JP2001187362A - 熱硬化性ポリウレタンの連続塗工方法および熱硬化性ポリウレタンシートの製造方法 - Google Patents

熱硬化性ポリウレタンの連続塗工方法および熱硬化性ポリウレタンシートの製造方法

Info

Publication number
JP2001187362A
JP2001187362A JP37479099A JP37479099A JP2001187362A JP 2001187362 A JP2001187362 A JP 2001187362A JP 37479099 A JP37479099 A JP 37479099A JP 37479099 A JP37479099 A JP 37479099A JP 2001187362 A JP2001187362 A JP 2001187362A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
raw material
thermosetting polyurethane
coating
base material
carrier
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP37479099A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4316757B2 (ja
Inventor
Takashi Iiyama
高志 飯山
Tamio Kawasumi
民生 川住
Misao Masuda
操 益田
Hiroshi Tanabe
浩史 田邊
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Chemicals Inc filed Critical Mitsui Chemicals Inc
Priority to JP37479099A priority Critical patent/JP4316757B2/ja
Publication of JP2001187362A publication Critical patent/JP2001187362A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4316757B2 publication Critical patent/JP4316757B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
  • Coating Apparatus (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 基材に、2液反応型の熱硬化性ポリウレタン
原料を連続的に長時間安定に、しかも気泡を発生させる
ことなく塗工する。 【解決手段】 ミキシングヘッド3により、2液反応型
の熱硬化性ポリウレタン原料を混合し、これを、ノズル
3aから、5〜40°の傾斜角度で下向きに傾斜して一
定速度で走行する補助シート2上に吐出する。圧着ロー
ル4により基材1を供給するとともに、圧着ロール4と
受け板5とで、吐出された熱硬化性ポリウレタン原料
を、基材1と補助シート2とで挟持した状態で押圧し、
均一の厚みとする。その後さらに、基材1と補所シート
2で挟持されている熱硬化性ポリウレタン原料を、一対
のニップロールで押圧し、気泡を押し出す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2液反応型の熱硬
化性ポリウレタン原料を基材に連続的に塗工する連続塗
工方法、および、上記連続塗工方法によって得られた塗
工物から熱硬化性ポリウレタンシートを連続的に生産す
る熱硬化性ポリウレタンシートの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、基材に2液反応型の熱硬化性ポリ
ウレタンを積層する方法としては、基材を挿入した型内
に混合注入装置を用いて混合したウレタン原料を注入硬
化する注型成形や、2液衝突混合スプレー装置を用いて
基材にウレタン原料を吹き付けて硬化する方法、また
は、ポウレタン層だけをまず先に成形し、その後、この
ポリウレタン層を、接着層を介して基材と積層する方法
等、バッチ式に行う積層方法が確立されている。
【0003】一方、上記のウレタン原料を、生産性の向
上と長尺のシートを製造するという理由から、基材に連
続的に塗工する連続式積層方法が望まれていた。しか
し、従来の連続塗工技術では製造装置のいずれかの部分
にウレタン反応硬化物が付着するため、長時間安定した
生産ができなかった。すなわち、ナイフコーターやロー
ルコーター、ダイコーター等を用いる塗工方法では、2
液混合後の混合ウレタン原料の反応が進んでゲル化が逐
次進行するため、直接ウレタン原料が付着するドクター
ナイフ、ロール、ダイあるいは混合ウレタン原料を溜め
ておくパンの壁等は、ゲル化物が時間とともに成長して
いく現象が見られ、やがて生産に支障をきたす原因とな
る。この現象は、混合ウレタン原料が固体壁面で滞留層
を形成し、順次ゲル化して固化層を厚く成長させること
によると考えられる。
【0004】この現象を少しでも緩和する方法として、
原料の触媒量を減らしたり、原料に反応遅延剤を添加し
て意図的に原料の反応速度を落としたり、または原料を
溶媒で希釈して成形した後、加熱するなどて溶媒を除去
する方法等がある。しかしながらこれらの方法では、上
記ゲル化の現象を緩和するに止まるだけでなく、反応速
度が落ちるため生産性の低下につながるため、根本的な
解決策ではない。しかも溶媒で希釈する方法では装置が
複雑で且つ制御が難しくなったり、また厚塗りを行うた
めには重ね塗りが必要になったり、更に溶媒が有機溶媒
の場合揮発による作業者への人的被害や環境問題が課題
となる。
【0005】また一方、2液反応型の熱硬化性ポリウレ
タンは、原料の反応性にもよるが発熱反応により熱が著
しく発生し蓄熱する性質をもつ。この性質は混合ウリタ
ン原料が大きな溜まりを形成すればするほど顕著に起こ
るため、上記ナイフコーターやロールコーターのような
原料溜まりを形成する塗工方法は不向きとなる。
【0006】そこで、混合ウレタン原料を装置の一部に
触れさせることなく連続的に基材に塗工する方法とし
て、上記のバッチ式の方法で用いる2液衝突混合スプレ
ー装置を使用し、一定速度で走行する基材に定位置から
順次スプレー塗工していく生産方法が考えられる。また
別の方法としては特開昭58―58174号公報に、特
殊なダイの使用によって上記反応硬化物の付着成長を緩
和して安定に連続塗工する方法が提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、2液衝
突混合スプレー装置を用いた前者の方法では、上記のス
プレー装置は混合ウレタン原料をノズルから噴射するた
め、原料ミストが飛散して環境汚染や装置の汚染の原因
となる。このため除外設備を増設したり、メンテナンス
を頻繁に行う必要がある。また塗工の際の歩留まり損失
が大きくなるが、ノズルヘッドをある程度基材に近づけ
るような方法をとっても避けることが難しい。また更
に、スプレー塗工の製品に与える影響として塗工表面の
平滑性を出すことが、スプレー密度の違いによる厚みム
ラ、スプレー後の不完全なレベリングの二つの理由で難
しくなる。またスプレーによる塗工は多かれ少なかれ気
泡が発生するため、外観が悪くなったり、強度の低下を
招く。したがってスプレー装置を用いた連続塗工方法に
は多くの問題点がある。
【0008】一方、特開昭58―58174号公報に開
示された方法では、確かに安定した連続塗工をある程度
保持できるが、上記の壁面滞留硬化は着実に進行するた
め、塗工中に常にダイリップを調整する必要がある。ま
た数時間から数日間の連続塗工となると困難でダイを複
数用意して交換する方法をとる必要もある。また更にダ
イ内の構造は複雑であるため、洗浄に手間がかかる。
【0009】本発明の目的は、基材に、2液反応型の熱
硬化性ポリウレタン原料を連続的に長時間安定に、しか
も気泡を発生させることなく塗工する方法を提供するこ
とにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題に
鑑み、鋭意検討を重ねた結果、ウレタン混合注入機と、
圧着ロールとニップロールとを併せもつ塗工装置とを組
み合わせ用いることにより、基材に2液反応型の熱硬化
性ポリウレタン原料を装置に触れることなく連続的に長
時間安定に塗工できることを見いだし、本発明を完成す
るに至った。
【0011】すなわち本発明の熱硬化性ポリウレタンの
連続塗工方法の第1の態様は、基材の片面または両面に
2液反応型の熱硬化性ポリウレタンの原料を連続的に塗
工する、熱硬化性ポリウレタンの連続塗工方法におい
て、前記原料を混合する混合工程と、混合した前記原料
を、水平面に対して5°以上かつ40°以下の角度で下
向きに傾斜して一定速度で走行する搬送体の上面に吐出
する原料供給工程と、前記搬送体の上面に吐出された原
料の上に前記基材を供給し、該基材と前記搬送体とで前
記原料を挟持しつつ、挟持された前記原料を圧着ロール
および受け板で押圧して厚みを均一にする塗工工程と、
前記塗工工程の後、前記基材と前記搬送体とで挟持され
ている前記原料を少なくとも一対のニップロールで押圧
して前記原料の脱泡を行う脱泡工程とを有することを特
徴とする。
【0012】上記塗工工程では、圧着ロールの回転によ
って基材を供給するものであってもよい。また、上記脱
泡工程の後に、混合した原料を、基材の上面に吐出する
第2の原料供給工程と、基材の上面に吐出された原料の
上に第2の搬送体を供給し、上記搬送体とこの第2の搬
送体とで、基材を間に挟んだ2層の原料を挟持しつつ、
挟持された原料を第2の圧着ロールおよび第2の受け板
で押圧して厚みを均一にする第2の塗工工程と、この程
の後、搬送体と第2の搬送体とで挟持されている2層の
原料を少なくとも一対のニップロールで押圧して原料の
脱泡を行う第2の脱泡工程とを有するものであってもよ
い。
【0013】また、本発明の熱硬化性ポリウレタンの連
続塗工方法の第2の態様は、基材の片面または両面に2
液反応型の熱硬化性ポリウレタンの原料を連続的に塗工
する、熱硬化性ポリウレタンの連続塗工方法において、
前記原料を混合する混合工程と、混合した前記原料を、
水平面内で一定速度で走行する搬送体の上面に、前記搬
送体の幅方向に往復させながら吐出する原料供給工程
と、前記搬送体の上面に吐出された原料の上に前記基材
を供給し、該基材と前記搬送体とで前記原料を挟持しつ
つ、挟持された前記原料を圧着ロールおよび受け板で押
圧して厚みを均一にする塗工工程と、前記塗工工程の
後、前記基材と前記搬送体とで挟持されている前記原料
を少なくとも一対のニップロールで押圧して前記原料の
脱泡を行う脱泡工程とを有することを特徴とする。
【0014】この場合も、上記塗工工程では、圧着ロー
ルの回転によって基材を供給するものであってもよい。
また、脱泡工程の後に、混合した原料を、基材の上面
に、基材の幅方向に往復させながら吐出する第2の原料
供給工程と、基材の上面に吐出された原料の上に第2の
搬送体を供給し、上記搬送体とこの第2の搬送体とで、
基材を間に挟んだ2層の原料を挟持しつつ、挟持された
原料を第2の圧着ロールおよび第2の受け板で押圧して
厚みを均一にする第2の塗工工程と、この工程の後、搬
送体と第2の搬送体とで挟持されている前記2層の原料
を少なくとも一対のニップロールで押圧して原料の脱泡
を行う第2の脱泡工程とを有するものであってもよい。
【0015】本発明の熱硬化性ポリウレタンの連続塗工
方法によれば、塗工工程では熱硬化性ポリウレタンの原
料は圧着ロールと受け板とで押圧され、さらにその後、
脱泡工程で一対のニップロールで押圧されるが、これら
各ロールおよび受け板は、搬送体や基材を介して原料を
押圧するので、原料がこれら各ロールや受け板に接触す
ることはない。従って、原料のゲル化の進行に伴う固化
層が各ロール等に固着することもなく、長時間にわたっ
て安定して原料が塗工される。
【0016】また、原料は、水平面に対して5°以上か
つ40°以下の角度で下向きに傾斜して一定速度で走行
する搬送体上に吐出されるか、または、搬送体が水平面
内で走行される場合には搬送体の幅方向に往復させなが
ら吐出されるので、圧着ロールおよび受け板とによる押
圧によって、吐出された原料は厚みが一定となるととも
に、一定の幅に拡幅される。さらに、塗工工程の後、ニ
ップロールで押圧することによって、原料中に存在して
いた気泡がニップロールで押し出され、除去される。
【0017】本発明の熱硬化性ポリウレタンの製造方法
は、上記本発明の熱硬化性ポリウレタンの連続塗工方法
によって得られた塗工物からから熱硬化性ポリウレタン
シートを製造する方法であって、得られた塗工物を加熱
して熱硬化性ポリウレタンの原料を硬化させる硬化工程
と、硬化した熱硬化性ポリウレタンから、この熱硬化性
ポリウレタンの両面に密着している搬送体あるいは基材
を剥離する剥離工程とを有する。
【0018】これにより、気泡が存在しない熱硬化性ポ
リウレタンシートが、長時間にわたって安定して連続的
に生産される。
【0019】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態について
図面を参照して説明する。
【0020】(第1の実施形態)図1は、本発明の実施
に用いられる熱硬化性ポリウレタン連続塗工装置の一例
の概略構成図である。
【0021】図1に示すように、この連続塗工装置は、
基材1の両面に、2液反応型の熱硬化性ポリウレタン原
料を塗工するものであり、下向きに角度θで傾斜した、
一定の速度で走行する補助シート2を有する。
【0022】また、この塗工装置は、基材1の裏面に2
液反応型の熱硬化性ポリウレタン原料を塗工する要素と
して、補助シート2の走行方向に対して上流側から、熱
硬化性ポリウレタン原料を混合し補助シート2上に吐出
する第1のウレタン混合注入装置と、基材1を供給する
とともに、第1のウレタン混合注入装置から吐出された
熱硬化性ポリウレタン原料を基材1と補助シート2との
間で所定の厚みに圧着するための第1の圧着ロール4お
よびその受け板5と、第1の圧着ロール4で所定の厚み
とされた熱硬化性ポリウレタン原料をさらに押圧する一
対のニップロール6とを有する。
【0023】第1のウレタン混合注入装置としては、攪
拌するチャンバーを備えたウレタン混合注入装置を一般
的に使用することができる。このウレタン混合注入装置
が備える基本的設備としては、2液をそれぞれ貯蔵する
タンクと、熱硬化性ウレタン原料を吐出するノズル3a
を備えたミキシングヘッド3と、タンクからミキシング
ヘッド3に原料を輸送するポンプおよびホースと、ミキ
シングヘッド3を洗浄するための洗浄ラインとがある。
またオプションとしては、タンク内を攪拌する装置や温
度調節する装置、タンク内の圧力調整装置等が例示でき
るが、これらに限られるものではない。少なくとも上記
ウレタン混合注入装置に必要な性能としては、2液の攪
拌混合が確実に行えること、吐出量が安定すること、お
よびミキシングヘッド3aにおいて吐出圧力が長時間連
続的に安定した吐出が行えることであり、吐出量につい
ては混合液として±2重量%以下が好ましく、±1.5
重量%以下が更に好ましい。ミキシングヘッド3は、補
助シート2の幅方向中央部に配置されている。
【0024】さらに、基材1の裏面に熱硬化性ポリウレ
タン原料を塗工する要素の下流側には、基材1の表面に
2液反応型の熱硬化性ポリウレタン原料を塗工する要素
として、熱硬化性ポリウレタン原料を混合し、基材1の
表面に吐出する、第1のウレタン混合注入装置と同様
の、ノズル7aを備えた第2のミキシングヘッド7を備
えた第2のウレタン混合注入装置と、補助シート2’を
供給するとともに、第2のウレタン混合注入装置から吐
出された熱硬化性ポリウレタン原料を補助シート2’と
補助シート2との間で所定の厚みに圧着するための第2
の圧着ロール8およびその受け板9と、第2の圧着ロー
ル8で所定の厚みとされた熱硬化性ポリウレタン原料を
さらに押圧する一対のニップロール10とを有する。
【0025】次に、上述の熱硬化性ポリウレタン塗工装
置による、基材1の両面への熱硬化性ポリウレタンの塗
工手順について説明する。
【0026】まず、第1のミキシングヘッド3のノズル
3aから、一定の速度で走行する補助シート2上の幅方
向中央部に、熱硬化性ポリウレタン原料が吐出される。
吐出された熱硬化性ポリウレタン原料は、第1の圧着ロ
ール4の上流側に原料溜まり(以下、樹脂バンクとい
う)を形成しながら所定の塗工幅に拡幅し、補助シート
2の走行に伴い第1の圧着ロール4と受け板5との間を
通過することによって、均一な厚みとされる。ここで、
第1の圧着ロール4の周面に基材1が保持され、基材1
は、第1の圧着ロール4の回転によって、第1の圧着ロ
ール4と熱硬化性ポリウレタン原料との間に、ポリウレ
タン原料と密着されて供給される。つまり、熱硬化性ポ
リウレタン原料は、基材1と補助シート2とに挟まれた
状態で搬送される。これにより、第1の圧着ロール4お
よび受け板5に熱硬化性ポリウレタン原料を付着させる
ことなく、基材1の裏面に熱硬化性ポリウレタン原料を
連続的に塗工することができる。
【0027】基材1と補助シート2とに挟持された熱硬
化性ポリウレタン原料は、更に、一対のニップロール6
の間を通過し、これにより脱泡が行われる。この工程に
おいても、熱硬化性ポリウレタン原料は基材1と補助シ
ート2とに挟持された状態であるので、熱硬化性ポリウ
レタン原料がニップロール6に付着することはない。
【0028】基材1と補助シート2との挟持された熱硬
化性ポリウレタンがニップロール6を通過した後、更
に、基材1の表面に、第2のミキシングヘッド7のノズ
ル7aより熱硬化性ポリウレタン原料が吐出される。吐
出された熱硬化性ポリウレタン原料は、第2の圧着ロー
ル8の上流側に樹脂バンクを形成しながら所定の塗工幅
に拡幅し、第2の圧着ロール8と受け板9との間を通過
することによって均一な厚みとされる。第2の圧着ロー
ル8の周面には補助シート2’が保持されており、第1
の圧着ロール4と同様に、第2の圧着ロール8の回転に
伴って補助シート2が第2の圧着ロール8と熱硬化性ポ
リウレタン原料との間に供給される。これにより、第2
の圧着ロール8および受け板9に熱硬化性ポリウレタン
原料を付着させることなく、基材1の表面に熱硬化性ポ
リウレタン原料を連続的に塗工することができる。
【0029】2枚の補助シート2,2’に挟持された状
態で基材1の両面に塗工された熱硬化性ポリウレタン原
料は、更に、一対のニップロール10の間を通過し、脱
泡が行われる。この工程においても、熱硬化性ポリウレ
タン原料は2枚の補助シート2,2’に挟持された状態
であるので、熱硬化性ポリウレタン原料がニップロール
10に付着することはない。
【0030】以上説明したように、熱硬化性ポリウレタ
ン原料を挟持しつつ搬送する各要素、すなわち第1およ
び第2の圧着ロール4,8、受け板5,9、およびニッ
プロール6,10は、必ず補助シート2,2’または基
材1を介して熱硬化性ポリウレタン原料と接触する構成
となっているので、これらの要素に熱硬化性ポリウレタ
ン原料が付着するのを確実に防止することができる。そ
の結果、熱硬化性ウレタン原料のゲル化の進行に伴う固
化層が上記の各要素に固着することもなくなるので、熱
硬化性ウレタン原料を長時間にわたって安定して連続的
に塗工することができる。
【0031】また、本実施形態では、補助シート2をそ
の走行方向下流に向かって下向きに角度θだけ傾斜さ
せ、その上に熱硬化性ポリウレタン原料を塗工している
が、本発明においては、その傾斜角度θは、5°以上4
0°以下の範囲である。
【0032】ここで、このように傾斜させることにより
塗工に与える効果について詳細に述べる。本発明者ら
は、1点固定注入方法において注入した原料がいかに早
く拡幅し、しかも長時間安定した塗工が可能であるか検
討した結果、塗工面を下向きに5〜40°傾斜させる
と、水平面での塗工に比べて拡幅が容易に早く行えるこ
とを見出した。
【0033】この理由として、重力による拡幅への寄与
が考えられるが、これにより、拡幅速度が速くなるだけ
でなく、樹脂バンクの体積が減って畜熱効果が下がり樹
脂バンクが長時間安定するようになった。また、樹脂バ
ンク内に発生した気泡が圧着ロール4,8の直下へ浸入
するのを防ぐ効果も見出すことができた。傾斜角度θが
5°未満では本発明の効果が十分でないため好ましくな
く、また、40°を超える場合は拡幅への効果は大きい
が、塗工した原料が流動して均一な厚みが保持できない
ため好ましくない。
【0034】一方、傾斜面を用いた塗工による拡幅への
効果が極めて有効な塗工幅は、200cmが限度であ
る。しかし、200cm以下の塗工幅の場合であって
も、塗工幅が広い程拡幅しずらくなるので、例えば10
0cmを超える塗工幅に対しては、ミキシングヘッド
3,7を補助シート2の幅方向に移動させながら熱硬化
性ポリウレタン原料を吐出させるか、または、補助シー
ト2の幅方向に複数のミキシングヘッドを配置し、多点
注入を行うことが好ましい。なお、ミキシングヘッドを
幅方向に移動させる場合には、塗工面は傾斜面である必
要はなく、水平面であることが好ましい。
【0035】次に、ニップロール6,10の効果につい
て述べる。圧着ロール4,8を用いて塗工した後更にニ
ップロール6,10で押圧することにより、基材1と補
助シート2,2’の間に取り込まれた気泡を塗工物の両
端部に逃がす効果があることが判明した。
【0036】以下に、基材1の裏面へ塗工する場合を例
に挙げて、ニップロール6の効果を詳細に説明する。
【0037】通常、基材1が平滑であれば、圧着ロール
4で塗工する際ほとんど気泡が発生することはない。し
かし、僅かではあるが気泡が生じることもあり、また特
に、基材1が平滑でない場合は、樹脂バンクに基材1を
密着させるときに気泡が多く発生して圧着ロール4に取
り込まれやすくなる。また基材1が平滑であっても、原
料を落とし込みで注入の際は気泡が発生しやすくなり、
更に原料中に気泡が存在することもある。これらの原因
で塗工物中に取り込まれた気泡は、塗工ウレタン層中に
気泡として存在するか、または塗工表面に移行してクレ
ーターとなるが、クレーターとなる場合は塗工物表面の
外観を悪くする原因になる。気泡として存在する場合で
あっても、外観には無関係であるが、塗工ウレタン層の
物性の低下につながる恐れがある。
【0038】したがって、塗工中に発生した気泡はでき
る限り除去する必要があったが、このことはニップロー
ル6を用いることにより解決された。すなわち、圧着ロ
ール4と受け板5との間隔よりも、上下のニップロール
6の間隔を若干狭くすることにより、一旦塗工された塗
工物を更に押圧し、気泡を塗工端部に逃がすことが可能
となった。また更に、ニップロール6の別の効果とし
て、圧着ロール4による塗工精度を更に高めることが判
明した。この際のニップロール6の間隔は、原料の粘度
や硬化速度によって多少異なるが、圧着ロール4と受け
板5との間隔に対して85〜99.5%が好ましく、9
0〜99%が更に好ましい。
【0039】以上、上流側のニップロール6について述
べたが、このことは下流側のニップロール10について
も同様である。
【0040】上述のようにして基材1の両面に塗工され
た熱硬化性ポリウレタン原料は、反応硬化を促進するた
めに加熱される。
【0041】加熱工程については、加熱炉または加熱テ
ーブル等の加熱装置を設置して塗工物を加熱する方法が
考えられる。加熱炉または加熱テーブルの形態、加熱方
式等に制約はない。また、設置する加熱装置は、前述し
た塗工設備と同様に傾斜させる必要はなく、塗工設備と
は別の設備として、塗工設備の下流側に水平に配置して
もよい。更に、加熱装置の数および位置についても、下
流側のニップロール10よりも下流に1つだけ設置する
必要はなく、目的および加熱装置の性能等に応じて、複
数の加熱装置をそれぞれ必要な位置に設置することもで
きる。例えば、ニップロール10の下流側の他にニップ
ロール6と第2のミキシングヘッド7との間にも加熱装
置を設置し、基材1の表面に熱硬化性ポリウレタン原料
を塗工する前に、基材1の裏面に塗工された熱硬化性ポ
リウレタン原料を加熱し硬化させることもできる。
【0042】硬化した塗工物は、次に、シートとして連
続的に巻き取られるか、または連続的に所望の大きさに
カットされる。この工程については特に制約はないが、
連続プロセスとするため、巻き取りであれば二軸の巻き
取り機を設置して連続的に塗工物を巻き取ることができ
るようにする。また、塗工物をシートとして巻き取る場
合には、塗工物を巻き取る前に、補助シート2,2’を
硬化した塗工物から剥離する必要がある。なお、巻き取
り機による引き取りによって補助シート2,2’を剥離
することもできるが、この場合には、引き取り張力を安
定させるための工夫が必要となる。一方、塗工物を連続
的にカットする場合は、アキュムレータを組み込んで定
寸に連続的にカットする方法や、カッターを塗工速度に
合せて斜めにカットする公知の方法が使用できる。
【0043】(第2の実施形態)図2は、本発明の実施
に用いられる熱硬化性ポリウレタン連続塗工装置の他の
例の概略構成図である。
【0044】図2に示す塗工装置も、図1に示した塗工
装置と基本的には同様に構成される。すなわち、補助シ
ート22の走行方向に対して上流側から順に、第1のミ
キシングヘッド23およびノズル23aを備える第1の
ウレタン混合注入装置、基材21を供給しつつ熱硬化性
ポリウレタン原料を均一の厚さにする第1の圧着ロール
24およびこれの受け板25、一対のニップロール2
6、第2のミキシングヘッド27およびノズル27aを
備える第2のウレタン混合注入装置、補助シート22’
を供給しつつ熱硬化性ポリウレタン原料を均一の厚さに
する第2の圧着ロール28およびその受け板29、一対
のニップロール30を有する。
【0045】本実施形態の、第1の実施形態との最も大
きな相違点は、補助シート22が水平方向に走行される
点である。また、それに伴って、第1のミキシングヘッ
ド23および第2のミキシングヘッド27が、それぞれ
ヘッドガイド31,32により補助シート22の幅方向
に移動可能に設けられており、各ミキシングヘッド2
3,27を補助シート22の幅方向に移動させながら熱
硬化性ポリウレタン原料を吐出することができるように
構成されている。これにより、塗工面を傾斜させること
なく、熱硬化性ポリウレタン原料を補助シート22上お
よび基材21上で拡幅することができるようになる。そ
の他の構成および動作は第1の実施形態と同様であるの
で、説明は省略する。
【0046】以上、本発明について代表的な2つの実施
形態を例に挙げて説明したが、ここで、本発明に用いら
れる2液反応型の熱硬化性ポリウレタンおよび各要素に
ついて述べる。
【0047】本発明に用いられる2液反応型の熱硬化性
ポリウレタンとは、例えばトリレンジイソシアネート、
ジフェニルメタンジイソシアネート等のイソシアネート
基をもつ化合物と、プロピレングリコール、ポリエチレ
ングリコール等のポリオール類との反応で生成される高
分子であり、架橋反応により液体原料から固体へと硬化
する反応硬化型の樹脂であり、架橋剤として例えば3,
3‘ジクロロ4,4’ジアミノジフェニルメタン等の公
知の架橋剤が使用でき、また公知の触媒が使用できる。
上記樹脂において、基材1の片面または両面に連続的に
塗工し硬化一体化する製造方法に好ましい反応硬化速度
としては、25℃において2液混合後粘度が100パス
カル秒(Pa・s)に到達するまでの時間(以下ポット
ライフという)が0.1〜10分であり、0.5〜5分
が更に好ましい。また上記樹脂において本発明の製造方
法に好ましい粘度は、混合前の2液原料の粘度として
0.1〜5パスカル秒であり、0.2〜2パスカル秒が
更に好ましい。
【0048】圧着ロールおよびニップロールは、材質、
形状、構造等特に制約なく市販のものが利用できるが、
目的の塗工厚み精度に合せてロール表面の平滑度、ロー
ルの真円度、ロール間の平行度等を考慮して選択する必
要がある。また基材や補助シートの繰り出し時の張力や
速度を考慮して、ロール径や駆動の有無等を決める必要
がある。また更に、ニップロールは1組だけでなく複数
組用いても良く、特にウレタン原料の粘度が高い場合に
は一度に極端にニップロール間隔を狭くせず、複数組の
ニップロールを用いて段階的に押圧を加える方法が好ま
しく例示できる。また一方、ロールを温度調節する方法
や、基材の引き取り速度に同調用してロールを駆動する
方法も好ましく例示できる。
【0049】本発明に用いる基材とは、フレキシブルで
あり、連続塗工時の引き取り張力に耐えることができる
ものであれば特に限定されないが、本発明の塗工方法に
適用できるものとしては水密性があることが必須とな
る。すなわち、基材が不織布等の場合、原料が面内を染
み渡り通過してしまうので、圧着ロールに付着してしま
うので塗工ができなくなるので使用できない。好ましい
基材としては、各種高分子フィルム、フィルムを積層し
た紙、金属箔、複合材シート等が例示でき、特に複合材
シートでは特公平4−42168号公報に示されている
ガラス繊維強化複合シートも好ましく使用できる。
【0050】本発明の搬送体として用いられる補助シー
トは、熱硬化性ウレタン原料が硬化した後に剥離できる
シートであれば特に制約はなく、ウレタンとの接着性が
ほとんどないエチレン、プロピレン等のフィルム、シリ
コーン等をコートした剥離紙等が好ましく例示できる。
また補助シートの熱硬化性ウレタンとの密着面には、塗
工物表面の光沢を調整したり、エンボス模様を転写でき
るような凹凸加工が施されていてもよい。
【0051】また、本発明における搬送体として、上述
した実施形態では補助シートを用いた例を示したが、こ
れに限らずエンドレスベルトを用いてもよい。搬送体と
してエンドレスベルトを用いた場合、エンドレスベルト
は、ウレタン原料が直接塗工されるものであるので、少
なくともウレタン原料が硬化した後に剥離することが必
須となるが、この機能を発揮するエンドレスベルトとし
ては表面にテフロンコートしたエンドレスベルトが好ま
しく例示できる。エンドレスベルト基材の材質には特に
制約はなく、ガラスクロスに樹脂を含浸したベルトや、
金属ベルト等が目的に応じて選択できる。また、エンド
レスベルトを用いた場合、硬化した熱硬化性ポリウレタ
ン原料からの剥離は、エンドレスベルトの折り返しによ
って自動的に行われるので、加熱工程では、エンドレス
ベルトが折り返されるまでの間に熱硬化性ポリウレタン
原料を硬化させるように、加熱装置の性能およびエンド
レスベルトの長さを規定しなければならない。
【0052】本発明は、ウレタン混合注入機と、圧着ロ
ールとニップロールとを併せもつ塗工装置とを組み合わ
せ用いることにより、基材に2液反応型の熱硬化性ポリ
ウレタン原料を装置に触れることなく連続的に長時間安
定に塗工できる製造方法を提供するものであるが、実際
に塗工装置を得る場合にはこれらに限定されるものでは
なく、上記請求範囲以外の公知の製造技術を本発明の効
果を損なわない範囲で組み合わせることが可能である。
例えば、圧着ロールおよびニップロール以外に冷却ロー
ルを付加する、凹凸を転写するためにエンボスロールを
組み込む、または本発明の製造方法を実施するプロセス
を全体の一部分とする等が考えられる。
【0053】
【実施例】以下、本発明を実施例に沿って更に詳しく説
明するが、必ずしもこれらに限定されるものではない。
【0054】(実施例1)本実施例は上述した第1の実
施形態に対応する実施例であり、基材の裏面のみに2液
反応型の熱硬化性ポリウレタン(リムスプレーSX−3
50、三井化学製、ポットライフが2分)を塗工した。
【0055】補助シートは、幅が1.3m、長さが5m
のテーブル(受け板およびニップロールに対応する位置
が取り除かれている)を20°傾斜させて設置し、その
上面を1m/分の速度で走行させた。補助シートとして
は、シリコーンをコートした、幅が1.1mの剥離紙
(EK100D、リンテック製、100g/m2)を用
いた。ウレタン混合注入装置(DG103、東邦機械
製)は、テーブルの幅方向中央部、上流端から約30c
mの位置に設置し、熱硬化性ポリウレタンを1200g
/分の吐出量で補助シート上に吐出した。
【0056】圧着ロールは、直径20cmの金属製のも
のとし、ミキシングヘッドによる熱硬化性ポリウレタン
の注入位置より約20cm下流に配置した。圧着ロール
により供給される基材としては、ガラス繊維強化複合シ
ート(プレグロンLF15、三井化学製)を用いた。こ
の基材を樹脂バンクに密着させつつ、熱硬化性ポリウレ
タンを基材と補助シートとで挟持した状態で、圧着ロー
ルと受け板との間を通過させた。圧着ロールと受け板と
の間隔は1mmとした。一対のニップロールは、直径2
0cmの金属製のものとし、圧着ロールより50cm下
流に、互いの間隔を0.95mmとして配置した。ニッ
プロールより20cm下流には、長さ200cmの加熱
チャンバ(熱風式、平均温度80℃)を設置した。ニッ
プロールを通過した熱硬化性ポリウレタンをこの加熱チ
ャンバ内を通過させて加熱硬化させた。
【0057】テーブルの下流側には巻き取り機を設置
し、補助シートおよび基材を速度1m/分の速度で引き
取るとともに、得られた塗工物を、補助シートを剥がし
つつ巻き取るようにした。また補助シートおよび基材の
繰り出し側には、ブレーキの付いたシャフトを設け、常
に10〜50Nの張力がかかるようにした。
【0058】このようにして塗工した結果、拡幅が容易
に進んで樹脂バンクの状態が長時間安定し、また表面に
気泡のまったくない塗工物が得られた。
【0059】(実施例2)本実施例は、上述した第2の
実施形態に対応する実施例であり、テーブルを水平に設
置し、ミキシングヘッドを補助シートの幅方向中央部よ
り左右40cmの間を10往復/分の速度で移動させて
熱硬化性ポリウレタンを吐出させた他は、実施例1同様
に行った。
【0060】このようにして塗工した結果、樹脂バンク
の状態が長時間安定し、また表面に気泡のまったくない
塗工物が得られた。
【0061】(比較例1)テーブルを水平に設置した他
は、実施例1と同様に行った。
【0062】このようにして塗工した結果、拡幅が遅
く、また樹脂バンクの体積が大きくなって粘度が上が
り、バンクの状態が長時間安定しなかった。
【0063】(比較例2)ニップロールを使用しない他
は、実施例1と同様に行った。
【0064】このようにして塗工した結果、拡幅が容易
に進んで樹脂バンクの状態が長時間安定したが、塗工物
表面に多数の気泡が存在していた。
【0065】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、塗
工工程および脱泡工程で、搬送体や基材を介して熱硬化
性ポリウレタン原料の押圧を行うことにより、従来では
達成できなかった2液反応型の熱硬化性ポリウレタン原
料を長時間にわたって安定的に、かつ、気泡を残すこと
なく塗工することができる。従って、従来の方法に比べ
て熱硬化性ポリウレタンシートの生産性を飛躍的に向上
させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施に用いられる熱硬化性ポリウレタ
ン連続塗工装置の一例の概略構成図である。
【図2】本発明の実施に用いられる熱硬化性ポリウレタ
ン連続塗工装置の他の例の概略構成図である。
【符号の説明】
1,21 基材 2,2’,22,22’ 補助シート 3,7,23,27 ミキシングヘッド 3a,7a,23a,27a ノズル 4,8,24,28 圧着ロール 5,9,25,29 受け板 6,10,26,30 ニップロール 31,32 ヘッドガイド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 益田 操 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 化学株式会社内 (72)発明者 田邊 浩史 愛知県名古屋市南区丹後通2丁目1番地 三井化学株式会社内 Fターム(参考) 4D075 AC06 AC21 AC52 AC86 AC88 AC92 AC93 AE03 BB16X BB60Z CA47 DA04 EA05 EA19 EA27 EB38 4F041 AA12 AB01 BA42 BA56 CA02 CA22

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材の片面または両面に2液反応型の熱
    硬化性ポリウレタンの原料を連続的に塗工する、熱硬化
    性ポリウレタンの連続塗工方法において、 前記原料を混合する混合工程と、 混合した前記原料を、水平面に対して5°以上かつ40
    °以下の角度で下向きに傾斜して一定速度で走行する搬
    送体の上面に吐出する原料供給工程と、 前記搬送体の上面に吐出された原料の上に前記基材を供
    給し、該基材と前記搬送体とで前記原料を挟持しつつ、
    挟持された前記原料を圧着ロールおよび受け板で押圧し
    て厚みを均一にする塗工工程と、 前記塗工工程の後、前記基材と前記搬送体とで挟持され
    ている前記原料を少なくとも一対のニップロールで押圧
    して前記原料の脱泡を行う脱泡工程とを有することを特
    徴とする、熱硬化性ポリウレタンの連続塗工方法。
  2. 【請求項2】 前記塗工工程では、前記圧着ロールの回
    転によって前記基材を供給する、請求項1に記載の熱硬
    化性ポリウレタンの連続塗工方法。
  3. 【請求項3】 前記脱泡工程の後、混合した前記原料
    を、前記基材の上面に吐出する第2の原料供給工程と、 前記基材の上面に吐出された原料の上に第2の搬送体を
    供給し、前記搬送体と前記第2の搬送体とで、前記基材
    を間に挟んだ2層の原料を挟持しつつ、挟持された前記
    原料を第2の圧着ロールおよび第2の受け板で押圧して
    厚みを均一にする第2の塗工工程と、 前記第2の塗工工程の後、前記搬送体と前記第2の搬送
    体とで挟持されている前記2層の原料を少なくとも一対
    のニップロールで押圧して前記原料の脱泡を行う第2の
    脱泡工程とを有することを特徴とする、請求項1または
    2に記載の熱硬化性ポリウレタンの連続塗工方法。
  4. 【請求項4】 前記第2の塗工工程では、前記第2の圧
    着ロールの回転によって前記第2の搬送体を供給する、
    請求項3に記載の熱硬化性ポリウレタンの連続塗工方
    法。
  5. 【請求項5】 基材の片面または両面に2液反応型の熱
    硬化性ポリウレタンの原料を連続的に塗工する、熱硬化
    性ポリウレタンの連続塗工方法において、 前記原料を混合する混合工程と、 混合した前記原料を、水平面内で一定速度で走行する搬
    送体の上面に、前記搬送体の幅方向に往復させながら吐
    出する原料供給工程と、 前記搬送体の上面に吐出された原料の上に前記基材を供
    給し、該基材と前記搬送体とで前記原料を挟持しつつ、
    挟持された前記原料を圧着ロールおよび受け板で押圧し
    て厚みを均一にする塗工工程と、 前記塗工工程の後、前記基材と前記搬送体とで挟持され
    ている前記原料を少なくとも一対のニップロールで押圧
    して前記原料の脱泡を行う脱泡工程とを有することを特
    徴とする、熱硬化性ポリウレタンの連続塗工方法。
  6. 【請求項6】 前記塗工工程では、前記圧着ロールの回
    転によって前記基材を供給する、請求項5に記載の熱硬
    化性ポリウレタンの連続塗工方法。
  7. 【請求項7】 前記脱泡工程の後、混合した前記原料
    を、前記基材の上面に、前記基材の幅方向に往復させな
    がら吐出する第2の原料供給工程と、 前記基材の上面に吐出された原料の上に第2の搬送体を
    供給し、前記搬送体と前記第2の搬送体とで、前記基材
    を間に挟んだ2層の原料を挟持しつつ、挟持された前記
    原料を第2の圧着ロールおよび第2の受け板で押圧して
    厚みを均一にする第2の塗工工程と、 前記第2の塗工工程の後、前記搬送体と前記第2の搬送
    体とで挟持されている前記2層の原料を少なくとも一対
    のニップロールで押圧して前記原料の脱泡を行う第2の
    脱泡工程とを有することを特徴とする、請求項5または
    6に記載の熱硬化性ポリウレタンの連続塗工方法。
  8. 【請求項8】 前記第2の塗工工程では、前記第2の圧
    着ロールの回転によって前記第2の搬送体を供給する、
    請求項7に記載の熱硬化性ポリウレタンの連続塗工方
    法。
  9. 【請求項9】 請求項1、2、5または6に記載の熱硬
    化性ポリウレタンの連続塗工方法によって得られた塗工
    物から熱硬化性ポリウレタンシートを製造する方法であ
    って、 前記脱泡工程の後、前記塗工物を加熱し前記熱硬化性ポ
    リウレタンの原料を硬化させる硬化工程と、 硬化した前記熱硬化性ポリウレタンから前記搬送体およ
    び前記基材を剥離する剥離工程とを有する、熱硬化性ポ
    リウレタンシートの製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項3、4、7または8に記載の熱
    硬化性ポリウレタンの連続塗工方法によって得られた塗
    工物から熱硬化性ポリウレタンシートを製造する方法で
    あって、 前記第2の脱泡工程の後、前記塗工物を加熱し前記熱硬
    化性ポリウレタンの原料を硬化させる硬化工程と、 硬化した前記熱硬化性ポリウレタンから前記搬送体およ
    び前記第2の搬送体を剥離する剥離工程とを有する、熱
    硬化性ポリウレタンシートの製造方法。
JP37479099A 1999-12-28 1999-12-28 熱硬化性ポリウレタンの連続塗工方法および熱硬化性ポリウレタンシートの製造方法 Expired - Fee Related JP4316757B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP37479099A JP4316757B2 (ja) 1999-12-28 1999-12-28 熱硬化性ポリウレタンの連続塗工方法および熱硬化性ポリウレタンシートの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP37479099A JP4316757B2 (ja) 1999-12-28 1999-12-28 熱硬化性ポリウレタンの連続塗工方法および熱硬化性ポリウレタンシートの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001187362A true JP2001187362A (ja) 2001-07-10
JP4316757B2 JP4316757B2 (ja) 2009-08-19

Family

ID=18504432

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP37479099A Expired - Fee Related JP4316757B2 (ja) 1999-12-28 1999-12-28 熱硬化性ポリウレタンの連続塗工方法および熱硬化性ポリウレタンシートの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4316757B2 (ja)

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003001648A (ja) * 2001-06-22 2003-01-08 Mitsui Chemicals Inc ポリウレタンシートの製造方法および製造装置
KR20030092685A (ko) * 2002-05-30 2003-12-06 이성근 폴리우레탄밴드와 그 제조장치및 그 제조방법
JP2008086990A (ja) * 2006-09-08 2008-04-17 Toray Ind Inc 塗布方法および塗布装置
EP2218744A1 (de) * 2009-02-12 2010-08-18 Bayer MaterialScience AG Methode zur Herstellung von holografischen Photopolymeren auf Polymerfolien
WO2011094385A1 (en) 2010-01-29 2011-08-04 3M Innovative Properties Company Continuous process for forming a multilayer film and multilayer film prepared by such method
US8128779B2 (en) 2006-10-04 2012-03-06 3M Innovative Properties Company Method of making multilayer polyurethane protective film
EP2551024A1 (en) 2011-07-29 2013-01-30 3M Innovative Properties Co. Multilayer film having at least one thin layer and continuous process for forming such a film
TWI408008B (zh) * 2006-09-08 2013-09-11 Toray Industries 塗布方法及塗布裝置
US8551279B2 (en) 2008-03-25 2013-10-08 3M Innovative Properties Company Multilayer articles and methods of making and using the same
US8932424B2 (en) 2008-03-25 2015-01-13 3M Innovative Properties Company Paint film composites and methods of making and using the same
US9840591B2 (en) 2010-08-04 2017-12-12 3M Innovative Properties Company Method of preparing benzoxazine-thiol polymers films
US11267220B2 (en) 2012-11-23 2022-03-08 3M Innovative Properties Company Multilayer pressure-sensitive adhesive assembly
KR20220158310A (ko) * 2021-05-24 2022-12-01 (주) 디유티코리아 합판 대체용 복합재료층을 포함한 lng 운반선의 화물창용 복합 보냉재 및 그 제조방법
KR20220158311A (ko) * 2021-05-24 2022-12-01 (주) 디유티코리아 유리섬유 촙을 이용한 lng 운반선의 화물창용 복합 보냉재 및 그 제조방법

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4982764A (ja) * 1972-12-12 1974-08-09
JPS5858174A (ja) * 1981-09-30 1983-04-06 Nhk Spring Co Ltd 反応性混合物の連続塗布装置
JPS58159868A (ja) * 1982-03-16 1983-09-22 Nippon Polyurethan Kogyo Kk 改良された塗工方法
JPH03112613A (ja) * 1989-09-27 1991-05-14 Toyo Tire & Rubber Co Ltd 断熱材の製造方法
JPH0442168A (ja) * 1990-06-07 1992-02-12 Minolta Camera Co Ltd 作像装置
JPH0820034A (ja) * 1994-07-07 1996-01-23 Hitachi Kasei Unit Kk Frp成形品の製造方法及びfrp成形品
JPH08224852A (ja) * 1995-02-20 1996-09-03 Kyodo Printing Co Ltd 化粧板の製造方法
JPH0999443A (ja) * 1995-10-03 1997-04-15 Achilles Corp ラミネートボードの製造装置

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4982764A (ja) * 1972-12-12 1974-08-09
JPS5858174A (ja) * 1981-09-30 1983-04-06 Nhk Spring Co Ltd 反応性混合物の連続塗布装置
JPS58159868A (ja) * 1982-03-16 1983-09-22 Nippon Polyurethan Kogyo Kk 改良された塗工方法
JPH03112613A (ja) * 1989-09-27 1991-05-14 Toyo Tire & Rubber Co Ltd 断熱材の製造方法
JPH0442168A (ja) * 1990-06-07 1992-02-12 Minolta Camera Co Ltd 作像装置
JPH0820034A (ja) * 1994-07-07 1996-01-23 Hitachi Kasei Unit Kk Frp成形品の製造方法及びfrp成形品
JPH08224852A (ja) * 1995-02-20 1996-09-03 Kyodo Printing Co Ltd 化粧板の製造方法
JPH0999443A (ja) * 1995-10-03 1997-04-15 Achilles Corp ラミネートボードの製造装置

Cited By (27)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003001648A (ja) * 2001-06-22 2003-01-08 Mitsui Chemicals Inc ポリウレタンシートの製造方法および製造装置
KR20030092685A (ko) * 2002-05-30 2003-12-06 이성근 폴리우레탄밴드와 그 제조장치및 그 제조방법
JP2008086990A (ja) * 2006-09-08 2008-04-17 Toray Ind Inc 塗布方法および塗布装置
KR101445406B1 (ko) * 2006-09-08 2014-09-26 도레이 카부시키가이샤 도포 방법 및 도포 장치
TWI408008B (zh) * 2006-09-08 2013-09-11 Toray Industries 塗布方法及塗布裝置
US8128779B2 (en) 2006-10-04 2012-03-06 3M Innovative Properties Company Method of making multilayer polyurethane protective film
US8551285B2 (en) 2006-10-04 2013-10-08 3M Innovative Properties Company Method of making multilayer polyurethane protective film
US8992718B2 (en) 2008-03-25 2015-03-31 3M Innovative Properties Company Multilayer articles and methods of making and using the same
US8551279B2 (en) 2008-03-25 2013-10-08 3M Innovative Properties Company Multilayer articles and methods of making and using the same
US9656442B2 (en) 2008-03-25 2017-05-23 3M Innovative Properties Company Paint film composites and methods of making and using the same
US8932424B2 (en) 2008-03-25 2015-01-13 3M Innovative Properties Company Paint film composites and methods of making and using the same
CN102317337B (zh) * 2009-02-12 2014-11-26 拜尔材料科学股份公司 在聚合物膜上制备全息光聚合物的方法
EP2218744A1 (de) * 2009-02-12 2010-08-18 Bayer MaterialScience AG Methode zur Herstellung von holografischen Photopolymeren auf Polymerfolien
CN102317337A (zh) * 2009-02-12 2012-01-11 拜尔材料科学股份公司 在聚合物膜上制备全息光聚合物的方法
US8715888B2 (en) 2009-02-12 2014-05-06 Bayer Materialscience Ag Method for producing holographic photopolymers on polymer films
WO2010091795A1 (de) * 2009-02-12 2010-08-19 Bayer Materialscience Ag Methode zur herstellung von holografischen photopolymeren auf polymerfolien
WO2011094385A1 (en) 2010-01-29 2011-08-04 3M Innovative Properties Company Continuous process for forming a multilayer film and multilayer film prepared by such method
EP2353736A1 (en) 2010-01-29 2011-08-10 3M Innovative Properties Company Continuous process for forming a multilayer film and multilayer film prepared by such method
US9840591B2 (en) 2010-08-04 2017-12-12 3M Innovative Properties Company Method of preparing benzoxazine-thiol polymers films
WO2013019495A1 (en) 2011-07-29 2013-02-07 3M Innovative Properties Company Multilayer film having at least one thin layer and continuous process for forming such a film
EP2551024A1 (en) 2011-07-29 2013-01-30 3M Innovative Properties Co. Multilayer film having at least one thin layer and continuous process for forming such a film
US9914854B2 (en) 2011-07-29 2018-03-13 3M Innovative Properties Company Multilayer film having at least one thin layer and continuous process for forming such a film
US11267220B2 (en) 2012-11-23 2022-03-08 3M Innovative Properties Company Multilayer pressure-sensitive adhesive assembly
KR20220158310A (ko) * 2021-05-24 2022-12-01 (주) 디유티코리아 합판 대체용 복합재료층을 포함한 lng 운반선의 화물창용 복합 보냉재 및 그 제조방법
KR20220158311A (ko) * 2021-05-24 2022-12-01 (주) 디유티코리아 유리섬유 촙을 이용한 lng 운반선의 화물창용 복합 보냉재 및 그 제조방법
KR102555366B1 (ko) 2021-05-24 2023-07-13 (주) 디유티코리아 유리섬유 촙을 이용한 lng 운반선의 화물창용 복합 보냉재 및 그 제조방법
KR102555341B1 (ko) 2021-05-24 2023-07-13 (주) 디유티코리아 합판 대체용 복합재료층을 포함한 lng 운반선의 화물창용 복합 보냉재 및 그 제조방법

Also Published As

Publication number Publication date
JP4316757B2 (ja) 2009-08-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2001187362A (ja) 熱硬化性ポリウレタンの連続塗工方法および熱硬化性ポリウレタンシートの製造方法
KR101793611B1 (ko) 다목적 점착테이프 제조장치
JP2003001648A (ja) ポリウレタンシートの製造方法および製造装置
CN111246991B (zh) 层压装置以及层压方法
CN110268568B (zh) 用催化剂涂覆膜的方法
HU191741B (en) Method and apparatus for applying partial surface layers
KR20090105923A (ko) 라벨을 적용하는 장치 및 방법
TW201200247A (en) Coating apparatus
KR102490286B1 (ko) 표면 구조 필름의 제조방법 및 제조장치
JPH1067014A (ja) プリプレグの製造方法およびその装置
CN217797144U (zh) 一种膜电极涂布装置
KR102380140B1 (ko) 코팅 장치 및 이를 이용한 코팅 방법
CN210633967U (zh) 一种带离型膜的微孔泡棉的连续制备装置
US6464783B1 (en) Apparatus for manufacturing prepreg
CN102535188B (zh) 一种合成革生产线
US11951511B2 (en) Method for manufacturing a multilayer PVC semifinished product and a corresponding apparatus
US20200247014A1 (en) Method and apparatus for impregnating reinforcement material
CN202543698U (zh) 一种新型合成革生产线
JP2003251702A (ja) 強化繊維基材の裁断方法およびプリフォームの製造方法ならびにその製造装置
CN110480900A (zh) 一种带离型膜的微孔泡棉的连续制备装置
CN110450517A (zh) 一种带离型膜的微孔泡棉的连续制备工艺
CN103687706A (zh) 树脂片制造装置、树脂片制造方法、树脂片和显示元件用树脂基板
CN109968575B (zh) 一种生产增强型全氟离子交换膜的钢带流延机
JP2621715B2 (ja) 樹脂コーティング装置
KR0175136B1 (ko) 스플릿레더를 이용한 이미테이션 그레인 누박 레더의 제조방법

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060801

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20060801

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090424

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090512

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090521

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120529

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120529

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130529

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees