JP3699356B2 - 狭域通信用車載装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、高度道路交通システム等に用いられる狭域通信用車載装置に関し、特に装置の再立ち上げ時、路上側システムと正常で矛盾の無い通信を行うことができる狭域通信用車載装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
高度道路交通システム(ITS:Intelligent Transport System)は、マイクロ波帯の電波を使用し路上の限られた範囲のみにて通信を行う狭域通信(DSRC:Dedicated Short-Rage Communication)を用いて、路上側に設けられた路上装置と車両側に設けられた狭域通信用車載装置との間で通信を行い、各種のデータの授受を行うことにより、運転者および道路管理者に利益をもたらすシステムである。
【0003】
図6は路上装置の設置のされ方を示す説明図である。図6において、路上装置100は、単独タイプの路上装置であって、アンテナ100aを1個有し、通常、狭域通信用車載装置と1度だけ通信をする。路上に設けられる複数の路上装置100は、それぞれ固有の路上装置識別番号を有する。
【0004】
一方、路上装置200は、2台の路上装置が縦列接続されたタイプの路上装置であって、2基のアンテナ200a,200bを有し、通常、各々のアンテナが、狭域通信用車載装置と各々1度だけ通信をする。第1アンテナ200aと第2アンテナ200bとは、異なるアンテナ位置識別子と路上装置識別番号を有する。第1アンテナ200aと第2アンテナ200bとは、一般に16〜20m離れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このような構成の従来の狭域通信用車載装置においては、通信を行った路上装置の通信エリア内でエンストなどにより装置の電源がオフされた後、再度電源が投入された場合、電源起動後もしくは通信開始時に新たに生成した通信登録用識別子を使用し通信を行う。そのため、通信エリア内であっても、路上装置は通信登録用識別子が異なるため、再度通信を行ってしまう。すなわち、同じ車両を異なる2台の車両として認識してしまうという問題があった。
【0006】
同様に、縦列接続された路上装置との通信において、1番目の路上装置と通信終了後、2番目の路上装置と通信を開始する前にエンストなどにより装置の電源がオフされた場合、再度電源が投入され、2番目の路上装置と通信を行おうとする際、前回通信した通信登録用識別子と異なった値の識別子が使用されて、2番目の路上装置と通信することになり、路上装置は、1番目の路上装置で通信した狭域通信用車載装置と2番目の路上装置で通信した狭域通信用車載装置が異なったものと判断し、2つ以上の縦列接続された路上装置を使用した通信が行えなくなるという問題があった。
【0007】
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、路上装置が新たな通信用車載器装置と通信が開始されたと誤認識することを防止することができる狭域通信用車載装置を得ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る狭域通信用車載装置は、車両に搭載され、アンテナを介して路上装置とデータの送受を行う高周波回路、高周波回路を制御する制御マイコン、及びデータを記憶する不揮発性メモリを有し、路上装置との間で自動料金収受処理を含む狭域通信を行う狭域通信用車載装置であって、制御マイコンは、狭域通信の実行時に使用した路上装置識別番号と通信登録用識別子とを不揮発性メモリに保存し、次の通信時に、受信した路上装置識別番号が保存した路上装置識別番号と同じものであれば、不揮発メモリに保存していた前回使用の通信登録用識別子を使用して通信を行う。
【0009】
また、この発明に係る狭域通信用車載装置は、車両に搭載され、アンテナを介して路上装置とデータの送受を行う高周波回路、高周波回路を制御する制御マイコン、及びデータを記憶する不揮発性メモリを有し、路上装置との間で自動料金収受処理を含む狭域通信を行う狭域通信用車載装置であって、制御マイコンは、狭域通信の実行時に使用したアンテナ位置識別子と通信登録用識別子とを不揮発性メモリに保存し、次の通信時に、受信したアンテナ位置識別子が第2アンテナのものであり、かつ、保存したアンテナ位置識別子が第1アンテナのものであれば、不揮発メモリに保存していた前回使用の通信登録用識別子を使用して通信を行う。
【0010】
また、この発明に係る狭域通信用車載装置は、車両に搭載され、アンテナを介して路上装置とデータの送受を行う高周波回路、高周波回路を制御する制御マイコン、及びデータを記憶する不揮発性メモリを有し、路上装置との間で自動料金収受処理を含む狭域通信を行う狭域通信用車載装置であって、制御マイコンは、狭域通信の実行時に使用したアンテナ位置識別子と路上装置識別番号と通信登録用識別子とを不揮発性メモリに保存し、次の通信時に、受信したアンテナ位置識別子が第2アンテナのものであり、かつ、保存したアンテナ位置識別子が第1アンテナのものであれば、不揮発メモリに保存していた前回使用の通信登録用識別子を使用して通信を行い、また、受信したアンテナ位置識別子が第2アンテナのものでなく、あるいは、受信したアンテナ位置識別子が第2アンテナのものであっても保存したアンテナ位置識別子が第1アンテナのものでない場合には、受信した路上装置識別番号が保存した路上装置識別番号と同じものであれば、不揮発メモリに保存していた前回使用の通信登録用識別子を使用して通信を行う。
【0011】
さらに、制御マイコンは、前回使用の通信登録用識別子を使用しない場合にのみ、新たな通信登録用識別子を生成し、これを使用して通信を行う。
【0012】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1は本発明の狭域通信用車載装置を示すブロック図である。図1において、車両に搭載される狭域通信用車載装置50は、アンテナ1と、アンテナ1を介して路上装置とデータの送受を行う高周波回路2と、この高周波回路2を制御する制御マイコン3と、データを記憶する不揮発性メモリ4とを備えている。
【0013】
図2は本実施の形態の狭域通信用車載装置の動作を示すフローチャートである。図2を用いて、狭域通信用車載装置50の動作を説明する。このフローチャートは、通信終了後に同一通信エリア内でエンスト等により通信用車載装置の電源がオフされた後に、再度電源投入され同一通信エリア内で通信を行った際の動作を示すものである。
【0014】
まず、最初に通信用車載装置50に電源が投入されると、制御マイコン3は、通信に使用する通信登録用識別子をランダムに生成し(ステップS1)通信を行う。通信終了(ステップS2)後、通信に使用した通信登録用識別子と路上装置識別番号とアンテナ位置識別子とを不揮発性メモリ4に保存する(ステップS3)。そして、例えば、エンスト等により狭域通信用車載装置50の電源がオフされる(ステップS4)。
【0015】
次に、通信用車載装置50に再度電源が投入されると、まず、前回通信を行った際に使用した通信登録用識別子と前回通信を行った路上アンテナ装置の識別番号、及びアンテナ位置識別子を、不揮発性メモリ4から読み込む(ステップS5)。次に、通信に使用する通信登録用識別子を新たにランダムに生成する(ステップS6)。
【0016】
通信が開始され、受信待ちの状態から、データを受信すると(ステップS7)、新たに路上装置から受信した路上アンテナ装置の識別番号と不揮発性メモリ4から読み出した前回通信を行った路上アンテナ装置の識別番号を比較し(ステップS8)、同一の場合は不揮発性メモリから読み出した通信登録用識別子を使用し(ステップS10)、異なる場合は新たに生成した通信登録用識別子を使用し通信を行う(ステップS9)。
【0017】
通信終了後は、不揮発性メモリ4に、通信時に使用した通信登録用識別子、受信路上アンテナ装置の識別番号、アンテナ位置識別子を保存する(ステップS11)。
【0018】
このような構成の狭域通信用車載装置50は、車両に搭載され、アンテナ1を介して路上装置とデータの送受を行う高周波回路2、高周波回路2を制御する制御マイコン3、及びデータを記憶する不揮発性メモリ4を有し、路上装置との間で自動料金収受処理を含む狭域通信を行う狭域通信用車載装置であって、制御マイコン3は、狭域通信の実行時に使用した路上装置識別番号と通信登録用識別子とを不揮発性メモリ4に保存し、次の通信時に、受信した路上装置識別番号が保存した路上装置識別番号と同じものであれば、不揮発メモリ4に保存していた前回使用の通信登録用識別子を使用して通信を行う。そのため、通信エリア内でエンスト等により狭域通信用車載装置の電源がオフされた場合に、再度電源投入後、同一路上装置との通信時は、電源オフ前に通信を行った通信登録用識別子を使用可能とし、路上装置が新たな通信用車載器装置と通信が開始されたと誤認識することを防止することができる。
【0019】
実施の形態2.
本実施の形態の狭域通信用車載装置の構成は、概略実施の形態1と同様である。図3は本実施の形態の狭域通信用車載装置の動作を示すフローチャートである。このフローチャートは、第1アンテナと第2アンテナが縦列接続された路上装置と通信時において、第1アンテナと通信終了後、第2アンテナと通信を開始する前にエンストなどにより電源がオフされた後に、再度電源投入が行われ第2アンテナと通信を行った際の動作を示すものである。
【0020】
ステップS1〜ステップS3は、実施の形態1と同様である。
次に、狭域通信用車載装置50に再度電源が投入されると、まず、前回通信を行った際に使用した通信登録用識別子と前回通信を行った路上アンテナ装置の識別番号、及びアンテナ位置識別子を、不揮発性メモリ4から読み込む(ステップS5)。
次に、通信に使用する通信登録用識別子を新たにランダムに生成する(ステップS6)。
【0021】
通信が開始され、受信待ちの状態から、データを受信すると(ステップS7)、新たに路上装置から受信したアンテナ位置識別子と不揮発性メモリ4から読み出した前回通信を行ったアンテナ位置識別子を比較し(ステップS14)、受信したアンテナ位置識別子が第2アンテナであって、かつ不揮発性メモリ4から読み出したアンテナ位置識別子が第1アンテナの場合は(ステップS16)、不揮発性メモリ4から読み出した通信登録用識別子を使用して通信を実行し(ステップS17)、一方、この条件以外の場合には、新たに生成した通信登録用識別子を使用し通信を行う(ステップS15)。
【0022】
通信終了後は、不揮発性メモリ4に、通信時に使用した通信登録用識別子、受信路上アンテナ装置の識別番号、アンテナ位置識別子を保存する(ステップS11)。
【0023】
このような構成の狭域通信用車載装置は、車両に搭載され、アンテナ1を介して路上装置とデータの送受を行う高周波回路2、高周波回路2を制御する制御マイコン3、及びデータを記憶する不揮発性メモリ4を有し、路上装置との間で自動料金収受処理を含む狭域通信を行う狭域通信用車載装置であって、制御マイコン3は、狭域通信の実行時に使用したアンテナ位置識別子と通信登録用識別子とを不揮発性メモリ4に保存し、次の通信時に、受信したアンテナ位置識別子が第2アンテナのものであり、かつ、保存したアンテナ位置識別子が第1アンテナのものであれば、不揮発メモリ4に保存していた前回使用の通信登録用識別子を使用して通信を行う。そのため、第1アンテナと第2アンテナが縦列接続された路上装置との通信時において、第1アンテナと通信終了後、第2アンテナと通信を開始する前にエンストなどにより電源がオフされた場合に、電源投入後、第2アンテナとの通信時は、第1アンテナの路上装置と同一の通信登録用識別子を使用可能とするため、第1アンテナと第2アンテナが縦列接続された路上装置との通信を誤認識することなく良好に行うことを可能とする。
【0024】
実施の形態3.
本実施の形態の狭域通信用車載装置の構成は、概略実施の形態1と同様である。図4は本実施の形態の狭域通信用車載装置の動作を示すフローチャートである。このフローチャートは、概略、実施の形態1と実施の形態2の動作を組み合わせたものである。
ステップS1〜ステップS3は、実施の形態1あるいは実施の形態2と同様であり省略されている。
【0025】
例えば、エンスト等により車載装置50の電源がオフされ(ステップS4)、次に、狭域通信用車載装置50に再度電源が投入されると、まず、前回通信を行った際に使用した通信登録用識別子と前回通信を行った路上アンテナ装置の識別番号、及びアンテナ位置識別子を、不揮発性メモリ4から読み込む(ステップS5)。
次に、通信に使用する通信登録用識別子を新たにランダムに生成する(ステップS6)。
【0026】
通信が開始され、受信待ちの状態から、データを受信すると(ステップS7)、新たに路上装置から受信したアンテナ位置識別子と不揮発性メモリ4から読み出した前回通信を行ったアンテナ位置識別子を比較し(ステップS14)、受信したアンテナ位置識別子が第2アンテナであって、かつ不揮発性メモリ4から読み出したアンテナ位置識別子が第1アンテナの場合は(ステップS16)、不揮発性メモリ4から読み出した通信登録用識別子を使用して通信を実行する(ステップS17)。
【0027】
一方、この条件以外の場合には、新たに路上装置から受信した路上アンテナ装置の識別番号と不揮発性メモリ4から読み出した前回通信を行った路上アンテナ装置の識別番号を比較し(ステップS8)、同一の場合は不揮発性メモリから読み出した通信登録用識別子を使用し(ステップS10)、異なる場合は新たに生成した通信登録用識別子を使用し通信を行う(ステップS9)。
【0028】
通信終了後は、不揮発性メモリ4に、通信時に使用した通信登録用識別子、受信路上アンテナ装置の識別番号、アンテナ位置識別子を保存する(ステップS11)。
【0029】
このような構成の狭域通信用車載装置は、車両に搭載され、アンテナ1を介して路上装置とデータの送受を行う高周波回路2、高周波回路2を制御する制御マイコン3、及びデータを記憶する不揮発性メモリ4を有し、路上装置との間で自動料金収受処理を含む狭域通信を行う狭域通信用車載装置であって、制御マイコン3は、狭域通信の実行時に使用したアンテナ位置識別子と路上装置識別番号と通信登録用識別子とを不揮発性メモリ4に保存し、次の通信時に、受信したアンテナ位置識別子が第2アンテナのものであり、かつ、保存したアンテナ位置識別子が第1アンテナのものであれば、不揮発メモリ4に保存していた前回使用の通信登録用識別子を使用して通信を行い、また、受信したアンテナ位置識別子が第2アンテナのものでなく、あるいは、受信したアンテナ位置識別子が第2アンテナのものであっても保存したアンテナ位置識別子が第1アンテナのものでない場合には、受信した路上装置識別番号が保存した路上装置識別番号と同じものであれば、不揮発メモリ4に保存していた前回使用の通信登録用識別子を使用して通信を行う。そのため、通信エリア内でエンスト等により狭域通信用車載装置の電源がオフされた場合に、再度電源投入後、同一路上装置との通信時は、電源オフ前に通信を行った通信登録用識別子を使用可能とし、路上装置が新たな通信用車載器装置と通信が開始されたと誤認識することを防止することができるとともに、第1アンテナと第2アンテナが縦列接続された路上装置との通信時において、第1アンテナと通信終了後、第2アンテナと通信を開始する前にエンストなどにより電源がオフされた場合に、電源投入後、第2アンテナとの通信時は、第1アンテナの路上装置と同一の通信登録用識別子を使用可能とするため、第1アンテナと第2アンテナが縦列接続された路上装置との通信を誤認識することなく良好に行うことを可能とする。
【0030】
実施の形態4.
本実施の形態の狭域通信用車載装置の構成は、概略実施の形態1と同様である。図5は本実施の形態の狭域通信用車載装置の動作を示すフローチャートである。このフローチャートは、実施の形態3の動作を一部変更したのである。
【0031】
実施の形態1〜3においては、通信を始める前に、無条件に通信に使用する通信登録用識別子を新たにランダムに生成した(ステップS6)が、本実施の形態においては、前回使用の通信登録用識別子を使用しない場合、すなわち、新たな通信登録用識別子を使用する場合にのみ、新たな通信登録用識別子を生成し、これを使用して通信を行う。
【0032】
具体的には、図5において、新たに生成した通信登録用識別子を使用し通信を行う(ステップS9)工程の前にのみ、通信に使用する通信登録用識別子を新たにランダムに生成する(ステップS6)工程が存在する。
【0033】
このような構成の狭域通信用車載装置は、制御マイコン3は、前回使用の通信登録用識別子を使用しない場合にのみ、新たな通信登録用識別子を生成し、これを使用して通信を行う。そのため、むだな処理が無くなり動作が速くなるとともに、制御用シーケンスが短くなりメモリを節約することができる。
【0034】
【発明の効果】
この発明に係る狭域通信用車載装置は、車両に搭載され、アンテナを介して路上装置とデータの送受を行う高周波回路、高周波回路を制御する制御マイコン、及びデータを記憶する不揮発性メモリを有し、路上装置との間で自動料金収受処理を含む狭域通信を行う狭域通信用車載装置であって、制御マイコンは、狭域通信の実行時に使用した路上装置識別番号と通信登録用識別子とを不揮発性メモリに保存し、次の通信時に、受信した路上装置識別番号が保存した路上装置識別番号と同じものであれば、不揮発メモリに保存していた前回使用の通信登録用識別子を使用して通信を行う。そのため、通信エリア内でエンスト等により狭域通信用車載装置の電源がオフされた場合に、再度電源投入後、同一路上装置との通信時は、電源オフ前に通信を行った通信登録用識別子を使用可能とし、路上装置が新たな通信用車載器装置と通信が開始されたと誤認識することを防止することができる。
【0035】
また、この発明に係る狭域通信用車載装置は、車両に搭載され、アンテナを介して路上装置とデータの送受を行う高周波回路、高周波回路を制御する制御マイコン、及びデータを記憶する不揮発性メモリを有し、路上装置との間で自動料金収受処理を含む狭域通信を行う狭域通信用車載装置であって、制御マイコンは、狭域通信の実行時に使用したアンテナ位置識別子と通信登録用識別子とを不揮発性メモリに保存し、次の通信時に、受信したアンテナ位置識別子が第2アンテナのものであり、かつ、保存したアンテナ位置識別子が第1アンテナのものであれば、不揮発メモリに保存していた前回使用の通信登録用識別子を使用して通信を行う。そのため、第1アンテナと第2アンテナが縦列接続された路上装置との通信時において、第1アンテナと通信終了後、第2アンテナと通信を開始する前にエンストなどにより電源がオフされた場合に、電源投入後、第2アンテナとの通信時は、第1アンテナの路上装置と同一の通信登録用識別子を使用可能とするため、第1アンテナと第2アンテナが縦列接続された路上装置との通信を誤認識することなく良好に行うことを可能とする。
【0036】
また、この発明に係る狭域通信用車載装置は、車両に搭載され、アンテナを介して路上装置とデータの送受を行う高周波回路、高周波回路を制御する制御マイコン、及びデータを記憶する不揮発性メモリを有し、路上装置との間で自動料金収受処理を含む狭域通信を行う狭域通信用車載装置であって、制御マイコンは、狭域通信の実行時に使用したアンテナ位置識別子と路上装置識別番号と通信登録用識別子とを不揮発性メモリに保存し、次の通信時に、受信したアンテナ位置識別子が第2アンテナのものであり、かつ、保存したアンテナ位置識別子が第1アンテナのものであれば、不揮発メモリに保存していた前回使用の通信登録用識別子を使用して通信を行い、また、受信したアンテナ位置識別子が第2アンテナのものでなく、あるいは、受信したアンテナ位置識別子が第2アンテナのものであっても保存したアンテナ位置識別子が第1アンテナのものでない場合には、受信した路上装置識別番号が保存した路上装置識別番号と同じものであれば、不揮発メモリに保存していた前回使用の通信登録用識別子を使用して通信を行う。そのため、通信エリア内でエンスト等により狭域通信用車載装置の電源がオフされた場合に、再度電源投入後、同一路上装置との通信時は、電源オフ前に通信を行った通信登録用識別子を使用可能とし、路上装置が新たな通信用車載器装置と通信が開始されたと誤認識することを防止することができるとともに、第1アンテナと第2アンテナが縦列接続された路上装置との通信時において、第1アンテナと通信終了後、第2アンテナと通信を開始する前にエンストなどにより電源がオフされた場合に、電源投入後、第2アンテナとの通信時は、第1アンテナの路上装置と同一の通信登録用識別子を使用可能とするため、第1アンテナと第2アンテナが縦列接続された路上装置との通信を誤認識することなく良好に行うことを可能とする。
【0037】
さらに、制御マイコンは、前回使用の通信登録用識別子を使用しない場合にのみ、新たな通信登録用識別子を生成し、これを使用して通信を行う。そのため、むだな処理が無くなり動作が速くなるとともに、制御用シーケンスが短くなりメモリを節約することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の狭域通信用車載装置を示すブロック図である。
【図2】 実施の形態1の狭域通信用車載装置の動作を示すフローチャートである。
【図3】 実施の形態2の狭域通信用車載装置の動作を示すフローチャートである。
【図4】 実施の形態3の狭域通信用車載装置の動作を示すフローチャートである。
【図5】 実施の形態5の狭域通信用車載装置の動作を示すフローチャートである。
【図6】 路上装置の設置のされ方を示す説明図である。
【符号の説明】
1 アンテナ、2 高周波回路、3 制御マイコン、4 不揮発性メモリ、50 狭域通信用車載装置。

Claims (4)

  1. 車両に搭載され、アンテナを介して路上装置とデータの送受を行う高周波回路、該高周波回路を制御する制御マイコン、及びデータを記憶する不揮発性メモリを有し、上記路上装置との間で自動料金収受処理を含む狭域通信を行う狭域通信用車載装置であって、
    上記制御マイコンは、上記狭域通信の実行時に使用した路上装置識別番号と通信登録用識別子とを上記不揮発性メモリに保存し、
    次の通信時に、受信した路上装置識別番号が保存した路上装置識別番号と同じものであれば、該不揮発メモリに保存していた前回使用の通信登録用識別子を使用して通信を行う
    ことを特徴とする狭域通信用車載装置。
  2. 車両に搭載され、アンテナを介して路上装置とデータの送受を行う高周波回路、該高周波回路を制御する制御マイコン、及びデータを記憶する不揮発性メモリを有し、上記路上装置との間で自動料金収受処理を含む狭域通信を行う狭域通信用車載装置であって、
    上記制御マイコンは、上記狭域通信の実行時に使用したアンテナ位置識別子と通信登録用識別子とを上記不揮発性メモリに保存し、
    次の通信時に、受信したアンテナ位置識別子が第2アンテナのものであり、かつ、保存したアンテナ位置識別子が第1アンテナのものであれば、該不揮発メモリに保存していた前回使用の通信登録用識別子を使用して通信を行う
    ことを特徴とする狭域通信用車載装置。
  3. 車両に搭載され、アンテナを介して路上装置とデータの送受を行う高周波回路、該高周波回路を制御する制御マイコン、及びデータを記憶する不揮発性メモリを有し、上記路上装置との間で自動料金収受処理を含む狭域通信を行う狭域通信用車載装置であって、
    上記制御マイコンは、上記狭域通信の実行時に使用したアンテナ位置識別子と路上装置識別番号と通信登録用識別子とを上記不揮発性メモリに保存し、
    次の通信時に、受信したアンテナ位置識別子が第2アンテナのものであり、かつ、保存したアンテナ位置識別子が第1アンテナのものであれば、該不揮発メモリに保存していた前回使用の通信登録用識別子を使用して通信を行い、
    また、受信したアンテナ位置識別子が第2アンテナのものでなく、あるいは、受信したアンテナ位置識別子が第2アンテナのものであっても保存したアンテナ位置識別子が第1アンテナのものでない場合には、受信した路上装置識別番号が保存した路上装置識別番号と同じものであれば、該不揮発メモリに保存していた前回使用の通信登録用識別子を使用して通信を行う
    ことを特徴とする狭域通信用車載装置。
  4. 上記制御マイコンは、上記前回使用の通信登録用識別子を使用しない場合にのみ、新たな通信登録用識別子を生成し、これを使用して通信を行う
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれかに狭域通信用車載装置。
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