JP2002138259A - 粘着テープの製造方法およびその装置 - Google Patents

粘着テープの製造方法およびその装置

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JP2002138259A JP2000335864A JP2000335864A JP2002138259A JP 2002138259 A JP2002138259 A JP 2002138259A JP 2000335864 A JP2000335864 A JP 2000335864A JP 2000335864 A JP2000335864 A JP 2000335864A JP 2002138259 A JP2002138259 A JP 2002138259A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多層構造の粘着テープを効率よく製造するた
めの粘着テープの製造方法およびその装置を提供する。 【解決手段】 粘着剤塗工部20で表面に第1層目の粘
着剤Aが塗工された基材Tは、その表面の粘着剤Aをウ
エット状態に維持したままダイコータ30まで搬送され
る。ダイコータ30は、その最下端の部位が塗工した粘
着剤Bの上面よりも高い位置に配備されているので、下
層の粘着剤Aを掻き上げることがない。したがって、高
品位な多層構造の粘着テープを単一の工程で製造するこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多層構造を有する
粘着テープを製造する方法および装置に係り、特に、基
材に塗工した粘着剤をウェット状態に維持したまま種類
の異なった粘着剤を多層状に重ねて塗工する技術に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の多層構造の粘着テープを製造する
方法を説明する。先ず基材の表面に粘着剤を塗工して1
層の粘着剤層をもった主テープを製造する。これとは別
に、セパレータの表面に種類の異なった粘着剤を各々1
層だけ塗工した複数種類の補助テープをそれぞれ製造す
る。そして、第1補助テープの粘着剤塗工面を主テープ
の粘着剤塗工面側に重ねて貼り合わせる。貼り合わされ
た第1の補助テープのセパレータだけを剥離して第1の
補助テープの粘着剤層を主テープに転写する。この主テ
ープに第2の補助テープを貼り合わせる。以下、同様に
補助テープのセパレータの剥離と、別の補助テープの貼
り合わせを繰り返し行なって多層構造の粘着テープを製
造する。以下、2層構造を有する粘着テープの製造する
手順を例に採って具体的に説明する。
【0003】先ず、基材に粘着剤を塗工して主テープを
製造する手順について説明する。基材は、大きく分けて
表面処理機構、粘着剤塗工機構、オーブンのそれぞれを
経由して主テープとなりロールに巻き取られる。つま
り、ロールから導き出された基材は搬送ローラにより搬
送され、表面処理機構に到達する。表面処理機構では、
粘着剤塗工面とは反対の面にシリコーンなどが塗布され
る。ここでシリコーンが塗布されるのは、主テープが後
段のロールに巻き取られた際、テープ同士が粘着されな
いようにするためである。
【0004】次に、シリコーン処理が施された基材は粘
着剤塗工機構に送られ、シリコーン処理が施された面と
は反対の面にダイコータなどを使って粘着剤が塗工され
てオーブンに送られる。
【0005】オーブンでは、粘着剤の不要な溶剤成分が
除去され、主テープが製造される。そして、この主テー
プは一旦ロールに巻き取られる。
【0006】次に、補助テープを製造する。この補助テ
ープ製造工程で先の主テープと異なっている点は、主テ
ープと種類の異なった粘着剤をセパレータに塗工するこ
と、および重ね工程を備えている点である。したがっ
て、先の主テープの製造工程と共通する点についての説
明は省略する。
【0007】オーブンでの乾燥処理が施された補助テー
プは、粘着テープの重ね工程に送られる。そして、重ね
工程では、先に製造された主テープのロールから主テー
プが供給され、その粘着剤塗工面にローラを介して補助
テープが押圧されながら貼り合わされてゆく。そして最
終製品用のロールに2層構造の粘着テープが巻き取られ
てゆく。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな構成を有する従来例の場合には、次のような問題が
ある。
【0009】すなわち、従来の粘着テープ製造方法によ
れば、多層の粘着テープを製造するために、各層ごとに
単体の補助テープを製造した後、各補助テープを主テー
プに順番に貼り合わせてゆかなければならい。このよう
な場合、例えば、設備の配置スペースに制限があって単
一の工程で製造する場合は、主テープや種類の異なる補
助テープごとに工程を切り換えて運転を行う必要があ
る。つまり、工程を切り換えるごとに粘着剤塗工機の洗
浄などのメンテナンス、および粘着テープごとの製造条
件などの設定変更を行わなければならないので、余計な
時間が掛かり稼働効率が悪いといった問題がある。
【0010】他方、短時間で効率よく粘着テープを製造
しようとれば、各テープごとの製造工程を並行して稼働
させなければならない。その結果、複数の粘着テープ製
造工程を確保するためのスペース、および設備投資の面
での費用負担が問題となってくる。
【0011】さらに、従来例によれば、乾燥処理された
粘着剤層を単純に重ねて貼り合わせているだけなので、
層界面で剥離し易いといった問題もある。
【0012】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであって、省スペースで効率良く粘着テープを製
造すると共に、粘着剤が層界面で剥離しにくい粘着テー
プの製造方法およびその装置を提供することを主たる目
的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的達成
するために以下のような構成を採る。すなわち、請求項
1に記載の発明は、帯状の基材の表面から種類の異なっ
た粘着剤を順番に塗工して多層構造を有する粘着テープ
を製造する粘着テープの製造方法であって、前記基材表
面に第1層目を形成する第1粘着剤を塗工する第1粘着
剤塗工過程と、前記塗工された第1粘着剤をウェット状
態に維持したまま、その表面に少なくとも1種類の粘着
剤をダイコータを用いて重ねて塗工する重ね塗工過程と
を備えている。
【0014】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の粘着テープの製造方法において、前記ダイコータの最
下端の部位は、そのダイコータで塗工された粘着剤の上
面よりも高い位置に配備されている。
【0015】請求項3に記載の発明は、請求項1または
2に記載の粘着テープの製造方法において、基材表面か
ら順番に塗工される粘着剤は、上層に向かうにつれて弱
粘性の粘着剤である。
【0016】請求項4に記載の発明は、帯状の基材の表
面から種類の異なった粘着剤を順番に塗工して多層構造
を有する粘着テープを製造する粘着テープの製造装置に
おいて、前記基材の表面に第1層目を形成する第1粘着
剤を塗工する第1粘着剤塗工手段と、前記塗工された第
1粘着剤をウエット状態に維持したまま、その表面に少
なくとも1種類の粘着剤を重ねて塗工する、粘着剤の種
類に応じた数のダイコータと、前記ダイコータにより多
層に塗工された粘着剤から不要な溶剤を除去する乾燥手
段と、前記乾燥処理が施された粘着テープをロールに巻
き取る巻き取り手段とを備えている。
【0017】
【作用】本発明の作用は次のとおりである。すなわち、
請求項1に記載の発明によれば、基材表面に第1層目を
形成する粘着剤を塗工し、次いで先に塗工された粘着剤
がウエット状態に維持されたままの状態で、種類の異な
った粘着剤がダイコータを用いて順番に重ね合せて塗工
される。つまり、各層ごとの粘着テープを製造してから
重ね合わせる必要がなく、単一の製造工程で多層の粘着
テープが製造される。
【0018】請求項2に記載の発明によれば、ダイコー
タの最下端の部位が、そのダイコータによって塗工され
た粘着剤の上面よりも高い位置に配備されているので、
ウエット状態の下層の粘着剤がダイコータの最下端の部
位によって掻き上げることがない。
【0019】請求項3に記載の発明によれば、基材表面
から順番に塗工される粘着剤が、上層に向かうにつれ
て、弱粘性の粘着剤が塗工される。つまり、既に塗工さ
れている粘着剤の上に種類の異なった粘着剤を順番に塗
工する際、塗工済の粘着剤が上層にくる粘着剤よりも粘
度が高いので、その上に塗工される粘着剤の衝突によっ
て分散されにくい。
【0020】請求項4に記載の発明によれば、基材表面
に第1層目を形成する粘着剤が塗工されてウエット状態
に維持されたままの状態で、種類の異なった粘着剤がダ
イコータによって順番に塗工される。そして、多層状に
塗工された粘着剤は、乾燥手段に搬送されて余分な溶剤
が除去される。そして、乾燥処理が施された粘着テープ
は、巻き取り手段により、ロールに巻き取られて最終製
品の粘着テープが製造される。したがって、単一の工程
で多層構造の粘着テープが製造されることとなる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面を参
照して説明する。図1は、本発明に係る粘着テープの製
造装置の一実施例を示した概略構成図である。
【0022】この粘着テープ製造装置には、その上手側
から順番に基材Tを供給する基材供給部10と、基材T
の表面に粘着剤を塗工する第1粘着剤塗工部20と、こ
の第1粘着剤塗工部20で塗工された粘着剤の上面に先
の粘着剤とは種類の異なった粘着剤を塗工する第2粘着
剤塗工部30と、その後段には乾燥部40と、粘着テー
プ成形部50と、セパレータ供給部60および巻き取り
部70とが備えられている。また、各部を連結する工程
間には、基材Tを搬送するための複数個の搬送ローラR
が備えられている。
【0023】以下、各部の構成および機能について説明
する。基材供給部10は、軸芯に基材Tが巻き付けられ
たロール、もしくは基材T単体で形成されたロールが取
り付けられている。なお、基材Tは一般的に使用される
物であり、例えばPET(ポリエチレンテレフタレー
ト)などが挙げられる。
【0024】第1粘着剤塗工部20は、基材Tの幅方向
に強粘度の粘着剤Aを塗工するためのものである。すな
わち、図1および図2に示すように、第1粘着剤塗工部
20は、粘着剤を供給するための給液槽21と、この給
液槽21から基材Tの幅方向に合わせて給液された粘着
剤Aを表面に付着して搬送するためのコーティングロー
ル22と、このコーティングロール22に付着された粘
着剤Aの厚みをコーティングロール22と共に制御する
ためのメタリングロール23と、基材Tをコーティング
ロール22に密接させて搬送するためのバックアップロ
ール24とを備えている。また、コーティングロール2
2とメタリングロール23とのギャップGを基材Tの幅
方向に調整するために、両ロール22、23の軸受けの
間にギャップ調整用部材25a、25bが進退移動可能
にそれぞれ設けられている。なお、第1粘着剤塗工部2
0は、この発明の第1粘着剤塗工手段に相当する。
【0025】次に、本実施例の特徴的な構成を備えてい
る第2粘着剤塗工部30について図3および図4を参照
しながら説明する。第2粘着剤塗工部30は、第1粘着
剤塗工部20で基材Tの表面に粘着剤Aが塗工された上
面に、粘着剤Aよりも弱粘度で種類の異なった粘着剤B
を塗工するためのものである。この第2粘着剤塗工部3
0には、先の工程で基材Tの表面に塗工された粘着剤A
がウエット状態のまま搬送されてくるので、粘着剤Aの
表面に直接ローラなどが接するようなリバースコータな
どを用いることができない。そこで、第2粘着剤塗工部
30では、ダイコータ(以下、「ダイコータ30」とい
う)を用いている。
【0026】ダイコータ30は、その最下端の部位にエ
ッジ31が設けられていると共に、搬送されてくる基材
Tに対して傾斜角θだけ傾けられて配置されている。つ
まり、マニホールド32から供給されスリット33を伝
ってきた粘着剤Bが、さらにエッジ31を伝って基材T
表面に塗工される。その結果、不用意な液タレをするこ
となく、基材幅方向に均一に塗工するようになってい
る。なお、ダイコータ30の傾斜角θは、粘着剤Bの塗
工条件などによって適宜に設定変更される。
【0027】また、本実施例の特徴として、ダイコータ
30の最下端の部位であるエッジ31は、粘着剤Aの表
面に塗工する粘着剤Bの表面よりも高い位置に配置され
ている。その理由は次の通りである。一般的に、ダイコ
ータの最下端の部位(エッジ)は、そのダイコータで塗
工された粘着剤の表面と同じ位置にある。これは主とし
て塗工された粘着剤の表面を平滑化するためである。す
なわち、ダイコータから粘着剤を吐出しながら、その粘
着剤の表面をダイコータのエッジでならすことにより、
粘着剤の表面を平滑にしている。そのために、ダイコー
タは基材の表面近くに配置される。しかし、本実施例の
ように、下層の粘着剤がウエット状態にあるときに、ダ
イコータから吐出された上層の粘着剤の表面をダイコー
タのエッジでならすと、ウエット状態である下層の粘着
剤が掻き上げられて上層の粘着剤と混合されてしまうお
それがある。そこで本実施例では、ダイコータ30の最
下端の部位であるエッジ31を、そのダイコータ30で
塗工された粘着剤の表面よりも高い位置に配置して、上
層の粘着剤を塗工するときに、下層の粘着剤を掻き上げ
ないようにしている。
【0028】さらに、ダイコータ30の位置(高さH)
と、粘着剤Bの塗工量と、基材Tの搬送速度、および各
粘着剤A、Bの粘度などが管理されている。つまり、高
さHの位置からウエット状態の粘着剤Aの表面に粘着剤
Bが塗工されるとき、粘着剤Bが粘着剤Aの表面に衝突
して、その衝突レベルに応じて粘着剤Aの表面に波紋が
生じる。この波紋は粘着剤Bが粘着剤Aの表面に塗工さ
れている限り、ほぼ一定の周期で発生する。
【0029】つまり、従来の多層構造の粘着テープと本
実施例装置により製造した粘着テープの縦断面とを比較
すると、従来例の場合は、図4(a)に示すように、上
下の粘着剤をそれぞれ個別に乾燥処理をした後に貼り合
わせているので、粘着剤Aと粘着剤Bとの層界面がフラ
ットになっている。これに対して本実施例装置で製造し
た粘着テープ縦断面は、図4(b)に示すように、粘着
剤Aと粘着剤Bとの層界面が波状になっている。層界面
が波状になっていることで、層界面積が拡張され、粘着
剤A、B同士が剥離しにくい強固な多層構造の粘着テー
プを製造している。
【0030】また、ウエット状態の粘着剤Aに粘着剤B
が衝突することにより、粘着剤A、Bの層界面で各々の
粘着剤の分子が絡みあう。その結果、粘着剤A、B同士
が剥離しにくくなる。
【0031】ダイコータ30の最下端の部位から、その
ダイコータ30で塗工された粘着剤の表面までの高さH
は、粘着剤の種類や粘度などによっても異なるが、好ま
しくは0.3〜0.5mm程度である。0.3mm未満
では上層の粘着剤の塗工のときに下層の粘着剤が掻き上
げられやすくなる。また、0.5mmを越えるとダイコ
ータから吐出される粘着剤の落下速度が増し、下層の粘
着剤に必要以上の圧力が加わって粘着テープの厚み精度
を均一に保てなくなり好ましくない。また、上述したよ
うに上層の粘着剤Bを下層の粘着剤Aよりも弱粘度にし
たのは、上層の粘着剤Bを塗工するときに、粘度の高い
下層の粘着剤の分散を極力少なくするためである。下層
の粘着剤Aと上層の粘着剤Bとの粘度比は、特に限定さ
れないが、10:1程度が好ましい。
【0032】次に乾燥部40は、基材Tに塗工された不
要な溶剤成分を乾燥除去するためのものである。つま
り、基材Tの表面から順番に重ね合わせて塗工された粘
着剤A,Bのそれぞれの不要な溶剤成分が、乾燥除去さ
れるようになっている。なお、乾燥条件は、粘着剤の種
類に応じて適宜に設定変更される。なお、乾燥部40
は、この発明の乾燥手段に相当する。
【0033】粘着テープ成形部50は、乾燥処理が施さ
れた粘着テープに後段のセパレータ供給部60から供給
されるセパレータSを、粘着剤の塗工面に押圧して貼り
合わせるものである。粘着テープ成形部50は、従動ロ
ーラ51と、この従動ローラ51に対向して配置される
駆動ローラ52とを備えている。つまり、ローラ51と
52の間を粘着テープとセパレータSが対向して通過す
るときに、駆動ローラ52が駆動して粘着テープとセパ
レータSを押圧して、図4(b)に示すような縦断面を
有する最終段階の粘着テープを成形するようになってい
る。
【0034】セパレータ供給部60は、粘着テープの粘
着剤塗工面に貼り合わせるセパレータSを供給するため
のものである。
【0035】巻き取り部70は、乾燥処理が施されてき
た最終製品の粘着テープを逐次巻き取るためのものであ
る。なお、巻き取り部70は、この発明の巻き取り手段
に相当する。
【0036】搬送ローラRは、基材Tが通過する所定の
地点ごとに複数個配備されている。つまり、基材Tが撓
むことなくフラットな状態で各工程を通過するようにし
ている。
【0037】以上、上述の実施例装置では、説明の便宜
上、2層構造の粘着テープの製造装置について説明して
いるが、さらに多層構造の粘着テープを製造するには、
形成する層の数に応じたダイコータを増設すればよい。
このとき、基材Tから上層に向かうに連れて、粘度の弱
い粘着剤を塗工するようにすればよい。
【0038】次に、上述した構成を備えた実施例装置の
動作を説明する。基材供給部10から逐次導き出された
基材Tは、搬送ローラRを介して第1粘着剤塗工部20
に送られる。
【0039】第1粘着剤塗工部20では基材幅方向の表
面に強粘度の粘着剤Aが厚みを制御されながら塗工され
て、ダイコータ30に向けて送りだされる。
【0040】ダイコータ30には粘着剤Aがウエット状
態を維持された状態で搬送されてくる。そして、このウ
エット状態の粘着剤Aの表面に弱粘度の粘着剤Bがダイ
コータ30から塗工され、乾燥部40へ送りだされる。
【0041】乾燥部40に送られてきた基材Tは、粘着
剤AおよびBの両方に適した条件下で乾燥部40を通過
することにより、余分な溶剤成分が乾燥除去され、粘着
テープとして粘着テープ成形部50に送りだされる。
【0042】粘着テープ成形部50では、粘着剤塗工面
にセパレータ供給部60から供給されるセパレータSが
押圧される。そして最終形状の粘着テープは、巻き取り
部70に搬送されてロール状に巻き取られて最終製品が
製造される。
【0043】以上に述べた実施例の粘着テープの製造装
置は、第2層目を形成する粘着剤Bの塗工にダイコータ
30を用いることにより、ウエット状態にある第1層目
の粘着剤Aの表面に粘着剤Bを直接塗工することができ
る。さらに、ダイコータ30の最下端の部位を、そのダ
イコータ30で塗工された粘着剤の上面よりも高い位置
に配置したり、上層の粘着剤を弱粘性にすることによ
り、下層の粘着剤を掻き上げたり、分散させることなく
多層構造の粘着テープを製造することができる。
【0044】本発明は、上記の実施例に限らず、次のよ
うに変形実施することもできる。 (1)上記実施例では、第1粘着剤塗工部20にリバー
スコータを用いていたが、リバースコータに限定される
ものではなく、グラビヤコータや、第2粘着剤塗工部3
0と同じダイコータなどであってもよい。
【0045】(2)上記実施例では、ダイコータ30で
の厚み制御について記載していないが、粘着剤の供給量
や基材の搬送速度を制御することで第2層目以降の粘着
剤の厚みを制御することができる。
【0046】(3)上記実施例では、基材に多層構造と
なるように粘着剤を塗工した後、セパレータを押圧して
両面テープを製造しているが、セパレータを有さない多
層構造の粘着剤テープを製造するようにしてもよい。
【0047】(4)上記実施例では、セパレータ供給部
60から粘着テープ成形部50にセパレータSが直接供
給されているが、供給途中に、セパレータSの表面にシ
リコーン処理を施す機構を設けてもよい。
【0048】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1に記載の発明によれば、基材表面に形成する第2層目
以降の粘着剤の塗工にダイコータを用いることにより、
第1層目の粘着剤がウエット状態に維持されたままの状
態で、種類の異なった粘着剤を順番に重ね合わせて塗工
することができる。つまり、単一の工程で多層構造を有
する粘着テープを製造することができる。
【0049】請求項2に記載の発明によれば、ダイコー
タの最下端の部位は、自らが塗工した粘着剤の上面より
も高い位置に配備されているので、下層の粘着剤の表面
を掻き上げることがない。したがって、ウエット状態の
下層の粘着剤を乱すことなく、その表面に種類の異なっ
た粘着剤を多層塗工することができる。
【0050】また、下層の粘着剤の表面に所定の高さか
ら種類の異なった粘着剤を塗工することにより、その粘
着剤の衝突レベルに応じて下層の粘着剤の表面に波紋を
発生させることができる。その結果、下層の粘着剤とそ
の上に塗工した粘着剤との層界面が波状になり、層界面
が拡張されて剥離しにくい多層構造の粘着剤を製造する
ことができる。
【0051】請求項3に記載の発明によれば、基材の表
面から上層に向かうに連れて弱粘性の粘着剤を塗工する
ことにより、下層の粘着剤の表面に次の粘着剤が塗工さ
れたとしても、その時の衝突により下層の粘着剤が分散
して塗工ムラを生じることがない。
【0052】請求項4に記載の発明によれば、請求項1
に記載の方法を好適に実施することができる。つまり、
単一の装置で多層構造の粘着テープの製造を実現するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例である粘着テープの製造装置の
概略構成図である。
【図2】実施例装置の第1塗工部の構成を示す概略構成
図である。
【図3】下層の粘着剤層に種類の異なる粘着剤を塗工す
る様子を示す模式図である。
【図4】(a)は従来例装置で製造した粘着テープの縦
断面図、(b)は実施例装置で製造した粘着テープの縦
断面図である。
【符号の説明】
10 … 基材供給部 20 … 第1粘着剤塗工部 30 … 第2粘着剤塗工部(ダイコータ) 31 … エッジ 32 … マニホールドホールド 33 … スリット 40 … 乾燥部 50 … 粘着テープ成形部 60 … セパレータ供給部 70 … 巻き取り部 A … 粘着剤 B … 粘着剤 R … 搬送ローラ T … 基材
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B05D 7/24 301 B05D 7/24 301P // B05C 5/02 B05C 5/02 (72)発明者 砂川 誠 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内 Fターム(参考) 4D075 AC04 AE06 DA04 EA35 4F041 AA12 AB02 BA05 BA51 CA02 CA21 4F042 AA22 AB01 DB02 ED02 ED05 4J004 AB01 CA06 CC02 CE01 EA01 GA01 GA02

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 帯状の基材の表面から種類の異なった粘
    着剤を順番に塗工して多層構造を有する粘着テープを製
    造する粘着テープの製造方法であって、 前記基材表面に第1層目を形成する第1粘着剤を塗工す
    る第1粘着剤塗工過程と、 前記塗工された第1粘着剤をウェット状態に維持したま
    ま、その表面に少なくとも1種類の粘着剤をダイコータ
    を用いて重ねて塗工する重ね塗工過程とを備えたことを
    特徴とする粘着テープの製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の粘着テープの製造方法
    において、 前記ダイコータの最下端の部位は、そのダイコータで塗
    工された粘着剤の上面よりも高い位置に配備されている
    ことを特徴とする粘着テープの製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の粘着テープの
    製造方法において、 基材表面から順番に塗工される粘着剤は、上層に向かう
    につれて弱粘性の粘着剤であることを特徴とする粘着テ
    ープの製造方法。
  4. 【請求項4】 帯状の基材の表面から種類の異なった粘
    着剤を順番に塗工して多層構造を有する粘着テープを製
    造する粘着テープの製造装置において、 前記基材の表面に第1層目を形成する第1粘着剤を塗工
    する第1粘着剤塗工手段と、 前記塗工された第1粘着剤をウエット状態に維持したま
    ま、その表面に少なくとも1種類の粘着剤を重ねて塗工
    する、粘着剤の種類に応じた数のダイコータと、 前記ダイコータにより多層に塗工された粘着剤から不要
    な溶剤を除去する乾燥手段と、 前記乾燥処理が施された粘着テープをロールに巻き取る
    巻き取り手段とを備えたことを特徴とする粘着テープの
    製造装置。
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