JP2002128883A - ポリエステル樹脂及びその製造方法、並びにそれを用いた電子写真感光体 - Google Patents

ポリエステル樹脂及びその製造方法、並びにそれを用いた電子写真感光体

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JP2002128883A JP2000324900A JP2000324900A JP2002128883A JP 2002128883 A JP2002128883 A JP 2002128883A JP 2000324900 A JP2000324900 A JP 2000324900A JP 2000324900 A JP2000324900 A JP 2000324900A JP 2002128883 A JP2002128883 A JP 2002128883A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐摩耗性に優れ、特に表面滑り性が通常のポ
リカーボネート或いはポリエステルと比較して顕著に優
れた新規な構造を有するポリエステル樹脂、及び該樹脂
を用いた電気特性が良好で且つ機械的強度及び滑り性に
優れた電子写真感光体を提供する。 【解決手段】 重合体末端の少なくとも一部にポリシロ
キサン構造を有するポリエステル樹脂。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規な構造を有する
ポリエステル樹脂及びそれを用いた電子写真感光体に関
する。詳しくは、特に電子写真感光体の感光層バインダ
ーとして用いた場合の機械的強度及び表面滑り性に優れ
たポリエステル樹脂、及びそれを用いることにより得ら
れる電気的応答性の良好な電子写真感光体に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】電子写真技術は、即時性、高品質の画像
が得られることなどから、近年では複写機の分野にとど
まらず、各種プリンターの分野でも広く使われ応用され
てきている。電子写真技術の中核となる感光体について
は、その光導電材料として従来からのセレニウム、ヒ素
−セレニウム合金、硫化カドミウム、酸化亜鉛といった
無機系の光導電体から、最近では、無公害で成膜が容
易、製造が容易である等の利点を有する有機系の光導電
材料を使用した感光体が開発されている。有機感光体と
しては、光導電性微粉末をバインダー樹脂中に分散させ
たいわゆる分散型感光体、電荷発生層及び電荷移動層を
積層した積層型感光体が知られている。積層型感光体
は、それぞれ効率の高い電荷発生物質、及び電荷移動物
質を組み合わせることにより高感度な感光体が得られる
こと、材料選択範囲が広く安全性の高い感光体が得られ
ること、また塗布の生産性が高く比較的コスト面でも有
利なことから感光体の主流になる可能性も高く鋭意開発
され実用化されている。
【0003】電子写真感光体は、電子写真プロセスすな
わち帯電、露光、現像、転写、クリーニング、除電等の
サイクルで繰り返し使用されるためその間様々なストレ
スを受け劣化する。この様な劣化としては例えば帯電器
として普通用いられるコロナ帯電器から発生する強酸化
性のオゾンやNOxが感光層に化学的なダメ−ジを与え
たり、像露光で生成したキャリア−(電流)が感光層内
を流れることや除電光、外部からの光によって感光層組
成物が分解するなどによる化学的、電気的劣化がある。
またこれとは別の劣化としてクリ−ニングブレ−ド、磁
気ブラシなどの摺擦や現像剤、紙との接触等による感光
層表面の摩耗や傷の発生、膜の剥がれといった機械的劣
化がある。特にこの様な感光層表面に生じる損傷はコピ
−画像上に現れやすく、直接画像品質を損うため感光体
の寿命を制限する大きな要因となっている。すなわち高
寿命の感光体を開発するためには電気的、化学的耐久性
を高めると同時に機械的強度を高めることも必須条件で
ある。
【0004】一般に積層型感光体の場合このような負荷
を受けるのは電荷移動層である。電荷移動層は通常バイ
ンダー樹脂と電荷移動物質からなっており、実質的に強
度を決めるのはバインダー樹脂であるが、電荷移動物質
のドープ量が相当多いため十分な機械強度を持たせるに
は至っていない。また、高速印刷の要求の高まりから、
より高速の電子写真プロセス対応の材料が求められてい
る。この場合、感光体には高感度、高寿命であることの
他に、露光されてから現像されるまでの時間が短くなる
ために応答性がよいことも必要となる。感光体の応答性
は電荷移動層、なかでも電荷移動物質により支配される
がバインダー樹脂によっても大きく変わることが知られ
ている。
【0005】これまでの電荷移動層のバインダー樹脂と
しては、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポ
リ塩化ビニル等のビニル重合体、及びその共重合体、ポ
リカーボネート、ポリエステル、ポリスルホン、フェノ
キシ、エポキシ、シリコーン樹脂等の熱可塑性樹脂や種
々の熱硬化性樹脂が用いられてきている。数あるバイン
ダー樹脂のなかではポリカーボネート樹脂が比較的優れ
た性能を有しており、これまで種々のポリカーボネート
樹脂が開発され実用に供されている。例えば特開昭50
−98332号公報にはビスフェノールPタイプのポリ
カーボネートが、特開昭59−71057号公報にはビ
スフェノールZタイプのポリカーボネートが、特開昭5
9−184251号公報にはビスフェノールPおよびビ
スフェノールAの共重合タイプのポリカーボネートが、
特開平5−21478にはビス(4ーヒドロキシフェニ
ル)ケトンタイプの構造を含むポリカーボネート共重合
体がバインダー樹脂としてそれぞれ開示されている。し
かし従来の有機感光体はトナーによる現像、紙との摩
擦、クリーニング部材(ブレード)による摩擦など実用
上の負荷によって表面が摩耗してしまったり表面に傷が
生じてしまうなどの欠点を有しているため実用上は限ら
れた印刷性能にとどまっているのが現状である。
【0006】一方、特開昭56−135844号公報に
は、商品名「U−ポリマー」として市販されているポリ
アリレート(芳香族ポリエステル)樹脂をバインダーと
して用いた電子写真用感光体の技術が開示され、その中
でポリカーボネートに比して特に感度が優れていること
が示されている。また、特開平3−6567号公報では
ビスフェノール成分にテトラメチルビスフェノールF及
びビスフェノールAを使用した構造のポリアリレート
(芳香族ポリエステル)共重合体を含有することを特徴
とする電子写真感光体が開示されている。しかし、これ
らの芳香族ポリエステルは感光層の塗布溶媒に対する溶
解性や溶液の安定性が不良であったり、これらを感光層
のバインダーとして用いると電気特性が悪化するという
欠点があった。
【0007】これまで機械的強度を高めるために例えば
オーバーコート層を設ける(特開昭61−72256号
公報)、耐摩耗性の高いバインダーポリマーを使用する
(特開昭63−148263号公報、特開平3−221
962号公報)等が提案されているが、いずれもこれら
の効果が十分でなかったり、電気特性などの特性に悪影
響を及ぼすなどの問題を含んでいるのが現状である。
【0008】また近年、画質の向上に伴いより表面滑り
性の良好な感光体が望まれている。表面の滑り性を改良
する為、ポリシロキサンブロック共重合体をバインダー
に用いる(特開昭61−132954号公報、特開平2
−240655号公報、特開平3−185451)、低
分子量のポリシロキサン末端ポリカーボネートを用いる
(特開平7−261440号公報)、フッ素原子含有ポ
リカーボネートを用いる(特開平5−306335号公
報、特開平6−32884号公報、特開平6−2820
94号公報)、ポリエステルカーボネートとポリシロキ
サンの共重合体等を用いる(特開平8−234468)
等が提案されているが、いずれも効果が十分でなかった
り、電気特性や耐刷性に悪影響を及ぼすなどの問題を含
んでいるのが現状である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、現状用
いられているポリカーボネート樹脂を電子写真プロセス
に使用した場合、耐磨耗性、耐擦傷性、応答性、基盤と
の接着性等で未だ不十分な場合が多い。また、市販のポ
リアリレート樹脂「U−ポリマー」では耐摩耗性、感度
では若干の向上が見られるものの、その塗布液の安定性
が悪く、塗布製造が不能であったり、滑り性が不良であ
った。また特開平3−6567号公報で開示されている
ビスフェノール成分にテトラメチルビスフェノールF及
びビスフェノールAを使用した構造のポリアリレート
(芳香族ポリエステル)共重合体を使用した場合、耐摩
耗性の面では従来のポリカーボネートに比べて向上が見
られるが、滑り性の面ではポリカーボネートに比べ優位
性が認められず、電気特性特に感度、応答性の面でポリ
カーボネートより大幅に性能が劣る。
【0010】そのため、応答性等の電気特性を良好に保
持しつつ、耐摩耗性、滑り性に優れたバインダー樹脂が
望まれているのが現状である。
【0011】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者らは、感
光層に使用するバインダー樹脂について詳細に検討した
結果、重合体の末端が特定構造のポリエステル樹脂をバ
インダー樹脂として用いることにより非常に優れた滑り
性を有し、非ハロゲン系溶媒にも高い溶解性/塗布液の
安定性が向上し、且つ電気特性、特に応答性に優れるこ
とを見いだし本発明に至った。
【0012】従来のポリエステル樹脂は電気特性の点で
ポリカーボネート樹脂に劣っていたため例えば特開平7
−128884号公報に例示されているようにポリカー
ボネート樹脂にポリエステル樹脂を少量ブレンドして使
用する以外は実用的な性能が得られなかった。しかし、
本発明のポリエステル樹脂は電気特性を大幅に改良し、
機械的強度に優れているため、本発明のポリエステル樹
脂を使用することにより滑り性の優れた実用的な電子写
真感光体を得ることができた。
【0013】すなわち本発明の要旨は、重合体末端の少
なくとも一部にポリシロキサン構造を有することを特徴
とするポリエステル樹脂、に存する。また本発明の別の
要旨は、導電性基体上に少なくとも感光層を有する電子
写真感光体において、該感光層に上記ポリエステル樹脂
を含有することを特徴とする電子写真感光体、に存す
る。
【0014】
【発明の実施の形態】(I)ポリエステル樹脂 本発明のポリエステル樹脂は、重合体末端の少なくとも
一部にポリシロキサン構造を有するものである。ポリシ
ロキサン構造としては、具体的には例えば下記一般式
(1)で表される。
【0015】
【化3】
【0016】一般式(1)中のnは1〜500の整数を
示すが、好ましくは10〜200、さらに好ましくは2
0〜100である。nが小さすぎると滑り性改良効果が
低下する傾向がある。またnが大きすぎると樹脂や溶液
としたときの透明性が失われ、電子写真感光体のバイン
ダーとして用いた場合は、電気特性に悪影響を及ぼす場
合がある。
【0017】一般式(1)中のR1、R2,R3,R4,R
5はそれぞれ独立に、置換基を有しても良いアルキル
基、又は置換基を有しても良い芳香族基を表し、例えば
メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブ
チル基、tert-ブチル基、イソブチル基、或いは炭素数
5以上30以下の直鎖或いは分岐を有するアルキル基、
シクロヘキシル基、クロロメチル基、フッ素置換アルキ
ル基、ベンジル基等が置換されても良いアルキル基とし
て挙げられ、置換されても良い芳香族基としてフェニル
基、クロロフェニル基、フルオロフェニル基、ナフチル
基等が挙げられる。好ましくは、メチル基、フルオロア
ルキル基、フェニル基が挙げられる。
【0018】
【化4】
【0019】一般式(2)においてR6〜R13はそれぞ
れ独立に水素原子、炭素数1〜20の置換されていても
良いアルキル基、アルコキシル基、ハロゲン原子、置換
されても良い芳香族基のいずれかを示し、Xは単結合、
アルキレン基、シクロアルキレン基、酸素原子、硫黄原
子のいずれかを示し、Yは1種類以上の2価の有機基を
示す。
【0020】具体的には、R6〜R13はそれぞれ独立に
例えば水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、イ
ソプロピル基、ブチル基、tert-ブチル基、イソブチル
基、シクロヘキシル基、クロロメチル基、フッ化アルキ
ル基、ベンジル基等が炭素数1〜20の置換されても良
いアルキル基として挙げられ、置換されても良い芳香族
基としてフェニル基、クロロフェニル基、フルオロフェ
ニル基等が挙げられる。好ましくは、水素原子、メチル
基である。Xは例えば、単結合、−CH2−、−(C
22−、−(CH23
【0021】
【化5】
【0022】等が挙げられる。好ましくは−(CH2
−である。またYとしては1,4−フェニレン基、1,
3−フェニレン基、1,2−フェニレン基、ナフチレン
基、ビフェニレン基、−CH2−、―(CH22−、−
(CH23−、−(CH24−、−(CH25−、−
(CH26−、−(CH27−、−(CH28−、−C
H=CH−等が挙げられる。
【0023】本発明のポリエステル樹脂はジカルボン酸
とジオールから製造することが出来るが、芳香族ジオー
ルとしてハイドロキノン、レゾルシノール、1,3−ジ
ヒドロキシナフタレン、1,4−ジヒドロキシナフタレ
ン、2,3−ジヒドロキシナフタレン、2,6−ジヒド
ロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキシナフタレン、
1,8−ジヒドロキシナフタレン、1,5−ジヒドロキ
シナフタレン、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)メタ
ン(BPF)、ビス−(2−ヒドロキシフェニル)メタ
ン、(2−ヒドロキシフェニル)(4−ヒドロキシフェ
ニル)メタン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニ
ル)エタン(BPE)、1,1−ビス−(4−ヒドロキ
シフェニル)プロパン、2,2−ビス−(4−ヒドロキ
シフェニル)プロパン(BPA)、2,2−ビス−(4
−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス−(4−
ヒドロキシフェニル)ペンタン、2,2−ビス−(4−
ヒドロキシフェニル)−3−メチルブタン、2,2−ビ
ス−(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサン、2,2−ビ
ス−(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルペンタ
ン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)シクロ
ペンタン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)
シクロヘキサン(BPZ)、ビス−(3−フェニル−4
−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス−(3−
フェニル−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1−
ビス−(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)プロ
パン、2,2−ビス−(3−フェニル−4−ヒドロキシ
フェニル)プロパン(BPQ)、ビス−(4−ヒドロキ
シ−3−メチルフェニル)メタン(Cof)、1,1−
ビス−(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)エタン
(Ce)、2,2−ビス−(4−ヒドロキシ−3−メチ
ルフェニル)プロパン(BPC)、2,2−ビス−(4
−ヒドロキシ−3−エチルフェニル)プロパン、2,2
−ビス−(4−ヒドロキシ−3−イソプロピルフェニ
ル)プロパン、2,2−ビス−(4−ヒドロキシ−3−
sec−ブチルフェニル)プロパン、1,1−ビス−
(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)エタン
(Xe)、2,2−ビス−(4−ヒドロキシ−3,5−
ジメチルフェニル)プロパン(Tma)、ビス−(4−
ヒドロキシ−3,6−ジメチルフェニル)メタン(X
f)、1,1−ビス−(4−ヒドロキシ−3,6−ジメ
チルフェニル)エタン、ビス−(4−ヒドロキシフェニ
ル)フェニルメタン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシ
フェニル)−1−フェニルエタン(BPP)、1,1−
ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルプロ
パン、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)ジフェニルメ
タン、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)ジベンジルメ
タン、4,4‘−ジヒドロキシジフェニルエーテル(B
PO)、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、
4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、フェノ
ールフタルレイン、4,4‘−[1,4−フェニレンビ
ス(1−メチルビニリデン)]ビスフェノール、4,4
‘−[1,4−フェニレンビス(1−メチルビニリデ
ン)]ビス[2−メチルフェノール]などが挙げられる。
これらの中で好ましい例としては、ビス−(4−ヒドロ
キシフェニル)メタン(BPF)、1,1−ビス−(4
−ヒドロキシフェニル)エタン(BPE)、2,2−ビ
ス−(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(BPA)、
2,2−ビス−(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン(BPQ)、ビス−(4−ヒドロキシ−3
−メチルフェニル)メタン(Cof)、1,1−ビス−
(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン(BP
Z)、1,1−ビス−(4−ヒドロキシ−3−メチルフ
ェニル)エタン(Ce)、2,2−ビス−(4−ヒドロ
キシ−3−メチルフェニル)プロパン(BPC)ビス−
(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)メタン
(Tmf)、1,1−ビス−(4−ヒドロキシ−3,5
−ジメチルフェニル)エタン(Xe)、2,2−ビス−
(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパ
ン(Tma)、ビス−(4−ヒドロキシ−3,6−ジメ
チルフェニル)メタン(Xf)、1,1−ビス−(4−
ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン(BPP)
が挙げられる。脂肪族ジヒドロキシ化合物としては、エ
チレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブ
タンジオール、1,4−ペンタンジオール、ペンタメチ
レンジオール、2,4−ペンタンジオール、1,5−ヘ
キサンジオール、ヘキサメチレングリコール、1,5−
ヘプタンジオール、ヘプタメチレンジオール、オクタメ
チレンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−
デカメチレングリコール、1,6−シクロヘキサンジオ
ール等が挙げられるが、好ましくはエチレングリコー
ル、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオールが
挙げられる。
【0024】また、本発明のポリエステルに含まれるポ
リシロキサン含有量はポリエステル樹脂全量中、0.1
〜20重量%であることが好ましく、より好ましくは
0.5〜10重量%、さらに好ましくは1〜5重量%で
ある。ポリシロキサンの含有量が少なすぎると、滑り性
改良効果が十分に得られず、また多すぎると機械物性、
光学特性、電気特性に悪影響を及ぼす可能性がある。
【0025】本発明のポリエステル樹脂を後述する電子
写真感光体のバインダー樹脂として用いる場合は、樹脂
の粘度平均分子量は、好ましくは2万〜20万、さらに
好ましくは2.5万〜10万である。粘度平均分子量が
小さすぎると耐摩耗性が悪化し、また大きすぎると塗布
液の粘度が高くなりすぎて生産性が低下する傾向があ
る。この樹脂を射出成型用に用いる場合の粘度平均分子
量は好ましくは1万〜4万、さらに好ましくは1.5万
〜3万である。この値が小さすぎると機械的強度が低下
し、また大きすぎると流動性が悪化して射出成型が困難
となる場合がある。
【0026】本発明の電子写真感光体用樹脂の製造方法
として、公知の重合方法を用いることができ、界面重合
法、溶融重合法、溶液重合法などが挙げられる。例え
ば、界面重合法による製造の場合は、1種類以上の二官
能性フェノール成分もしくはビスフェノール成分をアル
カリ水溶液に溶解した溶液と、1種類以上の芳香族ジカ
ルボン酸クロライド成分を溶解したハロゲン化炭化水素
の溶液とを混合する。この際、触媒として、四級アンモ
ニウム塩もしくは四級ホスホニウム塩を存在させること
も可能である。重合温度は通常0〜40℃の範囲、重合
時間は2〜12時間の範囲であるのが生産性の点で好ま
しい。重合終了後、水相と有機相を分離し、有機相中に
溶解しているポリマーを公知の方法で、洗浄、回収する
ことにより、目的とする樹脂を得られる。
【0027】ここで用いられるアルカリ成分としては、
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属の
水酸化物等を挙げることができる。アルカリの使用量と
しては、反応系中に含まれるフェノール性水酸基の1.
0〜3倍当量の範囲が好ましい。また、ここで用いられ
る、ハロゲン化炭化水素としては、ジクロロメタン、ク
ロロホルム、1,2−ジクロロエタン、トリクロロエタ
ン、テトラクロロエタン、ジクロルベンゼンなどを挙げ
ることができる。
【0028】触媒として用いられる四級アンモニウム塩
もしくは四級ホスホニウム塩としては、トリブチルアミ
ンやトリオクチルアミン等の三級アルキルアミンの塩
酸、臭素酸、ヨウ素酸等の塩、ベンジルトリエチルアン
モニウムクロライド、ベンジルトリメチルアンモニウム
クロライド、ベンジルトリブチルアンモニウムクロライ
ド、テトラエチルアンモニウムクロライド、テトラブチ
ルアンモニウムクロライド、テトラブチルアンモニウム
ブロマイド、トリオクチルメチルアンモニウムクロライ
ド、テトラブチルホスホニウムブロマイド、トリエチル
オクタデシルホスホニウムブロマイド、N−ラウリルピ
リジニウムクロライド、ラウリルピコリニウムクロライ
ドなどが挙げられる。
【0029】二官能性フェノール成分もしくはビスフェ
ノール成分の具体例としては、前述の芳香族ジオールな
どが挙げられるが、これらの1種もしくは2種以上を混
合して用いることも可能である。本発明の末端にポリシ
ロキサン構造を含むポリエステルの製造方法として、例
えば下記構造式(3−1)〜(3−8)で示される一官
能性フェノール構造を含むポリシロキサン或いはそのア
ルカリ塩を重合時に共存させる方法を適用することがで
きる。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】一官能性フェノールを含むポリシロキサン
成分の仕込み方法は、一官能性フェノールを含むポリシ
ロキサンを塩化メチレン等の有機溶媒に溶解させて仕込
んでも良いし、Na又はK等のアルカリ水溶液に溶解又
は懸濁させて仕込んでも良い。一官能性フェノールを含
むポリシロキサンの仕込み時期は、重合反応前、重合反
応途中、重合反応終期何れでも良い。一官能性フェノー
ル化合物はポリシロキサンが結合したものを単独で重合
系に共存させても良いし、他の一官能性フェノール化合
物例えば、p−tert−ブチルフェノール、フェノー
ル、クミルフェノール、オクチルフェノール、フェノー
ル等と共に用いても良い。他の末端にポリシロキサンを
有するポリエステルの製造方法として炭素炭素2重結合
を末端に有するポリエステルへの片末端Si−H構造の
ポリシロキサンのヒドロシリル化反応によっても製造す
ることができる。
【0033】本発明の電子写真感光体で用いるポリエス
テル樹脂は、すべてのポリエステル分子の末端基の一方
または両方がポリシロキサン構造を含むポリエステル樹
脂でも良いし、ポリシロキサン構造を含まないポリエス
テルと末端基の一方または両方がポリシロキサン構造を
含むポリエステルとの組成物でも良い。また、この重合
の際に分子量調節剤としてフェノール、o,m,p−ク
レゾール、o,m,p−エチルフェノール、o,m,p
−プロピルフェノール、o,m,p−tert−ブチルフェ
ノール、ペンチルフェノール、ヘキシルフェノール、オ
クチルフェノール、ノニルフェノール等のアルキルフェ
ノール類、o,m,p−フェニルフェノール等の一官能
性のフェノール、酢酸クロリド、酪酸クロリド、オクチ
ル酸クロリド、塩化ベンゾイル、ベンゼンスルフォニル
クロリド、ベンゼンスルフィニルクロリド、スルフィニ
ルクロリド、ベンゼンホスホニルクロリドやそれらの置
換体等の一官能性の酸ハロゲン化物を存在させても良
い。
【0034】重合後の樹脂の精製方法は樹脂の溶液を水
酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ水溶液、
塩酸、硝酸、リン酸等の酸水溶液、水等で洗浄した後、
静置分離、遠心分離等により分液しても良い。また生成
した樹脂の溶液を樹脂が不溶の溶媒中に析出させる方法
或いは、樹脂の溶液を温水中に分散させ溶媒を留去する
方法或いは樹脂溶液を吸着カラム等に流通させる方法等
により精製しても良い。
【0035】精製後の樹脂は、樹脂が不溶の水、アルコ
ールその他有機溶媒中に析出させるか、樹脂の溶液を温
水または樹脂が不溶の分散媒中で溶媒を留去するか、加
熱、減圧等により溶媒を留去することにより取り出して
もよいし、スラリー状で取り出した場合は遠心分離器、
濾過器とうにより固体を取り出すこともできる。得られ
た樹脂は、通常樹脂の分解温度以下の温度で乾燥するが
好ましくは20℃以上樹脂の溶融温度以下で減圧下で乾
燥する。乾燥時間は残存溶媒等不純物の純度が一定以下
になるまでの時間以上行うが、通常は残存溶媒が100
0ppm以下、好ましくは300ppm以下、さらに好
ましくは100ppm以下になる時間以上乾燥する。
【0036】また、本発明のポリエステル構造を有する
樹脂は、他の樹脂と混合して、電子写真感光体等に用い
ることも可能である。ここで混合される他の樹脂として
は、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリ塩
化ビニル等のビニル重合体及びその共重合体、ポリカー
ボネート、ポリエステル、ポリスルホン、フェノキシ、
エポキシ、シリコーン樹脂等の熱可塑性樹脂や種々の熱
硬化性樹脂などが挙げられる。これら樹脂のなかでもポ
リカーボネート樹脂が好ましいものとして挙げられる。
電子写真感光体の感光層のバインダー樹脂として用いる
場合、本発明のポリエステル樹脂と併用してもよい他の
樹脂の量は、全バインダー樹脂中、通常70重量%以
下、好ましくは50重量%以下、最も好ましくは30重
量%以下である。また本発明のポリエステル樹脂を表面
滑り性改質剤や難燃性付与剤等として用いる場合におい
て、全樹脂中の本発明のポリエステル樹脂の含有量は、
通常50重量%以下、好ましくは20重量%以下、最も
好ましくは5重量%以下であり、種々のポリシロキサン
構造を含まないポリエステルや他の樹脂に混合して用い
ても良い。
【0037】また、本発明のポリエステル樹脂は他の樹
脂との共重合体でも良い。共重合形式はブロック、グラ
フト、マルチブロック共重合体でも良い。ここで共重合
される他の樹脂構造としてはポリカーボネート、ポリア
リレート、ポリスルホン、ポリエーテル、ポリケトン、
ポリアミド、ポリシロキサン、ポリイミド、ポリスチレ
ン、ポリオレフィン等の種々の樹脂が挙げられる。特に
好ましくはポリカーボネート樹脂である。電子写真感光
体の感光層のバインダー樹脂として用いる場合、本発明
のポリエステル樹脂以外の共重合成分の量は、全共重合
体中、通常70モル%以下、好ましくは50モル%以
下、最も好ましくは30モル%以下である。
【0038】(II)電子写真感光体 上述した本発明のポリエステル樹脂は、導電性支持体上
に、少なくとも感光層を有する電子写真感光体におい
て、該感光層中のバインダー樹脂として用いた場合に、
優れた電子写真特性を発現する。 <導電性支持体>導電性支持体としては、例えばアルミ
ニウム、アルミニウム合金、ステンレス鋼、銅、ニッケ
ル等の金属材料や金属、カーボン、酸化錫などの導電性
粉体を添加して導電性を付与した樹脂材料やアルミニウ
ム、ニッケル、ITO(酸化インジウム酸化錫合金)等
の導電性材料をその表面に蒸着又は塗布した樹脂、ガラ
ス、紙などが主として使用される。形態としては、ドラ
ム状、シート状、ベルト状などのものが用いられる。金
属材料の導電性支持体の上に、導電性・表面性などの制
御のためや欠陥被覆のため、適当な抵抗値を持つ導電性
材料を塗布したものでも良い。
【0039】導電性支持体としてアルミニウム合金等の
金属材料を用いた場合、陽極酸化処理、化成皮膜処理等
を施してから用いても良い。陽極酸化処理を施した場
合、公知の方法により封孔処理を施すのが望ましい。支
持体表面は、平滑であっても良いし、特別な切削方法を
用いたり、研磨処理を施したりすることにより、粗面化
されていても良い。また、支持体を構成する材料に適当
な粒径の粒子を混合することによって、粗面化されたも
のでも良い。
【0040】<下引き層>導電性支持体と感光層との間
には、接着性・ブロッキング性等の改善のため、下引き
層を設けても良い。下引き層としては、樹脂、樹脂に金
属酸化物等の粒子を分散したものなどが用いられる。
【0041】下引き層に用いる金属酸化物粒子の例とし
ては、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化
ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化鉄等の1種の金属元素を
含む金属酸化物粒子、チタン酸カルシウム、チタン酸ス
トロンチウム、チタン酸バリウム等の複数の金属元素を
含む金属酸化物粒子が挙げられる。一種類の粒子のみを
用いても良いし複数の種類の粒子を混合して用いても良
い。これらの金属酸化物粒子の中で、酸化チタンおよび
酸化アルミニウムが好ましく、特に酸化チタンが好まし
い。酸化チタン粒子は、その表面に、酸化錫、酸化アル
ミニウム、酸化アンチモン、酸化ジルコニウム、酸化珪
素等の無機物、又はステアリン酸、ポリオール、シリコ
ーン等の有機物による処理を施されていても良い。酸化
チタン粒子の結晶型としては、ルチル、アナターゼ、ブ
ルックカイト、アモルファスのいずれも用いることがで
きる。複数の結晶状態のものが含まれていても良い。
【0042】また、金属酸化物粒子の粒径としては、種
々のものが利用できるが、中でも特性および液の安定性
の面から、平均一次粒径として10〜100nmが好ま
しく、特に好ましいのは、10〜25nmである。下引
き層は、金属酸化物粒子をバインダー樹脂に分散した形
で形成するのが望ましい。下引き層に用いられるバイン
ダー樹脂としては、、フェノキシ、エポキシ、ポリビニ
ルピロリドン、ポリビニルアルコール、カゼイン、ポリ
アクリル酸、セルロース類、ゼラチン、デンプン、ポリ
ウレタン、ポリイミド、ポリアミド等が単独あるいは硬
化剤とともに硬化した形で使用できるが、中でも、アル
コール可溶性の共重合ポリアミド、変性ポリアミド等は
良好な分散性、塗布性を示し好ましい。
【0043】バインダー樹脂に対する無機粒子の添加比
は任意に選べるが、10〜500wt%の範囲で使用す
ることが、分散液の安定性、塗布性の面で好ましい。下
引き層の膜厚は、任意に選ぶことができるが、感光体特
性および塗布性から0.1〜20μmが好ましい。また
下引き層には、公知の酸化防止剤等を添加しても良い。
【0044】<感光層> (1)層構成 感光層の具体的な構成として、 ・導電性支持体上に電荷発生物質を主成分とする電荷発
生層、電荷輸送物質及びバインダ−樹脂を主成分とする
電荷輸送層をこの順に積層した積層型感光体。 ・導電性支持体上に、電荷輸送物質及びバインダ−樹脂
を主成分とする電荷輸送層、電荷発生物質を主成分とす
る電荷発生層をこの順に積層した逆二層型感光体。 ・導電性支持体上に、電荷輸送物質及びバインダ−樹脂
を含有する層が積層され、該層中に電荷発生物質を分散
させた単層型(分散型)感光体。 等が基本的な形の例として挙げられる。
【0045】(2)積層型感光層 電荷発生層 積層型感光体の場合、その電荷発生層に使用される電荷
発生物質としては例えば、セレニウム及びその合金、硫
化カドミウム、その他無機系光導材料、フタロシアニン
顔料、アゾ顔料、キナクリドン顔料、インジゴ顔料、ペ
リレン顔料、多環キノン顔料、アントアントロン顔料、
ベンズイミダゾール顔料などの有機顔料等各種光導電材
料が使用でき、特に有機顔料、更にフタロシアニン顔
料、アゾ顔料が好ましい。
【0046】中でも無金属フタロシアニン、銅、インジ
ウム、ガリウム、錫、チタニウム、亜鉛、バナジウム等
の金属もしくはそれらの酸化物、塩化物の配位したフタ
ロシアニン類、モノアゾ、ビスアゾ、トリスアゾ、ポリ
アゾ類等のアゾ顔料が好ましい。電荷発生物質としてフ
タロシアニン化合物を用いる場合、具体的には、無金属
フタロシアニン、銅、インジウム、ガリウム、錫、チタ
ン、亜鉛、バナジウム、シリコン、ゲルマニウム等の金
属、またはその酸化物、ハロゲン化物等の配位したフタ
ロシアニン類が使用される。3価以上の金属原子への配
位子の例としては、上に示した酸素原子、塩素原子の
他、水酸基、アルコキシ基などがあげられる。特に感度
の高いX型、τ型無金属フタロシアニン、α型、β型、
Y型等のチタニルフタロシアニン、バナジルフタロシア
ニン、クロロインジウムフタロシアニン、クロロガリウ
ムフタロシアニン、ヒドロキシガリウムフタロシアニン
等が好適である。なお、ここで挙げたチタニルフタロシ
アニンの結晶型のうち、α型、β型についてはW.He
llerらによってそれぞれII相、I相として示されて
おり(Zeit.Kristallogr.159(1982)173)、β型は安定型
として知られているものである。最も好ましく用いられ
るY型は、CuKα線を用いた粉末X線回折において、
回折角2θ±0.2゜が27.3゜に明瞭なピークを示
すことを特徴とする結晶型である。フタロシアニン化合
物は単一の化合物のもののみを用いても良いし、いくつ
かの混合状態でも良い。ここでのフタロシアニン化合物
ないしは結晶状態に置ける混合状態として、それぞれの
構成要素を後から混合して用いても良いし、合成、顔料
化、結晶化等のフタロシアニン化合物の製造・処理工程
において混合状態を生じせしめたものでも良い。このよ
うな処理としては、酸ペースト処理・磨砕処理・溶剤処
理等が知られている。
【0047】これらの電荷発生物質を例えば、ポリエス
テル樹脂、ポリビニルアセテート、ポリアクリル酸エス
テル、ポリメタクリル酸エステル、ポリカーボネート、
ポリビニルアセトアセタール、ポリビニルプロピオナー
ル、ポリビニルブチラール、フェノキシ樹脂、エポキシ
樹脂、ウレタン樹脂、セルロースエステル、セルロース
エーテルなどの各種バインダー樹脂で結着した形で使用
される。この場合の電荷発生物質の使用比率はバインダ
ー樹脂100重量部に対して通常20〜2000重量
部、好ましくは30〜500重量部、より好ましくは3
3〜500重量部の範囲である。
【0048】また、必要に応じて、他の有機光導電性化
合物、染料色素、電子吸引性化合物を含有しても良い。
電荷発生層の膜厚は通常0.05〜5μm、好ましくは
0.1〜2μm、より好ましくは0.15〜0.8μm
が好適である。 電荷輸送層 電荷輸送層は、主として電荷輸送物質とバインダー樹脂
とから構成される。バインダー樹脂としては主として前
記したポリエステル樹脂が用いられる。
【0049】これらの電荷輸送物質としては、2,4,
7−トリニトロフルオレノンなどの芳香族ニトロ化合
物、テトラシアノキノジメタン等のシアノ化合物、ジフ
ェノキノン等のキノン類などの電子吸引性物質、カルバ
ゾール誘導体、インドール誘導体、イミダゾール誘導
体、オキサゾール誘導体、ピラゾール誘導体、オキサジ
アゾール誘導体、ピラゾリン誘導体、チアジアゾール誘
導体などの複素環化合物、アニリン誘導体、ヒドラゾン
化合物、芳香族アミン誘導体、スチルベン誘導体、ブタ
ジエン誘導体、エナミン化合物、これらの化合物が複数
結合されたもの、あるいはこれらの化合物からなる基を
主鎖もしくは側鎖に有する重合体などの電子供与性物質
が挙げられる。これらの中でもカルバゾール誘導体、ヒ
ドラゾン誘導体、芳香族アミン誘導体、スチルベン誘導
体、ブタジエン誘導体およびこれらの誘導体が複数結合
されたものが好ましく、芳香族アミン誘導体、スチルベ
ン誘導体、ブタジエン誘導体の複数結合されたてなるも
のが特に好ましい。
【0050】これら電荷輸送物質は単独で用いても良い
し、いくつかを混合して用いてもよい。これらの電荷輸
送物質がバインダー樹脂に結着した形で電荷輸送層が形
成される。電荷輸送層は、単一の層から成っていても良
いし、構成成分あるいは組成比の異なる複数の層を重ね
たものでも良い。バインダー樹脂と電荷輸送物質の割合
は、通常、バインダー樹脂100重量部に対して、電荷
輸送物質が、通常30〜200重量部用いられるが、好
ましくは40〜150重量部以下、最も好ましくは上限
を90重量部以下とするのが、ポリアリレートの機械特
性を維持する上で有利である。また膜厚は一般に10〜
60μm、好ましくは10〜45μm、更に好ましくは
27〜40μmである。
【0051】電荷輸送層には成膜性、可撓性、塗布性、
耐汚染性、耐ガス性、耐光性などを向上させるために周
知の可塑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、電子吸引性化
合物、レベリング剤、増感剤などの添加物を含有させて
も良い。酸化防止剤の例としては、ヒンダードフェノー
ル化合物、ヒンダードアミン化合物などが挙げられる。
【0052】(3)単層型感光層 単層型感光層の場合には、上述したポリエステル樹脂を
主体とする電荷輸送媒体中に、積層型感光体と同様の電
荷発生物質及び上述した電荷輸送物質が分散される。そ
の場合の電荷発生物質の粒子径は充分小さいことが必要
であり、好ましくは1μm以下、より好ましくは0.5
μm以下のものが使用される。感光層内に分散される電
荷発生物質の量は少なすぎると充分な感度が得られず、
多すぎると帯電性の低下、感度の低下などの弊害があ
り、例えば好ましくは0.5〜50重量%の範囲で、よ
り好ましくは1〜20重量%の範囲で使用される。
【0053】感光層の膜厚は通常5〜50μm、より好
ましくは10〜45μmで使用される。またこの場合に
も成膜性、可とう性、機械的強度等を改良するための公
知の可塑剤、残留電位を抑制するための添加剤、分散安
定性向上のための分散補助剤、塗布性を改善するための
レベリング剤、界面活性剤、例えばシリコ−ンオイル、
フッ素系オイルその他の添加剤が添加されていても良
い。
【0054】(4)その他の添加剤 感光層に場合により添加される染料色素としては、例え
ばメチルバイオレット、ブリリアントグリーン、クリス
タルバイオレット等のトリフェニルメタン染料、メチレ
ンブルーなどのチアジン染料、キニザリン等のキノン染
料及びシアニン染料やビリリウム塩、チアビリリウム
塩、ベンゾビリリウム塩等が挙げられる。
【0055】また、電子吸引性化合物としては、例えば
クロラニル、2,3−ジクロロ−1,4−ナフトキノ
ン、1−ニトロアントラキノン、1−クロロ−5−ニト
ロアントラキノン、2−クロロアントラキノン、フェナ
ントレンキノン等のキノン類;4−ニトロベンズアルデ
ヒド等のアルデヒド類;9−ベンゾイルアントラセン、
インダンジオン、3,5−ジニトロベンゾフェノン、
2,4,7−トリニトロフルオレノン、2,4,5,7
−テトラニトロフルオレノン、3,3′、5,5′−テ
トラニトロベンゾフェノン等のケトン類;無水フタル
酸、4−クロロナフタル酸無水物等の酸無水物;テトラ
シアノエチレン、テレフタラルマロノニトリル、9−ア
ントリルメチリデンマロノニトリル、4−ニトロベンザ
ルマロノニトリル、4−(p−ニトロベンゾイルオキ
シ)ベンザルマロノニトリル等のシアノ化合物;3−ベ
ンザルフタリド、3−(α−シアノ−p−ニトロベンザ
ル)フタリド、3−(α−シアノ−p−ニトロベンザ
ル)−4,5,6,7−テトラクロロフタリド等のフタ
リド類等の電子吸引性化合物が挙げられる。
【0056】(5)感光層の形成方法 感光層は、常法に従って、電荷輸送物質をポリアリレー
ト樹脂を含むバインダー樹脂と共に適当な溶剤中に溶解
し、必要に応じ、適当な電荷発生物質、増感染料、電子
吸引性化合物、他の電荷輸送物質、あるいは、可塑剤、
顔料等との周知の添加剤を添加して得られる塗布液を導
電性支持体上に塗布、乾燥して感光層を形成させること
により製造することができる。電荷発生層と電荷輸送層
の二層からなる感光層の場合は、電荷発生層の上に上記
塗布液を塗布するか、上記塗布液を塗布して得られる電
荷輸送層の上に電荷発生層を形成させることにより、製
造することができる。
【0057】塗布液調製用の溶剤としてはテトラヒドロ
フラン、1,4−ジオキサン等のエーテル類、メチルエ
チルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;トルエ
ン、キシレン等の芳香族炭化水素;N,N−ジメチルホ
ルムアミド、アセトニトリル、N−メチルピロリドン、
ジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒;酢酸
エチル、蟻酸メチル、メチルセロソルブアセテート等の
エステル類;ジクロロエタン、クロロホルム等の塩素化
炭化水素などのアミン系化合物を溶解させる溶剤が挙げ
られる。勿論これらの中からバインダーを溶解するもの
を選択する必要がある。
【0058】また感光層は、製膜性、可撓性、機械的強
度を向上させるために周知の可塑剤を含有していてもよ
い。そのために上記塗布液中に添加する可塑剤として
は、フタル酸エステル、りん酸エステル、エポキシ化合
物、塩素化パラフィン、塩素化脂肪酸エステル、メチル
ナフタレンなどの芳香族化合物などが挙げられる。アリ
ールアミン系化合物を電荷輸送層中の電荷輸送物質とし
て用いる場合の塗布液は、前記組成のものでもよいが、
光導電性粒子、染料色素、電子吸引性化合物等は除く
か、少量の添加でよい。この場合の電荷発生層としては
上記光導電性粒子と必要に応じバインダーポリマーや他
の有機光導電性物質、染料色素、電子吸引性化合物等の
溶媒に溶解乃至分散させて得られる塗布液を塗布乾燥し
た薄層、あるいは前記光導電性粒子を蒸着等の手段によ
り製膜とした層が挙げられる。
【0059】<その他の保護層>感光層の上に、感光層
の損耗を防止したり、帯電器等から発生する放電生成物
等による感光層の劣化を防止・軽減する目的で保護層を
設けても良い。また、感光体表面の摩擦抵抗や、摩耗を
軽減する目的で、表面の層にはフッ素系樹脂、シリコー
ン樹脂等を含んでいても良い。また、これらの樹脂から
なる粒子や無機化合物の粒子を含んでいても良い。
【0060】さらに必要に応じて、バリアー層、接着
層、ブロッキング層等の中間層、透明絶縁層など、電気
特性、機械特性の改良のための層を有していてもよいこ
とはいうまでもない。 <各層の形成方法>感光層の塗布方法としては、スプレ
ー塗布法、スパイラル塗布法、リング塗布法、浸漬塗布
法等がある。
【0061】スプレー塗布法としては、エアスプレー、
エアレススプレー、静電エアスプレー、静電エアレスス
プレー、回転霧化式静電スプレー、ホットスプレー、ホ
ットエアレススプレー等があるが、均一な膜厚を得るた
めの微粒化度、付着効率等を考えると回転霧化式静電ス
プレーにおいて、再公表平1−805198号公報に開
示されている搬送方法、すなわち円筒状ワークを回転さ
せながらその軸方向に間隔を開けることなく連続して搬
送することにより、総合的に高い付着効率で膜厚の均一
性に優れた電子写真感光体を得ることができる。
【0062】スパイラル塗布法としては、特開昭52−
119651号公報に開示されている注液塗布機または
カーテン塗布機を用いた方法、特開平1−231966
号公報に開示されている微小開口部から塗料を筋状に連
続して飛翔させる方法、特開平3−193161号公報
に開示されているマルチノズル体を用いた方法等があ
る。
【0063】以下、浸漬塗布法について説明する。電荷
輸送物質(好ましくは前述の化合物)、ポリアリレート
樹脂、溶剤等を用いて、全固形分濃度が通常25〜40
%、粘度が通常50〜300センチポアーズ、好ましく
は100〜200センチポアーズの電荷輸送層形成用の
塗布液を調整する。ここで実質的に塗布液の粘度はバイ
ンダーポリマーの種類及びその分子量により決まるが、
分子量が低すぎる場合にはポリマー自身の機械的強度が
低下するためこれを損わない程度の分子量を持つバイン
ダーポリマーを使用することが好ましい。この様にして
調整された塗布液を用いて浸漬塗布法により電荷輸送層
が形成される。
【0064】その後塗膜を乾燥させ、必要且つ充分な乾
燥が行われる様に乾燥温度時間を調整すると良い。乾燥
温度は通常100〜250℃好ましくは、110〜17
0℃さらに好ましくは、120〜140℃の範囲であ
る。乾燥方法としては、熱風乾燥機、蒸気乾燥機、赤外
線乾燥機及び遠赤外線乾燥機等を用いることができる。
この様にして得られる電子写真用感光体は高感度で、残
留電位が低く帯電性が高く、かつ、繰返しによる変動が
小さく、特に、画像濃度に影響する帯電安定性が良好で
あることから、高耐久性感光体として用いることができ
る。また、750〜850nmの領域の感度が高いこと
から、特に半導体レーザープリンター用感光体に適して
いる。
【0065】<電子写真装置>本発明の電子写真感光体
を使用する複写機・プリンター等の電子写真装置は、少
なくとも帯電、露光、現像、転写の各プロセスを含む
が、どのプロセスも通常用いられる方法のいずれを用い
ても良い。帯電方法(帯電器)としては、例えばコロナ
放電を利用したコロトロンあるいはスコロトロン帯電、
導電性ローラーあるいはブラシ、フィルムなどによる接
触帯電などいずれを用いても良い。このうち、コロナ放
電を利用した帯電方法では暗部電位を一定に保つために
スコロトロン帯電が用いられることが多い。現像方法と
しては、磁性あるいは非磁性の一成分現像剤、二成分現
像剤などを接触あるいは非接触させて現像する一般的な
方法が用いられる。転写方法としては、コロナ放電によ
るもの、転写ローラーあるいは転写ベルトを用いた方法
等いずれでもよい。転写は、紙やOHP用フィルム等に
対して直接行っても良いし、一旦中間転写体(ベルト状
あるいはドラム状)に転写したのちに、紙やOHP用フ
ィルム上に転写しても良い。
【0066】通常、転写の後、現像剤を紙などに定着さ
せる定着プロセスが用いられ、定着手段としては一般的
に用いられる熱定着、圧力定着などを用いることができ
る。これらのプロセスのほかに、通常用いられるクリー
ニング、除電等のプロセスを有しても良い。
【0067】
【実施例】以下に、本発明の具体的態様を実施例により
さらに詳細に説明するが、本発明はその要旨を越えない
限り、これらの実施例によって限定されるものではな
い。 [ポリエステル樹脂の製造] 製造例1(実施例1のポリエステル樹脂(4−1)の製
造法) 1Lビーカーに水酸化ナトリウム(4.72g)とH2
O(400ml)を秤取り、窒素バブリングしながら攪
拌し溶解させた。そこに前記構造式(3−5)に示すポ
リシロキサン誘導体(ポリシロキサンの平均重合度n=
32)(0.45g)、p−tert−ブチルフェノー
ル(0.1743g)、ベンジルトリエチルアンモニウ
ムクロライド(0.0587g)およびビス(4−ヒド
ロキシ−3,5−ジメチルフェニル)メタン [テトラメ
チルビスフェノールF] (11.44g)の順に添加、
攪拌した後、このアルカリ水溶液を2L反応槽に移し
た。
【0068】別途、イソフタル酸クロライド(2.76
g)、テレフタル酸クロライド(6.44g)をジクロ
ロメタン(200ml)に溶解し滴下ロート内に移し
た。重合槽の外温を20℃に保ち、反応槽内のアルカリ
水溶液を攪拌しながら、滴下ロートよりジクロロメタン
溶液を1時間かけて滴下した。さらに3時間攪拌を続け
た後、酢酸(1.55ml)、ジクロロメタン(100
ml)、水(50ml)を加え30分攪拌した。その
後、攪拌を停止し有機層を分離した。この有機層を0.
1N水酸化ナトリウム水溶液(450ml)にて洗浄を
行い、次に0.1N塩酸(450ml)にて洗浄を2回
行い、さらにH2O(450ml)にて洗浄を2回行っ
た。
【0069】洗浄後の有機層に塩化メチレン200ml
を加えて希釈し、メタノール(2000ml)に注いで
得られた沈殿物を濾過にて取り出し、乾燥して目的のポ
リエステル樹脂(4−1)を得た。得られたポリエステ
ル樹脂(4−1)の粘度平均分子量は46,400、ポ
リマー中のポリシロキサンの含有量は1.1重量%であ
った。得られたポリエステル樹脂(4−1)の構造式を
以下に示す。
【0070】
【化6】
【0071】[粘度平均分子量の測定]ポリエステル樹
脂をジクロロメタンに溶解し濃度Cが6.00g/Lの
溶液を調製した。溶媒(ジクロロメタン)の流下時間t
0が136.16秒のウベローデ型毛細管粘度計を用い
て、20.0℃に設定した恒温水槽中で試料溶液の流下
時間tを測定した。以下の式に従って粘度平均分子量M
vを算出した。
【0072】
【数1】 a=0.438×ηsp+1 ηsp=t/t0−1 b=100×ηsp/C C=6.00(g/L) η=b/a Mv=3207×η1.205 製造例2(実施例2のポリエステル樹脂の製造法) 1Lビーカーに水酸化ナトリウム(4.72g)とH2
O(400ml)を秤取り、窒素バブリングしながら攪
拌し溶解させた。これにp−tert−ブチルフェノー
ル(0.1743g)、ベンジルトリエチルアンモニウ
ムクロライド(0.0587g)およびビス(4−ヒド
ロキシ−3,5−ジメチルフェニル)メタン [テトラメ
チルビスフェノールF] (11.44g)の順に添加、
攪拌した後、このアルカリ水溶液を2L反応槽に移し
た。
【0073】別途、イソフタル酸クロライド(2.76
g)、テレフタル酸クロライド(6.44g)をジクロ
ロメタン(160ml)に溶解し滴下ロート内に移し
た。重合槽の外温を20℃に保ち、反応槽内のアルカリ
水溶液を攪拌しながら、滴下ロートよりジクロロメタン
溶液を1時間かけて滴下した。滴下終了後、構造式(3
−5)に示すポリシロキサン誘導体(ポリシロキサンの
平均重合度n=32)(0.45g)を塩化メチレン4
0mlに溶解させ、この溶液を重合槽に添加した。さら
に3時間攪拌を続けた後、酢酸(1.55ml)、ジク
ロロメタン(100ml)、水(50ml)を加え30
分攪拌した。その後、攪拌を停止し有機層を分離した。
この有機層を0.1N水酸化ナトリウム水溶液(450
ml)にて洗浄を行い、次に0.1N塩酸(450m
l)にて洗浄を2回行い、さらにH2O(450ml)
にて洗浄を2回行った。
【0074】洗浄後の有機層に塩化メチレン320ml
を加えて希釈し、メタノール(2000ml)に注いで
得られた沈殿物を濾過にて取り出し、乾燥して目的のポ
リエステル樹脂を得た。得られたポリエステル樹脂の構
造は製造例1のポリエステル樹脂(4−1)と同じ構造
であり、粘度平均分子量は37,000、ポリマー中の
ポリシロキサンの含有量は1.0重量%であった。
【0075】製造例3(実施例3のポリエステル樹脂の
製造法) 1Lビーカーに水酸化ナトリウム(4.80g)とH2
O(400ml)を秤取り、窒素バブリングしながら攪
拌し溶解させた。これにp−tert−ブチルフェノー
ル(0.1506g)、ベンジルトリエチルアンモニウ
ムクロライド(0.0595g)およびビス(4−ヒド
ロキシ−3,5−ジメチルフェニル)メタン [テトラメ
チルビスフェノールF] (11.68g)の順に添加、
攪拌した後、このアルカリ水溶液を2L反応槽に移し
た。
【0076】別途、イソフタル酸クロライド(2.87
g)、テレフタル酸クロライド(6.69g)、構造式
(3−5)に示すポリシロキサン誘導体(ポリシロキサ
ンの平均重合度n=32)(0.90g)を塩化メチレ
ン200mlに溶解させ、滴下ロート内に移した。重合
槽の外温を20℃に保ち、反応槽内のアルカリ水溶液を
攪拌しながら、滴下ロートよりジクロロメタン溶液を1
時間かけて滴下した。さらに3時間攪拌を続けた後、酢
酸(1.58ml)、ジクロロメタン(100ml)、
水(50ml)を加え30分攪拌した。その後、攪拌を
停止し有機層を分離した。この有機層を0.1N水酸化
ナトリウム水溶液(450ml)にて洗浄を行い、次に
0.1N塩酸(450ml)にて洗浄を2回行い、さら
にH2O(450ml)にて洗浄を2回行った。
【0077】洗浄後の有機層に塩化メチレン320ml
を加えて希釈し、メタノール(2000ml)に注いで
得られた沈殿物を濾過にて取り出し、乾燥して目的のポ
リエステル樹脂を得た。得られたポリエステル樹脂の構
造は製造例1のポリエステル樹脂(4−1)の構造と同
じであり、粘度平均分子量は53,800、ポリマー中
のポリシロキサンの含有量は1.8重量%であった。
【0078】製造例4(実施例4のポリエステル樹脂
(4−2)の製造法) 製造例1において、構造式(3−5)に示すポリシロキ
サン誘導体(ポリシロキサンの平均重合度n=32)に
変えて構造式(3−1)に示すポリシロキサン誘導体
(n=25)0.45gを用い、p−tert−ブチル
フェノールの使用量を0.1663gに変えた以外は製
造例1と同様にしてポリエステル樹脂(4−2)を製造
した。
【0079】得られたポリエステル樹脂(4−2)の粘
度平均分子量は41,200、ポリマー中のポリシロキ
サンの含有量は1.0重量%であった。得られたポリエ
ステル樹脂(4−2)の構造式を以下に示す。
【0080】
【化7】
【0081】実施例1 感光体の製造 (電荷発生層の製造)下記構造を有するβ型オキシチタ
ニウムフタロシアニン10重量部を、4−メトキシ−4
−メチルペンタノン−2 150重量部に加え、サンド
グラインドミルにて粉砕分散処理を行った。
【0082】
【化8】
【0083】また、ポリビニルブチラール(電気化学工
業(株)製、商品名デンカブチラール#6000C)の
5% 1,2−ジメトキシエタン溶液100部及びフェ
ノキシ樹脂(ユニオンカーバイド社製、商品名PKH
H)の5% 1,2−ジメトキシエタン溶液100部を
混合してバインダー溶液を作製した。先に作製した顔料
分散液160重量部に、バインダー溶液100重量部、
適量の1,2−ジメトキシエタンを加え最終的に固形分
濃度4.0%の分散液を調製した。
【0084】この様にして得られた分散液を表面にアル
ミ蒸着したポリエチレンテレフタレートフィルム上に膜
厚が0.4μmになるように塗布して電荷発生層を設け
た。(電荷輸送層の製造)次にこのフィルム上に、次に
示す電荷輸送材料[1]60部、
【0085】
【化9】
【0086】および製造例1で製造した粘度平均分子量
46,400ポリシロキサン含有量1.1重量%の末端
ポリシロキサン変性ポリエステル樹脂100部、および
レベリング剤としてシリコーンオイル0.03部をトル
エン/テトラヒドロフラン(重量比2/8)の混合溶媒
に溶解させた液を塗布し、125℃で20分間乾燥し、
乾燥後の膜厚が20μmとなるように電荷輸送層を設け
た。このときポリエステル樹脂の溶解性は良好であっ
た。こうして得られた感光体で以下の評価を行った。 [摩擦試験]トナーを上記で作成した感光体の上に0.
1mg/cm2となるよう均一に乗せ接触させる面にク
リーニングブレードと同じ材質のウレタンゴムを1cm
幅に切断したものを用い45度の角度で用い、荷重20
0g、速度5mm/sec、ストローク20mmでウレ
タンゴムを100回移動させたときの100回目の動摩
擦係数を協和界面化学(株)社製全自動摩擦摩耗試験機
DFPM−SSで測定した。結果を表1に示す。 [摩耗試験]感光体フィルムを直径10cmの円状に切
断しテーバー摩耗試験機(東洋精機社製)により、摩耗
評価を行った。試験条件は、23℃、50%RHの雰囲
気下、摩耗輪CS−10Fを用いて、荷重なし(摩耗輪
の自重)で1000回回転後の摩耗量を試験前後の重量
を比較することにより測定した。結果を表1に示す。
【0087】[電気特性]電子写真学会測定標準に従っ
て作製された電子写真特性評価装置(続電子写真技術の
基礎と応用、電子写真学会編、コロナ社、404−40
5頁記載)を使用し、上記感光体をアルミニウム製ドラ
ムに貼り付けて円筒状にし、アルミニウム製ドラムと感
光体のアルミニウム基体との導通を取った上で、ドラム
を一定回転数で回転させ、帯電、露光、電位測定、除電
のサイクルによる電気特性評価試験を行った。その際、
初期表面電位を−700Vとし、露光は780nm、除
電は660nmの単色光を用い、780nmの光を2.
4μJ/cm2照射した時点の表面電位(VL)を測定
した。VL測定に際しては、露光−電位測定に要する時
間を139msとした。測定環境は、温度5℃、相対湿
度10%下(L/L)及び温度25℃、相対湿度50%
下(N/N)で行った。結果を表1に示す。この表面電
位(VL)の値の絶対値が小さいほど、応答性が良いこ
とを示す。 [実施例2]実施例1中のポリエステル樹脂(4−1)
に替えて、製造例2で製造した粘度平均分子量37,0
00、ポリシロキサン含有量1.0重量%の末端ポリシ
ロキサン変性ポリエステル樹脂を用いた以外は、実施例
1と同様の操作を行い、感光体を製造した。このときポ
リエステル樹脂の溶解性は良好であった。得られた感光
体の摩擦試験、摩耗試験及び電気特性の評価を実施例1
と同様の方法により同条件で行った。結果を表1に示
す。 [実施例3]実施例1中のポリエステル樹脂に替えて、
製造例3で製造した粘度平均分子量53,800、ポリ
シロキサン含有量1.82重量%の末端ポリシロキサン
変性ポリエステル樹脂を用いた以外は、実施例1と同様
の操作を行い、感光体を製造した。このときポリエステ
ル樹脂の溶解性は良好であった。得られた感光体の摩擦
試験、摩耗試験及び電気特性の評価を実施例1と同様の
方法により同条件で行った。結果を表1に示す。 [実施例4]実施例1中のポリエステル樹脂に替えて、
製造例4で製造した粘度平均分子量41,200、ポリ
シロキサン含有量1.0重量%の末端ポリシロキサン変
性ポリエステル樹脂を用いた以外は、実施例1と同様の
操作を行い、感光体を製造した。このときポリエステル
樹脂の溶解性は良好であった。得られた感光体の摩擦試
験、摩耗試験及び電気特性の評価を実施例1と同様の方
法により同条件で行った。結果を表1に示す。 [比較例1]実施例1において実施例1のポリエステル
樹脂100部を、以下に示す構造のポリエステル樹脂
(4−3)100部に替えた以外は実施例1と同様に感
光体を作成した。
【0088】
【化10】
【0089】得られた感光体の摩擦試験、摩耗試験及び
電気特性の評価を実施例1と同様の方法により同条件で
行った。結果を表1に示す。 比較例2 実施例1において実施例1のポリエステル樹脂100部
を、以下に示す構造のポリカーボネート樹脂(4−4)
100部に替えた以外は実施例1と同様に感光体を作成
した。
【0090】
【化11】
【0091】得られた感光体の摩擦試験、摩耗試験及び
電気特性の評価を実施例1と同様の方法により同条件で
行った。結果を表1に示す。 [比較例3]実施例1において実施例1のポリエステル
樹脂100部を、ポリシロキサン変性ヒ゛スフェノール化合物
(3−9)を用いて製造した以下に示す構造のポリエス
テル樹脂(4−5)100部に替えた以外は実施例1と
同様に感光体を作成した。
【0092】
【化12】
【0093】
【化13】
【0094】得られた感光体の摩擦試験、摩耗試験及び
電気特性の評価を実施例1と同様の方法により同条件で
行った。結果を表1に示す。
【0095】
【表3】
【0096】以上の結果より、特定の末端にポリシロキ
サン構造を有するポリエステル樹脂を用いることによ
り、電気的特性を良好に維持したまま、耐摩耗性及び滑
り性等の機械物性に優れた電子写真感光体が得られるこ
とがわかる。
【0097】
【発明の効果】本発明の末端ポリシロキサン構造を有す
るポリエステル樹脂は、耐摩耗性に優れ、特に表面滑り
性が通常のポリカーボネート或いはポリエステルと比較
して顕著に優れている。この樹脂を用いることにより、
電気特性が良好で且つ機械的強度及び滑り性に優れた電
子写真感光体を得ることが出来る。
フロントページの続き (72)発明者 臨 護 神奈川県横浜市青葉区鴨志田町1000番地 三菱化学株式会社横浜総合研究所内 Fターム(参考) 2H068 AA13 BB23 BB27 BB33 BB54 FA03 FA04 4J029 AA01 AB02 AB04 AC01 AE04 BB04A BB05A BB12A BB12B BB13A BC05A BC06A BD09A BF14A BH02 CA02 CA04 CA05 CA06 CB04A CB05A CB06A CC05A CC09 DB07 DB13 FA20

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重合体末端の少なくとも一部にポリシロ
    キサン構造を有することを特徴とするポリエステル樹
    脂。
  2. 【請求項2】 請求項1におけるポリシロキサンが下記
    一般式(1)で表されるものである請求項1に記載のポ
    リエステル樹脂。 【化1】 (一般式(1)においてR1、R2、R3、R4、R5は置
    換基を有しても良いアルキル基、又は置換基を有しても
    良い芳香族基を示し、nは1〜500の整数を示す。)
  3. 【請求項3】請求項1におけるポリエステル樹脂が一般
    式(2)で示される繰り返し単位を含むものである請求
    項1又は2に記載のポリエステル樹脂。 【化2】 (一般式(2)においてR6〜R13はそれぞれ独立に水
    素原子、炭素数1〜20の置換されていても良いアルキ
    ル基、アルコキシル基、ハロゲン原子、置換されても良
    い芳香族基のいずれかを示し、Xは単結合、アルキレン
    基、シクロアルキレン基、酸素原子、硫黄原子のいずれ
    かを示し、Yは1種類以上の2価の有機基を示す。)
  4. 【請求項4】 一般式(2)におけるR7、R9、R10
    びR12が水素原子であり、R6、R8、R11及びR13が炭
    素数1〜4のアルキル基である請求項3に記載のポリエ
    ステル樹脂。
  5. 【請求項5】 一般式(2)におけるXが−CH2−で
    ある請求項3又は4に記載のポリエステル樹脂。
  6. 【請求項6】 一般式(2)におけるYがフェニレン基
    である請求項3〜5のいずれかに記載のポリエステル樹
    脂。
  7. 【請求項7】 ポリシロキサン構造がポリエステル樹脂
    全量中0.1〜20重量%である請求項1〜6のいずれ
    かに記載のポリエステル樹脂。
  8. 【請求項8】 ジカルボン酸成分とジオール成分との重
    合時に、一官能性フェノール構造を有するポリシロキサ
    ン或いはそのアルカリ塩を共存させることを特徴とする
    請求項1〜7のいずれかに記載のポリエステル樹脂の製
    造方法。
  9. 【請求項9】 導電性基体上に少なくとも感光層を有す
    る電子写真感光体において、該感光層中に、請求項1〜
    7のいずれかに記載のポリエステル樹脂を含有すること
    を特徴とする電子写真感光体。
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