水パッ
    ド。
  3. 【請求項3】 筒状のスリーブと、このスリーブの一方
    の端縁部に形成された鍔状のフランジとを備えてなる止
    水パッドを用いて、本管または人孔に開口した取付管口
    の周囲を止水する方法であって、 前記止水パッドのスリーブの内周面に水膨張性ゴムから
    なる止水部材を接着した状態で、このスリーブを本管側
    または人孔側から取付管口に挿入し、合成ゴム系の粘着
    剤を介して止水パッドのフランジを本管または人孔の内
    面に貼着する工程と、 取付管に熱可塑性樹脂製の更生管を挿入し、更生管の閉
    止された先端部を前記止水パッドのスリーブに挿通させ
    て本管または人孔内に及ばせる工程と、 更生管を内側から加熱及び加圧して拡径させ、取付管の
    内周面に圧着する工程と、 拡径した更生管の先端部を止水パッドのフランジに略一
    致する位置で切除する工程と、 を具備することを特徴とする取付管口の止水方法。
  4. 【請求項4】 取付管の内径と略同寸ないしそれよりも
    やや小さい外径を有する筒状のスリーブと、このスリー
    ブの一方の端縁部から鍔状に張り出したフランジとが一
    体に成形され、前記フランジの表面に合成ゴム系の粘着
    剤が塗布されるとともに、前記スリーブの内周面に水膨
    張性の止水部材が接着されたことを特徴とする止水パッ
    ド。
  5. 【請求項5】 スリーブの内周面に、周方向に連続する
    環状リブが適宜間隔を隔てて2箇所に設けられ、前記環
    状リブの間に水膨張性の止水部材が接着されたことを特
    徴とする請求項4に記載の止水パッド。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007232124A (ja) * 2006-03-02 2007-09-13 Kubota Ci Kk 止水サドルおよびそれを用いた更生管路
JP2015229870A (ja) * 2014-06-05 2015-12-21 吉佳エンジニアリング株式会社 取付管の開口部構造

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