JPH1168500A - タップ付saw遅延線装置 - Google Patents

タップ付saw遅延線装置

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JPH1168500A
JPH1168500A JP21649597A JP21649597A JPH1168500A JP H1168500 A JPH1168500 A JP H1168500A JP 21649597 A JP21649597 A JP 21649597A JP 21649597 A JP21649597 A JP 21649597A JP H1168500 A JPH1168500 A JP H1168500A
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JP
Japan
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delay line
tap
saw delay
bus bar
line device
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JP21649597A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Kawabata
宏 川端
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Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 タップ部の抵抗値の低減を図ることができ、
ひいては挿入損失を低減し得るタップ付SAW遅延線装
置を提供する。 【解決手段】 ハーメチックベース2と蓋材とからなる
ケース内にタップ付SAW遅延線素子3が収納されてお
り、SAW遅延線素子3のタップ部6のホット側バスバ
ー7aの表面波伝搬方向中央部とハーメチックベース2
に設けられたピン端子10bとが第1のボンディングワ
イヤ11cにより接合されており、アース側バスバー7
bの表面波伝搬方向中央部と、ハーメチックベース2に
設けられたピン端子10eとが第2のボンディングワイ
ヤ11dにより接合されており、それによってタップ部
の抵抗値が低減されて挿入損失の低減が図られているタ
ップ付SAW遅延線装置1。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばスペクトル
拡散通信用受信機の復調部のコリレータもしくはマッチ
ドフィルタとして用いることができるタップ付SAW遅
延線装置に関し、より詳細には、タップ付SAW遅延線
素子とケースの電極とのボンディングワイヤによる接合
構造が改良されたタップ付SAW遅延線装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、スペクトル拡散通信の受信機の復
調部のコリレータやマッチドフィルタとしてタップ付S
AW遅延線が用いられている。この種のタップ付SAW
遅延線としては、タップ付SAW遅延線素子を、ハーメ
チックシールケースやSMDパッケージ内に収納した構
造が用いられている。
【0003】図9は、従来のタップ付SAW遅延線装置
を説明するための平面図であり、ここでは、ハーメチッ
クシールケースの蓋材を除去した状態が示されている。
タップ付SAW遅延線51では、ハーメチックベース5
2上に、タップ付SAW遅延線素子53が固定されてい
る。ハーメチックベース52には、図示されていない蓋
材がタップ付SAW遅延線素子53を密封するように取
り付けられる。
【0004】ハーメチックベース52には、外部との接
続のためのピン端子54a〜54fが取り付けられてい
る。ピン端子54a〜54fは、ハーメチックベース5
2から下方に引き出されている。
【0005】タップ付SAW遅延線素子53は、圧電基
板55を用いて構成されている。圧電基板55上に、イ
ンターデジタル電極(以下、IDT)部56及びタップ
部57が表面波伝搬方向に分離されて形成されている。
【0006】IDT部56では、ホット側とアース側の
電極指が間挿し合うように配置されている。ホット側及
びアース側の電極指は、それぞれ、バスバーにより共通
接続されている。
【0007】タップ部57は、複数本のタップ電極指5
9,60を有する。一方のタップ電極指59は、バスバ
ー61により共通接続されており、他方のタップ電極指
60は、バスバー62により共通接続されている。ま
た、63a,63bは表面波の端面からの反射を防止す
るための吸音材を示す。
【0008】タップ付SAW遅延線51とピン端子54
a〜54fとの電気的接続は、ボンディングワイヤによ
り行われている。すなわち、ボンディングワイヤ64a
により、IDT部56の一方のバスバーとピン端子54
aとが電気的に接続されており、ボンディングワイヤ6
5bにより、IDT部56の他方のバスバーとピン端子
54dとが電気的に接続されている。
【0009】また、タップ部57では、バスバー61が
ボンディングワイヤ64cによりピン端子54cに電気
的に接続されている。他方、バスバー62が、ボンディ
ングワイヤ64dによりピン端子54fに電気的に接続
されている。
【0010】従来のタップ付SAW遅延線51では、ボ
ンディングワイヤ64c,64dは、それぞれ、バスバ
ー61,62のIDT部56に遠い側の端部に接合され
ていた。これは、タップ部57が表面波伝搬方向にある
程度の長さを有すること、ボンディングワイヤ64c,
64dの長さをできるだけ短くすることが材料の節減及
びボンディングワイヤによる特性への悪影響を抑制し得
ると考えられること、並びにピン端子54c,54fが
ハーメチックベース52の一端側に配置されているた
め、最短距離でピン端子54c,54fとバスバー6
1,62とを接合しようとした場合、バスバー61,6
2の上記端部にボンディングワイヤ64c,64dを接
合する必要があること等による。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
タップ付SAW遅延線装置51では、ボンディングワイ
ヤ64c,64dの長さを短くすること等の工夫が図ら
れているが、挿入損失が比較的大きいという問題があっ
た。
【0012】本発明の目的は、挿入損失を低減し得るタ
ップ付SAW遅延線装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、圧電基板と、圧電基板上に形成されたIDT電極部
と、圧電基板上に形成されておりかつ複数のタップ電極
指が接続されているホット側バスバー及びアース側バス
バーを有するタップ部とを備えるタップ付SAW遅延線
素子がケースの電極にボンディングワイヤにより接合さ
れているタップ付SAW遅延線装置において、前記タッ
プ部のホット側及びアース側バスバーの中央部に、ケー
スの電極に接合された第1,第2のボンディングワイヤ
がそれぞれ接合されていることを特徴とする。
【0014】本発明の特定的な局面では、請求項2に記
載のように、前記タップ部のホット側バスバーのIDT
電極部と近い側の端部及び/または遠い側の端部に、ケ
ースの電極に接合された第3のボンディングワイヤが接
合されており、前記タップ部のアース側バスバーのID
T電極部に近い側の端部及び/または遠い側の端部に、
ケースの電極に接合された第4のボンディングワイヤが
接合されている。
【0015】また、本発明に係るタップ付SAW遅延線
装置では、特に限定されるわけではないが、請求項3に
記載のように、ホット側バスバー及びアース側バスバー
の長さは15000μm以下とされ、このような長さの
バスバーを有するタップ付SAW遅延線装置に本発明を
適用することにより、タップ部における抵抗の挿入損失
を効果的に小さくすることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
(第1の実施例)図1は、本発明の第1の実施例に係る
タップ付SAW遅延線装置を示す模式的平面図である。
図1では、ハーメチックケースの蓋材を除去した状態の
平面図が示されている。
【0017】本実施例のタップ付SAW遅延線装置1で
は、ハーメチックベース2と、ハーメチックベース2に
固定された蓋材(図示せず)とにより、ハーメチックケ
ースが構成されている。ハーメチックベース2上には、
タップ付SAW遅延線素子3が固定されている。
【0018】SAW遅延線素子3は、圧電基板4を用い
て構成されている。本実施例では、圧電基板4は、矩形
の平面形状を有し、かつ水晶やLiNbO3 などの圧電
単結晶により構成されている。もっとも、圧電基板4
は、チタン酸ジルコン酸鉛系圧電セラミックスのような
圧電セラミックスにより構成されていてもよい。
【0019】圧電基板4上には、IDT部5と、タップ
部6とが構成されている。IDT部5は、電極指を共通
接続しているバスバー5a,5bを有する。バスバー5
aに接続された電極指と、バスバー5bに接続された電
極指とは、互いに間挿し合うように配置されている。
【0020】IDT部5の表面波伝搬方向において一方
側にタップ部6が構成されている。タップ部6は、表面
波伝搬方向に延びるバスバー7a,7bを有する。ホッ
ト側バスバー7a及びアース側バスバー7bから、それ
ぞれ、タップ電極指8a,8bが表面波伝搬方向と直交
する方向に延ばされている。タップ電極指8a,8bの
数及び間隔は、目的とするタップ部の特性に応じて適宜
変更され得る。
【0021】なお、9a,9bは、例えばシリコンゴム
などからなる吸音材を示す。吸音材9a,9bは、それ
ぞれ、IDT部5及びタップ部6の表面波伝搬方向外側
に配置されており、漏洩してきた表面波を吸収して表面
波の端面からの反射を防止するように作用する。
【0022】タップ付SAW遅延線素子3とハーメチッ
クケースのハーメチックベース2との電気的接続は、ボ
ンディングワイヤを用いて行われている。本実施例のタ
ップ付SAW遅延線装置の特徴は、このボンディングワ
イヤによる接続構造にある。
【0023】ハーメチックベース2には、ピン端子10
a〜10fがハーメチックベース2を貫いている。すな
わち、ピン端子10a〜10fは、ハーメチックベース
2の上面に露出しており、かつハーメチックベース2の
下面から下方に引き出されている。ピン端子10a〜1
0fは、タップ付SAW遅延線装置1を外部と電気的に
接続するための部分となる。
【0024】タップ付SAW遅延線素子3のIDT部5
のアース側バスバー5aが、ボンディングワイヤ11a
によりピン端子10aに電気的に接続されている。ま
た、ホット側バスバー5bがボンディングワイヤ11b
によりピン端子10dに電気的に接続されている。
【0025】他方、タップ部6のホット側バスバー7a
は、ボンディングワイヤ11cによりピン端子10bに
接合されている。アース側バスバー7bは、ボンディン
グワイヤ11dによりピン端子10eに電気的に接続さ
れている。
【0026】図1から明らかなように、ボンディングワ
イヤ11c,11dの一端は、それぞれ、ホット側バス
バー7a及びアース側バスバー7bの表面波伝搬方向に
おける中央部分に接続されている。従って、ボンディン
グワイヤ11c,11dが、本発明における第1,第2
のボンディングワイヤに相当する。なお、ピン端子10
c,10fは、タップ付SAW遅延線素子3に電気的に
接続されていない。
【0027】本実施例のタップ付SAW遅延線装置1で
は、第1のボンディングワイヤ11cがホット側バスバ
ー7aの上記中央部に、第2のボンディングワイヤ11
dがアース側バスバー7bの上記中央部に接続されてい
るので、従来のタップ付SAW遅延線装置51に比べ
て、タップ部6の抵抗値が大幅に低減され、それによっ
て挿入損失が低減されている。これは、本願発明者によ
り実験的に見出されたものである。
【0028】次に、上記実施例のタップ付SAW遅延線
装置1において、上記のようにタップ部の抵抗値が大幅
に減少されることを、具体的な実験例に基づき説明す
る。タップ付SAW遅延線装置1において、タップ付S
AW遅延線素子3として、t0.5mm×H3.0mm
×W16.5mmの寸法の水晶を用いた圧電基板4上
に、電極指の対数が15対、電極指間ピッチ3.95μ
mのIDT部5と、タップ電極指8a,8bの対数が1
対、タップ電極指間ピッチ及びタップ電極指間のピッチ
が、それぞれ、3.95μm,236.85μmとされ
たタップ部6を構成した。この場合、ホット側バスバー
7aの表面波伝搬方向に沿う長さを14706.41μ
m、アース側バスバー7bの表面波伝搬方向に沿う長さ
を14706.41μmとした。
【0029】上記ホット側バスバー及びアース側バスバ
ー7a,7bの上記中央部に、ボンディングワイヤ11
cまたは11dを接合し、ボンディングワイヤ11c,
11dの他端を、それぞれ、ハーメチックベース2のピ
ン端子10b,10eに接合した。
【0030】比較のために、図9に示したタップ付SA
W遅延線装置51を用意した。この場合、第1,第2の
ボンディングワイヤ11c,11dに代えて、図9に示
したボンディングワイヤ64c,64dを用いたことを
除いては、同様とした。なお、ボンディングワイヤ64
c,64dは、それぞれ、ホット側バスバー61及びア
ース側バスバー62の表面波伝搬方向においてIDT部
56とは反対側の端部に接合されている。
【0031】上記比較のために用意した従来のタップ付
SAW遅延線装置51におけるピン端子54c,54f
間の抵抗、すなわちタップ部の抵抗を測定した。同様
に、タップ付SAW遅延線装置1においては、ピン端子
10b,10c間の抵抗値を測定し、タップ部6の抵抗
値を求めた。結果を図5に示す。図5において、従来の
タップ付SAW遅延線装置では、タップ部の抵抗値が約
6.9Ωであるのに対し、第1の実施例のタップ付SA
W遅延線装置では、4Ω以下とされており、本実施例の
ワイヤリング構造を採用することにより、タップ部の抵
抗値をほぼ半減し得ることがわかる。
【0032】また、本願発明者の実験によれば、ホット
側バスバー7a及びアース側バスバー7bの長さが、1
5000μm以下である場合、上記タップ部の抵抗値が
効果的に低減され得ることが確かめられた。
【0033】(第2の実施例)図2は、本発明の第2の
実施例に係るタップ付SAW遅延線装置を示す模式的平
面図であり、第1の実施例について示した図1に相当す
る図である。
【0034】タップ付SAW遅延線装置12では、第
1,第2のボンディングワイヤ11c,11dに加え
て、さらにタップ部6において、第3,第4のボンディ
ングワイヤ11e,11fが接続されている。すなわ
ち、第3のボンディングワイヤ11eの一端は、ホット
側バスバー7aのIDT部5から最も遠い側の端部に接
続されており、他端はピン端子10cに接続されてい
る。また、第4のボンディングワイヤ11fの一端は、
アース側バスバー7bのIDT部5から最も遠い側の端
部に接続されており、他端はピン端子10fに接続され
ている。その他の点については、第1の実施例のタップ
付SAW遅延線装置1と同様であるため、同一部分につ
いては、同一の参照番号を付することとする。
【0035】タップ付SAW遅延線装置12において
も、第1,第2のボンディングワイヤ11c,11d
は、ホット側バスバー7a及びアース側バスバー7bの
上記中央部にそれぞれ接続されているので、タップ部の
抵抗値が小さくなると共に、上記第3,第4のボンディ
ングワイヤ11e,11fを用いたことにより、タップ
部の抵抗値がさらに低減される。
【0036】これを、具体的な実験例に基づいて説明す
る。図5に示した実験結果を得るのに用いた上記第1の
実施例のタップ付SAW遅延線装置1に、さらにボンデ
ィングワイヤ11e,11fを接続し、第2の実施例の
タップ付SAW遅延線装置12を得、タップ部の抵抗値
を測定した。タップ部の抵抗値は、ピン端子10b,1
0cと、ピン端子10e,10fとの間の電気抵抗を測
定することにより測定した。結果を図5に示す。
【0037】図5から明らかなように、第2の実施例の
タップ付SAW遅延線装置では、第1の実施例のタップ
付SAW遅延線装置1よりも、さらにタップ部6の抵抗
が小さくなることがわかる。
【0038】(その他の実施例)図3は、本発明の第3
の実施例に係るタップ付SAW遅延線装置13を示す模
式的平面図であり、図4は、第4の実施例に係るタップ
付SAW遅延線装置の模式的平面図である。第3,第4
の実施例のタップ付SAW遅延線装置は、タップ部のボ
ンディングワイヤによる接合構造が異なることを除いて
は、第1,第2の実施例と同様に構成されている。従っ
て、タップ部のボンディングワイヤによる接合構造のみ
を説明し、その他の点については、第1の実施例のタッ
プ付SAW遅延線装置について行った説明を援用するこ
ととする。
【0039】タップ付SAW遅延線装置13では、ホッ
ト側バスバー7a,7bの表面波伝搬方向中央部に、第
1,第2のボンディングワイヤ11c,11dがそれぞ
れ接合されているだけでなく、ホット側バスバー7aの
IDT部5に近い側の端部に第3のボンディングワイヤ
11gが、アース側バスバー7bのIDT部5に近い側
の端部に第4のボンディングワイヤ11hが接続されて
いる。ボンディングワイヤ11gはピン端子10bに接
続されており、ボンディングワイヤ11hはピン端子1
0eに接続されている。すなわち、第3,第4のボンデ
ィングワイヤ11g,11hのように、第3,第4のボ
ンディングワイヤは、ホット側バスバー7a及びアース
側バスバー7bのIDT部5に近い側の端部に接合され
ていてもよい。
【0040】第3の実施例のタップ付SAW遅延線装置
13を、ワイヤリング構造を除いては第1の実施例に実
験例の場合と同様にして作製し、タップ部の抵抗値を測
定したところ、図5に示す結果が得られた。図5から明
らかなように、第3,第4のボンディングワイヤ11
g,11hを用いた第3の実施例に係るタップ付SAW
遅延線装置13では、第2の実施例のタップ付SAW遅
延線装置12の場合とタップ部の抵抗値がほぼ同様であ
ることがわかる。
【0041】また、図4に示す第4の実施例に係るタッ
プ付SAW遅延線装置14では、第2の実施例のタップ
付SAW遅延線装置12及び第3の実施例に係るタップ
付SAW遅延線装置13の各ワイヤリング構造を併用し
たものとなっている。すなわち、タップ部6において、
ホット側バスバー7aに、第1のボンディングワイヤ1
1cだけでなく、第3のボンディングワイヤとして、ボ
ンディングワイヤ11e,11gが接続されており、他
方、アース側バスバー7bに対しても、第2のボンディ
ングワイヤ11dだけでなく、第4のボンディングワイ
ヤとしてボンディングワイヤ11f,11hが接続され
ている。
【0042】従って、タップ部6に、6本のボンディン
グワイヤが接続されている。この場合のタップ部の抵抗
値を第1の実施例のタップ部の抵抗値を測定した実験例
と同様にして測定したところ、図5に示す結果が得られ
た。
【0043】図5から明らかなように、タップ部に接続
されるボンディングワイヤの数を増加させた場合、タッ
プ部の抵抗値がさらに減少していることがわかる。もっ
とも、第4の実施例のタップ付SAW遅延線装置14で
は、上記のように6本のボンディングワイヤを用いてタ
ップ部をハーメチックベースに接続していたが、4本の
ボンディングワイヤを用いた第2,第3の実施例のタッ
プ付SAW遅延線装置に比べて抵抗値は若干低下しただ
けであり、従って、図5に示した第4の実施例のタップ
付SAW遅延線装置におけるタップ部の抵抗値が、バス
バー中央部にボンディングワイヤを接合した場合の抵抗
値のほぼ下限と考えられる。
【0044】(その他の変形例)図6は、本発明のタッ
プ付SAW遅延線装置の変形例を示す模式的平面図であ
る。ここでは、ホット側バスバー7aのIDT部5に近
い側の端部に、第3のボンディングワイヤ11gが接合
されており、アース側バスバー7bのIDT部5から遠
い側の端部に第4のボンディングワイヤ11fが接続さ
れている。すなわち、第2の実施例のタップ付SAW遅
延線装置12と第3の実施例のタップ付SAW遅延線装
置13のそれぞれにおける各一方の第3もしくは第4の
ボンディングワイヤを用いた構造に相当する。このよう
に、第3のボンディングワイヤ及び第4のボンディング
ワイヤは、ホット側バスバー及びアース側バスバーの異
なる側の端部に接合されていてもよい。
【0045】図7は、本発明のタップ付SAW遅延線装
置のさらに他の変形例を示す模式的平面図である。ここ
では、ホット側バスバー7aのIDT部5に遠い側の端
部に第3のボンディングワイヤ11eが接合されてお
り、アース側バスバー7bのIDT部5に近い側の端部
に第4のボンディングワイヤ11hが接合されている。
【0046】図6及び図7に示したタップ付SAW遅延
線装置15,16においても、第2,第3の実施例のタ
ップ付SAW遅延線装置12,13と同様に、第1,第
2のボンディングワイヤ11c,11dに、さらに上記
第3,第4のボンディングワイヤが接合されているの
で、タップ部の抵抗値を第2,第3の実施例のタップ付
SAW遅延線装置と同様に低減し得る。
【0047】なお、本発明は、圧電基板上にIDT部及
びタップ部とを備えたタップ付SAW遅延線素子がケー
スの電極にボンディングワイヤに接続されているタップ
付SAW遅延線装置一般に適用し得るものである。すな
わち、タップ付SAW遅延線素子については、図1に示
したタップ付SAW遅延線素子3に限定されるものでは
なく、例えば、図8に示すタップ付SAW遅延線素子2
1のように、複数のタップ部22,23が設けられてい
るものを用いてもよい。タップ付SAW遅延線素子21
では、IDT部24,25の側方に、それぞれ、タップ
部22,23が配置されており、クロックとデータの両
方が得られるような復調回路が構成できる。なお、図8
において、IDT部24,25及びタップ部22,23
における電極指については、図示を省略していることを
指摘しておく。
【0048】ここでも、タップ部22,23のホット側
バスバー22a,23aに接合されるボンディングワイ
ヤ26,27を、上記実施例のように第1のボンディン
グワイヤとすることにより、並びにアース側バスバー2
2b,23bに接合されるボンディングワイヤ28を第
2のボンディングワイヤとすることにより、同様に、タ
ップ部の抵抗を低減することができる。また、必要に応
じて、第3,第4のボンディングワイヤを付加してもよ
い。
【0049】その他、1つの圧電基板上において、複数
のタップ部が直列に配置されるようにしてもよい。この
場合、遅延検波が可能なタップ付遅延線となる。すなわ
ち、本発明におけるタップ付SAW遅延線装置に用いら
れるタップ付SAW遅延線素子については、特に限定さ
れるものではない。
【0050】また、上述した第1〜第4の実施例では、
ケースとして、ハーメチックベース2と、ハーメチック
ベース2に密閉される蓋材とを有するハーメチックケー
スを用いたが、タップ付SAW遅延線素子が収納される
ケースについても、ハーメチックケースに特に限定され
るものではなく、タップ付SAW遅延線素子を収納し、
かつタップ付SAW遅延線素子の電極とケースに設けら
れた電極もしくは引き出し端子とをボンディングワイヤ
により接合し得る適宜の構造のケースを用いることがで
きる。
【0051】さらに、上記実施例では、ハーメチックケ
ースに設けられたピン端子が、ボンディングワイヤによ
りタップ付SAW遅延線素子に接合されていたが、ケー
スに構成される外部との接続のための電極はピン端子に
限定されず、ケースに設けられた薄膜もしくは厚膜と導
体であってもよく、あるいはハーメチックケースのハー
メチックベースの一部を例えばアース電位に接続される
電極として用いてもよい。
【0052】
【発明の効果】請求項1に記載の発明に係るタップ付S
AW遅延線装置では、ケースの電極に接合された第1,
第2のボンディングワイヤがタップ部のホット側及びア
ース側バスバーの中央部にそれぞれ接合されているた
め、従来のタップ付SAW遅延線装置に比べて上記ワイ
ヤリングによりタップ部の抵抗が低減される。そのた
め、挿入損失の小さなタップ付SAW遅延線装置を提供
することが可能となる。
【0053】請求項2に記載の発明に係るタップ付SA
W遅延線装置では、タップ部のホット側バスバーのID
T電極部に近い側及び/または遠い側の端部に第3のボ
ンディングワイヤが接合されており、かつアース側バス
バーのIDT電極部に近い側の端部及び/または遠い側
の端部に第4のボンディングワイヤが接合されているの
で、タップ部の抵抗値がより一層減少し、挿入損失のよ
り小さなタップ付SAW遅延線装置を提供することが可
能となる。
【0054】請求項3に記載の発明に係るタップ付SA
W遅延線装置では、ホット側バスバー及びアース側バス
バーの長さが15000μm以下とされているため、上
述した実施例から明らかなように、タップ部の抵抗値を
効果的に低減することができ、挿入損失が小さなタップ
付SAW遅延線を確実に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係るタップ付SAW遅
延線装置を示す模式的平面図。
【図2】本発明の第2の実施例に係るタップ付SAW遅
延線装置を示す模式的平面図。
【図3】本発明の第3の実施例に係るタップ付SAW遅
延線装置を示す模式的平面図。
【図4】本発明の第4の実施例に係るタップ付SAW遅
延線装置を示す模式的平面図。
【図5】第1〜第4の実施例のタップ付SAW遅延線装
置及び従来例のタップ付SAW遅延線装置におけるタッ
プ部の抵抗値を測定した結果を示す図。
【図6】本発明のタップ付SAW遅延線装置の変形例を
示す模式的平面図。
【図7】本発明のタップ付SAW遅延線装置の他の変形
例を示す模式的平面図。
【図8】本発明で用い得るタップ付SAW遅延線素子の
他の例を示す斜視図。
【図9】従来のタップ付SAW遅延線装置を説明するた
めの模式的平面図。
【符号の説明】
1…タップ付SAW遅延線装置 2…ハーメチックベース 3…タップ付SAW遅延線素子 4…圧電基板 5…IDT部 5a…アース側バスバー 5b…ホット側バスバー 6…タップ部 7a,7b…ホット側バスバー及びアース側バスバー 10a〜10f…ピン端子 11a,11b…ボンディングワイヤ 11c,11d…第1,第2のボンディングワイヤ 11e,11g…第3のボンディングワイヤ 11f,11h…第4のボンディングワイヤ 12〜16…タップ付SAW遅延線装置 21…タップ付SAW遅延線素子 22,23…タップ部 22a,23a…ホット側バスバー 22b,23b…アース側バスバー 24,25…IDT部 26,27,28…ボンディングワイヤ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電基板と、圧電基板上に形成されたイ
    ンターデジタル電極部と、圧電基板上に形成されており
    かつ複数のタップ電極指が接続されているホット側バス
    バー及びアース側バスバーを有するタップ部とを備える
    タップ付SAW遅延線素子がケースの電極にボンディン
    グワイヤにより接合されているタップ付SAW遅延線装
    置において、 前記タップ部のホット側及びアース側バスバーの中央部
    に、ケースの電極に接合された第1,第2のボンディン
    グワイヤがそれぞれ接合されていることを特徴とする、
    タップ付SAW遅延線装置。
  2. 【請求項2】 前記タップ部のホット側バスバーのイン
    ターデジタル電極部と近い側の端部及び/または遠い側
    の端部に、ケースの電極に接合された第3のボンディン
    グワイヤが接合されており、 前記タップ部のアース側バスバーのインターデジタル電
    極部に近い側の端部及び/または遠い側の端部に、ケー
    スの電極に接合された第4のボンディングワイヤが接合
    されている、請求項1に記載のタップ付SAW遅延線装
    置。
  3. 【請求項3】 前記ホット側バスバー及びアース側バス
    バーの長さが、15000μm以下である、請求項1ま
    たは2の何れかに記載のタップ付SAW遅延線装置。
JP21649597A 1997-08-11 1997-08-11 タップ付saw遅延線装置 Pending JPH1168500A (ja)

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