JP2002120002A - 被覆層の密着性に優れた被覆用アルミニウム合金板 - Google Patents

被覆層の密着性に優れた被覆用アルミニウム合金板

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JP2002120002A JP2000316076A JP2000316076A JP2002120002A JP 2002120002 A JP2002120002 A JP 2002120002A JP 2000316076 A JP2000316076 A JP 2000316076A JP 2000316076 A JP2000316076 A JP 2000316076A JP 2002120002 A JP2002120002 A JP 2002120002A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フィルムもしくは塗膜で被覆して食品包装容
器等に使用される被覆用アルミニウム合金板として、フ
ィルムもしくは塗膜の密着性が確実かつ安定して高く、
苛酷な成形加工やレトルト処理等の加熱処理を行なって
も剥離が生じず、耐食性も充分なものを提供する。 【解決手段】 アルミニウム合金基板表面の凹凸の平均
間隔Smが5〜200μm、凹凸の斜面の平均傾斜角θ
aが3〜30°、十点平均粗さRzが0.5〜5μmの
各条件を満たす被覆用アルミニウム合金板。またアルミ
ニウム合金基板表面に反応型もしくは塗布型の化成処理
皮膜が形成され、かつその化成処理皮膜表面のSm値、
θa値、Rz値がそれぞれ前記各条件を満たす被覆用ア
ルミニウム合金板。さらにこれらの被覆用アルミニウム
合金板の表面にフィルムもしくは塗膜からなる被覆層が
形成された被覆アルミニウム合金板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は飲料や食品等の包
装に用いられる缶やレトルト容器等の容器、あるいは各
種電気電子部品、そのほか自動車部品、家具、内外装建
材などに使用される表面被覆用アルミニウム合金板、特
に樹脂フィルムをラミネートして用いるアルミニウム合
金板や樹脂を主体とする塗膜を形成して用いるアルミニ
ウム合金板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】周知のようにアルミニウム合金板は軽量
でかつ成形性や耐食性等に優れるところから、飲料缶や
食品レトルト容器等の包装容器、あるいは電気電子部
品、自動車部品、家具、内外装建材、そのほか各種の日
用品等に広く使用されている。これらの用途において
は、深絞り加工やしごき加工等の成形加工を施すことが
多く、また耐食性や装飾性の向上を目的として脱脂洗
浄、塗装等の表面処理を施すことが多いが、従来は塗装
等は成形加工の後に行なうのが通常であった。しかしな
がら最近では、コスト低減や環境負荷軽減等の観点か
ら、予めアルミニウム合金板表面に樹脂フィルムをラミ
ネートしたりあるいは塗装により樹脂塗膜を形成して、
被覆アルミニウム合金板としておき、その後に被覆アル
ミニウム合金板に対して成形加工を行なうことが多くな
っている。
【0003】上述のように予めフィルムをラミネートし
たり塗膜を形成したりしておいた被覆アルミニウム合金
板において、フィルムや塗膜とその下地のアルミニウム
合金板(被覆用アルミニウム合金板)の表面との密着性
が不充分であれば、成形加工時においてフィルムや塗膜
の剥離が生じたり、また密着性の不充分な箇所から腐食
が発生してしまうおそれがある等の問題がある。したが
って被覆アルミニウム合金板においては、下地に対する
フィルムや塗膜の密着性を向上させることが重要な課題
となっている。
【0004】ところで被覆アルミニウム合金板における
フィルムもしくは塗膜と下地表面との密着力は、主とし
て(A)機械的結合力、(B)化学的結合力、および
(C)分子間結合力、以上3種類の結合力によって左右
される。ここで、(A)の機械的結合力は、アンカー効
果とも称されるものであって、板表面の微細凹凸構造の
凹部に侵入したフィルム樹脂や塗料が界面に作用する剪
断力に抗して密着力を発揮するものであり、また(B)
の化学的結合力は、−OH、−COOH等の活性基によ
り密着力を得るものであり、さらに(C)の分子間結合
力はファンデルワールス力等の極めて微弱な結合力であ
る。これらの結合力のうち、特に機械的結合力と化学的
結合力は、下地アルミニウム合金板の表面性状によって
大きく左右されるところから、被覆アルミニウム合金板
を製造するにあたっては、フィルムをラミネートしたり
塗料を塗布したりする以前に、密着性向上のためにアル
ミニウム合金板表面にいわゆる下地処理を施して表面性
状を改善しておくことが従来から広く行なわれている。
【0005】上述のような下地処理としては、(1)サ
ンドブラスト、ショットブラスト等の機械的粗面化処
理、(2)酸やアルカリ等による化学的エッチング、
(3)クロメート処理、ベーマイト処理等の化成処理、
(4)陽極酸化処理、(5)シランカップ剤、チタネー
トカップリング剤等によるウォッシュプライマー処理、
(6)コロナ放電処理、プラズマ処理等の物理的表面処
理などが知られている。しかしながらこれらの下地処理
を施した被覆用アルミニウム合金板に樹脂フィルムをラ
ミネートもしくは塗装した場合でも、複雑な形状の容器
等のために苛酷な絞り成形やしごき加工を行なったり、
また食品用レトルト容器等において加熱処理、例えばレ
トルト処理が行なわれたりした場合には、フィルムや塗
膜の剥離が生じたり、長期間使用するうちに腐食が生じ
たりするおそれがあり、したがって未だ充分な密着性を
確実かつ安定して得ることは困難であった。
【0006】このような問題を解決するため、特にフィ
ルムや塗膜と下地の被覆用アルミニウム合金板表面との
機械的結合力を増すべく、アルミニウム合金板表面の微
視的性状に着目した提案が既にいくつか知られている。
例えば特開昭61−243158号や特開平2−310
036号等においては、塗膜やフィルムが被覆されるア
ルミニウム合金板表面の凹凸の最大高さRmaxや中心
線平均粗さRa、特定測定長さあたりの山頂PPIを規
定することが提案されている。また特開平7−1972
72号においては、板表面の1cm角の表面積を5cm
2 以上とすることによって、フィルムの密着性を改善す
ることが提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記各提案に示される
ようにフィルムや塗膜が被覆されたアルミニウム合金板
表面の微視的性状を規定することによって、ある程度は
フィルムや塗膜の密着性を改善する効果が得られること
もあるが、これらの提案に従った場合でも、前述のよう
な苛酷な成形加工や加熱処理が行なわれた場合には、充
分な密着性が確保されないことがあったのが実情であ
る。
【0008】この発明は以上のような事情を背景として
なされたもので、苛酷な成形加工や加熱処理が施される
場合でも、フィルムや塗膜の密着性を確実かつ充分に確
保することができ、フィルムや塗膜の剥離が生じたり、
密着性の不充分な部分から腐食が生じたりすることを確
実に防止し得る被覆用アルミニウム合金板を提供するこ
とを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】被覆アルミニウム合金板
の成形加工時や加熱処理時においてフィルムもしくは塗
膜の密着性が低下する原因は、下地の被覆用アルミニウ
ム合金板とフィルムもしくは塗膜との接合界面に剪断力
が作用したときに、界面にミクロ的なずれが生じて界面
の結合が緩むことに起因する。そこで上述の剪断力に抗
してミクロ的なずれが生じないようにするためには、板
表面に凹凸を設けることが考えられ、この考えが前述の
各提案の基本的前提となっている。
【0010】ここで、板表面に凹凸を設けるためには、
表面を荒らさなければならないが、あまりに荒らし過ぎ
れば被覆時において空気の巻き込みが多くなり、逆に密
着性を低下させてしまう。また、凹凸の窪みの部分の幅
が小さかったり凹凸の斜面の傾斜が大き過ぎたりすれ
ば、被覆時にフィルムの樹脂や塗料が凹部の深い部分ま
で充分に入り込むことが困難となって、逆に密着性を低
下させる原因となってしまう。したがって前記各提案の
ように単純にRmaxやRaで表示される表面粗さを規
定するだけでは、界面の剪断力に充分に対抗することが
できない場合もある。そこで本発明者が板表面の微視的
性状とフィルムもしくは塗膜の密着性との関係について
詳細に実験・検討を重ねた結果、単純にRmaxやRa
で表示される表面の粗さを規定するのではなく、凹凸の
幅(平均間隔)Sm、凹凸の斜面の傾斜角θa、および
十点平均粗さRzを厳密に規定することによって、界面
の剪断力に抗してフィルムもしくは塗膜の密着力を確実
かつ安定して充分に向上させ得ることを見出し、この発
明をなすに至ったのである。
【0011】具体的には、請求項1の被覆用アルミニウ
ム合金板は、表面の凹凸の平均間隔Smが5〜200μ
mの範囲内にあり、かつ凹凸の斜面の平均傾斜角θaが
3〜30°の範囲内にあり、しかも十点平均粗さRzが
0.5〜5μmの範囲内にあることを特徴とするもので
ある。
【0012】また請求項2の発明の被覆用アルミニウム
合金板は、アルミニウム合金基板の表面に化成処理皮膜
が形成され、かつその化成処理皮膜の表面の凹凸の平均
間隔Smが5〜200μmの範囲内にあり、かつ凹凸の
斜面の平均傾斜角θaが3〜30°の範囲内にあり、し
かも十点平均粗さRzが0.5〜5μmの範囲内にある
ことを特徴とするものである。
【0013】ここで、前記化成処理皮膜としては、請求
項3で規定するように反応型化成処理皮膜であっても、
また請求項4で規定するように塗布型化成処理皮膜であ
っても良い。
【0014】さらに請求項5においては、上述のような
被覆用アルミニウム合金板表面に、実際に樹脂フィルム
もしくは塗膜からなる被覆層を形成した被覆アルミニウ
ム合金板を規定している。
【0015】
【発明の実施の形態】請求項1の発明の被覆用アルミニ
ウム合金板を用いた被覆アルミニウム合金板は、基本的
には図1に示すようにアルミニウム合金基板1の表面1
A上に直接被覆層(フィルムもしくは塗膜)3を設けた
ものであり、また請求項2〜4の被覆用アルミニウム合
金板を用いた被覆アルミニウム合金板は、基本的には図
2に示すようにアルミニウム合金基板1の表面1A上に
反応型もしくは塗布型の化成処理皮膜5を形成し、その
化成処理皮膜5の表面5A上に被覆層(フィルムもしく
は塗膜)3を形成したものである。ここで、フィルムも
しくは塗膜3の密着性は、そのフィルムもしくは塗膜3
に対する下地との界面によって決定されるから、図1に
示すようにアルミニウム合金基板1の表面1Aに直接フ
ィルムもしくは塗膜3を形成する場合には、請求項1で
規定しているようにアルミニウム合金基板1の表面1A
の微視的性状を厳密に規定し、また図2に示すようにア
ルミニウム合金基板1の表面1A上に形成した化成処理
皮膜5の表面5Aにフィルムもしくは塗膜3を形成する
場合には、請求項2で規定しているように化成処理皮膜
5の表面1Aの微視的性状を厳密に規定している。
【0016】なおここで、化成処理皮膜のうち反応型化
成処理皮膜は下地のアルミニウム合金基板と化成処理液
との反応によって生成されるものであるため、下地のア
ルミニウム合金基板との密着性は極めて高く、また塗布
型化成処理皮膜の場合も、塗布膜と下地のアルミニウム
合金との間で反応が生じるため、反応型化成処理皮膜よ
りは密着力は低いものの、かなりの程度の密着力が得ら
れ、いずれにしても化成処理皮膜とその下地のアルミニ
ウム合金基板との間の密着力は、最表面のフィルムもし
くは塗膜とその下地の化成処理皮膜との間の密着力より
も格段に大きい。そこで請求項2の発明の構造の場合
(図2)においては、もっぱら最表面のフィルムもしく
は塗膜とその下地の化成処理皮膜との界面に注目し、そ
の界面における密着力向上のために化成処理皮膜の表面
性状を厳密に規定している。
【0017】この発明の被覆用アルミニウム合金板の表
面に形成される被覆層は、フィルムもしくは塗膜のいず
れでも良いが、塗膜はラミネート用のフィルムの場合よ
りも分子量が小さい樹脂を溶剤または水に溶解させた状
態で下地表面に塗布することにより形成されるため、フ
ィルムの場合と比較して塗料が下地表面の凹凸の深部ま
で侵入することが比較的容易であり、そのためフィルム
の場合よりも大きな機械的結合力を得ることが比較的容
易であり、これに対しフィルムでは逆に充分な機械的結
合力を得にくく、密着性が低下しやすい。そこで以下の
説明では主としてフィルムを被覆(ラミネート)する場
合について説明する。但し、塗膜の場合にもこの発明が
有効なことはもちろんであり、塗膜の場合にはこの発明
を適用することによって、より一層大きな効果を得るこ
とができる。
【0018】アルミニウム合金基板の表面、あるいは予
め化成処理皮膜を形成したアルミニウム合金基板の化成
処理皮膜表面に、被覆層としての熱可塑性樹脂からなる
フィルムを溶融圧着法によってラミネートするための工
程の代表的な一例の概要を図3に示す。
【0019】図3において、アルミニウム合金基板1は
例えば予めコイルとされており、そのコイル状のアルミ
ニウム合金基板1は供給側リール7から連続的に繰出さ
れ、第1加熱手段9を通過する間に、ラミネートすべき
熱可塑性樹脂フィルムの樹脂のガラス転移温度以上、融
点未満の範囲内の温度に加熱される。続いてアルミニウ
ム合金基板1は上下一対の加圧ロール11A,11B間
に至る。この加圧ロール11A,11Bの直前の位置で
は、ラミネートすべき熱可塑性樹脂フィルム3A,3B
がアルミニウム合金基板1の片面もしくは両面(図示の
例では両面)に連続的に供給され、加圧ロール11A,
11Bにより加圧されてアルミニウム合金基板1の表面
に仮接着状態で貼り合わされる。そしてこのようにして
熱可塑性樹脂が仮接着された状態でアルミニウム合金基
板1は第2加熱手段13を通過し、その間に熱可塑性樹
脂フィルム3A,3Bは、融点以上の温度に加熱され
て、アルミニウム合金基板表面に溶融密着される。この
ようにしてフィルム3A,3Bがラミネートされた後、
冷却手段15により冷却されてから巻取り側リール17
に連続的に巻取られる。また予め表面に化成処理皮膜が
形成されたアルミニウム合金板に対して熱可塑性樹脂フ
ィルムをラミネートする場合も同様である。
【0020】上述のようなフィルム被覆工程において、
仮接着段階では加圧ロール11A,11Bへのフィルム
の融着を避けなければならないため、フィルムは未溶融
状態となっており、この段階では空気の巻込みによりフ
ィルムと下地との界面に微細な気泡が多数存在した状態
となっている。そして第2加熱手段13による再加熱時
にはじめてフィルムが溶融してその樹脂が流動状態とな
り、下地表面の微細な凹部に樹脂を流入させることがで
き、フィルムと下地との間の機械的結合力により密着力
を得ることができる。したがって第2加熱手段13によ
る再加熱時においては、フィルムの溶融樹脂を下地表面
の微細な凹部の深部まで充分に侵入させることが高い密
着力を得るために不可欠であり、そのためにこの発明で
は下地表面の凹凸の平均間隔Smを5〜20μm、凹凸
の斜面の平均傾斜角θaを3〜30°、十点平均粗さR
zを0.5〜5μmと規定している。
【0021】ここで、凹凸の平均間隔Smは、JIS
B0601に規定されているように、粗さ曲線からその
平均線の方向に基準長さだけ抜取り、この抜取り部分に
おいて一つの山およびそれに隣り合う一つの谷に対応す
る平均的長さの和(以下、凹凸の間隔という)を求め、
この多数の凹凸の間隔の算術平均値をミリメートル(m
m)で表わしたものをいう。すなわち、一つの山とそれ
に隣り合う一つの谷に対応する平均線における凹凸の間
隔をSmi、基準長さl内での凹凸の間隔の個数をnと
すれば、Smは、数1であらわされる。なお凹凸の平均
間隔Smを求めるための基準長さlは、一般にSm値の
大きさに応じて0.08mm、0.25mm、0.8m
m、2.5mm、8mm、25mmの6種類のうちから
選ばれるが、この発明の場合は、0.25mmとするこ
とが望ましい。また実際上は、任意の5点についてそれ
ぞれ基準長さlを抜き取ってSm値を測定し、その5点
の平均値を求めることが望ましい。
【0022】
【数1】
【0023】また凹凸の斜面の平均傾斜角θaについて
は、前記同様に粗さ曲線からその平均線の方向に基準長
さだけ抜取り、その抜取り部分における傾斜量(縦横
比)の算術平均を平均傾斜量Δaとし、それを角度で表
わしたものが平均傾斜角θaである。すなわち、図4に
示すように、斜面の微小長さdxにおける傾きをdx/
dyとし、一つの谷に対して隣り合う一つの山の高さを
hiとすれば、平均傾斜量Δaは数2であらわされ、平
均傾斜角θaは、Δaを用いて、数3であらわされる。
【0024】
【数2】
【0025】
【数3】
【0026】なおこの平均傾斜角Δaの測定にあたって
も、基準長さlについては、この発明の場合は前記同様
に0.25mmとし、任意の5点で測定してその平均値
を求めることが望ましい。
【0027】さらに、十点平均粗さRzは、JIS B
0601で規定されているように、また一般に広く知ら
れているように、粗さ曲線からその平均線の方向に基準
長さだけ抜取り、この抜取り部分の平均線から縦倍率の
方向に測定した、最も高い山頂から5番目までの山頂の
標高(Yp)の絶対値の平均値と、最も低い谷底から5
番目までの谷底の標高(Yv)の絶対値の平均値との和
を求め、この値をマイクロメートル(μm)で表わした
ものをいう。なおこの十点平均粗さの測定に対しても、
基準長さlは前記同様に0.25mmとすることが望ま
しく、また任意の5点について測定してその平均値を求
めることが望ましいことも前記同様である。
【0028】前述のように定義される凹凸の平均間隔S
mが5μm未満であれば、フィルムの溶融した樹脂が凹
部に急速に侵入することができず、凹部内に気泡が残留
した状態となって、機械的結合力としての充分なアンカ
ー効果が得られない。一方凹凸の平均間隔Smが200
μmを越えれば、凹部へのフィルム溶融樹脂の侵入は容
易となるが、単位面積当りの凹部の総数が少なくなるた
め、下地との界面に剪断力が作用したときにおけるアン
カー効果による保持力の総和が小さくなって、逆に密着
力が低下してしまう。そこで凹凸の平均間隔Smは5μ
m以上、200μm以下とする必要がある。
【0029】また凹凸の斜面の平均傾斜角θaが3°未
満では界面に作用する剪断力に対する抵抗が小さくなっ
て充分な密着力が得られず、一方θaが30°を越えれ
ば、フィルムの溶融樹脂が凹部に侵入し難くなり、アン
カー効果による密着力向上効果が充分に得られなくな
る。
【0030】さらに、十点平均粗さRzは、凹凸の深さ
に相当するものであるが、この十点平均粗さが0.5μ
mより小さければ、アンカー効果による機械的保持力の
総和が小さくなり、充分な密着力が得られない。一方十
点平均粗さRzが5μmを越えれば、フィルムの溶融し
た樹脂が凹部の底まで充分に入り込むことができず、気
泡が残存した状態となって、密着力の低下を招くばかり
でなく、苛酷な条件での成形加工時におけるクラックの
発生原因ともなる。したがって十点平均粗さRzは0.
5μm以上5μm以下とする必要がある。
【0031】以上のような下地表面の微視的性状の条件
を満たすようにアルミニウム合金基板の表面を調整する
ための具体的方法は特に限定されるものではないが、 イ:圧延ロール表面を適切な条件によって研磨、あるい
はショットブラスト、放電加工、レーザー加工等の手段
によって処理して、圧延ロールの表面形状を適切に調整
しておき、圧延時に圧延ロール表面の凹凸形状を板に転
写する方法、 ロ:圧延速度や圧延用潤滑油の粘度の調整にって、圧延
時に板表面に形成されるオイルピット等の形状や分布状
態を調整する方法、 ハ:圧延終了後に粗さ調整ロールや引張矯正ロールある
いはプレス等によって板表面に面圧を加えて機械的に調
整する方法、 ニ:圧延終了後に板表面に化学的エッチング処理や電気
化学的エッチング処理を施す方法、 ホ:圧延終了後に板表面にブラシ研磨等の機械的研磨を
加える方法、 などがある。実際上は、確実かつ安定して前述の表面条
件を満たすように、これらのイ〜ホの方法から適宜選択
したり、2種以上の方法を組合せたりすれば良いが、安
定性や生産性、経済性等の点から考慮すれば、イの圧延
による方法を用いるか、あるいはイの圧延法とニの化学
的もしくは電気化学的エッチング法とを組合せて適用す
ることが望ましい。
【0032】なお請求項2〜請求項4で規定しているよ
うに、アルミニウム合金基板上に化成処理皮膜を形成し
ておき、その化成処理皮膜表面にフィルムもしくは樹脂
を被覆する場合において、化成処理皮膜表面の性状を前
述の各条件を満たすように調整するためには、一般には
化成処理前のアルミニウム合金基板自体の表面性状を前
述のイ〜ホのような方法によって前記条件を満たすよう
に調整しておけば良いが、場合によっては化成処理によ
って表面性状が若干変化することもあり、その場合には
その変化分を見込んで化成処理前のアルミニウム合金基
板表面の性状を調整しておき、化成処理後の表面性状が
前記各条件を満たすようにすれば良い。
【0033】次に、請求項2〜請求項4において規定し
ている化成処理皮膜について説明する。
【0034】化成処理皮膜を形成する目的は、前述の
(B)の化学的結合力を利用してフィルムもしくは塗膜
の密着力および耐食性を向上させることにあり、アルミ
ニウム合金基板表面に予め化成処理皮膜を形成しておい
てその化成処理皮膜上にフィルムもしくは塗膜を形成す
ることによって、直接アルミニウム合金基板上にフィル
ムもしくは塗膜を形成する場合よりも一層フィルムもし
くは塗膜の密着力、耐食性を向上させることができる。
もちろん、フィルムもしくは塗膜との界面となる化成処
理皮膜の表面の微視的性状について既に述べたように規
定しておくことはもちろんである。
【0035】ここで、化成処理皮膜としては、請求項3
において規定するように、クロメート処理やベーマイト
処理、チタネート処理によって代表される反応型化成処
理を施して得られる皮膜であっても、あるいは請求項4
において規定しているように、組成物を塗布して乾燥さ
せる塗布型化成処理皮膜であっても良い。
【0036】反応型化成処理皮膜の場合、Cr、Zr、
Ti、Mo、W、Mn等の金属のうちから選ばれた1種
または2種以上を1〜50mg/m2 を含有する無機皮
膜とすることが望ましい。これらの金属の含有量が1m
g/m2 未満では、フィルムもしくは塗膜の密着力およ
び耐食性の向上の効果が充分に得られず、一方50mg
/m2 を越えれば、密着力向上の効果が飽和するばかり
でなく、厳しい成形加工を受けた場合に膜内で破壊が生
じて、逆に密着性を低下させてしまうおそれがある。こ
のような反応型化成処理皮膜の形成方法としては、圧延
後のアルミニウム合金基板を、アルカリ金属もしくはア
ンモニウムの水酸化物、炭酸塩、重炭酸塩、リン酸塩、
ケイ酸塩、ホウ酸塩のうちから選ばれた1種または2種
以上を含んだアルカリ水溶液に浸漬もしくはスプレーす
る方法、または硫酸、塩酸、硝酸、リン酸のうちから選
ばれた1種または2種以上を含む酸水溶液に浸漬させる
かまたはスプレーする方法、さらにはこれらのうちの2
種類以上の方法を実施した後に、Cr、Zr、Ti、M
o、W、Mn等の金属の1種または2種以上およびアン
モニウム塩、リン酸、フッ酸、硝酸等の1種または2種
以上を含有する水溶液に浸漬またはスプレーする方法等
がある。なお反応型化成処理皮膜の膜厚は特に限定しな
いが、5nm以上、5000nm以下の範囲内が好まし
い。膜厚が5nm未満では密着力、耐食性の充分な向上
を図ることが困難となり、一方5000nmを越えれ
ば、厳しい加工を受けたときに皮膜自体が破壊されてし
まうおそれがある。
【0037】一方塗布型化成処理皮膜の場合、アクリ
ル、フェノール、メラミン等の樹脂の1種または2種以
上と、Cr、Zr、Ti、V、Mg、Ba等の金属の1
種または2種以上を1〜50mg/m2 とを含有し、さ
らに必要に応じてリン酸、フッ酸等を含有する組成物層
とすることが好ましい。このような塗布型化成処理皮膜
の形成方法としては、圧延板をアルカリ水溶液に浸漬ま
たはスプレーして水洗、乾燥した後、前記成分を含有す
る組成物をロールコーター等により塗布し乾燥させる方
法が適当である。塗布型化成処理皮膜の膜厚は、乾燥後
の膜厚で5nm以上、5000nm以下が好ましい。膜
厚が5nm未満では密着性や耐食性向上の効果が得られ
ず、一方5000nmを越えれば厳しい加工を受けたと
きに皮膜自体が破壊することがあり、好ましくない。な
お皮膜中の前記金属の含有量としては、前述のように1
〜50mg/m2 が望ましいが、そのうちでも特に3〜
30mg/m2 が適当である。金属含有量が1mg/m
2 未満では密着性や耐食性の向上効果が得られず、一方
50mg/m2 をこえて含有させてもそれ以上の効果の
向上は期待できず、また不経済となる。
【0038】さらに、請求項1の発明の被覆用アルミニ
ウム合金板の場合は、アルミニウム合金基板上にフィル
ムもしくは塗膜が被覆され、また請求項2〜4の発明の
被覆用アルミニウム合金板の場合は、化成処理皮膜表面
にフィルムもしくは塗膜が被覆される。このようなフィ
ルムもしくは塗膜の種類、形成方法は特に限定されるも
のではないが、フィルムとしては例えばポリエチレン、
ポリプロピレンなどのポリオレフィン、ポリアミド、ポ
リイミド、ポリエチレンテレフタレートやポリブチレン
テレフタレートなどのポリエステルおよびこれらの変性
体やポリマーブレンド、ポリマーアロイなどを用いれば
良く、さらに必要に応じて滑剤、安定剤、酸化防止剤な
どの添加剤を配合することができる。このようなフィル
ムの積層方法としては、図3に示したように製膜された
フィルムを溶融圧着する方法が代表的であるが、そのほ
かフィルムを接着剤を使用して圧着積層する方法、また
は溶融させた樹脂をTダイから押出しアルミニウム合金
板上にコートする方法などがある。一方塗膜を形成する
場合、塗料としてエポキシ系、塩化ビニル系、ウレタン
系、ポリエステル系、アクリル系、フェノール系等のう
ちから用途に応じて適切な塗料を選択して、常法に従っ
て塗布、乾燥すれば良く、また塗料としては水系、溶剤
系のいずれも適用可能である。
【0039】
【実施例】実施例1 研磨により表面の微視的性状を種々調整した圧延ロール
を用いて、JIS 5052アルミニウム合金を圧延
し、板厚0.5mmの種々の表面状態の圧延板を作製し
た。これらの圧延板に対し、5%の水酸化ナトリウムを
含むアルカリ水溶液を用いたスプレー法により脱脂し
て、水洗した後、一部のもの(表1のNo.12)を除
き、リン酸5%、クロム酸1%、フッ酸0.2%を含む
水溶液をスプレーして、反応型化成処理皮膜としてCr
を含む無機皮膜を形成し、被覆用アルミニウム合金板と
した。このとき、スプレー時間を調整することによって
反応型化成処理皮膜中のCr量を調整した。その後
(株)小坂研究所製の表面粗さ測定器サーフコーダSE
−30D(商品名)によって表面の凹凸の平均間隔S
m、凹凸の斜面の平均傾斜角θa、および十点平均粗さ
Rzを測定した。ここで、各測定における基準長さlは
0.25mmとし、それぞれ任意の5点を測定して、そ
の平均値を求めた。さらにこれらの被覆用アルミニウム
合金板に厚さ15μmのポリエステルフィルムを積層し
たサンプル(被覆アルミニウム合金板)を作製した。フ
ィルムの積層方法としては、200℃に加熱された板の
片面にフィルムを供給し、加圧ロールにより仮接着後2
60℃に再加熱し、その後急冷した。得られた各サンプ
ルについて、碁盤目セロテープ(登録商標)剥離試験に
よってフィルムの密着性を評価した。ここで密着性評価
は、フィルム積層後のままの状態のサンプル、125℃
で30分の加熱処理(レトルト処理)を行なったサンプ
ル、および50%圧延を行なったサンプルについてそれ
ぞれ実施した。これらの測定結果、評価結果を、表1の
No.1〜No.12に示す。なお碁盤目セロテープ剥
離試験による密着性評価基準は、1mm角100目の試
験を行なった後の剥離状態を観察して、次のような4段
階で評価した。 ◎:全く剥離なし ○:周縁部がやや浮き気味の目が50個以下 △:周縁部がやや浮き気味の目が50個を越える場合、
但し全面剥離はなし ×:1個でも全面剥離がある場合
【0040】
【表1】
【0041】表1において、No.1〜No.6は、い
ずれもSm、θa、Rzの値がこの発明で規定する範囲
内となった本発明例であって、いずれも良好なフィルム
密着性を示している。一方No.7〜No.11は、S
m、θa、Rzのうちのいずれかがこの発明で規定する
範囲外となった比較例であり、積層直後のフィルム密着
性はそれほど悪くはないものでも、レトルト処理や圧延
加工を行なった後のフィルム密着性がいずれも劣る結果
となった。またNo.12はCrを含む反応型化成処理
皮膜を形成しなかった場合の本発明例であるが、この場
合は反応型化成処理皮膜を形成したサンプルに比べれば
やや劣るものの、比較例の場合よりも優れていることが
判明した。
【0042】実施例2 実施例1と同じ圧延板を用いて、アルカリ水溶液で脱
脂、水洗後、塗布型化成処理皮膜として、CrまたはZ
rとアクリルまたはフェノール樹脂を含む組成物層を形
成し、被覆用アルミニウム合金板とした。塗布型化成処
理皮膜の形成方法としては、無水クロム酸1%、フッ化
水素1%、リン酸クロム5%と水溶性ポリアクリル酸を
含有する水溶液をロールコーターで塗布後、150℃の
雰囲気で30秒間乾燥させた。実施例1と同様に各サン
プルの表面のSm、θa、Rzを測定した。また実施例
1と同様にポリエステルフィルムを積層し、碁盤目セロ
テープ剥離試験によって密着性の評価を実施した。その
結果を表1のNo.13〜No.16に示すが、いずれ
も良好なフィルム密着性を示した。
【0043】実施例3 実施例1と同様な圧延板を用い、実施例1と同様に反応
型化成処理皮膜を形成して、被覆用アルミニウム合金板
とし、これに塗料としてエポキシフェノール系塗料を用
いて塗膜を形成した。塗膜形成方法としては、シンナー
に溶解させた塗料をバーコーターで塗布し、220℃で
30秒間加熱した。なお塗膜厚は15μmとした。塗膜
形成後に前記各実施例と同様にして碁盤目セロテープ剥
離試験によって塗膜密着性を評価した。その結果を表1
のNo.17に示すが、この場合も優れた塗膜密着性を
得ることができた。
【0044】実施例4 実施例1と同様な圧延板を用い、実施例2と同様に塗布
型化成処理皮膜を形成して、被覆用アルミニウム合金板
とし、これに実施例3と同様に塗膜を形成した。塗膜形
成後、前記各実施例と同様に碁盤目テープ剥離試験によ
って塗膜密着性を評価した。その結果を表1のNo.1
8に示すが、この場合も良好な塗膜密着性を得ることが
できた。
【0045】実施例5 反応型化成処理皮膜を形成しなかった点を除き、実施例
3と同様に処理して、塗膜被覆アルミニウム合金板を
得、前記各実施例と同様に密着性を評価した。その結果
を表1のNo.19に示す。この場合の塗膜密着性は実
施例3(No.17)、実施例4(No.18)の場合
よりも若干劣るものの、実用上支障のない程度に良好で
あった。
【0046】
【発明の効果】前記各実施例からも明らかなように、こ
の発明の被覆用アルミニウム合金板は、被覆層(フィル
ムもしくは塗膜)に対する下地となる表面(アルミニウ
ム合金基板表面もしくはその上の化成処理皮膜表面)の
微視的性状のうち、特に凹凸の平均間隔Sm、凹凸の斜
面の平均傾斜角θa、および十点平均粗さRzを厳密か
つ適切に調整することによって、フィルムもしくは塗膜
の密着性を確実かつ充分に高めることができ、そのため
この発明の被覆用アルミニウム合金板を用いた被覆板
は、苛酷な成形加工やレトルト処理などの加熱処理を行
なっても被覆層に剥離が生じるおそれが極めて少なく、
また食品容器や飲料缶等に長期間使用するうちに密着性
が劣る部分から腐食が生じるおそれも極めて少なく、し
たがって食品包装容器その他各種部品や建材等に好適で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1の発明の被覆用アルミニウム合金板を
用いた被覆アルミニウム合金板の概要を説明するための
略解的な縦断面図である。
【図2】請求項2の発明の被覆用アルミニウム合金板を
用いた被覆アルミニウム合金板の概要を説明するための
略解的な縦断面図である。
【図3】アルミニウム合金基板に溶融圧着法によってフ
ィルムを積層被覆する工程の一例を示す略解図である。
【図4】凹凸の斜面の平均傾斜角θaの求め方を説明す
るための略解図である。
【符号の説明】
1 アルミニウム合金基板 3 被覆層(フイルムもしくは塗膜) 5 化成処理皮膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4E002 CB03 4F100 AB10A AB31A AK01B AK42 AT00A AT00B BA02 CC00B GB07 GB15 GB32 GB81 JK06 JL11 4K026 AA09 BA02 BA03 BA05 BA07 BB06 BB09 CA26 CA32 CA33 CA36 DA02 DA06 DA09 DA11 DA16

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面の凹凸の平均間隔Smが5〜200
    μmの範囲内にあり、かつ凹凸の斜面の平均傾斜角θa
    が3〜30°の範囲内にあり、しかも十点平均粗さRz
    が0.5〜5μmの範囲内にあることを特徴とする、被
    覆層の密着性に優れた被覆用アルミニウム合金板。
  2. 【請求項2】 アルミニウム合金基板の表面に化成処理
    皮膜が形成され、かつその化成処理皮膜の表面の凹凸の
    平均間隔Smが5〜200μmの範囲内にあり、かつ凹
    凸の斜面の平均傾斜角θaが3〜30°の範囲内にあ
    り、しかも十点平均粗さRzが0.5〜5μmの範囲内
    にあることを特徴とする、被覆層の密着性に優れた被覆
    用アルミニウム合金板。
  3. 【請求項3】 前記化成処理皮膜が反応型化成処理皮膜
    である、請求項2に記載の被覆層の密着性に優れた被覆
    用アルミニウム合金板。
  4. 【請求項4】 前記化成処理皮膜が塗布型化成処理皮膜
    である、請求項2に記載の被覆層の密着性に優れた被覆
    用アルミニウム合金板。
  5. 【請求項5】 請求項1〜請求項4のいずれかの請求項
    に記載の被覆用アルミニウム合金板の表面に、樹脂フィ
    ルムもしくは塗膜からなる被覆層が形成されていること
    を特徴とする、被覆アルミニウム合金板。
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