JP2002204200A - 路車間通信システム,車載器,路上機 - Google Patents

路車間通信システム,車載器,路上機

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JP2002204200A
JP2002204200A JP2001263821A JP2001263821A JP2002204200A JP 2002204200 A JP2002204200 A JP 2002204200A JP 2001263821 A JP2001263821 A JP 2001263821A JP 2001263821 A JP2001263821 A JP 2001263821A JP 2002204200 A JP2002204200 A JP 2002204200A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 路車間通信で用いられる二つの方式(アクテ
ィブ,パッシブ)のいずれにも対処可能な車載器,路上
機、及び路車間通信システムを提供する。 【解決手段】 車載器は、アクティブ方式のダウンリン
ク、及びパッシブ方式に用いる周波数帯をスキャンし、
受信電波の電界強度が予め設定された下限値以上である
場合、路上機の通信エリアに進入したものとして、その
周波数を記憶する(S110〜S130)。記憶した周波数が、
パッシブ方式に専用の周波数帯に属していれば、直ちに
パッシブ通信部を起動して、パッシブ方式による通信を
開始する。一方、記憶した周波数が両方式で共用される
周波数帯に属している場合には、まず、アクティブ通信
部を起動してアクティブ方式での通信を試み、受信した
信号の内容を解析できない場合には、パッシブ通信部を
起動してパッシブ方式での通信に切り替える(S140〜S1
90)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、路車間通信に使用
されている二つの方式(パッシブ,アクティブ)が混在
する路車間通信システム、及び両方式や路車間通信を介
した種々のアプリケーションに対応可能な車載器,路上
機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、車両に搭載された車載器、及
び車両の走行路近傍に設置された路上機との間で双方向
通信を行うことにより、有料道路における料金自動収受
(ETC)等を実現するための通信方式として、DSR
C(Dedicated Short Range Communication) が知られ
ている。この通信方式には二つの方式、即ち、車載器か
ら路上機への上り信号の送信を、路上機から車載器への
下り信号に続けて送信されてくる搬送波を変調して返送
することにより行うパッシブ方式(ヨーロッパ,中国,
東南アジアで採用)と、上り信号の送信を、下り信号と
は異なる周波数帯を用いて車載器が自律的に行うアクテ
ィブ方式(日本で採用)とが存在している。
【0003】このため将来的には、道路が続いていて
も、政治的な管轄や法律が変わる境界(国境など)に
て、ETCに使用されている通信方式がパッシブ方式か
らアクティブ方式(又はその逆)に変わってしまった
り、上記境界を挟んだ地域では、両方式の路上機が混在
して配置されることが考えられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そして、前者の場合、
いずれか一方の方式に対応した車載器しか搭載していな
い車両では、車両を停止することなく料金収受を行える
という利便性が、上記境界を越えることによって損なわ
れてしまうだけでなく、通信方式の異なる路上機とは通
信ができないため、このような路上機によって違反車両
として取り扱われてしまう可能性があるという問題があ
った。
【0005】また、後者の場合、アクティブ方式とパッ
シブ方式とでは、使用する周波数帯の一部が互いに重な
り合っているため、干渉が生じて通信品質が劣化し、通
信不能となるおそれがあるという問題があった。即ち、
図21に斜線にて示すように、アクティブ方式には、5
795MHz,5805MHz,5835MHz,58
45MHzを中心周波数とする帯域幅が5MHzの四つ
の周波数帯Fad1,Fad2,Fau1,Fau2が、路上器
から車載器への下り信号用(Fad1,Fad2)、及び車
載器から路上機への上り信号用(Fau1,Fau2)に、
それぞれ二つずつ割り当てられ、一方、パッシブ方式に
は、5797.5MHz,5802.5MHz,580
7.5MHz,5812.5MHzを中心周波数とする
帯域幅が5MHzの四つの周波数帯Fp1〜Fp4が、
いずれも双方向の通信用に割り当てられている。従っ
て、アクティブ方式のFad1はパッシブ方式のFp1
と、アクティブ方式のFad2はパッシブ方式のFp2,
Fp3と干渉を起こす可能性があるのである。
【0006】ところで、近年では5.8GHz帯の通信
周波数帯域でETCに使用されていない周波数帯域を用
いて、DSRC通信を利用した新規なアプリケーション
を提供することが考えられている。この場合、図21に
示すように、既存のETCのアクティブ方式とは異なっ
た周波数帯、5775MHz,5780MHz,578
5MHz,5790MHz,5800MHz,5815
MHz,5820MHz,5825MHz,5830M
Hz,5840MHzをそれぞれ中心周波数とする帯域
幅が5MHzの10個の周波数帯Fed1〜Fed5(路上
器から車載器への下り信号用),Feu1〜Feu5(車載
器から路上機への上り信号用)を用いることが予定され
ている。
【0007】従って、今後、車載器は、既存のETCだ
けでなく、これら新規のアプリケーションにも対応でき
るように構成することが要求される。つまり、車載器
は、アクティブ方式とパッシブ方式とを識別する機能だ
けでなく、受信した電波の周波数帯に基づいて実行する
アプリケーションを選択する機能が必要となる。
【0008】特に、ETCでは、システムの信頼性を確
保するため、通信に失敗したときに通信のリトライが可
能となるようにシステムを設計することで、通信に失敗
したまま車両が通信エリアを通過してしまう確率が十分
に小さくなる(例えば100万台に1台以下)ようにし
ている。
【0009】具体的には、車両が設定車両速度(想定最
高速度)で通信エリアを通過する時間を、使用周波数帯
が特定されてからETC処理(認証やカードへの書込な
ど)が完了するまでに要する時間の3倍程度に設定し、
充分な余裕時間を確保している。
【0010】しかし、ETCアプリケーションと新規の
アプリケーションとのいずれにも対応可能な車載器で
は、ETCアプリケーションのみを実行するものと比較
して、余分に5つもの周波数帯を探索しなければなら
ず、使用周波数帯の特定に時間がかかり、その結果、通
信リトライ用の余裕時間が削られてしまい、通信の信頼
性を低下させてしまうという問題があった。
【0011】本発明は、上記問題点を解決するために、
路車間通信で用いられる二つの方式(アクティブ,パッ
シブ)のいずれにも対処可能な車載器,路上機、及び路
車間通信システムを提供することを第1の目的とし、更
に、限定された時間内で処理を完結させなければならな
いETC等の特定アプリケーションの信頼性を低下させ
ることなく、多様なアプリケーションに対処可能な車載
器を提供することを第2の目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の発明である請求項1記載の車載器では、第1車側通信
手段が、受信した下り信号とは異なる周波数帯を用いて
上り信号を自律的に送信するアクティブ方式により路上
機との通信を行い、第2車側通信手段が、受信した質問
信号に対し、該質問信号に続いて受信する無変調の搬送
波を応答信号にて変調し返送することで応答するパッシ
ブ方式により路上機との通信を行う。
【0013】そして、路上機の通信エリアに進入する
と、車側切替制御手段が、第1或いは第2車側通信手段
のいずれか一方を動作させ、通信不能であれば他方に切
り替えることにより、通信可能な車側通信手段をサーチ
する。従って、本発明の車載器によれば、路上機がアク
ティブ方式或いはパッシブ方式のいずれか一方に対応し
た専用の機種であったとしても、これと確実に通信する
ことができる。
【0014】なお、アクティブ方式とパッシブ方式と
で、使用する周波数帯の中に他方との共用とはならない
専用の周波数帯が存在する場合には、請求項2記載のよ
うに、周波数識別手段にて、路上機から送信される信号
の周波数帯を識別し、車側切替制御手段は、その識別さ
れた周波数帯が、いずれかの通信方式に専用の周波数帯
であれば、その通信方式に対応する車側通信手段を直ち
に動作させるようにしてもよい。
【0015】この場合、周波数識別手段にて識別された
周波数帯が、両通信方式が共用するものである時にの
み、第1及び第2車側通信手段のうちいずれが通信可能
であるかを特定するためのサーチが行われることになる
ため、通信開始までの平均時間を短縮することができ
る。
【0016】次に請求項3記載の車載器では、路上機の
通信エリアに進入すると、車側選択制御手段が、第1及
び第2車側通信手段を並列動作させ、正常な出力が得ら
れた側を継続して動作させる。従って、本発明の車載器
によれば、路上機がアクティブ方式及びパッシブ方式の
いずれか一方のみに対応した専用の機種であったとして
も、これと確実に通信することができ、しかも必要最小
限の時間で、路上機との通信を開始させることができ
る。
【0017】ここまでは、いずれの通信方式にも対処で
きるように構成した車載器について説明したが、以下で
は、いずれの通信方式にも対処できるように構成した路
上機について説明する。まず、請求項4記載の路上機で
は、アクティブ方式の車載器との通信を行う第1路側通
信手段と、パッシブ方式の車載器との通信を行う第2路
側通信手段とを備え、これら第1及び第2路側通信手段
を、それぞれの通信エリアが車両の走行経路に沿って且
つ互いに重なり合うことなく配置されるよう設定してい
る。従って、走行経路に沿って走行する車両は、第1及
び第2路側通信手段の各通信エリアをいずれも通過する
ことになる。
【0018】このように、本発明の路上機によれば、両
通信方式の通信エリアが空間的に分離されているため、
両通信方式で同じ周波数帯が用いられていたとしても、
両通信方式の信号が干渉を起こすことがなく、いずれの
通信方式の車載器に対しても良好な通信品質が確保され
る。その結果、車両に搭載された車載器が、いずれか一
方の通信方式に専用のものであったとしても、これと確
実に通信することができる。
【0019】次に請求項5記載の路上機では、第1及び
第2路側通信手段を、それぞれの通信エリアが一致し、
しかも、それぞれの通信に用いる周波数帯が互いに異な
るように設定している。このように、本発明の路上機に
よれば、両通信方式の信号が周波数的に分離されている
ため、両通信方式の通信エリアが同じであっても、両通
信方式の信号が干渉を起こすことがなく、いずれの通信
方式の車載器に対しても良好な通信品質が確保される。
その結果、車両に搭載された車載器が、いずれか一方の
通信方式に専用のものであったとしても、これと確実に
通信することができる。
【0020】また次に請求項6記載の路上機では、第1
及び第2路側通信手段を、それぞれの通信エリアが一致
するように設定し、路側切替制御手段が、予め設定され
たタイミングに従って、第1或いは第2路側通信手段の
いずれかを択一的に動作させている。
【0021】このように、本発明の路上機によれば、両
通信方式の信号が時間的に分離されているため、両通信
方式の通信エリアが同じであっても、両通信方式の信号
が干渉を起こすことがなく、いずれの通信方式の車載器
であっても良好な通信品質が確保される。その結果、車
両に搭載された車載器が、いずれか一方の通信方式に専
用のものであったとしても、これと確実に通信すること
ができる。
【0022】なお、路側切替制御手段が、動作させる路
側通信手段(即ち通信方式)を切り替えるタイミングと
しては、それぞれが用いる通信フレームの単位で切り替
えるようにしてもよいが、例えば、請求項7記載のよう
に、アクティブ方式の通信フレームとして、複数の車載
器との同時通信が可能なようにデータ用スロットを複数
設けたものが用いられている場合には、第1路側通信手
段による使用が禁止されたデータ用スロットを少なくと
も一つ設定し、そのデータ用スロットの期間に第2路側
通信手段を動作させるようにしてもよい。
【0023】更に、路側切替制御手段は、請求項8記載
のように、路上機との通信を必要とするアクティブ方式
の車載器が、アクティブ方式用に確保されたデータ用ス
ロットの数より少なく、データ用スロットに空きがある
場合、該スロット期間でも第2路側通信手段を動作させ
るようにしてもよい。
【0024】この場合、データ用スロットが効率よく使
用され、1度に1つの車載器としか通信できないパッシ
ブ方式での通信を、短時間で終了させることができ、処
理能力を向上させることができる。ところで、上述の方
法では、いずれかがアクティブ,パッシブ両方式の通信
手段を持ち、これを切り替えて使用しているため、それ
ぞれの通信方式の手順に変更を加える必要がなく従来装
置を利用して簡単に構成できるが、装置が大型化してし
まうことが予想される。
【0025】この問題を解決するため、請求項9記載の
路車間通信システムでは、図22に示すように、車間通
信用の通信フレームとして、車載器が路上機に対する通
信要求を書き込むための上り制御用スロット(ACTS
に対応)、この上り制御用スロットに書き込まれた通信
要求に基づき、通信を許可する車載器に対して割り当て
られる複数のデータ用スロット(MDSに対応)、デー
タ用スロット及び上り制御用スロットより先に送出さ
れ、データ用スロットの割当状態を路上機が車載器に対
して通知するための下り制御用スロット(FCMに対
応)からなるアクティブ方式用のものを使用し、この通
信フレームを用いてパッシブ方式での通信も可能となる
ように、路上機及びパッシブ方式の車載器を以下のよう
に構成する。
【0026】即ち、路上機は、上り制御用スロットの期
間、及びパッシブ方式の車載器に割り当てられたデータ
用スロット内の下り信号に続く期間に無変調の搬送波を
送信し、この搬送波を変調することでパッシブ方式の車
載器から返送されてくる応答信号を、アクティブ方式の
車載器からの上り信号と同等のものとして処理する。
【0027】一方、パッシブ方式の車載器は、下り制御
用スロットをポーリング信号とみなして、上り制御用ス
ロットの期間に送信されてくる無変調の搬送波をポーリ
ング信号に対する応答信号にて変調し返送すると共に、
下り制御用スロットに当該車載器に対するデータ用スロ
ットの割当が示されている場合、該割り当てられたデー
タ用スロットの期間に受信する下り信号を問合信号と
し、該下り信号に引き続いて送信されてくる無変調の搬
送波を、問合信号に対する応答信号にて変調し返送す
る。
【0028】このように、本発明の路車間通信システム
によれば、パッシブ方式の処理を一部変更して、アクテ
ィブ方式の処理と共通の通信フレームを用いて処理でき
るようにされており、両通信方式の車載器との通信を共
通に処理することが可能なため、両通信方式の車載器に
対処可能な路上機の構成を大幅に簡易化できる。
【0029】また、アクティブ方式の上り/下り信号、
パッシブ方式の問合/応答信号に用いるコマンド、及び
これらのコマンドを用いた通信手順も共通化すれば、こ
れらの信号に対する処理も、アクティブ,パッシブの違
いを意識することなく行うことができる。
【0030】なお、請求項9記載の路車間通信システム
において、路側器は、例えば請求項10記載のように、
下り制御用スロット,データ用スロット,上り制御用ス
ロットからなる通信フレームを用いてアクティブ方式に
て車載器との通信を行いう路側通信手段に加えて、上り
制御用スロットの期間、及びパッシブ方式の車載器に割
り当てられたデータ用スロット内の下り信号に続く期間
に無変調の搬送波を送信する搬送波送信手段を設け、路
側通信手段は、搬送波を変調することでパッシブ方式の
車載器から返送されてくる応答信号を、アクティブ方式
の車載器からの上り信号と同等のものとして処理するよ
うに構成すればよい。
【0031】同じく請求項9記載の路車間通信システム
において、アクティブ方式の車載器は、従来のものをそ
のまま用いることができるが、パッシブ方式の車載器
は、例えば請求項11記載のように、路上機の通信エリ
アに進入すると、第1応答手段が、下り制御用スロット
をポーリング信号とみなして、上り制御用スロットの期
間に送信されてくる無変調の搬送波を、ポーリング信号
に対する応答信号にて変調し返送し、第2応答手段が、
下り制御用スロットにて当該車載器に対するデータ用ス
ロットの割当が示されている場合、割り当てられたデー
タ用スロットの期間に受信する下り信号を問合信号と
し、その下り信号に引き続いて送信されてくる無変調の
搬送波を、問合信号に対する応答信号にて変調し返送す
るように構成すればよい。
【0032】次に、請求項12記載の車載器では、車両
の走行経路の近傍に設置された路上機との通信のために
車両に搭載され、前記路上機から受信した信号の周波数
帯を識別する周波数識別手段では、電界強度測定手段
が、設定された周波数帯の電界強度を測定し、この電界
強度測定手段にて測定対象となる周波数帯を、周波数切
替手段が、予め設定された切替パタンに従って順次切り
替える。
【0033】但し、その切替パタンは、限定された時間
内に処理を完結させなければならない特定アプリケーシ
ョン用に割り当てられた周波数帯の出現頻度が高くなる
よう設定されている。このように、本発明の車載器によ
れば、特定アプリケーション用の周波数帯の検知機会を
多くして、該周波数帯を優先的に調べているため、路上
機から特定アプリケーションが提供されている時には、
これを速やかに検知して速やかに処理を開始することが
可能となる。その結果、通信リトライ用の余裕時間を十
分に確保でき、特定アプリケーションの信頼性を低下さ
せることなく、多様なアプリケーションにも対処するこ
とができる。
【0034】なお、請求項13記載のように、周波数切
替手段は、設定された単位ユニット時間毎に測定対象と
なる周波数帯を切り替えると共に、速度取得手段にて取
得される走行速度が早いほど、単位ユニット時間が短く
なるよう該単位ユニット時間を変化させるように構成し
てもよい。
【0035】即ち、走行速度が早いほど、車両が通信エ
リアを通過するのに要する時間が短くなるが、このよう
に単位ユニット時間を調整することにより、使用周波数
の特定に要する時間を短縮すれば、処理に割り当てる時
間を確保することができる。また、請求項14記載のよ
うに、記憶手段に、予め区分けされた各区域内に設置さ
れた路上機が路車間通信に使用する周波数帯についての
情報を含む路上機情報を記憶させ、この記憶手段に記憶
された路上機情報に基づき、切替パタン設定手段が、位
置取得手段にて取得した現在位置から、周波数識別手段
にて探索対象となる周波数帯を絞り込んで、切替パタン
を設定するように構成してもよい。
【0036】この場合、路上機が使用していない周波数
帯を無駄に測定することがなく、使用周波数の特定に無
駄な時間をかけてしまうことを確実に防止でき、処理時
間も十分に確保できるため、特定アプリケーションを実
行する際の信頼性を一層向上させることができる。
【0037】なお、特定アプリケーションは、比較的早
い速度で通信エリアを通過する車両に対して処理を行う
ものであればよく、例えば請求項15記載のように、E
TCに関する処理であってもよいし、請求項16記載の
ように、電子ナンバープレートに関する処理であっても
よい。
【0038】また、請求項12乃至請求項16のいずれ
かに記載の発明を、請求項1乃至請求項11のいずれか
に記載の発明と組み合わせてもよいことは言うまでもな
い。
【0039】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施形態を図面と
共に説明する。 [第1実施形態]図1は、アクティブ方式の路車間通信
によりETCアプリケーションの提供を行う路上機、パ
ッシブ方式の路車間通信によりETCアプリケーション
の提供を行う路上機が混在する第1実施形態の路車間通
信システムにおいて、いずれの路上機とも通信可能な車
載器の構成を表すブロック図である。
【0040】なお、アクティブ方式の路車間通信、及び
パッシブ方式の路車間通信では、いずれも図22に示す
周知の通信フレームが使用されるものとする。即ち、ア
クティブ方式の路車間通信では、3台の車載器との同時
通信が可能なように3個のメッセージデータスロット
(MDS)を備え、そのMDSの前に、路上機が車載器
に対してMDSの割当状態を通知するためのフレームコ
ントロールメッセージチャネル(FCM)、MDSの後
に、車載器が路上機に対して存在を知らせるためのアク
ティベーションスロット(ACTS)とからなる通信フ
レームが用いられている(図22(a)参照)。なお、
FCM,MDS,ACTSがそれぞれ本発明における下
り制御用スロット,データ用スロット,上り制御用スロ
ットに相当する。
【0041】また、パッシブ方式の路車間通信では、路
上機が車載器に所望のデータを送信させるためのポーリ
ング信号、問合信号を送信した後、引き続き予め設定さ
れた期間だけ無変調の搬送波を送信し、この搬送波をポ
ーリング信号や問合信号に対応した応答信号にて変調し
て返送する方法が用いられている(図22(b)参
照)。
【0042】但し、従来技術の欄にて説明したように
(図21参照)、アクティブ方式において、路上機から
車載器への下り信号用のダウンリンクでは二つの周波数
帯Fad1,Fad2、車載器から路上機への上り信号用の
アップリンクでは二つの周波数帯Fau1,Fau2がそれ
ぞれ使用され、一対の周波数帯Fad1とFau1(二つを
総称する場合はFa1)、又はFad2とFau2(同じく
Fa2)のいずれかを用いて双方向の通信を行うように
されている。また、パッシブ方式では四つの周波数帯F
p1〜Fp4が使用され、いずれか一つの周波数帯を用
いて双方向の通信を行うようにされている。
【0043】以下では、他の周波数帯との重なりのない
周波数帯Fp4を、パッシブ専用周波数帯とよび、周波
数帯Fad1〜Fad2(即ちFp1〜Fp3が含まれる)
を、共用周波数帯とよぶ。図1に示すように、本実施形
態の車載器10は、アンテナ11にて受信された受信信
号から、指定された特定周波数帯の信号成分を抽出し、
その受信レベル(電界強度)を測定する電界強度検出部
12と、アンテナ11を介してアクティブ方式にて路上
機との通信を行う第1車側通信手段としてのアクティブ
通信部13と、アンテナ11を介してパッシブ方式にて
路上機との通信を行う第2車側通信手段としてのパッシ
ブ通信部14と、周知のマイクロコンピュータを中心に
構成され、上記各部12〜14を制御し、路上機との通
信により得られたデータの処理等を実行するデータ処理
部15とを備えている。なお、データ処理部15には、
図示しないが、料金精算のためにICカードリーダライ
タ等を備えた課金処理装置が接続される。
【0044】ここでデータ処理部15が実行するメイン
処理を、図2に示すフローチャートに沿って説明する。
本処理が起動すると、まず電界強度検出部12に測定指
令を出力し、周波数帯Fad1の下限周波数から周波数帯
Fp4の上限周波数までをスキャンさせ(S110)、
測定した電界強度が予め設定された下限値以上であるか
否かを監視する(S120)。
【0045】電界強度が下限値より小さければ、S11
0に戻って測定を繰り返し、電界強度が下限値以上であ
れば、当該車載器10を搭載した車両が路上機の通信エ
リアに進入したものとして、その時の周波数を検出周波
数として記憶し(S130)、その検出周波数がパッシ
ブ専用周波数帯Fp4に属しているか否かを判断する
(S140)。
【0046】検出周波数がパッシブ専用周波数帯Fp4
に属していなければ、検出周波数が属する周波数帯を、
アクティブ方式のダウンリンク用周波数帯Fad1,Fad
2の中から特定し、その特定された周波数帯Fadi(i
=1又は2)、及びこれと対になるアップリング用の周
波数帯Fauiを用いて通信を行うようアクティブ通信部
13を設定し、これを起動することにより(S15
0)、アクティブ方式による路車間通信を開始させる。
【0047】その後、アクティブ通信部13による通信
が終了したか否かを判断し(S160)、通信が終了す
ると、その終了が、信号は受信するが内容を解析できな
い解析不能によるものか否かを判断する(S170)。
そして、通信終了が解析不能によるものでなければ、そ
のままS110に戻り、一方、解析不能によるものであ
れば、先のS130にて記憶された検出周波数が属する
周波数帯を、パッシブ方式用の周波数帯Fp1〜Fp4
の中から特定し、その特定された周波数帯を用いて通信
を行うようパッシブ通信部14を設定し、これを起動す
ることにより(S180)、パッシブ方式による路車間
通信を開始させる。
【0048】その後、パッシブ通信部14による通信が
終了したか否かを判断し(S190)、通信が終了する
とS110に戻る。一方、S140にて、検出周波数が
パッシブ専用周波数帯に属していると判断された場合に
は、S180に移行し、以下、先に説明した通りパッシ
ブ通信部14を設定,起動し、パッシブ方式による路車
間通信を開始させる。但し、この場合、通信には周波数
帯Fp4が使用されることになる。
【0049】なお、本処理において、S150〜S19
0が本発明における車側切替制御手段に相当し、S11
0,S120及び電界強度検出部12が、周波数識別手
段に相当する。つまり、本処理では、電界強度が下限値
以上となる検出周波数が、パッシブ専用周波数帯に属す
る場合には、直ちにパッシブ方式による路車間通信を行
い、それ以外の共用周波数帯に属する場合には、最初、
アクティブ方式による路車間通信を試み、受信信号を解
析できず通信に失敗した場合には、パッシブ方式に切り
替えて路車間通信を行うようにされている。
【0050】ここで、アクティブ通信部13の動作を、
図3に示すフローチャートに沿って説明する。図示の如
く、アクティブ通信部13が起動すると、まず、アンテ
ナ11を介して何等かの信号を受信したか否かを判断し
(S210)、信号を受信していれば、その信号はFC
Mであるか否かを判断する(S220)。
【0051】そして、受信した信号がFCMである場合
には、その内容を解析し、自車両に対してMDSが割り
当てられているか否かを判断し(S230)、割り当て
られていなければ、ACTSの送信タイミングを待って
(S240)、自車両(車載器10)の存在を路上機に
知らせるための応答データの送信(S250)を行った
後、S210に戻る。この応答データには、少なくとも
当該車載器10或いは当該車載器10を搭載した車両を
特定するための識別番号(以下「車両ID」という)が
含まれている。
【0052】一方、FCMの内容を解析した結果、自車
両に対してMDSが割り当てられていれば(S230−
YES)、その割り当てられたMDSのタイミングまで
待機し(S260)、そのタイミングで下り信号を受信
したか否か、また受信した下り信号の内容であるMDS
コマンドが正常なものであるか否かを判断する(S27
0)。
【0053】そして、下り信号を受信できないか、又は
受信したとしてもMDSコマンドに異常がある場合に
は、そのままS210に戻り、一方、下り信号を受信
し、且つMDSコマンドが正常であった場合には、その
MDSコマンドに対する応答データを送信する(S28
0)。この応答データの送信により、予め設定された手
順に従った一連の通信が完了したか否かを判断し(S3
00)、通信が完了したのであれば、データ処理部15
を構成するメモリの所定エリアに、通信が正常に終了し
たことを示す通信結果を記憶(S310)した後、アク
ティブ通信部13の動作を停止し、未だ通信が完了して
いないのであれば、そのままS210に戻る。
【0054】先のS220にて、受信した信号がFCM
ではない場合には、アクティブ方式のフォーマットに従
って解析可能な信号であるか否かを判断し(S32
0)、解析不能であれば、通信終了の終了理由として解
析不能通知を出力(S330)した後、アクティブ通信
部13の動作を停止する。この場合、先に説明したメイ
ン処理のS180にて肯定判定されるため、引き続きパ
ッシブ方式での路車間通信が試みられることになる。
【0055】また、受信した信号がFCMではないが、
アクティブ方式のフォーマットによって解析可能な信号
である場合(S320−NO)、或いは信号を受信でき
ない場合(S210−NO)には、アクティブ通信部1
3を起動後、或いは最後にFCMを受信後に、予め設定
されたロック時間以上経過したか否かを判断し(S34
0)、ロック時間をまだ経過していなければ、そのまま
S210に戻り、一方、ロック時間以上経過していれ
ば、アクティブ通信部13の動作を停止する。この場
合、メイン処理のS180にて否定判定されるため、パ
ッシブ方式での路車間通信が試みられることなく、直ち
に周波数スキャン(S110)に戻ることになる。
【0056】次に、パッシブ通信部14の動作を、図4
に示すフローチャートに沿って説明する。図示の如く、
パッシブ通信部14が起動されると、まず、アンテナ1
1を介して何等かの信号を受信したか否かを判断し(S
410)、信号を受信していれば、それがポーリング信
号や問合信号といった正常なものであるか否かを判断す
る(S420)。
【0057】受信した信号が正常なものでなければ、そ
のままS410に戻り、一方、受信した信号が正常なも
のであれば、これに続けて送信されてくる搬送波を予め
用意されている応答信号にて変調し、アンテナ11を介
して返送する(S430)。この応答信号の送信によ
り、予め設定された手順に従った一連の通信が完了した
か否かを判断し(S440)、通信が完了したのであれ
ば、通信結果をメモリの所定エリアに記憶(S450)
した後、パッシブ通信部14の動作を停止し、未だ通信
が完了していないのであれば、そのままS410に戻
る。
【0058】一方、信号を受信できない場合(S410
−NO)には、パッシブ通信部14を起動後、或いは最
後にポーリング信号又は問合信号を受信した後に、予め
設定されたロック時間以上経過したか否かを判断し(S
460)、ロック時間をまだ経過していなければ、その
ままS410に戻り、一方、ロック時間以上経過してい
れば、パッシブ通信部14の動作を停止する。
【0059】なお、S430及び先のS250,S28
0における応答信号/応答データは、データ処理部15
にて別途実行される路車間通信を利用したアプリケーシ
ョンプログラムによって適宜設定される。以上説明した
ように、本実施形態の車載器10においては、アクティ
ブ方式による路車間通信が可能なアクティブ通信部1
3、及びパッシブ方式による路車間通信が可能なパッシ
ブ通信部14を備え、路上機の通信エリアに進入した時
には、両通信部13,14を順次切り替えるサーチ動作
を行い、通信可能となる方を用いて、路上機との路車間
通信を行うようにされている。
【0060】従って、本実施形態の車載器10によれ
ば、路上機がアクティブ方式,パッシブ方式のいずれで
路車間通信を行うものであっても、これと確実に通信を
行うことができる。しかも、本実施形態では、路上機が
路車間通信に使用する周波数帯が、パッシブ専用周波数
帯である場合には、サーチ動作を行うことなく、直ちに
パッシブ方式による路車間通信を開始させているので、
通信開始までに要する平均時間を短縮することができ
る。
【0061】なお、本実施形態では、周波数スキャンに
より検出された検出周波数が、共用周波数帯に属してい
る場合、まず、アクティブ通信部13を起動して、アク
ティブ方式による路車間通信を試み、通信できなかった
場合に、パッシブ通信部14に切り替えて、パッシブ方
式による路車間通信を試みるようにされているが、両通
信部13,14を同時に動作させ、正常な出力が得られ
る方を選択して、通信を行うようにしてもよい。
【0062】この場合、メイン処理は、図5に示すよう
に、図2に示すフローチャートからS170を省略する
と共に、アクティブ通信部13のみを起動するS150
の代わりに、検出周波数に基づいて両通信部13,14
の使用周波数帯の設定し、両通信部13,14を起動す
るS155を挿入すればよい。
【0063】また、この場合、両通信部13,14の同
時起動後、少なくとも一方は、ロック時間が経過すれば
動作を停止するが、ロック時間が比較的長い場合には、
いずれか一方の通信部が、有効な信号を最初に受信した
時点(S220−YES,S420−YES)で、他方
の通信部の動作を強制的に停止させるように構成しても
よい。この場合、S155、及び通信できない側を停止
させる処理が、本発明における選択制御手段に相当す
る。
【0064】また、本実施形態では、アクティブ通信部
13及びパッシブ通信部14にて、ロック時間が経過す
ることにより動作を終了した場合に、特に何の処理も行
っていないが、例えば、外部に設けられた警報装置(ラ
ンプやブザーなど)を作動させるようにしてもよい。 [第2実施形態]次に第2実施形態について説明する。
【0065】図6は、アクティブ方式にて路車間通信を
行う車載器、パッシブ方式にて路車間通信を行う車載器
が混在する第2実施形態の路車間通信システムにおい
て、有料道路の料金所の各車線毎に設けられる路上機の
構成を表すブロック図である。なお、図6において、
(a)は、いずれの通信方式の車載器とも通信可能な共
用路上機であり、(b)は、アクティブ方式の車載器と
のみ通信可能なアクティブ専用路上機、(c)は、パッ
シブ方式の車載器とのみ通信可能なパッシブ専用路上機
である。また、通信フレームや、通信に使用する周波数
帯は、第1実施形態の場合と同様である。
【0066】まず共用路上機20aは、図6(a)に示
すように、アンテナ21を介してアクティブ方式の車載
器との路車間通信を行う第1路側通信手段としてのアク
ティブ通信部22と、アンテナ23を介してパッシブ方
式の車載器との路車間通信を行う第2路側通信手段とし
てのパッシブ通信部24と、両通信部22,24の動作
タイミングを制御する路側切替制御手段としてのタイミ
ング制御部25と、周知のマイクロコンピュータを中心
に構成され、両通信部22,24が車載器との路車間通
信にて送受するデータの処理等を実行するデータ処理部
26とを備えている。
【0067】次に、アクティブ専用路上機20bは、図
6(b)に示すように、共用路上機20aからアンテナ
23及びパッシブ通信部24を省略した構成を有してお
り、また、パッシブ専用路上機20cは、図6(c)に
示すように、共用路上機20aからアンテナ21及びア
クティブ通信部22を省略した構成を有している。
【0068】そして、料金所では、これらの路上機20
(20a〜20c)を適宜組み合わせることで構成さ
れ、図示しないが、各路上機20のタイミング制御部2
5は、互いに連動するように構成されている。ここで、
路上機20a,20bにおけるアクティブ通信部22の
動作を、図7に示すフローチャートに沿って説明する。
なお、アクティブ通信部22は、タイミング制御部25
からの指令に従って起動する。
【0069】図示の如く、アクティブ通信部22が起動
すると、まず、データ処理部26により予めデータが設
定されたFCMを送信し(S510)、続けて各MDS
毎に、そのMDSが割り当てられた車載器との間でデー
タの送受を行うMDS処理を実行する(S520)。
【0070】その後、ACTSのタイミングで車載器か
らの応答データ(車両ID)を受信したか否かを判断し
(S530)、受信していなければ、そのまま本処理を
終了する。一方、応答データを受信していれば、データ
処理部26を構成するメモリの所定エリアに、その応答
データの内容である車両IDと応答数とを記憶して(S
540)、本処理を終了する。
【0071】このS540にて記憶された車両データと
応答数とに基づき、データ処理部26では、MDSの割
当を行うMDS割当処理を実行し、次の通信フレームの
FCMにて送信される(即ちS510にて使用される)
データの設定を行うと共に、車載器との通信に割り当て
られたMDSの状態を、「スロット使用中」に設定する
等の処理を実行する。
【0072】次に、先のS520におけるMDS処理の
詳細を、図8に示すフローチャートに沿って説明する。
本処理は、各MDSのタイミング毎に(即ち本実施形態
では3回)繰り返し実行されるものとする。図示の如
く、MDS処理が起動されると、まず、データ処理部2
6によるMDS割当処理の結果、現在処理の対象となっ
ているMDSの状態が「スロット使用中」である否かを
判断し(S610)、「スロット使用中」でなければ、
そのまま本処理を終了する。一方、当該MDSの状態が
「スロット使用中」であれば、そのMDSのタイミング
にて、予め用意されているMDSコマンドの送信(S6
20)と、車載器からの応答データの受信(S630)
を行い、受信した応答データが、送信したMDSコマン
ドに対応した正常なものであるか否かを判断する(S6
40)。
【0073】応答データが正常なものであれば、その応
答データの受信によって、予め設定されたシーケンスに
従った一連の通信が完了したか否かを判断し(S65
0)、通信が完了していなければ、次シーケンスの準備
(S620にて送信すべきMDSコマンドの設定等)を
行って(S660)、本処理を終了する。一方、通信が
完了していれば、データ処理部26を構成するメモリの
所定エリアに、通信が正常に終了したことを示す通信結
果を記憶して(S670)、本処理を終了する。
【0074】先のS640にて、応答データに異常があ
れば、リトライ回数のカウント値が上限値より大きいか
否かを判断し(S680)、上限値以下であれば、当該
処理が次回起動された時に、今回送信したものと同じM
DSコマンドが先のS620にて送信されるようリトラ
イ設定して(S690)、本処理を終了する。一方、リ
トライ回数のカウント値が上限値より大きければ、デー
タ処理部26を構成するメモリの所定エリアに、通信が
異常終了したことを示す通信結果を記憶して(S70
0)、本処理を終了する。
【0075】このように、アクティブ通信部22では、
ACTSのタイミングで応答した車載器に対してMDS
を割り当て、MDS毎に異なった通信を行うことによ
り、最大3つの車載器との同時通信が可能なようにされ
ている。次に、パッシブ通信部24の動作を、図9に示
すフローチャートに沿って説明する。なお、パッシブ通
信部24は、アクティブ通信部22と同様に、タイミン
グ制御部25からの指令に従って起動する。
【0076】図示の如く、パッシブ通信部24が起動す
ると、まず、パッシブ方式の車載器と通信中であること
を示す「パッシブ通信中」の設定が成されているか否か
を判断し(S710)、「パッシブ通信中」でなけれ
ば、ポーリング信号を送信し(S720)、引き続き所
定期間だけ搬送波を送信して、車載器からの応答(車両
IDを表す応答信号にて搬送波を変調したもの)を受信
する(S730)。
【0077】このとき、受信した応答信号の内容がポー
リング信号に対応した正常なものであるか否かを判断し
(S740)、正常ではない場合には、そのまま本処理
を終了する。一方、受信した応答信号の内容が正常であ
れば、データ処理部26を構成するメモリの所定エリア
に、応答信号に示された車載IDを記憶して、「パッシ
ブ通信中」の設定を行い(S750)、次シーケンスの
準備(後述するS770にて送信すべき問合信号の設
定)を行って(S760)、本処理を終了する。
【0078】先のS710にて、「パッシブ通信中」の
設定がなされていれば、予め用意されている問合信号を
送信し(S770)、引き続き所定期間だけ搬送波を送
信して、車載器からの応答(応答信号にて搬送波を変調
したもの)を受信する(S780)。
【0079】このとき、受信した応答信号の内容が、S
770にて送信した問合信号に対応した正常なものであ
るか否かを判断し(S790)、正常であれば、その応
答信号の受信によって、予め設定されたシーケンスに従
った一連の通信が完了したか否かを判断し(S80
0)、通信が完了していなければ、次のシーケンスの準
備を行って(S760)、本処理を終了する。一方、通
信が完了していれば、データ処理部26を構成するメモ
リの所定エリアに、通信が正常に終了したことを示す通
信結果を記憶し、「パッシブ通信中」の設定を解除して
(S810)、本処理を終了する。
【0080】先のS790にて、受信した応答信号に異
常があれば、リトライ回数のカウント値が上限値より大
きいか否かを判断し(S820)、上限値以下であれ
ば、当該処理が次回起動された時に、今回送信したもの
と同じ問合信号が先のS770にて送信されるようリト
ライ設定(S830)した後、本処理を終了する。一
方、リトライ回数のカウント値が上限値より大きけれ
ば、データ処理部26を構成するメモリの所定エリア
に、通信が異常終了したことを示す通信結果を記憶し、
「パッシブ通信中」の設定を解除して(S840)、本
処理を終了する。
【0081】このように、パッシブ通信部24では、ポ
ーリング信号に応答した車載器の中のいずれか一つと通
信を行うようにされている。次に、3つの車線L1〜L
3を有する料金所を例にして、路上機20a〜20cの
組合せと、その動作タイミング、即ちタイミング制御部
25の制御内容について説明する。
【0082】まず、図10(a)に示す料金所M1で
は、車線L1,L2に共用路上機20a、車線L3にパ
ッシブ専用路上機20cを設置し、しかも、車線L1,
L2では、アンテナ21によるアクティブ方式用の通信
エリアと、アンテナ23によるパッシブ方式用の通信エ
リアとが、空間的に離され、互いに重なり合うことのな
いように設定されている。但し、図中には、各路上機の
構成のうちアンテナのみが記載されている(以下、図1
1,図12でも同様)。
【0083】また、車線L1の共用路上機20aでは、
パッシブ通信用に周波数帯Fp1,アクティブ通信用に
周波数帯Fa2、車線L2の共用路上機20aでは、パ
ッシブ通信用に周波数帯Fp2,アクティブ通信用に周
波数帯Fa1、車線L3のパッシブ専用路上機20cで
は、パッシブ通信用に周波数帯Fp3が割り当てられて
いる。
【0084】なお、アクティブ方式で用いるフレームの
1周期(以下「アクティブ区間」という)と、パッシブ
方式でポーリング信号又は問合信号の送出開始後、搬送
波の送出を停止するまでの1周期(以下「パッシブ区
間」という)とが、同じ長さに設定されている。
【0085】そして、図10(b)に示すように、車線
L1,L2の各共用路上機20aのタイミング制御部2
5は、いずれも、同一車線内において、ポーリング信号
又は問合信号の送出タイミングと、FCMの送出タイミ
ングとが異なるように、両通信部22,24の動作タイ
ミングを制御する。
【0086】また、車線L1〜L3の各路上機20のタ
イミング制御部25は連動して、車線L1,L3と車線
L2とでポーリング信号又は問合信号の送出タイミング
が互いに異なり、また、車線L1と車線L2とでFCM
の送出タイミングが互いに異なるように、各通信部2
2,24の動作タイミングを制御する。
【0087】以上のように構成された料金所M1におい
て、共用路上機20aを使用する車線L1,L2では、
アクティブ方式の通信エリアとパッシブ方式の通信エリ
アとを空間的に分離し、互いに干渉を起こすことがない
ようにされているので、アクティブ及びパッシブいずれ
の通信方式の車載器とも、良好な通信品質を確保でき、
車載器の通信方式によらず路車間通信を介した料金自動
収受を確実に行うことができる。
【0088】なお、上記料金所M1において、共用路上
機20aを使用する車線L1,L2では、同一車線のア
クティブ方式とパッシブ方式とに割り当てる周波数帯
を、互いに重なり合わないものを選択して組み合わせて
いるが、互いに重なり合うものを選択して組み合わせて
もよい。つまり、このように通信エリアが空間的に分離
されている場合、共用路上機20aにおける両通信方式
の周波数帯の組合せは任意である。
【0089】次に、図11(a)に示す料金所M2で
は、車線L1に共用路上機20a、車線L2にパッシブ
専用路上機20c、車線L3にアクティブ専用路上機2
0bを設置し、しかも、車線L1では、アンテナ21に
よるアクティブ方式用の通信エリアと、アンテナ23に
よるパッシブ方式用の通信エリアとが、互いに重なり合
うように設定されている。
【0090】また、車線L1の共用路上機20aでは、
パッシブ通信用に周波数帯Fp4,アクティブ通信用に
周波数帯Fa1、車線L2のパッシブ専用路上機20c
ではパッシブ通信用に周波数帯Fp1、車線L3のアク
ティブ専用路上機20bではアクティブ通信用に周波数
帯Fa2が割り当てられている。なお、先に説明した料
金所M1の場合と同様に、アクティブ区間とパッシブ区
間とは、同じ長さに設定されている。そして、図11
(b)に示すように、車線L1の共用路上機20aのタ
イミング制御部25では、両通信部22,24を並列動
作させ、しかもポーリング信号又は問合信号の送出タイ
ミングと、FCMの送出タイミングとが同時となるよう
に、両通信部22,24の動作タイミングを制御する。
【0091】また、車線L1〜L3の各路上機20のタ
イミング制御部25は連動し、車線L1,L3と車線L
2とで、ポーリング信号又は問合信号の送出タイミン
グ、及びFCMの送出タイミングが互いに異なるよう
に、各通信部22,24の動作タイミングを制御する。
以上のように構成された料金所M2において、共用路上
機20aを使用する車線L1では、アクティブ方式とパ
ッシブ方式とで同一の通信エリアを周波数分割にて使用
し、互いに干渉を起こすことがないようにされているの
で、アクティブ及びパッシブいずれの通信方式の車載器
とも、良好な通信品質を確保でき、車載器の通信方式に
よらず路車間通信を介した料金自動収受を確実に行うこ
とができる。
【0092】また、料金所M2では、アクティブ方式と
パッシブ方式とで同一の通信エリアを使用しているた
め、両通信方式の通信エリアが空間的に分離されている
料金所M1と比較して、設備を小さくすることができ
る。なお、上記料金所M2において、両通信方式が可能
な車線L1の共用路上機20aでは、パッシブ通信用に
周波数帯Fp4,アクティブ通信用に周波数帯Fa1を
用いているが、周波数帯が重なり合わなければよいた
め、アクティブ通信用に周波数帯Fa1を用いた場合に
は、パッシブ通信用に周波数帯Fp2,Fp3を用いて
もよく、また、アクティブ通信用に周波数帯Fa2を用
いた場合には、パッシブ通信用に周波数帯Fp1,Fp
4を用いてもよい。
【0093】次に、図12(a)に示す料金所M3で
は、車線L1,L2に共用路上機20a、車線L3にパ
ッシブ専用路上機20cを設置し、しかも、車線L1,
L2では、アンテナ21によるアクティブ方式用の通信
エリアと、アンテナ23によるパッシブ方式用の通信エ
リアとが、互いに重なり合うように設定されている。
【0094】また、車線L1の共用路上機20aでは、
パッシブ通信用に周波数帯Fp1,アクティブ通信用に
周波数帯Fa2、車線L2の共用路上機20aでは、パ
ッシブ通信用に周波数帯Fp2,アクティブ通信用に周
波数帯Fa1、車線L3のパッシブ専用路上機20cで
は、パッシブ通信用に周波数帯Fp4が割り当てられて
いる。なお、先に説明した料金所M1の場合と同様に、
アクティブ区間とパッシブ周期とは、同じ長さに設定さ
れている。そして、図12(b)に示すように、車線L
1,L2の各共用路上機20aのタイミング制御部25
は、いずれも、アクティブ区間とパッシブ区間とが交互
に現れるよう、即ち同一通信エリアを時分割して使用す
るように、両通信部22,24の動作タイミングを制御
する。
【0095】また、車線L1〜L3の各路上機20のタ
イミング制御部25は連動し、車線L1,L3と車線L
2とで、ポーリング信号又は問合信号の送出タイミン
グ、及びFCMの送出タイミングが互いに異なるよう
に、各通信部22,24の動作タイミングを制御する。
【0096】以上のように構成された料金所M3におい
て、共用路上機20aを使用する車線L1,L2では、
アクティブ方式とパッシブ方式とで同一の通信エリアを
時分割にて使用し、互いに干渉を起こすことがないよう
にされているので、アクティブ及びパッシブいずれの通
信方式の車載器とも、良好な通信品質を確保でき、車載
器の通信方式によらず路車間通信を介した料金自動収受
を確実に行うことができる。
【0097】また、料金所M3では、アクティブ方式と
パッシブ方式とで同一の通信エリアを使用しているた
め、両通信方式の通信エリアが空間的に分離されている
料金所M1と比較して、設備を小さくすることができ
る。なお、上記料金所M3において、共用路上機20a
を使用する車線L1,L2では、同一車線のアクティブ
方式とパッシブ方式とに割り当てる周波数帯を、互いに
重なり合わないものを選択して組み合わせているが、互
いに重なり合うものを選択して組み合わせてもよい。つ
まり、このように通信エリアを時分割で使用する場合、
共用路上機20aにおける両通信方式の周波数帯の組合
せは任意である。
【0098】また、上記各例におけるタイミング制御部
25は、アクティブ区間とパッシブ区間とが連続するよ
うに制御しているが、これら両区間の間にいずれの方式
の送受信も行わないブランク区間が挿入されるように制
御してもよい。ところで、上記料金所M3における共用
路上機20aでは、両通信部22,24の動作を、アク
ティブ区間及びパッシブ区間単位、即ち通信フレーム単
位で切り替えているが、例えば、図13(a)に示すよ
うに、アクティブ通信部22では、その通信フレームの
複数あるMDSのうちの一つ(ここではMDS0)を使
用禁止とし、パッシブ通信部24では、パッシブ区間の
長さを一つのMDSに収まる大きさに設定し、タイミン
グ制御部25では、このMDS0の期間に、パッシブ通
信部24を動作させるように構成してもよい。
【0099】なお、パッシブ通信部24を動作させるた
めに割り当てるMDSの数は、2個以上でもよく、例え
ば、図13(b)に示すように、複数設定されたMDS
(ここでは8個)のうち、アクティブ通信部22では、
偶数番目(0,2,4,6)に位置する半数のMDSを
使用可能とし、奇数番目(1,3,5,7)に位置する
残りの半数のMDSを使用禁止として、タイミング制御
部25では、この使用禁止とされたMDSの期間のそれ
ぞれにて、パッシブ通信部24を動作させるように構成
してもよい。
【0100】更に、パッシブ通信部24を動作させるた
めに割り当てるMDSの数を、通信状態に応じて可変設
定するように構成してもよい。この場合に、データ処理
部26にて実行されるMDS割当処理を、図14に示す
フローチャートに沿って説明する。但し、アクティブ通
信部22及びパッシブ通信部24の動作は、図7〜図9
のフローチャートにて説明したものと全く同様である。
【0101】図示の如く、本処理が起動すると、アクテ
ィブ方式にて現在通信中の車載器の数CAが、アクティ
ブ方式にて同時通信可能な最大数SAmax(ここでは
2)より小さく(CA<SAmax)、新たなアクティブ
方式の通信を開始させることが可能な空きMDSがある
か否かを判断し(S910)、空きMDSがあれば、先
のS540にて記憶されたACTSの応答データ(アク
ティブ方式の通信要求)があるか否かを判断する(S9
20)。
【0102】ACTSの応答データがあれば、その中か
ら、SAmax−CA個を限度として新たにMDSを割り
当てる通信要求を選択し(S930)、一方、ACTS
の応答データがなければ、現在通信中のものがある(C
A≧1)か否かを判断する(S940)。なおS930
にて通信要求の選択が行われると、その分だけ、通信中
の車載器の数CAは増加する。
【0103】そして、現在通信中のものがあるか、先の
S910で空きMDSがないと判定されるか、或いは先
のS930にて通信要求が選択された場合、次に送信す
る通信フレームにて、MDSを割り当てるべきアクティ
ブ方式の通信が少なくとも一つはあるので、これらの通
信(車両IDにて識別される)に対して使用すべきMD
Sの割当を行う(S950)。
【0104】このMDSの割当が終了するか、或いは先
のS940にてアクティブ方式にて現在通信中のものが
ないと判定された場合、今度は、パッシブ通信部24の
状態として「パッシブ通信中」が設定されているか否か
を判断し(S960)、「パッシブ通信中」が設定され
ていれば、空きMDSがある(CA<SAmax)か否か
を判断する(S970)。
【0105】そして「パッシブ通信中」が設定されてい
なか、或いは空きMDSがない場合には、パッシブ通信
用に予め確保されている一つのMDSを割り当てる基本
割当を行って(S980)、本処理を終了する。一方、
「パッシブ通信中」が設定されており、且つ空きMDS
がある場合には、空きMDSのいくつか(ここでは2個
を上限とする)をパッシブ通信用に割り当てる拡張割当
を行って(S990)本処理を終了する。
【0106】ここで図15は、通信フレームを構成する
3個のMDSのうち、パッシブ方式での通信用に一つの
MDSを常時確保し、アクティブ方式での通信用に割当
可能なMDSの最大数を2(=SAmax)とした場合の
通信フレームの状態を表したものである。上記MDS割
当処理を実行することにより、パッシブ方式での通信が
ないか、又はアクティブ方式での通信に割当可能なMD
Sの全てが、アクティブ方式での通信に割り当てられて
いる場合には、(a)に示すように、パッシブ通信用に
MDSが1個だけ割り当てられる。また、パッシブ方式
での通信があり、且つアクティブ方式での通信用に割り
当てられたMDSが1個以下の場合には、(b)に示す
ように、パッシブ通信用にMDSが2個割り当てられる
ことになる。
【0107】このようなMDS割当処理を行うことによ
り、アクティブ方式での通信に使用されない空きMDS
がある場合、これがパッシブ方式での通信に有効利用さ
れるため、共用路上機20aの処理能力を向上させるこ
とができる。なお、ここでは、パッシブ方式での通信
(パッシブ通信部24)に割当可能なMDSの最大数を
2としたが、アクティブ方式による通信がない場合に、
全てのMDSをパッシブ方式での通信に割り当てるよう
にしてもよい。 [第3実施形態]次に、第3実施形態について説明す
る。
【0108】図16は、アクティブ方式にて路車間通信
を行う車載器、パッシブ方式にて路車間通信を行う車載
器が混在する本実施形態の路車間通信システムにおい
て、有料道路の料金所の各車線毎に設けられる路上機の
構成を表すブロック図である。図示の如く、本実施形態
において路上機30は、パッシブ方式用の送信アンテナ
31a,受信アンテナ31b、及びアクティブ方式用の
送受信アンテナ32を備えている。そして、送受信アン
テナ32に対する送受信信号を分離する方向性結合器3
3と、これらアンテナ31a,31b,32を介して信
号を送受することにより車載器との路車間通信を行う路
側通信手段としての共用通信部35と、共用通信部35
からの切替信号Gに従って、共用通信部35からの送信
信号を、送信アンテナ31a或いは方向性結合器33を
介して送受信アンテナ32のいずれかに供給すると共
に、受信アンテナ31b或いは方向性結合器33を介し
た送受信アンテナ32からの受信信号のいずれかを、共
用通信部35に供給するアンテナ切替部34と、周知の
マイクロコンピュータを中心に構成され、共用通信部3
5により車載器との間で送受されるデータの処理等を実
行するデータ処理部36とを備えている。
【0109】そして、本実施形態の路車間通信システム
では、路上機30と車載器との間の路車間通信には、ア
クティブ,パッシブの通信方式に関わらず、アクティブ
方式のものをベースにした共通の通信フレームが使用さ
れる。この通信フレームは、図17に示すように、FC
M,複数のMDS(ここでは4個),ACTSからなる
従来の通信フレームに、以下の変更が加えられている。
即ち、ACTSが前半部分と後半部分とに分割され、
前半部分にてアクティブ方式の車載器からの応答(通信
要求)を受け、後半部分では搬送波を送信することによ
り、パッシブ方式の車載器からの応答(FCMをポーリ
ング信号とみなして、そのポーリングに対する応答)を
受けることが可能なようにされている。
【0110】また、MDSを、アクティブ方式での通
信、及びパッシブ方式での通信のいずれにも割り当てる
ことを可能とし、パッシブ方式での通信用に割り当てら
れたMDSでは、下りコマンド(アクティブ方式のMD
Sコマンドと、パッシブ方式の問合信号を共通化したも
の)の送信後、そのMDSの残りの期間の間、搬送波を
送信することにより、パッシブ方式の車載器からの応答
を受けることが可能なようにされている。
【0111】そして、アクティブ方式の車載器とは、従
来と同様の方法(但し、車載器からの通信要求にはAC
TSの前半部分のみを使用)で通信を行い、一方、パッ
シブ方式の車載器とは、FCMをポーリング信号と見な
して、ポーリング信号に対する応答信号を、ACTSの
後半部分で返送し、以後、割り当てられたMDSを用い
て通信を行う。
【0112】なお、共用通信部35は、パッシブ方式で
の通信用に割り当てられたMDSの期間、及びACTS
の後半部分だけ、パッシブ用のアンテナ31a,31b
を選択し、それ以外の期間では、アクティブ用のアンテ
ナ32を選択するように、アンテナ切替部34を動作さ
せる切替信号Xを生成するように構成されている。
【0113】ここで、共用通信部35における通信フレ
ームの送受に関する動作を、図18に示すフローチャー
トに沿って説明する。但し、その内容は、第2実施形態
のアクティブ通信部22の動作(図7参照)と一部異な
っているだけであるため、同様の処理については、同一
符号を付して説明を省略し、処理の相違する部分を中心
に説明する。
【0114】図示の如く、共用通信部35では、FCM
の送信(S510)、後述する各MDS毎の処理(S5
20)、ACTSタイミングでのアクティブ方式の車載
器からの応答の処理(S530,S540)を行う。但
し、第2実施形態におけるS510〜S540について
説明のうち、データ処理部26はデータ処理部36に、
またアクティブ通信部22は共用通信部35に読み替え
るものとする。
【0115】引き続き所定期間(ACTSの後半部分)
だけ搬送波を送信し(S550)、パッシブ方式の車載
器からの応答(ポーリングに対する応答データにて搬送
波を変調したもの)があったか否かを判断する(S56
0)。そして、応答がなければそのまま本処理を終了
し、一方、応答があった場合には、データ処理部36を
構成するメモリの所定エリアに、その応答データ(車両
ID)を記憶して(S670)本処理を終了する。
【0116】次にS520におけるMDS処理の詳細
を、図19に示すフローチャートに沿って説明する。本
処理は、各MDSのタイミング毎に繰り返し実行される
ものとする。図示の如く、本処理が起動されると、先の
S540及びS570にて記憶された応答データに基づ
いて、データ処理部36が実行するMDS割当処理の結
果、現在処理の対象となっているMDSの状態が、アク
ティブ或いはパッシブいずれかの方式での通信に割り当
てられた「スロット使用中」であるか否かを判断し(S
610)、「スロット使用中」でなければ、そのまま本
処理を終了する。一方、当該MDSの状態が「スロット
使用中」であれば、そのMDSのタイミングにて、予め
設定された下りコマンドを送信し(S620)、当該M
DSがパッシブ方式の通信に割り当てられたものである
場合(S622−YES)には、引き続き当該MDSの
残りの期間だけ搬送波の送信を行って(S624)、車
載器からの応答データを受信する(S630)。
【0117】以下、受信した応答データについて、第2
実施形態にて説明したMDS処理におけるS640〜S
700と同様に処理を実行する。但し、S670,S7
00では、パッシブ通信が完了した場合に「パッシブ通
信中」の設定を解除するものとする。また、第2実施形
態での記載において、MDSコマンドは下りコマンド
に、またデータ処理部26はデータ処理部36に読み替
えるものとする。
【0118】なお、上記処理においてS550,S62
4が本発明における搬送波送信手段に相当する。次に、
データ処理部36が実行するMDS割当処理を、図20
に示すフローチャートに沿って説明する。
【0119】なお、第2実施形態にて説明したMDS割
当処理(図14参照)では、パッシブ方式の車載器に対
するポーリングを可能とするために、常に少なくとも一
つのMDSが割り当てられているが、本実施形態では、
FCM,ACTSにて、ポーリングに相当する処理を実
行するため、パッシブ方式の場合にも、通信が開始され
た時のみMDSが割り当てられる点で異なっている。
【0120】本処理が起動されると、図示の如く、まず
パッシブ方式により車載器との通信が行われていること
を示す「パッシブ通信中」の設定がなされているか否か
を判断し(S900)、「パッシブ通信中」でなけれ
ば、先のS570にて、ポーリングに対する応答データ
が記憶されているか否か、即ちパッシブ方式での通信要
求があるか否かを判断し(S902)、パッシブ方式で
の通信要求があれば、その中から、通信を開始するもの
を一つだけ選択すると共に、「パッシブ通信中」の設定
を行う(S904)。
【0121】そして、S900にて「パッシブ通信中」
であると判定されるか、或いはS904にて、新たに
「パッシブ通信中」が設定されると、パッシブ方式での
通信用に、最低限(ここでは1個)のMDSを確保し
(S906)、一方、「パッシブ通信中」ではなく、且
つパッシブ方式での通信要求もない場合には、MDSを
確保することなく、次ステップに進む。
【0122】以下、S910〜S950は、第2実施形
態での説明と同様に、アクティブ方式での通信に用いる
MDSの割当を行う。但し、本実施形態において、アク
ティブ方式での通信用に割当可能な最大MDS数がSA
maxは、S906にてパッシブ方式での通信用にMDS
が確保されていなければ、SAmax =4であり、確保さ
れていれば、その分だけ減少してSAmax =3となる。
【0123】パッシブ方式用のMDSの割当が終了する
と、「パッシブ通信中」が設定されているか否かを判断
し(S960)、設定されていなければそのまま本処理
を終了し、一方、設定されていれば、先のS906にて
確保したMDS以外に、空きMDSがあるか、即ち、ア
クティブ方式用に割り当てられていないMDSが合計2
個以上あるか否かを判断する(S970)。そして、空
きMDSがなければ、パッシブ方式用に確保されている
一つのMDSを割り当てる基本割当を行って(S98
0)、本処理を終了し、一方、空きMDSがある場合に
は、空きMDSもパッシブ方式用に割り当てる拡張割当
を行って(S990)本処理を終了する。ところで、こ
のようにアクティブ方式とパッシブ方式とで通信フレー
ムを共通化したことにより、パッシブ方式の車載器は、
処理を変更する必要があるが、その処理は、図3に示し
た、アクティブ通信部22とほぼ同様なものとなる。
【0124】但し、S250,S280での応答データ
の送信は、搬送波を変調することで行い、S260〜S
300の処理は、割り当てられたMDS毎に、繰り返し
行うよう必要がある。このように改良されたS250,
S280が、本発明における第1応答手段,第2応答手
段にそれぞれ相当する。
【0125】以上、説明したように、本実施形態の路車
間通信システムによれば、路上機30が、アクティブ,
パッシブの通信方式に関わらず、統一的に処理を行うこ
とができるため、通信方式毎に個別の通信部を設ける必
要がなく、路上機30の構成を簡易化できる。
【0126】なお、路上機が受信する車載器からの電波
の電界強度は、パッシブ方式ではアクティブ方式と比較
して非常に小さなものとなっているため、共用通信部3
5では、パッシブ方式用の受信アンテナ31bから信号
を受信する際には、その受信信号を増幅する増幅器の増
幅率を増大させるように構成することが好ましい。勿
論、逆に、アクティブ方式用の送受信アンテナ32から
信号を受信する際に、増幅器の増幅率を低下させるよう
に構成してもよい。
【0127】また、本実施形態では、ACTSを前半部
分と後半部分とに分けて、アクティブ,パッシブの両通
信方式の応答を時間的にずらして受信するようにされて
いるが、アクティブ方式のアップリンクの周波数帯と、
パッシブ方式の搬送波を送信する周波数帯とが異なって
いれば、ACTSの全期間に渡って搬送波を送出し、同
時に応答を受信してもよい。但し、この場合、少なくと
もACTSの期間では、2種類の周波数帯の信号を同時
に受信して、その両方の信号を処理するように構成する
必要がある。 [第4実施形態]次に第4実施形態について説明する。
【0128】図23は、ETCアプリケーションをアク
ティブ方式或いはパッシブ方式にて提供する路上機、及
びETC以外のアプリケーションをアクティブ方式にて
提供する路上機が混在する路車間通信システムにおい
て、いずれの路上機とも通信可能な車載器の構成を表す
ブロック図である。
【0129】なお、アクティブ方式及びパッシブ方式の
路車間通信では、アプリケーションの種類によらず、第
1実施形態にて説明したものと同様の通信フレーム(図
22参照)が用いられている。但し、アクティブ方式の
路車間通信によりETCアプリケーションを提供するの
路上機は、図21に示すように、ダウンリンク用及びア
ップリンク用の一対の周波数帯Fad1とFau1(二つを
総称する場合はFa1)、又はFad2とFau2(同じく
Fa2)のいずれかを用いて双方向の通信を行い、ま
た、パッシブ方式の路車間通信によりETCアプリケー
ションを提供する路上機は、双方向に使用する四つの周
波数帯Fp1〜Fp4のいずれかを用いて双方向の通信
を行う。
【0130】また、アクティブ方式の路車間通信にET
C以外のアプリケーションを提供する路上機は、ダウン
リンク用及びアップリンク用の一対の周波数帯Fedj,
Feuj(j=1〜5)のいずれかを用いて双方向の通信
を行うようにされている。なお、ETC以外のアプリケ
ーションを提供する路上機は、駐車場や公共施設の出入
り口付近や、駐車場における車両の駐車位置付近、ある
いは駐車場内の走行路付近など、車両が完全に停車して
いるか、極めて低速での移動が強要される場所に設置さ
れ、入退場管理や顧客サービスを提供するものとする。
【0131】図23に示すように、本実施形態の車載器
40は、第1実施形態の車載器10と同様に、アンテナ
41,電界強度検出部42,アクティブ通信部43,パ
ッシブ通信部44,データ処理部45を備え、更に、後
述する周波数割当情報、及び路上機情報を格納するメモ
リ46を備えている。
【0132】このうち、アクティブ通信部43は、ET
Cアプリケーション用、ETC以外のアプリケーション
用に関わらず、アクティブ方式用の各一対の周波数帯F
a1,Fa2,Fe1〜Fe5のいずれかを用いて路上
機との通信を行うように構成されている。
【0133】パッシブ通信部44は、パッシブ方式用の
周波数帯Fp1〜Fp4のいずれか一つを使用し、アン
テナ41を介してパッシブ方式にて路上機との通信を行
うと共に、通信フレームの受信の有無については、同時
に二つの周波数帯について判定できるように構成されて
いる。但し、本実施形態では、パッシブ方式用の4つの
周波数帯Fp1〜F4のうち、3つの周波数帯Fp1〜
Fp3のみを使用するものとする。
【0134】電界強度検出部42は、図21に示すよう
に、アクティブ方式の通信に使用する周波数帯Fed1〜
Fed4,Fad1,Fed5,Fad2とそれぞれ一致するよ
うに設定された周波数帯B1〜B7のいずれかについ
て、その電界強度を測定するように構成されている。従
って、周波数帯B5の電界強度を測定した場合、周波数
帯Fad1,Fp1が関係し、周波数帯B6の電界強度を
測定した場合、周波数帯Fp1,Fp2が関係し、周波
数帯B7の電界強度を測定した場合、周波数帯Fad2,
Fp2,Fp3が関係することになる。
【0135】つまり、本実施形態では、周波数帯B5,
B7の電界強度を測定することにより、ETCアプリケ
ーション用の全ての周波数帯Fad1,Fad2,Fp1〜
Fp3の使用状態を検知することが可能となる。以下で
は、この周波数帯B5,B7を、ETC周波数帯ともよ
ぶ。
【0136】メモリ46に記憶された周波数割当情報と
は、アクティブ通信部43,パッシブ通信部44が路上
機との通信に使用する各周波数帯毎に、通信方式(アク
ティブ方式/パッシブ方式)、アプリケーションの種類
(ETC/その他)、変調方式(ASK/PSK/QP
SK)を対応づけて示したものである。また、路上機情
報とは、予め区分けされた区域毎に、その区域に含まれ
る路上機がどの周波数帯を使用してアプリケーションの
提供を行うかを示したものである。なお、区域は、例え
ば、各路上機毎に一つの区域を設定したり、高速道路な
ど、車両の進入が制限される領域を一つの区域として設
定することができる。
【0137】データ処理部45は、周知のマイクロコン
ピュータを中心に構成され、ナビゲーション装置等から
車両の現在位置を表す位置情報、また、車速センサの出
力信号を処理するECUから車両の走行速度を表す速度
情報を入力すると共に、メモリ46に記憶された周波数
割当情報や路上機情報に基づいて、上記各部42,4
3,44を制御し、路上機との通信により得られたデー
タの処理等を実行する。
【0138】ここで、データ処理部45が実行するメイ
ン処理を、図24に示すフローチャートに沿って説明す
る。本処理が起動すると、まず電界強度検出部12を用
いて路上機がサービスの提供に使用している周波数帯を
特定するための周波数スキャンを実行し(S101
0)、周波数スキャンにて周波数が特定されると、メモ
リ46に記憶された周波数割当情報に基づき、アクティ
ブ通信部13及びパッシブ通信部14の変調方式を、特
定された周波数帯に対応するものに設定すると共に、そ
れがETCアプリケーションを提供するために設けられ
たETC周波数帯B5,B7のいずれかであるか否かを
判断する(S1020)。
【0139】特定された周波数がETC周波数帯であれ
ば、アクティブ通信部13及びパッシブ通信部14の出
力から、どちらの通信部13,14が通信フレームを解
析できたかにより、通信に使用されている方式がアクテ
ィブ方式であるか否かを判断する(S1030)。そし
て、通信に使用されている方式がアクティブ方式であれ
ば、アクティブ通信部13を使用したアクティブ方式で
のETC処理を実行して(S1040)、S1010に
戻り、一方、通信に使用されている方式がパッシブ方式
であれば、パッシブ通信部14を使用したパッシブ方式
でのETC処理を実行して(S1050)、S1010
に戻る。
【0140】先のS1020にて、周波数スキャンによ
って特定された周波数帯が、ETC周波数帯のものでは
なと判定された場合には、アクティブ通信部13を介し
て受信したフレームのヘッダ部分にあるアプリケーショ
ンIDを抽出し、このアプリケーションIDに基づい
て、路上機が提供しているアプリケーションが当該車載
器にて処理可能なものであるか否かを判断し(S106
0)、処理可能なものでなければ、そのままS1010
に戻り、一方、処理可能なものであれば、アプリケーシ
ョンIDに対応したアプリケーション処理を実行し(S
1070)、S1010に戻る。
【0141】次に、S1010にて実行する周波数スキ
ャンの詳細を、図25に示すフローチャートに沿って説
明する。本処理が起動すると、まず、外部のナビゲーシ
ョン装置等から、車両の現在位置を表す位置情報を取得
し(S1110)、その位置情報に基づいて、対応する
区域の路上機情報をメモリから読み出し、その路上機情
報に従って、切替パタン及び切替パタンの1周期を構成
する単位ユニットの総数(以下「ユニット数」という)
Umax を設定する(S1120)。
【0142】ここで、図26(a)は、路上機情報から
全ての周波数帯について測定が必要であると判定された
場合に設定される切替パタンを示したものであり、ユニ
ット数Umax は15である。具体的には、2個の単位ユ
ニットで、ETC周波数帯B5,B7の測定を行う毎
に、1個の単位ユニットで、その他の周波数帯Fed1〜
Fed5のいずれかの測定を順番に実行する。つまり、路
上機が提供するアプリケーションがETCアプリケーシ
ョンである場合、車載器40は、3単位ユニット以内に
使用周波数帯が特定され、ETCアプリケーションを開
始できるようにされている。
【0143】また、図26(b)は、路上機情報からE
TCアプリケーション以外のアプリケーションが提供さ
れることのない区域にいると判定された場合に設定され
る切替パタンを示したものであり、ユニット数Umax は
2である。具体的には、周波数帯Fed1〜Fed5を測定
する必要がないため、ETC周波数帯B5,B7の測定
のみを繰り返し実行することになる。
【0144】そして、ユニット数をカウントするための
カウンタのカウント値iを1に初期化し(S113
0)、車速センサからの信号を処理するECU等から、
車両の走行速度を表す速度情報を取得する(S114
0)。この速度情報に従って、単位ユニットを、図26
(c)に示すように、走行速度が早いほど単位ユニット
時間が短くなるように設定し(S1150)、この単位
ユニット時間を測定するためのタイマーをスタートさせ
る(S1160)。
【0145】次にカウント値iに基づいて、切替パタン
中のi番目の単位ユニットに対応する周波数帯の電界強
度を測定し(S1170)、その電界強度が予め設定さ
れた下限値以上であるか否かを判断する(S118
0)。そして、電界強度が下限値より小さければ、先の
S1160にてスタートさせたタイマーが、タイムアウ
トしたか否かを判断し(S1190)、タイムアウトし
ていなければS1170に戻って、電界強度の測定を繰
り返す。一方、タイマーがタイムアウトしている場合に
は、先のS1110にて取得した位置情報の地点から所
定距離以上移動したか否かを判断し(S1200)、所
定距離以上移動していれば、S1110に戻って位置情
報の取得と切替パタンの再設定とを行って、電界強度の
測定を繰り返す。
【0146】また、所定距離以上移動していない場合に
は、カウンタのカウント値iをインクリメントし(S1
210)、カウント値iが切替パタンのユニット数Uma
x より大きいか否かを判断し(S1220)、ユニット
数Umax より大きければカウンタのカウント値iを1に
初期化(S1230)した後にS1140に戻り、一
方、ユニット数Umax 以下であれまそのまま何もしない
でS1140に戻る。
【0147】先のS1180にて、測定により得られた
電界強度が予め設定された下限値以上であれば、i番目
のユニットに対応する周波数帯の中心周波数を、検出周
波数として記憶し(S1240)、本処理を終了する。
ところで、単位ユニット時間は、次のようにして設定さ
れる。即ち、車両の走行速度をV[m/s]、路上機の
通信エリアの大きさをs[m]とすると、車両が通信エ
リアを通過する所要時間tpは、(1)式にて表わすこ
とができる。
【0148】 tp=s/V[s] (1) 通常、この所要時間tp内にリトライを含めてアプリケ
ーションの提供に必要な一連の通信が3回程度可能なよ
うに全データ量が設定される。例えば、s=5[m]の
場合、V=10[m/s](=36[km/h])とす
ると、tp=500[ms]であり、アプリケーション
提供のために使用可能な時間は、約170[ms](=
tp/3)となり、またV=30[m/s](=108
[km/h])とすると、tp=167[ms]であ
り、アプリケーション提供のために使用可能な時間は約
50[ms]となる。
【0149】そして、切替パタンの1周期は上述したよ
うに最大15個の単位ユニットからなり、この切替パタ
ンの1周期がアプリケーション提供のために使用可能な
時間50〜170[ms]に対して十分に小さくなるよ
うに、単位ユニット時間を決定する。例えば、切替パタ
ンの1周期を1[ms]とすれば、単位ユニット時間は
1/15[ms]程度となる。
【0150】なお、ETC以外のアプリケーションで
は、停車中或いは極低速での通信が前提となっているた
め、アプリケーション提供のために使用可能な時間は秒
単位で確保されるため、上述のようにETCアプリケー
ションを中心に切替パタンや単位ユニット時間を設定し
たとしても、十分な処理時間を確保することができる。
【0151】本実施形態において、S1170が電界強
度測定手段、S1210〜S1230が周波数切替手
段、S1110が位置取得手段、S1140が速度取得
手段、メモリ46が記憶手段、S1120が切替パタン
設定手段に相当する。以上説明したように、本実施形態
の車載器では、予め設定された周波数帯B1〜B7を切
替パタンに従って順次サーチすることにより、路上機が
アプリケーションの提供に使用している周波数帯を特定
するようにされており、しかも、切替パタンはETC周
波数帯の出現頻度が高くなるように設定されている。
【0152】従って、本実施形態の車載器によれば、多
くの周波数帯を使用して多様なアプリケーションに対処
できるだけでなく、路上機からETCアプリケーション
が提供されている時には、これを速やかに検知して速や
かにETCアプリケーションを開始することが可能とな
る。その結果、車両が比較的高速で走行している時に実
行され、処理に許容される時間が短いるETCアプリケ
ーションであっても、通信リトライ用の余裕時間、ひい
ては通信の信頼性を十分に確保することができる。
【0153】また、本実施形態の車載器では、車両の位
置を表す位置情報に基づいて、区域を特定し、その特定
された区域内の路上機が使用する周波数帯のみを用いて
切替パタンを設定すると共に、車両の走行速度を表す速
度情報に基づいて、各周波数帯を測定する1回当たりの
測定時間である単位ユニット時間を、走行速度が早いほ
ど短くなるように変化させている。
【0154】従って、本実施形態の車載器によれば、路
上機がアプリケーションの提供に使用している周波数帯
を無駄なく特定することができ、また、高速な走行時で
あっても、アプリケーションの実行のための処理時間を
十分に確保することができる。
【0155】なお、本実施形態において、電界強度検出
部12は、設定された周波数帯B1〜B7の中からいず
れか一つの周波数帯の電界強度を測定するように構成さ
れているが、複数の周波数帯の電界強度を同時に測定で
きるように構成してもよい。また、本実施形態では、位
置情報に応じて切替パタンを変更したり、速度情報に応
じて単位ユニット時間を変更するようにされているが、
切替パタンや単位ユニット時間は、いずれか一方或いは
両方が固定であってもよい。
【0156】更に、本実施形態では、切替パタンのなか
での出現頻度が多くなる特定アプリケーションとしてE
TCアプリケーションを用いているが、これ以外に、走
行中の車両から車両情報を読み取る電子ナンバープレー
トに関するアプリケーションを特定アプリケーションと
して用いてもよい。
【0157】なお、路上機が提供するETC以外のアプ
リケーションとして、例えばデパートの駐車場に路上機
を設置し、そのデパートのWEBページを車両にダウン
ロードして、デパートのセール情報や催し物情報などを
顧客に知らせたり、更に、その情報をPDAや携帯電話
のような電子機器に記憶させることにより売場でのサー
ビス提供に利用してもよい。
【0158】また、コンビニエンスストアの駐車場に路
上機を設置し、車両から降りることなく種々の金銭支払
いをできるようにしたり、音楽配信やゲーム配信を車両
内で受けることができるようにしてもよい。また、単純
な伝言板のような使い方をしてもよい。
【0159】また、駐車場出口に路上機を設置し、出口
付近を走行する車両に駐車場からの車両の退出を知らせ
る等してもよい。また、道路付近に設置された路上機に
より、様々な場所にてリアルタイムな交通情報や、現在
位置を知るための情報(例えば交差点名など)を提供す
るようにしてもよい。
【0160】また更に、バスやタクシー或いは運送トラ
ック等の運行管理システムに適用し、各車両の運行状況
や配車状況の把握や、各車両への事故情報等の伝達など
を、各車両に搭載された車載器と路上機との通信により
行うように構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施形態の路車間通信システムにおける
車載器の概略構成を表すブロック図である。
【図2】 データ処理部が実行するメイン処理の内容を
表すフローチャートである。
【図3】 アクティブ通信部の動作内容を表すフローチ
ャートである。
【図4】 パッシブ通信部の動作内容を表すフローチャ
ートである。
【図5】 変形例のメイン処理の内容を表すフローチャ
ートである。
【図6】 第2実施形態の路車間通信システムにおける
路上機の概略構成を表すブロック図である。
【図7】 アクティブ通信部の動作内容を表すフローチ
ャートである。
【図8】 MDS処理の詳細な内容を表すフローチャー
トである。
【図9】 パッシブ通信部の動作内容を表すフローチャ
ートである。
【図10】 料金所の構成例、及びタイミング制御部で
の制御方法を表す説明図である。
【図11】 料金所の構成例、及びタイミング制御部で
の制御方法を表す説明図である。
【図12】 料金所の構成例、及びタイミング制御部で
の制御方法を表す説明図である。
【図13】 タイミング制御部での制御方法を表す説明
図である。
【図14】 データ処理部が実行するMDS割当処理の
内容を表すフローチャートである。
【図15】 MDS割当処理に基づく制御状態を表す説
明図である。
【図16】 第3実施形態の路車間通信システムにおけ
る路上機の概略構成を表すブロック図である。
【図17】 路車間通信システムにて用いられる通信フ
レームの構成、アンテナ切替部の動作を表す説明図であ
る。
【図18】 共用通信部の動作内容を表すフローチャー
トである。
【図19】 MDS処理の詳細な内容を表すフローチャ
ートである。
【図20】 データ処理部が実行するMDS割当処理の
内容を表すフローチャートである。
【図21】 DSRCにて通信に使用される周波数帯の
分布を表す説明図である。
【図22】 従来のパッシブ方式及びアクティブ方式に
おける通信フレームの構成を表す説明図である。
【図23】 第4実施形態の路車間通信システムにおけ
る車載器の概略構成を表すブロック図である。
【図24】 データ処理部が実行するメイン処理の内容
を表すフローチャートである。
【図25】 メイン処理の中で実行される周波数スキャ
ンの詳細を表すフローチャートである。
【図26】 電界強度測定時の測定周波数帯の切替パタ
ンを表す説明図である。
【符号の説明】
10,40…車載器、11,41…アンテナ、12,4
2…電界強度検出部、13,43…アクティブ通信部、
14,44…パッシブ通信部、15,45…データ処理
部、46…メモリ、20,30…路上機、20a…共用
路上機、20b…アクティブ専用路上機、20c…パッ
シブ専用路上機、21,23,31a,31b,32…
アンテナ、22…アクティブ通信部、24…パッシブ通
信部、25…タイミング制御部、26,36…データ処
理部、33…方向性結合器、34…アンテナ切替部、3
5…共用通信部、L1,L2,L3…車線、M1,M
2,M3…料金所。
フロントページの続き (72)発明者 田中 幸臣 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 Fターム(参考) 5H180 AA01 BB04 BB15 EE10 FF10 5K067 AA33 BB36 CC02 DD23 DD24 EE02 EE12 HH22 JJ31

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の走行経路の近傍に設置された路上
    機との通信のために車両に搭載される路車間通信用の車
    載器であって、 受信した下り信号とは異なる周波数帯を用いて上り信号
    を自律的に送信するアクティブ方式により路上機との通
    信を行う第1車側通信手段と、 受信した質問信号に対し、該質問信号に続いて受信する
    無変調の搬送波を応答信号にて変調し返送することで応
    答するパッシブ方式により路上機との通信を行う第2車
    側通信手段と、 前記路上機の通信エリアに進入すると、前記第1或いは
    第2車側通信手段のいずれか一方を動作させ、通信不能
    であれば他方に切り替える車側切替制御手段と、 を備えることを特徴とする車載器。
  2. 【請求項2】 前記路上機から受信した信号の周波数帯
    を識別する周波数識別手段を設け、 前記車側切替制御手段は、前記周波数識別手段にて識別
    された周波数帯が、前記アクティブ方式或いはパッシブ
    方式のいずれかの通信方式に専用の周波数帯である場
    合、該通信方式に対応する車側通信手段を直ちに動作さ
    せることを特徴とする請求項1記載の車載器。
  3. 【請求項3】 車両の走行経路の近傍に設置された路上
    機との通信を行うために車両に搭載される路車間通信用
    の車載器であって、 受信した下り信号とは異なる周波数帯を用いて上り信号
    を自律的に送信するアクティブ方式により路上機との通
    信を行う第1車側通信手段と、 受信した質問信号に対し、該質問信号に続いて受信する
    無変調の搬送波を応答信号にて変調し返送することで応
    答するパッシブ方式により路上機との通信を行う第2車
    側通信手段と、 前記路上機の通信エリアに進入すると、前記第1及び第
    2車側通信手段を並列動作させ、正常な出力が得られた
    側を継続して動作させる選択制御手段と、 を備えることを特徴とする車載器。
  4. 【請求項4】 受信した下り信号とは異なる周波数帯を
    用いて上り信号を自律的に送信するアクティブ方式の車
    載器、及び受信した質問信号に対し、該質問信号に続い
    て受信する無変調の搬送波を応答信号にて変調し返送す
    ることで応答するパッシブ方式の車載器のいずれとも通
    信が可能な路車間通信用の路上機であって、 前記アクティブ方式の車載器との通信を行う第1路側通
    信手段と、 前記パッシブ方式の車載器との通信を行う第2路側通信
    手段と、を備え、前記第1及び第2路側通信手段を、そ
    れぞれの通信エリアが車両の走行経路に沿って且つ互い
    に重なり合うことなく配置されるよう設定したことを特
    徴とする路上機。
  5. 【請求項5】 受信した下り信号とは異なる周波数帯を
    用いて上り信号を自律的に送信するアクティブ方式の車
    載器、及び受信した質問信号に対し、該質問信号に続い
    て受信する無変調の搬送波を応答信号にて変調し返送す
    ることで応答するパッシブ方式の車載器のいずれとも通
    信が可能な路車間通信用の路上機であって、 前記アクティブ方式の車載器との通信を行う第1路側通
    信手段と、 該第1路側通信手段と通信エリアが一致するよう設定さ
    れ、前記パッシブ方式の車載器との通信を行う第2路側
    通信手段と、 を備え、前記第1及び第2路側通信手段を、それぞれの
    通信に用いる周波数帯が互いに異なるように設定したこ
    とを特徴とする路上機。
  6. 【請求項6】 受信した下り信号とは異なる周波数帯を
    用いて上り信号を自律的に送信するアクティブ方式の車
    載器、及び受信した質問信号に対し、該質問信号に続い
    て受信する無変調の搬送波を応答信号にて変調し返送す
    ることで応答するパッシブ方式の車載器のいずれとも通
    信が可能な路車間通信用の路上機であって、 前記アクティブ方式の車載器との通信を行う第1路側通
    信手段と、 該第1路側通信手段と通信エリアが一致するよう設定さ
    れ、前記パッシブ方式の車載器との通信を行う第2路側
    通信手段と、 予め設定されたタイミングに従って、前記第1或いは第
    2路側通信手段のいずれかを択一的に動作させる路側切
    替制御手段と、 を備えることを特徴とする路上機。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の路上機において、 前記第1路側通信手段は、複数の車載器との同時通信が
    可能なようにデータ用スロットを複数設けた通信フレー
    ムを使用し、 前記路側切替制御手段は、前記第1路側通信手段による
    使用が禁止されたデータ用スロットを少なくとも一つ設
    定し、該データ用スロットの期間に前記第2路側通信手
    段を動作させることを特徴とする路上機。
  8. 【請求項8】 前記路側切替制御手段は、前記データ用
    スロットに空きがある場合、該スロット期間でも前記第
    2路側通信手段を動作させることを特徴とする請求項7
    記載の路上機。
  9. 【請求項9】 路上機から受信した下り信号とは異なる
    周波数帯を用いて、路上機への上り信号を車載器が自律
    的に送信するアクティブ方式と、路上機から受信した質
    問信号に対して車載器は該質問信号に続いて送信されて
    くる無変調の搬送波を応答信号にて変調し返送すること
    で応答するパッシブ方式とが混在する路車間通信システ
    ムであって、 路車間通信用の通信フレームとして、車載器が路上機に
    対する通信要求を書き込むための上り制御用スロット、
    通信が許可された車載器に対して割り当てられる複数の
    データ用スロット、該データ用スロット及び前記上り制
    御用スロットより先に送出され、路上機が車載器に対し
    て前記データ用スロットの割当状態を通知するための下
    り制御用スロットからなるアクティブ方式用のものを使
    用し、 路上機は、前記上り制御用スロットの期間、及びパッシ
    ブ方式の車載器に割り当てられたデータ用スロット内の
    下り信号に続く期間に無変調の搬送波を送信し、該搬送
    波を変調することでパッシブ方式の車載器から返送され
    てくる応答信号を、アクティブ方式の車載器からの上り
    信号と同等のものとして処理すると共に、 パッシブ方式の車載器は、前記下り制御用スロットをポ
    ーリング信号とみなして、前記上り制御用スロットの期
    間に送信されてくる無変調の搬送波をポーリング信号に
    対する応答信号にて変調し返送すると共に、前記下り制
    御用スロットに当該車載器に対するデータ用スロットの
    割当が示されている場合、該割り当てられたデータ用ス
    ロットの期間に受信する下り信号を問合信号とし、該下
    り信号に引き続いて送信されてくる無変調の搬送波を、
    問合信号に対する応答信号にて変調し返送することを特
    徴とする路車間通信システム。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の路車間通信システムに
    て使用される路上機であって、 前記下り制御用スロット,データ用スロット,上り制御
    用スロットからなる通信フレームを用いてアクティブ方
    式にて車載器との通信を行う路側通信手段と、 前記上り制御用スロットの期間、及びパッシブ方式の車
    載器に割り当てられたデータ用スロット内の下り信号に
    続く期間に無変調の搬送波を送信する搬送波送信手段
    と、 を備え、前記路側通信手段は、前記搬送波を変調するこ
    とでパッシブ方式の車載器から返送されてくる応答信号
    を、アクティブ方式の車載器からの上り信号と同等のも
    のとして処理することを特徴とする路上機。
  11. 【請求項11】 請求項9記載の路車間通信システムに
    て使用されるパッシブ方式の車載器であって、 路上機の通信エリアに進入すると、前記下り制御用スロ
    ットをポーリング信号とみなして、前記上り制御用スロ
    ットの期間に送信されてくる無変調の搬送波を、ポーリ
    ング信号に対する応答信号にて変調し返送する第1応答
    手段と、 前記下り制御用スロットにて当該車載器に対するデータ
    用スロットの割当が示されている場合、該割り当てられ
    たデータ用スロットの期間に受信する下り信号を問合信
    号とし、該下り信号に引き続いて送信されてくる無変調
    の搬送波を、問合信号に対する応答信号にて変調し返送
    する第2応答手段と、 を備えることを特徴とする車載器。
  12. 【請求項12】 車両の走行経路の近傍に設置された路
    上機との通信のために車両に搭載され、前記路上機から
    受信した信号の周波数帯を識別する周波数識別手段を備
    えた路車間通信用の車載器において、 前記周波数識別手段は、 設定された周波数帯の電界強度を測定する電界強度測定
    手段と、 該電界強度測定手段での測定対象となる周波数帯を予め
    設定された切替パタンに従って順次切り替える周波数切
    替手段と、 を備え、前記切替パタンは、限定された時間内に処理を
    完結させなければならない特定アプリケーション用に割
    り当てられた周波数帯の出現頻度が高くなるよう設定さ
    れていることを特徴とする車載器。
  13. 【請求項13】 車両の走行速度を取得する速度取得手
    段を設け、 前記周波数切替手段は、 設定された単位ユニット時間毎に測定対象となる周波数
    帯を切り替えると共に、前記速度取得手段にて取得され
    る走行速度が早いほど、前記単位ユニット時間が短くな
    るよう該単位ユニット時間を変化させることを特徴とす
    る請求項12記載の車載器。
  14. 【請求項14】 車両の現在位置を取得する位置取得手
    段と、 予め区分けされた区域毎に、各区域内に設置された路上
    機が使用する周波数帯に関する情報を少なくとも含む路
    上機情報を記憶する記憶手段と、 該記憶手段に記憶された路上機情報に基づき、前記位置
    取得手段にて取得した現在位置から、前記周波数識別手
    段での探索対象となる周波数帯を絞り込んで、前記切替
    パタンを設定する切替パタン設定手段と、 を設けたことを特徴とする請求項12又は請求項13記
    載の車載器。
  15. 【請求項15】 前記特定アプリケーションは、自動料
    金収受システム(ETC)に関する処理であることを特
    徴とする請求項12乃至請求項14いずれか記載の車載
    器。
  16. 【請求項16】 前記特定アプリケーションは、電子ナ
    ンバープレートに関する処理であることを特徴とする請
    求項12乃至請求項14いずれか記載の車載器。
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