JP2000053748A - エポキシ樹脂組成物およびその用途 - Google Patents

エポキシ樹脂組成物およびその用途

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JP2000053748A
JP2000053748A JP10223366A JP22336698A JP2000053748A JP 2000053748 A JP2000053748 A JP 2000053748A JP 10223366 A JP10223366 A JP 10223366A JP 22336698 A JP22336698 A JP 22336698A JP 2000053748 A JP2000053748 A JP 2000053748A
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Tatsunobu Uragami
達宣 浦上
Kenichi Sugimoto
賢一 杉本
Hirosuke Takuma
啓輔 詫摩
Tadahito Nobori
忠仁 昇
Usaji Takagi
夘三治 高木
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Mitsui Chemicals Inc
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Mitsui Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 硬化促進剤として下記式(1)で表され
るホスフィンオキシド化合物を必須の成分とし、ビフェ
ノール類から得られるエポキシ樹脂と、硬化剤として、
水酸基の10モル%〜100モル%が脂肪族アシル基に
よりエステル化された、2官能以上のエステル含有化合
物もしくはエステル含有樹脂とを含有してなるエポキシ
樹脂組成物。 (式中、R1 〜R6 は水素原子、炭素数1〜10のアル
キル基あるいは炭素数6〜10のアリール基またはアラ
ルキル基を示す。) 【効果】 従来にない低吸湿性を実現し、特に半導体封
止材用途において、従来の硬化物より耐クラック性に優
れたパッケージを与えるエポキシ樹脂組成物を提供す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エポキシ樹脂によ
り半導体集積回路を封止してなる半導体装置に関するも
のであり、その目的に供するに充分な諸物性、特に低吸
湿性や樹脂組成物の溶融流れ性等に優れ、トータルとし
て耐クラック性に優れるエポキシ樹脂組成物およびその
硬化物に関するものである。より具体的には、エポキシ
樹脂としてビフェノール型エポキシ樹脂、硬化剤として
エステル基を有する化合物もしくは樹脂を用い、エステ
ル基をエポキシ基と速やかに反応させる硬化促進剤を組
み合わせてなるエポキシ樹脂組成物およびその硬化物に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、集積回路(IC)や大規模集積回
路(LSI)は、それを保護する封止材により、外部雰
囲気のゴミや埃、熱、水分、あるいは光による誤作動等
から守られ、実用化されている。この封止材としては、
金属やセラミックスによるものから、近年では樹脂封止
へと変遷しており、現在ではエポキシ樹脂封止が主流と
なっている。特にコスト面と物性面のバランスから、フ
ェノール樹脂を硬化剤としたエポキシ樹脂組成物が多く
使われている。これらエポキシ樹脂組成物を用いた封止
材は、機械的物性の向上はもとより、以下に示す様な課
題の向上が求められている。
【0003】すなわち、課題としては、 外気中の水分を吸湿するため、半田処理条件下に晒さ
れる際、高温下におかれるため水分の爆発的な気化によ
りクラックを生じる、 硬化の際の副反応として、エポキシ単独重合が部分的
に起こることにより、フェノール樹脂の水酸基が過剰と
なり、耐湿性、電気特性に劣ったり、本来のエポキシ−
フェノール樹脂ネットワーク以外に、エポキシ単独重合
部分や、過剰となったフェノール樹脂部分が存在するこ
とにより機械特性が低下したりする、 フリーイオン、特にハロゲンイオンの混入により、半
導体の金属部分の腐食や電気漏洩がおこる、等である。
このうち、のイオン不純物は特にエポキシ樹脂の精
製、純度の問題であり本質的なものではないが、は樹
脂の改質、は副反応の抑制、により本来のエポキシ樹
脂組成物の物性を充分に引き出すことが可能となる。
【0004】しかしながら、の樹脂の吸湿に関して
は、エポキシ基と水酸基の反応による硬化反応である限
り、下記反応式(7)(化7)で表される様に、必ず水
酸基を生成する反応であり、水酸基を要因として親水性
が大きくなり、基本骨格を疎水化しても全体としての吸
湿率の低減には限界がある。
【0005】
【化7】 (式中、Bはエポキシ残基、Dはフェノール残基を示
す。)
【0006】この問題を解決する一つの手法として、西
久保ら出願の特開昭62−53327号公報に示される
様なエポキシ基とエステル基の反応が提案されている。
該公報中には、触媒の好ましいものとして4級オニウム
塩やクラウンエーテル錯体が示され、更に同氏らの論文
〔有機合成化学第49巻第218〜233頁(199
1)〕、エポキシ化合物とエステル類との付加反応とそ
の高分子合成への応用)中において、具体的に単位反応
としての各触媒を用いたときの収率が示されている。そ
れによれば最高ではテトラブチルアンモニウムクロライ
ドの91%があるものの、収率は総じて低い。また、こ
れら4級オニウム塩やクラウンエーテル錯体は、半導体
集積回路の封止材として用いられる樹脂中に含まれたま
まであると、電気的な短絡等の好ましくない結果をもた
らすのみでなく、それが接触する金属部分の腐食等も引
き起こし、製品として重大な欠陥となることは言うまで
もない。
【0007】一方、一般的なエポキシ樹脂とフェノール
樹脂との付加反応においては、触媒としてトリアルキル
ホスフィン、トリアリールホスフィンの様なホスフィン
類、イミダゾール類、三級アミン類等が用いられ、特に
半導体封止用としてはイミダゾール類、ホスフィン類が
多く用いられる。これらの内、イミダゾール類は反応活
性はあるが、先に述べた副反応であるエポキシ単独重合
を起こしやすく、上記のの問題が大きい。一方、ホス
フィン類はこれらの問題はないものの、硬化速度が遅
い。イミダゾール類を触媒としてエポキシ/エステル硬
化反応に応用した場合、先の西久保氏らの文献によると
エポキシ基に対するエステル基の付加反応の反応収率は
約50%程度であり、その他はエポキシ樹脂の単独重合
等の副反応であることもふまえると、充分な硬化物が得
られる触媒ではない。
【0008】更に、本発明者らの追試においては、これ
らイミダゾール類やホスフィン類を硬化触媒としたとき
に、本発明における脂肪族アシル基によるエステルは実
質的にエポキシ樹脂との硬化反応を起こさないことが判
る。具体的には、通常、硬化の際に用いられる温度であ
る150〜200℃の範囲では10分以上ゲル化せず、
現実には硬化物が得られる前に樹脂組成物が流れ出して
しまう状況である(後述比較例参照)。
【0009】また、エポキシ樹脂をエステル硬化させ、
半導体集積回路の封止材として利用するために、フェノ
ール樹脂の10〜90%をエステル化し、硬化剤とする
方法が提案されている(特開平9−235451号公
報)。この方法は、エステル樹脂を製造するに当たり、
原料であるフェノール樹脂のフェノール性水酸基を一部
残存させることにより、硬化初期において反応し易いフ
ェノール部分により一次的に架橋部分を形成させ、後の
アフターキュアーによりエステル基をエポキシ基に作用
させるという発想に基づくものである。ところが、該公
報においては、脂肪族アシル基によるエステルはエポキ
シ樹脂と反応しないとされ、芳香族アシル基、具体的に
はベンゾイル基によるエステルに限定されている。
【0010】このような状況下において、最近半導体封
止材として多く用いられている材料は、ビフェノールや
テトラメチルビフェノール型エポキシ樹脂(商品名:Y
X4000、油化シェルエポキシ社製、等)とフェノー
ルアラルキル樹脂(商品名:ミレックスXLC−4L、
三井化学(株)製、等)の組み合わせ等が挙げられる。
これらの特徴としては100℃付近に融点を持つ結晶性
且つ、溶融後の粘度の低いエポキシ樹脂と、低吸湿性且
つ可とう性を有するフェノールアラルキル樹脂との組み
合わせによる作業性の向上と低吸湿化による耐クラック
性の向上が挙げられる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、現在高級封
止材グレードを中心に多く用いられているエポキシ樹脂
であるビフェノール型エポキシ樹脂に対し、硬化剤であ
るフェノール樹脂の水酸基を脂肪族アシル基によりエス
テル化したものを用い、これを効果的に硬化させる特殊
な硬化触媒(硬化促進剤)を組み合わせることにより得
られる、耐クラック性および電気特性に優れた半導体封
止材用エポキシ樹脂組成物、その硬化物および半導体装
置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
した結果、硬化促進剤として一般式(1)(化8)で表
されるホスフィンオキシド化合物を必須の成分として用
いることにより上記の問題を解決し得ることを見出し、
本発明を完成するに至ったものである。
【0013】
【化8】 (式中、R1 〜R6 は水素原子、炭素数1〜10の直
鎖、分岐または環状のアルキル基あるいは炭素数6〜1
0のアリール基またはアラルキル基を示し、全て同一で
あっても、それぞれ異なっていても良い。)
【0014】すなわち、本発明は、(1)(A)一般式
(2)(化9)で表されるビフェノール類から得られる
エポキシ樹脂と、(B)硬化剤として、水酸基の10モ
ル%〜100モル%が脂肪族アシル基によりエステル化
された、2官能以上のエステル含有化合物もしくはエス
テル含有樹脂とを含有するエポキシ樹脂組成物におい
て、硬化促進剤として前記一般式(1)で表されるホス
フィンオキシド化合物を必須の成分とすることを特徴と
するエポキシ樹脂組成物に関するものである。
【0015】
【化9】 (式中、R7 は水素原子またはメチル基を示し、全て同
一であっても、それぞれ異なっていてもよい。)
【0016】また、本発明は、(2)(B)水酸基の1
0モル%〜100モル%が脂肪族アシル基によりエステ
ル化された、2官能以上のエステル含有化合物もしくは
エステル含有樹脂が、一般式(3)(化10)で表され
るノボラック型樹脂、一般式(4)(化11)で表され
るフェノールアラルキル樹脂、一般式(5)(化12)
で表されるフェノール−ジシクロペンタジエン樹脂およ
び一般式(6)(化13)で表されるナフトールアラル
キル樹脂のいずれかである(1)または(2)記載のエ
ポキシ樹脂組成物、
【0017】
【化10】 (式中、R8 は水素原子、メチル基またはエチル基を示
し、Aは水素原子または脂肪族アシル基を示し、水素原
子/脂肪族アシル基のモル比が90/10〜0/100
の範囲である。繰り返し単位数を示すnは0〜100の
範囲を示し、その平均は0〜15の範囲である。)
【0018】
【化11】 (式中、R9 は水素原子、炭素数1〜9までの直鎖、分
岐または環状アルキル基、フェニル基、水酸基、ハロゲ
ン原子あるいは炭素数1〜9までのアルコキシ基を示
し、mは1〜3を示す。繰り返し単位数を示すn’は0
〜100までの範囲であり、その平均は0〜50の範囲
である。尚、繰り返し単位数n’の平均が0とはビスフ
ェノール体であることを示す。Aは水素原子または脂肪
族アシル基を示し、水素原子/脂肪族アシル基のモル比
が90/10〜0/100の範囲である。)
【0019】
【化12】 (式中、R10は水素原子、炭素数1〜9までの直鎖、分
岐または環状アルキル基、フェニル基、水酸基、ハロゲ
ン原子あるいは炭素数1〜9までのアルコキシ基を示
し、mは1〜3を示す。繰り返し単位数を示すn”は0
〜50までの範囲であり、その平均は0〜15の範囲で
ある。尚、繰り返し単位数n”の平均が0とはビスフェ
ノール体であることを示す。Aは水素原子または脂肪族
アシル基を示し、水素原子/脂肪族アシル基のモル比が
90/10〜0/100の範囲である。)
【0020】
【化13】 (式中、繰り返し単位数を示すn”は0〜50までの範
囲であり、その平均は0〜15の範囲である。尚、繰り
返し単位数n”の平均が0とはビスフェノール体である
ことを示す。Aは水素原子または脂肪族アシル基を示
し、水素原子/脂肪族アシル基のモル比が90/10〜
0/100の範囲である。) (3)(C)有機および/または無機充填剤を(A+
B)100重量部に対し、100重量部以上、1900
重量部以下の範囲で含有する(1)または(2)記載の
エポキシ樹脂組成物、(4)前記(1)〜(3)のいず
れかに記載のエポキシ樹脂組成物を熱硬化させて得られ
るエポキシ樹脂組成物、(5)前記(1)〜(3)のい
ずれかに記載のエポキシ樹脂組成物を用いて半導体集積
回路を封止して得られる半導体装置、に関するものであ
る。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明のエポキシ樹脂組成物は、
硬化促進剤として前記一般式(1)で表されるホスフィ
ンオキシド化合物を必須の成分とし、(A)エポキシ樹
脂として前記一般式(2)で表されるビフェノール類か
ら得られるエポキシ樹脂、および(B)2官能以上のエ
ステル含有化合物もしくはエステル含有樹脂を含有して
なるエポキシ樹脂組成物である。本発明のエポキシ樹脂
組成物は、前記ホスフィンオキシド化合物を必須の構成
成分とすることで、従来のイミダゾール類やホスフィン
類を硬化促進剤として用いた場合に比べて、先述の課題
を解決し、高い機械的物性、特に可とう性に優れ、
耐クラック性および電気特性に優れる硬化物を与えるこ
とを可能にするものである。また、この樹脂組成物に有
機および/または無機充填剤を添加してなる樹脂組成物
は、半導体集積回路用封止材として極めて優れた性能を
有するものであり、このことは本発明者らが初めて見出
したものである。
【0022】本発明のエポキシ樹脂組成物において、
(A)成分は、前記一般式(2)で表されるビフェノー
ル型エポキシ樹脂(以下、エポキシ樹脂という)であ
り、具体的には、4,4’−ジヒドロキシビフェニルま
たは4,4’−ジヒドロキシ−3,3’,5,5’−テ
トラメチルビフェニルのグリシジルエーテルが挙げら
れ、例えば、YX4000Hの商品名で油化シェルエポ
キシ社より市販されている。このエポキシ樹脂は、低溶
融粘度であるため、充填剤の充填率の向上が可能である
という特徴の他、耐リフロークラックに優れるという特
徴を有するものである。
【0023】本発明のエポキシ樹脂組成物において、
(B)成分の硬化剤としては、水酸基の10モル%〜1
00モル%が脂肪族アシル基によりエステル化された、
2官能以上のエステル含有化合物もしくはエステル含有
樹脂である。エステル化され得るフェノール樹脂を具体
的に例示すれば次のようになる。すなわち、一般式
(3’)(化14)で表されるフェノールノボラック型
樹脂、クレゾールノボラック樹脂等のノボラック樹脂;
ノボラック類からビスフェノール体を除いた残査物(ト
リフェノール体以上:以下VRと約す));一般式
(4’)(化15)で表されるフェノールアラルキル
類;一般式(5’)(化16)で表されるフェノール−
ジシクロペンタジエン共重合樹脂(DPR樹脂);一般
式(6’)(化17)で表されるナフトールアラルキル
類等のフェノール樹脂類である。
【0024】
【化14】 (式中、R8 は水素原子、メチル基またはエチル基を示
し、繰り返し単位数を示すnは0〜100の範囲を示
し、その平均は0〜15の範囲である。)
【0025】
【化15】 (式中、R9 は水素原子、炭素数1〜9までの直鎖、分
岐または環状アルキル基、フェニル基、水酸基、ハロゲ
ン原子あるいは炭素数1〜9までのアルコキシ基を示
し、mは1〜3を示す。繰り返し単位数を示すn’は0
〜100までの範囲であり、その平均は0〜50の範囲
である。尚、繰り返し単位数n’の平均が0とはビスフ
ェノール体であることを示す。)
【0026】
【化16】 (式中、R10は水素原子、炭素数1〜9までの直鎖、分
岐または環状アルキル基、フェニル基、水酸基、ハロゲ
ン原子あるいは炭素数1〜9までのアルコキシ基を示
し、mは1〜3を示す。繰り返し単位数を示すn”は0
〜50までの範囲であり、その平均は0〜15の範囲で
ある。尚、繰り返し単位数n”の平均が0とはビスフェ
ノール体であることを示す。)
【0027】
【化17】 (式中、繰り返し単位数を示すn”は0〜50までの範
囲であり、その平均は0〜15の範囲である。尚、繰り
返し単位数n”の平均が0とはビスフェノール体である
ことを示す。)
【0028】これらのフェノール樹脂のエステル化方法
は公知の方法が用いられるが、具体的には以下の通りで
ある。すなわち、上述のような水酸基をエステル化する
際に用いるエステル化剤としては、有機カルボン酸無水
物、有機カルボン酸ハライド、有機カルボン酸のいずれ
でも良い。誘導したいエステルの炭素数によるエステル
化剤の特徴により適宜選択すればよい。このエステル化
剤を具体的に例示すれば、無水酢酸、アセチルクロライ
ド、アセチルブロマイド、酢酸、無水プロピオン酸、プ
ロピオン酸クロライド、プロピオン酸ブロマイド、プロ
ピオン酸、無水酪酸、酪酸クロライド、酪酸、無水吉草
酸、吉草酸クロライド、吉草酸ブロマイド、吉草酸、ピ
バリン酸クロライド、ピバリン酸、フェニル酢酸、フェ
ニル酢酸クロライド、2−フェニルプロピオン酸、3−
フェニルプロピオン酸、o−トリル酢酸、m−トリル酢
酸、p−トリル酢酸、クメン酸等を挙げることが出来
る。これらのエステル化剤は単独あるいは任意の2種類
以上を併用して用いることも可能である。
【0029】その使用量は、水酸基に対して10モル%
以上で用いればよく、上限は特に限定されず、過剰に用
いて充分にエステル化を進行させた場合は、過剰のエス
テル化剤は反応終了後除去すればよいが、現実的には反
応容積効率、コスト等の観点から、水酸基に対し10倍
モル以下、好ましくは5倍モル以下、さらに好ましくは
3倍モル以下が良い。
【0030】具体的な方法は、エステル化剤の種類によ
って異なるが、それぞれについて述べれば、有機カルボ
ン酸無水物については、一般に用いられる方法で良い。
すなわち、水酸基に対しエステル化するべき任意の量の
有機カルボン酸無水物を反応させたのち、副成する有機
カルボン酸、過剰の有機カルボン酸無水物を常圧蒸留、
減圧蒸留、水洗、炭酸塩等の弱塩基水洗浄等任意の方法
もしくはそれらの組み合わせによって除去する事によ
り、目的とするエステル化合物を得るものである。部分
エステル化を行う際は、水酸基に対して任意の量、すな
わち、本発明の樹脂組成物においては10モル%以上が
エステル化されたエステル化物を用いるので、10モル
%以上の有機カルボン酸無水物を用い、完全にエステル
化する際には、水酸基に対して等モル以上、溶剤を兼ね
ればその上限は特に制限されるものではないが、経済効
率、反応の容積効率を考慮すれば10倍モル%以下で用
いればよい。なお、この使用量は後述の有機カルボン酸
を用いた反応の際にも同様である。
【0031】一般にエステル化反応においては、ピリジ
ン、ピペリジン、トリエチルアミン等の反応に対しては
不活性な有機塩基の存在下において行うことが多いが、
本発明のエポキシ樹脂組成物を半導体集積回路の封止材
等の電気・電子分野に用いる場合、これらの含窒素有機
塩基が残存することを避けなければならない。このた
め、最終的には水洗行程を導入する事が望ましい。しか
しながら、これら有機塩基を用いなくとも充分反応は進
行するので、有機塩基を用いないことが最も望ましい。
【0032】反応温度は60℃〜200℃の範囲、望ま
しくは80℃〜180℃の範囲、特に望ましくは100
℃〜160℃の範囲が望ましい。反応時間は反応物の種
類や反応温度に大きく左右されるが、およそ1時間〜2
5時間の範囲であり、現実的には高速液体クロマトグラ
フィーやガスクロマトグラフィー等でエステル化剤の消
失や水酸基の消失などを追跡しつつ終点を決定すること
が望ましい。
【0033】反応における溶媒は用いても用いなくても
良い。原料とする水酸基を有する物質が反応温度に於い
て充分溶融し、且つエステル化剤が液体である場合、ま
た反応温度において溶融、あるいは樹脂に溶解し反応に
支障がない場合には無溶媒で反応を行えばよい。
【0034】溶媒を必要とするならば、反応に不活性な
溶媒であれば全て使用することが出来る。それらを例示
すれば、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼ
ン、o−ジクロロベンゼン、ジフェニルエーテル等の芳
香族炭化水素類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,
N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリド
ン、N,N−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ジメチ
ルスルホキシド、スルホラン等の非プロトン性極性溶媒
類;テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコ
ールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチル
エーテル等のエーテル類;アセトン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、等を単独
で、あるいは任意の組み合わせで用いることが出来る。
【0035】反応は常圧、加圧(オートクレーブ中)、
減圧のいずれでもよく、また反応系の雰囲気は空気中、
窒素、アルゴン、ヘリウム等の不活性ガス中のいずれで
も良いが、好ましくは窒素雰囲気下が良い。
【0036】次に、エステル化剤として有機カルボン酸
ハライドを用いる場合における反応について説明する。
この場合も一般に用いられる手法を用いることが出来
る。すなわち、水酸基に対してエステル化するべき任意
の量の有機カルボン酸ハライドを反応させれば良い。こ
の場合、副生するハロゲン化水素は、ピリジン、ピペラ
ジン、トリエチルアミン等の反応に不活性な塩基を必要
量存在させて系内においてトラップする方法と、ガスと
して反応中に順次速やかに系外に放出し、反応系外に設
置された水またはアルカリトラップを用いて捕捉する場
合が考えられるが、先に示した理由により、含窒素化合
物、イオン性化合物の混入を避けるためハロゲン化水素
ガスは反応中速やかに系外に放出する方法が好ましい。
この時、やはり反応に不活性なガスの気流下において反
応を行うとより好ましい。
【0037】有機カルボン酸ハライドの使用量は、部分
エステル化を行う際は、水酸基に対して任意の量、すな
わち本発明の樹脂組成物においては10モル%以上がエ
ステル化されたエステル化物を用いるので、10モル%
以上の有機カルボン酸ハライドを用い、完全にエステル
化する際には水酸基に対して等モルもしくは小過剰を用
いればよく、大過剰用いることは特に制限されるもので
はないが、経済効率、反応の容積効率、さらに反応後の
処理工程の煩雑さを考慮すれば水酸基に対して10倍モ
ル以下、好ましくは5倍モル以下、さらに好ましくは3
倍モル以下の範囲で用いればよい。反応温度、反応にお
ける溶媒の使用、反応の形態に関しては先の有機カルボ
ン酸無水物の場合に準じればよい。
【0038】また、エステル化剤として有機カルボン酸
を用いる場合は、ほぼ有機カルボン酸無水物に準じれば
よいが、反応に際して酸触媒を必要とする。それを例示
すれば、塩酸、硫酸、リン酸、ポリリン酸等の鉱酸類;
p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンス
ルホン酸、ジメチルスルホン酸、ジエチルスルホン酸等
の有機スルホン酸類;トリフルオロメタンスルホン酸に
代表される超強酸;アルカンスルホン酸型に代表される
酸性イオン交換樹脂;パーフルオロアルカンスルホン酸
型に代表される超強酸型イオン交換樹脂等である。
【0039】その使用量は、原料の重量に対して超強酸
の場合が0.00001〜5重量%、好ましくは0.0
001〜1重量%、より好ましくは0.001〜0.1
重量%の範囲、イオン交換樹脂類の場合が1〜100重
量%、好ましくは10〜50重量%の範囲、その他の場
合は0.01〜10重量%、好ましくは0.1〜5重量
%の範囲である。この範囲を下まわると反応速度が低下
し、現実的な反応時間では完結しない。またこの範囲よ
り大きくなると、副反応が無視できなくなり、あるいは
触媒の除去の行程の煩雑さ等を含めてコストの増大に繋
がる。
【0040】以上、3種類のエステル化剤についてその
反応を説明してきたが、いずれの場合もより精製度の高
いエステル化物を得る必要のある場合には、反応終了
後、水洗行程を導入すればよい。その場合はトルエン、
キシレン、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケト
ン、酢酸エチル等の水洗可能な溶媒を用いて、洗浄廃水
に酸性成分、イオン性不純物が混入しなくなるまで洗浄
すればよい。
【0041】また、本発明においては、そのエステル化
率は10モル%〜100モル%の範囲であるが、好まし
くは50モル%〜100モル%、さらに好ましくは80
モル%〜100モル%の範囲である。
【0042】以上のようにして得られた、エステル化率
10〜100モル%のエステル化物は、従来のフェノー
ル樹脂と同様にしてエポキシ樹脂に対する硬化剤として
用いることが可能である。すなわち2官能以上のエポキ
シ樹脂に対して硬化剤として用いることにより、従来の
エポキシ−フェノール硬化物と同様に熱硬化性樹脂とし
て同一の分野へ利用することが出来る。
【0043】本発明の硬化物の最も大きな特徴は、従来
のエポキシ−フェノール硬化物と比較して吸湿率が大き
く低減されること、エステル基を有する効果により非常
に可とう性に優れることにある。さらには硬化後の構造
に水酸基が生成するエポキシ−フェノール硬化物に対し
て、その水酸基がエステル化された形で硬化物が形成さ
れるため、電気特性も向上する。
【0044】従来、エポキシ樹脂は、特に封止材の分野
において、フェノール樹脂を硬化剤として多く用いられ
てきたが、その性能の向上は低吸湿率化の向上と大きな
相関がある。樹脂中に含まれる水分は、IRリフロー時
の様に急激に200℃以上の高温に晒されると、一気に
気化し、いわゆる水蒸気爆発的な力が生じる、このため
にクラックを生じ、種々の物性に悪影響を及ぼし、最悪
の場合は封止材とチップとの剥離に至る場合がある。本
発明は上述したような特徴から、低吸湿性および耐クラ
ック性の両面において、この問題の解決に対して寄与す
るものである。
【0045】エポキシ樹脂と硬化剤との配合比は、エポ
キシ基1モル当量に対してエステル基もしくはエステル
基および水酸基の合計、すなわちエポキシ基に対する活
性基が、0.5〜1.5モル当量、好ましくは0.7〜
1.3モル当量であり、硬化物の最適物性が得られるモ
ル比を調整して用いることがより好ましい。エポキシ樹
脂および硬化剤はそれぞれ一種類づつ単独で用いてもよ
く、複数を併用しても良い。
【0046】本発明のエポキシ樹脂組成物において、必
須の成分として用いられる硬化促進剤である前記一般式
(1)で表されるホスフィンオキシド化合物について説
明する。一般式(1)において、置換基R1 〜R6 は、
全て同一であっても、それぞれ異なっていても良く、水
素原子、炭素数1〜10の直鎖、分岐または環状のアル
キル基あるいは炭素数6〜10のアリール基またはアラ
ルキル基である。
【0047】具体的に挙げれば、水素原子;メチル基、
エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチ
ル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、1−ペ
ンチル基、2−ペンチル基、3−ペンチル基、2−メチ
ル−1−ブチル基、イソペンチル基、tert−ペンチ
ル基、3−メチル−2−ブチル基、ネオペンチル基、n
−ヘキシル基、4−メチル−2−ペンチル基、シクロペ
ンチル基、シクロヘキシル基、1−ヘプチル基、3−ヘ
プチル基、1−オクチル基、2−オクチル基、2−エチ
ル−1−ヘキシル基、ノニル基またはデシル基等の直
鎖、分岐または環状のアルキル基;フェニル基等のアリ
ール基;トルイル基、ベンジル基、1−フェニルエチル
または2−フェニルエチル基等のアラルキル基を挙げる
ことが出来る。これらのうち、好ましいものは、メチル
基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−
ブチル基またはシクロヘキシル基の様な炭素数1〜6の
アルキル基であり、より好ましくはメチル基、エチル基
である。
【0048】この様なホスフィンオキシド化合物は、G.
N.Koian etal.Journal of Generral Chemistry of T
he USSR, 55, 1453 (1985)に記載されているように、オ
キシ三塩化リンに3分子のイミノトリスアミノ(無置
換、一置換、二置換)ホスホランを反応させて合成する
ことができる。更に、精製が必要であればカラムクロマ
トグラフィー、蒸留、再結晶等の汎用される方法により
精製することが出来る。この様にして得られるホスフィ
ンオキシド化合物は、通常固体である。
【0049】本発明のエポキシ樹脂組成物において、硬
化促進剤であるホスフィンオキシド化合物の使用量は、
全エポキシ樹脂組成物(樹脂成分:エポキシ樹脂と硬化
剤の合計)に対して、重量で0.001〜25%(0.
001〜25g/100g)の範囲、好ましくは0.0
1〜15%、更に好ましくは0.1〜5%の範囲で用い
られる。モル当量に換算すれば、1.5×10-6〜4.
5×10-2モル/100g、好ましくは1.5×10-5
〜2.5×10-2、更に好ましくは1.5×10-4
1.0×10-2モル/100gの範囲である。
【0050】また、本発明のエポキシ樹脂組成物におい
ては、このホスフィンオキシド化合物以外の一般に用い
られる公知の硬化促進剤、例えば2−メチルイミダゾー
ル等のイミダゾール類、トリフェニルホスフィン等のホ
スフィン類等をホスフィンオキシド化合物の0.5重量
%〜500重量%の範囲で併用しても良い。その量が5
00重量%(5倍当量)を超えると本発明の特徴が失わ
れる。
【0051】本発明のエポキシ樹脂組成物においては、
必要に応じて、エポキシ樹脂組成物に(C)成分として
有機および/または無機充填剤や、その他の添加剤を添
加しても良い。特に半導体集積回路の封止材に用いると
きには、その機械的特性の向上や全体のコストのダウン
のために、有機および/または無機充填剤を、また、光
による誤動作を防ぐためにカーボンブラック等の着色剤
を、更には離型剤、カップリング剤、難燃剤等を用いる
ことが望ましい。
【0052】有機および/または無機充填剤の使用量と
しては、(A+B)100重量部に対し、100重量部
以上、1900重量部以下の範囲であり、耐湿性、機械
的強度の観点から好ましくは250重量部以上、より好
ましくは550重量部以上である。用いられる有機およ
び/または無機充填剤としては、例えばシリカ、アルミ
ナ、窒化珪素、炭化珪素、タルク、ケイ酸カルシウム、
炭酸カルシウム、マイカ、クレー、チタンホワイト等の
粉体、ガラス繊維、カーボン繊維、アラミド繊維等の繊
維体等が挙げられる。これらの中で封止材用途において
好ましいものは、結晶性シリカおよび/または溶融シリ
カであり、さらにその樹脂組成物の成型時の流動性を考
慮すると、その形状は球形または球型と不定型の混合物
が望ましい。
【0053】また、本発明のエポキシ樹脂組成物におい
ては、機械的強度や耐熱性の面を考慮した各種添加剤を
配合することが好ましい。例えば、樹脂と無機充填剤と
の接着性向上のためにはカップリング剤を用いることが
望ましく、かかるカップリング剤としてはシラン系、チ
タネート系、アルミネート系、およびジルコアルミネー
ト系等を挙げることが出来る。なかでも好ましいものと
してはシランカップリング剤であり、特にエポキシ基と
反応する官能基を持つシランカップリング剤が最も好ま
しい。
【0054】そのようなカップリング剤としては、ビニ
ルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、N
−(2−アミノメチル)−3−アミノプロピルメチルジ
メトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミ
ノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルト
リエトキシシラン、3−アニリノプロピルトリエトキシ
シラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラ
ン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラ
ン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルト
リメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメ
トキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシ
ラン等を挙げることが出来、これらを単独で、あるいは
2種類以上組み合わせて使用することが出来る。これら
のカップリング剤は、予め無機充填剤の表面に吸着ある
いは、反応により固定化されていることが望ましい。
【0055】本発明のエポキシ樹脂組成物を用いて半導
体集積回路を封止し、半導体装置を作成する方法として
は、低圧トランスファー成型が最も一般的であると言え
るが、その他の方法、例えばインジェクション成型、圧
縮成型、注型等の方法も可能であり、また溶剤を用いる
ような特殊な手法も可能である。
【0056】
【実施例】次に、本発明を実施例により詳細に説明する
が、本発明はこれにより何ら制限されるものではない。 (硬化剤合成例1)温度計、攪拌器、滴下ロートおよび
還流冷却器を備えたガラス製容器に、フェノールアラル
キル樹脂(商品名:ミレックスXLC−4L、平均分子
量(MW)1385(ポリスチレン換算)、水酸基当量
169g/eq:三井化学(株)製)507g(3mo
l)を装入し、内温を125℃まで昇温した。内温を同
温度に保ち、攪拌を行いながら無水酢酸336.9g
(3.3mol)を2時間で滴下した。その後、125
℃を保ちながら2時間反応を行った後、更に140℃ま
で昇温した。140〜150℃において2時間熟成した
後、過剰の無水酢酸および副生した酢酸を、最高150
℃/10mmHgの条件で減圧留去した。ここで得られ
た樹脂を、トルエン1400gに溶解し、廃水が中性に
なるまで60〜70℃において湯洗を行った後、トルエ
ンを最高150℃/5mmHgの条件で留去して水酸基
が完全にアセチル化された樹脂を609g得た。この樹
脂の溶融粘度(ICIコーン型溶融粘度型による。以下
同じ)は100℃で3.4ポイズ、125℃で1.0ポ
イズ、150℃で0.5ポイズであり、水酸基当量は3
000g/eq以上(検出できず)であった。
【0057】(硬化剤合成例2)合成例1と同様の反応
装置に、フェノールアラルキル樹脂(商品名:ミレック
スXLC−4L、平均分子量(MW)1385(ポリス
チレン換算)、水酸基当量169g/eq:三井化学
(株)製)507g(3mol)を装入し、内温を12
5℃まで昇温した。内温を同温度に保ち、攪拌を行いな
がら無水酢酸245.0g(2.4mol)を2時間で
滴下した。その後、125℃を保ちながら2時間反応を
行った後、更に140℃まで昇温した。140〜150
℃において2時間熟成した後、副生した酢酸を最高15
0℃/10mmHgの条件で減圧留去した。ここで得ら
れた樹脂を、トルエン1400gに溶解し、廃水が中性
になるまで60〜70℃において湯洗を行った後、トル
エンを最高150℃/5mmHgの条件で留去して水酸
基が80モル%アセチル化された樹脂を590g得た。
この樹脂の溶融粘度(ICIコーン型溶融粘度型によ
る。以下同じ)は125℃で1.2ポイズ、150℃で
0.7ポイズであり、水酸基当量は880g/eqであ
った。
【0058】(硬化剤合成例3)合成例1と同様の反応
装置に、フェノールアラルキル樹脂(商品名:ミレック
スXLC−4L、平均分子量(MW)1385(ポリス
チレン換算)、水酸基当量169g/eq:三井化学
(株)製)507g(3mol)を装入し、内温を12
5℃まで昇温した。内温を同温度に保ち、攪拌を行いな
がら無水酢酸153.1g(1.5mol)を2時間で
滴下した。その後、125℃を保ちながら2時間反応を
行った後、更に140℃まで昇温した。140〜150
℃において2時間熟成した後、副生した酢酸を最高15
0℃/10mmHgの条件で減圧留去した。ここで得ら
れた樹脂を、トルエン1400gに溶解し、廃水が中性
になるまで60〜70℃において湯洗を行った後、トル
エンを最高150℃/5mmHgの条件で留去して水酸
基が50モル%アセチル化された樹脂を561g得た。
この樹脂の溶融粘度(ICIコーン型溶融粘度型によ
る。以下同じ)は125℃で2.0ポイズ、150℃で
1.1ポイズであり、水酸基当量は362g/eqであ
った。
【0059】(硬化剤合成例4)合成例1と同様の反応
装置に、フェノールアラルキル樹脂(商品名:ミレック
スXLC−4L、平均分子量(MW)1385(ポリス
チレン換算)、水酸基当量169g/eq:三井化学
(株)製)507g(3mol)を装入し、内温を12
5℃まで昇温した。内温を同温度に保ち、攪拌を行いな
がらアセチルクロライド23.6g(0.3mol)を
1時間で滴下した。その後、125℃を保ちながら2時
間反応を行った後、更に140℃まで昇温した。反応系
は副生した塩酸により赤く着色したが、140〜150
℃において2時間熟成した後、160℃まで昇温し、水
流アスピレーターにより軽く減圧したところ、もとの微
黄色透明に戻った。なお、副生した塩酸は還流冷却器の
先端から系外へ排気し、そのまま導入管を通じてアルカ
リトラップにより捕捉した。この樹脂を排出して水酸基
の10モル%がアセチル化された樹脂を520g得た。
この樹脂の溶融粘度(ICIコーン型溶融粘度型によ
る。以下同じ)は125℃で2.0ポイズ、150℃で
1.1ポイズであり、水酸基当量は192g/eqであ
った。
【0060】(硬化剤合成例5)温度計、攪拌器、滴下
ロートおよび還流冷却器を備えたガラス製容器に、フェ
ノールノボラック型樹脂(商品名:BRG#558、平
均分子量(MW)750(ポリスチレン換算)、水酸基
当量104g/eq:昭和高分子(株)製)312g
(3mol)を装入し、内温を125℃まで昇温した。
内温を同温度に保ち、攪拌を行いながら無水酢酸33
6.9g(3.3mol)を2時間で滴下した。その
後、125℃を保ちながら2時間反応を行った後、更に
140℃まで昇温した。140〜150℃において2時
間熟成した後、過剰の無水酢酸および副生した酢酸を最
高150℃/10mmHgの条件で減圧留去した。ここ
で得られた樹脂を、トルエン1400gに溶解し、廃水
が中性になるまで60〜70℃において湯洗を行った
後、トルエンを最高150℃/5mmHgの条件で留去
して水酸基が完全にアセチル化された樹脂を435g得
た。この樹脂の溶融粘度(ICIコーン型溶融粘度型に
よる。以下同じ)は100℃で3.4ポイズ、125℃
で1.0ポイズ、150℃で0.5ポイズであり、水酸
基当量は3000g/eq以上(検出できず)であっ
た。
【0061】(硬化剤合成例6)合成例5と同様の反応
装置に、フェノールノボラック型樹脂(商品名:BRG
#558、平均分子量(MW)750(ポリスチレン換
算)、水酸基当量104g/eq:昭和高分子(株)
製)312g(3mol)、クロルベンゼン500gを
装入し、内温を50℃まで昇温した。内温を同温度に保
ち、均一な溶液になったのを確認した後、攪拌を行いな
がらアセチルクロライド188.4g(2.4mol)
を2時間で滴下した。その後、50〜55℃を保ちなが
ら10時間反応を行った。副生する塩酸は窒素気流下に
おいて速やかに系外に放出しアルカリトラップで中和し
た。反応終了後、最高150℃/10mmHgの条件で
減圧留去しクロロベンゼンを完全に留去した。ここで得
られた樹脂を、トルエン1400gに溶解し、60〜7
0℃において湯洗を行った後、トルエンを最高150℃
/5mmHgの条件で留去して水酸基が80モル%アセ
チル化された樹脂を410g得た。この樹脂の溶融粘度
(ICIコーン型溶融粘度型による。以下同じ)は12
5℃で1.2ポイズ、150℃で0.7ポイズであり、
水酸基当量は554g/eqであった。
【0062】(硬化剤合成例7)合成例1と同様の反応
装置に、フェノール−ジシクロペンタジエン樹脂(商品
名:DPR#3000、平均分子量(MW)810(ポ
リスチレン換算)、水酸基当量185g/eq:三井化
学(株)製)555g(3mol)を装入し、内温を1
25℃まで昇温した。内温を同温度に保ち、攪拌を行い
ながら無水酢酸336.9g(3.3mol)を2時間
で滴下した。その後、125℃を保ちながら2時間反応
を行った後、更に140℃まで昇温した。140〜15
0℃において2時間熟成した後、副生した酢酸を最高1
50℃/10mmHgの条件で減圧留去した。ここで得
られた樹脂を、トルエン1400gに溶解し、廃水が中
性になるまで60〜70℃において湯洗を行った後、ト
ルエンを最高150℃/5mmHgの条件で留去して水
酸基が完全にアセチル化された樹脂を679g得た。こ
の樹脂の溶融粘度(ICIコーン型溶融粘度型による。
以下同じ)は125℃で2.0ポイズ、150℃で1.
1ポイズであり、水酸基当量は3000g/eq以上
(検出できず)であった。
【0063】(硬化剤合成例8)合成例1と同様の反応
装置に、フェノール−ジシクロペンタジエン樹脂(商品
名:DPR#3000、平均分子量(MW)810(ポ
リスチレン換算)、水酸基当量185g/eq:三井化
学(株)製)555g(3mol)、トルエン1500
gを装入し、内温を50℃まで昇温した。内温を同温度
に保ち、均一な溶液になったのを確認した後、攪拌を行
いながら酢酸クロライド117.8g(1.5mol)
を2時間で滴下した。その後、50〜55℃を保ちなが
ら12時間反応を行った。副生する塩酸は窒素気流下に
おいて速やかに系外に放出しアルカリトラップで中和し
た。反応終了後、60〜70℃において湯洗を行った
後、トルエンを最高150℃/5mmHgの条件で留去
して水酸基が50モル%アセチル化された樹脂を610
g得た。この樹脂の溶融粘度(ICIコーン型溶融粘度
型による。以下同じ)は125℃で1.2ポイズ、15
0℃で0.7ポイズであり、水酸基当量は391g/e
qであった。
【0064】(硬化剤合成例9)合成例1と同様の反応
装置に、ナフトールアラルキル樹脂(商品名:α−NX
−3.2、平均分子量(MW)760(ポリスチレン換
算)、水酸基当量213g/eq:三井化学(株)製)
639g(3mol)を装入し、内温を125℃まで昇
温した。内温を同温度に保ち、攪拌を行いながら無水酢
酸336.9g(3.3mol)を2時間で滴下した。
その後、125℃を保ちながら2時間反応を行った後、
更に140℃まで昇温した。140〜150℃において
2時間熟成した後、副生した酢酸を最高150℃/10
mmHgの条件で減圧留去した。ここで得られた樹脂
を、トルエン1400gに溶解し、廃水が中性になるま
で60〜70℃において湯洗を行った後、トルエンを最
高150℃/5mmHgの条件で留去して水酸基が完全
にアセチル化された樹脂を760g得た。この樹脂の溶
融粘度(ICIコーン型溶融粘度型による。以下同じ)
は125℃で2.0ポイズ、150℃で1.1ポイズで
あり、水酸基当量は3000g/eq以上(検出でき
ず)であった。
【0065】(硬化剤合成例10)合成例1と同様の反
応装置に、ナフトールアラルキル樹脂(商品名:α−N
X−3.2、平均分子量(MW)760(ポリスチレン
換算)、水酸基当量213g/eq:三井化学(株)
製)639g(3mol)、トルエン2000gを装入
し、内温を50℃まで昇温した。内温を同温度に保ち、
均一な溶液になったのを確認した後、攪拌を行いながら
酢酸クロライド117.8g(1.5mol)を2時間
で滴下した。その後、50〜55℃を保ちながら12時
間反応を行った。副生する塩酸は窒素気流下において速
やかに系外に放出しアルカリトラップで中和した。反応
終了後、60〜70℃において湯洗を行った後、トルエ
ンを最高150℃/5mmHgの条件で留去して水酸基
が50モル%アセチル化された樹脂を695g得た。こ
の樹脂の溶融粘度(ICIコーン型溶融粘度型による。
以下同じ)は125℃で1.2ポイズ、150℃で0.
7ポイズであり、水酸基当量は447g/eqであっ
た。
【0066】(実施例1)エポキシ樹脂としてテトラメ
チルビフェノールジグリシジルエーテル(商品名:YX
4000H、油化シェルエポキシ社製、エポキシ当量1
84g/eq)、硬化剤として合成例1のアセチル化フ
ェノールアラルキル樹脂(エステル当量211g/eq
=計算値)1グラム当量づつを80℃において充分溶融
混練し、均一な樹脂混合物とした。この樹脂混合物に、
硬化促進剤として前記一般式(1)のR1 〜R6 が全て
メチル基であるホスフィンオキシド化合物(PZO)を
0.0055モル加え、50℃で1分間混練して樹脂組
成物とした。
【0067】この樹脂組成物を10gとり、2cm×5
cm×0.7mmの型枠を用い、150℃→185℃/
5min、185℃/5min、150kg/cm2
条件下で硬化物を得た後、185℃/8Hr(窒素雰囲
気)の条件でアフターキュアーをかけて、充分に硬化を
進行させた樹脂板を成型した。この樹脂板を用い、簡便
なクラックテストを行った。その方法は、縦半分にはさ
みで切り、生じたクラック数を目視により数えた。その
結果、クラックは生じなかった。
【0068】さらに、残りの樹脂組成物200gに対
し、充填剤およびその他の添加剤を表−1(表1)に示
す割合で配合し、ロールによる加熱混練を行って封止材
用成形材料を得た。この成形材料の一部を用い、150
℃→185℃/5min、185℃/5min、150
kg/cm2 の条件下で硬化物を得た後、185℃/8
Hr(窒素雰囲気)の条件でアフターキュアーをかけ
て、十分に硬化を進行させた。この硬化物を用いて各物
性を測定した。結果を表−1に示した。また、同じ成形
材料を用いて、低圧トランスファー成形によりテスト用
半導体装置を作成し、半田浴によるクラック発生テスト
を行った。結果を表−1に示した。尚、ロール混練前の
樹脂組成物のゲルタイムは、150℃において測定し
た。(以下同じ) (実施例2〜10)実施例1における硬化剤を合成例2
〜10により得られた樹脂に変え、エポキシ基/官能基
(フェノール性水酸基+エステル基)=1/1のモル比
で同様にして樹脂組成物を得、その後全て同様のテスト
を行った。結果を表−1(表1、表2)に示した。
【0069】(比較例1〜4)実施例1、5、7、9に
おける硬化促進剤をトリフェニルホスフィン(TPP)
0.015モルに変えた他は同様にして樹脂組成物を
得、それ以降のテストを行ったが、硬化物が得られなか
った。またゲルタイムも150℃および200℃で20
分間測定したが、ゲル化の傾向が見られなかったため、
テストを中止した。
【0070】(比較例5〜8)実施例1、5、7、9に
おける硬化促進剤を2−メチルイミダゾール(商品名:
C11Z、四国ファインケミカル社製)0.015モル
に変えた他は同様にして樹脂組成物を得、それ以降のテ
ストを行ったが、硬化物が得られなかった。またゲルタ
イムも150℃および200℃で20分間測定したが、
ゲル化の傾向が見られなかったため、テストを中止し
た。
【0071】(比較例9〜14)実施例2、3、4、
6、8、10における、水酸基の残るエステル化合物と
エポキシ樹脂との硬化において、硬化促進剤をトリフェ
ニルホスフィン(TPP)0.015モルに変えた以外
は同様にして各テストを行った。結果を表−1(表4)
に示した。
【0072】(比較例15〜18)実施例1における硬
化剤をフェノールアラルキル樹脂(商品名:ミレックス
XLC−4L、平均分子量(MW)1385(ポリスチ
レン換算)、水酸基当量169g/eq:三井化学
(株)製)、フェノールノボラック型樹脂(商品名:B
RG#558、平均分子量(MW)750(ポリスチレ
ン換算)、水酸基当量104g/eq、油化シェルエポ
キシ(株)製)、フェノール−ジシクロペンタジエン樹
脂(商品名:DPR#5000、平均分子量(MW)8
10(ポリスチレン換算)、水酸基当量185g/e
q、三井化学(株)製)、α−ナフトールアラルキル樹
脂(商品名:α−NX−3.2、平均分子量(MW)7
60(ポリスチレン換算)、水酸基当量213g/e
q、三井化学(株)製)に変え、硬化促進剤をトリフェ
ニルホスフィン(TPP)0.015モルに変えた以外
は同様にして各テストを行った。結果を表−2(表5)
に示す。
【0073】尚、各種物性等の試験方法は以下の通りで
ある。 ・Tg(ガラス転移温度):TMA針進入法(島津 T
MA−DRW DT−30)により測定。 ・曲げ強度、弾性率:JIS K−6911による。 ・煮沸吸水率:100℃の沸騰水中で2時間煮沸後の重
量増加を測定。 ・V.P.Sテスト:試験用の半導体装置を85℃、8
5%の恒温恒湿槽に168時間放置した後、直ちに24
0℃のフロリナート液(住友スリーエム(株)社製、F
C−70)に投入し、パッケージ樹脂にクラックが発生
した半導体の数を数えた。試験値を分数で示し、分子は
クラックの発生した半導体の数、分母は被験体数であ
る。
【0074】また、試験に用いた各種添加剤は以下の通
りである。 ・無機充填剤:球形溶融シリカ(ハリミックS−CO、
(株)マイクロン社製)50重量部と、不定形溶融シリ
カ(ヒューズレックスRD−8、(株)龍森製)50重
量部の混合物。 ・シランカップリング材:(SZ−6083、東レダウ
コーニングシリコーン社製)
【0075】
【表1】
【0076】
【表2】
【0077】
【表3】
【0078】
【表4】
【0079】
【表5】 なお、表中の添加剤の値は、主剤+硬化剤200gに対
する値である。
【0080】以上、実施例等により詳細に説明してきた
が、本発明のホスフィンオキシド化合物を必須の硬化促
進剤として用い、水酸基の10モル%〜100モル%が
エステル化されたエステル化合物を硬化剤としたエポキ
シ樹脂組成物は、従来のエポキシ樹脂−フェノール樹脂
硬化物に比較して大きく吸湿性に優れ、且つ可とう性に
優れており、耐クラック性において非常に有利である。
このため、特に半導体集積回路の封止材用途において耐
クラック性に優れることが判る。
【0081】また、従来の硬化促進剤であるトリフェニ
ルホスフィンを用いた場合、部分的に水酸基を残したエ
ステル化合物を用いれば硬化成型物が得られるが、比較
例10、11、13および14で示されているように、
硬化物物性は低下し、すなわちエステル部分の硬化が十
分ではないことを示すデーターが得られている。このこ
とは、本発明における封止材として高い物性を得るため
にはエステル化された硬化剤およびホスフィンオキシド
化合物が必須の要因であることがわかる。
【0082】
【発明の効果】本発明により得られるエポキシ樹脂組成
物は、従来エポキシ樹脂組成物が用いられてきた産業分
野において用いることが可能であり、特に半導体の封止
材として用いることにより、従来のエポキシ樹脂−フェ
ノール樹脂硬化物より耐クラック性に優れたパッケージ
を与えるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 昇 忠仁 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 化学株式会社内 (72)発明者 高木 夘三治 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 化学株式会社内 Fターム(参考) 4J002 CC082 CC122 CD051 CL063 DA017 DE137 DE147 DE237 DJ007 DJ017 DJ037 DJ047 DJ057 DL007 EW146 FA043 FB107 FB137 FB147 FB157 FD013 FD017 GQ05 4J036 AD07 DD07 FA01 FA05 FB08 FB13 JA07 4M109 AA01 BA01 CA21 EA03 EB02 EB04 EB06 EB12 EB14 EC01 EC03

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)一般式(2)(化1)で表される
    ビフェノール類から得られるエポキシ樹脂と、(B)硬
    化剤として、水酸基の10モル%〜100モル%が脂肪
    族アシル基によりエステル化された、2官能以上のエス
    テル含有化合物もしくはエステル含有樹脂とを含有する
    エポキシ樹脂組成物において、硬化促進剤として一般式
    (1)(化2)で表されるホスフィンオキシド化合物を
    必須の成分とすることを特徴とするエポキシ樹脂組成
    物。 【化1】 (式中、R7 は水素原子またはメチル基を示し、全て同
    一であっても、それぞれ異なっていてもよい。) 【化2】 (式中、R1 〜R6 は水素原子、炭素数1〜10の直
    鎖、分岐または環状のアルキル基あるいは炭素数6〜1
    0のアリール基またはアラルキル基を示し、全て同一で
    あっても、それぞれ異なっていてもよい。)
  2. 【請求項2】 (B)水酸基の10モル%〜100モル
    %が脂肪族アシル基によりエステル化された2官能以上
    のエステル含有化合物もしくはエステル含有樹脂が、一
    般式(3)(化3)で表されるノボラック型樹脂、一般
    式(4)(化4)で表されるフェノールアラルキル樹
    脂、一般式(5)(化5)で表されるフェノール−ジシ
    クロペンタジエン樹脂および一般式(6)(化6)で表
    されるナフトールアラルキル樹脂のいずれかである請求
    項1記載のエポキシ樹脂組成物。 【化3】 (式中、R8 は水素原子、メチル基またはエチル基を示
    し、Aは水素原子または脂肪族アシル基を示し、水素原
    子/脂肪族アシル基のモル比が90/10〜0/100
    の範囲である。繰り返し単位数を示すnは0〜100の
    範囲を示し、その平均は0〜15の範囲である。) 【化4】 (式中、R9 は水素原子、炭素数1〜9までの直鎖、分
    岐または環状アルキル基、フェニル基、水酸基、ハロゲ
    ン原子あるいは炭素数1〜9までのアルコキシ基を示
    し、mは1〜3を示す。繰り返し単位数を示すn’は0
    〜100までの範囲であり、その平均は0〜50の範囲
    である。尚、繰り返し単位数n’の平均が0とはビスフ
    ェノール体であることを示す。Aは水素原子または脂肪
    族アシル基を示し、水素原子/脂肪族アシル基のモル比
    が90/10〜0/100の範囲である。) 【化5】 (式中、R10は水素原子、炭素数1〜9までの直鎖、分
    岐または環状アルキル基、フェニル基、水酸基、ハロゲ
    ン原子あるいは炭素数1〜9までのアルコキシ基を示
    し、mは1〜3を示す。繰り返し単位数を示すn”は0
    〜50までの範囲であり、その平均は0〜15の範囲で
    ある。尚、繰り返し単位数n”の平均が0とはビスフェ
    ノール体であることを示す。Aは水素原子または脂肪族
    アシル基を示し、水素原子/脂肪族アシル基のモル比が
    90/10〜0/100の範囲である。) 【化6】 (式中、繰り返し単位数を示すn”は0〜50までの範
    囲であり、その平均は0〜15の範囲である。尚、繰り
    返し単位数n”の平均が0とはビスフェノール体である
    ことを示す。Aは水素原子または脂肪族アシル基を示
    し、水素原子/脂肪族アシル基のモル比が90/10〜
    0/100の範囲である。)
  3. 【請求項3】 (C)有機および/または無機充填剤を
    (A+B)100重量部に対し、100重量部以上、1
    900重量部以下の範囲で含有する請求項1または2に
    記載のエポキシ樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載のエポキ
    シ樹脂組成物を熱硬化させて得られるエポキシ樹脂硬化
    物。
  5. 【請求項5】 請求項1〜3のいずれかに記載のエポキ
    シ樹脂組成物を用いて半導体集積回路を封止して得られ
    る半導体装置。
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