JP3667005B2 - ゲル系電解質および電気化学素子の製造方法 - Google Patents

ゲル系電解質および電気化学素子の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はゲル系電解質および電気化学素子の製造方法に関する。さらに詳しくは固体電解質の一形態であるゲル系電解質およびこれを用いた電池等の電気化学素子の製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
最近、携帯電話やパソコン等の小型化、軽量化のために高エネルギー密度の電池が要求され、これに対応する電池としてリチウムイオン電池が開発され、工業化されている。この電池の正極および負極の電極間のイオン移動媒体として、貫通孔を持つ多孔質高分子セパレーターに電解質溶液を含浸した形態が用いられており、セパレーターに含浸させた電解質溶液の漏出を防ぐため、電池構造体全体を重厚な金属容器でパッケージされたものが製品化されている。
【0003】
一方、固体電解質をイオン移動媒体として構成した固体電池は、液漏れがないため電池の信頼性、安全性が向上するとともに、薄膜化や積層体形成、パッケージの簡略化、軽量化が期待されている。特にイオン伝導性高分子を用いた高分子固体電解質は、加工柔軟性を有するため電池との積層構造体形成、電極のイオン吸蔵放出による体積変化に追随した界面保持ができるなど好ましい性質を有すると期待されている。
【0004】
このような高分子固体電解質の試みとしては、Wrightによりポリエチレンオキシドのアルカリ金属塩複合体が、British Polymer Journal,7 p.319(1975)に報告されて以来、ポリエチレングリコール、ポリプロピレンオキシドなどのポリアルキレンエーテル系材料をはじめポリアクリロニトリル、ポリホスファゼン、ポリシロキサンなどを骨格とした高分子固体電解質材料が活発に研究されている。このような高分子固体電解質は、通常は高分子中に電解質が均一固溶した形態をとり、ドライ系高分子固体電解質として知られているが、そのイオン伝導度は電解質溶液に比較して著しく低く、これを用いて構成した電池は充放電電流密度が限定され、電池抵抗が高いなどの問題を有していた。
【0005】
そのためより電解質溶液に近い状態を形成させることでイオン伝導度を向上させようとする試みが種々提案されている。例えば、電解質の解離度を向上したり、高分子の分子運動を促進してイオン伝導度を向上させる目的で電解質溶媒等の可塑剤を添加したゲル系電解質が知られている(特開昭56−143356号公報等)。このようなゲル系電解質を用いて電池を製造する場合、まず膨潤ポリマーからなるゲル系電解質を製造し、その後に電池を組み立てるという方法が一般的である。このようなゲル系電解質の母体高分子としては架橋ポリマーを用いることができるが、一方、未架橋のポリマーと電解質と可塑剤とを低沸点溶媒に溶かした溶液を電極上に塗布し、該低沸点溶媒のみを揮発除去することでゲル系電解質層を形成する電池の製造方法も知られている(米国特許第5296318号明細書)。
【0006】
一方、液体状イオン伝導体を多孔質膜の空孔内に充填し、毛管作用を利用して保持することで電解質の漏出を防ぐ試みも提案されており、例えば0.1μm以下の貫通孔径を有する、ポリオレフィンのような高強度の材料の微多孔質膜にイオン移動媒体を充填してなる電解質薄膜が作成されている(特開平1−158051号公報)。
【0007】
しかしながら上記のゲル系電解質はそのものが既に膨潤ポリマーからなっているために強度が著しく低く、電池として積層するための取扱いは容易なものではなかった。特に高いエネルギー密度を得るための薄膜化は著しく困難なものであった。また、電極上にポリマーと電解質の溶液を塗布する方法では取扱いは容易ながら、THFのような可燃性の低沸点溶媒を使用するために安全上好ましいものではなかった。さらにこの場合、溶液とするために未架橋のポリマーを用いていることから高温では溶解や溶融による短絡の恐れがあった。一方、多孔質膜の空孔内に電解質溶液を充填したものの場合は、強度は大きいものの、多数の孔が複雑に交錯して迷路状になった電解質溶液相をイオンが通るためにイオン伝導度が大きく低下する欠点を有していた。従って、電解質溶液を含んだときのイオン伝導度が高いゲル系電解質を用いた電池等の電気化学素子を、安全且つ容易に製造する方法は未だ報告されていない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、電解質溶液の膨潤前後での寸法変化が小さく強度の大きい、高いイオン伝導度を有するゲル系電解質およびこれを用いた電池等の電気化学素子を安全且つ容易に製造する方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記の従来技術の問題点に鑑み、検討を重ね本発明に至った。すなわち、本発明は下記のとおりである。
電解質溶液に膨潤可能な架橋ポリマーからなる多孔質樹脂成形体に、該多孔質樹脂成形体に上記電解質溶液を含浸させたときに、変形が長さ方向で10%以内である温度で該電解質溶液を含浸させた後、該電解質溶液から引き上げ、その後に膨潤する温度で加熱することを特徴とするゲル系電解質の製造方法。
【0010】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の方法で製造されるのはゲル系電解質および電気化学素子である。ここでいうゲル系電解質とは、高沸点溶媒を流動性のある溶液までには至らない範囲で大量に含んだ高分子固体電解質で、ゲル状の様相を示す状態のものをいう。
本発明の製造方法に従えば、まず多孔質樹脂成形体に、実質的に該電解質溶液で膨潤しない温度で電解質溶液を含浸させる。この段階では架橋ポリマーは膨潤しておらず、該多孔質樹脂成形体は充分に強度が高く、またほとんど変形することもないので比較的自由に取り扱うことができる。次にこの状態で該電解質溶液から引き上げることで余分な電解質溶液を除去する。必要により表面を拭き取るなどしてさらに余分な液を除去するが、この状態でのイオン伝導度は充分に高いものではない。しかるに、このままの状態あるいは電極を積層した状態で該含浸成形体を加熱し、架橋ポリマーを電解質溶液で膨潤させると、強度の低い膨潤状態での取扱いを極力避けつつ高い伝導度を有するゲル系電解質を容易に得ることができる。
【0011】
一般に架橋ポリマーを液中で自由に膨潤させると平衡に達するまで大きな変形を伴い、また変形を抑制するために膨潤する液量を平衡量以下にコントロールすることも著しく困難である。しかしながら、本発明の方法に従えば膨潤に使われる液量は空隙率により限定されることから膨潤率も限られ、膨潤による大きな変形を避けることができ、強度低下も抑制される。したがって、本発明の方法は、強度の高い状態で電極を積層でき、電解質層の変形が小さいという点で電解質溶液を含浸させる前か後の、いずれにせよ加熱する前に電極を積層した場合に特に有用である。膨潤後には多孔質の空孔内に電解質溶液は残っていても残っていなくてもよい。
【0012】
本発明でいう多孔質樹脂成形体は成形体内部に空孔を有するものであればよく、空孔は連続孔であっても独立泡であってもよく、それらが混在していてもよい。また該多孔質樹脂成形体の空隙率は10〜95%の範囲にあることが好ましく、さらに好ましくは20〜95%、特に好ましくは40〜95%である。10%未満では電解質を形成したときのイオン伝導度が充分に高くなく、また95%を越えると膨潤後に充分な強度が得られにくい。
【0013】
多孔質樹脂成形体の形状は使用する目的により異なるので一概には限定されないが、例えば電池の電極間の電解質として用いる場合にはシート状、織布状、不織布状が好ましい。この場合の膜厚は、一般的には1〜500μm程度のものが用いられる。1μm未満では強度が不足し、電極間でショートしやすくなり、500μmを越える膜厚では膜全体の実効電気抵抗が高くなりすぎる。この成形体加工方法として、架橋構造形成に先だって成形した後架橋させる方法、架橋体を所望形状に成形する方法いずれも使用可能である。
【0014】
本発明で用いる多孔質樹脂成形体の製造法は特に限定されないが、連続孔からなる多孔質樹脂の製造方法としては、マイクロフィルターやウルトラフィルターを製造する方法を利用することができ、例えば特開平3−215535号公報に記載の方法や特公昭61−38207号公報に記載の方法、特開昭54−16382号公報に記載の方法を利用することができる。簡単に述べれば、具体的には溶融法や湿式法が挙げられ、溶融法は重合体を可塑剤や無機粉体等と共に溶融後、平膜状に成形し、その後に可塑剤や無機粉体等を抽出除去するものである。また湿式法は重合体を界面活性剤や添加剤等と共に溶媒に溶解しておき、これを液膜状で非溶媒中に浸漬することで凝固させ、溶媒や界面活性剤や添加剤等は洗浄除去するものである。
【0015】
また、独立泡からなる発泡体の製造方法であればバルク状のポリマー成形体に発泡剤を拡散させた後、加熱や減圧によって発泡体を形成する方法等が利用できる。
本発明において、電解質溶液に膨潤可能な架橋ポリマ−とは、加熱処理温度と同じ温度の電解質溶液中に浸漬した際に大きな変形を起こす架橋ポリマーであって、実際上は長さ方向で20%を越える変形を伴うものをいう。多孔質樹脂成形体をなすポリマー種は用いる電解質溶液に膨潤可能なものであればかまわないが、電気化学的に安定なものが好ましく、またイオン伝導性を有するポリマー種が好ましい。このようなものとして具体的には、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリフッ化ビニリデン、ポリアクリロニトリル、ポリ(メタ)アクリル酸オリゴエチレンオキサイド、ポリエチレンイミン、ポリアルキレンスルフィド、オリゴエチレンオキサイドを側鎖に有するポリホスファゼンやポリシロキサン、ナフィオンやフレミオン等の分子内にイオン性基を有する高分子等を挙げることができる。またこれらを主として含む共重合体、例えばフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、フッ化ビニリデン−トリフルオロエチレン共重合体、アクリロニトリル−(メタ)アクリル酸エステル共重合体等もまた用いることができる。多孔質樹脂成形体をなすポリマー種として分子内にイオン性基を有する高分子をリチウム電池に利用する場合にはイオン性基はリチウム塩であることが望ましい。
【0016】
これらのポリマーの架橋構造は重合時、多孔質樹脂成形体の製造前、製造後のどの段階でも導入することができる。この架橋の方法としては重合時に多官能のモノマーを用いる方法、重合後に電子線、γ線、X線、紫外線等の輻射エネルギーを照射する方法、やはり重合後にラジカル開始剤を含有させて熱や輻射エネルギー照射により反応させる方法等を用いることができる。重合後に架橋構造を導入する場合、新たに単官能または/および多官能のモノマー成分を共存させておくこともできる。
【0017】
この架橋構造形成の確認は、未架橋ポリマーを溶解する溶剤への溶解性により確認することができる。即ち、架橋による3次元網目構造を有する重合体は可溶性溶剤に溶解しない成分を有し、均一溶解しないことから架橋構造形成を判別することができる。
本発明の製造方法で用いられるポリマー種は用いる電解質溶液との組み合わせにより異なり、また逆に用いる電解質溶液の種類もまた用いるポリマーの種類により異なることになるが、電解質溶液としては一般には以下のようなものが用いられる。
【0018】
まず、溶液中に含まれる電解質化合物としては無機塩、有機塩、無機酸、有機酸のいずれも使用可能である。この例として、たとえばテトラフルオロホウ酸、ヘキサフルオロリン酸、過塩素酸、ヘキサフルオロ砒素酸、硝酸、硫酸、リン酸、フッ酸、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸素などの無機酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ヘプタフルオロプロピルスルホン酸、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、プロピオン酸などの有機酸、およびこれら無機酸、有機酸の塩が挙げられる。さらにこれらの無機酸、有機酸、およびこれらの塩の混合物も使用可能である。この塩型の電解質化合物のカチオンとしてアルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属、希土類金属などの単独または混合状態で用いることができる。このカチオン種は使用する用途によって好ましい種が異なる。たとえば、本発明の方法を用いてリチウム電池を製造する場合は、添加する電解質化合物としてリチウム塩を用いることが好ましい。特に、リチウム二次電池を製造する場合、広い電位領域を使用するため、電解質化合物として電気化学的に安定なリチウム塩が好ましく、この例として、CF3 SO3 Li、C4 9 SO3 Liなどのフルオロアルキルスルホン酸リチウム塩、(CF3 SO2 2 NLi等のスルホニルイミドリチウム塩、LiBF4 、LiPF6 、LiClO4 、LiAsF6 を挙げることができる。これらの電解質化合物の溶液中における適正な濃度は使用する目的により異なるが、一般には0.1mol/リットル〜飽和溶解度の範囲で用いられ、好ましくは0.5〜5mol/リットル、さらに好ましくは0.5〜2mol/リットルの範囲で用いられる。
【0019】
次にこれらの電解質化合物を溶解する溶媒としては、水、アルコール等、化学的に安定で電解質化合物を溶解するものであればよいが、特にリチウム電池のように非水系電解液として使用する場合には、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネート等のカーボネート化合物、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、ジグライム、テトラグライム、オリゴエチレンオキシド等のエーテル化合物、ブチロラクトン、プロピロラクトン等のラクトン化合物、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル化合物等を挙げることができる。
【0020】
以上挙げた中で、用いるポリマーと電解質溶液の組み合わせはポリマーが電解質溶液で膨潤する組み合わせであればよく、電解質化合物を溶解する溶媒の沸点以下で膨潤する組み合わせ、即ち常圧で膨潤する組み合わせが好ましく、電解質化合物を溶解する溶媒の沸点以下で膨潤するが、室温では実質的に膨潤しない組み合わせが特に好ましい。このような組み合わせの一例としては、エチレンカーボネートやプロピレンカーボネート等のカーボネート系の溶剤を電解質の溶媒として用いた場合のポリマーとしてポリフッ化ビニリデンやフッ化ビニリデンを含む共重合体、ポリアクリロニトリル等の組み合わせを挙げることができる。
【0021】
本発明の製造方法に従えば、まず架橋ポリマーからなる多孔質樹脂成形体に、用いる電解質溶液が実質的に該樹脂成形体に膨潤しない温度で該電解質溶液を含浸させる。ここで実質的に膨潤しない温度について説明すると、一般にポリマーが溶媒や溶液で膨潤した場合大幅な体積増加を伴い、サイズが変化する。多くの場合は全ての方向に膨張するが、延伸などで応力がかかっていた場合には応力が緩和され、方向によっては縮小することもあるが、いずれにしても膨潤した場合には変形が起こる。一方、多孔質体に溶媒や溶液が含浸してもポリマーが膨潤していなければ変形はほとんど起こらず、実質的に膨潤しないとは多孔質樹脂成形体がほとんど変形しないことを意味する。実際上、本発明においては該多孔質樹脂成形体を液中で自由に含浸させたときに、変形が長さ方向で10%以内、好ましくは5%以内であれば実質的に電解質溶液で膨潤しないとする。
【0022】
本発明におけるポリマーと電解質溶液の組み合わせでは最終的には膨潤する必要がある。実際には膨潤するかしないかは温度により区別され、ある温度以下では実質的に膨潤しないということになる。実用上、実質的に膨潤しない温度は室温付近であることが好ましい。尚、付け加えるならば、膨潤するかしないかはポリマーと電解質溶液が接触している時間にも左右されるが、ここでは1時間程度の接触でほとんど変形しなければ実質的に膨潤していないものとみなす。
【0023】
逆にポリマーが電解質溶液で膨潤していることは、所定の温度で該電解質溶液に浸漬したときの変形から確認することができる。従って、加熱して膨潤するために必要な最低温度は、やはりポリマー種や電解質溶液の組み合わせによって異なるものの、外観的にはサイズの変形から確認することができる。この場合、電極を積層した後では変形の確認は困難なので、別途膨潤温度は確認しておくことが好ましい。この温度は室温より高い温度で、かつ電解質溶液中の溶媒の沸点以下の温度であることが好ましく、室温より20度以上高い温度であることがさらに好ましい。また、電極を積層してから加熱する場合は電極材料の活性が低下し始める温度以下であることが好ましい。加熱する時間は温度や伝熱の状態にもよるので一概には決められないが、一般には10分間以上、好ましくは30分間以上、さらに好ましくは1時間以上加熱することが望ましい。なお、膨潤するために必要な最低温度よりも充分高い温度であれば10分間程度の加熱で充分である。
【0024】
本発明において余分な電解質溶液が存在しないようにするとは、電解質溶液から多孔質樹脂成形体を引き上げ、電解質溶液のしずくを切った後に、必要により表面を拭き取るなどして余分な電解質溶液を除去することをいう。電極を積層後に電解質溶液を含浸させた場合は、積層体に対して同様の操作を行えばよい。
上記の本発明のゲル系電解質の製造方法を用いて電池等の電気化学素子を製造する方法としては、まず多孔質樹脂成形体に電解質溶液を含浸させ、その後に電極を積層してから加熱する方法、多孔質樹脂成形体に電極を積層してから電解質溶液を含浸させ、その後に加熱する方法があり、そのどちらも採用することができる。特に後者の場合は集電体にメッシュ状のものを用いることにより効率よく液を含浸させることができる。また電極積層体の形状としてはシート状やロール状、折りたたみ構造やシートの積層体とすることができる。
【0025】
本発明の電気化学素子を製造する方法において、用いられる電極材料は製造される電気化学素子の種類により異なるが、例えば電気化学素子がリチウム電池の場合、正極および負極としてリチウムの吸蔵放出が可能な物質が用いられる。この正極物質として、負極に対し高い電位を有する材料を選ぶ。この例として、Li1-x CoO2 、Li1-x NiO2 、Li1-x Mn2 4 、Li1-x MO2 (0<x<1)(MはCo、Ni、Mn、Feの混合体)、Li2-y Mn2 4 (0<y<2)、Li1-x 2 5 、Li2-y 2 5 (0<y<2)、Li1.2-x'Nb2 5 (0<x’<1.2)などの酸化物、Li1-x TiS2 、Li1-x MoS2 、Li3-z NbSe3 (0<z<3)、などの金属カルコゲナイド、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリン、ポリアセン誘導体、ポリアセチレン、ポリチエニレンビニレン、ポリアリレンビニレン、ジチオール誘導体、ジスルフィド誘導体などの有機化合物を挙げることができる。
【0026】
また負極として、上記正極に対して低い電位を有する材料を用いる。この例として、金属リチウム、アルミニウム・リチウム合金、マグネシウム・アルミニウム・リチウム合金などの金属リチウム、グラファイト、コークス、低温焼成高分子などの炭素系材料、酸化チタン、酸化鉄などの金属酸化物にリチウム固溶体などのセラミックス等が挙げられる。ただし、リチウムイオンを負極で還元して金属リチウムとして利用する場合は、導電性を有する材料であればよいので上記に限定されない。
【0027】
このような正極及び負極は上記の材料を所定の形状に成形加工する。電極の形態として、連続体または粉末材料のバインダー分散体のいずれも使用可能である。前者の連続体の成形方法として、電解、蒸着、スパッタリング、CVD、溶融加工、焼結、圧縮などが用いられる。また、後者の方法は、粉末状の電極材料をバインダーとともに混合して成形する。このバインダー材料としてポリフッ化ビニリデン等のイオン伝導性高分子、スチレン・ブタジエン系ラテックス、テフロン系ラテックス等の非イオン伝導性高分子、金属などが用いられる。また、重合性モノマーや架橋剤を添加しておき、成形後に重合、架橋させることもできる。さらにバインダーの強度向上、変性等の目的で電子線、γ線、紫外線等の輻射エネルギーを照射することもできる。また、正極または負極材料の電子移動を行うために電極に電気抵抗の低い材料で集電体を設けることができ、集電体を基板に上記の方法で形成した電極とすることができる。
【0028】
電極を積層する場合には、電極に電解質溶液や電解質を含むポリマー等をあらかじめ含ませておいてもよい。
本発明の方法で製造される電気化学素子は、リチウム電池をはじめとする一次電池や二次電池の他、光電気化学デバイスや電気化学センサー等種々の電気化学素子を挙げることができる。
【0029】
以上のように、本発明のゲル系電解質および電気化学素子の製造方法によれば、高いイオン伝導度を有し、強度も大きく、電解質溶液の含浸前後での寸法変化も小さいゲル系電解質、およびこれを用いた電池等の電気化学素子を安全且つ容易に製造することができる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下実施例によって本発明をさらに詳細に説明する。
【0031】
【実施例1】
フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(ヘキサフルオロプロピレン5重量%)17.3重量部、平均分子量200のポリエチレングリコール11.5重量部、ジメチルアセトアミド71.2重量部からなる溶液を作り、この溶液100gに対してポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート(花王アトラス(株)製、商品名Tween80)を0.8ml加え、均一な溶液とした。その後に該溶液を室温で、ガラス板上に液膜が100μmとなるようにキャストした。直ちに70℃の水中に浸漬し、水、アルコールで洗浄後乾燥して膜厚25μm、空隙率73%の多孔質シートを作成した。さらに該多孔質シートに電子線照射(照射量15Mrad)し、架橋したシートを作成した。
【0032】
イオン伝導度の測定は、電解質溶液を含浸した多孔質シートを金属電極で挟み込むことで電気化学セルを構成し、電極間に交流を印可して抵抗成分を測定する交流インピーダンス法を用いて行い、コールコールプロットの実数インピーダンス切片から計算した。まず上記架橋多孔質シートを、LiBF4 のエチレンカーボネート/プロピレンカーボネートの1:1混合溶媒の1mol/リットル溶液に室温で浸漬したところ、直ちに容易に溶液が含浸した透明シートが得られた。含浸されなかった過剰の溶液は拭き取って除去した。このとき含浸によるサイズの変化は認められなかった。該シートを2枚のステンレスシートで挟み込み、ステンレスシートを電極としてインピーダンス測定(EG&G社、389型インピーダンスメーター)を行った結果、室温におけるイオン伝導度は0.25mS/cmであった。次に該電気化学セルを100℃で1時間保持した後、室温まで放冷し、再度インピーダンス測定を行ったところ室温におけるイオン伝導度は1.1mS/cmであった。
【0033】
同様に室温で電解質溶液を含浸した15mm角の架橋多孔質シートを2枚のスライドガラスで挟み込み、100℃のオーブンで1時間保持したが、長さ方向の変化は1mm以下であった。該シートはピンセットで容易に取り扱うことができた。一方、該架橋多孔質シートを同じ電解質溶液に100℃で10分間浸漬したところ、15mm角であったものが20mm角となっており、形状は保持していたが、ピンセットでつまむと破れやすいものであった。
【0034】
【比較例1】
実施例1において作製した架橋前の多孔質シートを用い、実施例1と同様に電解質溶液を含浸した電気化学セルを作製し、100℃で1時間保持した後、室温まで放冷し、再度インピーダンス測定を行ったところ短絡していた。また、該多孔質シートを同じ電解質溶液に90℃で浸漬したところ、4分で溶解した。
【0035】
【実施例2〜3】
ポリアクリロニトリル17重量部、ジメチルスルホキシド83重量部からなる溶液を作成し、該溶液を室温(実施例2)または60℃(実施例3)でガラス板上に液膜が100μmとなるようにキャストした後、直ちに室温(実施例2)または70℃(実施例3)の水中に浸漬し、水、アルコールで洗浄後、乾燥して膜厚がそれぞれ95μm、76μm、空隙率がそれぞれ78%、81%の多孔質シートを作成した。次いでこのシートに電子線を30Mrad照射し、架橋したシートを作成した。該シートが架橋していることはエチレンカーボネート/プロピレンカーボネート1:1混合溶液に不溶であったことから確認した。
【0036】
次に、それぞれのシートを、LiBF4 のエチレンカーボネート/プロピレンカーボネート1:1混合溶媒の1mol/リットル溶液に室温で30分間浸漬し、溶液が含浸した透明シートを得た。膜厚はそれぞれ103μm、85μmであり、また含浸前後で面積は変化しなかった。シート表面の過剰の溶液は拭き取って除去した。該シートをステンレスシートで挟み込み、インピーダンス測定を行なったところ、室温におけるイオン伝導度はそれぞれ0.3mS/cm、0.4mS/cmであった。次に該電気化学セルを100℃で1時間保持した後、室温まで放冷し、再度インピーダンス測定を行ったところ室温におけるイオン伝導度はそれぞれ1.2mS/cm(実施例2)、1.4mS/cm(実施例3)であった。このとき、加熱前に対してシートのサイズ変化は認められなかった。
【0037】
尚、該シートを同じ電解質溶液に100℃で1時間浸漬したところ、該溶液に膨潤した透明シートが得られ、膨潤後の面積はそれぞれ膨潤前の350%、290%であった。
【0038】
参考例1および参考比較例1
水酸化リチウム、酸化コバルトを所定量混合した後、750℃で5時間加熱して平均粒径10μmのLiCoO2 粉末を合成した。該粉末とカーボンブラックを、ポリフッ化ビニリデン(呉羽化学工業(株)製、KF1100)のN−メチルピロリドン溶液(5重量%)に混合分散してスラリーを作製した。なお、スラリー中の固形分重量組成は、LiCoO2 (85%)、カーボンブラック(8%)、ポリマー(7%)とした。このスラリーをアルミ箔上にドクターブレード法で塗布乾燥して膜厚110μmのシートを作製した。
【0039】
次に平均粒径10μmのニードルコークス粉末に、上記と同じポリフッ化ビニリデンのN−メチルピロリドン溶液(5重量%)を混合してスラリーを作製した(乾燥重量混合比:ニードルコークス(92%)、ポリマー(8%))。該スラリーを金属銅シートにドクターブレード法で塗布して乾燥膜厚120μmでフィルム(電極層)を形成した。
【0040】
LiCoO2 電極シート、ニードルコークス電極シートをそれぞれ2cm角に切断し、実施例1と同様に室温で電解質溶液を含浸した架橋多孔質シート(含浸シート)を2.3cm角に切断して、2枚の電極シートが該シートを挟むように積層してニードルコークス(負極)/含浸シート/LiCoO2 (正極)で接合した電池を形成した。ついで該電池の正極、負極にステンレス端子を取り付け、ガラスセルの端子にそれぞれ接続してアルゴン雰囲気中で封入した。
【0041】
該電池を2個作製し、一方は100℃で2時間保持した後室温まで放冷してから(参考例1)、もう一方はそのままで(参考比較例1)、以下のインピーダンス測定および充放電を行った。インピーダンス測定では参考比較例1の電池の内部抵抗は80Ωであったが参考例1の電池では30Ωであった。さらにそれぞれの電池を充放電機(北斗電工製101SM6)を用い電流密度3mA/cm2 の電流密度で充放電を行った。ともに充電後の電極間電位は4.2V(定電流後4.2V定電位充電)であり充電が確認できた。また放電はカットオフ電圧2.7V定電流放電で行った結果、初回充放電効率80%以上、2回目以降の充放電効率は99%以上で繰り返し充放電が可能であり、二次電池として作動することが確認できたが、参考例1では過電圧が50mVであったものが参考比較例1では100mVであり容量が低いものであった。
【0042】
参考例2
実施例1で作製した架橋シートを参考例1と同様の電極シートで挟み込み、積層体を作製した。該積層体をLiBF4 のエチレンカーボネート/プロピレンカーボネート1:1混合溶媒の1mol/リットル溶液に室温で1時間浸漬し、電解質溶液が含浸した電池を作製した。積層体表面の過剰の溶液は拭き取って除去した。ついで該電池の正極、負極にステンレス端子を取り付け、ガラスセルの端子にそれぞれ接続してアルゴン雰囲気中で封入した。該電池を100℃で2時間保持した後室温まで放冷してから参考例1と同様にインピーダンス測定および充放電を行ったところ、インピーダンス測定では電池の内部抵抗は30Ωであった。また充放電の結果、充電後の電極間電位は4.2V(定電流後4.2V定電位充電)であり充電が確認できた。また放電はカットオフ電圧2.7V定電流放電で行った結果、初回充放電効率80%以上、2回目以降の充放電効率は99%以上で繰り返し充放電が可能であり、二次電池として作動することが確認できた。このときの過電圧は30mVであった。
【0043】
【発明の効果】
本発明の製造方法を用いることにより、イオン伝導度の高いゲル系電解質およびこれを用いた電池等の電気化学素子を、安全且つ容易に製造することができる。さらに、電解質溶液の膨潤前後での寸法変化が小さく、強度が大きなゲル系電解質の製造方法を提供することができる。

Claims (1)

  1. 電解質溶液に膨潤可能な架橋ポリマーからなる多孔質樹脂成形体に、該多孔質樹脂成形体に上記電解質溶液を含浸させたときに、変形が長さ方向で10%以内である温度で該電解質溶液を含浸させた後、該電解質溶液から引き上げ、その後に膨潤する温度で加熱することを特徴とするゲル系電解質の製造方法。
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