JP2000017055A - エポキシ樹脂組成物およびその用途 - Google Patents
エポキシ樹脂組成物およびその用途Info
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Abstract
れた硬化物を与え、特に半導体封止材用途においてパッ
ケージクラックの発生を防ぐことが可能なエポキシ樹脂
組成物を提供する。 【解決手段】(A)2官能以上のエポキシ化合物または
2官能以上のエポキシ樹脂、(B)硬化剤、および
(C)硬化促進剤を含有するエポキシ樹脂組成物におい
て、(C)硬化促進剤が、一般式(1)で表されるホス
フィンオキシド誘導体を必須の成分として含有すること
を特徴とするエポキシ樹脂組成物。 【化1】 (式中、R1〜R6は水素原子、炭素数1〜10の直鎖、
分岐または環状のアルキル基、あるいは炭素数6〜10
のアリール基またはアラルキル基を示し、R1〜R6は全
て同一であっても、それぞれ異なっていてもよい。)
Description
物、詳しくは、半導体集積回路を封止する目的に供する
に充分な性能を有するエポキシ樹脂組成物に関するもの
である。さらに、該エポキシ樹脂の硬化物、および、該
エポキシ樹脂により半導体集積回路を封止してなる半導
体装置に関するものである。
SI)は、それを保護する封止材により、外部雰囲気の
ゴミや埃、熱、水分、あるいは光による誤作動等から守
られ、実用化されている。この封止材としては、金属や
セラミックスによるものから、近年では樹脂封止へと変
遷しており、現在ではエポキシ樹脂封止が主流となって
いる。特に、コスト面と物性面のバランスから、フェノ
ール樹脂を硬化剤としたエポキシ樹脂組成物が多く使わ
れており、中でも、硬化剤としてフェノール樹脂を用い
るフェノールノボラック型エポキシ樹脂組成物が多く使
われている。
特に要求されている耐熱性には優れるものの、耐湿性の
点では劣るという欠点を有していた。この問題に対し
て、ノボラック樹脂のメチレン架橋をキシリレン架橋に
することにより、水酸基密度を小さくして耐湿性を改良
し、更に、可とう性を向上させたフェノールアラルキル
樹脂が開発され(特公昭47−15111号公報)、こ
れのエポキシ樹脂としての用途(特公昭62−2816
5号公報)、IC封止材としての用途(特開昭59−1
05018号公報)等が提起されている。
は、耐熱性、耐湿性、可とう性には優れるものの、下記
の様な課題があった。すなわち、(1) 外気中の水分を吸
湿し、半田処理条件下において高温に曝される際、水分
の爆発的な気化によりクラックを生じる、(2) 硬化の際
の副反応としてエポキシ単独重合が部分的に起こること
により、フェノール樹脂の水酸基が過剰になり、耐湿
性、電気特性が低下し、また、本来のエポキシ−フェノ
ール樹脂ネットワーク以外に、エポキシ単独重合部分、
過剰となったフェノール樹脂部分が存在することにより
機械特性が低下する、(3) フリーイオン、特にハロゲン
イオンの混入により半導体の金属部分の腐食や電気漏洩
が起こる、等である。
に、エポキシ樹脂の精製、純度アップにより、また、
(1) は樹脂の改質、(2) は副反応を抑制することによ
り、本来のエポキシ樹脂組成物の物性を充分に引き出す
ことが可能となる。
反応は付加反応であるが、触媒として、トリアルキルホ
スフィン、トリアリールホスフィンの様なホスフィン
類、テトラアルキルホスホニウムボレート、テトラアリ
ールホスホニウムボレートの様なホスホニウムボレート
類、イミダゾール類、三級アミン類、ジアザビシクロ類
等が用いられ、特に半導体封止用としては、イミダゾー
ル類、ホスフィン類が多く用いられる。これらの内、イ
ミダゾール類は反応活性は高いが、先に述べた副反応で
あるエポキシ単独重合を起こしやすいことが知られてお
り、上記(2)の問題が大きい。
ものの、完全硬化までの時間が非常に長い上に、室温あ
るいは冷蔵保存下においても徐々にコンパウンドの硬化
反応が進行するため、使いにくい硬化触媒であるといえ
る。
るナフトール樹脂型硬化剤が提案されているが、この場
合には、該硬化剤のナフトールを介在してトリフェニル
ホスフィンが容易に酸化され、トリフェニルホスフィン
オキサイドへと変化することにより触媒活性が失われる
という欠点が特開平7−206984号公報において指
摘されている。
性、耐熱性、機械的特性等があるが、封止材は総合的に
電気特性と耐クラック性を向上させるためのものであ
り、近年の電気、半導体素子の高集積度化の進展に伴
い、より厳しい条件下においてもクラックを発生せず、
電気特性を維持することが求められている。この問題の
解決策として、様々なエポキシ樹脂やフェノール樹脂が
開発される中で、硬化促進剤の高性能化の検討は殆どな
されていないのが現状である。
ラック性に優れ、且つ副反応を起こさず、硬化性に優れ
た特徴を持ち、現実的に非常に使いやすい、半導体封止
材用エポキシ樹脂組成物の硬化促進剤を見いだし、それ
を用いた硬化物および半導体装置を提供することにあ
る。
した結果、ある種の硬化促進剤を用いることにより、前
記課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成するに
至った。すなわち、本発明は、 (i)(A)2官能以上のエポキシ化合物または2官能
以上のエポキシ樹脂、(B)硬化剤、および(C)硬化
促進剤を含有するエポキシ樹脂組成物において、(C)
硬化促進剤が、一般式(1)で表されるホスフィンオキ
シド誘導体を必須の成分として含有することを特徴とす
るエポキシ樹脂組成物。
10の直鎖、分岐または環状のアルキル基、あるいは炭
素数6〜10のアリール基またはアラルキル基を示し、
R1〜R6は全て同一であっても、それぞれ異なっていて
もよい。)
ール化合物または2官能以上のフェノール樹脂である前
記(i)のエポキシ樹脂組成物、
物または2官能以上のエポキシ樹脂が、一般式(2)で
表されるジヒドロキシナフタレンから得られるエポキシ
樹脂、一般式(3)で表されるビフェノール類から得ら
れるエポキシ樹脂、一般式(4)で表されるノボラック
型樹脂から得られるエポキシ樹脂、一般式(5)から得
られるフェノールアラルキル樹脂から得られるエポキシ
樹脂、一般式(6)で表されるフェノール−ジシクロペ
ンタジエン樹脂から得られるエポキシ樹脂、のいずれか
である前記(i)または(ii)のエポキシ樹脂組成物、
換位置は1,5位、1,6位、1,7位、2,6位、ま
たは2,7位である。)
表し、全て同一でも、異なっていてもよく、R8は水素
原子、メチル基またはエチル基を表し、R9はハロゲン
原子、水酸基、炭素数1〜10の直鎖、分岐または環状
のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基あるいは
フェニル基を表す。mは0〜3、繰り返し単位数nおよ
びpは0〜100、繰り返し単位数qは0〜50の整数
を表す。但し、nの平均は0〜15、pの平均は0〜5
0、qの平均は0〜15の範囲である。)
物または2官能以上のフェノール樹脂が一般式(7)で
表されるノボラック型樹脂、一般式(8)で表されるフ
ェノールアラルキル樹脂、一般式(9)で表されるフェ
ノール−ジシクロペンタジエン樹脂、一般式(10)で
表されるナフトールアラルキル樹脂のいずれかである前
記(i)〜(iii)のいずれかのエポキシ樹脂組成物、
し、R9 はハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜10の直
鎖、分岐または環状のアルキル基、炭素数1〜10のア
ルコキシ基あるいはフェニル基を表す。mは0〜3、繰
り返し単位数nおよびpは0〜100、繰り返し単位数
qは0〜50の整数を表す。但し、nの平均は0〜1
5、pの平均は0〜50、qの平均は0〜15の範囲で
ある。ここで、繰り返し単位数の平均が0とは、ビスフ
ェノール体またはビスナフトール体であることを示
す。)
材を、(A+B)100重量部に対し、100重量部以
上、1900重量部以下の範囲で含有する前記(i)〜
(iv)のいずれかのエポキシ樹脂組成物、
キシ樹脂組成物を、熱硬化させて得られるエポキシ樹脂
硬化物、
ポキシ樹脂組成物を用いて半導体集積回路を封止して得
られる半導体装置、
物またはエポキシ樹脂、(B)硬化剤、および(C)硬
化促進剤を含有するエポキシ樹脂組成物であって、該エ
ポキシ樹脂組成物の硬化挙動をキュラストメータを用い
て175℃で測定した際の最大トルクの10%到達時間
をt'c(10)、最大トルクの90%到達時間をt'c(90)
としたときに、t'c(90)が1〜5分であり、t'c(90)
をt'c(10)で除した値が1.5〜7.5であることを
特徴とするエポキシ樹脂組成物、
材を、(A+B)100重量部に対し、100重量部以
上、1900重量部以下の範囲で含有する前記(viii)
のエポキシ樹脂組成物、
シ樹脂組成物を熱硬化させて得られるエポキシ樹脂硬化
物、および
シ樹脂組成物を用いて半導体集積回路を封止して得られ
る半導体装置、に関するものである。
硬化促進剤として前記一般式(1)で表されるホスフィ
ンオキシド誘導体を必須の成分とし、(A)2官能以上
のエポキシ化合物または2官能以上のエポキシ樹脂、お
よび(B)2官能以上のフェノール化合物またはフェノ
ール樹脂、を含有してなるエポキシ樹脂組成物である。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、硬化促進剤として一般
式(1)で表されるホスフィンオキシド誘導体を必須の
成分とすることにより、従来のイミダゾール類やホスフ
ィン類を硬化促進剤として用いた場合に比べて、前述の
(1) 、(2) の問題を解決し、高い機械的物性、特に可と
う性、耐熱性に優れ、耐クラック性および電気特性に優
れる硬化物を与えるものであり、また、完全硬化までの
時間が非常に速いという、作業上、大きなメリットを有
するものである。
たは無機充填材を添加してなる樹脂組成物は、半導体集
積回路用封止材として極めて優れた性能を示すものであ
る。これらのことは、本発明者らによって、初めて見出
されたものである。
キシド誘導体において、R1〜R6は水素原子、炭素数1
〜10の直鎖、分岐または環状のアルキル基、炭素数6
〜10のアリール基またはアラルキル基を示し、全て同
一でもそれぞれ異なっていても良い。
子;メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピ
ル基、n−ブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、
1−ペンチル基、2−ペンチル基、3−ペンチル基、2
−メチル−1−ブチル基、イソペンチル基、tert-ペン
チル基、3−メチル−2−ブチル基、ネオペンチル基、
n−ヘキシル基、4−メチル−2−ペンチル基、シクロ
ペンチル基、シクロヘキシル基、1−ヘプチル基、3−
ヘプチル基、1−オクチル基、2−オクチル基、2−エ
チル−1−ヘキシル基、ノニル基またはデシル基等のア
ルキル基;フェニル基、トルイル基、ベンジル基、1−
フェニルエチルまたは2−フェニルエチル基等のアリー
ル基、アラルキル基を挙げることが出来る。好ましく
は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピ
ル基、n−ブチル基またはシクロヘキシル基等のアルキ
ル基であり、より好ましくはメチル基、エチル基であ
る。
キシド誘導体は、G. N. Koian, etal., Journal of Gen
erral Chemistry of The USSR, 55, 1453 (1985) に記
載されているように、オキシ三塩化リンに3分子のイミ
ノトリスアミノ(無置換、一置換または二置換)ホスホ
ランを反応させて製造することができる。
(A)2官能以上のエポキシ化合物または2官能以上の
エポキシ樹脂としては、1分子中に2つ以上のエポキシ
基を有するものは全て含まれる。具体的には、オレフィ
ン類の酸化や、水酸基のグリシジルエーテル化、1,2
級アミン類のグリシジルアミン化、カルボン酸のグリシ
ジルエステル化等により得られるエポキシ基を有するも
のである。これらエポキシ化され得る原料としては、カ
テコール、レゾルシン、ハイドロキノンの様なジヒドロ
キシベンゼン類;2,6−ジヒドロキシナフタレン、
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビ
スフェノールA)、2−(3−ヒドロキシフェニル)−
2−(4’−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(4
−ヒドロキシフェニル)メタン(ビスフェノールF)、
ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン(ビスフェノ
ールS)、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィ
ド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メチルシクロヘキ
サン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メチルベンゼ
ン、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、4,4’−ジ
ヒドロキシ−2,2’,6,6’−テトラメチルビフェ
ニル、4、4’ジヒドロキシジフェニルエーテル、6,
6’−ジヒドロキシ−3,3,3’,3’−テトラメチ
ル−1,1−スピロビインダン、1,3,3−トリメチ
ル−1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−インダン−
6−オール等のビスフェノール類;テトラフェニロール
エタン、ナフトール−クレゾールレゾール縮合物等のオ
リゴフェノール類;前記一般式(7)で表されるフェノ
ールノボラック類、ノボラック類からビスフェノール体
を除いた残査物[トリフェノール体以上:以下VRと約
す];前記一般式(8)で表されるフェノールアラルキ
ル類、前記一般式(10)で表されるナフトールアラル
キル類、前記一般式(9)で表されるフェノール−ジシ
クロペンタジエン共重合樹脂(DPR樹脂)等のフェノ
ール樹脂類;エチレンジアミン、プロピレンジアミン、
ヘキサメチレンジアミン、アニリン、4,4’−ジアミ
ノフェニルメタン(MDA)、4、4’−ジアミノジフ
ェニルエーテル、4、4’−ジアミノジフェニルスルホ
ン、2,2−ビス(4,4’−ジアミノフェニル)プロ
パン、m−キシリレンジアミン、p−キシリレンジアミ
ン、1,2−ジアミノシクロヘキサン、一般式(11)
で表されるアニリンアラルキル樹脂[商品名:Anil
ix、三井化学(株)社製]等の脂肪族、芳香族アミン
類;
での直鎖、分岐または環状のアルキル基を示し、繰り返
し単位数を示すn’は0〜50(但し、その平均は0〜
15の範囲)を表す。尚、繰り返し単位数nの平均が0
とはビスアニリン体であることを示す。]
ール、2−(4−アミノフェニル)−2−(4’−ヒド
ロキシフェニル)プロパン、4−アミノフェニル−4−
ヒドロキシフェニル)メタン等のアミノフェノール類;
フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロ
フタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、ダイマー酸、1,3
−ジカルボキシシクロヘキサン等のカルボン酸類;サリ
チル酸、4−ヒドロキシ安息香酸等のヒドロキシカルボ
ン酸類等を挙げることが出来る。
ジル化は公知の方法により行うことができ、ハロゲン化
水素アクセプターの存在下、エピクロルヒドリンを反応
させることが最も一般的である。なお、グリシジルエス
テルを製造する際には、金属触媒、特にTlNO3、T
l(OCOCF3)3等のタリウム化合物を触媒とし、カ
ルボン酸メチルエステルとグリシドールとを反応させる
方法が好ましいことも知られている。
導体集積回路の封止材として好ましいものとしては、フ
ェノール化合物、フェノール樹脂類から誘導されるグリ
シジルエーテル類であり、具体的には、前記の一般式
(2)で表されるジヒドロキシナフタレンから誘導され
るエポキシ化合物、一般式(3)で表されるビフェノー
ル類から得られるエポキシ樹脂、一般式(4)で表され
るフェノールノボラック樹脂から得られるエポキシ樹
脂、一般式(5)で表されるフェノールアラルキル樹脂
から得られるエポキシ樹脂、一般式(6)で表されるフ
ェノール−ジシクロペンタジエン樹脂から得られるエポ
キシ樹脂等である。
(B)硬化剤とは、エポキシ基と反応する活性水素を2
個以上有するものである。硬化剤としては、上述のエポ
キシ樹脂用原料は全て相当するが、好ましいものとして
は、やはりフェノール化合物、フェノール樹脂類が好ま
しい。中でも好ましいものとしては、前記の一般式
(7)で表されるフェノールノボラック樹脂、一般式
(8)で表されるフェノールアラルキル樹脂、一般式
(9)で表されるフェノール−ジシクロペンタジエン樹
脂、一般式(10)で表されるナフトールアラルキル樹
脂、等を挙げることができる。
下に示すとおりである。ノボラック樹脂は、一般的な方
法、すなわち、フェノール化合物とホルムアルデヒド
(一般にホルマリン)とを酸触媒の存在下において反応
させて得られる。用いられるフェノール類としては、フ
ェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレ
ゾール、o−エチルフェノール、m−エチルフェノー
ル、p−エチルフェノール等である。
類とアラルキルハライド、アラルキルアルコールまたは
その誘導体とを反応させて得られるものである。用いら
れるフェノール類としては、フェノール、o−クレゾー
ル、m−クレゾール、p−クレゾール、o−エチルフェ
ノール、m−エチルフェノール、p−エチルフェノー
ル、p−n−プロピルフェノール、p−イソプロピルフ
ェノール、p−n−ブチルフェノール、p−sec-ブチル
フェノール、p−tert-ブチルフェノール、オクチルフ
ェノール、ノニルフェノール、p−シクロヘキシルフェ
ノール、2,4−キシレノール、2,6−キシレノー
ル、4,6−キシレノール、3,5−キシレノール、
2,4,6−トリメチルフェノール、グアヤコール(2
−メトキシフェノール)、3−メトキシフェノール、4
−メトキシフェノール、o−フェニルフェノール、m−
フェニルフェノール、p−フェニルフェノール、o−ク
ロロフェノール、m−クロロフェノール、p−クロロフ
ェノール、o−フルオロフェノール、m−フルオロフェ
ノール、p−フルオロフェノール、o−ヨードフェノー
ル、m−ヨードフェノール、p−ヨードフェノール、o
−ブロモフェノール、m−ブロモフェノール、p−ブロ
モフェノール、レゾルシン(m−ジヒドロキシベンゼ
ン)、ハイドロキノン(p−ジヒドロキシベンゼン)、
カテコール(o−ジヒドロキシベンゼン)等が挙げられ
る。これらのフェノール類は1種類、または2種類以上
を混合して用いられる。
物としては、α,α’−ジクロロ−p−キシレン、α,
α’−ジクロロ−m−キシレン、α,α’−ジクロロ−
o−キシレン、α,α’−ジブロモ−p−キシレン、
α,α’−ジブロモ−m−キシレン、α,α’−ジブロ
モ−o−キシレン等のα,α’−ジハロゲノキシレン
類;α,α’−ジヒドロキシ−p−キシレン、α,α’
−ジヒドロキシ−m−キシレン、α,α’−ジヒドロキ
シ−o−キシレンのキシリレングリコール類;α,α’
−ジメトキシ−p−キシレン、α,α’−ジメトキシ−
m−キシレン、α,α’−ジメトキシ−o−キシレン、
α,α’−ジエトキシ−p−キシレン、α,α’−ジエ
トキシ−m−キシレン、α,α’−ジエトキシ−o−キ
シレン、α,α’−ジプロポキシ−p−キシレン、α,
α’−ジプロポキシ−m−キシレン、α,α’−ジプロ
ポキシ−o−キシレン、α,α’−ジイソプロポキシ−
p−キシレン、α,α’−ジイソプロポキシ−m−キシ
レン、α,α’−ジイソプロポキシ−o−キシレン、
α,α’−ジ−tert-ブトキシ−p−キシレン、α,
α’−ジ−tert-ブトキシ−m−キシレン、α,α’−
ジ−tert-ブトキシ−o−キシレン、α,α’−ジ−n
−ブトキシ−p−キシレン、α,α’−ジ−n−ブトキ
シ−m−キシレン、α,α’−ジ−n−ブトキシ−o−
キシレン等のα,α’−ジアルコキシキシレン類が挙げ
られる。これらのアラルキルハライド、アラルキルアル
コールまたはその誘導体の内の1種類または数種類の混
合物を、先に挙げたフェノール類と反応させることによ
り目的とするフェノール類アラルキル樹脂を得ることが
出来る。
は、フェノール類とジシクロペンタジエンを反応させて
得られるものであり、フェノール類としては、先のフェ
ノールアラルキル樹脂の場合と同様のものが挙げられ
る。
ールやβ−ナフトールと、前記のアラルキルハライド、
アラルキルアルコールまたはその誘導体を反応させるこ
とにより得られる。
エポキシ樹脂および硬化剤を用いた樹脂組成物は、一般
に吸水性が大きく、特に耐熱性等の物性が要求されると
きに用いられる。
(A)エポキシ樹脂と(B)硬化剤との配合比は、エポ
キシ基1当量に対して活性水素が0.5〜1.5当量で
あり、好ましくは0.7〜1.3当量である。当量比
は、硬化物の最適物性が得られる当量比を調整して用い
ることが好ましい。本発明のエポキシ樹脂組成物におい
ては、エポキシ樹脂および硬化剤はそれぞれ一種類づつ
単独で用いてもよく、複数を併用してもよい。
須の成分として用いる硬化促進剤であるホスフィンオキ
シド化合物の使用量は、全エポキシ樹脂組成物(樹脂成
分:エポキシ樹脂と硬化剤の合計)に対して、好ましく
は重量で0.001〜25%(0.001〜25g/1
00g)の範囲であり、さらに好ましくは0.01〜1
5%、最も好ましくは0.1〜5%の範囲である。モル
当量(mol/100g)に換算して、好ましくは1.
5×10-6〜4.5×10-2モル/100g、更に好ま
しくは、1.5×10-5〜2.5×10-2モル/100
g、最も好ましくは、1.5×10-4〜1.0×10-2
モル/100gの範囲である。
このホスフィンキシド誘導体以外の一般に用いられる公
知の硬化促進剤、例えば、2−メチルイミダゾール等の
イミダゾール類、トリフェニルホスフィン等のホスフィ
ン類、トリエチルアミン等の3級アミン類、1,8−ジ
アザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7等のジアザ
ビシクロ類等を、本発明の特徴が失われない範囲で、ホ
スフィンオキシド誘導体に対して0.5重量%〜500
重量%(5倍重量)の範囲で併用しても良い。
必要に応じて、有機および/または無機充填材やその他
の添加剤を用いることができる。特に半導体集積回路の
封止材に用いるときには、その機械的特性の向上や全体
のコストダウンのために有機および/または無機充填材
を、また光による誤動作を防ぐためにカーボンブラック
等の着色剤を、更には離型剤、カップリング剤、難燃剤
等を用いることが望ましい。
しては、(A+B)100重量部に対し、100重量部
以上、1900重量部以下の範囲であり、好ましくは2
50重量部以上、より好ましくは550重量部以上であ
る。
としては、シリカ、アルミナ、窒化珪素、炭化珪素、タ
ルク、ケイ酸カルシウム、炭酸カルシウム、マイカ、ク
レー、チタンホワイト等の粉体、ガラス繊維、カーボン
繊維、アラミド繊維等の繊維体等が挙げられる。これら
の中で封止材用途において好ましいものは、結晶性シリ
カおよび/または溶融シリカであり、さらにその樹脂組
成物の成型時の流動性を考慮すると、その形状は球形ま
たは球形と不定形の混合物が望ましい。
し、各種添加剤を配合することが好ましい。例えば、樹
脂と無機充填材との接着性向上のためにはカップリング
剤を用いることが望ましく、かかるカップリング剤とし
ては、シラン系、チタネート系、アルミネート系、また
はジルコアルミネート系等を挙げることが出来る。なか
でも好ましいものとしては、シランカップリング剤であ
り、特にエポキシ基と反応する官能基を持つシランカッ
プリング剤が最も好ましい。
ルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、N
−(2−アミノメチル)−3−アミノプロピルメチルジ
メトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミ
ノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルト
リエトキシシラン、3−アニリノプロピルトリエトキシ
シラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラ
ン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラ
ン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルト
リメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメ
トキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシ
ラン等を挙げることが出来る。これらを単独で、あるい
は2種類以上組み合わせて使用することが出来る。これ
らのカップリング剤は、予め無機充填材の表面に吸着あ
るいは、反応により固定化されていることが望ましい。
エポキシ化合物または2官能以上のエポキシ樹脂、
(B)硬化剤、および(C)硬化促進剤を含有するエポ
キシ樹脂組成物であって、該エポキシ樹脂組成物の硬化
挙動をキュラストメータを用いて175℃で測定した際
の最大トルクの10%到達時間をt'c(10)、最大トル
クの90%到達時間をt'c(90)としたときに、t'c(9
0)が1〜5分であり、t'c(90)をt'c(10)で除した値
が1.5〜7.5であることを特徴とするエポキシ樹脂
組成物が提供される。ここで、t'c(90)は好ましくは
1〜3分、t'c(90)をt'c(10)で除した値は、好まし
くは1.5〜6.5とする。キュラストメーターにより
上記エポキシ樹脂組成物の硬化挙動を測定すると、図1
に示すような挙動となる。測定を開始して一定時間経過
後、トルクが上昇し始めるが、この間の時間をトルクス
タート時間tsxとする。また、測定開始後、最大トル
クの10%に到達するまでの時間をt'c(10)、最大ト
ルクの90%に到達するまでの時間をt'c(90)とす
る。
べ、t'c(90)の値が小さく、かつt'c(90)をt'c(1
0)で除した値が小さい点に特徴を有している。t'c(9
0)の値が小さいため、完全硬化までの時間が従来の触媒
より短くてすみ、生産性の向上に寄与することができ
る。またt'c(90)をt'c(10)で除した値が小さく初期
硬化時間が比較的長いため、良好な作業性を実現でき
る。たとえば本発明を封止材用途に適用した場合、配合
混練時間が長くすることができ、また、硬化時間を短縮
し、生産性を向上することが可能となる。
成物は、たとえば(C)硬化促進剤として前記一般式
(1)で表されるホスフィンオキシド誘導体を用いるこ
とによって実現できる。たとえば、エポキシ樹脂として
テトラメチルビフェニル型エポキシ樹脂[商品名YX−
4000H、エポキシ当量184g/eq、油化シェル
エポキシ(株)社製]と、フェノールアラルキル樹脂
[商品名XLC−4L、水酸基当量169g/eq、三
井化学(株)社製]とを、当量比1/1、本発明のホス
フィンオキシドを用いたエポキシ樹脂組成物(後述実施
例23)は、キュラストメーターによる最大トルクの1
0%到達時間がトリフェニルホスフィンを用いたエポキ
シ樹脂組成物(後述比較例39)の2.13倍と長くな
っているが、90%到達時間は0.378倍と短くなっ
ていることからもわかる。このような、理想的な硬化挙
動を示す硬化促進剤は未だ報告されていない。
のエポキシ樹脂組成物を熱硬化させて得られる硬化物で
ある。本発明のエポキシ樹脂硬化物は、従来の硬化促進
剤を用いた場合に比べ、高い耐熱性を有する。
シ樹脂組成物を用いて半導体集積回路を封止して得られ
るものである。半導体装置を作製する方法としては、低
圧トランスファー成型が最も一般的であるが、その他の
方法、例えば、インジェクション成型、圧縮成型、注型
成型等の方法も可能である。また、溶剤を用いるような
特殊な手法も可能である。本発明の半導体装置は、従来
の硬化促進剤を用いた場合に比べ、クラックの発生が少
ないという特徴を有する。
が、本発明はこれにより何ら制限されるものではない。
ーテル[商品名:エピコート828、油化シェルエポキ
シ社製、エポキシ当量184g/eq]、硬化剤として
フェノールノボラック樹脂[商品名:BRG#558、
昭和高分子社製、水酸基当量104g/eq]1グラム
当量づつを、80℃において充分溶融混練し、均一な樹
脂混合物とした。この樹脂組成物に、前記一般式(1)
でR1〜R6の全てがメチル基であるホスフィンオキシド
誘導体を[以下、PZOという]0.005モルを加
え、50℃で1分間混練した。この樹脂成分の200g
に対し、充填材およびその他の添加剤を下記の割合で配
合し、ロールによる加熱混練を行って封止材用成形材料
を得た。
ロン社製)50重量部と、不定形溶融シリカ(ヒューズ
レックスRD−8、(株)龍森製)50重量部の混合
物] シランカップリング剤: 62g (SZ−6083、東レダウコーニングシリコーン社
製) カルナバワックス : 45g カーボンブラック : 3g 酸化アンチモン : 10g こうして得られた成形材料の一部を用い、150℃→1
85℃/5min、185℃/5min、150kg/
cm2の条件下で硬化物を得た後、185℃/8Hr
(窒素雰囲気)の条件でアフターキュアーをかけて、十
分に硬化を進行させた。この硬化物を用いて各物性を測
定した。結果を表−1に示した。また、同じ成形材料を
用いて、低圧トランスファー成形によりテスト用半導体
装置を作製し、半田浴によるクラック発生テストを行っ
た。その結果を表−1に併せて示した。
ムは150℃において測定を行った。また、キュラスト
メーターによりこの樹脂組成物の硬化挙動を測定した。
測定温度は175℃とした。トルクスタートまでの時間
をtsx、10%硬化までの時間をt'c(10)、90%
硬化までの時間をt'c(90)で表し、結果を表−1に示
した。
ある。 ・Tg(ガラス転移温度):TMA針進入法[島津 T
MA−DRW DT−30]により測定。 ・曲げ強度、弾性率:JIS K−6911による。 ・煮沸吸水率:100℃の沸騰水中で2時間煮沸後の重
量増加を測定。 ・V.P.Sテスト:試験用の半導体装置を、85℃、
85%の恒温恒湿槽に168時間放置した後、直ちに2
40℃のフロリナート液[住友スリーエム(株)社製、
FC−70]に投入し、パッケージ樹脂にクラックが発
生した半導体の数を数え、試験値を分数で示した。分子
はクラックの発生した半導体の数、分母は被験体数であ
る。 ・硬化挙動:日合商事社製 CURELASTOMET
ER V型にて測定。金型:P−200(樹脂用)、温
度:175℃、振動数:100サイクル/分、振幅角:
±1°、サンプル量:4.5g ・ゲル化時間:ロール混練前の樹脂組成物について、キ
ュラストメータにより150℃にてゲル化時間を測定し
た。
るテトラフェニロールエタン型エポキシ樹脂[商品名:
E1031S、油化シェルエポキシ社製、エポキシ当量
189g/eq]に代えた以外は、実施例1と同様にし
て、封止材用成形材料を得た。これを用いて実施例1と
同様にして、硬化物物性の測定およびテスト用半導体装
置のクラック発生テストを行った。結果を表−1に示し
た。
るナフトール−クレゾールレゾール縮合型エポキシ樹脂
[商品名:EOCN7000、日本化薬社製、エポキシ
当量204g/eq]に代えた以外は、実施例1と同様
にして、封止材用成形材料を得た。これを用いて実施例
1と同様にして、硬化物物性の測定およびテスト用半導
体装置のクラック発生テストを行った。結果を表−1に
示した。
るスピロビインダンジフェノール型エポキシ樹脂[商品
名:SPIDG、三井化学社製、エポキシ当量233g
/eq]に代えた以外は、実施例1と同様にして、封止
材用成形材料を得た。これを用いて実施例1と同様にし
て、硬化物物性の測定およびテスト用半導体装置のクラ
ック発生テストを行った。結果を表−1に示した。
トール−p−クレゾールレゾール縮合物[商品名:NH
N、日本化薬社製、水酸基当量140g/eq]に代え
た以外は、実施例1と同様にして、封止材用成形材料を
得た。これを用いて実施例1と同様にして、硬化物物性
の測定およびテスト用半導体装置のクラック発生テスト
を行った。結果を表−1に示した。
大気中に10日間放置した後も変化はなかった。
ホスフィン[以下、TPPと略す]に代えたところ、非
常に硬化性が悪かった。そのため、触媒量を0.015
モルに増やし、他は実施例1〜4と同様にして、封止材
用成形材料を得た。これらの材料を用いて実施例1と同
様にして、硬化物物性の測定およびテスト用半導体装置
のクラック発生テストを行った。また、それぞれゲルタ
イムを同様にして測定した。結果を表−1に示した。更
に、比較例5においては、実施例5と同様にして、10
日間放置した後の樹脂組成物のゲルタイムを測定したと
ころ、15分以上となり、明らかに硬化触媒活性の低下
が見られた。
ラック型エポキシ樹脂[商品名:EOCN102S、日
本化薬社製、エポキシ当量193g/eq]に、硬化剤
をフェノールノボラック樹脂[商品名:BRG#55
8、昭和高分子社製、水酸基当量104g/eq]に代
え、PZOを0.0035モルとした以外は、実施例1
と同様にして、封止材用成形材料を得た。これを用いて
実施例1と同様にして、硬化物物性の測定およびテスト
用半導体装置のクラック発生テストを行った。結果を表
−2に示した。
[商品名:ミレックスXLC−4L、三井化学社製、水
酸基当量169g/eq]に代えた以外は、実施例6と
同様にして封止材用成形材料を得た。これを用いて実施
例6と同様にして、硬化物物性の測定およびテスト用半
導体装置のクラック発生テストを行った。結果を表−2
に示した。
タジエン樹脂[商品名:DPR#5000、三井化学
(株)社製、水酸基当量180g/eq]に代えた以外
は、実施例6と同様にして、封止材用成形材料を得た。
これを用いて実施例6と同様にして、硬化物物性の測定
およびテスト用半導体装置のクラック発生テストを行っ
た。結果を表−2に示した。
[商品名:αNX−3.2、三井化学(株)社製、水酸
基当量218g/eq]に代えた以外は、実施例6と同
様にして、封止材用成形材料を得た。これを用いて実施
例6と同様にして、硬化物物性の測定およびテスト用半
導体装置のクラック発生テストを行った。結果を表−2
に示した。
ムは、3’28”(150℃)であった。また、この樹
脂組成物を、室温、大気中に10日間放置した後のゲル
タイムを測定したところ、変化はなかった。
ミダゾール[商品名:C11Z、四国ファインケミカル
社製](比較例6〜9)あるいはトリフェニルホスフィ
ン[TPP](比較例10〜13)に代えたところ、非
常に硬化性が悪かった。そのため、触媒量を0.008
モルに増量して、封止材用成形材料を得た。これらの材
料を用いて実施例6と同様にして、硬化物物性の測定お
よびテスト用半導体装置のクラック発生テストを行っ
た。また、それぞれゲルタイムを同様にして測定した。
結果を表−2に示した。
樹脂、触媒としてトリフェニルフォスフィンを用いた比
較例13においては、実施例9と同様にして10日間放
置した後の樹脂組成物のゲルタイムを測定したところ、
15分以上となり、明らかに硬化触媒活性の低下が見ら
れた。
ル樹脂型エポキシ樹脂[フェノールアラルキル樹脂(商
品名:ミレックスXLC−4L、三井化学(株)社製、
水酸基当量169g/eq)を常法によりエポキシ化し
たもの、エポキシ当量238g/eq]に、硬化剤をフ
ェノールノボラック樹脂[商品名:BRG#558、昭
和高分子社製、水酸基当量104g/eq]に代え、P
ZOを0.0035モルとした以外は、実施例1と同様
にして、封止材用成形材料を得た。
物物性の測定およびテスト用半導体装置のクラック発生
テストを行った。結果を表−3に示した。
脂[商品名:ミレックスXLC−4L、三井化学(株)
社製、水酸基当量169g/eq]に代えた以外は、実
施例10と同様にして、封止材用成形材料を得た。
化物物性の測定およびテスト用半導体装置のクラック発
生テストを行った。結果を表−3に示した。
ンタジエン樹脂[商品名:DPR#5000,三井化学
(株)社製、水酸基当量180g/eq]に代えた以外
は、実施例10と同様にして、封止材用成形材料を得
た。
化物物性の測定およびテスト用半導体装置のクラック発
生テストを行った。結果を表−3に示した。
脂[商品名:αNX−3.2、三井化学(株)社製、水
酸基当量218g/eq]に代えた以外は、実施例10
と同様にして、封止材用成形材料を得た。
化物物性の測定およびテスト用半導体装置のクラック発
生テストを行った。結果を表−3に示した。
ムは3’48”(150℃)であった。また、この樹脂
組成物を、室温、大気中に10日間放置した後のゲルタ
イムを測定したところ、変化はなかった。
ルイミダゾール[C11Z](比較例14〜17)ある
いはトリフェニルホスフィン[TPP](比較例18〜
21)に代えたところ、非常に硬化性が悪かった。その
ため、触媒量を0.008モルに増量して、封止材用成
形材料を得た。
して、硬化物物性の測定およびテスト用半導体装置のク
ラック発生テストを行った。また、それぞれゲルタイム
を同様にして測定した。結果を表−3に示した。
樹脂、触媒としてトリフェニルフォスフィンを用いた比
較例21においては、実施例13と同様にして10日間
放置した後の樹脂組成物のゲルタイムを測定したとこ
ろ、15分以上となり、明らかに硬化触媒活性の低下が
見られた。
ロペンタジエン樹脂型エポキシ樹脂[商品名:エピクロ
ンHP−7200、大日本インキ化学工業(株)社製、
エポキシ当量262g/eq]に、硬化剤をフェノール
ノボラック樹脂[商品名:BRG#558、昭和高分子
社製、水酸基当量104g/eq]に代え、PZOを
0.0035モルとした以外は、実施例1と同様にして
封止材用成形材料を得た。
物物性の測定およびテスト用半導体装置のクラック発生
テストを行った。結果を表−4に示した。
脂[商品名:ミレックスXLC−4L、三井化学(株)
社製、水酸基当量169g/eq]に代えた以外は、実
施例14と同様にして、封止材用成形材料を得た。
化物物性の測定およびテスト用半導体装置のクラック発
生テストを行った。結果を表−4に示した。
ンタジエン樹脂[商品名:DPR#5000、三井化学
(株)社製、水酸基当量180g/eq]に代えた以外
は、実施例14と同様にして、封止材用成形材料を得
た。
化物物性およびテスト用半導体装置のクラック発生テス
トを行った。結果を表−4に示した。
脂[商品名:αNX−3.2、三井化学(株)社製、水
酸基当量218g/eq]に代えた以外は、実施例1と
同様にして、封止材用成形材料を得た。
性の測定およびテスト用半導体装置のクラック発生テス
トを行った。結果を表−4に示した。
ムは3’37”(150℃)であった。また、この樹脂
組成物を、室温、大気中に10日間放置した後のゲルタ
イムを測定したところ、変化はなかった。
ルイミダゾール[C11Z](比較例22〜25)ある
いはトリフェニルホスフィン[TPP](比較例26〜
29)に代えたところ、非常に硬化性が悪かった。その
ため、触媒量を0.008モルに増量して封止材用成形
材料を得た。
して、硬化物物性の測定およびテスト用半導体装置のク
ラック発生テストを行った。また、それぞれゲルタイム
を同様にして測定した。結果を表−4に示した。
樹脂、触媒としてトリフェニルフォスフィンを用いた比
較例29においては、実施例17と同様にして10日間
放置した後の樹脂組成物のゲルタイムを測定したとこ
ろ、15分以上となり、明らかに硬化触媒活性の低下が
見られた。
キシナフタレンをエポキシ化した化合物[商品名:エピ
クロンHP−4032、大日本インキ化学工業(株)社
製、エポキシ当量150g/eq]に、硬化剤をフェノ
ールノボラック樹脂[商品名:BRG#558、昭和高
分子社製、水酸基当量104g/eq]に代えた以外
は、実施例1と同様にして封止材用成形材料を得た。
物物性の測定およびテスト用半導体装置のクラック発生
テストを行った。結果を表−5に示した。
脂[商品名:ミレックスXLC−4L、三井化学社製、
水酸基当量169g/eq]に代えた以外は、実施例1
8と同様にして、封止材用成形材料を得た。これを用い
て実施例18と同様にして、硬化物物性の測定およびテ
スト用半導体装置のクラック発生テストを行った。結果
を表−5に示した。
ンタジエン樹脂[商品名:DPR#5000、三井化学
(株)社製、水酸基当量180g/eq]に代えた以外
は、実施例18と同様にして、封止材用成形材料を得
た。これを用いて実施例18と同様にして、硬化物物性
の測定およびテスト用半導体装置のクラック発生テスト
を行った。結果を表−5に示した。
脂[商品名:αNX−3.2,三井化学(株)社製、水
酸基当量218g/eq]に代えた以外は、実施例18
と同様にして、封止材用成形材料を得た。これを用いて
実施例18と同様にして、硬化物物性の測定およびテス
ト用半導体装置のクラック発生テストを行った。結果を
表−5に示した。
ムは3’18”(150℃)であった。また、この樹脂
組成物を、室温、大気中に10日間放置した後のゲルタ
イムを測定したところ、変化はなかった。
ルイミダゾール[C11Z](比較例30〜33)ある
いはトリフェニルホスフィン[TPP](比較例34〜
37)に代えたところ、非常に硬化性が悪かった。その
ため、触媒量を0.008モルに増量して封止材用成形
材料を得た。これらの材料を用いて各実施例と同様にし
て、硬化物物性の測定およびテスト用半導体装置のクラ
ック発生テストを行った。また、それぞれゲルタイムを
同様にして測定した。結果を表−5に示した。
樹脂、触媒としてトリフェニルフォスフィンを用いた比
較例37においては、実施例21と同様にして10日間
放置した後の樹脂組成物のゲルタイムを測定したとこ
ろ、15分以上となり、明らかに硬化触媒活性の低下が
見られた。
ニル型エポキシ樹脂[商品名:YX4000:エポキシ
当量184g/eq]に、硬化剤をフェノールノボラッ
ク樹脂[商品名:BRG#558、昭和高分子社製、水
酸基当量104g/eq]に代えた以外は、同様にして
封止材用成形材料を得た。これを用いて実施例1と同様
にして、硬化物物性の測定およびテスト用半導体装置の
クラック発生テストを行った。結果を表−6に示した。
脂[商品名:ミレックスXLC−4L、三井化学社製、
水酸基当量168g/eq]に代えた以外は、実施例2
2と同様にして、封止材用成形材料を得た。これを用い
て実施例22と同様にして、硬化物物性の測定およびテ
スト用半導体装置のクラック発生テストを行った。結果
を表−6に示した。
ンタジエン樹脂[商品名:DPR#5000、三井化学
社製、水酸基当量178g/eq]に代えた以外は、実
施例22と同様にして、封止材用成形材料を得た。これ
を用いて実施例22と同様にして、硬化物物性の測定お
よびテスト用半導体装置のクラック発生テストを行っ
た。結果を表−6に示した。
脂[商品名:αNX−3.2、三井化学(株)社製、水
酸基当量213g/eq]に代えた以外は、実施例22
と同様にして、封止材用成形材料を得た。これを用いて
実施例22と同様にして、硬化物物性の測定およびテス
ト用半導体装置のクラック発生テストを行った。 結果
を表−6に示した。
0日間放置した後のゲルタイムを測定したところ、変化
はなかった。
ニルホスフィン[TPP](比較例38〜41)あるい
は2−メチルイミダゾール[四国ファインケミカル製、
2MZと略す](比較例42〜45)に代えた以外は、
各実施例と同様にして、封止材用成形材料を得た。これ
を用いて各実施例と同様にして、硬化物物性の測定およ
びテスト用半導体装置のクラック発生テストを行った。
結果を表−6に示した。
と同様にして10日間放置した後の樹脂組成物のゲルタ
イムを測定したところ、15分以上となり、明らかに硬
化触媒活性の低下が見られた。
が、本発明のホスフィンオキシド誘導体を必須の硬化促
進剤として用いたエポキシ樹脂組成物は、従来の触媒で
あるトリフェニルホスフィン(TPP)等を用いた場合
と比較して、ごく少量で同等の硬化性能を示し、その硬
化挙動は初期硬化時間が長く、完全硬化時間が短いとい
う、工業的な作業上非常に大きなメリットを有してい
る。その上、物性面においては、耐熱性、可とう性に優
れるため、ほぼ同等の吸湿性でありながら対クラック性
に優れることが判った。
には、トリフェニルホスフィンが酸化を原因として経時
的に触媒活性が低下していくのに対し、本発明に用いる
フォスフィンオキシド誘導体は酸化されないため、保存
安定性に優れるという、工業的に非常に優位に立つ利点
を持つものである。
成物は、従来エポキシ樹脂組成物が用いられてきた産業
分野において用いることが可能であり、特に半導体の封
止材として用いることにより、従来のエポキシ樹脂−フ
ェノール樹脂硬化物よりも、対クラック性に優れたパッ
ケージを与えるものである。
硬化挙動を示す図である。
Claims (11)
- 【請求項1】 (A)2官能以上のエポキシ化合物また
は2官能以上のエポキシ樹脂、(B)硬化剤、および
(C)硬化促進剤を含有するエポキシ樹脂組成物におい
て、(C)硬化促進剤が、一般式(1)で表されるホス
フィンオキシド誘導体を必須の成分として含有すること
を特徴とするエポキシ樹脂組成物。 【化1】 (式中、R1〜R6は水素原子、炭素数1〜10の直鎖、
分岐または環状のアルキル基、あるいは炭素数6〜10
のアリール基またはアラルキル基を示し、R1〜R6は全
て同一であっても、それぞれ異なっていてもよい。) - 【請求項2】 (B)硬化剤が2官能以上のフェノール
化合物または2官能以上のフェノール樹脂である請求項
1記載のエポキシ樹脂組成物。 - 【請求項3】 (A)2官能以上のエポキシ化合物また
は2官能以上のエポキシ樹脂が、一般式(2)で表され
るジヒドロキシナフタレンから得られるエポキシ樹脂、
一般式(3)で表されるビフェノール類から得られるエ
ポキシ樹脂、一般式(4)で表されるノボラック型樹脂
から得られるエポキシ樹脂、一般式(5)から得られる
フェノールアラルキル樹脂から得られるエポキシ樹脂、
一般式(6)で表されるフェノール−ジシクロペンタジ
エン樹脂から得られるエポキシ樹脂、のいずれかである
請求項1または2記載のエポキシ樹脂組成物。 【化2】 (式中、2,3−エポキシプロピル基の置換位置は1,
5位、1,6位、1,7位、2,6位、または2,7位
である。) 【化3】 (式中、R7は水素原子またはメチル基を表し、全て同
一でも、異なっていてもよく、R8は水素原子、メチル
基またはエチル基を表し、R9はハロゲン原子、水酸
基、炭素数1〜10の直鎖、分岐または環状のアルキル
基、炭素数1〜10のアルコキシ基あるいはフェニル基
を表す。mは0〜3、繰り返し単位数nおよびpは0〜
100、繰り返し単位数qは0〜50の整数を表す。但
し、nの平均は0〜15、pの平均は0〜50、qの平
均は0〜15の範囲である。) - 【請求項4】 (B)硬化剤が、一般式(7)で表され
るノボラック型樹脂、一般式(8)で表されるフェノー
ルアラルキル樹脂、一般式(9)で表されるフェノール
−ジシクロペンタジエン樹脂、一般式(10)で表され
るナフトールアラルキル樹脂のいずれかである請求項1
乃至3いずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。 【化4】 (式中、R8 は水素原子、メチル基またはエチル基を表
し、R9 はハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜10の直
鎖、分岐または環状のアルキル基、炭素数1〜10のア
ルコキシ基あるいはフェニル基を表す。mは0〜3、繰
り返し単位数nおよびpは0〜100、繰り返し単位数
qは0〜50の整数を表す。但し、nの平均は0〜1
5、pの平均は0〜50、qの平均は0〜15の範囲で
ある。ここで、繰り返し単位数の平均が0とは、ビスフ
ェノール体またはビスナフトール体であることを示
す。) - 【請求項5】 (D)有機および/または無機充填材
を、(A+B)100重量部に対し、100重量部以
上、1900重量部以下の範囲で含有する請求項1乃至
4いずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。 - 【請求項6】 請求項1乃至5いずれかに記載のエポキ
シ樹脂組成物を熱硬化させて得られるエポキシ樹脂硬化
物。 - 【請求項7】 請求項1乃至5いずれかに記載のエポキ
シ樹脂組成物を用いて半導体集積回路を封止して得られ
る半導体装置。 - 【請求項8】 (A)2官能以上のエポキシ化合物また
はエポキシ樹脂、(B)硬化剤、および(C)硬化促進
剤を含有するエポキシ樹脂組成物であって、該エポキシ
樹脂組成物の硬化挙動をキュラストメータを用いて17
5℃で測定した際の最大トルクの10%到達時間をt'
c(10)、最大トルクの90%到達時間をt'c(90)とし
たときに、t'c(90)が1〜5分であり、t'c(90)を
t'c(10)で除した値が1.5〜7.5であることを特
徴とするエポキシ樹脂組成物。 - 【請求項9】 (D)有機および/または無機充填材
を、(A+B)100重量部に対し、100重量部以
上、1900重量部以下の範囲で含有する請求項8に記
載のエポキシ樹脂組成物。 - 【請求項10】 請求項8または9に記載のエポキシ樹
脂組成物を熱硬化させて得られるエポキシ樹脂硬化物。 - 【請求項11】 請求項8または9に記載のエポキシ樹
脂組成物を用いて半導体集積回路を封止して得られる半
導体装置。
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