JP4022078B2 - 液体現像剤の製造方法及び液体現像剤 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、印刷機、複写機、プリンター、ファクシミリ等に用いられる電子写真又は静電記録用の液体現像剤の製造方法、及び、その製造方法により製造された液体現像剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
液体現像剤としては、一般的に、顔料等の着色剤を内部に包含している着色樹脂微粒子を電気絶縁性媒体中に分散させたものが使用されている。
このような液体現像剤を製造する方法としては、▲1▼モノマー成分を電気絶縁性分散媒中で重合させて着色樹脂微粒子を形成する重合法、▲2▼湿式粉砕法、▲3▼析出法(コアセルベーション法)等の種々の方法がある。
【0003】
▲1▼の重合法では、重合後、残存するモノマーを除去する工程を必要とする問題を有する。また、▲2▼の湿式粉砕法では、得られる着色樹脂微粒子の粒径が不均一であり、得られる液体現像剤の分散安定性、現像特性が不充分である問題を有する。更に、▲3▼の従来の析出法では、析出の際の凝集化による粒子の粗大化等の問題を有しており、得られる現像剤の現像特性、定着性、分散安定性が不充分である問題を有している。
【0004】
例えば、特開2000−147840号公報では、コアセルベーション法として、樹脂を溶媒に溶解させた後、着色剤の共存下で電気絶縁性分散媒と混合して樹脂−着色剤複合粒子が分散された混合液とし、更に分散混合液から溶剤を除去することにより、微細な樹脂−着色剤複合粒子を電気絶縁性分散媒中に分散させる方法が開示されている。そして、溶剤を除去するための具体的な方法としては、デカンテーション法やエバポレーション法等が記載されている。
【0005】
しかしながら、単にこれらの方法によって溶剤を除去すると、造粒の過程において、微細な樹脂−着色剤複合粒子を生成させることができても、溶剤の除去の間で樹脂−着色剤複合粒子が凝集を起こしてしまい、現像剤としての現像特性や分散安定性が低下するという問題が起こる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、電子写真又は静電記録用の液体現像剤であって、高絶縁性溶媒中に分散された顔料等の着色剤を含有する樹脂粒子が小粒径で粒度分布が狭く、且つ分散安定性に優れ、現像特性、定着性に優れる液体現像剤を得ることができる製造方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、液体現像剤の製造方法について種々検討した結果、少なくとも、顔料、樹脂、樹脂を溶解する溶媒、電気絶縁性で樹脂に対して溶解性のない溶媒を含有する混合液から、樹脂を溶解する溶媒を留去することにより、顔料の表面に樹脂を析出させて液体現像剤を製造する方法が有用であることに着目し、樹脂の軟化点よりも低い温度で樹脂を溶解する溶媒を減圧留去法などで除去する際に、同時に、高速せん断攪拌装置で攪拌を行うことにより、樹脂−着色剤複合粒子を凝集させずに微細なままで電気絶縁性分散媒体中に分散させることが可能になることを見いだし、上記課題をみごとに解決することができることに想到した。また、樹脂を溶解する溶媒と電気絶縁性で樹脂に対して溶解性のない溶媒からなる混合溶媒中に、樹脂が溶解し且つ着色剤が分散している混合液から、樹脂を溶解する溶媒を、高速せん断攪拌装置で攪拌を行いながら、留去することにより、樹脂−着色剤複合粒子の核成長による凝集と、溶媒留去を行う間に生じる凝集とを防止することができることも見いだし、本発明に到達したものである。
【0008】
すなわち、本発明は、少なくとも、顔料、樹脂、樹脂を溶解する溶媒、電気絶縁性で樹脂に対して溶解性のない溶媒を含有する混合液から、該樹脂を溶解する溶媒の留去を行う工程を有する液体現像剤の製造方法であって、上記留去工程は、高速せん断攪拌装置により攪拌を行いながら樹脂の軟化点より低い温度で該樹脂を溶解する溶媒の留去が行われてなる液体現像剤の製造方法である。
以下に本発明を詳述する。
【0009】
本発明の製造方法は、少なくとも、顔料、樹脂、樹脂を溶解する溶媒、電気絶縁性で樹脂に対して溶解性のない溶媒を含有する混合液から、樹脂の軟化点より低い温度で、樹脂を溶解する溶媒を、高速せん断攪拌装置で攪拌を行いながら留去を行う工程を有するものである。
上記留去工程において樹脂を溶解する溶媒を留去する際には、顔料粒子の表面に樹脂の全部又は一部が析出した状態であってもよいし、樹脂が析出していない状態であってもよいが、樹脂が溶解している状態で、樹脂を溶解する溶媒の留去が行われることが好ましい。
【0010】
以下に、本発明について具体的に説明する。
本発明で利用できる顔料としては、無機顔料、有機顔料が使用でき、アセチレンブラック、黒鉛、ベンガラ、黄鉛、群青等の無機顔料や、アゾ顔料、レーキ顔料、フタロシアニン顔料、イソインドリン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料等の有機顔料、カーボンブラック等が好適である。
本発明の液体現像剤における顔料の含有量は、特に限定されないが、画像濃度の点から、最終的な液体現像剤中に1〜10重量部が好ましい。
【0011】
本発明で利用できる樹脂としては、熱可塑性樹脂が好適であり、中でもポリオレフィン樹脂を変性しカルボキシル基を導入したもの、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体の部分ケン化物、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等のオレフィン系樹脂、熱可塑性飽和ポリエステル樹脂、スチレン−アクリル系共重合体樹脂、スチレン−アクリル変性ポリエステル樹脂等のスチレン系樹脂、アルキッド樹脂、フェノール樹脂、ロジン変性フェノール樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジン変性フマル酸樹脂、(メタ)アクリル酸エステル樹脂等のアクリル系樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、フッ素系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアセタール樹脂等が好適である。
【0012】
上記樹脂を溶解する溶媒としては、トルエン、ベンゼンなどの芳香族炭化水素類、テトラヒドロフランなどのエーテル類、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類、酢酸エチルなどのエステル類等が好適である。
【0013】
本発明で利用できる電気絶縁性で樹脂に対して溶解性のない溶媒(以下、電気絶縁性分散溶媒ともいう)としては、脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、芳香族炭化水素、ハロゲン化炭化水素、ポリシロキサン等の静電潜像を乱さない程度の体積抵抗率(1011〜1016Ω・cm程度)のものが好適である。これらの中でも、臭気、無害性、コストの点から、ノルマルパラフィン系溶媒、イソパラフィン系溶媒である、アイソパーG、アイソパーH、アイソパーL、アイソパーM(いずれもエクソン化学社製)、シェルゾール71(シェル石油化学社製)、IPソルベント1620、IPソルベント2080(いずれも出光石油化学社製)等が好ましい。
【0014】
本発明の液体現像剤には、顔料を分散させる分散剤が含有されていることが好ましい。上記分散剤としては、芳香環と、ヒドロキシカルボン酸由来のカルボキシル基によるエポキシ基の開環構造とを有する変性ノボラック樹脂及び/又はグラフト共重合体が好適である。通常の分散系においては、樹脂−着色剤複合粒子の粒子径などは溶媒と樹脂との間の溶解性(溶解度パラメータ)に支配される場合が多いが、分散剤として、特定の変性ノボラック樹脂及び/又はグラフト共重合体を用いることにより、体積抵抗率が低下することなく、且つ溶媒と樹脂との間の溶解性にかかわることなく、より微細で分散安定性の高い樹脂−着色剤複合粒子を得ることができる。
【0015】
以下に、変性ノボラック樹脂について説明する。
上記変性ノボラック樹脂は、フェノール類とアルデヒド類とから誘導されるノボラック樹脂と、エピクロルヒドリン又はβ−メチルエピクロルヒドリンとを反応させて得られるエポキシ基を有するノボラック樹脂に、カルボン酸類やアミン類を反応させて得るものであることが好ましく、より好ましくは、下記一般式(1)で表わされる基を有することである。
【0016】
【化1】
【0017】
式(1)中、左端の酸素原子は、ノボラック樹脂の芳香族性水酸基に含まれる酸素原子に由来するものであり、W1とX1は、それぞれ独立に不飽和結合及び/又は分岐構造を有してもよい炭素数1〜19の2価の炭化水素基を、iとjは、それぞれ独立にi=1〜30、j=0〜30の整数を、R1は、水素原子又はメチル基を示す。
【0018】
本発明の変性ノボラック樹脂を得るために用いるノボラック樹脂としては、一価フェノール類やジ又はトリヒドロキシベンゼン等の多価フェノール類とアルデヒド類とから誘導されるノボラック樹脂を使用することができる。
【0019】
上記一価フェノールとしては、フェノール、クレゾール、キシレノール、トリメチルフェノール、プロピルフェノール、ブチルフェノール、アミルフェノール、ヘキシルフェノール、オクチルフェノール、ノニルフェノール、ドデシルフェノール等の無置換フェノール類もしくはアルキル置換フェノール類、モノヒドロキシジフェニルメタン類、又はフェニルフェノール等の芳香族置換基を有するフェノール類が好適である。多価フェノール類としては、カテコール、レゾルシノール、ハイドロキノンもしくはトリヒドロキシベンゼン等のジ又はトリヒドロキシベンゼン類、もしくはこれらのアルキル置換体又は芳香族置換体が使用できる。また、ビスフェノールA、ビスフェノールF等のジヒドロキシジフェニルメタン類、ジヒドロキシビフェニル類等も使用することができる。また、フェノール類のハロゲン置換体も使用でき、塩素化又は臭素化フェノール類等が好適である。これらフェノール類は単独で、又は2種類以上を混合して使用することができる。フェノール類としては、反応性の点から、一価フェノール類ではフェノール、メタ位がアルキル基1個で置換されたフェノール類等が好ましく、多価フェノール類ではレゾルシノール等が好ましい。
【0020】
上記アルデヒド類としては、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、トリオキサンや環状ホルマール類、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、n−ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、グリオキサール等の低級脂肪族アルデヒド類、フルフラール、フェニルアルデヒド等の芳香族アルデヒド類等が好適である。これらアルデヒド類は単独で、又は2種類以上を混合して使用できる。
【0021】
上記ノボラック樹脂を合成する方法としては、常法によりパラトルエンスルホン酸、過塩素酸、塩酸、硝酸、硫酸、クロロ酢酸、シュウ酸、リン酸等の酸触媒の存在下に、これらフェノール類とアルデヒド類とを80〜130℃で反応する方法が好適である。この反応はゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)で分子量を測定するなどして追跡することができる。この他に、サリゲニンのようにヒドロキシメチル基を有するフェノール誘導体や、o−クロロメチルフェノールのようにハロゲン化メチル基を有するフェノール誘導体を用いる方法でノボラック樹脂を合成してもよい。
【0022】
上記エポキシ基を有するノボラック樹脂は、上述したノボラック樹脂を、常法によりエピクロルヒドリン又はβ−メチルエピクロルヒドリンと反応させることで得られるが、市販のエポキシ基を有するノボラック樹脂を使用してもよい。
【0023】
上記変性ノボラック樹脂は、上述したエポキシ基を有するノボラック樹脂を、後述するカルボン酸類やアミン類と反応させて得られる。この反応には必要に応じて溶媒を用いてもよく、また必要に応じて脂肪族アミン、芳香族アミン、アンモニウム塩等の触媒を用いてもよく、60〜160℃に加熱して行うことができる。この反応の進行はGPCによる分子量測定、エポキシ当量の測定等で追跡することができる。
【0024】
上記変性ノボラック樹脂は、このようにノボラック樹脂を合成してから変性を行う他に、まず上述した一価フェノールや多価フェノール類の芳香族性水酸基をエピククロルヒドリン又はβ−メチルエピクロルヒドリンと反応させ、グリシジルオキシ基又は2,3−エポキシ−2−メチルプロピルオキシ基を形成し、これを後述するカルボン酸類やアミン類と反応させた後、必要に応じて新たなフェノール類を加え、アルデヒド類を用いてノボラック樹脂化の反応を行うことによっても得ることができる。
【0025】
上記一般式(1)で表わされる基は、芳香族性水酸基に、エピクロルヒドリン又はβ−メチルエピクロルヒドリンを反応させ、その後、不飽和結合や分岐構造を有してもよい炭素数12〜20のヒドロキシカルボン酸、これらの混合物、又はその重縮合物を反応させて得ることができる。
【0026】
上記一般式(1)における、下記一般式(2)で表わされる基、及び、下記一般式(3)で表わされる基は、不飽和結合及び/又は分岐構造を有してもよい炭素数2〜20の範囲にあるヒドロキシカルボン酸、これらの混合物、又はこれらの重縮合物から誘導することができる。
【0027】
【化2】
【0028】
式(2)及び式(3)中、W1、X1、i及びjは、一般式(1)と同様である。
【0029】
上記ヒドロキシカルボン酸としては、グリコール酸、乳酸、オキシ酪酸、ヒドロキシ吉草酸、ヒドキシカプロン酸、ヒドロキシカプリル酸、ヒドロキシカプリン酸、ヒドロキシラウリン酸、ヒドロキシミリスチン酸、ヒドロキシパルミチン酸、リシノール酸やひまし油脂肪酸、及びそれらの水添物、12−ヒドロキシカルボン酸等が好適である。これらの中でも、好ましくは、炭素数が12〜20の範囲にあるヒドロキシカルボン酸であり、より好ましくは、炭素数16〜20の範囲にあるリシノール酸やひまし油脂肪酸、及びそれらの水添物、12−ヒドロキシカルボン酸等である。
【0030】
上記iは、1〜30の範囲にある整数、jは、0〜30の範囲にある整数を示すが、適切な値は使用する顔料の種類、顔料粒子の比表面積や粒子径、顔料表面処理剤の性質、熱可塑性樹脂の種類、分散媒の極性等に応じて変化するものであり、用途に応じて最適値を選ぶ必要がある。i又はjの値が上記範囲を超えても分散性をそれ以上改善することはできない。
【0031】
上記一般式(1)における、一般式(2)及び一般式(3)で表わされる基は、予めヒドロキシカルボン酸の重縮合によりポリエステルを合成しておき、その末端カルボキシル基を上述のエポキシ基と反応させる方法、又は、ヒドロキシカルボン酸のカルボキシル基を上述のエポキシ基と反応させた後、更にヒドロキシカルボン酸を重縮合する方法等によって形成できる。
【0032】
上記ヒドロキシカルボン酸の重縮合反応は、パラトルエンスルホン酸、オクチル酸第一錫、ジブチル錫ジアセテート、テトラ−n−ブチルチタネート等の触媒の存在下又は非存在下に反応系を180〜220℃に加熱攪拌し、生成する水をトルエンやキシレン等の共沸溶媒により除去しつつ行うことができる。反応はGPCによる分子量測定や酸価の測定等で追跡することができる。
【0033】
上記変性ノボラック樹脂が有する一般式(1)で表される基の数としては、顔料の種類、顔料粒子の比表面積や粒子径、顔料表面処理剤の有無又はその性質、熱可塑性樹脂の種類、分散媒の極性等に応じて変化するものであり、用途に応じて最適値を選択する必要があるが、1〜20個有することが好ましい。この基がない場合は充分な分散性が得られないおそれがあり、この基の数が上記範囲を超えると、効果あるものの、そのために必要な核体数の多いノボラック樹脂の分子量制御が非常に難しくなるおそれがある。
【0034】
上記変性ノボラック樹脂は、分子内に更に下記一般式(4)で表わされる基を有していてもよい。
【0035】
【化3】
【0036】
式(4)中、左端の酸素原子は、ノボラック樹脂の芳香族性水酸基に含まれる酸素原子に由来するものであり、Yは、接続端に酸素原子又は窒素原子を有し、炭素数が1〜20の範囲にある1価の有機基(但し、上記一般式(2)で表される基を除く)を、R2は、水素原子又はメチル基を示す。
【0037】
上記一般式(4)で表わされる基は、芳香族性水酸基に、エピクロルヒドリン又はβ−メチルエピクロルヒドリンを反応させ、その後、1価のカルボン酸類又は1価のアミン類とを反応させることができる。なお、本発明では、1価のアミン類を必要により使用してもよいが、1価のアミン類を反応させて形成される塩基性基は、帯電特性に悪影響を及ぼすので1価のアミン類は使用しないほうが好ましい。ただし、1価のアミン類を使用する場合は、使用量に注意が必要である。
【0038】
上記1価のカルボン酸類としては、酢酸、プロピオン酸、酪酸、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸等の飽和脂肪酸類、オレイン酸、エライジン酸、リノール酸、リノレン酸、アラジドン酸、エレオステアリン酸等の不飽和脂肪酸類やそれらの水添物等が好適である。
【0039】
上記1価のアミン類としては、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、アミルアミン、オクチルアミン、ドデシルアミン、ステアリルアミン、ベンジルアミン等の脂肪族1級モノアミン類、アニリン、ナフチルアミン等の芳香族1級モノアミン類、及びこれらのN−モノアルキル置換による2級モノアミン類、エタノールアミン、N−モノアルキルエタノールアミン、ジエタノールアミン等の1級又は2級アミノ基を有するアルカノールモノアミン類が好適である。
【0040】
上記変性ノボラック樹脂は、分子中に更に下記一般式(5)で表わされる基や芳香族性水酸基を有してもよい。
【0041】
【化4】
【0042】
式(5)中、左端の酸素原子は、ノボラック樹脂の芳香族性水酸基に含まれる酸素原子に由来するものであり、R3は水素原子又はメチル基を示す。
このことは、グリシジルオキシ基又は2,3−エポキシ−2−メチルプロピルオキシ基や芳香族性水酸基が残存してもよいことを示す。但し、変性ノボラック樹脂が、一般式(5)で表される基と芳香族性水酸基とを両方有することは好ましくない。これらの両方を有する場合はゲル化を生じる傾向がある。
【0043】
上記一般式(4)で表される基、一般式(5)で表される基、及び芳香族性水酸基の基数はそれぞれ0〜19の範囲にあればよい。この範囲を超えても効果はあるものの、核体数の多いノボラック樹脂の分子量制御が非常に難しくなる点、また、一般式(1)で表される基が必ず1つは存在しなければならない点から、現実的には19がそれぞれの上限となる。但し、適切な値は顔料の種類、顔料粒子の比表面積や粒子径、顔料表面処理剤の有無又はその性質、熱可塑性樹脂の種類、分散媒の極性等に応じて変化するものであり、用途に応じて最適値を選択する必要がある。
【0044】
上記変性ノボラック樹脂は、更に、下記一般式(6)で表される、分子間又は分子内の架橋基で置換されていてもよい。
【0045】
【化5】
【0046】
式(6)中、右端の酸素原子は、ノボラック樹脂の同一分子内又は異なる分子の芳香族性水酸基に含まれる酸素原子に由来するものであり、Zは、接続端に酸素原子又は窒素原子を有し、炭素数が1〜40の範囲にある2〜6官能を、kは、2〜6の範囲にある整数を、R4は、水素原子又はメチル基を示す。
【0047】
上記芳香族性水酸基の活性水素を、一般式(6)で表される、分子間又は分子内の架橋基で置換するには、芳香属性水酸基に、エピクロルヒドリン又はβ−メチルエピクロルヒドリンを反応させ、その後、2〜6官能のカルボン酸類、アミン類(1級のモノアミン類を含む)、又はアミノ酸類を反応させればよい。なお、本発明では、アミン類、アミノ酸類を必要により使用してもよいが、アミン類、アミノ酸類を反応させて形成される塩基性基は、帯電特性に悪影響を及ぼすのでアミン類、アミノ酸類は使用しないほうが好ましい。ただし、アミン類、アミノ酸類を使用する場合は、使用量に注意が必要である。
【0048】
上記多官能のカルボン酸としては、こはく酸、マレイン酸、イタコン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、1,10−デカンジカルボン酸、ドデセニルコハク酸、ダイマー酸、3,6−エンドメチレンテトラヒドロフタル酸、3,6−メチルエンドメチレンテトラヒドロフタル酸等の脂肪族ポリカルボン酸類、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸、エチレングリコールビストリメリテート、グリセロールトリストリメリテート等の芳香族ポリカルボン酸類が好適である。
【0049】
上記多官能のアミンとしては、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、プロピレンジアミン、(ジメチルアミノ)プロピルアミン、(ジエチルアミノ)プロピルアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘキサメチレントリアミン、N,N−ビス(アミノプロピル)メチルアミン、イソホロンジアミン、ノルボルナンジアミン、ジアミノジシクロヘキシルメタン、N−(アミノエチル)ピペラジン、N,N’−ビス(アミノエチル)ピペラジン、キシリレンジアミン、ダイマージアミン等の脂肪族ポリアミン類や、メラミン、ベンゾグアナミン、メタフェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン等の芳香族ポリアミン類が好適である。また、ポリエーテルジアミン、N−アミノエチルエタノールアミン、また、いわゆるポリアミノアミド等も使用できる。
【0050】
また、エポキシ基に対して二官能性である1級のアミノ基を反応させることによっても架橋構造を形成することができる。この場合は上述した1級のモノアミンを使用することもできる。また、ロイシン、トレオニン等のアミノ酸も使用できる。
【0051】
上記反応は必要に応じて適宜有機溶媒を用い、必要に応じて脂肪族3級アミン、芳香族3級アミン、又は3級アミンのアンモニウム塩等の触媒を用い、60〜160℃に加熱して行うことができる。この反応の進行はGPCによる分子量測定、エポキシ当量の測定等で追跡することができる。
【0052】
上記変性ノボラック樹脂が有する芳香族性水酸基の合計(無置換及び置換された芳香族性水酸基の合計、以下同様)は、核体数の多いノボラック樹脂の分子量制御が非常に難しいことから、20以下であるのが好ましい。
【0053】
以下に、グラフト共重合体について説明する。
上記グラフト共重合体としては、重量平均分子量3000〜100000のグラフト共重合体であって、グラフト共重合体中に、下記一般式(7)で表わされる構成単位を少なくとも10モル%相当する量と、下記一般式(8)及び/又は下記一般式(9)で表わされる構成単位を少なくとも10モル%相当する量と含有するグラフト共重合体であることが好ましい。より好ましくは、グラフト共重合体中、一般式(7)で表される構成単位を10〜90モル%相当する量と、一般式(8)及び/又は一般式(9)で表される構成単位を10〜90モル%相当する量とを含有することが好ましい。なお、一般式(7)で表される構成単位を少なくとも10モル%相当する量含有するとは、グラフト共重合体をエチレン性不飽和単量体に由来する構成単位に分割し、全構成単位中に、一般式(7)で表される構成単位が少なくとも10モル%含有することである。また、一般式(8)及び/又は一般式(9)で表される構成単位を少なくも10モル%相当する量含有するとは、グラフト共重合体をエチレン性不飽和単量体に由来する構成単位に分割し、全構成単位中、一般式(8)及び/又は一般式(9)で表される構成単位を少なくとも10モル%含有することである。これらのいずれか、又は、双方が、所定モル相当する量%含まれていない場合には、充分な分散性が得られない。但し、適切な値は顔料の種類、顔料粒子の比表面積や粒子径、顔料表面処理剤の有無又はその性質、熱可塑性樹脂の種類、分散媒の極性等に応じて変化するものであり、用途に応じて最適値を選択する必要がある。
【0054】
【化6】
【0055】
式(7)〜(9)中、W2とX2は、それぞれ独立に炭素数1〜19の2価の炭化水素基を、p及びqは、それぞれ独立にp=1〜30、q=0〜30の整数を、R5、R6及びR7は、それぞれ独立に水素原子又はメチル基を、R8は、水素原子又はハロゲン原子を、R9とR10は、それぞれ独立に水素原子、炭素数1〜5の炭化水素基、炭素数1〜5のアルコキシ基、炭素数6〜10のアリールオキシ基、又はハロゲン原子を、R11は、水素原子又はメチル基を、R12は、直接結合又はメチレン基を示す。
【0056】
上記グラフト共重合体は、以下の(I)又は(II)の方法で得られるものであることが好ましい。(I)の方法は、下記一般式(10)で表わされるエポキシ基含有エチレン性不飽和単量体10〜90モル%と、下記一般式(11)で表わされる単量体及び/又は下記一般式(12)で表わされる単量体の10〜90モル%と、必要に応じてエポキシ基に対して反応性の高い官能基を有していないその他のエチレン性不飽和単量体0〜80モル%とを、過酸化物やアゾ化合物等のラジカル重合開始剤を用い、常法によりエポキシ基を含有する共重合体を得た後、この共重合体のエポキシ基に、ヒドロキシカルボン酸、必要に応じてカルボン酸類やアミン類を反応させることにより得る方法であり、(II)の方法は、下記一般式(13)で表わされる単量体及び/又は下記一般式(14)で表わされる単量体の10〜90モル%と、下記一般式(11)で表わされる単量体及び/又は一般式(12)で表わされる単量体の10〜90モル%と、必要に応じてエポキシ基に対して反応性の高い官能基を有していないその他のエチレン性不飽和単量体0〜80モル%とを過酸化物やアゾ化合物等のラジカル重合開始剤を用い、常法により反応させることにより得る方法である。
【0057】
【化7】
【0058】
式(10)〜(14)中、R5〜R12、W2、X2は、一般式(7)〜(9)と同様である。m及びnは、それぞれ独立にm=1〜30、n=0〜30の整数を示す。Vは、接続端に酸素原子又は窒素原子を有し炭素数が1〜20の範囲にある1価の有機基〔但し、下記一般式(15)(式中、W2及びqは一般式(2)と同様である。)で表わされる基を除く〕を、R13とR14は、それぞれ独立に水素原子又はメチル基を示す。
【0059】
【化8】
【0060】
上記(I)の方法において、得られる共重合体のエポキシ基に、後述するカルボン酸類やアミン類と反応させて上記一般式(7)や下記一般式(16)で示される構造単位を得る反応、又は、(II)の方法において、上記一般式(10)で表わされるエポキシ基含有エチレン性不飽和単量体のエポキシ基に、ヒドロキシカルボン酸、必要に応じてカルボン酸類やアミン類と反応させて上記一般式(13)や上記一般式(14)で表わされる単量体を得る反応には、必要に応じ溶媒を用い、また必要に応じ脂肪族アミン、芳香族アミン、又は、アンモニウム塩等の触媒を用い、60〜160℃に加熱して行うことができる。
【0061】
【化9】
【0062】
式(16)中、V、R13及びR14は、一般式(14)と同様である。
【0063】
上記一般式(8)で表わされる構成単位において、R8で表されるハロゲン原子としては塩素原子等が好適である。R9又はR10で表される炭素数1〜5の炭化水素基としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、t−ブチル、ペンチル等のアルキル基が、炭素数1〜5のアルコキシ基としては、メトキシ、ブトキシ等が、炭素数6〜10のアリールオキシ基としては、フェノキシ等が、ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等が好適である。
【0064】
上記グラフト共重合体の製造に用いる単量体である一般式(11)で表される単量体のうちスチレン誘導体としては、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、ジメチルスチレン、エチルスチレン、イソプロピルスチレン、t−ブチルスチレン等のアルキル置換スチレン、クロロスチレン、ジクロロスチレン、ブロモスチレン、フルオロスチレン等のハロゲン置換スチレン、メトキシスチレン、ブトキシスチレン等のアルコキシ置換スチレン、フェノキシスチレン等のアリールオキシ置換スチレン、β−クロロスチレン等が好適である。
【0065】
上記一般式(12)で表される単量体としては、ベンジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸フェニル等が好適である。
上記一般式(10)で表されるエポキシ基含有エチレン性不飽和単量体としては、グリシジル(メタ)アクリレート、2,3−エポキシ−2−メチルプロピル(メタ)アクリレート等が好適である。
【0066】
上記必要に応じてエポキシ基に対して反応性の高い官能基を有していないその他のエチレン性不飽和単量体としては、カルボキシル基、フェノール性水酸基、1級アミノ基、2級アミノ基等のエポキシ基に対して反応性の高い官能基を有していないエチレン性不飽和単量体が好適であり、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ドデシルメタ(アクリレート)、セチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ベヘニル(メタ)アクリレート、ノルボニル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸のアルキルエステル類、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート等の環状エーテル基を有する(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等の脂肪族性水酸基を有する(メタ)アクリレート類、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート等の3級アミノ基を有する(メタ)アクリレート類、メチルビニルエーテル、ドデシルビニルエーテル、プロペニルエーテルプロピレンカーボエート等のビニルエーテル類、ヒドロキシブチルビニルエーテル等の脂肪族性水酸基を有するビニルエーテル類、アリルアセテート等の各種酸のアリルエステル等が好適である。
【0067】
上記エポキシ基含有エチレン性不飽和単量体のエポキシ基にヒドロキシカルボン酸、必要に応じてカルボン酸類やアミン類と反応させて得られる一般式(13)や一般式(14)で表される単量体を用いてグラフト共重合体を得る場合は、カルボキシル基、フェノール性水酸基、1級アミノ基、2級アミノ基等のエポキシ基に対して反応性の高い官能基を有するエチレン性不飽和単量体も使用できる。
【0068】
上記グラフト共重合体における一般式(7)で表される構成単位は、一般式(10)で表されるエポキシ基含有エチレン性不飽和単量体から誘導される構成単位と不飽和結合や分岐構造を有してもよい炭素数2〜20のヒドロキシカルボン酸、これらの混合物、又はその重縮合物より得ることができる。又は、上記一般式(10)で表されるエポキシ基含有エチレン性不飽和単量体と不飽和結合や分岐構造を有してもよい炭素数2〜20のヒドロキシカルボン酸、これらの混合物、又はその重縮合物より得られる一般式(13)で表される単量体より誘導される。
【0069】
上記一般式(7)において、W2とX2は、不飽和結合及び/又は分岐構造を有してもよい炭素数1〜19の範囲にある2価の炭化水素基を、R5とR6は、それぞれ独立に水素原子又はメチル基を示す。
【0070】
上記一般式(7)において、一般式(15)で表される基及び下記一般式(17)で表される基は、飽和結合及び/又は分岐構造を有してもよい炭素数が2〜20の範囲にあるヒドロキシカルボン酸、これらの混合物、又はその重縮合物より誘導することができる。
【0071】
【化10】
【0072】
式(17)中、X2及びqは一般式(7)と同様である。
【0073】
上記ヒドロキシカルボン酸としては、グリコール酸、乳酸、オキシ酪酸、ヒドロキシ吉草酸、ヒドキシカプロン酸、ヒドロキシカプリル酸、ヒドロキシカプリン酸、ヒドロキシラウリン酸、ヒドロキシミリスチン酸、ヒドロキシパルミチン酸、リシノール酸やひまし油脂肪酸、及びそれらの水添物、12−ヒドロキシカルボン酸等が好適である。これらの中でも、好ましくは、炭素数が12〜20の範囲にあるヒドロキシカルボン酸、特に好ましくは、炭素数16〜20の範囲にあるリシノール酸やひまし油脂肪酸、及びそれらの水添物、12−ヒドロキシカルボン酸等のヒドロキシカルボン酸が好適である。
【0074】
上記pは1〜30の範囲にある整数、qは0〜30の範囲にある整数を示す。但し、適切な値は使用する顔料の種類、顔料粒子の比表面積や粒子径、顔料表面処理剤の性質、熱可塑性樹脂の種類、分散媒の極性等に応じて変化するものであり、用途に応じて最適値を選ぶ必要がある。p又はqの値が前記範囲を超えても分散性をそれ以上改善することはできない。
【0075】
上記一般式(7)における一般式(15)又は一般式(17)で表される基は、予めヒドロキシカルボン酸の重縮合によりポリエステルを合成しておき、その末端カルボキシル基を上述のエポキシ基と反応させる方法、もしくはヒドロキシカルボン酸単量体のカルボキシル基を上述のエポキシ基と反応させた後、更にヒドロキシカルボン酸を重縮合する方法などによって形成できる。
【0076】
上記ヒドロキシカルボン酸の重縮合反応は、パラトルエンスルホン酸、オクチル酸第一錫、ジブチル錫ジアセテート、テトラ−n−ブチルチタネート等の触媒の存在下又は非存在下に反応系を180〜220℃に加熱攪拌し、生成する水をトルエンやキシレン等の共沸溶媒により除去しつつ行うことができる。反応はGPCによる分子量測定や酸価の測定等で追跡することができる。
【0077】
上記グラフト共重合体は、更に、上記一般式(16)で表わされる構成単位を有していてもよい。
上記一般式(16)で表わされる構成単位は、エポキシ基含有エチレン性不飽和単量体又は共重合体のエポキシ基と、上述した1価のカルボン酸又は上述した1価のアミン類より得ることができる。なお、本発明では、1価のアミン類を必要により使用してもよいが、1価のアミン類を反応させて形成される塩基性基は、帯電特性に悪影響を及ぼすので1価のアミン類は使用しないほうが好ましい。ただし、1価のアミン類を使用する場合は、使用量に注意が必要である。
【0078】
上記グラフト共重合体は、下記一般式(18)で表わされる構成単位を有していてもよい。
【0079】
【化11】
【0080】
式(18)中、R15とR16は、それぞれ独立に水素原子又はメチル基を示す。このことは、エポキシ基含有エチレン性不飽和単量体によるグリシジルオキシ基又は2,3−エポキシ−2−メチルプロピルオキシ基が残存してもよいことを示す。
【0081】
上記分散剤の使用量は、本発明により製造される液体現像剤中の顔料に対して、5.0〜50重量%が好ましい。5.0重量%未満であると、分散性が低下するおそれがあり、50重量%を超えると、体積抵抗率が低下する恐れがある。より好ましくは、10〜30重量%である。
【0082】
本発明の液体現像剤は、必要に応じて更に荷電制御剤を含んでもよく、大別して以下に説明する(1)及び(2)の2つのタイプがある。
(1)トナー粒子の表面をイオン化又はイオンの吸着を行い得る物質で被覆するタイプである。このタイプとして、アマニ油、大豆油等の油脂、アルキッド樹脂、ハロゲン化重合体、芳香族ポリカルボン酸、酸性基含有水溶性染料、芳香族ポリアミンの酸化縮合物等が好適である。(2)絶縁性有機溶媒に溶解しトナー粒子とイオンの授受を行い得るような物質を共存させるタイプであり、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸ニッケル、ナフテン酸鉄、ナフテン酸亜鉛、オクチル酸ジルコニウム(ジルコニウムオクテート)、オクチル酸コバルト、オクチル酸ニッケル、オクチル酸亜鉛、ドデシル酸コバルト、ドデシル酸ニッケル、ドデシル酸亜鉛、2−エチルヘキサン酸コバルト等の金属石鹸類、石油系スルホン酸金属塩、スルホコハク酸エステルの金属塩等のスルホン酸金属塩類、レシチン、セハリン等の燐脂質、t−ブチルサリチル酸金属錯体等のサリチル酸金属塩類、ポリビニルピロリドン樹脂、ポリアミド樹脂、スルホン酸含有樹脂、ヒドロキシ安息香酸誘導体等が好適である。
更に、本発明の液体現像剤は、必要に応じて液体現像剤中に存在することのできる追加成分を、混合液に添加することもできる。
【0083】
次に、以上の材料を用いて液体現像剤を製造する方法を説明する。
このような方法は、本発明の好ましい実施例の一例であり、本発明はこれに限定されるものではない。
まず、本発明の混合液について説明する。
本発明の混合液は、例えば、
▲1▼顔料と樹脂とを加熱3本ロールミルで加熱分散し、樹脂顔料分散物を得る。次いで、樹脂顔料分散物を樹脂を溶解する溶剤に溶解させ、顔料分散溶液を得る。この顔料分散溶液に、高速せん断装置で攪拌しながら電気絶縁性で樹脂に対して溶解性のない溶媒を滴下し混合液を得る方法、
▲2▼顔料、樹脂、樹脂を溶解する溶剤を混合し、アトライター、ボールミル、サンドミル等のメディア型分散機、高速ミキサー、高速ホモジナイザー等の非メディア型分散機で顔料を湿式分散させた顔料分散溶液を得る。この顔料分散溶液に、高速せん断装置で攪拌しながら電気絶縁性で樹脂に対して溶解性のない溶媒を滴下し混合液を得る方法、
で得ることができる。
【0084】
尚、混合液には、得られるトナー粒子の液体現像剤中の分散安定性、トナー粒子の粒径を小さくでき、且つ粒径分布を狭くすることができる点から前述の顔料分散剤を含有させることが好ましい。顔料分散剤は、上述の顔料分散溶液及び/又は電気絶縁性で樹脂に対して溶解性のない溶媒中に含有させることができるが、より高い効果が得られる点から、少なくとも電気絶縁性で樹脂に対して溶解性のない溶媒に含有させておくことが好ましい。
【0085】
次いで、上記混合液を高速せん断攪拌装置により攪拌を行いながら、樹脂の軟化点よりも低い温度で樹脂を溶解する溶媒の留去が行われ、顔料の表面に樹脂を析出させ液体現像剤を得る。尚、得られる液体現像剤の固形分が高い場合は、要求される固形分濃度となるように電気絶縁性で樹脂に対して溶解性のない溶媒を加え、必要に応じて荷電制御剤、その他の追加成分を加え本発明の液体現像剤を得る。
尚、樹脂を溶解する溶媒を留去する際には、混合液中の樹脂は、顔料粒子の表面に樹脂の全部又は一部が析出した状態であってもよいし、樹脂が析出していない状態であってもよいが、得られるトナー粒子の粒径を小さくでき、且つ粒径分布を狭くすることができる点から樹脂が溶解している状態で、樹脂を溶解する溶媒の留去が行われることが好ましい。
上記軟化点とは、加熱された樹脂が軟化し始める温度をいう。
上記樹脂を溶解する溶媒の留去方法としては、エバポレーション等の方法が好適であるが、条件としては、30〜60℃において50〜100kPaの圧力での減圧での留去が好ましい。
【0086】
上記高速せん断攪拌装置としては、撹拌シェアをかけられるもので、ホモジナイザー、ホモミキサー等が利用できる。更に、容量、回転数、型式等、種々のものがあるが、生産様式に応じて適当なものを用いればよい。なお、ホモジナイザーを使用した場合の回転数としては、500回転(rpm)以上が好ましい。
【0087】
上述したような製造方法によって、高絶縁性溶媒中に分散された顔料を含有する樹脂粒子が小粒径で粒度分布が狭く、且つ分散安定性に優れ、現像特性、定着性に優れる液体現像剤が製造される。
【0088】
【実施例】
以下、本発明に係わる液体現像剤の製造方法について、実施例を通じて詳細に説明する。なお、特に断りのない限り、「%」は、「質量%」を意味するものとする。
<分散剤A>
まず、反応容器に、エポキシ変性ノボラック樹脂(油化シェルエポキシ社製、エピコート154)30部、12−ヒドロキシステアリン酸の縮重合により得られた酸価30、重量平均分子量4500のポリエステル75部、ステアリン酸35部、及び、テトラエチルアンモニウムブロマイド0.2部の混合物を入れた。次いで、窒素気流下に130〜150℃で3時間加熱攪拌した後に減圧濾過により触媒を除去することにより分散剤Aを得た。この分散剤Aは、重量平均分子量が8000の変性ノボラック樹脂である。
【0089】
実施例1
カーボンブラックMA−7(三菱化学社製)5部 、デュミランC−2270(商品名、武田薬品工業社製、エチレン−酢酸ビニル共重合体の部分ケン化物)10部、テトラヒドロフラン(THF)85部を混合し、40℃加温下で、直径5mmのスチールビーズを用いてペイントシェーカーで1時間混練した。この混練物の50部をアイソパーH(エクソン化学社製)50部で希釈しながら40℃で攪拌し、混合分散物を得た。
【0090】
実施例で用いた溶媒留去装置1を図1に概念図により示した。この装置1は、高速せん断攪拌装置であるホモジイザー2、減圧装置3、密閉式攪拌槽4を含んでなるものである。
このような溶媒留去装置1を用い、混合分散物をホモジナイザー2(ポリトロン、KINEMATICA(スイス)社製)で高速攪拌(回転数5000rpm)しながら減圧装置3(アスピレーター)により圧力53.3kPa、混合分散物液温40℃にて減圧し、THFを密閉式攪拌槽4より完全に留去した。留去後、荷電制御剤として、オクトープZr(商品名、ジルコニウムオクテート、ホープ製薬社製)、アイソパーHを固形分5%になるように調整して添加し、ホモミキサーにて攪拌し、液体現像剤を得た。
【0091】
実施例2
カーボンブラックMOGUL L(キャボット社製)20部、スチレン−ステアリルメタクリレート−アクリル酸共重合体(90:7:3/mol)80部を加熱3本ロールミルで加熱分散し、樹脂顔料分散物を得た。前記分散物10部を酢酸エチル90部に溶解させ、顔料分散溶液を得た。この顔料分散溶液50部に、攪拌しながらアイソパーL(商品名、エクソン化学社製)50部に分散剤A0.5部を溶解させた溶解液を滴下し混合分散物を得た。
【0092】
次いで、図1に示す溶媒留去装置1を用い、混合分散物をホモジナイザー2(ポリトロン、KINEMATICA(スイス)社製)で高速攪拌(回転数5000rpm)しながら減圧装置3(アスピレーター)により圧力80.0kPa、混合分散物液温40℃にて減圧し、酢酸エチルを密閉式攪拌槽4より完全に留去した。留去後、荷電制御剤としてオクトープZr、アイソパーHを固形分5%になるように調整して添加し、ホモミキサーにて攪拌し、液体現像剤を得た。
【0093】
比較例1
カーボンブラックMA−7(三菱化学社製)5部 、デュミランC−2270(商品名、武田薬品工業社製、エチレン−酢酸ビニル共重合体の部分ケン化物)10部、THF85部を混合し、40℃加温下で、直径5mmのスチールビーズを用いてペイントシェーカーで1時間混練した。この混練部の50部をアイソパーH50部で希釈しながら40℃で攪拌し、混合分散物を得た。
【0094】
次いで、THFをエバポレーターで減圧圧力53.3kPa、40℃にて留去した。留去後、荷電制御剤としてオクトープZr、アイソパーHを固形分5%になるように調整して添加し、ホモミキサーにて攪拌し、液体現像剤を得た。
【0095】
比較例2
カーボンブラックMOGUL L(キャボット社製)20部、スチレン−ステアリルメタクリレート−アクリル酸共重合体(90:7:3/mol)80部を加熱3本ロールミルで加熱分散し、樹脂顔料分散物を得た。前記分散物10部を酢酸エチル90部に溶解させ、顔料分散溶液を得た。この顔料分散溶液50部に、攪拌しながらアイソパーL50部を滴下し混合分散物を得た。
【0096】
次いで、酢酸エチルをセパラブルフラスコからなる減圧蒸留装置で攪拌羽回転数200rpmのもと、減圧圧力80.0kPa、50℃にて留去した。留去後、荷電制御剤としてオクトープZr、アイソパーHを固形分5%になるように調整して添加し、ホモミキサーにて攪拌し、液体現像剤を得た。
【0097】
評価方法
以下のような評価方法により各液体現像液を評価した。結果を表1に示す。
(平均体積粒径D50)
遠心沈降式粒度分布計CAPA−500(堀場製作所社製)を用いて測定した。
(現像性と定着性)
静電記録紙に150〜500Vまでの表面電荷で電荷パターンを形成し、実施例1、2、比較例1、2で得られた各液体現像剤を用い、ローラー現像機により現像を行った。現像性については、非画線部にカブリなしの場合は2、カブリありの場合は1とした。定着性については、大栄科学精機社製の学振型染色物堅牢度試験機により、荷重500g、10ストロークでスクラッチさせた場合に、画像濃度の変化が小さい場合は2、変化が大きい場合は1とした。
(ζ電位)
レーザζ電位計LEZA−600(大塚電子社製)を用いて、電界強度114V/cmで測定した。
【0098】
【表1】
【0099】
【発明の効果】
本発明の液体現像剤の製造方法は、上述のような構成であるので、電子写真又は静電記録用の液体現像剤であって、高絶縁性溶媒中に分散された顔料等の着色剤を含有する樹脂粒子が小粒径で粒度分布が狭く、且つ分散安定性に優れ、現像特性、定着性に優れる液体現像剤を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例で用いた溶媒留去装置1の概念図である。
【符号の説明】
1 溶媒留去装置
2 ホモジナイザー
3 減圧装置
4 密閉式攪拌槽
Claims (5)
- 少なくとも、顔料、樹脂、樹脂を溶解する溶媒、電気絶縁性で樹脂に対して溶解性のない溶媒を含有する混合液から、該樹脂を溶解する溶媒の留去を行う工程を有する液体現像剤の製造方法であって、
該留去工程は、高速せん断攪拌装置により攪拌を行いながら樹脂の軟化点より低い温度で該樹脂を溶解する溶媒の留去が行われ、前記顔料の表面に前記樹脂を析出させる
ことを特徴とする液体現像剤の製造方法。 - 前記留去工程は、前記樹脂が溶解している状態で前記樹脂を溶解する溶媒の留去が行われてなることを特徴とする請求項1記載の液体現像剤の製造方法。
- 前記混合液は、前記顔料を分散させるための分散剤が含有されてなることを特徴とする請求項1又は2記載の液体現像剤の製造方法。
- 前記分散剤は、芳香環と、ヒドロキシカルボン酸由来のカルボキシル基によるエポキシ基の開環構造とを有する変性ノボラック樹脂及び/又はグラフト共重合体であることを特徴とする請求項3記載の液体現像剤の製造方法。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法により製造されたことを特徴とする液体現像剤。
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