JP2008204917A - スパークプラグ及びスパークプラグの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 スパークプラグ100は、中心電極130と、この中心電極130と放電ギャップGを隔てて離間し、貴金属を含む外側電極チップ143を卑金属を含む外側電極母材141に溶接してなる外側電極140とを備える。そして、溶接により外側電極チップ143と外側電極母材141とが互いに溶融混合して固化した溶融合金部145を、この溶融合金部145よりもPtを多く含む金属からなる被覆部147で覆ってなる。
【選択図】 図3
Description
これに対し本発明では、外側電極チップの突出長さを長くして着火性を良好にすると共に、前述のように、溶融合金部を被覆部で覆っているので、溶融合金部に高温酸化に起因する不具合が生じにくく、溶融合金部を介した外側電極チップと外側電極母材との接続信頼性を向上させることができる。
これに対し本発明では、外側電極チップがPtまたはPt合金からなり、外側電極母材がNiを主体とした合金からなり、しかも、溶融合金部を被覆部で覆っているので、過酷な熱サイクル試験において溶融合金部にクラックやえぐれ等の不具合が生じるのを特に効果的に防止できる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。図1に本実施形態1に係るスパークプラグ100を示す。また、図2に中心電極130及び接地電極(外側電極)140付近を示し、更に、図3に接地電極140の先端付近の部分断面を示す。このスパークプラグ100は、エンジンのシリンダヘッドに取り付けられて使用に供される内燃機関用のスパークプラグである。
このうち主体金具110は、低炭素鋼などの金属からなり、筒形をなす。主体金具110は、径大なフランジ部110fと、これより基端側(図中、上方)に位置し、スパークプラグ100をシリンダーヘッドに取り付ける際に工具を係合させる断面六角形状の工具係合部110mと、更にその基端側に位置し、絶縁体120を主体金具110に加締め固定するための加締部110nとを有する。また、フランジ部110fの先端側(図中、下方)には、フランジ部110fより細径で、外周にスパークプラグ100をシリンダーヘッドにネジ止めするための取付ねじ部110gが形成された先端部110sを有する。
また、本実施形態1では、接地電極チップ143の突出長さLを0.3mm以上(具体的には0.8mm)としているので、良好な着火性を確保することもできる。
まず、公知の手法により、中心電極チップ133を有する中心電極130を作製する。そして、公知の手法により、この中心電極130を、別途形成した絶縁体120内に組み付けると共に、端子金具150等も絶縁体120に組み付け、ガラスシールを行う。また、主体金具110を用意し、公知の手法により、主体金具110に棒状の接地電極母材141(接地電極チップ143が接合されておらず、屈曲加工もされていない状態の接地電極母材141)を接合する。その後、公知の手法により、この接地電極母材141を接合した主体金具110に、中心電極130等を組み付けた絶縁体120を組み付け、加締め等を行う。
更に、本実施形態1では、合金部被覆工程において、溶融合金部145の近傍にワイヤWRを載置し、これを溶融させて、溶融合金部145を覆う被覆部147を形成している。このようにすることにより、容易かつ確実に、溶融合金部145を被覆部147で覆うことができる。
本発明の効果を検証するために、本発明に係る実施例として、上記実施形態1のスパークプラグ100を用意した。一方、比較例として、図8に示した従来形態のスパークプラグ900を用意した。
次に、これらのスパークプラグ100,900について次のような熱サイクル試験を行った。即ち、所定温度で2分間加熱し、その後1分間自然冷却するサイクルを1000サイクル行った。そして試験後、接地電極チップ143,920と接地電極母材141,930との溶融合金部145,940を観察した。なお、上記所定温度として、800℃、900℃、1000℃、1050℃、1100℃、1150℃を選択した。その結果を表1に示す。
次いで、第2の実施の形態について説明する。なお、上記実施形態1と同様な部分の説明は、省略または簡略化する。図6に本実施形態2のスパークプラグ200のうち、接地電極(外側電極)240の先端付近の断面を示す。本実施形態2のスパークプラグ200は、接地電極母材(外側電極母材)241と接地電極チップ(外側電極チップ)243との接合部分の形態が、上記実施形態1のスパークプラグ100と異なるのみで、それ以外は上記実施形態1と同様である。
接地電極母材241に接地電極チップ243を溶接するまでを、上記実施形態1と同様にして行う。次に、溶融合金部245の上に、Ptメッキを行い、溶融合金部245上にPtからなる被覆部247を形成する。その後、接地電極240を所定形状に曲げれば、上記スパークプラグ200が完成する。
更に、本実施形態2では、合金部被覆工程において、溶融合金部245の上に、メッキによってPtからなる被覆部247を形成するので、容易かつ確実に、溶融合金部245を被覆部247で覆うことができる。
次いで、第3の実施の形態について説明する。なお、上記実施形態1または2と同様な部分の説明は、省略または簡略化する。図7に本実施形態3のスパークプラグ300のうち、接地電極(外側電極)340の先端付近の断面を示す。本実施形態3のスパークプラグ300は、接地電極母材(外側電極母材)341と接地電極チップ(外側電極チップ)343との接合部分が、上記実施形態1,2のスパークプラグ100,200と異なるのみで、それ以外は上記実施形態1等と同様である。
接地電極母材341に接地電極チップ343を溶接するまでを、上記実施形態1,2と同様にして行う。次に、接地電極母材341と接地電極チップ343との溶融合金部345の上に、Ptを溶射して、溶融合金部345上にPtからなる被覆部347を形成する。その後、接地電極340を所定形状に曲げれば、上記スパークプラグ300が完成する。
更に、本実施形態3では、合金部被覆工程において、溶融合金部345の上に、Ptを溶射するので、容易かつ確実に、溶融合金部345を被覆部347で覆うことができる。
130 中心電極
131 中心電極母材
133 中心電極チップ
140,240,340 接地電極(外側電極)
141,241,341 接地電極母材(外側電極母材)
141s 先端部
141m 内側側面
143,243,343 接地電極チップ(外側電極チップ)
145,245,345 溶融合金部
147,247,347 被覆部
G 放電ギャップ
L 突出長さ
WR ワイヤ
Claims (6)
- 中心電極と、この中心電極と放電ギャップを隔てて離間し、貴金属を含む外側電極チップを卑金属を含む外側電極母材に溶接してなる外側電極と、を備えるスパークプラグであって、
前記溶接により前記外側電極チップと前記外側電極母材とが互いに溶融混合して固化した溶融合金部を、この溶融合金部よりもPtを多く含む金属からなる被覆部で覆ってなる
スパークプラグ。 - 請求項1に記載のスパークプラグであって、
前記外側電極チップは、前記外側電極母材からの突出長さが0.3mm以上である
スパークプラグ。 - 請求項1または請求項2に記載のスパークプラグであって、
前記外側電極チップは、PtまたはPt合金からなり、
前記外側電極母材は、Niを主体とした合金からなる
スパークプラグ。 - 中心電極と、この中心電極と放電ギャップを隔てて離間し、貴金属を含む外側電極チップを卑金属を含む外側電極母材に溶接してなる外側電極と、を備えるスパークプラグの製造方法であって、
前記溶接により前記外側電極チップと前記外側電極母材とが互いに溶融混合して固化した溶融合金部を、この溶融合金部よりもPtを多く含む金属からなる被覆部で覆う合金部被覆工程を備える
スパークプラグの製造方法。 - 請求項4に記載のスパークプラグの製造方法であって、
前記合金部被覆工程では、
前記溶融合金部の近傍に、この溶融合金部よりもPtを多く含む金属からなるワイヤまたはリングを配置し、これを溶融させて、前記溶融合金部上に前記被覆部を形成する
スパークプラグの製造方法。 - 請求項4に記載のスパークプラグの製造方法であって、
前記合金部被覆工程では、
前記溶融合金部の上に、この溶融合金部よりもPtを多く含む金属を溶射しまたはメッキ付けして、前記溶融合金部上に前記被覆部を形成する
スパークプラグの製造方法。
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2007
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