JP6731450B2 - スパークプラグ - Google Patents

スパークプラグ Download PDF

Info

Publication number
JP6731450B2
JP6731450B2 JP2018131446A JP2018131446A JP6731450B2 JP 6731450 B2 JP6731450 B2 JP 6731450B2 JP 2018131446 A JP2018131446 A JP 2018131446A JP 2018131446 A JP2018131446 A JP 2018131446A JP 6731450 B2 JP6731450 B2 JP 6731450B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
interface
tip
central axis
spark plug
apex
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018131446A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020009691A (ja
Inventor
順二 木村
順二 木村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NGK Spark Plug Co Ltd
Original Assignee
NGK Spark Plug Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NGK Spark Plug Co Ltd filed Critical NGK Spark Plug Co Ltd
Priority to JP2018131446A priority Critical patent/JP6731450B2/ja
Priority to DE102019117866.5A priority patent/DE102019117866A1/de
Priority to US16/504,541 priority patent/US10651632B2/en
Priority to CN201910619201.2A priority patent/CN110718857B/zh
Publication of JP2020009691A publication Critical patent/JP2020009691A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6731450B2 publication Critical patent/JP6731450B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01TSPARK GAPS; OVERVOLTAGE ARRESTERS USING SPARK GAPS; SPARKING PLUGS; CORONA DEVICES; GENERATING IONS TO BE INTRODUCED INTO NON-ENCLOSED GASES
    • H01T13/00Sparking plugs
    • H01T13/20Sparking plugs characterised by features of the electrodes or insulation
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01TSPARK GAPS; OVERVOLTAGE ARRESTERS USING SPARK GAPS; SPARKING PLUGS; CORONA DEVICES; GENERATING IONS TO BE INTRODUCED INTO NON-ENCLOSED GASES
    • H01T13/00Sparking plugs
    • H01T13/20Sparking plugs characterised by features of the electrodes or insulation
    • H01T13/39Selection of materials for electrodes
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01TSPARK GAPS; OVERVOLTAGE ARRESTERS USING SPARK GAPS; SPARKING PLUGS; CORONA DEVICES; GENERATING IONS TO BE INTRODUCED INTO NON-ENCLOSED GASES
    • H01T13/00Sparking plugs
    • H01T13/20Sparking plugs characterised by features of the electrodes or insulation
    • H01T13/32Sparking plugs characterised by features of the electrodes or insulation characterised by features of the earthed electrode

Landscapes

  • Spark Plugs (AREA)

Description

本発明はスパークプラグに関し、特に電極母材にチップが接合されたスパークプラグに関するものである。
電極母材に溶融部を介してチップが接続されたスパークプラグが知られている(例えば特許文献1)。
特開2017−228430号公報
この種のスパークプラグにおいて、電極母材と溶融部との界面の端からクラックが進展しても、電極母材からチップが脱落しないように、電極母材と溶融部との界面での剥離を抑制する技術が求められている。
本発明はこの要求に応えるためになされたものであり、電極母材と溶融部との界面での剥離を抑制できるスパークプラグを提供することを目的としている。
この目的を達成するために本発明のスパークプラグは、後端側から先端側へ向かう第1方向に延びるチップと、第1方向に延びる延出部であり、先端部がチップの後端部と溶融部を介して接続される延出部を有する電極母材と、を備える。チップの第1方向における中心軸を含み第1方向に沿った断面において、延出部と溶融部との界面を示す線の2つの端が第1方向において同じ位置にある場合、2つの端の間の直線距離をAとし、又は、2つの端の一端が第1方向において他端よりも先端側にある場合、一端を通り中心軸に垂直な直線上における、一端から、直線と溶融部の外形線との他端側の交点までの距離をAとしたとき、界面を示す線の長さBと、B/A≧1.2を満たす。
請求項1記載のスパークプラグによれば、チップの中心軸を含む断面において、電極母材と溶融部との界面を示す線の長さB、及び、中心軸に垂直な線分であって界面の端を含む線分の長さAがB/A≧1.2を満たす。これにより、クラックが電極母材と溶融部との界面の一端から他端まで進展し難くなるので、界面での剥離を抑制できる。
請求項2記載のスパークプラグによれば、界面を示す線は、先端側に向かって凸状をなす、少なくとも1つの凸部を有する。凸部によって、中心軸に垂直な方向における一端または他端からのクラックの進展度合いを小さくすることができるので、請求項1の効果に加え、電極母材と溶融部との界面での剥離をさらに抑制できる。
請求項3記載のスパークプラグによれば、凸部の頂点のうち最も先端側に位置する第1頂点は、界面を示す線のうち中心軸よりも一端側の第1領域または中心軸よりも他端側の第2領域に存在する。これにより、第1頂点が中心軸の上に存在する場合と比較して、中心軸に垂直な方向における一端または他端からのクラックの進展度合いをさらに小さくできる。その結果、請求項2の効果に加え、電極母材と溶融部との界面での剥離をさらに抑制できる。
請求項4記載のスパークプラグによれば、界面を示す線は2以上の凸部を有する。第1頂点が存在する領域とは異なる第1領域または第2領域に、第1方向において、第1頂点と同じか、第1頂点の次に先端側に位置する第2頂点が存在する。第2頂点によって、中心軸に垂直な方向における一端または他端からのクラックの進展度合いを小さくできる。さらに、第2頂点が中心軸の上に存在する場合と比較して、中心軸に垂直な方向における一端または他端からのクラックの進展度合いをさらに小さくできる。その結果、請求項3の効果に加え、界面での剥離をさらに抑制できる。
請求項5記載のスパークプラグによれば、中心軸を含む任意の断面において、B/A≧1.2を満たす。よって、請求項1から4のいずれかの効果に加え、電極母材と溶融部との界面での剥離をさらに抑制できる。
第1実施の形態におけるスパークプラグの片側断面図である。 チップの中心軸を含む中心電極の断面図である。 チップの中心軸を含む接地電極の断面図である。 第2実施の形態におけるスパークプラグのチップの中心軸を含む中心電極の断面図である。 (a)は電極母材およびチップの側面図であり、(b)はB/Aと界面のクラックの長さの割合との関係を示す相関図である。
以下、本発明の好ましい実施形態について添付図面を参照して説明する。図1は第1実施の形態におけるスパークプラグ10の軸線Oを境にした片側断面図である。図1では、紙面下側をスパークプラグ10の先端側、紙面上側をスパークプラグ10の後端側という。図1に示すようにスパークプラグ10は中心電極20及び接地電極40を備えている。
絶縁体11は、軸線Oに沿う軸孔12が形成された略円筒状の部材であり、機械的特性や高温下の絶縁性に優れるアルミナ等のセラミックスにより形成されている。絶縁体11は、軸孔12により形成された内周面の先端側に、後端側を向く円環状の面である後端向き面13が形成されている。後端向き面13は先端側へ向けて縮径している。
中心電極20は、後端向き面13に係止される棒状の部材である。中心電極20の先端は、絶縁体11の先端から先端側に突出している。中心電極20は、銅を主成分とする芯材21が有底円筒状の電極母材22に覆われている。電極母材22はNiを50wt%以上含む化学組成を有する。芯材21を省略することは可能である。
電極母材22は、先端部24が絶縁体11の先端から突出する延出部23を備えている。延出部23は電極母材22の一部であり、軸線方向へ延びる円柱状に形成されている。延出部23の先端部24には、溶融部25を介して、円盤状のチップ26の後端部27が接続されている。チップ26は、本実施形態では、Pt,Rh,Ir,Ru等の貴金属のうちの1種または2種以上を50wt%以上含む化学組成を有する。チップ26の放電面28は接地電極40に対向する。中心電極20は、軸孔12内で端子金具29と電気的に接続されている。
端子金具29は、高圧ケーブル(図示せず)が接続される棒状の部材であり、導電性を有する金属材料(例えば低炭素鋼等)によって形成されている。端子金具29は、先端側が軸孔12に挿入された状態で、絶縁体11の後端側に固定されている。
絶縁体11の先端側の外周に主体金具30が加締め固定されている。主体金具30は、導電性を有する金属材料(例えば低炭素鋼等)によって形成された略円筒状の部材である。主体金具30は、径方向の外側へ鍔状に張り出す座部31と、座部31よりも先端側の外周面に形成されたねじ部32と、を備えている。主体金具30は、エンジン(シリンダヘッド)のねじ穴(図示せず)にねじ部32を締結して固定される。主体金具30の先端部に接地電極40が接続されている。
接地電極40は、導電性を有する金属材料によって形成された棒状の部材である。接地電極40は、主体金具30に接合された電極母材41及びチップ46を備えている。電極母材41は、端部が主体金具30に接合された支持部42と、抵抗溶接やレーザ溶接等によって支持部42に接合された延出部43と、を備えている。支持部42及び延出部43はNiを50wt%以上含む化学組成を有する。
延出部43は、軸線方向へ延びる円柱状に形成されている。延出部43の先端部44には、溶融部45を介して、円盤状のチップ46の後端部47が接続されている。チップ46は、本実施形態では、Pt,Rh,Ir,Ru等の貴金属のうちの1種または2種以上を50wt%以上含む化学組成を有する。チップ46の放電面48は中心電極20に対向する。チップ46の放電面48と中心電極20との間に火花ギャップが形成される。
なお、接地電極40の延出部43及びチップ46の先端側・後端側は、中心電極20の延出部23及びチップ26の先端側・後端側との整合をとるため、スパークプラグ10の先端側・後端側とは異なり、延出部43のうち支持部42に接合された部位を後端とし、チップ46の放電面48を先端とする。
図2はチップ26の中心軸Cを含む中心電極20の断面図である。中心軸Cは、チップ26の放電面28の重心を通り、延出部23が延びる方向に沿う軸である。矢印Fは、チップ26の後端部27から放電面28へ向かう第1方向を示す。本実施形態では、中心軸Cはスパークプラグ10の軸線O(図1参照)と一致する。チップ26は溶融部25を介して延出部23に接続されている。溶融部25はチップ26及び延出部23が溶け合っている。溶融部25と延出部23との界面50を示す線は、中心軸Cよりも界面50の一端51側の第1領域58及び界面50の他端52側の第2領域59に区画される。
本実施形態では、レーザ溶接により溶融部25が形成される。界面50を示す線と延出部23の外形線23aとが交わる一端51及び他端52(界面50の2つの端)は、一端51が、他端52よりも矢印F方向(第1方向)の先端側にある。この場合、一端51を通り中心軸Cに垂直な直線55と溶融部25の外形線25aとの交点56から一端51までの直線55上の距離をAとし、界面50の長さ(一端51から他端52までの界面50に沿う長さ)をBとすると、B/A≧1.2を満たす。
なお、直線55は、交点56以外に、溶融部25の輪郭と交点57でも交わる。しかし、一端51からの距離Aを求める交点は、切断面にしないと現れない交点57(外形では隠れて見えない部分)ではなく、溶融部25の外形から見える部分の形を表す外形線25aと交わる交点56とする。なぜならば、長さBは延出部23の外形線23aと界面50との交点(他端52)から一端51までの界面50に沿う長さなので、長さBとの整合をとるため、直線55と外形線25aとの交点56を、距離Aを求める交点とする。
長さBは、中心軸Cを含む断面を撮像し、画像処理をすることにより、界面50の等分点(直線55の等分点を界面50に投影した点)を100個プロットした後、その点と点との間の直線距離を合計して求めることができる。
ここで、スパークプラグ10はエンジン内で加熱と冷却とが繰り返しなされるため、熱応力によって、延出部23と溶融部25との界面50にクラックが生じ易い。クラックは、高温の燃焼ガスに接触する界面50の一端51や他端52から進展する。スパークプラグ10は、チップ26の中心軸Cを含む断面において、界面50の長さB、及び、中心軸Cに垂直な線分であって界面50の一端51を含む線分の長さAがB/A≧1.2を満たすので、界面50の一端51から他端52まで、又は、他端52から他端51までクラックが進展し難くなる。よって、クラックの進展による界面50の破壊を抑制できる。
界面50は、先端側に向かって凸状をなす凸部53を有する。凸部53のうち最も先端側に位置する第1頂点54は、界面50の一端51及び他端52以外のところにある。凸部53に第1頂点54が存在するので、第1頂点54を境に中心軸Cに対する凸部53の傾く向きが変わる。これにより、凸部53によって、中心軸Cに垂直な方向におけるクラックの進展度合いを小さくできる。よって、界面50での剥離をさらに抑制できる。
凸部53の第1頂点54は、界面50のうち中心軸Cよりも他端52側の第2領域59に存在する。これにより、第1頂点54が中心軸Cの上に存在する場合と比較して、中心軸Cに垂直な方向における他端52からのクラックの進展度合いをさらに小さくできる。その結果、第1頂点54が中心軸Cの上に存在する場合に比べ、界面50での剥離をさらに抑制できる。
なお、溶融部25の界面50が満たすB/A≧1.2という条件は、中心軸Cを含む任意の断面において成立するとより好ましい。中心軸Cを含む任意の断面は、画像処理を行うことによって得られる。その方法は、まず、中心軸Cと垂直に中心電極20を少しずつ研磨しては断面の写真撮像を繰り返し、その結果の画像処理により、界面50の三次元構造を構築する。次いで、得られた三次元構造の中心軸Cを含む任意の断面の界面50の長さB及び距離Aを測定することにより、中心軸Cを含む任意の断面においてB/A≧1.2を満たすか否かを判断できる。中心軸Cを含む任意の断面においてB/A≧1.2を満たすことにより、界面50での剥離をさらに抑制できる。
図3はチップ46の中心軸Cを含む接地電極40の断面図である。中心軸Cは、チップ46の放電面48の重心を通り、延出部43が延びる方向に沿う軸である。矢印Fは、チップ46の後端部47から放電面48へ向かう第1方向を示す。本実施形態では、中心軸Cはスパークプラグ10の軸線O(図1参照)と一致する。チップ46は溶融部45を介して延出部43に接続されている。溶融部45と延出部43との界面60を示す線は、中心軸Cよりも界面60の一端61側の第1領域68及び界面60の他端62側の第2領域69に区画される。
本実施形態では、レーザ溶接により溶融部45が形成される。界面60を示す線と延出部43及び溶融部45の外形線43a,45aとが交わる一端61及び他端62(界面60の2つの端)は、矢印F方向(第1方向)において同じ位置にある。この場合、一端61と他端62との間の直線距離A(線分の長さ)は、界面60の長さBと、B/A≧1.2を満たす。界面60の長さBは、界面50の長さBと同様にして求められる。B/A≧1.2を満たすことにより、界面60の一端61から他端62まで、又は、他端62から他端61までクラックが進展し難くなる。よって、クラックの進展による界面60の破壊を抑制できる。
界面60は、先端側に向かって凸状をなす複数の凸部63,65を有する。凸部63のうち最も先端側に位置する第1頂点64は、界面60のうち中心軸Cよりも一端61側の第1領域68(一端61及び中心軸Cを含まない)に存在する。凸部65のうち最も先端側に位置する第2頂点66は、界面60のうち中心軸Cよりも他端62側の第2領域69(他端62及び中心軸Cを含まない)に存在する。第2頂点66は、第1方向(矢印F方向)において、第1頂点64の次に先端側に位置する。
凸部65に第2頂点66が存在するので、第2頂点66を境に中心軸Cに対する凸部65の傾く向きが変わる。第1頂点64に加え、第2頂点66によって、界面60の他端62から一端61へ向かって進展するクラックの、中心軸Cに垂直な方向における進展度合いを小さくできる。よって、中心電極20の溶融部25の界面50で得られる作用効果に加え、界面60での剥離をさらに抑制できる。
図4を参照して第2実施の形態について説明する。第1実施形態および第2実施形態では、界面50,60に1つ又は2つの凸部が形成される場合について説明した。これに対し第2実施の形態では、さらに多くの凸部が界面72に形成される場合について説明する。なお、第1実施形態で説明した部分と同一の部分については、同一の符号を付して以下の説明を省略する。図4は第2実施の形態におけるスパークプラグのチップ26の中心軸Cを含む中心電極70の断面図である。
チップ26は溶融部71を介して延出部23に接続されている。本実施形態においてもレーザ溶接により溶融部71が形成される。溶融部71と延出部23との界面72を示す線と延出部23の外形線23aとが交わる一端73及び他端74(界面72の2つの端)は、一端73が、他端74よりも矢印F方向(第1方向)の先端側にある。この場合、一端73を通り中心軸Cに垂直な直線83と溶融部71の外形線71aとの交点84から一端73までの直線83上の距離A、及び、界面72の長さ(一端73から他端74までの界面72に沿う長さ)BはB/A≧1.2を満たす。
界面72は、先端側に向かって凸状をなす複数の凸部75,77,79,81を有する。凸部75のうち最も先端側に位置する第1頂点76は、凸部77のうち最も先端側に位置する第2頂点78と、第1方向(矢印F方向)において同じ位置にある。凸部79のうち最も先端側に位置する第3頂点80、及び、凸部81のうち最も先端側に位置する第4頂点82は、第1方向(矢印F方向)において第1頂点76や第2頂点78よりも後端側にある。第2頂点78は、界面72のうち中心軸Cよりも一端73側の第1領域58(一端73及び中心軸Cを含まない)に存在する。第1頂点76は、界面72のうち中心軸Cよりも他端74側の第2領域59(他端74及び中心軸Cを含まない)に存在する。このスパークプラグによれば、第1実施形態で説明した接地電極40が実現する作用効果と同様の作用効果を実現できる。
本発明を実施例によりさらに詳しく説明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。図5(a)は実施例におけるスパークプラグのサンプルを作成するための中心電極の電極母材(延出部23)及びチップ26の側面図である。
図5(a)に示すように延出部23は円錐台状の外形をなし、先端部24の端面24aは円形である。延出部23はNi基合金(NCF601)製である。チップ26はIr合金製(Ir:68wt%,Ru:11wt%,Rh:20wt%,Ni:1wt%)であり、円柱状の外形をなす。チップ26の放電面28と反対側の後端部27の端面27aは円形である。
延出部23の端面24aにチップ26の端面27aを接触させた状態で、中心軸Cを中心に回転させ、レーザ溶接機の加工ヘッド(図示せず)から出射したレーザビームをチップ26と延出部23との境界に照射した。各サンプルの溶融部の化学組成が、Ir,Ru,Rh(チップ26の成分)の合計が50wt%以上、且つ、Ir,Ru,Rhの成分合計がほぼ同一となるように溶融部を形成し、レーザビームのスポット径、レーザ出力等を変えて、B/Aが異なる種々のサンプルを作成した。
作成した各サンプルのチップ26、延出部23及び溶融部をガスバーナで2分間加熱した後、1分間放冷することを1サイクルとして、これを1000サイクル繰り返す耐久試験を行った。各サイクルの加熱時に延出部23の温度は1000℃に達した。試験後、各サンプルの中心軸Cを含む一断面の研磨面を作り、金属顕微鏡を用いて撮像し、画像処理により溶融部と延出部との界面の長さB及び距離A、並びに、距離Aに対する、中心軸Cに垂直な方向におけるクラックの長さの割合(%)を測定した。長さBは、界面の100個の等分点間の直線距離を合計して求めた。
図5(b)はB/Aと界面のクラックの長さとの関係を示す相関図である。横軸にB/Aをとり、縦軸にクラックの長さの割合(%)をとった。クラックの長さの割合(%)=100は界面の破壊を意味する。図5(b)に示すようにB/Aが1.2以上になると、クラックの長さの割合(%)が顕著に小さくなることがわかった。B/A≧1.2を満たすサンプルの中には、界面に凸部が無いものも存在した。この実施例によれば、B/A≧1.2により、クラックの進展による界面の破壊を抑制できることが明らかになった。
実施例は、チップ26の貴金属成分が溶融部に50wt%以上含まれる場合の結果であるが、溶融部に含まれるチップ26の貴金属成分が50wt%未満のときも、B/A≧1.2のときに実施例と同様の傾向が見られた。
以上、実施の形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。
実施形態では、延出部23,43やチップ26,46が円柱状や円錐台状に形成される場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。延出部やチップは多角柱状であっても良い。
実施形態では、チップ26,46の中心軸Cがスパークプラグ10の軸線Oと一致する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。スパークプラグ10の軸線Oとチップの中心軸Cとが一致しなくても良い。
実施形態では説明を省略したが、溶融部25,45,71は、チップ26,46に含まれる貴金属成分が50wt%以上を占める場合に効果が大きい。溶融部25,45,71に溶け込むチップ26,46の量が増えるにつれて溶融部25,45,71の線膨張係数と延出部23,43の線膨張係数との差が大きくなるので、溶融部25,45,71と延出部23,43との界面50,60,72に生じる熱応力が大きくなるからである。なお、溶融部が、チップ26,46に含まれる貴金属成分が50wt%未満であっても、溶融部の線膨張係数と延出部の線膨張係数とに差はあるので、その界面に熱応力が生じ、実施形態で説明した作用効果を奏する。
実施形態では、界面50,60,72に凸部53,63,65,75,77,79,81が存在する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。凸部は界面に必ずしも必要ではない。界面に凸部が無くてもB/A≧1.2を満たせば、界面に発生する応力を分散させ界面の剥離を抑制できる。
実施形態ではレーザビームを照射して溶融部25,45,71を形成する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、電子ビーム等の他の高エネルギービームを照射して溶融部を形成することは当然可能である。
実施形態では、中心電極20及び接地電極40の双方でB/A≧1.2という条件が成立する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。中心電極・接地電極のいずれか一方において上記の関係が成立すれば良い。上記の関係が成立する電極において、界面の剥離を抑制できるからである。
10 スパークプラグ
22,41 電極母材
23,43 延出部
24,44 延出部の先端部
25,45,71 溶融部
25a,45a,71a 外形線
26,46 チップ
27,47 チップの後端部
50,60,72 界面
51,61,73 一端(端)
52,62,74 他端(端)
53,63,65,75,77,79,81 凸部
54,64,76 第1頂点
55,67,83 直線
56,84 交点
58,68 第1領域
59,69 第2領域
66,78 第2頂点
A 距離
C 中心軸

Claims (5)

  1. 後端側から先端側へ向かう第1方向に延びるチップと、
    前記第1方向に延びる延出部であり、先端部が前記チップの後端部と溶融部を介して接続される延出部を有する電極母材と、を備えるスパークプラグであって、
    前記チップの前記第1方向における中心軸を含み、前記第1方向に沿った断面において、
    前記延出部と前記溶融部との界面を示す線の2つの端が前記第1方向において同じ位置にある場合、前記2つの端の間の直線距離をAとし、又は、
    前記2つの端の一端が前記第1方向において他端よりも先端側にある場合、前記一端を通り前記中心軸に垂直な直線上における、前記一端から、前記直線と前記溶融部の外形線との他端側の交点までの距離をAとしたとき、
    前記界面を示す線の長さBと、B/A≧1.2を満たすスパークプラグ。
  2. 前記界面を示す線は、先端側に向かって凸状をなす、少なくとも1つの凸部を有する請求項1記載のスパークプラグ。
  3. 前記凸部の頂点のうち最も先端側に位置する第1頂点は、前記界面を示す線のうち前記中心軸よりも前記一端側の第1領域または前記中心軸よりも前記他端側の第2領域に存在する請求項2記載のスパークプラグ。
  4. 前記界面を示す線は、2以上の前記凸部を有し、
    前記第1頂点が存在する領域とは異なる前記第1領域または前記第2領域に、前記第1方向において、前記第1頂点と同じか、前記第1頂点の次に先端側に位置する第2頂点が存在する請求項3記載のスパークプラグ。
  5. 前記中心軸を含む任意の断面において、B/A≧1.2を満たす請求項1から4のいずれかに記載のスパークプラグ。
JP2018131446A 2018-07-11 2018-07-11 スパークプラグ Active JP6731450B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018131446A JP6731450B2 (ja) 2018-07-11 2018-07-11 スパークプラグ
DE102019117866.5A DE102019117866A1 (de) 2018-07-11 2019-07-02 Zündkerze
US16/504,541 US10651632B2 (en) 2018-07-11 2019-07-08 Spark plug
CN201910619201.2A CN110718857B (zh) 2018-07-11 2019-07-10 火花塞

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018131446A JP6731450B2 (ja) 2018-07-11 2018-07-11 スパークプラグ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020009691A JP2020009691A (ja) 2020-01-16
JP6731450B2 true JP6731450B2 (ja) 2020-07-29

Family

ID=69138272

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018131446A Active JP6731450B2 (ja) 2018-07-11 2018-07-11 スパークプラグ

Country Status (4)

Country Link
US (1) US10651632B2 (ja)
JP (1) JP6731450B2 (ja)
CN (1) CN110718857B (ja)
DE (1) DE102019117866A1 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021082539A (ja) * 2019-11-21 2021-05-27 株式会社デンソー スパークプラグ、及び中心電極の製造方法
EP4095896A1 (en) 2020-01-24 2022-11-30 Mitsubishi Materials Corporation Copper/graphene joined body and method for manufacturing same, and copper/graphene joined structure
JP7121081B2 (ja) * 2020-08-19 2022-08-17 日本特殊陶業株式会社 スパークプラグ
DE112021003566T5 (de) * 2020-08-21 2023-04-20 Federal-Mogul Ignition Gmbh Zündkerzenelektrode und verfahren zum herstellen derselben
WO2022234492A1 (en) 2021-05-04 2022-11-10 Federal-Mogul Ignition Gmbh Spark plug electrode and method of manufacturing the same
US11831130B2 (en) 2022-03-29 2023-11-28 Federal-Mogul Ignition Gmbh Spark plug, spark plug electrode, and method of manufacturing the same

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3121309B2 (ja) * 1998-02-16 2000-12-25 株式会社デンソー 内燃機関用のスパークプラグ
JP4291540B2 (ja) * 2001-03-28 2009-07-08 日本特殊陶業株式会社 スパークプラグ
US7477007B2 (en) * 2004-09-29 2009-01-13 Ngk Spark Plug Co., Ltd. Spark plug with noble metal-tip structure
EP2211433B1 (en) * 2007-11-15 2019-01-16 NGK Spark Plug Co., Ltd. Spark plug
JP4617388B1 (ja) * 2009-08-03 2011-01-26 日本特殊陶業株式会社 スパークプラグ
WO2012067199A1 (ja) * 2010-11-17 2012-05-24 日本特殊陶業株式会社 スパークプラグ
JP5559929B2 (ja) * 2011-11-18 2014-07-23 日本特殊陶業株式会社 高周波プラズマ点火プラグ
JP5755708B2 (ja) * 2013-11-15 2015-07-29 日本特殊陶業株式会社 スパークプラグの製造方法
JP5938392B2 (ja) * 2013-12-26 2016-06-22 日本特殊陶業株式会社 スパークプラグ
JP5914582B2 (ja) * 2014-06-30 2016-05-11 日本特殊陶業株式会社 スパークプラグ
JP6293107B2 (ja) * 2015-12-03 2018-03-14 日本特殊陶業株式会社 点火プラグ
JP6574738B2 (ja) 2016-06-22 2019-09-11 日本特殊陶業株式会社 スパークプラグ

Also Published As

Publication number Publication date
US20200021084A1 (en) 2020-01-16
US10651632B2 (en) 2020-05-12
CN110718857A (zh) 2020-01-21
JP2020009691A (ja) 2020-01-16
DE102019117866A1 (de) 2020-01-16
CN110718857B (zh) 2021-07-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6731450B2 (ja) スパークプラグ
KR101855025B1 (ko) 스파크 플러그
KR101515314B1 (ko) 스파크 플러그
JP5905056B2 (ja) スパークプラグ、および、スパークプラグの製造方法
JP6793154B2 (ja) スパークプラグ
KR20090038021A (ko) 리플로우잉된 방전 팁을 갖춘 점화 장치 및 그 구성 방법
JP2010272212A (ja) スパークプラグ
JP5956513B2 (ja) スパークプラグ
JP5986592B2 (ja) スパークプラグ
JP4614207B2 (ja) スパークプラグ
US10868409B2 (en) Spark plug
CN107453208B (zh) 火花塞
JP4885837B2 (ja) スパークプラグの製造方法
KR20150097702A (ko) 스파크 플러그
JP6574738B2 (ja) スパークプラグ
JP2008204917A (ja) スパークプラグ及びスパークプラグの製造方法
JP2013118082A (ja) スパークプラグ、及び、スパークプラグの製造方法
JP6971956B2 (ja) 点火プラグの製造方法、および、点火プラグ
JP7228044B2 (ja) スパークプラグ
JP2024057126A (ja) スパークプラグ
JP2020119818A (ja) スパークプラグ
JP6040321B2 (ja) スパークプラグ
JP2020119819A (ja) スパークプラグ
JP2020119816A (ja) スパークプラグ
JP2020119800A (ja) 点火プラグ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190809

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200528

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200609

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200706

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6731450

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250