JP2002170648A - スパークプラグの製造方法及びスパークプラグ - Google Patents

スパークプラグの製造方法及びスパークプラグ

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JP2002170648A
JP2002170648A JP2000366303A JP2000366303A JP2002170648A JP 2002170648 A JP2002170648 A JP 2002170648A JP 2000366303 A JP2000366303 A JP 2000366303A JP 2000366303 A JP2000366303 A JP 2000366303A JP 2002170648 A JP2002170648 A JP 2002170648A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スパッタの発生を少なくでき、かつ溶接部の
溶け込み深さの不足によって、溶接強度が不足したり、
また長時間の使用により酸化スケールが進展したりする
おそれの少ないスパークプラグの製造方法と、従来の方
法では実現できなかった発火部耐久性を具備したスパー
クプラグとを提供する。 【解決手段】 中心電極3のチップ被固着面形成部位を
FeあるいはNiを主成分とする耐熱合金で構成しつ
つ、そのチップ被固着面3sと貴金属チップ31’とを
重ね合わせた重ね合せ組立体70に対し、貴金属チップ
31’とチップ被固着面形成部位とにまたがる全周レー
ザー溶接部10を形成する。この場合において、レーザ
ー発振部40から発射されたレーザー光LBを出射光学
部50にて集光されつつ重ね合せ組立体70に照射する
にあたり、レーザー発振部40から出射光学部50に至
る光伝送径路60をグレーデッドインデックス形光ファ
イバケーブル61を用いて構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はスパークプラグの製
造方法及びスパークプラグに関する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関の点火用に使用されるスパーク
プラグにおいては、近年、耐火花消耗性向上のために、
Ni基あるいはFe基の耐熱合金で構成された電極の先
端にPtやIr等を主体とする貴金属チップを溶接して
貴金属発火部を形成したタイプのものが使用されてい
る。例えば接地電極と対向して火花放電ギャップを形成
することになる中心電極の先端面に貴金属チップを接合
する場合、その製造方法として、円板状の貴金属チップ
を中心電極の先端面(チップ被固着面)に重ね合わせ、
中心電極を回転させながら貴金属チップの外周に沿って
レーザー光を照射することにより、全周レーザー溶接部
を形成する方法が提案されている(例えば、特開平6−
45050号、特開平10−112374号の各公
報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のようなスパーク
プラグの製造方法において、貴金属チップの電極への溶
接については、YAGレーザー等によるパルス状レーザ
ー光を用いて行われることが多い。そしてこのパルス状
レーザー光については、貴金属チップと電極のチップ被
固着面形成部位とにまたがるレーザー溶接部を貴金属チ
ップの外周に沿って形成することができ、かつ溶接部の
内部にブロ−ホール等が形成されないように、1パルス
当りの照射エネルギー及びパルス幅といった条件を、貴
金属チップ及び電極の材質や外径等に関連付けて任意に
定め得るようにしている。
【0004】ところで、このようにして電極(例えば中
心電極)3に貴金属チップ31’を重ね合わせて全周レ
ーザー溶接部10を形成する場合、電極3と貴金属チッ
プ31’との溶接強度、すなわちある程度の溶接部深さ
を確保するために、パルス状レーザー光については、図
13(a)のようにパルス幅を短くして1パルス当りの
レーザーピーク強度を相対的に高めて照射することが考
えられる。しかし、パルス幅を短くして1パルス当りの
レーザーピーク強度を単純に高める形で、電極3のチッ
プ被固着面形成部位と貴金属チップ31’とにまたがる
溶接部10を形成しようとすると、電極材料として使用
されるNi基あるいはFe基の耐熱合金は熱伝導率が低
いためにレーザー光による入熱量が小さく、スパッタ
(溶接中に飛散するスラグ及び金属粒)SPが発生しや
すいという問題がある。そして、このようにスパッタS
Pが発生すると、スパッタが溶接部10以外の貴金属チ
ップ31’や電極3等に付着して外観を損ねたり、製品
歩留まりを低下させたりするばかりか、電極に窪みや穴
等の欠陥が生じる場合がある。
【0005】また、レーザーピーク強度が大きくなる
と、溶接部10の溶接幅wが大きくなり、中心電極3の
軸線方向において放電面31aの外縁から溶接部10の
対応する端縁までの距離、すなわち発火部厚さhが短く
なるので、発火部31が少し消耗しただけで、溶接部1
0が貴金属発火部31の放電面31aへ露出しやすくな
る。一般に、溶接部10は貴金属チップ材料と電極材料
との合金により形成され、貴金属チップ単体と比較する
と耐火花消耗性に劣っているから、露出した溶接部10
にて消耗が進行すると、比較的短時間で火花放電ギャッ
プが拡大して着火ミス等の不具合を生じることになり、
発火部31の耐久性が問題となる。
【0006】一方、スパッタSPの発生を少なくするた
めに、図13(a)における所定時間(例えば1秒間)
内でのトータル照射エネルギーを変化させることなく一
定に保持する条件のもとで、図13(b)のようにパル
ス幅を長くして1パルス当りのレーザーピーク強度を相
対的に小さくすると、電極3に対する入熱が蓄積されや
すくなる反面、電極3のチップ被固着面形成部位と貴金
属チップ31’とにまたがって形成される溶接部10の
溶け込み深さdが不十分となる場合がある。これに起因
して溶接強度が不足したり、長時間の使用に伴って酸化
スケール(中心電極3,貴金属チップ31’及び溶接部
10相互の境界に発生する酸化皮膜)SCが進展したり
(径方向の酸化スケール深さdsとチップ径Dとの比ds
/Dを酸化スケール進展率という)、場合によっては貴
金属チップ31’が剥離したりするおそれもある。
【0007】そこで本発明の課題は、スパッタの発生を
少なくでき、かつ溶接部の溶け込み深さの不足によっ
て、溶接強度が不足したり、また長時間の使用により酸
化スケールが進展したりするおそれの少ないスパークプ
ラグの製造方法と、従来の方法では実現できなかった発
火部耐久性を具備したスパークプラグとを提供すること
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段及び作用・効果】本発明に
係るスパークプラグの製造方法は、上記の課題を解決す
るために、中心電極と、その中心電極の先端面に自身の
側面が対向するように配置された接地電極とを備え、火
花放電ギャップに対応する位置においてそれら中心電極
と接地電極との少なくとも一方に、貴金属チップをレー
ザー溶接することにより放電面を有する貴金属発火部を
形成したスパークプラグの製造方法であって、前記中心
電極及び/又は前記接地電極における少なくともチップ
被固着面形成部位をNi又はFeを主成分とする耐熱合
金にて構成し、そのチップ被固着面に対し前記貴金属チ
ップを重ね合わせて重ね合せ組立体を作り、その重ね合
せ組立体に対し、前記貴金属チップの周方向において、
該貴金属チップと前記チップ被固着面形成部位とにまた
がり、かつ該貴金属チップの厚さ方向において前記放電
面に到達しない全周レーザー溶接部を形成するために、
レーザー発振部から発射されたレーザー光がグレーデッ
ドインデックス形光ファイバケーブルに入射され、該コ
アの内部を伝送されて出射光学部に至り、該出射光学部
にて集光されつつ前記重ね合せ組立体に照射されること
を特徴とする。
【0009】本発明では、レーザー発振部から発射され
たレーザー光を出射光学部にて集光されつつ重ね合せ組
立体に照射するにあたり、レーザー発振部から出射光学
部に至る光伝送径路をグレーデッドインデックス形(以
下、GI形という)光ファイバケーブルを用いて構成す
る。GI形光ファイバケーブルを用いれば、コアの屈折
率が半径方向に連続的に変化することによって、レーザ
ー光の光軸(中心)付近のエネルギー密度を上げること
ができる。すなわち、コアの屈折率分布と出射光学部を
通して重ね合せ組立体に照射されるレーザー光のエネル
ギー分布(パワー分布)との間には相関関係が存在す
る。
【0010】したがって、電極のチップ被固着面形成部
位と貴金属チップとにまたがるレーザー溶接部を形成す
べきレーザー光狙い位置(部分)にレーザー光の光軸
(中心)部を位置させることによって、溶接部の溶け込
み深さを従来よりも容易に確保することができる。ま
た、熱伝導率が低くレーザー光による入熱量が小さいN
i基あるいはFe基の耐熱合金からなる電極部分に対し
ては、コアの屈折率の低い周縁部が対応することにな
り、レーザー光によるエネルギー分布が低いことからス
パッタの発生を抑制することができる。
【0011】また、GI形光ファイバケーブルを用いて
レーザー光のエネルギー分布の中心を高めることで、溶
接部の溶接幅が相対的に小さく形成され発火部厚さが長
くなるので、溶接部が貴金属発火部の放電面へ露出しに
くくなり、耐火花消耗性を向上させることができる。
【0012】なお、GI形光ファイバケーブルは、コア
が純粋石英で形成されたステップインデックス形(以
下、SI形という)光ファイバケーブルに対して、コア
にゲルマニウムが添加されている。そして、SI形光フ
ァイバケーブルでは、レーザー光がコアとクラッドとの
境界面で全反射を繰り返しながらコアの内部を伝送され
るのに対し、GI形光ファイバケーブルでは、レーザー
光がコアの内部で曲線を描きながら、レンズの焦点に光
が集光するようにコアの中心の定まった点に集束しなが
ら伝送される。そのため、コアのどの部分を通ったレー
ザー光も、GI形光ファイバケーブルの出射光学部まで
時間遅れなくほとんど同時に到達する。その結果、GI
形光ファイバケーブルにおいては、入射したレーザー光
の信号波形が遠くまでその形を保って伝送されることに
なる。
【0013】そして、GI形光ファイバケーブル内を伝
送して出射するレーザー光を出射光学部に設けられる球
面収差補正レンズ群にて集光することにより、レーザー
スポット径(焦点径)を縮小することができる。レーザ
ー光を縮小することによって、Ni基あるいはFe基の
耐熱合金からなる電極部分に対して照射されるレーザー
光の光軸(中心)部の領域が小さくなり、スパッタの発
生をさらに抑制することができる。また、レーザースポ
ット径(焦点径)の縮小により、溶接部の溶接幅をさら
に小さくかつ発火部厚さをさらに長く形成し得るので、
溶接部が貴金属発火部の放電面へ露出しにくくなり、耐
火花消耗性を一層向上させることができる。
【0014】なお、球面収差補正レンズ群は、球面収差
(すなわちレーザー光が入射したとき、入射点の光軸か
らの距離によって、レンズで屈折したレーザー光が光軸
と交わる位置が異なる収差)を複数のレンズを組み合わ
せて補正するもので、この球面収差補正レンズ群を用い
ることにより、レーザースポット径を0.6mm以下に
絞ることを可能にする。また、レーザースポット径が
0.6mmを超えると、レーザー光の光軸付近のエネル
ギー密度が低下し、溶接部の溶け込み深さが不十分とな
って溶接強度が不足する場合がある。
【0015】さらに、上記レーザー光は、1パルス当り
の照射エネルギーが0.5〜2.5J、パルス幅が3〜
8ミリ秒となる条件にて、重ね合せ組立体にパルス状に
照射することができる。電極のチップ被固着面形成部位
をFeあるいはNiを主成分とする耐熱合金で構成しつ
つ、そのチップ被固着面と貴金属チップとを重ね合わせ
た重ね合せ組立体に対し、貴金属チップとチップ被固着
面形成部位とにまたがる全周レーザー溶接部を形成する
場合において、1パルス当りの照射エネルギーが0.5
〜2.5Jのパルス状レーザー光のパルス幅を例えば2
ミリ秒から6ミリ秒のように長くすると、レーザーピー
ク強度を相対的に低く抑えることができ、スパッタの発
生を少なくし、溶接部の溶接幅の増大を抑制することが
できる。
【0016】パルス幅が3ミリ秒未満となるか、又は1
パルス当りの照射エネルギーが0.5J未満となった場
合は、1パルス当りの入熱量が小さく、溶融部の形成が
不十分となる。さらに、1パルス当りの照射エネルギー
が0.5J未満となり、かつパルス幅も3ミリ秒未満に
なった場合は、1パルス当りの入熱量が小さくなり過
ぎ、例えばNi基あるいはFe基耐熱合金で電極が構成
されている場合、電極の熱引きの影響により該電極がほ
とんど溶融せず、溶接部を形成することが困難となる。
【0017】一方、1パルス当りの照射エネルギーが
2.5Jを超えるか、又はパルス幅が8ミリ秒を超える
場合には、Ni基あるいはFe基の耐熱合金で形成され
た電極の熱引きが小さいために、レーザー光による入熱
が蓄積しやすくなり、溶け込み深さや溶接幅が大きくな
り、溶接後の非溶接部の寸法すなわち発火部厚さが短く
なるので、発火部が少し消耗しただけで、溶接部が貴金
属発火部の放電面へ露出しやすくなる。また、電極が溶
融して変形したりするおそれがある。さらに、1パルス
当りの照射エネルギーが2.5Jを超え、かつパルス幅
が8ミリ秒を超えた場合は、溶融される金属が蒸発や飛
散を起こしやすくなるため、電極にくぼみや穴等の欠陥
(ブローホール)が発生しやすくなるおそれがある。
【0018】なお、1パルス当りの照射エネルギーは、
より望ましくは0.8〜1.5Jとするのがよく、パル
ス幅はより望ましくは4〜7ミリ秒とするのがよく、さ
らにレーザースポット径はより望ましくは0.5mm以
下とするのがよい。
【0019】本明細書における1パルス当りの照射エネ
ルギーは、例えばレーザー溶接を行う前に予め、レーザ
ー発振部から発射されたレーザー光をカロリメータある
いはパワーメータ等のエネルギー検出器で受けることに
より、単位時間(例えば1秒間)当りの照射エネルギー
を計測し、その照射エネルギーを1秒間当りのパルス数
で除することにより算出した値を用いる。また、レーザ
ースポット径は、例えばレーザー溶接を行う前に予め、
カーボン紙にレーザー光を照射し、焼けてできた孔の径
を計測する。
【0020】また、上記レーザー光は、パルス発生周波
数が2〜30パルス/秒となる条件にて、重ね合せ組立
体にパルス状に照射することによって、均一性の高い全
周レーザー溶接部を極めて能率よく形成することができ
るようになる。
【0021】レーザー光のパルス発生周波数が2パルス
/秒未満の場合には、全周レーザー溶接部の形成効率の
向上が望めなくなる。一方、パルス発生周波数が30パ
ルス/秒を超える場合には、レーザー光による電極への
入熱の蓄積が大きくなりすぎ、溶け込み深さや溶接強度
の不均一を招くおそれがある。
【0022】また、本発明のスパークプラグは、上記課
題を解決するために、中心電極と、その中心電極の先端
面に自身の側面が対向するように配置された接地電極と
を備え、火花放電ギャップに対応する位置においてそれ
ら中心電極と接地電極との少なくとも一方に、貴金属チ
ップをレーザー溶接することにより放電面を有する貴金
属発火部が形成されており、前記中心電極及び/又は前
記接地電極の、少なくともチップ被固着面形成部位がN
i又はFeを主成分とする耐熱合金にて構成され、その
チップ被固着面に重ね合わされた前記貴金属チップの周
方向において該貴金属チップと前記チップ被固着面形成
部位とにまたがり、かつ前記貴金属チップの厚さ方向に
おいて前記放電面に到達しない形で、全周レーザー溶接
部が形成されるとともに、前記貴金属発火部の中心軸線
を含む断面において、前記全周レーザー溶接部の溶け込
み深さをdとし、溶接幅をwとしたとき、d/wが0.
55より大きい値に調整されていることを特徴とする。
【0023】本発明のスパークプラグでは、貴金属チッ
プの外周面に沿って形成された全周溶接部において、溶
け込み深さdと溶接幅wとの比d/wが0.55よりも
大きい値に調整されているので、溶接幅wが相対的に小
さく、また溶け込み深さdが相対的に大きく形成される
ようになる。そして、比d/wを0.55よりも大きい
値に調整することは、例えばレーザー溶接において、レ
ーザー発振部から出射光学部に至る光伝送径路をGI形
光ファイバケーブルにて構成し、さらにはレーザー光の
集光レンズを球面収差補正レンズ群にて構成する等し
て、レーザースポット径を0.6mm以下に絞ることに
よって実現される。
【0024】ところで、溶接幅wが相対的に小さく形成
されることは、発火部厚さが、溶接後においても比較的
長く残存していることを意味している。そこで、貴金属
チップの外周面において、中心電極の軸線方向における
貴金属チップの寸法をチップ厚さHとし、同じく放電面
の外縁から全周レーザー溶接部の対応する端縁までの最
短距離を発火部厚さhとしたとき、h/Hを0.50以
上の値に調整することができる。このような場合には、
発火部の消耗に伴って、溶接部が貴金属発火部の放電面
へ露出する現象は発生しにくい。したがって、溶接部の
露出に伴う発火部の急激な消耗進行が抑制され、これに
よって発火部の耐久性が向上し、スパークプラグの高寿
命化を図ることができる。
【0025】なお、溶け込み深さdと溶接幅wとの比d
/wが0.55以下となり、及び/又は溶接後の発火部
厚さhと溶接前のチップ厚さHとの比h/Hが0.50
未満となった場合は、溶接幅wが相対的に大きく(もし
くは溶け込み深さdが相対的に小さく)、発火部厚さh
が相対的に小さくなるので、発火部が少し消耗しただけ
で、溶接部が貴金属発火部の放電面へ露出しやすくなっ
たり、溶接強度が不足したりする事態が予想される。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を用いて説明する。図1に示す本発明の一例たるスパー
クプラグ100は、筒状の主体金具1、先端部21が突
出するようにその主体金具1の内側に嵌め込まれた絶縁
体2、先端に形成された貴金属発火部(以下、単に発火
部ともいう)31を突出させた状態で絶縁体2の内側に
設けられた中心電極3、及び主体金具1に一端が溶接等
により結合されるとともに他端側が側方に曲げ返され
て、その側面が中心電極3の先端部と対向するように配
置された接地電極4等を備えている。また、接地電極4
には上記発火部31に対向する貴金属発火部(以下、単
に発火部ともいう)32が形成されており、それら発火
部31と、対向する発火部32との間の隙間が火花放電
ギャップgとされている。
【0027】なお本明細書でいう「発火部」とは、接合
された貴金属チップのうち、溶接による組成変動の影響
を受けていない部分(例えば、溶接により接地電極ない
し中心電極の材料と合金化した部分を除く残余の部分)
を指すものとする。
【0028】絶縁体2は、例えばアルミナあるいは窒化
アルミニウム等のセラミック焼結体により構成され、そ
の内部には自身の軸方向に沿って中心電極3及び端子金
具8を嵌め込むための孔部6を有している。また、主体
金具1は、低炭素鋼等の金属により円筒状に形成されて
おり、スパークプラグ100のハウジングを構成すると
ともに、その外周面には、プラグ100を図示しないエ
ンジンブロックに取り付けるためのねじ部7が形成され
ている。
【0029】なお、発火部31及び対向する発火部32
のいずれか一方を省略する構成としてもよい。この場合
には、発火部31と、発火部を有さない接地電極4の側
面との間、又は対向する発火部32と、発火部を有さな
い中心電極3の先端面との間で火花放電ギャップgが形
成されることとなる。
【0030】中心電極3及び接地電極4のチップ被固着
面形成部位、この実施例では少なくともその表層部がN
i又はFeを主成分とする耐熱合金にて構成されている
(なお、本明細書において「主成分」とは、最も重量含
有率の高い成分を意味し、必ずしも「50重量%以上を
占める成分」を意味するものではない)。Ni又はFe
を主成分とする耐熱合金としては、次のようものが使用
可能である。 Ni基耐熱合金:本明細書では、Niを40〜85重
量%含有し、残部の主体が、Cr、Co、Mo、W、N
b、Al、Ti及びFeの1種又は2種以上からなる耐
熱合金を総称する。具体的には、次のようなものが使用
できる(いずれも商品名;なお、合金組成については、
文献(改訂3版金属データブック(丸善)、p138)
に記載されているので、詳細な説明は行わない);ASTR
OLOY、CABOT214、D-979、HASTELLOY C22、HASTELLOY C2
76、HASTELLOY G30、HASTELLOY S、HASTELLOY X、HAYNE
S230、INCONEL 587、INCONEL 597、INCONEL 600、INCON
EL 601、INCONEL 617、INCONEL 625、INCONEL706、INCO
NEL 718、INCONEL X750、KSN、M-252、NIMONIC 75、NIM
ONIC 80A、NIMONIC 90、NIMONIC105、NIMONIC 115、NIM
ONIC 263、NIMONIC 942、NIMONIC PE11、NIMONIC PE1
6、NIMONIC PK33、PYROMET860、RENE 41、RENE 95、SSS
113MA、UDIMET 400、UDIMET 500、UDIMET 520、UDIMET
630、UDIMET700、UDIMET 710、UDIMET 720、UNITEP AF
2-1 DA6、WASPALOY。
【0031】Fe基耐熱合金:本明細書では、Feを
20〜60重量%含有し、残部の主体が、Cr、Co、
Mo、W、Nb、Al、Ti及びNiの1種又は2種以
上からなる耐熱合金を総称する。具体的には、次のよう
なものが使用できる(いずれも商品名;なお、合金組成
については、文献(改訂3版金属データブック(丸
善)、p138)に記載されているので、詳細な説明は
行わない);A-286、ALLOY 901、DISCALOY、HAYNES55
6、INCOLOY 800、INCOLOY 801、INCOLOY 802、INCOLOY
807、INCOLOY 825、INCOLOY 903、INCOLOY907、INCOLOY
909、N-155、PYROMET CTX-1、PYROMET CTX-3、S-590、
V-57、PYROMET CTX-1、16-25-6、17-14CuMo、19-9DL、2
0-Cb3。
【0032】一方、上記発火部31及び対向する発火部
32は、Ir又はPtのいずれかを主成分とする貴金属
を主体に構成されている。これらの貴金属の使用によ
り、中心電極の温度が上昇しやすい環境下においても、
発火部の耐消耗性を良好なものとすることができる。ま
た、上記のような耐熱合金に対する溶接性も良好であ
る。例えばPtをベースにした貴金属を使用する場合に
は、Pt単体の他、Pt−Ni合金(例えばPt−1〜
30重量%Ni合金)、Pt−Ir合金(例えばPt−
1〜20重量%Ir合金)、Pt−Ir−Ni合金等を
好適に使用できる。また、Irを主成分とするものとし
ては、Ir−Ru合金(例えばIr−1〜30重量%R
u合金)、Ir−Pt合金(例えばIr−1〜10重量
%Pt合金)、Ir−Rh合金等を使用できる。
【0033】なお、Ir系の貴金属材料を使用する場合
には、元素周期律表の3A族(いわゆる希土類元素)及
び4A族(Ti、Zr、Hf)に属する金属元素の酸化
物(複合酸化物を含む)を0.1〜15重量%の範囲内
で含有させることができる。これにより、Ir成分の酸
化・揮発を効果的に抑制でき、ひいては発火部の耐火花
消耗性を向上させることができる。上記酸化物としては
が好適に使用されるが、このほかにもLa
,ThO,ZrO等を好ましく使用することがで
きる。この場合、金属成分はIr合金のほか、Ir単体
を使用してもよい。
【0034】中心電極3は、図2に示すように、先端側
が円錐台状のテーパ面3tにより縮径されるとともに、
その先端面3sに上記発火部31を構成する合金組成か
らなる円板状の貴金属チップ31'を重ね合わせる。さ
らにその接合面外縁部に沿ってレーザー溶接により全周
レーザー溶接部(以下、単に溶接部ともいう)10を形
成して貴金属チップ31'を固着することにより発火部
31が形成される。また、対向する発火部32は、図1
2に示すように、発火部31に対応する位置において接
地電極4に貴金属チップ32'を位置合わせし、その外
縁部に沿って同様に溶接部20を形成してこれを固着す
ることにより形成される。これらチップは、所定の組成
となるように各合金成分を配合・溶解することにより得
られる溶解合金を熱間圧延により板状に加工し、その板
材を熱間打抜き加工により所定のチップ形状に打ち抜い
て形成したものや、合金を熱間圧延又は熱間鍛造により
線状あるいはロッド状の素材に加工した後、これを長さ
方向に所定長に切断して形成したものを使用できる。ま
た、アトマイズ法等により球状に成形したものも使用で
きる。上記チップ31',32'は、例えば直径Dが0.
4〜1.2mm、厚さHが0.5〜1.5mmのものを
使用する。
【0035】上記の発火部31,32を形成するための
溶接方法は概ね同じであるので、以下、中心電極3側の
発火部31を中心に、以下に詳しく説明する。図2
(a)に示すように、中心電極3の先端面3sをチップ
被固着面として、ここにチップ径D、チップ厚さHの貴
金属チップ31'を重ね合わせて重ね合せ組立体70を
作り、その重ね合せ組立体70に対し、貴金属チップ3
1'とチップ被固着面とにまたがり、かつ貴金属チップ
31'の厚さ方向において放電面31aに到達しない全
周レーザー溶接部10をチップ外周面周方向に沿って形
成する。
【0036】このとき、本実施例のように貴金属チップ
31'が円板状に形成されている場合、図2(b)に示
すように、該貴金属チップ31と中心電極3との重ね合
せ組立体70を、レーザー照射ユニット200(図3参
照)の出射光学部50に対しチップ31’(中心電極
3)の中心軸線Oの周りにおいて相対的に回転させなが
ら、重ね合せ組立体70に向けて、パルス状レーザー光
LBのスポット内にチップ被固着面(この場合、中心電
極3の先端面)とチップ外周面との交差縁Qが入り、か
つチップ被固着面に対する照射角度θが−5゜〜+60
゜の範囲(水平より上方側を+とする;例えば+45
゜)となるようにパルス状レーザー光LBを照射する方
法が、上記のような全周レーザー溶接部10を均一に形
成する方法として合理的である。この場合、組立体70
又は出射光学部50の一方のみを回転させるようにして
もよいし、双方ともに(例えば互いに逆方向に)回転さ
せることも可能である。
【0037】この場合、その回転速度は以下のように調
整することが望ましい。まず、重ね合せ組立体70と出
射光学部50との相対回転速度は、図2のように出射光
学部50を1つのみ使用する場合には、10rpm以上
(望ましくは120rpm以上)とするのがよい。全周
レーザー溶接を行うためには、重ね合せ組立体70と出
射光学部50とを最低1周分は相対回転させなければな
らないが、その相対回転速度が10rpm未満になる
と、1周分の溶接時間ひいては1個のスパークプラグを
製造するためのピースタイムが長くなる場合がある。な
お、上記相対回転速度の上限値については、重ね合せ組
立体70を回転させる場合、溶接時に生ずる溶融金属の
遠心力による変形を防止するために、240rpm程度
に留めるのがよい。
【0038】次に、レーザー照射ユニット200の構成
について、図3を参照して説明する。レーザー照射ユニ
ット200は、パルス状レーザー光LBを発射するレー
ザー発振部40と、このパルス状レーザー光LBを重ね
合せ組立体70の外周面に向けて照射する出射光学部5
0と、パルス状レーザー光LBをレーザー発振部40か
ら出射光学部50へ伝送する光伝送径路60とを備えて
いる。レーザー発振部40において、イットリウム・ア
ルミニウム・ガーネットの単結晶からなるYAGロッド
41に励起ランプ42からのキセノン等の光を当てる
と、この光が全反射鏡43と出口側半透明鏡44との間
を往復して増幅され、レーザー光となって出口側半透明
鏡44から放出される。パルス発生回路(図示せず)を
介して波形を整えられたパルス状レーザー光LBが、レ
ーザー発振部40出口側の反射鏡45で向きを変えられ
た後、GI形光ファイバケーブル61で構成された光伝
送径路60に入射される。そして、GI形光ファイバケ
ーブル61を伝送し、出射されたパルス状レーザー光L
Bは、出射光学部50の球面収差補正レンズ群51によ
って集光され、レーザースポット径dfが絞られて、重
ね合せ組立体70の外周面に向けて照射される。球面収
差補正レンズ群51は、球面収差(すなわちレーザー光
が入射したとき、入射点の光軸からの距離によって、レ
ンズで屈折したレーザー光が光軸と交わる位置が異なる
収差)を複数のレンズを組み合わせて補正するもので、
レーザースポット径dfを0.6mm以下(望ましくは
0.5mm以下)に絞るために球面収差補正レンズ群5
1は主要な役目を担っている。
【0039】光伝送径路60を構成するGI形光ファイ
バケーブル61は、屈折率の大きいコア62を中心に、
その回りをコア62より屈折率の小さいクラッド63で
同心円状に覆った構造を有し、さらにその外側はプラス
チック製の外被64で覆われている。ここで、GI形光
ファイバケーブル61は、図4に示すように、コア6
2’が純粋石英で形成されたSI形光ファイバケーブル
61’に対して、コア62にゲルマニウムが添加されて
いる。つまり、SI形光ファイバケーブル61’では、
コア62’の屈折率K’が半径方向に階段状に変化する
ので、レーザー光LB’がコア62’とクラッド63’
との境界面で全反射を繰り返しながらコア62’の内部
を伝送される(図4(b))。これに対しGI形光ファ
イバケーブル61では、コア62の屈折率Kが半径方向
に連続的に変化することによって、レーザー光LBがコ
ア62の内部でサイン曲線を描きながら、コア62の中
心の定まった点に集束しながら伝送される(図4
(a))。
【0040】そのため、GI形光ファイバケーブル61
においては、コア62のどの部分を通ったレーザー光L
Bも、時間遅れなくほとんど同時に出射端に到達する一
方、SI形光ファイバケーブル61’では、中心軸との
なす角が大きいレーザー光LBはコア62における伝送
距離が長くなり、伝送時間にばらつきがでる。つまり、
GI形光ファイバケーブル61においては、入射したレ
ーザー光LBの信号波形がより遠くまでその形を保って
伝送されることになる。その結果、レーザー光LBの光
軸付近のエネルギー密度がより大きくなる。
【0041】なお、レーザースポット径dfは、例えば
図3(b)に示すように、レーザー溶接を行う前に予
め、カーボン紙CPにレーザー照射ユニット200の出
射光学部50からレーザー光LBを照射し、焼けてでき
た孔hoの径を計測することにより得ることができる。
【0042】そして、レーザー照射ユニット200の出
射光学部50から照射されるレーザー光LBは、図5
(a)のレーザー照射出力線図に表わされる、例えばパ
ルス発生周波数fが12パルス/秒(ppsとも表示す
る;このときの周期τ=1000/12ミリ秒)のパル
ス状で出射される。図5(a)のパルス状レーザー光L
Bは、例えば1パルス当りの照射エネルギーEが1.2
5J、パルス幅tが6ミリ秒に調整されている。したが
って、この場合の1秒間の平均レーザー出力はP=E×
f=1.25J×12pps=15Wとなる。
【0043】このように調整されたパルス状レーザー光
LBが、重ね合せ組立体70(貴金属チップ31’)の
外周面に沿って照射される(図2参照)。すると、貴金
属チップ31’の周方向において、貴金属チップ31’
と中心電極3のテーパ面3tの先端縮径部位とにまたが
り、かつ貴金属チップ31’の厚さ方向において放電面
31aに到達しない形で、図5(b)及び(c)に示す
ような溶け込み深さd、溶接幅wの全周レーザー溶接部
10が形成される。全周レーザー溶接部10の形成に伴
って、貴金属チップ31’には放電面31aを有する発
火部31が形成され、放電面31aの外縁から全周レー
ザー溶接部10の対応する端縁までの最短距離が発火部
厚さhとなる。
【0044】ここで、図5(c)に示すように、貴金属
発火部31の中心軸線Oを挟んだ全周レーザー溶接部1
0の両側部分が半径方向において内部でつながらない場
合(この場合、全周レーザー溶接部10はドーナツ状の
形態を呈する)には、溶接後においてチップ厚さH及び
溶け込み深さdを、その軸断面から実測すればよい。し
かし、同図(d)に示すように、両側の全周レーザー溶
接部10が半径方向において内部でつながってしまう場
合(全周レーザー溶接部10は円板状の形態を呈する)
には、溶接後においてチップ厚さH及び溶け込み深さd
を、その軸断面において直ちに実測できるわけではな
い。ただし、溶け込み深さdについては、全周レーザー
溶接部10の軸断面において、中心軸線Oを挟んで対称
と仮定し、チップ半径とすることができる。一方、チッ
プ厚さHについては、全周レーザー溶接部10を、周方
向に対して均一な濃度分布を有する貴金属チップ成分と
電極母材成分との溶融合金部として捉えることにより、
次のように定めるものとする。
【0045】まず、貴金属発火部31の中心軸線Oを含
む任意の軸断面において、全周レーザー溶接部10の平
均組成をEPMA等により求める。次に、得られた平均
組成に基づいて、貴金属チップ31’の金属と中心電極
3の母材の金属との混合比率を算出する。そして、中心
軸線O上で測定された全周レーザー溶接部10の厚みを
上記混合比率で分割する境界位置(図5(d)の境界線
B参照)を求め、放電面31aと境界線Bとの軸線方向
の距離をチップ厚さHとして定める。
【0046】そして、上述の通り、パルス状レーザー光
LBは、例えば1パルス当りの照射エネルギーEが1.
25J、パルス幅tが6ミリ秒に調整されている。ま
た、レーザー発振部40から出射光学部50に至る光伝
送径路60をGI形光ファイバケーブル61にて構成
し、あるいはパルス状レーザー光LBの集光レンズを球
面収差補正レンズ群51にて構成して、レーザースポッ
ト径dfが例えば0.47mmに調整されている。これ
らの調整によって、全周レーザー溶接部10において、
溶け込み深さdと溶接幅wとの比d/wが0.55より
も大きい値に調整されることになる。溶接幅wが相対的
に小さく、また溶け込み深さdが相対的に大きく形成さ
れるので、溶接強度が十分に確保され、長時間の使用に
よっても酸化スケールが進展しにくい。なお、溶け込み
深さdと溶接幅wとの比d/wの上限としては、およそ
1程度が望ましい。
【0047】ところで、溶接幅wが相対的に小さく形成
されるため、チップ厚さHと発火部厚さhとの比h/H
を0.50以上の値に調整することができ、発火部厚さ
hが、溶接後においても比較的長く残存していることを
意味している。このような場合には、発火部31の消耗
に伴って、全周レーザー溶接部10が貴金属発火部31
の放電面31aへ露出する現象は発生しにくい。したが
って、全周レーザー溶接部10の露出に伴う発火部の急
激な消耗進行が抑制され、これによって発火部31の耐
久性が向上する。なお、チップ厚さHと発火部厚さhと
の比h/Hの上限としては、およそ0.9程度が望まし
い。
【0048】次に、図6及び図7は、図5の製造工程の
変更例を示す。これらのように、チップ31'の周方向
に所定の間隔で複数の出射光学部を配して溶接を行え
ば、溶接時間の短縮を図ることができる場合がある。例
えば、図6のように、略180°間隔で配置した2つの
出射光学部50a及び50bにより溶接を行えば、各レ
ーザー光源50a及び50bが略半周分に対応する溶接
部10a,10bを各々分担すればよい。また、図7の
ように、略120°間隔で配置した3つの出射光学部5
0a〜50cにより溶接を行えば、各出射光学部50a
〜50cがそれぞれ略1/3周分に対応する溶接部10
a〜10cを分担すればよい。
【0049】なお、出射光学部を複数使用する場合も、
各々の出射光学部が本発明のレーザー溶接条件を満足す
ればよい。その理由は、以下の通りである。すなわち、
複数の出射光学部(n個:n≧2)を用いるにあって
は、同時にレーザー光を照射した際のチップ31'にお
ける温度上昇は大きくなる。しかし、各出射光学部は前
述したようにチップ31'に対してほぼ(1/n)周分
に対応する溶接部を分担すればよく、単一の出射光学部
を使用する場合と比較して(1/n)の時間で溶接が可
能となる。その結果、チップ31'に対する入熱時間が
短縮され、各溶接部の幅が粗大化する不具合が生じにく
くなる。さらに、このように複数の出射光学部を用いて
同時にレーザー光を照射することにより、溶接時間の短
縮を図ることができ、生産効率の向上にも寄与できる。
【0050】次に、貴金属チップ31'のチップ被固着
面に対する位置決め固定を行いやすくするために、図8
に示すように、チップ外形形状に対応した位置決め用凹
部3aをチップ被固着面に形成し、その位置決め用凹部
3a内に貴金属チップ31'を嵌め込んで重ね合せ組立
体70を作ることもできる。この場合、溶接接合を確実
に行うには、照射角度θが−5°〜+60°の範囲(例
えば45°)となるように、その凹部3aの開口周縁と
チップ外周面との交差縁Qに向けてパルス状レーザー光
LBを照射するのがよい。
【0051】他方、図9に示すように、中心電極3のテ
ーパ面3tの先端部に、円筒状の突出部3dを形成し、
その平坦な先端面3sをチップ被固着面としてここに貴
金属チップ31'を重ね合わせ、照射角度θが−5°〜
+60°の範囲(例えば45°)となるように、チップ
被固着面とチップ外周面との交差縁Qに向けてパルス状
レーザー光LBを照射するようにしてもよい。図10
(a)は、そのようにして製造したスパークプラグの発
火部31近傍の拡大斜視図であり、(b)及び(c)
は、その縦断面図である。(b)は、溶接部10の中心
軸線Oを挟んで両側の部分がつながらない場合、(c)
は両部分が半径方向につながる場合の各状態を示してい
る。
【0052】また、図11は、接地電極4側の発火部3
2及び放電面32aの形成状態を示すもので、中心電極
3側と同様の全周レーザー溶接部20が形成されてい
る。図12(a)に示すように、接地電極4の火花放電
ギャップg(図1)に面することが予定された側面をチ
ップ被固着面として、ここに凹部4aを形成し、その凹
部4aに貴金属チップ32'を嵌め込み固定する。その
状態で、図5等と同様にレーザー照射ユニット200の
出射光学部50を用いて全周レーザー溶接部20の形成
を行う。
【0053】
【実施例】本発明の効果を確認するために、以下の試験
を行った。まず、INCONEL 600を用い、図2に示す形状
の中心電極3を作製した。ただし、図2(a)におい
て、基端部外径D1を2.5mm、先端面径D2を1.3
mm、テーパ面3tのテーパ角度を45°とした。他
方、合金溶解/圧延により作製したIr−5wt%Pt
合金板からの打抜き加工により、チップ厚さHが0.6
mm、チップ径Dが0.8mmの貴金属チップを作製し
た。
【0054】次に、図5(a)のレーザー照射強度線図
において、パルス幅tを6ミリ秒に設定し、1パルス当
りの照射エネルギーを後述する表1に示す試験No.毎
の溶け込み深さとなるように適宜調整したパルス状YA
Gレーザー光LBを、パルス周波数fが12pps(周
期τ=1000/12ミリ秒)にて中心電極3上に組立
てられた貴金属チップ31’の外周面に沿って照射し、
貴金属チップ31’の周方向にて全周レーザー溶接部1
0を形成した。そして、このときのスパッタSPの発生
の有無を観察するとともに、貴金属チップ31’の中心
軸線を含む軸方向切断面において、溶け込み深さd、溶
接幅w及び発火部厚さhを測定した。このとき、図3に
示すレーザー照射ユニット200のレーザー発振部40
から出射光学部50に至る光伝送経路60にGI形光フ
ァイバケーブル(レーザースポット径dfが0.47m
m)61を用いて製造された中心電極3(試験No.1
〜5)と、SI形光ファイバケーブル(レーザースポッ
ト径dfが0.62mm)61’(図4(b)参照)を
用いて製造された中心電極3(試験No.6〜10)と
に対して、これらの寸法を測定・比較した。なお、試験
No.1〜10の製造の際、出射光学部50には球面収
差補正レンズ群51を装備した。
【0055】次に、試験No.1〜10の中心電極3を
備えたスパークプラグ100を各々作製し、2000c
cのエンジンに取り付けて、エンジン回転数6500r
pm、スロットル全開状態、100時間の実機耐久試験
を行った。100時間後に、スパークプラグ100から
取り外した試験No.1〜10の中心電極3において、
貴金属チップ31’の中心軸線を含む軸方向切断面に対
してエッチングを施し、径方向の全周レーザー溶接部1
0における酸化スケールSCの深さds(図13(b)
参照)を測定し、この酸化スケール深さdsとチップ径
Dとの比ds/Dを酸化スケール進展率として算出し
た。そして、各試験No.のうちで、貴金属チップ3
1’における溶け込み深さdの値が略同等の試験No.
1と6、試験No.2と7、試験No.3と8、試験N
o.4と9、試験No.5と10において、SI形光フ
ァイバケーブル61’を用いた試験No.6〜10の各
酸化スケール進展率を「1」としたときに、試験No.
6〜10と溶け込み深さdが略等しい試験No.1〜5
のそれぞれに対する酸化スケール進展率が何倍に相当す
るかの比を算出した。なお、貴金属チップ31’に対す
る溶け込み深さdの値が略等しい試験No.1と5、試
験No.2と6、試験No.3と8、試験No.4と
9、試験No.5と10との酸化スケール進展率の比に
ついては、表1に示し、また上述したスパッタの発生の
有無についても各試験No.毎に表1に示した。
【0056】
【表1】
【0057】表1の結果によれば、SI形光ファイバケ
ーブルを用いて作製したスパークプラグ100(中心電
極3)では、スパッタの発生がみられるものがあったも
のの、GI形光ファイバケーブルを用いて作製したスパ
ークプラグ(中心電極3)についてはスパッタの発生は
みられなかった。なお、この表1の結果によれば、スパ
ッタの発生の有無において、GI形光ファイバケーブル
を用いる場合、貴金属チップ31’に対する溶け込み深
さdが大きいほどSI形光ファイバケーブルに対する優
位性が増すことがわかる。
【0058】また、表1の結果によれば、GI形光ファ
イバケーブルを用いた試験No.1〜5については、い
ずれも溶け込み深さd対溶接幅wの値d/wは0.55
よりも大きい値となり、SI形光ファイバケーブルを用
いた試験No.6〜10よりも全て上位の値を示した。
そして、溶け込み深さdの値が略同等の試験No.1と
6、試験No.2と7、試験No.3と8、試験No.
4と9、試験No.5と10をそれぞれ比較すると、溶
け込み深さd対溶接幅wの値d/wが0.55より大き
い値を示す試験No.1〜5(換言すれば、GI形光フ
ァイバケーブルを用いた試験No.1〜5)について
は、溶け込み深さdが略同等の対応する試験No.6〜
10と比較して、全周レーザー溶接部10における酸化
スケール進展率の比(なお、試験No.6〜10のそれ
ぞれの酸化スケール進展率を「1」としたときの比)
が、それよりも小さな値を示す傾向にある。
【0059】つまり、貴金属チップ31’における溶け
込み深さd対溶接幅wの値d/wが0.55より大きい
値を示すスパークプラグ100(中心電極3)(換言す
れば、GI形光ファイバケーブルを用いて作製したスパ
ークプラグ100(中心電極3)については、全周レー
ザー溶接部10における酸化スケールの進展が起こり難
いものとなり、スパークプラグ100の信頼性が向上す
ることがわかる。このことは、GI形光ファイバケーブ
ルを用いて作製したスパークプラグ100(中心電極
3)では、SI形光ファイバケーブルを用いたスパーク
プラグ100(中心電極3)と比較して、全周レーザー
溶接部10における貴金属チップ成分と中心電極成分
(電極母材成分)との分散状態がより均一となることか
ら、酸化スケールの進展が起こり難くなるものと推測す
ることができる。なお、この表1の結果によれば、全周
レーザー溶接部10の酸化スケールの進展については、
GI形光ファイバケーブルを用いる場合、貴金属チップ
31’に対する溶け込み深さdが大きいほどSI形光フ
ァイバケーブルに対する優位性が増すことがわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のスパークプラグの一実施例を示す縦断
面図及びその要部拡大図。
【図2】図1のスパークプラグの中心電極側発火部の製
造工程説明図。
【図3】レーザー照射ユニットの説明図及びレーザース
ポット径の測定方法の説明図。
【図4】GI形光ファイバケーブル及びSI形光ファイ
バケーブルの説明図。
【図5】レーザー照射強度線図並びにスパークプラグの
中心電極先端部の拡大斜視図、縦断面図及びその変形例
の縦断面図。
【図6】図2の製造工程の変更例を示す説明図。
【図7】同じく別の変更例を示す説明図。
【図8】図2の中心電極先端部を変形したスパークプラ
グの製造工程を説明する図。
【図9】図2の中心電極先端部を更に変形したスパーク
プラグの製造工程を説明する図。
【図10】図9の製造工程により製造されるスパークプ
ラグの要部斜視図、その縦断面図及びその変形例を示す
縦断面図。
【図11】接地電極側発火部の斜視図。
【図12】その製造工程説明図。
【図13】従来の製造方法の問題点を示す説明図。
【符号の説明】
3 中心電極 3s チップ被固着面 4 接地電極 10,20 全周レーザー溶接部 31,32 貴金属発火部 31',32' 貴金属チップ 31a,32a 放電面 40 レーザー発振部 50 出射光学部 51 球面収差補正レンズ群 60 光伝送径路 61 GI形光ファイバケーブル 62 コア 70 重ね合せ組立体 100 スパークプラグ 200 レーザー照射ユニット LB パルス状レーザー光
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐倉 明生 愛知県名古屋市瑞穂区高辻町14番18号 日 本特殊陶業株式会社内 Fターム(参考) 5G059 AA04 CC02 DD02 DD11 DD15

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中心電極と、その中心電極の先端面に自
    身の側面が対向するように配置された接地電極とを備
    え、火花放電ギャップに対応する位置においてそれら中
    心電極と接地電極との少なくとも一方に、貴金属チップ
    をレーザー溶接することにより放電面を有する貴金属発
    火部を形成したスパークプラグの製造方法であって、 前記中心電極及び/又は前記接地電極における少なくと
    もチップ被固着面形成部位をNi又はFeを主成分とす
    る耐熱合金にて構成し、そのチップ被固着面に対し前記
    貴金属チップを重ね合わせて重ね合せ組立体を作り、 その重ね合せ組立体に対し、前記貴金属チップの周方向
    において、該貴金属チップと前記チップ被固着面形成部
    位とにまたがり、かつ該貴金属チップの厚さ方向におい
    て前記放電面に到達しない全周レーザー溶接部を形成す
    るために、レーザー発振部から発射されたレーザー光が
    グレーデッドインデックス形光ファイバケーブルに入射
    され、該コアの内部を伝送されて出射光学部に至り、該
    出射光学部にて集光されつつ前記重ね合せ組立体に照射
    されることを特徴とするスパークプラグの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記グレーデッドインデックス形光ファ
    イバケーブル内を伝送して出射する前記レーザー光は、
    前記出射光学部に設けられる球面収差補正レンズ群にて
    集光される請求項1記載のスパークプラグの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記グレーデッドインデックス形光ファ
    イバケーブル内を伝送して出射する前記レーザー光は、
    前記出射光学部にてレーザースポット径が0.6mm以
    下となるように集光される請求項1又は2記載のスパー
    クプラグの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記レーザー光は、1パルス当りの照射
    エネルギーが0.5〜2.5J、パルス幅が3〜8ミリ
    秒となる条件にて、前記重ね合せ組立体にパルス状に照
    射される請求項1ないし3のいずれかに記載のスパーク
    プラグの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記レーザー光は、パルス発生周波数が
    2〜30パルス/秒となる条件にて、前記重ね合せ組立
    体にパルス状に照射される請求項4記載のスパークプラ
    グの製造方法。
  6. 【請求項6】 中心電極と、その中心電極の先端面に自
    身の側面が対向するように配置された接地電極とを備
    え、火花放電ギャップに対応する位置においてそれら中
    心電極と接地電極との少なくとも一方に、貴金属チップ
    をレーザー溶接することにより放電面を有する貴金属発
    火部が形成されており、 前記中心電極及び/又は前記接地電極の、少なくともチ
    ップ被固着面形成部位がNi又はFeを主成分とする耐
    熱合金にて構成され、 そのチップ被固着面に重ね合わされた前記貴金属チップ
    の周方向において該貴金属チップと前記チップ被固着面
    形成部位とにまたがり、かつ前記貴金属チップの厚さ方
    向において前記放電面に到達しない形で、全周レーザー
    溶接部が形成されるとともに、 前記貴金属発火部の中心軸線を含む断面において、前記
    全周レーザー溶接部の溶け込み深さをdとし、溶接幅を
    wとしたとき、d/wが0.55より大きい値に調整さ
    れていることを特徴とするスパークプラグ。
  7. 【請求項7】 前記貴金属チップの外周面において、前
    記中心電極の軸線方向における前記貴金属チップの寸法
    をチップ厚さHとし、同じく前記放電面の外縁から前記
    全周レーザー溶接部の対応する端縁までの最短距離を発
    火部厚さhとしたとき、h/Hが0.50以上の値に調
    整されている請求項6記載のスパークプラグ。
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