JP2002193893A - エステル基を有する化合物及びエポキシ樹脂組成物 - Google Patents
エステル基を有する化合物及びエポキシ樹脂組成物Info
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Abstract
基板で保持するパッケージ封止用に低反り性、耐クラッ
ク性および電気特性に優れた半導体封止材用エポキシ樹
脂組成物、その硬化物および半導体装置を提供する。 【解決手段】 A):分子中に2個以上のエポキシ基を
有するエポキシ樹脂、B):一般式I〜IVの水酸基を
3〜8個有する分岐構造を有するフェノール化合物の水
酸基を10〜100モル%アシル化したエステル基を有
する化合物を含んでなる硬化剤、C):一般式Vのホス
フィンオキシド化合物を含む硬化促進剤の3成分を含ん
で構成されるエポキシ樹脂組成物(一般式V中R14は水
素、C1〜10の直鎖/分岐/環状のアルキル基又はC
6〜10のアリール基又はアラルキル基を示し、同一で
も異なってもよい。)。
Description
り半導体集積回路を封止してなる半導体装置に関するも
のであり、その目的に供するに充分な諸物性、特に低吸
湿性や樹脂組成物の溶融流れ性等に優れ、トータルとし
て耐クラック性、低反り性に優れるエポキシ樹脂組成物
及びその硬化物に関するものである。より具体的には、
硬化剤として多官能エステル化合物を用い、エステル基
をエポキシ基と速やかに反応させる硬化促進剤を組み合
わせてなるエポキシ樹脂組成物及びその硬化物に関す
る。
路(LSI)はそれを保護する封止材により外部雰囲気
のゴミや埃、熱、水分、あるいは光による誤作動等から
守られ、実用化されている。この封止材としては、金属
やセラミックスによるものから、近年では樹脂封止へと
変遷しており、現在ではエポキシ樹脂封止が主流となっ
ている。特にコスト面と物性面のバランスからフェノー
ル樹脂を硬化剤としたエポキシ樹脂組成物が多く使われ
ている。これらエポキシ樹脂組成物を用いた封止材は、
機械的物性の向上はもとより、例えば、以下の〜に
示すような課題の解決が求められている。
め、半田処理条件下に晒される際、高温下におかれるた
め水分の爆発的な気化によりクラックを生じる。 [課題] 硬化の際の副反応として、エポキシ単独重
合が部分的に起こることにより、フェノール樹脂の水酸
基が過剰となり、耐湿性、電気特性に劣ったり、本来の
エポキシ−フェノール樹脂ネットワーク以外に、エポキ
シ単独重合部分や、過剰となったフェノール樹脂部分が
存在することにより機械特性が低下したりする。 [課題] フリーイオン、特にハロゲンイオンの混入
により、半導体の金属部分の腐食や電気漏洩等がおこ
る。これらのうち、[課題]に示した課題について
は、イオン不純物は、特にエポキシ樹脂の精製、純度の
問題であり[課題]や[課題]に示した課題とは、
次元を異にする。[課題]に示した課題については、
樹脂の改質、[課題]に示した課題については、副反
応の抑制により本来のエポキシ樹脂組成物の物性を充分
に引き出すことが可能となる。
樹脂の吸湿に関しては、エポキシ基と水酸基の反応によ
る硬化反応であるので、必然的に、下記反応式(1)で
表されるように、水酸基を必ず生成する反応であり、水
酸基を要因として親水性が大きくなり、基本骨格を疎水
化しても全体としての吸湿率の低減には限界がある。
−53327号公報(発明者;西久保氏ら)に示される
様なエポキシ基とエステル基の反応が提案されている。
当該公報中には、触媒の好ましいものとして、4級オニ
ウム塩やクラウンエーテル錯体が示され、さらに、同氏
らの論文〔有機合成化学第49巻第218〜233頁
(1991)、エポキシ化合物とエステル類との付加反
応とその高分子合成への応用〕中において、具体的に単
位反応としての各触媒を用いたときの収率が示されてい
る。それによれば、最高ではテトラブチルアンモニウム
クロライドの91%があるものの、収率は総じて低い。
また、これら4級オニウム塩やクラウンエーテル錯体
は、半導体集積回路の封止材として用いられた樹脂中に
含まれたままであると、電気的な短絡等の好ましくない
結果をもたらすのみでなく、それが接触する金属部分の
腐食等も引き起こし、製品として重大な欠陥の原因とな
ることはいうまでもない。
樹脂との付加反応においては、触媒としてトリアルキル
ホスフィン、トリアリールホスフィンの様なホスフィン
類、イミダゾール類、三級アミン類等が用いられ、特に
半導体封止用としてはイミダゾール類、ホスフィン類が
多く用いられる。これらのうち、イミダゾール類は反応
活性はあるが、先に述べた副反応であるエポキシ単独重
合を起こしやすく、上記の[課題]に示した問題が大
きい。一方、ホスフィン類はこれらの問題はないもの
の、硬化速度が遅い。イミダゾール類を触媒としてエポ
キシ/エステル硬化反応に応用した場合、先の西久保氏
らの文献によるとエポキシ基に対するエステル基の付加
反応の反応収率は約50%程度であり、その他はエポキ
シ樹脂の単独重合等の副反応であることもふまえると、
充分な硬化物が得られる触媒ではない。
れらイミダゾール類やホスフィン類を硬化触媒としたと
きに、本発明におけるアシル基によるエステルは実質的
にエポキシ樹脂の硬化反応を起こさないことが判る。具
体的には、通常、硬化の際に用いられる温度である15
0〜200℃の範囲では10分以上ゲル化せず、現実に
は硬化物が得られる前に樹脂組成物が流れ出してしまう
状況である(後述する比較例を参照のこと。)。
半導体集積回路の封止材として利用するために、フェノ
ール樹脂の10〜90%をエステル化し、硬化剤とする
方法が提案されている(特開平9−235451号公
報)。この方法は、エステル樹脂を製造するに当たり、
原料であるフェノール樹脂のフェノール性水酸基を一部
残存させることにより、硬化初期において反応し易いフ
ェノール部分により一次的に架橋部分を形成させ、後の
アフターキュアーによりエステル基をエポキシ基に作用
させるという発想に基づくものである。
化触媒は、ホスフィン類、イミダゾール類及びジアザビ
シクロ類であり、ホスフィン類、イミダゾール類は本願
比較例(後述比較例参照)で示されるように、エポキシ
基とエステル基に対する充分な硬化触媒能を示さず、さ
らにイミダゾール、ジアザビシクロ類は、先の西久保氏
らの論文から明らかなように、エポキシ単独重合が多く
起こり、エポキシ基と硬化剤官能基のモル比の調節が難
しく、また物性的にも好ましくない。
い、ボールグリッドアレイ等のパッケージにおいて半導
体チップを保持する基板として従来の金属ではなく、樹
脂が用いられることが多くなっている。しかし、この
際、樹脂封止は図1に示したように基板の片面だけに施
されることから、成形後の冷却・収縮に伴なってパッケ
ージの反りが発生することが多い。そこで、この反りを
低減するため、多官能エポキシ等が多く用いられる。こ
れらは、エポキシ基−フェノール性−OH基の反応点の
数を多くすることにより、硬化物のガラス転移点を成形
温度以上に上げ、その結果として成形後の冷却に伴う収
縮をガラス転移点以下の低線膨張率領域(α1)で行わ
せることで、パッケージの反りを低減させることを目的
とするものである。
合でも、結果的には反応点の数が増えるために成形物の
強度が増し、可撓性が失われるために反りの抑制は十分
でないことが多い。また同時により多くのOH基が生成
することから、外気中の水分の吸湿が多くなり、半田処
理条件下に晒される際、クラックを生じ易くなってしま
う。
を硬化剤として用いた場合、軟化点・溶融粘度が高いば
かりでなくスパイラルフローが短いために薄ものや微細
成形の必要な半導体封止には不向きである。
ッドアレイ等半導体チップを樹脂基板で保持するタイプ
のパッケージ封止用に低反り性、耐クラック性及び電気
特性に優れた半導体封止材用エポキシ樹脂組成物、その
硬化物及び半導体装置を提供することにある。
した結果、多官能のエポキシに対し硬化剤として分岐構
造を有する3〜8官能フェノール化合物の水酸基をアシ
ル基により10〜100モル%エステル化した化合物を
配合し、さらに硬化促進剤として一般式(V)で表され
るホスフィンオキシド化合物を必須の成分として用いる
ことにより上記の課題を解決し得ることを見出し、本発
明を完成するに至ったものである。
〜10の直鎖、分岐、環状のアルキル基、炭素数6〜1
0のアリール基又はアラルキル基を示し、全て同一でも
それぞれ異なっていてもよい。)
も、以下の〜に示す事項に関する。 成分(C)の硬化促進剤として、前記一般式(V)
で表されるホスフィンオキシド化合物を必須の成分と
し、成分(A)のエポキシ樹脂として、2官能以上のエ
ポキシ樹脂、及び、成分(B)の硬化剤として、水酸基
のうち10モル%〜100モル%の水酸基がアシル基に
よりエステル化された3〜8官能以上の分岐構造を有す
るエステル化合物を含有することを特徴とするエポキシ
樹脂組成物。 有機及び/又は無機充填剤を(A+B)100重量
部に対して100重量部以上、1900重量部以下の範
囲で含有するに記載したエポキシ樹脂組成物。 前記の又はに記載のエポキシ樹脂組成物を熱硬
化させて得られるエポキシ樹脂硬化物。 前記の又はに記載のエポキシ樹脂組成物を用い
て半導体集積回路を封止して得られる半導体装置。
[1]〜[10]に記載した事項により特定される。
能フェノールの水酸基のうち10〜100モル%の水酸
基を、炭素数2〜9の脂肪酸又は芳香族カルボン酸でア
シル化したエステル基を有する化合物(化学式Iにおい
て、mは、1又は2を表し、R1は、水素原子、炭素数
1〜8の脂肪族又は芳香族炭化水素基を表し、それぞれ
が同一であっても異なっていてもよく、R2は、水素原
子あるいはメチル基を表す。化学式IIにおいて、n及
びoは、それぞれ、1又は2を表し、R3及びR4は、そ
れぞれ、水素原子、炭素数1〜8の脂肪族又は芳香族炭
化水素基を表し、それぞれが同一であっても異なってい
てもよい。R5は、水素原子、炭素数1〜8の脂肪族又
は芳香族炭化水素基を表す。化学式IIにおけるXは、
化学式Xで表され、化学式XにおけるR6〜R9は、それ
ぞれが同一であっても異なってもよく、水素原子又は炭
素数1〜4のアルキル基を表す。化学式IIIにおい
て、p及びqは、それぞれ1又は2を表し、R10及びR
11は、水素原子、炭素数1〜8の脂肪族又は芳香族炭化
水素基を表し、それぞれが同一であっても異なっていて
もよい。R12は、水素原子、炭素数1〜8の脂肪族又は
芳香族炭化水素基を表す。『水酸基を、炭素数2〜9の
脂肪酸又は芳香族カルボン酸でアシル化したエステル
基』は、『AO−』で表され、『A』は、水素原子又は
炭素数2〜9脂肪族又は芳香族アシル基群から選択され
た少なくとも一つである。)。
ノールの水酸基のうち10〜100モル%の水酸基を、
炭素数3〜9の脂肪酸又は炭素数7,9〜13の芳香族
カルボン酸でアシル化したエステル基を有する化合物
(化学式IVにおいて、rは、1又は2を表し、R13
は、水素原子又は炭素数1〜8の脂肪族又は芳香族炭化
水素基を表し、それぞれが同一であっても異なっていて
もよい。化学式IVにおいて、Yは、化学式Yで表され
る結合様式である。『水酸基を、炭素数3〜9の脂肪酸
又は炭素数7,9〜13の芳香族カルボン酸でアシル化
したエステル基』は、『AO−』で表され、『A』は、
水素原子又は炭素数3〜9脂肪族又は炭素数7,9〜1
3の芳香族アシル基群から選択された少なくとも一つで
ある。)。
以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂、成分(B)と
して、水酸基を3〜8個有する分岐構造を有するフェノ
ール化合物の水酸基を10〜100モル%アシル化した
エステル基を有する化合物を含んでなる硬化剤、成分
(C)として、化学式Vで表されるホスフィンオキシド
化合物を含んでなる硬化促進剤、を含んで構成されるエ
ポキシ樹脂組成物(化学式Vにおいて、R14は、水素原
子、炭素数1〜10の直鎖、分岐、環状のアルキル基又
は炭素数6〜10のアリール基又はアラルキル基を示
し、それぞれ同一でも異なっていてもよい。)。
I)で表されるホスフィンオキシド化合物を含んでなる
硬化促進剤を含んで構成される請求項3に記載したエポ
キシ樹脂組成物。
は無機フィラーを、成分(A)と成分(B)の合計10
0重量部を基準として、100〜1900重量部含有す
ることを特徴とする請求項3又は4に記載したエポキシ
樹脂組成物。
又はVIIで表される多官能フェノールの水酸基のうち
10〜100モル%の水酸基をアシル化したエステル基
(『水酸基をアシル化したエステル基』は、『AO−』
で表され、『A』は、水素原子又は炭素数2〜9脂肪族
又は芳香族アシル基群から選択された少なくとも一つで
ある。)を有する化合物を含んでなるものである、請求
項3乃至5の何れかに記載したエポキシ樹脂組成物(化
学式Iにおいて、mは、1又は2を表し、R1は、水素
原子、炭素数1〜8の脂肪族又は芳香族炭化水素基を表
し、それぞれが同一であっても異なっていてもよく、R
2は、水素原子あるいはメチル基を表す。化学式IIに
おいて、n及びoは、それぞれ、1又は2を表し、R3
及びR4は、それぞれ、水素原子、炭素数1〜8の脂肪
族又は芳香族炭化水素基を表し、それぞれが同一であっ
ても異なっていてもよい、R5は、水素原子、炭素数1
〜8の脂肪族又は芳香族炭化水素基を表す。化学式II
におけるXは、化学式Xで表され、化学式XにおけるR
6〜R9は、それぞれが同一であっても異なってもよく、
水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。化学式
IIIにおいて、p及びqは、それぞれ1又は2を表
し、R10及びR11は、水素原子、炭素数1〜8の脂肪族
又は芳香族炭化水素基を表し、それぞれが同一であって
も異なっていてもよく、R12は、水素原子、炭素数1〜
8の脂肪族又は芳香族炭化水素基を表す。化学式VII
において、sは、1又は2を表し、R14は、水素原子、
炭素数1〜8の脂肪族又は芳香族炭化水素基を表し、そ
れぞれ同一であっても異なっていてもよく、化学式VI
Iにおいて、Yは、化学式Yで表される結合様式であ
る。)。
XIで表される多官能フェノール化合物のアシル化合物
を含んでなるものである、請求項3乃至5の何れかに記
載したエポキシ樹脂組成物(化学式VIII〜XIにお
いて、『AO−』は、『水酸基をアシル化したエステル
基』である。化学式VIII〜XIにおいて、『A』
は、水素原子又は炭素数2〜9脂肪族又は芳香族アシル
基であって、それぞれのアシル基は同一でも異なってい
てもよく、アシル化されている割合は水酸基の10〜1
00mol%であるエポキシ基を有する化合物であ
る。)。
ゾイル基である[6]又は[7]に記載したエポキシ樹
脂組成物。
したエポキシ樹脂を熱硬化させて得られるエポキシ樹脂
硬化物。
載したエポキシ樹脂組成物により半導体集積回路を封止
して得られる半導体装置。
下に詳細に説明する。本発明に係るエポキシ樹脂組成物
は、成分(C)の硬化促進剤として、一般式(V)で表
されるホスフィンオキシド化合物(化学式Vにおいて、
R14は、水素原子、炭素数1〜10の直鎖、分岐、環状
のアルキル基又は炭素数6〜10のアリール基又はアラ
ルキル基を示し、それぞれ同一でも異なっていてもよ
い。)、
シ樹脂、成分(B)の硬化剤として、3〜8官能以上の
分岐構造を有するエステル化合物を含有してなるエポキ
シ樹脂組成物である。本発明に係るエポキシ樹脂組成物
は、硬化促進剤(成分(C))として、前記ホスフィン
オキシド化合物を用いることで、エポキシ基とエステル
を速やかに、選択的に反応させることを可能にするもの
であり、これにより、上記した[課題]と[課題]
に示した課題を解決し、3〜8官能以上の分岐構造を有
するフェノール化合物の水酸基の10〜100モル%が
アシル基によってエステル化された化合物でボールグリ
ッドアレイ等半導体チップを樹脂基板で保持するタイプ
のパッケージに用いた場合においても、成形後の冷却に
伴う反りを発生させず、さらに高い機械的物性、特に可
撓性に優れ、耐クラック性及び電気特性に優れる硬化物
を与えることを可能にするものである。
て、必須の成分として用いられる硬化促進剤(成分
(C))である前記一般式(V)で表されるホスフィン
オキシド化合物について説明する。
て同一であっても、それぞれ異なっていてもよく、水素
原子、炭素数1〜10の直鎖、分岐又は環状のアルキル
基あるいは炭素数6〜10のアリール基又はアラルキル
基である。
細な具体例は、水素原子;メチル基、エチル基、n−プ
ロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブ
チル基、tert−ブチル基、1−ペンチル基、2−ペ
ンチル基、3−ペンチル基、2−メチル−1−ブチル
基、イソペンチル基、tert−ペンチル基、3−メチ
ル−2−ブチル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、
4−メチル−2−ペンチル基、シクロペンチル基、シク
ロヘキシル基、1−ヘプチル基、3−ヘプチル基、1−
オクチル基、2−オクチル基、2−エチル−1−ヘキシ
ル基、ノニル基又はデシル基等の直鎖、分岐又は環状の
アルキル基;フェニル基等のアリール基;トルイル基、
ベンジル基、1−フェニルエチル又は2−フェニルエチ
ル基等のアラルキル基等を挙げることができる。
基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−
ブチル基又はシクロヘキシル基の様な炭素数1〜6の脂
肪族炭化水素基であり、より好ましくはメチル基、エチ
ル基である。
G.N.Koian etal.Journal of Generral Chemistry of Th
e USSR, 55巻, 1453〜頁 (1985年)に記載されているよ
うに、オキシ三塩化リンに3分子のイミノトリスアミノ
(無置換、一置換、二置換)ホスホランを反応させて合
成することができる。さらに、精製が必要であれば、カ
ラムクロマトグラフィー、蒸留、再結晶等の汎用される
方法により精製することができる。このようにして得ら
れるホスフィンオキシド化合物は、通常固体である。
て、硬化促進剤であるホスフィンオキシド化合物の使用
量は、全エポキシ樹脂組成物(樹脂成分:エポキシ樹脂
と硬化剤の合計)に対して、重量で0.001〜25%
(0.001〜25g/100g)の範囲、好ましくは
0.01〜15%、さらに好ましくは0.1〜5%の範
囲で用いられる。モル当量に換算すれば、1.5×10
-6〜4.5×10-2モル/100g、好ましくは1.5
×10-5〜2.5×10-2モル/100g、さらに好ま
しくは1.5×10-4〜1.0×10-2モル/100g
の範囲である。
おいては、このホスフィンオキシド化合物以外の一般の
用いられる公知の硬化促進剤、例えば、2−メチルイミ
ダゾール等のイミダゾール類、トリフェニルホスフィン
等のホスフィン類等をホスフィンオキシド化合物の0.
5重量%〜500重量%の範囲で併用してもよい。その
量が500重量%(5倍当量)を超えると本発明の特徴
が失われる。
て、1分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ
樹脂であって、このエポキシ樹脂は後述するような各種
硬化剤で硬化させられることが可能な限り分子構造、分
子量等に特に制限はなく、従来から知られている種々の
ものを使用することができる。例えば、エピクロルヒド
リンとビスフェノールをはじめとする各種ノボラック樹
脂から合成されるエポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、
塩素や臭素等のハロゲン原子を導入したエポキシ樹脂な
どを用いることができる。これらの中では、置換及び非
置換型のノボラック型エポキシ樹脂、ナフトール型エポ
キシ樹脂等が好ましく用いられる。上記エポキシ樹脂は
単独で用いてもよいし、2種類以上を混合して用いても
かまわない。
て、成分(B)の硬化剤としては、3〜8官能以上の分
岐構造を有するフェノール化合物の水酸基の10〜10
0モル%がアシル基によりエステル化されたエステル化
合物である。エステル化され得るフェノール化合物を具
体的に例示すれば次のようになる。
素原子、炭素数1〜8の脂肪族又は芳香族炭化水素基を
表し、それぞれが同一であっても異なっていてもよく、
R2は、水素原子あるいはメチル基を表す。化学式II
において、n及びoは、それぞれ、1又は2を表し、R
3及びR4は、それぞれ、水素原子、炭素数1〜8の脂肪
族又は芳香族炭化水素基を表し、それぞれが同一であっ
ても異なっていてもよい。R5は、水素原子、炭素数1
〜8の脂肪族又は芳香族炭化水素基を表す。化学式II
におけるXは、化学式Xで表され、化学式XにおけるR
6〜R9は、それぞれが同一であっても異なってもよく、
水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。化学式
IIIにおいて、p及びqは、それぞれ1又は2を表
し、R10及びR11は、水素原子、炭素数1〜8の脂肪族
又は芳香族炭化水素基を表し、それぞれが同一であって
も異なっていてもよい。R12は、水素原子、炭素数1〜
8の脂肪族又は芳香族炭化水素基を表す。化学式VII
において、sは、1又は2を表し、R14は、水素原子、
炭素数1〜8の脂肪族又は芳香族炭化水素基を表し、全
て同一であっても異なっていてもよい。化学式VIIに
おいて、Yは、化学式Yで示される結合様式を表す。本
発明に係る多官能エステル化合物は、3〜8官能以上の
分岐構造を有するフェノール化合物のアシル化物であれ
ばこれら具体例に限定されない。
I)〜化学式(XI)に示す。
−』は、『水酸基をアシル化したエステル基』である。
化学式VIII〜XIにおいて、『A』は、水素原子又
は炭素数2〜9脂肪族又は芳香族アシル基であって、そ
れぞれのアシル基は同一でも異なっていてもよく、アシ
ル化されている割合は水酸基の10〜100mol%で
あるエポキシ基を有する化合物である。
には、通常、公知の方法が採用され得る。その具体例を
以下に挙げる。すなわち、上述のような水酸基をエステ
ル化する際に用いるエステル化剤としては、有機カルボ
ン酸無水物、有機カルボン酸ハライド、有機カルボン酸
の何れでもよい。誘導したいエステルの炭素数によるエ
ステル化剤の特徴により適宜選択すればよい。
水酢酸、アセチルクロライド、アセチルブロマイド、酢
酸、無水プロピオン酸、プロピオン酸クロライド、プロ
ピオン酸ブロマイド、プロピオン酸、無水酪酸、酪酸ク
ロライド、酪酸、無水吉草酸、吉草酸クロライド、吉草
酸ブロマイド、吉草酸、ピバリン酸クロライド、ピバリ
ン酸、フェニル酢酸、フェニル酢酸クロライド、2−フ
ェニルプロピオン酸、3−フェニルプロピオン酸、o−
トリル酢酸、m−トリル酢酸、p−トリル酢酸、クメン
酸、無水安息香酸、安息香酸クロライド、安息香酸ブロ
マイド、安息香酸、o−メチル安息香酸クロライド、m
−メチル安息香酸クロライド、p−メチル安息香酸クロ
ライド、o−メチル安息香酸、m−メチル安息香酸、p
−メチル安息香酸、2,3−ジメチル安息香酸、2,4
−ジメチル安息香酸、2,5−ジメチル安息香酸、2,
6−ジメチル安息香酸、3,4−ジメチル安息香酸、
3,5−ジメチル安息香酸、等を挙げることができる。
酢酸、アセチルクロライド、安息香酸無水物、安息香酸
クロライドが挙げられる。これらのエステル化剤は単独
あるいは任意の2種類以上を併用して用いることも可能
である。また、複素環を有するカルボン酸については電
気的特性が劣るため好ましくない。
以上で用いればよく、上限は特に限定されず、過剰に用
いて充分にエステル化を進行させた場合は、過剰のエス
テル化剤は反応終了後除去すればよいが、現実的には反
応容積効率、コスト等の観点から、水酸基に対し10倍
モル以下、好ましくは5倍モル以下、さらに好ましくは
3倍モル以下がよい。
って異なるが、それぞれについて述べれば有機カルボン
酸無水物については、一般に用いられる反応でよい。す
なわち、水酸基に対しエステル化するべき任意の量の有
機カルボン酸無水物を反応させたのち、副成する有機カ
ルボン酸、過剰の有機カルボン酸無水物を常圧蒸留、減
圧蒸留、水洗、炭酸塩等の弱塩基水洗浄等任意の方法も
しくはそれらの組み合わせによって除去することによ
り、目的とするエステル化合物を得るものである。部分
エステル化を行う際は、水酸基に対して任意の量、すな
わち、本発明の樹脂組成物においては10モル%以上が
エステル化されたエステル化物を用いるので、10モル
%以上の有機カルボン酸無水物を用い、完全にエステル
化する際には、水酸基に対して等モル以上、溶剤を兼ね
ればその上限は特に制限されるものではないが、経済効
率、反応の容積効率を考慮すれば10倍モル%以下で用
いればよい。なお、この使用量は後述の有機カルボン酸
を用いた反応の際にも同様である。
ン、ピペリジン、トリエチルアミン等の反応に対しては
不活性な有機塩基の存在下において行うことが多いが、
本発明に係るエポキシ樹脂組成物を半導体集積回路の封
止材等の電気・電子分野に用いる場合、これらの含窒素
有機塩基が残存することを避けなければならない。この
ため、最終的には水洗行程を導入することが望ましい。
しかしながら、これら有機塩基を用いなくとも充分反応
は進行するので、有機塩基を用いないことが最も望まし
い。
しくは80℃〜180℃の範囲、特に望ましくは100
℃〜160℃の範囲が望ましい。
く左右されるが、およそ1時間〜25時間の範囲であ
り、現実的には高速液体クロマトグラフィーやガスクロ
マトグラフィー等でエステル化剤の消失や水酸基の消失
などを追跡しつつ終点を決定することが望ましい。
よい。原料とする水酸基を有する物質が反応温度におい
て充分溶融し、且つ、エステル化剤が液体である場合、
また反応温度において溶融、あるいは、樹脂に溶解し反
応に支障がない場合には無溶媒で反応を行えばよい。
溶媒であれば全て使用することができる。それらを例示
すれば、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼ
ン、o−ジクロロベンゼン、ジフェニルエーテル等の芳
香族炭化水素類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,
N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリド
ン、N,N−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ジメチ
ルスルホキシド、スルホラン等の非プロトン性極性溶媒
類、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコ
ールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチル
エーテル等のエーテル類;アセトン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、等を単独
で、あるいは任意の組み合わせで用いることができる。
ートクレーブ中)、減圧の何れでもよく、また反応系の
雰囲気は空気中、窒素、アルゴン、ヘリウム等の不活性
ガス中の何れでもよいが好ましくは窒素雰囲気下がよ
い。
ハライドを用いる場合における反応について説明する。
この場合も一般に用いられる手法を用いることができ
る。すなわち、水酸基に対してエステル化するべき任意
の量の有機カルボン酸ハライドを反応させればよい。こ
の場合、副生するハロゲン化水素は、ピリジン、ピペラ
ジン、トリエチルアミン等の反応に不活性な塩基を必要
量存在させて系内においてトラップする方法と、ガスと
して反応中に順次速やかに系外に放出し、反応系外に設
置された水又はアルカリトラップを用いて捕捉する場合
が考えられるが、先に示した理由により、含窒素化合
物、イオン性化合物の混入を避けるためハロゲン化水素
ガスは反応中速やかに系外に放出する方法が好ましい。
このとき、やはり反応に不活性なガスの気流下において
反応を行うとより好ましい。
エステル化を行う際は、水酸基に対して任意の量、すな
わち、本発明の樹脂組成物においては10モル%以上が
エステル化されたエステル化物を用いるので、10モル
%以上の有機カルボン酸ハライドを用い、完全にエステ
ル化する際には水酸基に対して等モルもしくは小過剰を
用いればよく、大過剰用いることは特に制限されるもの
ではないが、経済効率、反応の容積効率、さらに反応後
の処理工程の煩雑さを考慮すれば水酸基に対して10倍
モル以下、好ましくは5倍モル以下、さらに好ましくは
3倍モル以下の範囲で用いればよい。反応温度、反応に
おける溶媒の使用、反応の形態に関しては先の有機カル
ボン酸無水物の場合に準じればよい。
を用いる場合は、ほぼ有機カルボン酸無水物に準じれば
よいが、反応に際して酸触媒を必要とする。それを例示
すれば、塩酸、硫酸、リン酸、ポリリン酸等の鉱酸類;
p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンス
ルホン酸、ジメチルスルホン酸、ジエチルスルホン酸等
の有機スルホン酸類;トリフルオロメタンスルホン酸に
代表される超強酸、アルカンスルホン酸型に代表される
酸性イオン交換樹脂;パーフルオロアルカンスルホン酸
型に代表される超強酸型イオン交換樹脂等である。
の場合が0.00001〜5重量%、好ましくは0.0
001〜1重量%、より好ましくは0.001〜0.1
重量%の範囲、イオン交換樹脂類の場合が1〜100重
量%、好ましくは10〜50重量%の範囲、その他の場
合は0.01〜10重量%、好ましくは0.1〜5重量
%の範囲である。この範囲を下まわると反応速度が低下
し、現実的な反応時間では完結しない。また、この範囲
より大きくなると、副反応が無視できなくなり、あるい
は触媒の除去の行程の煩雑さ等を含めてコストの増大に
繋がる。以上、3種類のエステル化剤についてその反応
を説明してきたが、何れの場合もより精製度の高いエス
テル化物を得る必要のある場合には、反応終了後、水洗
行程を導入すればよい。その場合は、トルエン、キシレ
ン、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、酢
酸エチル等の水洗可能な溶媒を用いて、洗浄廃水に酸性
成分、イオン性不純物が混入しなくなるまで洗浄すれば
よい。また、本発明においては、そのエステル化率は1
0モル%〜100モル%の範囲であるが、好ましくは5
0モル%〜100モル%、より好ましくは80モル%〜
100モル%、さらに好ましくは90モル%〜100モ
ル%の範囲である。
10〜100モル%のエステル化物は、従来のフェノー
ル樹脂と同様にしてエポキシ樹脂に対する硬化剤として
用いることが可能である。すなわち、2官能以上のエポ
キシ樹脂に対して硬化剤として用いることにより、従来
のエポキシ−フェノール硬化物と同様に熱硬化性樹脂と
して同一の分野へ利用することができる。
キシ基1モル当量に対してエステル基もしくはエステル
基及び水酸基の合計、すなわちエポキシ基に対する活性
基が、0.5〜1.5モル当量、好ましくは0.7〜
1.3モル当量の範囲であり、硬化物の最適物性が得ら
れるモル比を調整して用いることがより好ましい。本発
明に係るエポキシ樹脂組成物においては、必要に応じ
て、エポキシ樹脂組成物に成分(C)として有機及び/
又は無機充填剤やその他の添加剤を添加してもよい。
にはその機械的特性の向上や全体のコストダウンのため
に、有機及び/又は無機充填剤を、また、光による誤動
作を防ぐためにカーボンブラック等の着色剤を、さらに
は離型剤、カップリング剤、難燃剤等を用いることが望
ましい。
は、『成分(A)+成分(B)』100重量部に対し、
100重量%以上、1900重量部以下の範囲であり、
耐湿性、機械的強度の観点から好ましくは250重量部
以上、より好ましくは550重量部以上である。使用さ
れる有機及び/又は無機充填剤の具体例としては、例え
ば、シリカ、アルミナ、窒化珪素、炭化珪素、タルク、
ケイ酸カルシウム、炭酸カルシウム、マイカ、クレー、
チタンホワイト等の粉体、ガラス繊維、カーボン繊維、
アラミド繊維等の繊維体等が挙げられる。これらの中
で、封止材用途において好ましいものは、結晶性シリカ
及び/又は溶融シリカであり、さらにその樹脂組成物の
成型時の流動性を考慮すると、その形状は球形又は球型
と不定型の混合物が望ましい。
おいては、機械的強度や耐熱性の面を考慮した各種添加
剤を配合することが好ましい。例えば、樹脂と無機充填
材との接着性向上のためにはカップリング剤を用いるこ
とが望ましく、かかるカップリング剤としてはシラン
系、チタネート系、アルミネート系、及びジルコアルミ
ネート系等を挙げることができる。中でも好ましいもの
としてはシランカップリング剤であり、特にエポキシ基
と反応する官能基を持つシランカップリング剤が最も好
ましい。
は、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエ
トキシシラン、N−(2−アミノメチル)−3−アミノ
プロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエ
チル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−
アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アニリノプロ
ピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルト
リメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジ
メトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシ
ル)エチルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプ
ロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルト
リメトキシシラン等を挙げることができ、これらを単独
で、あるいは2種類以上組み合わせて使用することがで
きる。これらのカップリング剤は、予め無機充填材の表
面に吸着あるいは、反応により固定化されていることが
望ましい。
半導体集積回路を封止し、半導体装置を作成する方法と
しては、低圧トランスファー成型が最も一般的であると
いえるが、その他の方法、例えばインジェクション成
型、圧縮成型、注型等の方法も可能であり、また溶剤を
用いるような特殊な手法も可能である。
発明の内容を詳細に説明するが、これらの合成例、実施
例、比較例等は、本発明の内容の理解を支援するための
ものであって、これらは、本発明の技術的範囲を狭く限
定解釈するための根拠となる性格のものではない。
器を備えたガラス製容器に、1−[α−メチル−α−
(4−ヒドロキシフェニル)エチル]−4−[α、α−
ビス(4−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン(商
品名:トリスPPA、水酸基当量141g/eq:本州
化学(株)製)141g(0.33mol)トルエン3
00gを装入し、内温を120℃まで昇温しスラリー状
で撹拌した。内温を同温度に保ち、攪拌を行いながら安
息香酸クロライド154.7g(1.1mol)を2時
間で滴下した。その後、125℃を保ちながら8時間反
応を行った。反応により副生する塩酸は、窒素気流によ
り速やかに系外へ放出し、アルカリトラップにより中和
した。反応液にトルエン300gを追加し、70℃にて
1重量%炭酸ナトリウム水溶液1000gで洗浄した。
その後、廃水が中性になるまで60〜70℃において水
洗を行った後、トルエンを最高150℃/5mmHgの
条件で留去して水酸基が完全にベンゾイル化された化合
物を232.8g得た。この化合物の水酸基当量は30
00g/eq以上(検出できず)であった。
器を備えたガラス製容器に、1−[α−メチル−α−
(4−ヒドロキシフェニル)エチル]−4−[α、α−
ビス(4−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン(商
品名:トリスPPA、水酸基当量141g/eq:本州
化学(株)製)141g(0.33mol)トルエン3
00gを装入し、内温を120℃まで昇温しスラリー状
で撹拌した。内温を同温度に保ち、攪拌を行いながら無
水酢酸112.3g(1.1mol)を2時間で滴下し
た。その後、125℃を保ちながら8時間反応を行っ
た。減圧下にて生成した酢酸と過剰の無水酢酸を除去
後、反応液にトルエン200gを追加し、70℃にて1
%炭酸ナトリウム水溶液500mlで洗浄した。その
後、廃水が中性になるまで60〜70℃において水洗を
行った後、トルエンを最高150℃/5mmHgの条件
で留去して水酸基が完全にアセチル化された化合物を1
77.8g得た。この化合物の水酸基当量は3000g
/eq以上(検出できず)であった。
器を備えたガラス製容器に、4,4‘,4“−メチリデ
ントリスフェノール(水酸基当量102g/eq)10
2g(0.33mol)とトルエン200gを装入し、
内温を120℃まで昇温しスラリー状で撹拌した。内温
を同温度に保ち、攪拌を行いながら無水酢酸112.3
g(1.1mol)を2時間で滴下した。その後、12
5℃を保ちながら16時間反応を行った。減圧下にて生
成した酢酸と過剰の無水酢酸を除去後、反応液にトルエ
ン100gを追加し、70℃にて1%炭酸ナトリウム水
溶液250mlで洗浄した。その後、廃水が中性になる
まで60〜70℃において水洗を行った後、トルエンを
最高150℃/5mmHgの条件で留去して水酸基が完
全にアセチル化された化合物を140g得た。この化合
物の水酸基当量は3000g/eq以上(検出できず)
であった。
器を備えたガラス製容器に、1,3,5,−トリス[2
−(4−ヒドロキシフェニル)−2−プロピル]ベンゼ
ン(水酸基当量160g/eq)160g(0.33m
ol)とトルエン200gを装入し、内温を120℃ま
で昇温しスラリー状で撹拌した。内温を同温度に保ち、
攪拌を行いながら無水酢酸112.3g(1.1mo
l)を2時間で滴下した。その後、125℃を保ちなが
ら8時間反応を行った。減圧下にて生成した酢酸と過剰
の無水酢酸を除去後、反応液にトルエン200gを追加
し、70℃にて1%炭酸ナトリウム水溶液250mlで
洗浄した。その後、廃水が中性になるまで60〜70℃
において水洗を行った後、トルエンを最高150℃/5
mmHgの条件で留去して水酸基が完全にアセチル化さ
れた化合物を198g得た。この化合物の水酸基当量は
3000g/eq以上(検出できず)であった。
器を備えたガラス製容器に、1−[α−メチル−α−
(4−ヒドロキシフェニル)エチル]−4−[α、α−
ビス(4−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン(商
品名:トリスPPA、平均分子量(MW)424(ポリ
スチレン換算)、水酸基当量141g/eq:本州化学
(株)製)141g(0.33mol)トルエン300
gを装入し、内温を120℃まで昇温しスラリー状で撹
拌した。内温を同温度に保ち、攪拌を行いながら無水酢
酸91.9g(0.9mol)を2時間で滴下した。そ
の後、125℃を保ちながら8時間反応を行った。減圧
下にて生成した酢酸を除去後、反応液にトルエン200
gを追加し、70℃にて1%炭酸ナトリウム水溶液50
0mlで洗浄した。その後、廃水が中性になるまで60
〜70℃において水洗を行った後、トルエンを最高15
0℃/5mmHgの条件で留去して水酸基が90%アセ
チル化された化合物を173.2g得た。この化合物の
水酸基当量は1760g/eqであった。
器を備えたガラス製容器に、1−[α−メチル−α−
(4−ヒドロキシフェニル)エチル]−4−[α、α−
ビス(4−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン(商
品名:トリスPPA、水酸基当量141g/eq:本州
化学(株)製)141g(0.33mol)トルエン3
00gを装入し、内温を120℃まで昇温しスラリー状
で撹拌した。内温を同温度に保ち、攪拌を行いながら無
水酢酸71.4g(0.7mol)を2時間で滴下し
た。その後、125℃を保ちながら8時間反応を行っ
た。減圧下にて生成した酢酸を除去後、反応液にトルエ
ン200gを追加し、70℃にて1%炭酸ナトリウム水
溶液500mlで洗浄した。その後、廃水が中性になる
まで60〜70℃において水洗を行った後、トルエンを
最高150℃/5mmHgの条件で留去して水酸基が7
0%アセチル化された化合物を167.8g得た。この
化合物の水酸基当量は605g/eqであった。
器を備えたガラス製容器に、ビスフェノールF(水酸基
当量100g/eq:三井化学(株)製)100g
(0.50mol)トルエン500g、ピリジン79.
1g(1.00mol)を装入し、内温を30℃で撹拌
した。内温を同温度に保ち、攪拌を行いながら塩化ベン
ゾイル140.5g(1.00mol)を2時間で滴下
した。その後、60℃を保ちながら2時間反応を行っ
た。水洗し、生成するピリジン塩を完全に除去した。ト
ルエンを最高150℃/5mmHgの条件で留去して水
酸基が完全にベンゾイル化された化合物を199.5g
得た。この化合物の水酸基当量は3000g/eq以上
(検出できず)であった。
する記号の凡例を以下に示す。 PZO:ホスフィンオキシド TPP:トリフェニルホスフィン EOCN:オルソクレゾールノボラック(商品名:
EOCN102S−65、日本化薬社製、エポキシ当量
210g/eq) NOVO:ノボラック(商品名:PSM−4324
群栄化学工業社製、OH基当量105g/eq)
方法は以下のとおりである。 Tg(ガラス転移温度) TMA針進入法(島津 TMA−DRW DT−30に
より測定した。 曲げ強度、弾性率 日本工業規格 JIS K−6911によった。 煮沸吸水率 100℃の沸騰水中で2時間煮沸後の重量増加を測定し
た。 V.P.Sテスト 図2に示す試験用の半導体装置を成形し、85℃、85
%の恒温恒湿槽に168時間放置した後、直ちに240
℃のフロリナート液(住友スリーエム(株)社製、FC
−70)に投入し、パッケージ樹脂にクラックが発生し
た半導体の数を数えた。試験値を分数で示し、分子はク
ラックの発生した半導体の数、分母は被験体数である。 パッケージ反り 図2に示したパッケージを成形し、図3に示すような方
法で反りを測定した。 GT ロール混練前の樹脂組成物を150℃において測定し
た。
ラック(商品名:EOCN102S−65、日本化薬社
製、エポキシ当量210g/eq)、硬化剤として合成
例1の1−[α−メチル−α−(4−ヒドロキシフェニ
ル)エチル]−4−[α、α−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)エチル]ベンゼンのベンゾイル化合物(エステ
ル当量273g/eq=計算値)1グラム当量づつを1
00℃において充分溶融混練し、均一な樹脂混合物とし
た。この樹脂混合物に、硬化促進剤として一般式IのR
1 〜R6 が、全てメチル基であるホスフィンオキシド化
合物(PZO)を0.0055モル加え、50℃で1分
間混練して樹脂組成物とした。
びその他の添加剤を下記の割合で配合し、ロールによる
加熱混練を行って封止材用成形材料を得た。 無機充填剤 :720重量部 〔球形溶融シリカ(YXK−35R(株)龍森製) シランカップリング剤: 62重量部 (SZ−6083、東レダウコーニングシリコーン社
製) カルナバワックス : 45重量部 カーボンブラック : 3重量部 酸化アンチモン : 10重量部 この成形材料の一部を用い、150℃→185℃/5m
in、185℃/5min、150kg/cm2 の条件
下で硬化物を得た後、185℃/8Hr(窒素雰囲気)
の条件でアフターキュアーをかけて、十分に硬化を進行
させた。
果を表−1に示す。また、同じ成形材料を用いて、低圧
トランスファー成形により図に示すようなテスト用半導
体装置を作成し、半田浴によるクラック発生テストをお
こなった。さらに、同じ成形材料を用いて、低圧トラン
スファー成形により図に示すようなテスト用半導体装置
を作成し、図に示すような方法で反りを測定した。結果
を表−1に示す。尚、ロール混練前の樹脂組成物のゲル
タイム(GT)は150℃において測定した。以下の実
施例・比較例においても同様に測定した。
1−[α−メチル−α−(4−ヒドロキシフェニル)エ
チル]−4−[α、α−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)エチル]ベンゼンのアセチル化合物に代えた以外
は、実施例1と同様に各テストを行った。結果を表−1
に示す。
4,4‘,4“−メチリデントリスフェノールアセチル
化合物に代えた以外は、実施例1と同様に各テストを行
った。結果を表−1に示す。
−ナフタレンジグリシジルエーテルに、硬化剤として合
成例4の1,3,5,−トリス[2−(4−ヒドロキシ
フェニル)−2−プロピル]ベンゼンのアセチル化合物
に代えた以外は、実施例1と同様に各テストを行った。
結果を表−1に示す。
1−[α−メチル−α−(4−ヒドロキシフェニル)エ
チル]−4−[α、α−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)エチル]ベンゼンの90%アセチル化合物に代えた
以外は、実施例1と同様に各テストを行った。結果を表
−1に示す。
1−[α−メチル−α−(4−ヒドロキシフェニル)エ
チル]−4−[α、α−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)エチル]ベンゼンの70%アセチル化合物に代えた
以外は、実施例1と同様に各テストを行った。結果を表
−1に示す。
ルホスフィン0.015モルに代えた他は、同様にして
行ったが、硬化物が得られなかった。また、ゲルタイム
も150℃及び200℃で20分間測定したが、ゲル化
の傾向が見られなかったため、テストを中止した。
−4−メチルイミダゾール0.015モルに代えた他
は、同様にして行ったが、硬化物が得られなかった。ま
たゲルタイムも150℃及び200℃で20分間測定し
たが、ゲル化の傾向が見られなかったため、テストを中
止した。
ルエポキシ(商品名YX−4000,三菱化学製)に、
硬化剤を1−[α−メチル−α−(4−ヒドロキシフェ
ニル)エチル]−4−[α、α−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)エチル]ベンゼンに、硬化促進剤をトリフェ
ニルホスフィンに、それぞれ、代えた以外は、実施例1
と同様に各テストを行った。結果を表−2に示す。
ル−α−(4−ヒドロキシフェニル)エチル]−4−
[α、α−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エチル]ベ
ンゼンに、硬化促進剤をトリフェニルホスフィンに、そ
れぞれ、代えた以外は、実施例1と同様に各テストを行
った。結果を表−2に示す。
品名:PSM−4324群栄化学工業社製、OH基当量
105g/eq)に、硬化促進剤をトリフェニルホスフ
ィンに、それぞれ、代えた以外は、実施例1と同様に各
テストを行った。結果を表−2に示す。
Fのベンゾイル化物に代えた以外は、実施例1と同様に
して各テストを行った。結果を表−2に示す。
るエポキシ樹脂組成物の優位性を詳細に説明してきた。
(C)の硬化促進剤として、本発明に係るるホスフィン
オキシド化合物を必須の成分とし、成分(B)の硬化剤
として、水酸基の10モル%〜100モル%がアシル基
によりエステル化された3〜8官能以上の分岐構造を有
する化合物を含有することを特徴とするエポキシ樹脂組
成物は、従来のエポキシ樹脂−フェノール樹脂硬化物に
比較して、顕著に耐吸湿性に優れ、且つ、可撓性に優れ
ており、耐クラック性及び低反り性にも優れる。このた
め、特に、優れた耐クラック性及び低反り性を要求され
るボールグリッドアレイ等半導体チップを樹脂基板で保
持するタイプのパッケージの封止材用途に極めて有用で
ある。
ルホスフィンやイミダゾール系を用いた場合、比較例1
及び比較例2で示されているように、アシル基によりエ
ステルされた部分の硬化反応を起こさないことがわか
る。このことは、本発明における封止材として高い物性
を得るためにはエステル化された硬化剤及びホスフィン
オキシド化合物が必須の要因であることがわかる。
物は、エポキシ樹脂組成物が従来用いられてきた産業分
野において用いることが可能であるが、特にボールグリ
ッドアレイ等半導体チップを樹脂基板で保持するタイプ
のパッケージの封止材として用いることにより、従来の
エポキシ樹脂−フェノール樹脂硬化物と比較して、耐ク
ラック性及び低反り性に顕著に優れたパッケージを提供
することができる。
Claims (10)
- 【請求項1】 化学式I〜IIIで表される多官能フェ
ノールの水酸基のうち10〜100モル%の水酸基を、
炭素数2〜9の脂肪酸又は芳香族カルボン酸でアシル化
したエステル基を有する化合物(化学式Iにおいて、m
は、1又は2を表し、R1は、水素原子、炭素数1〜8
の脂肪族又は芳香族炭化水素基を表し、それぞれが同一
であっても異なっていてもよく、R2は、水素原子ある
いはメチル基を表す。化学式IIにおいて、n及びo
は、それぞれ、1又は2を表し、R3及びR4は、それぞ
れ、水素原子、炭素数1〜8の脂肪族又は芳香族炭化水
素基を表し、それぞれが同一であっても異なっていても
よい。R5は、水素原子、炭素数1〜8の脂肪族又は芳
香族炭化水素基を表す。化学式IIにおけるXは、化学
式Xで表され、化学式IIにおけるXは、化学式Xで表
され、化学式XにおけるR6〜R9は、それぞれが同一で
あっても異なってもよく、水素原子又は炭素数1〜4の
アルキル基を表す。化学式IIIにおいて、p及びq
は、それぞれ1又は2を表し、R10及びR11は、水素原
子、炭素数1〜8の脂肪族又は芳香族炭化水素基を表
し、それぞれが同一であっても異なっていてもよい。R
12は、水素原子、炭素数1〜8の脂肪族又は芳香族炭化
水素基を表す。『水酸基を、炭素数2〜9の脂肪酸又は
芳香族カルボン酸でアシル化したエステル基』は、『A
O−』で表され、『A』は、水素原子又は炭素数2〜9
脂肪族又は芳香族アシル基群から選択された少なくとも
一つである。)。 【化1】 - 【請求項2】 化学式IVで表される多官能フェノール
の水酸基のうち10〜100モル%の水酸基を、炭素数
3〜9の脂肪酸又は炭素数7,9〜13の芳香族カルボ
ン酸でアシル化したエステル基を有する化合物(化学式
IVにおいて、rは、1又は2を表し、R13は、水素原
子又は炭素数1〜8の脂肪族又は芳香族炭化水素基を表
し、それぞれが同一であっても異なっていてもよい。化
学式IVにおいて、Yは、化学式Yで表される結合様式
である。『水酸基を、炭素数3〜9の脂肪酸又は炭素数
7,9〜13の芳香族カルボン酸でアシル化したエステ
ル基』は、『AO−』で表され、『A』は、水素原子又
は炭素数3〜9脂肪族又は炭素数7,9〜13の芳香族
アシル基群から選択された少なくとも一つである。)。 【化2】 - 【請求項3】 成分(A)として、分子中に2個以上の
エポキシ基を有するエポキシ樹脂、成分(B)として、
水酸基を3〜8個有する分岐構造を有するフェノール化
合物の水酸基を10〜100モル%アシル化したエステ
ル基を有する化合物を含んでなる硬化剤、成分(C)と
して、化学式Vで表されるホスフィンオキシド化合物を
含んでなる硬化促進剤、を含んで構成されるエポキシ樹
脂組成物(化学式Vにおいて、R14は、水素原子、炭素
数1〜10の直鎖、分岐、環状のアルキル基又は炭素数
6〜10のアリール基又はアラルキル基を示し、それぞ
れ同一でも異なっていてもよい。)。 【化3】 - 【請求項4】 成分(C)として、化学式(VI)で表
されるホスフィンオキシド化合物を含んでなる硬化促進
剤を含んで構成される請求項3に記載したエポキシ樹脂
組成物。 【化4】 - 【請求項5】 成分(D)として、有機及び/又は無機
フィラーを、成分(A)と成分(B)の合計100重量
部を基準として、100〜1900重量部含有すること
を特徴とする請求項3又は4に記載したエポキシ樹脂組
成物。 - 【請求項6】 成分(B)が、化学式I〜III又はV
IIで表される多官能フェノールの水酸基のうち10〜
100モル%の水酸基をアシル化したエステル基(『水
酸基をアシル化したエステル基』は、『AO−』で表さ
れ、『A』は、水素原子又は炭素数2〜9脂肪族又は芳
香族アシル基群から選択された少なくとも一つであ
る。)を有する化合物を含んでなるものである、請求項
3乃至5の何れかに記載したエポキシ樹脂組成物(化学
式Iにおいて、mは、1又は2を表し、R1は、水素原
子、炭素数1〜8の脂肪族又は芳香族炭化水素基を表
し、それぞれが同一であっても異なっていてもよく、R
2は、水素原子あるいはメチル基を表す。化学式IIに
おいて、n及びoは、それぞれ、1又は2を表し、R3
及びR4は、それぞれ、水素原子、炭素数1〜8の脂肪
族又は芳香族炭化水素基を表し、それぞれが同一であっ
ても異なっていてもよい、R5は、水素原子、炭素数1
〜8の脂肪族又は芳香族炭化水素基を表す。化学式II
におけるXは、化学式Xで表され、化学式XにおけるR
6〜R9は、それぞれが同一であっても異なってもよく、
水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。化学式
IIIにおいて、p及びqは、それぞれ1又は2を表
し、R10及びR11は、水素原子、炭素数1〜8の脂肪族
又は芳香族炭化水素基を表し、それぞれが同一であって
も異なっていてもよく、R12は、水素原子、炭素数1〜
8の脂肪族又は芳香族炭化水素基を表す。化学式VII
において、sは、1又は2を表し、R14は、水素原子、
炭素数1〜8の脂肪族又は芳香族炭化水素基を表し、そ
れぞれ同一であっても異なっていてもよく、化学式VI
Iにおいて、Yは、化学式Yで表される結合様式であ
る。)。 【化5】 - 【請求項7】 成分(B)が、化学式VIII〜XIで
表される多官能フェノール化合物のアシル化合物を含ん
でなるものである、請求項3乃至5の何れかに記載した
エポキシ樹脂組成物(化学式VIII〜XIにおいて、
『AO−』は、『水酸基をアシル化したエステル基』で
ある。化学式VIII〜XIにおいて、『A』は、水素
原子又は炭素数2〜9脂肪族又は芳香族アシル基であっ
て、それぞれのアシル基は同一でも異なっていてもよ
く、アシル化されている割合は水酸基の10〜100m
ol%であるエポキシ基を有する化合物である。)。 【化6】 - 【請求項8】 アシル基が、アセチル基及び/又はベン
ゾイル基である、請求項6又は7に記載したエポキシ樹
脂組成物。 - 【請求項9】 請求項3乃至請求項8の何れかに記載し
たエポキシ樹脂組成物を熱硬化させて得られるエポキシ
樹脂硬化物。 - 【請求項10】 請求項3乃至請求項8の何れかに記載
したエポキシ樹脂組成物により半導体集積回路を封止し
て得られる半導体装置。
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