JP2002145555A - エレベータ - Google Patents

エレベータ

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見 郁 夫 浅
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井 隆 史 石
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 巻き上げ機とカウンタウェイトが互いに干渉
しあうことがないエレベータを提供することを目的とす
る。 【解決手段】 エレベータはかご室4と、かご室4側面
に位置する巻き上げ機1と、かご室4背面に設置され、
巻き上げ機1とロープ30によって連結されたカウンタ
ウェイト3とを備えている。巻き上げ機1とカウンタウ
ェイト3との間に、かご室4側面に位置する側面ソラセ
シーブ6と、かご室4側面に位置する背面ソラセシーブ
7とが設けられている。カウンターウェイト3がカウン
ターウェイト用レール11の最上部に位置する場合で
も、巻き上げ機1とカウンタウェイト3とは互いに干渉
しあうことなく必要重量のカウンタウェイト3を積み込
むことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は昇降路内にかご室と
巻き上げ機とカウンタウェイトとを有するエレベータに
関する。
【0002】
【従来の技術】図5は特開平7-10434号公報に開示され
た巻き上げ機を有するエレベータを示す図であり、図6
は特開平9-156855号公報に開示された巻き上げ機を有す
るエレベータを示す図であり、図7は特開平7-10437号
公報に開示された巻き上げ機を有するエレベータを示す
図である。図5に示す例においては、エレベータは昇降
路内に設けられたかご室4と、巻き上げ機1と、カウン
タウェイト3から構成されている。このうち巻き上げ機
1、およびカウンタウェイト3はかご室4の側面側に配
置されるとともに、巻き上げ機1はカウンタウェイト用
レール11の上方に配置されている。またかご室4はカ
ードア32を有し、かご用レール2に沿って垂直方向に
移動するようになっている。さらに巻き上げ機1にはメ
インシーブ13が設けられ、さらに巻き上げ機1には制
御盤31が設置されている。カウンタウェイト3はカウ
ンタウェイト用レール11に沿って垂直方向に移動する
ようになっている。また、かご室4と巻き上げ機1とカ
ウンタウェイト3はロープにより固定部材33から34
へ連結され、さらにこのロープはかご室4に取り付けら
れたかご下シーブ10と、巻き上げ機1に取り付けられ
たメインシーブ13と、カウンタウェイト3に取り付け
られたカウンタウェイトシーブ8とに掛け渡されてい
る。図6に示す例においては、エレベータは昇降路内に
設けられたかご室4と、巻き上げ機1と、カウンタウェ
イト3の他に、梁35と、ロープ30と、カウンタウェ
イト用レール11と、カウンタウェイトシーブ8と、か
ご下シーブ10a、10bとから構成される。図6に示
すエレベータは、図5に示された例と比べて、巻き上げ
機1とカウンタウェイト3とがかご室4の背面側に配置
された点が異なるのみで、他の構成は図5に示された例
と略同一である。図7に示す例においては、エレベータ
は昇降路内に設けられたかご室4と、巻き上げ機1と、
カウンタウェイト3の他に、ロープ30と、転向プーリ
37、38と、メインシーブ13と、関連装置36と案
内レール10、11と、案内レール装置39と、背面ソ
ラセシーブ7とから構成される。図7に示すエレベータ
は図5または図6に示された例と比べて、巻き上げ機1
を案内レール10の下方のピットに配置し、巻き上げ機
1の外形に比べて小さい外形の背面ソラセシーブ7が案
内レール10の頂上部に配置された点が異なるのみで、
他の構成は図5に示された例と略同一である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで図5、図6に
示される例のような従来のエレベータにおいては、巻き
上げ機1とカウンタウェイト3がかご室の側面側又は背
面側の同一平面内に配置されているので、カウンタウェ
イト3がカウンタウェイト用レール11の最上部に位置
した時に巻き上げ機1下面とカウンタウェイト3上面が
干渉しないよう、例えばカウンタウェイト3の高さを制
限する必要がある。このようにカウンタウェイト3の高
さを制限すると、かご室4の自重が大きい場合、制限さ
れた高さのカウンタウェイト3に必要重量のウェイトを
全て積み込むことができず、カウンタウェイト3がかご
室4の自重に十分に対応できないという問題がある。ま
た図7に示される例のような従来のエレベータにおいて
は、巻き上げ機1をカウンタウェイト用レール11の下
方のピットに配置し、巻き上げ機1の外形に比べてかな
り小さい外形の背面ソラセシーブ7をカウンタウェイト
用レール11の頂上部に配置するため、図5および図6
に示されるエレベータに比べてカウンタウェイト3のウ
ェイト量を増やすことができる。しかしながら、巻き上
げ機1をカウンタウェイト用レール11の下方のピット
に配置する構造ではエレベータが浸水した場合の冠水対
策が必要となるほか、図5および図6に示される例のよ
うな従来のエレベータと比較してロープ30の長さが長
くなるため、ロープ自体およびロープ振れ止め機構の追
加による経済性の低下、が問題となる。
【0004】本発明はこのような点を考慮してなされた
ものであり、必要重量のカウンタウェイトを巻き上げ機
とカウンタウェイトが互いに干渉することがないように
積み込むことを可能とし、かつロープの長さが長くなら
ないようなエレベータを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、昇降路内に設
けられたかご用レールに沿って垂直方向に移動するかご
室と、かご用レールの最上部に取り付けられるととも
に、昇降するかご室と昇降路壁との間に位置する巻き上
げ機と、かご室の背面側に設置され、カウンタウェイト
用レールにより保持されるとともに巻き上げ機にロープ
を介して連結されたカウンタウェイトと、巻き上げ機と
カウンタウェイトとの間に設けられ、かご室の側面側で
あって巻き上げ機側に位置する側面ソラセシーブ、およ
びカウンタウェイト側に位置する背面ソラセシーブとを
備え、側面ソラセシーブおよび背面ソラセシーブに前記
ロープを掛け渡したことを特徴とするエレベータであ
る。
【0006】本発明によれば、カウンタウェイトがカウ
ンタウェイト用レールの最上部まで上昇した場合でも、
巻き上げ機とカウンタウェイトが同一平面内に存在しな
いので、巻き上げ機とカウンタウェイトが干渉し合うこ
とはない。またかご用レールの最上部に取り付けられた
巻き上げ機とカウンタウェイト用レールの最上部に位置
するカウンタウェイトとの距離を短くすることができ、
巻き上げ機とカウンタウェイトとを連結するロープの長
さを長くする必要はない。
【0007】
【発明の実施の形態】第1の実施の形態 以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明
する。図1は本発明の第1の実施の形態を示す図であ
る。ここで図1はエレベータの構成図である。図1にお
いてエレベータは、昇降路40内に設けられたかご用レ
ール2により側面を保持され、垂直方向に移動するかご
室4と、かご用レール2の最上部であって昇降するかご
室4の側面と昇降路壁40aとの間に設置された巻き上
げ機1と、かご室4の背面側に設置され、カウンタウェ
イト用レール11により保持されたカウンタウェイト3
とを備えている。かご室4は図示左下方側がかごドアを
有する前面である。またかご用レール2とカウンタウェ
イト用レール11を繋ぐビーム12に側面ソラセシーブ
6が取り付けられ、この側面ソラセシーブ6はかご室4
の巻き上げ機1側の側面側であって最上階フロアーレベ
ルより上方に配置されている。さらにカウンタウェイト
用レール11の最上部に設けられたカウンタウェイト側
ヒッチ5に背面ソラセシーブ7が取り付けられ、この背
面ソラセシーブ7は巻き上げ機1の外形より小さい外形
を有するとともに、かご室4の背面側に設けられてい
る。また巻き上げ機1は、メインシーブ13を有すると
ともに、側面ソラセシーブ6と、背面ソラセシーブ7
と、カウンタウェイト3に備えられたカウンタウェイト
シーブ8とを介してロープ30によりカウンタウェイト
側ヒッチ5に連結されている。さらに、巻き上げ機1
は、かご室4の下部に取り付けられたかご下シーブ10
a、10bを介してロープ30によりかご室4の巻き上
げ機1側と反対の側面側に取り付けられたかご側ヒッチ
9に連結されている。
【0008】次にこのような構成からなる本実施の形態
の作用について説明する。
【0009】まず巻き上げ機1が作動してロープ30を
介してかご室4が降下するとともに、カウンタウェイト
3が上昇する。その後、カウンタウェイト3がカウンタ
ウェイト用レール11の最上部に位置する。この場合、
巻き上げ機1とカウンタウェイト3は各々かご室4の側
面側および背面側に配置されており、このため同一平面
内に配置されていないので、巻き上げ機1とカウンタウ
ェイト3が干渉し合うことはない。またカウンタウェイ
ト3と同一平面内に配置された背面ソラセシーブ7は巻
き上げ機1よりも外形が小さいので、巻き上げ機1がカ
ウンタウェイト3と同一平面内に配置された場合に比べ
てカウンタウェイト3の高さを高くしても背面ソラセシ
ーブ7とカウンタウェイト3が干渉し合うことはない。
さらにカウンタウェイト用レール11の最上部にカウン
タウェイト3が位置した場合、カウンタウェイト3と巻
き上げ機1との距離が近くなるので、巻き上げ機1をカ
ウンタウェイト用レール11の下方のピットに配置した
場合よりもロープ30の長さを短くすることができる。
【0010】以上説明したように本実施の形態によれ
ば、カウンタウェイト3の高さを高くした場合でも巻き
上げ機1とカウンタウェイト3が干渉し合うことはな
く、ロープ30の長さも短くすることができる。またカ
ウンタウェイト3と同一平面内に設けられた背面ソラセ
シーブ7とカウンタウェイト3の互いに干渉し合うこと
はない。
【0011】第2の実施の形態 次に図2により本発明の第2の実施の形態について説明
する。ここで図2はエレベータの構成図である。図2に
示す第2の実施の形態は、2つの側面ソラセシーブ6
a、6bをビーム12aに水平方向に並んで取り付けた
ものであり、他は図1に示す第1の実施の形態と略同一
である。図2において、図1に示す第1の実施の形態と
同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
図2において巻き上げ機1は、ロープ30により2つの
側面ソラセシーブ6aおよび6bと、背面ソラセシーブ
7と、カウンタウェイト3側のカウンタウェイトシーブ
8とを介してカウンタウェイト側ヒッチ5に連結されて
いる。
【0012】図2において、かご室4のサイズが奥行方
向に拡大した場合、2つの側面ソラセシーブ6a、6b
がビーム12aに水平方向に並んで取り付けられている
ので側面ソラセシーブ6a、6bの配置を調節すること
により、巻き上げ機1のメインシーブ13の径、および
側面ソラセシーブ6の径を変更する必要がない。このた
め、かご室4の奥行方向のサイズ仕様によらず各部品を
共通化させることができる。
【0013】次に図3により第2の実施の形態の変形例
について説明する。ここで図3はエレベータの構成図で
ある。図2において、2つの側面ソラセシーブ6a、6
bを1つのビーム12aに水平方向に並んで取り付けら
れた例を示したが、かご用レール2とカウンタウェイト
用レール11との間に一対のビーム12a、12bを設
け、2つの側面ソラセシーブ6c、6dをそれぞれビー
ム12a、12bに取り付け、2つのビーム12a,1
2bに取り付けられた側面ソラセシーブ6c、6dを鉛
直方向に対して傾斜して設けてもよい。図3に示す変形
例によれば、巻き上げ機1から背面ソラセシーブ7まで
の水平距離Xが側面ソラセシーブ6c、6dの1個分の
径よりも大きく、側面ソラセシーブ6c、6dの2個分
の径よりも小さい場合でも、巻き上げ機1に取り付けら
れたメインシーブ13の径、および側面ソラセシーブ6
の径を変更せずに対応することができ、かご室4の奥行
方向のサイズ仕様によらず各部品を共通化させることが
できる。
【0014】以上説明したように第2の実施の形態によ
れば、かご室4の奥行方向のサイズ仕様によらず、巻き
上げ機1に取り付けられたメインシーブ13の径、およ
び側面ソラセシーブ6の径を変更せずに使用することが
できる。
【0015】第3の実施の形態 次に図4により本発明の第3の実施の形態について説明
する。ここで図4はエレベータの構成図である。図4に
示す第3の実施の形態は、2つのカウンタウェイトシー
ブ8a、8bをカウンタウェイト3の幅方向にカウンタ
ウェイト3に設けたものであり、他は図1に示す第1の
実施の形態と略同一である。図4において、図1に示す
第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細
な説明は省略する。
【0016】図4において、かご室4のサイズが間口方
向に伸びた場合、2つのカウンタウェイトシーブ8a、
8bがカウンタウェイト3の幅方向に設けられているの
で、背面ソラセシーブ7の径を大きくすることなく、2
つのカウンタウェイトシーブ8a、8bの幅方向の配置
を調節することで対応することができる。また、カウン
タウェイト3の幅方向の寸法をかご室4の間口サイズ内
で自由に設定することも可能となるため、必要重量のカ
ウンタウェイト3に対応するカウンタウェイト3の幅の
大きさにかかわらず共通のカウンタウェイトシーブ8を
使用することができる。
【0017】以上説明したように第3の実施の形態によ
れば、カウンタウェイト3の幅方向の大きさかかわら
ず、背面ソラセシーブ7の径を大きくせずに2つのカウ
ンタウェイトシーブ8a、8bの配置を調節することで
対応することができ、また共通のカウンタウェイトシー
ブ8を使用することができる。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
巻き上げ機とカウンタウェイトとを干渉させ合うことな
く必要重量のカウンタウェイトを積み込むことができ
る。また巻き上げ機をかご用レールの最上部に取り付け
るので、エレベータが浸水した場合の冠水対応の低下、
およびロープ自体およびロープ振れ止め機構の追加によ
る経済性の低下、という問題もない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるエレベータの第1の実施の形態を
示す構成図
【図2】本発明によるエレベータの第2の実施の形態を
示す構成図
【図3】本発明によるエレベータの第2の実施の形態の
変形例を示す構成図
【図4】本発明によるエレベータの第3の実施の形態を
示す構成図
【図5】従来のエレベータを示す構成図
【図6】従来の他のエレベータを示す構成図
【図7】従来の更に他のエレベータを示す構成図
【符号の説明】
1 巻き上げ機 2 かご用レール 3 カウンタウェイト 4 かご室 5 カウンタウェイト側ヒッチ 6 側面ソラセシーブ 6a 側面ソラセシーブ 6b 側面ソラセシーブ 6c 側面ソラセシーブ 6d 側面ソラセシーブ 7 背面ソラセシーブ 8 カウンタウェイトシーブ 8a カウンタウェイトシーブ 8b カウンタウェイトシーブ 9 かご側ヒッチ 10 かご下シーブ 10a かご下シーブ 10b かご下シーブ 11 カウンタウェイト用レール 12 ビーム 12a ビーム 12b ビーム 12c ビーム 13 メインシーブ 30 ロープ 31 制御盤 32 カードア 33 固定部材 34 固定部材 35 梁 36 関連装置 37 転向プーリ 38 転向プーリ 39 案内レール装置 40 昇降路 40a 昇降路壁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B66B 11/08 B66B 11/08 K (72)発明者 川 崎 幹 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中事業所内 (72)発明者 浅 見 郁 夫 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中事業所内 (72)発明者 館 山 勝 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中事業所内 (72)発明者 石 井 隆 史 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中事業所内 (72)発明者 宮 越 一 昭 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中事業所内 Fターム(参考) 3F305 BA02 BB02 BB19 BC18 BD01 3F306 AA07 BB02 BB03 BB11 BB19 BC10 DA00

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】昇降路内に設けられたかご用レールに沿っ
    て垂直方向に移動するかご室と、 かご用レールの最上部に取り付けられるとともに、昇降
    するかご室と昇降路壁との間に位置する巻き上げ機と、 かご室の背面側に設置され、カウンタウェイト用レール
    により保持されるとともに巻き上げ機にロープを介して
    連結されたカウンタウェイトと、 巻き上げ機とカウンタウェイトとの間に設けられ、かご
    室の側面側であって巻き上げ機側に位置する側面ソラセ
    シーブ、およびカウンタウェイト側に位置する背面ソラ
    セシーブとを備え、側面ソラセシーブおよび背面ソラセ
    シーブに前記ロープを掛け渡したことを特徴とするエレ
    ベータ。
  2. 【請求項2】背面ソラセシーブの外形は巻き上げ機の外
    形よりも小さいことを特徴とする請求項1記載のエレベ
    ータ。
  3. 【請求項3】側面ソラセシーブは、巻き上げ機側のかご
    用レールと巻き上げ機側のカウンタウェイト用レールを
    繋ぐビームに取り付けられ、かつ最上階フロアレベルよ
    り上の位置に設置されることを特徴とする請求項1記載
    のエレベータ。
  4. 【請求項4】側面ソラセシーブは、水平方向に並んで複
    数設けられていることを特徴とする請求項1記載のエレ
    ベータ。
  5. 【請求項5】側面ソラセシーブは、鉛直方向に対して傾
    斜して複数設けられていることを特徴とする請求項1記
    載のエレベータ。
  6. 【請求項6】カウンタウェイトは、複数のカウンタウェ
    イトシーブを有し、これらのカウンタウェイトシーブに
    背面ソラセシーブとカウンタウェイト用レールとの間に
    連結されたロープを掛け渡したことを特徴とする請求項
    1記載のエレベータ。
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