JP2002193893A - エステル基を有する化合物及びエポキシ樹脂組成物 - Google Patents

エステル基を有する化合物及びエポキシ樹脂組成物

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JP2002193893A JP2000401206A JP2000401206A JP2002193893A JP 2002193893 A JP2002193893 A JP 2002193893A JP 2000401206 A JP2000401206 A JP 2000401206A JP 2000401206 A JP2000401206 A JP 2000401206A JP 2002193893 A JP2002193893 A JP 2002193893A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 ボールグリッドアレイ等半導体チップを樹脂
基板で保持するパッケージ封止用に低反り性、耐クラッ
ク性および電気特性に優れた半導体封止材用エポキシ樹
脂組成物、その硬化物および半導体装置を提供する。 【解決手段】 A):分子中に2個以上のエポキシ基を
有するエポキシ樹脂、B):一般式I〜IVの水酸基を
3〜8個有する分岐構造を有するフェノール化合物の水
酸基を10〜100モル%アシル化したエステル基を有
する化合物を含んでなる硬化剤、C):一般式Vのホス
フィンオキシド化合物を含む硬化促進剤の3成分を含ん
で構成されるエポキシ樹脂組成物(一般式V中R14は水
素、C1〜10の直鎖/分岐/環状のアルキル基又はC
6〜10のアリール基又はアラルキル基を示し、同一で
も異なってもよい。)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エポキシ樹脂によ
り半導体集積回路を封止してなる半導体装置に関するも
のであり、その目的に供するに充分な諸物性、特に低吸
湿性や樹脂組成物の溶融流れ性等に優れ、トータルとし
て耐クラック性、低反り性に優れるエポキシ樹脂組成物
及びその硬化物に関するものである。より具体的には、
硬化剤として多官能エステル化合物を用い、エステル基
をエポキシ基と速やかに反応させる硬化促進剤を組み合
わせてなるエポキシ樹脂組成物及びその硬化物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、集積回路(IC)や大規模集積回
路(LSI)はそれを保護する封止材により外部雰囲気
のゴミや埃、熱、水分、あるいは光による誤作動等から
守られ、実用化されている。この封止材としては、金属
やセラミックスによるものから、近年では樹脂封止へと
変遷しており、現在ではエポキシ樹脂封止が主流となっ
ている。特にコスト面と物性面のバランスからフェノー
ル樹脂を硬化剤としたエポキシ樹脂組成物が多く使われ
ている。これらエポキシ樹脂組成物を用いた封止材は、
機械的物性の向上はもとより、例えば、以下の〜に
示すような課題の解決が求められている。
【0003】[課題] 外気中の水分を吸湿するた
め、半田処理条件下に晒される際、高温下におかれるた
め水分の爆発的な気化によりクラックを生じる。 [課題] 硬化の際の副反応として、エポキシ単独重
合が部分的に起こることにより、フェノール樹脂の水酸
基が過剰となり、耐湿性、電気特性に劣ったり、本来の
エポキシ−フェノール樹脂ネットワーク以外に、エポキ
シ単独重合部分や、過剰となったフェノール樹脂部分が
存在することにより機械特性が低下したりする。 [課題] フリーイオン、特にハロゲンイオンの混入
により、半導体の金属部分の腐食や電気漏洩等がおこ
る。これらのうち、[課題]に示した課題について
は、イオン不純物は、特にエポキシ樹脂の精製、純度の
問題であり[課題]や[課題]に示した課題とは、
次元を異にする。[課題]に示した課題については、
樹脂の改質、[課題]に示した課題については、副反
応の抑制により本来のエポキシ樹脂組成物の物性を充分
に引き出すことが可能となる。
【0004】しかしながら、[課題]に示した課題の
樹脂の吸湿に関しては、エポキシ基と水酸基の反応によ
る硬化反応であるので、必然的に、下記反応式(1)で
表されるように、水酸基を必ず生成する反応であり、水
酸基を要因として親水性が大きくなり、基本骨格を疎水
化しても全体としての吸湿率の低減には限界がある。
【化7】 これらの問題を解決する一つの手法として、特開昭62
−53327号公報(発明者;西久保氏ら)に示される
様なエポキシ基とエステル基の反応が提案されている。
当該公報中には、触媒の好ましいものとして、4級オニ
ウム塩やクラウンエーテル錯体が示され、さらに、同氏
らの論文〔有機合成化学第49巻第218〜233頁
(1991)、エポキシ化合物とエステル類との付加反
応とその高分子合成への応用〕中において、具体的に単
位反応としての各触媒を用いたときの収率が示されてい
る。それによれば、最高ではテトラブチルアンモニウム
クロライドの91%があるものの、収率は総じて低い。
また、これら4級オニウム塩やクラウンエーテル錯体
は、半導体集積回路の封止材として用いられた樹脂中に
含まれたままであると、電気的な短絡等の好ましくない
結果をもたらすのみでなく、それが接触する金属部分の
腐食等も引き起こし、製品として重大な欠陥の原因とな
ることはいうまでもない。
【0005】一方、一般的なエポキシ樹脂とフェノール
樹脂との付加反応においては、触媒としてトリアルキル
ホスフィン、トリアリールホスフィンの様なホスフィン
類、イミダゾール類、三級アミン類等が用いられ、特に
半導体封止用としてはイミダゾール類、ホスフィン類が
多く用いられる。これらのうち、イミダゾール類は反応
活性はあるが、先に述べた副反応であるエポキシ単独重
合を起こしやすく、上記の[課題]に示した問題が大
きい。一方、ホスフィン類はこれらの問題はないもの
の、硬化速度が遅い。イミダゾール類を触媒としてエポ
キシ/エステル硬化反応に応用した場合、先の西久保氏
らの文献によるとエポキシ基に対するエステル基の付加
反応の反応収率は約50%程度であり、その他はエポキ
シ樹脂の単独重合等の副反応であることもふまえると、
充分な硬化物が得られる触媒ではない。
【0006】さらに、本発明者らの追試においては、こ
れらイミダゾール類やホスフィン類を硬化触媒としたと
きに、本発明におけるアシル基によるエステルは実質的
にエポキシ樹脂の硬化反応を起こさないことが判る。具
体的には、通常、硬化の際に用いられる温度である15
0〜200℃の範囲では10分以上ゲル化せず、現実に
は硬化物が得られる前に樹脂組成物が流れ出してしまう
状況である(後述する比較例を参照のこと。)。
【0007】また、エポキシ樹脂をエステル硬化させ、
半導体集積回路の封止材として利用するために、フェノ
ール樹脂の10〜90%をエステル化し、硬化剤とする
方法が提案されている(特開平9−235451号公
報)。この方法は、エステル樹脂を製造するに当たり、
原料であるフェノール樹脂のフェノール性水酸基を一部
残存させることにより、硬化初期において反応し易いフ
ェノール部分により一次的に架橋部分を形成させ、後の
アフターキュアーによりエステル基をエポキシ基に作用
させるという発想に基づくものである。
【0008】しかしながら、当該公報に示されている硬
化触媒は、ホスフィン類、イミダゾール類及びジアザビ
シクロ類であり、ホスフィン類、イミダゾール類は本願
比較例(後述比較例参照)で示されるように、エポキシ
基とエステル基に対する充分な硬化触媒能を示さず、さ
らにイミダゾール、ジアザビシクロ類は、先の西久保氏
らの論文から明らかなように、エポキシ単独重合が多く
起こり、エポキシ基と硬化剤官能基のモル比の調節が難
しく、また物性的にも好ましくない。
【0009】また、近年半導体の高密度化・小型化に伴
い、ボールグリッドアレイ等のパッケージにおいて半導
体チップを保持する基板として従来の金属ではなく、樹
脂が用いられることが多くなっている。しかし、この
際、樹脂封止は図1に示したように基板の片面だけに施
されることから、成形後の冷却・収縮に伴なってパッケ
ージの反りが発生することが多い。そこで、この反りを
低減するため、多官能エポキシ等が多く用いられる。こ
れらは、エポキシ基−フェノール性−OH基の反応点の
数を多くすることにより、硬化物のガラス転移点を成形
温度以上に上げ、その結果として成形後の冷却に伴う収
縮をガラス転移点以下の低線膨張率領域(α1)で行わ
せることで、パッケージの反りを低減させることを目的
とするものである。
【0010】しかしながら、このような樹脂を用いた場
合でも、結果的には反応点の数が増えるために成形物の
強度が増し、可撓性が失われるために反りの抑制は十分
でないことが多い。また同時により多くのOH基が生成
することから、外気中の水分の吸湿が多くなり、半田処
理条件下に晒される際、クラックを生じ易くなってしま
う。
【0011】さらに、未変性の多官能フェノール化合物
を硬化剤として用いた場合、軟化点・溶融粘度が高いば
かりでなくスパイラルフローが短いために薄ものや微細
成形の必要な半導体封止には不向きである。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ボールグリ
ッドアレイ等半導体チップを樹脂基板で保持するタイプ
のパッケージ封止用に低反り性、耐クラック性及び電気
特性に優れた半導体封止材用エポキシ樹脂組成物、その
硬化物及び半導体装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
した結果、多官能のエポキシに対し硬化剤として分岐構
造を有する3〜8官能フェノール化合物の水酸基をアシ
ル基により10〜100モル%エステル化した化合物を
配合し、さらに硬化促進剤として一般式(V)で表され
るホスフィンオキシド化合物を必須の成分として用いる
ことにより上記の課題を解決し得ることを見出し、本発
明を完成するに至ったものである。
【化8】 (但し、化学式(V)中、R14は、水素原子、炭素数1
〜10の直鎖、分岐、環状のアルキル基、炭素数6〜1
0のアリール基又はアラルキル基を示し、全て同一でも
それぞれ異なっていてもよい。)
【0014】すなわち、本出願に係る発明は、少なくと
も、以下の〜に示す事項に関する。 成分(C)の硬化促進剤として、前記一般式(V)
で表されるホスフィンオキシド化合物を必須の成分と
し、成分(A)のエポキシ樹脂として、2官能以上のエ
ポキシ樹脂、及び、成分(B)の硬化剤として、水酸基
のうち10モル%〜100モル%の水酸基がアシル基に
よりエステル化された3〜8官能以上の分岐構造を有す
るエステル化合物を含有することを特徴とするエポキシ
樹脂組成物。 有機及び/又は無機充填剤を(A+B)100重量
部に対して100重量部以上、1900重量部以下の範
囲で含有するに記載したエポキシ樹脂組成物。 前記の又はに記載のエポキシ樹脂組成物を熱硬
化させて得られるエポキシ樹脂硬化物。 前記の又はに記載のエポキシ樹脂組成物を用い
て半導体集積回路を封止して得られる半導体装置。
【0015】すなわち、本出願に係る発明は、以下の
[1]〜[10]に記載した事項により特定される。
【0016】[1] 化学式I〜IIIで表される多官
能フェノールの水酸基のうち10〜100モル%の水酸
基を、炭素数2〜9の脂肪酸又は芳香族カルボン酸でア
シル化したエステル基を有する化合物(化学式Iにおい
て、mは、1又は2を表し、R1は、水素原子、炭素数
1〜8の脂肪族又は芳香族炭化水素基を表し、それぞれ
が同一であっても異なっていてもよく、R2は、水素原
子あるいはメチル基を表す。化学式IIにおいて、n及
びoは、それぞれ、1又は2を表し、R3及びR4は、そ
れぞれ、水素原子、炭素数1〜8の脂肪族又は芳香族炭
化水素基を表し、それぞれが同一であっても異なってい
てもよい。R5は、水素原子、炭素数1〜8の脂肪族又
は芳香族炭化水素基を表す。化学式IIにおけるXは、
化学式Xで表され、化学式XにおけるR6〜R9は、それ
ぞれが同一であっても異なってもよく、水素原子又は炭
素数1〜4のアルキル基を表す。化学式IIIにおい
て、p及びqは、それぞれ1又は2を表し、R10及びR
11は、水素原子、炭素数1〜8の脂肪族又は芳香族炭化
水素基を表し、それぞれが同一であっても異なっていて
もよい。R12は、水素原子、炭素数1〜8の脂肪族又は
芳香族炭化水素基を表す。『水酸基を、炭素数2〜9の
脂肪酸又は芳香族カルボン酸でアシル化したエステル
基』は、『AO−』で表され、『A』は、水素原子又は
炭素数2〜9脂肪族又は芳香族アシル基群から選択され
た少なくとも一つである。)。
【化9】
【0017】[2] 化学式IVで表される多官能フェ
ノールの水酸基のうち10〜100モル%の水酸基を、
炭素数3〜9の脂肪酸又は炭素数7,9〜13の芳香族
カルボン酸でアシル化したエステル基を有する化合物
(化学式IVにおいて、rは、1又は2を表し、R13
は、水素原子又は炭素数1〜8の脂肪族又は芳香族炭化
水素基を表し、それぞれが同一であっても異なっていて
もよい。化学式IVにおいて、Yは、化学式Yで表され
る結合様式である。『水酸基を、炭素数3〜9の脂肪酸
又は炭素数7,9〜13の芳香族カルボン酸でアシル化
したエステル基』は、『AO−』で表され、『A』は、
水素原子又は炭素数3〜9脂肪族又は炭素数7,9〜1
3の芳香族アシル基群から選択された少なくとも一つで
ある。)。
【化10】
【0018】[3] 成分(A)として、分子中に2個
以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂、成分(B)と
して、水酸基を3〜8個有する分岐構造を有するフェノ
ール化合物の水酸基を10〜100モル%アシル化した
エステル基を有する化合物を含んでなる硬化剤、成分
(C)として、化学式Vで表されるホスフィンオキシド
化合物を含んでなる硬化促進剤、を含んで構成されるエ
ポキシ樹脂組成物(化学式Vにおいて、R14は、水素原
子、炭素数1〜10の直鎖、分岐、環状のアルキル基又
は炭素数6〜10のアリール基又はアラルキル基を示
し、それぞれ同一でも異なっていてもよい。)。
【化11】
【0019】[4] 成分(C)として、化学式(V
I)で表されるホスフィンオキシド化合物を含んでなる
硬化促進剤を含んで構成される請求項3に記載したエポ
キシ樹脂組成物。
【化12】
【0020】[5] 成分(D)として、有機及び/又
は無機フィラーを、成分(A)と成分(B)の合計10
0重量部を基準として、100〜1900重量部含有す
ることを特徴とする請求項3又は4に記載したエポキシ
樹脂組成物。
【0021】[6] 成分(B)が、化学式I〜III
又はVIIで表される多官能フェノールの水酸基のうち
10〜100モル%の水酸基をアシル化したエステル基
(『水酸基をアシル化したエステル基』は、『AO−』
で表され、『A』は、水素原子又は炭素数2〜9脂肪族
又は芳香族アシル基群から選択された少なくとも一つで
ある。)を有する化合物を含んでなるものである、請求
項3乃至5の何れかに記載したエポキシ樹脂組成物(化
学式Iにおいて、mは、1又は2を表し、R1は、水素
原子、炭素数1〜8の脂肪族又は芳香族炭化水素基を表
し、それぞれが同一であっても異なっていてもよく、R
2は、水素原子あるいはメチル基を表す。化学式IIに
おいて、n及びoは、それぞれ、1又は2を表し、R3
及びR4は、それぞれ、水素原子、炭素数1〜8の脂肪
族又は芳香族炭化水素基を表し、それぞれが同一であっ
ても異なっていてもよい、R5は、水素原子、炭素数1
〜8の脂肪族又は芳香族炭化水素基を表す。化学式II
におけるXは、化学式Xで表され、化学式XにおけるR
6〜R9は、それぞれが同一であっても異なってもよく、
水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。化学式
IIIにおいて、p及びqは、それぞれ1又は2を表
し、R10及びR11は、水素原子、炭素数1〜8の脂肪族
又は芳香族炭化水素基を表し、それぞれが同一であって
も異なっていてもよく、R12は、水素原子、炭素数1〜
8の脂肪族又は芳香族炭化水素基を表す。化学式VII
において、sは、1又は2を表し、R14は、水素原子、
炭素数1〜8の脂肪族又は芳香族炭化水素基を表し、そ
れぞれ同一であっても異なっていてもよく、化学式VI
Iにおいて、Yは、化学式Yで表される結合様式であ
る。)。
【化13】
【0022】[7] 成分(B)が、化学式VIII〜
XIで表される多官能フェノール化合物のアシル化合物
を含んでなるものである、請求項3乃至5の何れかに記
載したエポキシ樹脂組成物(化学式VIII〜XIにお
いて、『AO−』は、『水酸基をアシル化したエステル
基』である。化学式VIII〜XIにおいて、『A』
は、水素原子又は炭素数2〜9脂肪族又は芳香族アシル
基であって、それぞれのアシル基は同一でも異なってい
てもよく、アシル化されている割合は水酸基の10〜1
00mol%であるエポキシ基を有する化合物であ
る。)。
【化14】
【0023】[8] アシル基が、アセチル基又はベン
ゾイル基である[6]又は[7]に記載したエポキシ樹
脂組成物。
【0024】[9] [3]乃至[8]の何れかに記載
したエポキシ樹脂を熱硬化させて得られるエポキシ樹脂
硬化物。
【0025】[10] [3]乃至[8]の何れかに記
載したエポキシ樹脂組成物により半導体集積回路を封止
して得られる半導体装置。
【0026】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について、以
下に詳細に説明する。本発明に係るエポキシ樹脂組成物
は、成分(C)の硬化促進剤として、一般式(V)で表
されるホスフィンオキシド化合物(化学式Vにおいて、
R14は、水素原子、炭素数1〜10の直鎖、分岐、環状
のアルキル基又は炭素数6〜10のアリール基又はアラ
ルキル基を示し、それぞれ同一でも異なっていてもよ
い。)、
【化15】 成分(A)のエポキシ樹脂として、2官能以上のエポキ
シ樹脂、成分(B)の硬化剤として、3〜8官能以上の
分岐構造を有するエステル化合物を含有してなるエポキ
シ樹脂組成物である。本発明に係るエポキシ樹脂組成物
は、硬化促進剤(成分(C))として、前記ホスフィン
オキシド化合物を用いることで、エポキシ基とエステル
を速やかに、選択的に反応させることを可能にするもの
であり、これにより、上記した[課題]と[課題]
に示した課題を解決し、3〜8官能以上の分岐構造を有
するフェノール化合物の水酸基の10〜100モル%が
アシル基によってエステル化された化合物でボールグリ
ッドアレイ等半導体チップを樹脂基板で保持するタイプ
のパッケージに用いた場合においても、成形後の冷却に
伴う反りを発生させず、さらに高い機械的物性、特に可
撓性に優れ、耐クラック性及び電気特性に優れる硬化物
を与えることを可能にするものである。
【0027】本発明に係るエポキシ樹脂組成物におい
て、必須の成分として用いられる硬化促進剤(成分
(C))である前記一般式(V)で表されるホスフィン
オキシド化合物について説明する。
【化16】
【0028】一般式(V)において、置換基R14は、全
て同一であっても、それぞれ異なっていてもよく、水素
原子、炭素数1〜10の直鎖、分岐又は環状のアルキル
基あるいは炭素数6〜10のアリール基又はアラルキル
基である。
【0029】一般式(V)における置換基R14のより詳
細な具体例は、水素原子;メチル基、エチル基、n−プ
ロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブ
チル基、tert−ブチル基、1−ペンチル基、2−ペ
ンチル基、3−ペンチル基、2−メチル−1−ブチル
基、イソペンチル基、tert−ペンチル基、3−メチ
ル−2−ブチル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、
4−メチル−2−ペンチル基、シクロペンチル基、シク
ロヘキシル基、1−ヘプチル基、3−ヘプチル基、1−
オクチル基、2−オクチル基、2−エチル−1−ヘキシ
ル基、ノニル基又はデシル基等の直鎖、分岐又は環状の
アルキル基;フェニル基等のアリール基;トルイル基、
ベンジル基、1−フェニルエチル又は2−フェニルエチ
ル基等のアラルキル基等を挙げることができる。
【0030】これらのうち、好ましいものは、メチル
基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−
ブチル基又はシクロヘキシル基の様な炭素数1〜6の脂
肪族炭化水素基であり、より好ましくはメチル基、エチ
ル基である。
【0031】このようなホスフィンオキシド化合物は、
G.N.Koian etal.Journal of Generral Chemistry of Th
e USSR, 55巻, 1453〜頁 (1985年)に記載されているよ
うに、オキシ三塩化リンに3分子のイミノトリスアミノ
(無置換、一置換、二置換)ホスホランを反応させて合
成することができる。さらに、精製が必要であれば、カ
ラムクロマトグラフィー、蒸留、再結晶等の汎用される
方法により精製することができる。このようにして得ら
れるホスフィンオキシド化合物は、通常固体である。
【0032】本発明に係るエポキシ樹脂組成物におい
て、硬化促進剤であるホスフィンオキシド化合物の使用
量は、全エポキシ樹脂組成物(樹脂成分:エポキシ樹脂
と硬化剤の合計)に対して、重量で0.001〜25%
(0.001〜25g/100g)の範囲、好ましくは
0.01〜15%、さらに好ましくは0.1〜5%の範
囲で用いられる。モル当量に換算すれば、1.5×10
-6〜4.5×10-2モル/100g、好ましくは1.5
×10-5〜2.5×10-2モル/100g、さらに好ま
しくは1.5×10-4〜1.0×10-2モル/100g
の範囲である。
【0033】また、本発明に係るエポキシ樹脂組成物に
おいては、このホスフィンオキシド化合物以外の一般の
用いられる公知の硬化促進剤、例えば、2−メチルイミ
ダゾール等のイミダゾール類、トリフェニルホスフィン
等のホスフィン類等をホスフィンオキシド化合物の0.
5重量%〜500重量%の範囲で併用してもよい。その
量が500重量%(5倍当量)を超えると本発明の特徴
が失われる。
【0034】本発明に係るエポキシ樹脂組成物におい
て、1分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ
樹脂であって、このエポキシ樹脂は後述するような各種
硬化剤で硬化させられることが可能な限り分子構造、分
子量等に特に制限はなく、従来から知られている種々の
ものを使用することができる。例えば、エピクロルヒド
リンとビスフェノールをはじめとする各種ノボラック樹
脂から合成されるエポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、
塩素や臭素等のハロゲン原子を導入したエポキシ樹脂な
どを用いることができる。これらの中では、置換及び非
置換型のノボラック型エポキシ樹脂、ナフトール型エポ
キシ樹脂等が好ましく用いられる。上記エポキシ樹脂は
単独で用いてもよいし、2種類以上を混合して用いても
かまわない。
【0035】本発明に係るエポキシ樹脂組成物におい
て、成分(B)の硬化剤としては、3〜8官能以上の分
岐構造を有するフェノール化合物の水酸基の10〜10
0モル%がアシル基によりエステル化されたエステル化
合物である。エステル化され得るフェノール化合物を具
体的に例示すれば次のようになる。
【化17】 化学式Iにおいて、mは、1又は2を表し、R1は、水
素原子、炭素数1〜8の脂肪族又は芳香族炭化水素基を
表し、それぞれが同一であっても異なっていてもよく、
R2は、水素原子あるいはメチル基を表す。化学式II
において、n及びoは、それぞれ、1又は2を表し、R
3及びR4は、それぞれ、水素原子、炭素数1〜8の脂肪
族又は芳香族炭化水素基を表し、それぞれが同一であっ
ても異なっていてもよい。R5は、水素原子、炭素数1
〜8の脂肪族又は芳香族炭化水素基を表す。化学式II
におけるXは、化学式Xで表され、化学式XにおけるR
6〜R9は、それぞれが同一であっても異なってもよく、
水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。化学式
IIIにおいて、p及びqは、それぞれ1又は2を表
し、R10及びR11は、水素原子、炭素数1〜8の脂肪族
又は芳香族炭化水素基を表し、それぞれが同一であって
も異なっていてもよい。R12は、水素原子、炭素数1〜
8の脂肪族又は芳香族炭化水素基を表す。化学式VII
において、sは、1又は2を表し、R14は、水素原子、
炭素数1〜8の脂肪族又は芳香族炭化水素基を表し、全
て同一であっても異なっていてもよい。化学式VIIに
おいて、Yは、化学式Yで示される結合様式を表す。本
発明に係る多官能エステル化合物は、3〜8官能以上の
分岐構造を有するフェノール化合物のアシル化物であれ
ばこれら具体例に限定されない。
【0036】さらに、具体的な構造を、化学式(VII
I)〜化学式(XI)に示す。
【化18】
【0037】化学式VIII〜XIにおいて、『AO
−』は、『水酸基をアシル化したエステル基』である。
化学式VIII〜XIにおいて、『A』は、水素原子又
は炭素数2〜9脂肪族又は芳香族アシル基であって、そ
れぞれのアシル基は同一でも異なっていてもよく、アシ
ル化されている割合は水酸基の10〜100mol%で
あるエポキシ基を有する化合物である。
【0038】これらのフェノール樹脂のエステル化方法
には、通常、公知の方法が採用され得る。その具体例を
以下に挙げる。すなわち、上述のような水酸基をエステ
ル化する際に用いるエステル化剤としては、有機カルボ
ン酸無水物、有機カルボン酸ハライド、有機カルボン酸
の何れでもよい。誘導したいエステルの炭素数によるエ
ステル化剤の特徴により適宜選択すればよい。
【0039】このエステル化剤を具体的に例示すれば無
水酢酸、アセチルクロライド、アセチルブロマイド、酢
酸、無水プロピオン酸、プロピオン酸クロライド、プロ
ピオン酸ブロマイド、プロピオン酸、無水酪酸、酪酸ク
ロライド、酪酸、無水吉草酸、吉草酸クロライド、吉草
酸ブロマイド、吉草酸、ピバリン酸クロライド、ピバリ
ン酸、フェニル酢酸、フェニル酢酸クロライド、2−フ
ェニルプロピオン酸、3−フェニルプロピオン酸、o−
トリル酢酸、m−トリル酢酸、p−トリル酢酸、クメン
酸、無水安息香酸、安息香酸クロライド、安息香酸ブロ
マイド、安息香酸、o−メチル安息香酸クロライド、m
−メチル安息香酸クロライド、p−メチル安息香酸クロ
ライド、o−メチル安息香酸、m−メチル安息香酸、p
−メチル安息香酸、2,3−ジメチル安息香酸、2,4
−ジメチル安息香酸、2,5−ジメチル安息香酸、2,
6−ジメチル安息香酸、3,4−ジメチル安息香酸、
3,5−ジメチル安息香酸、等を挙げることができる。
【0040】これらの中で好ましいものとしては、無水
酢酸、アセチルクロライド、安息香酸無水物、安息香酸
クロライドが挙げられる。これらのエステル化剤は単独
あるいは任意の2種類以上を併用して用いることも可能
である。また、複素環を有するカルボン酸については電
気的特性が劣るため好ましくない。
【0041】その使用量は、水酸基に対して10モル%
以上で用いればよく、上限は特に限定されず、過剰に用
いて充分にエステル化を進行させた場合は、過剰のエス
テル化剤は反応終了後除去すればよいが、現実的には反
応容積効率、コスト等の観点から、水酸基に対し10倍
モル以下、好ましくは5倍モル以下、さらに好ましくは
3倍モル以下がよい。
【0042】具体的な反応は、エステル化剤の種類によ
って異なるが、それぞれについて述べれば有機カルボン
酸無水物については、一般に用いられる反応でよい。す
なわち、水酸基に対しエステル化するべき任意の量の有
機カルボン酸無水物を反応させたのち、副成する有機カ
ルボン酸、過剰の有機カルボン酸無水物を常圧蒸留、減
圧蒸留、水洗、炭酸塩等の弱塩基水洗浄等任意の方法も
しくはそれらの組み合わせによって除去することによ
り、目的とするエステル化合物を得るものである。部分
エステル化を行う際は、水酸基に対して任意の量、すな
わち、本発明の樹脂組成物においては10モル%以上が
エステル化されたエステル化物を用いるので、10モル
%以上の有機カルボン酸無水物を用い、完全にエステル
化する際には、水酸基に対して等モル以上、溶剤を兼ね
ればその上限は特に制限されるものではないが、経済効
率、反応の容積効率を考慮すれば10倍モル%以下で用
いればよい。なお、この使用量は後述の有機カルボン酸
を用いた反応の際にも同様である。
【0043】一般にエステル反応においては、ピリジ
ン、ピペリジン、トリエチルアミン等の反応に対しては
不活性な有機塩基の存在下において行うことが多いが、
本発明に係るエポキシ樹脂組成物を半導体集積回路の封
止材等の電気・電子分野に用いる場合、これらの含窒素
有機塩基が残存することを避けなければならない。この
ため、最終的には水洗行程を導入することが望ましい。
しかしながら、これら有機塩基を用いなくとも充分反応
は進行するので、有機塩基を用いないことが最も望まし
い。
【0044】反応温度は60℃〜200℃の範囲、望ま
しくは80℃〜180℃の範囲、特に望ましくは100
℃〜160℃の範囲が望ましい。
【0045】反応時間は反応物の種類や反応温度に大き
く左右されるが、およそ1時間〜25時間の範囲であ
り、現実的には高速液体クロマトグラフィーやガスクロ
マトグラフィー等でエステル化剤の消失や水酸基の消失
などを追跡しつつ終点を決定することが望ましい。
【0046】反応における溶媒は用いても用いなくても
よい。原料とする水酸基を有する物質が反応温度におい
て充分溶融し、且つ、エステル化剤が液体である場合、
また反応温度において溶融、あるいは、樹脂に溶解し反
応に支障がない場合には無溶媒で反応を行えばよい。
【0047】溶媒を必要とするならば、反応に不活性な
溶媒であれば全て使用することができる。それらを例示
すれば、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼ
ン、o−ジクロロベンゼン、ジフェニルエーテル等の芳
香族炭化水素類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,
N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリド
ン、N,N−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ジメチ
ルスルホキシド、スルホラン等の非プロトン性極性溶媒
類、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコ
ールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチル
エーテル等のエーテル類;アセトン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、等を単独
で、あるいは任意の組み合わせで用いることができる。
【0048】反応は常圧(1気圧、大気圧)、加圧(オ
ートクレーブ中)、減圧の何れでもよく、また反応系の
雰囲気は空気中、窒素、アルゴン、ヘリウム等の不活性
ガス中の何れでもよいが好ましくは窒素雰囲気下がよ
い。
【0049】次に、エステル化剤として有機カルボン酸
ハライドを用いる場合における反応について説明する。
この場合も一般に用いられる手法を用いることができ
る。すなわち、水酸基に対してエステル化するべき任意
の量の有機カルボン酸ハライドを反応させればよい。こ
の場合、副生するハロゲン化水素は、ピリジン、ピペラ
ジン、トリエチルアミン等の反応に不活性な塩基を必要
量存在させて系内においてトラップする方法と、ガスと
して反応中に順次速やかに系外に放出し、反応系外に設
置された水又はアルカリトラップを用いて捕捉する場合
が考えられるが、先に示した理由により、含窒素化合
物、イオン性化合物の混入を避けるためハロゲン化水素
ガスは反応中速やかに系外に放出する方法が好ましい。
このとき、やはり反応に不活性なガスの気流下において
反応を行うとより好ましい。
【0050】有機カルボン酸ハライドの使用量は、部分
エステル化を行う際は、水酸基に対して任意の量、すな
わち、本発明の樹脂組成物においては10モル%以上が
エステル化されたエステル化物を用いるので、10モル
%以上の有機カルボン酸ハライドを用い、完全にエステ
ル化する際には水酸基に対して等モルもしくは小過剰を
用いればよく、大過剰用いることは特に制限されるもの
ではないが、経済効率、反応の容積効率、さらに反応後
の処理工程の煩雑さを考慮すれば水酸基に対して10倍
モル以下、好ましくは5倍モル以下、さらに好ましくは
3倍モル以下の範囲で用いればよい。反応温度、反応に
おける溶媒の使用、反応の形態に関しては先の有機カル
ボン酸無水物の場合に準じればよい。
【0051】また、エステル化剤として有機カルボン酸
を用いる場合は、ほぼ有機カルボン酸無水物に準じれば
よいが、反応に際して酸触媒を必要とする。それを例示
すれば、塩酸、硫酸、リン酸、ポリリン酸等の鉱酸類;
p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンス
ルホン酸、ジメチルスルホン酸、ジエチルスルホン酸等
の有機スルホン酸類;トリフルオロメタンスルホン酸に
代表される超強酸、アルカンスルホン酸型に代表される
酸性イオン交換樹脂;パーフルオロアルカンスルホン酸
型に代表される超強酸型イオン交換樹脂等である。
【0052】その使用量は、原料の重量に対して超強酸
の場合が0.00001〜5重量%、好ましくは0.0
001〜1重量%、より好ましくは0.001〜0.1
重量%の範囲、イオン交換樹脂類の場合が1〜100重
量%、好ましくは10〜50重量%の範囲、その他の場
合は0.01〜10重量%、好ましくは0.1〜5重量
%の範囲である。この範囲を下まわると反応速度が低下
し、現実的な反応時間では完結しない。また、この範囲
より大きくなると、副反応が無視できなくなり、あるい
は触媒の除去の行程の煩雑さ等を含めてコストの増大に
繋がる。以上、3種類のエステル化剤についてその反応
を説明してきたが、何れの場合もより精製度の高いエス
テル化物を得る必要のある場合には、反応終了後、水洗
行程を導入すればよい。その場合は、トルエン、キシレ
ン、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、酢
酸エチル等の水洗可能な溶媒を用いて、洗浄廃水に酸性
成分、イオン性不純物が混入しなくなるまで洗浄すれば
よい。また、本発明においては、そのエステル化率は1
0モル%〜100モル%の範囲であるが、好ましくは5
0モル%〜100モル%、より好ましくは80モル%〜
100モル%、さらに好ましくは90モル%〜100モ
ル%の範囲である。
【0053】以上のようにして得られた、エステル化率
10〜100モル%のエステル化物は、従来のフェノー
ル樹脂と同様にしてエポキシ樹脂に対する硬化剤として
用いることが可能である。すなわち、2官能以上のエポ
キシ樹脂に対して硬化剤として用いることにより、従来
のエポキシ−フェノール硬化物と同様に熱硬化性樹脂と
して同一の分野へ利用することができる。
【0054】エポキシ樹脂と硬化剤との配合比は、エポ
キシ基1モル当量に対してエステル基もしくはエステル
基及び水酸基の合計、すなわちエポキシ基に対する活性
基が、0.5〜1.5モル当量、好ましくは0.7〜
1.3モル当量の範囲であり、硬化物の最適物性が得ら
れるモル比を調整して用いることがより好ましい。本発
明に係るエポキシ樹脂組成物においては、必要に応じ
て、エポキシ樹脂組成物に成分(C)として有機及び/
又は無機充填剤やその他の添加剤を添加してもよい。
【0055】特に半導体集積回路の封止材に用いるとき
にはその機械的特性の向上や全体のコストダウンのため
に、有機及び/又は無機充填剤を、また、光による誤動
作を防ぐためにカーボンブラック等の着色剤を、さらに
は離型剤、カップリング剤、難燃剤等を用いることが望
ましい。
【0056】有機及び/又は無機充填剤の使用量として
は、『成分(A)+成分(B)』100重量部に対し、
100重量%以上、1900重量部以下の範囲であり、
耐湿性、機械的強度の観点から好ましくは250重量部
以上、より好ましくは550重量部以上である。使用さ
れる有機及び/又は無機充填剤の具体例としては、例え
ば、シリカ、アルミナ、窒化珪素、炭化珪素、タルク、
ケイ酸カルシウム、炭酸カルシウム、マイカ、クレー、
チタンホワイト等の粉体、ガラス繊維、カーボン繊維、
アラミド繊維等の繊維体等が挙げられる。これらの中
で、封止材用途において好ましいものは、結晶性シリカ
及び/又は溶融シリカであり、さらにその樹脂組成物の
成型時の流動性を考慮すると、その形状は球形又は球型
と不定型の混合物が望ましい。
【0057】また、本発明に係るエポキシ樹脂組成物に
おいては、機械的強度や耐熱性の面を考慮した各種添加
剤を配合することが好ましい。例えば、樹脂と無機充填
材との接着性向上のためにはカップリング剤を用いるこ
とが望ましく、かかるカップリング剤としてはシラン
系、チタネート系、アルミネート系、及びジルコアルミ
ネート系等を挙げることができる。中でも好ましいもの
としてはシランカップリング剤であり、特にエポキシ基
と反応する官能基を持つシランカップリング剤が最も好
ましい。
【0058】そのようなカップリング剤の具体例として
は、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエ
トキシシラン、N−(2−アミノメチル)−3−アミノ
プロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエ
チル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−
アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アニリノプロ
ピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルト
リメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジ
メトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシ
ル)エチルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプ
ロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルト
リメトキシシラン等を挙げることができ、これらを単独
で、あるいは2種類以上組み合わせて使用することがで
きる。これらのカップリング剤は、予め無機充填材の表
面に吸着あるいは、反応により固定化されていることが
望ましい。
【0059】本発明に係るエポキシ樹脂組成物を用いて
半導体集積回路を封止し、半導体装置を作成する方法と
しては、低圧トランスファー成型が最も一般的であると
いえるが、その他の方法、例えばインジェクション成
型、圧縮成型、注型等の方法も可能であり、また溶剤を
用いるような特殊な手法も可能である。
【0060】
【実施例】以下に、合成例、実施例、比較例等により本
発明の内容を詳細に説明するが、これらの合成例、実施
例、比較例等は、本発明の内容の理解を支援するための
ものであって、これらは、本発明の技術的範囲を狭く限
定解釈するための根拠となる性格のものではない。
【0061】
【合成例1】温度計、攪拌器、滴下ロート及び還流冷却
器を備えたガラス製容器に、1−[α−メチル−α−
(4−ヒドロキシフェニル)エチル]−4−[α、α−
ビス(4−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン(商
品名:トリスPPA、水酸基当量141g/eq:本州
化学(株)製)141g(0.33mol)トルエン3
00gを装入し、内温を120℃まで昇温しスラリー状
で撹拌した。内温を同温度に保ち、攪拌を行いながら安
息香酸クロライド154.7g(1.1mol)を2時
間で滴下した。その後、125℃を保ちながら8時間反
応を行った。反応により副生する塩酸は、窒素気流によ
り速やかに系外へ放出し、アルカリトラップにより中和
した。反応液にトルエン300gを追加し、70℃にて
1重量%炭酸ナトリウム水溶液1000gで洗浄した。
その後、廃水が中性になるまで60〜70℃において水
洗を行った後、トルエンを最高150℃/5mmHgの
条件で留去して水酸基が完全にベンゾイル化された化合
物を232.8g得た。この化合物の水酸基当量は30
00g/eq以上(検出できず)であった。
【0062】
【合成例2】温度計、攪拌器、滴下ロート及び還流冷却
器を備えたガラス製容器に、1−[α−メチル−α−
(4−ヒドロキシフェニル)エチル]−4−[α、α−
ビス(4−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン(商
品名:トリスPPA、水酸基当量141g/eq:本州
化学(株)製)141g(0.33mol)トルエン3
00gを装入し、内温を120℃まで昇温しスラリー状
で撹拌した。内温を同温度に保ち、攪拌を行いながら無
水酢酸112.3g(1.1mol)を2時間で滴下し
た。その後、125℃を保ちながら8時間反応を行っ
た。減圧下にて生成した酢酸と過剰の無水酢酸を除去
後、反応液にトルエン200gを追加し、70℃にて1
%炭酸ナトリウム水溶液500mlで洗浄した。その
後、廃水が中性になるまで60〜70℃において水洗を
行った後、トルエンを最高150℃/5mmHgの条件
で留去して水酸基が完全にアセチル化された化合物を1
77.8g得た。この化合物の水酸基当量は3000g
/eq以上(検出できず)であった。
【0063】
【合成例3】温度計、攪拌器、滴下ロート及び還流冷却
器を備えたガラス製容器に、4,4‘,4“−メチリデ
ントリスフェノール(水酸基当量102g/eq)10
2g(0.33mol)とトルエン200gを装入し、
内温を120℃まで昇温しスラリー状で撹拌した。内温
を同温度に保ち、攪拌を行いながら無水酢酸112.3
g(1.1mol)を2時間で滴下した。その後、12
5℃を保ちながら16時間反応を行った。減圧下にて生
成した酢酸と過剰の無水酢酸を除去後、反応液にトルエ
ン100gを追加し、70℃にて1%炭酸ナトリウム水
溶液250mlで洗浄した。その後、廃水が中性になる
まで60〜70℃において水洗を行った後、トルエンを
最高150℃/5mmHgの条件で留去して水酸基が完
全にアセチル化された化合物を140g得た。この化合
物の水酸基当量は3000g/eq以上(検出できず)
であった。
【0064】
【合成例4】温度計、攪拌器、滴下ロート及び還流冷却
器を備えたガラス製容器に、1,3,5,−トリス[2
−(4−ヒドロキシフェニル)−2−プロピル]ベンゼ
ン(水酸基当量160g/eq)160g(0.33m
ol)とトルエン200gを装入し、内温を120℃ま
で昇温しスラリー状で撹拌した。内温を同温度に保ち、
攪拌を行いながら無水酢酸112.3g(1.1mo
l)を2時間で滴下した。その後、125℃を保ちなが
ら8時間反応を行った。減圧下にて生成した酢酸と過剰
の無水酢酸を除去後、反応液にトルエン200gを追加
し、70℃にて1%炭酸ナトリウム水溶液250mlで
洗浄した。その後、廃水が中性になるまで60〜70℃
において水洗を行った後、トルエンを最高150℃/5
mmHgの条件で留去して水酸基が完全にアセチル化さ
れた化合物を198g得た。この化合物の水酸基当量は
3000g/eq以上(検出できず)であった。
【0065】
【合成例5】温度計、攪拌器、滴下ロート及び還流冷却
器を備えたガラス製容器に、1−[α−メチル−α−
(4−ヒドロキシフェニル)エチル]−4−[α、α−
ビス(4−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン(商
品名:トリスPPA、平均分子量(MW)424(ポリ
スチレン換算)、水酸基当量141g/eq:本州化学
(株)製)141g(0.33mol)トルエン300
gを装入し、内温を120℃まで昇温しスラリー状で撹
拌した。内温を同温度に保ち、攪拌を行いながら無水酢
酸91.9g(0.9mol)を2時間で滴下した。そ
の後、125℃を保ちながら8時間反応を行った。減圧
下にて生成した酢酸を除去後、反応液にトルエン200
gを追加し、70℃にて1%炭酸ナトリウム水溶液50
0mlで洗浄した。その後、廃水が中性になるまで60
〜70℃において水洗を行った後、トルエンを最高15
0℃/5mmHgの条件で留去して水酸基が90%アセ
チル化された化合物を173.2g得た。この化合物の
水酸基当量は1760g/eqであった。
【0066】
【合成例6】温度計、攪拌器、滴下ロート及び還流冷却
器を備えたガラス製容器に、1−[α−メチル−α−
(4−ヒドロキシフェニル)エチル]−4−[α、α−
ビス(4−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン(商
品名:トリスPPA、水酸基当量141g/eq:本州
化学(株)製)141g(0.33mol)トルエン3
00gを装入し、内温を120℃まで昇温しスラリー状
で撹拌した。内温を同温度に保ち、攪拌を行いながら無
水酢酸71.4g(0.7mol)を2時間で滴下し
た。その後、125℃を保ちながら8時間反応を行っ
た。減圧下にて生成した酢酸を除去後、反応液にトルエ
ン200gを追加し、70℃にて1%炭酸ナトリウム水
溶液500mlで洗浄した。その後、廃水が中性になる
まで60〜70℃において水洗を行った後、トルエンを
最高150℃/5mmHgの条件で留去して水酸基が7
0%アセチル化された化合物を167.8g得た。この
化合物の水酸基当量は605g/eqであった。
【0067】
【合成例7】温度計、攪拌器、滴下ロート及び還流冷却
器を備えたガラス製容器に、ビスフェノールF(水酸基
当量100g/eq:三井化学(株)製)100g
(0.50mol)トルエン500g、ピリジン79.
1g(1.00mol)を装入し、内温を30℃で撹拌
した。内温を同温度に保ち、攪拌を行いながら塩化ベン
ゾイル140.5g(1.00mol)を2時間で滴下
した。その後、60℃を保ちながら2時間反応を行っ
た。水洗し、生成するピリジン塩を完全に除去した。ト
ルエンを最高150℃/5mmHgの条件で留去して水
酸基が完全にベンゾイル化された化合物を199.5g
得た。この化合物の水酸基当量は3000g/eq以上
(検出できず)であった。
【0068】
【実施例中で表記するする記号の意味】実施例中で表記
する記号の凡例を以下に示す。 PZO:ホスフィンオキシド TPP:トリフェニルホスフィン EOCN:オルソクレゾールノボラック(商品名:
EOCN102S−65、日本化薬社製、エポキシ当量
210g/eq) NOVO:ノボラック(商品名:PSM−4324
群栄化学工業社製、OH基当量105g/eq)
【0069】
【試験方法】実施例・比較例における各種物性等の試験
方法は以下のとおりである。 Tg(ガラス転移温度) TMA針進入法(島津 TMA−DRW DT−30に
より測定した。 曲げ強度、弾性率 日本工業規格 JIS K−6911によった。 煮沸吸水率 100℃の沸騰水中で2時間煮沸後の重量増加を測定し
た。 V.P.Sテスト 図2に示す試験用の半導体装置を成形し、85℃、85
%の恒温恒湿槽に168時間放置した後、直ちに240
℃のフロリナート液(住友スリーエム(株)社製、FC
−70)に投入し、パッケージ樹脂にクラックが発生し
た半導体の数を数えた。試験値を分数で示し、分子はク
ラックの発生した半導体の数、分母は被験体数である。 パッケージ反り 図2に示したパッケージを成形し、図3に示すような方
法で反りを測定した。 GT ロール混練前の樹脂組成物を150℃において測定し
た。
【0070】
【実施例1】エポキシ樹脂としてオルソクレゾールノボ
ラック(商品名:EOCN102S−65、日本化薬社
製、エポキシ当量210g/eq)、硬化剤として合成
例1の1−[α−メチル−α−(4−ヒドロキシフェニ
ル)エチル]−4−[α、α−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)エチル]ベンゼンのベンゾイル化合物(エステ
ル当量273g/eq=計算値)1グラム当量づつを1
00℃において充分溶融混練し、均一な樹脂混合物とし
た。この樹脂混合物に、硬化促進剤として一般式IのR
1 〜R6 が、全てメチル基であるホスフィンオキシド化
合物(PZO)を0.0055モル加え、50℃で1分
間混練して樹脂組成物とした。
【化19】
【0071】この樹脂組成物200gに対し、充填材及
びその他の添加剤を下記の割合で配合し、ロールによる
加熱混練を行って封止材用成形材料を得た。 無機充填剤 :720重量部 〔球形溶融シリカ(YXK−35R(株)龍森製) シランカップリング剤: 62重量部 (SZ−6083、東レダウコーニングシリコーン社
製) カルナバワックス : 45重量部 カーボンブラック : 3重量部 酸化アンチモン : 10重量部 この成形材料の一部を用い、150℃→185℃/5m
in、185℃/5min、150kg/cm2 の条件
下で硬化物を得た後、185℃/8Hr(窒素雰囲気)
の条件でアフターキュアーをかけて、十分に硬化を進行
させた。
【0072】この硬化物を用いて各物性を測定した。結
果を表−1に示す。また、同じ成形材料を用いて、低圧
トランスファー成形により図に示すようなテスト用半導
体装置を作成し、半田浴によるクラック発生テストをお
こなった。さらに、同じ成形材料を用いて、低圧トラン
スファー成形により図に示すようなテスト用半導体装置
を作成し、図に示すような方法で反りを測定した。結果
を表−1に示す。尚、ロール混練前の樹脂組成物のゲル
タイム(GT)は150℃において測定した。以下の実
施例・比較例においても同様に測定した。
【0073】
【実施例2】実施例1における硬化剤として合成例2の
1−[α−メチル−α−(4−ヒドロキシフェニル)エ
チル]−4−[α、α−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)エチル]ベンゼンのアセチル化合物に代えた以外
は、実施例1と同様に各テストを行った。結果を表−1
に示す。
【0074】
【実施例3】実施例1における硬化剤として合成例3の
4,4‘,4“−メチリデントリスフェノールアセチル
化合物に代えた以外は、実施例1と同様に各テストを行
った。結果を表−1に示す。
【0075】
【実施例4】実施例1におけるエポキシ化合物を1,6
−ナフタレンジグリシジルエーテルに、硬化剤として合
成例4の1,3,5,−トリス[2−(4−ヒドロキシ
フェニル)−2−プロピル]ベンゼンのアセチル化合物
に代えた以外は、実施例1と同様に各テストを行った。
結果を表−1に示す。
【0076】
【実施例5】実施例1における硬化剤として合成例5の
1−[α−メチル−α−(4−ヒドロキシフェニル)エ
チル]−4−[α、α−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)エチル]ベンゼンの90%アセチル化合物に代えた
以外は、実施例1と同様に各テストを行った。結果を表
−1に示す。
【0077】
【実施例6】実施例1における硬化剤として合成例5の
1−[α−メチル−α−(4−ヒドロキシフェニル)エ
チル]−4−[α、α−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)エチル]ベンゼンの70%アセチル化合物に代えた
以外は、実施例1と同様に各テストを行った。結果を表
−1に示す。
【0078】
【比較例1】実施例1における硬化促進剤をトリフェニ
ルホスフィン0.015モルに代えた他は、同様にして
行ったが、硬化物が得られなかった。また、ゲルタイム
も150℃及び200℃で20分間測定したが、ゲル化
の傾向が見られなかったため、テストを中止した。
【0079】
【比較例2】実施例1における硬化促進剤を2−エチル
−4−メチルイミダゾール0.015モルに代えた他
は、同様にして行ったが、硬化物が得られなかった。ま
たゲルタイムも150℃及び200℃で20分間測定し
たが、ゲル化の傾向が見られなかったため、テストを中
止した。
【0080】
【比較例3】実施例1におけるエポキシ樹脂をビフェニ
ルエポキシ(商品名YX−4000,三菱化学製)に、
硬化剤を1−[α−メチル−α−(4−ヒドロキシフェ
ニル)エチル]−4−[α、α−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)エチル]ベンゼンに、硬化促進剤をトリフェ
ニルホスフィンに、それぞれ、代えた以外は、実施例1
と同様に各テストを行った。結果を表−2に示す。
【0081】
【比較例4】実施例1における硬化剤を1−[α−メチ
ル−α−(4−ヒドロキシフェニル)エチル]−4−
[α、α−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エチル]ベ
ンゼンに、硬化促進剤をトリフェニルホスフィンに、そ
れぞれ、代えた以外は、実施例1と同様に各テストを行
った。結果を表−2に示す。
【0082】
【比較例5】実施例1における硬化剤をノボラック(商
品名:PSM−4324群栄化学工業社製、OH基当量
105g/eq)に、硬化促進剤をトリフェニルホスフ
ィンに、それぞれ、代えた以外は、実施例1と同様に各
テストを行った。結果を表−2に示す。
【0083】
【比較例6】実施例1における硬化剤をビスフェノール
Fのベンゾイル化物に代えた以外は、実施例1と同様に
して各テストを行った。結果を表−2に示す。
【表1】
【0084】
【考察】以上、実施例・比較例等により、本願発明に係
るエポキシ樹脂組成物の優位性を詳細に説明してきた。
(C)の硬化促進剤として、本発明に係るるホスフィン
オキシド化合物を必須の成分とし、成分(B)の硬化剤
として、水酸基の10モル%〜100モル%がアシル基
によりエステル化された3〜8官能以上の分岐構造を有
する化合物を含有することを特徴とするエポキシ樹脂組
成物は、従来のエポキシ樹脂−フェノール樹脂硬化物に
比較して、顕著に耐吸湿性に優れ、且つ、可撓性に優れ
ており、耐クラック性及び低反り性にも優れる。このた
め、特に、優れた耐クラック性及び低反り性を要求され
るボールグリッドアレイ等半導体チップを樹脂基板で保
持するタイプのパッケージの封止材用途に極めて有用で
ある。
【0085】また、従来の硬化促進剤であるトリフェニ
ルホスフィンやイミダゾール系を用いた場合、比較例1
及び比較例2で示されているように、アシル基によりエ
ステルされた部分の硬化反応を起こさないことがわか
る。このことは、本発明における封止材として高い物性
を得るためにはエステル化された硬化剤及びホスフィン
オキシド化合物が必須の要因であることがわかる。
【0086】
【発明の効果】本発明により得られるエポキシ樹脂組成
物は、エポキシ樹脂組成物が従来用いられてきた産業分
野において用いることが可能であるが、特にボールグリ
ッドアレイ等半導体チップを樹脂基板で保持するタイプ
のパッケージの封止材として用いることにより、従来の
エポキシ樹脂−フェノール樹脂硬化物と比較して、耐ク
ラック性及び低反り性に顕著に優れたパッケージを提供
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】BGAパッケージ断面図の例を示す。
【符号の説明】
(イ) 封止材 (ロ) チップ (ハ) 基板
【図2】パッケージ成形体を示す。
【符号の説明】
基板;BT(2層) 0.36mmt ダイボンディング材 銀ペースト プラズマ 酸素プラズマ、200w×2分 成形条件 175℃ 90秒 ポストキュア条件 175℃ 2時間
【図3】パッケージの反りの測定方法を示す。
【符号の説明】
点線間の距離は、反りを示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08G 59/42 C08G 59/42 59/68 59/68 C08L 63/00 C08L 63/00 C H01L 23/29 H01L 23/30 R 23/31 Fターム(参考) 4H006 AA01 AA03 AB49 BJ50 4J002 CD001 DE146 DJ016 DL006 FD016 GQ05 4J036 AA01 DB09 DD07 FA01 4M109 AA01 EA02 EB02 EC01

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 化学式I〜IIIで表される多官能フェ
    ノールの水酸基のうち10〜100モル%の水酸基を、
    炭素数2〜9の脂肪酸又は芳香族カルボン酸でアシル化
    したエステル基を有する化合物(化学式Iにおいて、m
    は、1又は2を表し、R1は、水素原子、炭素数1〜8
    の脂肪族又は芳香族炭化水素基を表し、それぞれが同一
    であっても異なっていてもよく、R2は、水素原子ある
    いはメチル基を表す。化学式IIにおいて、n及びo
    は、それぞれ、1又は2を表し、R3及びR4は、それぞ
    れ、水素原子、炭素数1〜8の脂肪族又は芳香族炭化水
    素基を表し、それぞれが同一であっても異なっていても
    よい。R5は、水素原子、炭素数1〜8の脂肪族又は芳
    香族炭化水素基を表す。化学式IIにおけるXは、化学
    式Xで表され、化学式IIにおけるXは、化学式Xで表
    され、化学式XにおけるR6〜R9は、それぞれが同一で
    あっても異なってもよく、水素原子又は炭素数1〜4の
    アルキル基を表す。化学式IIIにおいて、p及びq
    は、それぞれ1又は2を表し、R10及びR11は、水素原
    子、炭素数1〜8の脂肪族又は芳香族炭化水素基を表
    し、それぞれが同一であっても異なっていてもよい。R
    12は、水素原子、炭素数1〜8の脂肪族又は芳香族炭化
    水素基を表す。『水酸基を、炭素数2〜9の脂肪酸又は
    芳香族カルボン酸でアシル化したエステル基』は、『A
    O−』で表され、『A』は、水素原子又は炭素数2〜9
    脂肪族又は芳香族アシル基群から選択された少なくとも
    一つである。)。 【化1】
  2. 【請求項2】 化学式IVで表される多官能フェノール
    の水酸基のうち10〜100モル%の水酸基を、炭素数
    3〜9の脂肪酸又は炭素数7,9〜13の芳香族カルボ
    ン酸でアシル化したエステル基を有する化合物(化学式
    IVにおいて、rは、1又は2を表し、R13は、水素原
    子又は炭素数1〜8の脂肪族又は芳香族炭化水素基を表
    し、それぞれが同一であっても異なっていてもよい。化
    学式IVにおいて、Yは、化学式Yで表される結合様式
    である。『水酸基を、炭素数3〜9の脂肪酸又は炭素数
    7,9〜13の芳香族カルボン酸でアシル化したエステ
    ル基』は、『AO−』で表され、『A』は、水素原子又
    は炭素数3〜9脂肪族又は炭素数7,9〜13の芳香族
    アシル基群から選択された少なくとも一つである。)。 【化2】
  3. 【請求項3】 成分(A)として、分子中に2個以上の
    エポキシ基を有するエポキシ樹脂、成分(B)として、
    水酸基を3〜8個有する分岐構造を有するフェノール化
    合物の水酸基を10〜100モル%アシル化したエステ
    ル基を有する化合物を含んでなる硬化剤、成分(C)と
    して、化学式Vで表されるホスフィンオキシド化合物を
    含んでなる硬化促進剤、を含んで構成されるエポキシ樹
    脂組成物(化学式Vにおいて、R14は、水素原子、炭素
    数1〜10の直鎖、分岐、環状のアルキル基又は炭素数
    6〜10のアリール基又はアラルキル基を示し、それぞ
    れ同一でも異なっていてもよい。)。 【化3】
  4. 【請求項4】 成分(C)として、化学式(VI)で表
    されるホスフィンオキシド化合物を含んでなる硬化促進
    剤を含んで構成される請求項3に記載したエポキシ樹脂
    組成物。 【化4】
  5. 【請求項5】 成分(D)として、有機及び/又は無機
    フィラーを、成分(A)と成分(B)の合計100重量
    部を基準として、100〜1900重量部含有すること
    を特徴とする請求項3又は4に記載したエポキシ樹脂組
    成物。
  6. 【請求項6】 成分(B)が、化学式I〜III又はV
    IIで表される多官能フェノールの水酸基のうち10〜
    100モル%の水酸基をアシル化したエステル基(『水
    酸基をアシル化したエステル基』は、『AO−』で表さ
    れ、『A』は、水素原子又は炭素数2〜9脂肪族又は芳
    香族アシル基群から選択された少なくとも一つであ
    る。)を有する化合物を含んでなるものである、請求項
    3乃至5の何れかに記載したエポキシ樹脂組成物(化学
    式Iにおいて、mは、1又は2を表し、R1は、水素原
    子、炭素数1〜8の脂肪族又は芳香族炭化水素基を表
    し、それぞれが同一であっても異なっていてもよく、R
    2は、水素原子あるいはメチル基を表す。化学式IIに
    おいて、n及びoは、それぞれ、1又は2を表し、R3
    及びR4は、それぞれ、水素原子、炭素数1〜8の脂肪
    族又は芳香族炭化水素基を表し、それぞれが同一であっ
    ても異なっていてもよい、R5は、水素原子、炭素数1
    〜8の脂肪族又は芳香族炭化水素基を表す。化学式II
    におけるXは、化学式Xで表され、化学式XにおけるR
    6〜R9は、それぞれが同一であっても異なってもよく、
    水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。化学式
    IIIにおいて、p及びqは、それぞれ1又は2を表
    し、R10及びR11は、水素原子、炭素数1〜8の脂肪族
    又は芳香族炭化水素基を表し、それぞれが同一であって
    も異なっていてもよく、R12は、水素原子、炭素数1〜
    8の脂肪族又は芳香族炭化水素基を表す。化学式VII
    において、sは、1又は2を表し、R14は、水素原子、
    炭素数1〜8の脂肪族又は芳香族炭化水素基を表し、そ
    れぞれ同一であっても異なっていてもよく、化学式VI
    Iにおいて、Yは、化学式Yで表される結合様式であ
    る。)。 【化5】
  7. 【請求項7】 成分(B)が、化学式VIII〜XIで
    表される多官能フェノール化合物のアシル化合物を含ん
    でなるものである、請求項3乃至5の何れかに記載した
    エポキシ樹脂組成物(化学式VIII〜XIにおいて、
    『AO−』は、『水酸基をアシル化したエステル基』で
    ある。化学式VIII〜XIにおいて、『A』は、水素
    原子又は炭素数2〜9脂肪族又は芳香族アシル基であっ
    て、それぞれのアシル基は同一でも異なっていてもよ
    く、アシル化されている割合は水酸基の10〜100m
    ol%であるエポキシ基を有する化合物である。)。 【化6】
  8. 【請求項8】 アシル基が、アセチル基及び/又はベン
    ゾイル基である、請求項6又は7に記載したエポキシ樹
    脂組成物。
  9. 【請求項9】 請求項3乃至請求項8の何れかに記載し
    たエポキシ樹脂組成物を熱硬化させて得られるエポキシ
    樹脂硬化物。
  10. 【請求項10】 請求項3乃至請求項8の何れかに記載
    したエポキシ樹脂組成物により半導体集積回路を封止し
    て得られる半導体装置。
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