JP2010159788A - スラストころ軸受 - Google Patents

スラストころ軸受 Download PDF

Info

Publication number
JP2010159788A
JP2010159788A JP2009001262A JP2009001262A JP2010159788A JP 2010159788 A JP2010159788 A JP 2010159788A JP 2009001262 A JP2009001262 A JP 2009001262A JP 2009001262 A JP2009001262 A JP 2009001262A JP 2010159788 A JP2010159788 A JP 2010159788A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
race
outer race
inner race
lubricating oil
thrust roller
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2009001262A
Other languages
English (en)
Inventor
Wataru Takamizawa
渉 高見澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JTEKT Corp
Original Assignee
JTEKT Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JTEKT Corp filed Critical JTEKT Corp
Priority to JP2009001262A priority Critical patent/JP2010159788A/ja
Publication of JP2010159788A publication Critical patent/JP2010159788A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C19/00Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement
    • F16C19/22Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing rollers essentially of the same size in one or more circular rows, e.g. needle bearings
    • F16C19/30Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing rollers essentially of the same size in one or more circular rows, e.g. needle bearings for axial load mainly
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C33/00Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
    • F16C33/30Parts of ball or roller bearings
    • F16C33/58Raceways; Race rings
    • F16C33/583Details of specific parts of races
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C33/00Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
    • F16C33/30Parts of ball or roller bearings
    • F16C33/58Raceways; Race rings
    • F16C33/588Races of sheet metal
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C33/00Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
    • F16C33/30Parts of ball or roller bearings
    • F16C33/66Special parts or details in view of lubrication
    • F16C33/6637Special parts or details in view of lubrication with liquid lubricant
    • F16C33/6659Details of supply of the liquid to the bearing, e.g. passages or nozzles
    • F16C33/6674Details of supply of the liquid to the bearing, e.g. passages or nozzles related to the amount supplied, e.g. gaps to restrict flow of the liquid
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C2361/00Apparatus or articles in engineering in general
    • F16C2361/61Toothed gear systems, e.g. support of pinion shafts

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Rolling Contact Bearings (AREA)

Abstract

【課題】 撹拌抵抗に着目し、撹拌抵抗を低減することで回転トルクを減少したスラストころ軸受を提供する。
【解決手段】 アウタレース駆動で使用されるスラストころ軸受10において、アウタレース13の内径部のインナレース折曲げ部22に対向する面に、周方向に所定間隔で複数の潤滑油滞留量調整用突起27が形成されている。これらの突起27は、長方形状とされて、その長手方向が回転方向に対して鋭角となるように設けられている。突起27に当たった潤滑油は、径方向内方に案内されることになり、これにより、潤滑油の軸受内部への流入量が制限され、軸受内部に滞留する潤滑油量が減少して、撹拌抵抗が増加することが防止される。
【選択図】 図1

Description

この発明は、自動車の変速機などで使用されるスラストころ軸受に関する。
スラストころ軸受として、ともに環状に形成されたインナレースおよびアウタレースと、両レース間に配置された複数のころと、複数のころを保持する保持器とを備えており、インナレース内径部に設けられた短円筒状の折曲げ部と保持器の内径部とが嵌め合わされるとともに、アウタレース外径部に設けられた短円筒状の折曲げ部と保持器の外径部とが嵌め合わされることで両レースおよび保持器が分離不可能とされているものが知られている(特許文献1)。
自動車の変速機で使用されているスラストころ軸受の潤滑は、通常、回転軸内部を通路として循環する潤滑油によって行われており、潤滑油は、インナレースの折曲げ部とアウタレースの内径部との間にある隙間からスラストころ軸受内部に供給され、インナレースの外径部とアウタレースの折曲げ部との間にある隙間から排出される。
特開2001−41252号公報
自動車で使用されるスラストころ軸受では、回転トルク低減による低燃費化への貢献が課題となっている。
従来、スラストころ軸受の回転トルクを低減するためには、軸受内部への流入量(貫通油量)が多い方が好ましいとされている。しかしながら、流出量を考慮せずに流入量を増加させた場合、軸受内部に潤滑油が多く存在し、軸受回転に伴う潤滑油の撹拌抵抗が大きくなる恐れがある。特許文献1のものなど従来のものでは、このような撹拌抵抗は考慮されていなかったが、撹拌抵抗の増大は回転トルクの増加要因となる。
この発明の目的は、撹拌抵抗に着目し、撹拌抵抗を低減することで回転トルクを減少したスラストころ軸受を提供することにある。
この発明によるスラストころ軸受は、ともに環状に形成されたインナレースおよびアウタレースと、両レース間に配置された複数のころと、複数のころを保持する保持器とを備えており、インナレース内径部に設けられた短円筒状の折曲げ部と保持器の内径部とが嵌め合わされるとともに、アウタレース外径部に設けられた短円筒状の折曲げ部と保持器の外径部とが嵌め合わされることで両レースおよび保持器が分離不可能とされているスラストころ軸受において、アウタレースの内径部のインナレース対向面、アウタレースの折曲げ部のインナレース対向面、インナレースの折曲げ部のアウタレース対向面およびインナレースの外径部のアウタレース対向面の少なくともいずれかに、軸受内部に滞留する潤滑剤量を調整するための突起が形成されていることを特徴とするものである。
インナレースは、通常、回転軸の端面に取り付けられて、回転軸とともに回転する。アウタレースは、例えばキャリアなどのハウジングに取り付けられ、ハウジング等に固定されていることがあり、また、ハウジング等に対して回転可能とされていることもある。保持器は、通常、両レースに対して、相対回転可能とされる。
スラストころ軸受は、アウタレースの折曲げ部がアウタレースガイド部材(例えばハウジングの円筒状内周部)の内周に嵌め合わせられる(インナレースの折曲げ部の径方向の動きを規制するものがない)アウタレースガイドで使用されることがあり、また、インナレースの折曲げ部がインナレースガイド部材(例えば回転軸の端部に設けられた小径軸部)の外周に嵌め合わせられる(アウタレースの折曲げ部の径方向の動きを規制するものがない)インナレースガイドで使用されることがある。
スラストころ軸受は、また、インナレースおよびアウタレースのいずれか一方が駆動側(回転側)、他方が被駆動側(固定側)とされる。この発明によるスラストころ軸受では、駆動側に配置されるレースに着目し、そのレースに突起を設けることで、回転トルクの増加要因となる撹拌抵抗の減少が図られる。
スラストころ軸受の潤滑は、回転軸の端部に供給された潤滑剤(潤滑油)がインナレースの折曲げ部とアウタレースの内径部との間から軸受内部に供給され、この潤滑剤がインナレースの外径部とアウタレースの折曲げ部との間から排出されることで行われる。突起は、流入量または流出量を調整するように設けられ、これによって、軸受内部の潤滑油滞留量が適正に調整されることで、回転トルク増加要因となる撹拌抵抗の増加が防止され、回転トルクが減少する。
突起は、アウタレースの内径部のインナレース対向面またはインナレースの折曲げ部のアウタレース対向面に設けられており、突起の回転方向にある面が回転方向となす角が鋭角とされていることがあり、また、突起は、アウタレースの折曲げ部のインナレース対向面またはインナレースの外径部のアウタレース対向面に設けられており、突起の回転方向にある面が回転方向となす角が鈍角とされていることがある。
軸受内部に滞留する潤滑剤量を調整するには、インナレースの折曲げ部とアウタレースの内径部との間への潤滑剤流入量を制限するか、または、インナレースの外径部とアウタレースの折曲げ部との間からの潤滑剤流出量を増加させればよい。前者のようにするには、アウタレース駆動では、アウタレースの内径部のインナレース対向面に回転方向となす角が鋭角の突起を設ければよく、インナレース駆動では、インナレースの折曲げ部のアウタレース対向面に回転方向となす角が鋭角の突起を設ければよい。後者のようにするには、アウタレース駆動では、アウタレースの外径部のインナレース折曲げ部対向面に回転方向となす角が鈍角の突起を設ければよく、インナレース駆動では、インナレースの外径部のアウタレース折曲げ部対向面に回転方向となす角が鈍角の突起を設ければよい。
保持器の形状は、特に限定されるものではない。例えば、保持器は、プレス成形によって成形した1対の環状鋼板からなるものとされることがあり、また、プレス成形によって成形した1枚の環状鋼板からなるものとされることがある。プレス成形によって成形した1枚の環状鋼板からなる保持器は、径方向内方から外方に向かうに連れて何回か屈曲させられていることが好ましく、この場合、保持器がその最小径部分に円筒状折曲げ部を有し、この折曲げ部がインナレースの折曲げ部に嵌め合わせられていることがある。
この発明のスラストころ軸受によると、アウタレースの内径部のインナレース対向面、アウタレースの折曲げ部のインナレース対向面、インナレースの折曲げ部のアウタレース対向面およびインナレースの外径部のアウタレース対向面の少なくともいずれかに形成されている突起によって、軸受内部に滞留する潤滑剤量を調整することができるので、回転トルク増加要因となる撹拌抵抗の増加が防止され、回転トルクを減少させることができ、これにより、回転トルク低減による低燃費化への貢献が可能となる。
図1は、この発明によるスラストころ軸受の第1実施形態を示す縦断面図である。 図2は、第1実施形態のスラストころ軸受のアウタレースの正面図である。 図3は、第1実施形態のスラストころ軸受のアウタレースの変形例を示す正面図である。 図4は、この発明によるスラストころ軸受の第2実施形態を示す縦断面図である。 図5は、第2実施形態のスラストころ軸受のアウタレースの正面図である。 図6は、この発明によるスラストころ軸受の第3実施形態のインナレースを示す縦断面図である。 図7は、この発明によるスラストころ軸受の第4実施形態のインナレースを示す縦断面図である。
この発明の実施の形態を、以下図面を参照して説明する。
図1および図2は、この発明のスラストころ軸受の第1実施形態を示している。
このスラストころ軸受(10)は、環状に形成されて回転軸の端面に当接するインナレース(12)と、環状に形成されて回転軸の端面に平行なハウジング等の内面に当接するアウタレース(13)と、両レース(12)(13)間に配置された複数の針状ころ(14)と、複数の針状ころ(14)を保持する保持器(15)とを備えている。
このようなスラストころ軸受(10)では、インナレース(12)が駆動側(回転側)に、アウタレース(13)が被駆動側(固定側)に配置されることがあり、また、アウタレース(13)が駆動側(回転側)に、インナレース(12)が被駆動側(固定側)に配置されることがある。
インナレース(12)は、Lレースと呼ばれることがあり、回転軸の軸線に直交する(端面に平行な)インナレース本体部(21)と、このインナレース本体部(21)の内径部からアウタレース(13)側に向かってのびる短円筒状の折曲げ部(22)と、折曲げ部(22)の端部から径方向外方へのびる保持器抜止め用の環状突起(23)とからなる。
アウタレース(13)は、Jレースと呼ばれることがあり、インナレース(12)に対し、針状ころ(14)を挟んで略対称に形成されており、回転軸の軸線に直交するアウタレース本体部(24)と、アウタレース本体部(24)の外径部からインナレース(12)側に向かってのびる短円筒状の折曲げ部(25)と、折曲げ部(25)の端部から径方向内方へのびる保持器抜止め用の環状突起(26)とからなる。
この第1実施形態は、アウタレース駆動に適したもので、アウタレース(13)の内径部のインナレース折曲げ部(22)に対向する面に、周方向に所定間隔で複数の潤滑油滞留量調整用突起(27)が形成されている。これらの突起(27)は、長方形状とされており、その長手方向は、アウタレース(13)の径方向にちょうど一致しているのではなく、図2に示すように、回転方向(図の反時計方向)に対して鋭角(θ1<90°)となるように設けられている。したがって、アウタレース(13)の回転時には、潤滑油滞留量調整用突起(27)に当たった潤滑油は、同図に破線の矢印で示すように、径方向内方に案内されることになり、径方向外方へ移動しにくい(軸受内部に入りにくい)ものとなっている。
インナレース(12)およびアウタレース(13)は、鋼板をプレス成形することによって一体に形成されている。
各針状ころ(14)は、軸受中心を中心として放射状に配置されるとともに、保持器(15)のポケット(34)に軸方向の両側へ抜け出さないように保持され、その周面がインナレース(12)およびアウタレース(13)の各本体部(21)(24)の内面に当接させられている。
保持器(15)は、薄い鋼板を素材として打ち抜き・プレス成形加工によって一体加工したもので、内径側環状板(31)と、外径側環状板(32)と、これら両環状板(31)(32)の周方向に所定の間隔を隔てて掛け渡された複数の柱部(33)と、これら隣接する柱部(33)の間に形成された複数のポケット(34)とを備えている。保持器(15)は、径方向に複数回屈曲させられており、これにより、各柱部(33)は、断面略M字状に形成されている。
インナレース(12)とアウタレース(13)とは、インナレース(12)の突起(23)がアウタレース本体部(24)と非接触となるように、また、アウタレース(13)の突起(26)がインナレース本体部(21)と非接触となるように、保持器(15)を介して組み付けられている。インナレース(12)の突起(23)の外径は、保持器(15)の内径側環状板(31)の内径よりも大きくなされており、また、アウタレース(13)の突起(26)の内径は、保持器(15)の外径側環状板(32)の外径よりも小さくなされており、これにより、保持器(15)と各レース(12)(13)とが軸方向分離不可能とされている。
このスラストころ軸受(10)によると、針状ころ(14)と各レース本体部(21)(24)とによって、回転軸の軸線方向の荷重を支えることができ、この状態でインナレース(12)およびアウタレース(13)が相対回転すると、針状ころ(14)が回転し、回転軸に対する摩擦抵抗が軽減される。
スラストころ軸受(10)の潤滑は、回転軸の端部に供給された潤滑油がインナレース(12)の折曲げ部(22)とアウタレース(13)の内径部との間から軸受内部に供給され、この潤滑油がインナレース(12)の外径部とアウタレース(13)の折曲げ部(25)との間から排出されることで行われる。
ここで、軸受内部を貫通する油量は多い方が好ましいが、流入量と流出量とが適正にバランスされることが重要であり、流出量が少ないにもかかわらず流入量が多いと、軸受内部に滞留する潤滑油量が適正量よりも多くなり、撹拌抵抗が増加することで、全体の回転損失が増加することになる。
そこで、この実施形態では、アウタレース駆動で使用される場合の潤滑油滞留量を適正とするために、上記のような潤滑油滞留量調整用突起(27)が設けられている。これにより、潤滑油の軸受内部への流入量が制限されることになり、軸受内部に滞留する潤滑油量が減少して、撹拌抵抗が増加することが防止される。流入量低減効果は、潤滑油滞留量調整用突起(27)の長さが大きいほど大きくなり、また、長手方向が回転方向となす角θ1をある程度小さくしたときに最も大きくなることから、潤滑油滞留量調整用突起(27)の形状を適宜変更することにより、潤滑油滞留量を適正な値とすることができる。
アウタレース駆動において、回転方向が図1に示すような反時計方向だけでなく、アウタレース(13)が時計方向にも回転する場合には、図3(第1実施形態の変形例)に示すように、潤滑油滞留量調整用突起(28)を三角形状(またはV字状)として、その反時計方向側の面(38a)が反時計方向の回転に対して鋭角(θ1<90°)となり、その時計方向側の面(38b)が時計方向の回転に対して鋭角(θ1<90°)となるようにすることが好ましい。このようにすると、アウタレース(13)が両方向に回転するアウタレース駆動で使用した場合に、いずれの回転方向についても、同図に破線の矢印で示すように、潤滑油滞留量調整用突起(28)に当たった潤滑油は、径方向内方に案内されることになり、径方向外方へ移動しにくい(軸受内部に入りにくい)ものとなり、同様の効果(潤滑油の流入量の制限効果)を得ることができる。また、このような突起(28)の形状とすることで、アウタレース(13)が一方向に回転する場合であっても、その回転方向に影響されることなく、潤滑油の流入量の制限効果を得ることができる。
図4および図5は、この発明のスラストころ軸受の第2実施形態を示している。
この実施形態のスラストころ軸受(11)は、第1実施形態のスラストころ軸受(10)が軸受内部への潤滑油流入量を制限することで、軸受内部の潤滑油滞留量を調整するものであるのに対し、軸受外部への潤滑油流出量を増加させることで、軸受内部の潤滑油滞留量を調整するものであり、以下では、第1実施形態と同じ構成には同じ符号を付してその説明を省略し、相違点のみを説明する。
この実施形態も、アウタレース駆動に適したもので、アウタレース(13)の折曲げ部(25)のインナレース(12)外径部に対向する面に、周方向に所定間隔で複数の潤滑油滞留量調整用突起(29)が形成されている。これらの突起(29)は、長方形状とされており、その長手方向は、アウタレース(13)の径方向にちょうど一致しているのではなく、図5に示すように、回転方向(図の反時計方向)に対して鈍角(第1実施形態とは逆でθ2>90°)となるように設けられている。したがって、アウタレース(13)の回転時には、潤滑油滞留量調整用突起(29)に当たった潤滑油は、同図に破線の矢印で示すように、径方向外方に案内されることになり、径方向内方へ移動しにくい(軸受外部に出て行きやすい)ものとなっている。図5において、突起(29)自体は小さいものであるので、潤滑油の流出を妨げる効果はわずかであり、これらの突起(29)によって、全体として流出量が増加するものとなる。
したがって、この実施形態では、潤滑油滞留量調整用突起(29)によって、潤滑油の流出量が増加させられることになり、軸受内部に滞留する潤滑油量が減少して、撹拌抵抗が増加することが防止される。流出量増加効果は、突起(29)の長さが大きいほど大きくなり、また、長手方向が回転方向となす角θ1をある程度大きくしたときに最も大きくなることから、潤滑油滞留量調整用突起(29)の形状を適宜変更することにより、潤滑油滞留量を適正な値とすることができる。
図示省略するが、潤滑油滞留量調整用突起の回転方向にある面が回転方向となす角が鈍角となるように、突起の形状を三角形状またはV字状とすることで、逆方向に回転する場合にも適用することができる。
上記第1実施形態および第2実施形態については、対象とするスラストころ軸受の流入量が多い場合には、第1実施形態とされ、流出量が少ない場合には、第2実施形態とされるが、両方の実施形態を合体させて、アウタレース(13)の内径部および折曲げ部(25)の両方に潤滑油滞留量調整用突起を設けた形態とすることもできる。この場合、内径部の突起については、長手方向(突起の回転方向にある面)が回転方向に対して鋭角とされていた突起(27)に代えて、その長手方向(突起の回転方向にある面)が回転方向に対して鈍角となるようにすることができる。このようにすると、流入量および流出量がともに増加することになり、潤滑油滞留量調整用突起(27)(28)(29)の長さおよび角度を調整して、潤滑油滞留量を調整することで、貫通油量を多くしてしかも撹拌抵抗を抑えることができる。第1実施形態において、長方形状の突起の長手方向を回転方向に対して鈍角となるようにしたものは、軸受内部の潤滑油滞留量が少なく、流入量を多くしたい場合にも適用することができる。
図6は、この発明のスラストころ軸受の第3実施形態を示している。
第3実施形態のスラストころ軸受は、第1および第2実施形態のスラストころ軸受(10)(11)がアウタレース駆動で使用される場合に適しているのに対し、インナレース駆動で使用される場合に適しているもので、インナレース(12)の折曲げ部(22)のアウタレース(13)内径部に対向する面に、複数の潤滑油滞留量調整用突起(30)が設けられている。
複数の潤滑油滞留量調整用突起(30)は、第1実施形態と同じく、流入量を制限するためのものであり、周方向に所定間隔で配置され、各突起(30)は、長方形状とされて、その長手方向は、インナレース(12)の径方向にちょうど一致しているのではなく、回転方向に対して鋭角となるように(図2で示した潤滑油滞留量調整用突起(27)と同じになるように)設けられている。したがって、インナレース(12)の回転時には、突起(30)に当たった潤滑油は、径方向内方に案内されることになり、径方向外方へ移動しにくい(軸受内部に入りにくい)ものとなっている。これにより、潤滑油の軸受内部への流入量が制限されることになり、軸受内部に滞留する潤滑油量が減少して、撹拌抵抗が増加することが防止される。
図7は、この発明のスラストころ軸受の第4実施形態を示している。
第4実施形態のスラストころ軸受は、インナレース駆動で使用される場合に適しており、インナレース(12)の外径部のアウタレース折曲げ部(25)に対向する面に、複数の潤滑油滞留量調整用突起突起(31)が設けられている。
複数の潤滑油滞留量調整用突起(31)は、第2実施形態と同じく、流出量を増加させるためのものであり、周方向に所定間隔で配置され、各突起(31)は、長方形状とされて、その長手方向は、インナレース(12)の径方向にちょうど一致しているのではなく、回転方向に対して鈍角となるように(図5で示した潤滑油滞留量調整用突起(29)と同じになるように)設けられている。したがって、インナレース(12)の回転時には、突起(31)に当たった潤滑油は、径方向外方に案内されることになり、径方向内方へ移動しにくい(軸受外部に出て行きやすい)ものとなっている。これにより、潤滑油の流出量が増加させられることになり、軸受内部に滞留する潤滑油量が減少して、撹拌抵抗が増加することが防止される。
なお、上記においては、回転するレースにのみ潤滑油滞留量調整用突起(27)(28)(29)(30)(31)を設けるようにしたが、潤滑油滞留量調整用突起は、固定側のレースに設けるようにしてもよく、例えば、図1において、固定側であるインナレース(12)の外径部にも潤滑油滞留量調整用突起を設けることができる。この場合の固定側の突起は、上記の回転側に設けられている潤滑油滞留量調整用突起(27)(28)(29)(30)(31)とは逆の方向とすることが好ましく、例えば、固定側のインナレース(12)の外径部および固定側のアウタレース(13)の折曲げ部(25)に設けられる潤滑油滞留量調整用突起は、その長手方向(突起の回転方向にある面)が回転方向に対して鋭角とされ、固定側のインナレース(12)の折曲げ部(22)および固定側のアウタレース(13)の内径部に設けられる潤滑油滞留量調整用突起は、その長手方向(突起の回転方向にある面)が回転方向に対して鈍角とされる。これらの突起の方向については、軸受内部の潤滑油滞留量に応じて、適宜変更することもできる。
(10)(11) スラストころ軸受
(12) インナレース
(13) アウタレース
(14) 針状ころ
(15) 保持器
(22) 折曲げ部
(25) 折曲げ部
(27)(28)(29)(30)(31) 潤滑油滞留量調整用突起

Claims (3)

  1. ともに環状に形成されたインナレースおよびアウタレースと、両レース間に配置された複数のころと、複数のころを保持する保持器とを備えており、インナレース内径部に設けられた短円筒状の折曲げ部と保持器の内径部とが嵌め合わされるとともに、アウタレース外径部に設けられた短円筒状の折曲げ部と保持器の外径部とが嵌め合わされることで両レースおよび保持器が分離不可能とされているスラストころ軸受において、
    アウタレースの内径部のインナレース対向面、アウタレースの折曲げ部のインナレース対向面、インナレースの折曲げ部のアウタレース対向面およびインナレースの外径部のアウタレース対向面の少なくともいずれかに、軸受内部に滞留する潤滑剤量を調整するための突起が形成されていることを特徴とするスラストころ軸受。
  2. 突起は、アウタレースの内径部のインナレース対向面またはインナレースの折曲げ部のアウタレース対向面に設けられており、突起の回転方向にある面が回転方向となす角が鋭角とされていることを特徴とする請求項1のスラストころ軸受。
  3. 突起は、アウタレースの折曲げ部のインナレース対向面またはインナレースの外径部のアウタレース対向面に設けられており、突起の回転方向にある面が回転方向となす角が鈍角とされていることを特徴とする請求項1のスラストころ軸受。
JP2009001262A 2009-01-07 2009-01-07 スラストころ軸受 Pending JP2010159788A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009001262A JP2010159788A (ja) 2009-01-07 2009-01-07 スラストころ軸受

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009001262A JP2010159788A (ja) 2009-01-07 2009-01-07 スラストころ軸受

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010159788A true JP2010159788A (ja) 2010-07-22

Family

ID=42577098

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009001262A Pending JP2010159788A (ja) 2009-01-07 2009-01-07 スラストころ軸受

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2010159788A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012197881A (ja) * 2011-03-22 2012-10-18 Toyota Motor Corp クランクジャーナル用転がり軸受
JP2012241772A (ja) * 2011-05-18 2012-12-10 Jtekt Corp スラスト軸受
WO2017159315A1 (ja) * 2016-03-14 2017-09-21 Ntn株式会社 スラスト軸受
WO2018090915A1 (zh) * 2016-11-16 2018-05-24 舍弗勒技术股份两合公司 推力轴承

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61188025U (ja) * 1985-05-15 1986-11-22
JPS63190621U (ja) * 1987-05-29 1988-12-08
JP2000161369A (ja) * 1998-11-27 2000-06-13 Nsk Ltd ころ軸受
JP2008223995A (ja) * 2007-03-15 2008-09-25 Jtekt Corp スラストころ軸受

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61188025U (ja) * 1985-05-15 1986-11-22
JPS63190621U (ja) * 1987-05-29 1988-12-08
JP2000161369A (ja) * 1998-11-27 2000-06-13 Nsk Ltd ころ軸受
JP2008223995A (ja) * 2007-03-15 2008-09-25 Jtekt Corp スラストころ軸受

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012197881A (ja) * 2011-03-22 2012-10-18 Toyota Motor Corp クランクジャーナル用転がり軸受
JP2012241772A (ja) * 2011-05-18 2012-12-10 Jtekt Corp スラスト軸受
WO2017159315A1 (ja) * 2016-03-14 2017-09-21 Ntn株式会社 スラスト軸受
WO2018090915A1 (zh) * 2016-11-16 2018-05-24 舍弗勒技术股份两合公司 推力轴承

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2005069421A (ja) 円すいころ軸受
JPH0932858A (ja) 円錐ころ軸受
JP2007211934A (ja) ラジアルニードル軸受用保持器
JP2010159788A (ja) スラストころ軸受
KR20160074626A (ko) 원통 롤러 베어링 및 트랜스미션용 베어링 장치
JP2011021623A (ja) ころ軸受の外輪及びころ軸受
JP5012438B2 (ja) 針状ころ軸受
US9903412B2 (en) Tapered roller bearing
US10001171B2 (en) Rolling bearing
JP2011085153A (ja) 転がり軸受
JP2012246972A (ja) スラストころ軸受
JP2007270628A (ja) 燃料ポンプ用ころ軸受
JP2010159787A (ja) スラストころ軸受
US20090028486A1 (en) Tapered roller bearing
JP7043871B2 (ja) クラッチ用軸受
JP5359283B2 (ja) スラストころ軸受
JP2005023997A (ja) ころ、およびころ軸受
JP2015222089A (ja) ニードル軸受
JP2006258262A (ja) 複列転がり軸受
JP2008256140A (ja) 円すいころ軸受
JP2002206551A (ja) 軸受装置およびプーリユニット
JP2014149033A (ja) シェル形ニードル軸受
JP2018062942A (ja) 転がり軸受
JP2011190859A (ja) 転がり軸受
JP2014228079A (ja) 転がり軸受

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20111223

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20121101

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121204

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130204

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20130806