JP2002190319A - 固体状電解質およびそれを用いた電池 - Google Patents

固体状電解質およびそれを用いた電池

Info

Publication number
JP2002190319A
JP2002190319A JP2000386082A JP2000386082A JP2002190319A JP 2002190319 A JP2002190319 A JP 2002190319A JP 2000386082 A JP2000386082 A JP 2000386082A JP 2000386082 A JP2000386082 A JP 2000386082A JP 2002190319 A JP2002190319 A JP 2002190319A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrolyte
solid electrolyte
battery
phase
electrolytic solution
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000386082A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3654180B2 (ja
Inventor
Koji Hataya
耕二 幡谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Furukawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Furukawa Electric Co Ltd filed Critical Furukawa Electric Co Ltd
Priority to JP2000386082A priority Critical patent/JP3654180B2/ja
Priority to US10/025,324 priority patent/US20020187402A1/en
Publication of JP2002190319A publication Critical patent/JP2002190319A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3654180B2 publication Critical patent/JP3654180B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M10/00Secondary cells; Manufacture thereof
    • H01M10/05Accumulators with non-aqueous electrolyte
    • H01M10/052Li-accumulators
    • H01M10/0525Rocking-chair batteries, i.e. batteries with lithium insertion or intercalation in both electrodes; Lithium-ion batteries
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M10/00Secondary cells; Manufacture thereof
    • H01M10/05Accumulators with non-aqueous electrolyte
    • H01M10/056Accumulators with non-aqueous electrolyte characterised by the materials used as electrolytes, e.g. mixed inorganic/organic electrolytes
    • H01M10/0564Accumulators with non-aqueous electrolyte characterised by the materials used as electrolytes, e.g. mixed inorganic/organic electrolytes the electrolyte being constituted of organic materials only
    • H01M10/0565Polymeric materials, e.g. gel-type or solid-type
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Electrochemistry (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Dispersion Chemistry (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Secondary Cells (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 放電容量が高く、放電容量維持性の高い非水
二次電池とそれに用いるのに好適な固体状電解質を提供
する。 【解決手段】 電解液および化学架橋を有する高分子架
橋体からなる固体状電解質において、内部に高分子架橋
体が電解液により膨潤されたゲル相および相分離した電
解液相を有することを特徴とする固体状電解質とそれを
用いた非水二次電池。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】リチウム塩を含む非水系電解
液と高分子架橋体からなる固体状電解質および固体状電
解質を使用した非水系二次電池に関わる。とりわけリチ
ウムイオン電池に関わる。
【0002】
【従来の技術】近年、ポータブル電話機、ビデオカメ
ラ、ノート型パソコン等の小型化および携帯化、あるい
は電気自動車の実用化に向けて、より高エネルギー密度
の蓄電池が要望されているが、その中でも有機溶剤に塩
を溶解させた電解液を用いることにより3V以上の出力
が可能な非水系電解液電池が開発されている。その代表
例としては現在既に上市されているリチウムイオン二次
電池が挙げられる。これらの非水系電解液電池の正極に
は、LiMn等のスピネル構造化合物や、一般的
にLiMOで表せられるα-NaFeO構造を有す
るリチウム含有遷移金属複合酸化物等が利用できる。こ
こでMはCo,Ni,Al,Mn,Ti,Fe等から選
ばれる単独もしくは2種類以上の金属元素である。さら
にはリチウムの挿入可能なMnOやV等の金属
酸化物やTiSやZnS等の金属硫化物、電気化学
的酸化還元活性を有するポリアニリンやポリピロール等
のπ共役系高分子、分子内に硫黄−硫黄結合の形成−開
裂を利用するジスルフィド化合物等を用いることも可能
である。一方負極としては、金属リチウムもしくは各種
リチウム合金、SnO等各種金属酸化物、あるいはリ
チウムを吸蔵放出可能な炭素材料を用いることができ
る。炭素材料としては天然に産出される黒鉛もしくは有
機原料を2000℃以上の高温で焼成し、グラファイト
構造が発達した平坦な電位特性を有する黒鉛系炭素材
料、あるいは有機原料を1000℃以下の比較的低温で
焼成し、黒鉛系材料よりも大きな充放電容量が期待でき
るコークス系炭素材料等が用いられる。
【0003】現在上市されているリチウムイオン二次電
池における正極と負極の組み合わせとして、現状では正
極にはLiCoOやLiMn等のリチウム含有
遷移金属複合酸化物が、一方負極には各種炭素材料が用
いられる場合が多い。上記電極には、電極の電子伝導性
を向上させる目的として、粉末や繊維状の金属もしくは
炭素を加える場合がある。金属としては、銅、銀、アル
ミ等が、炭素としては、黒鉛、カーボンブラック、アセ
チレンブラック、ケッチェンブラック等を用いることが
できる。また電極の製造方法としては、結着剤の役目を
する少量の高分子材料、例えばポリフッ化ビニリデン
(PVDF)を1−メチル−2−ピロリドン等の溶剤に
溶解したものに、各種活物質および適宜炭素や金属の微
粉体からなる導電助剤を分散させてペースト状にした電
極合剤を、電極芯材となる厚さ数十μmの金属箔の両面
又は片面に塗布した後、有機溶剤を除去する方法が広く
行われている。その他の結着剤の例としては、エチレン
−プロピレン−ジエンターポリマー(EPゴム)、フッ
化ビニリデン−プロピレン共重合体やフッ化ビニリデン
−ヘキサフルオロプロピレン共重合体等の各種フッ素ゴ
ム等が挙げられる。その他では、ポリテトラフルオロエ
チレン(PTFE)やSBR、NBR等の高分子のラテ
ックスやディスパージョンに、ポリメタクリル酸ナトリ
ウムやカルボキシメチルセルロース(CMC)等の水溶
性高分子を増粘剤として加えたものを結着剤として利用
する方法もある。また電極芯材は集電体とも呼ばれ、正
極側にはアルミ箔が、一方負極側には銅箔が一般に用い
られることが多い。また塗布−乾燥直後の電極では、乾
燥過程で溶剤が抜けることにより、電極内に空隙が生
じ、充填率が低くなりすぎる場合がある。それにより電
極合剤中の粒子同士の接触が弱くなり、電子伝導性が不
十分となる。そのため、ロールプレス等により、電極の
充填率を高め、電極の電子伝導性を向上させることが行
われる場合が多い。
【0004】通常は上記の様な方法で作製した正極と負
極とを、両者が対向する形で、隔膜となる高分子製の微
孔質フィルムを介して、形が崩れないように何層にもし
っかり巻き取り、それを金属製の電池缶に挿入し、最終
的に電解液を入れた後、機械的な方法でカシメるか、も
しくはレーザー溶接等の方法で完全に密閉することによ
り電池が製造される。ここで隔膜としては、ポリプロピ
レンやポリエチレン製の微孔質膜が使用され、また電解
液としては、通常リチウム塩を有機溶媒に溶解した非水
系電解液が用いられる。有機溶媒としてはエチレンカー
ボネート、プロピレンカーボネート、γ−ブチロラクト
ン、スルホラン、ジエチルカーボネート、ジメチルカー
ボネート、エチルメチルカーボネート、ジメトキシエタ
ン、ジエトキシエタン、2−メチル−テトラヒドロフラ
ン、各種グライム類等を単独もしくは2種類以上混合し
たものが用いられる。リチウム塩としては、電解液にし
た時のイオン伝導度が高い、あるいは電池の利用電位範
囲で電気化学的に安定である等の理由から、主に六フッ
化リン酸リチウム(LiPF)、過塩素酸リチウム
(LiClO)、四フッ化ほう酸リチウム(LiBF
)等が使用される場合が多い。また近年では、ビス
(トリフルオロメチルスルフォニル)イミドリチウム
(LiN(CFSO)等の各種イミド塩も検討
されている。リチウムイオン二次電池に代表される上記
のような非水電解液系電池においては、高容量化および
長寿命化が望まれているが、その一方で安全性の向上や
電池形状の自由度の向上等の観点から、固体もしくは固
体状の電解質の利用が検討されている。すなわち、流動
性を有する電解液に代えて、高分子化合物にリチウム塩
を溶解しイオン伝導性を持たせた電解質や、高分子架橋
構造体に電解液を保持することにより流動性を抑えたゲ
ル状の電解質、あるいはイオン導電性を有する無機セラ
ミックス、ガラス等の使用が検討されている。このよう
な固体状の電解質を用いることにより電池からの液漏れ
を防止することができ、また電池形状自体をフィルム状
にすることも可能となる。
【0005】このような固体もしくは固体状の電解質の
中では、室温でのイオン伝導性や成膜性などから、電解
液を含むゲル状の電解質が多く検討されている。すなわ
ち室温で電池として動作させるには、室温でのイオン伝
導率が1mS/cmオーダーもしくはそれに準ずる値で
あり、かつ薄膜化が可能である必要がある。したがっ
て、現時点においては高分子架橋構造体で電解液を固定
化したゲル電解質を利用することが最も現実的である。
ゲル電解質としてまず考えられるのは、直鎖状の高分子
量ポリマーを電解液で可塑化した系である。すなわちポ
リマーを電解液に高温で溶解させ、成膜した後室温に戻
してゲル化させる方法や、ポリマーと電解液の組み合わ
せにさらに低沸点溶剤で希釈して流動性を持たせた後、
低沸点溶剤を揮散させて成膜することにより作製される
もので、このような系ではポリマーに化学的な架橋構造
はないものの、極端に高粘性であるか、もしくは電解液
と高分子成分との部分的に相分離による物理的な架橋に
より流動性がなくなり、実質的に固体として扱える。具
体的にはポリアクリロニトリル、ポリエチレンオキシ
ド、エチレングリコール-プロピレングリコール共重合
体、ポリメタクリル酸メチル、ポリフッ化ビニリデンな
どの比較的分子量の大きいポリマーを電解液で可塑化し
たゲル状の電解質が知られている。これらの系は、製造
上高粘性の溶液を扱う必要があることや、化学的な架橋
構造を持たないため高温下で流動化してしまう等の欠点
がある。また物理架橋によるゲル化に関しては、高分子
成分と電解液との非常に微妙な親和性によって決定させ
るため、組み合わせや組成に関して非常に限定されてし
まう。
【0006】次に、各種(メタ)アクリレートモノマーや
ビニルモノマーを重合する方法がある。すなわち重合可
能な二重結合を有するモノマーを電解液に溶解してお
き、熱、光、放射線、あるいはラジカル開始剤を用いて
モノマーを重合させる方法である。その際一部多官能性
のモノマーを加えておくことにより、重合反応時に架橋
構造が形成され流動性を失い、電解液を保持したまま系
全体を固化させることができる。すなわち電解液を「そ
のまま固化」させる方法である。このような例として
は、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル等の各種
(メタ)アクリル酸エステルモノマーや酢酸ビニル、ス
チレンおよびその誘導体等のモノマーを電解液中に溶解
しておき、重合させるが、その際、多官能性のジメタク
リル酸エチレングリコールやジメタクリル酸エチレン等
も共存させ、それらを共重合させることにより、架橋構
造体が形成され系全体の流動性を失う。その他には、ポ
リエチレングリコールエチルエーテルメタクリレートや
ポリエチレングリコールジメタクリレート等のマクロモ
ノマーを電解液中で重合させたものが知られている。ま
たこれらの重合方法としては紫外線や電子線照射による
光重合、あるいは過酸化ジベンゾイルやアゾビスイソブ
チロニトリル等のラジカル開始剤の存在下で熱重合させ
る方法がある。また同様にウレタンやエポキシ反応等の
重付加型の化学反応を用いて架橋構造を形成させること
により系全体を固化させる方法もある。重合法もしくは
化学架橋法により固体状電解質を作製する場合は必ずし
も高粘性の溶液を扱う必要は無く、最終的な形状で固化
するため安定性及び保液性に優れ、かつ化学的な架橋構
造を有するため耐熱性も高い。またあらかじめ原液を多
孔質体や不織布等に含浸させておいて固化させることに
より、薄くて強度の高い電解質膜を得ることも可能であ
る。
【0007】その他、電解液との親和性の高いポリマー
であらかじめフィルムを作製しておき、それに電解液を
膨潤させることにより、イオン導電性を付与させる方法
がある。具体的にはポリフッ化ビニリデン系共重合体、
アクリロニトリル−ブタジエンゴムなどの系で検討され
ている。これらの系では、強度の増強あるいは膨潤後の
体積変化を考慮して、あらかじめポリマー膜を多孔質化
あるいは架橋させておく場合もある。これらの系は、後
から電解液を含浸しているため保液性に劣り、経時的な
電解液のしみだしの問題がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記のようにして製造
されるゲル電解質等の固体状電解質に関しては、一般に
イオン伝導率が高いものほど良いとされている。しかし
ながら実際に重要なのは、単なる電解質自体の性能では
なく、その固体状電解質を組み込んだ際の電池の性能で
ある。しかし、上記の従来固体状電解質を用いた場合、
電池としての性能は必ずしも満足できるものではない。
本発明は第1に電池の性能向上に直結した固体状電解質
を提供することを目的とする。本発明は第2に極めて簡
便に優れた特性の電池を製造することができる固体状電
解質を提供することを目的とする。電池としての特性を
改良する目的として、例えば特開平10−74526に
記載のものが開発されている。この中では、主にポリエ
チレンオキシド架橋体を用いた従来の均一相ゲル電解質
を用いた電池の製造方法が述べられている。具体的に
は、あらかじめ電極に電解液のみを含浸した後に、あら
ためて電極上で電解質原液(プレポリマー組成物)を塗
布し電解質原液をする重合固化することにより電池を製
造する方法が述べられている。しかし、このような電池
の製造方法は、明らかに煩雑であるという難点があっ
た。さらに本発明は、第3に優れた電池性能の実現を可
能にする固体状電解質の製造方法を提供することを目的
とする。さらにまた本発明は、第4に固体状電解質を用
いた特性の優れた二次電池とその製造方法を提供するこ
とを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明においては、ゲル
電解質の微細構造をコントロールすること、具体的には
電解質内部に電解液相を部分的に相分離させ、ゲル電解
質中に微細な電解液相の分散構造を持たせることにより
実際に電池に組み込んだ際に非常に優れた特性を有する
電池が得られる電解質を得る。本発明においては、以下
に示すように実際に固体状電解質を電池に組んだ際の電
池としての性能に関しては、単なる固体状電解質自体の
イオン伝導度等の値のみならず、固体状電解質の微細構
造が極めて重要であることを見いだした。すなわち本発
明は、(1)電解液および化学架橋を有する高分子架橋
体からなる固体状電解質において、内部に高分子架橋体
が電解液により膨潤されたゲル相および相分離した電解
液相を有することを特徴とする固体状電解質、(2)
(1)項の相分離構造において電解液相のサイズが、2
0μm未満であることを特徴とする固体状電解質、
(3)質量比での電解液量/高分子架橋体比および架橋
密度の関係において、電解液が高分子鎖内に包含可能な
範囲以上に、架橋密度を上げるかもしくは質量比での電
解液/高分子架橋体比を高めることにより、相分離構造
を形成する(1)又は(2)項記載の固体状電解質の製
造方法、(4)固体状電解質が、熱、光重合開始剤等に
より重合可能な低分子化合物をあかじめ電解液に溶解さ
せておき、それを重合反応させ高分子架橋体を形成する
ことにより作製されることを特徴とする(3)項記載の
固体状電解質の製造方法、(5)(3)または(4)項
において単一の反応点を持つ低分子化合物と、架橋剤と
して働く2個もしくはそれ以上の反応点を持つ低分子化
合物の組み合わせにより、高分子架橋体の架橋度をコン
トロールすることを特徴とする固体状電解質の製造方
法、(6)(5)項において単一の反応点を持つ低分子
化合物の単独重合体が電解液に対して可溶性である低分
子化合物を含むことを特徴とする固体状電解質の製造方
法、(7)(4)〜(6)項のいずれか1項において重
合可能な低分子化合物として(メタ) アクリレートモノ
マーを用いることを特徴とする固体状電解質の製造方
法、(8)(5)項において架橋剤として働く低分子化
合物としてジメタクリル酸エチレンが含まれることを特
徴とする固体状電解質の製造方法、(9)(1)又は
(2)項の固体状電解質を用いたことを特徴とする非水
二次電池、及び(10)正極、負極および隔膜を最終的
な電池形態に加工した後に、(3)〜(8)項のいずれ
か1項に記載の固体電解質の製造方法を行う工程を有す
ることを特徴とする非水二次電池の製造方法を提供する
ものである。なお、本発明において電解液相の相分離と
は、電解質内部で、高分子架橋体が電解液により膨潤さ
れた部分(ゲル相)と、それとは別に高分子架橋体中に
包含されない電解液の相が存在していることをいう。こ
のような電解質は、高分子架橋体中に電解液が保持され
たゲル相のみからなる電解質とは明確に異なる。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明においては、このように電
解質内部で電解液相が部分的にミクロ相分離を起こした
微細構造を有する電解質を製造し、また本電解質を用い
ることにより高性能の無漏液電池を製造することを可能
にした。詳細に関しては、実施例以降で述べるが、電解
質としてのイオン伝導率がほぼ同じ、あるいは劣ってい
るにもかかわらず、相分離構造を有する電解質を用いる
ことにより、均一相ゲル電解質に対して圧倒的に優れた
特性を有する電池の性能が可能となる。肉眼でみて従来
の均一相ゲル電解質は外観上透明である。一方、本発明
の電解質は外観が白濁しており、本発明の主体である電
解質内部で部分的に相分離した電解液相が存在した構造
を有する電解質である。次に図1の顕微鏡写真を見てみ
ると(B)の白濁した電解質においては、白く見えるゲ
ル相と、多少黒っぽく見えるマイクロメートルのオーダ
ーの電解液相が明確に相分離している構造が観察され
た。他方同図(A)の従来の透明のゲル電解質において
は、そのような相分離構造は確認されない。本発明に用
いる電解液自体は、通常のものと同様のものであり、成
分、組成は特に異なるものではない。具体的には前述し
たように通常リチウム塩を有機溶媒に溶解した非水系電
解液が用いられる。有機溶媒としてはエチレンカーボネ
ート、プロピレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、
スルホラン、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネ
ート、エチルメチルカーボネート、ジメトキシエタン、
ジエトキシエタン、2−メチル−テトラヒドロフラン、
各種グライム類等を単独もしくは2種類以上混合したも
のが用いられる。リチウム塩としては、電解液にした時
のイオン伝導度が高い、あるいは電池の利用電位範囲で
電気化学的に安定である等の理由から、主に六フッ化リ
ン酸リチウム(LiPF)、過塩素酸リチウム(Li
ClO)、四フッ化ほう酸リチウム(LiBF)等
が使用される場合が多い。また近年では、ビス(トリフ
ルオロメチルスルフォニル)イミドリチウム(LiN
(CFSO)等の各種イミド塩も検討されてい
る。
【0011】以下、この本発明の特殊な微細構造を有す
る電解質について説明する。ゲル電解質に限らず一般的
な均一相ゲルにおいては、高分子架橋体の分子鎖内に分
子レベルで液体を包含している。すなわちゲル内部にお
いては相溶性のある架橋鎖と液体が分子レベルで混ざり
合っており架橋鎖に架橋点が存在し編み目構造を有する
ことにより、流動性が押さえられている。ここで一般に
高分子架橋体の編み目の大きさを小さくしていくと架橋
体内に保持することができる液体の量は減少する。すな
わちゲル鎖内に保持することができる液体の量は架橋密
度に反比例する。前記のような電解液を「ゲル化」させ
る方法である重合法もしくは化学架橋法によりゲル電解
質を作製する方法を考えた場合、通常は透明な均一相ゲ
ルが生成する。しかしながら例えば電解液を用いて形成
する高分子架橋体の架橋密度を上昇させていくと、もは
やゲル化反応によって生成する高分子架橋体は、その分
子鎖の編み目内に電解液を包含できなくなることが発生
する。このような状態で電解液を「ゲル化」させると、
固化反応が進行し高分子架橋体が形成されるにしたがっ
て、電解液は相分離する。ここで極端に固化の速度が遅
い場合等は、電解液相とゲル相が完全に(マクロに)分
離してしまうことがあるが、固化の速度が十分速い場
合、例えば数分〜数時間の範囲であれば、電解液相は電
解質のバルク内でミクロ相分離を起こし、全体として固
体状であるものの内部には相分離した電解液相を有する
電解質が得られる。固化速度はより好ましくは1分間〜
2時間の範囲である。ただしここで「ゲル相」とは高分
子架橋体の分子鎖の編み目内に電解液が分子レベルで包
含されている相のことを指す。このようにして図1の
(B)に示した微細構造を有する電解質が合成できると
考えられる。
【0012】電解質のミクロ構造に関しては、ゲル相に
関しては電解質としての骨格を成すため連続的でなくて
はならない。一方相分離した電解液相に関しては独立で
も連続でも良い。また相分離した電解液相のサイズとし
ては、概ね10μmオーダーもしくはそれ以下すなわ
ち、20μm未満であることが好ましく、0.1〜10
μmがより好ましい。下限は分子レベルを越えるもので
ある。一方、電解液相の個々のサイズが大きすぎるとマ
クロな電解液のしみ出しが問題となる場合がある。ただ
し本発明の電解質は電解液と高分子架橋体が完全に分離
した単なるスポンジではないので部分的に相分離してい
るといえどもバルク体としての保液性は良好である。本
発明においては架橋密度をコントロールすることにより
相分離構造を有する電解質が合成されているということ
ができる。架橋密度のコントロールは、例えば電解質
を、添加された低分子化合物を重合させることにより高
分子架橋体を形成させる場合は、単一の反応点を有する
モノマー(すなわち単独重合により直鎖状ポリマーを与
えるもの)と、架橋剤として働く2個もしくはそれ以上
の反応点を有するモノマーを組み合わせ、それらの比率
を変化させることにより容易に生成する高分子架橋体の
架橋密度を変化させることが出来る。例えば本発明の実
施例で示したような、メタクリル酸メチルとジメタクリ
ル酸エチレンの組み合わせにおいては、ジメタクリル酸
エチレンの比率を多くすれば高分子架橋体の架橋密度は
高くなる。なお2個もしくはそれ以上の反応点を有する
モノマーの分子量を変化させることにより架橋密度を変
化させることも可能であるが、前者の単一の反応点を有
するモノマーと架橋剤の組み合わせによる方法の方が、
架橋密度の範囲、高分子鎖の化学構造等遙かにコントロ
ール出来る範囲が広い。ただし架橋密度の範囲には特に
制限はない。なぜなら、相分離が起こるか否かは電解液
と高分子架橋体の親和性および架橋密度の関係によって
決定されるからである。すなわち電解液とゲル鎖の親和
性が低い場合、比較的低架橋密度で相分離が起こるが、
逆に電解液と高分子架橋体の親和性が高い場合、相分離
を起こさせるためにはより架橋密度をより高めなければ
ならない。また架橋密度が同じでも、高分子架橋体に対
して電解液量を多くすれば電解液相の相分離は起こりう
る。また原理的に架橋密度を高くすればするほど、相分
離した電解液相の量は増えるが、架橋密度が上昇するに
つれて電解質か機械的に脆くなってしまう。これについ
て例示すればメタクリル酸メチルとジメタクリル酸エチ
レンの組み合わせにおいては、モノマー原料中に含まれ
るジメタクリル酸エチレンの比率が50wt%を越える
と、得られる電解質は非常に脆いものとなり、電池に使
用するにはあまり適しているとは言えない。
【0013】使用する材料に関しては本明細書中ではメ
タクリル酸メチルとジメタクリル酸エチレンの組み合わ
せを利用して形成されるゲル電解質の例を示したが、本
発明の範囲は、これに限定されるものでは無い。すなわ
ち、モノマー段階で電解液に溶解し、また単一の反応点
を有するモノマーの重合により得られる直鎖状ポリマー
については無架橋状態においては電解液に溶解する必要
があるが、それ以外は特に限定されるものではない。た
とえばメタクリル酸メチルをアクリル酸メチルやメタク
リル酸エチルに変更しても同様な特徴を有する電解質が
得られることは容易に想像でき、さらには単一の反応点
を有するモノマーに関しては1種類である必要はなく2
種類以上のモノマーを組み合わせても良い。同様に架橋
剤も複数の種類のものを混合しても良い。ただしポリエ
チレンオキシド等のポリアルキレンオキシド構造を含む
材料に関しては、リチウム塩に対して非常に強い相互作
用を持つため電解液の相分離が非常に起こり難く、本発
明における電解質への使用は望ましくない。
【0014】なお、本発明においては電池化する際、電
解液で電池を製造するのと同じ要領、すなわち電解質膜
を作製せずに、最終的な電池系に組み立てた電池セルに
対して固化前の電解質原液を注入し、その状態で固化さ
せることが望ましいが、この場合分子量の大きいマクロ
モノマーを使用すると電解質原液の粘度が上昇してしま
い、電解質原液を電極の細孔もしくは電池に注入しにく
くなる。よって電解質原液に含まれるモノマーとして
は、分子量が400以下であることが望ましく、さらに
望ましくは200以下である。
【0015】
【実施例】以下本発明を実施例に基づいて詳細に説明す
る。また適宜本発明の効果をより明確にするための比較
例も併せて示す。なお実施例および比較例においては、
電解質の試験はもとより、扁平状電池および内部旋回構
造を有する円筒型電池を実際に作製し試験した。 1.電解質原液の調製 メタクリル酸メチルモノマー(以下、MMA)と架橋剤
であるジメタクリル酸エチレン(以下、EdMA)とを
適宜混合し、両者の質量比が97.5:2.5−70:
30のモノマー混合体を用意した。また1MのLiCl
の溶解させたプロピレンカーボネート溶液を電解液
とし、モノマー混合体と電解液が質量比で20:80に
なるように混ぜ合わせた。そして最終的に重合開始剤と
してアゾビスイソブチロニトリルを1000ppm添加
し電解質原液とした。なお、MMA:EdMA比率が9
7.5:2.5のものに関しては、モノマー混合体と電
解液が質量比で15:85のものを、またMMAと:E
dMA比率が70:30のものに関しては、モノマー混
合体と電解液が質量比で25:75のものも用意した。
調製した電解質原液の組成に関しては下記表1(No.
1〜No.7)にまとめた。なお電解質原液の調製およ
びそれ以後の取扱いは全て露点が−60℃以下の乾燥空
気中もしくはアルゴン雰囲気下で行った。 2.電解質単独膜の作製 中心部を切り抜いた厚さ1mmのシリコンゴムをスペー
サーとして、2枚のガラス板に挟み込み周囲をクリップ
で固定し電解質膜作成用の型とした。続いてその型に注
射器を用いて上記電解質原液を流し込んだ。それを密閉
容器に入れて80℃で2時間加熱し、電解質原液を固化
させることにより厚さ1mmの電解質単独膜を得た。 3.イオン伝導度の測定 上記の電解質単独膜のイオン伝導度を測定した。具体的
には直径16mmに切り抜いた電解質単独膜を直径15
mmのステンレス製の電極で挟み、ソーラトロン社製S
I−1260電気化学測定装置を用いて複素インピーダ
ンス法で測定を行った。その結果20kHzでの抵抗値
の実数部をサンプルのイオン伝導に基づく抵抗値とし、
その値からイオン伝導率を算出した。これらの測定結果
に関しては表1にまとめた。
【0016】4.電解質の組織観察 上記のように作製した電解質に関しては見かけ上大きな
違いが見られた。すなわちEdMAの比率が低く架橋度
の低いものは透明であったが、EdMAの比率が高く架
橋度の高いものは白濁した。これらの相違を明確にする
ため電解質の微細構造の観察を行った。この光学顕微鏡
により観察をによる微細組織(倍率500倍)の写真を
図1に示す。具体的には電解質中の高分子成分の比率が
20%で、透明の電解質としてMMA:EdMA比率が
97.5:2.5のもの(図1(A))、白濁した電解
質としてMMA:EdMA比率が70:30のもの(図
1(B))の微細構造を示した。図1(B)においては
相分離構造における電解液相のサイズは概ね1〜10μ
mであった。 5.LiCoO正極の作製 活物質としてLiCoO(日興ファインプロダクツ社
製)を900gと、導電剤として黒鉛粉末(ロンザ社
製、KS−6 商品名)を70gと、結着剤としてPV
DFを30gとを1−メチル−2−ピロリドン420g
を混練することにより電極合剤ペーストを作製した。本
ペーストをドクターブレード法を用いて厚さ30μmの
アルミ箔の片面に乾燥後の電極合剤の質量が約20mg
/cmになるように塗布し、100℃で加熱すること
により1−メチル−2−ピロリドンを散逸させた。また
円筒型電池用の電極に関しては、もう一方の面にも同様
な方法で電極合剤ペーストと塗布し、電極合剤層を設け
た。その後ロールプレス機を用いて圧縮成型することに
よりLiCoO電極を作製した。本方法で作製したL
iCoO電極を、以下の実施例においては単に正極と
呼ぶ。実際の電池セル作製に際しては、扁平状電池の場
合、片面塗工の正極に対して部分的に電極合剤を剥がし
てタブを取った30×30mmの大きさのものを使用し
た。一方円筒型電池に関しては、両面塗工の正極を39
mm×400mmにカットし、端部7mmの両面の電極
合剤を剥がし、その部分に厚さ50μm、5mm×70
mmのアルミ板を電極タブとして超音波溶接機を用いて
溶接したものを用いた。 6.炭素負極の作製 活物質として無定型炭素材料(三菱化学社製、商品名M
BC−NC)930gと、結着剤としてPVDF70g
とを1−メチル−2−ピロリドン800gを混練するこ
とにより電極合剤ペーストを作製した。本ペーストをド
クターブレード法を用いて厚さ20μmの銅箔の片面に
乾燥後の電極合剤の質量が約10mg/cmになるよ
うに塗布し、100℃で加熱することにより1−メチル
−2−ピロリドンを散逸させた。また円筒型電池用の電
極に関しては、もう一方の面にも同様な方法で電極合剤
ペーストと塗布し、電極合剤層を設けた。その後ロール
プレス機で圧縮成型することにより炭素電極を作製し
た。本方法で作製した炭素電極を、以下の実施例におい
ては単に負極と呼ぶ。実際の電池セル作製に際しては、
扁平状電池の場合、片面塗工の負極に対して部分的に電
極合剤を剥がしてタブを取った31×31mmの大きさ
の電極を用いた。一方円筒型電池に関しては、両面塗工
の正極を40mm×430mmにカットし、中心部7m
mの両面の電極合剤を剥がし、その部分に厚さ50μ
m、5mm×70mmのニッケル板を電極タブとして超
音波溶接機を用いて溶接したものを用いた。
【0017】7.扁平状電池の作製 扁平状電池を作製するにあたり、まず一体化電池セルを
作製した。ガラス瓶中で平均粒径6μmのPVDF粉末
(ダイキン工業社製、VP850商品名)2.5gとエタ
ノール47.5gを混合し、超音波洗浄機内で超音波照
射することにより、PVDF粉末を分散させた。このP
VDF粉末分散液をガラスシャーレに移し取り、親水性
PTFE製微孔質膜(日本ミリポア社製、JGWPメン
ブランフィルター 商品名)を35×35mmに切り抜
いたものを浸して両面を濡らしてPVDF粉末を付着さ
せた後、取り出して、片面塗工の扁平状電池用の正極と
負極の間に挟み込んでガラス板で両側から固定した。6
0℃で加熱及び真空乾燥してエタノールを散逸させた
後、窒素気流中200℃×10分間加熱して、PVDF
粉末を溶融させることにより、親水性PTFE製微孔質
膜と正極及び負極を接着させ、正極/隔膜/負極が完全
に一体化した電池セルを作製した。続いて各一体化電池
セル内に減圧下で表1に示した組成の電解質原液No.
1〜7をそれぞれを注液した。すなわち一体化電池セル
を耐圧容器に入れ、全体をドライ真空ポンプを用いて約
100kPaまで減圧しておき、そこに電池が完全に漬
かるように電解質原液を導入し、減圧状態のまま3分間
および常圧に戻し10分間放置することにより、一体化
電池セル内に電解質原液を注液した。その後電池セルを
容器から取り出し、端子の部分も完全に入るように大き
めのアルミラミネートシート製に袋に電池セルを封入し
た。この状態で80℃で2時間加熱し、電解質原液を固
化させた(固体電解質No.1〜7とした)。このよう
に電解質原液を固化させた後、袋から電池セルを取り出
し、電解質が固化していることを確認し、また電池セル
表面の余分な電解質を取り除いた後に、最終的に図2の
ように端子の部分を取り出すような形でアルミラミネー
トシート製の外装材に減圧封入とすることにより、フィ
ルム状リチウムイオン電池を作製した。この電池セルを
用いたフィルム状リチウムイオン二次電池斜視図で図2
(A)に示した。図2(C)に拡大断面部で示すよう
に、アルミラミネートシート製の外装材4は、LiCo
正極1、炭素負極2、電池隔壁3からなり電解液を
含浸させた電池セルを減圧封入することにより、フィル
ム状リチウムイオン二次電池を形成している。図2中、
5は正極タブ、6は負極タブ、7は熱融着封口部を示
す。本電池の構成で充放電サイクル試験を行った実施例
および比較例の結果を表1に示した。 8.円筒型電池の作製 両面塗工の円筒電池用の電極を、ポリオレフィン製セパ
レーター(ヘキスト社製セルガード#2400 商品
名)を介して群巻した後、この群巻した電池コアを電池
缶に挿入し、負極の電極タブを電池缶に、正極の電極タ
ブを蓋にスポット溶接した。蓋をかしめる前に、表2に
示した組成の電解質原液No.9、10をそれぞれを注
液した。注液は扁平状電池のときと同様に減圧下で行な
った。注液後、電池缶と蓋とを樹脂製パッキンを介して
かしめることにより封止し単三サイズの電池を作製し
た。そして最終的に電池を80℃で2時間加熱し、内部
の電解質原液を固化させた。このようにして作製した円
筒型電池の1例を図3に断面図として示す。図中11は
LiCoO正極、12は炭素負極、13はポリオレフ
ィン製セパレーターであり、この構成の電極は電池缶1
4中に群装されている。15は電池の蓋、16は正極タ
ブ、17は負極タブであり、18は、電池缶14と蓋1
5との間の樹脂製パッキンである。 9.充放電サイクル試験方法 充放電サイクル試験は25℃の恒温槽内において、扁平
状電池の場合、充電上限電圧を4.2Vに設定し、最大
電流6mAで5時間充電し、15分間の休止時間をおい
た後、放電は6mAの一定電流で電池電圧が2.7Vに
達するまでとした。また放電後、次の充電と間にも15
分間の休止時間をおいた。この充電−休止−放電−休止
を1サイクルとし、サイクルを繰り返した。一方、円筒
電池の場合は、充電時の最大電流および放電時の電流を
100mAに変えた以外は、その他の電圧、時間等の条
件は、扁平状電池の場合と同じである。またこれらの充
放電サイクル試験の結果を表1および表2にまとめた。
【0018】比較例 実施例のゲル電解質に代えて、1MのLiClOの溶
解させたプロピレンカーボネート溶液のみ電解液(N
o.8)を電池セルに注液し、図2のように端子の部分
を取り出すような形でアルミラミネートシート製の外装
材に減圧封入とすることにより、扁平状電池を作製し
た。同様に電解液のみ(No.11)を注液した円筒型
電池を作製し、充放電サイクル試験を行なった。
【0019】
【表1】
【0020】
【表2】
【0021】表1及び表2に実施例および比較例で作製
した電解質の特性およびそれらを用いた電池のサイクル
試験の結果を示す。その結果についてまず表1のNo.
1〜5を見てみると、電解質単独のイオン伝導率に関し
てはほぼ同じであると言える。すなわち高分子架橋体成
分と電解液比率が同じで有れば架橋密度によらず電解質
自体のバルク体としてのイオン伝導率は実質的に同じで
あると言える。しかしながらそれらの電解質を用いた電
池の性能は大幅に異なった。すなわち、No.1やN
o.2の様に架橋密度が低く電解質が透明で相分離が起
きていないと考えられる電解質を用いた電池に関して
は、その特性は非常に劣っている。一方、No.4やN
o.5の様に白濁し相分離が起きている電解質を用いた
電池に関しては、初期3サイクル目の放電容量も高く、
またその後の20〜50サイクル目の放電容量維持性も
かなり良好である。このようにイオン伝導率がほぼ同じ
電解質を用いているのにも関わらず、その電池特性は大
きく異なった。またNo.6の場合は、低架橋度で電解
液比率を高めた均一相ゲルであるが、イオン伝導度はN
o.1〜5よりも高い。しかしながらこれを用いた電池
は初期3サイクル目の放電容量は比較的高いものの、充
放電サイクルに伴う放電容量の低下が激しい。さらにN
o.7の場合は、ポリマー比率が高くイオン伝導率の低
いものの、高架橋度で白濁し相分離が起きている電解質
である。これを用いた電池は初期3サイクル目の放電容
量は若干低いものの、No.1やNo.2あるいはN
o.6の様な均一相ゲルよりは充放電サイクルに伴う放
電容量維持性は明らかに良い。次に表2のNo.9〜1
1の結果から、円筒型電池においても、扁平型電池と同
様に本発明の相分離型電解質を用いることにより、高性
能な無漏液電池を製造することが可能であることが分か
る。その際、最終的に電池を加熱する以外、通常の電解
液を用いた電池の製造工程を実質的に変える必要がな
い。以上のような結果から電池性能に関しては、電解質
単体の単なるイオン伝導性のみではなく、それらのミク
ロの構造が極めて重要であることは明らかとなった。す
なわち通常の均一相ゲルの電解質に対し、電解質中にミ
クロに相分離した電解液相が存在する本発明の電解質
は、実際の電池に使用した場合圧倒的に優れており、極
めて有用であると言える。
【0022】
【発明の効果】以上の発明の説明から明らかなように、
本発明の技術、すなわち電解質中にミクロに相分離した
電解液相が存在する本発明の電解質を用いることによ
り、非常に高性能の電池が製造可能となる。また本電解
質は化学架橋構造を有するため熱安定性も良好である。
さらに本技術を最終的な電池形態に組立済みの電池、例
えば扁平状の電池あるいは旋回構造を有する電池等に適
用すれば、通常の電解液を使用した電池の製造方法を実
質的に変更すること無しに、無漏液の電池を製造するこ
とが可能となる。またこのような方法を用いることによ
り大型電池の無漏液化も容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】固体電解質の光学顕微鏡写真を示す。(A)は
従来の、(B)は本発明の固体電解質である。
【図2】フィルム状リチウムイオン電池の説明図であ
る。(A)は斜視図、(B)は一部拡大断面図である。
【図3】円筒型電池の1例の断面図である。
【符号の説明】
1 LiCoO正極 2 炭素負極 3 電池隔膜 4 アルミラミネートフィルム製外装材 5 正極タブ 6 負極タブ 7 熱融着封口部 11 LiCoO正極 12 炭素負極 13 ポリオレフィン製セパレーター 14 電池缶 15 蓋 16 正極タブ 17 負極タブ 18 樹脂製パッキン

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電解液および化学架橋を有する高分子架
    橋体からなる固体状電解質において、内部に高分子架橋
    体が電解液により膨潤されたゲル相および相分離した電
    解液相を有することを特徴とする固体状電解質。
  2. 【請求項2】 請求項1の相分離構造において電解液相
    のサイズが、20μm未満であることを特徴とする固体
    状電解質。
  3. 【請求項3】 質量比での電解液量/高分子架橋体比お
    よび架橋密度の関係において、電解液が高分子鎖内に包
    含可能な範囲以上に、架橋密度を上げるかもしくは質量
    比での電解液/高分子架橋体比を高めることにより、相
    分離構造を形成する請求項1又は2記載の固体状電解質
    の製造方法。
  4. 【請求項4】 固体状電解質が、熱、光重合開始剤等に
    より重合可能な低分子化合物をあかじめ電解液に溶解さ
    せておき、それを重合反応させ高分子架橋体を形成する
    ことにより作製されることを特徴とする請求項3記載の
    固体状電解質の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項3または請求項4において単一の
    反応点を持つ低分子化合物と、架橋剤として働く2個も
    しくはそれ以上の反応点を持つ低分子化合物の組み合わ
    せにより、高分子架橋体の架橋度をコントロールするこ
    とを特徴とする固体状電解質の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項5において単一の反応点を持つ低
    分子化合物の単独重合体が電解液に対して可溶性である
    低分子化合物を含むことを特徴とする固体状電解質の製
    造方法。
  7. 【請求項7】 請求項4〜6のいずれか1項において重
    合可能な低分子化合物として(メタ) アクリレートモノ
    マーを用いることを特徴とする固体状電解質の製造方
    法。
  8. 【請求項8】 請求項5において架橋剤として働く低分
    子化合物としてジメタクリル酸エチレンが含まれること
    を特徴とする固体状電解質の製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項1又は2の固体状電解質を用いた
    ことを特徴とする非水二次電池。
  10. 【請求項10】 正極、負極および隔膜を最終的な電池
    形態に加工した後に、請求項3〜8のいずれか1項に記
    載の固体電解質の製造方法を行う工程を有することを特
    徴とする非水二次電池の製造方法。
JP2000386082A 2000-12-19 2000-12-19 固体状電解質およびそれを用いた電池 Expired - Fee Related JP3654180B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000386082A JP3654180B2 (ja) 2000-12-19 2000-12-19 固体状電解質およびそれを用いた電池
US10/025,324 US20020187402A1 (en) 2000-12-19 2001-12-18 Solid electrolyte and battery using the same

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000386082A JP3654180B2 (ja) 2000-12-19 2000-12-19 固体状電解質およびそれを用いた電池

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002190319A true JP2002190319A (ja) 2002-07-05
JP3654180B2 JP3654180B2 (ja) 2005-06-02

Family

ID=18853236

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000386082A Expired - Fee Related JP3654180B2 (ja) 2000-12-19 2000-12-19 固体状電解質およびそれを用いた電池

Country Status (2)

Country Link
US (1) US20020187402A1 (ja)
JP (1) JP3654180B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114069028A (zh) * 2020-08-04 2022-02-18 明志科技大学 复合式固态电解质膜的制备方法和全固态锂电池
JP2022050207A (ja) * 2020-09-17 2022-03-30 株式会社東芝 二次電池、電池パック及び車両

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100450681B1 (ko) * 2002-08-16 2004-10-02 삼성전자주식회사 반도체 메모리 소자의 커패시터 및 그 제조 방법
EP1739770B1 (en) * 2004-04-19 2011-12-07 Panasonic Corporation Method for producing a lithium ion secondary battery

Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05101849A (ja) * 1991-10-11 1993-04-23 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 全固体二次電池
JPH05299119A (ja) * 1992-01-20 1993-11-12 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 高分子固体電解質及びその製造方法
WO1997018596A1 (fr) * 1995-11-15 1997-05-22 Asahi Kasei Kogyo Kabushiki Kaisha Electrolyte polymere composite et dispositif electrochimique non aqueux
JPH09270271A (ja) * 1996-03-30 1997-10-14 Akinobu Ozawa 非水系二次電池およびその製造法
WO1997048106A1 (fr) * 1996-06-13 1997-12-18 Asahi Kasei Kogyo Kabushiki Kaisha Electrolyte hybride, procede de fabrication de ce dernier et procede de fabrication d'un element electrochimique a l'aide de cet electrolyte
WO1999049531A1 (en) * 1998-03-23 1999-09-30 Koninklijke Philips Electronics N.V. Polymeric gel electrolyte
JPH11273736A (ja) * 1998-03-24 1999-10-08 Toshiba Battery Co Ltd 高分子電解質電池の製造方法
JP2000182600A (ja) * 1998-12-18 2000-06-30 Yuasa Corp リチウム電池
JP2000243384A (ja) * 1999-02-22 2000-09-08 Toshiba Battery Co Ltd ポリマーリチウム二次電池用正極素材の製造方法
JP2002056894A (ja) * 2000-08-10 2002-02-22 Yuasa Corp イオン伝導体及びその製造方法、並びにそれを用いた電池及びその製造方法

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5223353A (en) * 1990-03-16 1993-06-29 Ricoh Company, Ltd. Solid electrolyte, electrochemical device including the same and method of fabricating the solid electrolyte
US6013393A (en) * 1995-05-09 2000-01-11 Ricoh Company, Ltd. Ionic conductive polymer gel and lithium-ion battery using the same
US6203949B1 (en) * 1997-08-22 2001-03-20 Yardney Technical Products, Inc. Solid electrolyte for an electrochemical cell composed of an inorganic metal oxide network encapsulating a liquid electrolyte
US5837015A (en) * 1997-09-26 1998-11-17 Motorola, Inc. Method of making a multilayered gel electrolyte bonded rechargeable electrochemical cell
US6235433B1 (en) * 1997-12-19 2001-05-22 Nec Corporation High molecular gel electrolyte and secondary battery using the same
JPH11345629A (ja) * 1998-03-31 1999-12-14 Canon Inc 二次電池及びその製造方法
IL135078A0 (en) * 1999-03-17 2001-05-20 Noboru Oyama Polymer electrolyte
JP4158071B2 (ja) * 1999-05-20 2008-10-01 東洋紡績株式会社 高分子電解質ゲル組成物
KR100357952B1 (ko) * 2000-03-06 2002-10-25 삼성에스디아이 주식회사 리튬 2차전지
US20030104282A1 (en) * 2001-11-15 2003-06-05 Weibing Xing In situ thermal polymerization method for making gel polymer lithium ion rechargeable electrochemical cells

Patent Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05101849A (ja) * 1991-10-11 1993-04-23 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 全固体二次電池
JPH05299119A (ja) * 1992-01-20 1993-11-12 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 高分子固体電解質及びその製造方法
WO1997018596A1 (fr) * 1995-11-15 1997-05-22 Asahi Kasei Kogyo Kabushiki Kaisha Electrolyte polymere composite et dispositif electrochimique non aqueux
JPH09270271A (ja) * 1996-03-30 1997-10-14 Akinobu Ozawa 非水系二次電池およびその製造法
WO1997048106A1 (fr) * 1996-06-13 1997-12-18 Asahi Kasei Kogyo Kabushiki Kaisha Electrolyte hybride, procede de fabrication de ce dernier et procede de fabrication d'un element electrochimique a l'aide de cet electrolyte
WO1999049531A1 (en) * 1998-03-23 1999-09-30 Koninklijke Philips Electronics N.V. Polymeric gel electrolyte
JPH11273736A (ja) * 1998-03-24 1999-10-08 Toshiba Battery Co Ltd 高分子電解質電池の製造方法
JP2000182600A (ja) * 1998-12-18 2000-06-30 Yuasa Corp リチウム電池
JP2000243384A (ja) * 1999-02-22 2000-09-08 Toshiba Battery Co Ltd ポリマーリチウム二次電池用正極素材の製造方法
JP2002056894A (ja) * 2000-08-10 2002-02-22 Yuasa Corp イオン伝導体及びその製造方法、並びにそれを用いた電池及びその製造方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114069028A (zh) * 2020-08-04 2022-02-18 明志科技大学 复合式固态电解质膜的制备方法和全固态锂电池
CN114069028B (zh) * 2020-08-04 2024-05-03 明志科技大学 复合式固态电解质膜的制备方法和全固态锂电池
JP2022050207A (ja) * 2020-09-17 2022-03-30 株式会社東芝 二次電池、電池パック及び車両
JP7362581B2 (ja) 2020-09-17 2023-10-17 株式会社東芝 二次電池、電池パック及び車両

Also Published As

Publication number Publication date
JP3654180B2 (ja) 2005-06-02
US20020187402A1 (en) 2002-12-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7279251B1 (en) Lithium secondary battery comprising a super fine fibrous polymer separator film and its fabrication method
KR100742957B1 (ko) 가교 고분자의 도입에 의해 안전성이 향상된 전극 및 이를포함하는 전기 화학 소자
US20090026662A1 (en) Hybrid polymer electrolyte, a lithium secondary battery comprising the hybrid polymer electrolyte and their fabrication methods
JP5174376B2 (ja) 非水リチウムイオン二次電池
JP2020526897A (ja) 全固体電池用複合固体電解質膜及びそれを含む全固体電池
WO2013080946A1 (ja) 非水電解液電池用セパレータおよびそれを用いた非水電解液電池
Huang et al. Cyclic stability improvement in a blended P (VdF-HFP)/P (BMA-AN-St)-based gel electrolyte by electrospinning for high voltage lithium ion batteries
KR19990039865A (ko) 이차전지용 고분자 겔 전해질 및 그 제조방법
WO2001089023A1 (en) A lithium secondary battery comprising a super fine fibrous polymer electrolyte and its fabrication method
JP4601114B2 (ja) 薄膜状電解質
JP3654180B2 (ja) 固体状電解質およびそれを用いた電池
JP4161437B2 (ja) リチウム電池
JP2002216848A (ja) ゲル状電解質、およびこれを用いたゲル状電解質電池
JPH09270271A (ja) 非水系二次電池およびその製造法
JPH10261437A (ja) ポリマ電解質およびそれを用いたリチウム・ポリマ電池
JP2002158037A5 (ja)
JP2000173665A (ja) リチウム二次電池
WO2020017630A1 (ja) ラジカルポリマーを電極に用いた二次電池
JP2002190320A (ja) 固体状電解質およびそれを用いた電池
JP3667005B2 (ja) ゲル系電解質および電気化学素子の製造方法
JP4739492B2 (ja) イオン伝導体及びその製造方法、並びにそれを用いた電池及びその製造方法
JP2002158037A (ja) ポリマー二次電池及びその製造法
WO2001089021A1 (en) A composite polymer electrolyte, a lithium secondary battery comprising the composite polymer electrolyte and their fabrication methods
KR20040042749A (ko) 다공성 고분자가 코팅된 겔화 세퍼레이터 및 이들을이용한 전기화학셀
WO2020158555A1 (ja) ラジカルポリマーを電極に用いた二次電池

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040203

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040405

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040810

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20041008

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050208

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050221

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 3654180

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080311

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090311

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100311

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100311

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110311

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110311

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120311

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130311

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130311

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140311

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees