JP3324454B2 - 移動体通信装置 - Google Patents

移動体通信装置

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JP3324454B2
JP3324454B2 JP19100597A JP19100597A JP3324454B2 JP 3324454 B2 JP3324454 B2 JP 3324454B2 JP 19100597 A JP19100597 A JP 19100597A JP 19100597 A JP19100597 A JP 19100597A JP 3324454 B2 JP3324454 B2 JP 3324454B2
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    • G07B15/00Arrangements or apparatus for collecting fares, tolls or entrance fees at one or more control points
    • G07B15/06Arrangements for road pricing or congestion charging of vehicles or vehicle users, e.g. automatic toll systems
    • G07B15/063Arrangements for road pricing or congestion charging of vehicles or vehicle users, e.g. automatic toll systems using wireless information transmission between the vehicle and a fixed station
    • GPHYSICS
    • G08SIGNALLING
    • G08GTRAFFIC CONTROL SYSTEMS
    • G08G1/00Traffic control systems for road vehicles
    • G08G1/01Detecting movement of traffic to be counted or controlled
    • G08G1/017Detecting movement of traffic to be counted or controlled identifying vehicles

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  • Devices For Checking Fares Or Tickets At Control Points (AREA)
  • Radar Systems Or Details Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、質問器の通信エリ
ア内で受ける質問信号に対して応答信号を送信するよう
に移動体に配設される移動体通信装置に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】有料道路などにおける
料金徴収の業務を、通行車両が料金所で停止することな
く所定の通信エリアを通過する際に無線通信を行なって
種々の情報を授受することにより自動的に課金処理を行
なうことが考えられている。これにより、料金所での渋
滞発生を抑制すると共に、料金徴収業務の合理化を図る
ことができるものである。
【0003】ところで、このような自動課金システムを
設けるに当たっては、有料道路の入口や出口には質問器
として路側通信装置のアンテナを設けると共に、通行す
る各自動車に通信用の車載機を搭載することが必要とな
る。また、上記のような通信処理においては、自動車が
アンテナの通信エリアを通過する間の短時間の間に確実
に料金徴収の処理が完了できるようにする必要がある。
【0004】一般に、無線通信においては、電波環境に
よっては、自動車のガラスやワイパー、あるいは雨、
雪、雷さらにはマイクロ波周波数帯の電波を出力する機
器(例えば、自動速度取締機など)や、違法な電波を出
力する無線機など多くのものからの悪影響を受けること
があり、伝達誤りが発生する確率は有線通信に比べて高
いものとなる。
【0005】そこで、このような場合にも極力通信処理
を達成できるように、例えば、車載機側において受ける
べき路側通信装置からの送信信号を受信しない場合に、
再度送信信号を出力するように車載機側から路側通信装
置に対して再送要求信号を送信することが行なわれる。
この場合、例えば、図14あるいは図15に示すような
信号の授受が行なわれる。
【0006】すなわち、図14および図15は上述のよ
うな不具合が発生する状況を具体的に示したものであ
る。路側通信装置1と車載機2との間の通信処理におい
ては、次のような手順で進行する。路側通信装置1は、
その通信エリア内に複数の車載機2が存在する場合でも
混信を起こすことなく通信を成立させるために、通信フ
レームを指定するように信号を与える。これは、FCM
(フレームコントロールメッセージ)と呼ばれる信号を
あらかじめ送信し、これにより車載機2側に信号の授受
を行なうべきスロットを指定すると共に、2回目以降の
単位通信においてはアップリンク指定あるいはダウンリ
ンク指定を行なうものである。
【0007】路側通信装置1側から車載機2側にデータ
を送信する場合には、FCM信号を送信してスロットを
指定し、続く送信信号にて設定されたスロット内にデー
タを乗せて送信するようになる。車載機2は設定されて
いるスロットのタイミングで信号を受信すると、これを
受信したことを示すACK(アクノリッジ)信号を返信
するようになる。これで1回の単位通信が終了する。
【0008】続けて通信処理を行なう必要がある場合に
は、再び路側通信装置1から信号が送信される。そし
て、路側通信装置1から送信されるFCM信号として、
車載機2側から路側通信装置1側にデータを送信するよ
うに指定したコマンドが送信されると、車載機2は指定
されたスロットにてデータを送信するようになる。そし
て、路側通信装置1は、車載機2からデータを受信する
とACK信号を送信する。このようにして単位通信を繰
り返すことにより一連の通信処理が行なわれると、課金
処理が終了する。
【0009】上述の場合においては、通常は、路側通信
装置1と車載機2との間でリンクシーケンスが確立する
までのやり取りが行なわれた後、情報の伝達のための通
信が行なわれるようになっている。このような情報の伝
達のための通信の過程において、受信エラーが発生した
ときに次のような不具合が生ずる。
【0010】例えば、図14に示すケースでは、路側通
信装置1からアップリンクのFCM信号が送信されて、
車載機2がこれに応じて情報応答フレームによりデータ
を送信すると、これに対して路側通信装置1からACK
信号が返されるところ、なんらかの原因により、このA
CK信号を所定の期待時間を過ぎても車載機2が受信で
きない場合である。車載機2は、ACK信号を受信しな
いことにより受信エラーが発生したと判断し、送信した
情報応答が路側通信装置1に届いていないとして、その
情報応答を再送するために再び路側通信装置1からアッ
プリンク指定のFCM信号が送信されるのを待機するよ
うになる。
【0011】一方、路側通信装置1においては、車載機
2から情報応答フレームにてデータを受けてACK信号
を送信しているので、通信は正常になされたものとして
通信処理を進めることになる。つまり、路側通信装置1
は次のシーケンスに進むべく情報書き込み要求をするた
めのダウンリンク指定のFCM信号を送信するようにな
る。なお、このような事態が発生するのは、ACK信号
そのものが確認信号であり、このACK信号を相手方が
受信できたか否かをさらに確認する方法はないというこ
とに起因している。
【0012】車載機2側では、受信したFCM信号がダ
ウンリンク指定となっていることから、受信すべきFC
M信号ではないためこれを受け付けることができない。
したがって、車載機2は、路側通信装置1から情報書込
要求信号が送信されてもこれを受け付けず、ACK信号
を返すこともない。路側通信装置1においては、逆に、
ダウンリンク指定のFCM信号に対する応答が得られな
いことから、車載機2側に受信エラーが発生していると
判断して、ダウンリンク指定のFCM信号を再送するよ
うになる(リトライ1)。
【0013】以後、このリトライを繰り返すが、車載機
2からは応答がないままリトライ回数が所定回数に達し
てリトライアウトとなり、路側通信装置1は通信処理を
打ち切ることになる。しかし、車載機2側においては、
いつまで待ってもアップリンク指定のFCM信号を受信
しないことから、最悪の場合には、その待機状態から抜
け出せない状態となってしまうのである。この場合、車
載機2側でリトライタイムアウトとしてアップリンク指
定のFCM信号の受信待機状態を解除したとしても、通
信処理が非効率的になることは避けられず、しかも、こ
のために同時通過する他の車両に対する通信時間にも制
約を与えることになり、悪影響が発生する不具合があ
る。
【0014】また、図15に示すケースでは、路側通信
装置1からダウンリンク指定のFCM信号を受けて車載
機2側では情報書込コマンドフレームにてデータを受け
取り、これによって通信を終了すべくACK信号を返し
たが、路側通信装置1にてそのACK信号が受信できな
かった場合である。路側通信装置1は、ACK信号を受
信しないことから受信エラーが発生したと判断し、前回
送信した情報書込コマンドを再送するために再びダウン
リンク指定のFCM信号を送信するようになる(リトラ
イ1)。
【0015】一方、車載機2においては、通信処理の最
後の信号としてACK信号を送信して通信処理としての
課金処理の完了としているので、一連の通信処理は終了
しており、他の通信を新たに開始するために路側通信装
置1からリンク方向の指定のないFCM信号を受け付け
る状態になっている。したがって、車載機2は、路側通
信装置1からリトライのためのダウンリンク指定のFC
M信号を受信してもシーケンス異常であるとしてこれに
応答することはない。
【0016】すると、路側通信装置1においては、車載
機2から応答を受けない状態のままで上述のリトライ動
作を所定回数繰り返した後にリトライアウトと判断し、
課金処理が未完のままであるとして課金不可の判断を下
すようになる。つまり、最終段階のACK信号の受信を
失敗しただけで実質的には課金処理は完了していたにも
かかわらず課金不可となってしまうのである。
【0017】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的は、受信エラーが発生した場合でも、短時
間で確実に且つ無駄な時間を費やすことなく通信処理を
終了することができ、これによって他の移動体の通信処
理も効率的に行なえるようにすることができる移動体通
信装置を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明によれ
ば、質問器の通信エリア内を通過する際に、質問器から
信号を受けて通信を開始すると、質問器との情報の授受
を行なって一連の通信処理を実行するが、このとき、質
問器から次に受信すべき信号が所定の期待時間内に受信
しないときには、通信制御手段は、リトライ処理を実行
してそれまでの通信処理の進行状況に応じて以降の通信
処理の進行を判断するようになる。これにより、質問器
から受ける信号を単純に待機する状態に比べて、通信の
進行状況に応じた適格な判断のもとで迅速に通信処理を
継続あるいは停止することができ、通信処理を短時間で
確実に実施でき、しかも、質問器に対する他の移動体と
の通信の時間を無駄に費やすことを防止することがで
き、効率的な通信も行なうことができるようになる。
【0019】
【0020】そして、通信制御手段は、リトライ処理を
開始した後、所定のリトライ時間以内に質問器からの信
号を受信しないときには、そのときの通信処理の進行に
異常が発生したとしてその通信処理を中止し、初めから
通信をやり直すようになるので、不必要に再送要求を繰
り返すなどの無駄な時間を費やすことをなくして迅速且
つ確実な通信を行なうことができるようになる。請求項
2の発明によれば、上記構成において、通信制御手段
は、リトライ処理を開始すると、その後に質問器から信
号を受けた時点でその信号の内容に応じて通信処理の進
行を判断するので、そのとき質問器から受けた信号とそ
のリトライ処理を開始する起因となった受信すべき信号
の内容とから質問器側での通信処理の進行状態を予測し
たうえで以降の通信処理の進行を判断することができ、
迅速且つ的確な判断を行なうことができるようになる。
【0021】請求項3の発明によれば、通信制御手段
は、質問器から受ける信号に指定されている通信タイミ
ングに従って応答信号を送信することにより通信を開始
すると共に、その後受ける信号に指定されている通信タ
イミングおよびリンク方向の指定に応じて信号の授受を
行なうように設けられているので、通信処理の進行は質
問器からの信号により指定されるタイミングと条件で行
なうことになり、その質問器が他にも通信処理を並行し
て行なう場合に、通信処理の進行を相互の衝突を起こす
ことなく進行させることができる。また、請求項4の発
明によっても、請求項3の発明と同様の作用効果を得る
ことができる。
【0022】そして、このような質問器の通信条件の下
での通信処理においてリトライ処理を実施することにな
る事態が発生した場合には、迅速に通信処理の進行の判
断を行なうことができしかも通信処理を確実に行なうこ
とができるので、質問器による他の通信のための時間を
妨げることなく効率的な通信処理を行なうことができる
ようになる。
【0023】請求項5の発明によれば、通信制御手段
は、リトライ処理を開始すると、その後に質問器から受
ける信号に指定されているリンク方向が開始前に受けた
信号に指定されていたリンク方向と同じである場合に
は、質問器から送信された信号がリトライ処理の開始前
に受けた信号と同じ信号が繰り返し送信されたとしてそ
れがリトライ信号であると判断し、リトライ処理の開始
前の通信処理の内容と同じ処理を繰り返し行なうことで
継続することができるようになる。
【0024】請求項6の発明によれば、通信制御手段
は、通信処理における最後の信号を送信した後にもリト
ライ処理を実施し、質問器からリンク方向が指定されて
いない信号を受信したときにその通信処理が完了したと
して処理するので、例えば、最後に送信した信号が質問
器において受信することができない場合に繰り返し同じ
リンク方向の信号が送信されたときには上述したリトラ
イ処理を行うことにより質問器側においても確実かつ迅
速に通信処理を完了することができ、他の通信処理のた
めの時間を浪費することなく有効な通信処理を行うこと
ができる。
【0025】請求項7の発明によれば、通信制御手段
は、リトライ処理を開始すると、その後に質問器から受
ける信号に指定されているリンク方向が開始前に受けた
信号に指定されていたリンク方向と異なる場合には、そ
のときの通信の進行状況が最終段階つまり通信処理が終
了する直前であるときにはなんらかの異常が発生したと
判断して以降の通信処理を未完のまま停止するようにな
り、一方、そのときの通信の進行状況が最終段階ではな
いときにはリトライ処理の開始前の通信処理が正常に進
行したことに基づいて次のリンク方向の異なる信号が送
信されていると判断して以降の通信処理を受けた信号の
指定に従って次の通信処理に移行することができ、質問
器側から繰り返し再送のための信号を送信することなく
迅速に通信処理を進行させることができるようになる。
【0026】なお、上述の通信処理を未完のまま停止す
る場合においては、例えば、次のようにして復帰手順を
設けることにより通信を再開することがでいる。例え
ば、異常の発生した質問器とは以後通信を再開しないよ
うにすると共に、他の質問器からの信号を受信した場合
(質問器からの信号に異なるIDコードが付されている
場合)には新たな通信を開始することにより通信を再開
したり、あるいは、通信処理の停止後に一定時間が経過
すると通信を再開することができるようにするなどの復
帰手順を設けることである。
【0027】請求項8の発明によれば、通信制御手段
は、リトライ処理を開始すると、その後に受ける前記質
問器からの信号にリンク方向が指定されていない場合に
は、そのときの通信の進行状況が最終段階であるときに
はリトライ処理の開始前の通信処理が質問器側で確実に
なされたことにより一連の通信処理が終了して新たな通
信の開始のための信号が送信されたことによるものであ
ると判断してその通信処理を完了として処理させ、一
方、そのときの通信の進行状況が最終段階でないときに
はリトライ処理の開始前の通信処理が質問器側において
継続されていないことによる通信異常が発生していると
判断してその通信処理を未完のまま停止させるので、質
問器側から繰り返し再送のための信号を送信することな
く、また、異常を通知するためのフレームを質問器から
送信することなく異常と判断することが可能となり、迅
速に通信処理を進行させることができるようになる。な
お、上述の場合においても、通信処理を未完のまま停止
させた場合には、前述同様の復帰手順を設けることによ
り通信の再開を行なうことができる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明を有料道路の料金自
動徴収システムに用いる車載機に適用した場合の一実施
形態について図1ないし図13を参照して説明する。全
体の外観構成を示す図2において、有料道路(片側通行
帯のみを図示)11は、例えば片側に3つの車線12,
13,14を有するもので、所定の料金徴収地点には、
この道路11を跨ぐようにして路上機としてのガントリ
15が配設されている。このガントリ15には、上記各
車線12〜14に対応して質問器としての路側通信装置
16〜18が下方に向けて配設され、それぞれにより通
信エリア19〜21を設定するようになっている。
【0029】通信エリア19〜21は、各路側通信装置
16〜18から車両(図中例えば自動車22で示す)が
近付いて来る方向に向けてそれぞれ設定されている。こ
の場合、路側通信装置16〜18には、それぞれアンテ
ナ素子23〜25が設けられている。また、路側通信装
置16〜18は、ガントリ15の下面部に取り付けられ
るベースに制御回路部を配設すると共にアンテナ素子2
3〜25が配設され、電波が透過可能な樹脂製のカバー
で全体を覆った防水構造とされている。制御回路部には
後述する電気的構成が配設され、これによってアンテナ
素子23〜25が駆動制御され、送受信動作が行われる
ようになっている。
【0030】アンテナ素子23〜25は放射面の調整が
可能な構成とされており、これによって、通信エリア1
9〜21の設定範囲を調整することができるようになっ
ている。また、図示はしないが、各アンテナ素子23〜
25は、プリント基板の一方の面側に例えば8個の正方
形状をなすパッチを形成し、これらを伝送線路で結合し
て給電端子に接続することにより形成したマイクロスト
リップ形のアレイアンテナ素子である。
【0031】さて、この有料道路11を通行する車両で
ある自動車22,22にはそれぞれダッシュボード近傍
に本発明でいうところの移動体通信装置である車載機2
6,26が搭載されている。これら各車載機26,26
には、ガントリ15の各路側通信装置16〜18との間
で通信信号を受信,送信するアンテナ27が設けられて
いる。このアンテナ27は、前述したアンテナ素子23
〜25に使用しているものと同様のプリント基板に正方
形状をなす2個のパッチを形成したマイクロストリップ
形のアンテナである。
【0032】次に、電気的構成の概略について図3を参
照して説明する。同様に構成された路側通信装置16〜
18の構成について路側通信装置16を代表して説明す
る。路側通信装置16は、前述したアンテナ素子19
(20,21)に加えて、CPU28,ROM/RAM
29,通信制御回路30,上位ホスト通信回路31およ
び電源回路32から構成される。
【0033】CPU28は、ROM/RAM29に記憶
されているプログラムおよびデータに基づいて各種演算
処理や通信内容の処理を行う。通信制御回路30は、車
載機26との間の通信制御を行うと共に、通信信号の変
調および復調の信号処理を行う。上位ホスト通信回路3
1は、各ガントリ15に設けられた路側通信装置16〜
18などを統括してデータの演算処理を行うホストコン
ピュータに対して通信処理を行う。
【0034】一方、車載機26においては、前述のアン
テナ27に加えて、CPU33,ROM/RAM34,
通信制御手段としての通信制御回路35,ICカード制
御回路36および電源回路37から構成される。CPU
33はROM/RAM34に記憶されているプログラム
およびデータに基づいて各種の演算処理を行うと共に路
側通信装置16との通信内容の処理を行う。通信制御回
路35は、路側通信装置16との間の通信制御を行うと
共に、通信信号の変調および復調の信号処理を行う。I
Cカード制御回路36は、図示しないICカードインタ
ーフェースのスロットに挿入されるICカードとの情報
の授受を制御する。
【0035】次に、本実施形態の作用について説明する
にあたり、まず、図4および図5を参照して通信方式に
ついて簡単に説明し、その通信方式における通信処理時
に受信エラーが発生した場合のリトライ処理の内容につ
いて図1および図6ないし図13を参照して説明する。
【0036】まず、本実施形態においては、通信方式と
しては半二重通信で、常に路側通信装置16(17,1
8)側から送信したFCM(Frame Control Message )
信号により指定されたスロットとコマンドとに基づいて
車載機26との間で情報の授受を行うようになってい
る。また、このとき車載機26側においては、路側通信
装置16から送信されるFCM信号に含まれるIDコー
ドを確認して正常であるときに通信を開始するようにな
っている。
【0037】図4および図5は、一連の通信処理を示す
一般的な例で、路側通信装置16は、通信エリア19内
を通過する車載機26と通信を開始するまでは、リンク
指定の無いFCM1を所定時間間隔で送信しており、こ
れに対して車載機26がこのFCM1を受信して車載機
IDを送信することにより1回の単位通信を実行すると
通信が開始されるようになる。
【0038】路側通信装置16は、次に、認証要求コマ
ンドを送信するためのダウンリンク指定のFCM2信号
を送信して2回目の単位通信を行う。車載機26におい
ては、FCM2信号により指定されたスロットで路側通
信装置16から送信される認証要求コマンドを受信する
と、受信したことを示すACK信号を送信して単位通信
を終了する。
【0039】3回目の単位通信では、路側通信装置16
は、車載機26から認証応答を得るためにアップリンク
指定のFCM3信号を送信する。車載機26は、これを
受信すると、指定されたスロットで認証応答信号を送信
し、これを受信した路側通信装置16はACK信号を送
信する。これにより、路側通信装置16と車載機26と
の間で、両者の認証が終了してリンクシーケンスが確立
したことになり、以後、必要な情報の授受を行うための
通信を実行する。
【0040】すなわち、4回目の単位通信では、路側通
信装置16は、情報読取りコマンドを送信するためにダ
ウンリンク指定のFCM4信号を送信し、続いて指定し
たスロットで情報読取りコマンドを送信する。車載機2
6は、これを指定されたスロットで受信すると、ACK
信号を送信する。続いて、5回目の単位通信では、路側
通信装置16は、車載機26からの情報応答信号を受信
するためのアップリンク指定のFCM5信号を送信す
る。車載機26は、これを受信すると、指定されたスロ
ットで情報応答信号を送信するようになり、路側通信装
置16がこれを受信するとACK信号を送信する。
【0041】この通信処理の最後の単位通信となる6回
目の単位通信では、路側通信装置16は、情報書込信号
を送信するためにダウンリンク指定のFCM6信号を送
信し、続いて、指定したスロットで情報書込信号を送信
する。車載機26は、FCM6信号を受信した後、指定
されたスロットで情報書込信号を受信すると、ACK信
号を送信して一連の通信処理を終了するようになる。一
方、路側通信装置16においては、ACK信号を受信す
るとこれにて一連の通信処理が終了したことを判断し、
新たな通信を開始すべく、リンク方向の指定のないFC
M1信号を送信するようになる。
【0042】さて、上述した一連の通信処理の進行中
に、妨害電波を受けたり、あるいは何らかの通信障害に
よっていずれかの通信の受信がエラーをおこした場合
に、車載機26側においては、次に受信すべき信号が所
定の期待時間を経過しても受信されないときに、図1に
示すリトライ処理を実行することにより迅速に通信処理
を進行させるようになる。
【0043】車載機26は、路側通信装置16からの信
号を受信する毎に、内部に設けられたリトライ監視タイ
マをスタートさせるようになっている。このリトライ監
視タイマは、あらかじめ設定されているリトライ時間を
計時するもので、そのリトライ時間以内に次の信号を受
信すると、それまでの計時を無効として再びリトライ監
視タイマをスタートさせるようになっている。
【0044】この場合、例えば、リトライ時間の設定
は、次のように行われる。図6〜図8にはその一例を示
しており、ここでは、1回の単位通信のフレーム構成
(図6参照)を、FCM信号(時間はTFCM )と4つの
スロットで構成すると、それぞれが1msecとしたと
きには1回当たりのフレーム時間Tは5msecとな
る。路側通信装置16は、どこかのスロットを指定して
通信を行ない、最大4つの車載機26と同時に通信を行
なうことができる。
【0045】図7のタイムチャートは、読取りコマンド
(ダウンリンク)で車載機26がACKを送信したが、
路側通信装置16で受信できなかった場合を想定したも
ので、この場合に、あらかじめ定められている最大リト
ライ回数Nを例えば3回とし、2台の路側通信装置によ
り時分割(時分割数D)で通信エリア内に送信する構成
を想定すると、リトライが発生したフレームの先頭のタ
イミングを基点としたときのダウンリンクからのリトラ
イ時間TDは、 TD=N×T×D+TFCM …(1) として表すことができ、これを求めると31msecと
なる。
【0046】なお、上式において、TFCM を加算するの
は、1回のフレームの中でFCM信号を受信した時点で
リンク方向の指定の有無で判断できるので、フレームの
最後まで待つ必要がないからである。
【0047】図9には、アップリンクにおけるタイムチ
ャートを示しており、これは、路側通信装置16が車載
機26からの読取り応答フレームを受信してACK信号
を送信したが、車載機26においてそのACK信号を受
信できなかった場合を想定したもので、路側通信装置1
6においては、この状態を認識することはできないた
め、次のシーケンスに移行して情報書き込みコマンドに
処理を移すことになる。従って、情報書き込みコマンド
のリトライ時間まで考慮する必要があり、このときのア
ップリンクからのリトライ時間TUは、 TU=(N+1)×T×D+TFCM …(2) として表すことができ、これを求めると、41msec
となる。
【0048】次に、リトライ処理の内容について図1の
フローチャートに従って概略的に説明する。すなわち、
車載機26は、まずリトライ処理を開始すると、既に計
時動作が開始されているリトライ監視タイマの計時時間
がリトライ時間TDあるいはTUに達しているか否かを
判断しながら(ステップS1)、FCM信号を受信した
か否かを判断する(ステップS2)。そして、このリト
ライ時間TD,TUを経過してもFCM信号を受信しな
かった場合には(ステップS1で「YES」と判断)、
その通信処理を中止して初めのシーケンスからやり直す
ようになる(ステップS3)。つまり、車載機26は、
リンク指定の無いFCM信号つまり車載機IDコードを
送信することが許可されたFCM信号の受信を待機する
状態となるのである。
【0049】次に、リトライ時間TD,TUが経過する
前にFCM信号を受信した場合(ステップS2で「YE
S」と判断)には、いま受信したFCM信号に指定され
ているリンク方向が、リトライ処理を開始する直前に受
信していたFCM信号に指定されていたリンク方向と同
じか異なるかを判断し(ステップS4)、同じである場
合にはこれがリトライ動作であるとしてリトライ処理を
開始する直前に行なった単位通信と同じ内容で通信を行
なう再送処理を行なうようになる(ステップS5)。
【0050】また、受信したFCM信号に指定されてい
るリンク方向が前回のリンク方向と違う場合(ステップ
S4で「NO」且つステップS6で「YES」と判断)
には、そのときの通信処理の進行状態が最終シーケンス
でない場合(ステップS7で「NO」と判断)には、前
回のFCM信号にて指定されたリンク方向での単位通信
は正常に行なわれ、ACK信号の受信のみが失敗したた
めに発生したリトライ処理であるとして判断し、次のシ
ーケンス処理を実行すべく(ステップS8)、いま受信
したFCM信号により指定された単位通信から通信処理
を継続する。
【0051】一方、上述したステップS7で「YES」
と判断される場合、つまり通信処理の進行状態が最終シ
ーケンスであった場合には、正常に通信処理を進行させ
ていた場合においてはこのようなFCM信号に指定する
リンク方向が違うことは起こらないので、一連の通信処
理に異常が発生したとしてその通信エリア内での通信を
停止するようになる(ステップS9)。
【0052】また、車載機26において、リトライ処理
を開始してからリトライ時間内で受信したFCM信号に
リンク方向が指定されていない場合(ステップS10で
「YES」と判断)には、そのときの通信処理の進行状
態が最終シーケンスであるときには(ステップS11で
「YES」と判断)、路側通信装置16から最後に送信
されたACK信号の受信を失敗したことによりリトライ
処理を開始したが、路側通信装置16においては一連の
通信処理が完了したとして、新たな通信処理を開始すべ
くリンク指定のないFCM信号を送信した場合であると
判断して、車載機26側においても一連の通信処理を完
了させる(ステップS12)。
【0053】一方、車載機26は、ステップS11で
「NO」と判断したとき、つまり、最終シーケンスでな
い状態であるにもかかわらずリンク方向の指定のないF
CM信号を受信した場合には、路側通信装置16側で通
信処理に異常があったとしてその通信を無効として通信
停止の状態となったことを判断し、車載機26において
も通信停止としてその通信エリア内での通信を止める
(ステップS9)。
【0054】以上のようにして、いずれの信号の授受に
おいて受信エラーが発生した場合においても、車載機2
6側で上述のようなリトライ処理を行なうことにより、
一般的に行なわれるようなリトライをする場合に比べ
て、迅速に通信処理を行なうことができる。表1は、図
1のフローチャートに従って判断した内容をまとめたも
のである。
【0055】
【表1】
【0056】次に、以上のように説明したリトライ処理
について、通信処理の進行状況に対応させて具体的に説
明する。 (a)第1のケース(図9参照、図1中ステップS8の
実行の場合) これは、路側通信装置16と車載機26との間でリンク
シーケンスが確立し(FCM1〜FCM3)、情報伝達
の通信処理を開始した後に、路側通信装置16から送信
するFCM5信号に対して車載機26から送信された情
報応答フレームを受信してACK信号を送信したとき
に、このACK信号を車載機26側で受信エラーを起こ
した場合である。
【0057】車載機26側で路側通信装置16から送信
されたACK信号が期待時間以内に受信できなかった場
合で、路側通信装置16においては、ACK信号が車載
機26により受信できたか否かについては確認をするこ
とができないので、正常に通信処理が進行しているとし
て次の単位通信に移行してダウンリンク指定のFCM6
信号を送信するようになる。
【0058】車載機26は、リトライ処理を開始する
と、既にスタートしているリトライ監視タイマにより計
時されているリトライ時間が経過する前に路側通信装置
16からFCM6信号を受信したときに、指定されてい
るリンク方向が異なるので、このときの通信処理の進行
状態が最終シーケンスか否かを判断する。
【0059】そして、最終シーケンスではないことか
ら、路側通信装置16においては情報応答フレームを正
常に受信してACK信号を返したが車載機26側にて受
信に失敗したとして判断し、通信処理自体には問題がな
いことから、いま受信したFCM6信号に従って次のシ
ーケンス処理を実行するようになるのである。
【0060】この結果、従来の不具合として図14に説
明した動作と異なり、無駄なリトライ動作を繰り返して
通信処理に時間を浪費することなく迅速に通信処理を進
めることができるようになる。
【0061】(b)第2のケース(図10参照、図1中
ステップS3の実行の場合) これは、受信エラーを発生する状況としては第1のケー
スと同じであるが、FCM信号の受信を待機した状態の
ままリトライ時間が経過した場合で、車載機26は、リ
ンクアウトとして初めのシーケンスからやり直すように
なる。
【0062】この状態では、車載機26は、路側通信装
置16からリトライ時間内に何らかのFCM信号を受信
しなかったことから、シーケンス異常が発生したとして
その通信処理を中止して確立したリンクシーケンスをキ
ャンセルする。そして、新たな通信処理を開始すべくリ
ンク方向の指定の無いFCM1信号の受信を待機するよ
うになるのである。したがって、車載機26は、この状
態になってから、例えば、FCM6信号を受信してもこ
れに応答することはなく、路側通信装置16に対して新
たな通信を開始させるようになる。
【0063】(c)第3のケース(図11参照、図1中
ステップS12の実行の場合) これは、路側通信装置16から送信するアップリンク指
定のFCM5信号が最終の単位通信の信号である場合に
相当し、車載機26から送信された情報応答フレームを
受信してACK信号を送信したにもかかわらず、車載機
26側で受信エラーを起こした場合である。この場合に
は、路側通信装置16においては、最後のACK信号を
送信して通信処理を完了するので、以後は、新たな車載
機と通信を開始すべく、リンク方向を指定しないFCM
1信号を送信するようになる。
【0064】車載機26においては、リトライ処理を開
始してリトライ時間が経過する前にリンク方向を指定し
ないFCM1信号を受信すると、最終シーケンスでAC
K信号の受信に失敗したが、路側通信装置16において
正常に通信が進行したことに基づいてFCM1信号が送
信されているとしてそのときの一連の通信処理が完了し
たものと判断するのである。これにより、車載機26側
で路側通信装置16からACK信号が送信されるのを待
ち続けるという不具合は解消される。
【0065】なお、上述の場合で、リトライ時間を経過
してからFCM1信号を受信する場合には、車載機26
は、すでに初めから通信処理をやり直すように設定を変
更しているので(ステップS1,S3)、もう一度、前
述した一連の通信処理を繰り返し実行することになる。
また、リトライ時間を経過してからFCM1信号以外の
信号を受信した場合には、FCM1信号でないことか
ら、車載機26は、これに応答することなく待機するよ
うになる。
【0066】上述の場合に、再び同じ路側通信装置16
からFCM1信号を受信する場合には、車載機26側に
おいては最後に受信すべきACK信号が得られなかった
だけで、課金処理についてはすでに情報を得ている状態
であるから、実質的な通信処理は終了していることか
ら、再びその通信処理に要する時間が無駄になるので、
例えば、新たに特別な通信フレームを設定することによ
りこれを省略することもできる。具体的には、新たに受
信したFCM1信号に含まれる路側通信装置16のID
コードが、リトライ処理開始前に通信を行なっていた路
側通信装置16と同じであるときには、リンクシーケン
スに移行するのではなく通信完了の確認信号を送信する
ことでその路側通信装置16との通信処理が完了してい
ることを伝達する。これを受けた路側通信装置16にお
いては、内部に記憶している過去の通信履歴から最後に
送信したACK信号が受信されていなかったことを判断
することができる。
【0067】(d)第4のケース(図12参照、図1中
ステップS11からS9への実行の場合) これは、路側通信装置16が、車載機26から送信した
情報応答フレームを受信したが、その内容に異常データ
があることが認められてACK信号を返すことができな
い場合に、車載機26側においては、期待時間を経過し
ても路側通信装置16からのACK信号を受信しないこ
とになり、ハード的な受信エラーではない場合でもこれ
を識別できないことから受信エラーとして判断してリト
ライ処理を開始する場合である。
【0068】この場合においては、路側通信装置16
は、通信処理内容が異常であることから、以降の通信を
停止して初めからやり直すべく、リンク方向を指定しな
いFCM1信号を送信するようになる。これに対して、
車載機26は、リトライ時間以内にリンク指定のないF
CM1信号を受信することになるので、通常では次に受
信すべきFCM信号とは異なることになる。そこで、車
載機26は、路側通信装置16側に送信した情報応答フ
レームに異常があったことに起因して通信を停止して新
たなFCM1信号を送信したと判断し、以降の通信処理
を停止する処置をとるようになる。これにより、従来の
ように、異常データを受信したときに通信停止を知らせ
るためのフレームを送信する必要がなくなる。
【0069】なお、上述の場合、通信処理を停止した後
は、通信開始のための復帰手順として、例えば、異常の
発生した路側通信装置16とは以後通信を再開しないよ
うにすると共に、他の路側通信装置からのFCM信号を
受信した場合(FCM信号に含まれるIDコードが異な
る場合)に新たな通信を開始するようにしたり、あるい
は、通信処理の停止後に一定時間が経過したことをもっ
て通信を再開するなどの方法がある。
【0070】(e)第5のケース(図13参照、通信終
了後のリトライ処理の実行の場合) これは、車載機26においては、一連の通信処理の実行
による課金処理が終了して路側通信装置16にACK信
号を送信したが、そのACK信号を路側通信装置16に
おいて受信できずにエラーが発生した場合に対応すべ
く、車載機26が最後の通信であるACK信号を送信し
た後に、リトライ処理を行なうようにしたものである。
【0071】この場合には、車載機26から送信された
ACK信号が路側通信装置16に受信された場合には、
一連の通信処理が正常に行なわれたことに基づいて、路
側通信装置16は通信処理を完了し、新たな通信を開始
すべくリンク方向の指定をしないFCM1信号を送信す
るようになる。車載機26は、リトライ時間が経過する
前にこのFCM1信号を受信すると、前述した第3のケ
ースと同様にして、通信の完了を判断し(ステップS1
2)、これをもって一連の通信処理を完了するようにな
る。ただし、車載機26は、このとき受信する情報書込
コマンドフレームによって直前の課金処理に加えて二重
の課金処理を行なわないように、プログラムされてい
る。
【0072】また、このケースの場合のように、路側通
信装置16においてACK信号の受信エラーが発生した
場合には、路側通信装置16は、受信エラーを起こした
ときに送ったダウンリンク指定のFCM6信号を再び送
信してリトライ動作を行なうようになる。すると、車載
機26は、リトライ時間以内にリンク方向が同じ指定の
FCM6信号を受信することから、最後に送信したAC
K信号の受信エラーが発生したと判断して、情報書き込
みコマンドフレームを受信した後に再びACK信号を送
信するようになる。
【0073】これにより、路側通信装置16においては
ACK信号を受信して通信を完了し、新たな通信を開始
すべくリンク方向の指定をしないFCM1信号を送信す
るようになる。車載機26は、上述と同様にしてリトラ
イ時間が経過する前にこのFCM1信号を受信すると、
前述した第3のケースと同様にして、通信の完了を判断
し(ステップS12)、これをもって一連の通信処理を
完了するようになる。
【0074】このような本実施形態によれば、車載機2
6において、受信すべき信号を期待時間以内に受信しな
いときに、リトライ処理を実行して、以後、リトライ時
間以内に受信したFCM信号のリンク方向の指定および
その時の通信処理の進行状態に基づいて以後の通信処理
の進行を判断するようにしたので、単純にリトライを繰
り返すことによる通信処理の方式に比べて、迅速且つ確
実に一連の通信処理を実行することができ、通信の効率
の向上を図ることができ、これによって、通信エラーに
よる課金処理の未完を極力防止すると共に、路側通信装
置16に対する無駄な時間を占有することを極力減じて
他の車載機26による通信を有効に行なわせることがで
きるようになる。
【0075】本発明は、上記実施形態にのみ限定される
ものではなく、次のように変形また拡張できる。リトラ
イ処理をソフトウェアのプログラム処理で実施するよう
にしたが、これに代えて、受信したFCM信号やコマン
ドをハードウェア構成により論理回路で判断して各種処
理に移行するようにしても良い。
【0076】リトライ時間の設定は、リトライ回数,フ
レーム時間,時分割数などの要素に加えて他の要素も加
えた設定を行なうことができるし、これらの要素を用い
ない別途の要因により決めることもできる。また、リト
ライ監視タイマの動作開始は、路側通信装置16から信
号を受信したタイミングとしたが、これに限らず、受信
エラーが発生したと判断した時点からスタートするよう
にしても良いし、適宜に設定することができる。
【0077】有料道路の自動課金システム以外に、移動
体に付されて各種情報を記憶させた状態で移動する高周
波タグとこの高周波タグと通信を行なう通信装置との間
の通信にも適用することができる。また、物流工場にお
けるパレットの入退場の管理などにおいて用いられる質
問器,応答器を使用する通信処理にも用いることができ
る。移動体は自動車に限らず、バイク,自転車,電車な
どの種々の車両や船舶あるいは飛行機などの各種移動体
に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すリトライ処理プログ
ラムのフローチャート
【図2】路側通信装置の通信エリアに車載機が存在する
状態での外観斜視図
【図3】電気的構成のブロック図
【図4】路側通信装置と車載機との間の通信のタイムチ
ャート
【図5】図4に対応したシーケンスの図
【図6】1回のフレーム構成を示す図
【図7】ダウンリンクからのリトライ時間の設定の説明
【図8】アップリンクからのリトライ時間の設定の説明
【図9】受信エラー発生時の動作を説明するシーケンス
図(第1のケース)
【図10】図9相当図(第2のケース)
【図11】図9相当図(第3のケース)
【図12】図9相当図(第4のケース)
【図13】図9相当図(第5のケース)
【図14】従来例を示す図9相当図(第1のケースの従
来動作に相当)
【図15】図9相当図(第5のケースの従来動作に相
当)
【符号の説明】 11は有料道路、15はガントリ、16〜18は路側通
信装置(質問器)、19〜21は通信エリア、22は自
動車(移動体)、23〜25はアンテナ素子、26は車
載機(移動体通信装置)、27はアンテナ、28,33
はCPU、29,34はROM/RAM、30は通信制
御回路、31は上位ホスト通信回路、35は通信制御回
路(通信制御手段)、36はICカード制御回路であ
る。

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 移動体に搭載されあらかじめ設定された
    通信エリア内を通過するときに質問器から受ける信号に
    より通信を開始して信号の授受を行なうように構成され
    た移動体通信装置において、 前記質問器から受信すべき信号を所定の期待時間内に受
    信しないときに、それまでの通信処理の進行状況に応じ
    て以降の通信処理の進行を判断するリトライ処理を実行
    すると共に、そのリトライ処理を開始した後、所定のリ
    トライ時間以内に前記質問記からの信号を受信しないと
    きには、そのときの通信処理の継続を中止して初めから
    通信をやり直すように構成された通信制御手段を設けた
    ことを特徴とする移動体通信装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の移動体通信装置におい
    て、 前記通信制御手段は、前記リトライ処理を開始した後に
    前記質問器から信号を受けた時点でその信号の内容に応
    じて前記判断を実行することを特徴とする移動体通信装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の移動体通信装
    置において、 前記通信制御手段は、前記質問器から受ける信号に指定
    されている通信タイミングに従って応答信号を送信する
    ことにより通信を開始すると共に、その後受ける信号に
    指定されている通信タイミングおよびリンク方向の指定
    に応じて信号の授受を行なうように設けられていること
    を特徴とする移動体通信装置。
  4. 【請求項4】 移動体に搭載されあらかじめ設定された
    通信エリア内を通過するときに質問器から受ける信号に
    より通信を開始して信号の授受を行なうように構成され
    移動体通信装置において、前記質問器から受信すべき信号を所定の期待時間内に受
    信しないときに、それまでの通信処理の進行状況に応じ
    て以降の通信処理の進行を判断するリトライ処理を実行
    すると共に、 前記質問器から受ける信号に指定されてい
    る通信タイミングに従って応答信号を送信することによ
    り通信を開始し、その後受ける信号に指定されている通
    信タイミングおよびリンク方向の指定に応じて信号の授
    受を行なう通信制御手段を設けたことを特徴とする移動
    体通信装置。
  5. 【請求項5】 請求項3または4に記載の移動体通信装
    置において、 前記通信制御手段は、前記リトライ処理を開始すると、
    その後に受ける前記質問器からの信号で指定されている
    リンク方向が開始前に受けた信号に指定されていたリン
    ク方向と同じである場合には、その信号がリトライ信号
    であるとしてそのリトライ処理の開始前と同じ通信処理
    から再開することを特徴とする移動体通信装置。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の移動体通信装置におい
    て、 前記通信制御手段は、通信処理における最後の信号を送
    信した後に前記リトライ処理を実施し、前記質問器から
    リンク方向が指定されていない信号を受信したときにそ
    の通信処理が完了したとして処理するように構成されて
    いることを特徴とする移動体通信装置。
  7. 【請求項7】 請求項3ないし6のいずれかに記載の移
    動体通信装置において、 前記通信制御手段は、前記リトライ処理を開始すると、
    その後に受ける前記質問器からの信号に指定されている
    リンク方向が開始前に受けた信号に指定されていたリン
    ク方向と異なる場合には、そのときの通信の進行状況が
    最終段階であるときには以降の通信処理を未完のまま停
    止し、そのときの通信の進行状況が最終段階でないとき
    には受けた信号の指定に従って次の通信処理に移行する
    ことを特徴とする移動体通信装置。
  8. 【請求項8】 請求項3ないし7のいずれかに記載の移
    動体通信装置において、 前記通信制御手段は、前記リトライ処理を開始すると、
    その後に受ける前記質問器からの信号にリンク方向が指
    定されていない場合には、そのときの通信の進行状況が
    最終段階であるときにはその通信処理を完了として処理
    させ、そのときの通信の進行状況が最終段階でないとき
    にはその通信処理を未完のまま停止させることを特徴と
    する移動体通信装置。
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