JP2002136244A - 魚介類収容チューブ、魚介類陳列装置および魚介類輸送方法 - Google Patents

魚介類収容チューブ、魚介類陳列装置および魚介類輸送方法

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JP2002136244A
JP2002136244A JP2000336628A JP2000336628A JP2002136244A JP 2002136244 A JP2002136244 A JP 2002136244A JP 2000336628 A JP2000336628 A JP 2000336628A JP 2000336628 A JP2000336628 A JP 2000336628A JP 2002136244 A JP2002136244 A JP 2002136244A
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water
fish
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seafood
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JP2000336628A
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Toshiro Urabe
俊郎 卜部
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FUKUDA HATSUO
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FUKUDA HATSUO
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    • AHUMAN NECESSITIES
    • A01AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
    • A01KANIMAL HUSBANDRY; CARE OF BIRDS, FISHES, INSECTS; FISHING; REARING OR BREEDING ANIMALS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; NEW BREEDS OF ANIMALS
    • A01K63/00Receptacles for live fish, e.g. aquaria; Terraria
    • A01K63/02Receptacles specially adapted for transporting live fish

Abstract

(57)【要約】 【課題】 生きている魚介類にストレスを生じさせるこ
となく、新鮮な状態を保ったまま、保管、陳列、輸送す
ることのできる技術を提供する。 【解決手段】 魚介類収容チューブ10は、非透水性の
透明な合成樹脂製フィルムで形成された長方形袋状のチ
ューブ本体11と、このチューブ本体11に連通された
送水管12および排水管13とを備え、チューブ本体1
1内における排水管13の開口部にフィルタ15が装着
されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、魚類、イカ、タ
コ、貝類、エビ、カニ、ウニ、ナマコなどの魚介類を生
きたまま保管、陳列あるいは輸送する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、魚介類を調理して提供する料理
屋、飲食店などにおいては、新鮮で美味な魚料理を提供
できるように、魚介類を生きたまま保管、陳列するため
の水槽や生け簀を備える店舗が増えている。このような
料理屋や飲食店などに対しては、魚介類を生きたまま配
送する必要があるため、輸送中の魚介類の傷み防止や鮮
度維持を目的とする様々な輸送技術が開発されている。
【0003】このような魚介類輸送のための装置とし
て、たとえば特開平11−178475号公報に開示さ
れている魚介類等の輸送箱装置、特開平6−11369
6号公報に開示されている供給水吸引方式の魚介類保冷
装置などがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】特開平11−1784
75号公報に開示されている魚介類等の輸送箱装置は、
空気供給手段や気泡捕捉手段などを必要とするため魚介
類の収容スペースに比べ占有スペースが大きく嵩張る。
また、輸送箱内の水中に収容されている魚介類が泳ぎ回
る際に魚介類同士が接触することが多いため、輸送中や
保管中などに、ストレスで魚介類が弱ったり、死滅する
ことがある。
【0005】また、特開平6−113696号公報に開
示されている供給水吸引方式の魚介類保冷装置において
は、ビニール、ポリエチレンなどの軟性材料で形成され
た容器に魚介類を収容し、容器内に供給される水を強制
的に吸引することによって容器を魚介類に密着する程度
まで収縮させるので、容器内に収容された魚介類に過大
なストレスが生じ、魚介類が衰弱したり、死滅すること
があるだけでなく、調理後の鮮度や風味などが低下する
ことがある。
【0006】本発明が解決すべき課題は、魚介類にスト
レスを生じさせることなく生きたまま保管、陳列、輸送
することのできる技術を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の魚介類収容チュ
ーブは、非透水性の合成樹脂材で形成された袋状または
筒状のチューブ本体と、前記チューブ本体内に連通され
た送水管および排水管と、前記チューブ本体の開口部を
閉じる閉塞手段とを備えたことを特徴とする。
【0008】このような構成とすることにより、一尾の
魚や一杯のイカなどの魚介類と水とをチューブ本体内に
収容して開口部を閉じた状態で、送水管からチューブ本
体内へ送水するとともに排水管からチューブ本体内の水
を排水することが可能となるため、チューブ本体内の魚
介類は従来の大きな容器内の場合のように他の魚介類か
ら干渉されることがなく、連続的に入れ代わる清浄な水
中であたかも遊泳しているような状態に保持され、魚介
類にストレスを生じさせることなく、生きたまま保管、
陳列、輸送することができる。ここで、チューブ本体内
の魚介類のために、送水管からチューブ本体内へ送り込
む水に予め酸素を溶存させておくことが望ましい。この
場合、チューブ本体からの排水を濾過し、その濾過水に
酸素を溶存させて再びチューブ本体へ送水する水循環シ
ステムを構成すれば、給水設備のない場所での長時間保
管や長距離移動が可能となり、節水も図ることができ
る。また、配管時などにおける送水管と排水管との混同
を回避するため、両管に対して互いに異なる色、模様、
文字などの識別手段を付しておくことが望ましい。
【0009】チューブ本体を形成する合成樹脂材として
は、柔軟な合成樹脂製フィルムが好適であるが、柔軟な
合成樹脂ホース、硬質の合成樹脂パイプなどを用いてチ
ューブ本体を形成することもできる。また、合成樹脂製
フィルムとしては、透明フィルム、有色フィルムあるい
は遮光フィルムなどを使用することができるが、収容し
た魚介類が外部から見える必要があるか否か、収容する
魚介類の光に対する習性、たとえば夜行性であるか否か
など、実際に収容する魚介類の種類や使用条件に応じて
決定することが望ましい。
【0010】ここで、前記チューブ本体内における排水
管の開口部に異物吸着防止用のフィルタを設けることに
より、収容された魚介類の排泄物や離脱物などが排水管
の開口部に詰まって排水機能が低下あるいは停止したり
魚介類の身体の一部が開口部に吸込まれて損傷を受けた
りするのを防止することができる。とくにイカやタコな
どの軟体動物は排水管の開口部に吸込まれやすいので、
開口部に設けたフィルタが有効に機能する。排水と共に
フィルタを通過した微小な排泄物などは排水濾過手段を
設けることによって除去することが可能となる。
【0011】また、前記チューブ本体の内部に、一部ま
たは全部に透水性を有し前記チューブ本体より小さい合
成樹脂材で形成された袋状または筒状の副チューブ体を
配置し、前記送水管を前記副チューブ体内へ連通させた
構成とすることもできる。このような構成として、副チ
ューブ体内に魚介類を収容すれば、収容されている魚介
類のひれや刺状突起物などが接触して副チューブ体に孔
が開くことがあっても、外側のチューブ本体まで孔が開
くことはなく、チューブ本体の水漏れを防止することが
できる。副チューブ体を形成する合成樹脂材は、チュー
ブ本体と同様、柔軟な合成樹脂製フィルムが好適である
が、柔軟な合成樹脂ホース、硬質の合成樹脂パイプなど
を用いて形成することができ、合成樹脂製フィルムとし
ては、透明フィルム、有色フィルムあるいは遮光フィル
ムなどを使用することができる。
【0012】次に本発明の魚介類陳列装置は、前述した
魚介類収容チューブと、この魚介類収容チューブをその
長手方向が略水平となるように保持するチューブ保持装
置とを備えた装置である。このような構成とすることに
より、生け簀や水槽などを設けることなく、比較的小さ
なスペース内において、生きている魚介類にストレスを
生じさせることなく陳列できるようになる。また、水を
入れたチューブ本体は略円柱形状に膨らんだ状態とな
り、水が凸レンズとして機能するので、どの方向からも
魚介類が拡大されて見えるようになり、視認性が向上す
る。
【0013】この場合、陳列中の魚介類収容チューブの
外面が結露し、収容されている魚介類が外から見えなく
なることがあるが、魚介類収容チューブの外面を濡らす
ための散水装置を設ければ、散水された水が魚介類収容
チューブ外面を連続的に流下するので、結露を防止する
ことができる。
【0014】また、本発明の魚介類輸送方法は、前述し
た魚介類収容チューブに魚介類および水を収容し、送水
管からチューブ本体内へ送水するとともに排水管からチ
ューブ本体内の水を排水しながら魚介類収容チューブを
膨張状態に保持して輸送する方法である。
【0015】このような輸送方法とすることにより、膨
張状態の魚介類収容チューブ内に収容された魚介類は、
連続的に入れ代わる水の中で遊泳しているような状態に
保持され、容器との接触も最小限に抑制されるので、比
較的小さなスペース内で、ストレスを生じることなく生
きたまま輸送できるようになり、輸送中や積み下ろしの
際に、魚介類に人間の手が触れることがないので、手の
接触による魚介類の損傷を防止することができる。
【0016】ここで、チューブ内の魚介類のために、送
水管からチューブ本体内へ送水する水には予め酸素を溶
存させておくことが望ましく、この場合、チューブ本体
の排水を濾過し、酸素を溶存させ再びチューブ本体へ送
水する水循環システムを採用すれば、給水設備なしで長
時間にわたる輸送が可能となる。また、送水管、排水管
に対し、互いに異なる色や模様などの識別手段を付せ
ば、配管時などにおける送水管と排水管との混同を回避
することができ、多数の魚介類収容チューブを一度に輸
送する場合に有効である。
【0017】
【発明の実施の形態】図1は本発明の魚介類収容チュー
ブの第1の実施形態を示す側面図、図2は図1に示す魚
介類収容チューブの使用状態を示す側面図、図3は図1
に示す魚介類収容チューブの使用状態を示す一部切欠側
面図である。
【0018】本実施形態の魚介類収容チューブ(以下、
収容チューブという)10は、図1(a)に示すよう
に、非透水性の透明な合成樹脂製フィルムで形成された
長方形袋状のチューブ本体11と、このチューブ本体1
1に連通された送水管12および排水管13とを備え、
チューブ本体11内における排水管13に複数の貫通孔
を有するフィルタ15が装着されている。チューブ本体
11の開口部11aを閉じる閉塞手段としては、図1
(b)に示すような溶着シーリング14あるいは図1
(c)に示すようなゴムバンド26などを採用すること
ができる。
【0019】図1(a)において、送水管12、排水管
13は、いずれもチューブ本体11の上側部に配置して
いるが、これらの位置に限定するものでないので、収容
する魚介類の種類、形状、習性あるいは配管条件などに
応じて、チューブ本体11の下側に送水管12x、排水
管13xとして配置したり、チューブ本体11の上側、
下側あるいは底部など互いに異なる位置に分散配置して
もよい。
【0020】収容チューブ10を使用する場合、図2に
示すように、一尾の魚16と水17とをチューブ本体1
1内に収容し、開口部11aを溶着シーリング14で閉
塞した後、送水管12の端部を分岐器具18の分岐管1
8aの一つに連結し、排水管13の端部を分岐器具19
の分岐管19aの一つに連結する。なお、溶着シーリン
グ14で開口部11aを閉塞する際、魚16と水17と
を収容したチューブ本体11の開口部11a付近を開閉
式クリップ25で挟持し、溶着機を用いて溶着シーリン
グ14を施した後、開閉式クリップ25を取り外せば、
スムーズ且つ確実に閉塞作業を行うことができる。図2
では1個の収容チューブ10のみを示しているが、分岐
管18a,19aの本数と同数の収容チューブ10をセ
ットすることができる。
【0021】送水管12側の分岐器具18は本管20を
介して冷却機21に連結され、排水管13側の分岐器具
19は本管22を介して濾過機23に連結され、濾過機
23と冷却機21との間にポンプ24が連結されてい
る。また、チューブ本体11内へ送り込む水に酸素を溶
解させるためのエアポンプ27が濾過機23に連結され
ている。分岐器具18,19の分岐管18a,19aは
それぞれ複数配置されているが、各々に開閉バルブ18
b,19bが設けられているため、不使用の分岐管18
a,19aは開閉バルブ18b,19bで閉止しておく
ことができる。
【0022】このような状態に配管した後、ポンプ24
およびエアポンプ27を作動させると、酸素が充分に溶
存し、冷却機21で適温に冷やされた水が本管20を通
って分岐器具18で分流され、送水管12を経由してチ
ューブ本体11内へ送り込まれる。そして、図3に示す
ように、チューブ本体11内を循環した水は、フィルタ
15を通過して排水管13から排出され、分岐器具19
で合流し、本管22から濾過機23を通過してポンプ2
4に戻り、以下同様の過程を繰り返す。
【0023】このように、送水管12からチューブ本体
11内へ送水されるとともに排水管13からチューブ本
体11内の水が排水されるため、チューブ内の魚16は
他の魚介類から干渉されることなく、連続的に入れ代わ
る清浄な水17の中で、あたかも遊泳しているような状
態に保持される。また、チューブ本体11内の水17
は、気泡のない状態に保たれているため、外部からの振
動、揺動によって、水が移動、揺動することもない。し
たがって、魚16にストレスを生じさせることなく、生
きたまま保管、陳列、輸送することができる。
【0024】また、前述したように、チューブ本体11
内における排水管13の開口部に異物吸着防止用のフィ
ルタ15を装着しているため、収容された魚16の排泄
物28や離脱物などで排水管13が詰まるのを防止する
ことができ、魚16の身体の一部が排水管13に吸込ま
れて損傷を受けることもない。フィルタ15は、イカや
タコなどの軟体動物に対して有効に機能し、イカの触手
などが吸込まれて損傷するのを防止できる。
【0025】本実施形態では、排水管13はチューブ本
体11の上側部に配置されているため、使用中にチュー
ブ本体11内で発生して上部に集まる気泡Bを吸引、排
出することができ、発生した気泡Bが徐々に増加してチ
ューブ本体11内の水量が相対的に減少するのを防止す
ることができる。また、気泡Bが存在している状態で収
容チューブ10が振動、揺動すると、チューブ内の水が
揺動、移動して、魚16が損傷を受けることがあるが、
排水管13が気泡Bを吸引、排出するので、このような
弊害を防止することができる。
【0026】収容チューブ10内に収容している魚16
を取り出したい場合は、チューブ本体11の溶着シーリ
ング14付近などの適切な位置を切り開けば簡単に取り
出すことができる。なお、図1(c)で示したように、
開口部11aをゴムバンド26で閉塞する方式を採用す
れば、ゴムバンド26を取り外して魚16を取り出すこ
とができ、空になった収容チューブ10は、水漏れする
ような損傷がない限り再使用することができるので、資
源の有効活用、産業廃棄物の削減に寄与することができ
る。
【0027】また、本実施形態では、収容チューブ10
内に一尾の魚16を収容しているが、チューブ本体11
の容積に対して小型の魚であれば複数尾の魚を収容する
ことが可能であり、また、調理用の魚介類に限らず、ペ
ット用魚介類の保管、陳列、輸送にも使用することがで
き、冷却機21の代わりに加温機を設ければ、熱帯魚類
の収容も可能となる。
【0028】次に図4、図5を参照して、本発明の魚介
類収容チューブの第2の実施形態について説明する。魚
介類収容チューブ(以下、収容チューブという)30
は、図4に示すように、非透水性の透明な合成樹脂製フ
ィルムで形成された長方形袋状のチューブ本体31の内
部に、これより小さい長方形袋状の副チューブ体32が
配置されている。チューブ本体31の開口部31aの内
側に、副チューブ体32の開口部32aが位置し、副チ
ューブ体32の底部32bはチューブ本体31の底部3
1bに固着されている。
【0029】副チューブ体32の中央やや開口部32a
寄りの部分には、複数の透水孔33が配列され、送水管
34はチューブ本体31を貫通して副チューブ体32へ
連通され、排水管35はチューブ本体31に連通されて
いる。副チューブ体32もチューブ本体31と同様、透
明な合成樹脂製フィルムで形成されているので、開口部
31a,32aは溶着シーリング37で閉塞することが
できる。排水管35はチューブ本体31の上側に配置さ
れているので、前述と同様、チューブ本体31内に発生
する気泡を吸引、除去できる。なお、送水管34、排水
管35の代わりに、同様の機能を有する送水管34xお
よび排水管35xを並列配置した連通用ユニット29を
チューブ本体31に取り付けることも可能である。
【0030】収容チューブ30を使用する場合、図5
(a)に示すように、副チューブ体32内に一尾の魚1
6を収容し、チューブ本体31および副チューブ体32
を水で満たして、開口部31a,32aを溶着シーリン
グ37で閉止した後、送水管34および排水管35を図
2と同様に配管して、ポンプ24を作動させる。送水管
34を経由して副チューブ体32内へ送り込まれた水
は、副チューブ体32内を循環した後、複数の透水孔3
3を通過して副チューブ体32とチューブ本体31との
間に流出し、排水管35からチューブ本体31外へ排出
され、濾過工程、酸素溶かし込み工程および冷却工程を
経た後、再び送水管34を経由して副チューブ体32内
へ送水される。
【0031】この副チューブ体32内に魚16を収容す
れば、収容されている魚16のひれや刺状突起物などが
接触して副チューブ体32に孔が開くことがあっても、
外側のチューブ本体31まで孔が開くことはなく、チュ
ーブ本体31の水漏れを防止することができる。
【0032】また、図5に示すように、副チューブ体3
2内に収容している魚16の具体的名称、産地、取扱業
者の氏名や住所など、各種製品情報を記載したラベルL
をチューブ本体31の外面に貼着することもでき、ラベ
ルLを広告宣伝媒体として利用することもできる。
【0033】次に図6、図7を参照して、本発明の魚介
類陳列装置の実施形態について説明する。魚介類陳列装
置50は、収容チューブ10と同様の構造、機能を有す
る収容チューブ51と、収容チューブ51をその長手方
向が略水平となるように保持するチューブ保持装置56
とを備えている。
【0034】魚介類陳列装置50を使用する場合、収容
チューブ51に一杯のイカ36を収容して開口部を閉止
した後、送水管52、排水管53を分岐器具54,55
などを経由して図2と同様に配管した後、ポンプ24や
エアポンプ27などを作動させる。ここで排水管53
は、送水管52と区別できる色に着色してあるので、多
数の収容チューブ51を陳列する場合の配管ミスを防止
することができ、配管作業も容易となる。
【0035】魚介類陳列装置50を使用することによ
り、生け簀や水槽などの大掛かりな装置を設けることな
く、比較的小さなスペース内に、生きているイカ36に
ストレスを生じさせることなく陳列できる。また、チュ
ーブ保持装置56によって、複数の収容チューブ51が
並行に陳列されているため、個々のイカ36が見えやす
く、優れた陳列効果を発揮する。
【0036】このとき、水とイカ36を収容した収容チ
ューブ51は略円柱形状に膨らんだ状態となり、水が凸
レンズとして機能するので、どの方向から見てもイカ3
6が拡大されて見え、視認性が良好である。また、収容
チューブ51内のイカ36が死ぬことがあっても、各チ
ューブが独立しているため、他の収容チューブ51内の
イカ36に悪影響を及ぼすことはなく、当該収容チュー
ブ51ごと取り替えれば良いので、その後の処置も簡単
である。
【0037】さらに、陳列中の収容チューブ51の上方
に散水装置57を配置し、散水装置57から収容チュー
ブ51に向かって散水しているため、図7に示すよう
に、水滴Dが収容チューブ51の外面に沿って順次流下
することによって収容チューブ51外面の結露を防止で
き、清涼感、清潔感をも醸し出すことができる。なお、
散水装置57から散水される水は、収容チューブ51内
へ送水される水と同様、分岐器具54に連結された送水
管52を介して送水されたものであり、散水された水は
最下部の集水槽58内に回収された後、排水パイプ59
から分岐器具55を通って収容チューブ51からの排水
と共に濾過、冷却された後、再び、分岐器具54から送
水される。
【0038】魚介類陳列装置50において、複数の収容
チューブ51は垂直に並行配列されているが、これに限
定するものではないので、例えば、図8に示す魚介類陳
列装置60のように、複数の収容チューブ51を階段状
に配列することもできる。前述した魚介類陳列装置50
は、人間の視線と同レベルの高さに置いた場合の視認性
に優れており、魚介類陳列装置60は視線よりやや低い
位置に置いた場合の視認性に優れている。
【0039】次に図9〜図11を参照して、本発明の魚
介類輸送方法の実施形態について説明する。図9に示す
ように、収容チューブ10と同様の構造、機能を有する
それぞれの収容チューブ70にイカおよび水を収容して
開口部を閉止した後、複数の収容チューブ70を、透光
性を有する素材、例えば、メッシュ材で形成された保管
ケース71内に配置し、それぞれの送水管72および排
水管73を分岐器具74,75に連結する。分岐器具7
4,75は、保管ケース71の外部に露出した送水本管
76、排水本管77に連通されている。
【0040】複数の収容チューブ70を収納した保管ケ
ース71は、輸送用車両78の荷台に積載され、送水本
管76および排水本管77は、濾過装置、冷却装置およ
び酸素溶解装置を具備したポンプユニット79に連結さ
れる。
【0041】このような構成において、ポンプユニット
79を作動させれば、酸素が溶存する清浄な水が送り込
まれることによって、収容チューブ70は膨張状態に保
たれ、収容チューブ70内の水は連続的に入れ代えられ
るので、膨張状態の収容チューブ70内に収容されたイ
カ36は、清浄な水の中で遊泳状態に保持され、チュー
ブ70との接触も最小限に抑制されるので、比較的小さ
なスペース内で、ストレスを生じることなく、生きの良
い状態を保ったまま輸送できる。
【0042】また、排水管73は送水管72と識別でき
るように着色されているため、配管ミスを防止でき、配
管作業性も良好であり、各々の排水管73はチューブ上
方に配置されているため、輸送中などにチューブ内に発
生する気泡を吸引、除去することができる。なお、送水
管72、排水管73の位置は使用条件などに応じて、任
意に変更することができる。
【0043】さらに、魚介類収容チューブ70は透明フ
ィルム材で形成され、保管ケース71は透光性のあるメ
ッシュ材で形成され、輸送用車両78の荷台には照明ラ
イト80が配置されているため、明るい光を好むイカ3
6に充分な光を照射しながら輸送することができる。し
たがって、輸送中の振動、揺れ、騒音などによって生じ
るイカ36のストレスを、安定した明るい光の下に置く
ことで、軽減することができる。
【0044】
【発明の効果】本発明により、以下に示す効果を奏す
る。
【0045】(1)非透水性の合成樹脂材で形成された
袋状または筒状のチューブ本体と、チューブ本体内に連
通された送水管および排水管と、チューブ本体の開口部
を閉じる閉塞手段とを備えた魚介類収容チューブとする
ことにより、この収容チューブに生きている魚介類を収
容し、魚介類にストレスを生じさせることなく生きたま
ま保管、陳列、輸送することができる。
【0046】(2)チューブ本体内における排水管の開
口部に異物吸着防止用のフィルタを設けることにより、
収容された魚介類の排泄物や離脱物などが排水管の開口
部に詰まったり、魚介類の身体の一部が開口部に吸込ま
れて損傷を受けるのを防止できる。
【0047】(3)チューブ本体の内部に、一部または
全部に透水性を有しチューブ本体より小さい合成樹脂材
で形成された袋状または筒状の副チューブ体を配置し、
送水管を副チューブ体内へ連通させた構成として、副チ
ューブ体内に魚介類を収容すれば、収容されている魚介
類のひれや刺状突起物などが接触して副チューブ体に孔
が開くことがあっても、外側のチューブ本体まで孔が開
くことはなく、チューブ本体の水漏れを防止することが
できる。
【0048】(4)魚介類収容チューブと、魚介類収容
チューブをその長手方向が略水平となるように保持する
チューブ保持装置とを備えた魚介類陳列装置とすること
により、生け簀や水槽などを設けることなく、比較的小
さなスペース内で、魚介類にストレスを生じさせること
なく生きたまま陳列することができる。
【0049】(5)魚介類収容チューブに魚介類と水を
収容し、魚介類収容チューブのチューブ本体内に連通さ
れた送水管からチューブ本体内へ送水するとともにチュ
ーブ本体内に連通された排水管からチューブ本体内の水
を排水しながら魚介類収容チューブを膨張状態に保持し
て輸送することにより、比較的小さなスペース内で、魚
介類にストレスを生じることなく生きたまま輸送するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 魚介類収容チューブの第1実施形態を示す側
面図である。
【図2】 図1の魚介類収容チューブの使用状態を示す
側面図である。
【図3】 図1の魚介類収容チューブの使用状態を示す
一部切欠側面図である。
【図4】 魚介類収容チューブの第2実施形態を示す側
面図である。
【図5】 図4の魚介類収容チューブの使用状態を示す
側面図である。
【図6】 魚介類陳列装置の実施形態を示す正面図であ
る。
【図7】 図6の魚介類陳列装置の側面図である。
【図8】 魚介類陳列装置の他の実施形態を示す側面図
である。
【図9】 魚介類輸送方法の実施形態で使用する保管ケ
ース内に魚介類収容チューブを配列した状態を示す斜視
図である。
【図10】 図9におけるA−A線矢視図である。
【図11】 魚介類輸送方法の実施形態を示す説明図で
ある。
【符号の説明】
10,30,51,70 魚介類収容チューブ 11,31 チューブ本体 11a,31a,32a 開口部 12,12x,34,34x,52,72 送水管 13,13x,35,35x,53,73 排水管 14,37 溶着シーリング 15 フィルタ 16 魚 17 水 18,19,54,55,74,75 分岐器具 18a,19a 分岐管 18b,19b 開閉バルブ 20,22 本管 21 冷却機 23 濾過機 24 ポンプ 25 開閉式クリップ 26 ゴムバンド 27 エアポンプ 28 排泄物 29 連通用ユニット 31b,32b 底部 32 副チューブ体 33 透水孔 36 イカ 50,60 魚介類陳列装置 56 チューブ保持装置 57 散水装置 58 集水槽 59 排水パイプ 71 保管ケース 76 送水本管 77 排水本管 78 輸送用車両 79 ポンプユニット 80 照明ライト B 気泡 D 水滴 L ラベル

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非透水性の合成樹脂材で形成された袋状
    または筒状のチューブ本体と、前記チューブ本体内に連
    通された送水管および排水管と、前記チューブ本体の開
    口部を閉じる閉塞手段とを備えた魚介類収容チューブ。
  2. 【請求項2】 前記チューブ本体内における前記排水管
    の開口端に異物吸着防止用のフィルタを設けた請求項1
    記載の魚介類収容チューブ。
  3. 【請求項3】 前記チューブ本体の内部に、一部または
    全部に透水性を有し前記チューブ本体より小さい合成樹
    脂材で形成された袋状または筒状の副チューブ体を配置
    し、前記送水管を前記副チューブ体内へ連通させた請求
    項1または2記載の魚介類収容チューブ。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の魚介類
    収容チューブと、前記魚介類収容チューブをその長手方
    向が略水平となるように保持するチューブ保持装置とを
    備えた魚介類陳列装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜3のいずれかに記載の魚介類
    収容チューブに魚介類と水を収容し、前記魚介類収容チ
    ューブのチューブ本体内に連通された送水管からチュー
    ブ本体内へ送水するとともにチューブ本体内に連通され
    た排水管からチューブ本体内の水を排水しながら魚介類
    収容チューブを膨張状態に保持して輸送することを特徴
    とする魚介類輸送方法。
JP2000336628A 2000-11-02 2000-11-02 魚介類収容チューブ、魚介類陳列装置および魚介類輸送方法 Pending JP2002136244A (ja)

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