JP2002206551A - 軸受装置およびプーリユニット - Google Patents
軸受装置およびプーリユニットInfo
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Abstract
に防止すること。 【解決手段】プーリ1の内周面において外輪軌道領域の
近傍にロータ軸2との間で密封部を作るシールリング7
が取り付けられ、ロータ軸2の外周面においてシールリ
ング7よりも内側に、前記密封部側から潤滑剤を遠ざけ
るための密封補助手段としてロータ軸2の回転に伴い周
囲の潤滑剤を転動体側へ向けて搬送する螺旋溝81が設
けられ、この螺旋溝81による潤滑剤の転動体側方向へ
の搬送作用により、その密封部からの潤滑剤の漏れを防
止した構成。
Description
ルリングが装着される軸受装置に関する。この軸受装置
としては、例えば自動車エンジンに付設される補機など
に組み込まれるプーリユニットが挙げられる。
ロータ軸との間の環状空間に対して、一方向クラッチを
介装するとともに、この一方向クラッチの軸方向両側に
転がり軸受を介装し、かつ、その環状空間に介装される
一方向クラッチおよび2つの転がり軸受に使用する潤滑
剤を密封するために、転がり軸受それぞれの軸方向外側
にシールリングを装着した構造になっている。シールリ
ングは、プーリの内周面に取り付けられてロータ軸との
間で密封部を作る。
されたカム面とプーリ内周面とで形成するくさび状空間
の狭い側(ロック側)にころが転動することでプーリと
ロータ軸とを同期回転させて動力伝達状態とし、くさび
状空間の広い側(フリー側)にころが転動することでプ
ーリとロータ軸とを分離回転させて動力伝達遮断状態と
するようになっている。
の場合、一方向クラッチにおけるころが、前記カム面と
プーリの内周面とで形成するくさび状空間の狭い側と広
い側とを繰り返し摺動しているうちに、潤滑剤としての
グリースに含まれる増ちょう剤が剪断され、基油が分離
して流動性を増し、これによって、基油が、前記したロ
ータ軸とシールリングとの間で作られる密封部を介して
外部に漏れ出ようとする傾向となる。
漏れを有効に防止できるようにすることを解決すべき共
通の課題としている。
・外輪要素の間に保持器で回転可能に保持した複数の転
動体が介装された軸受装置であって、前記外輪要素の内
周面において外輪軌道領域の近傍に内輪要素との間で密
封部を作るシールリングが取り付けられており、前記内
輪要素の外周面においてシールリングよりも内側に、前
記密封部側から潤滑剤を遠ざけるための密封補助手段が
設けられていることを特徴とする。
のグリースに含まれる増ちょう剤が剪断され、基油が分
離して流動性を増し基油が内輪要素とシールリングとの
間で作られている密封部を介して外部に漏れ出ようとし
ても、密封補助手段により、潤滑剤はその密封部から遠
ざけられる結果、密封部を介しての基油の漏れを有効に
防止できる。
を、螺旋溝や、環状溝や、環状プレートで構成して、基
油の漏れをより確実に防止可能としてもよい。
が回転軸とされ、前記回転軸の外周面において確保され
る内輪軌道領域の近傍に、前記シールリングのリップが
入り込まされる周溝が設けられており、前記周溝におい
て内輪軌道中心寄りの第一内壁面が、径方向に沿う形状
に形成され、また、前記周溝において内輪軌道から遠い
側の第二内壁面が、溝幅を開口側から底側へ向けて徐々
に狭くするテーパ形状に形成されており、前記シールリ
ングのリップが、前記周溝の第一内壁面に対して軸方向
から接触されているものとしてもよい。
記リップの他に、前記周溝に入り込まずに、回転軸にお
いて内輪軌道領域に対して微小隙間を介して対向させら
れる補助リップを有するようにしてもよい。
リップを回転軸の外周面に設けてある周溝内に入り込ま
せる形態にするとともに、シールリングを回転軸に対し
てその軸端から組み込むときに、組み込み途中でシール
リングのリップが傾いてもそれが前記周溝に対して入り
込む過程で正しい姿勢に容易に弾性復元させるように、
周溝の第二内壁面をテーパ形状にしている。これによ
り、シールリングの組み込み過程でリップが倒れてもそ
のままの姿勢にならずに済み、正しい姿勢で周溝内に配
置されるようになる。
方向に沿う第一内壁面に対して軸方向から接触させるよ
うにしているから、回転遠心力が作用したときに、リッ
プと周溝の第一内壁面との接触状態が変化しにくくな
り、所期の密封性が確保される。
されるプーリおよび回転軸の間に確保される環状空間の
軸方向中間に一方向クラッチが、また、前記環状空間に
おいて前記一方向クラッチの両側に転がり軸受がそれぞ
れ介装されるプーリユニットであって、前記2つの転が
り軸受が、前記プーリを外輪として前記回転軸を内輪と
し、それらの間に保持器で回転可能に保持した複数の転
動体が介装された構成であり、前記プーリの内周面にお
いて確保される2つの外輪要素の軌道領域の各外側位置
に回転軸との間で密封部を作るシールリングがそれぞれ
取り付けられており、前記回転軸の外周面においてシー
ルリングよりも内側に、前記密封部側から潤滑剤を遠ざ
けるための密封補助手段が設けられていることを特徴と
する。
としてのグリースに含まれる増ちょう剤が一方向クラッ
チにおけるころがロック側とフリー側に繰り替えし転動
して剪断されて基油が分離し、その流動性を増す結果、
基油が内輪要素とシールリングとの間で作られている密
封部を介して外部に漏れ出ようとしても、密封補助手段
により、潤滑剤はその密封部から遠ざけられる結果、密
封部を介しての基油の漏れを有効に防止できる。
態に基づいて説明する。
している。図1は、プーリユニットの縦断面図、図2
は、図1の(2)−(2)線断面の矢視図、図3は、一
方向クラッチにおける内輪および保持器の斜視図、図4
は、図1の要部の拡大図、図5(a)(b)それぞれ
は、シールリングの組み込み動作の各過程を示す図、図
6は、本実施形態の特徴構成を示す図1の要部の拡大図
である。
タ軸2、一方向クラッチ3、2つの転がり軸受4,5を
有している。
部品点数を削減するために、一方向クラッチ3の内・外
輪および2つの転がり軸受4,5の内・外輪を共に省略
し、これらの外輪をプーリ1で兼用させ、また、これら
の内輪をロータ軸2で兼用させた構成としている。
ンクシャフトによりVリブドベルト6を介して回転駆動
されるもので、その外周にはVリブドベルト6が巻き掛
けられる波状溝が形成されている。
て、不図示の自動車エンジンに付設される補機の入力
軸、例えばオルタネータのロータ、などに固定される。
2との対向環状空間の軸方向中央に介装されるものであ
って、複数のころ31と、それを保持する合成樹脂製の
保持器32と、弾性部材として楕円形のコイルバネ33
とを備える構成になっている。
ならびに軸方向に位置決めされた状態で外装されるもの
で、その円周数カ所には、径方向内外に貫通形成される
ポケット32aが設けられている。
納されている。
32a間に存在する各柱部32bの内壁面に一体形成さ
れる突起32cに対して装着されていて、ころ31をロ
ータ軸2のカム面21とプーリ1の内周面とで形成する
くさび状空間の狭い側(ロック側)へ押圧するものであ
る。
ータ軸2との対向環状空間において一方向クラッチ3の
軸方向両側に1つずつ介装される。
それを保持する冠形保持器42からなる深溝玉軸受とさ
れ、第2転がり軸受5は、複数のころ51およびそれを
保持する保持器52からなるケージアンドローラとされ
ている。
向外側のみに対して、シールリング7,7それぞれが装
着されている。
いて詳細に説明する。
円周数カ所には、一方向クラッチ3に用いられる平坦な
カム面21が形成され、その軸方向両側領域X2,X3
には、転がり軸受4,5の内輪軌道部が確保されてい
る。なお、この例では、ロータ軸2の中間領域X1に8
つのカム面21を設けているので、外径形状が側面視八
角形になっている。また、ロータ軸2の両側領域X2,
X3は側面視円形に形成されている。
一方向クラッチ3や2つの転がり軸受4,5を軸方向一
方から順番に簡単に組み込めるようにするために、ロー
タ軸2において第1転がり軸受4の内輪軌道部となる領
域X2の外径寸法は、第2転がり軸受5の内輪軌道部と
する領域X3の外径寸法よりも大きく設定されている。
の外周面において大径に設定した軸方向一端側の領域X
2には、第1転がり軸受4の玉41の軌道溝22が形成
されている。
の外周面において小径に設定した軸方向他端側の領域X
3には、位置決め溝23が設けられており、この位置決
め溝23に対してケージアンドローラからなる第2転が
り軸受5の保持器52の内周に設けられてある径方向内
向きの輪状突起52aが係入されることにより、当該保
持器52が軸方向に位置決めされるようになっている。
おける内周面は、ロータ軸2の外周面において軸方向中
間領域X1の外形形状と合致する形状つまり八角形に形
成されており、この保持器32にころ31それぞれを保
持させた状態でロータ軸2の軸方向中間領域X1に外嵌
されることにより、周方向に回り止めされている。この
保持器32は、ロータ軸2における中間領域X1のカム
面21と大径の領域X2とを連接するテーパ状段差部2
4によって、第1転がり軸受4側への動きが封じられ、
ロータ軸2に対して軸方向位置決めされた第2転がり軸
受5の保持器52によって第2転がり軸受5側への動き
が封じられるようになっている。
2よりも相対的に速くなると、一方向クラッチ3のころ
31がくさび状空間の狭い側へ転動させられてロック状
態となるので、プーリ1とロータ軸2とが一体化して同
期回転する。しかし、プーリ1の回転速度がロータ軸2
よりも相対的に遅くなると、一方向クラッチ3のころ3
1がくさび状空間の広い側へ転動させられてフリー状態
となるので、プーリ1からロータ軸2へ回転動力の伝達
が遮断されることになってロータ軸2が回転慣性力のみ
で回転を継続するようになる。
ンジンのオルタネータに利用する場合だと、ベルト6の
駆動源となるエンジンのクランクシャフトの回転変動に
関係なく、オルタネータのロータの回転を高回転域に維
持して、発電効率を高めるようにすることができる。つ
まり、クランクシャフトの回転数が上昇するとき、一方
向クラッチ3がロック状態となってロータ軸2をプーリ
1と同期回転させるようにし、一方、クランクシャフト
の回転数が低下するとき、一方向クラッチ3がフリー状
態となってロータ軸2をプーリ1の減速と無関係に自身
の回転慣性力により回転継続させるようにすればよい。
受4,5におけるシールリング7およびそれの接触相手
となるロータ軸2は、次のような形状を有する。
の外周面から外側面および内周面に対してゴムなどの弾
性体が接着されており、この弾性体の内周部分には、径
方向に沿って中心側へ延びる主リップ72と、この主リ
ップ72の付け根から軸受内方へ向けて斜めに延びる補
助リップ73とが設けられている。
道部が形成される領域X2,X3の各外側位置に、各シ
ールリング7の主リップ72がそれぞれ入り込まされる
周溝25が設けられている。
第一内壁面25aは、径方向に沿う形状に形成され、ま
た、周溝25において内輪軌道から遠い側の第二内壁面
25bが、溝幅を開口側から底側へ向けて徐々に狭くす
るテーパ形状に形成されている。
5の第一内壁面25aに対して軸方向から接触されてお
り、また、補助リップ73は、周溝25内に入り込まず
に、ロータ軸2において内輪軌道領域X2,X3に対し
て微小隙間を介して対向させられている。
方向クラッチ3および2つの転がり軸受4,5を組み付
けた状態でロータ軸2の両側からそれぞれはめ込みロー
タ軸2の外周をスライドさせることにより、当該シール
リング7の外周の弾性体をプーリ1の肩部内周に設けて
ある取り付け溝1aに対して嵌入させる。
(a)に示すように、シールリング7の主リップ72が
ロータ軸2により組み込み方向手前側に付け根部分を支
点として弾性変形して倒れることは避けられないが、図
5(b)に示すように、シールリング7がロータ軸2の
周溝25の位置にまで到達すると、主リップ72が周溝
25のテーパ形状の第二内壁面25bでもって案内され
ることにより、主リップ72の姿勢が容易に弾性復元さ
れつつ所定位置まで入り込むようになる。
に対して主リップ72の姿勢が完全に弾性復元して、周
溝25の第一内壁面25aに対して当接させられる。
中で、主リップ72を傾きやすくしてその付け根部位か
ら千切れないようにするとともに弾性復元動作を円滑に
させるようにしたうえで、回転遠心力により主リップ7
2および補助リップ73をたわみにくくするために、各
部の寸法は次のように管理され。
示すように、ロータ軸2の外径寸法R1をφ29.5m
m、環状芯金71の内径寸法R2をφ31.5mmに設
定した場合、主リップ72の軸方向厚みWを0.3mm
に設定するとともに、前記R1とR2との半径での寸法
差を1mm、補助リップ73の内周面の付け根部分にお
ける内径寸法R3と前記R1との半径での寸法差を0.
4mmに設定している。
つまりR2−R1は0.8以上に、主リップ72の軸方
向厚みWは0.5mm以下に、また、R3とR1との半
径での寸法差つまりR3−R1は0.3以上に設定する
のが望ましい。
の付け根部分を支点として、倒れやすくなるとともに復
元しやすくなる。しかも、ロータ軸2を回転させていな
い状態のときに、主リップ72の緊縛力を0.3N、補
助リップ73とロータ軸2との隙間を0.28mmに設
定しておいて、ロータ軸2を18000rpmで回転さ
せたとき、主リップ72の緊縛力が0.26N、補助リ
ップ73とロータ軸2との隙間が0.38mmとなり、
変化が小さく抑えられることになる。つまり、主リップ
72と補助リップ73の形状バランスによって回転遠心
力の影響を受けにくい。
5に対して水分がかかったり、付着したりしても、テー
パ形状の第二内壁面25bの回転振り切り作用によって
外部に排出されることになるから、主リップ72と第一
内壁面25aとの接触部位に水分が残留することが避け
られる。
る。
グ7は、プーリ1の内周面において領域X2の近傍にロ
ータ軸2との間で密封部を作っているが、そのロータ軸
2の外周面においてシールリング7よりも内側に、その
密封部側から潤滑剤を遠ざけるための密封補助手段とし
て、ロータ軸2の回転に伴い周囲の潤滑剤における基油
を転動体である玉41側へ向けて搬送する螺旋溝81が
設けられている。
玉軸受4側の内輪軌道領域に移動してきた基油を該ロー
タ軸2の回転に伴い一方向クラッチ3方向に向けて戻す
結果、分離した基油の漏れが防止されるようになった。
ータ軸2それ自体は移動できず、したがって、ロータ軸
2は、ちょうど、スクリューコンベアーのように潤滑剤
に対して作用し、螺旋溝81周囲特にこの螺旋溝81と
補助リップ73との対向隙間から外部へ漏れ出ようとす
る潤滑剤は、内部へ引き戻されシールリング7とは反対
の方向に搬送されてしまう結果、基油の外部漏れは、上
述したシールリング7の形態と相俟って、効果的に防止
できるようになる。
して微小隙間を介して対向しているとともに、その外周
面が、軸方向外向きに拡径するテーパ形状とされている
が、この補助リップ73の外周面におけるテーパ形状
も、螺旋溝81と補助リップ73との対向隙間を介して
外部へ漏れようとする潤滑剤の流れを図中矢印aで示す
方向に変え、その漏れを抑制するので好ましい。
輪軌道領域に設けたが、第2転がり軸受5であるケージ
アンドローラ側の内輪軌道領域にも設けてよい。
れるものではなく、種々な応用や変形が考えられる。
段は、螺旋溝81であったが、これに限定されるもので
はなく、図7で示すように、ロータ軸2の外周面におい
てシールリング7の近傍に、前述のように分離して玉軸
受4側の内輪軌道領域に移動してきた基油を落とし込む
とともに、落とし込んだ基油をロータ軸2の回転遠心力
で径方向外側に移動させる環状溝91を密封補助手段と
して設けてもよい。
側のテーパ状環状内周壁91aとシールリング7側の垂
直状環状内周壁91bとを有しているから、矢印bでシ
ールリング7方向に流れてくる基油はテーパ状環状内周
壁91aで基油を矢印cで示す方向に戻され、垂直状環
状内周壁91bで基油を矢印dで示す方向に振り切られ
ることで、基油の漏れが防止されるようになる。
段は、螺旋溝81であったが、これに限定されるもので
はなく、図8で示すように、ロータ軸2の外周面におい
てシールリング7の近傍にシールリング7方向に流れて
くる基油をせき止めるとともに、せき止めた基油をロー
タ軸2の回転遠心力で径方向外側に移動させる環状プレ
ート100を取り付けてもよい。
ように分離して玉軸受4側の内輪軌道領域に移動してき
た基油の流れは矢印eで示す方向に変えられ、基油の漏
れが防止されるようになる。
ルリング7のシール性能が高まるが、さらに、そのシー
ル性能を改善する研究を進めたところ、シールリング7
に一般に使用されるニトリルブタジエンラバー(NB
R)に代えて、耐熱性に優れたアクリル樹脂とすると、
シールリング7にシール性能がより高められるようにな
った。
ろ、このプーリユニットの場合、エンジンのクランクシ
ャフトの回転変動に無関係にオルタネータのロータの回
転を高回転域に維持して発電効率を高めるために、クラ
ンクシャフトの回転数が低下すると、一方向クラッチ3
がフリー状態となってロータ軸2をプーリ1の減速と無
関係にその回転慣性力で回転継続させている。そのた
め、一方向クラッチ3のころ31の空転現象により一方
向クラッチ3が発熱し、その発熱がシールリング7に伝
えられる結果、従来のNBRであるとシールリング7に
熱硬化が発生し、潤滑剤であるグリース漏れが発生しや
すくなることが判明した。
ら、NBRに代えて、耐熱性に優れたアクリル樹脂を使
用したところ、シールリング7における上述の熱硬化の
発生を防止できてシール性能を維持ないしは改善できる
ようになった。
リル樹脂が最も好ましいが、これに限定されるものでは
なく、耐熱性に優れた樹脂であれば熱硬化の発生防止に
伴いそのシール性能の維持が可能となった。
の間に保持器で回転可能に保持した複数の転動体が介装
された軸受装置であって、前記外輪要素の内周面におい
て外輪軌道領域の近傍に内輪要素との間で密封部を作る
シールリングが取り付けら、前記内輪要素の外周面にお
いてシールリングよりも内側に、前記密封部側から潤滑
剤を遠ざけるための密封補助手段が設けられているか
ら、潤滑剤としてのグリースに含まれる増ちょう剤が剪
断され、基油が分離して流動性を増し基油が内輪要素と
シールリングとの間で作られている密封部を介して外部
に漏れ出ようとしても、密封補助手段により、潤滑剤は
その密封部から遠ざけられる結果、基油の漏れを有効に
防止できる。
断面図
器を示す斜視図
大して示す図
おける要部を拡大して示す図
ットにおける要部を拡大して示す図
Claims (7)
- 【請求項1】 内・外輪要素の間に保持器で回転可能に
保持した複数の転動体が介装された軸受装置であって、 前記外輪要素の内周面において外輪軌道領域の近傍に内
輪要素との間で密封部を作るシールリングが取り付けら
れており、 前記内輪要素の外周面においてシールリングよりも内側
に、前記密封部側から潤滑剤を遠ざけるための密封補助
手段が設けられている、ことを特徴とする軸受装置。 - 【請求項2】 請求項1の軸受装置において、 前記密封補助手段として、前記内輪要素の外周面におい
てシールリングよりも内側に、当該内輪要素の回転に伴
い周囲の潤滑剤を転動体側へ向けて搬送する螺旋溝が設
けられている、ことを特徴とする軸受装置。 - 【請求項3】 請求項1の軸受装置において、 前記密封補助手段として、前記内輪要素の外周面におい
てシールリングよりも内側に、シールリング方向に流れ
てくる潤滑剤を落とし込むとともに、落とし込んだ潤滑
剤を当該内輪要素の回転遠心力で径方向外側に移動させ
る環状溝が設けられている、ことを特徴とする軸受装
置。 - 【請求項4】 請求項1の軸受装置において、 前記密封補助手段として、前記内輪要素の外周面におい
てシールリングよりも内側に、シールリング方向に流れ
てくる潤滑剤をせき止めるとともに、せき止めた潤滑剤
を当該内輪要素の回転遠心力で径方向外側に移動させる
環状プレートが設けられている、ことを特徴とする軸受
装置。 - 【請求項5】 請求項1ないし4いずれかの軸受装置に
おいて、 前記内輪要素が回転軸とされており、 前記回転軸の外周面において確保される内輪軌道領域の
近傍に、前記シールリングのリップが入り込まされる周
溝が設けられており、 前記周溝において内輪軌道中心寄りの第一内壁面が、径
方向に沿う形状に形成され、また、前記周溝において内
輪軌道から遠い側の第二内壁面が、溝幅を開口側から底
側へ向けて徐々に狭くするテーパ形状に形成されてお
り、 前記シールリングのリップが、前記周溝の第一内壁面に
対して軸方向から接触されている、ことを特徴とする軸
受装置。 - 【請求項6】 請求項5の軸受装置において、 前記シールリングが、上記リップの他に、前記周溝に入
り込まずに、回転軸において内輪軌道領域に対して微小
隙間を介して対向させられる補助リップを有している、
ことを特徴とする軸受装置。 - 【請求項7】 同心状に配設されるプーリおよび回転軸
の間に確保される環状空間の軸方向中間に一方向クラッ
チが、また、前記環状空間において前記一方向クラッチ
の両側に転がり軸受がそれぞれ介装されるプーリユニッ
トであって、 前記2つの転がり軸受が、前記プーリを外輪として前記
回転軸を内輪とし、それらの間に保持器で回転可能に保
持した複数の転動体が介装された構成であり、 前記プーリの内周面において確保される2つの外輪要素
の軌道領域の各外側位置に回転軸との間で密封部を作る
シールリングがそれぞれ取り付けられており、 前記回転軸の外周面においてシールリングよりも内側
に、前記密封部側から潤滑剤を遠ざけるための密封補助
手段が設けられている、ことを特徴とするプーリユニッ
ト。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001002271A JP2002206551A (ja) | 2001-01-10 | 2001-01-10 | 軸受装置およびプーリユニット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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2001
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