JP3204022B2 - 路車間通信方法 - Google Patents

路車間通信方法

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JP3204022B2
JP3204022B2 JP3877195A JP3877195A JP3204022B2 JP 3204022 B2 JP3204022 B2 JP 3204022B2 JP 3877195 A JP3877195 A JP 3877195A JP 3877195 A JP3877195 A JP 3877195A JP 3204022 B2 JP3204022 B2 JP 3204022B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、路車間通信方法にかか
り、特に、車両と当該車両に対する情報管理を行う路上
機との間で情報を授受するための路車間通信方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】有料施設では利用料金の収受があり、例
えば、有料道路を走行する車両は、その車種及び有料道
路における走行距離に応じて課金される。この有料施設
の利用料金の収受を自動的に行うものとして、有料道路
の入口ゲートや出口ゲートで料金を徴収することを自動
的に行うため、該当車両に対して情報を問い合わせるた
めの質問器として道路側に電波を送受信(交信)するた
めの通信エリアが設定されたアンテナを有する通信装置
(以下、路上機という。)を配設し、この通信エリア内
で問い合わせのあった情報に対する返答をするための応
答器としてアンテナを有する通信装置(以下、車載機と
いう。)を車両に配設して、車載機と路上機との間で電
波通信により情報を授受する路車間通信方法が知られて
いる。
【0003】ところで、複数のレーン(以下、マルチレ
ーンという。)からなる道路では、レーンを跨がって走
行する車両、斜行する車両及び複数台で並進する複数の
車両がある。このようなマルチレーンを走行する各車両
に対しても、電波通信の対象となる車両を特定し、途中
経路や料金等の情報を確実に授受する必要がある。
【0004】この問題を解決するため、特開平6−24
3316号公報には、複数のアンテナを通信エリアの一
部分が重複するように配置して情報を授受する技術が開
示されている。この技術では、通信エリアの一部分が重
複するように設定された複数の路上機のアンテナを設
け、マルチレーンの何れのレーンを走行しても電波通信
により情報の授受を可能とし、設定された通信エリア内
を通過する車両と路上機のアンテナとを交信開始から交
信完了まで対応させて課金のための通信を行っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
路車間通信方法では、マルチレーンにおける情報授受の
ための車載機と路上機との対応関係を、交信開始から交
信完了までの間、固定するので、通信エリアの端部を通
過する車両との交信中に、交信が途絶え、路上機または
車載機が通信待ち状態のまま通信エリア外へ至り、情報
の確実な授受ができないことがある。
【0006】例えば、図16に示すように、領域A,
B,C,D,Eからなる通信エリアAr1,Ar2,A
r3を構成するように図示しないアンテナが配置され、
車両が(図16に実線矢印で示した)進路S1を走行す
るときには、位置P1から位置P3までの間(時間t
1)は通信エリアAr1が可能範囲であり、位置P2か
ら位置P4までの間(時間t2)は通信エリアAr2が
可能範囲である。
【0007】しかしながら、車両が通信エリアAr1の
端部付近の(図16に点線矢印で示した)進路S2を走
行するときには、位置P5から位置P6までの間が通信
エリアAr1、位置P7までの間が通信エリアAr2が
可能範囲である。このため、交信のための通信エリアを
通信エリアAr1に設定した場合には、位置P5から位
置P6までの間で通信を完了しなければならい。
【0008】このように、通信エリア端部付近を車両が
通過する場合として、例えば、有料道路の分岐点や途中
経路では、車両が高速走行していることが多く、通信に
可能な時間は、より短時間化され、情報の確実な授受が
できない虞がある。
【0009】本発明は、上記事実を考慮して、通信エリ
ア内において、情報の欠落を生じることなく、車載機と
路上機との間で確実に情報の授受をすることができる路
車間通信方法を得ることが目的である。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1に記載の発明は、車両の進行方向と交差する
方向に隣り合う各々の通信エリアの一部分が重なるよう
に設定された複数のアンテナを備えた路上機と、前記路
上機と前記通信エリア内で電波信号により情報を授受す
るための車載用通信装置との間で交信するための路車間
通信方法であって、前記車載用通信装置において、前記
車両が位置する通信エリアを担当する第1のアンテナに
よる前記路上機と前記車載用通信装置との交信中に第1
のアンテナ以外の他の通信エリアを担当する第2のアン
テナからの信号の受信によって前記第1のアンテナによ
る前記路上機との交信状態の悪化を検出し、前記交信状
態の悪化が検出されたときに、前記第1のアンテナによ
る前記路上機との交信を終了し、前記第2のアンテナに
よる前記路上機との交信に切り換える。
【0011】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の路車間通信方法であって、前記第2のアンテナからの
信号を繰り返し受信した場合に、前記第1のアンテナに
よる路上機との交信から前記第2のアンテナによる路上
機との交信に切り換えることを特徴とする。
【0012】請求項3に記載の発明は、請求項1または
請求項2に記載の路車間通信方法であって、前記交信状
態の悪化を検出すると共に、交信可能な他のアンテナに
よる路上機を検出し、検出された他のアンテナによる路
上機を前記第2のアンテナによる路上機とし、前記第1
のアンテナによる路上機との交信から前記第2のアンテ
ナによる前記路上機との交信でかつ他の交信より優先的
に処理される緊急モードの交信に切り換えることを特徴
とする。
【0013】請求項4に記載の発明は、請求項1に記載
の路車間通信方法であって、前記第2のアンテナによる
交信要求を表す信号を送信し、前記路上機で前記交信要
求を表す信号が受信されたときに、当該信号を受信した
アンテナによる路上機により現在交信中の他の車載用通
信装置との交信を中断させ、前記交信要求を表す信号を
送信した車載用通信装置との交信を優先させることを特
徴とする。
【0014】
【0015】
【作用】請求項1に記載した発明によれば、車両が位置
する通信エリアを担当する第1のアンテナによる路上機
と車載用通信装置との交信中に、第1のアンテナによる
路上機との交信状態の悪化を検出している。この検出
は、第1のアンテナ以外の他の通信エリアを担当する第
2のアンテナからの信号を受信することによってなされ
る。交信状態の悪化が検出され、第1のアンテナ以外の
他の通信エリアを担当する第2のアンテナからの信号を
受信した場合に、第1のアンテナによる路上機と車載用
通信装置との交信を終了する。従って、交信不能に至る
ような交信状態の悪化した状態を維持することがない。
このため、通信エリアの端部付近において交信可能時間
が短時間で交信が中断されるような場合であっても、速
やかに交信を終了することができる。また、交信を終了
するのは、他の通信エリアを担当する第2のアンテナか
らの信号を受信した場合であり、この場合に第2のアン
テナによる路上機と車載用通信装置との交信に切り換え
る。従って、路上機と車載用通信装置との関係が中断さ
れた交信状態が、新たな第2のアンテナによる交信を開
始でき、より確実に情報の授受を行うことができる。す
なわち、第2のアンテナからの信号を受信し交信状態の
悪化を検出した場合に交信を切り換えている。
【0016】前記交信の切り換えは、請求項2にも記載
したように、第2のアンテナからの信号を繰り返し受信
した場合に行うことが好ましい。このように複数回の信
号受信したときに切り換えるようにすれば、より交信の
切り換えを確実に行うことができる。これによって、隣
り合う通信エリアを一部通過または跨がるように走行す
る車両の車載用通信装置では当該車両において通信エリ
アを通過するときの担当するアンテナによる路上機に対
して交信することができる。この場合、路上機は、交信
状態のまま維持することになるので、交信していた車載
用通信装置から所定時間交信が無い場合に交信していた
車載用通信装置に対する交信を自動的に終了するように
してもよい。
【0017】請求項3に記載の発明によれば、交信状態
の悪化を検出すると共に、交信可能な他のアンテナによ
る路上機を検出しているので、検出された他のアンテナ
による路上機を第2のアンテナによる路上機として交信
を切り換えれば、交信が可能なアンテナによる路上機と
確実に交信することができる。この場合、第1のアンテ
ナによる路上機との交信から第2のアンテナによる路上
機との交信でかつ他の交信より優先的に処理される緊急
モードの交信に切り換えている。従って、情報の欠落が
生じることがない。
【0018】請求項4に記載の発明では、第2のアンテ
ナによる路上機へ交信要求を表す信号を送信している。
従って、路上機でこれから交信すべき車載用通信装置を
予め認識することができる。
【0019】この場合、路上機において、交信要求を表
す信号を受信したときに、当該信号を受信したアンテナ
による路上機により現在交信中の他の車載用通信装置と
の交信を中断する。従って、交信要求の車載用通信装置
と路上機との間で交信が可能となる。この交信要求を表
す信号を送信した車載用通信装置は既に悪化した交信状
態になるまで交信を行っており、この車載用通信装置と
の交信を優先させることによって通信エリアを通過する
までの時間的余裕の少ない車載用通信装置の交信の確実
性を増すことができる。
【0020】
【実施例】以下、図面を参照して、本発明の第1実施例
を詳細に説明する。本実施例は、車両に搭載された車載
機(詳細は後述)と、有料道路の入口ゲートや出口ゲー
ト等の地上側に設置された路上機との間で電波通信を行
うことによって、車両が走行した通行区間(経路)や車
種を判別し、入口ゲート及び出口ゲートにおいて車両が
停止することなく通行料金を自動的に収受する自動料金
収受装置に本発明を適用したものである。以下の実施例
では、報知手段を車両に搭載させた例について説明す
る。
【0021】図1に示すように、車両90に搭載される
車載機30は、後述するように、料金残額情報等が格納
されたICカード62が着脱可能なICカードリードラ
イト装置60を備えている(図3参照)。この車載機3
0は、車両ナンバー等からなるIDコード及び車種情報
等の固定データを記憶した記憶回路を備えると共に、I
Cカードリードライト装置60によって装着されたIC
カード62の料金残高情報を参照したり、ICカード6
2に料金残額情報の書き込みを行う。
【0022】一方、地上側設備としては、後述するよう
に、有料道路の入口ゲート100、分岐点の直前又は直
後等の途中経路200、サービスエリア内、及び出口ゲ
ート300の各々に車載機30と各種の情報を授受する
ための路上機が設置されている。
【0023】入口ゲート100には、フラットアンテナ
からなる入口アンテナ117と、入口アンテナ117と
接続された入口アンテナ制御装置132とからなる路上
機が設置されている。この入口アンテナ制御装置132
により入口アンテナ117を介して、有料道路の入口ゲ
ート情報を車両に搭載された車載機30送信し、また車
載機30からの信号を受信することができる。なお、入
口ゲート100には、自動料金収受が行えないため手払
いによって通行料金を支払う車両のために、従来と同様
の通行券を発行する通行券発行装置123が設置されて
いる。
【0024】途中経路200には、フラットアンテナか
らなる経路把握アンテナ217と、経路把握アンテナ2
17に接続された経路把握アンテナ制御装置232とか
らなる路上機が設置されている。この経路把握アンテナ
制御装置232により経路把握アンテナ217を介し
て、分岐点からどちらの経路を選択して走行したかを示
す情報や有料道路をどのような経路で走行したかを表す
経路通過情報(経路把握アンテナ制御装置の設置位置情
報等)等を車載機30に対して送信する。
【0025】出口ゲート300には、電波による情報授
受の確実性を向上させるために、フラットアンテナから
なる予告アンテナ317と料金所アンテナ341との2
種類のアンテナが配設されている。この予告アンテナ3
17には予告アンテナ制御装置331が接続され、料金
所アンテナ341には料金所アンテナ制御装置332が
接続されている。これらの予告アンテナ制御装置331
及び料金所アンテナ制御装置332は、ローカルコント
ローラ380に接続されている。これらの予告アンテナ
317、料金所アンテナ341、予告アンテナ制御装置
331及び料金所アンテナ制御装置332は、本発明の
路上機として作用するが、予告アンテナ317及び予告
アンテナ制御装置331は省略することもできる。
【0026】また、出口ゲート300には、画像処理等
によって車種を判別する車種検出システム360、料金
未払いで通過する車両等の不正通行車両を撮影するカメ
ラ352が接続された不正通行車撮影システム350、
自動料金収受ができない車両に対する料金手払システム
321が設置されている。これらの各システムをローカ
ルコントローラ380で一括して制御することによっ
て、料金収受不能等に対する処置を行うと共に、車両が
走行した通行区間(経路)及び車種に応じた通行料金を
自動的に収受している。
【0027】次に、上記途中経路の概略構成の一例を更
に説明する。図2に示すように、有料道路の分岐点の直
前である途中経路200は、2つのレーン202、20
4が隣接して敷地208と敷地214の間に形成されて
いる。これらのレーン202、204を跨ぐように、敷
地208から敷地214にかけてアーチ216が配設さ
れており、アーチ216上には、経路把握アンテナ21
8、220、222が取付けられている。経路把握アン
テナ218は、詳細は後述するが、レーン202の上方
に位置し主としてレーン202を走行する車両に対する
情報の授受を行い、経路把握アンテナ222は、レーン
204の上方に位置し主としてレーン204を走行する
車両に対する情報の授受を行う。これらの経路把握アン
テナ218、222の間でかつレーン202、204の
境界を示すセンターライン206の上方に、主としてレ
ーン202、204に跨がるような車両に対する情報の
授受を行う経路把握アンテナ220が配設されている。
【0028】経路把握アンテナ218は、走行中の車両
と電波による情報授受が可能な範囲である通信エリア2
42を有している。同様に、経路把握アンテナ220は
通信エリア244を有し、経路把握アンテナ222は通
信エリア246を有している。これらの隣り合う通信エ
リア242、244はその一部分が重なるように設定さ
れ、また隣り合う通信エリア244、246もその一部
分が重なるように設定されている。
【0029】敷地214には、経路把握アンテナ制御装
置232を備えた経路制御センター230が配設されて
おり、この経路把握アンテナ制御装置232には経路把
握アンテナ218、220、222が接続されている。
【0030】次に、車両に積載される車載機30の構成
を説明する。図3に示すように車載機30は、後述する
路上機から送信された信号を受信する受信アンテナ32
を備えている。受信アンテナ32は、受信アンテナ32
で受信された変調波を検波し、データ信号を得る検波回
路34に接続されている。検波回路34は、データ信号
受信回路44を介してマイクロコンピュータを含んで構
成された信号処理回路46に接続されている。
【0031】信号処理回路46には、IDコードや車種
情報等のデータを記憶する記憶回路48及びIDコード
を含むデータ信号等を応答信号として送信する送信回路
50が接続されており、この送信回路50は送受信アン
テナ52に受信された無変調の搬送波である問合せ信号
を信号処理回路46からのデータ信号で変調して送受信
アンテナ52を介して返送する。
【0032】そして、信号処理回路46には、到達可能
範囲等を表示するLCDやCRTで構成されたディスプ
レイ54及び信号処理回路46に選択信号等の信号を入
力する入力手段であるテンキー56が接続されている。
【0033】また、信号処理回路46には、ICカード
62が着脱可能なICカードリードライト装置60が接
続されている。
【0034】なお、車載機にはイグニッションオン時に
車載バッテリーから常時電源が供給されている。
【0035】次に、車載機30と通信を行う路上機につ
いて、途中経路200に設けられた路上機を例にして説
明する。なお、説明を簡単にするため、レーン202を
走行する車両に対する電波の授受を担当する経路把握ア
ンテナ218及び経路把握アンテナ制御装置232を用
いて説明する。
【0036】図4に示すように、レーン202を走行す
る車両に対する地上側の装置は、経路把握アンテナ21
8及び経路把握アンテナ制御装置232から構成されて
いる。経路把握アンテナ218は、送信アンテナ22及
び送受信アンテナ26から構成されている。経路把握ア
ンテナ制御装置232は、マイクロコンピュータを含ん
で構成された信号処理回路12を備えている。信号処理
回路12は、命令を含むデータ信号(通信要求信号)を
送信する送信回路14に接続されている。送信回路14
はミキサー18を介して送信アンテナ22に接続されて
いる。ミキサー18には所定周波数の搬送波を発生する
搬送波発生回路20が接続されており、ミキサー18は
送信回路14から入力される信号と搬送波発生回路20
から入力される搬送波とをミックスし、送信回路14か
ら入力された信号で搬送波発生回路20から入力された
搬送波を変調する。また、送信アンテナ22からはこの
変調波が電波として送信される。
【0037】搬送波発生回路20には、図3に示す車載
機30から変調されて返送され送受信アンテナ26で受
信された変調波からデータ信号を取り出す送受信回路2
4が接続されている。この送受信回路24は信号処理回
路12に接続されている。
【0038】なお、途中経路200における他のアンテ
ナの構成は、上記と同様の構成であるため説明を省略す
る。また、入口ゲート100、及び出口ゲート300に
おける各々のアンテナ及びアンテナ制御装置の構成も、
上記と略同様の構成であるため、説明を省略する。
【0039】次に、本発明の実施例の処理ルーチンを説
明する。先ず、本実施例の車載機と路上機との間で行わ
れるハンドシェイクによる基本的な信号の送受信(交
信)の概略を途中経路を一例として図5乃至図8を参照
して説明する。
【0040】途中経路に設置された路上機では、図6に
示すように車載機からの応答信号を受信するまでステッ
プ400において連続波からなる問合わせ信号を送信す
る(図5の処理内容In1を送信する通信1に相当)。
【0041】車載機では、図7に示すようにステップ5
00で問合わせ信号を受信すると車載機と路上機との間
で相互に認識しハンドシェイクを行うための識別情報と
しての認証1を付与した応答信号1をステップ502で
生成し、次のステップ504で応答信号1を送信する
(図5の処理内容Tg1を送信する通信2に相当)。こ
の応答信号1の送信は、受信した問合せ信号を搬送波と
して自車を特定する識別コードであるIDコードで搬送
波を変調した変調波を応答信号として送信することがで
きる。
【0042】路上機では、図6のステップ402で車載
機からの応答信号1を受信したと判断すると、ステップ
404で上記車載機から送信される認証1に対する応
答、及びハンドシェイクをする路上機の証、例えばアン
テナ番号による認証2を含む応答信号を生成し、次のス
テップ406で送信する(図5の処理内容In2を送信
する通信3に相当)。
【0043】車載機では、図7のステップ506で応答
信号を受信したか否かを判断し、応答信号を受信してい
ないときには否定判定され、ステップ507へ進む。ス
テップ507では所定時間を経過したか否かを判断し、
所定時間を経過していないときにはステップ506へ戻
る。一方、応答信号を受信せずに所定時間を経過したと
きにはステップ507で肯定判定され次のステップ50
9において、応答信号を送信することの繰り返し(リト
ライ)を所定回数(本実施例では3回)行ったか否かを
判断する。未だリトライの回数が所定回数以下ならば肯
定判定されステップ504へ戻る。一方、所定回数のリ
トライを行っても応答信号を受信しないときには、ステ
ップ509で否定判定されステップ500へ戻り、前記
処理を最初から実行する。前記応答信号を受信しステッ
プ506において肯定判断された場合には、次のステッ
プ508で応答信号に含まれる認証1が送信した認証1
と一致するか否かを判断し、認証1が一致せずに否定判
断の場合には、ステップ509へ進み、所定回数だけリ
トライを繰り返すために前記処理を実行する。一方、認
証1が一致しステップ508で肯定判断の場合に認証1
の送信に対する応答であるものとして、次のステップ5
10で路上機から送信された認証2に対する応答信号2
を生成し、次のステップ512で送信する(図5の処理
内容Tg2を送信する通信4に相当)。
【0044】路上機では、図6のステップ408で応答
信号の受信の有無を判断する。応答信号の受信しが無で
ステップ408で否定判断のときにはステップ408へ
戻る共に、応答信号を受信してステップ408で肯定判
断されたときは次のステップ410へ進む。ステップ4
10では応答信号に含まれる認証2が送信した認証2と
一致するか否かを判断し、否定判断のときにはステップ
408へ戻る。一方、認証2が一致し、ステップ410
で肯定判断の場合には受信した信号が認証2の送信に対
する応答であり、車載機と路上機との間で相互に認識さ
れたと判定する。この時点でハンドシェイクが成立した
ものとして、次のステップ412でデータを要求するこ
とを表す要求信号を生成し、次のステップ414で送信
する(図5の処理内容In3、4を送信する通信5、7
に相当)。なお、ステップ408における信号受信は、
前記車載機において実行されたように、所定時間を経過
したときに行われるリトライを所定回数(例えば、3
回)行ったか否かによってステップ400へ戻るように
してもよい。この場合、ステップ410で否定判断の場
合においても所定回数だけリトライを繰り返すために前
記処理を実行することが好ましい。このようにすること
により路上機側でも信号待ち状態のまま処理が継続する
ことがない。
【0045】この要求信号を生成するときには、上記入
口ゲート、途中経路、及び出口ゲートの対象となる位置
に応じて、路上機に関する情報を含めることができる。
この路上機に関する情報には、入口ゲートでは、車線番
号、入口番号、及び年月日時分があり、途中経路では、
車線番号、経路番号、及び年月日時分があり、出口ゲー
トでは、車線番号、料金所番号、及び年月日時分があ
る。
【0046】車載機では、図7のステップ514で受信
した要求信号に応じて次のステップ516においてデー
タを送信する(図5の処理内容Tg3,Tg4を送信す
る通信6、8に相当)。このデータ送信の完了と共にハ
ンドシェイクを解消し、図7のルーチンを終了する。前
記ステップ514では、信号を受信したか否かを判断
し、信号受信し肯定判断された場合には次のステップ5
16においてデータを送信するが、信号受信が無のとき
には否定判定され、ステップ515へ進む。ステップ5
15では所定時間を経過したか否かを判断し、所定時間
を経過していないときにはステップ514へ戻る。一
方、信号受信が無で所定時間を経過したときにはステッ
プ515で肯定判定され次のステップ517において、
応答信号2を送信することの繰り返し(リトライ)を所
定回数(本実施例では3回)行ったか否かを判断する。
未だリトライの回数が所定回数以下ならば肯定判定され
ステップ512へ戻る。一方、所定回数のリトライを行
っても信号受信が無のときには、ステップ517で否定
判定されステップ500へ戻り、前記処理を最初から実
行する。すなわち所定回数のリトライを行っても信号受
信が無のときにハンドシェイクを解消する。
【0047】この車載機から送信するデータには、入口
ゲートでは、車両番号、車種、及び軸数等を表す車両情
報があり、途中経路では、車両番号、及び不正防止のた
めの入口番号があり、出口ゲートでは、車両番号、車
種、及び軸数等を表す車両情報、キャッシュカードやプ
リペイドカード等の残高情報、料金を算出するために用
いられる入口番号がある。
【0048】路上機では、図6のステップ416でデー
タを受領するまで繰り返し実行し(図5の処理内容In
5に相当)、受領の完了と共にハンドシェイクを解消
し、図6のルーチンを終了する。なお、ステップ416
におけるデータの受領は、要求信号を送信したが、デー
タが車載機から送信されない場合があるので、前記車載
機において実行されたように、所定時間を経過したとき
に行われるリトライを所定回数行ったか否かによってス
テップ400へ戻るようにしてもよい。
【0049】ここで、車載機と路上機との間で交信状態
が悪化すると、双方において受信待ちの状態のまま車両
が通信エリアを通過することとなるので、本実施例で
は、車載機において、所定の時間間隔で所定回数(本実
施例では3回)だけ同一の信号を送信しても応答が無い
場合に交信状態の悪化と判断し、上記ハンドシェイクを
やり直している。すなわち、図7のステップ504また
はステップ512で応答信号を送信し、所定時間信号受
信が無いときは図8のステップ520へ進み、直前に送
信した応答信号と同一の信号を送信し(リトライ)、ス
テップ522乃至ステップ524において所定時間を経
過するまで応答の有無を判断し(図7のステップ50
6、507またはステップ514、515に相当)、応
答ありと判断し信号を受信した場合にはステップ508
またはステップ514へ進む。所定時間を経過して3回
リトライするまで繰り返し実行し、ステップ526で3
回のリトライで応答がないと判断されたときには交信状
態の悪化と判断し(図7のステップ509またはステッ
プ517に相当)、ステップ500へ戻り、他の通信エ
リアにおける路上機とのハンドシェイクを行うために備
える。
【0050】このように、本実施例では、車載機が交信
状態の悪化を判別し、判別結果により交信状態が悪化し
たアンテナとの交信を終了することができるので、隣接
する通信エリアを担当するアンテナに対して交信を開始
することができる。このため、複数の通信エリアの何れ
かを車両が通過しても、車両が位置する通信エリアの担
当するアンテナに対して交信することができるので、有
効かつ確実に車載機と路上機との間で情報の授受をする
ことができる。なお、この場合、路上機においても、車
載機と同様に所定回数(本実施例では3回)だけ同一の
信号を送信しても応答が無い場合に交信状態の悪化と判
断するようにしてもよく、車載機からの応答が所定時間
ないときに、アンテナの担当する通信エリア外に車両が
移動したと判断して自己の交信を終了させるようにして
もよい。
【0051】次に、第2実施例の処理ルーチンを説明す
る。本実施例はマルチレーンを走行する車両の車載機と
路上機との間における交信において、ハンドシェイク中
のアンテナ以外の他のアンテナからの信号受信により、
交信状態の悪化を検出するものである。これは、車載機
とアンテナによる路上機とでハンドシェイクしている場
合であっても、通信エリアが重なるような場合に、他の
アンテナからの信号の受信のみは可能であるためであ
る。
【0052】本実施例の路上機の処理ルーチンは、交信
のために用いる経路把握アンテナ218、220、22
2を順次時分割により切り換えている。現在処理対象で
ある経路把握アンテナを表す識別符号をフラグCNTと
して、経路把握アンテナ218をCNT=1、経路把握
アンテナ220をCNT=2、経路把握アンテナ222
をCNT=3と設定する。図9のステップ420ではC
NT=1か否かを判断し、肯定判断の場合にはステップ
422において上記図6で説明した処理を経路把握アン
テナ218について実行し、この後ステップ434でフ
ラグCNTをインクリメントする。同様にステップ42
4で肯定判断されCNT=2の場合にはステップ426
において経路把握アンテナ220について実行する。ま
た、ステップ428で肯定判断されCNT=3の場合に
はステップ430において経路把握アンテナ222につ
いて実行し、ステップ432でフラグCNT=1と設定
する。
【0053】なお、多数のアンテナが配設されている場
合には、隣り合う通信エリアを担当するアンテナを交互
に処理するようにすることができる。例えば偶数番目の
アンテナと奇数番目のアンテナとに大別し、交互に処理
するようにしてもよい。
【0054】図10は、車載機の処理ルーチンを示すも
ので、ステップ530で路上機からの問合せ信号を受信
したと判断されると、ステップ532において受信した
問合せ信号を特定する。これは、認証の有無や要求信号
の有無によって特定することができ、受信した信号が上
記で説明した何れの処理(図5の処理Tg1〜4)に対
応するかを判別するために用いられる。本実施例では、
図5の情報を授受するときの通信1〜8を「1」〜
「8」の値に対応させてこの値をフラグTcの値として
設定する。
【0055】次のステップ534では現在、処理対象と
して設定されているアンテナを表すフラグANT(N)
の値を前回の処理対象であるアンテナを表すフラグAN
T(N−1)に設定し、次のステップ536において今
回受信した信号を送信したアンテナを表す値をフラグA
NT(N)に設定する。なお、このフラグの値は、上記
路上機の経路アンテナについて説明したように、アンテ
ナを表す番号を設定する。次のステップ538では、ハ
ンドシェイク中のアンテナを表すフラグHAND(N)
の値が、HAND(N)>0か否かを判断することによ
り、ハンドシェイク中のアンテナの有無を判断する。な
お、HAND(N)=0は、ハンドシェイク中のアンテ
ナが無いことを表している。
【0056】ハンドシェイク中のアンテナがないとき
は、ステップ538で否定判断され、ステップ540で
路上機からの最初の問い合わせか否かを判断し(Tc=
1)、否定判断のときは他のアンテナと他の車載機との
交信を傍受したと判断し、ステップ530へ戻る。ステ
ップ540で肯定判断されると、次のステップ544に
おいて今回信号を受信したアンテナをハンドシェイクす
るアンテナとして設定し(HAND(N)=ANT
(N))、次のステップ546で上記で説明した通信2
に対応する処理(図5参照)を、終了するまで(ステッ
プ566)実行する。
【0057】ハンドシェイク中のアンテナが有るとき
は、ステップ538で肯定判断され、ステップ548に
おいてハンドシェイク中のアンテナとして保持されてい
るフラグHAND(N)の値と今回信号を受信した路上
機のアンテナを表すフラグANT(N)とが一致するか
否かを判断し、一致のときはフラグTcの値により(ス
テップ550、552、554で判断し)、該当する処
理(ステップ556、558、560)を上記のように
して行う(図5参照)。
【0058】一方、上記ステップ548で否定判断の場
合には、ハンドシェイクしていないアンテナからの信号
を受信したため、次のステップ562で前回信号を受信
したアンテナと今回信号を受信したアンテナが一致する
かを判断する。一致する場合には、ハンドシェイク中の
アンテナ以外のアンテナからの信号を連続して受信して
いるので、ハンドシェイク中のアンテナの交信状態が悪
化したと判断し、次のステップ564でフラグHAND
(N)をリセットし、ハンドシェイクを解除する。
【0059】このように、本実施例では、ハンドシェイ
ク中のアンテナ以外のアンテナからの信号を連続して受
信したときにハンドシェイクしている相手のアンテナが
担当する通信エリア外に車両が移動したことを判断する
ことができ、車載機側においてハンドシェイクの対象と
なる路上機のアンテナを切り換える処理へ移行すること
ができる。このため、通信エリアの端部付近を車両が通
過するような場合であっても、隣接する通信エリアを担
当するアンテナとハンドシェイクでき、複数の通信エリ
アによる通信可能範囲内を有効に利用することができ
る。
【0060】次に、第3実施例の処理ルーチンを説明す
る。本実施例は、交信状態の悪化が検出されるとハンド
シェイクを解除し、それまでにハンドシェイクしたアン
テナ以外の他のアンテナとハンドシェイクするものであ
る。なお、本実施例の処理ルーチンは、図10の処理ル
ーチンと同様であるため、異なる部分を説明し、同一部
分の詳細な説明は省略する。
【0061】図11に示すように、ハンドシェイク中の
アンテナがなく、路上機からの最初の問い合わせのとき
(ステップ538、540)、ステップ542において
前回ハンドシェイクしたアンテナからの信号か否かを判
断し(HAND(N−1)=ANT(N))、肯定判断
の場合には既に交信が終了しているのでステップ530
へ戻る。一方、ステップ542で否定判断の場合には次
のステップ570において今回信号を受信したアンテナ
をハンドシェイクするアンテナとして設定すると共に
(HAND(N)=ANT(N))、前回ハンドシェイ
クしたアンテナとして設定する(HAND(N−1)=
ANT(N))。
【0062】一方、ハンドシェイク中のアンテナが有り
(ステップ538)、ハンドシェイク中のアンテナとし
て保持されているフラグHAND(N)の値と今回信号
を受信した路上機のアンテナを表すフラグANT(N)
とが不一致で(ステップ548)、前回信号を受信した
アンテナと今回信号を受信したアンテナが一致する場合
に(ステップ562)、次のステップ564でフラグH
AND(N)をリセットし、ハンドシェイクを解除す
る。
【0063】このように、本実施例では、ハンドシェイ
クを解除し、その後に最初にハンドシェイクが可能とな
ったアンテナによるハンドシェイクが可能となるので、
短時間でアンテナを切り換えることができ、車載機の処
理負荷を軽減することができる。
【0064】次に、第4実施例の処理ルーチンを説明す
る。本実施例は、交信状態の悪化が検出されるとハンド
シェイクを解除し、それまでにハンドシェイクしたアン
テナ以外の他のアンテナとハンドシェイクするものであ
る。なお、本実施例の処理ルーチンは、図9及び図10
の処理ルーチンと同様であるため、異なる部分を説明
し、同一部分の詳細な説明は省略する。
【0065】図12に示すように、現在ハンドシェイク
中のアンテナがなく(ステップ538)、路上機からの
最初の問い合わせで(ステップ540)、前回ハンドシ
ェイクしたアンテナからの信号でないときに、次のステ
ップ544において今回信号を受信したアンテナをハン
ドシェイクするアンテナとして設定し(HAND(N)
=ANT(N))、次のステップ546で上記で説明し
た通信2に対応する処理(図5参照)を、終了するまで
(ステップ566)実行する。
【0066】一方、ハンドシェイク中のアンテナが有り
(ステップ538)、ハンドシェイク中のアンテナとし
て保持されているフラグHAND(N)の値と今回信号
を受信した路上機のアンテナを表すフラグANT(N)
とが不一致で(ステップ548)、前回信号を受信した
アンテナと今回信号を受信したアンテナが一致する場合
に(ステップ562)、次のステップ572において今
回信号を受信したアンテナを前回ハンドシェイクしたア
ンテナとして設定すると共に(HAND(N−1)=A
NT(N))、フラグHAND(N)をリセットし、ハ
ンドシェイクを解除する。
【0067】このように、本実施例では、ハンドシェイ
クを解除した後に、これまでハンドシェイクしていた以
外のアンテナによる路上機と最初にハンドシェイクが可
能となったアンテナによるハンドシェイクが可能となる
ので、最初に設定されたアンテナで交信完了まで、ハン
ドシェイクさせる必要がなく、容易に切替えることがで
きる。従って、マルチレーンの各レーンを物理的に分離
するための分離帯の有無に拘わらず車両と路上機との間
で確実に情報を授受できる。また、交信するために車両
を減速する必要がなく、高速走行中に確実に情報を授受
することができる。
【0068】次に、第5実施例の処理ルーチンを説明す
る。本実施例は、交信状態の悪化が検出されると緊急モ
ードによって、それまでにハンドシェイクしたアンテナ
以外の他のアンテナとハンドシェイクするものである。
なお、本実施例の処理ルーチンは、上記の処理ルーチン
と同様であるため、異なる部分を説明し、同一部分の詳
細な説明は省略する。
【0069】図13に示すように、現在ハンドシェイク
中のアンテナがなく、路上機からの最初の問い合わせ
で、前回ハンドシェイクしたアンテナからの信号でない
ときに、今回信号を受信したアンテナをハンドシェイク
するアンテナとして設定し(ステップ538〜54
4)、次のステップ574において後述のように確実に
交信するための予め定めた緊急モードによって通信2に
対応する処理を、終了するまで(ステップ566)実行
する。
【0070】緊急モードとは、複数の車載機から送信さ
れる信号の混信を防止するためのモードをいう。図15
に示すように、通信1、通信2、通信3(図5参照)の
順に交信処理がなされるとき、車載機から送信する通信
2の時間について予め定めた個数、本実施例では4個の
タイミングta,tb,tc,tdに分割し、分割され
た4つのタイミングの内少なくとも1つのタイミングを
緊急時に交信するためのタイミングとして予め定める。
それ以外のタイミングでは、通常のモードとして乱数に
より定まるタイミングで交信する。例えば、タイミング
tdを緊急時のタイミングとして設定したときには、タ
イミングta,tb,tcで通常の交信をする。従っ
て、このタイミングtdによる交信があった場合には緊
急であるとして優先的に処理すればよい。なお、予め設
定する緊急時のタイミングは、それ以降のタイミングに
よる処理を無視するように処理できるため、時間的に速
いタイミングが好ましい。
【0071】一方、ハンドシェイク中のアンテナが有り
(ステップ538)、ハンドシェイク中のアンテナとし
て保持されているフラグHAND(N)の値と今回信号
を受信した路上機のアンテナを表すフラグANT(N)
とが不一致で(ステップ548)、前回信号を受信した
アンテナと今回信号を受信したアンテナが一致する場合
に(ステップ562)、次のステップ572において今
回信号を受信したアンテナを前回ハンドシェイクしたア
ンテナとして設定すると共に(HAND(N−1)=A
NT(N))、フラグHAND(N)をリセットし、ハ
ンドシェイクを解除する。
【0072】このように、本実施例によれば、予め定め
た緊急モードで交信をすることができるので、他の車載
機との混信を極力抑えることができる。なお、上記の緊
急モード時の信号送信は、他のアンテナに対してハンド
シェイクを要求する緊急信号を出力するようにしてもよ
い。このようにすることによって、路上機において緊急
時の交信を要求している車載機を認識することができ、
上記説明した緊急時のタイミングによって確実かつ迅速
に緊急時の交信に対する対処を行うことができる。
【0073】次に、第6実施例の処理ルーチンを説明す
る。本実施例は、交信状態の悪化が検出されると割り込
み要求をすることによって、他の車載機とハンドシェイ
クしているアンテナの処理を中断させてハンドシェイク
するものである。なお、本実施例の処理ルーチンは、上
記の処理ルーチンと同様であるため、異なる部分を説明
し、同一部分の詳細な説明は省略する。
【0074】本実施例では、図13のステップ572と
ステップ566との間に、図14に示すステップ580
からステップ584の処理を追加したものである。
【0075】ハンドシェイクが解除されると、図14の
ステップ580において割り込み要求信号を送信し、受
領されるまで(ステップ582、584)、繰り返し実
行する。
【0076】このように、本実施例によれば、路上機に
対する割り込み要求が受領されてからハンドシェイクを
行うので、路上機は現在の処理を中断した後に緊急時の
交信をすることができ、他の車載機と交信中の路上機に
対して情報を送信するように車載機から送信する情報が
欠落することなく、確実に路上機に授けることができ
る。
【0077】なお、上記各実施例において、1つのアン
テナによる通信エリアを隣接する少なくとも2つの他の
アンテナの通信エリアが含むように複数のアンテナを設
定することができる。この場合、1つのアンテナが担当
する路上機における交信状態の悪化が生じた場合であっ
ても、他のアンテナによる通信エリアで賄うことができ
る。
【0078】また、ハンドシェイクしたアンテナと、入
口ゲートの車線番号や入口番号、途中経路の車線番号や
経路番号、出口ゲートの車線番号や料金所番号を表す路
上機の情報とを車載機に記憶し、この記憶された情報
を、記憶以降の位置の路上機が読み取ることにより、ア
ンテナが担当する路上機におけるアンテナの障害や感度
不足等の交信状態の悪化を認知することができる。
【0079】
【発明の効果】以上説明したように請求項1に記載した
発明によれば、第1のアンテナ以外の他の通信エリアを
担当する第2のアンテナからの信号を受信した場合に
他の通信エリアを担当するアンテナによる交信を切り換
えるので、複数の通信エリア内を通過する間に確実に情
報を授受することができる、という効果がある。
【0080】請求項2に記載した発明によれば、路上機
と車載用通信装置との間で交信を切り換えるための情報
授受をすることなく、短時間で通信可能なアンテナによ
る交信を開始できる、という効果がある。
【0081】請求項3に記載した発明によれば、緊急モ
ードの交信に切り換えているので、より確実に情報を授
受するための交信を開始できる、という効果がある。
【0082】請求項4に記載した発明によれば、検出さ
れた他のアンテナによる路上機へ交信要求を表す信号を
送信しているので、路上機でこれから交信すべき車載用
通信装置を予め認識することができ、路上機で交信要求
を表す信号を受信した車載用通信装置の交信を優先する
ので、現在交信中の他の車載用通信装置との交信の間に
情報の欠落を生じることなく確実に情報を授受すること
ができる、という効果がある。
【0083】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用可能な自動料金収受装置を示すブ
ロック図である。
【図2】図1の自動料金収受装置の途中経路を示す概略
斜視図である。
【図3】本実施例の車載機を示すブロック図である。
【図4】路上機の一例を示すブロック図である。
【図5】第1実施例の車載機と路上機との間で行われる
ハンドシェイクによる基本的な信号の送受信(交信)の
概略を示す概念図である。
【図6】第1実施例の路上機における処理ルーチンの流
れを示すフローチャートである。
【図7】第1実施例の車載機における処理ルーチンの流
れを示すフローチャートである。
【図8】第1実施例の車載機において交信状態の悪化の
検出の流れを示すフローチャートである。
【図9】第2実施例の路上機における処理ルーチンの流
れを示すフローチャートである。
【図10】第2実施例の車載機における処理ルーチンの
流れを示すフローチャートである。
【図11】第3実施例の車載機における処理ルーチンの
流れを示すフローチャートである。
【図12】第4実施例の車載機における処理ルーチンの
流れを示すフローチャートである。
【図13】第5実施例の車載機における処理ルーチンの
流れを示すフローチャートである。
【図14】第6実施例の車載機における処理ルーチンの
主要部の流れを示すフローチャートである。
【図15】緊急モードを説明するための通信処理の時間
経過を示すイメージ図である。
【図16】一部分が重なるように設定された通信エリア
を通過する車両の経時関係を示すイメージ図である。
【符号の説明】
30 車載機 200 途中経路 217 経路把握アンテナ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G07B 11/00 - 17/04 G06K 17/00 G08G 1/09 H04B 7/26

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の進行方向と交差する方向に隣り合
    う各々の通信エリアの一部分が重なるように設定された
    複数のアンテナを備えた路上機と、前記路上機と前記通
    信エリア内で電波信号により情報を授受するための車載
    用通信装置との間で交信するための路車間通信方法であ
    って、 前記車載用通信装置において、前記車両が位置する通信
    エリアを担当する第1のアンテナによる前記路上機と前
    記車載用通信装置との交信中に第1のアンテナ以外の
    他の通信エリアを担当する第2のアンテナからの信号の
    受信によって前記第1のアンテナによる前記路上機との
    交信状態の悪化を検出し、前記交信状態の悪化が検出さ
    れたときに、前記第1のアンテナによる前記路上機との
    交信を終了し、前記第2のアンテナによる前記路上機と
    の交信に切り換える、 路車間通信方法。
  2. 【請求項2】 前記第2のアンテナからの信号を繰り返
    し受信した場合に、前記第1のアンテナによる路上機と
    の交信から前記第2のアンテナによる路上機との交信に
    切り換えることを特徴とする請求項1に記載の路車間通
    信方法。
  3. 【請求項3】 前記交信状態の悪化を検出すると共に、
    交信可能な他のアンテナによる路上機を検出し、検出さ
    れた他のアンテナによる路上機を前記第2のアンテナに
    よる路上機とし、前記第1のアンテナによる路上機との
    交信から前記第2のアンテナによる前記路上機との交信
    でかつ他の交信より優先的に処理される緊急モードの交
    信に切り換えることを特徴とする請求項1または2に記
    載の路車間通信方法。
  4. 【請求項4】 前記第2のアンテナによる交信要求を表
    す信号を送信し、前記路上機で前記交信要求を表す信号
    が受信されたときに、当該信号を受信したアンテナによ
    る路上機により現在交信中の他の車載用通信装置との交
    信を中断させ、前記交信要求を表す信号を送信した車載
    用通信装置との交信を優先させることを特徴とする請求
    項1に記載の路車間通信方法。
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