JP2002151999A - 弾性表面波フィルタ装置および弾性表面波フィルタを収容するためのパッケージ - Google Patents

弾性表面波フィルタ装置および弾性表面波フィルタを収容するためのパッケージ

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JP2002151999A JP2000342686A JP2000342686A JP2002151999A JP 2002151999 A JP2002151999 A JP 2002151999A JP 2000342686 A JP2000342686 A JP 2000342686A JP 2000342686 A JP2000342686 A JP 2000342686A JP 2002151999 A JP2002151999 A JP 2002151999A
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shaped electrode
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acoustic wave
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Yoshihiro Takahashi
義弘 高橋
Tadaaki Tsuda
忠秋 津田
Taiji Yamamoto
泰司 山本
Hiroshi Kawahara
浩 川原
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NEC Corp
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    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03HIMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
    • H03H9/00Networks comprising electromechanical or electro-acoustic devices; Electromechanical resonators
    • H03H9/02Details
    • H03H9/05Holders; Supports
    • H03H9/10Mounting in enclosures
    • H03H9/1064Mounting in enclosures for surface acoustic wave [SAW] devices
    • H03H9/1071Mounting in enclosures for surface acoustic wave [SAW] devices the enclosure being defined by a frame built on a substrate and a cap, the frame having no mechanical contact with the SAW device
    • HELECTRICITY
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    • H03H9/00Networks comprising electromechanical or electro-acoustic devices; Electromechanical resonators
    • H03H9/02Details
    • H03H9/02535Details of surface acoustic wave devices
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  • Lead Frames For Integrated Circuits (AREA)
  • Piezo-Electric Or Mechanical Vibrators, Or Delay Or Filter Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 SAWフィルタの基板への実装時や試験時等
において、分極でチップ基板に生ずる電荷による櫛形電
極パターンの破壊を防止できる構造のSAWフィルタを
提供する。 【解決手段】 GND端子74は、パッケージ7の内部
に延伸し、さらに、延伸した部分(縦方向延伸部分)か
ら横方向に延びる部分(横方向延伸部分)を有する。G
ND端子74の縦方向延伸部分および横方向延伸部分
は、パッケージ7の内部の溝部78において露出してい
る金属製の板状部分80を形成する。パッケージ7にS
AWフィルタ100を収容する場合には、チップ基板の
裏面が板状部分80に接触するように、SAWフィルタ
100をパッケージ7の溝部78に載置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光通信機器や移動
体無線通信機器において用いられる弾性表面波フィルタ
装置、および弾性表面波フィルタを収容するためのパッ
ケージに関する。
【0002】
【従来の技術】弾性表面波フィルタ(以下、SAW(Su
rface Acoustic Wave )フィルタという。)は、小型、
高安定、高精度、高信頼度、無調整等の特徴があり、光
通信機器や移動体通信機器において、高周波信号を制御
する機能素子として広く用いられている。例えば、周波
数選択素子、フィルタ素子、共振器、遅延素子などの機
能素子として使用されている。
【0003】SAWフィルタでは、基材表面を伝搬する
弾性表面波を介して電気的な高周波信号を制御するの
で、基材として、一般に、水晶、LBO、リチウムタン
タレート(LiTaO)またはリチウムナイオベート
(LiNbO)等の圧電性材料が用いられる。以下、
圧電性材料による基材をチップ基板という。そして、図
12に示すように、チップ基板10上に、例えば薄膜形
成技術およびフォトリソグラフィー技術を用いて複数の
櫛形電極パターン(Interdigital Transducer :ID
T)11,12,13,14が形成される。
【0004】SAWフィルタでは、1対の櫛形電極パタ
ーン、または弾性表面波の進行方向に配された数対の櫛
形電極パターンが設置されるのであるが、図12には、
2対の櫛形電極パターンが配置された例が示されてい
る。SAWフィルタは、櫛形電極パターン11,12,
13,14が設けられている領域である表面波伝搬路に
おいて、電気的な高周波信号を弾性表面波に変換したり
弾性表面波を電気的な高周波信号に変換したりすること
によって、櫛形電極パターン11,12,13,14の
線幅に依存した周波数を選択することができる。
【0005】SAWフィルタは一般にパッケージに収容
された状態で使用される。以下、パッケージに収容され
た状態のSAWフィルタをSAWフィルタ装置という。
そして、櫛形電極パターン11,12,13,14は、
SAWフィルタを収容するパッケージに設けられる入力
信号電極端子または出力信号電極端子に、ボンディング
ワイヤ等で接続される。図12に示すSAWフィルタで
は、例えば、櫛形電極パターン11が入力信号電極とな
って入力信号電極端子に接続され、櫛形電極パターン1
4が出力信号電極となって出力信号電極端子に接続され
る。また、櫛形電極パターン12,13が接地電極とな
って接地電極端子に接続される。
【0006】圧電性材料は焦電性を有するので、SAW
フィルタ装置をプリント配線板等に実装する場合にリフ
ローによるはんだ付けが行われるときや熱衝撃試験が実
施されるとき等の周囲環境において急激な温度変化があ
るときには、分極を生じて、チップ基板10の表面に電
荷を発生することがある。チップ基板10の表面におい
て電荷が発生すると、電荷によって櫛形電極パターンに
電界が発生する。電荷が最も集中する部分の電界が絶縁
破壊レベルに達すると、櫛形電極パターン間で放電が生
ずる。そして、最悪の場合には、放電によってパターン
破壊を招く。
【0007】櫛形電極パターン間の放電を防止するため
に、図13に示すように、SAWフィルタを収容するパ
ッケージとしてセラミックを材質とするパッケージ91
が用いられ、さらに、パッケージ内部の底面に、めっき
や蒸着によって金属膜92が形成される。すなわち、S
AWフィルタ100をパッケージに収容したときに、S
AWフィルタ100のチップ基板の裏面と金属膜92と
が接触するようなセラミック製のパッケージ91が用い
られている。そして、SAWフィルタの接地電極と金属
膜92とが接続される。そのようなパッケージを用いれ
ば、分極が生じて電荷が発生しても、発生した電荷が金
属膜92に逃がされて、櫛形電極パターン11,12,
13,14の破壊が防止される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】SAWフィルタのコス
トを低減させるために、プラスチック製のパッケージが
用いられることがある。ところが、プラスチック製のパ
ッケージに対して、めっきや蒸着によって金属膜を形成
することは難しい。すなわち、分極によって生じて電荷
を逃がすための手段をパッケージに設けることが難し
い。従って、図14に示すように、プラスチック製のパ
ッケージ7とSAWフィルタ100との間に金属膜が存
在しない状態で、SAWフィルタをパッケージングせざ
るを得ない。その結果、プラスチック製のパッケージ7
を使用できるようにするために、SAWフィルタ100
のチップ基板自体の構造を、分極が生じないような構造
にしたり分極によって生じた電荷を逃がしたりする構造
にすることが重要になっている。
【0009】そこで、本発明は、プラスチック製のパッ
ケージに収容されたSAWフィルタ装置であって、特に
SAWフィルタ装置の基板への実装時や試験時等におい
て、分極でチップ基板に生ずる電荷による櫛形電極パタ
ーンの破壊を防止できる構造のSAWフィルタ装置を提
供することを目的とする。また、SAWフィルタを収容
するためのパッケージであって、プラスチック製でも、
分極によって生じた電荷を逃がすことが可能になる構造
のパッケージを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明によるSAWフィ
ルタ装置は、プラスチック製のパッケージに収容される
SAWフィルタ装置であって、複数の櫛形電極パターン
の間の放電を防止する放電防止手段として、各櫛形電極
パターンの電位を共通にするための電位共通化手段、分
極によって前記チップ基板に生じた電荷を中和させるた
めの電荷中和手段、または分極によって前記チップ基板
に生じた電荷を退避させる電荷退避手段が設けられてい
ることを特徴とする。
【0011】放電防止手段がチップ基板に設けられてい
る場合には、パッケージ側で何らの対策を施すことな
く、SAWフィルタの基板への実装時や試験時等におい
て、分極によって発生した電荷を中和したり逃がしたり
することができるので、SAWフィルタをプラスチック
製のパッケージに収容することが可能になる。すなわ
ち、プラスチック製のパッケージを使用しても、分極で
生ずる電荷によって櫛形電極パターンが破壊されること
が防止される。
【0012】本発明によるSAWフィルタを収容するた
めのパッケージは、パッケージの外部に延びるととも
に、パッケージの内部に延伸して板状部分を形成する金
属製の端子を含むことを特徴とする。よって、チップ基
板の裏面が金属製の板状部分に接するように、パッケー
ジにSAWフィルタを収容することができる。従って、
分極によって生ずる電荷が、SAWフィルタのチップ基
板の表面側に集中することなく中和される。よって、櫛
形電極パターンにおける特定の箇所に電荷が集中してし
まうような事態を避けることができる。その結果、櫛形
電極パターン間の放電が防止される。
【0013】本発明による好ましい形態のSAWフィル
タ装置は、放電防止手段がチップ基板に設けられている
SAWフィルタが、上記のパッケージに収容されている
ものである。よって、SAWフィルタ装置の内部におい
てチップ基板の裏面が金属製の板状部分に接しているの
で、分極が生じたとしても、分極によって生じた電荷が
SAWフィルタのチップ基板の表面側に集中することな
く中和される。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。
【0015】実施の形態1.図1(A)は、本発明によ
るSAWフィルタの第1の実施の形態を示す平面図であ
り、図1(B)はB−B断面を示す断面図である。第1
の実施の形態のSAWフィルタでは、リチウムタンタレ
ート(LiTaO)やリチウムナイオベート(LiN
bO)等の圧電性材料のチップ基板1上にAl(アル
ミニウム)薄膜やAl合金薄膜等で櫛形電極パターン1
1,12,13,14が形成されているが、さらに、チ
ップ基板1と櫛形電極パターン11,12,13,14
との間に、電気的に高抵抗値を示す高抵抗薄膜2が形成
されている。
【0016】櫛形電極パターン11,12,13,14
は、SAWフィルタを収容するパッケージに設けられる
入力信号電極端子、出力信号電極端子および接地電極端
子に、ボンディングワイヤ(図示せず)等で接続され
る。図1に示すSAWフィルタでは、例えば、櫛形電極
パターン13が入力信号電極となって入力信号電極端子
に接続され、櫛形電極パターン12が出力信号電極とな
って出力信号電極端子に接続される。また、櫛形電極パ
ターン11,14が接地電極となって接地電極端子に接
続される。
【0017】高抵抗薄膜2として、Ti(チタン)やS
i(シリコン)等のMΩオーダ以上の高い抵抗率の材料
が用いられる。高抵抗薄膜2としてSiOを採用して
もよい。また、高抵抗薄膜2の厚さは、数100Åのオ
ーダ(10−2μmオーダ)である。
【0018】高抵抗薄膜2は、蒸着やスパッタリングに
よって、チップ基板1上に形成される。さらに、スパッ
タリング等によってAl等の電極パターン材料が成膜さ
れる。次いで、レジストがコーティングされた後、露光
装置等でパターニングが行われ、その後、不要部分のレ
ジストが除去された後、エッチングによって櫛形電極パ
ターン11,12,13,14が形成される。あるい
は、チップ基板1上に高抵抗薄膜2が形成された後、所
定のレジストを行ってからAl等の電極パターン材料を
形成するようにしてもよい。以上のような工程によっ
て、図1に示すSAWフィルタを得ることができる。
【0019】図1に示すSAWフィルタにおいて、高抵
抗薄膜2は全ての櫛形電極パターン11,12,13,
14に接している。よって、櫛形電極パターン11,1
2,13,14を同電位にすることができる。上述した
ように、SAWフィルタを収容したパッケージを通信機
器等に組み付ける際のリフローはんだ付け時やSAWフ
ィルタに対する熱衝撃試験時に、SAWフィルタにおい
て、焦電効果による分極が生じ電荷が発生する可能性が
ある。分極によって電荷が発生しても、櫛形電極パター
ン11,12,13,14が同電位になっているので、
櫛形電極パターン11,12,13,14間の放電を防
止することができ、櫛形電極パターン11,12,1
3,14の破壊が防止される。
【0020】また、高抵抗薄膜2は、圧電性材料による
チップ基板1の表面に形成されている。すると、分極に
よって生ずる電荷が中和される。その結果、櫛形電極パ
ターン11,12,13,14における特定の箇所に電
荷が集中してしまうような事態を避けることができる。
このことからも、櫛形電極パターン11,12,13,
14間の放電が防止される。すなわち、高抵抗薄膜2を
チップ基板1と櫛形電極パターン11,12,13,1
4との間に形成することによって、櫛形電極パターン1
1,12,13,14を同電位にし、さらに、電荷の中
和作用を発揮させることによって、分極によって生ずる
電荷に起因する櫛形電極パターン11,12,13,1
4の破壊をより確実に防止することができる。
【0021】従って、図1に示す構造のSAWフィルタ
をプラスチック製のパッケージに収容した場合に、パッ
ケージ側で何らの対策を施すことなく、チップ基板10
の焦電効果に起因する櫛形電極パターン11,12,1
3,14の破壊を防止することができる。すなわち、図
1に示す構造は、SAWフィルタを収容するパッケージ
としてプラスチック製のパッケージを用いた場合に特に
有効である。なお、高抵抗薄膜2は非常に薄いので、弾
性表面波に与える影響は無視できる程度である。
【0022】実施の形態2.図2(A)は、本発明によ
るSAWフィルタの第2の実施の形態を示す平面図であ
り、図2(B)はB−B断面を示す断面図である。第2
の実施の形態のSAWフィルタでは、圧電性材料のチッ
プ基板1上に櫛形電極パターン11,12,13,14
が形成されているが、さらに、全ての櫛形電極パターン
11,12,13,14を覆うように、電気的に高抵抗
値を示す高抵抗薄膜2が形成されている。高抵抗薄膜2
の材質や厚さは、第1の実施の形態において用いられた
ものと同じものでよい。
【0023】例えば、スパッタリング技術やフォトリソ
グラフィー技術によって、チップ基板1上に櫛形電極パ
ターン11,12,13,14が形成された後、蒸着や
スパッタリング等によってチップ基板1の裏面に高抵抗
薄膜2が形成される。あるいは、高抵抗薄膜2を形成し
てから、チップ基板1上に櫛形電極パターン11,1
2,13,14を形成してもよい。
【0024】図2に示すSAWフィルタでも、高抵抗薄
膜2は全ての櫛形電極パターン11,12,13,14
に接している。よって、櫛形電極パターン11,12,
13,14を同電位にすることができる。従って、リフ
ローはんだ付けや熱衝撃試験等が行われるときに、櫛形
電極パターン11,12,13,14が同電位になって
いるので、櫛形電極パターン11,12,13,14間
の放電を防止することができる。よって、図2に示す構
造でも、櫛形電極パターン11,12,13,14の破
壊が防止される。
【0025】また、図2に示す構造のSAWフィルタに
おいて、高抵抗薄膜2は、櫛形電極パターン11,1
2,13,14が形成されていない部分において圧電性
材料によるチップ基板1に接触している。すると、分極
によって生ずる電荷の中和効果も期待できる。すなわ
ち、この実施の形態でも、櫛形電極パターン11,1
2,13,14における特定の箇所に電荷が集中してし
まうような事態を避けることができる。
【0026】従って、図2に示す構造のSAWフィルタ
をプラスチック製のパッケージに収容した場合も、パッ
ケージ側で何らの対策を施すことなく、チップ基板10
の焦電効果に起因する櫛形電極パターン11,12,1
3,14の破壊を防止することができる。すなわち、図
2に示す構造も、SAWフィルタを収容するパッケージ
としてプラスチック製のパッケージを用いた場合に特に
有効である。なお、高抵抗薄膜2は非常に薄いので、弾
性表面波に与える影響は無視できる程度である。
【0027】実施の形態3.図3(A)は、本発明によ
るSAWフィルタの第3の実施の形態を示す平面図であ
り、図3(B)はB−B断面を示す断面図である。第3
の実施の形態のSAWフィルタでは、圧電性材料のチッ
プ基板1上に櫛形電極パターン11,12,13,14
が形成されているが、さらに、チップ基板1の裏面(櫛
形電極パターン11,12,13,14が形成されてい
る面と反対の面)の全域に、導電性材料3が被覆され
る。導電性材料3は例えばAlやTiである。チップ基
板1の裏面には電極パターンは形成されないので、導電
性材料3としてAl等の金属を使用することができる。
【0028】チップ基板1の裏面に導電性材料3による
被覆膜が形成されている場合には、分極によって生ずる
電荷が、チップ基板1の表面側に集中することなく中和
されることが期待される。よって、櫛形電極パターン1
1,12,13,14における特定の箇所に電荷が集中
してしまうような事態を避けることができる。従って、
櫛形電極パターン11,12,13,14間の放電が防
止される。
【0029】図3に示す構造のSAWフィルタをプラス
チック製のパッケージに収容した場合も、パッケージ側
で何らの対策を施すことなく、チップ基板10の焦電効
果に起因する櫛形電極パターン11,12,13,14
の破壊を防止することができる。すなわち、図3に示す
構造も、SAWフィルタを収容するパッケージとしてプ
ラスチック製のパッケージを用いた場合に特に有効であ
る。
【0030】実施の形態4.図4(A)は、本発明によ
るSAWフィルタの第4の実施の形態を示す平面図であ
り、図4(B)はB−B断面を示す断面図である。第4
の実施の形態のSAWフィルタでは、圧電性材料のチッ
プ基板1上に櫛形電極パターン11,12,13,14
が形成され、さらに、チップ基板1の裏面の全域にAl
等の導電性材料3による被覆膜が被覆されるとともに、
接地電極となる櫛形電極パターンとチップ基板1の裏面
の金属膜とが導電性材料3で接続される。図4には、櫛
形電極パターン14と金属膜とが導電性材料3で接続さ
れている例が示されている。
【0031】チップ基板1の裏面に導電性材料3による
被覆膜が形成されて、さらに、櫛形電極パターンと導電
性の被覆膜とが導電性材料3で接続されている場合に
は、焦電効果にもとづく分極によって生ずる電荷の中和
を期待できるとともに、分極によって生じた電荷を櫛形
電極パターンを介して導電性の被覆膜に逃がすことがで
きる。よって、櫛形電極パターン11,12,13,1
4における特定の箇所に電荷が集中してしまうような事
態を、より効果的に避けることができる。従って、櫛形
電極パターン11,12,13,14間の放電が、さら
に効果的に防止される。
【0032】従って、図4に示す構造のSAWフィルタ
をプラスチック製のパッケージに収容した場合も、パッ
ケージ側で何らの対策を施すことなく、チップ基板10
の焦電効果に起因する櫛形電極パターン11,12,1
3,14の破壊を防止することができる。すなわち、図
4に示す構造も、SAWフィルタを収容するパッケージ
としてプラスチック製のパッケージを用いた場合に特に
有効である。なお、図4に示す構造のSAWフィルタを
セラミック製のパッケージに収容すれば、セラミック製
のパッケージの底面に金属膜を形成する等の対策を講ず
ることなく、櫛形電極パターン11,12,13,14
の破壊を防止することができる。
【0033】実施の形態5.図5(A)は、本発明によ
るSAWフィルタの第5の実施の形態を示す平面図であ
り、図5(B)はB−B断面を示す断面図である。第5
の実施の形態のSAWフィルタでは、圧電性材料のチッ
プ基板1上に櫛形電極パターン11,12,13,14
が形成され、さらに、チップ基板1の表面側の周囲部分
が、金属等の導電性材料3の膜で覆われている。導電性
材料3の膜は、SAWフィルタにおける表面波伝搬路の
部分を覆うことはない。
【0034】チップ基板1の表面側の周囲部分に導電性
材料3による膜が形成されている場合には、分極によっ
て電荷が生じても、電荷は導電性の膜の側に逃げ、櫛形
電極パターン11,12,13,14の部分に集中する
ことはない。すなわち、櫛形電極パターン11,12,
13,14における特定の箇所に電荷が集中してしまう
ような事態を避けることができ、櫛形電極パターン1
1,12,13,14間の放電が防止される。特定の箇
所への電荷の集中を回避することができるので、導電性
材料3による膜は、実質的に、チップ基板1において電
荷を中和させる作用を果たしているといえる。
【0035】従って、図5示す構造のSAWフィルタを
プラスチック製のパッケージに収容した場合も、パッケ
ージ側で何らの対策を施すことなく、チップ基板10の
焦電効果に起因する櫛形電極パターン11,12,1
3,14の破壊を防止することができる。すなわち、図
5に示す構造も、SAWフィルタを収容するパッケージ
としてプラスチック製のパッケージを用いた場合に特に
有効である。なお、図5に示す構造のSAWフィルタを
セラミック製のパッケージに収容すれば、セラミック製
のパッケージの底面に金属膜を形成する等の対策を講ず
ることなく、櫛形電極パターン11,12,13,14
の破壊を防止することができる。
【0036】実施の形態6.図6(A)は、本発明によ
るSAWフィルタの第6の実施の形態を示す平面図であ
り、図6(B)はB−B断面を示す断面図である。第6
の実施の形態のSAWフィルタでは、圧電性材料のチッ
プ基板1上に櫛形電極パターン11,12,13,14
が形成され、さらに、櫛形電極パターン11,12,1
3,14同士がTi等の高抵抗値を示す細いパターン4
1で接続されている。
【0037】図6に示す例では、櫛形電極パターン1
1,12,13,14同士を接続するために、チップ基
板1の表面側の周囲部分に高抵抗値を示すパターン(高
抵抗パターン)4が形成されている。そして、各パター
ン41が高抵抗パターン4に接続されることによって、
櫛形電極パターン11,12,13,14同士が接続さ
れる。高抵抗パターン4の材質はパターン41の材質と
同じである。なお、高抵抗パターン4は、SAWフィル
タにおける表面波伝搬路の部分を覆うことはない。ま
た、パターン41の太さは、弾性表面波に影響を与えな
いような太さである。
【0038】図6に示すSAWフィルタにおいて、櫛形
電極パターン11,12,13,14同士が接続される
ことによってそれらは同電位になるので、櫛形電極パタ
ーン11,12,13,14間の放電を防止することが
できる。その結果、櫛形電極パターン11,12,1
3,14の破壊が防止される。
【0039】従って、図6示す構造のSAWフィルタを
プラスチック製のパッケージに収容した場合も、パッケ
ージ側で何らの対策を施すことなく、チップ基板10の
焦電効果に起因する櫛形電極パターン11,12,1
3,14の破壊を防止することができる。すなわち、図
6に示す構造も、SAWフィルタを収容するパッケージ
としてプラスチック製のパッケージを用いた場合に特に
有効である。なお、図6に示す構造のSAWフィルタを
セラミック製のパッケージに収容すれば、セラミック製
のパッケージの底面に金属膜を形成する等の対策を講ず
ることなく、櫛形電極パターン11,12,13,14
の破壊を防止することができる。
【0040】実施の形態7.図7は、本発明によるSA
Wフィルタの第7の実施の形態における一部分を示す平
面図である。第7の実施の形態のSAWフィルタも、圧
電性材料のチップ基板1上に櫛形電極パターン11,1
2,13,14が形成されているものであるが、図7に
示すように、チップ基板1の表面において、櫛形電極パ
ターン12,14の一部が延伸され、第1のパターンと
してのパターン51を形成している。なお、図7では、
2つの櫛形電極パターンのうちの1対が図示されてい
る。
【0041】さらに、パターン51と同じ線幅の第2の
パターンとしてのパターン52が、間隙53を挟んで形
成されている。そして、ダミー電極パターン5が形成さ
れ、パターン52はダミー電極パターン5に接続されて
いる。なお、間隙53の幅(パターン51,52間の長
さ)は、櫛型電極パターン11,13と櫛形電極パター
ン12,14との間の間隔よりも狭い。また、パターン
51,52の線幅は、櫛型電極パターン11,12,1
3,14のパターン幅よりも狭い。
【0042】図7に示すように形成されているSAWフ
ィルタでは、間隙53の幅が櫛型電極パターン11,1
3と櫛形電極パターン12,14との間の間隔よりも狭
いので、チップ基板1に分極が生じて電荷が発生し放電
が発生するような場合、間隙53において放電が生ず
る。すなわち、櫛形電極パターン11,12,13,1
4間の放電を防止することができ、櫛形電極パターン1
1,12,13,14の破壊を防止することができる。
【0043】従って、図7示す構造のSAWフィルタを
プラスチック製のパッケージに収容した場合も、パッケ
ージ側で何らの対策を施すことなく、チップ基板10の
焦電効果に起因する櫛形電極パターン11,12,1
3,14の破壊を防止することができる。すなわち、図
7に示す構造も、SAWフィルタを収容するパッケージ
としてプラスチック製のパッケージを用いた場合に特に
有効である。なお、図7に示す構造のSAWフィルタを
セラミック製のパッケージに収容すれば、セラミック製
のパッケージの底面に金属膜を形成する等の対策を講ず
ることなく、櫛形電極パターン11,12,13,14
の破壊を防止することができる。
【0044】間隙53において放電が生ずると電気的な
ノイズが発生するが、分極による電荷が発生するのはリ
フローはんだ付けや熱衝撃試験等が行われるときであ
り、SAWフィルタが実稼働しているときではない。よ
って、電気的なノイズが生じても問題になることはな
い。
【0045】実施の形態8.図8は、本発明によるSA
Wフィルタの第7の実施の形態における一部分を示す平
面図である。第8の実施の形態のSAWフィルタも、圧
電性材料のチップ基板1上に櫛形電極パターン11,1
2,13,14が形成されているものであるが、図8に
示すように、各櫛形電極パターン11,12,13,1
4の先端や角が丸まった形状とされる。すなわち、各櫛
形電極パターン11,12,13,14において、対に
なる櫛形電極パターンに対向する部分61,62,6
3,64が丸まった形状になっている。
【0046】櫛形電極パターンに対向する部分61,6
2,63,64が尖鋭にはなっていないので、チップ基
板1に分極が生じ電荷が発生しても、櫛形電極パターン
11,12,13,14の間での放電が発生しにくくな
る。すなわち、櫛形電極パターン11,12,13,1
4間の放電を防止することができ、櫛形電極パターン1
1,12,13,14の破壊を防止することができる。
【0047】従って、図8示す構造のSAWフィルタを
プラスチック製のパッケージに収容した場合も、パッケ
ージ側で何らの対策を施すことなく、チップ基板10の
焦電効果に起因する櫛形電極パターン11,12,1
3,14の破壊を防止することができる。すなわち、図
8に示す構造も、SAWフィルタを収容するパッケージ
としてプラスチック製のパッケージを用いた場合に特に
有効である。なお、図8に示す構造のSAWフィルタを
セラミック製のパッケージに収容すれば、セラミック製
のパッケージの底面に金属膜を形成する等の対策を講ず
ることなく、櫛形電極パターン11,12,13,14
の破壊を防止することができる。
【0048】上記の実施の形態1〜8において採用され
た構造は、それぞれ、パッケージ側で何らの対策を施す
ことなく、チップ基板10の焦電効果に起因する櫛形電
極パターン11,12,13,14の破壊を防止するこ
とができるような構造である。しかし、実施の形態1〜
8において採用された構造のうちの2つまたは3つ以上
の構造を組み合わせることもできる。複数の構造を組み
合わせた場合には、焦電効果に起因する櫛形電極パター
ン11,12,13,14の破壊をより確実に防止する
ことができる。
【0049】なお、実施の形態1〜5において採用され
た構造では、実質的に電荷中和または電荷拡散の作用を
果たす電荷中和手段が実現されている。また、実施の形
態1,2では電荷中和手段とともに電位共通化手段も実
現され、実施の形態4,5では電荷中和手段とともに電
荷退避手段も実現されている。そして、実施の形態6に
おいて採用された構造では、電位共通化手段が実現され
ている。
【0050】実施の形態9.図9(A)は、SAWフィ
ルタを収容するのに適したパッケージの一構成例を示す
平面図、図9(B)はB−B断面を示す断面図、図9
(C)はC−C断面を示す断面図である。なお、図9
(C)には、パッド部と端子との接続関係を明示するた
めに、C−C断面には現れないパッド部71a,72
a,73a,75a,76aも示されている。パッケー
ジ7は、プラスチックで一体形成されている。図9に示
す例では、パッケージ7の平面形状は長方形であり、周
囲部分が壁状になっている。また、中央部分にはSAW
フィルタを設置するための長方形の溝部78が形成され
る。
【0051】周囲部分に形成される壁状の部分(壁部)
77と中央部分の溝部78との間の棚状の部分79に
は、複数のパッド部71a,72a,73a,75a,
76aが形成されている。さらに、パッケージ7の内部
から外部に延伸する金属製の端子71,72,72,7
4,75,76が設けられている。端子71,72,7
2,74,75,76のうちの端子74は、接地端子
(GND端子)として使用される。各パッド部71a,
72a,73a,75a,76aは、対応する端子7
1,72,72,75,76と一体形成されている。
【0052】GND端子74は、パッケージ7の内部に
延伸し、さらに、延伸した部分(縦方向延伸部分)から
横方向に延びる部分(横方向延伸部分)を有する。GN
D端子74の縦方向延伸部分および横方向延伸部分は、
パッケージ7の内部の溝部78において露出している金
属製の板状部分80を形成する。なお、図9に示す例で
は1つのGND端子74が設けられているが、複数のG
ND端子を設けてもよい。例えば、2つのGND端子が
設けられる場合には、各GND端子が、溝部78におい
て露出している板状部分80と一体化される。その場合
には、溝部78において露出している板状部分80が2
箇所で支持されるので、板状部分80の姿勢が安定す
る。
【0053】図10は、図9に示すパッケージ7にSA
Wフィルタ100が収容された様子を示す平面図であ
る。パッケージ7にSAWフィルタ100を収容する場
合には、まず、チップ基板の裏面が板状部分80に接触
するように、SAWフィルタ100をパッケージ7の溝
部78に載置する。そして、櫛形電極パターン11,1
2,13,14と所定のパッド部71a,72a,75
a,76aとの間を、ボンディングワイヤ71b,72
b,75b,76bで接続する。その後、パッケージ7
の上面をプラスチック等で塞ぐ。
【0054】図9に示すパッケージ7には、金属製の板
状部分80が存在する。そして、板状部分80は、GN
D端子74と一体化されている。よって、SAWフィル
タ100がパッケージ7に収容されると、チップ基板の
裏面に金属板が接する状態になる。すると、パッケージ
7にSAWフィルタ100が収容された状態では、図3
に示す第3の実施の形態の状態に類似した状態になる。
従って、分極によって生ずる電荷が、SAWフィルタ1
00のチップ基板の表面側に集中することなく中和され
ることが期待される。よって、櫛形電極パターン11,
12,13,14における特定の箇所に電荷が集中して
しまうような事態を避けることができる。よって、櫛形
電極パターン11,12,13,14間の放電が防止さ
れる。
【0055】また、例えば、パッケージ7の外(例えば
プリント配線板上)で、GND端子74と導通をとるこ
とによって、GND端子74と接地電極となる櫛形電極
パターンとを接続することも可能である。GND端子7
4と櫛形電極パターンとが接続されている状態では、図
4に示す第4の実施の形態の状態に類似した状態にな
る。その状態では、焦電効果にもとづく分極によって生
ずる電荷の中和を期待できるとともに、分極によって生
じた電荷を櫛形電極パターンを介してチップ基板裏面に
位置する金属板に逃がすことができる。よって、櫛形電
極パターン11,12,13,14における特定の箇所
に電荷が集中してしまうような事態を、より効果的に避
けることができる。
【0056】つまり、この実施の形態のパッケージ7を
使用すれば、分極によって生ずる電荷に対する対策をS
AWフィルタ自体の側でとらなくても、櫛形電極パター
ン11,12,13,14の破壊を防止することができ
る。ただし、上記の実施の形態1〜8に示されたような
対策が施されたSAWフィルタを図9に示すパッケージ
7に収容すれば、櫛形電極パターン11,12,13,
14の破壊をさらに確実に防止することができる。すな
わち、実施の形態1〜8によるSAWフィルタが図9に
示すパッケージ7に収容されたSAWフィルタ装置は、
櫛形電極パターン11,12,13,14の破壊に対す
る耐性がより強くなる。
【0057】なお、図9に示すパッケージ7では、金属
製の板状部分80は、GND端子74と一体化されてい
る。よって、パッケージ7に端子71〜76を形成する
際に、「く」字型の金属板をGND端子74として作り
込むだけで、金属製の板状部分80が形成される。すな
わち、端子71〜76を形成すると同時に板状部分80
が形成される。よって、パッケージ7を作成するための
工程が複雑になることはない。従って、セラミック製の
パッケージに図9に示す構造を採用することもできる
が、その場合、パッケージ内部の底面にめっきや蒸着に
よって金属膜92を形成する場合に比べて製造工程を簡
略化することができる。
【0058】実施の形態10.さらに、図9に示すパッ
ケージ7にSAWフィルタ100を収容するときに、図
11に示すように、導電性接着剤81によってSAWフ
ィルタ100をパッケージ7に固定するようにしてもよ
い。図11に示すように、金属製の板状部分80はSA
Wフィルタ100とパッケージ7との間に位置している
ので、導電性接着剤81によってSAWフィルタ100
がパッケージ7に固着されるときに、SAWフィルタ1
00と板状部分80との間の接続も強固になる。従っ
て、SAWフィルタ100と金属製の板状部分80との
間の電気的導通をより確実にすることができる。
【0059】以上に説明したように、実施の形態1〜8
では、SAWフィルタのチップ基板1自体の構造が分極
によって生じた電荷を中和したり逃がしたりすることが
できる構造になっている。従って、そのようなSAWフ
ィルタをプラスチック製のパッケージに収容した場合
に、周囲環境において急激な温度変化があっても櫛形電
極パターン11,12,13,14の破壊を防止するこ
とができる。換言すれば、実施の形態1〜8による構造
のSAWフィルタがプラスチック製のパッケージに収容
されているSAWフィルタ装置では、周囲環境において
急激な温度変化があっても櫛形電極パターン11,1
2,13,14の破壊を防止することができる。なお、
実施の形態1〜8に示された構造のチップ基板1をセラ
ミック製のパッケージに収容することも可能である。
【0060】また、実施の形態9,10では、パッケー
ジ7において、SAWフィルタが収容されるときにチッ
プ基板の裏面が接触する金属板を、めっきや蒸着を用い
ることなく形成することができる。実施の形態9,10
に示されたパッケージ7を使用すれば、分極によって生
ずる電荷に対する対策をSAWフィルタ自体の側でとら
なくても、櫛形電極パターン11,12,13,14の
破壊を防止することができる。つまり、実施の形態1〜
8に示された対策が施されていないようなSAWフィル
タでも、パッケージ7に収容されることによって、周囲
環境において急激な温度変化があっても櫛形電極パター
ン11,12,13,14の破壊を防止することができ
る。
【0061】
【発明の効果】本発明によれば、SAWフィルタ装置に
おいて、チップ基板自体に放電防止手段を備えた構造に
なっているので、何らの放電破壊対策も施されていない
プラスチック製のパッケージを使用しても、特にSAW
フィルタの基板への実装時や試験時等において、分極で
生ずる電荷によって櫛形電極パターンが破壊されること
が防止される。
【0062】また、本発明によれば、SAWフィルタを
収容するためのパッケージが、パッケージの外部に延び
るとともにパッケージの内部に延伸して板状部分を形成
する金属製の端子を含む構造になっているので、チップ
基板の裏面が金属製の板状部分に接するように、パッケ
ージにSAWフィルタを収容することができる。その結
果、分極によって生ずる電荷が、SAWフィルタのチッ
プ基板の表面側に集中することなく中和される。
【0063】さらに、本発明によれば、SAWフィルタ
装置が、パッケージの外部に延びるとともにパッケージ
の内部に延伸して板状部分を形成する金属製の端子を含
む構造のパッケージに、放電防止手段がチップ基板に設
けられているSAWフィルタが収容されている構造にし
たので、SAWフィルタ装置の内部においてチップ基板
の裏面が金属製の板状部分に接しているので、分極が生
じたとしても、分極によって生じた電荷がSAWフィル
タのチップ基板の表面側に集中することなく中和され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態を示す平面図およ
び断面図である。
【図2】 本発明の第2の実施の形態を示す平面図およ
び断面図である。
【図3】 本発明の第3の実施の形態を示す平面図およ
び断面図である。
【図4】 本発明の第4の実施の形態を示す平面図およ
び断面図である。
【図5】 本発明の第5の実施の形態を示す平面図およ
び断面図である。
【図6】 本発明の第6の実施の形態を示す平面図およ
び断面図である。
【図7】 本発明の第7の実施の形態を示す平面図であ
る。
【図8】 本発明の第8の実施の形態を示す平面図であ
る。
【図9】 SAWフィルタを収容するのに適したパッケ
ージの一構成例を示す平面図および断面図である。
【図10】 パッケージにSAWフィルタが収容された
様子を示す平面図である。
【図11】 導電性接着剤によってSAWフィルタを固
着したパッケージを示す断面図である。
【図12】 2対の櫛形電極パターンが配置されたSA
Wフィルタを示す平面図である。
【図13】 セラミック製のパッケージにSAWフィル
タが収容された様子を示す断面図である。
【図14】 プラスチック製のパッケージにSAWフィ
ルタが収容された様子を示す断面図である。
【符号の説明】
1 チップ基板 2 高抵抗薄膜 3 導電性材料 4 高抵抗パターン 5 ダミー電極パターン 51,52 パターン 53 間隙 7 パッケージ 71,72,73,74,75,76 端子 80 金属製の板状部分 81 導電性接着剤 11,12,13,14 櫛形電極パターン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 泰司 東京都港区芝五丁目7番1号 日本電気株 式会社内 (72)発明者 川原 浩 東京都港区芝五丁目7番1号 日本電気株 式会社内 Fターム(参考) 5J097 AA27 DD24 DD29 EE08 FF08 JJ01 JJ07 JJ08 KK09

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電材料のチップ基板上に複数の櫛形電
    極パターンが形成され、プラスチック製のパッケージに
    収容された弾性表面波フィルタ装置において、 前記複数の櫛形電極パターンの間の放電を防止する放電
    防止手段として、各櫛形電極パターンの電位を共通にす
    るための電位共通化手段、分極によって前記チップ基板
    に生じた電荷を中和させるための電荷中和手段、または
    分極によって前記チップ基板に生じた電荷を退避させる
    電荷退避手段がチップ基板に設けられていることを特徴
    とする弾性表面波フィルタ装置。
  2. 【請求項2】 放電防止手段は、チップ基板と櫛形電極
    パターンとの間に設けられ、チップ基板の表面を覆う高
    抵抗薄膜で実現される請求項1記載の弾性表面波フィル
    タ装置。
  3. 【請求項3】 放電防止手段は、全ての櫛形電極パター
    ンの上に被覆された高抵抗薄膜で実現される請求項1記
    載の弾性表面波フィルタ装置。
  4. 【請求項4】 放電防止手段は、チップ基板の裏面に被
    覆された導電性材料による膜で実現される請求項1記載
    の弾性表面波フィルタ装置。
  5. 【請求項5】 チップ基板の裏面に被覆された導電性材
    料による膜と櫛形電極パターンとを電気的に接続する導
    電性材料をさらに含む請求項4記載の弾性表面波フィル
    タ装置。
  6. 【請求項6】 放電防止手段は、チップ基板の表面側の
    周囲部分に設けられている導電性材料の膜で実現される
    請求項1記載の弾性表面波フィルタ装置。
  7. 【請求項7】 放電防止手段は、チップ基板の表面側の
    周囲部分を囲むように設けられている高抵抗パターン、
    および各櫛形電極パターンと前記高抵抗パターンとを接
    続するパターンとで実現される請求項1記載の弾性表面
    波フィルタ装置。
  8. 【請求項8】 圧電材料のチップ基板上に複数の櫛形電
    極パターンが形成され、プラスチック製のパッケージに
    収容された弾性表面波フィルタ装置において、 前記複数の櫛形電極パターンの間の放電を防止する放電
    防止手段として、櫛形電極パターンの一部が延伸されて
    形成された第1のパターンと、第1のパターンに対して
    間隙を挟んで形成されている第2のパターンと、第2の
    パターンに接続されるダミー電極パターンとがチップ基
    板の表面に設けられていることを特徴とする弾性表面波
    フィルタ装置。
  9. 【請求項9】 圧電材料のチップ基板上に複数の櫛形電
    極パターンが形成され、プラスチック製のパッケージに
    収容された弾性表面波フィルタ装置において、 前記複数の櫛形電極パターンの間の放電を防止する放電
    防止手段は、各櫛形電極パターンにおける、対になる櫛
    形電極パターンに対向する部分を非尖鋭形状にすること
    によって実現されていることを特徴とする弾性表面波フ
    ィルタ装置。
  10. 【請求項10】 内部に弾性表面波フィルタを収容する
    ためのパッケージであって、 パッケージの外部に延びるとともに、パッケージの内部
    に延伸して板状部分を形成する金属製の端子を含むこと
    を特徴とする弾性表面波フィルタを収容するためのパッ
    ケージ。
  11. 【請求項11】 パッケージの外部に延びるとともにパ
    ッケージの内部に延伸して板状部分を形成する金属製の
    端子を含むプラスチック製のパッケージにおける前記板
    状部分にチップ基板の裏面が接触するように収容された
    請求項1から請求項9のうちのいずれか1項に記載され
    た弾性表面波フィルタを含む弾性表面波フィルタ装置。
  12. 【請求項12】 チップ基板の裏面が導電性接着剤によ
    ってパッケージに固着されている請求項11記載の弾性
    表面波フィルタ装置。
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