JP4527308B2 - 液体現像剤の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、プリンター、ファクシミリ等に用いられる電子写真あるいは静電記録用の液体現像剤及びその製造方法に関し、より詳しくは、分散安定性及び定着性が優れる液体現像剤及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
複写機、プリンター、ファクシミリ等に用いられる電子写真あるいは静電記録用の現像剤は、乾式現像剤と液体現像剤とに大別されるが、液体現像剤は、その粒径が小さいことから高品位な画像が得られる有利さを有している。
近年、市場においては、画像濃度が高く、かぶりが少ない高品位な画像を液体現像剤が要求されるようになっている。
【0003】
これに使用する液体現像剤としては、一般に、電気絶縁性担体液中に、結着樹脂、着色剤、顔料分散剤、荷電制御剤等を含有させた構成からなる。
この液体現像剤を得る比較的容易な製造方法の1つとしては、湿式粉砕法がある。湿式粉砕法では、現像に適したトナー平均粒子径を有する液体現像剤を容易に得ることができるが、トナー粒子の粒度分布が比較的広くなり、トナー粒子の分散安定性が劣るという問題を有している。
【0004】
この問題を解決する手段としては、特公平4−13707号公報等に、樹脂の溶媒に対する溶解度の差を利用し着色剤表面に該樹脂を析出させる方法が提案されている。この製造法では、現像に適したトナー平均粒子径を有し且つトナー粒子の粒度分布が狭いものが容易に得られるものである。しかしながら、液体現像剤では、着色剤を定着させるために必要な量の結着樹脂を着色剤表面に析出させねばならないが、この方法では必要な量を析出させる事ができないという問題を有している。
【0005】
定着性を満足させるだけの樹脂を着色剤表面に析出させるためには、着色剤の表面積を多くすればよい事が知られている。この着色剤の表面積を増加させる方法としては、分散剤を使用することが考えられる。しかし、着色剤の表面積を大きくするために、分散剤の添加量を増加させると、液体現像剤の体積抵抗率の低下及び溶媒和する置換基が着色剤表面で増加するため、樹脂の着色剤への析出が妨げられるという問題を有している。
【0006】
この定着性の問題を解決するために、特開平3−109574号公報には、電気絶縁性溶媒、着色剤、定着剤を含有する液体現像剤に、アクリル樹脂の超微粒子を添加し定着性を解決する方法が記載されている。
しかし、特開平3−109574号公報の着色粒子とアクリル樹脂の超微粒子とでは、泳動速度に差違が見られ、どちらか一方が優先的に泳導したり液体現像剤の分散安定性が悪くなったりする等の問題が発生するものであった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、電子写真あるいは静電記録用の液体現像剤において、分散安定性及び定着性が優れた液体現像剤及びその製造方法に関する。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意検討した結果、電気絶縁性担体液、着色剤及び熱可塑性樹脂微粒子を含有する液体現像剤において、前記着色剤及び前記熱可塑性微粒子が、更に特定の性状を有する結着樹脂で被覆することより、分散安定性及び定着性が同時に改善されることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
本発明は、(1)電気絶縁性担体液、着色剤及び熱可塑性樹脂微粒子を含有する液体現像剤の製造方法であって、上記熱可塑性樹脂微粒子は、ビニル芳香族系化合物及び炭素原子数4以下のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルからなる群から選ばれる少なくとも1種以上を重合して得られ、ガラス転移温度が50〜150℃であり、且つ上記電気絶縁性担体液に不溶であり、上記液体現像剤の製造方法は、上記電気絶縁性担体液中に、上記着色剤及び上記熱可塑性樹脂微粒子をそれぞれ分散させた後、下記X1〜X3の要件を満たす結着樹脂を上記電気絶縁性担体液より極性の高い溶媒に溶解させた溶液を、上記熱可塑性樹脂微粒子を溶解させることなく溶液を滴下し、その後に上記電気絶縁性担体液より極性の高い溶媒を留去させることにより上記着色剤の表面及び上記熱可塑性樹脂微粒子の表面に上記結着樹脂をそれぞれ析出させ被覆する液体現像剤の製造方法に関する。
X1:炭素原子数6〜20のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルの群から選ばれる少なくとも1種以上を含有する単量体を重合して得られる樹脂である。
X2:上記電気絶縁性担体液に対する膨潤度が0.5未満であり、上記膨潤度は、上記結着樹脂1gに含まれ得る上記電気絶縁性担体液の溶剤の重量として表されるものである。
X3:上記電気絶縁性担体液に難溶性である。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の液体現像剤及びその製造方法について詳細に説明する。
本発明の液体現像剤に使用する電気絶縁性担体液としては、静電潜像を乱さない程度の抵抗値(1011〜1016Ω・cm程度)のものを使用する。
例えば、脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、芳香族炭化水素、ハロゲン化炭化水素、ポリシロキサン等を用いることができる。特に、臭気、無害性、コストの点から、ノルマルパラフィン系溶媒、イソパラフィン系溶媒が好ましい。具体的には、アイソパーG、アイソパーH、アイソパーL、アイソパーK(いずれも商品名、エクソン化学社製)、シェルゾール71(商品名、シェル石油化学社製)、IPソルベント1620、IPソルベント2080(いずれも商品名、出光石油化学社製)等を挙げることができる。
【0012】
本発明の液体現像剤に使用する着色剤としては、通常使用されている顔料を使用できる。顔料としては、無機顔料、有機顔料が使用でき、アセチレンブラック、黒鉛、ベンガラ、黄鉛、群青等の無機顔料や、アゾ顔料、レーキ顔料、フタロシアニン顔料、イソインドリン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料等の有機顔料、及びカーボンブラック等が挙げられる。
また、本発明には、自己分散型顔料も使用可能である。
本発明の液体現像剤中における着色剤の含有量は、特に限定されないが、画像濃度の点から、液体現像剤100重量部中に1〜10重量部が好ましい。
【0013】
本発明の液体現像剤に使用する電気絶縁性担体液に不溶である熱可塑性樹脂微粒子としては、ビニル芳香族系化合物及び炭素原子数4以下のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルから選ばれる少なくとも1種以上を重合して得られるガラス転移温度が50〜150℃、平均粒子径が3μm以下のアクリル系、スチレン系、スチレン−アクリル系等の重合体又は共重合体等の熱可塑性樹脂微粒子を使用できる。
【0014】
本発明の液体現像剤の着色剤表面及び熱可塑性樹脂微粒子の表面に析出させる結着樹脂としては、電気絶縁性担体液に対する膨潤度が0.5未満、電気絶縁性担体液に難溶性で、且つ定着性とトナー粒子の分散安定性を両立させる結着樹脂が使用できる。
具体的には、炭素原子数6〜20のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルから選ばれる少なくとも1種以上を含有する単量体を重合して得られる共重合体が好適に使用できる。
電気絶縁性担体液に対する膨潤度が0.5以上の場合は、得られる液体現像剤の粘度が高くなる傾向にある。
【0015】
本発明における膨潤度は以下のようにして測定することができる。
結着樹脂1gを、液体現像剤の電気絶縁性担体液20gに入れ、次に電気絶縁性担体液よりも極性が高く結着樹脂を溶解する溶媒を結着樹脂が溶解するまで加える。次に、エバポレーター等を用いて、混合溶媒から極性の高い溶媒を除去し、結着樹脂を析出させる。次に、3000Gで30分間遠心分離し、結着樹脂を沈殿させる。この沈殿物を取り出し、この沈殿物中に含有されている溶媒の重量を測定し、膨潤度(沈殿物の重量−結着樹脂の重量)とする。従って、本発明における膨潤度とは、結着樹脂1gに含まれ得る電気絶縁性担体液の溶剤の重量として表されるものである。
本発明の液体現像剤には、顔料の分散性の改善、トナー粒子の分散安定性を満足させるために分散剤を使用することが好ましい。
【0016】
分散剤としては、液体現像剤の電気抵抗やトナー粒子の帯電特性に悪影響を及ぼすことなく顔料の分散性、トナー粒子の分散安定性を改善させることができる点から、特願平2000−333368号中に記載の芳香環及びヒドロキシカルボン酸由来のカルボキシル基によるエポキシ基の開環構造を有する下記変性ノボラック樹脂(A)及び/又は下記グラフト共重合体(B)等が使用できる。
(A)分子内に一般式(1)で表わされる基を少なくとも1つ有する変性ノボラック樹脂。
【0017】
【化1】
【0018】
式中、左端の酸素原子は、ノボラック樹脂の芳香族性水酸基に含まれる酸素原子に由来するものである。W1及びX1は、同一又は異なって、炭素原子数1〜19の2価の炭化水素基を表す。i及びjは、同一又は異なって、i=1〜30、j=0〜30の整数を表す。R1は、水素原子又はメチル基を表す。
【0019】
(B)重量平均分子量3000〜100000のグラフト共重合体であって、当該グラフト共重合体中、一般式(2)で表わされる構成単位を少なくとも10モル%相当する量、並びに、一般式(3)及び一般式(4)で表わされる構成単位から選ばれる1種以上を少なくとも10モル%相当する量含有するグラフト共重合体。
【0020】
【化2】
【0021】
【化3】
【0022】
【化4】
【0023】
式中、W2及びX2は、同一又は異なって、炭素原子数1〜19の2価の炭化水素基を表す。p及びqは、同一又は異なって、p=1〜30、q=0〜30の整数を表す。R2、R3及びR4は、同一又は異なって、水素原子又はメチル基を表す。R5は、水素原子又はハロゲン原子を表す。R6及びR7は、同一又は異なって、水素原子、炭素原子数1〜5の炭化水素基、炭素原子数1〜5のアルコキシル基、炭素数6〜10のアリールオキシ基、又は、ハロゲン原子を表す。R8は、水素原子又はメチル基を表す。R9は、直接結合又はメチレン基を表す。
【0024】
他の分散剤として、ポリ(ヒドロキシカルボン酸エステル)やその末端に塩基等の極性基を持つ分散剤、ポリアリルアミン、ポリアルキレンポリアミン、ポリビニルアミン、ポリアルキレンイミン等の(ポリ)アミン化合物のアミノ基及び/又はイミノ基にポリエステルが導入された(ポリ)アミン誘導体も利用可能である。
【0025】
本発明の液体現像剤において、分散剤の含有量は、液体現像剤100重量部中に0.2〜3.0重量部が好ましく、より好ましくは0.5〜1.0重量部である。分散剤の含有量が上記範囲より小さい場合は、顔料の分散性が向上されない傾向がある。一方、分散剤の含有量を上記範囲より多くしても、顔料の分散性がそれ以上向上しない傾向、顔料粒子表面に樹脂が析出し難くなる傾向がある。
【0026】
本発明の液体現像剤に必要に応じて使用する荷電制御剤は、大別して2つのタイプがある。
1つはトナー粒子の表面を、イオン化あるいはイオンの吸着を行い得る物質で被覆する方法である。このタイプとして、アマニ油、大豆油等の油脂、アルキッド樹脂、ハロゲン化重合体、芳香族ポリカルボン酸、酸性基含有水溶性染料、芳香族ポリアミンの酸化縮合物等が用いられる。
【0027】
もう1つは、電気絶縁性担体液に溶解し、トナー粒子とイオンの授受を行い得るような物質を共存させることであり、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸ニッケル、ナフテン酸鉄、ナフテン酸亜鉛、オクチル酸コバルト、オクチル酸ニッケル、オクチル酸亜鉛、ドデシル酸コバルト、ドデシル酸ニッケル、ドデシル酸亜鉛、2−エチルヘキサン酸コバルト等の金属石鹸類、石油系スルホン酸金属塩、スルホコハク酸エステの金属塩等のスルホン酸金属塩類、レシチン、セハリン等の燐脂質、t−ブチルサリチル酸金属錯体等のサリチル酸金属塩類、ポリビニルピロリドン樹脂、ポリアミド樹脂、スルホン酸含有樹脂、ヒドロキシ安息香酸誘導体等が用いられる。
更に、液体現像剤中に存在することのできる追加成分を、必要に応じ添加することができる。
【0028】
次に、本発明の液体現像剤を製造する製造法について説明する。但し、本発明の範囲はこれらの例によって制限されるものではない。
電気絶縁性担体液に、着色剤、好ましくは分散剤を加え、着色剤を電気絶縁性担体液中に分散させる。次に、着色剤が分散した電気絶縁性担体液に熱可塑性樹脂微粒子を添加し分散させる。更に、この電気絶縁性担体液中に、電気絶縁性担体液に難溶性である結着樹脂を、該結着樹脂を前記絶縁性担体液より極性の高い溶媒に溶解させ、該樹脂溶液を滴下する。その後、樹脂を溶解する溶媒を留去し、着色剤の表面、熱可塑性樹脂微粒子の表面に樹脂を析出(被覆)させ、その後必要に応じ荷電制御剤を加えることで本発明の液体現像剤を得る。
【0029】
尚、結着樹脂を溶解する電気絶縁性担体液より極性の高い溶媒が、熱可塑性樹脂微粒子を溶解しない場合は上記の製造法で製造可能である。しかし、結着樹脂を溶解する電気絶縁性担体液より極性の高い溶媒が、熱可塑性樹脂微粒子を溶解する場合は、電気絶縁性担体液より揮発性の高い溶媒を使用し、着色剤、熱可塑性樹脂微粒子が分散している前記絶縁性担体液に、揮発性の高く電気絶縁性担体液より極性の高い溶媒に樹脂を溶解した溶液を滴下すると同時に該溶媒を留去する製造法で熱可塑性樹脂微粒子を溶解させることなく本発明の液体現像剤を得る。
【0030】
本発明の液体現像剤の製造方法により、帯電特性に影響しないように着色剤及び熱可塑性樹脂微粒子を同じ樹脂すなわち結着樹脂で被覆することが可能となり、電子写真あるいは静電記録用の液体現像剤において、分散安定性及び定着性が優れた液体現像剤を製造することが可能となる。
【0031】
【実施例】
以下、実施例によって、本発明の液体現像剤を更に詳細に説明するが、本発明はその主旨と適用範囲を逸脱しない限りこれらに限定されるものではない。なお、以下の記述中において「部」は重量部を示す。また、製造会社を記載した原材料等において、化学名以外のものは商品名を表す。
【0032】
<結着樹脂1>
スチレン46.2部、ステアリルメタクリレート20部、アクリル酸1.8部、トルエン80部及び、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル1.04部を混合し、80℃、10時間ラジカル重合させた。得られた樹脂溶液を更に8時間、150℃、70cmHgで減圧することでトルエン、未反応モノマー、及び低分子量オリゴマーを留去し、結着樹脂1(Mw=16800、Mw/Mn=1.8、膨潤度0.12)を得た。なお、膨潤度の測定は、結着樹脂1の2gをアイソパーL(エクソン化学(株)製)40gを加えた後、結着樹脂1が溶解するまで酢酸エチルを加え、次に添加した酢酸エチルを留去することにより結着樹脂1を析出させ、これを3000Gで30分間遠心分離した後、沈殿物の重量を測定した。沈殿物の重量は、2.23gであり、従って、膨潤度は0.12gである。
【0033】
<分散剤A>
反応容器に、エポキシ変性ノボラック樹脂(油化シェルエポキシ(株)製、エピコート154)30部、12−ヒドロキシステアリン酸の縮重合により得られた酸価30、重量平均分子量4500のポリエステル75部、ステアリン酸35部、及びテトラエチルアンモニウムブロマイド0.2部の混合物を入れ、窒素気流下に130から150℃で3時間加熱攪拌した後に減圧濾過により触媒を除去し、重量平均分子量8000の変性ノボラック樹脂(分散剤A)を得た。
【0034】
<分散剤B>
反応容器に、12−ヒドロキシステアリン酸100部、キシレン10部、テトラ−n−ブチルチタネート0.1部を加え、窒素気流下に生成する水を共沸留去しながら、180〜200℃で縮合反応を行った。所定酸価となったところでキシレンを留去し、酸価33、重量平均分子量4400の淡褐色状のポリエステルを得た。次いで、このポリエステル74.3部、及びエポキシ基を有する共重合体としてスチレンとグリシジルメタクリレートの共重合体(含有率はそれぞれ80モル%、20モル%)25.7部を、ジメチルホルムアミド40部を溶媒として130〜150℃で反応した。酸価及びエポキシ基の残存量が測定限界以下となったところで溶媒を減圧留去してグラフト共重合体(分散剤B)を得た。GPC測定による重量平均分子量は35000であった。
【0035】
<実施例1>
銅フタロシアニン(C.I.ピグメントブルー15:3、大日精化工業(株)製)20部、分散剤Aを2部及び、アイソパーL(エクソン化学(株)製)78部を混合し、直径5mmのスチールビーズを用いて、ペイントシェイカーで混錬し、これを混錬物Aとする。また、熱可塑性樹脂微粒子としてスチレンーアクリル樹脂(粒径900nm)20部とアイソパーL(エクソン化学(株)製)80部を混合し、直径5mmのスチールビーズを用いてペイントシェイカーで混錬し、これを混錬物Bとする。混錬物A25部、混錬物B50部及び、アイソパーLを25部混合し75℃まで昇温する。これに、結着樹脂としてスチレン−ステアリルメタクリレート(93:7/mol)、Mw=8000、膨潤度0.36(結着樹脂1の測定方法と同様))5部をアセトン95部に溶解させたものを1時間かけて滴下し、同時に70cmHgまで減圧しアセトンを留去した。得られた現像剤に荷電制御剤としてモレスコアンバーSB−50N(スルホン酸バリウム塩、(株)松村石油研究所製)を2.5部添加し、液体現像剤1を得た。
【0036】
<実施例2>
銅フタロシアニン(C.I.ピグメントブルー15:3、大日精化工業(株)製)20部、分散剤Aを2部及び、アイソパーL(エクソン化学(株)製)78部を混合し、直径5mmのスチールビーズを用いて、ペイントシェイカーで混錬し、これを混錬物Aとする。また、熱可塑性樹脂微粒子としてスチレンーアクリル樹脂(粒径900nm)20部とアイソパーL(エクソン化学(株)製)80部を混合し、直径5mmのスチールビーズを用いてペイントシェイカーで混錬し、これを混錬物Bとする。混錬物A25部、混錬物B50部及び、アイソパーLを25部混合し75℃まで昇温する。これに、結着樹脂1を5部、アセトン95部に溶解させたものを1時間かけて滴下し、同時に70cmHgまで減圧しアセトンを留去した。得られた現像剤に荷電制御剤としてモレスコアンバーSB−50N(スルホン酸バリウム塩、(株)松村石油研究所製)を2.5部添加し、液体現像剤2を得た。
【0037】
<実施例3>
銅フタロシアニン(C.I.ピグメントブルー15:3、大日精化工業(株)製)20部、分散剤Bを2部及び、アイソパーL(エクソン化学(株)製)78部を混合し、直径5mmのスチールビーズを用いて、ペイントシェイカーで混錬し、これを混錬物Aとする。また、熱可塑性樹脂微粒子としてスチレンーアクリル樹脂(粒径900nm)20部とアイソパーL(エクソン化学(株)製)80部を混合し、直径5mmのスチールビーズを用いてペイントシェイカーで混錬し、これを混錬物Bとする。混錬物A25部、混錬物B50部及び、アイソパーLを25部混合し75℃まで昇温する。これに、結着樹脂1を5部、アセトン95部に溶解させたものを1時間かけて滴下し、同時に70cmHgまで減圧しアセトンを留去した。得られた現像剤に荷電制御剤としてモレスコアンバーSB−50N(スルホン酸バリウム塩、(株)松村石油研究所製)を2.5部添加し、液体現像剤3を得た。
【0038】
<比較例1>
銅フタロシアニン(C.I.ピグメントブルー15:3、大日精化工業(株)製)20部、分散剤Aを2部及び、アイソパーL(エクソン化学(株)製)78部を混合し、直径5mmのスチールビーズを用いて、ペイントシェイカーで混錬し、これを混錬物Aとする。また、熱可塑性樹脂微粒子としてスチレンーアクリル樹脂(粒径900nm)30部とアイソパーL(エクソン化学(株)製)70部を混合し、直径5mmのスチールビーズを用いてペイントシェイカーで混錬し、これを混錬物Bとする。混錬物Aを25部、混錬物Bを50部、アイソパーLを25部混合し、荷電制御剤としてモレスコアンバーSB−50N(スルホン酸バリウム塩、(株)松村石油研究所製)を2.5部添加し、比較の液体現像剤1を得た。
【0039】
[評価方法]
実施例1〜3の液体現像剤、比較例1の各液体現像剤に関し、下記の評価試験を行った。結果を表1に示す。
▲1▼経時安定性
25℃で1ヶ月放置後に実施例1〜3、比較例1の各液体現像剤の分散安定性と沈降した粒子の再分散性の評価を行った。分散安定性が良く、且つ沈降した粒子の再分散性の良いものを2、悪いものを1として評価した。
【0040】
▲2▼現像性と定着性
静電記録紙に150〜500Vまでの表面電荷で静電パターンを形成し、実施例1〜3、比較例1の各液体現像剤を用いローラー現像機により現像を行った。得られた画像の画像部濃度が高く、且つ株式会社大栄科学精機製作所製の学振型染色物堅牢度試験機により、荷重500g、10ストローク、スクラッチさせた時、画像濃度の変化が小さいものを2、大きいものを1として評価した。
【0041】
【表1】
【0042】
【発明の効果】
本発明の着色剤及び熱可塑性樹脂微粒子を結着樹脂でカプセル化して液体現像剤を使用することより、分散安定性及び定着性が同時に良好となる。
Claims (1)
- 電気絶縁性担体液、着色剤及び熱可塑性樹脂微粒子を含有する液体現像剤の製造方法であって、
前記熱可塑性樹脂微粒子は、ビニル芳香族系化合物及び炭素原子数4以下のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルからなる群から選ばれる少なくとも1種以上を重合して得られ、ガラス転移温度が50〜150℃であり、且つ前記電気絶縁性担体液に不溶であり、
前記液体現像剤の製造方法は、前記電気絶縁性担体液中に、前記着色剤及び前記熱可塑性樹脂微粒子をそれぞれ分散させた後、下記X1〜X3の要件を満たす結着樹脂を前記電気絶縁性担体液より極性の高い溶媒に溶解させた溶液を、前記熱可塑性樹脂微粒子を溶解させることなく溶液を滴下し、その後に前記電気絶縁性担体液より極性の高い溶媒を留去させることにより前記着色剤の表面及び前記熱可塑性樹脂微粒子の表面に前記結着樹脂をそれぞれ析出させ被覆する
ことを特徴とする液体現像剤の製造方法。
X1:炭素原子数6〜20のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルの群から選ばれる少なくとも1種以上を含有する単量体を重合して得られる樹脂である。
X2:前記電気絶縁性担体液に対する膨潤度が0.5未満であり、前記膨潤度は、前記結着樹脂1gに含まれ得る前記電気絶縁性担体液の溶剤の重量として表されるものである。
X3:前記電気絶縁性担体液に難溶性である。
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