JP2002139871A - 液体現像剤 - Google Patents

液体現像剤

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JP2002139871A JP2000333358A JP2000333358A JP2002139871A JP 2002139871 A JP2002139871 A JP 2002139871A JP 2000333358 A JP2000333358 A JP 2000333358A JP 2000333358 A JP2000333358 A JP 2000333358A JP 2002139871 A JP2002139871 A JP 2002139871A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子写真あるいは静電記録用の液体現像剤に
おいて、液体現像剤の電気抵抗やトナー粒子の帯電特性
への悪影響を最小限におさえ、顔料の分散性、トナー粒
子の分散安定性の改善された液体現像剤を提供する。 【解決手段】 絶縁性有機溶媒、着色剤、熱可塑性樹
脂、分散剤を少なくとも含有し、必要に応じて荷電制御
剤を含む液体現像剤において、分散剤として、芳香環及
びヒドロキシカルボン酸由来のカルボキシル基によるエ
ポキシ基の開環構造を有する変性ノボラック樹脂(A)
及び/又はグラフト共重合体(B)を含有することを特
徴とする液体現像剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は複写機、プリンタ
ー、ファクシミリ等に用いられる電子写真あるいは静電
記録用の液体現像剤に関する。
【0002】
【従来の技術】液体現像剤を用いる電子写真法あるいは
静電記録法では、電場を印可することにより電気抵抗率
の高い有機媒体中をトナー粒子が電気泳動する現象を利
用して現像が行われる。現像剤を一方の電極上に保持あ
るいは塗布しておき、対向させた反対電極との間で電気
的潜像がつくる電場によりトナー粒子を画像部へ選択的
に泳動付着させる。今日、現像速度がより速く、より高
精細な画像が得られることが求められており、顔料のト
ナー粒子を構成する樹脂中や有機媒体液中での分散性が
高く、またトナー粒子も有機媒体中で良好に分散されて
いなければならない。分散性が良ければ着色力の向上、
現像剤の低粘度化、トナー粒子の泳動性向上等による画
像品質の向上、現像の高速度化等が可能になると期待さ
れる。これらを実現すべく、従来から液体現像剤中の顔
料の分散性及びトナー粒子の分散性の改善が試みられて
きた。
【0003】例えば、特開昭50−70024号公報に
は脂肪酸のナトリウム塩を用いる方法、特開平04−1
74447号公報には低級カルボン酸のアルカリ金属、
アルカリ土類金属、Al、Mn、Zn、或いはCoの塩
を用いる方法、また、特開平06−148953号公報
にはドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ソルビタ
ンモノオレート等の界面活性剤を用いて顔料分散性を改
善する方法が開示されている。これらの方法では顔料分
散性がそれほど向上しないことに加え、以下の問題点が
ある。液体現像剤ではトナー粒子の電気泳動性を左右す
る粒子表面の電荷の制御が重要である。このため、必要
に応じて、粒子表面に電荷を与える材料や、荷電制御剤
と呼ばれる絶縁性有機溶媒中でトナー粒子表面が持つ電
荷の対イオンを逆ミセルの形成により安定化する材料が
用いられる。これらは上述の材料と同様に極性の高い部
位を持ち、場合によっては構造が類似していることもあ
る。このため、それら自身がトナーの帯電性に悪影響を
及ぼしたり、荷電制御剤の働きを阻害するなどの影響が
生じてしまう。
【0004】また、特開昭54−41729号公報には
モルホリノ基を有するエチレン性不飽和単量体の(共)
重合体を用いる方法、特開昭55−90959号公報に
はN-ビニル-2-ピロリドンの(共)重合体を用いて顔
料分散性を向上する方法が開示されている。これらは顔
料表面に吸着性のあるアミンやアミドの構造をペンダン
トに持つポリマーを利用するものであり、顔料分散には
有効である。しかし、やはりこれらの官能基によっても
トナー粒子の帯電特性への影響は避けられない。
【0005】また、特開平05−323679号公報や
特開平05−333607号公報には、塩基性あるいは
酸性顔料の誘導体を用いる方法が開示されている。これ
らはいわゆるシナジー効果を利用するもので、顔料分散
と高電気抵抗率の維持には有効であるものの、塩基性基
や酸性基由来の構造によりトナー粒子の帯電特性が少な
からず影響を受ける。さらに、有色であるため、同系色
の顔料にしか使えないという問題がある。
【0006】また、特開平05−273792号公報に
は、ポリ(ヒドロキシカルボン酸エステル)やその末端
に塩基等の極性基を持つ材料を用いてトナー粒子の分散
性を改良する方法が開示されている。しかし、単純なポ
リ(ヒドロキシカルボン酸エステル)では分散性を十分
に改善できず、ポリ(ヒドロキシカルボン酸エステル)
の末端に塩基等の極性基を有する場合は、極性基由来の
構造により帯電特性に影響が生じる。
【0007】このように、帯電特性や電気抵抗率の維持
と顔料やトナー粒子の分散性を両立し、かつどの色の着
色剤にも適用できる方法は未だ見出されていない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、電子写真あ
るいは静電記録用の液体現像剤において、液体現像剤の
電気抵抗やトナー粒子の帯電特性への悪影響を最小限に
おさえ、顔料の分散性、トナー粒子の分散安定性が改善
された液体現像剤を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の課題
を解決するために鋭意検討した結果、液体現像剤に特定
の分散剤を使用することにより、どの色の液体現像剤に
も適用でき、且つ液体現像剤の電気抵抗やトナー粒子の
帯電特性への悪影響を最小限におさえ、顔料の分散性、
トナー粒子の分散安定性を改善しうることを見出し、本
発明を完成するに至った。
【0010】即ち、本発明は、絶縁性有機溶媒、着色
剤、熱可塑性樹脂、分散剤を少なくとも含有し、必要に
応じて荷電制御剤を含む液体現像剤において、分散剤と
して、芳香環及びヒドロキシカルボン酸由来のカルボキ
シル基によるエポキシ基の開環構造を有する下記変性ノ
ボラック樹脂(A)及び/又は下記グラフト共重合体
(B)を含有することを特徴とする液体現像剤に関す
る。 (A)分子内に一般式(1)で表わされる基を少なくと
も1つ有する変性ノボラック樹脂。
【0011】
【化5】
【0012】(式中、左端の酸素原子はノボラック樹脂
の芳香族性水酸基に含まれる酸素原子に由来するもので
あり、W1とX1はそれぞれ独立に炭素数1〜19の2価
の炭化水素基を、iとjはそれぞれ独立にi=1〜3
0、j=0〜30の整数を、R1は水素原子又はメチル
基を示す) (B)重量平均分子量3000〜100000のグラフ
ト共重合体であって、当該グラフト共重合体中、一般式
(2)で表わされる構成単位を少なくとも10モル%相
当する量、並びに一般式(3)及び一般式(4)で表わ
される構成単位から選ばれる1種以上を少なくとも10
モル%相当する量含有するグラフト共重合体。
【0013】
【化6】
【0014】
【化7】
【0015】
【化8】
【0016】(式中、W2とX2はそれぞれ独立に炭素数
1〜19の2価の炭化水素基を、pとqはそれぞれ独立
にp=1〜30、q=0〜30の整数を、R2、R3およ
びR4はそれぞれ独立に水素原子又はメチル基を、R5
水素原子又はハロゲン原子を、R6とR7はそれぞれ独立
に水素原子、炭素数1〜5の炭化水素基、炭素数1〜5
のアルコキシ基、炭素数6〜10のアリールオキシ基、
又はハロゲン原子を、R8は水素原子又はメチル基を、
9は直接結合又はメチレン基を示す)
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の液体現像剤を詳細
に説明する。
【0018】本発明の液体現像剤は、液体現像剤中に、
分散剤として芳香環及びヒドロキシカルボン酸由来のカ
ルボキシル基によるエポキシ基の開環構造を有する下記
変性ノボラック樹脂(A)及び/又は下記グラフト共重
合体(B)を含有することを特徴とするものである。 (A)分子内に一般式(1)で表わされる基を少なくと
も1つ有する変性ノボラック樹脂。
【0019】
【化9】
【0020】(式中、左端の酸素原子はノボラック樹脂
の芳香族性水酸基に含まれる酸素原子に由来するもので
あり、W1とX1はそれぞれ独立に炭素数1〜19の2価
の炭化水素基を、iとjはそれぞれ独立にi=1〜3
0、j=0〜30の整数を、R1は水素原子又はメチル
基を示す) (B)重量平均分子量3000〜100000のグラフ
ト共重合体であって、当該グラフト共重合体中、一般式
(2)で表わされる構成単位を少なくとも10モル%相
当する量、並びに一般式(3)及び一般式(4)で表わ
される構成単位から選ばれる1種以上を少なくとも10
モル%相当する量含有するグラフト共重合体。
【0021】
【化10】
【0022】
【化11】
【0023】
【化12】
【0024】(式中、W2とX2はそれぞれ独立に炭素数
1〜19の2価の炭化水素基を、pとqはそれぞれ独立
にp=1〜30、q=0〜30の整数を、R2、R3およ
びR4はそれぞれ独立に水素原子又はメチル基を、R5
水素原子又はハロゲン原子を、R6とR7はそれぞれ独立
に水素原子、炭素数1〜5の炭化水素基、炭素数1〜5
のアルコキシ基、炭素数6〜10のアリールオキシ基、
又はハロゲン原子を、R8は水素原子又はメチル基を、
9は直接結合又はメチレン基を示す) 本発明の液体現像剤において、絶縁性有機溶媒中におけ
る着色剤および熱可塑性樹脂の存在形態は、製造法によ
り異なり、各種形態をとりうるものであり、たとえば、
最も一般的には、着色剤と熱可塑性樹脂が、実質的に、
熱可塑性樹脂の粒子中に着色剤が含有されるトナー粒子
として存在するものである。その他、着色剤と熱可塑性
樹脂が、実質的に、それぞれ独立した粒子として存在す
る形態もとりうる。
【0025】本発明の液体現像剤は、液体現像剤中に前
記特定の分散剤を含有させることにより、どの色の液体
現像剤にも適用でき、且つ液体現像剤の電気抵抗やトナ
ー粒子の帯電特性への悪影響を最小限におさえ、顔料の
分散性、トナー粒子の分散安定性を改善させることがで
きる。
【0026】本発明の液体現像剤に使用する絶縁性有機
溶媒としては、静電潜像を乱さない程度の抵抗値(10
11〜1016Ω・cm程度)のものが使用される。例え
ば、脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、芳香族炭化水
素、ハロゲン化炭化水素、ポリシロキサン等を用いるこ
とができる。特に、臭気、無害性、コストの点から、ノ
ルマルパラフィン系溶媒、イソパラフィン系溶媒が好ま
しい。具体的には、アイソパーG、アイソパーH、アイ
ソパーL、アイソパーK(以上いずれもエクソン化学
(株)製)、シェルゾール71(シェル石油化学(株)
製)、IPソルベント1620、IPソルベント208
0(以上いずれも出光石油化学(株)製)等を挙げるこ
とができる。
【0027】本発明の液体現像剤に使用される熱可塑性
樹脂としては、ポリオレフィン樹脂を変性しカルボキシ
ル基を導入したもの、エチレン−(メタ)アクリル酸共
重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢
酸ビニル共重合体の部分ケン化物、エチレン−(メタ)
アクリル酸エステル共重合体、ポリエチレン樹脂、ポリ
プロピレン樹脂等のオレフィン系樹脂、熱可塑性飽和ポ
リエステル樹脂、スチレン−アクリル系共重合体樹脂、
スチレン−アクリル変性ポリエステル樹脂等のスチレン
系樹脂、アルキッド樹脂、フェノール樹脂、ロジン変性
フェノール樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジン変
性フマル酸樹脂、(メタ)アクリル酸エステル樹脂等の
アクリル系樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、塩
化ビニリデン樹脂、フッ素系樹脂、ポリアミド系樹脂、
ポリアセタール樹脂等が挙げられる。
【0028】本発明の液体現像剤に使用する着色剤とし
ては、通常使用されている顔料及び/又は染料を使用で
きる。顔料としては、無機顔料、有機顔料が使用でき、
アセチレンブラック、黒鉛、ベンガラ、黄鉛、群青等の
無機顔料や、アゾ顔料、レーキ顔料、フタロシアニン顔
料、イソインドリン顔料、アントラキノン顔料、キナク
リドン顔料等の有機顔料、およびカーボンブラック等が
挙げられる。また、染料としては、オイルブラック、オ
イルレッド等の油溶性アゾ染料、ビスマルクブラウン等
の塩基性アゾ染料、ブルーブラックHF等の酸性アゾ染
料、ニグロシン等のキノンイミン染料等が挙げられる。
【0029】本発明の液体現像剤に使用する分散剤とし
ては、変性ノボラック樹脂(A)及び/又はグラフト共
重合体(B)を使用する。
【0030】まず、本発明の変性ノボラック樹脂(A)
について説明する。
【0031】本発明の変性ノボラック樹脂(A)を得る
ために用いるノボラック樹脂としては、一価フェノール
類やジ或いはトリヒドロキシベンゼン等の多価フェノー
ル類とアルデヒド類とから誘導されるノボラック樹脂を
使用することができる。このうち一価フェノールとして
は、フェノール、クレゾール、キシレノール、トリメチ
ルフェノール、プロピルフェノール、ブチルフェノー
ル、アミルフェノール、ヘキシルフェノール、オクチル
フェノール、ノニルフェノール、ドデシルフェノール等
の無置換フェノール類もしくはアルキル置換フェノール
類、モノヒドロキシジフェニルメタン類、或いはフェニ
ルフェノール等の芳香族置換基を有するフェノール類が
使用できる。多価フェノール類としては、カテコール、
レゾルシノール、ハイドロキノンもしくはトリヒドロキ
シベンゼン等のジ或いはトリヒドロキシベンゼン類、も
しくはこれらのアルキル置換体或いは芳香族置換体が使
用できる。また、ビスフェノールA、ビスフェノールF
等のジヒドロキシジフェニルメタン類、ジヒドロキシビ
フェニル類等も使用することができる。また、前記フェ
ノール類のハロゲン置換体も使用でき、例えば塩素化或
いは臭素化フェノール類等も挙げることができる。これ
らフェノール類は単独で、又は2種類以上を混合して使
用することができる。
【0032】フェノール類としては、反応性の点から、
一価フェノール類ではフェノール、メタ位がアルキル基
1個で置換されたフェノール類等が好ましく、多価フェ
ノール類ではレゾシノール等が好ましい。
【0033】アルデヒド類としては、ノボラック樹脂の
製造に一般に使用されているものがとくに制限なく使用
することができる。具体的にはホルムアルデヒド、パラ
ホルムアルデヒド、トリオキサンや環状ホルマール類、
アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、n−ブチル
アルデヒド、イソブチルアルデヒド、グリオキサール等
の低級脂肪族アルデヒド類、フルフラール、フェニルア
ルデヒド等の芳香族アルデヒド類等が挙げられる。これ
らアルデヒド類は単独で、又は2種類以上を混合して使
用できる。
【0034】ノボラック樹脂を合成するには、常法によ
りパラトルエンスルホン酸、過塩素酸、塩酸、硝酸、硫
酸、クロロ酢酸、シュウ酸、リン酸等の酸触媒の存在下
に、これらフェノール類とアルデヒド類とを80〜13
0℃で反応させればよい。反応はゲル浸透クロマトグラ
フィー(GPC)で分子量を測定するなどして追跡する
ことができる。
【0035】この他、サリゲニンのようにヒドロキシメ
チル基を持つフェノール誘導体や、o−クロロメチルフ
ェノールのようにハロゲン化メチル基を持つフェノール
誘導体を用いる方法でノボラック樹脂を合成しても良
い。
【0036】次に、ノボラック樹脂を、常法によりエピ
クロルヒドリン或いはβ−メチルエピクロルヒドリンと
反応させ、エポキシ基を有するノボラック樹脂を得る。
勿論、市販のエポキシ基を有するノボラック樹脂も使用
できる。
【0037】最後に、エポキシ基を有するノボラック樹
脂を後述するカルボン酸類やアミン類と反応させて目的
とする変性ノボラック樹脂(A)を得る。この反応には
必要に応じて溶媒を用い、また必要に応じて脂肪族アミ
ン、芳香族アミン、アンモニウム塩等の触媒を用い、6
0〜160℃に加熱して行なうことができる。反応の進
行はGPCによる分子量測定、エポキシ当量の測定等で
追跡することができる。
【0038】前記のごとくノボラック樹脂を合成してか
ら変性を行う方法の他に、先ず上述した一価フェノール
や多価フェノール類の芳香族性水酸基をエピククロルヒ
ドリン或いはβ−メチルエピクロルヒドリンと反応さ
せ、グリシジルオキシ基或いは2,3−エポキシ−2−
メチルプロピルオキシ基を形成し、これを後述するカル
ボン酸類やアミン類と反応させた後、必要に応じて新た
なフェノール類を加え、アルデヒド類を用いてノボラッ
ク樹脂化の反応を行うことによっても本発明の変性ノボ
ラック樹脂(A)を得ることができる。
【0039】本発明の変性ノボラック樹脂(A)におけ
る一般式(1)で表わされる基は、芳香族性水酸基に、
エピクロルヒドリン或いはβ−メチルエピクロルヒドリ
ンを反応させ、その後、不飽和結合や分岐構造を有して
もよい炭素数12〜20のヒドロキシカルボン酸、これ
らの混合物、或いはその重縮合物を反応させて得ること
ができる。
【0040】一般式(1)において、左端の酸素原子は
ノボラック樹脂の芳香族性水酸基に含まれる酸素原子に
由来するものであり、W1とX1は不飽和結合及び/又は
分岐構造を有してもよい炭素化数1〜19の範囲にある
2価の炭化水素基を、R1は水素原子又はメチル基を示
す。
【0041】一般式(1)において、一般式(5):
【0042】
【化13】
【0043】(式中、W1およびiは前記と同じ)で表
わされる基および一般式(6):
【0044】
【化14】
【0045】(式中、X1およびjは前記と同じ)で表
わされる基は、不飽和結合及び/又は分岐構造を有して
もよい炭素数2〜20の範囲にあるヒドロキシカルボン
酸、これらの混合物、或いはこれらの重縮合物から誘導
することができる。
【0046】前記ヒドロキシカルボン酸としては、グリ
コール酸、乳酸、オキシ酪酸、ヒドロキシ吉草酸、ヒド
キシカプロン酸、ヒドロキシカプリル酸、ヒドロキシカ
プリン酸、ヒドロキシラウリン酸、ヒドロキシミリスチ
ン酸、ヒドロキシパルミチン酸、リシノール酸やひまし
油脂肪酸、及びそれらの水添物、12−ヒドロキシカル
ボン酸等が挙げられる。なかでも、好ましくは、炭素数
が12〜20の範囲にあるヒドロキシカルボン酸、特に
好ましくは、炭素数16〜20の範囲にあるリシノール
酸やひまし油脂肪酸、及びそれらの水添物、12−ヒド
ロキシカルボン酸等のヒドロキシカルボン酸が好適に使
用できる。
【0047】繰り返し数iは1〜30の範囲にある整
数、jは0〜30の範囲にある整数を示す。ただし、適
切な値は使用する顔料の種類、顔料粒子の比表面積や粒
子径、顔料表面処理剤の性質、熱可塑性樹脂の種類、分
散媒の極性等に応じて変化するものであり、用途に応じ
て最適値を選ぶ必要がある。iまたはjの値が前記範囲
を超えても分散性をそれ以上改善することはできない。
【0048】一般式(1)における一般式(5)又は一
般式(6)で表わされる基の形成は、たとえば、予めヒ
ドロキシカルボン酸の重縮合によりポリエステルを合成
しておき、その末端カルボキシル基を上述のエポキシ基
と反応させる方法、もしくは、ヒドロキシカルボン酸の
カルボキシル基を上述のエポキシ基と反応させた後、更
にヒドロキシカルボン酸を重縮合する方法等によってで
きる。
【0049】前記ヒドロキシカルボン酸の重縮合反応
は、パラトルエンスルホン酸、オクチル酸第一錫、ジブ
チル錫ジアセテート、テトラ−n−ブチルチタネート等
の触媒の存在下または非存在下に反応系を180〜22
0℃に加熱攪拌し、生成する水をトルエンやキシレン等
の共沸溶媒により除去しつつ行うことができる。反応は
GPCによる分子量測定や酸価の測定等で追跡すること
ができる。
【0050】本発明の変性ノボラック樹脂(A)は、分
子中に一般式(1)で表わされる基を必ず持っていなけ
ればならない。一般式(1)で表される基の数は1〜2
0にあるのが好ましい。この基がない場合は十分な分散
性が得られない。該基の数が前記範囲を超えても効果は
あるものの、そのために必要な核体数の多いノボラック
樹脂の分子量制御が非常に難しくなるため、現実的には
20が上限となる。ただし、適切な値は顔料の種類、顔
料粒子の比表面積や粒子径、顔料表面処理剤の有無或い
はその性質、熱可塑性樹脂の種類、分散媒の極性等に応
じて変化するものであり、用途に応じて最適値を選択す
る必要がある。
【0051】また、本発明の変性ノボラック樹脂(A)
は、分子内に更に一般式(7):
【0052】
【化15】
【0053】[式中、左端の酸素原子はノボラック樹脂
の芳香族性水酸基に含まれる酸素原子に由来するもので
あり、Yは接続端に酸素原子又は窒素原子を持ち炭素数
が1〜20の範囲にある1価の有機基(ただし、一般式
(5)で表される基を除く)を、R10は水素原子又はメ
チル基を示す] で表わされる基を有していてもよい。
【0054】一般式(7)で表わされる基は、芳香族性
水酸基に、エピクロルヒドリン又はβ−メチルエピクロ
ルヒドリンを反応させ、その後、1価のカルボン酸類又
は1価のアミン類とを反応させることにより得ることが
できる。なお、1価のアミン類を反応させて形成される
塩基性基は、帯電特性に悪影響を及ぼす傾向があるの
で、1価のアミン類は使用しないほうが好ましい。1価
のアミン類を使用する場合は、使用量に注意することが
必要である。
【0055】1価のカルボン酸類の具体例としては、酢
酸、プロピオン酸、酪酸、カプロン酸、カプリル酸、カ
プリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、
ステアリン酸等の飽和脂肪酸類、オレイン酸、エライジ
ン酸、リノール酸、リノレン酸、アラジドン酸、エレオ
ステアリン酸等の不飽和脂肪酸類やそれらの水添物等が
使用できる。
【0056】1価のアミン類としては、メチルアミン、
エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、アミル
アミン、オクチルアミン、ドデシルアミン、ステアリル
アミン、ベンジルアミン等の脂肪族1級モノアミン類、
アニリン、ナフチルアミン等の芳香族1級モノアミン
類、及びこれらのN−モノアルキル置換による2級モノ
アミン類、エタノールアミン、N−モノアルキルエタノ
ールアミン、ジエタノールアミン等の1級或いは2級ア
ミノ基を持つアルカノールモノアミン類が使用できる。
【0057】また、本発明の変性ノボラック樹脂(A)
は、分子中に更に一般式(8):
【0058】
【化16】
【0059】(式中、左端の酸素原子はノボラック樹脂
の芳香族性水酸基に含まれる酸素原子に由来するもので
あり、R12は水素原子又はメチル基を示す)で表わされ
る基や芳香族性水酸基を有してもよい。
【0060】このことは、グリシジルオキシ基又は2,
3−エポキシ−2−メチルプロピルオキシ基や芳香族性
水酸基が残存してもよいことを示す。ただし、本発明の
変性ノボラック樹脂(A)が、一般式(8)で表される
基と芳香族性水酸基とを両方有することは好ましくな
い。これらの両方を有する場合はゲル化を生じる傾向が
ある。
【0061】一般式(7)で表される基、一般式(8)
で表される基、及び芳香族性水酸基の基数はそれぞれ0
〜19の範囲にあればよい。この範囲を超えても効果は
あるものの、核体数の多いノボラック樹脂の分子量制御
が非常に難しくなる点、また、一般式(1)で表される
基が必ず1つは存在しなければならない点から、現実的
には19がそれぞれの上限となる。ただし、適切な値は
顔料の種類、顔料粒子の比表面積や粒子径、顔料表面処
理剤の有無或いはその性質、熱可塑性樹脂の種類、分散
媒の極性等に応じて変化するものであり、用途に応じて
最適値を選択する必要がある。
【0062】さらに、本発明の変性ノボラック樹脂
(A)は、更に、一般式(9):
【0063】
【化17】
【0064】(式中、右端の酸素原子はノボラック樹脂
の同一分子内または異なる分子の芳香族性水酸基に含ま
れる酸素原子に由来するものであり、Zは接続端に酸素
原子又は窒素原子を持ち炭素数が1〜40の範囲にある
2〜6官能の有機基を、kは2〜6の範囲にある整数
を、R11は水素原子又はメチル基を示す)で表される架
橋基で分子間或いは分子内で置換されていてもよい。
【0065】芳香族性水酸基の活性水素を、一般式
(9)で表される、分子間又は分子内の架橋基で置換す
るには、芳香族性水酸基に、エピクロルヒドリン又はβ
−メチルエピクロルヒドリンを反応させ、その後、2〜
6官能のカルボン酸類、アミン類(1級のモノアミン類
を含む)、又はアミノ酸類を反応させればよい。なお、
アミン類、アミノ酸類を反応させて形成される塩基性基
は、帯電特性に悪影響を及ぼす傾向があるので、アミン
類、アミノ酸類は使用しないほうが好ましい。アミン
類、アミノ酸類を使用する場合は、使用量に注意するこ
とが必要である。
【0066】多官能のカルボン酸の具体例としては、こ
はく酸、マレイン酸、イタコン酸、シクロヘキサンジカ
ルボン酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、
1,10−デカンジカルボン酸、ドデセニルコハク酸、
ダイマー酸、3,6−エンドメチレンテトラヒドロフタ
ル酸、3,6−メチルエンドメチレンテトラヒドロフタ
ル酸等の脂肪族ポリカルボン酸類、フタル酸、イソフタ
ル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット
酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸、エチレングリコ
ールビストリメリテート、グリセロールトリストリメリ
テート等の芳香族ポリカルボン酸類が使用できる。
【0067】多官能のアミン類の具体例としては、エチ
レンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテ
トラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレン
ヘキサミン、プロピレンジアミン、(ジメチルアミノ)
プロピルアミン、(ジエチルアミノ)プロピルアミン、
ヘキサメチレンジアミン、ヘキサメチレントリアミン、
N,N−ビス(アミノプロピル)メチルアミン、イソホ
ロンジアミン、ノルボルナンジアミン、ジアミノジシク
ロヘキシルメタン、N−(アミノエチル)ピペラジン、
N,N’−ビス(アミノエチル)ピペラジン、キシリレ
ンジアミン、ダイマージアミン等の脂肪族ポリアミン類
や、メラミン、ベンゾグアナミン、メタフェニレンジア
ミン、ジアミノジフェニルメタン等の芳香族ポリアミン
類が挙げられる。
【0068】また、ポリエーテルジアミン、N−アミノ
エチルエタノールアミン、また、いわゆるポリアミノア
ミド等も使用できる。
【0069】また、エポキシ基に対して二官能性である
1級のアミノ基を反応させることによっても架橋構造を
形成することができる。この場合は上述した1級のモノ
アミンを使用することもできる。
【0070】また、ロイシン、トレオニン等のアミノ酸
も使用できる。
【0071】前記反応は必要に応じて適宜有機溶媒を用
い、必要に応じて脂肪族3級アミン、芳香族3級アミ
ン、或いは3級アミンのアンモニウム塩等の触媒を用
い、60〜160℃に加熱して行なうことができる。反
応の進行はGPCによる分子量測定、エポキシ当量の測
定等で追跡することができる。
【0072】核体数の多いノボラック樹脂の分子量制御
が非常に難しいことから、変性ノボラック樹脂の持つ芳
香族性水酸基の合計(無置換および置換された芳香族性
水酸基の合計、以下同様)は20以下であるのが好まし
い。
【0073】次に、本発明のグラフト共重合体(B)に
ついて説明する。
【0074】本発明のグラフト共重合体(B)は、
(1)一般式(10):
【0075】
【化18】
【0076】(式中、R2およびR3は前記と同じ)で表
わされるエポキシ基含有エチレン性不飽和単量体10〜
90モル%と、一般式(11):
【0077】
【化19】
【0078】(式中、R4、R5、R6及びR7は前記と同
じ)で表わされる単量体及び/又は一般式(12):
【0079】
【化20】
【0080】(式中、R8及びR9は前記と同じ)で表わ
される単量体の10〜90モル%と、必要に応じてエポ
キシ基に対して反応性の高い官能基を有していないその
他のエチレン性不飽和単量体0〜80モル%とを、過酸
化物やアゾ化合物等のラジカル重合開始剤を用い、常法
によりエポキシ基を含有する共重合体を得た後、該共重
合体のエポキシ基に、ヒドロキシカルボン酸、必要に応
じてカルボン酸類やアミン類を反応させることにより、
又は(2)一般式(13):
【0081】
【化21】
【0082】(式中、R2、R3、W2、X2は前記と同
じ。mおよびnはそれぞれ独立にm=1〜30、n=0
〜30の整数を示す)で表わされる単量体および要すれ
ば一般式(14):
【0083】
【化22】
【0084】(式中、Vは接続端に酸素原子又は窒素原
子を有し炭素数が1〜20の範囲にある1価の有機基
〔ただし、一般式(15):
【0085】
【化23】
【0086】(式中、W2およびqは前記と同じ)で表
わされる基を除く〕を、R13とR14はそれぞれ独立に水
素原子又はメチル基を示す)で表わされる単量体の10
〜90モル%と、一般式(11)で表わされる単量体及
び/又は一般式(12)で表わされる単量体の10〜9
0モル%と、必要に応じてエポキシ基に対して反応性の
高い官能基を有していないその他のエチレン性不飽和単
量体0〜80モル%とを過酸化物やアゾ化合物等のラジ
カル重合開始剤を用い、常法により反応させることによ
り得ることができる。
【0087】なお、前記方法(1)において得られる共
重合体のエポキシ基に後述するカルボン酸類やアミン類
と反応させて一般式(2)や一般式(16):
【0088】
【化24】
【0089】(式中、V、R13及びR14は前記と同じ)
で示される構造単位をうる反応、又は前記方法(2)に
おいて一般式(10)で表わされるエポキシ基含有エチ
レン性不飽和単量体のエポキシ基にヒドロキシカルボン
酸、必要に応じてカルボン酸類やアミン類と反応させて
一般式(13)や一般式(14)で表わされる単量体を
うる反応は、必要に応じ溶媒を用い、また、必要に応じ
脂肪族アミン、芳香族アミン、或いはアンモニウム塩等
の触媒を用い、60〜160℃に加熱して行なうことが
できる。
【0090】前記一般式(3)で表わされる構成単位に
おいて、R5で表されるハロゲン原子としては塩素原子
等が挙げられる。R6又はR7で表される炭素数1〜5の
炭化水素基としては、例えばメチル、エチル、n−プロ
ピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、t
−ブチル、ペンチル等のアルキル基が、炭素数1〜5の
アルコキシ基としては、例えばメトキシ、ブトキシ等
が、炭素数6〜10のアリールオキシ基としては、例え
ばフェノキシ等が、ハロゲン原子としては、例えばフッ
素原子、塩素原子、臭素原子等が挙げられる。
【0091】本発明のグラフト共重合体(B)の製造に
用いる単量体の中で、一般式(11)で表される単量体
のうちのスチレン誘導体としては、ビニルトルエン、α
−メチルスチレン、ジメチルスチレン、エチルスチレ
ン、イソプロピルスチレン、t−ブチルスチレン等のア
ルキル置換スチレン、クロロスチレン、ジクロロスチレ
ン、ブロモスチレン、フルオロスチレン等のハロゲン置
換スチレン、メトキシスチレン、ブトキシスチレン等の
アルコキシ置換スチレン、フェノキシスチレン等のアリ
ールオキシ置換スチレン、β−クロロスチレン等が使用
できる。
【0092】一般式(12)で表される単量体として
は、ベンジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル
酸フェニルがあげられる。
【0093】一般式(10)で表されるエポキシ基含有
エチレン性不飽和単量体としては、グリシジル(メタ)
アクリレート、2,3−エポキシ−2−メチルプロピル
(メタ)アクリレート等が使用できる。
【0094】必要に応じて使用するエポキシ基に対して
反応性の高い官能基を有していないその他のエチレン性
不飽和単量体としては、カルボキシル基、フェノール性
水酸基、1級アミノ基、2級アミノ基等のエポキシ基に
対して反応性の高い官能基を有していないエチレン性不
飽和単量体が使用できる。例えば、メチル(メタ)アク
リレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メ
タ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、シク
ロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル
(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレー
ト、ラウリル(メタ)アクリレート、ドデシルメタ(ア
クリレート)、セチル(メタ)アクリレート、ステアリ
ル(メタ)アクリレート、ベヘニル(メタ)アクリレー
ト、ノルボニル(メタ)アクリレート等の(メタ)アク
リル酸のアルキルエステル類、テトラヒドロフルフリル
(メタ)アクリレート等の環状エーテル基を有する(メ
タ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アク
リレート等の脂肪族性水酸基を有する(メタ)アクリレ
ート類、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、
ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート等の3級ア
ミノ基を有する(メタ)アクリレート類、メチルビニル
エーテル、ドデシルビニルエーテル、プロペニルエーテ
ルプロピレンカーボエート等のビニルエーテル類、ヒド
ロキシブチルビニルエーテル等の脂肪族性水酸基を有す
るビニルエーテル類、アリルアセテート等の各種酸のア
リルエステル等を挙げることができる。
【0095】なお、エポキシ基含有エチレン性不飽和単
量体のエポキシ基にヒドロキシカルボン酸、必要に応じ
てカルボン酸類やアミン類と反応させて得られる一般式
(13)や一般式(14)で表される単量体を用いてグ
ラフト共重合体を得る場合は、カルボキシル基、フェノ
ール性水酸基、1級アミノ基、2級アミノ基等のエポキ
シ基に対して反応性の高い官能基を有するエチレン性不
飽和単量体も使用できる。
【0096】本発明のグラフト共重合体における一般式
(2)で表される構成単位は、前記一般式(10)で表
されるエポキシ基含有エチレン性不飽和単量体から誘導
される構成単位と不飽和結合や分岐構造を有してもよい
炭素数2〜20のヒドロキシカルボン酸、これらの混合
物、或いはその重縮合物とから得ることができる。或い
は、前記一般式(10)で表されるエポキシ基含有エチ
レン性不飽和単量体と不飽和結合や分岐構造を有しても
よい炭素数2〜20のヒドロキシカルボン酸、これらの
混合物、或いはその重縮合物より得られる一般式(1
3)で表される単量体より誘導される。
【0097】一般式(2)において、W2とX2は不飽和
結合および/または分岐構造を有してもよい炭素数1〜
19の範囲にある2価の炭化水素基を、R2とR3はそれ
ぞれ独立に水素原子又はメチル基を示す。
【0098】一般式(2)において、一般式(15):
【0099】
【化25】
【0100】(式中、W2およびpは前記と同じ)で表
される基および一般式(17):
【0101】
【化26】
【0102】(式中、X2およびqは前記と同じ)で表
される基は、不飽和結合及び/又は分岐構造を有しても
よい炭素数が2〜20の範囲にあるヒドロキシカルボン
酸、これらの混合物、或いはその重縮合物より誘導する
ことができる。
【0103】前記ヒドロキシカルボン酸としては、グリ
コール酸、乳酸、オキシ酪酸、ヒドロキシ吉草酸、ヒド
キシカプロン酸、ヒドロキシカプリル酸、ヒドロキシカ
プリン酸、ヒドロキシラウリン酸、ヒドロキシミリスチ
ン酸、ヒドロキシパルミチン酸、リシノール酸やひまし
油脂肪酸、及びそれらの水添物、12−ヒドロキシカル
ボン酸等が挙げられる。なかでも、好ましくは、炭素数
が12〜20の範囲にあるヒドロキシカルボン酸、特に
好ましくは、炭素数16〜20の範囲にあるリシノール
酸やひまし油脂肪酸、及びそれらの水添物、12−ヒド
ロキシカルボン酸等のヒドロキシカルボン酸が好適に使
用できる。
【0104】繰り返し数pは1〜30の範囲にある整
数、qは0〜30の範囲にある整数を示す。ただし、適
切な値は使用する顔料の種類、顔料粒子の比表面積や粒
子径、顔料表面処理剤の性質、熱可塑性樹脂の種類、分
散媒の極性等に応じて変化するものであり、用途に応じ
て最適値を選ぶ必要がある。pまたはqの値が前記範囲
を超えても分散性をそれ以上改善することはできない。
【0105】一般式(2)における一般式(15)また
は一般式(17)で表される基の形成は、たとえば、予
めヒドロキシカルボン酸の重縮合によりポリエステルを
合成しておき、その末端カルボキシル基を上述のエポキ
シ基と反応させる方法、もしくはヒドロキシカルボン酸
単量体のカルボキシル基を上述のエポキシ基と反応させ
た後、更にヒドロキシカルボン酸を重縮合する方法など
によってできる。
【0106】前記ヒドロキシカルボン酸の重縮合反応
は、パラトルエンスルホン酸、オクチル酸第一錫、ジブ
チル錫ジアセテート、テトラ−n−ブチルチタネート等
の触媒の存在下または非存在下に反応系を180〜22
0℃に加熱攪拌し、生成する水をトルエンやキシレン等
の共沸溶媒により除去しつつ行なうことができる。反応
はGPCによる分子量測定や酸価の測定等で追跡するこ
とができる。
【0107】本発明のグラフト共重合体(B)は、一般
式(2)で表される構成単位並びに一般式(3)及び/
又は一般式(4)で表される構成単位を必ず持っていな
ければならない。グラフト共重合体(B)に対するこれ
らの含有量は、グラフト共重合体中、一般式(2)で表
される構成単位を少なくとも10モル%相当する量、な
かんづく10〜90モル%相当する量、及び一般式
(3)及び一般式(4)で表される構成単位から選ばれ
る1種以上を少なくとも10モル%相当する量、なかん
づく10〜90モル%相当する量であることが好まし
い。尚、一般式(2)で表される構成単位を少なくとも
10モル%相当する量含有するとは、グラフト共重合体
をエチレン性不飽和単量体に由来する構成単位に分割
し、全構成単位中に、一般式(2)で表される構成単位
が少なくとも10モル%含有することを意味する。ま
た、一般式(3)及び一般式(4)で表される構成単位
から選ばれる1種以上を少なくも10モル%相当する量
含有するとは、グラフト重合体をエチレン性不飽和単量
体に由来する構成単位に分割し、全構成単位中、一般式
(3)及び一般式(4)で表される構成単位から選ばれ
る1種以上を少なくとも10モル%含有することを意味
する。これらのいずれか、或いは双方が、所定モル相当
する量%含まれていない場合には、十分な分散性が得ら
れない。ただし、適切な値は顔料の種類、顔料粒子の比
表面積や粒子径、顔料表面処理剤の有無或いはその性
質、熱可塑性樹脂の種類、分散媒の極性等に応じて変化
するものであり、用途に応じて最適値を選択する必要が
ある。
【0108】また、本発明のグラフト共重合体(B)
は、さらに、一般式(16)で表わされる構成単位を有
していてもよい。
【0109】一般式(16)で表わされる構成単位は、
エポキシ基含有エチレン性不飽和単量体又は共重合体の
エポキシ基と1価のカルボン酸又は1価のアミン類より
得ることができる。なお、1価のアミン類を反応させて
形成される塩基性基は、帯電特性に悪影響を及ぼす傾向
があるので、1価のアミン類は使用しないほうが好まし
い。1価のアミン類を使用する場合は、使用量に注意す
ることが必要である。
【0110】1価のカルボン酸類の具体例としては、酢
酸、プロピオン酸、酪酸、カプロン酸、カプリル酸、カ
プリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、
ステアリン酸等の飽和脂肪酸類、オレイン酸、エライジ
ン酸、リノール酸、リノレン酸、アラジドン酸、エレオ
ステアリン酸等の不飽和脂肪酸類やそれらの水添物等が
使用できる。
【0111】1価のアミン類としては、メチルアミン、
エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、アミル
アミン、オクチルアミン、ドデシルアミン、ステアリル
アミン、ベンジルアミン等の脂肪族1級モノアミン類、
アニリン、ナフチルアミン等の芳香族1級モノアミン
類、及びこれらのN−モノアルキル置換による2級モノ
アミン類、エタノールアミン、N−モノアルキルエタノ
ールアミン、ジエタノールアミン等の1級又は2級アミ
ノ基を持つアルカノールモノアミン類が使用できる。
【0112】また、本発明のグラフト共重合体(B)
は、一般式(18):
【0113】
【化27】
【0114】(式中、R15とR16はそれぞれ独立に水素
原子又はメチル基を示す)で表わされる構成単位を有し
ていてもよい。
【0115】このことは、エポキシ基含有エチレン性不
飽和単量体によるグリシジルオキシ基又は2,3−エポ
キシ−2−メチルプロピルオキシ基が残存してもよいこ
とを示す。
【0116】本発明の液体現像剤における着色剤の含有
量は、特に限定されないが、画像濃度の点から、液体現
像剤100重量部中に1〜10重量部が好ましい。
【0117】本発明の液体現像剤において、分散剤の含
有量は、液体現像剤100重量部中に0.2〜3.0重
量部が好ましく、より好ましくは0.5〜1.0重量部
である。分散剤の含有量が前記範囲より少ない場合は、
分散性が向上されない傾向がある。一方、分散剤の含有
量を前記範囲より多くしても、分散性はそれ以上向上さ
れない傾向がある。
【0118】本発明の液体現像剤に必要に応じて使用す
る荷電制御剤は、大別して2つのタイプがある。
【0119】1つはトナー粒子の表面をイオン化或いは
イオンの吸着を行い得る物質で被覆する方法である。こ
のタイプとして、アマニ油、大豆油等の油脂、アルキッ
ド樹脂、ハロゲン化重合体、芳香族ポリカルボン酸、酸
性基含有水溶性染料、芳香族ポリアミンの酸化縮合物等
が用いられる。
【0120】もう1つは、絶縁性有機溶媒に溶解しトナ
ー粒子とイオンの授受を行い得るような物質を共存させ
ることであり、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸ニッケ
ル、ナフテン酸鉄、ナフテン酸亜鉛、オクチル酸コバル
ト、オクチル酸ニッケル、オクチル酸亜鉛、ドデシル酸
コバルト、ドデシル酸ニッケル、ドデシル酸亜鉛、2−
エチルヘキサン酸コバルト等の金属石鹸類、石油系スル
ホン酸金属塩、スルホコハク酸エステルの金属塩等のス
ルホン酸金属塩類、レシチン等の燐脂質、t−ブチルサ
リチル酸金属錯体等のサリチル酸金属塩類、ポリビニル
ピロリドン樹脂、ポリアミド樹脂、スルホン酸含有樹
脂、ヒドロキシ安息香酸誘導体等が用いられる。
【0121】さらに、本発明の液体現像剤には、必要に
応じて他の添加剤を配合することができる。
【0122】本発明の液体現像剤を製造するには従来公
知の製造法が使用できる。例えば、 本発明の液体現像剤において使用する絶縁性溶媒中
で、本発明の分散剤の存在下に着色剤を分散させ、この
系で不飽和二重結合を持つモノマーの重合を行い着色剤
を含有する樹脂粒子(トナー粒子)を形成する、いわゆ
るNADによる方法、本発明の液体現像剤において使
用する絶縁性溶媒中で、本発明の分散剤の存在下に着色
剤を分散させ、この系に樹脂を良溶媒に溶解した樹脂溶
液を加え、良溶媒を留去した後冷却したり、あるいは貧
溶媒を加えて、着色剤を含有する樹脂粒子を形成する方
法、本発明の液体現像剤において使用する絶縁性溶媒
(樹脂の良溶媒を併用してもよい)中で、本発明の分散
剤の存在下に着色剤および樹脂を湿式粉砕する方法等が
使用できる。ただし、本発明の範囲はこれらの例によっ
て制限されるものではない。
【0123】以下、実施例によって、本発明の液体現像
剤をさらに詳細に説明するが、本発明はその主旨と適用
範囲を逸脱しない限りこれらに限定されるものではな
い。なお、以下の記述中において「部」は重量部を示
す。
【0124】<分散剤A>反応容器に、エポキシ変性ノ
ボラック樹脂(油化シェルエポキシ(株)製、エピコー
ト154)30部、12−ヒドロキシステアリン酸の縮
重合により得られた酸価30、重量平均分子量4,50
0のポリエステル75部、ステアリン酸35部、及びテ
トラエチルアンモニウムブロマイド0.2部の混合物を
入れ、窒素気流下に130〜150℃で3時間加熱攪拌
した後に減圧濾過により触媒を除去し、重量平均分子量
が8,000の変性ノボラック樹脂(分散剤A)を得
た。
【0125】<分散剤B>反応容器に、12−ヒドロキ
システアリン酸100部、キシレン10部、テトラ−n
−ブチルチタネート0.1部を加え、窒素気流下に生成
する水を共沸留去しながら、180〜200℃で縮合反
応を行った。所定酸価となったところでキシレンを留去
し、酸価33、重量平均分子量4,400の淡褐色状の
ポリエステルを得た。次いで、このポリエステル74.
3部、及びエポキシ基を有する共重合体としてスチレン
とグリシジルメタクリレートの共重合体(含有率はそれ
ぞれ80モル%、20モル%)25.7部を、ジメチル
ホルムアミド40部を溶媒として130〜150℃で反
応した。酸価及びエポキシ基の残存量が測定限定以下と
なったところで溶媒を減圧留去してグラフト共重合体
(分散剤B)を得た。GPC測定による重量平均分子量
は35,000であった。
【0126】実施例1 銅フタロシアニン(C.I.ピグメントブルー15:
3、大日精化工業(株)製)20部、分散剤Aの2部、
及びアイソパーL(エクソン化学(株)製)78部を混
合し、直径5mmのスチールビーズを用い、ペイントシ
ェーカーで混練した。この混練物の25部をアイソパー
Lの59.5部で希釈したのち85℃に維持して攪拌
し、スチレン7.5部、ステアリルメタアクリレート
1.5部、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニト
リル)0.2部、及びアイソパーLの6部の混合溶液を
2時間かけて滴下し、さらに8時間窒素雰囲気下で反応
させた。これに電荷制御剤としてモレスコアンバーSB
−50N(スルホン酸バリウム塩、(株)松村石油研究
所製)2.5部を添加し、液体現像剤を得た。
【0127】実施例2 銅フタロシアニン(C.I.ピグメントブルー15:
3、大日精化工業(株)製)20部、分散剤Aの2部、
及びアイソパーLの78部を混合し、直径5mmのスチ
ールビーズを用いてペイントシェーカーで混練した。こ
の混練物の10部をアイソパーLの90部で希釈し、こ
れにデュミランC−2270(エチレン−酢酸ビニル共
重合体の部分けん化物、武田薬品工業(株)製)2部を
テトラヒドロフラン100部に溶解した溶液を加えた。
次いでテトラヒドロフランを60〜80℃で留去し、室
温まで放冷した後、電荷制御剤としてモレスコアンバー
SB−50Nの2.5部を添加して、液体現像剤を得
た。
【0128】実施例3 キナクリドンレッド(C.I.ピグメントバイオレット
19、クラリアント社製)20部に、分散剤Bの2部、
アイソパーLの58部、テトラヒドロフラン100部、
及びエチレン−酢ビ共重合体(三井デュポンケミカル
(株)製、エバフレックス250)20部を混合し、直
径5mmのスチールビーズを用いてペイントシェイカー
で混錬した。この混練物の10部をアイソパーLの90
部で希釈した後にテトラヒドロフランを60〜80℃で
留去し、室温まで放冷した後、電荷制御剤としてオクト
ープZr(オクチル酸ジルコニウム塩、ホープ製薬
(株)製)2.5部を添加し、液体現像剤を得た。
【0129】比較例1 銅フタロシアニン(C.I.ピグメントブルー15:
3、大日精化工業(株)製)20部、及びアイソパーL
(エクソン化学(株)製)80部を混合し、直径5mm
のスチールビーズを用い、ペイントシェーカーで混練し
た。この混練物の25部をアイソパーLの59.5部で
希釈して85℃に維持して攪拌し、スチレン7.5部、
ステアリルメタアクリレート1.5部、2,2’−アゾ
ビス(2−メチルブチロニトリル)0.2部、及びアイ
ソパーLの6部の混合溶液を2時間かけて滴下し、さら
に8時間窒素雰囲気下で反応させた。これに電荷制御剤
としてモレスコアンバーSB−50Nの2.5部を添加
し、液体現像剤を得た。
【0130】比較例2 銅フタロシアニン(C.I.ピグメントブルー15:
3、大日精化工業(株)製)20部、及びアイソパーL
の80部を混合し、直径5mmのスチールビーズを用い
てペイントシェーカーで混練した。この混練物の10部
をアイソパーLの90部で希釈し、これにデュミランC
−2270(エチレン−酢酸ビニル共重合体の部分けん
化物、武田薬品工業(株)製)2部をテトラヒドロフラ
ン100部に溶解した溶液を加えた。次いでテトラヒド
ロフランを60〜80℃で留去し、室温まで放冷した
後、電荷制御剤としてモレスコアンバーSB−50Nの
2.5部を添加して、液体現像剤を得た。
【0131】比較例3 キナクリドンレッド(C.I.ピグメントバイオレット
19、クラリアント社製)20部に、アイソパーLの6
0部、テトラヒドロフラン100部、及びエチレン−酢
酸ビニル共重合体(三井デュポンケミカル(株)製、エ
バフレックス250)20部を混合し、直径5mmのス
チールビーズを用いてペイントシェイカーで混錬した。
この混練物の10部をアイソパーLの90部で希釈した
後にテトラヒドロフランを60〜80℃で留去し、室温
まで放冷した後、電荷制御剤としてオクトープZrの
2.5部を添加し、液体現像剤を得た。
【0132】比較例4〜6 実施例2における分散剤Aの替わりに、重量平均分子量
1,200のポリ(12-ヒドロキシステアリン酸エス
テル)(比較例4)、ソルスパーズ17000(アミノ
基末端の顔料分散剤、アビシア社製)(比較例5)、ド
デシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(比較例6)をそ
れぞれ用いたほかは実施例2と同様にして、液体現像剤
を得た。
【0133】[評価方法]実施例1〜3の液体現像剤、比
較例1〜6の各液体現像剤に関し、下記の評価試験を行
った。結果を表1に示す。
【0134】 電気抵抗値 各液体現像剤の電気抵抗値を、アドバンス社製R834
0を用いて測定した。 平均粒径 実施例1〜3、比較例5の液体現像剤中のトナー粒子の
平均粒径を、遠心沈降式粒度分布計((株)堀場製作所
社製)で測定した。比較例1〜4、比較例6の液体現像
剤は、トナー粒子が非常に粗いので、光学顕微鏡により
目視により測定した。 粘度 実施例1〜3、比較例1〜6の液体現像剤の25℃にお
ける粘度を、E型粘度計(50rpm)を使用し、60
秒後の粘度として測定した。 現像特性 静電記録紙に150〜500Vまでの表面電荷で静電パ
ターンを形成し、実施例1〜3、比較例1〜6の各液体
現像剤を用いローラー現像機により現像を行った。非画
像部の汚れ(かぶり)がなく画像部濃度の高いものを
2、非画像部の汚れ(かぶり)があり画像部濃度の低い
ものを1として評価した。 経時安定性 25℃で1ヵ月放置後に、実施例1〜3、比較例1〜6
の各液体現像剤の粘度、平均粒径、現像特性の測定を行
った。これらの特性値について、各液体現像剤調製時と
1ヵ月放置後の比較を行い、調製時と較べて変化の少な
いものを2、劣化の認められるものを1として評価し
た。
【0135】
【表1】
【0136】
【発明の効果】どの色の液体現像剤にも適用でき、且つ
液体現像剤の電気抵抗やトナー粒子の帯電特性への悪影
響を最小限におさえ、顔料の分散性、トナー粒子の分散
安定性が改善された液体現像剤が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 5/00 C08L 25/08 C08L 25/08 33/06 33/06 33/14 33/14 63/04 63/04 101/00 101/00 C08F 8/14 // C08F 8/14 G03G 9/12 321 (72)発明者 森川 佳之 大阪市西区江戸堀一丁目23番37号 サカタ インクス株式会社内 Fターム(参考) 2H069 CA05 CA22 DA05 DA08 4J002 AA011 BB071 BB201 BC042 BG072 CD202 EG017 EV257 FD096 HA03 4J036 AF01 CA15 CA26 4J100 AB02Q AL08P AL08R BC43R BC54P CA05 HA11 HC27

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁性有機溶媒、着色剤、熱可塑性樹
    脂、分散剤を少なくとも含有し、必要に応じて荷電制御
    剤を含む液体現像剤において、分散剤として、芳香環及
    びヒドロキシカルボン酸由来のカルボキシル基によるエ
    ポキシ基の開環構造を有する下記変性ノボラック樹脂
    (A)及び/又は下記グラフト共重合体(B)を含有す
    ることを特徴とする液体現像剤。 (A)分子内に一般式(1)で表わされる基を少なくと
    も1つ有する変性ノボラック樹脂。 【化1】 (式中、左端の酸素原子はノボラック樹脂の芳香族性水
    酸基に含まれる酸素原子に由来するものであり、W1
    1はそれぞれ独立に炭素数1〜19の2価の炭化水素
    基を、iとjはそれぞれ独立にi=1〜30、j=0〜
    30の整数を、R1は水素原子又はメチル基を示す) (B)重量平均分子量3000〜100000のグラフ
    ト共重合体であって、当該グラフト共重合体中、一般式
    (2)で表わされる構成単位を少なくとも10モル%相
    当する量、並びに一般式(3)及び一般式(4)で表わ
    される構成単位から選ばれる1種以上を少なくとも10
    モル%相当する量含有するグラフト共重合体。 【化2】 【化3】 【化4】 (式中、W2とX2はそれぞれ独立に炭素数1〜19の2
    価の炭化水素基を、pとqはそれぞれ独立にp=1〜3
    0、q=0〜30の整数を、R2、R3およびR4はそれ
    ぞれ独立に水素原子又はメチル基を、R5は水素原子又
    はハロゲン原子を、R6とR7はそれぞれ独立に水素原
    子、炭素数1〜5の炭化水素基、炭素数1〜5のアルコ
    キシ基、炭素数6〜10のアリールオキシ基、又はハロ
    ゲン原子を、R8は水素原子又はメチル基を、R9は直接
    結合又はメチレン基を示す)
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